古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ドナルド・トランプ大統領

 古村治彦です。

 

 2019年2月5日、ドナルド・トランプ大統領が一般教書演説(State of the Union Address)を行いました。直訳すれば、「アメリカ合衆国の状況に関する演説」となります。Unionという単語にはいろいろな意味がありますが、ここでは「人々や州が団結して構成しているアメリカ合衆国」ということになります。その他には組合などといった意味もあります。団結して構成されているアメリカの一年がどうであったか、これからどうしていくかということを大統領が述べるものです。

 

 アメリカ議会に大統領が入るには連邦下院議長の許可が必要となります。そのため、本来は1月末に実施されるはずであった一般教書演説ですが、国境の壁建設のための予算を巡りトランプ大統領と民主党が対立し、政府機能が一部閉鎖となり、民主党が過半数を握っている連邦下院の議長であるナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は政府機関の閉鎖が解除となるまで、演説を延期するように求め、トランプ大統領もこれに従いました。政府機能が2月15日まで再開となったので、一般教書演説が例年通り連邦下院議場で行われる運びとなりました。

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後ろにはマイク・ペンス副大統領とペロシ議長

 今回、私も一般教書演説の生中継を見ていたのですが、感想としては、長くて退屈、トランプ大統領らしさを感じないものだった、ということになります。トランプ大統領は、言葉の上では超党派の団結を訴えましたが、実際には、自分の政権で達成した経済的成果について述べる時には、共和党側の出席者の方ばかり向いて話していました。拍手もなく、笑顔もない民主党側に向かって話しづらいというのは分かりますが、団結とか一つの国とかそういう言葉が内容のない空虚なものに感じられました。


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11歳のジョシュア・トランプ君には退屈だったようだ
隣のグレイス・イレインさん(9歳)は凛としていた 

 共和党側は何とか盛り上げようと、途中でスポーツの応援の時のように、「USA! USA!」を連呼しましたが、非常に怖いものを感じました。アメリカは内向き、勝つ排外的になっているように感じました。国内に抱える諸問題から目を逸らさせるために、言及は少なかったものの中国との貿易問題を利用しているようにも感じました。

 

 インフラ整備、HIV対策、処方箋薬剤の価格の引き下げといった民主、共和両党で協力できる分野の時には民主党側からも拍手が出るなど、ムードは良くなりましたが、国境の壁や妊娠中絶などに関しては、民主党側から野次こそ出ませんでしたが、頭を振ったり、目をむいたりするような態度が見受けられました。

 

 議場の一般席には招待された人々が座っていましたが、その中には、トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー補佐官と娘であるイヴァンカ・トランプ補佐官が座っていました。その同じ並びですが、通路を隔てた場所には、大統領の娘であるティファニー・トランプさんが座っていました。彼女は全身白い服装をしていて、私は驚きました。


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白い服装で目立つティファニーさん 

 それは、民主党側の連邦議員たちの一部女性議員たちが事前に話し合って、白い服装で出席すると取り決めていたからです。彼女たちはトランプ大統領の言動に抗議の意味を示すため、そして、女性参政権運動の先駆者たちに感謝の意を示すために、白い服を着て出席しました。ティファニーさんもそれに合わせたのだろうかと思い、私はびっくりしました。

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白い服装の民主党女性議員たち 

 これは次回に詳しく述べることですが、演説の中で、唐突に「社会主義」という言葉が出たことにも驚きました。「アメリカで社会主義を求める声が大きくなっている」「アメリカはこれからも社会主義国にはならない」とトランプ大統領は演説の中で述べました。社会主義と戦い、勝利を収めた、資本主義と民主政治体制の総本山であるはずのアメリカで、大統領が憂慮を示すほどに社会主義を支持する声が大きくなっているというのは驚きでした。

 

 現在、一時的な妥協によって政府機能が再開されていますが、その起源は2019年2月15日です。それまでに妥協が出来るのかどうか、ということになりますが、今回のトランプ大統領の演説内容では、民主党側の反発を招くだけで難しいように思います。また、人々の支持を得られるような言葉遣いもなく、ただ退屈なものでした。今年のプロアメリカンフットボールの優勝ティームを決めるスーパーボウルも点が入らずに退屈な内容であった(詳しい人にとってはそうではなかったとも言われています)のですが、アメリカの冬の風物詩であるスーパーボウルと一般教書演説が退屈だったとすると、アメリカ人の気持ちは盛り上がらないでしょう。

 
団結(Union)という言葉が入っている演説で分裂(divide)が深まるというのは、アメリカの現状をよく示していると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

 

トランプ氏が一般教書演説、国境の壁建設を改めて宣言

 

2019.02.06 Wed posted at 14:48 JST

https://www.cnn.co.jp/usa/35132366.html

 

(CNN) トランプ米大統領は米東部時間5日午後9時(日本時間6日午前11時)すぎから約1時間半にわたり、上下両院合同会議で一般教書演説を行った。

 

一般教書演説は当初1月29日に予定されていたが、政府機関の閉鎖が長引いた影響でこの日に延期された。

 

トランプ氏は冒頭で「2つの党でなく1つの国家」「共和党のアジェンダ(政策課題)、民主党のアジェンダではなく、米国民のアジェンダ」と述べ、党派を超えた団結を訴えた。

 

政権発足後の2年間で米経済は前例のない好調ぶりを示してきたと強調し、雇用創出や賃金上昇、失業率低下などの数字を示して成果を強調した。

 

そのうえで「国家の現状は堅調である」と宣言すると、議場内の共和党議員らから拍手とともに「USA、USA」の掛け声が上がった。

 

トランプ氏は米経済の「奇跡」を阻むものとして、戦争と政治に加え、党派争いに基づく「捜査」に言及。党派の違いを超えて政策を進めていく必要があると訴えた。

 

続いて不法入国者の問題に多くの時間を割き、犯罪者や麻薬が米国に侵入しているとして危機感を強調した。国民の「命と雇用」を守るために国境の警備を強化し、壁を建設する必要があると改めて主張したうえで、「私が壁を建てる」と声を張り上げた。

 

一方で労働人口に占める女性の割合や、連邦議会の女性議員が史上最多を記録していると指摘。これに対しては、民主党の呼び掛けにより白い服を着て出席した数十人の女性議員からも「USA、USA」の掛け声が上がった。

女性の活躍に言及した際には、女性議員からも拍手が/Alex Wong/Getty Images

女性の活躍に言及した際には、女性議員からも拍手が/Alex Wong/Getty Images

 

さらに薬価の引き下げやエイズ、小児がんの研究推進などについて超党派の賛同を求めた。ここではがん治療に耐え抜いたという10歳の少女が紹介され、議場から拍手が贈られた。

 

外交分野では、自分が大統領になっていなかったら今ごろは北朝鮮と戦争になっていただろうと述べ、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と今月27、28日にベトナムで再会談する計画を明らかにした。

 

演説の終盤では、第2次世界大戦でナチスの強制収容所へ送られ、米軍に救われたという高齢の男性2人と、救出作戦に参加した元兵士を紹介。先人の戦いや業績を記憶にとどめ、違いを乗り越えて「最も高い頂、最も明るい星を目指そう」と呼び掛けた。

 

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トランプ大統領は散漫な内容の一般教書演説の中で、礼節と対決の間をフラフラと行ったり来たりしていた(Trump veers between comity, confrontation at raucous State of the Union

 

ジョーダン・ファビアン筆

2019年2月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/428654-trump-veers-between-comity-confrontation-at-raucous-state-of-the

 

トランプ大統領は、分裂した政治状況の中で、民主党に対して、「復讐、抵抗、報復のための政治」を求めるために一般教書演説(State of the Union address)を利用した。それでもトランプ大統領は民主党側が長く反対し続けている国境の壁建設を認めるように求めた。

 

トランプ大統領は、アメリカ国民は民主、共和両党が「2つの党派ではなく、1つの国」としてアメリカを統治することを望んでいると述べ、超党派の団結をアピールすることで一般教書演説を特徴づけようとした。しかし、トランプ大統領のメッセージは民主党側に対する攻撃的な言葉が多く含まれており、ワシントンにおける党派による深い分裂を示すものとなった。トランプ大統領が就任してからの2年間、大統領はこの分裂の日に油を注ぎ続けた。

 

過半数を握り勢いに乗っている連邦下院民主党はトランプ政権とトランプ自身のビジネスについて調査する計画を持っている。トランプ大統領は、連邦下院民主党を「馬鹿げた党派性の強い調査」は、自分がアメリカ国内に生み出した「経済的奇跡」をなくしてしまう行為だと非難した。

 

トランプ大統領は「静穏と粛々とした立法が存在すれば、そこに争いや党派色の濃い調査のようなことは起きない。争いや調査は良い結果を生み出さない」と述べた。

 

トランプ大統領は、北朝鮮の最高指導者金正恩委員長との2回目の首脳会談を2月27日から28日かけてヴェトナムで行うという計画を発表した。大統領は北朝鮮政府との非核化の合意を外交政策の最優先快打に位置づけ、金委員長との2度目の会談の可能性について言及してきた。

 

一般教書演説は大統領が年に一度アメリカ国民に向けて行う演説である。トランプ大統領にとって今回の一般教書演説は大統領在任期間中の重要な出来事となる。連邦議会において予算について合意が出来なければ、2019年2月15日に再び政府機能が一部閉鎖になる可能性が高まっている。

 

トランプ大統領はアメリカ・メキシコ国境に沿って壁を建設することを要求し、これが35日間に及ぶ正規機能の一部閉鎖を招来させた。連邦議員たちは壁建設の予算57億ドルを拒絶しながらも、他の予算を通過させるという妥協を行い、政府機能閉鎖は2019年1月25日にいったん解除となった。

 

35日間の政府機能閉鎖によってダメージを受けたのはトランプ大統領であった。大統領の支持率は閉鎖期間中下落した。そして、ナンシー・ペロシ連邦下院議長は、政府機能が再開するまで一般教書演説の実施を遅らせることで、大統領に使いの攻撃を行った。

 

しかし、トランプ大統領は壁建設の予算の要求を強めた。「南部国境地帯の無法状態」によって出現した「緊急の対策を要する国家規模の危機」という大統領の主張している問題に対して、連邦議員たちは「独特上の責務」を負っているとトランプ大統領は発言した。

 

トランプ大統領は次のように述べた。「アメリカの労働階級とアメリカの政治家階級の分裂を示すものとして不法移民問題以上のものはない。富裕な政治家たちと彼らへの献金者たちは、自分たちの現実生活は壁とチェックの厳しい門と警備員に囲まれているのに、国境を更に開こうとしている」。

 

このようなアピールをしても民主党側を動揺させることはできなかった。トランプ大統領がアメリカに向けて新たな不法移民の一団が向かっているという報道を演説中に紹介した際、民主党側からは不満を示すうめき声が発せられた。

 

連邦議会が大統領の壁建設予算要求を拒絶した場合に、何をするかについてトランプ大統領は明言しなかった。また、国家非常事態宣言を行うという強硬手段に出るとも言わなかった。国家非常事態宣言を行えば、大統領自身の権限で壁建設を行うことは可能となるが、共和党内部を分裂させ、法廷闘争を激化させることになる。

 

一般教書演説の会場となった連邦下院議場は分裂した連邦議会を示すものであふれていた。ペロシ議長は連邦上下両院の一部女性議員たちと一緒に白い服装で出席した。これは、女性参政権運動(suffragette movement)を記念するものであった。ペロシ議長は演説を行うトランプ大統領の後ろの議長席に座り、ペロシ議長の隣にはマイク・ペンス副大統領が座った。

 

政府機能閉鎖が始まって以降、ペロシ議長の力は増大している。民主党内部におけるペロシ議長への支持は堅固なものとなっている。今週CNNが発表した世論調査の結果によると、ペロシ議長に対する支持率も上昇している。

 

出席者の中には、2020年の米大統領選挙でトランプ大統領を倒したいと考えている政治家たちもいた。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、キリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は既に大統領選挙出馬を表明している。ギリブランドは演説中に目をぐるぐると回し呆れた表情を見せ、聞くに堪えないと興味をなくした様子であった。この様子はテレビに映った。

 

民主党側は反対演説者として、ジョージア州知事選挙で惜敗したステイシー・エイブラムスを指名した。エイブラムスは民主党のライジングスターだ。

 

トランプは民主党側の出席者たちが礼節を欠いているという悪印象を視聴者に与えようとしていたように見える。トランプ大統領は、自身の政権下で「前例のない」規模で雇用が増大したこと、連邦議場に招待された移民担当の職員に対して「ICE(移民税関捜査局)の英雄たちを見捨てることは決してない」と呼びかけ、「アメリカはこれからも社会主義国になることは決してない」と宣言した。これらの発言に対して民主党側の出席者たちは拍手することを拒絶した。この拍手の拒絶をトランプ大統領は民主党側の礼節に欠けた行動という印象付けに利用しようとした。

 

連邦下院議場には昨年の一般教書演説よりも多くの女性とマイノリティが出席した。これは昨年の中間選挙で民主党が勝利したことが理由だ。トランプ大統領が女性の雇用の増加について述べ、女性議員たちに祝意を述べた際に、民主党所属の女性議員たちは立ち上がり、拍手を送った。この場面は今回の一般教書演説においてハイライトの一つとなった。

 

驚いたトランプ大統領は「そんな反応が起こるとは予想外だった」と演説中に述べた。

 

白い服を着た女性議員たちが喜びを表現し、「素晴らしいことだ」とトランプ大統領が更に述べた後に、女性議員たちは静かになり、また座ってしまったことで、大統領は不機嫌になったようだ。

 

移民に対する憎悪ということはあったが、トランプ大統領は民主党に対してオリーブの枝を渡した(協力を求めた)。社会資本(インフラストラクチャ)と処方箋薬剤の価格のように超党派の合意ができると大統領が考えている分野での協力を求めた。

 

トランプ大統領は「民主、共和両党はアメリカの壊れかけている社会資本の再建という大きな仕事のために団結することが出来る」と述べた。

 

トランプ大統領は更に、同じ薬に対して他国の人々が支払っている金額よりも高い金額をアメリカ人が支払っていることは「受け入れがたい」と述べた。

 

トランプ大統領は「これは間違っているし、公正なことではない。私たちは一緒になってこれを止めることが出来る」と述べた。

 

トランプ大統領は更に連邦議会に対して、カナダとメキシコと結んでいる北米自由貿易協定(NAFTA)の政権による見直しを支持するように求めた。今年NAFTAの見直しは大きな議題となると見られている。

 

上がったり下がったりのシーソーに乗っているかのような演説の中で、トランプ大統領は、妊娠中絶という激しい議論を巻き起こす問題で、民主党を攻撃した。大統領は連邦議員たちに対して、「母親の胎内で胎児が苦痛を感じるまでに成長した段階の妊娠後期の中絶禁止」法案を可決するように求めた。

 

トランプ大統領は公の場面や非公式の場面で、ニューヨーク州とヴァージニア州で民主党が提案している妊娠第三期(妊娠28週から40週)の中絶に対する規制の緩和を非難している。その上でそのような内容を演説に盛り込んだ。

 

トランプ大統領は世界各地の紛争についても言及し、大統領はシリアからの2000面の米軍省への撤退の決定とアフガニスタンにおける戦争の規模の縮小という試みを正当化した。

 

トランプ大統領は次のように述べた。「大統領選挙の候補者として、私は新しいアプローチを採用することを公約とした。偉大なる国というものは終わりの見えない戦いなどしない。現在、我が国は同盟諸国と協力してISISの残党の殲滅を行っている。シリアで戦っている勇敢な戦士たちの帰国を祝う時がやってきたのだ」。

 

これらの発言は共和党所属の連邦議員たちの懸念を深めることになるだろう。彼らは大統領の中東地域からの撤退の希望に反対姿勢を取っている。火曜日、共和党が過半数を握っている連邦上院では、トランプ大統領に警告を与えるために、シリアとアフガニスタンからの「性急な」撤退に反対する法案が圧倒的多数で可決された。

 

民主党側は、トランプ大統領は「古い分裂を修復」し、「古い傷を癒す」とした彼自身の希望の達成に失敗したと批判した。

 

民主党を代表しての反対演説の中で、エイブラムスは「政府機能の閉鎖はアメリカ合衆国大統領が発端となった馬鹿げた出来事だった。大統領は公正さという信条に全く従わず、国民だけではなく、アメリカの価値観を放棄した」と述べた。

 

エイブラムスは、政府機能閉鎖期間中に一時解雇状態(無給)になった連邦政府職員たちに食事を提供したと述べた。エイブラムスは政府機能閉鎖を「不名誉」な出来事であり、トランプ大統領は「連邦職員たちの生活を政治ゲームの駒」にしたと批判した。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回は、北朝鮮が核関連施設内部の改修や増設をしているのではないかということを示す衛星写真が出たという記事をご紹介します。これらの写真が捏造でないならば、北朝鮮ではまだ核関連施設の閉鎖やそれに向けた準備などは行われていないということになります。もし寧辺核研究施設内で、原子力発電所建設に向けた実験を行い、そのために施設を改修するというのなら、それを世界に向けて通告し、中を公開すべきです。そのような通告を行わずに、改修や増設を行うというのは疑念を招く行動であり、共同宣言の内容に違反するものです。

 

 アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が共同宣言に署名して以降、北朝鮮が非核化にとりかかったという話は寡聞にして聞きません。非核化に向けた作業内容と工程、スケジュールについて細かい話し合いが行われているという話も入ってきません。これらについての話し合いは共同宣言に沿ったものですし、話し合いの場にカメラが入って全てを生中継する必要はありませんが、もし話し合いが行われているのなら、その事実を公開することはトランプ大統領と金委員長にとって批判を跳ね返すなど利益となります。

 

 北朝鮮が共同宣言を盾にして、サボタージュを決め込むということは最悪のシナリオです。「あなたたちは“安全の保証”を与えるという宣言に署名した」ということで、攻められないということになって好き放題にやられるということは最悪です。

 

 また、共同宣言内容に違反しても、違反した場合のペナルティについて取り決めがある訳ではありません。また、北朝鮮は中国と韓国の「後ろ盾」があるので、アメリカはもう北朝鮮を約束違反で批判することはできても、実効性のある攻撃はできないと踏んでいるでしょう。

 

 このように考えていくと、共同宣言の内容があれでよかったのかということにどうしてもなります。戦争にならずに済んでよかったというのは分かりますが、北朝鮮が約束違反をした場合、具体的には核兵器を放棄せず、更に研究開発を続けたるという最悪のシナリオになる可能性について考えが足りなかったということになります。

 

 まずは一日も早く、朝鮮半島の非核化、まずは北朝鮮の核兵器とミサイル放棄に向けての実務者レヴェルでの話が開始されねば何事も始まりません。しかし、それがいつ始まるのか、今のところ分かっていないということになれば、悲観的にならざるを得ないということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

衛星写真は、北朝鮮が核研究施設の改善を示している(Satellite images show North Korea upgrading nuclear research facility: report

 

アヴェロイ・アナポール筆

2018年6月26日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/international/394326-satellite-images-show-north-korea-upgrading-nuclear-research-facility

 

最新の研究によると、先週撮影された複数の衛星写真から、北朝鮮が核研究施設を大幅に改善していることが分かった。

 

北朝鮮に関する分析機関「38ノース」は、ドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の指導者である金正恩委員長が朝鮮半島の非核化を求める合意文書に署名してから数週間後の複数の写真を入手した。

 

複数の衛星写真は、北朝鮮が寧辺核研究施設内の改善を急速に行っていることを示している。

 

改善の内容は、冷却水用のポンプ小屋の新設、複数の新たな建造物、冷却水用の貯水池の完成、放射化学実験施設の稼働といったものだ。研究によれば、原子炉が稼働中かどうかは不明であるということだ。

 

「38ノース」は、金正恩委員長が手順を変更するように命令しない限り、核関連施設で働く職員たちは「通常通りの任務」を遂行するだろうと強調している。

 

トランプ大統領と金委員長との間の合意は、今月シンガポールで開催された歴史的な首脳会談で共同宣言として署名された。共同宣言では、アメリカが「安全の保証」を与える義務を負い、その代償として朝鮮半島の非核化が達成されるとされた。批判的な人々は、合意内容は曖昧で、アメリカが手にできるものが保証されない一方で、北朝鮮に与えるものが大きすぎると主張している。

 

米朝首脳会談が行われる直前、北朝鮮は豊渓里核実験場を破壊したと主張した。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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今の巨大中国は日本が作った


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真実の西郷隆盛
 

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迫りくる大暴落と戦争〝刺激〟経済
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 古村治彦です。

 

 北朝鮮が核実験施設の「破壊」を外国(日本や独仏を除く)の記者団に公開するという発表がありましたが、その後、態度を硬化させ、予定されていた南北の閣僚級会談を中止する、その理由は米韓両空軍の共同訓練が軍事的挑発(military provocation)だからだ、と発表しました。

 

 北朝鮮が外国の記者団を招待して、核実験施設の破壊を取材させるということで、北朝鮮の宣伝攻勢、プロパガンダはかなり進んでいるなという印象を持ちました。しかし、これは、「検証可能な非核化」には程遠いものです。検証とは知識と経験を持つ専門家たちがきちんと手続きを踏んで「確実に破壊され、この実験場は二度と使えません」という確証を報告書にまとめるということで、ただジャーナリストを連れまわすだけでは、ただの宣伝広報活動に過ぎません。

 

 今回、軍事演習を理由にして強硬な発表をしましたが、これまでにもアメリカ軍と韓国軍の軍事演習は多く行われてきましたし、これを軍事的挑発行為とするのは少々無理があります。それならば北朝鮮の核実験の方がより危険度が高い軍事的挑発行為ということになります。

 

 北朝鮮はまた米朝首脳会談の実現の可能性について言及し、中止を仄めかすような表現をしています。

 

 米韓両空軍と北朝鮮空軍や北朝鮮の対空システムとの間では力の差が大きく、米韓両軍が航空戦力で攻撃をすれば北朝鮮は抵抗するでしょうが、敗北は必至ということになります。アメリカ軍単独の攻撃でも結果はあまり変わらないでしょう。北朝鮮は今回の発表通りに、「アメリカ軍による先制攻撃」を何よりも恐れているということになります。

 

 これまで南北関係の改善、米朝首脳会談の下準備などで融和的なムードが出ていました。これまで国を出ることがなかった金正恩労働党委員長が3月末、5月前半に2度も中国を訪問し、習近平国家主席と話をするということもありました。しかし、北朝鮮側からこのような発表が出され、融和ムードに水が差されることになりました。

 

 北朝鮮としては、アメリカ軍による攻撃の可能性がゼロではないと考えており、その可能性を少しでも減らすために、今回のような発表をしたと私は考えます。宥和ムードではありますが、それはあくまで私たち当事者以外の傍観者たちの間だけのことです。北朝鮮としてはぎりぎりの状況にあると自分たちの立ち位置を認識しているようです。それは当然のことで、生きるか死ぬかという駆け引きをやっているのですから、周りが良かった、良かったといっても、まだ何も決まっている訳ではないのですから、それと一緒になって浮かれることはできません。

 

 私は、中国の習近平国家主席と金正恩労働党委員長が2度会談を持ち、その内容が重要ではないのかと考えます。中国としてはアメリカと争ってまで北朝鮮を守るというのは現状ではやりたくありません。ですから、中朝首脳会談の内容もきちんとアメリカ側に伝えています。中国の習近平国家主席は、トランプ大統領の考えや行動を金正恩委員長に伝えているでしょう。その中で、生半可な対応をすれば深刻な結果を招くという警告が習主席から出されていると思います。「朝鮮半島の非核化にはアメリカ軍の撤退も含まれるというのは中国としても歓迎できるが、アメリカ、トランプ大統領はそれでは済まない。まずは北朝鮮による一方的な核放棄、検証受け入れをしてからということになる。それがあなたにできるか」ということを言われたのだろうと思います。

 

 金委員長としてはリビアの指導者だったカダフィの末路についてよく分かっていますから苦悩するでしょう。核兵器を完全放棄しても遅かれ早かれ滅亡、核兵器を完全放棄しなければこちらも滅亡、ということになります。「何とか体制保障、一時的でもいい、その後は最低限財産を持って中国かロシアに亡命させてくれないか」というのが金委員長の希望でしょう。

 

 融和ムードはあくまで周囲だけの話であって、北朝鮮は瀬戸際にまで追い詰めれており、中国も韓国も自国の存亡を賭けてまで北朝鮮を救うという状況でもないということになっており、米朝首脳会談までの道のりは厳しいものとなるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

北朝鮮、南北閣僚級会談を中止=「米朝」へ揺さぶり-合同訓練に反発、急きょ通告

 

2018年5月16日 時事通信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018051600238&g=int

 

 【ソウル時事】北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日、米韓空軍が開始した航空戦闘訓練「マックス・サンダー」を「軍事的挑発」だと強く非難、16日に予定していた韓国との閣僚級会談を中止せざるを得なくなったと伝えた。また米国に対して「朝米首脳対面(会談)の運命について熟考しなければならない」と警告。6月12日の米朝首脳会談の取りやめの可能性を示唆し、揺さぶりを掛けた。これに対し、米政府は会談の準備を続ける姿勢を示している。

 

 韓国統一省報道官は16日、北朝鮮の通告について遺憾の意を表明し、「早期に会談に応じるよう求める」と呼び掛けた。

 

 朝鮮中央通信は、米韓訓練について「(北朝鮮への)空中からの先制打撃(攻撃)と制空権掌握を目的としている」と批判。戦略爆撃機B52や最新鋭ステルス戦闘機F22など100機余りが投入されており、4月27日に板門店で開催された文在寅大統領と金正恩朝鮮労働党委員長の南北首脳会談で署名された「板門店宣言」に対する「露骨な挑戦」だと反発した。

 

 その上で、「南朝鮮(韓国)と米国は、板門店宣言のインクが乾く前に大規模な合同訓練を展開し、われわれの平和的な努力と善意に挑発で応えた」と非難した。さらに「米国と南朝鮮が北南関係の改善と朝米対話局面が戦争演習の免罪符になると考えるなら、それより大きな誤算はない」と主張し、「われわれは、米国と南朝鮮当局の今後の態度を鋭意注視する」と述べ、合同訓練の中止を暗に求めた。

 

 韓国統一省によると、北朝鮮は16日午前0時半(日本時間同)ごろ、閣僚級会談の首席代表、祖国平和統一委員会の李善権委員長の名前で通知文を韓国側に送付。合同訓練を理由に閣僚級会談を無期延期すると通告してきた。閣僚級会談では、南北首脳会談を受け、南北離散家族の再会行事や将官級軍事会談の開催などについて協議するとみられていた。

 

 韓国大統領府高官は合同訓練の日程や規模を変更する可能性に関しては「今のところ、そのような計画はないと理解している」と述べた。(2018/05/16-11:06

 

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北朝鮮は領空を開き、核実験施設の破壊を取材させるためにメディアを招く(North Korea will open air space, invite media to cover dismantlement of nuclear test site

 

ジョシュ・デリック筆

2018年5月12日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/international/387406-north-korea-will-open-air-space-invite-media-to-cover-dismantlement-of

 

北朝鮮は航空可能領域制限を緩和し、これまで数十年行っていた海外メディアの北朝鮮国内取材へのアクセスを与える見通しだ。これは外交交渉に先駆けて核実験施設を破壊することを海外に向けて誇示するためだ。

 

北朝鮮の国営通信とロイター通信によると、北朝鮮は土曜日、アメリカ、韓国、その他の国々からの記者たちを招待し、「核実験の非継続の透明性を確保する」ことを認めた、ということだ。

 

外国からの記者たちを入国させるために、北朝鮮は5月23日から25日にかけて、彼らに中国から飛行機で入国してもらう目的で、「領空を開く」ことになる。北朝鮮の海岸沿いの年である元山に到着した後、記者たちは、万塔山近くの「山深い、人も住んでいない地域」にあるとされる核実験施設まで電車で向かうことになる。

 

今回の北朝鮮の発表の前に、ドナルド・トランプ大統領は北朝鮮の指導者金正恩朝鮮労働党委員長との歴史的な会談の日時と場所を正式に発表した。会談は6月12日にシンガポールで開催されることに決まった。

 

金正恩は先月、韓国の文在寅大統領との会談の前に、北朝鮮が核実験を停止すると発表した。金正恩はこれまで繰り返し朝鮮半島の非核化の希望を表明してきた。金正恩の主張する非核化には韓国とアメリカからの譲歩が必要となるだろう。

 

米朝首脳会談の前の下交渉で今週金正恩と会談を持ったマイク・ポンぺオ国務長官は、会談の後で、完全な非核化には、アメリカと他国による「明確な検証」が必要となるだろうと述べた。

 

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●「北、核実験場23~25日廃棄 現地取材、日本は除外」

 

5/13() 7:55配信 産経新聞

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180513-00000003-san-kr

 

 【ソウル=名村隆寛】北朝鮮外務省は12日、北東部の豊渓里(プンゲリ)の核実験場を廃棄する式典を、今月23~25日の間に行うと発表した。朝鮮中央テレビなど北朝鮮メディアが報じた。

 

 発表によると、式典では核実験場全ての坑道を爆破し、入り口を閉鎖する。その後、地上の観測施設や設備を撤去し、周辺を閉鎖するという。

 

 式典は気象条件を考慮するとし、実験場廃棄の透明性を示すために、外国メディアの現地取材を許可する用意があるとしている。取材の便宜を図るため、北京からのチャーター便の準備もあるという。外国メディアは中国、ロシア、米国、英国、韓国に限定し日本は含まれていない。

 

 核実験場の閉鎖について北朝鮮は「5月中の閉鎖」や、米韓の専門家、メディアへの公開を表明していた。6月12日に予定される米朝首脳会談に向け、核凍結、廃棄の姿勢をアピールするものとみられ、外国メディア受け入れ名目の外貨獲得の狙いもうかがえる。

 

 核実験場は坑道入り口がふさがれても、全体を爆破しない限り、簡単に復元できる。このため、核実験場の廃棄式典は海外に核放棄を示すパフォーマンスの場となる可能性もある。

  

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(終わり)

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今の巨大中国は日本が作った


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真実の西郷隆盛
 

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迫りくる大暴落と戦争〝刺激〟経済
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 古村治彦です。

 

 アメリカでは喜ばしいことに、国務省とUSAIDの予算削減をトランプ大統領は提案していますが、予算を決める連邦議会では削減を止めさせようという動きもあります。この動きは民主、共和両党にあります。また、元米軍の司令官クラスの人々も予算削減に反対し、懸念を表明しました。

 

 国務省、USAID、米軍は「世界中にアメリカと同盟諸国に対する様々な脅威が存在する」ということを理由にして多額の予算を分捕ってきました。そして、世界各国の政治に介入し、それらの国々を不幸にしてきました。日本もその中に入っています。日本の場合は、それに加えてお金の貢がされ係をやらされています。米国債の購入と為替市場への介入を通じて日本のお金をアメリカに貢いでいます。

 

 国務省の予算に関しては各国にある大使館や政府機関の出先の保護のために4割以上が割かれ、外交に使われているのが55%だということです。大使館の警備はアメリカ海兵隊が行っていますが、警備に対する予算が増えるということは海兵隊の仕事と予算が増えるということです。ですから、国務省の予算が減らされ、対外活動が減らされると海兵隊の食い扶持が減るということになります。

 

 米軍の大将クラスだった人々が連名で国務省とUSAIDの予算削減に反対しているのは、こうしたこともあってのことでしょう。また、アメリカが対外活動を行えば衝突や摩擦が起き、それを解決するために米軍が出るということになります。従ってアメリカの対外活動が減れば、米軍が今のような巨大な組織である必要もなくなる訳ですが、そうなれば、米軍の食い扶持や予算は減らされるということになります。国務省と米軍は一蓮托生な訳です。

 

 ですが、アメリカは既に力を失いつつあります。いつまでも膨大な数の米軍を外国に置いておくことはできませんし、米軍にかかる莫大な予算を支えられなくなっています。こうして帝国は衰退していくのでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

国務省とUSAIDは大幅な予算削減に直面(State Department, USAID Face Drastic Budget Cut

-民主、共和両党が政府予算における妥協が成立し、政府機関の閉鎖は終わった。しかし、アメリカの外交と国際開発プログラムの予算は削減されることになる。

 

ダン・デルース、ロビー・グラマー筆

2018年2月12日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2018/02/12/state-department-usaid-face-drastic-budget-cut-congress-military-generals-admirals-warn-against-slashing-diplomacy-budget/

 

国務省と米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development、USAID)は先週民主、共和両党の間で成立した予算をめぐる合意を受けて、大幅な予算カットに直面している。先週の合意によって政府機関の閉鎖は終了した。連邦議会議員たちは税収不足を埋める更なる財源を探して苦闘している最中だ。

 

約88億ドルの税収不足を補うために、アメリカの外交団と国際開発プログラムに対して、1990年代以降で最大の予算削減が課されることになるだろう。与作削減によって国務省の士気の低下が起こり、外交官たちは「ドナルド・トランプ大統領は外交に対して熱心ではないのだ」と認識するようになっている。

 

民主、共和両党の連邦議会議員たちは国務省に予算をつけようと必死になっている。一方、トランプ政権の幹部たちは国務省の予算に関する議論には参加していない、と連邦議会関係者は語っている。

 

国務省と米国国際開発庁(USAID)の予算不足は2018年度、更には2019年度の各事業に影響を及ぼす。連邦議会の指導者たちとホワイトハウスとの間で先週に成立した予算に関する合意によって政府機関の閉鎖の長期化を避けることが出来た。合意は2018年度と2019年度の支出レヴェルを設定することで締結された。しかし、予算に関する合意によって米軍予算は増加したが、海外緊急活動作戦(Overseas Contingency Operations)における非防衛関連予算は削減された。海外緊急対応作戦予算の3分の1はこれまで国務省とUSAIDの予算として供給されてきた。

 

その結果、2018年の政府予算における国務省予算を増額させる方法を探すのに数週間残っていないという状態になった。2019年の予算に関しても同様のことが起きるであろう。

 

一方、トランプ政権は月曜日、2019年の連邦政府予算要求を提出することになる。2019年の予算に関して、ホワイトハウスは国務省の予算を削減するのかどうかは明確になっていない。

 

2018年の外交関係予算が削減される可能性が高いという観測を受けて、151名の退役した将官クラスの高級軍人たちが共同して懸念を表明した。この中には陸軍、海軍、空軍、海兵隊、特殊部隊の司令官クラスだった人物たちが多数含まれている。彼らは、「アメリカの国家安全保障に対する世界規模での脅威が高まっている中で、このような予算削減を行うとアメリカの世界に対する影響力が落ちてしまう」という警告を発した。

 

元将官たちが連邦議会の指導者たちに宛てた書簡の中には、「私たちは現在のような不安定な時代において世界をリードする能力を減退させることはすべきではない」という文言もある。この書簡は「USグローバル・リーダー・シップ・コアリション」という組織によって出された。この組織は、軍部、ビジネス、宗教各界に、国務省とUSAIDを支持することを求めるために活動している。

 

高級将官であった人々は、重要な外交職の多くが空席になっていることに懸念を表明し、また、「アメリカの安全を維持するために国防と共に外交と開発援助を強化することが重要だという確信」を持っていることを表明した。

 

イスラム国が戦場で敗北を喫している状況下で、イラクとシリアにおけるアメリカの外交と両国の再建支援は特に重要度を増している、と元将官クラスの人々は主張している。彼らは次のように書いている。「ISISに対して軍事的に優勢になっているが、疑問なのは戦場で勝ち得た勝利を守る準備が出来ているのか、悪者たちが空白に這いこまなうように防げるかどうかということだ」。

 

国務省の予算を2017年並みに戻すために、連邦議員たちはこれから難しい決断をしなければならないだろう。彼らは国内の他の優先問題と折り合いをつけねばならない。連邦議会両院の予算委員会は、2018年の予算において630億ドルの一任された予算を分割することになるだろう。しかし、約210億ドルは医療研究、対麻薬研究、退役兵士やその他に分野に投じられることになる。

 

連邦上院外交委員会の民主党側幹部委員であるボブ・メネンデス連邦議員(ニュージャージー州選出)は、金曜日書簡を発表した。書簡の中で、メレンデス議員は同僚議員たちに向けて、国務省とUSAIDの予算を現在のレヴェルに回復させるように予算を見直すことを求めた。

 

メネンデス議員は次のように書いている。「アメリカは世界各地で複雑化した多くの問題に直面している。この世界はアメリカの確固とした指導力を必要としている。国際問題に関連する予算はこうした必要に応えるものとならねばならない」。

 

本誌が入手した書簡は、リンゼイ・グラハム連邦上院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)とパトリック・リーリー連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)宛であった。2人は、国務省の予算を監視する連邦上院歳出小委員会の委員長と民主党側幹部委員だ。

 

予算に関する議論をフォローしているあるロビイストは次のように語っている。「安全保障支援から伝染病や飢饉対策までアメリカは関わっている。これらに関する予算が大幅に削減されるとアメリカの外交と国際援助プログラムに大きな影響が出るだろう」。

 

国務省の報道官は本誌の取材に対して次のように述べた。「国務省は2018年度の超党派の予算案について特定のコメントをする立場にない。私たちは、決定者たちが政府に対する予算の配分をするであろうと認識している」。

 

国務省の予算の中で実際に外交に使われている金額について正確に伝えられていない。世界各地の米国大使館の警護にかかる経費は増大し続けている。この経費は国務省全体の予算の中で割合を大きくしている。司法省、国土安全保障省、その他の連邦政府機関が世界各国にある米国大使館で業務を行っているのがその理由となっている。そして、国務省はこれらの帰還の保護のために予算を使わねばならなくなっている。

 

アメリカ外交協議会のデータによると、2008年、国務省は「外交と領事プログラム」関連予算の17パーセントを警備に使っていた。2018年の予算請求の中で、警備関連予算は「外交と領事プログラム」予算の45パーセントを占めるまでになっている。「外交と領事プログラム」の予算の55パーセントだけが実際の外交に使われることになる。

 

USグローバル・リーダー・シップ・コアリションの会長兼最高経営責任者リズ・シュレイヤーは「アメリカと同盟諸国は様々な脅威に直面している。アメリカ政府は世界から撤退することはできない」と語っている。

 

1年前、トランプ政権は国際問題に関連する予算の30パーセント減額を提案し、元高級外交官や軍人たちから激しく批判された。民主、共和両党の連邦議員たちはこの提案を退けた。

 

シュレイヤーは、連邦議会が今回の大きな予算カットに対して同様の反応をしてほしいと望んでいる。シュレイヤーは本誌の取材に対して、「私は、今度も前回と同様の大きなそして明確な反対の声が上がり、国務省とUSAIDに対して超党派の支持があるものと考えている」と述べた。

 

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アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

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 古村治彦です。

 

 アメリカではドナルド・トランプ大統領がインフラ整備計画を発表し、インフラ需要が見込まれています。道路、橋、トンネル、鉄道といった社会の「血管」とも言うべき施設に関して、アメリカは老朽化が進む一方で、補修がままならず、故障が起きるようになっています。戦後アメリカでは高速道路網が整備され、航空機時代を迎えて空港も整備されました。一方で、鉄道は見捨てられたようになり、整備が進みませんでした。しかし、全体的に老朽化が進んでいます

 

 アメリカに旅行に行かれたり、滞在されたりした方は経験があると思いますが、アメリカの道路は、一般道路は凸凹して歩きにくいし、自動車でも酔ってしまうし、高速道路も無料なのはいいけど、やはり凸凹しています。また鉄道で移動すると、発車時刻や到着時刻が予定通りではない、客車が古いといったこともあります。

 

 インフラ整備に日本企業のチャンスがあると下の記事は伝えています。高速道路の整備には、民営化された高速道路会社(旧日本道路公団)NEXCO西日本がビジネスを拡大している、というものです。最初は無償で仕事を受け、実績を積み、技術力の高さをアピールして、受注契約を勝ち取るという努力が実を結んだということです。トランプ大統領が発表したインフラ整備計画が追い風になるでしょう。もちろん、地元のアメリカ人を多く雇用すること、もしくは地元の企業を使うことが条件となるでしょう。

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 私は昨年、テキサスの高速鉄道の記事を『ザ・フナイ』という雑誌に書きました。新幹線技術とリニア技術の海外輸出ですが、これはアメリカにマージンが流れる構造になっています。JR東海(英語名はJR Central)とアメリカのUS-Japan High Speed Rail社とUS-Japan Maglev社との間で提携契約を結んでいます。以下のアドレス先をお読みください。

 

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●「2010年1月25日 高速鉄道の海外事業展開について」

 

https://jr-central.co.jp/news/release/nws000450.html

 

●「(別紙)USJHSRおよびUSJMAGLEVについて」

 

https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000007101.pdf

 

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「別紙」の中で、重要な文がありました。それらは以下の通りです。それは、「USJHSRは、JR東海の世界レベルの技術を米国含めた海外市場に販売促進する独占的権利を有している」と「USJMAGLEVは、JR東海の世界レベルの技術を米国含めた海外市場に販売促進する独占的権利を有している」というところです。

 

 JR東海が新幹線技術とリニア技術を輸出する際に販売促進の独占的権利をアメリカの会社が握っているということです。JR東海が輸出する際に、これらの会社にお金が流れることになります。また、テキサス新幹線に関しては、資金は日本の国際協力銀行(JBIC)が投資するということにもなっています。これは、リチャード・ローレスというアメリカ側の窓口の人物がテキサス州の地元の新聞からの取材で、「資金は日本のJBICから来るから大丈夫」と答え、それが記事になっています(『ダラス・モーニング・スター』紙2014年4月5日付)。

※記事のアドレスは以下の通りです↓
https://www.dallasnews.com/business/business/2014/04/05/for-high-speed-rail-s-future-in-texas-the-private-sector-dares-to-go-where-government-won-t

 

 トランプ大統領は、インフラ整備計画と共に、減税も実現させました。政府に入ってくるお金が減るのに、インフラで投資(支出)を増やすとなると、どうしても足りないお金が出てきます。それ埋めるのがアメリカ国債です。アメリカ国債を誰が買うのでしょうか?中国は少しずつですが、ドル建ての資産の割合を減らし、金(きん)に移行しているようです。そうなると、唯々諾々とアメリカ国債を買うのは、日本ということになります。日本が勝ったアメリカ国債で、アメリカはインフラ整備を行う、という形になります。アメリカ国債は持っているのは資産になりますが、実際に現金化して、日本の財政赤字を埋めたり、予算に充てたりできない、使えない資産です。

 

 ここ最近、トランプ大統領が「安全保障には同盟関係はあっても、貿易にはない」「日中韓は殺人を犯して、そのまま逃げ回っているようなものだ」という激しい言葉遣いで、日中間の対米貿易黒字を非難しましたが、「お前ら、儲けた分はアメリカ国債を買うなりしろ」ということを言っている訳です。しかし、中国はアメリカに従属している訳ではないので、言うことを聞きません。そうなればターゲットは日本ということになります。そして、日本は減退している状況の中、アメリカにますます貢がされるということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「<ネクスコ西日本>米国で商機 道路点検の受注続々と」

 

2/12() 19:11配信 毎日新聞

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180212-00000064-mai-bus_all

 

 【ワシントン清水憲司】旧日本道路公団の西日本高速道路(NEXCO<ネクスコ>西日本)が、米国で道路の点検業務を続々と受注している。優れた技術を持つが米国進出時は全く無名の存在。公共事業特有の「実績主義」にも苦労したが、米国法人の地道な営業や独自の工夫で食い込んだ。トランプ政権のインフラ投資拡大でさらなる商機を見込む。

 

 米国に狙いを定めたのは2005年の分割民営化の直後。道路延長が世界一で老朽化が進み、「点検ビジネスにチャンスあり」とみたためだ。米国では道路上で鎖を引いて歩き異常音がしないか聞いたり、ひび割れの大きさを一つ一つ手で測ったりする点検が一般的。作業中は道路を封鎖する必要があった。これに対し、NEXCO西日本は赤外線や高解像度画像を使って分析する手法で、カメラを積んだ車を走らせながらでも点検できる。

 

 11年に首都ワシントン近郊に事務所を開設し、現在社長を務める松本正人さん(45)らは技術の売り込みに各地の自治体を回った。関心は示されるが「国内実績ゼロ」の企業への発注には二の足を踏むばかり。「このままではゼロを1にするのは不可能」と悩んだ末、考えついたのはまずは無償で点検を引き受け、実績と知名度を積み上げることだった。

 

 それが奏功し、今では10州からの受注実績を誇る。技術が認められたことで、地下鉄橋や建物の検査依頼も舞い込むようになった。ブラジルではダムの検査用に機器と解析ソフトを納入した。

 

 日米両政府は昨年10月、インフラ整備やメンテナンス、高速道路分野で協力する覚書に調印。トランプ政権のインフラ投資拡大は、日本企業にも商機となり得る。ただ、米企業もチャンスを狙っており、「実績」の壁もある。松本さんは「一般的な『技術力の高さ』ではなく、どう役立つかを具体的に示さないと振り向いてもらえない。実績を積むにはどんなことにでも挑戦する人材も必要だ」と指摘する。

 

 ◇高速道路会社

 

 かつて国内の高速道路や有料道路は「日本道路公団」など政府全額出資の特殊法人が建設・管理していたが、借金膨張や談合疑惑などを背景に小泉政権時代の2005年10月に分割民営化。高速道路を保有し建設債務を返済する独立行政法人「日本高速道路保有・債務返済機構」と、高速道路を運営・管理する「東日本高速道路」「中日本高速道路」「西日本高速道路」などの六つの株式会社が発足した。高速道路会社は料金収入の一部を賃貸料として機構に支払っている。主力の高速道路事業は鉄道や航空との競争激化で、高速各社は収益改善のためサービスエリア運営や道路管理技術の海外展開など関連事業での収入拡大に注力している。【中井正裕】

 

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●「トランプ大統領 高速鉄道建設に意欲…日本勢受注に追い風」

 

毎日新聞2017210 1055(最終更新 210 1136)

http://mainichi.jp/articles/20170210/k00/00e/030/197000c?inb=ys

 

 【ワシントン清水憲司】トランプ米大統領は9日、米航空大手の経営トップとの会合で「昨日ある人が言っていたが、中国や日本に行くと高速鉄道がある。みなさんのビジネスと競争させたいわけではないが、米国にはひとつもない」と述べ、建設に意欲を示した。日本勢は米国内で複数の高速鉄道計画を進めており、トランプ政権下で追い風が吹く可能性が出てきた。

 

 南部テキサス州でJR東海が技術支援する民間主導の新幹線計画があるほか、西部カリフォルニア州でもJR東日本が受注を目指している。このほか、JR東海は日本政府の後押しを受け、東部ワシントン-ニューヨーク-ボストン間の超電導リニア新幹線構想も温めている。

 

 インフラ投資拡大を公約に掲げたトランプ氏だが、具体的なプロジェクトは州政府などと検討している段階。米メディアによると、トランプ氏当選後、政権移行チームや全米知事協会が作成したとされる「優先50リスト」にテキサス州の計画が盛り込まれた。

 

 テキサス州ダラス-ヒューストン間(約400キロ)を約1時間半で結ぶ計画で、総工費は120億ドル(約1.3兆円)。4万人の雇用創出が見込まれる。開発会社「テキサス・セントラル・パートナーズ」は7日、用地の3割を確保したと発表するなど事業の進展をアピールしている。10日の日米首脳会談では、日本企業の米国での投資や雇用が議題になる見通しで、高速鉄道計画が取り上げられる可能性もありそうだ。

 

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●「鉄道輸出 巨額事業費 新幹線、リニアを世界に売り込め」

 

毎日新聞201612 0930(最終更新 12 0930)

https://mainichi.jp/articles/20151229/k00/00m/020/097000c?inb=ys

 

 日本政府は成長戦略の一環として「インフラ輸出」を掲げている。有力な輸出ツールの一つとしているのが鉄道システムで、国土交通省やJR各社などが、各国への売り込みを図っている。

 

 米国のワシントンボルティモア間の約70キロに、JR東海が開発したリニアモーターカーを導入する計画がある。連邦政府から地元メリーランド州へ調査に対する補助金交付が決まっており、JR東海はルート選定などを始める方針だ。

 

 南部テキサス州では、現地の民間企業「テキサス・セントラル・パートナーズ(TCP)」がJR東海の新幹線システムの採用を前提に、ダラスヒューストン間約390キロで高速鉄道を走らせる計画を進めている。2年ほどかけて路線などの詳細設計を行い、2022年の開業を見込む。1兆8000億円にも及ぶとみられる資金調達が課題だが、日本政府やJR東海などインフラ企業の業界団体が出資する「海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)」が15年11月、TCPに4000万ドル(約48億円)を出資することを決め、計画を後押ししている。

 

 日本の鉄道システムが輸出された代表例は「台湾高速鉄道」だ。新幹線「のぞみ700系」をベースにした車両で台北高雄間(345キロ)を結び、07年から運行している。JR東海とJR西日本が技術支援し、川崎重工業や日立製作所などが車両を納入した。

 

 インドでは昨年12月、西部ムンバイアーメダバード間505キロで日本の新幹線方式採用が決まった。17年着工、23年開業の計画だ。総事業費は9800億ルビー(約1兆8000億円)で、日本政府が約8割の円借款を供与する。インドでは他にも6路線で高速鉄道計画があり、日本は参画を目指す。

 

 ただ、成功ばかりではない。インドネシアの高速鉄道計画では、日本の国土交通省などが首都ジャカルタバンドン間の約140キロで、新幹線方式の高速鉄道を走らせる計画を掲げた。受注は有力とみられていたが、インドネシアは、15年に高速鉄道計画を初めて提示した中国案を採用。日本勢は苦汁をなめた。日本の新幹線は安全面などで高い評価を得ているものの、中国はインドネシア側の財政負担をなくすという破格の条件を提示した。性能よりも条件面が優先された形となった。

 

 新興国では鉄道インフラの建設が相次ぐ。タイでは新幹線導入を前提とした調査が始まっているほか、マレーシアシンガポール間の高速鉄道計画では、日本を含む各国による国際入札になる可能性が高い。【山口知】

 

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(終わり)

(仮)福澤諭吉はフリーメイソンだった [ 石井利明 ]

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