古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:一般教書演説

 古村治彦です。

 

 2018年1月30日にドナルド・トランプ大統領の一般教書演説が行われます。昨年を振り返り、今年の施政方針を明らかにするものです。

 

 大統領が一般教書演説を行うと、反対党(民主党の大統領の時は共和党、共和党の大統領の時は民主党)が終了後に反対演説を行います。最近では英語とスペイン語の2言語で行われます。

 

 今回のトランプ大統領の一般教書演説に対する反対演説者に、ジョセフ・ケネディ連邦下院議員が選ばれました。ジョン・F・ケネディの弟ロバート・ケネディ元司法長官の孫になります。JFKもロバートも若くで暗殺されましたので、残っている写真は清新なイメージが多いのですが、もう孫や曾孫の世代が表に出る時代になっています。ケネディ王朝は健在のようです。

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ジョセフ・ケネディ連邦下院議員

 党大会や一般教書演説に対する反対演説に起用されるのは期待されている人物たちです。かつてバラク・オバマ前大統領はまだ無名だった連邦上院議員時代に党大会の演説に起用され、知名度を一気に上げました。ジョセフ・ケネディ議員の場合は、ケネディ家ということで、知名度を上げる必要はありませんが、顔を覚えてもらうということが重要でしょう。

 

 しかしそれにしても民主党は分裂の危機をはらんでいますが、結局ケネディ家が出てこないと収まりがつかないということなのでしょう。今年は中間選挙の年なので、分裂を修復する必要があります。そうした中でケネディ家御曹司、若手のホープの起用となりました。結局ケネディ家頼りの民主党、ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ジョー・ケネディ連邦下院議員がトランプ大統領の一般教書演説に対する反対演説を行う(Rep. Joe Kennedy to deliver Dem response to Trump's State of the Union

 

ジョン・ボウデン筆

2018年1月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/370822-rep-joe-kennedy-iii-to-deliver-democrats-state-of-the-union

 

ジョセフ・ケネディ連邦下院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、火曜日夜のトランプ大統領の一般教書演説に対する民主党の反対演説者に選ばれた。

 

ジョセフ・ケネディは、ジョン・F・ケネディ大統領の弟ロバート・ケネディ元司法長官の孫で、現在37歳だ。民主党の期待を集める新星だ。マサチューセッツ州選手の連邦下院議員を3期務めている。

 

ナンシー・ペロシ米連邦下院民主党院内総務(カリフォルニア州選出、民主党)は声明を発表し、その中で「ケネディ議員は働くアメリカ人のために献身する戦士だ」と述べている。

 

ペロシ―議員は続けて次のように述べている。「トランプ大統領はアメリカの中流階級にした約束をことごとく破っている。一方、ケネディ議員は、全米の働く男女が直面している困難をよく理解している」。

 

「ケネディ議員の指導力は次世代の労働者たちの教育にとって重要だ。また、製造業の賃金を上げ、中流階級の機会拡大にも貢献している」とペロシは述べた。

 

民主党はヴァージニア州議会のエリザベス・グスマン議員(民主党)を一般教書演説に対するスペイン語での反対演説者に選んだ。グスマンは、ヴァージニア州議会初のヒスパニック系の移民女性の議員となった。

 

ペロシは、グスマンについて「尊敬すべき活動家であり、共同体の指導者だ。グスマン議員は我が国の理想を体現している」と述べた。

 

「エリザベスは、声を上げられない人々にとっての掛け替えのない指導者となっている。彼女は信念とアメリカンドリームに対する確信によって動かされている」とペロシは述べた。

 

民主党は昨年のトランプ大統領初の一般教書演説に対する反対演説を誰にやらせるかで難しい選択を迫られた。

 

民主党指導部は決定において、自尊心と政治的な要素のバランスを取ることを強いられた。

 

トランプ大統領は火曜日に米連邦議会に対して一般教書演説を行う。演説中か演説後の数日の間に公式にホワイトハウスの移民に対する改革計画を発表すると報道されている。これも選挙公約の実現を約束するもので、既にインフラ整備に対する計画が発表されている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)








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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12


野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


 古村治彦です。

 本日、日本時間2015年1月21日午前11時(アメリカ東部時間2015年1月20日午後9時)から、バラク・オバマ米大統領による一般教書演説(State of the Union Address)が行われます。一般教書演説とは、米大統領(行政府の長)が議会を訪れ、昨年の成果と今年の目標を話す演説です。

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バラク・オバマ大統領

 オバマ大統領は2期目(これ以上は大統領選挙に出馬することはできません)の後半を迎え、独自外交を展開しようとしています。また、オバマ大統領の人気も回復しつつあり、ヒラリーとの対決も激化しつつあります。そのことについて、短い論稿をご紹介いたします。

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人気回復したオバマ大統領の逆襲(
Get Ready for the Obama Boomlet

 

専門家たちがオバマ大統領を愛した時を覚えているか?この忘れ去られた感情を取り戻す条件は揃いつつある

 

ピーター・ベイナート筆

2014年12月15日

ジ・アトランティック誌

http://www.theatlantic.com/politics/archive/2014/12/here-comes-the-obama-boom/383754/

 

 専門家たちが揃ってバラク・オバマ大統領を愛した時期を覚えているだろうか?それから数年しか経っていない。しかし、私はオバマ大統領に対する敬愛が戻りつつあると考えている。

 

 それには3つの理由がある。一つ目の理由には、政治的に見て、オバマ大統領の移民法改正という賭けはうまくいったことが挙げられる。ヒスパニックからの憎悪、そして政府機能の停止を恐れた共和党の指導者たちは、オバマ大統領の意向を覆すという希望を放棄した。更に言えば、オバマ大統領の支持率がヒスパニックの間では15%も上昇したのに加えて、アングロサクソン系の白人たちの間での支持率は下がらなかった。移民制度、健康保険制度、財政刺激策といった分野でオバマ大統領は改革を行った。オバマ大統領の改革の好き嫌いは別にして、多くの評論家たちは、オバマ大統領がリンドン・ジョンソン元大統領以降の民主党系の大統領では最も結果を出していることは認めている。

 

 第二の理由は、そしてこれはより重要なのであるが、経済が回復していることだ。2014年第三四半期のデータによると、雇用創出率は過去3年間で最速で伸びており、失業率は5.8%で2009年よりも10%も下がった。石油価格も下落している。こうしたことにアメリカ人たちは気づき始めている。『タイム』誌が報じたように、消費者の消費マインドは過去8年間で最高を記録している。たとえ改善しつつある経済状況の陰でオバマ大統領の支持率が回復しなくても、ワシントン内部のマスコミたちの彼に対する見方が改善させている。1990年代末に当時のビル・クリントン大統領の支持率の改善に好調な経済が貢献したことがあった。クリントン大統領はモニカ・ルインスキーをめぐるスキャンダルで大きな打撃を受けたが、好調な経済に救われた。オバマ大統領もまた支持率を改善することは可能である。それによって、マスコミはオバマは復活しているという報道をするようになるだろう。

 

 三つ目の理由は、マスコミは「オバマ大統領は変わりつつある」と判断していることだ。2014年に最も関心を集めたのはオバマ大統領と中間選挙であった。重要な上院議員選挙のほとんどは、大統領選挙の激戦州で行われ、民主党の候補者たちは、オバマ大統領とは距離を取った。その結果、マスコミはオバマ大統領を「政治的な不可触民」のように扱った。しかし、状況は変化しつつある。

 

 来年2015年は2016年に向かって話はどんどん進んでいくことだろう。皆が話しているように、民主党でいえば、ヒラリー・クリントンが民主党の大統領選挙候補者となるために進んでいく年となるだろう。ケンタッキーのような州ではオバマは人気がなかったが、民主党の予備選で重要な役割を果たすリベラルな活動家たちからの人気は健在である。実際のところ、オバマはそうした活動家たちとのつながりを維持しているが、ヒラリーにはそれがない。ヒラリーが党の大統領選挙候補者の指名に近づくほどに、そうした草の根のリベラルな活動家たちはオバマの時のことを懐かしく思い出すようになるだろう。民主党の活動家の間で起きるオバマ対ヒラリーという新たな物語は、ケンタッキー州におけるオバマ対アリソン・アリソン・ランダーガン・グライムス(民主党の上院議員選挙候補者)の戦いよりも、人々の耳目を集めるものとなる。先週、オバマ大統領の選挙に参加した300名のスタッフがエリザベス・ウォーレンに大統領選挙に出馬するように求める手紙に署名した。これはヒラリーには大きな痛手となった。2015年、人々は、2008年の米大統領選挙でオバマ大統領は、リベラル派の人々の情熱を結集できたこと、そしてヒラリーにはそれが出来なかったこと、そしてヒラリーは2016年の大統領選挙でもおそらくそれは出来ないであろうことを思い出すことになるだろう。このような状況下で、オバマ大統領に対する見方は改善するだろう。

 

これまでの大統領たちには全員、好意的なジャーナリストたちによる非公式なサークルの様なものが存在した。このサークルとは壊れたり、再建したりを繰り返してきた。2014年、マスコミによるオバマ大統領についての報道は増加した。『ワシントン・ポスト』紙のクリス・シリッザによると、2014年は、オバマ大統領にとってワシントン入りして以来、全ての面で最悪の年と言えるとなった。しかし、それは、多くのジャーナリストたちがシリッザと同じ考えを持っていたからだ。私たち、飽きやすいジャーナリストたちは振り子を元に戻そうとしている。それは何も困難なことではないのだ。

 

(終わり)








 

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