古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ヒラリークリントン

 古村治彦です。

 アメリカ民主党が「中道路線」「第三の道」路線になったために勢力が減退し、中道路線の大統領選挙候補者たちは敗れているという内容の記事を以下にご紹介する。「第三の道」路線と言えば、イギリスの学者アンソニー・ギデンズ『第三の道――効率と公正の新たな同盟』を思い出す。また、アメリカのビル・クリントン、イギリスのトニー・ブレアと言った顔ぶれを思い出す。1990年代からアメリカで言えば民主党、イギリスで言えば労働党というリベラル政党が左派を切り捨て、中道派寄りになっていった。ソ連の崩壊から社会主義への失望が生まれ、新自由主義こそが勝利の経済思想だという考えが拡大し、リベラル勢力に危機感が生まれた。

 しかし、新自由主義に対する懐疑が、1990年代以降の先進諸国の国内における経済格差の拡大によって、この30年間に大きくなっていった。その間にはリーマンショックやITバブル崩壊などがあった。アメリカでは若い世代ほど社会主義に対する関心が高く、ミレニアル世代と呼ばれる現在の20代、30代の人々の多くが社会主義を主張する現象が起きている。これは「ミレニアル社会主義」と呼ばれる。アメリカ民主党内でバーニー・サンダースやアレクサンドリア・オカシオ=コルテスが台頭し、イギリス労働党では冷や飯食いだったジェレミー・コービンが党首となったが、これは若者たちの支持によるものだ。

 リベラル勢力が中道寄りとなっていった結果、新自由主義に対する批判も弱く、ストッパーとしての役割を果たせなかった。アメリカ民主党に対する国民の失望の原因はそこにある。そして、民主党の「第三の道」路線を代表するヒラリー・クリントンが大統領選挙において予想外の敗北を喫したのはまさに「第三の道」路線に対する民主党支持者たち、特に若い人々の拒否の結果であった。

 日本では若い世代ほど自民党、公明党、日本維新の会といった新自由主義勢力の支持が高い。日本は世界の流れから半周程遅れていると考えてよいだろう。自分たちの生活がどんどん厳しくなっていくのに自民党を支持し続けるというのは、我慢大会、チキンレースのようなものだが、これは日本のリベラル政党の政権担当能力に対する不信感が大きいということも原因だろう。また、結局は財務省の手先である点はどの政党も同じであって、「国民の生活が第一」を唱えて政権を取った当時の民主党も結局、財務省の洗脳に負けて、増税路線に舵を切り、大敗を喫し、最終的には党名を維持することすらできなかった。現在の立憲民主党内にも増税路線の残滓が色濃く残っている。リベラルでもそれならば、経験が豊富な自公で良いし、ケンカと悪口、罵倒路線の維新の方が面白いしということになるのだろう。
 今年秋の中間選挙で民主党の敗北が予想されている。今回の論稿は、「だからと言って、ヒラリーの口車に乗ってリベラル路線を捨ててしまえば、もっと大きな敗北を招くことになる」という警告になっている。自身の立場や考えをどのように堅持し、またどのように変化させるかということについて、読み手にも考えさせる内容だ。

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ヒラリーは駄目-「第三の道」は間違った道(No Hillary — the 'Third Way' is the wrong way

デイヴィッド・E・レパス筆

20221月21日

『ザ・ヒル』

https://thehill.com/opinion/campaign/590743-no-hillary-the-third-way-is-the-wrong-way

「第三の道(Third Way)」を長年にわたり主張し続けてきたヒラリー・クリントンは、最近、民主党に対して「左に行き過ぎないように」「次の選挙で負けるかもしれない」と呼びかけている。私の最新の著作『アメリカ有権者の声を聴く:1960年から2016年にかけてのアメリカ大統領選挙で有権者が考えていたこと(Listening to the American Voter: What Was on Voters' Minds in Presidential Elections, 1960 to 2016)』)の調査結果に基づくと、ヒラリー・クリントンの助言は間違っている。「第三の道」は間違った道である。

第一に、民主党の歴史の中で、党員(自分自身を民主党支持と認識している人々)募集に成功した事例を見てみよう。近代的な民主党は、1930年代のニューディールから始まった。フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領は、世界恐慌が原因となって起きた多くの問題に対処するために、多種多様なプログラムを生み出した。それらは、社会保障制度(Social Security)、週40時間労働制(40-hour workweek)、最低賃金(minimum wage)など、非常にリベラルなプログラムだった。労働組合には団体交渉を行う権限が法律で与えられた。このような努力は人々から多くの支持を集めた。1940年代から1950年代にかけて、アメリカの有権者の半数は民主党員もしくは民主党支持者だった。

1960年代、民主党(リンドン・B・ジョンソン大統領が指導者だった)は、1964年の公民権法案(Civil Rights bill)、1965年の投票権法(Voting Rights Act)などの黒人の権利を向上させる法案など、複数の法案を通過させた。その後20年間、白人の南部民主党員(White Southern Democrats)は大量に離党し、1980年代には南部は堅固な共和党優勢州(solid Red、訳者註:共和党のイメージカラーである赤から共和党優勢州を示す)となった。南部民主党員の民主党の離脱により、全米の有権者における民主党員や支持者の割合は35%にまで低下した。

民主党は黒人の公民権を前進させるために大きな犠牲を払ったが、それでもそれを実行したのは、それが民主党の存在意義の全てだからだ。民主党の目的は、普通の労働者や女性、貧しい人々、社会的弱者、権利のない人々を代表することなのである。

1980年以降、全国規模で民主党員と支持者の割合は減り続け、2016年の段階では30%となった。この時点で共和党員と支持者の割合も30%であり、同数ということになった。民主党支持者の割合が過去20年から30年年で5%減少したことは壊滅的な結果を招いている。連邦上院は民主、共和両党が同数で、ジョー・マンチン(ウエストヴァージニア州選出、民主党)やカーステン・シネマ(アリゾナ州選出、民主党)のような1人か2人の破天荒な民主党議員が、仕事を台無しにすることになる。この5%の損失は、1990年代から民主党の指導者たちが「第三の道」戦略(問題に対して中道の、曖昧な立場をとり、左に行き過ぎない)をとることにしたために生じたものだ。この戦略の問題点は、党のアイデンティティが失われ、明確なイメージが持てなくなることだ。アイデンティティのないものに、人々が共感することは難しい。

社会化についてよく知られているのは、新しい世代は前の世代よりもリベラルであるということだ。1990年代以降、こうしたリベラル派の有権者の新しい世代がそれぞれ所属するもしくは支持する政党を探した結果、リベラルな政党が見つからず、そのため無党派層になった。この世代間効果の証拠については、私の最新の著作で詳しく取り上げている。

また、「第三の道」戦略は、選挙戦に勝つためにどの程度有効であったかということについても疑問を持つ人々がいるかもしれない。2000年以降、民主党の候補者の中で、全くもって無難な中道派だったのは、アル・ゴア、ジョン・ケリー、ヒラリー・クリントンの3人だけだった。これらは全員、選挙戦で敗れた。ゴアははっきりとしたことを言わずに、逃げ腰だった。ケリーはイラクからの撤退で手のひらを返し、スウィフトボートの広告で攻撃されても反撃しなかった。クリントンは、ベンガジや電子メールサーバーといった問題について率直に対応しなかった。

バラク・オバマは「第三の道」派ではなく、群衆を奮い立たせ(「そうだ、私たちはできる!(Yes, we can!)」という言葉で)、問題に対して具体的な立場をとることができる人物だった。彼は大統領選挙で2度勝利した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 ヒラリー・クリントンの片腕として25年にわたり、彼女に仕え続けたフ―マ・アベディン(Huma Abedin、1976年-、46歳)が政治家を目指して始動した。アベディンはインド系のイスラム教徒の家に生まれ、英語、ウルドゥ語、アラビア語を話すことができる。
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ワシントンにあるジョージワシントン大学の学生だった1996年にホワイトハウスのインターンとなり、ファーストレイディ事務局に配属となり、ヒラリーと知り合い、ヒラリーのスタッフとなった。アベディンはヒラリーがその後、ニューヨーク州選出連邦上院議員(2001-2009年)、2008年の大統領選挙出馬(途中で撤退)、オバマ政権一期目の国務長官(2009-2013年)、2016年の大統領選挙出馬(本選挙で敗退)と目まぐるしく活動していく中、影のように寄り添ってきた。ヒラリー国務長官の首席補佐官、2016年の大統領選挙のヒラリー選対では副委員長を務めた。ヒラリーはアベディンについて「自分の娘のようだ」と語っている。
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 ヒラリーがそのまま大統領まで駆け上がれば、フーマもホワイトハウスで重責を担う可能性があった。恐らく、首席補佐官になった可能性が高い。しかし、ヒラリーの大統領の目を潰したのは彼女(というよりは彼女の元配偶者)だった。ヒラリーも夫ビル・クリントンの女性問題やスキャンダルにはさんざん悩まされたが、「娘」フーマもまた、夫の性的なスキャンダルのために大きな痛手を被ることになった。

ヒラリーが国務長官を務めていた2010年、フーマ・アベディンは、ニューヨーク州選出連邦下院議員(当時)のアンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner、1964年-、57歳)と結婚した。ウィーナーは、1992年から1998年までニューヨーク市会議員を務め、1999年から2011年まで連邦下院議員(7回連続当選)を務めた。誰もが羨む民主党系エリートカップルの誕生だ。ウィーナーは7回連続で当選中、もう少しで連邦下院民主党の指導部に入れる位置にいた。アベディンは飛ぶ鳥を落とす勢いのヒラリーの最側近、ヒラリーが女性初の大統領になればホワイトハウス入りは確実だった。二人は幸せの絶頂にあったことだろう。しかし、それも長くは続かなかった。その後、人生が大きく暗転し、アンソニーは政治の世界だけではなく実生活でも転落していく。
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 2011年5月に、アンソニーは自身の下半身写真を手違いでツイッターに掲載してしまう。すぐに削除したが、すでに時遅しで拡散され、大問題になった。この時はハッキングされた可能性について言及していた。6月にはウィーナーが自身の性的な写真を複数の醸成に送っていたこと(セクスティング、セックスとテクスティングからの造語)を認め、議員辞職にまで追い込まれた。

 こうした事件もあったが、2011年末には二人の間に息子が誕生し、何とかやり直せるのではないかという時期だったと思う。以下に掲載するのは、その時に雑誌記事と一緒に掲載された幸せそうな写真である。
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ウィーナーは出直しとして2013年4月にニューヨーク市長選挙民主党予備選挙に出馬した。フーマも懸命に支援したが、結果は得票率が5%に届かず(1位のビル・デブラシオが40%)で5位に沈み、大惨敗となった。そこからアンソニーは坂道を転が地落ちるように転落していく。その後もウィーナーのセクスティングがたびたび報じられた。議員辞職後も偽名でセクスティングを行っていたことに多くの人々が驚き、呆れた。

2016年9月、ウィーナーが未成年(15歳)の女性に対してセクスティングを行っていて、その捜査の過程で彼のパソコンが押収されたという報道が出た。これは事実であり、2017年1月に児童ポルノ法違反で起訴され、9月にはニューヨーク州連邦地裁で禁固21カ月、罰金1万ドルの有罪判決を受けた。児童ポルノ法違反の裁判継続中に、フーマ・アベディンとアンソニー・ウィーナーの離婚が正式に成立した。

大問題となったのは、ウィーナーの事件からヒラリーのEメール問題が再燃したことだ。2016年10月、ウィーナーの事件に関係して、FBIが夫妻共同のパソコンを押収した。その中に残っていたアベディンのEメール約65万通のメールも捜査の対象とした。その中に、クリントンの自宅の私用メールサーバーが送受信したメッセージが何千通も含まれている可能性があることが発覚した。そのために、FBI長官ジェイムズ・コーミーは大統領選挙直前になって、捜査再開を命令した。FBIによるヒラリーEメール問題捜査再開のために、ヒラリーは大統領選挙に敗れたと言われている。アベディンにしてみれば、生き地獄、針の筵(むしろ)に座らされたような日々だっただろうことは容易に想像できる。

ウィーナーは服役していたが、模範囚ということで2019年に早期釈放となった。その後は、民間会社の社長を務めていたが、最近になって退任している。

 非常に劇的な展開の話だ。アベディンが「ほとんど死にそうになった」と述懐しているのも無理はない。2017年以降は表舞台から姿を消していたが、先月回想録を出版した。その中で、2000年代半ば(結婚前)に、名前を挙げていないある連邦上院議員から自室に誘われて、無理やりキスをされたという性的暴行の事実を告白し、マスコミで話題になった。アベディンの回想録出版やマスコミへの露出は「政治家を目指す」ためのものであるという見方が一般的だ。子育てもひと段落して、まだ40代半ばと若いうちに、政治家になるという意思を持つことは理解できる。

 夫やパートナーの女性問題(性的な問題)で悩まされる女性たちはどこの国にもたくさんいるだろう。フーマ・アベディンは、そうした「バカな男たちにさんざん苦労させられた」女性たち(ヒラリーを筆頭に)の支持を集めて、連邦下院議員くらいならば当選する可能性はある。また、彼女がヒラリーの子飼いということを考えると、現在、民主党内で存在感を増している進歩主義派(好戦的なヒラリーに対して批判を行っている)への刺客となる可能性もある。来年の中間選挙に向けて、彼女の動きを注目していきたい。

(貼り付けはじめ)

マ・アベディンが最新の著作の中でアメリカ連邦上院議員から性的暴行を受けたと告白(Huma Abedin writes in new book she was sexually assaulted by US senator

マイケル・スクニール筆

2021年10月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/senate/578649-huma-abedin-writes-in-new-book-she-was-sexually-assaulted-by-us-senator

マ・アベディン(Huma Abedin)は、ヒラリー・クリントンの下で長年にわたり補佐役を務めてきた。また、アンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner)元連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)とは婚姻関係にあったが、今は離婚している。アベディンは新しく本を書き、その中で、2000年代中盤頃に、名前を明かしていないがある連邦上院議員に性的暴行を受けたと告白している。

アベディンは今回『両方/そして:多様な世界におけるある人生(Both/And: A Life in Many Worlds)』という本を出版することになった。その本の中で、アベディンは、「数名の連邦上院議員と補佐官たちとワシントンのあるレストランで夕食を取り、その後、議員の家に立ち寄ってコーヒーを飲むことになった」と書いている。

彼女の本は2021年11月2日に発売される。彼女の本の原稿を入手した『ガーガディアン』紙の本によると、彼女は、2人が彼のビル内に立ち寄った後に招き入れられ、上院議員から「ソファでくつろいでください」と言われたということだ。

 アベディンは、その議員がソファで彼女の隣に座る前にコーヒーを手渡し、その後、座ってきて、彼女にキスをし始めたと述べている。

アベディンは続けて次のように書いている。「それから、全てが全く変わってしまった。彼は私の右隣に座り、左腕を私の肩に回してキスをし、舌を私の口に押し込み、私をソファに押し付けた」。

アベディンは、議員を押しのけて「大変なショックだ」と言い、「この10秒間が消え去って欲しい」とだけ言った、と述べた。

アベディンは、「この議員は驚き、自分がこれまでの彼女の意思を読み違えってしまったことについて謝罪すると述べた」と書いている。彼女は更に、「悪い結末にならないようにして帰ると決めた」とも書いている。

アベディンは続けて次のように書いている。「私は20代の時にしか思いつかなかった言葉、ごめんなさいと言いながら、できるだけ平静を装ってその場を離れた」。

クリントンの補佐役アベディンはその議員を「数日間」避けたが、最終的には連邦議事堂で自身に性的暴行した議員とすれ違ってしまったと述べている。彼が「自分たちはまだ友人関係にあるか」と尋ねた時、彼女は頷いてしまったとも書いている。

The Clinton aide said she avoided the senator “for a few days” but ultimately crossed paths with him on Capitol Hill. She recalls nodding when he asked if they were still friends.

アベディンは、「事件を葬った」とも書いている。性的暴行の疑惑にまみれた2018年のブレット・カバノーの最高裁判事指名の手続き中、自身の性的暴行の記憶が蘇ってきたとも書いている。

Abedin also writes that she “buried the incident,” adding that her memory of the alleged assault came back to mind during proceedings for Brett Kavanaugh’s nomination to the Supreme Court in 2018, which was mired by allegations of sexual assault.

アベディンは、クリスティン・ブラジー・フォードが暴行を受けたとされる事件について、「“都合よく”記憶を変えていると非難されている」という記事を読んで、自分自身の嫌な記憶が蘇ったと述べた。

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アベディンはウィーナーに対する怒りで「ほとんど死にそうになった」と語る(Abedin says anger over Weiner 'almost killed me'

ジョセフ・チョイ筆

2021年10月31日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/media/579291-abedin-says-anger-over-weiner-almost-killed-me

ヒラリー・クリントンの選対で最高位の補佐役を務めたフマ・アベディンは、日曜日に放送されたテレビ番組に出演し、インタヴューに答えた。その中で、結婚相手だったアンソニー・ウィーナーについての怒りで「ほとんど死にそうになった」と述べた。

2017年、アベディンは、ウィーナーが未成年者に自分の淫らな画像を送っていたことが発覚し、ウィーナーとの離婚を申請した。2017年9月、ウィーナーは21ヶ月の実刑判決を受けた。また、性犯罪者として登録されることになった。ウィーナーは模範囚だったという理由で、景気よりも短い2019年に出所した。

CBSの番組「サンディ・モーニング」に出演し、司会者のノラ・オドネルから、離婚に至った数々のスキャンダルを起こしたウィーナーにまだ怒りを持っているのかと聞かれ、アベディンは「私はもうあの人と同じ空間では生きることができません」と答えた。

アベディンは「私は疲れ果てました。ほとんど死にそうになりました」と語った。

アベディンは、交際を始めて更に結婚の話をし始めた頃に、ウィーナーの携帯電話に入っていた別の女性からの「非常に誘惑的なメール」をめぐる出来事についてオドネルに詳細を述べた。

「私はショックを受けました。そして、すぐに彼にこれを見せて、これは何?説明してくれない?と言いました。彼は説明してくれました。彼は公的な人物であり、人々は常に彼とコミュニケーションをとっていたのですからね」とアベディンは語っている。

アベディンは、新しい回顧録『両方/そして:多様な世界におけるある人生』の中で、この時のことを "警告のサイン "と書いている。

二人が結婚して1年が経った2011年、ツイッターに投稿した性的な写真が別の女性に向けられたものであったことを認めた。アベディンは、スキャンダルによって匿名性が失われたことを嘆いた。

アベディンはオドネルに対して「私は匿名であることを好んでいました。私は自分自身について書かれたものを読みません。これまでも決して読みませんでした」と述べた。

アベディンは、2013年にウィーナーがニューヨーク市長選挙に出馬した際に、表向きは彼を支援しながら、「多くの傷を負っていった」と述べた。

彼女は現在のウィーナーとの関係について問われ、「良好」であり、彼の人生が上手くいくことを祈っているとも述べた。

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マ・アベディンは選挙で公職に就くことについて「私は全ての可能性について”ノー”とは言いません」と語る(Huma Abedin on bid for political office: 'I'm not saying no to anything'

マイケル・スクニール筆

2021年11月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/579396-huma-abedin-on-bid-for-political-office-im-not-saying-no-to-anything

ヒラリー・クリントンの長年の補佐役をつけ、アンソニー・ウィーナー元連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)と婚姻関係にあったフマ・アベディンは、いつの日か選挙に出て公職に就く可能性を排除しなかった。彼女はインタヴューの中で、「私は全ての可能性についてノーとは言いません」と答えた。

アベディンは、NBCの番組「トゥディ」に出演し、選挙に出て公職に就くかどうか質問された。彼女はテレビプロデューサーのションダ・ライムスの言葉を引用し、司会者のサヴァンナ・ガスリーに対して、「私にとって全てに対してイエスという年です。私は全ての可能性についてノーとは言いません」と答えた。

ガスリーが続けて、それはいつの日か選挙に出るということかと念押しをされると、アベディンは「そのことについては分からないということになりますね」と答えた。

彼女自身の将来全体についてどう考えているかと質問され、アベディンは、ガスリーに対して、本を書き、その宣伝活動を行っていることで、「全く新しい章」に入ったと答えた。アベディンは火曜日に『両方/そして:多様な世界におけるある人生』を発売する。

アベディンは次のように述べた。「私は人生で初めてのことをあなたと一緒に今やっているんですよ、サヴァンナ。私が大人になって初めてのことでおののいています。私は自分自身のことを明らかにして、それを公表しています。私は人生の次の章に進むことをとても楽しみにしているんですよ」。

アベディンは25年にわたりヒラリー・クリントンに仕えた。ホワイトハウスのファーストレイディオフィスでのインターンからワシントンDCでのキャリアをスタートさせた。そして、連邦上院、国務省、そして大統領選挙と様々な場所でヒラリーについていった。

政治に関わっている期間、アベディンは表舞台に出ないようにしていた。しかし、彼女はヒラリーとの関係を維持し続けた。しかし、現在、アベディンは政治に関わる可能性について排除していない。

アベディンの著作は既にマスコミの注目を集めている。『ガーディアン』紙が先週発表した抜粋には、2000年代中頃に、アベディンが名前を挙げていないある連邦上院議員から無理やりキスをされそうになったと書かれている。

アベディンは今週末に放送された「CBSサンディ・モーニング」に出演し、司会者ノラ・オドネルに対して、ウィーナーに対する怒りで「ほとんど死にそうになった」とも述べた。

ウィーナーが数々のスキャンダルを起こす中、アベディンは彼に寄り添い続けた。2011年に、ウィーナーは彼自身の性的に不適切な写真を多くの女性たちに送り付けたことを告白した後で、連邦下院議員を辞任した。

ウィーナーは2013年にも再びそうした写真を送った事実をつかまれた。アベディンは最終的に2016年に離婚した。この時、FBIはヒラリー・クリントンの補佐役だったアベディンのEメールをウィーナーのパソコンから発見した。このことによって、当時のFBI長官ジェイムズ・コーミーは、2020年大統領選挙の投開票日の11日前に、ヒラリー・クリントンのEメールをめぐる事件の捜査を再開させることになった。

捜査の再開によって、当時の共和党候補者ドナルド・トランプに対して、ヒラリーが大統領選挙で敗北を喫することになった、とヒラリー自信を含む多くの人々が確信している。

アベディンは、ウィーナーの捜査によって、ヒラリーのEメール問題の捜査が再開され、そのために大統領選挙で落選してしまった後、「大きな罪を背負って生きることになった」と述べ、更に、「私はその罪を背負って死んでいくことになるでしょう」とも述べた。

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 古村治彦です。

 

 インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジについてはこのブログでも何度もご紹介しています。全くの無名、知名度ゼロ、支持率ゼロ%のところから、今や民主党予備選挙で有力候補の仲間入りというところまできました。

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 ブティジェッジは同性愛者を公言し、同性の配偶者と結婚をしています。しかし、それが彼の一つの個性、少し変わったところ、というくらいに思えるほど、経歴や経験が多彩で、かつインタヴューでの受け答えの素晴らしさが際立っています。37歳という年齢は国政に参加するにあたっては若く、これからどのように活動していくのか、今回の選挙の結果がうまくいかなくても、次をどのように展開するのかという楽しみもあります。



 

 これはブティジェッジ陣営が明らかにしていないことですが、彼がヒラリー・クリントンと会談を持ったということが報じられました。ブティジェッジが他の大物たちと会ったことは彼自身がツイッターで公にし、写真や映像が残っていますが、この件に関しては、公にしておらず、画像や映像は残っていません。

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 ヒラリーという存在はそれだけ難しいものということになります。彼女に近づきすぎると痛い目に遭うかもしれない、しかし、ヒラリー派を相手に喧嘩もしたくない、ということは考えるでしょうから、結局秘密に会う、しかし、一応リークするが、証拠は残さないということになります。

 

 ブティジェッジは左傾化しているミレニアル世代(現在の30代後半から20代半ばくらいの若い人々)の中で中道派の位置を占めようとしているようです。彼の主張は民主党エスタブリッシュメントから見ればリベラルですが、ミレニアル世代の中では、中道派過ぎるとして反発を受けるでしょう。こうした場合、選挙に勝つには、ミレニアル世代の代表の面と共に年齢が上の人々から受け入れられる中道派の面も持ち合わせる必要があります。ミレニアル世代よりも年齢が上のX世代やベイビーブーム世代の支持も必要だからです。

 

 ブティジェッジの出身地であり現在市長を務めているインディアナ州サウスベンド市は、隣のイリノイ州シカゴに近い町です。ですから、シカゴを拠点としているバラク・オバマ前大統領の流れをくむ(後継者というには関係が薄すぎる)という形で、現在、支持率トップのバイデンの次を狙う、彼を支持する人々の支持を狙うという考えなのだろうと思います。


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 ブティジェッジに対しては、バラク・オバマとヒラリー・クリントンの選挙資金を取りまとめた人々も支援に動いています。彼の人気の急上昇と共にこうした動きが出ています。勝てば官軍、勝ち馬に乗る、ということなのでしょう。今回のブティジェッジの場合は先行投資という意味合いも強いように思います。今回がだめでもまだ37歳、これからチャンスはあります。

 

 こうして見ていくと、ブティジェッジが戦略的にうまく動いていることが分かります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ブティジエッジがヒラリー・クリントンと会談(Buttigieg meets with Hillary Clinton

 

エイミー・パーネス筆

2019年5月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441632-buttigieg-meets-with-hillary-clinton

 

米大統領選挙民主党予備選挙候補者ピート・ブティジェッジは火曜日にヒラリー・クリントンと会談を持った、と本誌の取材に対し、取材源が答えた。

 

取材源によると、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジから会談を依頼したということだ。ブティジェッジは最近の各種世論調査で支持率を急上昇させている。

 

ブティジェッジは、2020年米大統領選挙民主党予備選挙候補者として、2016年米大統領選挙民主党候補者ヒラリー・クリントンと会談を持った人物としては、最も直近の人物ということになる。これまでにヒラリー・クリントンと会談を持ったのは、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)である。

 

ヒラリーの側近は「彼女は2020年の大統領選挙の候補者たちに教えることがたくさんあり、喜んで助言を与える」と述べた。

 

取材源によると、元国務長官ヒラリー・クリントンはニューヨークにある彼女の事務所でブティジェッジに会った、ということだ。

 

ヒラリー・クリントンは今のところ誰も支援していないが、予備選挙が終わるまで誰も支援しないだろうと側近たちは述べている。

 

今回の会談が報じられたのは、2016年の米大統領選挙でヒラリー・クリントンのために多額の献金を集めた人々の中からブティジエッジ支援を表明する人たちが出ているという報道が出た後であった。その中には、2016年の米大統領選挙で10万ドル以上を集めたスティーヴ・エルメンドーフも含まれている。

 

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民主党内で台頭しつつあるスター候補ピート・ブティジェッジが2020年米大統領選挙の資金源として、バラク・オバマとヒラリー・クリントンに大口献金を起こった人物たちが名簿に名前を連ねる(Rising Democratic star Pete Buttigieg enlists Barack Obama and Hillary Clinton fundraisers to build his 2020 campaign war chest

 

2019年4月17日

CNBC

https://www.cnbc.com/2019/04/17/pete-buttigieg-enlists-barack-obama-hillary-clinton-fundraisers-for-2020-campaign.html

 

●要点(KEY POINTS

 

CNBCがピート・ブティジェッジ陣営の複数のスタッフから入手したリストによると、ブティジェッジは大統領選挙民主党予備選挙で人気を上昇させ、その結果、20名以上の民主党の大口献金者たちが支持を表明している。

 

・リストには、バラク・オバマとヒラリー・クリントンのために巨額の献金を取りまとめた人物の名前が複数入っている。

 

・2016年の大統領選挙でクリントンのために10万ドル以上の献金を取りまとめたスティーヴ・エルメンドーフは2019年4月14日の日曜日、ブティジェッジ支持を決心した。この日にブティジエッジはインディアナ州サウスベンド市で正式な出馬表明演説を行った。

 

ピート・ブティジェッジは大統領選挙民主党予備選挙で人気を上げ、20名上の民主党系の大口健記者たちからの支援を引き出している。CNBCはブティジェッジ陣営のスタッフから支援者のリストを入手した。その中にはバラク・オバマとヒラリー・クリントンのために多額の献金を取りまとめた人物たちが含まれていた。

 

リストに掲載されていた献金者たちは複数の元アメリカ大使や不動産業者などが掲載されていた。大物たちが支持を表明しているということは、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、翌年の本選挙でドナルド・トランプ大統領に挑戦するために多くの候補者がひしめきあっている大統領選挙民主党予備選挙において、全く無名の存在から有力候補へとなったことを示している。

 

ブティジェッジの誠実なアプローチは、民主党の献金者層の熱意をかき立てている。リストに掲載されている中で大物と言えば、ロビイストで2004年の大統領選挙のジョン・ケリー陣営の幹部スタッフを務めたスティーヴ・エルメンドーフだ。エルメンドーフは2019年4月14日にブティジェッジ支援を決心した。この日、ブティジェッジはインディアナ州サウスベンド市で正式な出馬表明演説を行った。

 

エルメンドーフは「ブティジェッジを見れば見るほど、彼は他の全ての候補者たちよりも素晴らしいパフォーマンスを行っていると考えるようになった。彼は明るいメッセージを送っており、私は彼が好きだ。彼は良い意味でトランプとは正反対の人物であり、質問をされるたびに彼は解決策を見つけようと努力している。彼は誰も攻撃しない」と述べた。非営利組織「センター・フォ・レスポンシヴ・ポリティックス」の報告書によると、エルメンドーフは2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンのために10万取り上の献金を取りまとめた。

 

エルメンドーフは続けて次のように語った。「彼は全ての場所で自分自身をアピールできていると思う。彼は受けられるインタヴューには全て応じ、素晴らしいパフォーマンスを見せている。彼は自身が本物であることを見せつけている。ワシントン政治に染まっていない、新しくて若い人物が選挙戦に出てきたということになる」。

 

ブティジェッジの大口献金者リストに掲載されているもう一人の大物は、映画プロデューサーで環境保護活動家ロウリー・デイヴィッドだ。ロウリー・デイヴィッドは、『ラリーのミッドライフ☆クライシス』シリーズの主演と脚本のラリー・デイヴィッドの元妻で、アカデミー賞を受賞した気候変動に関するドキュメンタリー映画『不都合な真実』のプロデューサーを務めた。

 

大富豪として知られるポウラド家の人々もまたブティジェッジを支持している。ポウラド家はミネアポリスを拠点とする30以上の事業を所有し、メジャーリーグのミネソタ・ツインズも所有している。『フォーブス』誌によると、ポウラド家の純資産は2015年の段階で38億ドル(約4100億円)であるロバート・ポウラドは2012年の大統領選挙でオバマを支持し、少なくとも50万ドル以上の資金を取りまとめた。

 

ロサンゼルス在住の活動家で映画監督でもあるジル・ゴールドマンは2008年の大統領選挙のオバマ陣営の全国資金財政委員会の委員を務めた。ゴールドマンのブティジェッジを支持している。ゴールドマンは2008年の米大統領選挙でオバマに対して少なくとも20万ドルの資金を取りまとめた人物である。

 

オバマ政権下で駐イタリア米国大使を務めたジョン・フィリップスもリストに名前が掲載されている。フィリップスは有力な法律事務所フィリップス・アンド・コーエンの創設者であり、2012年の大統領選挙ではオバマのために少なくとも50万ドルの資金を取りまとめた人物である。

 

デイヴィッド、ゴールドマン、フィリップスからはコメント依頼に対する返事はなかった。ポウラドには連絡が出来なかった。CNBCはリストに名前があった他の人々にも連絡をしている。

 

ヘッジファンドの経営者で献金の取りまとめ役であるオリン・クラマーもまたブティジェッジを支持している。『ニューヨーク・タイムズ』紙とCNBCはいち早くクラマーのブティジェッジ支持を報じた。

 

他の多くの候補者たちとは違い、ブティジエッジは大口献金者たちから完全に距離を取るという態度は取っていない。

 

ブティジェッジの最初の選挙運動に関する公約は、企業のPACと化石燃料産業からの資金を受け取らないというものであった。しかし、彼は企業の経営陣からの援助を受けることについては何も発言していない。

 

2019年第一四半期、ブティジェッジは700万ドルの資金を集め、人々を驚かせた。これによって、彼は民主党内の有力候補の位置にまで上昇することが出来た。資金の一部は、各金融関係企業の経営陣からのものだ。その中には、シカゴに本拠を置く投資会社ウィックロウ・キャピタル社の部長スティーヴン・シューラーも含まれている。

 

ブティジェッジはアメリカの資本主義を称賛したが、いくつかの批判も忘れなかった。

 

CNBCとの最近のインタヴューの中で、同性愛を公表し、退役軍人であるブティジェッジは、人々に利益をもたらすが、それは資本主義の影響力を利用できることが出来る人たちに限られているとも述べた。

 

ブティジェッジは「アメリカの資本主義は人類史上最も生産的な力である。その結果、アメリカは特に20世紀において、技術と繁栄において限界を突破することが可能となった」と述べた。

 

ブティジェッジは、格差拡大の原因となるアメリカの資本主義社会の中で、人々が成功できるようにするための政策が行われていないということを批判し続けている。

 

「経済とは、ガラクタが一緒になって存在するものではない。経済は民間部門と公共部門との間の相互作用だ。そして、公共部門に関する諸政策は、私がこれまで生きてきた期間、格差が拡大する方向にずっと捻じ曲げられてきた」。

 

以下にブティジエッジのために献金を取りまとめる民主党系の人々の名前を掲載する。

 

・オリン・クラマー(Orin Kramer)、ニューヨーク

 

・マーゴ・ライオン(Margo Lion)、ニューヨーク

 

・ブライアン・ラファネリとマーク・ウォルシュ(Bryan Rafanelli & Mark Walsh)、ボストン

 

・バリー・ホワイトとエレノア・ホワイト(Barry & Eleanor White)、ボストン

 

・ウィリアム・マホーニーとアマリア・マホーニー(William & Amalia Mahoney)、シカゴ

 

ジョン・アトキンソンとボニー・アトキンソン(John & Bonnie Atkinson)、シカゴ

 

デイヴィッド・フリードマン(David Friedman)、コロラド

 

エリック・ジェイムソンとマルコ・ゼレガ(Eric Janssen & Marco Zerega)、シカゴ

 

デイヴィッド・ジェイコブソンとジュリー・ジェイコブソン(David & Julie Jacobson)、シカゴ

 

ウルスラ・テラシ(Ursala Terrasi)、カンザスシティ

 

ロバート・ポウラドとレベッカ・ポウラド(Robert and Rebecca Pohlad)、ミネアポリス

 

クリス・ポウラドとケイシー・ポウラド(Chris and Kacey Pohlad)、ミネアポリス

 

ジョー・ポウラドとサラ・ポウラド(Joe and Sara Pohlad)、ミネアポリス

 

ジル・ゴールドマン(Jill Goldman)、ロサンゼルス

 

・ヴッキー・ケネディ(Vicki Kennedy)、ロサンゼルス

 

・ロウリー・デイヴィッド(Laurie David)、ロサンゼルス,

 

・スージー・トムキンス=ブエル(Susie Tomkins-Buell)、サンフランシスコ

 

・クリスティン・フォレスター(Christine Forrester)、サンディエゴ

 

・ジョン・フィリップス(John Phillips)、ワシントンDC

 

・スティーヴ・エルメンドーフ(Steve Elmendorf)、ワシントンDC

 

・ウィリアム・エアコウ(William Eacho)、ワシントンDC

 

・トッド・シジウィック(Tod Sedgwick)、ワシントンDC

 

・ボビー・マンドール(Bobby Mandell)、オーランド

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回もピート・ブティジェッジの話題で申し訳ありませんが、今回は彼にかみついた人物に関するお話です。

petebuttigieg012

 

 ヒラリー・クリントンの報道担当で側近のニック・メリルという人物が、ブティジェッジを批判しました。ブティジェッジは今年1月に『ワシントン・ポスト・マガジン』誌のインタヴューに答え、その中で、ヒラリーを批判するコメントをしました。詳しくは下の記事を読んでいただきたいと思います。

 
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ヒラリーの側近ニック・メリル(左)

 簡単に言うと、「ヒラリーは中西部の人間たちに不満を分かっていなかった。アメリカは既に偉大な国だ、今のシステムを信じようというメッセージを送ったが、人々の共感を得られなかった」という内容です。それに対して、メリルは「ヒラリーはアメリカ史上最も進歩主義的な公約を掲げて選挙戦を戦った。トランプは嘘と悪口ばかりだった。だから6600万人がヒラリーに入れた」と批判しました。

 

 「負け犬の遠吠え」というのは何ともみっともないことですが、どうしても言わなくては済まないようです。ヒラリーの敗因は何と言っても勝つと見られていたアメリカ中西部の工業地帯(Industrial Midwest)で敗北したことです。ブティジェッジのインディアナ州はマイク・ペンス副大統領が州知事を務めていた州ですから、元々勝てなかったでしょうが、その他ミシガン州などアメリカ中西部、ラストベルトを落として落選しました。

 

 ブティジェッジは、メリルの批判に対して、ヒラリー個人と選挙戦を分けて、ヒラリー個人は大いに尊敬しているが、戦略が拙かったのだとも述べました。これは間接的に、「側近に恵まれなかったんじゃないですか」ということを言っているのと同じです。

 

 ブティジェッジをはじめとするミレニアル世代はヒラリーや民主党エスタブリッシュメントを嫌っていることがこうした発言で分かります。

 

 ブティジェッジの人気が上昇していることを示すものとして、彼が2019年第一四半期(1月から3月)に700万ドル(約7億7000万円)を政治活動費として集めた、ということが発表されました。1月23日に準備検討良い会発足を発表したので、2カ月ちょっとで、これだけの金額を集めたことになります。

 公式ウェブサイト「Meet Pete(https://www.peteforamerica.com/meet-pete/)」では、自分の難読苗字(Buttigieg)を逆手に取ったTシャツを25ドルで売っています。ツイッターのプロフィール欄で「Boot-Edge-Edge」と読んでください、と書いてありますが、それでも読みにくいですね。


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さて、無名の田舎町の市長がどこまでやれるか見ものです。

 

(貼り付けはじめ)

 

クリントンの側近がヒラリー・クリントンの選挙戦について批判したブティジェッジに反論(Clinton aide responds to Buttigieg criticism of how she ran her campaign

 

レイチェル・フラジン筆

2019年3月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/436577-clinton-aide-responds-to-buttigieg-criticism-of-how-she-ran-her-campaign

 

土曜日、ヒラリー・クリントンの側近が今年1月にインディアナ州サウスベンド市市長のピート・ブティジェッジがしたコメントについて非難した。ブティジェッジは2016年の米大統領選挙でのヒラリー・クリントンの選挙戦について批判する内容のコメントをした。

 

ヒラリー・クリントンの報道担当ニック・メリルは土曜日にツイッター上で次ように書いた。「この発言は擁護できない。ヒラリー・クリントンはこの国の信条に基づいて、現代政治史上最も進歩主義的な公約を掲げて米大統領選挙に立候補した。トランプは悲観主義、人種差別、誤った公約、悪口に基づいて立候補した。あなた自身が解釈したいようにすればいい。しかし、66000000人がトランプには同意しなかったという事実は残る。幸運を祈る」。

 

ブティジェッジは、2019年1月14日に発売された『ワシントン・ポスト・マガジン』誌とのインタヴューの中で、ヒラリーを批判した。

 

ブティジェッジはインタヴューの中で次のように述べた。「ドナルド・トランプは当選した。なぜなら、彼は彼なりのねじ曲がった方法で、アメリカの経済と民主政治体制における大きな困難があることを指摘したからだ。トランプは少なくとも、ヒラリーが行ったように、アメリカは既に偉大だということをアメリカ中に言って回ることをしなかった。

 

この「ピート・ブティジェッジはミレニアル世代初の大統領になれるか?」という記事は、ブティジェッジが大統領選挙出馬に向けて準備検討委員会を発足させると発表する一週間以上も前に発表された。

 

比較的に無名の民主党政治家であるブティジェッジはここ数週間で2020年米大統領選挙の有力候補として台頭しつつある。

 

ブティジェッジはいくつかの場面でファンを獲得してきている。最近では、あるノルウェー人の取材者からノルウェー語を話すように頼まれ、とっさにノルウェー語で返した。多言語話者であるブティジェッジは英語の他に7か国語を操る。彼はノルウェー語、フランス語、スペイン語、イタリア語、アラビア語、マルタ語、ダーリ語を話す。

 

ミレニアル世代に属する中西部の田舎町の市長であるブティジェッジが大統領に当選すれば、アメリカ史上最年少かつ同性愛者を公言する大統領ということになる。

 

=====

 

ブティジェッジ:「私はヒラリー・クリントンを大いに尊敬している」(Buttigieg: 'I have enormous respect' for Hillary Clinton

 

ザック・バドリック筆

2019年3月31日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/presidential-campaign/436663-buttigieg-i-have-enormous-respect-for-hillary-clinton

 

民主党の大統領選挙予備選挙の候補者でインディアナ州サウスベンド市市長のピート・ブティジェッジは土曜日、ヒラリー・クリントンに対して「大いに尊敬の念を持っている」と発言した。2019年1月にヒラリーの2016年の大統領選挙の選挙運動について批判したがこのことが今週になって再び表舞台に出てきたことを受けての発言であった。インディアナ州のテレビ局WSBTが報じた。

 

2019年1月14日付の『ワシントン・ポスト・マガジン』誌とのインタヴューで、ブティジェッジは「ドナルド・トランプが当選したのは、彼なりのねじ曲がった方法で、私たちの経済と民主政治体制における大きな困難を指摘したからだ。彼は少なくとも、ヒラリーがそうしたように、アメリカは既に偉大だということをアメリカ中に言って回ることはしなかった」と述べた。

 

ヒラリー・クリントンの報道担当ニック・メリルは日曜日にブティジェッジのコメントにツイッター上で反撃を行った。メリルは「ヒラリー・クリントンはこの国の信条に基づいて、現代政治史上最も進歩主義的な公約を掲げて米大統領選挙に立候補した。トランプは悲観主義、人種差別、誤った公約、悪口に基づいて立候補した」と書いた。

 

1月に行ったコメントについて、CNNのインディアナ支局であるWSBTから質問され、ブティジェッジはヒラリー・クリントンを「大いに尊敬している」と答え、彼女は2016年の際の「戦略と当時のメディア環境のためにうまくいかなかった」のだと述べた。

 

ブティジェッジは次のように述べた。「これだけははっきりさせておきたい。もし彼女が大統領になっていたらアメリカは今よりももっと良い国なったことだろう。だから私は彼女に投票した。だから私は彼女のために選挙運動を行った。私は今でもクリントン元国務長官を大いに尊敬している」。

 

ブティジェッジは今年1月のコメントに更に付け加えて、「アメリカ中西部の人々は、2016年の選挙戦におけるヒラリーのメッセージの内容が“全てはうまくいっている、私たちは既存のシステムを信じるべきだ”と言っているのだと受け取った。これでは人々の共感は得られなかった」と述べている。

 

ブティジェッジは更に、トランプに投票した人々の多くは「トランプが良い人間ではないことを分かっていた」が、「既存のシステムを徹底的に壊すためだけに投票した」のだと述べた。ブティジェッジは、ロバート・ムラー特別検察官の捜査終了についてのコメントでも同様の内容を述べた。ブティジェッジはサウルカロライナ州グリーンズヴィルでの集会に出席し、「トランプは、彼が良い人間ではないということを最終的に証明するいくつかの証拠があっても、それだけで即座にダメだということはなかっただろう」と述べた。

 

=====

 

ブティジェッジが2019年第一四半期で700万ドル(約7億7000万円)を集めたと発言(Buttigieg says he raised $7M in first quarter

 

エイヴェリー・アナポール筆

2019年4月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/436676-buttigieg-says-he-raised-7-million-in-first-quarter?fbclid=IwAR071OWJIjM392ybpG8KRQrXtOe2bPkMoSr5mtSYWb-6S-0IHWwcqCGG67A

 

ピート・ブティジェッジは2020年米大統領選挙民主党予備選挙に正式に出馬表明していない。ブティジェッジは月曜日、2019年第一四半期に700万ドル(約7億7000万円)を集めたと発言した。

 

民主党所属のサウスベンド市市長であるブティジェッジはツイッター上で、「まだ予備的な分析ですが、私たちのティームの報告書によれば、今年の第一四半期に700万ドルを集めた」と書いた。

 

更に「これまで私たち(そして皆さん)はあらゆる局面で期待以上の成果を収めることが出来ました。後ほどより完全な分析をしますが、支持者の皆さんに心から感謝します」と書いた。

 

ブティジェッジは今年1月に準備検討委員会を発足させて以降、人気と知名度を上げている。彼の勢いは他の大統領選挙候補者たちを小さく見せてしまうほどだ。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)は出馬表明初日だけで600万ドル(約6億6000万円)を集めた。

 

全国レヴェルでは無名のまだ正式の出馬表明をしていない候補者が700万ドルを集め、その数字が長年全国レヴェルで活躍してきた進歩主義派のサンダースやエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)と互角であるというのは印象に残るものだ。

 

ブティジェッジは先月、7万6000名から個人献金を受けたと発言した。これで2020年の米大統領選挙民主党予備選挙において、民主党全国委員会が主催する最初の討論会への参加条件をクリアした。

 

二期目の市長を務める米海軍の退役軍人、同性愛を公表している唯一の大統領選挙候補者ブティジェッジは最新の世論調査で、サンダース連邦上院議員と正式な出馬表明をしていないジョー・バイデンに続いて支持率で第3位に入った。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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