古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ピート・ブティジェッジ

 古村治彦です。

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の有力候補者カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が選挙戦からの撤退を発表した。支持率が低迷し、政治献金も集まらない中で、資金がなくなって選挙戦が続けられないと発表した。
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 支持率ではトップ3に入る時期もあったが、7月以降は支持率下落が止まらず、第4位の位置をインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジに完全に奪われてしまっていた。挽回は不可能と判断し、早めに撤退ということになった。これで民主党の金城湯池であるカリフォルニア州から民主党所属の大統領が生まれる機会は失われた。民主党はアメリカ東西両海岸地区を支持基盤としているが、ロッキー山脈から西の各州の出身者が大統領になったことはない。共和党で言えばリチャード・ニクソン、ロナルド・レーガンがいるのに、民主党ではいないのだ。
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 カマラ・ハリスは最初から有力候補として捉えられていたが、自分の立場を明確にできなかったことが選挙戦撤退にまでつながってしまった。検察官、カリフォルニア州司法長官、連邦上院議員としての経歴、非白人のマイノリティとして生まれたが刻苦勉励で這い上がってきた努力と根性、才能といった点が強みとなるはずであった。

 しかし、ハリスはリベラル左派なのか、穏健中道派なのかが最後まではっきりしなかった。手をこまねいているうちに、他の候補者たちが独自の立場を確立していったが、ハリスは最後までどっちつかずの印象を与えるだけだった。

 ハリスはしかしながら、副大統領候補の有力候補となる。特にジョー・バイデン前副大統領とは親しい関係にあり、バイデンが大統領選挙の民主党指名候補になれば、バイデンから指名を受ける可能性がある。バイデンとならば考えを合わせてコンビとしてやっていけるだろう。私は以前から、ハリスがバイデンに副大統領候補になるだろうと書いている。私は、リベラル左派のエリザベス・ウォーレンとバーニー・サンダースが組み、一方、バイデンとハリスが組むという形になると考える。ハリスはまた大票田のカリフォルニア州を地盤としているので、彼女の動向、具体的には誰を推薦支持するかで、予備選挙の動きは大きく決まるように思う。そういった点で、ハリスは良い時期に選挙戦から撤退したと思う。ただ次があるかというとそれはないのではあるが、傷が浅いうちに撤退できたと思う。

 ハリスは他の撤退した候補者たちとは違い、これからも動向が注視される人物だ。選挙戦撤退してからの方が注目が集まるという変なことが起きるだろう。

(貼り付けはじめ)

カマラ・ハリスが大統領選挙から撤退(Kamala Harris drops out of presidential race

リード・ウィルソン、ジョナサン・イーズリー筆

2019年12月3日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/472820-kamala-harris-drops-out-of-presidential-race-reports

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は火曜日、民主党予備選挙の選挙運動を停止すると発表した。ハリスはひとたびライジングスターであったが、ここ数カ月は選挙戦の状況はどん底になっていた。彼女は政治的才能を維持可能な選挙運動に転換することができなかった。

ハリスが選挙戦に出馬した当初、有力候補と考えられていた。人々の関心を集める生い立ち、演説会など人々の前に姿を現す際の存在感、アメリカ国内最大でかつ最も豊かな州であるカリフォルニア州におけるしっかりした政治献金基盤といった点で有力候補だと考えられた。彼女は出身地のカリフォルニア州オークランドで出馬宣言を行うために集会を開いたがその時には数千人の人々が集まった。しかし、それから11か月後、ハリスは記者団に対して強力な選挙運動を続けるための財政力がなくなってしまったと語ることになった。

ハリスは声明の中で次のように書いている。「私は選挙運動について詳細に評価し、全ての角度から見るように努めた。そして、私の人生において最も厳しい決断を下すことにした。大統領選挙を続けるために必要な財政上の資源がなくなってしまった。私は大富豪ではない。私は自己資金で選挙運動を続けることはできない。選挙戦を続けていく中で、選挙資金集めがどんどん困難になっていった」。

ハリスは続けて「誠実であろうとするならば、私は自分ではできないと考えているのに、それを続けることができると私の支持者やヴォランティアの方々に言うことはできない」と書いている。

これまでの11カ月の選挙戦の中で、ハリスには、当時のバラク・オバマ連邦上院議員(イリノイ州選出、民主党)の辿ったコースである、州レヴェルの公職から連邦上院議員、そしてホワイトハウスへという道のりをたどるだろうと考えられる機会が何度かあった。彼女は若者とアフリカ系アメリカ人有権者が作ったオバマ連合(Obama’s coalition)を再び結集させたいと望んだ。ハリスは今回の予備選挙の候補者たちの中でも傑出した討論をリードする能力を持っていた。

ハリスは堅実な選挙運動を展開した。カリフォルニア州に住むヴェテランのストラティジストを集めたブレイントラスを作った。ストラティジストたちはハリスのこれまでのキャリアで助言を与えてきた人々だった。また、カマラ・ハリスの妹マヤもこのブレイントラストに参加した。彼女は民主党系の政策専門家として実績を積んできた人物だ。ハリスはアイオワ州の活動家の中でも重要な人物たちからの推薦支持を得たし、全米で最初に党員集会が実施される重要なアイオワ州に多くのオーガナイザーを投入した。

民主党系のストラティジストであるが今回の大統領選挙には関与していないダグ・ソーネルは「ハリスは本当に素晴らしい選対を組んでいた。彼女のティームには本当に優秀で、才能あふれる人たちが揃っていた。彼女は本当に素晴らしいスタートを切った。しかし、それが彼女の選挙運動に対して常に高い基準を設定することにもなってしまった」。

しかし、ハリスは初期の熱狂を安定した支持に転換させることに苦闘した。他の候補者たちはイデオロギーな立場を明確にさせ、民主党予備選挙に参加予定の有権者たちにとっての重要な諸問題に対処するための計画を発表することで有権者の支持を集めようとしてきた。その中でハリスは自身の立場をはっきりさせず、選挙戦でのテーマと戦略を色々とつまみ食いしているように思われた。

他の候補者たちはアメリカの医療システムをどのように劇的に改善するかについて自身の立場を選択した。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)が連邦上院に「メディケア・フォ・オール」法案を提出した際、ハリスは共同提出者となったが、その後、共同提出を取り下げた。討論会の席上、ハリスは民主党内部の分裂線となっている医療システムについての自身の考えを明確にかつ簡潔に示すことができなかった。

ハリスは自分が持つ最善の2つの資産を利用する方法を見つけることができなかった。2つの資産とは、2020年の民主党全国大会に最大数の代議員を送り込む地盤としているカリフォルニア州と厳格な検察官だったという経歴だ。検察官としての経歴は討論会での激しいパフォーマンスと存在感に資するものだ。

討論会の席上、トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)はハリスのカリフォルニア州司法長官としての記録を激しく批判した。ギャバードはマイノリティと麻薬関連の微罪を犯した人々を過剰に収監したと批判した。ハリスはカリフォルニア州での世論調査で7月に1回だけトップに立った。

ハリスは自身の立場をどのように取るかについて議論を続けたが、他の候補者たちはハリスの周囲の堀を埋めていった。ハリスが取るべき立場を他の候補者たちが取るようになっていったのだ。ジョー・バイデン前副大統領は自分自身を、トランプ大統領を倒せる可能性が最も高い人物と位置付けた。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は進歩主義派の代表として、諸政策を次々と発表している。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは選挙戦の初期の段階で人々の支持を集めることが出来た時期を利用して自分自身を中道派の候補と位置付けた。

ハリスはこうした位置づけを試み、失敗した。

ソーネルは次のように述べている。「ハリスは彼女の選挙運動において自分自身の明確な性格付けをすることができなかった。他の候補者たちは自分の立場や立候補の理由を次々と変えていった。選挙戦当初からハリスは検察官としての経歴をどのようにして自分の強みとして利用するかということが分かっていないようだった」。

ハリスは選挙運動において上昇局面をつかむことに苦戦した。ハリスの最大の上昇局面は1回目の民主党討論会にバイデンと対峙した時だった。その後、ハリスは短期間ではあったが政治献金額を伸ばし、世論調査での支持率を上昇させた。しかし、そうした勢いを安定した支持に転換することに失敗した。

ハリスの世論調査での支持率の数字は第1回目の討論会の後に最高を記録した。しかし、その後は継続的に下落していった。8月になって全国規模とアイオワ州での世論調査で支持率が10%を割り、それ以降は回復しなかった。

ハリス選対はボルティモアに本部を置いていたが、選対内部で緊張関係が高まっていった。カマラ・ハリスの妹であり民主党系の政策専門家であるマヤ・ハリスが選対責任者フアン・ロドリゲスとスタッフの人事、支出、政策決定に関して衝突した。有力な支持者たちはカマラ・ハリスに対してロドリゲスを解雇し、コンサルタント・ティームの力を取り上げるように公の場で進言した。

ここ数週間、政治献金の集まりがスローダウンしたことを受けて、ハリスはアイオワ州に持てる力を注ぐと発表し、その他の早期に予備選挙が実施される各州の選挙スタッフを解雇していた。

ハリスは12月の民主党候補者討論会の2週間前に選挙戦を止めたということになる。候補者討論会は2019年12月19日にロサンゼルスで実施予定だ。ハリスは既に参加条件をクリアしていたし、スーパーPACはアイオワ州の各テレビ局の放送時間の購入を始めたばかりだった。

スーパーPACは火曜日、放送時間の購入と保持のキャンセルを開始した。

ライヴァルや支持者たちはハリスが選挙戦からの撤退を発表した後で、彼女に賛辞を贈った。

アイオワ州メイソンシティでの選挙集会に参加直後、バイデンは「彼女は一流の知識人であり、一流の候補者であり、本物の闘士だった。私は彼女の選挙戦撤退について複雑な感情になっている。そのような感情になっているのは彼女が首尾一貫した人物であり、才能に溢れた人物だからだ」と語った。

ハリスは選挙戦から撤退したが、国政レヴェルでの存在感がなくなるということではない。彼女は副大統領候補の有力候補と見られている。スーパーチューズデーの時にカリフォルニア州で予備選挙が実施されるが、それまでにハリスの支持を得たいとどの候補者も望むことだろう。

民主党全国委員会の委員でカリフォルニア州出身のボブ・マルホランドは次のように述べた。「カリフォルニア州民はハリス上院議員を誇りに思うだろう。他の候補者たちにとってカリフォルニア州で支持を伸ばすことは難しい。ハリス議員にとって全国規模で支持を伸ばすことは難しかったが彼女はよく戦った。今回はうまくいかなかったということだ」。マルホランドはハリスの党指名獲得への支持を表明していた。

ハリスはトップ集団の候補者としては初めての脱落者となった。また今週になって3人目の脱落者ともなった。今週はモンタナ州知事スティーヴ・ブロック(民主党)とジョー・セスタク元連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)が選挙戦からの撤退を表明している。ハリスの連邦上院議員の任期は2022年までとなっている。

火曜日、ハリスが選挙戦撤退を発表した直後、カリフォルニア大学バークリー校政治研究所が『ロサンゼルス・タイムズ』紙に発表した世論調査の結果では、カリフォルニア州在住の民主党支持の有権者の61%がハリスは選挙運動を止めるべきだと答えた。

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ハリスの選挙戦からの撤退を受けてのギャバードの発言:「私は彼女のアメリカ国民に奉仕したいという真摯な思いを尊敬します」(Gabbard on Harris leaving race: 'I respect her sincere desire to serve the American people'

レイチェル・フラジン筆

2019年12月3日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/472847-tulsi-gabbard-responds-to-kamala-harris-leaving-race-i-respect-her-sincere

大統領選挙民主党予備選挙候補者トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)が、カマラ・ハリス連邦上院議員が火曜日に大統領選挙からの撤退を発表したことを受け、「ハリスのアメリカ国民に奉仕したいという真摯な思い」を尊敬すると述べた。

ギャバードとハリスは選挙戦でやり合っていた。ギャバードはツイッター上で「選挙戦を懸命に戦ったカマラ・ハリス、彼女のご家族、支持者に心からの敬意を表します」と書いた。

ギャバードは続けて「私たちはいくつかの問題で同意できなかったのですが、私を含む多くの人々は彼女のアメリカ国民に奉仕したいという真摯な思いを尊敬することでは一致しています。私は、アメリカが直面する諸問題について対処するために共に働くことを希望しています」と書いた。

ハリスは火曜日、多くの人物が立候補している大統領選挙民主党予備選挙からの撤退を発表した。ここ最近、ハリスは世論調査の支持率の数字と政治献金額の減少に直面していた。

ハリスは声明の中で「選挙運動を続けるために飛鳥な財政的資源がなくなってしまった」と書いている。

ハリスとギャバードはお互いを批判し合っていた。ギャバードは今年初め、「ハリスにはアメリカ軍の最高司令官の資格はない。彼女には外交政策分野での経験がなく、激しい気性で大統領に向かない」と述べた。

ギャバードはハリスのカリフォルニア州司法長官としての記録を批判した。

一方、ハリスはギャバードがフォックスニュースに出演したことを攻撃し、トランプの元首席戦略官のステイ―ヴ・バノンと仲が良いことを非難した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙はバイデンのリードは変わらない状況だ。しかし、トップ3名による接戦となっており、サンダースとウォーレンの動き次第ではバイデンがトップから落ちるということも考えられる。全体的に支持率が伸びやなんでいる中で、ピート・ブティジェッジとマイケル・ブルームバーグが支持率を伸ばしている。しかし、バイデン、サンダース、ウォーレンのトップ3にははるかに及ばない。
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 マイケル・ブルームバーグはこれから莫大な資金を投入して宣伝活動を行うようだが、これが果たしてどれほど効果があるのかは疑問だ。「金持ちのリベラル」というのは「偽善者」と同じ意味と捉え、また、民主党から共和党、また民主党へ戻ってきたという動き方を嫌う有権者もいる。トップ3の中に入っていくことは難しい。

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 ブルームバーグが支持を伸ばすと割を食うのは穏健中道派のバイデンであって、そうなれば相対的にサンダースとウォーレンに有利に働くことになる。最終的にサンダースとウォーレンのどちらかが選挙戦を諦めてどちらかの支持に回るということになればリベラル左派の一本化となり、単純計算ではバイデンを上回ることになる。

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 民主党内部の分裂傾向は2016年の大統領選挙から継続中であり、党内をまとめて大統領選挙で勝利を収めるだけの人材がいない。また、名前が挙がる人々が軒並み70代ということで、どうしても健康不安が取り沙汰されるし、フレッシュさを感じないということになる。

 こうなれば、ドナルド・トランプ大統領の再選可能性はぐっと高まる。民主党内部でつぶし合って疲弊してくれればそれでよい、それを見物している(時々油をかけて勢いをつけさせる)、ということになる。2008年、2012年の大統領選挙で、バラク・オバマに負けた共和党もそういう状況だった。

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世論調査:バイデンは全国規模の世論調査でサンダースに9ポイントをリードしている(Poll: Biden holds 9-point lead over Sanders nationally

マーティン・ジョンソン筆

2019年11月26日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/472082-poll-biden-holds-9-point-lead-over-sanders-nationally

毎週発表される「モーニング・コンサルト」社の世論調査で、ジョー・バイデン前副大統領は全国規模でバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して9ポイントをリードしている。

バイデンの支持率は30%、サンダースは21%、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は15%となった。

トップ3名以外に支持率2桁を獲得した候補者はいなかった。

前回のモーニング・コンサルト社の世論調査では、バイデンの支持率は32%、サンダースは20%、ウォーレンは17%だった。

ウォーレンの支持率は最近になって伸びが鈍化している。10月20日のモーニング・コンサルト社の世論調査でウォーレンはバイデンに続く第2位となり支持率は21%だった。

世論調査には早期に予備選挙と党員集会が実施されるアイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州の各州のデータも含まれている。各州の世論調査の結果では予備選挙は接戦になっており、バイデンの支持率は26%、サンダースは23%、ウォーレンは18%だった。

今回の世論調査は2019年11月21日から24日にかけて8102名の登録済有権者を対象に実施された。早期に予備選挙が実施される各州の対象者はより少ない372名だった。全国規模の世論調査の誤差は1ポイント、早期に予備選挙が実施される各州の世論調査の誤差は5ポイントだ。

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 民主党予備選挙は、左派のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が目立っている。一方、トップを走っているジョー・バイデン前副大統領は中道穏健派であり、アイオワ州でトップに立っているインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジもまた中道穏健派に分類されている。

 今回の大統領選挙民主党予備選挙で左派と中道穏健派の争点となっているのは、メディケア・フォ・オールだ。簡単に言うと、国民皆保険制度のために政府がすべてを取り仕切るようにすべきだという左派と、それはあまりにもアメリカの現実から外れているという中道派の争いだ。また、中道派は大学の学費無償化についても懐疑的だ。ブティジエッジは、大学に行かない人も多くいるのに無償化するのは不公平だと述べている。

 「民主党が全体的に左に寄り過ぎだ」「社会主義的すぎる」という批判は根強い。左派・進歩主義派のウォーレンとサンダースの支持率を合わせると35%から40%となる。左派や進歩主義派が過半数を占めている訳ではないが、かなりの支持を集めている。

 「しかしこれでは共和党支持者は仕方がないにしても、支持政党を持たない有権者にとってアピールしない、あまりにも急進的だ。そうなれば現職のトランプ大統領には勝てない」と批判が出ることになる。

トランプ大統領が共和党にしては過激なそして急進的な主張で接戦ながら当選したという事実(保護貿易や国債を発行してでもインフラ整備をやるというのは伝統的な主流派共和党勢力とは相いれない)は忘れられている。トランプ大統領は国内政策の面で左に寄せた。それで民主党を支持していた白人労働者たちの支持を得て当選できた。それならば民主党が大統領選挙で勝利するためには、その人たちからの支持を取り返さなければならない。

そこで民主党中道派であり主流派を代表するバイデンが出たところで勝てるのだろうか、ということになる。民主党内の声ではバイデンは当選可能性(electability)が高いということになる。しかし、彼が人口グループで言えば白人労働者、地域で言えば中西部の各州を取り返すだけのアピール力とパワーがあるのかというと、年齢や失言のことを考えると期待できないということなる。

そこで37歳のピート・ブティジェッジだということになる。ブティジエッジは性的少数者ということもありリベラルな装いができるが、本質は中道穏健派だ。オバマ前大統領も期待の若手ということで支持率を伸ばしつつある。しかし、国政レヴェルでの経験もなく、これからいろいろと批判に晒されていくことになる。そうしたことを乗り越えて、これから民主党の有力政治家となっていくだろうが、今回の大統領選挙には間に合わない。

民主党がホワイトハウスを奪還するのはしばらく先ということになるだろう。

(貼り付けはじめ)

メモ:中道穏健派が民主党予備選挙のトーンを変化させる(The Memo: Centrists change tone of Democratic race

ニオール・スタンジ筆

2019年11月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/471010-the-memo-centrists-change-tone-of-democratic-race

中道左派がアメリカ大統領選挙民主党予備選挙で反撃しつつあるのだろうか?

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジはアイオワ州で支持率を伸ばしている。元マサチューセッツ州知事ディヴァル・パトリックが選挙戦に出馬し、大富豪で元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグが出馬を検討中だ。バラク・オバマ前大統領も民主党に対してアメリカの有権者が全面的な変化を求めているという過大な判断をしないようにと警告を発している。

こうした動きは連続して起きており、予備選挙の雰囲気を変えつつある。予備選挙はこれまで進歩主義派のエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)の台頭が大きな話題となっており、またジョー・バイデン前副大統領が主張する中道派の諸政策は民主党の支持基盤の考えから外れているのではないかという疑問を多くの人々が持っていた。

金曜日、ワシントンを訪問したオバマ前大統領は次のように語った。「アメリカはこれまでと同様、革命などよりも改善により関心を抱く国だ。平均的なアメリカ国民は、私たちは現在のシステムを完全に破壊し、作り直す必要があるなどとは考えない」。

オバマ前大統領の介入は直接的なものではなかった。オバマは彼の行った改革が十分ではなく、もっとやれたのではないかと主張する人々には反対しなかったが、ウォーレンやバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)のような進歩主義派が主張する急進主義よりも漸進主義を支持する発言を行った。

予備選挙の情勢が流動的で、中道派が盛り返しているということを示しているのは、ウォーレンがメディケア・フォ・オール政策の実現を大統領就任後すぐに実行しないということを明確にしたことだ。ウォーレンは大統領に選ばれたら、メディケア・フォ・オールを就任3年目の終わりまでに成立させるつもりだと金曜日に発言した。

専門家たちの多くは、ウォーレンの動きは、「ウォーレンは一般選挙の有権者にとっては急進すぎる立場に立っている」と主張する人々に対する妥協だと思われている。急進的な立場に立っていることは大きな弱点となり、民主党員や支持者は予備選挙で有力なウォーレンがこれでは来年11月にトランプを倒せないと絶望的になっていると考える人たちも多い。

民主党系ストラティジストのジュリー・ロジンスキーは次のように語っている。「国民皆保険よりも自分の現在の医療保険を維持したいという人々が一定数いるということから、ウォーレンの国民皆保険制度の主張で有権者の支持を失うのではないかという懸念を持っている人々を宥めるための一つの方策としてすぐには導入しないと明言したのだと思う」。

ウォーレンとサンダースが、アイオワ州でのブティジェッジの台頭に懸念を持っていることは間違いない。アイオワ州ではリベラル派の活動家たちが党員集会をリードする州である。最近の2回の党員集会は共に激戦となり、2016年の時には最終的に党の指名候補となったヒラリー・クリントンに対してサンダースは肉薄し、2008年の時には当時連邦上院議員だったオバマがヒラリーを倒した。ヒラリーは3位に沈んだ。

『デモイン・レジスター』紙とCNNの共同世論調査の結果が土曜日に発表された。アイオワ州の党員集会参加予定者の25%がブティジェッジを大統領の代位市選択肢として挙げた。ブティジェッジから少し差があって第2位にウォーレンが入り16%、サンダースとバイデンは15%だった。

更に言うと、世論調査の結果からは、党員集会参加予定者たちはウォーレンやサンダースよりもブティジェッジとバイデンをより支持していることが分かる。

有権者の63%がブティジェッジの政治観は「大体正しい」と答え、バイデンに関しては55%がそのように答えた。ウォーレンとサンダースの数字はより低い。それぞれ48%と37%だった。

党員集会参加者の過半数にあたる53%がサンダースの政治観は「リベラルすぎる」と考え、ウォーレンについては38%がそのように考えている。

ブティジェッジはリアルクリアポリティックスが出しているアイオワ州での世論調査の平均でリードしている。

本紙の取材に応じた複数の民主党系ストラティジストは最新の世論調査の結果にとらわれ過ぎてはいけないと懸念を表明している。彼らは予備選挙の情勢が流動的だとしている。また、ブティジェッジはアイオワ州で重点的にテレビCMを放映していると指摘する人たちもいる。

ブティジェッジの台頭に疑念を持つ人々はまた、ブティジェッジはニューハンプシャー州の世論調査で支持率を上昇させているが、それでもトップ3の候補者たちから遠く置いて行かれている状態だと述べている。こうしたことは、民主党内において全国規模で親中道派の流れが起きているという考えに反していることを示している。

匿名のある民主党系ストラティジストは露骨に「アイオワ州でブティジェッジが大量リードしていると言うけど、彼の支持率はたったの25%だ!それで大量リードだなんだというのはジョークでしかないということになる」と述べた。

このストラティジストはまた次のように述べた。「民主党は進歩主義的な政党のままだと私は思う。また党は左側に動いている。しかし、左派に与しないというのならば、自分の主張を擁護できるようにならねばならない」。

進歩主義派の有権者は、メディアがブティジェッジに関心を持つこと、ブルームバーグとパトリックに出馬に関して報道をすることは、やり過ぎだと感じているようだ。

サンダースを支持している民主党系ストラティジストであるジョナサン・タシニは、白人が大多数を占めるアイオワ州での各種世論調査の結果は全国規模の民主党の流れを示しているという考えには「全く動揺しない」と述べている。

そして、タシニは続けて次のように述べた。「アイオワ州におけるこれまでの大統領選挙を振り返ってみれば、エネルギーを投入して世論調査の数字を上げる人々が出てくるのが通例だ。しかし、党員集会の人までにその勢いを維持できるかは分からない」。

また、タシニは左派の候補者たちに対する怒りの力を過小評価しないことが重要だとも述べている。

タシニは「政治献金者、専従党員、議員たちが属している中道穏健派のエスタブリッシュメントは進歩主義派の人々が民主党を指導して欲しくないと思っていることは間違いない。それは、進歩主義派がリードするようになると、エスタブリッシュメントの地位と立場、権力が脅かされると考えているからだ」と述べた。

他のストラティジストと同じくロジンスキーは、結論を出すには早すぎると述べている。

ロジンスキーは、民主党支持の有権者たちがたった一つの最重要の基準に合う候補者を探している、その基準とはトランプを倒せる能力だ、と述べている。

ロジンスキーは中道派の候補者たちを支持するのにイデオロギー上の理由は存在しないと述べた。

彼女は「中道派の支持にはイデオロギーではなく、当選可能性が基礎となっている」と述べた。

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 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の情勢について改めてお伝えする。アメリカのテレビ局CBSの世論調査の結果などから見て、予備選挙は大接戦であるが、バーニー・サンダース連邦上院議員の動向次第でトップがジョー・バイデン前大統領になるか、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員になるかという情勢だ。民主党予備選挙はバイデン、ウォーレン、サンダース、そしてインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの4名がトップ集団を形成し、他の候補者たちは大きく置いていかれている。CBSは世論調査の結果などを反映させて、民主党予備選挙を次のように計算している。

CBSpollsdelegatesestimates201911001

 トップはバイデンであるが、僅差でウォーレンが続き、サンダースが3位につけている。サンダースがウォーレンを応援するとなると単純計算ではバイデンを上回り、過半数を獲得する。しかし、事はそう単純ではない。サンダースの支持者たちはウォーレンを民主党主流派寄りだと見ており、もしサンダースが選挙戦から撤退し、ウォーレンを応援するとなっても全員が素直に応援するとはならない。ウォーレンはサンダースの公約のかなりの部分を引き継ぐと約束しなければならないが、そうなると、ウォーレン支持者の一部が脱落することになる。だが、ウォーレンとサンダースが共闘するとなるとバイデンにとっては大きな脅威となる。下に掲載する通り、有権者はサンダースとウォーレンは「リベラル過ぎてトランプを倒せない」と考えている。そうなるとやはりバイデンという流れにもなる。現在、ピート・ブティジェッジが勢いを取り戻しているのは中道派にすべきという流れに乗っているからであろう。しかし、ブティジェッジがここからトップまで駆け上がることは難しい。来年のスーパーチューズデーまで選挙戦で粘りを見せて、その後は撤退して、州知事か連邦上院議員選挙を目指すということになるだろう。ブティジェッジはユーモアがあり気取っていないし、現実的な人物という評価が定まってきており、これからの転進にはプラスだ。

cbspollstooliberaltobeattrump201911001

 早期に予備選挙が実施指される各州にはそれぞれ特徴があり、アイオワ州は全米で最初に予備選挙(党員集会)が実施されるということで、各候補が力を入れる。中西部に位置しており、東部に比べて保守的だ。ニューハンプシャー州は独立の気概が強く、東部のリベラルな気風もあり、判官贔屓という特徴もある。サウスカロライナ州は南部各州の特徴でもあるが、有権者に占めるアフリカ系アメリカ人の割合が高く、民主党主流派の金城湯池だ。ネヴァダ州はアメリカ西部に属し、過激なリベラルな面もあるが、総じて民主党主流派が強い。

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 CBSの世論調査の結果では、アイオワ州は大接戦だが中西部出身のブティジエッジが支持を伸ばしている、ニューハンプシャー州ではウォーレンやサンダース(ともに東部が地盤でリベラル左派)が強く、サウスカロライナ州ではバイデンが圧倒的な支持を集めており、特徴の通りの結果が出ている。ネヴァダ州も同様だ。

 選挙情勢はバイデン有利ではあるが、優位ではない。サンダースの動き次第でウォーレン勝利の可能性がぐっと高まる。これから目を離せない展開になりそうだ。

(貼り付けはじめ)

世論調査:バイデンはサウスカロライナ州で20ポイントのリード(Poll: Biden holds 20-point lead in South Carolina

ジョン・バウデン筆

2019年11月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/470990-poll-biden-holds-20-point-lead-in-south-carolina

サウスカロライナ州での世論調査の最新結果が発表され、ジョー・バイデン前副大統領は彼と接戦を演じているエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して大量リードしている。
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月曜日に発表されたキュニピアック大学の世論調査の結果で、バイデンの支持率は33%となり、ウォーレンは20ポイント差をつけられて13%、サンダースは11%となった。

上位3名以外に二桁の支持率を獲得した候補者はおらず、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは第4位につけたが支持率は6%だった。

ブティジエッジに肉薄したのは大富豪のトム・ステイヤーで支持率は5%だった。ステイヤーは遅れて出馬したのだが、著名な政治家たち、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)とカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)よりも高い支持率を記録した。

サウスカロライナ州の予備選挙ではバイデンは強力な支持を得ている。しかし、アイオワ州、ニューハンプシャー州、カリフォルニア州といった早期で予備選挙が実施される州や代議員数が多い州ではサンダースやウォーレンの後塵を拝している。

今回のキュニピアック大学の世論調査はサウスカロライナ州在住の民主党予備選挙参加予定者768名を対象に2019年11月13日から17日まで実施された。誤差は4.8ポイントだ。

=====

新しい世論調査の結果ではアイオワ州ではトップ4名が接戦を展開(New poll shows four top-tier 2020 candidates in Iowa

レベッカ・クレア筆

2019年11月17日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/470838-new-poll-shows-four-candidates-as-defined-top-tier-in-iowa

アイオワ州の有権者たちはアメリカ大統領選挙予備選挙で分裂している。最新の世論調査の結果では、トップ4名の候補者が誤差の範囲内の差でトップをめぐって大接戦を展開している。

CBSYouGov共同世論調査の最新の結果が日曜日に出て、ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は予備選挙(党員集会)が全米で最初の実施されるアイオワ州で支持率22%を獲得し、トップタイとなった。

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは僅差で追い21%、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は18%の支持率を獲得した。それぞれの差は世論調査の誤差4.1ポイント以内になっており、上位4名がアイオワ州でのトップをめぐって大接戦を演じていることを示している。

上位4名以外に二桁の支持率を獲得した候補者はいなかった。カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は5%の支持率でタイだった。

CBSYouGovの共同世論調査での支持委率の推移を見ると、ブティジエッジは15ポイントも支持率を伸ばしたことが分かる。9月の調査の時の彼の支持率は6%だった。

サンダースの支持率は9月に比べて3ポイント上昇となり、ウォーレンの支持率は10ポイとの下落となった。バイデンの支持率は3ポイントの減少となった。

ブティジェッジの台頭は土曜日に発表されたCNNの世論調査の結果からも分かる。ブティジェッジの支持率は25%で、サンダースとバイデンに対して10ポイント、ウォーレンには9ポイントの差をつけて第1位となった。

今回のCBSYouGovの共同世論調査は有権者登録済の民主党支持有権者856名を対象に2019年11月6日から13日にかけて実施された。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙はジョー・バイデン、エリザベス・ウォーレン、バーニー・サンダース、ピート・ブティジェッジがトップ集団を形成し、カマラ・ハリス、エイミー・クロウブシャー、コーリー・ブッカー、フリアン・カストロがそれに続く展開となっている。そこに食い込んでいるのがIT実業家アンドリュー・ヤンとトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)だ。2人は国政レヴェルではアウトサイダーだが、有名な上院議員や元閣僚をしのぐ勢いを見せている。
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友に選挙運動を行うアンドリュー・ヤンとトゥルシー・ギャバード

 11月20日に民主党の討論会が開催される。11月13日までに参加条件をクリアしなければならなかった。参加条件は(1)政治献金者数16万5000人以上、20州以上から最低600名上の献金者を確保する、(2)9月13日から11月13日までの間に実施された世論調査のうち、民主党全国委員会が承認した世論調査の支持率の数字で、(a

)全国規模の世論調査で4回以上3%以上の支持率を記録するか、(b)予備選挙が早期に実施される各州(アイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州)の世論調査で2回以上5%以上を記録するというものだった。

 11月の討論会の参加条件をクリアしたのはバイデン、ウォーレン、サンダース、ブティジェッジ、ハリス、クロウブッシャー、ブッカー、大富豪のトム・ステイヤー、そしてヤンとギャバードだ。前閣僚のフリアン・カストロは政治献金者数の条件はクリアしたが、世論調査の数字に関する条件はクリアできなかったので参加できない。

 12月の討論会(12月19日)の参加条件は更に厳しくなり、献金者数は20万人以上、20州以上から800人以上、全国規模の世論調査で4回以上4%以上を記録するか、早期に予備選挙が実施される各州での世論調査で2回以上6%以上を記録しなければならない。期限は12月12日までだが、現在のところバイデン。ウォーレン、サンダース、ブティジェッジ、ハリス、クロウブシャーが条件をクリアしている。こうした人々に続くのがヤンとギャバードで、ブッカーとカストロは2人に置いていかれている。ヤンとギャバードは条件クリアまであと一息といったところだが、ブッカーとカストロは厳しい状況だ。

 ヤンとギャバードという非主流派と反主流派の候補者の人気が上がっているのはやはり民主党主流派に対する不満が人々の間に多くあることが理由だろう。2016年の大統領選挙で民主党全国委員会がヒラリー・クリントンを勝たせるために贔屓をしていたことが明らかになり、民主党に対する信頼は地に落ちた。その時の委員長だったワッサーマン=シュルツは今でもフロリダ州選出の連邦下院議員を続けられているというのは、民主党の腐敗体質を象徴するものだ。

 ヤンとギャバードが党の指名候補になることはないだろうが、これからどれだけ暴れることが出来るか注目だ。

(貼り付けはじめ)

名前が挙がらない非主流の候補者たちが有名な候補者たちを支持率で追い抜く(Outsider candidates outpoll insider candidates

ジョナサン・イーズリー筆

2019年11月12日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/470125-outsider-candidates-out-poll-insider-candidates

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)とIT実業家アンドリュー・ヤンはワシントンのインサイダーである有名政治家たちを支持率で追い抜くということが起きている。これは無名の非主流派、反主流派の候補者たちが国政の場で影響力を持って欲しいという人々の熱望を示すものである。

ニューハンプシャー州で実施された2回の世論調査でギャバードとヤンは、より知名度の高いカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)といった候補者たちに追いつく、もしくは追い抜いている。

民主党内部ではギャバードとヤンの台頭に気づき始め、2人がニューハンプシャー州でトップ集団を形成している候補者の中の一人を引きずり下ろす可能性があると噂し始めている。ギャバードとヤンの支持率を足すと10%に達している。

各種世論調査によると、ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジがトップ集団を形成し、アイオワ州とニューハンプシャー州で地歩を固めようと奮闘している。

民主党内部ではギャバードもしくはヤンがトップ集団に挑戦するにたるだけの支持率を獲得できるかについて疑念を持っている。それでも2人の候補者たちは人々を驚かせ続ける。

しかし、ニューハンプシャー州の予備選挙は独立心の強い有権者による大番狂わせが起きる可能性がある。ニューハンプシャー州では民主党予備選挙に支持する政党を表明していない有権者と共和党支持の有権者が参加可能だ。

ニューハンプシャー州は特に独立心の強い州として知られている。サンダースは無党派と若い有権者からの支持を固めようと躍起になっているが、こういった人々はヤンにも注目しており、ニューハンプシャー州の有権者の特性はサンダースにとって脅威となる。

ニューハンプシャー州の有権者の特性はまたバイデンの支持を減らす可能性もある。バイデンは民主党内部の中道穏健派と保守派からの支持を必要としているが、こうした人々の中にはギャバードを注目している人たちもいる。

匿名のニューハンプシャー州の民主党系ストラティジストは「ニューハンプシャー州の予備選挙はいつも予測不可能なのだ」と述べている。

CNNとニューハンプシャー大学がニューハンプシャー州で実施した最新の世論調査でヤンの支持率は5%を記録した。クロウブッシャーと同率、ハリスとブッカーを追い抜く結果となった。また、キュニピアック大学のニューハンプシャー州での世論調査でヤンは支持率4%を記録し、クロウブッシャー、ハリス、ブッカーを追い抜いた。

IT実業家であるヤンはニューハンプシャー州とは太いつながりを持っている。ヤンはニューハンプシャー州の名門フィリップ・エクスター・アカデミーを卒業した。また、ニューハンプシャー州民主党の幹部は若い人たちの間でヤンを支持する熱意が広がっていると語っている。

キュニピアック大学の世論調査では、ニューハンプシャー州に住む18歳から34歳までの若い有権者たちの12%から支持を集めている。若い有権者層はサンダース選対にとって重要なグループである。

ヤンに関してはインターネット上で拡散されており、国民全員へのベイシック・インカムをはじめとする政策提案に関心が集まっている。これに人々は驚いている。

ヤンは12月の討論会の資金集めの条件を既にクリアしている。2019年第三四半期だけで1000万ドルを集めた。ヤンは同期の資金集めで6位につけ、5位のハリスの1160万ドルに肉薄した。

12月の討論会に参加するためには4つの世論調査の数字で条件をクリアしなければならないのだが、ヤンは2つの世論調査で条件をクリアしている。

ヤン選対責任者のザック・グラウマンは次のように述べている。「アンドリュー・ヤンは来る12月の討論会に参加することになる。アンドリューの“ヒューマニティー・ファースト・エコノミー”というメッセージがより多くの有権者に届いており、ヤンの支持率は各種世論調査で支持率を上げている」。

ギャバードはニューハンプシャー州の高速道路の近くに多くのサインボードが出ており、それ以外にも各地のビルボードが出ており、専門家たちの関心を集めている。

カリフォルニア州出身の民党全国委員会幹部のボブ・マルホランドは「私は9月上旬にニューハンプシャーを訪れたのだが、私が車を運転する道路全てにギャバ―ドの看板が出ているように感じた」と述べた。

ハワイ州出身のギャバードは民主党主流派に属する人々にとっては唾棄すべき人物となっている。2016年の大統領選挙民主党候補者ヒラリー・クリントンはギャバードを「ロシアのお気に入り」と呼び、第三党の候補者として大統領選挙に出馬して、トランプ大統領を勝たせるという秘密の計画があるのだと非難した。

ギャバードは連邦下院議員選挙での再選を目指さず、また無所属や第三党の候補者として大統領選挙に出馬することもないと明言している。

ヒラリー・クリントンがギャバードを非難したことは裏目に出た。ギャバードに対する関心が高まり、ニューハンプシャー州でキュニピアック大学の最新の世論調査では支持率6%にまで引き上げた。この数字はこれまでの世論調査の中で最も高い数字だ。

ギャバード選対の上級顧問マーク・バーグマンは次のように述べている。「民主党内部でどのような結果を引き起こすとしても彼女は正しいと確信することをこれからもやっていくニューハンプシャー州の有権者の皆さんが彼女のこのような姿勢に反応している。ニューハンプシャー州は独立心が強い場所であって、権力者に対して真実を語る候補者を評価しているのだ」。

キュニピアック大学の世論調査では、有権者登録をしている無党派の有権者たちの10%がギャバードを支持しているという結果が出た。これはサンダースにとって問題となる。2016年の大統領選挙民主党予備選挙でサンダースはニューハンプシャー州で楽勝であったが、立候補者が乱立している今回の予備選挙では苦戦している。

民主党系のストラティジストであるジョン・レイニッシュは次のように語っている。「ヤンとギャバードを支持する人たちはバーニーも支持している人たちだ。もし私がバーニーだったら、ニューハンプシャー州での2人の躍進についてきちんと分析するだろう」。

退役軍人であるギャバードは保守的もしくは中道穏健派だと自認している民主党員の9%の支持を得ている。潜在的にバイデンとブティジェッジの支持率を下げる可能性を持つ。両者は予備選挙で中道派からの支持を争っている。

もちろん民主党員たちは、2020年2月11日のニューハンプシャー州での予備選挙で実際の投票が実施される際に有権者たちがまだヤンとギャバードを支持するかどうか分からないが、2人はニューハンプシャー州のえっかに大きな影響を与えるだろうということを認めている。

2020年2月3日のアイオワ州の党員集会の結果で上位に食い込んだ候補者たちにギャバードとヤンの支持が流れる可能性はある。

それでも非主流の候補者たちはニューハンプシャー州の予備選挙で爪痕を残しているが、これは主流派への異議申し立てのエネルギーが民主党内で渦巻いていることを意味している。このエネルギーは2016年にサンダースのヒラリー・クリントンに対する挑戦と善戦以来はっきりとしている。

先月オハイオ州で開催された候補者討論会で、ヤンは人々の関心を集めた。ヤンは労働現場における自動化の影響に関してウォーレンと一対一でやりやった。他の候補者たちは、ヤンの「自由の配分」提案を革新的な提案だと指摘した。

民主党内では、デトロイトで開催された2回目の討論会においてギャバードがハリスを直接批判したことが、ハリスの支持率の低下を招いた可能性があると考えている。ハリスはそれまで上昇局面を迎えていたが、ギャバードがハリスはカリフォルニア州検事総長の権力を濫用したと批判して以降、選挙戦の勢いが衰えた。

当時、ハリスは、「トップ集団を形成する候補者」として、支持率の数字がゼロか1%しかない候補者からの攻撃に関して懸念を持っていないと述べていた。現在、ギャバードはいくつかの世論調査でハリスに追いつく、もしくは追い抜いている状況だ。

前述のレイニッシュは次のように述べている。「反主流派もしくは非主流派の候補者を求める有権者の欲望は確かに存在する。この点でニューハンプシャー州は特に際立っており、半主流派気質が強い場所だ。サンダースとウォーレンはこの反主流派気質にうまく取り入っているが、ハリス、クロウブッシャー、ブッカーといった候補者たちには厳しいものとなる」。

=====

11月の討論会の参加条件クリアしたのは誰だ(Who qualified for the November Democratic debate

―11月20日の討論会はMSNBCと『ワシントン・ポスト』紙が共同開催し、ジョージア州で開かれる

ケヴィン・シャウル筆

2019年11月14日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/politics/2019/10/14/who-has-qualified-november-democratic-debate/?arc404=true

10月の討論会に12名が参会したことに驚いた人たちも多いと思うが、恐れることはない。木曜日、民主党全国委員会は11月の討論会には10名が参加できると発表した。

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)が最後の条件クリアの候補者となった。締め切りの1週間前に参加条件をクリアした。フリアン・カストロ前住宅・都市開発長官とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)はこれまで全ての討論会に参加している。しかし、今回の討論会にはカストロは参加条件をクリアできず、オロークは11月1日に選挙戦からの撤退を表明した。

・それぞれの討論会で誰が条件をクリアしたか?

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新しいルールでは、候補者は民主党が承認した、9月13日から11月13日までに実施される世論調査のうち、4つの世論調査で支持率3%以上を記録するか、早期に予備選挙が実施される各州(アイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州)の世論調査の中で2つの世論調査で支持率5%以上を記録しなければならない。候補者はまた少なくとも16万5000名の献金者、少なくとも20州で各600名以上を獲得しなければならない。

これまでの討論会と同様、候補者たちは献金に関する条件よりも世論調査の数字に関する条件をクリアすることに四苦八苦している。献金に関する条件をクリアした各候補者は支持率の参加条件をクリアできていないでいる。カストロは献金に関する条件をクリアしたが、世論調査に関する条件を全くクリアできていない。
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これまでの数か月、世論調査の結果はほぼ2日に1回発表された。指定の期間に32の世論調査の結果が発表された。

討論会の参加条件を厳しくしても、民主党が想定しているよりも討論会に参加できる候補者の数を絞ることができていないようだ。オロークとティム・ライアン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)は11月の討論会参加条件対象期間中に選挙戦から撤退した。しかし、元マサチューセッツ州知事ディヴァル・パトリックは2019年11月14日に予備選挙に出馬を表明し、元ニューヨーク市長マイケル・ブルームバーグも出馬を検討している。

・訂正(10月15日);このレポートの前のヴァージョンでは、民主党が承認した14の世論調査のうち3%以上の支持率を記録していなかったと書いていた。この14の世論調査には入っていないが10月10日のフォックスニュースの世論調査では3%の支持率を記録した。

・今回のレポートについて:今回の分析は民主党全国委員会が設定した規則に基づいている。個人献金者数については各選対が発表した数字を使っている。世論調査の数字に関しては『ポリティコ』誌が掲載している数字を使っている。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください

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