古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

タグ:デイヴィッド・コーク

 古村治彦です。

 

 以下の日経新聞は現在のドナルド・トランプ政権が置かれている状況が良くまとめられています。トランプ政権の政策実行を邪魔する存在が同じ共和党内にいるという話です。それが、連邦議会の自由議連(フリーダム・コーカス、Freedom Caucus)です。そして、彼らを資金面でサポートしよう(言うことを聞かせよう)としているのが、コーク兄弟です。コーク兄弟については、拙訳『アメリカの真の支配者 コーク一族』(ダニエル・シュルマン著、講談社、2015年)で詳しく書かれていますので、是非お読みください。

アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2016-01-22

  

 コーク兄弟はリバータリアン(Libertarians)として、共和党主流派とは距離を置きながら、共和党を支援してきました。トランプも共和党主流派から嫌われながらも大統領になりました。お互いに共和党主流派を嫌っているトランプとコーク兄弟ですが、コーク兄弟はトランプの言動やポピュリスト的な政策には反対しています。コーク兄弟は個人の自由を徹底的に擁護するリバータリアンであり、リバータリアンは政治的には保守派に分類されますが、社会的にはリベラルとなります。コーク兄弟は、麻薬の使用、同性愛や妊娠中絶に対しては個人の自由だとして容認しています。

 

 現在、民主党はトランプ・ショックのために、党内を見直し、エスタブリッシュメントの党になっていたことを反省し、かつ強大な敵であるトランプと対決するために、まとまっています。複雑なのは、元々、民主党はコーク兄弟の政治的な影響力について批判的で(「共和党はコーク中毒(コークは清涼飲料水のコーラと麻薬の両方の意味とコーク兄弟をかけている)に陥っている」と民主党の大物議員だったハリー・リードが批判した)、バーニー・サンダース連邦上院議員は、コーク兄弟を厳しく批判する一方で、トランプ大統領には是々非々で臨むという態度を採っています。

 

 味方である共和党内に敵がいるということになると、トランプ政権の政策遂行は厳しくなります。一部政策に関しては、民主党と連携した方がうまくいくのではないかとも思いますが、減税などでは共和党の一部まで反対してしまうと、これもうまくいかないでしょう。トランプ政権の先行きは厳しいですが、どれだけ交渉と妥協ができるかにかかっています。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「トランプ政権阻む保守強硬派 看板公約滞る」

 

日本経済新聞

2017/3/31 23:26

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM30H1Y_Q7A330C1EA5000/

 

 発足から2カ月余りのトランプ米政権に、与党・共和党の保守強硬派が立ちはだかってきた。看板公約の医療保険制度改革法(オバマケア)代替案を撤回に追い込んだほか、政府債務増につながるような大型税制改革やインフラ投資にも否定的。大きな政府に反対する草の根の「茶会(ティーパーティー)運動」に連なる保守強硬派が、米議会の主導権を握る。トランプ大統領には政権運営の足かせとなりそうだ。

 

 「2018年には彼らと民主党とも戦う」。トランプ氏は3月30日、18年の中間選挙で身内の与党内勢力に敵対することも辞さないと語った。

 

 トランプ氏が「彼ら」と名指ししたのは下院の「フリーダム・コーカス(自由議員連盟)」。3040人に上る党内の保守強硬派だ。国家の干渉に対して個人の権利を擁護する古典的な自由主義者らでつくる。

 

 下院共和党(237人)の中で2割にも満たない集団だが、投票は一致結束して動く。下院の法案通過は216票が必要で自由議連が法案通過を実質的に阻止できる。オバマケア代替法案はトランプ氏が真っ先に取り組んだ本格的な法案だが、自由議連が反対の姿勢を崩さず、下院で採決すらできなかった。

 

 「今回はコーク兄弟にしてやられた。税制改革も簡単ではない」。トランプ氏に近い党関係者は弱音を吐く。コーク兄弟とは米エネルギー複合企業、コーク・インダストリーズを経営するチャールズ・コーク氏、デビッド・コーク氏を指す。共和党の大口献金者として知られ、資産総額はともに約4兆6千億円とされる。米国の長者番付はそろって7位。大統領選でトランプ氏を支持せずに、様子見に徹した。

 

 自由議連を強力に支援し続けたのがコーク兄弟ら富裕層の献金ネットワークだ。その一つ、政治団体「繁栄のための米国人(AFP)」は、ライアン下院議長ら党主流派がオバマケアの代替法案を発表すると「改革が不十分」と反対。自由議連も足並みをそろえた。

 

 AFPは緊縮財政を唱える茶会運動を先導し、自由議連はその流れを継ぐ。15年秋には政府債務上限の引き上げに反対。政府機関の閉鎖すら辞さない姿勢で党内のベイナー下院議長(当時)を辞任に追い込んだ。

 

 オバマケア代替法案が頓挫した直後の3月28日、トランプ氏はオバマ前政権の地球温暖化対策を見直す大統領令をぶちあげた。「保守強硬派の懐柔が狙いだ」と関係者。保守系政治団体は規制色の強い温暖化対策を毛嫌いする。そもそもコーク兄弟の事業は石油精製が中核だ。

 

 それでもトランプ氏による30年ぶりの税制改革は前途が険しい。主導するライアン氏は、連邦法人税率を35%から20%へと大幅に下げ、輸出は免税して輸入は課税強化する「税の国境調整」を導入する意向だ。

 

 保守強硬派は党主流派と同じく減税に大賛成。ただ、AFPは「法人税の国境調整は輸入品の値上がりを招き、米国人に破壊的な影響を与える」と反対の構え。ライアン氏らは輸入品の課税強化を減税の財源に見込む。税制改革が頓挫すれば、保守派の悲願である減税も遠のく。それでもオバマケア改廃や税制改革に反対姿勢を貫くのは「トランプ政権の転覆が狙いではないか」との見方すらある。

 

 4月末には暫定予算が切れ、新予算を組まなければ政府機関は閉鎖に追い込まれる。自由議連は緊縮財政をトランプ政権に迫る。看板政策であるメキシコ国境の壁建設は、今年度予算への計上をひとまず断念した。

 

 トランプ政権は、側近で過激な排外主義や孤立主義を唱えるバノン首席戦略官・上級顧問が主導権を握る。上院議長で政権の議会対策を担うペンス副大統領は日米経済対話など負担が重い。党主流派は政府閉鎖の回避や公約実現で野党・民主党との連携も模索し始めたが、反トランプへ攻勢を強める民主党との協議は難しい。政権は議会対策で袋小路に入りかけているようだ。

 

 (ワシントン=河浪武史)

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ大統領と連邦議会共和党が目指していた、オバマケア代替法案(American Health Care Act、AHCA、アメリカン・ヘルス・ケア・アクト)が連邦下院での採決の直前に撤回されました。これで、しばらくの間、オバマケアが健康保険制度として存続することになりました。まず、今回の撤回に関する記事を下に掲載します。お読みください。

 

(貼りつけはじめ)

 

●「オバマケア代替法案、トランプ大統領が採決直前に撤回 公約の目玉で大敗北、何が起きたのか」

 

The Huffington Post  |  執筆者: Jonathan Cohn , Jeffrey Young

投稿日: 20170325 1334 JST 更新: 1時間前

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/24/obamacare_n_15596294.html?ncid=fcbklnkjphpmg00000001

 

 

アメリカ下院の共和党首脳は324日、ドナルド・トランプ政権が成立を目指していた下医療保険制度改革法(オバマケア)の代替法案「アメリカン・ヘルス・ケア・アクト」(AHCA)を撤回した。トランプ大統領は、公約の目玉としてきた医療保険制度改革で敗北を喫したことになる。

 

このニュースを最初に報じたのは、ワシントンポストのロバート・コスタ記者だった。コスタ記者はポール・ライアン下院議長との会談を終えたトランプ氏に直接取材した。

 

トランプ氏は、ライアン氏から法案通過のための賛成票が足りないのは確実だと説明を受け、撤回に合意したと話した。

 

続けて、トランプ氏とライアン氏の両名は、医療保険制度からほかの政策へ、軸足を移す準備はすでに整っているとコメントした。

 

別名「トランプケア」とも呼ばれた代替法案の可決に失敗し、トランプ大統領とライアン下院議長にとって大きな痛手となった。これにより、7年以上にわたって共和党が掲げた公約の中核だった医療保険制度改革の先行きは不透明となる。

 

ライアン氏は記者会見で「非常にわずかな差だったが、必要な賛成票の数に届かなかった」と述べた。「今日は我々にとって失望の日だ」

 

法案を取り下げたことで、議会とホワイトハウスで1週間続いた騒動が収束することとなった。トランプ氏、ライアン氏、さらにAHCAに賛成する議員たちが必死になって、発表から3週間に満たない法案への支持票を取りまとめようと動いていた。トランプ氏たちは猛スピードで法案を可決させようとしていた。

 

トランプ氏が下院に対し最後通告を出してから、24時間もたたないうちに廃案となった。トランプ氏と共和党首脳はそろって、最重要政策と位置づけたAHCAへの賛成を求めていた。さらに、可決を拒否すればAHCAが成立しないまま、他の政策課題に取り組まざるを得なくなると脅しをかけていた。

 

トランプ氏の要求は、政治取引として大胆で瀬戸際的なものだった。反対派の共和党議員に揺さぶりをかけ、取り込む狙いがあった。

 

しかしその作戦は、見るも無残な失敗に終わった。

 

オバマケアが導入されて、およそ2000万人が健康保険に加入した。今回の法案撤回で、オバマケアが存続する見込みはトランプ氏の当選以来最も高くなった。トランプ氏の当選時点では、撤廃は避けられないと見られていた。

 

「アメリカは当分の間、オバマケアの下でやっていくことになりそうだ」と、ライアン氏も認めた。

 

 

共和党案が可決されたとしたら、どうなっていたか

 

「アメリカン・ヘルスケア・アクト」とは「アフォーダブル・ケア・アクト」に対する共和党の代替案だ。成立したらほぼ間違いなく、アメリカ史上類を見ない社会福祉制度の後退につながっていただろう。

 

オバマケアの下で実施されたメディケイドの受給要件緩和がストップし、メディケイドプログラムのさらなる拡充を図るための財源も削減されることになっていた。保険の適用範囲を広げるよう定めた規制も緩和されていた。さらに、低所得で高額の保険料に悩む人々に対する補助金を減らし、それなのに比較的裕福な層が、かなりの額の補助金を新しく受給できる仕組みになっていた。

 

法案が可決されていたとすると、さらに大きな変化も起こっただろう。たとえば、評判の悪い、健康保険に加入しない人に対して罰金を科す「個人強制保険」は廃止するとされていた。さらに政府が法の下、保険適用範囲を拡大するために使う富裕層や医療関連企業に課していた新税も、オバアケア以前に逆戻りする内容だ。

 

トランプ大統領は、2016年の選挙期間中から大統領就任当初まで、オバマケアを廃止するだけでなく、「素晴らしい医療制度」と「国民全員のための保険」を代わりに作ると約束していた。しかし議会予算局(CBO)が共和党の草案を分析したところ、今後10年にわたって無保険者が2400万人に増え、2018年だけでも1400万人にのぼることが分かった。

 

議会予算局は報告書の中で、財政支出を削減すれば連邦政府の赤字が減り、個人で保険に加入する人たちの平均保険料は他の方法よりも安くなると予測した。しかし、この安い保険料は高齢者や病気の人がいることで成り立つものだ。なぜなら、保険会社はこうした人たちから高額な保険料を取っているにもかかわらず、市場に出回るプランの保障金額は非常に少ないケースが多くなるからだ。

 

 

共和党指導部が賛成票を集めきれなかった理由

 

議会予算局が先週初めに調査結果を公表すると、委員会採決を難なく通過させた時のような、代替法案を支持する動きが止まった。トランプ政権の高官と下院共和党が、下院本会議での審議の準備作業を始めるとすぐに、法案通過に十分な賛成が得られないことに気づいた。

 

共和党首脳は繰り返し、今回の代替法案は、共和党がオバマケアを撤廃する絶好のチャンスになると説得した。しかし共和党議員を取り込む作戦は失敗に終わった。理由はさまざまだが、共和党首脳は、利害関係が大きく異なる2つの共和党内グループと交渉したことも要因の1つに挙げられる。

 

「下院自由議員連盟」に代表される保守派グループたちはオバマケアの完全撤廃を求めており、代替法案にオバマケアの条項が一部そのまま残ることに不満を示した。保守派は、規制を撤廃しなければ保険料が下がることはないと譲らなかった。ただし、オバマケアによる規制と実際の保険料の高騰との間の関連性ははっきりしていない。

 

支持層が民主党寄りの州や、オバマケアの資金をメディケイド拡大に利用してきた州から選出された議員が中核となっている穏健派グループ「チューズデー・グループ」は、AHCAで大量の無保険者が生まれることを恐れた。そして、AHCAによって実際に保険料が下がったとしても、それが保険加入者の自己負担増で賄われるのではないかと懸念した。

 

端的に言えば、AHCAに関して、保守派はオバマケアの撤廃が不十分になることを恐れ、穏健派は影響が極端に大きくなることを恐れた。共和党内のあるグループから合意を得ようと共和党首脳が努力すればするほど、もう別のグループの反発を招く結果となった。

 

事態をさらに悪化させたのは、共和党が今回の議会手続きを「財政調整法」の規定で可決させようとしたことだ。これは、審議のスピードを速めるため単純過半数で法案を可決できるよう、民主党からフィリバスター(長時間演説)などの議事妨害を受けることなく共和党が上院で法案を通すことのできる緊急プロセスだ。

 

財政調整法の規定によると、このプロセスで調整できるのは、連邦予算に直接的な影響のある条項に限られている。そのため、共和党保守派が求めていた保険の補償対象に関する規則の撤廃など、規制変更の多くは除外される可能性がある。こうした規則には、予算支出を削減するための立法措置が改めて必要になる。

 

そして何よりも、共和党は日に日に高まる一般世論からの懸念に直面していた。複数の世論調査によると、AHCAに対する支持率は極めて低く、共和党が刷新を望み、保守派の間では軽蔑の対象となっていたオバマケアの人気が高まっていた。

 

採決直前になって、トランプ大統領と共和党首脳は、メンタルヘルスや産科での治療などあらゆる医療保険プランに保険適用を義務付ける「エッセンシャル・ヘルス・ベネフィット」(基本的医療給付)を除外し、こうした医療費のみを対象とする特別な基金を設ける形で法案を修正することで合意した。専門家からは、こうした変更によって健康保険市場が劇的に変化してしまう可能性があると警告した。保険会社が適用範囲を狭めた保険を提供するようになると、広範囲の医療サービスに適用される保険を見つけるのは困難になるからだ。

 

保険の補償範囲と連邦予算に関する変更の詳細は明らかにされていない。なぜなら、採決を急いだ共和党首脳が、議会予算局にこの変更による影響を分析する時間的余裕を与えなかったからだ。実際、323日の夕方まで、共和党首脳がこの変更内容を公表しなかった。

 

しかし、最終的には法案成立に向けた共和党首脳の努力は水泡に帰した。共和党首脳は、AHCA反対で一致した民主党を抑え込むために、「下院自由議員連盟」と「チューズデー・グループ」という2つのグループから十分な賛成票を引き出すための法案を提示できなかった。

 

「この法案は提案当初から間違いだらけだった」と、ジャスティン・アマシュ下院議員(共和党)は24日、ハフィントンポストUS版に語った。「責任ある行動とは、法律成立に向けて努力し続けることなんです。失敗したときに私はどうすればいいのかというと、やりつづけることなんです」

 

 

なぜ医療問題に関する論争は決着しないのか

 

今起こっていることに関係なく、医療保険制度は今後も論争の的となる可能性が高い。

 

オバマケアは歴史的な進歩だ。保険に加入していないアメリカ人の数を著しく減らし、医療サービスの利用が改善され、経済的な負担軽減を支えている。しかし、保険サービスに不満を持つ人も非常に多く、また、新たに規制を受けた保険市場が苦戦を強いられている州もある。ますます高騰する保険料、そして財務上の損失を受けて掛け金を引き上げている保険会社の影響だ。

 

オバマ政権は初期段階で、新制度を作って普及させることに莫大な労力を費やし、また問題が発生する度に改善に力を尽くした。現在、この市場を管理する責任はトランプ政権にあるが、政権の意図ははっきりしない。

 

トランプ氏はかつて、「政治的に言えば、共和党がとれる一番簡単な手段は、手を引いて、そのままシステムを運用させることだ」と繰り返し語っていた。「そうすれば制度は完全に崩壊する」と、トランプ氏は予測している。

 

(貼りつけ終わり)

 

 今回の法案では加入義務や罰則を廃止し、加入促進のための補助金を止めるという内容になっていました。共和党強硬派が「アメリカン・ヘルス・ケア・アクトは中途半端だ、生ぬるい、オバマケアの完全な撤廃ではない」と主張し、強硬に反対しました。また、共和党穏健派は「無保険者の数が増える」「選挙区の事情(自分の選挙区ではヒラリーが勝った)があるので、この法案では過激すぎて有権者から嫌われる」として反対者が出ました。また、民主党は、強大な敵に立ち向かうという心情もあり、一糸乱れず、反対となりました。

 

 取りまとめに奔走した連邦下院のポール・ライアン議長(ウィスコンシン州選出、共和党)には大きなダメージとなりました。そして、トランプ大統領の政策を共和党が止める力を持っていることが明らかになりました。

 

 今回、最後の場面で、連邦下院共和党の強硬派で作るグループであるフリーダム・コーカスのメンバーとトランプ大統領が会談を持ちながら、決裂という結果になりました。私はこうした交渉ごとは、共和党全国委員長をしていたレインス・プリーバス大統領首席補佐官や連邦下院議員を長く務め、元同僚も多いマイク・ペンス副大統領がするものと思っていましたが、彼らの存在は全くありませんでした。

 

 プリーバスはライアンと同じウィスコンシン州選出でまだ若く、連邦議員出馬という噂(ライアンをけん制するためにトランプ周辺から出されているかもしれません)もあります。また、ペンスはその手堅さや実直なイメージが受けて、次の2020年米大統領選挙の共和党候補でまず名前が挙がる人物となっています。彼らは、ダメージになりそうなことを巧妙に避けたということが考えられます。

 

 今回のオバマケア撤回法案で低所得者層を中心に無保険者が2000万人以上出るという研究結果も出ていました。この低所得者層が昨年の米大統領選挙でトランプに投票した訳ですが、トランプはこの人たちを裏切るような法案を提出したことになります。しかし、結局、議会共和党一部の反対にあったためにオバマケア存続ということになりました。私は、トランプはこのことを狙っていたのではないかと思います。トランプは土壇場で「早く採決して欲しい、ダメでもオバマケアがある」という発言をし、ライアン議長をせかしているようでした。これは、本当はオバマケアが良いのだけど、まさかそんなことも言えないから、反対させて、そのまま存続させようということなのではないかと対深読みをしたくなりました。

 

 今回、連邦議会共和党が大変に強硬であったのは、「おカネにつられた」ためです。私が翻訳しました『アメリカの真の支配者 コーク一族』(ダニエル・シュルマン著、講談社、2015年)の主人公であるチャールズ・コーク、デイヴィッド・コークのコーク兄弟がトランプにダメージを与えようとして、「撤回法案に反対した政治家の選挙資金の面倒を見る」と発表していました。以下の記事をご覧ください。

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 古村治彦です。

 

 私は『アメリカの真の支配者 コーク一族』(ダニエル・シュルマン著、講談社、2015年12月)を翻訳して1年が経ちました。今年はアメリカ大統領選挙の年で、値段が高く、分厚い翻訳書も少しは売れました。ありがとうございます。

 


 コーク一族の総帥チャールズ・コークと弟デイヴィッド・コークは、大統領選挙期間中、ドナルド・トランプを支持ないと明言し(デイヴィッドは“トランプとヒラリー・クリントンのどちらかを選ぶというのは、心臓発作になるのがよいか、癌になるのがよいかを選ぶようなものだ”と発言しました)、連邦議会選挙に自分たちが作り上げた大富豪たちのネットワークで集めた資金を投入しました。結果は、大統領選挙、連邦上院・連邦下院選挙で共和党が勝利し、ホワイトハウスと連邦議事堂を共和党が抑えることに成功しました。

 

 トランプ次期大統領は現在、ホワイトハウスの幹部スタッフや閣僚選びを行っています。その中で、以下の3本の記事のように、コーク・ネットワークに参加している、もしくは参加していた大富豪や活動家たちに多数がトランプの政権移行ティームに参加し、もしくは閣僚やホワイトハウスの幹部スタッフに選ばれています。以下の記事には、「トランプのコーク・ネットワーク人材で構成された政権(Tumps Koch Administration)」が出ています。

 

 チャールズとデイヴィッドのコーク兄弟はトランプを支持していませんが、コーク兄弟が築き上げたネットワーク(タコのように邪悪でたこ足のように様々な組織が重なっている様子を、タコ[オクトパス]にかけて、コクトパス[Kochtopus]と呼ばれています)は、共和党主流派に代わる人材供給源となっています。

 

 マイク・ペンス次期副大統領は連邦下院議員時代からインディアナ州知事時代まで長年にわたり、コーク兄弟からの支援を受けてきました。ペンスは政権移行ティームを率いています。ペンスのアドヴァイザーのマーク・ショートは、コーク・ネットワークから財政支援を受けている組織「フリーダム・パートナーズ商工会」の会長職を今年2月に辞め、トランプ陣営に参加しました。CIA長官に内定しているマイク・ポンぺオ連邦下院議員はカンザス州選出ですが、コーク・インダストリーズが本社を置き、チャールズ・コークが居住しているカンザス州ウィチタの出身で、「コーク出身の連邦議員(congressman from Koch)」と呼ばれています。商務長官に内定したウィルバー・ロスは、安倍晋三首相とトランプの会談をお膳立てした人物と言われていますが、ニューヨークに居住するデイヴィッド・コークの長年の友人でもあります。

 

 「フリーダム・パートナーズ」の出身者としては、トランプ選対の初代本部長を務めたコリー・ルワンドウスキーがいます。ルワンドウスキーは選対内部の争い、特にトランプの女婿ジャレッド・クシュナーとの確執があり、選対本部長を辞職しましたが、彼の保守系草の根運動の経験があったればこそ、トランプが共和党予備選挙を勝ち抜くことが出来ました。

 

 コーク兄弟が作り上げた富豪たちのネットワークであるコーク・ネットワークに参加している富豪たちで重要なのは、レベカ・マーサーです。レベカは父ロバート・マーサーと共にコーク・ネットワークに2500万ドルを支出しています。コーク兄弟がトランプを支持しないと発表した後も、積極的にトランプを支援しました。また、今回、ホワイトハウス首席ストラティジスト登用が決まったスティーヴ・バノンを選対に入れたのもレベカです。マーサー家はバノンが会長をしていたインターネットメディアの「ブライトバート・ニュース」社に資金を出しており、レベカの意向を受けてトランプもバノンを選対責任者に迎え入れました。そして、選挙で勝利を収めました。

 

 また、大統領選挙ではデータ収集と分析が大変重要になりますが、レベカはトランプ選対入りをしたバノンに「ケンブリッジ・アナリティカ」という会社を使わせました。この会社には、レベカの父ロバートが出資をしています。

 

 トランプ政権で教育省長官に指名されたのがベッツィー・デヴォスです。デヴォスは,

「スクール・チョイス」と呼ばれる公立学校選択制導入を主張しており、そのために、コーク・ネットワークを通じてスクール・チョイス推進団体に多額の寄付をしています。デヴォスはアムウェイ社の創業家の一族です。今回、トランプ政権に多くの人材を供給し、トランプの対中・対台湾姿勢に影響を与えていると言われるヘリテージ財団に多額の資金を寄付しているのがアムウェイとコーク兄弟です。

 

 今回、トランプは「ワシントンの汚れきった泥沼から水を排出して綺麗にする(drain the swamp)」を目的にしています。具体的には、共和党主流派(エスタブリッシュメント)の力を弱めることを目的としています。しかし、トランプにはビジネスの経験と人脈はありますが、実際の人材となると彼の関係者だけでは足りません。そこで、非主流派に属していた人々を登用しなければなりませんが、そうした人々や組織はコーク兄弟とコーク・ネットワークの支援や影響を受けていることなります。コーク兄弟も民主党と妥協的な共和党は本来好んでいなかった訳ですが、「民主党よりはまし」ということで支援はしてきましたが、どちらかと言うと、党外の組織や人々の支援を行ってきました。そして、それが結実したのが「ティーパーティー運動」でした。

 

 トランプとコーク兄弟は対立しましたが、「共和党エスタブリッシュメントと戦って、既存の共和党を壊す」という点では共闘できます。ただ、問題はトランプが主張している、アメリカのインフラ整備や改善といった公共事業についてで、大規模な財政出動ということになると、リバータリアニズムを信奉するコーク兄弟系の人材は離反することになるでしょう。

 

 民間活力を如何に利用するか、ということがトランプ政権にとって重要なキーとなるでしょう。

 

(記事貼りつけはじめ)

 

How a network led by the billionaire Koch brothers is riding the Trump wave

 

https://www.theguardian.com/us-news/2016/dec/07/donald-trump-koch-brothers-cabinet-transition-power

 

Despite the Koch brothers not backing Donald Trump financially with ads during the election, their network is emerging as a winner from his transition

 

Despite deciding not to back Donald Trump financially with ads during the presidential election, the sprawling donor and advocacy network led by the multibillionaire Koch brothers is emerging as a winner in the transition.

 

Longtime ally Mike Pence is leading the transition team, and several veteran Koch network donors, operatives and political allies are poised to join the Trump administration when the new president takes office in January.

 

While Charles Koch and some network officials had tough words for Trump for some of his incendiary campaign rhetoric and positions this year, several mega-donors who back Koch-linked advocacy groups poured millions into Super Pacs and other fundraising efforts to boost Trump, and some of these donors have not been shy about flexing their muscles during the transition.

 

The Koch network, which says it spent about $250m this election cycle on politics and policy efforts, comprises several hundred donors who help underwrite numerous free-market, small-government advocacy groups. The network is spearheaded by Charles and David Koch, the libertarian-leaning brothers who control the $115bn-a-year energy and industrial behemoth Koch Industries.

 

Several Koch network donors who backed Trump, such as Robert Mercer, Joe Craft, Doug Deason, Harold Hamm, Diane Hendricks and Stan Hubbard, have reason to be pleased that his early cabinet picks align with their views on expanding fossil fuels, spurring charter schools, repealing and replacing Obamacare, and slashing government regulations and taxes.

 

One of Trump’s early cabinet selections, for instance, was Betsy DeVos as education secretary: DeVos is part of a multibillionaire family that have long been hefty donors to advocacy groups linked to the Kochs and championed charter schools and school choice, both popular causes in Koch world.

 

Further, Trump’s key energy adviser for months has been fracking multibillionaire Hamm, who has been mentioned as a potential energy secretary. While Hamm is expected to keep running his oil and natural gas company Continental Resources, two transition sources say he has pushed for Oklahoma governor Mary Fallin to be named interior secretary, and the state’s attorney general Scott Pruitt to run the Environmental Protection Agency (EPA), which he has sued to block climate change curbs.

 

Rebekah Mercer, the daughter of billionaire hedge fund executive Robert Mercer, who ploughed $2m into a pro-Trump Super Pac that she ran, is on the transition’s executive committee. Mercer has talked with chief White House strategist Stephen Bannon about having an outside group hire the big data firm Cambridge Analytica, which her father is a key investor in and Bannon sits on the board of, for messaging and communications drives to boost administration goals, according to a digital strategist familiar with the firm.

 

I think most of the network is pretty pleased” with the cabinet selections to date, said Texas investor Doug Deason who, in tandem with his billionaire father Darwin Deason, poured almost $1m into the Republican National Committee to help Trump and other GOP candidates. “They’re pleased Trump has softened his rhetoric.”

 

Deason, who said he is “passionate about school choice”, also said that he spoke to Pence for a half hour around Thanksgiving – and then followed up with texts – to tout Rudy Giuliani for secretary of state and, as Hamm did, Pruitt to head the EPA. Giuliani is a partner of Deason’s at Giuliani Deason Capital Interests, a private equity firm.

 

The early moves by Trump and his transition team have also pleased Hubbard, a billionaire media owner. “I’m feeling a lot better about him than I did earlier,” Hubbard told the Guardian. “Trump’s picked good people for his cabinet.”

 

Hubbard and other donors are also betting that Pence, who some Koch network donors once hoped might lead the GOP ticket, will be a powerful force in the administration. “My guess is that Pence will be a lot more active than most vice-presidents,” said Hubbard.

 

Besides overseeing the transition, Pence has been working closely with House speaker Paul Ryan, whom he served with in the House before he was Indiana governor, to coordinate plans for Obamacare’s repeal, a hugely controversial and risky effort, but a top priority for the Koch network and many Republicans.

 

Still the Koch network, which spent $42m on ads to help GOP Senate candidates, is expected to have some dust-ups with the Trump administration: Trump’s protectionist trade stances and some of his policy goals, such as a massive infrastructure spending program, pose potential conflicts with Koch world’s free-market views.

 

But Koch network officials sound cautiously upbeat about the incoming Trump administration. “We are encouraged by the Trump administration’s stated commitment to reduce corporate tax and regulatory burdens and make America more competitive,” James Davis of Freedom Partners, the network’s financial hub, said in an email. Davis added that the network would “try to find areas to work together” with the new administration.

 

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Trump’s Koch administration

 

Despite past clashes — and looming policy disputes — the Koch brothers’ operation has allies in key positions on Trump’s team.

 

By Kenneth P. Vogel and Eliana Johnson

 

11/28/16 05:01 AM EST

http://www.politico.com/story/2016/11/trump-koch-brothers-231863

 

 

Charles Koch once likened the contest between Donald Trump and Hillary Clinton to being asked to choose cancer or a heart attack.

 

Now, Koch’s allies are helping to launch Trump’s administration, giving Charles and his brother David potential inroads with a president whose campaign they refused to support.

 

The president-elect, in filling out his transition team and administration, has drawn heavily from the vast network of donors and advocacy groups built by the billionaire industrialist brothers, who have sought to reshape American politics in their libertarian image.

 

From White House Counsel Don McGahn and transition team advisers Tom Pyle, Darin Selnick and Alan Cobb to Presidential Inaugural Committee member Diane Hendricks and transition-team executive committee members Rebekah Mercer and Anthony Scaramucci, Trump has surrounded himself with people tied to the Kochs.

 

In creating the Koch network, I don’t think that we ever envisioned that we would be supplying staffers to this semi-free market, semi-populist president,” said Frayda Levin, a donor to the network who chairs the board of its main voter mobilization group, Americans for Prosperity. “But we’re happy that he’s picking people who have that free market background, particularly because on many issues, he is a blank slate, so anybody with expertise is in an amazing position to shape his agenda.”

 

And many more Koch-linked operatives are expected to join Trump’s nascent administration in the coming weeks, according to Trump transition-team sources. Names being considered include Koch Industries lobbyist Brian Henneberry and former company spokesman Matt Lloyd, as well as Daniel Garza, who runs a Koch-backed nonprofit called the LIBRE Initiative that courts Latinos, not to mention a handful of veterans of the Koch network’s advocacy groups who worked on the Trump campaign — from top Pence adviser Marc Short and former Trump campaign manager Corey Lewandowski to ex-campaign aides Stuart Jolly, Eli Miller, Scott Hagerstrom, Charles Munoz and Matt Ciepielowski.

 

Perhaps more surprisingly, despite some predictions of imminent policy clashes, there’s already informal communication between the Trump team and the Koch network, and both camps are signaling a willingness to work together on issues of mutual interest. David Koch even attended Trump’s election night victory party.

 

How long the comity lasts between Trump and the powerful Koch brothers could go far in determining whether Trump is able to take full advantage of the complete Republican control of Washington ushered in by his stunning victory over his Democratic rival, Hillary Clinton.

 

Things weren’t so agreeable during the campaign, when the Koch operation blocked Trump from directly accessing its data or its candidate forums, while the brothers condemned the first-time candidate for his combative tone, his calls for a Muslim immigration ban and his opposition to the sorts of trade policies that facilitate the brothers’ vision of unfettered global capitalism. At one point, Charles Koch compared the choice between Trump and Clinton to choosing between “cancer or heart attack,” and the Koch network did not spend any money directly boosting Trump or attacking Clinton.

 

Trump in turn boasted that the Kochs could not influence him because he didn’t “want their money or anything else from them.” And he blasted his rivals for the GOP nomination as puppets of the Kochs. A possible truce after Trump clinched the nomination broke down quickly, with the two sides clashing over who rejected a proposed meeting.

 

The Koch network, which some believed was discouraging its operatives from working with Trump’s campaign, is now seen by insiders as welcoming the chance to have allies on the inside of Trump’s administration.

 

At the same time, though, the network already is signaling that it intends to oppose aspects of Trump’s agenda that run counter to the brothers’ brand of small government, low-regulation conservatism, possibly including the incoming president’s $1 trillion infrastructure spending plan and his pledge to renegotiate trade deals.

 

Trump’s press office didn’t respond to requests for comment.

 

James Davis, a spokesman for Freedom Partners Chamber of Commerce, the central group in the Koch network, said, “We’ll try to find areas to work together to advance a free and open society and reverse the counterproductive policies that have created a two-tiered society.” He added: “We wish the new administration well.”

 

Setting aside the personal and policy conflicts, Trump’s willingness to draw from the Kochs’ operation makes sense in several ways.

 

Charles and David Koch over the past decade mobilized some of the biggest donors on the right to finance what amounts to a privatized political partya network of donors and advocacy groups that became a leading employer of conservative operatives and policy professionals independent of the official GOP during a period when Republicans were mostly out of power in Washington.

 

The 1,200-employee network, which claims it will have spent about $750 million in the run-up to the 2016 election, would have been a logical pool from which any incoming Republican administration might have drawn as it endeavored to fill thousands of jobs.

 

But there’s an added appeal for Trump.

 

During the campaign, Trump railed against a Washington GOP establishment — embodied by the family of his vanquished primary foe Jeb Bush — from which the Kochs for years had worked to demonstrate their independence. And, after he won, President-elect Trump announced a sweeping lobbying ban that could be more of a deterrent for many conservative policy professionals than for Koch network staffers, who can work for years within the brothers’ network of think tanks and advocacy groups without directly lobbying federal or state officials.

 

If you’re not going to pull from the Chamber of Commerce, Bush wing of the party, you don’t have that many places to go, so it makes sense to look to Koch world,” said a GOP operative who advised Trump team’s during the campaign and the transition. “Trump is looking for new blood that wasn’t part of the traditional establishment, and his presidency is already totally rewriting the Republican hierarchy. There were all these people who were locked out who are now getting their chance.”

 

Some former Koch staffers told POLITICO that the allure of joining Trump’s team was compounded by what they saw as the network’s retreat from the 2016 presidential race and its increased emphasis on advocating libertarian-infused policies such as decreasing incarceration and government subsidies.

 

It’s less a result of Trump recruiting from the network as it is a result of the network retreating from the political field, leaving people looking for places they could go to have an impact,” said a former network staffer who worked on the Trump campaign.

 

In fact, many of the Koch veterans who played major roles in the Trump campaign had left the Koch network weeks or even months before joining forces with Trump, including Short, Lewandowski, Ciepielowski, Cobb, Jolly, Miller and Munoz — none of whom responded to requests for comment for this story.

 

Most notably, Short resigned his role as president of Freedom Partners Chamber of Commerce in late February to join Marco Rubio’s rival presidential campaign, motivated partly by the network’s decision to sit out the presidential race.

 

Short landed in Trump’s orbit when the Republican nominee tapped as his running mate Indiana Gov. Mike Pence. A longtime ally of the Koch network, Pence had previously employed both Short and Lloyd, who later went to work for Koch Industries, the privately owned multinational oil and industrial conglomerate that is the source of the brothers’ fortunes, which are estimated at $43 billion each. Short is now helping Pence run the transition effort and is expected to fill a senior role in the vice president’s office, as is Lloyd, who is working as a deputy chief of staff in Pence’s gubernatorial office in Indiana and could not be reached for comment.

 

Other ex-Koch operatives, including Lewandowski, left the network on less-than-great terms, and jumped at the chance to join up early with Trump as he launched a campaign that few establishment operatives or donors took seriously.

 

Lewandowski had worked for years at Americans for Prosperity, where he drew complaints from co-workers and directed an underperforming voter registration initiative. Still, he brought with him from AFP undeniable organizing experience. Under his leadership, the Trump campaign brought on a number of former AFP operatives, including Ciepielowski, Cobb, Jolly, Miller and Munoz — all of whom are up for posts in Trump’s administration or at the Republican National Committee, according to sources in Trump’s operation.

 

Cobb is currently working for the transition team, which also is getting advice from Selnick and Pyle.

 

Selnick is a senior adviser and consultant to Concerned Veterans for America, a nonprofit group funded by the Koch network that has pushed to allow veterans to access private health care — a goal that Trump embraced on the campaign trail.

 

The Trump transition team’s collaboration with experts like Darin is a positive sign that the president-elect is prioritizing real VA reform,” said Dan Caldwell, a Concerned Veterans spokesman, referring to the Department of Veterans Affairs. “We are optimistic that President-elect Trump will now turn these ideas into tangible reforms, and we will support him in that effort.”

 

Pyle, who is leading the Trump transition team’s Energy Department landing team, is the president of a fossil fuel advocacy group called the American Energy Alliance, which has received significant Koch network funding. But the group gradually has been cut out of the network, which may have given it leeway to officially endorse Trump over the summer, even as the Koch network was sitting out the race. Pyle declined to comment.

 

Additionally, some of the deepest pockets helping Trump have either contributed significant sums to the Koch network or attended its twice-a-year donor gatherings. They include transition team executive committee members Mercer, a hedge fund heiress, and Scaramucci, a Wall Street impresario; as well as self-made roofing billionaire Hendricks, a member of Trump’s Presidential Inaugural Committee. Family members of Betsy DeVos, whom Trump nominated last week as his secretary of education, have also been contributors to the network.

 

McGahn, who last week was named White House counsel, represented Freedom Partners and its affiliated super PAC — work he continued for a time even after signing on with the Trump campaign. He didn’t respond to a request for comment.

 

Garza, whose LIBRE Initiative is in good standing in the Koch network, told POLITICO that he is engaged in “some initial talks” about a possible role with the Trump team. But he suggested that, even if he joined the team, it wouldn’t mean that the Trump administration would get a free pass from his group. “We’ll encourage and advocate for freedom-oriented, pro-growth policy proposals and call out bad policy prescriptions regardless of party or personality.”

 

The first potential battle between the Kochs and the Trump administration — the one repeatedly mentioned by operatives in and out of the network — is Trump’s centerpiece infrastructure plan, which constitutes the sort of Big Government domestic spending for which the Kochs have long attacked Democratic and Republican politicians alike.

 

It will be interesting to see whether AFP actually holds the line on something,” said one top Republican operative. “There really could be a Trump-Koch spat in Year One.”

 

Others are interpreting the Koch-Trump détente as evidence that the true allegiance of many Koch staffers was always to the Republican Party, despite the network’s attempts to cast its efforts as independent from the official GOP.

 

Starting in 2006 when Republicans lost control of Congress and even more so in 2008, when we lost the White House, a lot of people just needed a paycheck to keep up with their mortgage, and the Koch network kept them afloat,” said one former network official. “That’s not the way Charles Koch saw it, but the people who were accepting the checks saw it that way. And now, there’s an opportunity for them to get off the Koch dole and get back in power.”

 

Then there’s the question of whether Trump will even want to collaborate.

 

Several operatives around the Koch network said there’s concern that the Trump administration will have no incentive to work with the network.

 

Even as operatives who have cycled through the network are brought into the fold, the prevailing sentiment in Trump world is studied indifference towards the Koch operation. The president-elect’s team, having won without the aid of the Kochs, feels that he can govern without them too. Unlike the campaign, when it was the Kochs who were in the position of strength, weighing whether to support or oppose Trump’s insurgent candidacy, now it is Trump and his team who are in the driver’s seat.

 

If Koch network officials want to work with the Trump administration, they’re the ones who need to reach out, not vice versa, said one former network official now working with the transition team.

 

With the network’s lack of involvement, they essentially said that they didn’t care if Hillary Clinton was elected,” said the former official, arguing that the network has more to gain from working with the president-elect than vice versa.

 

Levin, the AFP board chair, conceded, “I’m not really clear how willing the Trump people will be to work with us. The Trump campaign was aware that we did not actively support him.”

 

While she cited “many common supporters and policy goals” between the network and the Trump team, Levin also suggested the network won’t be without recourse if Trump ignores its priorities. “We feel we have strong allies in Congress, so our power will come from maintaining the relationships we built over the years with senators and congressmen.”

 

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Did the Kochs Bring Us President Trump?

12/01/2016 10:25 am ET | Updated Dec 02, 2016

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Pete Tucker Independent DC reporter @PeteTucker

http://www.huffingtonpost.com/entry/how-the-kochs-brought-us-president-trump_us_583df558e4b002d13f7a8771

 

Pundits have plenty of reasons for Republicans’ 2016 electoral success, but none may be as explanatory as a book published in January, before a single ballot was cast.

 

In Dark Money: The Hidden History of the Billionaires Behind the Rise of the Radical Right, Jane Mayer zeroes in on brothers Charles and David Koch and the secret network they’ve created to push their anti-government zealotry. Their decades of work and billions of dollars help explain the rise of the far Right today.

 

During the 1970s, a handful of the nation’s wealthiest corporate captains felt overtaxed and overregulated and decided to fight back,” writes Mayer. “Disenchanted with the direction of modern America, they launched an ambitious, privately financed war of ideas to radically change the country.

 

Koch Industries – one of the country’s top polluters – has faced hundreds of millions of dollars in government fines and penalties. Its owners, oil and gas barons Charles and David, would go on to lead this coordinated anti-government war.

 

Into the Shadows

 

Charles and David Koch used to be more open about their anti-government extremism.

 

In 1980, David made his case to the public, running for vice president on the Libertarian Party ticket against Ronald Reagan, who the Kochs felt was too mainstream. The ticket received just one percent of the vote.

 

The Kochs failed at the ballot box in 1980,” writes Mayer, “but instead of accepting America’s verdict, they set out to change how it voted.”

 

Undaunted by the electoral rebuke, Charles and David pushed on, only now away from the spotlight (“The whale that spouts is the one that gets harpooned,” their father used to say).

 

The brothers began clandestinely partnering with fellow billionaires to secretly fund a vast network of right-wing organizations, dubbed the “Kochtopus” by critics.

 

The Kochs and their allies learned that “if they pooled their vast resources,” writes Mayer, “they could fund an interlocking array of organizations that could work in tandem to influence and ultimately control academic institutions, think tanks, the courts, statehouses, Congress, and, they hoped, the presidency.”

 

Foot Soldiers for the 1%

 

The Koch network has taken decades to perfect. Win or lose, it doesn’t dismantle after elections – if anything it grows. Obama’s presidency in particular spurred billionaires to invest in the Kochtopus.

 

It wasn’t just the ultra-rich who were stirred up after Obama’s 2008 win. Economic insecurity and the election of the first black president resulted in white backlash, which presented an opportunity for the Kochs to develop what they always needed: an army of dedicated foot soldiers willing to fight for their extreme agenda.

 

What we needed was a sales force,” explained David, who, along with his brother, had been unsuccessfully pitching tea party-themed revolts for many years.

 

With the first hint of the coming Tea Party movement, the Kochs set out “to shape and control and channel the populist uprising into their own policies,” explained economist Bruce Bartlett in Mayer’s book.

 

A generation earlier, Charles and David’s father, Fred Koch, helped put Koch Industries on the map by working on a major oil refinery in Hitler’s Germany. Mayer revealed this, as well Fred’s dealings in Stalin’s Soviet Union, in her book.

 

Citizens United, Republican Gains

 

A year into Obama’s presidency, a second momentous event put even more wind in the Kochs’ sails. The Supreme Court’s 2010 decision in Citizens United lifted restrictions on political spending by outside groups.

 

Now there was little stopping the Koch network, with its seemingly inexhaustible funding. (Ironically, Charles’ and David’s fortunes grew under Obama from $14 billion to $43 billion each.)

 

Since Obama took office, the Koch-backed Republican Party has made inroads at all levels of governments, particularly at the state level, where they’ve gained an eye-popping 900 seats.

 

This makes Republican electoral supremacy more likely for the next decade or more, since legislative districts are drawn by state legislatures, which are now mostly controlled by Republicans.

 

(The Republican advantage comes from politicized redistricting – stuffing large numbers of Democrats into a few districts, making the surrounding districts more likely to go Republican. The 2016 election illustrates the impact of this gerrymandering: The proportion of House seats won by Republicans was greater than their overall vote.)

 

The 2016 election – in which the Koch network pledged nearly $900 million – saw Republicans recapture the White House despite losing the overall vote (which Hillary Clinton now leads by over 2.5 million votes).

 

Trump’s Koch Administration’

 

Donald Trump wasn’t the Kochs’ choice for president, but he still benefited from their powerful network. While the Kochs held back on funding efforts specifically for Trump, they spent heavily to get out the vote for Republicans in key swing states. This helped secure Trump’s win.

 

Since then, the Trump team has tapped so many Koch operatives for top positions that Politico dubbed it “Trump’s Koch administration.”

 

High profile selections include Vice President-elect Mike Pence, a Koch favorite.

 

Trump’s choice to head the CIA, Mike Pompeo, is, like the Kochs, from Wichita, Kansas, and is so close with the brothers he earned the nickname the “congressman from Koch.”

 

Billionaire Wilbur Ross, Trump’s pick for Commerce Secretary, is a personal friend of David’s.

 

For Education Secretary, Trump has tapped billionaire Betsy DeVos. The DeVos family, which owns Amway, has partnered with the Kochs for years, focusing on their home state of Michigan. “I have decided... to stop taking offense at the suggestion that we are buying influence,” Betsy DeVos said of her family’s massive political contributions. “Now, I simply concede the point.” (Betsy’s hushand, Dick DeVos, spent $35 million on his unsuccessful 2006 run for Michigan governor. Betsy’s brother, Erik Prince, founded the mercenary group Blackwater.)

 

Helping lead Trump’s transition team is Rebekah Mercer, whose family has given more than $25 million to the Koch network. Mercer also funds the racist Breitbart News and is close with the site’s former editor, Steve Bannon, who headed up Trump’s campaign and will now be his chief strategist in the White House.

 

Leading Trump’s EPA transition team is Myron Ebell who, like both Trump and the Kochs, is a climate change denier. Ebell works at the Competitive Enterprise Network, which receives funding from the Koch network.

 

Plenty of other, lesser-known names from the Koch network have also been tapped by Trump, who pledged to “drain the swamp” in Washington.

 

Whose America?

 

They didn’t want to merely win elections,” Mayer writes of the Kochs and their partners.

 

They wanted to change how Americans thought. Their ambitions were grandiose – to “save” America as they saw it, at every level, by turning the clock back to the Gilded Age before the advent of the Progressive Era.

 

What the Kochs have achieved in just a few decades is staggering. But it’s worth remembering they had to go underground to pull it off because their extremist views are so unpopular (registering only one percent in the 1980 election).

 

Exposing what the Kochs have done to the country is critical to ensuring it doesn’t continue.

 

In the age of Trump and Koch, there may be no better gift this holiday season than the story told by Jane Mayer in Dark Money.

 

* Correction: The article previously stated that Democrats won more votes than Republicans in the 2016 House races. That’s incorrect. Republicans captured 51 percent of the two-party vote (and 55 percent of House seats), according to The Cook Report’s Dave Wasserman.

 

(記事貼りつけ終わり)

(終わり)









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  古村治彦です。

 

 今年1月11日付の『ニューヨーク・タイズム』紙に以下のような記事が出ました。タイトルは「ある本によると、コーク兄弟の父親はナチス・ドイツの石油精製施設建設に協力した」となります。内容は、共和党や保守的なグループに多額の献金を行っているアメリカの超富豪たちは元々後ろ黒いやり方で金儲けを行ったと主張する本が出て、その中で、コーク一族が取り上げられており、コーク兄弟の父親フレッドがナチスに協力した、というものです。

 

 記事が取り上げている本は、ジェイン・メイヤーというジャーナリストの『ダーク・マネー』という本で、2016年1月19日にアメリカで発売になります。ジェイン・メイヤーは、『ニューヨーカー』誌の記者で、コーク兄弟についての詳しい記事を全米初めて書いた人物です。

 

 私が翻訳しました『アメリカの真の支配者 コーク一族』でも、メイヤーの話が出てきます。しかし、メイヤーの本に出てくる、フレッド・コークがナチスの協力者であったという話は出てきません。メイヤーは何か新発見の文書などの証拠を見つけて書いたものと思われます。
 


 また、アメリカの富豪たちがナチスに協力した過去を持っているという話ですが、こちらは、私が翻訳しました『BIS国際決済銀行 隠された歴史』にはたくさん出てきます。フォード・モータースやスタンダード石油などの製造業や銀行がナチスの戦争遂行に協力しました。詳しい内容は是非本を手に取ってお読みいただければと思います。

 


 ジェイン・メイヤーの本がこの時期に出るというのは、アメリカ大統領選挙とも関係があると言えます。彼女がターゲットにしているコーク兄弟はこれまで共和党の政治家たちを応援してきました。彼らは父親から会社を受け継いで、それを自分たちの力で大きくしたのですが、その大本である父の会社がナチスに協力したということになると、法的には何もないにしても、道義的な責任を問われます。そして、そうした人たちからお金を受け取っていたとなると、批判や攻撃の対象になります。

 

 コーク兄弟と関係を持たなかった共和党系の政治家はほぼいないと言って良いでしょう。現在の大統領選挙で言えば、自己資金でやっているドナルド・トランプ以外は何かしらの関係があります。そうなると、これは大きな痛手となります。

 

 ここからは妄想になりますが、これはヒラリーを勝たせるための援護射撃ということになります。ドナルド・トランプ以外の政治家たちに打撃となると、共和党の大統領選挙候補者がトランプになる可能性が高まります。しかし、「さすがにトランプを大統領にできない」ということになると、ヒラリーに投票が流れるということになります。

 

 ジェイン・メイヤーが『ニューヨーカー』誌の記者であることを考えると、ニューヨークを拠点としている勢力がバックアップしているのではないかということも考えられます。

 

(貼り付けはじめ)

 

 

POLITICS

 

Father of Koch Brothers Helped Build Nazi Oil Refinery, Book Says

 

By NICHOLAS CONFESSOREJAN. 11, 2016

http://www.nytimes.com/2016/01/12/us/politics/father-of-koch-brothers-helped-build-nazi-oil-refinery-book-says.html?_r=1

 

The father of the billionaires Charles G. and David H. Koch helped construct a major oil refinery in Nazi Germany that was personally approved by Adolf Hitler, according to a new history of the Kochs and other wealthy families.

 

The book, “Dark Money,” by Jane Mayer, traces the rise of the modern conservative movement through the activism and money of a handful of rich donors: among them Richard Mellon Scaife, an heir to the Mellon banking fortune, and Harry and Lynde Bradley, brothers who became wealthy in part from military contracts but poured millions into anti-government philanthropy.

 

But the book is largely focused on the Koch family, stretching back to its involvement in the far-right John Birch Society and the political and business activities of the father, Fred C. Koch, who found some of his earliest business success overseas in the years leading up to World War II. One venture was a partnership with the American Nazi sympathizer William Rhodes Davis, who, according to Ms. Mayer, hired Mr. Koch to help build the third-largest oil refinery in the Third Reich, a critical industrial cog in Hitler’s war machine.

 

David H. Koch, left, and Charles G. Koch. Credit Paul Vernon/Associated Press; Bo Rader/The Wichita Eagle, via Associated Press

The episode is not mentioned in an online history published by Koch Industries, the company that Mr. Koch later founded and passed on to his sons.

 

Ken Spain, a spokesman for Koch Industries, said company officials had declined to participate in Ms. Mayer’s book and had not yet read it.

 

If the content of the book is reflective of Ms. Mayer’s previous reporting of the Koch family, Koch Industries or Charles’s and David’s political involvement, then we expect to have deep disagreements and strong objections to her interpretation of the facts and their sourcing,” Mr. Spain said.

 

Ms. Mayer, a staff writer at The New Yorker, presents the Kochs and other families as the hidden and self-interested hands behind the rise and growth of the modern conservative movement. Philanthropists and political donors who poured hundreds of millions of dollars into think tanks, political organizations and scholarships, they helped win acceptance for anti-government and anti-tax policies that would protect their businesses and personal fortunes, she writes, all under the guise of promoting the public interest.

 

The Kochs, the Scaifes, the Bradleys and the DeVos family of Michigan “were among a small, rarefied group of hugely wealthy, archconservative families that for decades poured money, often with little public disclosure, into influencing how the Americans thought and voted,” the book says.

 

Many of the families owned businesses that clashed with environmental or workplace regulators, come under federal or state investigation, or waged battles over their tax bills with the Internal Revenue Service, Ms. Mayer reports. The Kochs’ vast political network, a major force in Republican politics today, was “originally designed as a means of off-loading the costs of the Koch Industries environmental and regulatory fights onto others” by persuading other rich business owners to contribute to Koch-controlled political groups, Ms. Mayer writes, citing an associate of the two brothers.

 

Mr. Scaife, who died in 2014, donated upward of a billion dollars to conservative causes, according to “Dark Money,” which cites his own unpublished memoirs. Mr. Scaife was driven in part, Ms. Mayer writes, by a tax loophole that granted him his inheritance tax free through a trust, so long as the trust donated its net income to charity for 20 years. “Isn’t it grand how tax law gets written?” Mr. Scaife wrote.

 

In Ms. Mayer’s telling, the Kochs helped bankroll — through a skein of nonprofit organizations with minimal public disclosure — decades of victories in state capitals and in Washington, often leaving no fingerprints. She credits groups financed by the Kochs and their allies with providing support for the Tea Party movement, along with the public relations strategies used to shrink public support for the Affordable Care Act and for President Obama’s proposals to mitigate climate change.

 

The Koch network also provided funding to fine-tune budget proposals from Representative Paul D. Ryan, such as cuts to Social Security, so they would be more palatable to voters, according to the book. The Kochs were so influential among conservative lawmakers, Ms. Mayer reports, that in 2011, Representative John A. Boehner, then the House speaker, visited David Koch to ask for his help in resolving a debt ceiling stalemate.

 

Dark Money” also contains revelations from a private history of the Kochs commissioned by David’s twin brother, William, during a lengthy legal battle with Charles and David over control of Koch Industries.

 

Ms. Mayer describes a sealed 1982 deposition in which William Koch recalled participating in an attempt by Charles and David to blackmail their fourth and eldest brother, Frederick, into relinquishing any claim to the family business by threatening to tell their father that he was gay.

 

David Koch has since described himself as socially liberal and as a supporter of same-sex marriage.

 

Correction: January 12, 2016

An earlier version of a capsule summary for this article misspelled the surname of the author of a new book about the history of the Koch family. She is Jane Mayer, not Meyer.

 

(貼り付け終わり)

(終わり)

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アメリカの真の支配者 コーク一族
ダニエル・シュルマン
講談社
2015-12-09




アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




 古村治彦です

 

 今回は、私が翻訳を致しました、ダニエル・シュルマン著『アメリカの真の支配者コーク一族』(講談社、2015年)を皆様にご紹介いたします。

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デイヴィッド・コーク(左)とチャールズ・コーク

 この本は、アメリカ政界において、その資金力で大きな影響力を持っている、チャールズ・コーク、デイヴィッド・コーク兄弟を中心としたコーク一族を日本で初めて紹介する内容となっています。

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チャールズ、デイヴィッド・コークが形成する政治ネットワーク

 

 以下に、欧米メディアに掲載された書評記事や紹介記事を掲載します。これらを参考にして、手に取っていただければ幸いです。宜しくお願い申し上げます。

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コーク兄弟はいかにしてアメリカの政治の風景を変えたか(How The Koch Brothers Remade America's Political Landscape

 

2014年5月21日

全米公共ラジオ(NPR National Public Radio

http://www.npr.org/2014/05/21/314574217/how-the-koch-brothers-remade-americas-political-landscape

 

チャールズ・コーク、デイヴィッド・コークの兄弟は、新刊『ウィチタの息子たち:コーク兄弟はいかにしてアメリカで最も強力なそして一族の王朝を作り上げたか』のテーマになっている。著者のダニエル・シュルマンは、コーク兄弟がアメリカの政治の風景を変えるために莫大なお金を投入してきた様子を描いている。彼らはリバータリにアニズムをアメリカの主流に押し上げようと努力してきた。

 

 コーク兄弟は自分たちの考えを支持する個々の候補者たちを支援するだけでなく、リバータリアン党でおいて重要な役割を果たし、ティーパーティー運動の立ち上げにも深く関わった。コーク・インダストリーズの創設者である彼らの父フレッド・コークは、極右団体ジョン・バーチ協会の創設メンバーであった。

 

 コーク・インダストリーズは全米で第二位の規模を誇る非上場企業である。年間1150億ドルの売り上げを誇り、全世界60カ国に展開している。チャールズとデイヴィッドは全世界で第6位にそれぞれランクされている大富豪である。

 

 ダニエル・シュルマンは左翼誌『マザー・ジョーンズ』のワシントン支局の上級編集者であり、同誌の調査報道ティームの創設メンバーである。シュルマンは全米公共ラジオの番組「フレッシュ・エアー」の司会者テリー・グロスに、コーク兄弟が現在の政治風景に如何に影響を与えているかを語っている。

 

●コーク兄弟の政治スタンスについて

 

 コーク兄弟の信奉するイデオロギーはリバータリアニズムである。彼らは現在、共和党におけるキングメイカーであると考えられているが、しかし、彼らの哲学は共和党の主流派と合わない部分が多い。例えば、コーク兄弟は戦争に反対している。彼らは市民生活においてはリバータリアンである。彼らは社会的に保守派ではない。デイヴィッド・コークは、同性愛結婚に賛成している。彼らは女性の性と生殖に関する権利(中絶など)に反対していない。コーク兄弟と現在の共和党で一致する点は経済問題についてである。彼らは経済的には保守派である。おそらく共和党主流派よりもより強硬な考えを持っているであろう。チャールズは過去に、政府の役割について、私的な所有権を守り、需要と供給の法則を維持するためだけに存在する、夜警国家であるべきだと発言している。

 

●コーク兄弟の政治的影響について

 

 オバマ政権下、コーク兄弟は政治的ネットワークを急速に拡大させていった。この拡大の理由の一つはオバマ大統領に対する保守派からの大規模な反撃が起きたことであった。コーク兄弟はこれをうまく利用したのだ。またもう一つの理由は、民主党はコーク兄弟を悪しざまに批判したことであった。これによって、多くの共和党の政治家たちがコーク兄弟の許に走ることになった。

 

 コーク兄弟と共和党との関係は良好なものではない。また、伝統的にそうであった。それは、コーク兄弟の政治スタンスは共和党と一緒ではないからだ。コーク兄弟はリバータリアンであり、共和党の政策に関しては少ししか同意できるものがない。しかし、民主党がコーク兄弟を悪しざまに罵ることで、彼らは保守派の中で知名度を上げていったのである。

 

●コーク・インダストリーズの規模について

 

 コーク・インダストリーズは巨大企業である。元々石油と肉牛牧場帝国からスタートした。しかし、そこから規模を急速に拡大していった。コーク・インダストリーズは石油化学企業である。世界第3位の実物資源の取引業者である。ジョージア=パシフィック社を所有しており、身近なブランドであるバラウニー、アンジェルソフトトイレットペーパー、ディクシー紙コップはコーク・インダストリーズの子会社が作っていることになる。ほとんどのアメリカ人はコーク・インダストリーズの名前を知らないであろう。アメリカ人のほぼ全ては毎日、彼らの作った製品に接していることもまた知らないのである。

 

●コーク兄弟の気候変動に対する立場について

 

 コーク兄弟はどんな規制にも全面的に反対している。彼らはこれまで規制というものを全く好まないでここまで来た。気候変動に対する政策について、彼らはその存在に疑義を呈するグループや組織に資金を提供してきている。彼らは気候変動とそれに関する規制について、彼らのビジネスモデルに対する大きな脅威である考えている。彼らは石油と石油化学の分野でビジネスを行っており、そうした規制は彼らのビジネスに大きく関わっているのである。彼らは気候変動の存在に疑義を呈しようとするグループに資金を出しているのである。

 

 デイヴィッドは科学的な人物である。私は、チャールズもそうだと考える。チャールズはMITで2つの修士号を所得した。1つは原子量工学の修士号だ。彼らは反科学的ではない。それでも、彼らは気候変動の存在を否定するために多額の資金を投入している。気候変動については化学的なコンセンサスが既に存在しているのであり、それに反対するために資金を投入することは間違っていると私は感じている。

 

●ティーパーティー運動創設におけるコーク兄弟の役割について

 

 彼らの思想の系譜を遡るとジョン・バーチ協会に行き着く。兄弟の父フレッドはジョン・バーチ協会の創設メンバーであり、チャールズも会員だったことがある。ジョン・バーチ協会は政府の全ての活動が社会主義につながるものだと考えた。そして、この思想の系譜はオバマ政権下でも姿を現した。これは何も突然にしかも偶然に起きたものではない。コーク兄弟は様々なシンクタンクに資金援助をすることで、知的な面での社会資本を長年にわたり整備してきた。そして、ティーパーティー運動の組織化と資金提供に関して言うと、コーク兄弟と深いつながりがある政治活動団体アメリカンズ・フォ・プロスペリティがティーパーティー運動組織化の最前線に立ち、運動を牽引したのである。従って、私はコーク兄弟がティーパーティー運動について重要な役割を果たしたと主張する。彼らが自分たちの関与を否定することは分かっている。

 

●チャールズ・コークがリバータリアニズム運動の創設者の一人であることについて

 

 私たちがリバータリアニズムについて語っている理由、そしてリバータリアニズムが人々の間で人気のあるイデオロギーになっている理由に、チャールズ・コークの存在が挙げられる。彼がリバータリアニズムに対してお金を使いだしたのは1960年代からで、その時から機関や組織を建設するという方法を継続してきた。

 

 1977年、チャールズ・コーク財団はケイトー研究所に代わった。ケイトー研究所は現在のリバータリアニズム運動における重要なシンクタンクとなっている。しかし、ケイトー研究所は、デイヴィッド・コークが兄チャールズのイデオロギー上のプロジェクトに参加するまではそうではなかった。本書執筆のために調査をして分かったことは、デイヴィッドとチャールズの慈善事業活動には大きな違いがあるということだ。デイヴィッドは文字通りの慈善事業家なのである。彼は医学研究や科学に資金を提供しているし、芸術分野でも多額の寄付を行っている。チャールズの人生をかけた目標はアメリカの政治文化を変え、リバータリアニズムを主流の思想にすることであり、そのために50年以上も活動を続けてきたのである。

 

●シュルマンがこの本を書こうと思った理由について

 

 2010年、コーク兄弟に対して公然と激しい批判が巻き起こった。私は彼らの出自、彼らの育てられ方、会社の起源、彼らの信奉するイデオロギーの起源を知りたいと思った。コーク家の物語を深く掘り下げていくにつれて、壮大な物語を、時には悲劇も含まれるが、発見した。そして、コーク家は多くの人々が考えているよりも重要な存在であること、彼らの影響力は将来にわたって続いていくであろうことを書きたいと思った。

 

(終わり)

 

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コーク兄弟に関する伝記、ダニエル・シュルマン著『ウィチタの息子たち』の書評

 

マティア・ゴールド(Matea Gold)筆

2014年5月24日

ワシントン・ポスト紙

http://www.washingtonpost.com/opinions/book-review-sons-of-wichita-by-daniel-schulman/2014/05/23/4bdbd3d4-e1e1-11e3-810f-764fe508b82d_story.html

 

 ダニエル・シュルマンは、コーク家に関する興味深い伝記を書き上げた。その書き出しは暴力に関する描写からである。1950年代のウィチタで、十代の少年である双子デイヴィッドとビルは田舎道の側で怒りにまかせてパンチの応酬を行った。

 

 このような家族間の暴力は『ウィチタの息子たち:コーク兄弟はいかにしてアメリカ国内最大の家族所有の大企業を作り上げ、有力な一族となったか』の中に繰り返し出てくる。このサブタイトルにもかかわらず、本書『ウィチタの息子たち』はコーク兄弟の企業複合体と政治ネットワークの分析よりも、四兄弟の間で起きた醜い争いに焦点を当てている。この争いのせいで、コーク家は20年にわたり分裂し続けた。

 

 シュルマンはリベラル系の雑誌『マザー・ジョーンズ』で働いている。彼は同誌のワシントン支局の上級編集者である。左派の多くの人々はコーク兄弟について悪意に満ちた人形使いだと漫画のキャラクターのように描き出している。しかし、シュルマンはコーク兄弟をそのようには描いていない。その代り、彼はコーク兄弟について深く調査し、洞察に溢れる描写を行っている。そして、彼らを形作っている個人的、政治的な力を明らかにしている。

 

 シュルマンは、コーク兄弟に最も大きな影響を与えているのは彼らの父親フレッド・コークだと書いている。フレッドは反共産主義を標榜しているジョン・バーチ協会の初期の指導者であった。フレッドは子供たちに厳しく接し、感情的なつながりなど持たなかった。フレッドは、スターリン時代のソ連でビジネスを行った経験から、熱心な反共主義者となった。フレッドのイデオロギーは子供たちにも伝わった。それがリバータリアニズムである。

 

 シュルマンは単刀直入な文体で、コーク帝国の起源について素晴らしい物語を紡いでいる。彼は、テキサス州クワナ生まれの若きフレッド・コークが、石油資源が豊かなカンザス州でエンジニアとして働き始めたところから物語を始めている。オランダ移民の子フレッドはある会社の株式を300ドルで購入し、その会社を石油精製企業に育てた。彼は賢い投資を行ったことで、莫大な富を作り上げた。フレッドはウィチタの上流階級の令嬢であったメアリー・ロビンソンと結婚したことで社会的地位を上昇させた。彼は新妻メアリーを7カ月に及ぶ世界一周の新婚旅行に連れ出した。

 

 フレッド・コークは健康問題を抱えていた。それでも彼は「カントリークラブにたむろする道楽息子たち」にしないと固く決心していた。

 

 シュルマンは次のように書いている。「彼は息子たちに乳牛の乳搾り、糞の掃除、溝の清掃、草刈りなどありとあらゆる仕事をさせた。この終わりのない仕事の連続は夏の時期には拷問のようであった。ウィチタの上流階級の子供たちは午後になればカントリークラブに行って遊んでいた。彼らの歓声が13番街の通りを隔ててコーク家の屋敷まで聞こえてきた」

 

 子供のころから、四兄弟は競争をさせられ、父フレッドに対しては全く違った対応をした。長男フレデリックは母と同じく芸術を愛好し、父からはすぐに疎まれ、後月の地位からは早々に脱落した。二番目の息子チャールズは10代の頃は悪ガキであったが、最終的には落ち着き、家族のビジネスを継いだ。双子であるデイヴィッドとチャールズは、父からけしかけられて子供のころから争い続けてきた。彼らは子供の時からボクシングのグローヴを着けて殴り合いをしていた。

 

 『ウィチタの息子たち』ではそのかなりの部分を使って、兄弟間のコーク・インダストリーズの支配権を巡る20年に渡る法廷闘争について丹念に描き出している。チャールズとデイヴィッド対ビル、時にフレデリックという構図であった。両方の争いは余りにも醜くなり果て、ある時には兄弟たちは私立探偵を調査員として雇い、お互いの生活についてほじくり合った。ビルが雇った調査員たちは「掃除人とごみ収集車の人たちにお金を渡して、チャールズ、デイヴィッド、そして彼らの雇った3名の弁護士たちの事務所と自宅のごみ箱を漁った」とシュルマンは書いている。

 

 家族はカンザス州トピーカの裁判所で陪審員たちの前で争った。それは1998年のコーク対コーク・インダストリーズ裁判でのことであった。裁判中、証言台に立ったデイヴィッドは双子の弟ビルが会社の実権を握ろうとして裁判まで起こしたことを残念に思い、涙を流した。チャールズとデイヴィッドが裁判に勝利したのだが、ビルは集まった記者たちに対して控訴すると宣言し、「彼らは詐欺師だ」と怒りをぶちまけた。

 

 兄弟たちは2001年に和解した。兄弟たちはビルが所有するパームビーチの邸宅で夕食を共にし、父親の遺した財産の分割について最終的な合意書に署名した。彼らが夕食を共にしたのは20年ぶりのことであった。

 

 コーク兄弟と彼らの政治活動について関心を持つ人々にとって、本書『ウィチタの息子たち』には、彼らがどのように政治に関与しているかについて大きな発見がないと思うことだろう。しかし、シュルマンはチャールズ・コークの政治的な立場の変遷について丹念に描き出している。彼は父フレッドが始めたジョン・バーチ協会のメンバーであった。彼の友人が家を訪ねた時、アーネスト・ヘミングウェイの『陽はまた昇る』を持っていた。チャールズは、「ヘミングウェイは共産主義者だから」と言って、友人の持っていた本をドアの外に置かせてそれから家に招き入れた。

 

 フレッド・コークは1967年に死去した。その後、チャールズはジョン・バーチ協会とヴェトナム戦争に対する支持を巡って争うようになり、絶縁した。彼はリバータリアニズムを信奉し、リバータリアニズム運動に対して資金援助を始め、1977年には新しいシンクタンクであるケイトー研究所を設立した。ケイトー研究所の設立は、後にコーク兄弟が完成させたシンクタンクと政治家の非営利組織のネットワーク作りの第一歩となった。

「コクトパス」という言葉は、リバータリアン党のある人物が、チャールズが党をカネで動かそうとしていると批判した時に使った言葉である。

 

 チャールズは政治への関与を深めた時、共和党を軽蔑していた。1978年8月に出された『リバータリアン・レヴュー』に掲載された4ページの論稿の中で次のように書いている。「共和党が私たちにとっての唯一の希望と言うことなら、私の未来はない。共和党は“ビジネス”の党であると標榜しているが、それは最悪の意味でのことである。彼らの言う“ビジネス”の党とは、補助金と政府とのつながりを意味するのである」

 

 チャールズは、正統リバータリアニズム思想を1990年代に入り、ますます信奉するようになった。それはこの時期、コーク・インダストリーズは数々の裁判で負け続けたからだ。コーク・インダストリーズの所有するパイプラインからガスが漏れたためにそれに引火して大事故となり、十代の若者が2名亡くなった事件の裁判では記録となる2億9600万ドルの賠償金の支払いが命じられた。

 

 シュルマンは「彼が実際に生きていた世界は彼が望むようなリバータリアニズムの楽園ではなかった」と書いている。それから突然、チャールズはコーク・インダストリーズは「全ての法と規制を1万パーセント守る」という方向に転換した。コーク・インダストリーズは、ロビー活動を活発化させ、ワシントンDCで行われる国政に関与し始めた。

 

 しかし、大きな転換点となったのは2008年の大統領選挙でバラク・オバマが当選したことであった。チャールズ、デイヴィッド、彼らのアドヴァイザーであるリチャード・フィンクは、新大統領が現代版のニューディール政策を推進することに恐怖感を持った。彼らは、オバマと同じ民主党のビル・クリントンがホワイトハウスの主であった時に行われた、コーク・インダストリーズに対する厳しい捜査が再び行われることがないようにしようと躍起になった。

 

 コーク兄弟は、彼らの旗艦とも言うべき政治団体であるアメリカンズ・フォ・プロスペリティを通じて政治への関与の度合いを高めた。アメリカンズ・フォ・プロスペリティはティーパーティー運動を組織し、発展させることに貢献した組織である。

 

 シュルマンはコーク兄弟は最初のうちアメリカンズ・フォ・プロスペリティの活動とは距離を取ろうとしていたと指摘している。コーク兄弟がスポットライトを浴びることになったのは、環境保護団体グリーンピースがコーク兄弟についてのレポートを出したからだ。シュルマンはこのレポートについて、「効果的ではあったが、誤解を招きかねない」ものであったと書いている。このレポートで、グリーンピースはコーク兄弟が右派の組織やシンクタンクに多額の資金を提供し、気候変動の存在そのものについて否定的な立場から議論させようとしていると主張した。

 

 2010年の中間選挙の間、コーク兄弟の名前はマスコミを賑わせた。コークという名前は忌み嫌われ、家族は表舞台に顔を出さないようになった。シュルマンは「コーク兄弟はオバマ大統領が主人公の人形劇の敵役と同じ存在になってしまった」と書いている。

 

 それから4年後、この構図は変わらずに続き、コーク兄弟の存在はアメリカ政治に関する議論の一つのテーマとなっている。

 

 シュルマンは2年以上をかけて「ウィチタの息子たち」について報道し、調査を行ってきた。そして、文書庫に遺されていた数千ページの文書を丹念に調べ上げ、コーク家に近い多くの人々に対してインタヴューを行った。しかし、チャールズとデイヴィッドは彼のインタヴューに答えることはなかった。

 

 本書は372ページの大部で、コーク家に関して細かい点まで言及している。シュルマンは、フレデリックは1959年に同性愛者組織に対して、ヨーロッパにある同性愛者たちが集まるバートレストランのリストを送ってくれるように依頼する手紙を発掘した。コーク家の友人たちはシュルマンに対してフレデリックは同性愛者であると語っているが、彼自身は否定している。シュルマンは、1つの章でメアリー・コークがある美学教授と、夫フレッドの死後の人生の後半生において深い関係になったことを詳細に描き出している。そして、彼はビルがたくさんの女性たちとの恋愛遍歴を細かく書いている。また、あるガールフレンドとの激しいファックスのやり取りをしていたことを具体的に書いている。

 

 しかし、『ウィチタの息子たち』の全体的なトーンは公平で豊富な内容となっている。シュルマンは、注意深く取材され分析された内容を私たちに提供することで、彼らの莫大な資金がアメリカ政治を劇的に作り変えた男たちについての私たちのイメージを刷新させることに成功した。彼は、コーク兄弟たちの目的と行動の理由、更に彼らに付きまとう欲望について明確に描き出している。

 

※マティア・ゴールド:ワシントン・ポスト紙で経済と政治を担当している。

 



(終わり)







野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

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