古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:一般教書演説

 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ大統領の発言(記者団に対するものやツイッター上のもの)はよくメディアに取り上げられ批判されます。「言いたいことを歯に衣着せずに言う」「悪口が酷い」というイメージがすっかり定着しました。ツイッターを駆使して自分の言いたいことを発信し、流れを作るというのは、大変に現代的な政治家ということになります。

 

 2019年2月5日にトランプ大統領は連邦下院議場で一般教書演説を行いました。一般教書演説は一大イヴェントであり多くの国民が視聴できるように、東部時間の午後9時から開始となります。アメリカには4つのタイムゾーンがあり、西海岸ですと、午後6時からということになります。

 

 一般教書演説の当日、トランプ大統領はテレビ番組のアンカー(司会者)たちをホワイトハウスに招待して昼食会を開催したそうです。そこで、民主党の政治家たちをさんざんにこき下ろしたということが報道されました。現在、ホワイトハウスと連邦議会民主党執行部は対立と分断を深めつつある中、一般教書演説でトランプ大統領は団結と礼節を訴えるだろうと予測されている中で、その数時間前に、民主党の悪口を公の場で言っていたという文脈で報道されました。


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 ここがまさにトランプ大統領らしいところです。普通であれば、そんな日くらいは民主党の政治家たちの悪口は控えるものです。よほど腹に据えかねていても、せいぜい皮肉を言うくらいのものでしょう。しかし、「頭が悪い」「クソ野郎」とか言いたい放題だったようです。

 

 トランプ大統領が政治家として経験が長ければ、まずこんなことはしません。しかし、彼は言いたいことを言う、やりたいことをやるというスタイルを貫いて、既に大統領として任期の半分を全うしました。これは全く新しいことで、前代未聞(unprecedented)の大統領と言わざるを得ません。職業政治家や党派の対立と裏舞台での妥協といったものとは無縁であり、そこがトランプ大統領の最大の強みということが言えるでしょう。

 

 この奔放さというイメージについて、トランプ大統領は戦略でやっているのか、出たとこ勝負でやっているのか、分かりませんが、どうなんだろうか、大統領の発言の真意はどこにあるのか、言葉の裏の別の意味や意図があるのかと敵対者に考えさせることで、既に相手を自分のペースに引き込むことが出来ます。恐ろしい人物です。

 

(貼り付けはじめ)

 

一般教書直前の昼食会でトランプ大統領は民主党の政治家たちをこき下ろす(Trump tears into Dems at private lunch hours before State of the Union: report

 

ブレット・サミュエルズ筆

2019年2月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/428622-trump-tears-into-dems-at-private-lunch-hours-before-state-of-the?fbclid=IwAR2BRjeSOnUBC-00w-2HV-qZ0qyH6DNHFR0trjSnUYC-8UKoV92Zj0XllkY&fbclid=IwAR006FWXAd3dP3su3ZwsbeSWSRIrN-omJL78ICDInu4mFRAhiOZ54CJXqTg

 

月曜日、トランプ大統領はテレビ番組のアンカーたちとの昼食会を催し、その中で、民主党政治家たちをこき下ろした。礼節と超党派の合意の必要性を訴える演説をホワイトハウスで行うほんの数時間前の出来事であった。

 

『ニューヨーク・タイムズ』紙が報じたところによると、トランプ大統領は、ジョー・バイデン前副大統領、連邦上院少数派院内総務チャールズ・シューマー連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)、現在多くの批判に晒されているヴァージニア州知事ラルフ・ノーザム(民主党)の名前を上げて彼らをこき下ろした。大統領は2020年の米大統領選挙に挑戦表明をした人々も批判した。

 

トランプ大統領は2020年の大統領選挙ではバイデンと戦いたいという希望を表明したと報じられたことがある。昼食会に参加したアンカーたちに対して、大統領は、バイデン前副大統領は「そこまで賢くない」と述べた。

 

ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ大統領は次のように述べたということだ。「バイデンがやったへまやしくじりは全くもって信じがたいものばかりだ。私が何か発言し、人々がそれは失言だと考えるとする。しかし、それはそのように認識させるように意図したもので、しくじりではない。バイデンが何か馬鹿馬鹿しいことを述べるとする。その場合、彼が馬鹿なので、そのまま馬鹿馬鹿しい発言となるのだ」。

 

トランプ大統領はそのほかの民主党の政治家たちを荒々しい言葉遣いで次々と攻撃した。ニューヨーク・タイムズ紙によると、大統領はシューマーを「いやらしいクソ野郎」と呼んだ。ノーザムは医学部卒業の際の卒業アルバムで人種差別的な写真を載せたことが発覚し、その後の記者会見で知事を辞職すること拒否した。トランプはこの時の様子を「犬がされているかのように抑え込まれていた」と評した。

 

ホワイトハウスは本紙からのコメントの求めに返答しなかった。そして、大統領の発言に関するニューヨーク・タイムズ紙からのコメントの要請を拒絶した。

 

民主党に対するトランプ大統領の評価と発言は、火曜日夜の一般教書演説の前に、ホワイトハウスが人々に伝えたいと考えていたメッセージの内容と正反対のものだ。

 

火曜日の夜にフォックス・ニュースに出演したホワイトハウス報道官のサラ・サンダースは次のように述べた。「大統領は今晩の一般教書演説の中で、団結ということを訴える予定だ。私たちは偉大さを選ぶか、お互いを攻撃し続けるか、どちらかを選ぶことが出来る」。

 

一般教書演説の原稿からの一部抜粋によると、トランプ大統領は演説の中で次のように発言する予定だ。「私たちは協力して数十年続く政治的行き詰まりを解消することが出来る。古くからある分裂を解消することが出来る。古くからの傷を癒すことが出来る。新しい協力体制を構築することが出来る。新し解決策を見つけ、アメリカの輝かしい未来の前提を広げることが出来る。決めるのは私たち自身だ」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 前回、トランプ大統領の一般教書演説についての記事などをご紹介しました。私が一般教書演説を聞いていて驚いたのは、「社会主義に対する警告」でした。私が若い頃に、持て囃されたフランシス・フクヤマの「歴史の終わり」論では、資本主義(Capitalism、キャピタリズム)と民主政治体制(Democracy、デモクラシー)が最終的に勝利し、アメリカは勝利者だということになっていました。

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 しかし、21世紀のアメリカ議会で、大統領が自国内の社会主義を求める声に警告を発し、わざわざ「アメリカは社会主義国にはならない」と述べたというのは驚きでした。社会主義とは最も対極にある国であるはずの、資本主義と民主政治体制が高度に発達した総本山、アメリカで、大統領が社会主義の台頭に言及したというのは驚きでした。それくらいに、人々の平等を求める声、格差是正を求める声がアメリカ国内で大きくなっている、ということが示唆されるものでした。

 

 2016年米大統領選挙民主党予備選挙でのバーニー・サンダースの善戦、2018年の中間選挙でアレクサンドリア・オカシオ=コルテスの登場など、「民主社会主義者」を自認する政治家たちが存在感を増しています。

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当該部分を聞くサンダース
 

 これはポピュリズムという幅の広い思想運動の中で、左派的な動きとして、民主社会主義者たちが台頭しており、この右派的な動きは、トランプ大統領の誕生であり、言ってみれば、コインの表裏の関係にあると私は考えています。

 

 トランプ大統領を支持したのは、旧来の共和党の支持者の一部に加えて、元々は民主党支持で、労働組合にも参加していた、白人の労働者たちでした。アパラチア山脈からラストベルトと呼ばれる五大湖周辺の工業地帯に住んでいる人たちです。大学教育など高等教育を受けておらず、所得が低い労働者は本来であれば民主党の支持基盤でしたが、トランプ大統領を応援しました。

 

 これは民主党がエリート主義に陥り、ウォール街の大手金融機関などから多額の献金を受ける政治家たちが増え、口では人権や福祉などを唱えるが、実際に貧困層や労働者のために何もやっていないではないか、更に言えば、移民やマイノリティの人権のことばかりで、白人である自分たちの人権のことなど何も言わない、という怒りが旧来の民主党支持者たちの間に広まり、こうした人々がトランプ大統領を支持しました。こうした流れには、人権や福祉に対する懐疑も加わっています。

 

 一方、左派的な動きもまた、既成の民主党主流派、民主党エスタブリッシュメントに対する怒りから出てきたものです。エスタブリッシュメントは民主党の支持基盤をないがしろにしている、ウォール街とのつながりが深いから大企業や富裕層の利益ばかりを守っている、という怒りから、進歩主義派、民主社会主義者が存在感を増すようになりました。

 

 右派ポピュリズムと左派ポピュリズムと分類して良いと思います。既存の政治家やシステムが一般国民である自分たちのためになっていない、活動していない、機能していないという怒りから、ワシントンを変えなければならないということになり、新しい政治家たちやこれまで隅に追いやられていた政治家たちを自分たちの代表としてワシントンの既存勢力を攻撃させるという動きになりました。人々の怒りと既存の存在に対する攻撃性はポピュリズムの特徴です。

 

 それにしても、一般教書演説で、「社会主義」という言葉が出てきたのは驚きでした。中国を攻撃するためのレトリックなのかと思いましたが、アメリカ国内で社会主義を求める声が大きくなっていることに対する懸念であったということが驚きです。資本主義が高度に発達してその内包する矛盾が深刻になり、社会主義へと移行する、もしくは階級闘争が激化するというマルクスの考えが現実に起きているかのようです。

 

 アメリカでは長く国民皆保険ということはタブー視されてきました。何度もこの話はしているのですが、今回もします。2000年代前半に私はアメリカの大学に留学しました。そこで、日本政治の授業を履修しました。先生は日本の大学に留学経験もあり、日本語も堪能な人でした。日本の社会保障制度を取り上げた授業の回がありました。そこで、ポロっと「日本は国民皆保険です。国民皆保険ではないというのは、世界の先進国ではアメリカだけです」と言いました。何の悪気もなく、アメリカを批判するということでもありませんでした。

 

 しかし、次の授業の際に先生は「前回、私は世界の先進国の中で国民皆保険ではないのはアメリカだけですと述べました。これはアメリカを批判する意図ではありませんでした。また、私は社会主義者ではありません」と冒頭に述べました。私は驚いて、授業の後にどうしてそのような発言をなさったのですか、と質問したところ、「学部の事務所に学生の親という人から電話があって、アメリカを批判する反米的な社会主義者を雇っているのか、という抗議の電話があったから、説明しておこうと思って発言した」と教えてくれました。

 

 講義をしてきた親御さんは、国民皆保険は社会主義的な制度で、資本主義で自由主義なアメリカにはそぐわないと考えていたのでしょう。しかし、この考えに従うと、G7に加盟している先進諸国はほぼ全て社会主義国ということになります。

 

 アメリカには社会主義という言葉に対するアレルギーがあり、かつ、平等を志向するような政策には簡単に社会主義という言葉をレッテル貼りして非難する傾向があるようです。

 

 社会主義という言葉が21世紀のアメリカ議会の議場で大統領の口から出たという事実、これがアメリカの最先端の状況を示しているように思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

オカシオ=コルテスや進歩主義派の人物たちがトランプ大統領は社会主義という言葉を威嚇戦術として使用したと批判(Ocasio-Cortez, progressives accuse Trump of using socialism as scare tactic

 

ジュリーグレイス・ブルフケ筆

2019年2月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/house/428663-ocasio-cortez-progressives-accuse-trump-of-using-socialism-as-scare-tactic

 

進歩主義派の民主党所属連邦議員たちは、トランプ大統領が一般教書演説の中で、アメリカ国内で社会主義を求める声が大きくなっているという警告を発したことを、威嚇戦術(scare tactics)を使って自分たちを危険だとレッテル貼りしたと批判した。

 

アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は記者団からトランプの発言について質問され次のように答えた。「素晴らしかったと思う。大統領は怖がっている。彼は全てのものが彼に迫ってきていると感じ、世論の支持を得るための戦いに敗れつつあることを認識している」。

 

オカシオ=コルテスは民主社会主義者で、昨年夏に民主党予備選挙で勝利を受けて、政治の世界で名声を獲得した。単一支払者医療保険制度(single-payer health care system)を主張するリベラル派の連邦下院議員たちの仲間入りをした。また、最富裕層に対しての税率を上げることとクリーンエネルギー分野での雇用を創出するためのプログラムに資金提供するための「グリーン・ニューディール(Green New Deal)」を主張している。

 

ニューヨーク州選出の連邦議員オカシオ=コルテスは、トランプの発言内容を「信じられない」ものと評し、「自分たちの提案に対抗するための実質的な提案を彼は出来ないのだ」と述べた。

 

プラミラ・ジャヤパル連邦下院議員(ワシントン州選出、民主党)は進歩主義派連邦議員連盟の共同会長だ。ジャヤパル議員は、議員連盟の提案は過激なものではなく、提案内容の多くは西洋諸国で既に実施されているものだと述べた。

 

ジャヤパル議員は「全ての人のためのメディケアや最富裕層への増税、グリーン・ニューディールのような素晴らしい考えをトランプ大統領は警戒しているのだと思う。それで彼はこうした考えに社会主義というレッテル貼りをしたいのだ」と述べた。

 

「トランプ大統領は先進諸国で行われている政策について懸念を持っており、それに社会主義というレッテルを貼りたいのだ。しかし、こうした諸政策は世界の先進諸国で実際に実行されている。これらの政策は先進諸国において制度化され、それらの上に社会が構成されている」。

 

一般教書演説の中で、トランプは社会主義によってヴェネズエラでは経済上、政治上の訳斎が引き起こされたと述べた。

 

トランプ大統領は演説の中で次のように語った。「現在、アメリカ合衆国の国内では、私たちの国で社会主義を採用しようという声が上がっている。これは警戒を要することだ。アメリカは、政府による強制、独占、統制ではなく、自由と独立の上に創設された。私たちは生まれながらに自由で、これからも自由であり続ける。今夜、私たちはアメリカがこれからも社会主義国となることは決してないという決意を新たにする」。

 

共和党側の出席者たちは演説のこの部分に対して、トランプ大統領にスタンディングオヴェイションで称賛を与えた。

 

新人のラシーダ・トレイブ連邦下院議員(ミシガン州選出、民主党)は議員当選以来、トランプ大統領に対して厳しい批判を行っている。トレイブ議員は、トランプ大統領が社会主義を理解していないと批判し、トランプ大統領の言葉によって国家の更なる分裂が進んでいると考えていると述べた。

 

トレイブ議員は「人々の多くは社会主義を理解していないと思う。図書館や郵便局は社会主義だと思う。我が国にあり私たちが大事にしている制度の多くは平等という価値観を基礎にしている」と述べた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2019年2月5日、ドナルド・トランプ大統領が一般教書演説(State of the Union Address)を行いました。直訳すれば、「アメリカ合衆国の状況に関する演説」となります。Unionという単語にはいろいろな意味がありますが、ここでは「人々や州が団結して構成しているアメリカ合衆国」ということになります。その他には組合などといった意味もあります。団結して構成されているアメリカの一年がどうであったか、これからどうしていくかということを大統領が述べるものです。

 

 アメリカ議会に大統領が入るには連邦下院議長の許可が必要となります。そのため、本来は1月末に実施されるはずであった一般教書演説ですが、国境の壁建設のための予算を巡りトランプ大統領と民主党が対立し、政府機能が一部閉鎖となり、民主党が過半数を握っている連邦下院の議長であるナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は政府機関の閉鎖が解除となるまで、演説を延期するように求め、トランプ大統領もこれに従いました。政府機能が2月15日まで再開となったので、一般教書演説が例年通り連邦下院議場で行われる運びとなりました。

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後ろにはマイク・ペンス副大統領とペロシ議長

 今回、私も一般教書演説の生中継を見ていたのですが、感想としては、長くて退屈、トランプ大統領らしさを感じないものだった、ということになります。トランプ大統領は、言葉の上では超党派の団結を訴えましたが、実際には、自分の政権で達成した経済的成果について述べる時には、共和党側の出席者の方ばかり向いて話していました。拍手もなく、笑顔もない民主党側に向かって話しづらいというのは分かりますが、団結とか一つの国とかそういう言葉が内容のない空虚なものに感じられました。


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11歳のジョシュア・トランプ君には退屈だったようだ
隣のグレイス・イレインさん(9歳)は凛としていた 

 共和党側は何とか盛り上げようと、途中でスポーツの応援の時のように、「USA! USA!」を連呼しましたが、非常に怖いものを感じました。アメリカは内向き、勝つ排外的になっているように感じました。国内に抱える諸問題から目を逸らさせるために、言及は少なかったものの中国との貿易問題を利用しているようにも感じました。

 

 インフラ整備、HIV対策、処方箋薬剤の価格の引き下げといった民主、共和両党で協力できる分野の時には民主党側からも拍手が出るなど、ムードは良くなりましたが、国境の壁や妊娠中絶などに関しては、民主党側から野次こそ出ませんでしたが、頭を振ったり、目をむいたりするような態度が見受けられました。

 

 議場の一般席には招待された人々が座っていましたが、その中には、トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー補佐官と娘であるイヴァンカ・トランプ補佐官が座っていました。その同じ並びですが、通路を隔てた場所には、大統領の娘であるティファニー・トランプさんが座っていました。彼女は全身白い服装をしていて、私は驚きました。


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白い服装で目立つティファニーさん 

 それは、民主党側の連邦議員たちの一部女性議員たちが事前に話し合って、白い服装で出席すると取り決めていたからです。彼女たちはトランプ大統領の言動に抗議の意味を示すため、そして、女性参政権運動の先駆者たちに感謝の意を示すために、白い服を着て出席しました。ティファニーさんもそれに合わせたのだろうかと思い、私はびっくりしました。

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白い服装の民主党女性議員たち 

 これは次回に詳しく述べることですが、演説の中で、唐突に「社会主義」という言葉が出たことにも驚きました。「アメリカで社会主義を求める声が大きくなっている」「アメリカはこれからも社会主義国にはならない」とトランプ大統領は演説の中で述べました。社会主義と戦い、勝利を収めた、資本主義と民主政治体制の総本山であるはずのアメリカで、大統領が憂慮を示すほどに社会主義を支持する声が大きくなっているというのは驚きでした。

 

 現在、一時的な妥協によって政府機能が再開されていますが、その起源は2019年2月15日です。それまでに妥協が出来るのかどうか、ということになりますが、今回のトランプ大統領の演説内容では、民主党側の反発を招くだけで難しいように思います。また、人々の支持を得られるような言葉遣いもなく、ただ退屈なものでした。今年のプロアメリカンフットボールの優勝ティームを決めるスーパーボウルも点が入らずに退屈な内容であった(詳しい人にとってはそうではなかったとも言われています)のですが、アメリカの冬の風物詩であるスーパーボウルと一般教書演説が退屈だったとすると、アメリカ人の気持ちは盛り上がらないでしょう。

 
団結(Union)という言葉が入っている演説で分裂(divide)が深まるというのは、アメリカの現状をよく示していると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

 

トランプ氏が一般教書演説、国境の壁建設を改めて宣言

 

2019.02.06 Wed posted at 14:48 JST

https://www.cnn.co.jp/usa/35132366.html

 

(CNN) トランプ米大統領は米東部時間5日午後9時(日本時間6日午前11時)すぎから約1時間半にわたり、上下両院合同会議で一般教書演説を行った。

 

一般教書演説は当初1月29日に予定されていたが、政府機関の閉鎖が長引いた影響でこの日に延期された。

 

トランプ氏は冒頭で「2つの党でなく1つの国家」「共和党のアジェンダ(政策課題)、民主党のアジェンダではなく、米国民のアジェンダ」と述べ、党派を超えた団結を訴えた。

 

政権発足後の2年間で米経済は前例のない好調ぶりを示してきたと強調し、雇用創出や賃金上昇、失業率低下などの数字を示して成果を強調した。

 

そのうえで「国家の現状は堅調である」と宣言すると、議場内の共和党議員らから拍手とともに「USA、USA」の掛け声が上がった。

 

トランプ氏は米経済の「奇跡」を阻むものとして、戦争と政治に加え、党派争いに基づく「捜査」に言及。党派の違いを超えて政策を進めていく必要があると訴えた。

 

続いて不法入国者の問題に多くの時間を割き、犯罪者や麻薬が米国に侵入しているとして危機感を強調した。国民の「命と雇用」を守るために国境の警備を強化し、壁を建設する必要があると改めて主張したうえで、「私が壁を建てる」と声を張り上げた。

 

一方で労働人口に占める女性の割合や、連邦議会の女性議員が史上最多を記録していると指摘。これに対しては、民主党の呼び掛けにより白い服を着て出席した数十人の女性議員からも「USA、USA」の掛け声が上がった。

女性の活躍に言及した際には、女性議員からも拍手が/Alex Wong/Getty Images

女性の活躍に言及した際には、女性議員からも拍手が/Alex Wong/Getty Images

 

さらに薬価の引き下げやエイズ、小児がんの研究推進などについて超党派の賛同を求めた。ここではがん治療に耐え抜いたという10歳の少女が紹介され、議場から拍手が贈られた。

 

外交分野では、自分が大統領になっていなかったら今ごろは北朝鮮と戦争になっていただろうと述べ、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と今月27、28日にベトナムで再会談する計画を明らかにした。

 

演説の終盤では、第2次世界大戦でナチスの強制収容所へ送られ、米軍に救われたという高齢の男性2人と、救出作戦に参加した元兵士を紹介。先人の戦いや業績を記憶にとどめ、違いを乗り越えて「最も高い頂、最も明るい星を目指そう」と呼び掛けた。

 

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トランプ大統領は散漫な内容の一般教書演説の中で、礼節と対決の間をフラフラと行ったり来たりしていた(Trump veers between comity, confrontation at raucous State of the Union

 

ジョーダン・ファビアン筆

2019年2月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/428654-trump-veers-between-comity-confrontation-at-raucous-state-of-the

 

トランプ大統領は、分裂した政治状況の中で、民主党に対して、「復讐、抵抗、報復のための政治」を求めるために一般教書演説(State of the Union address)を利用した。それでもトランプ大統領は民主党側が長く反対し続けている国境の壁建設を認めるように求めた。

 

トランプ大統領は、アメリカ国民は民主、共和両党が「2つの党派ではなく、1つの国」としてアメリカを統治することを望んでいると述べ、超党派の団結をアピールすることで一般教書演説を特徴づけようとした。しかし、トランプ大統領のメッセージは民主党側に対する攻撃的な言葉が多く含まれており、ワシントンにおける党派による深い分裂を示すものとなった。トランプ大統領が就任してからの2年間、大統領はこの分裂の日に油を注ぎ続けた。

 

過半数を握り勢いに乗っている連邦下院民主党はトランプ政権とトランプ自身のビジネスについて調査する計画を持っている。トランプ大統領は、連邦下院民主党を「馬鹿げた党派性の強い調査」は、自分がアメリカ国内に生み出した「経済的奇跡」をなくしてしまう行為だと非難した。

 

トランプ大統領は「静穏と粛々とした立法が存在すれば、そこに争いや党派色の濃い調査のようなことは起きない。争いや調査は良い結果を生み出さない」と述べた。

 

トランプ大統領は、北朝鮮の最高指導者金正恩委員長との2回目の首脳会談を2月27日から28日かけてヴェトナムで行うという計画を発表した。大統領は北朝鮮政府との非核化の合意を外交政策の最優先快打に位置づけ、金委員長との2度目の会談の可能性について言及してきた。

 

一般教書演説は大統領が年に一度アメリカ国民に向けて行う演説である。トランプ大統領にとって今回の一般教書演説は大統領在任期間中の重要な出来事となる。連邦議会において予算について合意が出来なければ、2019年2月15日に再び政府機能が一部閉鎖になる可能性が高まっている。

 

トランプ大統領はアメリカ・メキシコ国境に沿って壁を建設することを要求し、これが35日間に及ぶ正規機能の一部閉鎖を招来させた。連邦議員たちは壁建設の予算57億ドルを拒絶しながらも、他の予算を通過させるという妥協を行い、政府機能閉鎖は2019年1月25日にいったん解除となった。

 

35日間の政府機能閉鎖によってダメージを受けたのはトランプ大統領であった。大統領の支持率は閉鎖期間中下落した。そして、ナンシー・ペロシ連邦下院議長は、政府機能が再開するまで一般教書演説の実施を遅らせることで、大統領に使いの攻撃を行った。

 

しかし、トランプ大統領は壁建設の予算の要求を強めた。「南部国境地帯の無法状態」によって出現した「緊急の対策を要する国家規模の危機」という大統領の主張している問題に対して、連邦議員たちは「独特上の責務」を負っているとトランプ大統領は発言した。

 

トランプ大統領は次のように述べた。「アメリカの労働階級とアメリカの政治家階級の分裂を示すものとして不法移民問題以上のものはない。富裕な政治家たちと彼らへの献金者たちは、自分たちの現実生活は壁とチェックの厳しい門と警備員に囲まれているのに、国境を更に開こうとしている」。

 

このようなアピールをしても民主党側を動揺させることはできなかった。トランプ大統領がアメリカに向けて新たな不法移民の一団が向かっているという報道を演説中に紹介した際、民主党側からは不満を示すうめき声が発せられた。

 

連邦議会が大統領の壁建設予算要求を拒絶した場合に、何をするかについてトランプ大統領は明言しなかった。また、国家非常事態宣言を行うという強硬手段に出るとも言わなかった。国家非常事態宣言を行えば、大統領自身の権限で壁建設を行うことは可能となるが、共和党内部を分裂させ、法廷闘争を激化させることになる。

 

一般教書演説の会場となった連邦下院議場は分裂した連邦議会を示すものであふれていた。ペロシ議長は連邦上下両院の一部女性議員たちと一緒に白い服装で出席した。これは、女性参政権運動(suffragette movement)を記念するものであった。ペロシ議長は演説を行うトランプ大統領の後ろの議長席に座り、ペロシ議長の隣にはマイク・ペンス副大統領が座った。

 

政府機能閉鎖が始まって以降、ペロシ議長の力は増大している。民主党内部におけるペロシ議長への支持は堅固なものとなっている。今週CNNが発表した世論調査の結果によると、ペロシ議長に対する支持率も上昇している。

 

出席者の中には、2020年の米大統領選挙でトランプ大統領を倒したいと考えている政治家たちもいた。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、キリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は既に大統領選挙出馬を表明している。ギリブランドは演説中に目をぐるぐると回し呆れた表情を見せ、聞くに堪えないと興味をなくした様子であった。この様子はテレビに映った。

 

民主党側は反対演説者として、ジョージア州知事選挙で惜敗したステイシー・エイブラムスを指名した。エイブラムスは民主党のライジングスターだ。

 

トランプは民主党側の出席者たちが礼節を欠いているという悪印象を視聴者に与えようとしていたように見える。トランプ大統領は、自身の政権下で「前例のない」規模で雇用が増大したこと、連邦議場に招待された移民担当の職員に対して「ICE(移民税関捜査局)の英雄たちを見捨てることは決してない」と呼びかけ、「アメリカはこれからも社会主義国になることは決してない」と宣言した。これらの発言に対して民主党側の出席者たちは拍手することを拒絶した。この拍手の拒絶をトランプ大統領は民主党側の礼節に欠けた行動という印象付けに利用しようとした。

 

連邦下院議場には昨年の一般教書演説よりも多くの女性とマイノリティが出席した。これは昨年の中間選挙で民主党が勝利したことが理由だ。トランプ大統領が女性の雇用の増加について述べ、女性議員たちに祝意を述べた際に、民主党所属の女性議員たちは立ち上がり、拍手を送った。この場面は今回の一般教書演説においてハイライトの一つとなった。

 

驚いたトランプ大統領は「そんな反応が起こるとは予想外だった」と演説中に述べた。

 

白い服を着た女性議員たちが喜びを表現し、「素晴らしいことだ」とトランプ大統領が更に述べた後に、女性議員たちは静かになり、また座ってしまったことで、大統領は不機嫌になったようだ。

 

移民に対する憎悪ということはあったが、トランプ大統領は民主党に対してオリーブの枝を渡した(協力を求めた)。社会資本(インフラストラクチャ)と処方箋薬剤の価格のように超党派の合意ができると大統領が考えている分野での協力を求めた。

 

トランプ大統領は「民主、共和両党はアメリカの壊れかけている社会資本の再建という大きな仕事のために団結することが出来る」と述べた。

 

トランプ大統領は更に、同じ薬に対して他国の人々が支払っている金額よりも高い金額をアメリカ人が支払っていることは「受け入れがたい」と述べた。

 

トランプ大統領は「これは間違っているし、公正なことではない。私たちは一緒になってこれを止めることが出来る」と述べた。

 

トランプ大統領は更に連邦議会に対して、カナダとメキシコと結んでいる北米自由貿易協定(NAFTA)の政権による見直しを支持するように求めた。今年NAFTAの見直しは大きな議題となると見られている。

 

上がったり下がったりのシーソーに乗っているかのような演説の中で、トランプ大統領は、妊娠中絶という激しい議論を巻き起こす問題で、民主党を攻撃した。大統領は連邦議員たちに対して、「母親の胎内で胎児が苦痛を感じるまでに成長した段階の妊娠後期の中絶禁止」法案を可決するように求めた。

 

トランプ大統領は公の場面や非公式の場面で、ニューヨーク州とヴァージニア州で民主党が提案している妊娠第三期(妊娠28週から40週)の中絶に対する規制の緩和を非難している。その上でそのような内容を演説に盛り込んだ。

 

トランプ大統領は世界各地の紛争についても言及し、大統領はシリアからの2000面の米軍省への撤退の決定とアフガニスタンにおける戦争の規模の縮小という試みを正当化した。

 

トランプ大統領は次のように述べた。「大統領選挙の候補者として、私は新しいアプローチを採用することを公約とした。偉大なる国というものは終わりの見えない戦いなどしない。現在、我が国は同盟諸国と協力してISISの残党の殲滅を行っている。シリアで戦っている勇敢な戦士たちの帰国を祝う時がやってきたのだ」。

 

これらの発言は共和党所属の連邦議員たちの懸念を深めることになるだろう。彼らは大統領の中東地域からの撤退の希望に反対姿勢を取っている。火曜日、共和党が過半数を握っている連邦上院では、トランプ大統領に警告を与えるために、シリアとアフガニスタンからの「性急な」撤退に反対する法案が圧倒的多数で可決された。

 

民主党側は、トランプ大統領は「古い分裂を修復」し、「古い傷を癒す」とした彼自身の希望の達成に失敗したと批判した。

 

民主党を代表しての反対演説の中で、エイブラムスは「政府機能の閉鎖はアメリカ合衆国大統領が発端となった馬鹿げた出来事だった。大統領は公正さという信条に全く従わず、国民だけではなく、アメリカの価値観を放棄した」と述べた。

 

エイブラムスは、政府機能閉鎖期間中に一時解雇状態(無給)になった連邦政府職員たちに食事を提供したと述べた。エイブラムスは政府機能閉鎖を「不名誉」な出来事であり、トランプ大統領は「連邦職員たちの生活を政治ゲームの駒」にしたと批判した。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 昨年12月22日から、アメリカ政府機能の一部閉鎖が継続しています。政府機能の約4分の1が閉鎖され、80万人の連邦政府職員に影響が出ています。

 

ドナルド・トランプ大統領がアメリカ南部国境に壁を建設するための予算約57億ドルを要求し、共和党が過半数を占めている連邦上院では壁建設予算を含む予算案が可決しましたが、民主党が過半数を占める連邦下院では連邦上院で可決された予算案が否決されました。また、連邦下院では国境の壁建設を含まないが、国境警備強化のための予算を含む予算案が可決されましたが、連邦上院では否決されました。

 

 政府機能閉鎖が1カ月以上継続している中、一般教書演説(State of the Union Address)に関しても対決が起きました。一般教書演説は、アメリカ大統領が年に1回、連邦議会の議場に入り、そこで国の状態について、国民に向けて行う演説です。Unionはアメリカ合衆国(United States of America)を示し、かつ統一された国家を意味します。

 

 連邦議会の議事堂に大統領が入るためには、連邦議会下院議長の許可が必要です。連邦上院の場合には議長(Speaker)は副大統領ということになっていますが、常駐しておらず、議会の運営は過半数を握る多数党の院内総務(Majority Leader)がコントロールしています。

 

 現在の連邦下院議長ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、一般教書演説に関して文書で発表するか(もともとは文書で発表していた)、日程を延期するようにトランプ大統領に求めました。これに対して、トランプ大統領は連邦議員たちに軍の飛行機を使った外国訪問を認めず、ペロシ議長のアフガニスタン訪問は中止となりました。

 

 その後、ホワイトハウスは連邦下院に対して、大統領が連邦下院に入ることが出来るようにするための法的手続きを実施するように求めましたが、ペロシ議長はそれを撥ねつけました。今週水曜日、トランプ大統領はペロシ議長を非難し、議長の決定は「アメリカにとっての汚点」であり、一般教書演説を別の形で行う可能性について示唆しました。

 

 しかし、翌日の木曜日になると、一般教書演説の延期を発表しました。政府機能閉鎖が終わりまで、演説を見合わすということになりました。今週末に閉鎖が終われば火曜日、1月29日の演説が行われるとは思いますが、その可能性は高くないと思われます。一般教書演説に関しては、トランプ大統領が妥協したという形になります。

 

 独裁者、ファシストとまで非難されることもあるトランプ大統領ですが、アメリカの基本である三権分立(division of power)を破壊することはせず、またしませんでした。非常に当り前のこと、連邦議会においては議長が大きな力を持ち、議会に関しては大統領もそれに従うしかないことがここで起きた訳ですが、日本の現状を見せられている身からすれば、健全性が保たれているものだと感心してしまいます。

 

 アメリカの現状は、日本語で言えば捻じれ国会であり、いわゆる「決められない政治」と馬鹿にされている状況ですが、デモクラシーとは拙速さと稚拙さを戒めるものであり、その点でアメリカが健全、「捻じれ状態」に耐えられない日本は不健全であると私は考えます。

 

(貼り付けはじめ)

 

トランプ大統領は、一般教書演説延期に合意する、それはペロシ議長の依頼が「現実的に合理性を持つ」からだと発言(Trump says he agreed to delay State of the Union because Pelosi was 'actually reasonable'

 

ブレット・サミュエルズ筆

2019年1月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/426889-trump-i-agreed-to-delay-state-of-the-union-because-pelosi-was

 

トランプ大統領は木曜日、一般教書演説の延期に同意した、それは連邦下院議長ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)の演説日程の再調整依頼が「現実的に合理性を持つ」からだ、と述べた。それまでトランプ大統領は強い言葉で批判してきていた。

 

トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対して次のように述べた。「これはペロシ議長の選択だ。私は別の場所で一般教書演説を行うことも出来た。しかし、連邦議会以外の別の場所で行うことは一般教書演説に対して尊敬の念を持っていないことになると考えた」。

 

トランプ大統領は続けて、「ペロシ議長が述べていることは、現実的に合理性を持つ。政府機能の閉鎖が終了したら、一般教書演説を行う」と述べた。

 

トランプ大統領はペロシ議長の一般教書演説に対する対応について理解を示した。これは前日と比べると、態度の転換となった。前日、大統領はペロシ議長が演説日程の再調整を求めたことについて激しく反発し、反対していた。

 

ペロシ議長は先週、安全上の問題を理由に、政府機能の再開以降に一般教書演説を行うべきだと述べた。政府機能の4分の1が2018年12月22日以降、閉鎖されたままになっている。

 

トランプ大統領は水曜日、ペロシ議長に書簡を送り、その中で、計画通りに2019年1月29日に一般教書戦絶を行うために連邦下院に向かう予定だと通告した。これは、連邦議会議場で2人の指導者の間で決定的な争いを誘発する可能性を高めるものであった。

 

トランプ大統領は次のように書いた。「一般教書演説が予定通りの日時で、更に重要なことには予定通りの場所で行われないということになると、それは我が国にとって大変悲しむべきことだ」。

 

ペロシ議長は数時間後に反撃を行った。大統領に書簡を送り、その中で、政府機能が再開されるまで、一般今日演説を行うという解決策に向けて同時並行的に動くことはできないし、考慮しないと述べた。

 

トランプ大統領はペロシ議長を攻撃し、議長の決定はアメリカにとっての「大きな大きな汚点」となると述べ、「一般教書演説の代替となる何かを」行う可能性があると示唆した。

 

更に数時間後、トランプ大統領は妥協し、政府機能閉鎖が終了したら一般教書演説を行うとツイッター上で述べた。

 

トランプ大統領は木曜日、連邦上院が政府機能再開のための2つの法案を否決したことを受けて、政府機能閉鎖がいつ終了するか予測できないと述べた。

 

=====

 

トランプ大統領は「代わりの」一般教書演説を行うと示唆(Trump suggests he'll give 'alternative' State of the Union

 

ジョーダン・ファビアン筆

2019年1月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/426676-trump-suggests-hell-give-alternative-state-of-the-union

 

水曜日、ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、政府機能が閉鎖している間、一般教書演説を行うために連邦下院の議場に入ることを阻止すると表明した。トランプ大統領は、一般教書演説の「代替」を行う可能性があると示唆した。

 

トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対して「私たちは別の手段を取るだろう」と述べた。

 

大統領は別の手段の詳細について何も示さなかったが、「1月29日よりも後の日付」で行うことになるだろうと述べた。

 

保守派の指導者たちとの会合の席上、トランプ大統領はペロシ議長の決定を「不名誉なもの」と呼び、「真実について聞きたい」と思っておらず、民主党内の「極左」議員たちに迎合しているのだと非難した。

 

ペロシ議長は水曜日の午前中にトランプ大統領に宛てた書簡の中で、来週火曜日に連邦議事堂の下院議事堂の中での演説を受け入れるために必要な法的段階を連邦下院は取らないということを通告した。

 

この決定によって、トランプ大統領による年に一度の国全体に向けた、全国にテレビ中継される演説はできないことになった。

 

継続中の政府機能閉鎖に関して、トランプ大統領とペロシ議長との間の争いが激化している。二人の争いは、大統領が国境の壁建設予算を求め、そのために政府機能閉鎖が33日目に入り、膠着状態に陥っていることで発生している。

 

トランプ大統領は、ペロシ議長はアメリカ南部国境の状態について「真実を知りたくない」のであり、議長の決定は「私たちすべてが愛する偉大な国アメリカの大きな汚点」となると述べた。

 

ペロシ議長は書簡の中で、「相互に合意可能な日程」で一般教書演説を行うために大統領を連邦下院に招き入れることになるだろうが、それは「政府機能が再開した時」であると述べている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2018年1月30日にドナルド・トランプ大統領の一般教書演説が行われます。昨年を振り返り、今年の施政方針を明らかにするものです。

 

 大統領が一般教書演説を行うと、反対党(民主党の大統領の時は共和党、共和党の大統領の時は民主党)が終了後に反対演説を行います。最近では英語とスペイン語の2言語で行われます。

 

 今回のトランプ大統領の一般教書演説に対する反対演説者に、ジョセフ・ケネディ連邦下院議員が選ばれました。ジョン・F・ケネディの弟ロバート・ケネディ元司法長官の孫になります。JFKもロバートも若くで暗殺されましたので、残っている写真は清新なイメージが多いのですが、もう孫や曾孫の世代が表に出る時代になっています。ケネディ王朝は健在のようです。

josephkennedy001
ジョセフ・ケネディ連邦下院議員

 党大会や一般教書演説に対する反対演説に起用されるのは期待されている人物たちです。かつてバラク・オバマ前大統領はまだ無名だった連邦上院議員時代に党大会の演説に起用され、知名度を一気に上げました。ジョセフ・ケネディ議員の場合は、ケネディ家ということで、知名度を上げる必要はありませんが、顔を覚えてもらうということが重要でしょう。

 

 しかしそれにしても民主党は分裂の危機をはらんでいますが、結局ケネディ家が出てこないと収まりがつかないということなのでしょう。今年は中間選挙の年なので、分裂を修復する必要があります。そうした中でケネディ家御曹司、若手のホープの起用となりました。結局ケネディ家頼りの民主党、ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ジョー・ケネディ連邦下院議員がトランプ大統領の一般教書演説に対する反対演説を行う(Rep. Joe Kennedy to deliver Dem response to Trump's State of the Union

 

ジョン・ボウデン筆

2018年1月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/370822-rep-joe-kennedy-iii-to-deliver-democrats-state-of-the-union

 

ジョセフ・ケネディ連邦下院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、火曜日夜のトランプ大統領の一般教書演説に対する民主党の反対演説者に選ばれた。

 

ジョセフ・ケネディは、ジョン・F・ケネディ大統領の弟ロバート・ケネディ元司法長官の孫で、現在37歳だ。民主党の期待を集める新星だ。マサチューセッツ州選手の連邦下院議員を3期務めている。

 

ナンシー・ペロシ米連邦下院民主党院内総務(カリフォルニア州選出、民主党)は声明を発表し、その中で「ケネディ議員は働くアメリカ人のために献身する戦士だ」と述べている。

 

ペロシ―議員は続けて次のように述べている。「トランプ大統領はアメリカの中流階級にした約束をことごとく破っている。一方、ケネディ議員は、全米の働く男女が直面している困難をよく理解している」。

 

「ケネディ議員の指導力は次世代の労働者たちの教育にとって重要だ。また、製造業の賃金を上げ、中流階級の機会拡大にも貢献している」とペロシは述べた。

 

民主党はヴァージニア州議会のエリザベス・グスマン議員(民主党)を一般教書演説に対するスペイン語での反対演説者に選んだ。グスマンは、ヴァージニア州議会初のヒスパニック系の移民女性の議員となった。

 

ペロシは、グスマンについて「尊敬すべき活動家であり、共同体の指導者だ。グスマン議員は我が国の理想を体現している」と述べた。

 

「エリザベスは、声を上げられない人々にとっての掛け替えのない指導者となっている。彼女は信念とアメリカンドリームに対する確信によって動かされている」とペロシは述べた。

 

民主党は昨年のトランプ大統領初の一般教書演説に対する反対演説を誰にやらせるかで難しい選択を迫られた。

 

民主党指導部は決定において、自尊心と政治的な要素のバランスを取ることを強いられた。

 

トランプ大統領は火曜日に米連邦議会に対して一般教書演説を行う。演説中か演説後の数日の間に公式にホワイトハウスの移民に対する改革計画を発表すると報道されている。これも選挙公約の実現を約束するもので、既にインフラ整備に対する計画が発表されている。

 

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