古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ジョー・バイデン

 古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙に関して、連日このブログでもご紹介しています。民主党予備選挙には、既に何人も立候補宣言をし、まだこれから有力候補の出馬表明が続出すると見られています。これから民主党内で激しい競争が繰り広げられ、最終的に来年中盤頃に開かれる全国大会で指名を獲得、民主党の大統領選挙候補者となります。そして11月に本選挙という運びになります。

 

 「来年のことを言えば鬼が笑う」という言葉もありますが、現時点で、「ドナルド・トランプ大統領対○○」という形で世論調査を行ったところ、民主党の候補者たちの支持が上回ったという世論調査の結果が出ました。そのことに関する記事をご紹介します。ジョー・バイデンは12ポイント差、バーニー・サンダースは10ポイント差をつけており、第二集団であるエリザベス・ウォーレン、キリステン・ギリブランド、カマラ・ハリスは一桁の差をつけているという結果が出ました。

 

 しかし気を付けたいのは、今回の世論調査を実施した「パブリック・ポリシー・ポーリング」社が民主党系の世論調査会社であるということです。そこのところを考えると、出た数字もまた割り引いて考えねばならないと思います。また、「世論調査で調査した民主党の有力候補たちから誰がトランプ大統領と戦うのかということが重要な問題ではない。トランプ大統領が任期中盤まで過ごした段階で、有権者たちは民主党から有力候補たちから誰が出てもトランプ大統領よりも評価しているということが重要だ」という世論調査会社社長の発言も少し大げさで、言い過ぎではないかと思います。一桁の差はひっくり返ることもありますし、2016年の米大統領選挙では事前の世論調査の多くではヒラリー・クリントンがリードという結果が出ていました。

 

 来年になれば鬼ではなく、誰かが笑うことになる訳ですが、まだ立候補者が出そろっていない段階で云々するのは拙速であり、あくまで参考程度のことに過ぎません。アメリカでは、ヒラリー・クリントンの再出馬という声も出ているようで、そうなれば来年笑うのは、トランプ大統領ということになるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:トランプ大統領は2020年大統領選挙の民主党の有力候補者たちに負けている(Poll: Trump trails several possible 2020 Dem opponents

 

ジョン・バウデン筆

2019年1月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/426421-poll-trump-trails-dem-2020-candidates

 

左派の世論調査会社による最新の世論調査によると、トランプ大統領は、既に出馬表明している人物を含む民主党の有力候補者たちの後塵を拝していることが分かった。

 

「プブリック・ポリシー・ポーリング(PPP)」社の世論調査によると、トランプ大統領は、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)に7ポイント、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)に6ポイント、キリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)に5ポイントの差をつけられて負けている。

 

トランプ大統領は2020年米大統領選挙への出馬を考慮しているとされているが、いまだに出馬発表をしていない進歩主義者の指導者たちにも負けている。ジョー・バイデン前副大統領には12ポイント、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)には10ポイント負けている。

 

PPP社社長のディーン・デブナンは世論調査の結果発表の際に出したプレスリリースの中で次のように述べている。「世論調査で調査した民主党の有力候補たちから誰がトランプ大統領と戦うのかということが重要な問題ではない。トランプ大統領が任期中盤まで過ごした段階で、有権者たちは民主党から有力候補たちから誰が出てもトランプ大統領よりも評価しているということが重要だ」。

 

同じ世論調査では、トランプ大統領が2015年に大統領選挙運動を開始して以来、罪を犯したと考えている有権者が45%いるという結果が出た。有権者の61%が、ロバート・ムラー特別検察官が主導する捜査によって大統領による犯罪の証拠が出てきた場合には弾劾されねばならないと考えていることが分かった。

 

デブナンは続けて次のように述べた。「私たちはムラー特別検察官の捜査終了を待っている段階だ。しかし、有権者はトランプ大統領が罪を犯したことを示す証拠をムラー検察官が発見するだろうと予想している。そして、有権者たちはその証拠に基づいてムラーが大統領を訴追することを望んでいる」。

 

PPP社の世論調査は2019年1月19日から21日にかけて761名の有権者を対象に実施され、誤差は3.6ポイントである。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2019年はアメリカ大統領選挙の民主、共和両党の予備選挙が始まる年です。今年前半、できるだけ早い時期に予備選挙に出馬するかどうか、態度を表明しなければなりません。共和党は現職のドナルド・トランプ大統領が一期目で再選を目指す立場にあり、大物が挑戦することはないと思われます。


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オローク、バイデン、サンダース

 民主党はホワイトハウス奪還を目指す立場であり、これまでに多くの人物の出馬が取り沙汰されています。下馬評が高いのは今のところ、ジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員、ビトー・オローク連邦下院議員です。

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 この3名についての世論調査が行われたようで、その結果についての記事をご紹介します。「今日ただ今、2020年の米大統領選挙の投票日だとして、誰を支持しますか」という仮定の質問をして、一対一(トランプ対バイデン、トランプ対サンダース、トランプ対オローク)それについて答えてもらうという形式で調査が行われたようです。

 

 その結果、トランプ対バイデンは36%対42%でバイデン勝利、トランプ対サンダースは37%対38%でほぼ互角ながらサンダース勝利、トランプ対オロークは37%対30%でトランプ勝利という結果が出たそうです。

 

 これは、バイデンが引き継ぐであろうオバマ路線への期待、サンダースが主張する格差是正に対して評価があるということであり、オロークに関しては何をしたいのか分からない、かつヒラリー派ではないのかといいう不安、テキサス一州を対象とする連邦上院議員選挙で勝てなかったということがあるのだろうと考えられます。

 

 トランプ大統領の外交政策はバイデン(とオバマ路線)に近く、国内政策はサンダースに近いものです。表現は過激で、いくつかの政策は相容れないところがありますが、全体として、そうなのです。こうして考えると、トランプ大統領は、この3名が民主党の有力候補である場合、実際の本選挙では戦いやすいということになります。トランプは70代ですが、バイデンとサンダースは彼よりももっと年上で年齢の問題ということは避けられません。オロークはまだ実力不足ということになります。まったく思いもしなかったところから突然、スターが誕生ということになれば話は別ですが、現状ではその兆候は見られません。

 

 2019年、2020年の経済状況も絡んできますが、2018年末の段階ではトランプ大統領が優位であるということは間違いありません。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:2020年の仮想の米大統領選挙において、トランプはオロークを倒し、サンダースとはほぼ互角で、バイデンには敗れるという結果が出た(Poll: Trump beats O'Rourke, nearly ties Sanders and loses to Biden in hypothetical 2020 matchups

 

ジュリア・マンチェスター筆

2018年12月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/hilltv/what-americas-thinking/422735-trump-beats-beto-nearly-ties-bernie-but-loses-to-biden-in

 

『ザ・ヒル』誌と「ハリスX」社の共同世論調査によると、「今日2020年の米大統領選挙の投票が行われるとすると」という設問で、トランプ大統領はジョー・バイデン前副大統領に負けていることが明らかになった。

 

世論調査の結果では、ジョー・バイデン42%、トランプ36%で、バイデンがリードしており、他2人の民主党の有力候補よりも良い結果となった。

 

トランプ大統領はビトー・オローク連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)との一対一の戦いで勝利している。トランプ支持は37%、オローク支持は30%であった。

 

トランプは、2016年米大統領選挙に出馬したバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)とほぼ互角の結果であった。37%がトランプに投票すると答え、38%がサンダースに投票すると答えた。

 

進歩派のストラティジストであるルイ・テキセイラは月曜日放送された番組「ワット・アメリカズ・シンキング」の中のインタヴューの中で、2020年米大統領選挙の候補者たちについて世論調査を行うのは早過ぎるが、バイデンがトランプに対して良い結果を収めたことは驚くべきことではないと述べた。

 

シンクタンク「センター・フォ・アメリカン・プログレス」の上級研究員テキセイラは、「ヒル・TV」のジャマル・シモンズに対して、「このようなことで世論調査を行うのは時期尚早だ」と述べた。

 

テキセイラは続けて次のように語った。「バイデンがトランプに対して良い結果を収めたことは驚くに値しない。バイデンは100%の知名度を誇る。彼は感じの良い人物だ。バイデンは民主党が苦戦している地域で善戦することが出来ると考えている」。

 

民主党全国委員会は先週、2019年から2020年にかけて12回にわたる予備選挙討論会を実施すると発表した。この予備選挙と討論会を通じて誰がトランプに挑戦できるかを調整することになる。トランプ大統領は就任してからの2年間、支持率は低空飛行を続けている。

 

先週、トランプ大統領は、11月の連邦上院議員選挙で敗北した、民主党の有力候補であるオロークについて記者団を前に皮肉たっぷりに次のように語った。「大統領選挙出馬を云々する前に連邦上院議員選挙で勝利しておくべきだったのだが」。

 

民主社会主義者のサンダースは、2016年の米大統領選挙の民主党予備選挙で善戦背板が、最終的にヒラリー・クリントン元国務長官に敗れた。

 

バイデンはこれまでにも複数回にわたり大統領選挙に出馬した経験を持つ、2020年の大統領選挙への出馬の可能性について完全に否定していない。

 

『ザ・ヒル』誌とハリスX社の共同世論調査は、ザ・ヒル誌のオンラインTV部門のヒルTVと世論調査会社ハリスX社の共同プロジェクトである。1001名のアメリカ国民に対して現在の政治と政策における諸問題について調査は実施された。2018年12月16日から17日にかけて調査が行われ、誤差は3.1ポイントである。

 

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 古村治彦です。

 

 2020年の米大統領選挙について、このブログでも何度か書いていますが、共和党は現職のドナルド・トランプ大統領がいるので、よほどのことがない限り、対抗馬は出ないでしょう。一方、民主党はホワイトハウス奪還を目指しており、「誰がトランプ大統領を倒せるのか」という一点で、様々な名前が出ています。有力だろうという人物だけでも5名以上の名前が出ています。

 

 その中でも、ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員が知名度の点で大きくリードしています。バイデンはオバマ政権で副大統領を8年間務め、その前は連邦上院議員を36年も務めました。バーニー・サンダースは2016年の米大統領選挙でヒラリー・クリントンを追い詰めたことで知られています。


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ジョー・バイデン 

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バーニー・サンダース

 上位2人に続くのが、新星ビトー・オローク連邦下院議員です。ハンサムな容姿と対立を煽らないスタイルで、人気を集め、今年の中間選挙において、テキサス州の連邦上院議員選挙に出馬しましたが、その様子は日本のニュース番組でも取り上げられるほどでした。現職のテッド・クルーズは追い込まれ、トランプ大統領に助けを求め、何とか当選することが出来ました。

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ビトー・オローク
 

 サンダースは社会主義者を自認しているので、共和党が優勢な州ではおそらく勝てないので、バイデンの方が候補者としては良いということになります。しかし、問題は年齢で、バイデンも、そしてサンダースも70代後半です。年齢で云々したくありませんが、やはり健康問題や判断力の低下などが懸念されます。そうした中で、オローク待望論も出てきています。しかし、オロークはテキサス州全部が選挙区となる連邦上院議員選挙で負けている点がネックになります。

 

 そうした中で、バイデンの側近たちが、オロークを副大統領候補にして、大統領選挙に出馬するということを考えているようです。バイデンの年齢の問題に関する懸念を、オロークを入れることで薄めようという動きのようです。バイデンが大統領になって万が一職務執行不能状態になったら、オロークが副大統領として職務を代行する、バイデンが自認することになれば、オロークが大統領に昇格するということになります。これは、バイデンの年齢を心配して投票を躊躇する有権者に対して、「バイデンとオロークをセットで見てください、2人で1つと見てもらって、とりあえずトランプ大統領を倒したいのです」と訴えるものであり、オロークと彼の支持者に対しては、「副大統領になれば一気に知名度が上がります。そうなればバイデンの次として民主党の候補者にすんなりなれます、そうすれば遅くとも10年後には大統領になれるでしょう」と訴えるものです。もしかしたら、バイデンは最初から1期だけと決めているかもしれません。

 

 バイデンのこのような動きに対して、オロークがどう対応するのか注目されます。

 

(貼り付けはじめ)

 

バイデンのティームがオロークを副大統領候補にして大統領選挙に出馬することについて議論(Biden team discussed 2020 run with O'Rourke as VP: report

 

タル・アクセルロッド筆

2018年12月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/421506-biden-team-discussed-2020-run-with-orourke-as-vp-report?fbclid=IwAR2WJNsIPo9QblwTYOpNUyWp8bYsFzy7UFT_DiPTtVJne3P8mQFLh7t7Oww

 

ジョー・バイデン前大統領の補佐官だった人々が。バイデンが2020年の大統領選挙に出馬する場合に、彼よりも若い人物を副大統領候補に選ぶというアイディアを提案したと報じられた。その候補者としてビトー・オローク連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)の名前が浮上している。

 

AP通信は匿名の人物からの取材をもとにして、金曜日に上記のシナリオを報じた。現在の補佐役と過去の補佐官たちは、バイデンが自身よりも若い人物を副大統領候補とすることで、彼の年齢に対する懸念を和らげることになると議論している。

 

2020年11月の投票日の段階で、バイデンは77歳になっている。もし大統領選挙に勝利すれば、バイデンは史上最高齢の大統領ということになる。バイデンはこの2年の間、トランプを倒すためにもう一度大統領選挙に出馬することを考慮していると述べている。そして、バイデンは民主党内の有力候補者たちと争うことになる。

 

民主党はここ数年若い有権者たち、特に若い女性有権者に向けてアピールしようと努力している。また、有色人種も対象としている。そして、トランプ大統領を倒すための最良の戦略の鍵を若者、女性、有色人種の人々が握っている。トランプ大統領は、前回の大統領選挙で中西部の白人の労働者階級からの支持を勝ち取って当選した。

 

民主党の大統領選挙候補者には数多くの人物が含まれている。その中には、様々な年齢の多くの女性やマイノリティの政治家たちの名前が挙げられている。

 

バイデンが46歳のオロークを副大統領候補に選べば、自分より若い人物とコンビを組むことになるが、白人男性だけのコンビになってしまうことを意味する。

 

本誌からのコメント依頼に対して、バイデンの報道担当はコメントを拒否し、オロークの事務所からは返答はなかった。

 

ロナルド・レーガンは当選時には73歳で最高齢だ。トランプ大統領は当選時は70歳であった。

 

バイデンは数か月以内に大統領選挙に出馬するかどうかを決断すると見られている。

 

オロークは現在2期目の連邦下院議員である。先月、テキサスの連邦上院議員選挙で、現職のテッド・クルーズ連邦上院議員に3ポイント弱の差をつけられ敗北したが、それでも、オローク自身も大統領選挙の候補者として名前が挙がっている。

 

2020年の米大統領選挙の候補者としては早い段階で名前が消えていたが、オロークはテキサス州の連邦上院議員選挙で優位な現職の共和党の候補者テッド・クルーズと予想外の接戦を演じたことで、大統領選挙への出馬を再考していると言われている。そして、民主党支持の有権者と献金者たちとの間で待望論が高まっている。

 

2020年の大統領選挙の民主党予備選挙に出馬するであろうと見られている人々の中には40代や50代の人々が含まれている。その中には、オローク、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、クリスティン・ギルブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)、エイミー・クロウバッカー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、モンタナ州知事スティーヴ・ブロック、オバマ政権時代の住宅都市開発長官フリアン・カストロが含まれる。

 

その他に、77歳のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)と69歳のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)も有力な候補者である。

 

バイデンは連邦上院議員を36年勤め、その後、オバマ前大統領の下で副大統領を8年勤めた。民主党の支持基盤の中では人気を保っている。

 

今月モンタナ州で開催されたあるイヴェントで、バイデンは自身について「アメリカ国内で大統領に選ばれるのに最も資格として適した人物」だと述べた。

 

「現在我が国が直面している諸問題は、私が政治家として人生を賭けて取り組んだものばかりだ」。

 

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バイデンとサンダースがアイオワ州の世論調査でリード(Biden, Sanders lead field in Iowa poll

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2018年12月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/421562-biden-sanders-lead-field-in-iowa-poll

 

アイオワ州の党員集会に出席すると答えた有権者たちを対象に行われた世論調査の結果が土曜日に発表された。ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が2020年の米大統領選挙の民主党候補のレースでリードしている。

 

バイデンは32%の支持を集めトップとなり、サンダースが19%を集めこれに続いている。サンダースは2016年の米大統領選挙民主党予備選挙で第二位となった。

 

世論調査を実施したセルザーアンドコー社の会長J・アン・セルザーは次のように語っている。「アイオワ州で党員集会に出席する人々になじみ深い人物たちに対する温かい歓迎ということになる。しかし、アイオワ州を訪問し始めて間もない、自分たちの未来を決める人々に名前を知ってもらおうとしている新人たちに対しても歓迎の意を示している。」

 

上位2人はヴェテラン政治家であるが、地元紙『デモイン・レジスター』紙・CNN・メディアコム社の共同世論調査の結果では、36%の人々がトランプ大統領を倒すためには、「新人」政治家がふさわしいと答えている。

 

新人待望の声に合うには、待望論が出ているビトー・オローク連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)で彼は11%の支持を集めた。オロークは、テッド・クルーズ(共和党)との連邦上院議員を巡る戦いにおいて接戦で敗北を喫した後、大統領選挙の候補者として名前が取りざたされるようになった。

 

オロークは最近の数週間で民主党内の重要人物たちと会談を持っている。その中にはオバマ前大統領と聖職者のアル・シャープトンも含まれている。

 

上位2人以外に5%以上の支持を集めたのは、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)しかいなかった。

 

民主党所属の連邦ジョイン議員であるカマラ・ハリス(カリフォルニア州選出)、コーリー・ブッカー(ニュージャージー州選出)、エイミー・クロウバッカー(ミネソタ州選出)はそれぞれ5%、4%、3%の支持を集めた。マイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長は3%の支持を集めた。

 

世論調査で名前が出された人物たちの中でバイデンとサンダースは最も高い知名度を誇る。彼らについて何も知らないと答えたのはわずか4%だった。

 

ウォーレンは上位2人に続き、高い知名度を持ち、84%が彼女の地位や立場について知っていると答えた。ウォーレンに続いたのは71%のブルームバーグ、64%のオローク、61%のブッカー、59%のハリスだった。

 

これまでのところ、ここに名前の出ている人物たちで選挙運動を開始すると発表した人はいない。

 

世論調査では、アイオワ州の民主党の党員集会(アイオワ州は米大統領選挙が最初に始まる州だ)に出席すると答えた人々に対して、20名の名前が掲載された名簿を示し、党員集会に出席した場合、誰を支持するかを質問した。2018年12月10日から13日にかけて20445名を対象に調査が実施された。誤差は4.6%だ。

 

アイオワ州での世論調査の結果は、金曜日に発表された全国規模の世論調査の結果とほぼ同じだ。全国規模の世論調査では、バイデンが30%の支持を集めてトップ、サンダースが14%を集めて第2位、3位には9%の支持を集めてオロークが入った。

 

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 古村治彦です。

 

 2018年も押し詰まってきました。2019年ももうすぐですが、アメリカでは2020年のアメリカ大統領選挙に向けて、いろいろと動き出す時期です。挑戦者側の民主党ではいろいろな人たちの名前が出ては消えている状況です。ヒラリー・クリントンの名前も出てくるほどです。

 

 民主党の大統領選挙に向けて、ヒラリーで敗北したことを受けて、オバマ政権出身者が良いのではないかという話が出ています。バラク・オバマ前大統領、もっと言えば、ミシェル・オバマ夫人が支持を表明した人物が民主党の大統領選挙候補としてふさわしいという話が出ています。しかし、オバマ政権出身者ということになれば、こちらも複数おり、その中でもジョー・バイデン前副大統領とエリック・ホルダー前司法長官が、オバマ夫妻とオバマ政権出身者たちの支持を得やすいということになっています。

 

 しかし、一枚岩とは言えず、どちらかということになると、遺恨が生じることも考えられます。ですから、オバマ夫妻も簡単には誰を支持するのかということは表明できないということになります。オバマ夫妻はこれからも民主党内で影響力を持つ、うまくいけばキングメイカーになるということを考えているでしょうから、ここで失敗する訳にはいきません。

 

 今年11月の中間選挙で、民主党は連邦下院での過半数、435議席を獲得しました。これを「ブルーウェイヴ(青い波、青色は民主党を示す色)」と喧伝するマスコミもありました。しかし、下に紹介する記事では、話はそう単純にはいかないようです。

 

 下で紹介する記事の分析によると、民主党は左に寄り過ぎたために、左派が優勢な場所では勝利を得られたが、それ以外の場所では、左派出身の候補者は落選したということだそうです。民主党はバーニー・サンダースの台頭を受け、左派の人々を多く擁立したが、選挙区の事情に合わない人たちも出て来て、そういう人たちは落選したということです。

 

 そして、興味深いのは、今回の中間選挙では連邦上院と州知事の一部の選挙も実施されたのですが、有権者の動きが「トランプ政権が嫌いなので、国政では民主党に入れた」のだが、「州知事選挙では、増税を訴えている民主党の候補者に入れない」ということであったという分析がなされていることです。連邦議員には左派を選ぶが(トランプが嫌いだから共和党には入れたくない、民主党は左派の人が候補者だが仕方がないからこの人に入れる)、知事の場合には増税を言わない人に入れる、という動きになったということです。

 

 民主党が左派に寄り過ぎると、左派が優勢な場所ではよいのですが、アメリカ全土ということになると、支持を得られないということになります。しかし、民主党では左派が強い状況ですから、左派の意向が反映されやすいということになります。そうなればアメリカ全土で戦う大統領選挙では民主党に不利ということになります。

 

 民主党の有力候補者であるジョー・バイデンにしてもバーニー・サンダースにしても70代を過ぎており、年齢の点で懸念があります。トランプ大統領の方が年下ということになります。トランプ大統領としてはバイデンやサンダースが出てくれば年齢の点で対抗し、左派が出てくれば儲けものという感じで待っているのだろうと思います。

 

 ビトー・オローク連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)の名前も取りざたされていますが、テキサス州の連邦上院議員選挙で現職のテッド・クルーズ連邦上院議員に敗北してしまいました。もし大統領選挙出馬ということになると、自分の出身州で勝てなかった人物が大統領選挙候補としてふさわしいかどうかということも議論になるでしょう。

 

 こうして見ると、2020年に向けた民主党の先行きは厳しいものがあるということになります。

 

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オバマを中心とする世界は分裂しており、2020年の大統領選挙における候補者が複数存在する(A divided Obama world has options in 2020

 

エイミー・パーネス筆

2018年11月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/414188-a-divided-obama-world-has-options-in-2020

 

2020年のホワイトハウスを目指すレース(大統領選挙)に誰が戻るかとなった時に、オバマを中心とする世界は分裂する。

 

バラク・オバマ前大統領の協力者たちの多くはジョー・バイデン前副大統領に大統領選挙に出馬して欲しい、彼を支援する用意はできていると考えている。

 

その他の人々は、オバマ政権で司法長官を務めたエリック・ホルダーに出馬して欲しいと考えている。ホルダーはオバマ大統領の上級補佐官を務めたヴァレリー・ジャレットと緊密な関係にある。

 

他にはマサチューセッツ前州知事デヴァル・パトリックを支持する人たちもいる。パトリックは、オバマ大統領のストラティジストを務めたデイヴィッド・アクセルロッドと長年にわたり盟友関係にあり、パトリックは大統領選挙出馬に向けてアクセルロッドと話し合った。

 

2020年の大統領選挙に関して、30名ほどの名前が出ている。そうした中で、緊密な関係にあるオバマを中心とする世界の人々が初めて分裂する可能性がある。

 

オバマ大統領の側近だったある人物は「こうした人々は同じ支持基盤で争うので、争いは厳しくなるだろう」と述べた。

 

オバマ大統領時代のホワイトハウス報道官と2012年の大統領選挙でオバマ陣営のスポークスマンを務めたベン・ラボルトは、オバマ派の内部が分裂する可能性があることを認めた。

 

ラボルトは次のように発言している。「今年の民主党の予備選挙に出馬する準備をしている才能ある人物はいる。その人物が出ることで、オバマを中心とする世界の人々にとっては、離散ということになる。民主党員の多くが支持できる人であっても、友人やオバマ政権時代に同僚だった人々からは支持されない、そんなことが初めて起きるかもしれない」。ちなみにラボルト自身は誰を支持するかについて表明することを拒絶した。

 

ラボルトは続けて次のように語っている。「私たちは2度の激しい選挙戦を勝利した経験から知恵を持っており、その知恵で民主党に貢献したいと望んでいる。私たちは選挙戦を通じて候補者たちの支持を強力に拡大させるための知恵と経験を持っている」。

 

オバマは裏側で彼の側近たちを支援し、選挙に出るように促してさえいる。しかし、オバマ自身は、ミシェル・オバマ夫人と同様に、民主党の予備選挙が終盤に差し掛かるまで、公の場で誰を支持するかは明言せず、中立を保つ可能性が高いとオバマ周辺の人々は語っている。

 

しかし、オバマの側近や大口支援者の間では、オバマの支持を得たいという期待は大きくなる一方だ。

 

オバマの側近であるある人物は、全員が、ヴァレリー・ジャレットがどう動くかを見ていると語った。ジャレットはホルダーとホルダーの家族と緊密な関係を保ち続けている。

 

しかし、ジャレットは友人たちに対して、パトリックを支持するかもしれないとも語っている。デイヴィッド・サイマスをはじめとするオバマの補佐官だった人々は、パトリックを支援していると言われている。サイマスはパトリックの許で次席首席補佐官を務め、現在はオバマ財団の最高経営責任者を務めている。

 

民主党所属のあるストラティジストは次のように語っている。「パトリックとホルダーに対して、オバマ政権出身者たちとヴァレリー・ジャレットは親近感を覚え、政界以外にもその魅力が伝わる人物だと考えている節がある。デヴァル・パトリックの政界での人脈はオバマ政権出身者ばかりだ。オバマ政権出身者たちの間で誰が候補者になるかについて終わりのない占いが続くだろう。彼らはオバマの意向が最終的に誰に向くかを知りたいと考えている」。

 

オバマ政権出身者や支援者の間では、バイデン出馬という噂も流れている。大統領選挙の初期段階であるが既にそうした話が出ている。バイデンはオバマ政権に参加していた人々を惹き付けるだろう。なぜならばそれはオバマ政権出身者たちの多くがバイデンを、トランプを倒す可能性を持つ数少ない人物の一人だと考えているからだ。

 

オバマの大統領選挙陣営に参加したある民主党員は次のように語っている。「今名前が出ている3人が選挙に出る場合、誰がオバマの敷いたレールに乗ることが出来るだろうか?私の直感ではバイデンということになる。バイデンはオバマ政権のナンバー2であったし、在任中にオバマ自身に何かあれば大統領職を譲るというくらいに信頼していた人物だ」

 

ジョン・、トミー・ヴェトー、ダン・ファイファー、ジョン・ラヴェットのようなオバマ大統領の補佐官だった人々は、バイデン出馬を注意深く見守っている。彼らは、「ポッド・セイヴ・アメリカ」というポッドキャストとテレビ番組を制作する会社を立ち上げ、成功させている。

 

それでも、バイデン、パトリック、ホルダーはそれぞれ大統領選挙出馬を検討していると言われているが、本当に出馬するかどうかは不明瞭だ。

 

ホルダーは中間選挙で出馬していた候補者たちを支援して回っていた。その中で、今月初めにマスコミの注目を集める発言を行った。ホルダーは、ミッシェル・オバマが提唱して有名になったスローガン「相手が品位も何もない形で攻撃するならば、私たちは品位を高く保とう」を言い換えたことで、マスコミの注目を集めた。

 

ジョージア州である選挙集会に出席した際、ホルダーは「いやいや、相手が品位も何もない形で攻撃してくるならば、私たちは相手を蹴り上げてやる。それが民主党の新しいやり方なのだ」と発言した。

 

ホルダーをよく知っている人々は、ホルダーは融通が利かず、選挙戦でもクソ真面目な話ばかりだった。

 

長年民主党に所属し、ホルダーが司法長官時代には司法省の報道官を務めたブライアン・ファロンは次のように述べている。「民主党員の多くは、エリック・ホルダーがあまり好ましくない話題ばかりを取り上げることに“舌打ち”をしていた。それでもホルダーは悪びれることなく、構造的な人種差別について延々と語った」。

 

ファロン「トランプが政治の世界に出てくるかなり前から、ホルダーは司法長官として、警察による暴力、有権者が投票の際に受ける抑圧、大量収監に厳しく対処するための政策を実施していた。歴代司法長官でホルダーの業績に比肩できる人はほぼいない」。

 

バイデンとパトリックは、全米を廻って選挙の民主党の候補者たちを応援することで、マスコミの注目を集めた。その他の民主党の大物とは異なり、バイデンは民主党優勢州だけではなく、共和阿東優勢州にも積極に出かけて行った。これは、バイデンが今でも白人の労働者階級の有権者の人気を保っていることを示している。

 

バイデン、ホルダー、パトリックの3人は互いに賛辞を送り合う。ホルダーは『バスフィード』誌の取材に対して「私がデヴァル・パトリックと知り合ってしばらく経つ。知り合って数年経つ。彼は知事を二期務めたが、素晴らしい仕事をしたと思う」と述べた。

 

ロバート・ウォルフは2008年と2012年にオバマ陣営の選挙資金担当幹部(bundler)を務めた。ウォルフは2020年の大統領選挙の候補者となり得る人物たちと親しい関係にある。ウォルフは2020年の大統領選挙は個人の関係では決まらないだろうと述べた。

 

ウォルフは次のように発言した。「民主党は党として、高度に純化するだろうと考えている。そうした中で、この人だなと私たち民主党員、民主党支持者の考えが一致するように進めることができる人が実際にトランプを倒せる人物なのだろう」。

 

=====

 

民主党はブルーウェイヴ(青い波)でチャンスが潰え、2020年の選挙では厳しい戦いを強いられることになる(Democrats face tough 2020 battle after blowing chance at blue wave

 

クリスティン・テイト筆

2018年11月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/campaign/415750-democrats-face-tough-2020-battle-after-blowing-chance-at-blue-wave

 

左派の人々が常々不得意としているのは、期待に応えるということだ。トランプ大統領の就任以降、彼の反対勢力は、中間選挙において連邦議会の共和党を一掃するブルーウェイヴが起きる発生するという期待に賭けていた。しかし、結果は民主党が連邦下院議員選挙でそこそこの勝利を収め、連邦上院では共和党が大きな勝利を収めた。民主党は重要な選挙で、穏健もしくは保守的な選挙区であまりに左派的な候補者を擁立したことで敗北を喫した。最高の結果を得たのは穏健派の民主党の候補者たちであった。一方、強硬な左派の候補者は各選挙で敗北を喫した。

 

左派の人々は、今回の中間選挙が2020年の選挙の前哨戦であり勝利を収めることが出来ると確信していた。多くの点で、民主党はイデオロギー上の純粋性ではなく、中道に進むべき選挙であった。

 

ほぼ全ての世論調査と新聞の論説は、アメリカ全土で民主党の候補者たちが勝利すると予測していた。民主党が圧勝すべき各州において、実際には民主党は後退した。ペンシルヴァニア州のようなラストベルトの一部で勢力を盛り返したが、増進した分はオハイオ州とインディアナ州での敗北で相殺された。

 

民主党は接戦の多くを落としてしまった。その理由は、民主党の候補者たちが主流ではない人々から選ばれたことにある。民主党は根こそぎ勝利を収めようとしたが、左派が優勢ではない各州で期待以下の勝利しか収めることが出来なかった。民主党はニューメキシコ州、ヴァージニア州、コロラド州で印象的な勝利をもぎ取った。しかし、民主党は支持基盤にのみ向けた選挙運動を展開したことで、無党派や穏健派の有権者たちからの支持を得ることが出来なかった。2006年と2008年の選挙では民主党はこうした有権者から支持を得た。いくつかの選挙区では、進歩派のバーニー・サンダースの仲間だと主張してきた候補者たちが勝てるはずの選挙で敗北を喫したのである。

 

フロリダ州は進歩派により過ぎた民主党敗北の顕著な例となった。アンドリュー・ギラムは、『リアルクリアポリティックス』誌の事前調査では平均で3.6%リードしており、全国メディアでは勝利の可能性が高いと報じられていた。しかし、ギラムは接戦ではあったが、1ポイントの差をつけられて敗北した。これは衝撃であった。ギラムはもともと喧伝されていたよりも大した候補者ではなかったということが明らかになった。ギラム敗北の主な原因は何か?ギラムの公約は伝統的に民主、共和両党が伯仲しているフロリダ州の左派にとっては素晴らしいものであった。最大の公約は、州の法人税を41%も引き上げるというものであった。しかし、これによって生み出される10億ドル規模の増税をもってしても、彼の主張した急進的な政策を賄うのには十分ではなかった。ギラムの計画は納税医者に更に毎年26億ドルの負担増を強いるものであった。

 

フロリダ州知事選挙における民主、共和両党の候補者たちについて報道を見れば、ギラムが失った数千、数万の得票について説明できる、それまで見えていなかった問題が見えるようになる。ギラムは世論調査の結果では常にリードしていた。しかし、ある住民投票が人々の投票における優先順位が決まったことで、結果が変わってしまった。フロリダ州では州憲法修正5条について住民投票が行われた。州憲法修正第5条は、増税する場合には州議会で圧倒的多数で可決された場合にのみに限られるとするものだ。この修正第5条は約65%の賛成で成立した。

 

穏健派有権者がひとたびは急進左派に投票した選挙区で、民主党は今回の中間選挙で敗北した。ミズーリ州選出連邦上院議員のクレイリー・マカスキル、モンタナ州選出連邦上院議員のジョン・テスター、インディアナ州選出連邦上院議員ジョー・ドネリーは、前回までの民主党色を薄めた選挙戦ではなく、オバマケアや増税、最高裁判事で反トランプ的な投票を行ったことを前面に打ち出して戦った。3名のうち、生き残ったのはテスターだけだった。

 

民主党は、目立つ選挙区で妥協してしまった。なぜなら民主党は強固な支持基盤の意向を無視できずに、選挙区の特性を無視して、左派過ぎる人物を擁立することを止めることが出来なかった。民主党が選挙区の特性に合った候補者を擁立したところでは、勝利を収めているのだ!ジョー・マンシン連邦上院議員は、ウェストヴァージニア州の前知事という中道派のイメージと連邦最高裁判事人事でブレット・カヴァナーに賛成票を投じたことで、何とか勝利を収めることが出来た。コノー・ラム連邦下院議員はペンシルヴァニア州西部の新たに引き直された第17区で56%を獲得して勝利した。シュレッド・ブラウンはオハイオ州連邦上院議員選挙で二期目の当選を決めた。

 

上記の当選した候補者たちは伝統的な民主党の政治主張とは距離を取っていた。こうした人々の間には2つの共通点がある。第一に彼らは社会主義者ではない。第二に彼らは選挙区で選挙戦を戦うために特性を理解しそこに合った候補者たちである。

 

今年の中間選挙において連邦上院と下院の選挙で民主党は今回選挙独特の現象に直面した。経済は好調なのに、有権者の多く、特に郊外の富裕な人々がドナルド・トランプを激しく嫌っている。都市部の強硬な進歩主義派と全国の穏健派が連合を組むということが勝利をもたらす戦略となった。有権者はトランプを激しく嫌う中で、有権者はワシントンに対して「メッセージを送る」ということと自分たちの財布に直結する州レヴェルの選挙で、州の運営の仕方をどのように行うかということの間で選択を行った。その人物が健康保険を政府が全額支払う制度を支持するから候補者にするというだけでは、一般有権者の支持を獲得することはできない。小さな青い「波」が引いていく中で、民主党に残された課題はより難しいものとなっていくだろう。

 

その顕著な例として、民主党が圧倒的に優位なニューイングランド地方が挙げられる。マサチューセッツ州からはエリザベス・ウォーレン、ロードアイランド州からはシェルドン・ホワイトハウス、ヴァーモント州からはバーニー・サンダースが連邦上院に送られる。この地方の連邦下院議員の当選者はほぼ民主党所属である。しかしながら、州知事選挙では、共和党がヴァーモント州、ニューハンプシャー州、マサチューセッツ州で勝利した。マサチューセッツ州の有権者はウォーレンを当選させながら、それ以上の大差で、共和党所属の現職知事チャーリー・ベイカーを当選させた。ロバート・コンクエストが提唱した政治における3つの法則を思い出させる。それは、「人はすべからく自分に関することでは保守的になる」というものだ。ニューイングランド地方の有権者は全国に反トランプ的な態度を鮮明に示しながら、自分たちの生活圏では州税の税率や手数料率をより低くすることを選択した。これはつまり、「自分たちは嫌だけど、他の地方の人たちには社会主義をどうぞ」という態度なのだ。

 

既に2020年の選挙に向けた動きは始まっている。民主党が連邦上下両院で過半数を獲得し、ホワイトハウスを奪還する機会を手にしたいと考えるならば、中道に向けて動くべきだ。行き過ぎの調査と左派により過ぎた公約によって、民主党は2020年の選挙での勝利の機会を失う可能性も高い。左派と急進左派の間くらいの有権者を狙って、ジョー・バイデンやビトー・オロークを候補者にするならば、民主党がホワイトハウスを奪還する機会も生まれる可能性がある。中間選挙の結果で示されたように、カマラ・ハリスとエリザベス・ウォーレンではアメリカ全土で勝負できない。

 

結局のところ、ドナルド・トランプは現役の大統領であり、その地位を使って自分の考えを人々に広める力を持っている。そして、2018年の中間選挙ではその力を効率よく使ったということになる。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今年の秋に中間選挙(連邦下院全議席、連邦上院3分の1の議席の改選)を控えていますが、これが終われば、ちょっとしてから2020年の米大統領選挙へと進んでいきます。こうしてみると、アメリカはいつも選挙ばかりという感じがしてきます。ですから世論調査というものが意味を持ってくるのでしょう。しかし、精密な世論調査といっても限界が出てきます。

 

 トランプ大統領は歴代の大統領に比べて支持率自体の数字は低いですが、最近になって支持率が上昇しているということだそうです。特に共和党支持者の間での支持が高いということです。トランプ大統領は保護主義的な貿易政策を実施し、それに中国が対抗しようとしています。GDPの差で言えばアメリカが100とすると中国は60くらいですから、中国にとっては痛手となります。中国としてはEUやロシアとの提携を深めつつ対抗しようというところでしょうが、アメリカはEUとの間で自動車などの関税を上げないという約束をしましたので、なかなかうまくやっています。

 

 このような保護主義的な政策は本来民主党系が主張するところであり、トランプ当選の原動力となったラストベルト(工業地帯)の労働者の人々(労働組合参加を通じて元々は民主党支持だった人々)の支持を集める政策ということになります。

joebidendonaldtrump005

 

 中間選挙も終わっていないのに、2020年の大統領選挙の話をすると鬼も呆れるとは思いますが、早速、大統領選挙の話が出ているようです。民主党はジョー・バイデン前副大統領の名前が出ています。世論調査の結果では、トランプと一対一で戦ったら7ポイント差でリードするという結果が出たそうです。しかし、アメリカ大統領選挙は各州の選挙人の取り合いなので単純な世論調査の結果では判断が難しいところです。15ポイントから20ポイントくらの大幅な差がない限りは、トランプが有利と見た方が堅実だと考えます。

 

 民主党側も問題を抱えており、2016年の大統領選挙での分裂がいまだに解決できていないようです。民主党の候補者となり本選挙で敗れたヒラリー・クリントンと争ったバーニー・サンダース連邦上院議員が存在感を増しています。ニューヨークでサンダースの選挙運動を手伝ったアレクサンドリア・オカシオ=コルテスという女性が10期連続で連邦下院議員に当選し、次はいよいよ下院議長ではないかと言われていた現職を予備選挙で破り、民主党の連邦下院議員選挙候補者になるという大番狂わせが起きました。

 

 トランプへの支持とサンダースとオカシオ=コルテスへの支持は、「現体制派に対する怒り」が根底にあるという点で共通しています。国内問題を解決せよ、腐れ切ったワシントンを掃除せよ、という人々の怒りが共和党、民主党それぞれの極端な部分への支持となり、体制派の旗色が悪くなっているのが現状と言えるでしょう。

 

 そして、これはアメリカ帝国の衰退、そしてもっと言えば資本主義の終焉に向けた動きということが言えるのかもしれません。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:2020年の仮定の選挙ではバイデンが7ポイントをリード(Biden tops Trump by 7 points in hypothetical 2020 matchup: poll

 

エミリー・バーンバウム筆

2018年8月1日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/399820-biden-tops-trump-by-7-points-in-hypothetical-2020-matchup-poll

 

『ポリティコ』誌とモーニング・コンサルタント社の共同世論調査によると、2020年の大統領選挙に関して本選挙の仮定の設定を行った場合、ジョー・バイデン前副大統領がトランプ大統領を7ポイント差でリードしているという結果が出た。

 

有権者登録をしている人の44%が次の大統領選挙ではバイデンが立候補するならばバイデンを支持するだろうと答えた。一方、37%がトランプの再選を支持すると答えた。

 

世論調査によると、有権者登録を行っている民主党支持者の間では、バイデンよりも今は無名な新たな候補者の方がトランプに対して優勢であるという結果が出ている。有権者登録を行っている民主党支持者の89%が自党の無名な新たな候補者を支持すると答え、80%がバイデンを支持すると答えた。

 

共和党支持者の78%がトランプの再選に投票するだろうと答えた。

 

バイデンはこれまで1998年と2008年の大統領選挙に出馬したが、両方ともにすぐに撤退する結果となった。バイデンは2020年の大統領選挙の有力候補と噂されている。6月の世論調査では、民主党支持者たちの間で最も高い支持を集めた。

 

トランプは6月にCBSニュースのジェフ・グロアのインタヴューを受けた際に、バイデンはトランプにとって「夢に見る」競争相手となるだろうと述べた。

 

トランプは次のように述べた。「私はバイデンについて夢を見る。確かに夢だった。いいかい、バイデンは3回も大統領選挙に出馬したんだ。それぞれで1%も支持を得られなかった。オバマ大統領がゴミの山からバイデンを引き出したんだ。オバマがやったことに国民全員が衝撃を受けた。私はバイデンが競争相手になったらいいのになと思っている」。

 

トランプとバイデンはここ数年の間に何度か言い争いとなった。トランプが女性に対して侮蔑的な発言を行った際、バイデンは「二人が高校生だったら彼をぶっ飛ばしているところだ」と述べた。

 

バイデンはこれまでに出馬をしないとは述べていないし、今年の年末までに有権者に出馬の有無を知らせることになるだろう。

 

『ポリティコ』誌とモーニング・コンサルタント社の共同世論調査によると、トランプ大統領の貿易政策に影響を受けるアメリカの農業に対して120億ドルの補助金を出すという計画に対して57%が支持すると答えた。共和党支持者の79%、民主党支持者の48%が支持すると答えた。

 

今回の世論調査は、7月26日から30日にかけて実施され、1993名が答えた。誤差は2ポイントである。

 

=====

 

●「トランプ氏支持率、最高の45% 共和党系の支持拡大=WSJ調査」

2018年7月23日 WSJ

https://jp.wsj.com/articles/SB12725973517339393911604584363582090165434

 

 ドナルド・トランプ米大統領はロシアのウラジーミル・プーチン大統領との首脳会談後に厳しい批判にさらされたにもかかわらず、直近の世論調査で支持率がやや上昇した。トランプ氏の独特な政治スタイルはさまざまな物議を醸してきたが、今回の米ロ首脳会談を巡る批判も深刻なダメージとはなっていないようだ。

 

 ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とNBCニュースの共同世論調査によると、トランプ大統領の支持率は45%。6月の調査から1ポイント上昇し、就任以来最も高くなった。調査が行われたのは、米ロ首脳会談前日に当たる15日からの4日間。トランプ氏は16日、プーチン大統領との共同記者会見で、2016年の米大統領選にロシアが介入したとする米情報機関の結論に疑義を唱えた。

 

 同調査では、共和党支持者の88%がトランプ氏を支持した。直近4人の歴代大統領のうち、就任2年目の7月時点で与党支持者の支持率がこれより高かったのは、同時多発テロ(01911日)後のジョージ・W・ブッシュ元大統領だけだ。

 

 11月の中間選挙後にどちらの党が議会を制するべきかとの質問については、民主党と答えた人の割合が約49%と、共和党の43%を6ポイント上回った。民主党優位の差は6月調査(10ポイント)や4月調査(7ポイント)から縮小した。

 

 登録有権者全体で見たトランプ氏の支持率は依然、同時期としては現代の歴代大統領の中で最低の部類に入り、同氏にとって危険信号は消えていない。

 

 有権者の約51%が米ロ両政府の関係を支持しない姿勢を示し、トランプ氏はプーチン氏に友好的過ぎると答えた人の割合も増えた。ロシアが16年の米大統領選に介入したと信じている人の割合は65%で、176月調査時点から8ポイント上昇した。          

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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