古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

タグ:ジュリアン・カストロ

 古村治彦です。

 

 今回は2018年の中間選挙で注目の選挙となるテキサス州の連邦上院議員選挙についての記事をご紹介します。現職のテッド・クルズ(共和党)が圧倒的に強いと予想されていますが、民主党の連邦下院議員たちが挑戦するという構図になりそうです。民主党側では、ホアキン・カストロ連邦下院議員、ベト・オローク連邦下院議員が挑戦するのではないかと予想されています。

 

 世論調査で、クルズ対カストロ、クルズ対オロークという組み合わせで調査が行われ、カストロがクルズを上回り、オロークとクルズが並んでいるという結果が出ました。クルズは昨年の大統領選挙では共和党予備選挙でトランプに敗れましたが、2位になり、次回の大統領選挙の有力候補です。しかし、2018年の連邦上院議員選挙で敗れてしまうと大統領への道が閉ざされてしまいます。

 

 日本で人気も知名度もある政治家が選挙に敗れてしまうことは考えにくいですが、アメリカでは常に自分の政党の予備選挙があって本選挙を戦うことになりますので、現職有利なのは変わりませんが、クルズほどの政治家でも落選の可能性があり、常に緊張感を持つようになります。ここが日本とは全く違うところです。日本では政治家の緊張感が欠けてしまっている現状があり、私たち有権者が甘やかしてしまっていると言えると思います。

 

 民主党は何十年も連邦上院議員の椅子を獲れずに来ていますが、ホアキン・カストロ(1974年生まれ)という若い政治家が出てきて、期待が持てる状況になっています。ホアキン・カストロは民主党の若い世代の代表とも言うべき政治家です。双子の兄弟ジュリアン・カストロは、サンアントニオ市長を経て、30代の若さでオバマ政権の都市住宅開発長官を務めました。ジュリアンは昨年の大統領選挙ではヒラリーの副大統領候補になるのではないかと言われていましたが、最終的にはそうなりませんでしたが、これが彼にとっては良い結果になりました。ヒラリーと一緒に沈むことがなくて助かりました。

 

 ホアキン・カストロは、連邦下院内の超党派議員連盟であるジャパン・コーカス、米日友好議員連盟の民主党側の会長を務めています。私は、米日友好議連は日本からの企業進出や投資を誘致しようというグループだと思います。この議連は知日派、日本に関心を持つ連邦下院議員たちが集まって結成したもので、ホアキンは2015年に議連会長の資格で訪日し、安倍晋三首相と会談をしたこともあります。この時に経団連アメリカ委員会とも会談を持ちました。日本の政財界での人脈作りも進めているようです。

 

 ホアキン・カストロはテキサス州、特に自分の地元であるサンアントニオ市への日本企業の進出を推進したいと考えていると思います。テキサス州ではヒューストンとダラス、サンアントニオの大都市で「テキサス・トライアングル」と呼ばれる人口集中地帯を形成していますが、ヒューストンとダラスは経済成長が著しいのですが、サンアントニオは後れを取っています。連邦下院議員は2年に1回の選挙を勝ち抜かねばならず、地元への利益誘導を通じて地盤の強化を図らねばなりません。また、ワシントンDCでは、連邦上院議員(100名)の方が連邦下院議員(435名)よりも格上として扱われます。たとえばワシントンの有名レストランではウェイターは連邦上院議員の顔と名前は覚えますが、連邦下院議員は人数が多く、入れ替えも激しいので顔と名前は覚えていないという話があります。

 

 クルズもうかうかとはしていられません。クルズほどの有名な議員であっても、ぼやっとしていたら落選してしまうという緊張感を持たせるということで、アメリカの有権者の方が日本の有権者よりも民主政治を理解している、その使い方をよく知っていると言えると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査で、民主党のカストロがクルズをリード(Poll shows Texas Dem Castro leading Cruz

 

レベッカ・サヴランスキー筆

2017年4月19日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/business-a-lobbying/329445-poll-shows-cruz-losing-to-texas-dem-castro

 

最新の世論調査の結果によると、2018年の連邦上院議員選挙の予想で、連邦下院議員ホアキン・カストロ(テキサス州選出、民主党)が現職の連邦上院議員テッド・クルズ(テキサス州選出、共和党)に対して僅差で勝利するという結果が出た。

 

「テキサス・ライセウム」が水曜日に発表したテキサス州全体での世論調査の結果を発表した。有権者に対して、上院議員選挙でカストロとクルズが戦った場合にどちらに投票するかという調査を行った結果、カストロの支持率は35%、クルズの支持率は31%という結果が出た。

 

クルズと連邦下院議員ベト・オローク(テキサス州選出、民主党)との場合には、30%ずつとなり、同率で並んだ。

 

テキサス州ではこれまでの29年間、民主党が上院議員の座を勝ち取ったことがない。クルズは昨年の大統領選挙の共和党予備選挙でトランプに次いで2位になった。これまで、クルズはテキサスでの支持率が高く、不敗だろうと考えられてきた。

 

今回の世論調査では、トランプ大統領の支持率が下降していることが明らかになった。支持率が42%、不支持率が54%となっている。

 

調査対象者の52%が、アメリカは間違った方向に向かっていると答えた。2016年の調査では63%が間違った方向に向かっていると答えたので、数字は下がっている。

 

テキサス州民は、政党支持の違いで質問に対する答えが正反対になっている。民主党支持者の84%がアメリカは間違った方向に進んでいると答え、一方、共和党支持者の73%がアメリカは正しい方向に進んでいると答えた。

 

今回の世論調査は1000名を対象に、4月3日から9日にかけて実施された。誤差は3.1%だ。

 

先月、オロークは2018年の連邦上院議員選挙で現職クルズに町産するために出馬すると公式に発表した。オロークは民主党側で最初にクルズに挑戦することを表明した人物となった。2018年の連邦上院議員選挙は、共和党有利のテキサス州において、民主、共和両党が激しくぶつかる選挙となると予想されている。カスロトは現在、出馬するか検討中だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 今回はヒラリー・クリントンが副大統領候補にヒスパニック系のジュリアン・カストロ住宅都市開発省長官を選ぶのではないかという記事をご紹介します。

 

 アメリカ国内の人種や民族別の人口で急激な伸びを見せているのがヒスパニック系です。彼らの多くはカトリック信者で、スペイン語を話します。アメリカの地方自治体などでは公用語を英語とスペイン語と定めているところもあります。ヒスパニック系の平均年収は低く、子だくさんの大家族ということが多いので福祉に頼る傾向にあり、多くが民主党支持になります。ヒスパニック系が多いのはカリフォルニア州、アリゾナ州、テキサス州、フロリダ州といった大統領選挙で重要なしかも激戦州ばかりです。

 

 選挙に立候補する人々にとってヒスパニック系の支持を得られるかどうかは重要になっています。今回の大統領選挙で言えば、共和党予備選立候補者のうち、マルコ・ルビオ連邦上院議員とテッド・クルーズ連邦上院議員は共にキューバ系移民を親世代に持つ人々であり、有力候補と言われているジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は奥様がメキシコ生まれで、ジェブ氏がメキシコに英語を教えに行った時に出会って結婚しています。また、ジェブ氏自身もスペイン語に堪能です。

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コルンバ夫人とジェブ・ブッシュ 

 

 この記事に出てくるジュリアン・カストロは民主党の期待の若手政治家の一人であり、双子のホアキン・カストロ(Joaquín Castro)も民主党所属の連邦下院議員を務めています。ホアキン・カストロは連邦議会内で超党派の議員組織であるジャパン・コーカスが結成された時の呼びかけ人となった人物でもあります。

 

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元住宅都市開発省長官:「ヒラリーはジュリアン・カストロを副大統領候補に選ぶだろう」と発言(Ex-HUD secretary: Hillary will likely pick Julian Castro as running mate

 

デイヴィッド・マカビー筆

『ザ・ヒル』誌

2015年5月16日

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/242302-ex-hud-secretary-hillary-will-likely-pick-julian-castro-as

 

 元住宅都市開発省長官ヘンリー・シスネロス(Henry Cisneros、1947年―)は、日曜日に放送される予定の番組のインタヴューで、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton、1947年―)の選挙陣営は、住宅都市開発省長官のジュリアン・カストロ(Julian Castro、1974年―)か彼以外のヒスパニック系アメリカ人の政治家を副大統領候補に選ぶだろう、と述べた。

 
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シスネロス
 

 シスネロスは、スペイゴ語放送テレビ局ウニヴィジョンの番組「アル・プント」に出演し、インタヴューを受けた。その中で「私は、ヒラリー・クリントン陣営の関係者たちから、そして多くのワシントンで働く人たちから様々な情報を得ているのですが、ヒラリー陣営が考えている副大統領候補のリストの第一番目にはジュリアン・カストロの名前があるそうです。彼は現在住宅都市開発省長官で、テキサス州サンアントニオ市の市長をしていた人です」と述べた。

 
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ホアキン・カストロ(左)とジュリアン・カストロ
 

 シスネロスは続けて次のように語った。「二番目の候補は今のところ考えられていないそうです。それは、カストロがこれまでの業績、性格。物腰と態度、ラティーノ(ヒスパニック)系という条件において飛び抜けた人物であるからです」

 

 彼は最後に「私はヒラリー・クリントンがジュリアン・カストロを副大統領候補に選ぶ可能性は極めて高いと考えています」と述べた。

 

 ジュリアン・カストロは1990年代にシスネロスが歩んだ政治的なキャリアパスによく似た道を歩んでいる。シスネロスもサンアントニオ市の市長を務めた後、ビル・クリントン政権時代に住宅都市開発省長官を務めた。

 

 一時は民主党の期待の星となったシスネロスは、元愛人に支払ったお金のことがスキャンダルとして表面化したことでクリントン政権から去ることになってしまった。

 

 彼は後にFBIに対して偽証を行ったことで有罪判決を受けたが、クリントン大統領によって恩赦が与えられた。

 

(終わり)









 

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