古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:スティーヴ・バノン

 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ大統領の大統領選挙の選対本部長を務め、首席戦略官兼上級顧問を務めたスティーヴ・バノンがブライトバート社会長から退くことが発表されました。ブライトバートがここまで大きくなったのは、2012年にバノンが責任者となってからでした。トランプ大統領誕生に大きく貢献したことは間違いありません。しかし、バノンがブライトバート社から離れることになりました。あまりにも急激な動きです。

 

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 古村治彦です。

 

 ここ数日、トランプの側近であった、ホワイトハウス首席戦略担当・上級顧問であったスティーヴ・バノンがマイケル・ウォルフの新刊『炎と怒り(Fire and Fury)』(同名の映画がありました)の中で、トランプ大統領をこき下ろすような発言をしていた、ということが話題になっています。

 

 日本でも下に貼った記事のように詳しく報道されています。『炎と怒り』は前倒しで販売され、たちまち大ベストセラーになっているようです。ウォルフと出版社は大与転びでしょう。批判者でもあっても儲けるとなれば話は別でしょう。トランプを食い物に使用がどうしようが金が儲かればいい、ということになります。

 

トランプがバノンと出来レースをやっているのか状況を利用しているのかはっきりしません。しかし、下の記事で重要なのは、クシュナーとイヴァンカに言及した部分と、バノンの中国観について部分くらいのものです。これらの点以外はあまり重要ではないように思います。トランプはこの本を利用して、ジャレッド・クシュナーとイヴァンカにお灸をすえるということなのだろうと思います。のぼせ上がるな、つけあがるな、ということを2人に教えたかったのだろうと思います。

 

 バノンの中国観はアメリカの保守的な人々や反中国の人々が持っている考えでしょう。ラストベルトの白人労働者、そして民主党支持の人道的介入主義派を支持する人々は中国を過剰なほどに敵視しています。バノンは保守派と人道的介入主義派の奇妙な連合の上にいるということになります。しかし、現在の世界において、彼らの考えは既に危険なものです。中国をナチスと同等と考えるのは、現実的ではないし、それで貿易戦争なり、本当の戦争なりをするのかというと、そういうことはできません。また、中国の勢いを鈍化させることはできても、完全に止める、もしくは逆流させることはもうできません。

 

 トランプは、過剰な中国敵視はしていません。201711月の訪中でも、中国の政策について、「自国民の利益のために他国を利用するのは当然だ」と述べています。だから、自分もそうさせてもらうということを言っている訳ですが、中国を潰すだのなんだのということは考えていません。バノンはその点で世界観に限界があるということになり、それが明らかにされました。

 

 バノンをトランプ陣営に送り込んだ、大富豪のレベカ・マーサーがバノンを見限ったという記事が出ていました。これは重要だと思います。マーサーはブライトバートに対しても支援を行っていますが、バノンが2020年の大統領選挙に出ようとしているとして支援を止めるという話になっているようです。マーサーはトランプを選んだということになりますが、これではバノンは勝ち目がありません。ですから、バノンはこれからもトランプ大統領を支持するということを表明したのでしょう。今回の件も、バノンの大統領選挙出馬の観測気球ということもあったのだろうと思います。しかし、うまくいかなかったようです。

 

トランプは徹底的な外部の立場と視点を貫き、彼が状況を作り、場を作ることで、批判者たちを振り回すだけでなく、陣営内も振り回す、ということをやっています。彼がやりたいことを実現するのは混乱状態の中で、あれいつの間に、と皆に思わせる形で実現させています。本当に重要なことは誰にも話さないし、ある特定の人物にべったりすることはなく、自分で決めている、そのように感じられます。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「当選への戸惑いから髪形の秘密まで…バノン氏、トランプ政権の内幕暴露」

 

AFP通信 201814 12:01 発信地:ワシントンD.C./米国

http://www.afpbb.com/articles/-/3157341

 

14 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の最側近だったスティーブ・バノン(Steve Bannon)元首席戦略官・上級顧問が、ジャーナリストのマイケル・ウルフ(Michael Wolff)氏の新刊「Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り──トランプのホワイトハウスの内側)」でトランプ政権の内幕を暴露している。米誌ニューヨーク(New York)と英紙ガーディアン(Guardian)、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が掲載した抜粋部分は以下の通り(引用中敬称略、丸括弧内は補足)。

 

■陣営は敗北を予想

 

 大統領選当日(2016118日)午後8時すぎ、トランプが本当に勝利するかもしれないという思いもよらない大勢が判明してきた時、ドン・ジュニア(トランプの長男ドナルド・トランプ・ジュニア、Donald Trump Jr)は友人に、父のことを指してDJTはまるで幽霊のように見えたと語った。メラニア(トランプ夫人、Melania Trump)は涙を流していたが、喜びの涙ではなかった。

 

 スティーブ・バノンがさして面白くもない観察を1時間あまり続けている間に、放心したトランプから、起きたことが信じられないトランプ、怖気づいたトランプへと次々に変わっていった。だが、最後の変身、つまり自身が米国の大統領にふさわしく、なりきれると信じる男への変身はまだだった。

 

■対ロ接触は「反逆」

 

 陣営の幹部3人であるトランプ・ジュニア、娘婿のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner、現上級顧問)、ポール・マナフォート(Paul Manafort、当時の選対本部長)は、弁護士の立ち会いなしでトランプ・タワー(Trump Tower25階の会議室で外国政府関係者と会うのは良いアイデアだと考えた。実際、弁護士は一人も同席しなかった。これが反逆的だとか、非愛国的、あるいはひどいことではないと思われていたとしても、私はそのすべてが当てはまると考えている。すぐFBI(連邦捜査局)に連絡すべきだった。

 

■「真の敵は中国」

 

「真の敵は中国だ」とバノンは言った。中国は新たな冷戦(Cold War)の最前線にいる。中国がすべてだ。他はどうでもいい。中国に好き勝手にやらせてはならない。そんなことは一切許してはならない。単純なことだ。中国は192930年のナチス・ドイツ(Nazi)のようなものだ。当時のドイツ人と同じように、中国人は世界で最も合理的な国民ではある。そうでなくなるまでは。彼らもまた30年代のドイツと同様、熱狂しつつある。超国家主義の国が誕生しそうになっている。そうなってしまえば誰にも止められない。

 

■娘も大統領に野心

 

 イヴァンカ(・トランプ、Ivanka Trump、大統領補佐官)とジャレッドは、ウエストウイング(West Wing、ホワイトハウス西棟)での役割について、周囲の人たちからのアドバイスを受けながら、リスクと見返りをよく考えた上で引き受けることを決めた。それは夫婦が一緒に決めたことであり、ある意味で一緒に仕事をするということだ。二人の間では本気でこう決めている。いつの日か機会が訪れれば、イヴァンカが大統領選に出馬すると。イヴァンカは米国初の女性大統領はヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)ではなく、自分だと考えて悦に浸っている。

 

■毒殺恐れマックへ

 

 トランプは長い間、毒殺されるのではないかと恐れてきた。彼がマクドナルド(McDonald's)で食事をするのが好きな理由の一つもそれにある。自分が来ると知っている人がおらず、食べ物は事前に安全に作られているからだ。

 

■側近らも辛口批判

 

  トランプは夕食後に電話で話をした際、スタッフそれぞれの欠点について根拠もなくあれこれ語っていた。バノンは不誠実でいつもひどい身なりをしている、(ラインス・)プリーバス(Reince Priebus、前大統領首席補佐官)は貧弱でちび、クシュナーはご機嫌取り、ショーン・スパイサー(Sean Spicer、前大統領報道官)はばかで見た目も悪い、ケリーアン・コンウェー(Kellyanne Conway、前大統領顧問)氏は泣き虫だなどとね。イヴァンカとクシュナーに関しては、ワシントンに来るべきではなかったとも言っていた。

 

■あの髪形の秘密も

 

 イヴァンカはトランプと一定の距離を置き、トランプの前後左右になでつけた髪形も皮肉交じりに周囲に語っている。イヴァンカは友人たちによくこんな裏話をしている。スカルプリダクション手術(はげ治療のために脱毛部分の頭皮を除去する手術)をした後の、てっぺんだけきれいに髪の無い頭は両横と前の髪に囲まれている。その髪の毛を全部真ん中に集めて後ろに流して、スプレーで固める。髪染めは「ジャスト・フォー・メン(Just for Men)」を使うのだが、液剤を塗ってから時間を置くほど、髪の色は濃くなる。トランプのあのオレンジ色のブロンドは短気の表れだとね。(c)AFP

 

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●「米大統領、暴露本の出版中止要求 出版社は発売前倒しで対抗」

 

AFP通信 201815 6:50 発信地:ワシントンD.C./米国

http://www.afpbb.com/articles/-/3157457?cx_amp=topstory

 

15 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の弁護士団は4日、トランプ氏の大統領職への適性に疑問を呈する側近らの発言を引用した暴露本の著者と出版社に対し、同書の出版差し止めと宣伝の中止を求める書簡を送った。出版社側はこれを受け、同書の発売を4日前倒しすると発表した。

 

Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り──トランプのホワイトハウスの内側)」と題された同書は、トランプ氏の最側近だったスティーブ・バノン(Steve Bannon)元首席戦略官・上級顧問の発言を多く引用し、同氏を臆病かつ情緒不安定で大統領の資質に大きく欠けた人物として描写している。

 

 弁護士らは、著者でジャーナリストのマイケル・ウルフ(Michael Wolff)氏と出版元のヘンリー・ホルト(Henry Holt)社に送った書簡で、同書にはトランプ氏をめぐる「誤った、根拠のない発言」が含まれていると主張。同書の出版は名誉棄損(きそん)や虚偽の描写によるプライバシーの侵害などに相当すると指摘した。

 

 さらに弁護士らは、同書は「最も損害の大きな記述の多くについて、その情報源を明らかにしていない」と批判。また「情報源」とされた人の多くが、ウルフ氏と話したことや、自身が出所とされる発言をしたことを否定していると主張。出版元に対し、同書の出版差し止めや宣伝の中止、内容の撤回、トランプ氏への謝罪を求めた。

 

 これを受けヘンリー・ホルト社は、今月9日に予定されていた同書の発売日を同5日に前倒しすると発表。著者のウルフ氏もツイッター(Twitter)で出版の前倒しを発表し、「ありがとう、大統領」とコメントした。(c)AFP

 

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●「トランプ氏は「偉大な男」=今も米大統領支持-バノン氏」

 

時事通信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018010500025&g=use

 

 【ワシントン時事】バノン前米大統領首席戦略官・上級顧問は、自身が会長を務める右派メディア「ブライトバート」に4日付で抜粋が掲載されたインタビューで、トランプ大統領について「偉大な男だ。どこで演説しようが毎日支持している」と述べた。

 

 バノン氏をめぐっては先に、2016年の大統領選中にトランプ氏の長男らがロシア関係者と接触したことを「売国的だ」などと批判したと報じられた。これを受けてトランプ氏は「彼はクビになり、職とともに正気を失った」と非難するコメントを発表。昨年8月のバノン氏の辞任後も続いていた両者の関係が断絶したとの見方も出ていた。(2018/01/05-00:43

 

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Bannon loses support of pro-Trump billionaire backer over media fights

 

BY JOHN BOWDEN - 01/03/18 10:23 PM EST  2,592

The Hill

http://thehill.com/homenews/media/367367-bannon-loses-support-of-pro-trump-billionaire-backer-over-media-fights

 

Former White House chief strategist Stephen Bannon has reportedly lost the support of billionaire backer Rebekah Mercer after he suggested he might run for president himself.

 

A person close to Mercer told The Washington Post that she no longer supports Bannon. According to the report, Mercer was frustrated with Bannon's strategy in the Alabama Senate special election and pulled her funding after he told other major conservative donors that Mercer would back Bannon in his own presidential bid.

 

Bannon, now head of Breitbart News, supported Alabama GOP Senate candidate Roy Moore, who was dogged by allegations of sexual misconduct, in his eventual defeat to now-Sen. Doug Jones (D) in December.

 

The core constituency for Breitbart is what you would call the Trump Deplorables. That’s the audience. And if they’re asked to choose between Steve and Trump, they’re going to choose Trump. That’s clear,” a person familiar with Breitbart News's operations told the Post.

 

It was unclear from the report whether Mercer, who bought a stake of Breitbart News from her father in November, will continue to back the right-wing news site. The report said she is no longer backing any future Bannon projects.

 

Rumors of a possible Bannon run in 2020 are reportedly mentioned in Michael Wolff's new book "Fire and Fury: Inside the Trump White House."

 

The book caused a stir in Washington, D.C., on Wednesday when several passages were leaked and an excerpt was published by New York Magazine.

 

Bannon made headlines after he was quoted in the book criticizing Trump's eldest son for a meeting in Trump Tower with a Russian lawyer who promised "dirt" on Democratic presidential nominee Hillary Clinton's campaign.

 

Even if you thought that this was not treasonous, or unpatriotic, or bad shit, and I happen to think it’s all of that, you should have called the FBI immediately," Bannon said, according to the book.

 

President Trump responded to Bannon's remarks in a statement on Wednesday, accusing his former adviser of losing his mind.

 

Steve Bannon has nothing to do with me or my presidency,” Trump said. “When he was fired, he not only lost his job, he lost his mind.”

 

"Steve pretends to be at war with the media, which he calls the opposition party, yet he spent his time at the White House leaking false information to the media to make himself seem far more important than he was," the president added.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)








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 古村治彦です。

 

 北朝鮮の度重なるミサイル発射や核実験のために、東アジア地域は緊張感を増しています。最大の関心事は、アメリカが北朝鮮を攻撃するのかどうか、です。アメリカが北朝鮮を攻撃する場合には、地上軍は出さず、ミサイル攻撃と空爆によって大規模な拠点を叩き、中国人民解放軍が地上軍を投入して、北朝鮮の現在の政府を機能停止させる、その後、自民解放軍は撤退し、韓国軍が管理し、アメリカが保護しているキムハンソル氏が帰国して、中国型の社会主義市場経済の穏健な国として韓国からの援助を受けながら、独立を保ち、国力の増進を図る、ということになるのだろうと思います。

 

 米中関係は緊張を生み出す問題も抱えていますが、二国間できちんと意思疎通ができる状態にあります。ドナルド・トランプ大統領の首席ストラティジストを務めたスティーヴ・バノンが中国を訪問し、習近平国家主席の下放時代からの腹心の友である王岐山と中南海で会談を持ちました。また、国連総会の出席のために訪米した王毅外交部長は、ニューヨーク滞在中にヘンリー・キッシンジャーを訪問しました。

 

 バノンは「米中は経済戦争の状態にある」という発言をし、トランプ大統領も中国に対して激しい言葉遣いをしています。しかし、実際には、中国を敵に回してもいいことはない、ということを良く分かっていて、「はったりをかけて機先を制する」ために激しい言葉遣いをしています。

 

 それをそのままに受け止めて、一緒になって激しい言葉遣いをしたり、攻撃的な態度を取っていると、「二階に上がってはしごを外される」「気づいたら一人ぼっち」ということになります。

 

(貼りつけはじめ)

 

バノンが北京で共産党最高幹部と会談(Bannon met with Communist Party official in Beijing: report

 

ジュリア・マンチェスター筆

2017年9月21日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/351842-bannon-met-with-communist-party-official-in-beijing-report

 

トランプ大統領の首席ストラティジストであったスティーヴン・バノンは先週中国を訪問し、中国共産党で2番目に力を持った人物と会談を持った。『フィナンシャル・タイムズ』紙が報じた。

 

フィナンシャル・タイムズ紙は、バノンは、中国共産党反腐敗運動の責任者王岐山から指導部が集住している中南海へ招待を受けた、と報じた。

 

バノンは中国政府所有の金融仲介企業の一部門から招待を受けて香港でスピーチを行った。そのあとに招待を受け、中南海で90分にわたる会談が行われた。

 

取材に応じた複数の人物は、会談は予定されているトランプの訪中とは関係ないと語った。

 

ホワイトハウスにおいて反エスタブリッシュメント勢力だと考えられていたバノンは、退役海兵隊大将ジョン・ケリーが新たに大統領首席補佐官に任命された後、先月、首席ストラティジストを辞任した。

 

ブライトバード会長バノンは、トランプの経済ポピュリズム的な発言に最も影響力を持った人物であった。トランプは繰り返し、米中間の貿易関係について激しい言葉遣いで語ってきた。

 

先月、辞任する前に、『ジ・アメリカン・プロスペクト』誌上において、バノンは「アメリカは中国と経済戦争の真っただ中にある」と語った。

 

バノンは貿易と北朝鮮をめぐる動きについて次のように語った。「彼らが話している内容が全てだ。彼らは自分たちが行っていることについて躊躇なく話をしている。米中いずかれかがこれから25年から30年の間、世界覇権国となる。現状のままでいけば、覇権国となるのは彼らだ。統一された朝鮮半島は、こうした動きに連動している。朝鮮半島問題は二次的な問題に過ぎない」。

 

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中国外交部長が米中関係に関してキッシンジャーと会談(Chinese FM meets Kissinger over China-US ties

 

新華社通信

2017年9月19日

http://www.chinadailyasia.com/articles/141/187/1/1505816463661.html

 

ニューヨーク発。中国外交部長・王毅は月曜日、ヘンリー・キッシンジャーも特務長官と会談を持ち、米中二国間関係に関して議論を交わした。

 

王毅は、2017年が中華人民共和国とアメリカの国交回復45周年である事実を指摘し、この45年間における米中関係の発展は、協力こそが唯一の正しい選択であったことを示していると述べた。

 

両国の努力のおかげで、米中関係は安定して推移し、今年1月にアメリカで新政権が成立した後もプラスの発展をしていると王部長は述べた。王部長は本年度の国連総会の年次総会に出席するためにニューヨークを訪問した。

 

米中両国は、習近平国家主席とドナルド・トランプ大統領との間に重要なコンセンサスが形成し、戦略的な相互信頼を強化し、協力関係を拡大し、相違点をうまく処理するように真摯に努力すべきだと王部長は述べた。

 

王外交部長は、本年のトランプ大統領訪中の準備の重要性と、米中両国民、その他の国々の人々の利益のために米中関係を緊密化させるために訪中を成功させる必要があると強調した。

 

キッシンジャーは、米中関係は国交回復以来歴史的な発展を遂げ、両国と両国民にとって手にとって分かる利益をもたらしてきた、と述べた。

 

キッシンジャーは、今日、いくつかの分野で相違は存在するが、米中両国は協力することと協力できる分野を拡大することを学ぶことができると述べた。

 

キッシンジャーは、トランプ大統領の中国訪問はいくつかの問題を解決できるだけでなく、米中両国間の中長期的協力のための健全な基盤づくりの助けとなることを希望すると述べた。

 

キッシンジャーと王部長は朝鮮半島の核問題を含む様々な問題について意見を交換した。

 

●中国は、一帯一路イニシアティヴの下で、ウクライナとの関係強化を明言(CHINA, UKRAINE PLEDGE TO BOOST TIES UNDER B&R INITIATIVE

 

中国外交部長はウクライナ外相のパヴロ・クリムキンと会談を持ち、両国の協力を緊密化することで一致した。

 

王部長は、中国は一帯一路イニシアティヴの下で機会をとらえてウクライナとの協力関係を深め、相互尊重、平等、互恵を基礎とした両国間の戦略的なパートナーシップを進めたいと考えていると述べた。

 

王部長は、両国間の外交関係が樹立されて25周年であり、両国関係は堅固だと述べた。

 

中国はミンスク合意に基づいて対話と交渉を通じてウクライナ危機の政治的な解決を支持する、と王部長は述べた。

 

クリムキン外相は、ウクライナは一帯一路イニシアティヴを全面的に支援し、この枠組みで中国との協力関係を深化させ、両国関係をより堅固にしたいと述べた。

 

クリムキン外相は、ウクライナは国際問題、地域問題について中国が中立的な立場を採っていることを評価し、ウクライナ危機の解決のためにより大きな役割を果たすことを望むと述べた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12








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 古村治彦です。

 

 今回はネオコンの代表格ジョン・ボルトンに関する論稿をご紹介します。ジョン・ボルトンと言えば、ジョージ・W・ブッシュ政権時代に猛威を振るったネオコン派の代表格の人物です。レーガン政権では米国際開発庁と司法省に勤務し、父ブッシュ政権時代に国務次官補、ジョージ・W・ブッシュ政権時代には国務次官と米国連大使を務めました。最近では、オバマ政権の外交姿勢を批判し、イランとの核開発に関する合意に反対し、オバマ大統領の広島訪問を「恥ずべき行為」と激しく非難しました。

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ジョン・ボルトン

 

 トランプ大統領は選挙期間中にネオコンが主導したジョージ・W・ブッシュ政権時代の政策、アフガニスタンとイラクへの侵攻を非難しました。自分は最初から反対であった、と述べました。「ヒラリーが大統領になったら、アメリカは進んで戦争を起こす」ということを心配した人々がトランプに投票して、大統領になりました。

 

 今回の論稿では、ネオコンの代表的な人物であるジョン・ボルトンがスティーヴ・バノンの誘いを受けて、アメリカとイランとの間に結ばれた核開発を巡る合意の廃棄の計画書を作っていたことが明らかになりました。そして、ボルトンンは、トランプ大統領の大統領国家安全保障問題担当補佐官になる可能性があった、ということも明らかになりました。しかし、結局、ボルトンの後ろ盾となっていたバノンが更迭されたことで、ボルトンのトランプ政権入り、トランプ政権への協力もなくなりました。


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スティーヴ・バノン

 

 これに関しては、トランプ政権の性格が大きく変化していることが関係しています。政権発足当初、政権幹部の出身で分類すると、米軍将官、ビジネス界、選対関係者となります。そのうち、選対関係者がどんどん政権から離れ、将官たちの影響力が強まっています。ジョン・ケリー大統領首席補佐官とクリステン・ニールセン次席補佐官が規律を持ち込み、トランプ大統領が「孤立」しているということになっています。

 

 バノンという人物はつかみどころのない人物で、確固たる思想が見当たらない人物でした。そうした中で、ネオコンのボルトンをトランプ政権内に引き入れようとしたのを、米軍将官出身者たちが阻止する動きが出たのだと思います。ネオコンたちが政権内に入り込むと、トランプ政権の「強気の姿勢」が利用されて、対北朝鮮、対中国の武力衝突がエスカレートする危険性もありました。米軍関係者としては、ネオコンのために痛い目に遭っている訳で、これを阻止したいと思うのは当然かと思います。

 

 トランプ政権でリアリストと将官たちが抑制的であれば、東アジアでは大きな軍事衝突や大きな厄災はないと思いますが、ここが崩れると厳しいことになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ホワイトハウスから追い出され、イランに対するタカ派はトランプに対して公開のアピールを行う(Shut Out of the White House, Iran Hawk Makes Public Appeal to Trump

―ジョン・ボルトン元米国国連大使は、スティーヴ・バノンが彼に対してイランとの核開発合意を破棄するための計画を立てるように依頼されたと主張している。しかし、バノンは更迭された。よってボルトンはインターネットで計画を発表した。

 

ダン・デルース筆

2017年8月28日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/08/28/shut-out-of-the-white-house-iran-hawk-makes-public-appeal-to-trump/

 

イランとの核開発合意に対する批判者は、ドナルド・トランプ大統領のストラテジストであったスティーヴ・バノンから、今年7月にアメリカが合意からいかにして撤退できるかについて計画を立てるように依頼された、と発言した。

 

しかし、ここ数週間でバノンをはじめとするイランに対するタカ派がホワイトハウスから去ることになった。これを受けて、イランとの核開発合意に対する懐疑派である元米国国連大使ジョン・ボルトンは月曜日、彼が立てた計画を公開する決心をした。彼は「私の考えがトランプ大統領にまで届かないのではないかと恐れたので公開することにしました」と述べている。

 

ボルトンは『ナショナル・レヴュー』誌に掲載した合意を破棄するための計画を提示した文章の中で次のように書いている。「イランについての非公式の文書を公開する。これは公に対する私の奉仕だ。ホワイトハウスでスタッフの交代が行われていて、そのままでは私の作った計画がトランプ大統領にまで届くことは不可能だと思われるから公開するという決定を下した。トランプ大統領は私に対して、いつでも会いに来てほしい、と言ってくれたが、それももう終わってしまった」。

 

ホワイトハウスでイラン政策に関する議論に参加したある人物は取材に対して、ボルトンは少なくとも数週間にわたって、大統領執務室に出入りしていたことを認めた。ある時点で、ボルトンに対しては、大統領国家安全保障問題担当次席補佐官の可能性について提示されていた。これは、HR・マクマスター大統領国家安全保障問題担当補佐官との交代という含みもあった。

 

上記の人物は、ボルトンは提示を断り、大統領国家安全保障問題担当補佐官の地位の提示があるまで待つことを選んだと述べている。

 

ボルトンの報道担当はコメントを拒否し、ホワイトハウスは本紙からのコメントの要請に対して本文章の発表までに回答しなかった。

 

トランプが大統領に正式に就任する前、ボルトンは国務省のナンバー2の地位に就くのではないかと考えられていた。しかし、連邦議会共和党はこの考えに反対したので、ボルトンが指名されることはなかった。

 

バノンが更迭された今、ボルトンが大統領につながることはできなくなった。

 

元国連大使でジョージ・W・ブッシュ政権に参加した強硬なネオコン派であるボルトンは次のように書いている。「この計画がトランプ大統領の目に触れなくても、それはそれで構わない。しかし、この計画が存在しなかったと言わせたくはない」。

 

ボルトンの一般へのアピールは、イランとの合意の効果を弱めようと努力してきた合意への反対者たちの間に不満が大きくなっていることを反映している。彼らからしてみれば、ホワイトハウスは彼らの試みにとっての同盟者であると考えてきたのだが、それが裏切られた形になっている。トランプがバノンをその他のホワイトハウスの高官、セバスティアン・ゴルカ、国家安全保障会議の高官デレク・ハーヴェイ、エズラ・コーエン=ワトニックを更迭した後の数週間、ホワイトハウスの政治力学は大きく変化している。

 

イランとの核開発合意を批判する人々は、トランプの補佐官たちと国務省の高官たちは大統領に対して選択肢を全て提示していないのではないかという懸念を持っている。選択肢の中には合意の廃棄の可能性や連邦議会に対してイランは合意の内容を守っていないことを通告することも含まれている。

 

トランプ政権の関係者は取材に対して次のように語っている。「大統領選挙期間中に大統領の側近たち、バノンと彼に近い人々、保守派でイランとの合意の懐疑派といった人々は、意思決定過程から排除されている」。

 

2015年の世界の諸大国とイランとの間の核開発に関する合意は、イラン経済に損害を与える様々な経済制裁を解除する代わりに、イランの核開発プログラムに厳格な制限を加えるというものであった。

 

オバマ政権はこの合意を外交上の大勝利と宣伝した。これによってイランとの戦争の可能性を減少させ、イラン政府による核開発プログラムを国際的な査察の下に置くことができたと強調した。一方、反対者たちは、合意内容は、イランの核に関するインフラの将来的な使用を合法化し、イラン政府の弾道ミサイル開発やヒズボラをはじめとする戦闘的なグループへの支援について全く考慮されていない、と批判している。

 

ボルトンの計画は「イランとの合意の廃棄:前進する道筋」という題名になっている。この中でボルトンは、アメリカ政府は合意を破棄すべきだ、なぜならイランが合意内容に違反し、軍事施設に対しての査察を拒絶し、「テロリズム」をいまだに支援し続けているからだ、と主張している。

 

ボルトンはまた、合意の廃棄について、中東とヨーロッパのアメリカ同盟諸国に個別に説明し、その後、大々的な国民に向けのキャンペーンを張る必要があることを強調している。ボルトンは彼の主張を補強することになるであろう情報・諜報機関の報告書を引用することを求めている。

 

ボルトンは次のように語っている。「イランの世界各地での受け入れがたい行動に関する新しい、機密指定解除の情報を提供することで、合意の廃棄を進めることができる」。

 

イランとの合意を支持する人々は、イランが合意内容に違反していることを示す証拠は存在しないし、トランプ政権から情報・諜報機関に対して、イラン政府が合意に反していることを示す情報を上げるようにプレッシャーをかけていると断言している。

 

ボルトンは更に劇的な方策を提案している。その中にはイランの現体制に対する「民主的な反対勢力」を支援すること、イラン国内の人種的、宗教的少数派の諸権利の擁護、アメリカの同盟諸国の全ての空港と港のイランの船舶や航空機の利用の禁止、学術やスポーツ交流を含むイラン国民に対するアメリカのヴィザ発給の停止が含まれている。

 

米国大統領は90日ごとに連邦議会に対して、イランが合意内容を順守しているかどうかを証明する必要がある。トランプは不承不承ながら、イランが合意内容を順守していることを証明した。

 

しかし、7月にホワイトハウスでイランとの合意に関する会議が開催された。会議の席上、トランプは補佐官たちが提示してきた選択肢について不満を持っており、イランが合意内容を完全に順守していると宣言したくないと不満を述べた。

 

トランプは不満を募らせていた。そして、10月に発表される予定の90日ごとのイランの合意内容順守の証明を出さないで済むプランを用意するようにアドヴァイザーたちに命じた。しかし、トランプ政権のスタッフの多くは、そのようなプランなど書けないことを認識している。トランプの命令を実行できるのか、どのように実行するのかということは明確になっていない。

 

大統領選挙期間中、トランプはイランとの合意に対して激しい批判を加えた。しかし、大統領に就任後、2度にわたって、イランが合意内容を順守しているという証明を2度にわたって発行した。ボルトンは「トランプ大統領の支持者たちはこの決定に困惑している」と書いている。

 

ボルトンは次のようにも書いている。「政権を外側から見ている人々の多くは、トランプ大統領がそのような証明を出せるのはどうしてか、と不思議に思っている。トランプは自身がコントロールしているのか?それとも補佐官たちがコントロールしているのか?と疑問に思っている」。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)


アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12








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 古村治彦です。

 

 いよいよ米中首脳会談が始まります。北朝鮮のミサイル発射もあり、米中間でどのような話になるのか注目されます。トランプ政権内部には対中強硬派と対中交渉優先派があり、その内部対立が激しくなっているという報道もあります。そして、その流れで、トランプ大統領の側近スティーヴ・バノンが国家安全保障会議から外されるということがニュースとなりました。バノンは前からトランプの義理の息子ジャレッド・クシュナーと関係が悪いと言われていて、今回のことではクシュナーが勝利したという報じられ方もしています。

 

 前回のブログ記事でもご紹介しましたが、クシュナーがトランプ政権内の対中交渉優先派で、ヘンリー・キッシンジャーの斡旋を受けて中国側と交渉をしています。バノンは対中強硬派ということで、今回の件は中国に対して、対中融和路線に進むということを示したということができます。

 

 しかし、同時に大統領首席ストラティジストであるバノンが国家安全保障会議に出席していたことは異例中の異例で、これはマイケル・フリン前大統領国家安全保障問題担当補佐官(2月に辞任)のアレンジであったのですが、後任のマクマスター補佐官が通常に戻したということになります。ちなみに大統領国家安全保障問題担当補佐官が国家安全保障会議を主催します。バノンはフリンを監視監督するために会議に出席していたので、その必要がなくなったという主張もあるようです。

 

 スティーヴ・バノンの影響力はこれくらいのことでは低下しない、彼はトランプ大統領と一対一で議論できる立場に変わりはないという意見もあります。

 

 こうして考えると、バノンが国家安全保障会議から排除されたことは大きな事件ではなく、中国に対してのアピールなのではないかと考えることができます。

 

(貼り付けはじめ)

 

大逆転で、トランプはバノンを国家安全保障会議から追放(In Reversal, Trump Banishes Bannon from National Security Council

 

ダン・デルース筆

2017年4月5日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2017/04/05/in-reversal-trump-banishes-bannon-from-national-security-council/

 

ドナルド・トランプ米大統領は水曜日、首席ストラティジストであるスティーヴン・バノンを国家安全保障会議(NSC)に出席させないことに決定した。これは、政策形成機関である国家安全保障会議の再構成の一環であり、情報・諜報と軍事面の指導者たちの伝統的な役割を復活させることになった。

 

今回の動きは、トランプ大統領の国家安全保障問題担当補佐官H・R・マクマスター中将が、NSCのこれまでとは異なる形態を終わらせることで自身の権威を増大させようとしたということを示している。トランプ政権におけるNSCの構成に対して、民主、共和両党の連邦議員たちや外交政策専門家たちは懸念を表明してきた。

 

トランプに批判的な人々は、政権発足からすぐにバノンがNSCの常任出席者に引き上げられたことを、ホワイトハウスが、軍事行動と外交政策に関する重要な考慮に関して党派政治とイデオロギーを持ち込もうとしている徴候だと考えた。元政府高官たちは、バノンが出席するというNSCの構造は、大統領のために国家安全保障に関する決断を形成する責任が誰にあるのかを巡って、内部抗争と混乱をもたらすだろうと警告を発していた。

 

NSCの再編成は火曜日に出されたメモランダムでまとめられ、水曜日に発表された。ホワイトハウスは今回の命令についてコメントを拒否した。

 

マクマスターの前任者である退役陸軍中将マイク・フリンは、中米ロシア大使との会話についてマイク・ペンス副大統領に誤った情報を伝えたことを受けて、2月に辞任した。フリンが今回のNSCの通常とは異なる構成を始めたのだ。つまり、白人優越主義的で国家主義的なブライトバート社の元会長をNSCに引き入れたのはフリンだ。NSC最高会議は通常は閣僚レヴェルで構成される。トランプ政権下でのNSCでは、情報諜報と軍事部門のトップが外されていた。彼らは最高会議の議題が彼らに関わる時のみ出席することになっていた。

 

メモランダムでは、新しい構成では、ダン・コーツ国家情報長官と統合参謀本部議長ジョセフ・ダンフォード大将はNSC最高会議の定例出席者となると書かれていた。新たな大統領令で、NSC最高会議にはCIA長官、エネルギー長官、米国連大使も出席者に加えられることになった。

 

2月に補佐官に就任したマクマスターは、前任者のフリンと違い、トランプの選挙対策本部とは何の関係も持っていなかった。マクマスターは今回のNSCの再編でもう一つの官僚機構における勝利を収めた。国土安全保障会議は、これまでの別組織として独立してきた形から、マクマスターの権威の下に置かれることになった。

 

ホワイトハウスのある高官はマスコミの取材に対して、バノンがNSCに出席するようになったのは、フリンを監督し、NSCを合理化し、より効率的に運営されるようにすることが目的であったと述べた。この高官は、この目的は達成されたので、バノンはNSCに居続ける必要はなくなったのだと語った。

 

ヤフー・ニュースはこの政府高官の次のような発言を引用した。「スティーヴはマクマスターを補佐官に就任させることを主導した。マクマスターは基本的にスティーヴの考えを共有しているので、スティーヴがNSCに留まる理由は存在しない」。

 

バノンは外交政策や統治に関する経験を持っていない。更には移民反対の唱道者であり、ヨーロッパ各国の極右政党と関係を持っている。NSCにおけるバノンの存在は、元政府高官に警戒心を持たせ、連邦議会民主党から激しい批判を巻き起こした。

 

NSCの再編が行われた。しかし、バノンはホワイトハウスでの有力な立場を維持している。彼はトランプの選挙運動の最後の数カ月を取り仕切り、勝利をもたらした。そのために、大統領執務室に何の許可も要らずに入ることができる。NSC内の席の入れ替えをしてもバノンの影響力はほぼ変わらない可能性が高い。

 

オバマ政権下で駐ロシア米大使とホワイトハウス顧問を務めた経験を持つマイケル・マクフォールは、次のようにツイートした。バノンはNSC内部の高官たちの意見に従う必要はない。彼は大統領執務室で「トランプと差向い」で様々な問題を討論することができる。

 

政治顧問がNSCで公的な役割を果たすことは珍しい。レーガン政権で大統領顧問を務めたエドウィン・メッセがNSCに出席した例はある。

 

民主党所属の連邦議員は今回のトランプの決定を受けて安心感を表明したが、「バノンはホワイトハウスにいるべき人物ではない」とも述べた。

 

バーバラ・リー連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は次のように語った。「スティーヴ・バノンの病んだイデオロギーがこれ以上、国家安全保障会議に悪い影響を与えることはないということで安心しました。しかし、バノンが引き続き政権内に留まることはアメリカ国民にとって脅威となります。私はトランプ大統領に対して、スティーヴ・バノンにドアを指さして、危険な過激主義者たちで構成されている政権から出ていくように指示することを求めます」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)





アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22

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