古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ビトー・オローク

 古村治彦です。

 

 2019年4月25日にジョー・バイデン前副大統領が大統領選挙への出馬表明を行いました。これでやっと大統領選挙が本格的にスタートすることになります。これまで各種世論調査で1位を続けていたのですが、正式な出馬表明がなかったので、「本当に出馬するのだろうか」という疑念もありましたが、ついに出馬となりました。

 

 率直に言って、4年前なら大統領になれていたでしょうが、今回は現職のドナルド・トランプ大統領と戦うということで見通しは暗いです。20名近くが出馬している選挙戦で、最後まで最有力候補であり続けるでしょうが、厳しい戦いが待っています。最大のライヴァルであるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の支持者はヒラリーを追い詰め、最終的に大統領への野望を挫いた人々です。

 

 さて、昨日、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙に関する各種世論調査の結果をご紹介しました。そこで、高齢者はバイデンを支持しているのではないかということを書きました。今日ご紹介する記事では、別の世論調査の結果で、高齢者とマイノリティがバイデンを支持していることが明らかになったと書かれています。

 

 どうして高齢者がバイデンを支持するのか、その理由は明らかではありませんが、私が考えるのは、やはりオバマ時代を懐かしむという気持ちがあるのだろうと思います。ですから、これは「時代を引き戻す」という意味で、バイデン支持というのは「保守的」であるということになります。

 

 これに、若い人々、ミレニアル世代と呼ばれる人々は苛立っているのだろうと思います。自分たちの両親、もしくは祖父母よりも自分たちは大変な時代を生きているのだ、何か別のことをしなければ、前の世代よりも進んだ暮らしはできないのだ、という考えを持っていますから、ここで世代間の闘争の要素が出てきます。サンダース支持者はヒラリーを追い詰めたのですから、バイデンに対する攻撃も熾烈を極めるでしょう。そこでブティジェッジが第三の候補者として漁夫の利を得るということもあるでしょうが、ブティジェッジとしてはまだ若いので、今回は党の指名を得ることは考えていないでしょうし、もし本選挙に出てもトランプに負けてしまうでしょうから、今回は十分に戦ったところで、身を引くことも考えられます。

 

 これから選挙戦が本格化していきますが、史上最大の数、史上最も多様性に富んだ民主党予備選挙がどのように動いていくか注目されます。

(貼り付けはじめ)

 

世論調査でマイノリティ、高齢者がバイデンをトップに押し上げる(Minorities, older adults push Biden to top of 2020 poll

 

ジョン・バウデン筆

2019年4月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440350-minorities-older-adults-push-biden-to-top-of-2020-poll?fbclid=IwAR0YEeHaOhvI2H4qaZ6z8aaS_CFbYOVMcwtha02CCBiK9w4J18POHUClsEE

 

アメリカ大統領選挙民主党予備選挙に関する最新の世論調査によると、ジョー・バイデン前副大統領が他の候補者をリードしており、それは高齢者とマイノリティにけん引されていることが分かった。

 

ロイター通信・イプソス社共同世論調査の結果が水曜日に発表され、バイデンの支持率は26%であった。


ipsosreuterspolling20190424001

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)は15%で2位に入った。その他の候補者は誰も7%以上の支持率を獲得できなかった。

 

世論調査の調査対象となった有権者の21%がだれを支持するかまだ決めていないと答えた。

 

バイデン前副大統領に対して、アフリカ系アメリカ人と55歳以上のアメリカ国民が強力な支持を受けている。アフリカ系アメリカ人の10名のうち4名、55歳以上のアメリカ人の32%がバイデンを支持すると答えた。

 

サンダースとバイデンは高い知名度を誇る。ロイター通信によると、民主党支持の有権者の中で両者は知名度80%以上を記録したが、それに続くのはエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)で知名度は67%だった。

 

調査結果では、バイデンに対して63%が好感を持っていると答え、サンダースとインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは共に58%だった。ブティジェッジは早期に予備選挙が実施される各州の世論調査で支持率を上昇させている。

 

ロイター通信・イプソス社共同世論調査は2019年17日から23日にかけて4018名、そのうち民主党支持者1449名を対象に実施された。誤差は2ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 モーニング・コンサルト社による全国規模での世論調査が実施され、昨日と同様の結果が出ました。ジョー・バイデン前副大統領がリード、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が続く2位で、先頭を走っています。

 

morningconsultpolling20190423001  (1)

morningconsultpolling20190423002  (2)

 

 第二集団で、ピート・ブティジェッジが3位に浮上しています。以下のグラフにあるように、今年の3月初めまで支持率がゼロ%表示であったことを考えると、この数字の伸びは驚異的です。

 

morningconsultpollingtransition20190423006
 

ブティジェッジの対する支持率の急上昇は、メディアで取り上げられるたびに、高まっているように感じます。私も彼のインタヴューの受け答えのクレヴァーさに惹きつけられます。他の候補者たちも素晴らしいのですが、彼の論理性の高さ、話し方、中身は特に素晴らしいものです。




 知名度という点で、ブティジェッジはまだまだ有権者に知られていないので、これから知名度が上昇していくと、支持率も高まっていくでしょう。早期で予備選挙が実施される各州を既に訪問し、昨日もご紹介したように、これらの州では支持率でトップ2のバイデンとサンダースに肉薄するところまで来ています。

 

 下の記事で紹介しているモーニング・コンサルト社の世論調査で興味深かったのは、民主党支持の有権者がどの問題に関心を持っているかということです。全体では、順番に、1.医療保険制度(国民皆保険制度)、2、経済格差問題、3、高齢者に関わる問題という順番になっています。これを、各候補者の支持者別で見ていくと興味深い結果が出ました。

 

 バイデン支持者は、1.高齢者にかかわる問題、2.健康保険制度、3.経済格差、となります。サンダース支持者は、1.健康保険制度、2.経済格差、3.高齢者にかかわる問題、となり、ブティジェッジ支持者は、1.健康保険制度、2.高齢者にかかわる問題、3.経済格差となります。


morningconsultpollingimportantmatters20190423005
 

 これは、バイデン支持者には高齢者が多く、サンダース支持者には若い人たちが多いことを示す傍証となります。このブログでもご紹介しましたが、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)がバイデンについて、「新鮮味を感じず、ワクワクしない」と発言しましたが、これは当たっていると思います。

 

 ブティジェッジは、バイデンとサンダースの間で、2人と区別をつけているように感じます。ブティジェッジはバラク・オバマ前大統領の継承者というイメージを手にしようとしつつ、オバマ政権の副大統領バイデンと自信を区別するために、「世代交代」を掲げています。

 

 ブティジェッジは自信を進歩主義派と規定していますが、サンダースとも区別しようとしています。これまでこのブログで何度も書いてきたように、トランプとサンダースは共に、ポピュリズムという点でくくることが出来ます。右派と左派の違いはあるが、経済政策も外交政策もほぼ同じということになります。ブティジェッジはトランプ支持者とサンダース支持者は似ていると発言しましたが、こういうところを反映しているのだと思います。

 ブティジェッジは、出馬宣言の中で、アメリカの変化は地殻変動(techtonics)だと述べ、この地殻変動によって、今の大統領(トランプ大統領)が当選できた、と述べました。彼の言葉を敷衍すれば、サンダースが有力候補なっているのもその地殻変動のためだということになります。ブティジェッジは、2000年、高校生の時にサンダースをテーマにして論文を書き、論文コンクールで優勝しています。ですから、サンダースに関しては詳しいということになります。

 

 ブティジェッジは自分をポピュリストであるトランプ大統領とサンダースを区別することで、穏健な中道派のイメージも手にしようとしています。

 

 ブティジェッジのこのような戦略が奏功して、支持率を上昇させているのだろうと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:ブティジェッジはハリスとオロークを追い越し、上昇局面を継続中(Poll: Buttigieg tops Harris, O'Rourke as momentum builds

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年4月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign-polls/440170-poll-buttigieg-tops-harris-orourke-as-momentum-builds

 

全国規模の民主党支持者を対象にした最新の世論調査の結果が火曜日に発表され、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)を追い越したことが明らかになった。

 

ブティジェッジは、ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に続いて、支持率9%で3位に入った。先週のモーニング・コンサルト社の世論調査から2ポイント上昇した。


morningconsultpollingfavorability20190423003

morningconsultpollingfavorability20190423004


バイデンは大統領選挙への出馬表明をしていないが、民主党支持者のうち30%がバイデンを選ぶと答え、24%がサンダースを選ぶと答えた。

 

ハリスは1ポイント下がり8%となり、オロークは2ポイント下がり6%となった。

 

ブティジェッジは2019年4月上旬に正式に選挙への出馬を表明し、予備選挙に関する各種世論調査での支持率は急上昇している。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、最近のアイオワ州とニューハンプシャー州での世論調査において現在の先頭走者であるバイデンとサンダースに迫っている。

 

ブティジェッジは2019年第一四半期で700万ドル以上の献金を集め、民主党主催の予備選挙候補者討論会への参加資格を既に満たしている。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査は2019年4月15日から21日にかけて14335名の民主党支持の有権者を対象に実施された。誤差は1ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙の民主党予備選挙の様相が少しずつはっきりしてきました。先頭はジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が走っています。バイデンはまだ正式な出馬宣言をしていませんが、木曜日午前(日本時間で金曜日)で正式な出馬宣言を行うと見られています。

 

 第二集団は、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が形成していますが、ブティジェッジが3位に上昇しつつあります。それ以下の候補者たちは支持率5%以下という状況です。

 

 このように、バイデン、サンダース、ブティジェッジ、ハリス、ウォーレン、オロークが有力候補の範疇に入るようになっています。アイオワ州とニューハンプシャー州という早期に予備選挙が実施される州でのブティジェッジの伸び率は驚異的です。詳しくは以下の記事をお読みください。

 

 ブティジェッジが先頭2人に追いつけるかどうか、これから注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:全国規模の調査でバイデンがサンダースをリード(Poll: Biden tops Sanders nationally

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440101-poll-biden-tops-sanders-nationally

 

最新の全国規模の世論調査の結果によると、大統領選挙民主党予備選挙に関して、ジョー・バイデン前副大統領がヴァーモント州選出上院議員であるバーニー・サンダース(無所属)をリードしている。

 
mammothuniversitypollingpresidentialelection20190423001

 

マンモス大学が火曜日に発表した世論調査の結果は、バイデンが支持率27%を獲得し、続くバイデンが20%となった。それ以外の候補者は誰も支持率で2桁の数字を記録できなかった。

 

バイデンは今週正式に出馬表明を行うものと見られている。

 

マンモス大学の世論調査専門家パトリック・マレーは次のように述べている。「バイデンが今週出馬表明を行えば、民主党支持者たちの支持を安定的に受けて選挙センスをスタートさせることが出来る。正式な出馬発表の後に支持率が少し上昇することも期待できるだろう。しかし、彼を支持する有権者たちが選挙戦を通じて彼をよく見始めるようになって何が起きるのかというのがより大きな疑問となる。アイオワ州で党員集会(予備選挙)が実施されるまでの道のりは長く、多くのことが起きる」。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジとカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は共に8%で3位タイとなった。ブティジェッジは3月の調査では支持率は1%であった。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は6%、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は4%であった。

 

民主党支持の有権者の中で、支持する候補者を決めていない人は増えており、3月には8%だったものが4月には14%となった。

 

マレーは次のように語った。「ブティジエッジが現在本物の上昇局面を経験しているのは誰も否定できない。しかし、今回の予備選挙では多くの変わりやすさがあることを肝に銘じておかねばならない。有権者たちはある候補者から別の候補者に乗り換えることがあるだけでなく、ある候補者から決めていないに変えることもある。現在、世論調査で支持率が高い候補者たちは全国的な知名度の高さによって決まっている。これは早い段階で予備選挙が実施される各州で選挙がどのように展開するかと知名度は関係しないだろう」。

 

バイデンの好感度は候補者たちの中で最も高いが、数字自体はひと月で落ちている。バイデンは公のイヴェントで女性たちに接触して不快感を与えたという告発に対処している。

 

今回の世論調査でバイデン前副大統領の好感度は72%で非好感度は16%だったが、先月の調査では数字はそれぞれ76%と13%だった。サンダースの好感度は65%で非好感度は21%であった。

 

バイデンとサンダースはこれまでの各種世論調査でリードしている状況で、民主党支持者の中には、白人男性を党の候補者に指名することが正しいのかどうかを議論している人たちがいる。現在、民主党の予備選挙候補者たちは史上最も多様性に富んでおり、女性や有色人種の候補者たちに関心が向いていないことに対して不平不満を持っている人たちがいる。

 

しかしながら、マンモス大学の世論調査の結果によると、民主党支持の有権者たちは、トランプ大統領と対峙するための最良の候補者は誰かということを決める際に、人種と性別は考慮していないということが分かった。

 

87%が誰を支持するか決定する際に人種は重要な要素ではないと答え、77%が性別は重要ではないと答えた。

 

マレーは「今回の民主党予備選挙は史上最も多様性に富んだものとなっている。しかし、選挙戦序盤において、民主党支持の有権者たちにとって、この多様性について有権者は重要視していないように見える。これが現在のところ白人の高齢男性が選挙戦をリードしている理由と言えるだろう」。

 

マンモス大学の世論調査は2019年4月11日から15日にかけて登録済有権者330名を対象に実施された。誤差は5.4ポイントだ。

 

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アイオワ州での世論調査:バイデンとサンダースがタイ、ブティジエッジは僅差で3位(Iowa poll: Biden and Sanders tied, with Buttigieg in close third

 

ザック・バドリック筆

2019年4月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign-polls/440070-iowa-poll-biden-and-sanders-tied-with-buttigieg-in-close-third-inbox

 

アイオワ州の民主党予備選挙(党員集会)に参加予定の有権者を対象に実施した世論調査の結果によると、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)はジョー・バイデン前副大統領と1位タイとなった。バイデンはまだ正式な出馬宣言を行っていない。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)は、知名度の高い2人に僅差で続いた。

 

gravismarketingpollingiowa20190422001

非営利の調査研究機関グラヴィス・マーケティングは2019年4月17日と18日に世論調査を実施し、その結果を月曜日に発表した。サンダースとバイデンは共に支持率19%を獲得した。

 

ブティジェッジは支持率14%で3位に入った。しかし、「決めていない」と答えた有権者の割合16%には及ばなかった。カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は共に支持率6%を獲得した。

 

調査対象となった人々の過半数、57%が50歳以上で、58%が女性だった。また過半数が「多少リベラル(38%)」もしくは「大いにリベラル(25%)」と答えた。

 

グラヴィス・マーケティングの世論調査では、ブティジェッジの人気が急上昇していることを示している。今年1月に準備検討委員会発足を発表し、多くが出馬している予備選挙に出てきたときには、知名度はほぼない状態であった。37歳の市長ピート・ブティジェッジは2019年の第一四半期で700万ドル以上の献金を集め、4月15日に発表された全国規模の世論調査では3位に入った。この調査では、バイデンの支持者に対して、バイデンが出馬しない場合に誰を支持するかという質問をし、17%がブティジェッジを選ぶと答えた。

 

先週、ブティジェッジはCNNの取材に答え、勢いに乗っている自身の選挙運動について、「1カ月ほどで終わってしまうものという範疇を抜け出しました。次のステップは、早期に予備選挙が実施される各州で地道に組織づくりを行い、資金集めを行い、来年に向けて私たち全員を力づける草の根のヴォランティアの方々のネットワークを作りたいと思います」と述べた。

 

グラヴィス・マーケティングによると、今回の世論調査は590名の成人を対象に実施し、誤差は4ポイントだ。

 

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ニューハンプシャー州での世論調査でサンダースがリード、ブティジェッジがバイデンに肉薄(Sanders leads, Buttigieg catches Biden in New Hampshire poll

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440025-sanders-leads-buttigieg-catches-biden-in-new-hampshire-poll

 

最新の世論調査の結果、ヴァーモント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダース(無所属)がニューハンプシャー州でリードした。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは支持率を急伸させ、ジョー・バイデン前副大統領に肉薄している。


universityofnewhampshirepolling20190422001

ニューハンプシャー大学によるニューハンプシャー州民を対象に実施した最新の世論調査の結果、サンダースの支持率は30%、バイデンが18%、ブティジェッジが15%であった。その他の候補者は誰も5%以上の支持率を得ることが出来なかった。民主党支持の有権者の77%は、候補者の誰を支持するかを最終的に決定しようと検討中であると答えた。

 

民主党支持の有権者の中で、ブティジェッジへの関心が急激に高まっている。

 

universityofnewhampshirepolling20190422002
 

前回2月末の調査では、サンダースの支持率が26%、バイデンは22%、ブティジェッジはわずか1%であった。

 

それ以降、ブティジェッジは数百万ドルの献金を集め、CNNのタウンホールミーティング形式の番組とインターネット上で拡散された、いくつかの映像の視聴数が拡大してから、人々の関心が急激に高まった。

 

ニューハンプシャー州は予備選挙が早期に実施される州であるが、今回多くの候補者が出馬している予備選挙において重要な試験の場となる。特にバイデン、サンダース、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)にとっては重要である。これらの人々は周辺州の出身で、アメリカ北東部で高い支持率を獲得するであろうと見られている。

 

ウォーレンは支持率5%で4位に入った。

 

ニューハンプシャー州での調査は2019年4月10日から18日にかけて民主党支持の有権者549名を対象に実施された。誤差は4.2ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 先日は、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)が世論調査でトップとなったということをご紹介しましたが、最新の世論調査ではジョー・バイデン前副大統領がトップを奪還したようです。トップ2は堅持しているということになります。

morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417001


民主党支持の有権者全体の調査結果
 

 第二集団は4名、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)に絞られてきました。

morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417002

予備選挙が早期に実子される州での結果

 トップ2、ブティジェッジを除く第二集団は数字を伸ばせないままでいます。支持率で5割を超える圧倒的な最有力候補はいないが、若手の第二集団は支持率10パーセント前後をうろうろしている状況です。

 

ピート・ブティジェッジはスタートがゼロ%表示でしたから、躍進ということになります。全国的な知名度が低いということもありますが、アメリカのメディアではどんどん取り上げられていますので、数字を上げ、支持層が重なりそうなオロークに影響が出るでしょう。


morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417003
トップ6の支持率の推移
 

 バイデンはここまで卓越した強さを見せていますが、その理由は決して強いもの、積極的なものではありません。このブログでもご紹介しましたが、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が述べているように、「過去を懐かしむ」「オバマ時代に戻りたい」という後ろ向きの感情からの支持ということになります。

 

 オバマ時代のイメージに頼った選挙戦で、トランプ大統領に勝てるのかどうか、私は疑問です。ブティジエッジが出馬表明演説の中で、述べているように「地殻変動」によってトランプ大統領が誕生しました。この地殻変動をバイデンで止めることが出来るのかどうか、疑問です。

 

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全国規模の世論調査でバイデンがサンダースを8ポイントリード(Biden leads Sanders by 8 points in national poll

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月16日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/439071-biden-leads-sanders-by-8-points-in-national-poll

 

ジョー・バイデン前副大統領は、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して8ポイントの差をつけ、大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中でトップを維持した。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査の結果、バイデンは31%の支持率を獲得しトップとなり、サンダースは23%で2位となった。同社が先月行った世論調査の結果とほぼ同じだった。この時はバイデンが33%、サンダースは25%だった。

 

月曜日に発表されたエマーソン大学の世論調査の結果では、サンダースがバイデンを5ポイントリードしていた。しかし、これ以外の他の世論調査ではバイデンがずっと首位を維持している。

 

今回の世論調査では2人以外に2ケタ台の支持率を獲得した候補者はいなかった。

 

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は9%で3位、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が8%で4位、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジが7%で並んだ。

 

2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中で、ブティジェッジは最大の躍進を遂げている。3月末に同社が行った世論調査での支持率は3%であったが、更に数字を伸ばした。


morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417004
知名度・好感度調査(1)

ブティジェッジには更なる上昇する余地がある。民主党支持の有権者の44%が彼について聞いたことがないと答え、18%が名前は知っているが意見はないと答えた。


morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417005
知名度・好感度調査(2) 

しかし、バイデンとサンダースがトップであることは明白だ。最新の世論調査によると、民主党支持の有権者の3分の2が2人を好意的に評価している、ということだ。知名度と好感度で両者に迫っている候補者はいない。

 

ブティジェッジはイースター(4月21日)以降に大統領選挙出馬を表明するものと見られている。複数の女性たちが公のイヴェントの場でバイデンに接触されたことで不快感を持ったと告発している。しかし、これらの告発があっても民主党支持の有権者たちの間でのバイデンのイメージを損なうには至っていない。

 

サンダース支持者、ハリス支持者、オローク支持者の中でバイデンは2番目の選択肢となっている。一方、バイデン支持者の中でサンダースは2番目の選択肢となっている。

 

モーニング・コンサルト社は2019年4月8日から14日にかけて民主党支持の登録済有権者12550名を対象に実施された。誤差は1%である。

 

(貼り付け終わり)

 

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 古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者の支持率の状況は、ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)の2強状態が続いています。3位にはインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジが入るという展開になっています。その他にもカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が続いています。

emersonpollingnationallevel20190411001


2020democraticpresidentialcandidates001
 

 ブティジェッジの躍進は3月中旬以降に始まりました。3月のアイオワ州での世論調査で3位に入り、人々を驚かせ、アメリカのメディアが取り上げるようになりました。この時、民主党内部には「あんな世論調査の結果は誤差の範囲だ」「大したことではない」という声もありましたが、その後も躍進を続けています。数字は小さく感じますが、今年の2月末まで、知名度がほぼゼロ、従ってそもそも世論調査の選択肢に入っていない、もしくは入っていても支持率がゼロ%表示ということが続きましたので、大躍進と言えるでしょう。

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 今回の世論調査では、サンダースが29%の支持を獲得し、24%のバイデンを抑えてトップという結果が出ました。これは3月末に複数の女性たちがバイデンに不適切な接触をされたことを告発した影響が出てのことだと考えられます。民主党や民主党支持者の中にはこの問題は大したことではない、投票に影響しないと、火消しに躍起になっていますが、先日このブログでもご紹介したように、若い人たちの中ではバイデンは出るべきではない、という声が多くありました。

 

 バイデンが支持率でトップになる理由は、連邦上院議員と副大統領とワシントンでの経験が40年以上あること、更にはバラク・オバマ前大統領の幻影というか、オバマ時代を懐かしむ人々がバイデンにオバマの姿を投影していること、加えて、中道・穏健であることが挙げられます。一方、サンダースへの支持の理由は、民主党主流派・エスタブリッシュメント・ヒラリー派に対する反感とリベラル左派的な政策への支持が若い人々の間に広まっているということが挙げられます。

 

 民主党支持者は、「サンダースだと共和党支持者は仕方がないにしても、どちらでもない無党派層の有権者にどれだけアピールできるか疑問だ。バイデンならオバマ時代の良いイメージもあるし、中道派であるので、無党派層にアピールできる」という当選可能性を考えて、バイデン支持をしているというところでしょう。しかし、バイデンはまだ正式に立候補していません。2019年6月末に民主党全国委員会主催で、テレビ中継される候補者討論会が実施されます。

 

 バイデンがどんな戦術を採用するかによると思いますが、2020年4月まで月1回のペースで実施される討論会への参加をできるだけ避けて、良いイメージを保とうと思えば、正式な立候補宣言は出来るだけ遅らせるということがあるかもしれません。討論会に出れば、どうしても失敗や失言をしてしまうリスクは高まります。

 

 今月中に実施される各種世論調査の結果で、サンダースが先行するようであれば、5月中にバイデンが出馬宣言をすることもあるかとは思いますが、バイデンからすれば、強力なライヴァルになり得る人は今のところはいないので、のらりくらりで引き延ばしていくでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:サンダースが集団をリードし、バイデンとブティジェッジが続く展開(Poll: Sanders leads pack, followed by Biden and Buttigieg

 

ザック・バドリック筆

2019年4月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/438888-poll-sanders-leads-biden-for-dem-nomination-by-5-points-buttigieg-in?fbclid=IwAR2rEm6f2ulVK_0XFwKMx41er4cCgyl8Ms4WZZpMA-5zKJ30f65fDINeyRo

 

エマーソン大学の最新世論調査の結果では、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)がトップになり、ジョー・バイデン前副大統領とインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジが続いた。

 

サンダースは多くの世論調査でジョー・バイデンに続く2位に入っていたが、今回の世論調査では支持率29%を獲得してトップになった。バイデンはまだ出馬を表明していないが、24%で2位に入り、ブティジエッジは9%で3位となった。

 

カマラ・ハリス連邦上院議員(カルフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は8%ずつで4位タイに入った。続く5位には7%でエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)がつけた。

 

今回の世論調査でも、数か月前の知名度の低さにもかかわらずブティジエッジの台頭を示す結果となった。先週発表されたアイオワ州での世論調査の結果でもブティジェッジはバイデンとサンダースに続く3位となった。

 

エマーソン大学世論調査部長スペンサー・キンボールは月曜日に声明を発表した。その中で次のように述べた。「まだ予備選挙が始まったばかりの段階であるが、ピート市長は有権者の想像力をかき立てる候補者となっている。2月中旬、彼の支持率はゼロ%で、3月には3%、それが4月の現時点で9%となっている」。

 

キンボールは、バイデンがここ数週間で支持を失ったようだと述べた。2月の時点ではバイデンの支持率が27%、サンダースは17%でリードしていた。3月の時点では26%でサンダースと同率となっていた。ここ数週間、バイデンは公の場で複数の女性に不適切な接触をしたとして告発された。しかし、民主党支持の有権者のおよそ半分は今回の告発は投票行動に影響を与えないと述べた。


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バイデンが最終的に出馬しないということになると、サンダースは良い強い立場になることが考えられる。今回の世論調査では、バイデン支持者の31%がヴァーモント州選出の連邦上院議員サンダースを2番目の選択肢として選んだ。バイデン支持者の中でブティジェッジを2番目の選択肢として選ぶのは17%で、オロークを選ぶのは13%だった。


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今回の世論調査は2019年4月11日から14日にかけて登録済有権者914名を対象に実施され、誤差は3.2ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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