古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ホワイトハウス

 古村治彦です。

 

 ここ数日、トランプの側近であった、ホワイトハウス首席戦略担当・上級顧問であったスティーヴ・バノンがマイケル・ウォルフの新刊『炎と怒り(Fire and Fury)』(同名の映画がありました)の中で、トランプ大統領をこき下ろすような発言をしていた、ということが話題になっています。

 

 日本でも下に貼った記事のように詳しく報道されています。『炎と怒り』は前倒しで販売され、たちまち大ベストセラーになっているようです。ウォルフと出版社は大与転びでしょう。批判者でもあっても儲けるとなれば話は別でしょう。トランプを食い物に使用がどうしようが金が儲かればいい、ということになります。

 

トランプがバノンと出来レースをやっているのか状況を利用しているのかはっきりしません。しかし、下の記事で重要なのは、クシュナーとイヴァンカに言及した部分と、バノンの中国観について部分くらいのものです。これらの点以外はあまり重要ではないように思います。トランプはこの本を利用して、ジャレッド・クシュナーとイヴァンカにお灸をすえるということなのだろうと思います。のぼせ上がるな、つけあがるな、ということを2人に教えたかったのだろうと思います。

 

 バノンの中国観はアメリカの保守的な人々や反中国の人々が持っている考えでしょう。ラストベルトの白人労働者、そして民主党支持の人道的介入主義派を支持する人々は中国を過剰なほどに敵視しています。バノンは保守派と人道的介入主義派の奇妙な連合の上にいるということになります。しかし、現在の世界において、彼らの考えは既に危険なものです。中国をナチスと同等と考えるのは、現実的ではないし、それで貿易戦争なり、本当の戦争なりをするのかというと、そういうことはできません。また、中国の勢いを鈍化させることはできても、完全に止める、もしくは逆流させることはもうできません。

 

 トランプは、過剰な中国敵視はしていません。201711月の訪中でも、中国の政策について、「自国民の利益のために他国を利用するのは当然だ」と述べています。だから、自分もそうさせてもらうということを言っている訳ですが、中国を潰すだのなんだのということは考えていません。バノンはその点で世界観に限界があるということになり、それが明らかにされました。

 

 バノンをトランプ陣営に送り込んだ、大富豪のレベカ・マーサーがバノンを見限ったという記事が出ていました。これは重要だと思います。マーサーはブライトバートに対しても支援を行っていますが、バノンが2020年の大統領選挙に出ようとしているとして支援を止めるという話になっているようです。マーサーはトランプを選んだということになりますが、これではバノンは勝ち目がありません。ですから、バノンはこれからもトランプ大統領を支持するということを表明したのでしょう。今回の件も、バノンの大統領選挙出馬の観測気球ということもあったのだろうと思います。しかし、うまくいかなかったようです。

 

トランプは徹底的な外部の立場と視点を貫き、彼が状況を作り、場を作ることで、批判者たちを振り回すだけでなく、陣営内も振り回す、ということをやっています。彼がやりたいことを実現するのは混乱状態の中で、あれいつの間に、と皆に思わせる形で実現させています。本当に重要なことは誰にも話さないし、ある特定の人物にべったりすることはなく、自分で決めている、そのように感じられます。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「当選への戸惑いから髪形の秘密まで…バノン氏、トランプ政権の内幕暴露」

 

AFP通信 201814 12:01 発信地:ワシントンD.C./米国

http://www.afpbb.com/articles/-/3157341

 

14 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の最側近だったスティーブ・バノン(Steve Bannon)元首席戦略官・上級顧問が、ジャーナリストのマイケル・ウルフ(Michael Wolff)氏の新刊「Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り──トランプのホワイトハウスの内側)」でトランプ政権の内幕を暴露している。米誌ニューヨーク(New York)と英紙ガーディアン(Guardian)、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が掲載した抜粋部分は以下の通り(引用中敬称略、丸括弧内は補足)。

 

■陣営は敗北を予想

 

 大統領選当日(2016118日)午後8時すぎ、トランプが本当に勝利するかもしれないという思いもよらない大勢が判明してきた時、ドン・ジュニア(トランプの長男ドナルド・トランプ・ジュニア、Donald Trump Jr)は友人に、父のことを指してDJTはまるで幽霊のように見えたと語った。メラニア(トランプ夫人、Melania Trump)は涙を流していたが、喜びの涙ではなかった。

 

 スティーブ・バノンがさして面白くもない観察を1時間あまり続けている間に、放心したトランプから、起きたことが信じられないトランプ、怖気づいたトランプへと次々に変わっていった。だが、最後の変身、つまり自身が米国の大統領にふさわしく、なりきれると信じる男への変身はまだだった。

 

■対ロ接触は「反逆」

 

 陣営の幹部3人であるトランプ・ジュニア、娘婿のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner、現上級顧問)、ポール・マナフォート(Paul Manafort、当時の選対本部長)は、弁護士の立ち会いなしでトランプ・タワー(Trump Tower25階の会議室で外国政府関係者と会うのは良いアイデアだと考えた。実際、弁護士は一人も同席しなかった。これが反逆的だとか、非愛国的、あるいはひどいことではないと思われていたとしても、私はそのすべてが当てはまると考えている。すぐFBI(連邦捜査局)に連絡すべきだった。

 

■「真の敵は中国」

 

「真の敵は中国だ」とバノンは言った。中国は新たな冷戦(Cold War)の最前線にいる。中国がすべてだ。他はどうでもいい。中国に好き勝手にやらせてはならない。そんなことは一切許してはならない。単純なことだ。中国は192930年のナチス・ドイツ(Nazi)のようなものだ。当時のドイツ人と同じように、中国人は世界で最も合理的な国民ではある。そうでなくなるまでは。彼らもまた30年代のドイツと同様、熱狂しつつある。超国家主義の国が誕生しそうになっている。そうなってしまえば誰にも止められない。

 

■娘も大統領に野心

 

 イヴァンカ(・トランプ、Ivanka Trump、大統領補佐官)とジャレッドは、ウエストウイング(West Wing、ホワイトハウス西棟)での役割について、周囲の人たちからのアドバイスを受けながら、リスクと見返りをよく考えた上で引き受けることを決めた。それは夫婦が一緒に決めたことであり、ある意味で一緒に仕事をするということだ。二人の間では本気でこう決めている。いつの日か機会が訪れれば、イヴァンカが大統領選に出馬すると。イヴァンカは米国初の女性大統領はヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)ではなく、自分だと考えて悦に浸っている。

 

■毒殺恐れマックへ

 

 トランプは長い間、毒殺されるのではないかと恐れてきた。彼がマクドナルド(McDonald's)で食事をするのが好きな理由の一つもそれにある。自分が来ると知っている人がおらず、食べ物は事前に安全に作られているからだ。

 

■側近らも辛口批判

 

  トランプは夕食後に電話で話をした際、スタッフそれぞれの欠点について根拠もなくあれこれ語っていた。バノンは不誠実でいつもひどい身なりをしている、(ラインス・)プリーバス(Reince Priebus、前大統領首席補佐官)は貧弱でちび、クシュナーはご機嫌取り、ショーン・スパイサー(Sean Spicer、前大統領報道官)はばかで見た目も悪い、ケリーアン・コンウェー(Kellyanne Conway、前大統領顧問)氏は泣き虫だなどとね。イヴァンカとクシュナーに関しては、ワシントンに来るべきではなかったとも言っていた。

 

■あの髪形の秘密も

 

 イヴァンカはトランプと一定の距離を置き、トランプの前後左右になでつけた髪形も皮肉交じりに周囲に語っている。イヴァンカは友人たちによくこんな裏話をしている。スカルプリダクション手術(はげ治療のために脱毛部分の頭皮を除去する手術)をした後の、てっぺんだけきれいに髪の無い頭は両横と前の髪に囲まれている。その髪の毛を全部真ん中に集めて後ろに流して、スプレーで固める。髪染めは「ジャスト・フォー・メン(Just for Men)」を使うのだが、液剤を塗ってから時間を置くほど、髪の色は濃くなる。トランプのあのオレンジ色のブロンドは短気の表れだとね。(c)AFP

 

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●「米大統領、暴露本の出版中止要求 出版社は発売前倒しで対抗」

 

AFP通信 201815 6:50 発信地:ワシントンD.C./米国

http://www.afpbb.com/articles/-/3157457?cx_amp=topstory

 

15 AFP】(更新)ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の弁護士団は4日、トランプ氏の大統領職への適性に疑問を呈する側近らの発言を引用した暴露本の著者と出版社に対し、同書の出版差し止めと宣伝の中止を求める書簡を送った。出版社側はこれを受け、同書の発売を4日前倒しすると発表した。

 

Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り──トランプのホワイトハウスの内側)」と題された同書は、トランプ氏の最側近だったスティーブ・バノン(Steve Bannon)元首席戦略官・上級顧問の発言を多く引用し、同氏を臆病かつ情緒不安定で大統領の資質に大きく欠けた人物として描写している。

 

 弁護士らは、著者でジャーナリストのマイケル・ウルフ(Michael Wolff)氏と出版元のヘンリー・ホルト(Henry Holt)社に送った書簡で、同書にはトランプ氏をめぐる「誤った、根拠のない発言」が含まれていると主張。同書の出版は名誉棄損(きそん)や虚偽の描写によるプライバシーの侵害などに相当すると指摘した。

 

 さらに弁護士らは、同書は「最も損害の大きな記述の多くについて、その情報源を明らかにしていない」と批判。また「情報源」とされた人の多くが、ウルフ氏と話したことや、自身が出所とされる発言をしたことを否定していると主張。出版元に対し、同書の出版差し止めや宣伝の中止、内容の撤回、トランプ氏への謝罪を求めた。

 

 これを受けヘンリー・ホルト社は、今月9日に予定されていた同書の発売日を同5日に前倒しすると発表。著者のウルフ氏もツイッター(Twitter)で出版の前倒しを発表し、「ありがとう、大統領」とコメントした。(c)AFP

 

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●「トランプ氏は「偉大な男」=今も米大統領支持-バノン氏」

 

時事通信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018010500025&g=use

 

 【ワシントン時事】バノン前米大統領首席戦略官・上級顧問は、自身が会長を務める右派メディア「ブライトバート」に4日付で抜粋が掲載されたインタビューで、トランプ大統領について「偉大な男だ。どこで演説しようが毎日支持している」と述べた。

 

 バノン氏をめぐっては先に、2016年の大統領選中にトランプ氏の長男らがロシア関係者と接触したことを「売国的だ」などと批判したと報じられた。これを受けてトランプ氏は「彼はクビになり、職とともに正気を失った」と非難するコメントを発表。昨年8月のバノン氏の辞任後も続いていた両者の関係が断絶したとの見方も出ていた。(2018/01/05-00:43

 

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Bannon loses support of pro-Trump billionaire backer over media fights

 

BY JOHN BOWDEN - 01/03/18 10:23 PM EST  2,592

The Hill

http://thehill.com/homenews/media/367367-bannon-loses-support-of-pro-trump-billionaire-backer-over-media-fights

 

Former White House chief strategist Stephen Bannon has reportedly lost the support of billionaire backer Rebekah Mercer after he suggested he might run for president himself.

 

A person close to Mercer told The Washington Post that she no longer supports Bannon. According to the report, Mercer was frustrated with Bannon's strategy in the Alabama Senate special election and pulled her funding after he told other major conservative donors that Mercer would back Bannon in his own presidential bid.

 

Bannon, now head of Breitbart News, supported Alabama GOP Senate candidate Roy Moore, who was dogged by allegations of sexual misconduct, in his eventual defeat to now-Sen. Doug Jones (D) in December.

 

The core constituency for Breitbart is what you would call the Trump Deplorables. That’s the audience. And if they’re asked to choose between Steve and Trump, they’re going to choose Trump. That’s clear,” a person familiar with Breitbart News's operations told the Post.

 

It was unclear from the report whether Mercer, who bought a stake of Breitbart News from her father in November, will continue to back the right-wing news site. The report said she is no longer backing any future Bannon projects.

 

Rumors of a possible Bannon run in 2020 are reportedly mentioned in Michael Wolff's new book "Fire and Fury: Inside the Trump White House."

 

The book caused a stir in Washington, D.C., on Wednesday when several passages were leaked and an excerpt was published by New York Magazine.

 

Bannon made headlines after he was quoted in the book criticizing Trump's eldest son for a meeting in Trump Tower with a Russian lawyer who promised "dirt" on Democratic presidential nominee Hillary Clinton's campaign.

 

Even if you thought that this was not treasonous, or unpatriotic, or bad shit, and I happen to think it’s all of that, you should have called the FBI immediately," Bannon said, according to the book.

 

President Trump responded to Bannon's remarks in a statement on Wednesday, accusing his former adviser of losing his mind.

 

Steve Bannon has nothing to do with me or my presidency,” Trump said. “When he was fired, he not only lost his job, he lost his mind.”

 

"Steve pretends to be at war with the media, which he calls the opposition party, yet he spent his time at the White House leaking false information to the media to make himself seem far more important than he was," the president added.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)








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 古村治彦です。

 

 アメリカのトランプ政権の対北朝鮮に対する対応から、アメリカ外交の二元性、ホワイトハウスと国務省が綱引きをしているのだということを書いてみたいと思います。

 

 安倍首相のアメリカ訪問中、北朝鮮はミサイルを発射しました。これに対して、トランプ大統領と安倍首相は緊急で記者会見を行い、北朝鮮のミサイル発射を非難しました(安倍首相が世界の政治の中で重要な役割を果たしているような姿に見えるように北朝鮮が演出をしてくれたように見えます)。その後、北朝鮮の故金正日氏の長男・金正男氏がマレーシアのクアラルンプール空港で毒殺されるという事件も起きました。

 

 そうした中で、トランプ大統領の北朝鮮に対する態度を示す以下のような記事が出ました。

 

(貼りつけはじめ)

 

●「トランプ氏、対北朝鮮「中国は影響力を」 核増強も表明」

 

ワシントン=峯村健司

20172240908

朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASK2S254GK2SUHBI00P.html

 

トランプ米大統領は23日、ロイター通信のインタビューに応じ、北朝鮮の新型弾道ミサイル発射について「強い憤りを感じる」と非難し、日本と韓国へのミサイル防衛システムの配備を急ぐ考えを示した。また、米国は核戦力を増強していくことも表明した。

 

    特集:ドナルド・トランプ

 

 トランプ氏は、北朝鮮による核やミサイルを使った挑発行為をやめさせるには、北朝鮮と関係が深い中国の役割が重要であると指摘。「中国は北朝鮮の脅威を簡単に解決できる」と述べ、中国に影響力を行使するよう圧力をかけていく方針を明らかにした。

 

 さらに、米国の核兵器能力について「他国に劣ることはない」と強調。オバマ前政権が2010年にロシアと結んだ戦略核弾頭を1550発以下に減らす新戦略兵器削減条約(新START)について、「米国が結んだまずい協定の一つ」と批判した。

 

 トランプ氏はまた、ロシアによる地上発射型の巡航ミサイル配備について、中距離核戦力全廃条約に違反すると非難。ロシアのプーチン大統領と会談の予定はまだないとしながらも、「もし会談すればこの問題を提起する」と述べた。(ワシントン=峯村健司)

 

(貼りつけ終わり)

 

 これだけ見ると、トランプ大統領は北朝鮮に対して(と言うよりも中国に対して)、かなり強硬な姿勢を見せているということができます。しかし、一方で、北朝鮮に対しても決して門戸を閉ざしているのではないことを示す以下の記事が出来ました。

 

(貼り付けはじめ)

 

North Korean officials are preparing to come to U.S. for talks with former officials

 

By Anna Fifield February 19

Washington Post

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/north-korean-officials-are-preparing-to-come-to-us-for-talks-with-former-officials/2017/02/19/3f853c04-f6a8-11e6-9b3e-ed886f4f4825_story.html?utm_term=.a5b0e6e82dd9

 

KUALA LUMPUR, Malaysia — Preparations are underway to bring senior North Korean representatives to the United States for talks with former American officials, the first such meeting in more than five years and a sign that Pyongyang sees a potential opening with the Trump administration.

 

Arranging the talks has become a lot more complicated over the past eight days, with North Korea testing a ballistic missile and the assassination of Kim Jong Un’s half brother in Malaysia, an act that many suspect was ordered by the leader of North Korea. Malaysian police on Sunday named as suspects four North Koreans who left the country on the day of the attack. 

 

Analysts also say they highly doubt that Pyongyang, which has insisted on being recognized as a nuclear state, would be willing to moderate its position on its weapons program. 

 

If the talks do take place, they could offer a glimmer of hope for an already-hostile relationship that has only deteriorated as the Kim government works aggressively to develop a nuclear-tipped missile capable of reaching the continental United States.

 

The planning for the “Track 1.5” talks — with the U.S. side made up of the former officials who usually take part in Track 2 talks, but the North Korean side composed of government officials — is still in a preparatory stage, according to people with knowledge of the arrangements.

 

What we know about the alleged assassination of Kim Jong Nam  Play Video2:09

The older half-brother of North Korean dictator Kim Jong Un was killed in Malaysia in an apparent poisoning attack carried out by two female agents. (The Washington Post)

The State Department has not approved the North Koreans’ visas for the talks, which would take place in New York within the next few weeks.

 

The North Koreans have expressed an interest in engagement, but nothing’s been approved yet,” said one person familiar with the preparations, speaking on the condition of anonymity because they were not authorized to discuss them.

 

Others who have been in touch with North Koreans describe an intense interest in what President Trump might do.

 

If this happens, it would be an interesting signal to the new administration,” one person said of the discussions.

 

The talks would be the clearest indication yet that Kim wants to talk with the Trump administration. “If this happens, I would take it as a very positive sign from both sides,” said another person with knowledge of the arrangements.

 

In recent years, there have been sporadic Track 1.5 talks that have taken place in Kuala Lumpur, Geneva, Berlin and Ulaanbaatar, Mongolia. But these talks have not taken place in the United States since July 2011, before Kim succeeded his father in North Korea.

 

The planned talks are being organized by Donald S. Zagoria of the National Committee on American Foreign Policy, who served as a consultant on Asia during the Carter administration and has organized previous rounds of such talks. Zagoria declined to comment on the preparations.

 

The talks would be run independently of the State Department, where officials have privately questioned the utility of such discussions. But if the administration issued the visas, it would be an implicit seal of approval. And if the discussions go well, they could pave the way for official talks.

 

Choe Son Hui, the director of the U.S. affairs department in North Korea’s Foreign Ministry, is likely to lead the delegation from Pyongyang. She is well known to American officials, having participated in official meetings including the six-party talks on denuclearization, as well as in other Track 1.5 talks.

 

Choe has a direct line to Kim, according to Thae Yong Ho, the North Korean deputy ambassador to London who defected to South Korea last year.

 

Since Trump was elected, there has been a notable change in North Korea’s usually bombastic rhetoric.

 

Pyongyang had been sharply critical of the Obama administration, saying its policy of “strategic patience” — waiting for North Korea to change its nuclear calculations — was “an aggressive and heinous ‘strategic suffocation’ policy” against North Korea.

 

But in its announcement of its missile launch Feb. 12, the North’s state media did not include its usual bluster about needing a deterrent against the United States and its “hostile policies.”

 

In his own statement after the launch, Trump notably did not condemn Pyongyang. The new president has, in fact, said very little about how he plans to deal with North Korea. “North Korea — we’ll take care of it folks, we’re going to take care of it all,” he said at his news conference last week, without elaborating.

 

His administration is conducting a review of North Korea policy. This provides space to broaden the options for dealing with Pyongyang and an opportunity to influence the new president, analysts say. 

 

While some expect him to take a hard-line approach, encouraged by hawkish advisers, others say that Trump, who prides himself on making deals, could be open to dialogue with the North Korean regime.

 

U.S. policy is hanging in the balance,” said Adam Cathcart, an expert on North Korea at the University of Leeds in Britain. 

 

I think the North Koreans ought to be pretty happy, because the Americans have laid off criticizing them too much and have, in fact, been making things quite easy for them,” Cathcart said. “But at some point, they are going to have to decide whether to pick up the cudgel.”

 

For those favoring an even tougher approach to North Korea, recent events have provided plenty of ammunition.

 

On Feb. 12, North Korea tested a ballistic missile for the first time since Trump was elected. The missile appeared to show significant technological advances, with upgraded power and range, and could mark another step in the push toward the capacity to hit Alaska or Washington state.

 

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 この記事は少し古いのですが、2017年2月19日付の『ワシントン・ポスト』紙に掲載されました。北朝鮮外務省のアメリカ担当部長が代表団を連れて、アメリカ訪問を行う準備をしている、というものです。アメリカ側で応対するのは、シンクタンクの幹部で、ジミー・カーター政権で、ホワイトハウスに属する国家安全保障会議、そして国務省で東アジア担当コンサルタントを務めたドナルド・S・ザゴリア(Donald S. Zagoria、88歳)です。ザゴリアは、コロンビア大学で博士号を取得した東アジア専門家で、北朝鮮問題に詳しい人物のようです。

 

 ザゴリアは現在、アメリカ外交政策全国委員会(National Committee on American Foreign Policy、NCAFP)というシンクタンクの上級副会長を務めています。NCAFPの創設者は国際関係論という学問分野でリアリズム(Realism)の泰斗と呼ばれたハンス・J・モーゲンソー(Hans Joachim Morgenthau、1904―1980年)です。ハンス・モーゲンソーの大著『国際政治(Politics Among Nations)』は、国際関係論における古典となり、授業では必ず読みます(日本ではどうかわかりません)。モーゲンソーはイデオロギーを排し、国際関係論を「学問(Science、合理的推論を使いながら、因果関係に基づく法則を発見する行為)」にまで昇華させようと奮闘した学者です。「力(Power)」と「国益(National Interest)」という概念を用いて分析を行う手法を採り、「勢力均衡(Balance of Power)」を主張した人物です。


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 古村治彦です。

 

 今回は昨年(2015年)の9月に『』誌に掲載された記事をご紹介します。記事の著者であるアダム・ゴプニックは、2011年にホワイトハウス担当記者協会が年1回開催する夕食会に出席し、そこで目撃した情景を大統領選挙に絡めて書いています。

 

 夕食会の席上、バラク・オバマ大統領は挨拶に立ちました。その挨拶の中で、出席者の一人であったドナルド・トランプを材料にしたジョークを長々と語りました。出席者たちは大笑いでしたが、ジョークの材料となったドナルド・トランプは笑いもできず、ただこわばっていた、ということです。

 

 当時、オバマ大統領には「ケニア生まれで、アメリカの市民権を持っていない」という批判がなされていました。ドナルド・トランプもその主張をしていました。そこで、オバマ大統領はハワイ州政府に対して、自分の詳しい出生記録を公表するように求め、実際に公表された後でした。オバマ大統領としては、自分の出生の疑惑を主張したトランプを笑いものにして、うっぷんを晴らそうとしたのでしょう。それに対して、トランプは、屈辱感でこわばるほどに怒りました。

donaldtrump2011001 

 2011年のホワイトハウスでの夕食会におけるドナルド・トランプ
 

ゴプニックは、トランプの大統領選挙出馬とトランプの台頭の原動力になったのは、ホワイトハウスでオバマ大統領から受けた侮辱と恥辱(屈辱感、humiliation)だろうと推測しています。トランプ当選が現実のものとなった今、トランプを大統領にまで押し上げたのは、オバマ大統領が気軽にトランプを笑いものにした行為が原因とも言うことができ、「オバマ大統領の自業自得」です。

 

 トランプはオバマ大統領から屈辱を受けましたが、南部とラストベルトのトランプを支持した人々(大学教育を受けていない白人男性の労働者たち)もまた、屈辱感を基礎にして動いていると論稿の著者ゴプニックは書いています。民主党、共和党両党のエスタブリッシュメントから無視されているという屈辱感やもちろん、自分たちの祖父母や両親の時代に比べて生活水準が下がっているという屈辱感、外国から侮られているという屈辱感を感じています。

 

 私が翻訳した本に『野望の中国近現代史 帝国は復活する』(オーヴィル・シェル、ジョン・デルリー著、ビジネス社、2014年)があります。これは、アヘン戦争以降の歴史を中国の近代化に貢献した人々を各省で1人ずつ取り上げたもの(列伝)です。この本の背骨(バックボーン)となるテーマは、「中国はアヘン戦争以降、恥辱の世紀(a century of humiliation)を過ごしてきた(これ以降、中国は外国に侵略され、富を奪われていきました)。近代化に貢献した人々(改革者)は、この恥辱をそそぎ、富強(wealth and power)の復活を目指してきた(アヘン戦争直前まで中国は力を落としつつありましたが世界最大の経済大国でした)」というものです。

 


 トランプを支持した人々は、トランプの掲げた「アメリカを再び偉大に(
Make America Great Again)」こそが、自分たちの主張そのものだと感じ、トランプを支持しました。逆に言うと、トランプが時代の「空気」を的確につかむことに成功しました。この「昔偉大だった我が国は今凋落している。それを再び偉大にするのだ」という思考は、中国近現代史と相通じるものがあります。

 

 今回の大統領選挙のキーワードは、「屈辱感」であったと言えると思います。トランプがオバマ大統領から与えられた屈辱感、戦後アメリカの輝ける中産階級(アメリカの勝利と帝国化の富の配分にあずかった人々)の子孫の抱えている屈辱感、これらが結びつき、トランプが大統領となりました。屈辱感は大きな物事をもたらす原動力となるということは、今回の事例でまた歴史上の教訓となりました。

 

 トランプは「改革者」としてワシントンに乗り込みます。『野望の中国近現代史』をお読みいただけると分かりますが、清朝末期には改革派と守旧派の間で、激しい権力闘争があり、近代化が中途半端になってしまいました。この点では日本の幕末から明治維新にかけては、ある意味であっさりすぎるほど、近代化(西洋化)がほぼ抵抗なく受け入れられていきました。ワシントンにも守旧派が手ぐすね引いて待っています。この人々を如何に御していくか、トランプの手腕に注目が集まります。

 

(貼り付けはじめ)

 

TRUMP AND OBAMA: A NIGHT TO REMEMBER

 

By Adam Gopnik , SEPTEMBER 12, 2015

http://www.newyorker.com/news/daily-comment/trump-and-obama-a-night-to-remember

 

Once, and only once, in 2011, have I attended the annual White House Correspondents’ Association dinner in Washington, D.C., on the grounds, as I explained then, that Voltaire is said to have cited when he declined a second invitation to an orgy: once a philosopher, twice a pervert. Luckily for the philosopher in me, it turned out to be an auspicious night. Not only, as we did not know then, was President Obama in the midst of the operation that would lead shortly to Osama bin Laden’s killing; it was also the night when, despite that preoccupation, the President took apart Donald Trump, plastic piece by orange part, and then refused to put him back together again.

 

Trump was then at the height of his unimaginably ugly marketing of birther fantasies, and, just days before, the state of Hawaii had, at the President’s request, released Obama’s long-form birth certificate in order to end, or try to end, the nonsense.  Having referred to that act, he then gently but acutely mocked Trump’s Presidential ambitions: “I know that he’s taken some flack lately—no one is prouder to put this birth-certificate matter to rest than the Donald. And that’s because he can finally get back to the issues that matter, like: did we fake the moon landing? What really happened in Roswell? And—where are Biggie and Tupac?” The President went on, “We all know about your credentials and breadth of experience. For example—no, seriously—just recently, in an episode of Celebrity Apprentice”—there was laughter at the mention of the program’s name. Obama explained that, when a team did not impress, Trump “didn’t blame Lil Jon or Meatloaf—you fired Gary Busey. And these are the kinds of decisions that would keep me up at night.”

 

What was really memorable about the event, though, was Trump’s response. Seated a few tables away from us magazine scribes, Trump’s humiliation was as absolute, and as visible, as any I have ever seen: his head set in place, like a man in a pillory, he barely moved or altered his expression as wave after wave of laughter struck him. There was not a trace of feigning good humor about him, not an ounce of the normal politician’s, or American regular guy’s “Hey, good one on me!” attitude—that thick-skinned cheerfulness that almost all American public people learn, however painfully, to cultivate. No head bobbing or hand-clapping or chin-shaking or sheepish grinning—he sat perfectly still, chin tight, in locked, unmovable rage. If he had not just embarked on so ugly an exercise in pure racism, one might almost have felt sorry for him.

 

Some day someone may well write a kind of micro-history of that night, as historians now are wont to do, as a pivot in American life, both a triumph of Obama’s own particular and enveloping form of cool and as harbinger of—well, of what exactly? A lot depends on what happens next with the Donald and his followers. Certainly, the notion that Trump’s rise, however long it lasts, is a product of a special skill, or circumstance, or a new national “mood,” is absurd. Trumpism is a permanent part of American lifein one form or another, with one voice or another blaring it out. At any moment in our modern history, some form of populist nationalism has always held some significant share—whether five or ten per cent – of the population. Among embittered white men, Trump’s “base,” it has often held a share much larger than that. Trump is not offering anything that was not offered before him, often in identical language and with a similarly incoherent political program, by Pat Buchanan or Ross Perot, by George Wallace or Barry Goldwater, or way back when by Father Coughlin or Huey Long. Populist nationalism is not an eruptive response to a new condition of 2015—it is a perennial ideological position, deeply rooted in the nature of modernity: a social class sees its perceived displacement as the result of a double conspiracy of outsiders and élitists. The outsiders are swamping us, and the insiders are mocking us—this ideology alters its local color as circumstances change, but the essential core is always there. They look down on us and they have no right to look down on us. Indeed, the politics of Trump, far from being in any way new, are exactly the politics of Huck Finn’s drunken father in “Huckleberry Finn”: “Call this a govment! Just look at it and see what it’s like . . . . A man can’t get his rights in a govment like this.” Widespread dissatisfaction with all professional politicians, a certainty of having been “sold out,” a feeling of complete alienation from both political parties—“Not a dime’s worth of difference between them” was George Wallace’s formulation, a half century ago—these are permanent intuitions of the American aggrieved. The feelings may be somewhat aggravated by bad times, or alleviated by good ones, but at the height of the prosperous fifties a significant proportion of Americans were persuaded that the entire government was in the hands of saboteurs and traitors at the pay of a foreign power, while in the still more prosperous nineties a similar faction was persuaded that the liberal President was actually a coke dealer who had murdered a friend.

 

Nor is it at all surprising to find a billionaire businessman representing this ideology, because it is not really members of the economic élite who are its villains—it is the educated élite, and the uneducated outsiders, who are. It is, on the historical record, much more a response to the ceaseless anxieties of modern life than to any financial angst of the moment. Probably the best student of this modern ideology is the conservative historian John Lukacs, whose 2005 book “Democracy And Populism: Fear and Hatred” makes clear how different the nationalist formula is from patriotism properly so called: it rests not on a sense of pride in place or background but in an intense sense of victimization. The cry of the genuine patriot is “Leave us alone to be the people we have always been.” The populist nationalist cries, “We have been cheated of our birthright, and the Leader will give it back.”

 

The ideology is always available; it just changes its agents from time to time.

 

And this is where memories of the President’s performance come into play and take on a potency that one might not have understood at the time. For the politics of populist nationalism are almost entirely the politics of felt humiliation—the politics of shame. And one can’t help but suspect that, on that night, Trump’s own sense of public humiliation became so overwhelming that he decided, perhaps at first unconsciously, that he would, somehow, get his own back—perhaps even pursue the Presidency after all, no matter how nihilistically or absurdly, and redeem himself. Though he gave up the hunt for office in that campaign, it does not seem too far-fetched to imagine that the rage—Lukacs’s fear and hatred—implanted in him that night has fuelled him ever since. It was already easy to sense at the time that something very strange had happened – that the usual American ritual of the “roast” and the roasted had been weirdly and uniquely disrupted. But the consequences were hard to imagine. The micro-history of that night yet to be written might be devoted largely to the double life of Barack Obama as cool comedian and quiet commander—or it might be devoted to the moment when new life was fed into an old ideology, when Trump’s ambitions suddenly turned over to the potent politics of shame and vengeance. His even partial triumph in the primary still seems unlikely—but stranger jokes have been played on American philosophers over the centuries.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)









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 古村治彦です。

 

 トランプ新政権の人事ですが、ホワイトハウスの幹部スタッフに、共和党全国委員長レインス・プリーバス、トランプ選対の運営責任者スティーヴ・バノンが起用されることが発表されました。プリーバスが大統領首席補佐官、バノンが首席ストラティジスト兼上級顧問にそれぞれ起用されることになりました。

 

 バノンについては、選挙期間中にこのブログでも再三ご紹介しましたが、ロサンゼルスを本拠とするオルト・ライト系のニュースサイト「ブライトバート・ニュース」を人気サイトに躍進させた人物です。ハーヴァード大学卒、海軍将校やウォール街で金融に従事したという多彩な経歴です。バノンは、共和党内で、トランプの「政敵」となった、ポール・ライアン連邦下院議長(ウィスコンシン州選出、共和党)を攻撃するために、ブライトバート社の記者をライアンの選挙区に貼りつかせたこともありました。

 

 プリーバスは連邦議員ではありませんが、現在共和党全国委員長の要職に就いています。そして、トランプを支援してきました。また、プリーバスは、ウィスコンシン州出身で地盤にしています。当然、ウィスコンシン州選出のポール・ライアンとは友人関係です。ライアンはこのニュースが出た後、祝福する内容のツイートをしています。

 

 ウィスコンシン州は大統領選挙で民主党が強いと言われてきた州でしたが、今回の大統領選挙ではトランプが制し、トランプに勝利をもたらす原動力となりました。ポール・ライアンはトランプを支持せずに、連邦議会選挙に集中しました。選挙後は、トランプ支持者からは総攻撃で、「あいつだけは赦免・特赦(アムネスティ)の対象外だ」と言われています。

 

 今回の人事は、ウィスコンシン州共和党に対する論功行賞であると同時に、プリーバスをライアンに対する対抗馬にするという意味もあるように思います。プリーバスの知名度や政治的実力が上がることで、ライアンに対する強力な対抗馬となり得る人材を作り、ライアンをけん制するという狙いがあると思います。また、ワシントンに慣れているが共和党のエスタブリッシュメントとつながりを持っているプリーバスと、トランプ選対を取り仕切ったバノンを、競合させることで、トランプに対する忠誠心を確保するという狙いもあるように思います。

 

 今回の人事で、同じようなポジションに、「ワシントンに慣れている実務系」と「トランプ側近」を並列して配置するということがトランプの人事の柱となる考えであろうということが分かりました。さすがに巧妙な人事です。

 

(貼り付けはじめ)

 

トランプはプリーバス、バノンをホワイトハウスの幹部スタッフに起用(Trump names Priebus, Bannon to WH staff

 

本誌スタッフ筆

2016年11月13日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news-campaigns/305796-priebus-to-be-trumps-chief-of-staff-report

 

ドナルド・トランプ次期大統領は日曜日、レインス・プリーバスを大統領首席補佐官に、スティーヴ・バノンを首席ストラティジスト兼上級顧問に起用すると発表した。

 

プリーバスは現在、共和党全国委員会委員長を務めている。一方、バノンはトランプ選対の運営責任者を務めた。

 

バノンは、トランプを支持した「オルト右翼」のニュースサイトである「ブライトバート・ニュース」社の会長を務めた。

 

トランプは声明の中で次のように語った。「スティーヴとレインスは、私たちの選挙運動において協力し合い、歴史的な勝利をもたらした。彼らはホワイトハウスの幹部スタッフに適した能力を持つ。私は、ホワイトハウスで彼らを自分の近くに置く。そして共にアメリカを再び偉大にするための仕事を行う」。

 

選挙終了後から、プリーバスとバノンは、ホワイトハウスの幹部スタッフとして名前が出ていた。

 

バノンは、選挙の勝利に続いて、プリーバスと協力できることを楽しみにしていると語った。

 

バノンは声明の中で次のように述べた。「私たちは選挙運動において協力し合い、成功を収めた。私たちは勝利を収めた。私たちは、トランプ次期大統領が彼の政策を実行するための手助けをするために引き続き協力していく」。

 

プリーバスは、トランプ次期大統領に仕えることは、「大変に名誉なこと」だと述べた。

 

プリーバスは次のように語った。「私は次期大統領が私に彼とアメリカに仕える機会を与えてくれたことに感謝している。私たちは、全ての人々のために経済を創造する、国境を守る、オバマケアを廃棄し新たな計画を実施する、急進的イスラム主義テロリズムを消滅させるといった仕事に従事する。トランプ氏は全てのアメリカ国民にとって偉大な大統領になるだろう」。

 

ブライトバート・ニュースは日曜日の夜にこのニュースをツイートした。

 

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トランプが政権以降ティームの再編のためにペンスを議長に(Pence takes lead as Trump reshapes transition team

 

ジョナサン・スワン筆

2016年11月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/administration/305596-pence-takes-over-trump-transition-team-report

 

ドナルド・トランプ次期大統領は、政権以降ティームを再編している。マイク・ペンス次期副大統領は、政権移行ティームにトランプ支持者たちを加えながら、政権移行を行おうとしている。

 

新人事によって、トランプ政権移行ティームがトランプ選対と似た運営になることが明らかになった。支持者の多くが政権以降ティームの共同議長となる。共同議長には、ベン・カーソン、ニュージャージー州知事クリス・クリスティ、ニュート・ギングリッジ、退役陸軍中将マイケル・フリン、ルディ・ジュリアーニ、ジェフ・セッションズ連邦上院議員(アラバマ州選出、共和党)が名前を連ねている。これらの人々は、既にトランプ新政権の閣僚として名前が出ている。

 

上記の人々以外にも、共和党全国委員会委員長レインス・プリーバス、大口献金者レベカ・マーサー、トランプ選対委員長のスティーヴ・バノンも政権移行に正式に入ることになる。

 

政権移行ティームの内部事情に詳しいある人物は、本誌に対して、バノンは大統領首席補佐官に起用されると語った。別のメディアは、プリーバスが大統領首席補佐官の最有力候補であると報じされている。

 

トランプは政権移行ティームに関して声明の中で次のように語っている。「マイク・ペンス次期副大統領マイク・ペンスが率いるこの素晴らしいアドヴァイザーたちは、ニュージャージー州知事クリス・クリスティの指導の下で行われた初期の仕事の上に、政権発足1日目から政府の仕事を始め、変化をもたらすことになる」。

 

トランプは続けて次のように語っている。「政権移行ティームの目的は明確だ。ワシントンにおいて私たちの掲げる変化を実行することができる、これまでに成功を収めた、資格を持つ人々を集めることだ。私たちは狭量して、この国を再建するという緊急の義務に取り組むことになる。特に、雇用、安全、機会を生み出すことが緊急の課題だ。このティームは、“アメリカを再び偉大に”するために、すぐに仕事に取り掛かる」。

 

マイク・ペンスは連邦下院議員を6期務めたので、ワシントン内部で、強力な人脈を持っている。そして、ペンスはニュージャージー州知事クリス・クリスティに代わって政権移行ティームの主導権を握ることになった。

 

クリスティと彼の側近たちがこれまでの数カ月、政権移行を主導してきた。同時期、クリスティは自分自身のブリッジゲイト・スキャンダルを巡り裁判に対処せねばならず、騒がしい日々を過ごした。

 

政権以降ティームにはトランプの熱心な支持者たちが入っている。ルー・バーレッタ連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出)、マーサ・ブラックバーン連邦下院議員(テネシー州選出)、フロリダ州検事総長パン・ボンディ、クリス・コリンズ連邦下院議員(ニューヨーク州選出)、トランプの義理の息子ジャレッド・クシュナー、トム・マリーノ連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出)、選対財務委員長スティーヴン・ムヌキン、デヴィン・ヌヌス連邦下院議員(カリフォルニア州選出)、選対財務委員会メンバーのアンソニー・スクラムッチ、技術関連投資専門家ピーター・シールが政権以降ティーム入りをしている。

 

トランプの年長の子供たち3人、ドナルド、エリック、イヴァンカもティームに参加している。

 

政権以降ティームのスタッフはトランプ選対も参加している。選挙責任者ケリアン・コンウェイ、副責任者デイヴィッド・ボシー、コミュニケーション担当責任者ジェイソン・ミラー、広報担当ホープ・ヒックス、首席政策アドヴァイザーのスティーヴン・ミラー、ソーシャル・メディア責任者ダン・スカヴィノ、選対事務長ドン・マガーンといった人々は、選対の時と同じような仕事をすることになる。共和党全国委員会首席スタッフのケイティ・ウォルシュは政権以降ティームの顧問をすることになる。

 

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クリスティとトランプの義理の息子の衝突が政権移行ティームの再編に発展(Christie feud with Trump's son-in-law led to transition team shakeup: report

 

マロリー・シェルボーン筆

2016年11月12日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/305705-christie-feud-with-trumps-son-in-law-led-to-transition

 

ニュージャージー州知事クリス・クリスティがドナルド・トランプ次期大統領の政権移行ティームの議長から降格させられたのは、トランプの義理の息子と衝突したからだ、と金曜の夜に『ポリティコ』誌が報じた。

 

金曜日、トランプは、政権移行ティームの議長をクリスティから、マイク・ペンス次期大統領に交代させると発表した。

 

トランプは更に、トランプの3人の子供たちと娘イヴァンカ・トランプの夫ジャレッド・クシュナーが政権移行ティームに入ると発表した。

 

ポリティコ誌は、クシュナーとクリスティとの間はぎくしゃくしていること、トランプの家族の中で卓越した存在感を持っていることが、今回のクリスティの降格につながったと報じた。

 

今年の6月には、クシュナーは、トランプの副大統領候補にクリスティを選ぶことに反対したと報じられた。クリスティはこの時、クシュなーと対立してはいないと報道を否定した。

 

クリスティはニュージャージー地区連邦検事時代に、クシュナーの父チャールズ・クシュナーを起訴した。『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「貪欲、権力、過剰に絡む犯罪」で有罪判決を受けたと報じた。

 

ポリティコ誌の取材に対して、「クリスティの側近たちとクシュナーが最近衝突した」と複数の人々が語った。

 

ある人物は次のように語っている。「クリスティの側近たちはニュージャージーからきている。彼らは自分たちに力があるように振る舞う。ジャレッド・クシュナーは、“お前らに力などない”と言わんばかりに振る舞う」。

 

トランプのコミュニケーション担当アドヴァイザーのジェイソン・ミラーはポリティコ誌に対して、政権移行ティームに関わる変化は、ティームがアメリカ国民のために働くこととワシントンに変化をもたらすことを目的としていることを反映していると語った。

 

ミラーは次のように語った。「マイク・ペンス次期大統領が政権移行ティームを運営することになったというニュースを目にした人は誰であれ、ドナルド・J・トランプ次期大統領が、ワシントンにいる人々が受け入れようが受け入れまいが関係なく、ワシントンを変化させることを真剣に考えているのだということを認識するでしょう」

 

ミラーは更に次のように語った。「トランプ大統領は、ワシントンの金持ちたちの微妙なバランスをめちゃくちゃにするでしょう。彼らのこれまでの生活を脅かしかねませんよね。

しかし、トランプ次期大統領はワシントンのインサイダーの人々にために戦うのではないのです。トランプはワシントンに何の関係もない、汗水を垂らして懸命に働く人々のために戦うのです。そんな人たちは政権移行ティーム内部の争いになど関心を持ちませんよ」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







 

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


 古村治彦です。

 今回はホワイトハウスの人事についての記事をご紹介します。日本では、安倍晋三首相が「女性の社会進出」「女性の輝ける社会」という謳い文句で、女性閣僚を数多く起用しました。この流れはアメリカでも同じであるようです。

 それにしてもオバマ大統領とヒラリー系の戦いはどんどん激しさを増しているようです。私は「内戦」と書きましたが、「仁義なき戦い」のようです。国家安全保障問題担当次席補佐官がバイデン系のトニー・ブリンケンから、今回ヘインズに交代になったのは、キューバとの交渉で成功した、「トップ外交」を継続させるためではないかと思います。アヴリル・ヘインズは高校卒業後に1年間、東京にある講道館で柔道の修行にいそしんだという変わった経歴の持ち主です。

 こうした状況に対して、ヒラリー系がどう押し戻してくるか、後2年間のオバマ政権の動きはどうなるのかを注視していきたいと思います。

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CIA
のナンバー2がホワイトハウスへ移動

 

サイモン・イングラー(Simon Engler)筆

2014年12月18日

フォーリン・ポリシー誌

http://foreignpolicy.com/2014/12/18/number-2-at-cia-moves-to-white-house-avril-haines-deputy-national-security-advisor/

 

 オバマ大統領は、CIA副長官アヴリル・ヘインズ(Avril Haines)をスーザン・ライス(Susan Rice)国家安全保障問題担当大統領補佐官の副官(次席補佐官)に選んだ。ヘインズはオバマ政権発足時から、情報と外交政策の分野で活躍してきた。そして、これからホワイトハウスで重要な役割を果たすことになる。彼女は国家安全保障問題担当大統領補佐官職の伝統を受け継ぎ、これを発展させながら、同時にスーザン・ライスに権力が集中し、ホワイトハウスで何でも決定されているという批判とも戦うことになるだろう。

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アヴリル・ヘインズ

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バラク・オバマ大統領とヘインズ
 

 現CIA副長官のヘインズは、国家安全保障問題担当大統領補佐官ライスと国土安全保障問題担当大統領補佐官リサ・モナコ(Lisa Monaco)の仲間入りをすることになる。ヘインズは、ホワイトハウスで国家安全保障と外交を担当する女性3名の1人となる。女性の民主党系の政策立案者としては、ミッシェル・フロノイの名前を忘れてはいけない。彼女は、国防長官を更迭されたチャック・ヘーゲルの後任の長官として最初に名前が挙がり、オバマ大統領が考える第一の候補であると言われたほどであった。


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バラク・オバマ大統領とスーザン・ライス

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左からサマンサ・パワー、オバマ大統領、リサ・モナコ、スーザン・ライス(女性の積極的な登用)

 ライス補佐官は彼女の副官となるヘインズについて、「彼女高い知性、アメリカ国民に対する徹底した献身、すでに実証されている物事を実行するための能力」を持つ人物であると高く評価している。

 

 ヘインズは、トニー・ブリンケン(Tony Bliknen)の後任として就任する予定である。ブリンケンは、国務副長官に転出する予定である。ヘインズはホワイトハウスで新たな役割を果たすことになる。彼女の仕事は、政府各省庁の副長官を集めて会議を主宰し、この会議で政策案を複数用意して、大統領と各省庁の長官がそれぞれを閣議で話し合い、評価ができるようにすることである。

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左から:バイデン副大統領、トニー・ブリンケン、スーザン・ライス、ケリー国務長官
 
 

 これは大変厳しい仕事となるであろう。ホワイトハウスは対外政策の面では、イスラム国家打倒とロシアのウラジミール・プーティン大統領との対峙のための戦略を建てることに忙殺され、一方で、国内問題では主要な省庁の長官や幹部たちを無視して政策決定が行われているという批判に晒されている状況だ。

 

(終わり)








 

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