古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:メラニア・トランプ

 古村治彦です。

 

 安倍晋三首相は2019年4月26日にメラニア・トランプ大統領夫人のバースディーパーティーに出席し(おそらく昭恵夫人も)、翌日(2019年4月27日)にはドナルド・トランプ大統領とゴルフを行うという計画だそうです。もちろん首脳会談は行われるでしょうが、その時間はどれくらいあるのか、と疑問を持ってしまいます。1万キロを往復して、いったい何時間首脳会談が行われ、有益な話が出来るのだろうか、疑問です。


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 安倍晋三首相は、外国首脳との個人的な友情関係を外交の一つの重要な要素と位置付けているようですが、トランプ大統領には偏愛的なまでの努力を傾注しているようです。しかし、それがうまく機能しているのだろうかというと、そうではないというのが答えです。

 

 そもそも最高首脳の鶴の一声で外交方針が大転換するというのは、民主政治体制に即した動きではありませんし、個人的な関係で成果を得るというのはもちろん存在する方法ではありますが、それが常道、王道になってはいけません。個人の友情で国歌の方針がぶれるなどということはあってはならないことですし、民主国家同士なら尚更です。

 

 わざわざ喧嘩をする必要はありませんが、へいこらして、「仲良くしてください、何かあったらご憐憫の沙汰をお願いします」とやることは外交ではありません。トランプ大統領も世界各国の指導者たちと会って値踏みをしているでしょうが、安倍晋三という人物には「使い勝手の良い捨て駒」以上の評価はしていないでしょう。「ちょっと脅せば、何でも買うし、金も出す」というのは友人同士でもありません。

 

 そもそもが2016年の米大統領選挙で民主党のヒラリー・クリントンが勝利すると見越して、そちらの方ばかりに注意を向けていたために、番狂わせでトランプ大統領が当選してしまったことで、安倍首相と日本政府は大分慌てたようです。アメリカ国内、世界中でトランプ当選を予想していた人たちは少ないのですから、それ自体は責められませんが、その後の慌てぶりは酷いものでした。

 

 結果として、その慌てぶりをトランプ大統領側に利用されるような形になっています。やらなくても良いことをわざわざやって、自ら墓穴を掘っているようです。


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 それにしてもトランプ大統領に何とか取り入ろうとしている姿は見苦しい限りです。孫娘が日本大使館に来ると分かったら、慌てて、その女の子がお気に入りのピコ太郎を呼ぼうとして失敗したり、ほぼ成果がないのに北朝鮮との外交を理由にしてノーベル平和賞にトランプ大統領だけを推薦したり、そんなに阿諛追従をしなければならないのかと情けなくなるばかりです。


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 個人的な友情関係を外交に展開するということは、一歩間違えば、相手の侮蔑を買い、かえって舐められて終わりということになります。安倍首相が身をもって教えてくれるこの事実を日本はこれから教訓として活かしていかねばなりません。

 

(貼り付けはじめ)

 

最高級ゴルフクラブと誕生日の豪華なパーティー:安倍首相のトランプ大統領の機嫌の取り方(Gold-plated golf clubs and birthday bashes: How Abe courts Trump

―他の世界の指導者よりも、その結果は複雑なものではあるが、日本の首相はドナルド・トランプ大統領との関係を近づけようと努めている。

 

エリアナ・ジョンソン筆

2019年4月17日

『ポリティコ』誌

https://www.politico.com/story/2019/04/17/trump-shinzo-abe-melania-birthday-japan-1278635

 

日本では2019年5月1日に新しい新天皇が即位する。この時、日本の安倍晋三首相は少し時差ボケを感じているかもしれない。

 

現代の日本にとって最も重要な儀式の一つのわずか4日前、安倍首相は世界中ジェット飛行機で飛び回り、重要な使命のために日本に戻る計画になっている。天皇の即位はローマでの新法王の選挙と同じである。彼の旅の目的は、ドナルド・トランプ大統領との関係を維持するということだ。

 

安倍首相の36時間、6700マイルを越える旅の内容について、計画に詳しい2人の取材源は次のように語っている。2019年4月26日の金曜日にメラニア・トランプ大統領夫人の49回目の誕生日のお祝いに出席し、翌日には大統領とゴルフをプレーする。これは安倍首相がアメリカ合衆国大統領との関係を構築しようとしてきた長年の努力を象徴するものである。

 

安倍首相は2012年に首相に就任し、米日同盟関係を強化することを決意し、アメリカ大統領との個人的な友情関係を構築することが外交上の妥協を得るための方法だという確信を得た。2年以上にわたるご機嫌伺いの中で、安倍首相はトランプタワーで大統領選挙当選直後のトランプに面会した際に最高級のゴルフクラブを贈った。また最近では、トランプ大統領のツイッター上の投稿での情報でしかないが、安倍首相は北朝鮮との核兵器をめぐる外交交渉を理由にして大統領をノーベル平和賞に推薦したということだ。

 

これらの動きは、安倍首相とトランプとの関係において、安倍首相の方に大きな利害があることが反映している。彼が率いる島国である日本は台頭する中国からの防衛をアメリカに依存している。トランプが導入すると主張している自動車輸入への関税に恐怖し、鉄鋼とアルミニウムに既に課されている関税を撤回させようと努力している。

 

日本はアメリカとの貿易交渉を開始している。日本の代表団はワシントンに到着し、月曜日と火曜日にトランプ政権の通商代表ロバート・ライトハウザーと会談を持った。安倍首相はトランプからの関心を維持しようと努力を増大させている。トランプ大統領は5月と6月に続けて日本を訪問することで日本側の恩義に報いようという計画を立てている。日本政府の関係者たちは、気まぐれな大統領がどういった人々に依存しているのかということを理解し、接触しようと試みている。

 

東アジア専門家で政治学者でもあるワシントン・カレッジのアンドリュー・L・オロスは次のように語っている。「安倍首相の政策ティームは長い時間を割いてトランプ大統領の発言、ツイートも含めて言葉遣いを詳細に調べ上げている。政策ティームは、安倍首相と日本の代表団に対して話す際のポイントをトランプ大統領の言葉遣いを真似て指南している。これは、交渉の準備をする際に政策にかかわる問題のニュアンスや詳細について指南する従来のやり方は対照的なものである」。

 

安倍首相の目的の一部は経済的厄災を避けることだ。貿易に関する交渉、そして大統領が日本に自働車に関税をかけてダメージを与えるかどうかを決断することは、お友達関係を維持するか、壊すかの重要な問題となる。

 

戦略国際問題研究所(CSIS)のアジア担当上級副所長で日本部長であるマイケル・グリーンは次のように語っている。「安倍首相の周辺が私に語っているのは、トランプ大統領が自動車関税を導入するなら、安倍首相は必ず反撃をするということだ。これについては日本側を非難できない。これまでトランプ大統領が日本にやってきたこととは異なり、これは日本に対する侮辱であり、日本にダメージを与えることである」。

 

日本にダメージを与える決断が行われることを防ぐ、加えてその他の政策目的を達成するために、安倍首相と安倍首相周辺は非公式のトランプ専門学者(Trumpologists)となっている。日本政府高官たちに実際に接触のあった学者たちによると、彼らはアメリカの学者たちに対して、トランプ大統領を喜ばせる最善の方法は何かを教えてくれるように依頼している、ということだ。学者たちから得た助言には以下のようなものがあった。トランプ大統領に最も近いアドヴァイザー陣の中にいる大統領の家族に接触する。

 

グリーンは、日本政府は当初、トランプ大統領の娘婿で上級顧問のジャレッド・クシュナーが中国の大富豪たちとクシュナー家の不動産ビジネスを通じて緊密な関係を持っていることで、地域のライヴァル国である中国がトランプ政権と緊密な関係を築くことを懸念していたと述べている。グリーンは次のように述べている。「日本政府関係者たちはニューヨークに在住する中国人の大富豪たちと不動産ビジネスを通じて大変に緊密になっていることを懸念していた。アメリカへの偏愛と戦略的な関心は、中国がトランプ政権にとって最大の関心を勝ち取ることを阻止するということにつながった」。あるホワイトハウス関係者は「ジャレッドは中国の大富豪たちと同様に多くの日本の大富豪たちとも親しい。彼との関係で彼の政府で行う仕事に何かしら影響を与えることが出来ると考えるのは馬鹿げている」と述べている。

 

トランプ大統領の周囲を喜ばせようとして、日本政府は、2017年にワシントンの日本大使館で催された桜まつりのお祝いに、エンターテイナーの「ピコ太郎」をわざわざ招待した。ピコ太郎はトランプの孫娘アラベラ・クシュナーのお気に入りであった。この催しにはイヴァンカと2人の子供も出席した。その中にはアラベラも含まれていた。ピコ太郎は渡米が出来ず、ヒットした歌をその場で披露することが出来なかったが、イヴァンカ・トランプとあるアラベラのために撮影したヴィデオ映像が流された。

 

日本の外交官たちは、トランプ大統領が2019年5月末に訪日し即位したばかりの新天皇と会見することになっているが、この時にホワイトハウスの高官たちとアメリカの学者たちにどうすれば大統領の印象に残るかということを問い合わせている。ちなみに天皇の即位は1989年以来のことだ。アイディアには以下のようなものがある。トランプ大統領夫妻を東京の中心部にある皇居でのお茶会に招待する、そして、天皇の神聖な邸宅である皇居に立ち入ることを許されている人はほぼいないが、トランプ大統領夫妻に対して、特別に内部を見学するツアーを行う。

 

6月末にG20先進国サミット年次総会が、安倍首相がホストとして大阪で開催される予定で、トランプはこの時に日本に戻る予定だ。

 

安倍首相の個人的な外交関係のモデルは、アジア、中東、ヨーロッパ各国の指導者たちの外交姿勢を反映している。指導者たちはトランプ大統領を追いかけ、深い個人的なつながりを構築し、それを外交につなげようとしている。このようにしてトランプ時代に形が変わった政治のやり方をやっていこうとしている。,個人的な関係と大袈裟な甘言が国益をめぐる戦略に組み込まれている。

 

これらの国々の間には競争心が存在する。トランプ大統領が日本を訪問する際、安倍首相と側近たちは地域のライヴァルである中国に勝ちたいと願っている。中国はトランプ大統領が大統領就任後初の外遊先として2017年に訪問した国だ。この時、習近平主席はトランプ大統領夫妻に紫禁城内部を案内した。その後、夫妻は一流の中国のオペラとアクロバットを鑑賞した。

 

ホワイトハウスに勤務していたある人物によると、中国訪問後にトランプ大統領は「私たちは中国を警戒する必要があるようだ」と述べたということだ。余り感動することがないトランプ大統領は中国で見た、中国の子供たちと中国の伝統衣装を着たパフォーマーたちによるオペラとパフォーマンスを見て驚いたようだ。アメリカにも同じくらいのものがあるはずだと大統領は考え、「そうだ、アメリカのロケッツ(Rockettes、訳者註;ニューヨークを拠点とするダンスティーム)みたいだ・・」とつぶやいた。

 

ここで出てくる疑問は、日本側はその努力に見合った見返りを得ているかどうか、ということだ。安倍首相を批判する人々は、安倍首相の阿諛追従は成果を生み出していないとこき下ろしている。トランプ大統領は2018年3月に数か国に対して鉄鋼とアルミニウムの輸出に関税をかける際に、日本を除外することを拒絶した。安倍首相と周辺の人々は、トランプ大統領が北朝鮮の指導者金正恩委員長との外交で手のひら返しに恐怖感を持っている。トランプ大統領は金委員著を「リトル・ロケットマン」と酷評していたのに「大変に頭の切れる」指導者と称賛するようになった。安倍首相率いる日本政府は、日本上空を通過するミサイルテストを複数回にわたって実行した金委員長に対して信頼感を持っていない。そして、金委員長が核兵器開発プログラムを放棄することを望んでいる。そして、日本の要求とは見合わない内容の合意をトランプ大統領が北朝鮮側と結ぶのではないかという恐怖心を持っている。

 

そのため、トランプ大統領が2019年2月に、安倍首相が金委員長との核兵器をめぐる外交を行ったことを理由にしてトランプ大統領をノーベル平和賞に推薦したことを発表した後、安倍首相はそのこと自体を否定しなかった。安倍首相は疑念を持った国会議員たちに対して、「トランプ大統領とは緊密に協力している」が、「そのことは事実ではない、とは言わない」と発言した。

 

安倍首相を擁護する人々は、トランプ大統領が行っていない行為について指摘している。2016年の大統領選挙期間中、トランプは日本が自国の防衛力の構築に失敗していると非難し、日本と韓国は核兵器の開発を考慮すべきだと提案した。

 

トランプは2016年3月に『ニューヨーク・タイムズ』紙とのインタヴューで次のように語った。「北朝鮮が頭を上げるたびに、日本からの救助要請を受ける。その他のあらゆる場所からも要請を受ける。そして、何かして下さいと言われる。しかし、いつか私たちには何もできない日が来るだろう」。

 

トランプ大統領は左派である韓国の文在寅大統領とはより冷たい関係になっている。トランプ大統領はオーヴァルオフィス(大統領執務室)から韓国を批判している。一方、日本に対しては国防費の増額の要求を止めている。

 

現代アジアを専門とするスタンフォード大学フーヴァー研究所研究員マイケル・オースリンは次のように語っている。「トランプ大統領は日本との同盟関係で日本側に対して更に予算を出すように求めたことはない。韓国との同盟に関してはそのように述べたことはあるが、日本に関してはない。従って、日本政府はトランプ大統領を伝統的な日米関係の枠組みの中に入れ込むことに成功しているのだ」。

 

オースリンは、2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが勝利して大統領になると予想してそのための準備をしており、クリントンのアドヴァイザーたちとの関係を構築しながら、トランプのティームは無視したために、トランプ勝利後は、最大限の両手を挙げての最大限の暖かい抱擁を行うしかなかった、と述べている。オースリンは、トランプが勝利したので、安倍首相は「行き着くところまで登るしか選択肢がなくなった」と述べている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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 古村治彦です。

 

 ここ数日、メラニア・トランプ大統領夫人がミラ・リカーデル国家安全保障問題担当次席大統領補佐官の更迭要求が話題になってきました。現地時間水曜日、ホワイトハウスは声明を発表し、ミラ・リカーデルの人事異動を発表しました。新しい職務はまだ分かっていませんが、国家安全保障問題担当次席大統領補佐官は解任されることになりました。今年5月に、ジョン・ボルトンによって招聘されましたが、半年で更迭ということになりました。

 

 以下の記事によると、リカーデルは官僚的な人物で、これまでにもジョン・ケリー大統領首席補佐官やジェイムズ・マティス国防長官と衝突したということで、味方はジョン・ボルトンしかいなかったようです。リカーデルの解任によって、ボルトンの力は落ちることになるでしょう。しかし、リカーデルが政権から離れず、ホワイトハウスではなく他の部署に異動するということで落ち着いたのは、ボルトンの巻き返しがあったためのようです。

 

 トランプ政権に対しては、多くのメディアがリーク情報を基にして様々な報道を行っています。これに対してトランプ政権内では神経を尖らせ、誰がリークしているんだ、ということで犯人探しも行われてきたようですが、政権の最高幹部クラスが自分の影響力を高める、もしくはライヴァルを蹴落とすといった目的でリークを利用しているようで、犯人探しとなれば、ほぼ全員ということになってしまうようです。また、トランプ大統領自身も友人たちに電話をかけて、様々なことを話してしまって、それが漏れてしまうということもあるようです。このアマチュア感、素人臭さがトランプ政権の良さでもあり、悪さでもあります。

 

 こうした政権内の雰囲気には、官僚的な人物は最もそぐわないということになります。もちろん組織運営上、官僚的な人物によるコントロール、手続き上の管理ということも必要になってきますが、ケリーやマティスのような軍隊で鍛え上げてきた人々とも衝突するということになると、リカーデルに行き過ぎた官僚主義的行動があったのだろうと推測されます。

 

 また、リカーデルを招聘したのはボルトンですが、2人はイラク戦争を主導したジョージ・W・ブッシュ政権で働いていた人々で、イラク戦争を批判して当選したトランプ政権の色合いと合う人たちではありませんし、ケリーやマティスのような制服組出身者とも気が合わないのだろうと思います。ボルトンの前任HR・マクマスターは現役の中将であったのに、国家安全保障問題担当大統領補佐官更迭時には昇進もなく退役という気遣いのない処分もあって、制服組出身者たちにしてみれば、ボルトンに対してマイナスの感情があるものと思われます。

 

 次席補佐官は、大統領や閣僚が出席する国家安全保障会議を実質的に主宰するほどに重要なポジションです。このポジションが大統領夫人の人事介入によって更迭されたということの意味は大きいし、これまでの政権であればこのようなことは少なくとも公には行わなかったでしょう。そこで、敢えてより考えてみると、メラニア・トランプ大統領夫人が汚れ役を買って出たということもあり得る推測ではないかとも思います。

 

 なんにしても、このようなことが起きるのがトランプ政権の特徴であり、繰り返しになりますが、このワシントンのアウトサイダーぶりこそが国民からの支持を集めることにつながっています。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

ボルトンの副官は大統領夫人との公然となった衝突の後にホワイトハウスを離れる(Bolton aide exits White House after high-profile clash with first lady

 

ジョーダン・ファビアン筆

2018年11月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/416797-bolton-aide-exits-white-house-after-high-profile-clash-with-first

 

国家安全保障会議の最高幹部ミラ・リカーデルは、メラニア・トランプ大統領夫人との公然となった驚くべき衝突の後に、現在の職務から離れることになった。

 

水曜日、ホワイトハウスは声明を発表し、その中で、リカーデルは「政権内の新しい役割に移動する」予定だと述べたが、新しい職務については具体的に言及しなかった。

 

ホワイトハウス報道官のサラ・ハッカビー・サンダースは「大統領はリカーデル氏のアメリカ国民に対する継続的な奉仕と国家安全保障政策についての真摯な追求に感謝している」と述べた。

 

 

The announcement capped off a tense day of speculation about Ricardel's future after the first lady's office took the unusual step of publicly calling for her ouster. これは妥協の産物のようだ。国家安全保障問題担当大統領補佐官ジョン・ボルトンは、副官であるリカーデルを助けようとして奮闘したと報じられている。

 

しかし、リカーデルがホワイトハウスを離れることは、ホワイトハウス内部での争闘が大きくなっていることを示す兆候であり、それに大統領夫人オフィスがどのように関与しているかに光を当てるようになった。

 

イーストウィング(大統領夫人オフィス)は、先月のメラニア・トランプ夫人のアフリカ訪問時の政府専用機の座席のことでリカーデルと衝突したと報じられている。大統領夫人訪問ティームはリカーデルがメラニア・トランプ夫人についてのマイナスの話をリークしたのはリカーデルだと非難した。リカーデルは夫人のアフリカ訪問の準備を手伝ったが、このような事態になった。

 

大統領夫人オフィス報道官ステファニー・グリシャムは火曜日に発表した声明の中で、「大統領夫人オフィスの立場は、彼女(訳者註:ミラ・リカーデル)はホワイトハウスで勤務するという光栄に浴するに値しない、というものだ」と述べた。

 

今回の事態はホワイトハウス内における激しい勢力争いの引き金を引いた。ボルトンはリカーデルの更迭に反対したので、火曜日の時点ではリカーデルは職務に留まっていた。また、水曜日も、彼女の更迭が発表される前には職務に留まっていたと報じられている。

 

ボルトンは、今年5月にリカーデルを国家安全保障会議(NSC)のナンバー2のポジションに招聘した。リカーデルは高い行政手腕を持ち、官僚的手続きを墨守するタイプだという評判であった。リカーデルは、大統領首席補佐官ジョン・ケリーと国防長官ジェイムズ・マティスと衝突した。

 

しかし、リカーデルとメラニア・トランプ夫人との衝突が最後のひと押しとなったことは明らかだ。今年10月のメラニア夫人のアフリカ訪問時、夫人はABCとのインタヴューに応じ、その中で、彼女は夫である大統領に対して、政権の中に彼女が信頼できない人たちがいると助言したと発言した。

 

メラニア夫人はそうした人物たちについて「そうですね、ホワイトハウスの中には働いていない人たちがいます」と発言した。そして、ウエストウィングの中に信頼できない人たちがいると続けた。

 

メラニア夫人は続けて「統制を取ることがどんどん難しくなっています。いつも背中から刺されないように気をつけないといけない状況なのです」と語った。

 

リカーデルを巡る騒動は、トランプが政権内の大幅な人事交代を考えていると報じられる中で起きた。人事交代の対象には、国土安全保障長官クリステン・ニールセンとジョン・ケリーが入っている。ケリーは政権内でニールセンの大きな後ろ盾となっている人物だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 メラニア・トランプ大統領夫人は、ジョージ・W・ブッシュ元大統領のローラ夫人、バラク・オバマ前大統領のミシェル夫人に比べて影が薄い存在です。お子さんがまだ小さいので、子育てが忙しいということもあるとは思いますが、ローラ夫人やミシェル夫人に比べて表に出ることは少ないです。モデル出身なのでメディア映えするとは思いますが、英語が母国語ではないということもあって少し引っ込んでしまっているのだろうと思います。

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アフリカ訪問中のメラニア夫人
 

 そのメラニア夫人が公式に、ホワイトハウスの人事に対して口を出したということで、アメリカでは話題になっています。ミラ・リカーデル国家安全保障問題担当大統領次席補佐官への介入要求を大統領夫人オフィスが正式に声明として発表しました。大統領夫人がホワイトハウスの人事に関わることを公式に発表することは極めてまれなケースです。

 
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ミラ・リカーデル

 今回はこのことを報じる記事をご紹介します。記事では今回のメラニア夫人によるリカーデル解任要求の背景が紹介されています。ミラ・リカーデルについては、このブログでもご紹介したことがあります。

※本ブログで紹介した当該記事へはこちらからどうぞ。

 リカーデルはジョージ・W・ブッシュ政権で国防総省に勤務し、また、ボーイング社でも副会長を務めた人物です。行ってみれば、組織の中で偉くなっていった人物であって、そういう人物は手続きや規律にうるさいということは容易に想像できます。これに対して、トランプ政権にはそういうタイプの人物は少ないし、「官僚的な」人物との付き合いもこれまでなかったでしょうから、ワシントンに来て初めて一緒に仕事をすることになって戸惑っているでしょう。

 

 トランプやメラニア夫人、イヴァンカ、クシュナーは自分が言うことに反対する、拒否する人物が周囲にいないのでしょう。企業経営者として自分が一番上なのですから、そういう人物を遠ざけることは可能です。しかし、複雑なワシントンの構造の中では、組織をどう動かすかに長けている人物が必要で、何事もトップダウンという訳にはいきません。

 

 メラニア夫人のアフリカ訪問にあたり、夫人側が国家安全保障会議の持つ資料の提供を要求、これに対して、リカーデルが自分か他のスタッフが同行しないので、資料は渡せないと拒否したことが今回の解任要求声明発表の原因となったようです。

 

 大統領夫人には儀典や旅行などを担当するオフィスがあり、公的な存在ではありますが、もちろん行政に関与することはできません。昔のエレノア・ルーズヴェルトやヒラリー・クリントンのように実質的に行政に関与することになった夫人たちはいますが、それはあくまで夫である大統領のバックがあったからで、法的には何も力はありません。今回、このような声明を公式に出すということは極めて異例で、批判の対象となることはメラニア夫人側も分かっているでしょう。それでも敢えて出したということは、よほどのことがあるのだろうと思います。これ以上は推測の上に推測を重ねることになるので控えます。

 

 今回の出来事は極めてトランプ政権らしい話だと思います。ワシントンの「プロ」なら絶対にしないことが起きるというのは、アマチュアだという批判を招くことになりますが、ワシントンに染まっていないということも示しているからです。

 

(貼り付けはじめ)

 

メラニア・トランプがボルトンの次席リカーデルは更迭されるべきだと発言(Melania Trump Says Bolton Deputy Ricardel Should Be Ousted

 

ジェニファー・ジェイコブス、ジャスティン・シンク筆

2018年11月14日

『ブルームバーグ』誌

https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-11-13/melania-trump-says-bolton-deputy-ricardel-should-be-ousted

 

・メディアの報道によると、大統領は政権内の人事交代を考慮中であるようだ。

・ニールセン国土安全保障長官は政権から去ると報じられている。

 

メラニア・トランプ大統領夫人は火曜日、ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官の次席であるミラ・リカーデルの更迭を要求した。この要求は、ドナルド・トランプ大統領が政権内の人事交代を近々行うという報道がなされる中で行われた。
 

メラニア・トランプ大統領夫人の報道担当官ステファニー・グリシャムは、大統領夫人がリカーデルの更迭を求めているのではないかという疑問に対する答えとして声明を発表し、その中で「大統領夫人オフィスの立場は、彼女(訳者註:ミラ・リカーデル)はホワイトハウスで勤務するという光栄にもはや値しない、というものだ」と述べた。

 

リカーデルはボルトン補佐官の次席を務めている。先月、メラニア夫人はアフリカを訪問した。その際、夫人側のスタッフとリカーデルが衝突した。リカーデルは、自分か他の国家安全保障会議(NSC)のスタッフが同行しない限り、NSCの持つ資料を渡すことはできないと強く主張した、とこの問題に詳しいある人物が匿名で証言した。

 

大統領夫人がウエストウイング(大統領執務室)の決定に関して公に介入することは極めて稀である。しかし、大統領夫人側のスタッフと大統領側のスタッフが衝突した際に、大統領側のスタッフが更迭されることは多く起きている。上級のスタッフでもこうしたことは起きている。1987年、ロナルド・レーガン大統領の首席補佐官ドナルド・リーガンはナンシー・レーガン大統領夫人と衝突した後に更迭された。

 

2000年には、独立委員会が、当時のヒラリー・クリントン大統領夫人が、夫ビル・クリントン大統領のホワイトハウスの旅行担当の複数のスタッフの更迭に関与したことについて、虚偽の証言を行ったと報告している。

 

アフリカ訪問中、メラニア夫人はABCニュースのインタヴューに応じた。その中で、夫人はトランプ大統領に対して、自分が信頼できない複数の人物が大統領の下で働いているとこれまでに進言したと述べた。彼女は「そうですね、中にはホワイトハウスで全く仕事をしていない人たちもいますね」と述べた。

 

NSCの報道担当官ガレット・マーキス、ホワイトハウスの報道担当官サラ・ハッカビー・サンダースは、グリシャムの声明に対するコメントの要求に応じなかった。リカーデルには連絡できなかった。火曜日の朝、リカーデルはホワイトハウスで行われたインドのヒンズー教のお祭りディーワーリーに出席した。ディーワーリーではトランプ大統領の演説も行われた。

 

メラニア・トランプ大統領夫人の声明を受けてすぐにリカーデルが解任されるとした『ぉーるストリート・ジャーナル』紙の報道について、あるホワイトハウスの高官は強く否定した。別の高官は午後4時時点でリカーデルはホワイトハウス内にとどまっていると述べた。

 

ボルトンは今年4月にそれまで商務省に勤務していたリカーデルを次席補佐官に抜擢した。リカーデルはジョージ・W・ブッシュ元大統領時代に国防総省に勤務していた。

 

トランプ政権内の複数の高官によると、ボルトンはリカーデルを評価しているが、ホワイトハウスのスタッフの間では嫌われているということだ。リカーデルは融通が利かず、手続きに拘泥する人物と評価され、リカーデルのせいでNSCと他の省庁との間の強力が難しくなっていると不満を表明する政府高官も少なからず存在する。

 

●ニールセンも更迭の危機

 

グリシャムの声明が発表されたがこれは、ドナルド・トランプ大統領が政権内の人事交代を大幅に行うことを考慮中だと複数のメディアが報じている中での出来事となった。人事交代の対象には、国土安全保障長官キルステン・ニールセンも含まれている。先週水曜日に『ワシントン・ポスト』紙が最初にニールセンの更迭を報じた。トランプ大統領はアメリカ南部国境における移民「危機」と呼ぶ状況に対してのニールセンの対応に不満を持っていると報じられた。

 

ワシントン・ポスト紙の報道に対して、国土安全保障省報道官テイラー・ホウルトンは声明の中で次のように述べた。「長官は国土安全保障省に勤務する人々を率いる光栄を与えられ、全ての脅威からアメリカ国民を守るという大統領の安全保障政策を実施するために尽力している。そしてこれからも尽力を続ける」。

アメリカ南部国境を越える不法越境者の数が急増していることについて、ニールセンは強い非難を受けている。国土安全保障省は、今年10月だけで5万1000人が不法に国境を越えたとして逮捕された、そのうちの2万3000人以上が家族だと発表した。2017年10月に比べて、逮捕された不法越境者の数は2倍となり、同行する家族の数は4倍上に増加した。

 

ニールセンは首席大統領補佐官ジョン・ケリーと近い関係にあり、ニールセンの国土安全保障長官就任を進めたのはケリーであった。ケリーは、トランプが再選を目指す2020年の大統領選挙まで首席補佐官を務めると発言しているが、ニールセンの更迭はケリーの更迭を誘発する可能性を秘めている。

 

トランプが、先週の中間選挙後の夜の集会でマイク・ペンス副大統領の首席補佐官ニック・エイヤーズと話しているところを2人の人物が目撃している。この目撃証言から、エイヤーズがケリーの後任となるという噂がトランプの側近たちの間で広まることになった。

 

ペンスの側近たちはこうした噂を否定している。エイヤーズは今週の副大統領のアジア訪問に同行していない。ペンス副大統領はトランプ大統領のシンガポールとパプアニューギニア訪問には同行する予定となっている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2016年7月18日からオハイオ州クリーヴランドで共和党全国大会が始まりました。21日までの4日間大会は続き、様々な人たちが登場して演説をします。初日は、トランプ家から、ドナルド・トランプ夫人メラニア・トランプが登場しました。

 

 アメリカ生まれではないメラニアですが、堂々とした演説で、私は外国人が英語でスピーチをする際のお手本だなと思って聞いていたのですが、この演説に盗作疑惑が出てきました。2008年の民主党全国大会で、当時のバラク・オバマ候補(現大統領)の夫人ミッシェル・オバマ(現大統領夫人)が行った演説と同じ文言が入っていたということです。


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メラニアとミッシェル

 

アメリカでは、盗作(plagiarism)は厳しい対処を去れます。アメリカの大学ではレポート(ペーパー)を出す際に、少しでもルールから外れていて、丸写しの場所があったら、盗作となって、その授業の単位は与えられません。下手をすると、その楽器に受けた授業全部の単位を認められないということにもなりかねません。


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 私はメラニアの盗作疑惑のニューズを読みながら、「スピーチライターがいると思うが、その人がそんなコピペみたいなことはしないだろうに、誰が入れたのかな、おそらくメラニアが良いフレーズだと思って入れちゃったのかな」と考えていました。

 

 今回は、メラニアの演説を巡る騒動について簡単にまとめた記事をご紹介します。トランプ陣営は共和党系の有名なスピーチライターを2人雇っていたということです。この2人を招聘したのは、トランプ陣営を取り仕切っていると言われる、トランプの娘イヴァンカの夫ジャレッド・クシュナーでした。

 

 しかし、メラニアはこの2人の原稿が気に入らず、別の人と原稿の手直しをして、原稿はかなり変えられたそうです。実際に誰がミッシェルの使ったフレーズを入れたのかは記事からは定かではありませんが、今回の騒動にトランプ家内部の確執があるのかもしれない、と思わせる内容になっています。


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ジャレッド、イヴァンカ、メラニア

 

 私は次のように考えます。自分とは血のつながりがない義理の娘イヴァンカの夫ジャレッドが連れてきたスピーチライターの書いた原稿に唯々諾々と従うのが嫌だと考えた(2人が選挙を取り仕切っているのが気に入らない)、そこで別の人と一緒に手直しをした、その中で、気に入っているフレーズを入れてみたが、騒ぎになった、ということではないかと思います。実際に昼のメロドラマみたいなドロドロしたことがあるのか、ないのか分かりません。

 

 しかし、こういったハプニングも吹き飛ばしながら進んできたトランプですから、最終日のイヴァンカの演説と自身の候補者指名受諾演説がどうなるか興味は尽きません。

 

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メラニアの演説で注目を浴びた段落はスピーチライターの原稿には入っていなかった(Lifted passages of Melania’s speech not in speechwriter’s draft: reports

 

『ザ・ヒル』誌編集部

2016年7月19日

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/288430-report-lifted-passages-of-melanias-speech-not-in

 

 

 メラニア・トランプの共和党全国大会における演説のスピーチライターが書いた原稿には、月曜日の夜に嵐を巻き起こすことになった段落は含まれていなかった。

 

 火曜日のNBCのニューズ報道によると、スピーチライターのマシュー・スカリーがドナルド・トランプ陣営に提出した原稿には、メラニア・トランプが使った、2008年のミッシェル・オバマの演説の言葉をそのまま使った段落は含まれていなかった。

 

 トランプ陣営のある幹部は、NBCの取材に対して、スカリーが出した最初の原稿は却下され、原稿作りは初めからやり直されたと語った。この幹部は、スカリーの提出した原稿は最終原稿の叩き台とはならなかったとも述べた。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙は、メラニア・トランプの演説の原稿作りのために、トランプ陣営が2人の著名なスピーチライターのマシュー・スカリーとジョン・マコーネルを雇っていたと報じた。マコーネルはジョージ・W・ブッシュ大統領の同時多発テロ後の最初の演説をはじめブッシュ大統領の演説の原稿を準備した人物である。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙は、「スカリーとマコーネルは原稿を提出したが、それから数週間しても何の音沙汰もなかった。それはメラニア・トランプが原稿を気に入らず、その文言を変え始めたからだ」と報じた。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙は、トランプ陣営の関係者10名以上に取材し、その内容を基にしてどのようにして間違いが起きたのかを明らかにしている。

 

 スカリーとマコーネルは月曜日の夜にメラニア・トランプの演説を聞くまで、彼らの原稿がどれほど帰られたのかを知らなかった。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙の報じたところではこのようになる。ドナルド・トランプの娘イヴァンカの夫じゃレッド・クシュナーがスカリーとマコーネルをメラニア・トランプの演説原稿作りのために招聘した。しかし、メラニア・トランプは2人ではなく、これまでドナルド・トランプの本をいくつも手掛けたメレデス・マッキーヴァーに頼った。

 

 マッキーヴァーがメラニアの演説原稿にどれくらい関与したのか明らかではない。しかし、複数の人々によると、トランプのメラニアのスタッフが演説原稿を読み直した際に、スカリーとマコーネルが出した原稿の文言のうち、残っていたのは、最初の段落と、「これまでにないような全国規模の選挙活動」という言葉が入った段落であった。

 

 トランプ陣営では、演説の中に盗作はなかったと主張している。また共和党側の人々も、彼女が話した内容は良くあるテーマで、似たような言葉づかいになっただけだと擁護した。

 

 しかし、メラニアの演説の言葉にはミッシェル・オバマ大統領夫人が語った言葉がそのまま使われていたのは明らかで、盗作の専門家たちはこれが偶然に起きたのではないかという疑念を超えて、盗作という確信を持っている。

 

カリフォルニアを本拠とするターンイットイン社は、コンピューターのアルゴリズムを使って、提出された文書が盗作かどうかを調べるという業務をしている。

 

ターンイットイン社のマーケティング担当副社長クリス・ハリックは、火曜日に本誌の取材に答えて、メラニアの演説のうち、6%が既に存在している演説の言葉と一緒であった、その6%は2008年の民主党全国大会でのミッシェル・オバマの演説の言葉であった、と述べた。

 

 ターンイットインによると、スカリーとマコーネルがミッシェルの使った16語を偶然にそのまま原稿の中に書いてしまった確率は10億分の1だということだ。メラニアとミッシェルの演説の中で共通する言葉の配列は最大で23語であった。

 

(終わり)

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