古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:デビー・ワッサーマン=シュルツ

 古村治彦です。

 

 昨年の大統領選挙で民主党は負けるべくして負けた、ということを暴露した民主党全国委員会前暫定委員長ドナ・ブラジルですが、さらにメディアに出て、ヒラリー選対に対する攻撃を強めています。ヒラリー選対のスタッフだった94名が公開書簡で、ブラジルを批判したことに対して、テレビ番組のインタヴューで、彼らに対して「地獄に落ちろ」と言い、「カルト集団のようであった」と発言しています。

 

 ブラジルは、民主党の大統領選挙予備選挙がヒラリーに有利になるように捻じ曲げられていたわけではない、民主党全国委員会が独自に行動することが出来ないように、ヒラリー選対、ヒラリーの資金集め団体との間で合意がなされていたと述べています。ブラジルは、ヒラリーを批判しているわけではない、ということを述べています。

 

 しかし、ブラジルの前任の民主党全国委員会委員長だったデビー・ワッサーマン=シュルツやスタッフが、「ヒラリーを勝たせるためにはどうしたらよいか」ということを話し合うためにEメールをやり取りしていたことは暴露されていますから、民主党全国委員会がヒラリー贔屓をしていたことは明らかです。

 

 ブラジルの発言から見て、ヒラリー選対に関しては、ヒラリー本人の問題もさることながら、選対に集まった幹部たちの傲慢ぶりが相当問題になっていたのだろうと思います。現在の日本の状況にも似ています。自分たちが強いと考えて、周囲を威圧する、やりたいようにやる、というのは安倍晋三首相と側近たちのやり方と同じです。そして、周囲がその威圧に恐れをなして、忖度を始める、というところまでそっくりなのだろうと思います。

 

 しかし、傲慢さはいつか敗北を招き入れます。ヒラリーもそうでしたが、安倍首相も最後の大事な場面で敗北し、99勝しながら最後の1敗のためにすべてを失う、と状況になるのではないかと思います。

 

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ブラジルから批判者たちに対して:「地獄に落ちろ」(Brazile to critics: 'Go to hell'

 

マロリー・シェルボーン筆

2017年11月5日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/358823-brazile-to-critics-go-to-hell

 

民主党全国委員会(DNC)前暫定委員長ドナ・ブラジルは、彼女が民主党全国委員長だった時代に見つけた諸問題について沈黙を守るように求めた人々に対して次のように語った。「地獄に落ちろ」。

 

ブラジルは、ABCの「ディス・ウィーク」に出演し、司会者ジョージ・ステファノポロスに対して次のように語った。「ジョージ、私に黙っていろと言っている人間たちは、数か月前に、ヒラリーに黙っていろと言ったんです。あの人たちに言いたいことがあるかですって?地獄に落ちろ、よ。私は自分の話をこれからもしていきます」。

 

ブラジルは、ヒラリー・クリントン選対、民主党全国委員会、ヒラリーの資金集め委員会連合である「ヒラリー・フォ・アメリカ(HFA)」との間の合意について、著書の中で書き、それからの引用が記事となり、合意内容が紹介された。ブラジルは、ヒラリー選対が「民主党の財政、戦略、集めた資金すべてをコントロール」するようになったと主張している。ブラジルは、合意が署名されたのが2015年8月であったと述べている。これはヒラリーが民主党の大統領選挙候補指名を受けるほぼ1年前のことだった。ブラジルは記事が出た後、テレビ番組に出演し発言を行った。

 

ブラジルは、ヒラリー選対とヒラリーの資金集め委員会連合であるHFAについて次のように書いている。「HFAと財政的な合意は違法ではなかったが、非倫理的だと思われる」。

 

ブラジルの暴露は、民主党内部に混乱を引き起こした。そして、論争を引き起こす諸問題を再燃刺させた。昨年の民主党予備選挙ではヒラリー・クリントンとバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)との間で戦われたが、その公平性について疑問が出ていた。

 

日曜日のテレビ出演の中で、ブラジルはどうして自分が沈黙を保ったままでストーリーを語らないほうが良かったと言われねばならないのか、と反論した。

 

「私はヒラリーに雇用されているわけではないのよ、ジョージ。私は自分の国アメリカのことを心配しています。民主政治体制について心配しています。私は“地獄に落ちろ”と言いますよ。それは、私のストーリーを語れるのは私しかいないのだから」とブラジルは語った。

 

ヒラリー選対のスタッフだった人々はブラジルの暴露に対して反撃し、「私たちは、ブラジルが著書の中で描いた選対の様子が自分たちの選対の様子であることを認識していない」と述べている。

 

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ブラジル:ヒラリー選対は「カルト集団」だった(Brazile: Clinton campaign was a 'cult'

 

レベッカ・サヴランスキー筆

2017年11月8日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/news/359367-brazile-clinton-campaign-was-a-cult

 

民主党全国委員会(DNC)前暫定委員長ドナ・ブラジルは新しいインタヴューの中で、2016年の大統領選挙のヒラリー・クリントン選対は「カルト集団」のようだったと述べた。

 

ドナ・ブラジルは水曜日にMSNBCの「モーニング・ジョー」に出演した。司会者ジョー・スカーボローは、2016年の大統領選挙でドナルド・トランプが勝利を収めた理由として、ヒラリー選対が間違いを犯したこと、ジェイムズ・コミーFBI前長官、ロシアからの影響を挙げた。

 

スカーボローは、「これらの理由が全てあっても、接戦にすらならずにヒラリーが勝利するはずであったと思います」と述べた。

 

そして、スカーボローは次のように質問した。「ヒラリーたちはどうして負けたのでしょうね?結局のところ、傲慢だったということなのかでしょうか?」。

 

ブラジルは次のように述べた。「ヒラリー選対はカルト集団だったんです。カルト集団のように感じました。彼らの中に入っていくことはできませんでした」。

 

ブラジルは自分のことを「草の根のオーガナイザー」であると述べた。

 

「私は、人々が生活し、働き、楽しみ、祈る場所に入っていく方法を知っています」とブラジルは述べた。

 

「私自身に資金と人材を持たなければ、候補者を助けることはできません。党が集めた資金と人材を使うことが出来なければ何も出来ません」とブラジルは続けて述べた。

 

今月に入って受けた別のインタヴューの中で、ブラジルは、2016年の大統領選挙の民主党予備選挙が捻じ曲げられていたことを示す「証拠は見つけられなかった」と述べた。

 

「私が見つけることが出来たと述べたのは、民主党全国委員会が自分たちの作戦を実行することを妨げる内容のメモでした。癌だけど致命的なものではないでした」とブラジルは述べた。

 

ブラジルの著作からの引用が記事として紹介されて以降、ブラジルのメディア出演と過激な発言が続いている。ブラジルは著書の中で、ヒラリー選対、民主党全国委員会、ヒラリーの資金集め委員会連合の間で、選対が「民主党の財政、戦略、集めた資金すべてをコントロールする」という合意が成立し、その内容を記したメモを発見した、と書いている。

 

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野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


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 古村治彦です。

 

 昨年の大統領選挙で民主党の予備選挙がゆがめられたものだったという内部告発がなされました。具体的にはヒラリー・クリントンに有利になるように仕向けられていた、その証拠があるというものです。この内部告発を行ったのは、ドナ・ブラジルという人物で、昨年、民主党全国委員会暫定委員長を務めました。

 

 昨年の民主党大会(ヒラリーが予備選挙で勝利して大統領選挙候補者指名を受ける大会)の前、民主党全国委員会の当時の委員長デビー・ワッサーマン=シュルツやスタッフがやり取りしたEメールがハッキングされ、流出しました。そして、その中に、「ヒラリーを勝たせるにはどうしたらよいか」ということを話し合う内容が含まれていました。これが大問題になり、ヒラリーの対抗馬だったバーニー・サンダースを支持する人々が抗議活動を展開し、デビー・ワッサーマン=シュルツは委員長を辞任しました。そして、後任で暫定委員長となったのがブラジルです。


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ワッサーマン=シュルツ(左)とブラジル

 ブラジルは、本を出版することになり、その内容に、昨年の大統領選挙予備選挙でヒラリーが有利になるように仕組まれていたということを示す証拠がある、ということを書いています。彼女は暫定委員長として、民主党全国委員会の内部について調査をする仕事をし、その結果として、予備選挙がゆがめられていたということを示す証拠を見たと書いています。

 

 具体的には2015年8月に、民主党全国委員会、ヒラリー・クリトン選対、ヒラリー・クリトン資金集め委員会連合の間で合意が締結・署名され、それによって、ヒラリー選対が資金不足に苦しんでいた民主党全国委員会に運営資金を提供する見返りに、民主党の財政、戦略、集めた資金すべてをコントロールする、というものでした。民主党は2012年のオバマ大統領の再選のために多額の負債を抱えていたという話は初耳で驚くばかりです。

 

 これでは、民主党が「ヒラリー・クリトン党」になるのと同じです。本来は公平な予備選挙を実施すべき全国委員長デビー・ワッサーマン=シュルツが率先してヒラリーに肩入れをしていたのも当然の帰結です。

 

 今回、このような暴露がなされたことで、ヒラリーの再登板の目はなくなりました。落選後、全国を回って、自分は悪くない、悪いのはCIA長官だったジェイムズ・コミーや対抗馬だったバーニー・サンダース、バラク・オバマ大統領、ジョー・バイデン副大統領、そして民主党全国委員会だと悪口を言い続け、トランプ大統領に対するロシアゲート問題に対して、「私の本を読めばもっとわかる」などとうそぶいていました。しかし、「お前がそもそもフェアな戦いをしないようにしていたのではないか、それで負けたら世話ないわ」ということになって恥をかきました。

 

 ドナ・ブラジルは汚れきっていない民主党員なのでしょう。彼女によってヒラリーのあくどさが暴露されました。これは民主党にとっては大きな痛手となりますが、「膿を出し切って再生の道を進む」ためには必要なステップということになるでしょう。

 

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ブラジル:クリントンが大統領候補指名プロセスをゆがめた「証拠」を見つめて「心が傷ついた」(Brazile: ‘Proof’ that Clinton rigged nomination process ‘broke my heart’

 

マロニー・シェルボーン筆

2017年11月2日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/358390-brazile-proof-that-clinton-rigged-nomination-process-broke-my-heart

 

民主党全国委員会(DNC)暫定委員長を務めたドナ・ブラジルが本を出版した。この最新刊の中で、ブラジルは、ヒラリー・クリントン選対が民主党の大統領候補指名システムにおいて、ヒラリーが有利になるようにしたことを示す証拠(とブラジルが主張している)を見つけた時「心が傷ついた」と書いている。

 

ブラジルの最新刊『切り刻まれた傷:ドナルド・トランプをホワイトハウスに導いた割込みと崩壊のインサイドストーリー(Hacks: The Inside Story of the Break-ins and Breakdowns that Put Donald Trump in the White House)』からの引用が『ポリティコ』誌に掲載された。この記事の中で、ブラジルは、ハッキングされたEメールが流出し、その中でクリントン陣営が大統領候補指名をゆがめたことが示唆されており、自分が暫定委員長になったのはこのことを調査することが責務であったと書いている。

 

ブラジルは、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に言及する際に、「9月7日に私はバーニー(・サンダース連邦上院議員)に電話を掛けた。この日までに私は証拠を見つけ、心が大きく傷ついていた」と書いた。

 

ブラジルは、クリントン陣営、民主党全国委員会、そしてクリントンの資金集め委員会連合との間に結ばれた合意について書いている。ブラジルによると、この合意は、「クリントン選対が党の財政、戦略、集めた資金全体をコントロールする」という内容であった。この合意内容によって、民主党は財政的に助けられた。ブラジルによると、2012年のバラク・オバマ大統領の再選のための活動で民主党は大きな負債を抱えることになったので、この合理はありがたいものであった。

 

ブラジルは「クリントン選対は民主党全国委員会の延命を行った。選対は民主党全国委員会の月々の最低限の必要経費分の資金を提供してくれた。一方、クリントン選対は民主党を資金集めのための情報センター・手形交換所として使った」と書いている。

 

ブラジルは、この合意は2015年8月に締結されて署名されたと書いている。ヒラリー・クリントンが民主党の指名を受けるほぼ1年前から、民主党はヒラリー・クリントンのコントロール下にあった。

 

ブラジルは「合意内容は、違法ではないが、倫理的ではなかったのは確かだ」と書いている。

 

「選挙運動を公平なものにしようとするならば、有権者がどちらに指導者になって欲しいかを決定する前に、一方の選対が党をコントロールするようなことを起こしてはならない。これは刑法上の犯罪行為ではないが、私の考えでは、これは党の誠実さを損なうものであった」とブラジルは書いている。

 

ブラジルの暴露は、サンダースの支持者たちの批判の列に加わるものだ。サンダースは民主党の予備選挙でヒラリーに対抗して出馬し、指名を得ることができなかった。

 

ブラジルは、自分よりも前に民主党全国委員会委員長を務めたデビー・ワッサーマン=シュルツ連邦下院議員(フロリダ州選出、民主党)を批判している。ブラジルは、デビー・ワッサーマン=シュルツが、「暫定委員長の役割は党をコントロールしないことで、素晴らしい管理者である必要などない」と述べた、と批判している。

 

「党の委員長というものは、大統領選挙が行われない期間は本部スタッフを縮小するものだ。しかし、デビー(・ワッサーマン=シュルツ)はそうしないという選択を行った。彼女は民主党全国委員会からの給与を与えるコンサルタントを多数雇用することにこだわった。そして、オバマ大統領の雇用したコンサルタントの給与も民主党全国委員会から支払われていた」とブラジルは書いている。

 

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ウォーレンは2016年の民主党予備選挙がクリントン有利にゆがめられていたと同意した(Warren agrees that 2016 Democratic primary was rigged for Clinton

 

ブランドン・カーター筆

2017年11月2日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/358514-warren-says-she-agrees-that-2016-democratic-primary-was-rigged-for-clinton

 

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は木曜日、2016年の民主党の大統領選挙予備選挙はヒラリー・クリントン有利にゆがめられていたと確信していると述べた。

 

CNNのジェイク・タッパーがウォーレンに対して、「民主党の予備選挙がヒラリー・クリントンに有利になるようにゆがめられていたと考えているか」と質問され、ウォーレンは簡潔に「イエス」と答えた。

 

タッパーは民主党全国委員会暫定委員長を務めたドナ・ブラジルの最新刊についてウォーレンに質問した。著書の中でブラジルは、ヒラリー・クリトン選対が民主党の予備選挙を自陣に有利になるようにゆがめた証拠を見つけたと述べている。

 

ブラジルの著書の引用は『ポリティコ』誌に掲載された。ヒラリー選対が指名を得るために予備選挙をゆがめようとしたことを示す民主党全国委員会のEメールがハッキングされ流出したあと、自分の仕事は民主党全国委員会を調査することであったとブラジルは述べた。

 

ブラジルは、民主党全国委員会、クリントン選対、そしてヒラリーの資金集め委員会連合との間に合意が結ばれていたことを発見した、とブラジルは語っている。合意内容は、クリントン選対が「民主党の財政、戦略、集めた資金すべてをコントロールする」というものだとブラジルは述べている。合意は、ヒラリー・クリントンが党の指名を受けるほぼ1年前の2015年8月に締結・署名された。

 

ウォーレンは、嫌疑は「本当の問題」であって、民主党全国委員会の新委員長トム・ペレスに対して、民主党の融和と統一に努力するように求めた。

 

「トム・ペレスが民主党全国委員会委員長に選ばれた直後、私は彼と話をしました。この時、私は彼に対して、民主党をまとめて欲しい、すべての人が民主党が民主党員のために働いているという確信を持てるようにして欲しい、民主党員が民主党のために働いていると思わせないで欲しいと言いました。ペレスは今試練を受けている最中なのです」とウォーレンは語った。

 

ウォーレンは続けて次のように語った。「これはトム・ペレスにとっての試練です。バーニー・サンダース、彼の代議員を党の統一過程に参加させて、“これは公平に行われているし、うまくいっている。これは私たちの確信だ”と言ってもらえるか、失敗するか、なのです」。

 

ブラジルは著書の中で、合意について暴露し、「これは違法ではないが、倫理的ではなかったと思われる」と書いている。

 

ブラジルは「これは犯罪行為ではないが、党の誠実さを傷つけるものだと考えている」と書いている。

 

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(終わり)







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 古村治彦です。

 

 ヒラリーのEメール問題に続いて、今度はウィキリークスの公表したEメールで、現在の民主党全国委員会暫定委員長ドナ・ブラジルの不祥事が発覚しました。前任のデビー・ワッサーマン=シュルツもウィキリークスの公表したEメールで不祥事が発覚して全国委員長を辞任しましたが、彼女に続いてブラジル(ワッサーマン=シュルツが委員長の時には副委員長でした)も不祥事を起こしました。しかもワッサーマン=シュルツと同じく、ヒラリーを贔屓しようとして。

 

 ワッサーマン=シュルツは民主党全国委員会委員長時代に、民主党予備選挙でヒラリーを助けたい、そのために競争相手のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を貶めたいという内容のEメールを全国委員会のスタッフに送っていました。そのことがウィキリークスによって、民主党全国大会の前にリークされて、辞任に追い込まれました。

 

 今回、ヒラリー選対のジョン・ポデスタ委員長のEメールでハッキングされたものが月曜日に公表されました。その中に、当時民主党全国委員会副委員長で、CNNのコメンテイターをしていたドナ・ブラジルが送ったEメールがあり、そこには、CNNが主催する民主党予備選挙の討論会で、ヒラリーにどのような質問がされるかが書いてありました。ブラジルがCNNから事前に質問を入手して、ヒラリー陣営に送っていたということが明らかになりました。私はCNNの内部に協力者がおり、このようなことが出来たのだろうと思います。ですから、CNNの内部もかなりヒラリーびいきになっているのだろうということを改めて認識しました。

 

 2016年3月時点での民主党全国委員会の委員長と副委員長(現在の暫定委員長)が、ヒラリーを贔屓するために、ズルをしていたのです。これもヒラリーのEメール問題ほどではありませんが、オクトーバー・サプライズ(今回の件はアメリカ時間の2016年10月31日に出ました)になります。ウィキリークスがオクトーバー・サプライズをやるという予測はされていましたが、それが当たる形になりました。ウィキリークスの面目躍如です。

 

 それにしても、民主党全国委員会という組織は、本来は予備選挙がスムーズに、しかも公正に行われるように注力するべき存在です。それなのにこれほど堕落していたとは、という驚きと失望がアメリカ国民にも広がっていくことでしょう。

 

 アメリカの二大政党制、いやデモクラシーの正統性に疑問符がつくことになりました。

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ウィキリークスが公開したEメールでブラジルがクリントン陣営に討論会の質問を送ったことで判明(WikiLeaks email suggests Brazile sent debate question to Clinton camp

 

ケイティ・ボー・ウィリアムズ筆

2016年10月31日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/cybersecurity/303556-emails-brazile-leaked-debate-question-to-clinton-camp

 

ウィキリークスはハッキングしたEメールを月曜日に公表し、その中からその当時にCNNのコメンテイターを務め、現在は民主党全国委員会暫定委員長を務めているドナ・ブラジルは、民主党予備選挙の期間中、予備選挙討論会の質問の詳細について、ヒラリー・クリントンのスタッフたちに警告を発していたことが明らかになった。

 

2016年3月5日(ミシガン州フリントで開催されるCNN主催の討論会の1日前)付のEメールの中で、ブラジルはヒラリー選対のジョン・ポデスタ選対委員長とコミュニケーション担当ジェニファー・ペルミエリにEメールを送り、その中の一行に「明日の討論会でヒラリー・ロドハム・クリントンに出される質問の1つはその場で指名される女性から出される」と書かれていた。

 

ブラジルは「その女性の家族は鉛中毒に苦しんでおり、ヒラリーに対しては、あなたが大統領になったらフリントの人々を助けるために何をしてくれるのか、と質問するだろう」と書いている。

 

この当時、ブラジルは民主党全国委員会の副委員長であった。

 

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「不都合な」CNNがブラジルとの関係を切る('Uncomfortable' CNN cuts ties with Brazile

 

ジェシー・ヘルマン筆

2016年10月31日

『ザ・ヒル』誌

 

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/cnn-cuts-ties-with-donna-brazile-wikileaks-hillary-clinton-debate-question-dnc

 

CNNの報道担当は月曜日、CNNはコメンテイターを務めていたドナ・ブラジルとヒラリー・クリントン選対との関係に「大変不都合」を感じ、ドナ・ブラジルとの関係を解消した、と発表した。

 

CNNは声明の中で、「2016年10月14日、CNNはドナ・ブラジルのコメンテイターからの退任の申し出を受け入れた」と発表した。

 

声明は続けて次のよう述べている。「CNNはブラジルに対して、タウンホール方式の討論会や討論会の事前に、討論会の質問、事前準備に必要な材料、参加者の名簿、経歴情報を与えたことはない。CNNのコメンテイターを務めている時のブラジルとクリントン選対との間のやり取りの内容を知り、私たちは大変不都合に感じている」。

 

月曜日にウィリークスが公表した、ハッキングしたEメールでは、現在民主党全国委員会暫定委員長がヒラリーの選対に討論会で出される質問を送っていることが明らかになった。

 

2016年3月5日(ミシガン州フリントで開催されるCNN主催の討論会の1日前)付のEメールの中で、当時CNNのコメンテイターを務めていたブラジルは、ヒラリー選対の委員長ジョン・ポデスタとコミュニケーション部長ジェニファー・パルミエリにたいして、討論会で出る質問のひとつを事前に知らせていることが明らかになった。

 

ブラジルはEメールのタイトルに「明日の討論会でヒラリー・ロドハム・クリントンに出される質問の1つはその場で指名される女性から出される」と書かれている。そして、続けて「その女性の家族は鉛中毒に苦しんでおり、ヒラリーに対しては、あなたが大統領になったらフリントの人々を助けるために何をしてくれるのか、と質問するだろう」と書いている。

 

このEメールはポデスタのEメールアカウントの中からハッキングされたものの中に含まれていた。

 

今月初めに公開された別のEメールでは、ブラジルはヒラリー選対にタウンホール方式の討論会の質問を送っていたことが明らかになっている。

 

3月12日付のEメールの中で、ブラジルは「討論会の場合には、私は質問を事前に手に入れている」と書いている。

 

ブラジルは問題の漏洩の疑いを否定した。

 

ブラジルは声明の中で次のように述べた。「私は長年にわたり民主党と深い関係を保ってきた政治活動を続けてきた。私は民主党の大統領選挙候補者を全て支持してきた。私はこれまでの全ての選対と意見を交換し、合意を形成してきた。これに反する主張は真実ではない。CNN主催の討論会について言うと、私は討論会の質問を事前に知ることはなかったし、もし事前に知ることが出来たとしても、候補者たちにそれを教えることはなかったであろう」。

 

本誌は、ウィキリークスの最新のリークについてブラジルにコメントを求めたが、返事はなかった。

 

月曜日、ブラジルはツイッターでCNNの同僚たちに別れの挨拶をした。

 

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 古村治彦です。

 

 2016年7月25日(日本時間だと26日)から民主党全国大会が始まりました。バーニー・サンダース支持者の野次とブーイングが響く中で、不穏な空気を伴いながら、演説が続きました。ミッシェル・オバマ大統領夫人、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員、バーニー・サンダース連邦上院議員が演説を行いましたが、この不穏な空気は払しょくされませんでした。ヒラリー・クリントン自身は姿を見せず、夫のビル・クリントン元大統領とティム・ケイン副大統領候補の姿がありました。

 

 これだけ不穏な空気になったのは、先週の金曜日にウィキリークスが、民主党全国委員会のEメール2万通をリークし、その中に、バーニー・サンダースの予備選挙での躍進を妨害したいという内容のものが含まれていたことが導火線になりました。サンダースの名前を出さないで、「候補者が困るような質問が出来ないか」といった内容のEメールがありました。こうしたEメール2万通は匿名の人物からウィキリークスに送られてきたということです。

 

 その中には、デビー・ワッサーマン=シュルツ民主党全国委員長(フロリダ州選出連邦下院議員)のEメールも含まれていました。彼女はヒラリーが勝つべきだという内容のEメールをヒラリー支持の全国委員会のスタッフに出していました。民主党全国委員会がヒラリーに肩入れをしているという非難は予備選挙中ずっとサンダース支持者たちから上がっていました。少なくとも公正中立であるべき予備選挙実施団体のトップがスタッフが、ヒラリーを支持していたということが明らかになって、サンダース支持者の怒りは頂点に達しました。

 

 ワッサーマン=シュルツは全国大会後の委員長辞任を発表しましたが、サンダース支持者はこれでは収まらないでしょう。民主党特有の制度である特別代議員制度の撤廃をはじめとする民主党内部の改革を求めるでしょう。そして、これが不十分に終わるなら、ヒラリーには投票しないということになり、ヒラリーの大統領選挙当選は危うくなります。

 

 民主党予備選挙は、伏兵のバーニー・サンダースが大躍進し、善戦し、ヒラリーを追い詰めました。サンダース支持者はヒラリーがイラク戦争に賛成したこと、国務長官時代にリビアのベンガジで失敗したことやISの台頭を許したことを批判してきました。これはトランプ支持者と同じ主張となります。ですから、彼らの中にはトランプへ投票する人たちも出てくるでしょう。もしくは第三党である緑の党のジル・スタインに投票する人が多くなるでしょう。共和党側で言えば、リバータリアン党のゲイリー・ジョンソンに投票する人たちが出てくるのと同じです。

 

 民主党としては、サンダース支持者に対して、改革を約束し、全国委員会の幹部スタッフを更迭するという低姿勢を見せながら、「皆さんはドナルド・トランプを勝たせて、大統領にしてもいいのですか」と訴えることしかできません。「ヒラリーとトランプでどちらがよりましですか」と彼らに聞くしかありません。しかし、彼らにとって恐ろしいことは、「ネオコンに近いヒラリーよりも、トランプの方がましだよ」と答える人たちが出てくるであろうということです。

 

 おそらく、サンダース支持者たちの過半数は、「トランプも酷いし、ヒラリーに入れるしかないか」といやいや、渋々、目に涙を浮かべながら、ヒラリーに投票するでしょう。

 

 私は「8対2」でヒラリー優勢だと考えてきましたが、2つ目のEメール問題で、「6対4」でヒラリーやや優勢の状況になったと考えています。トランプはここを先途と、サンダース支持者を対象に切り崩しの攻撃を行い、「サンダースと闘うはずだった、それならタフな闘いになっただろう。私はサンダースの敵ではない、サンダースの敵はヒラリーと民主党だ」「予備選挙自体が無効なのだから、ヒラリーを民主党の大統領選挙候補者としては認めない」という発言をするでしょう。

 

 民主党とヒラリーは防戦として、「差別主義者で生まれながらの金持ちであるトランプをあなたは支持するのですか」「女性を侮辱し続けてきたトランプを選ぶのか、女性でも大統領になれることを証明することに参加するのか、どちらですか」といった主張を行うでしょう。また、「人権抑圧国で、周辺国への侵略を行っているロシアに対してトランプは友好的だ。ヒラリーは厳しい態度で臨むと言っているので、このような謀略を仕掛けられたのだ。あなたは外国による選挙への介入を許しますか」という訴えも行うでしょう。

 

 私としては、民主党大会後の激戦州の世論調査の結果を注視したいと思います。その数字でまた私なりの予想を変えねばならないと思います。

 

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サンダースの支持者たちは、民主党全国委員会Eメールリーク事件で民主党の団結は崩れないと述べているが、抗議者たちはそうではないと叫んでいる(Sanders Backers Say DNC Leak Won’t Unravel Party Unity Bid — Protesters Say Otherwise

 

モーリー・オトゥール筆

2016年7月25日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/07/25/sanders-backers-say-dnc-leak-wont-unravel-party-unity-bid-protesters-say-otherwise/

 

フィラデルフィア発。民主党は、クリーヴランドで開催された共和党全国大会は決定的なものとなったと述べた。

 

 ヴァ―モント州選出連邦上院議員バーニー・サンダースの支持者たちは、ブーイングと「ノー」の叫び声の大合唱を行った。これは予備選挙で次点に終わったサンダースが彼が獲得した代議員たちに対してヒラリー・クリントンを支持し、ドナルド・トランプを倒すために団結して努力しようと述べた時に起きた。民主党全国大会を前にしてこのようなことが起きているのは前代未聞のことだ。フィラデルフィアでの民主党全国大会のテーマが「団結してより強く」であるのはあまりにも皮肉めいている。

 

 先週金曜日にリークされた20000通の民主党全国委員会のEメールは、2016年の米大統領選挙について影響を与えるためにロシアのハッカーたちによってリークされたと考えられている。サンダースの主要な支持者たちは、民主党全国委員会がサンダースに対して妨害活動をしていたことをEメールが示しているが、他のサンダース支持者たちがヒラリー・クリントンに投票することを妨げないと述べている。しかし、フィラデルフィアに集結しているサンダースが獲得した代議員と講義をしている人々は全く別のことを叫んでいる。

 

 サンダースは、民主党全国大会が開催されるスタジアムから数キロ離れた集会場に集まった彼が獲得した代議員たちに対して「今まさに、私たちはドナルド・トランプを打ち倒さねばならない」と語った。サンダースは月曜日の夜に民主党全国大会で基調演説を行う予定だ。サンダースは更に「私たちはヒラリー・クリントンとティム・ケインを当選させねばならない」とも述べた。

 

 サンダースが発言を続ける中で、集まった人々は「兄弟たち、姉妹たち、これが私たちの生きている現実世界だ」と叫んだ。

 

 現実世界は、ウィキリークスが民主党全国委員会のEメールをリークしたことによって衝撃を受けている。サンダースが彼の代議員たちを前に演説している最中に、民主党全国委員会のデビー・ワッサーマン=シュルツは『オーランド・サン・センティネル』紙の取材に対して、月曜日の午後に4日間にわたって行われる民主党全国大会の開会宣言を行う大役を辞退すると述べた。フロリダ州選出の連邦下院議員であるワッサーマン=シュルツは日曜日に、全国大会でのいくつかの仕事をこなした後に委員長職を辞任すると表明した。

 

 民主党全国委員会と独立系のアナリストたちは複数のハッカーに対するEメールのリークは、ロシア政府との関係があるのではないかと疑いを持ち調査を行っている。ここ数時起きていることはまさにロシア政府が意図したことであると彼らは考えている。民主党内部の亀裂がどんどん大きくなることでヒラリーへの支持は下がり、トランプにとっては大きな後押しとなる。トランプは共和党の大統領選挙候補者で、彼の選挙戦とビジネスはロシアに対して友好的であった。

 

 フィラデルフィアで抗議活動をする人たちを鎮める方法はない。また、全国大会会場で、ヒラリーと民主党全国委員会に対する反対を明確に記録に残すために候補者指名方法に関して動議を出す計画をサンダース派の代議員たちが出すことを止めることもできないだろう。彼らはヒラリーが不当に依怙贔屓をされて予備選挙に勝ったと不公平感を強めている。

 

 ジム・ゾグビーはサンダースの外交政策顧問であった。ゾグビーは、「民主党全国委員会はEメールのリークにおけるロシアの役割ばかりを強調しているが、銀行強盗をやった人物が、自分を警察に密告した人に文句を言っているようなものだ」と述べた。

 

 「これはよくある行動パターンだ。民主党全国委員会側はこれまで私を非難してばかりきたが、私はそんなバカなことはしてこなかった、他人に自分の間違いの原因を押し付けたりしなかった」と本誌の取材に対して答えた。集会所の外にはサンダース支持者が多数詰めかけていた。

 

 ゾグビーは、アラブ・アメリカン研究所の所長で、フィラデルフィアには特別代議員としてやって来た。また、民主党政策綱領作成委員会の委員であった。彼は長年にわたり、民主党全国委員会のメンバーだが、彼は、サンダースの支持者がヒラリー支持に移る純部は出来ていないと述べた。

 

 「彼らは民主党内のエスタブリッシュメントではない。何が起きるかは分からない」とゾグビーは述べた。

 

 ゾグビーは、サンダースとヒラリーの間には多くの問題で相違点があることは明らかで、これがサンダースの熱心な支持者たちを動かしているので、彼らがドナルド・トランプを倒すことに力を傾けるようには今のところなってはいない」と述べた。

 

 ジャスティン・モリットは月曜日に開催されたサンダースの代議員たちの集会に参加した。モリットはロビン・フッドの帽子をかぶり、自分がサンダースの代議員であることを示していた。彼はコネチカット州の労働組合活動家だ。彼は、サンダース支持者がヒラリー支持に合流できないのは、Eメールスキャンダルのせいではなく、彼女の外交政策がネオコンと同じであることだと述べた。

 

 モリットは「ロシア人を非難するのは簡単だが、今は冷戦下の1985年ではない」と本誌の取材に対して述べた。「問題はリークされたかどうかではなく、Eメールの中身だ。もっと大事なことは、彼女の外交政策だ。彼女の政策によって中東は不幸に見舞われた」とも語った。

 

 ホセ・ナヴァレットは学生で、パートタイム警察官候補生だ。彼はカリフォルニア州サンフェルナンドヴァリーからサンダースの代議員としてフィラデルフィアにやって来た。ナヴァレットは11月には第三党の候補者に投票すると述べた。

 

 ワッサーマン=シュルツが委員長を辞任するだけでは十分ではないとナヴァレットは述べた。

 

 「もし彼らがサンダース支持者の支持を得たいと思うのなら、民主党を本当に改革しなければならない」とナヴァレットは述べた。

 

 「私たちの目を開かせるために外国の力を使うのはどういうことだろう?私たちに何が起きているかを教えるのがロシア人だったのは悲しいことだ」とも述べた。

 

 しかし、サンダースの外交政策ティームのメンバーであったジョセフ・シリンショーンは、サンダースの支持者たちの態度に衝撃を受けていると述べた。シリンショーンは、サンダースがこれほど困らされ侮辱されている姿を見たことがなかったと本誌の取材に答えた。

 

 シリンショーンは、フィラデルフィアでは抗議活動をする人々は大声で叫ぶだろうと予想した。しかし、と彼は続けて、「彼らはサンダース支持者の大部分を代表する人たちではなく、大部分はヒラリー・クリントンが木曜日に指名受諾演説を行う前に既に、彼女を支持するだろう」と述べた。

 

 彼らは民主党全国委員会のEメールのリークにばかり関心を払い、ロシアが後ろについているハッカーたちがEメールをハッキングしたという疑惑には関心を払っていない、とシリンショーンは述べている。

 

 「これは前代未聞のことだ。1800年代初めのフランスのようだ。私たちは大統領選挙に対するあからさまな外国からの干渉が行われているのを目撃している。ロシアが何を望み、ドナルド・トランプが当選することが何を意味するのかについて全てのアメリカ国民に対して警報を発するべきだ」とシリンショーンは語った。

 

(終わり)







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