古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:予備選挙

 古村治彦です。

 

 2019年3月末に、ジョー・バイデン前副大統領に対して、不適切な接触をされて不快感を持った女性が告発をしました。この女性が選挙の候補者として、壇上に立っている時に、バイデン副大統領が後ろから近づき、肩を抱き、後頭部にキスをした、と述べています。それ以降、複数の女性たちが同様の訴えを行っています。

joebiden150

 

 バイデンの行為について民主党側からは擁護が相次ぎ、敵対党派から送り込まれたというような内容の発言まであったことですが、ここで微妙に、バイデンの行為はセクシャルハラスメントではないというような流れに持ってきているように感じます。



 

 バイデンは公の場で、人々の目の前で、候補者となった女性を激励する意図で、肩を抱き、頭にキスをした、これはパーソナルスペースについての認識が時代を経るにつれて変化しているということを認識していなかったからだ、ということが言われています。

 

 セクシャルハラスメントは男女問わず受け手が不快に感じたらそうなのだという子だと思っていましたので、こういった主張はおかしいと思われます。また、受け手側がバイデンの副大統領としての立場、応援しに来てもらっているという恩義、その場(選挙集会)を和やかに進めたいということで拒絶できなかったのですから、セクシャルハラスメントではなかったと言い切ることは難しいと思います。

 

本人を含め、側近や周囲のスタッフ(男女問わず)も認識しなかったというのも問題で、若い人たちもいたのですから、そこで何らかの意見具申があるべきではなかったかと思います。

 

 この告発を受けて、少しふざけた対応を見せたのがドナルド・トランプ大統領です。今回の件で、バイデンはツイッター上にヴィデオ映像を投稿し、その中で、自身のパーソナルスペースの認識が古かったこと、誰にでもそのような方法で接していたこと、今後はより注意することを約束することを述べましたが、謝罪はありませんでした。


 

 このヴィデオ映像が面白おかしく加工され、話しているバイデンの映像にバイデンの写真が近づき肩を抱き、後頭部にくっつくという映像を作った人がいました。トランプ大統領はこのヴィデオ映像を自身のツイッター上に投稿し、「お帰りなさい、ジョー」という言葉を書きました。これに対して、バイデンは「いつも通りの反応」だと反撃しました。


 

 今回の経緯をまとめると次のようになります。「ルーシー・フロレスからの告発→バイデンの広報担当からの反応→バイデンがヴィデオ映像で釈明→このヴィデオが揶揄される形で編集されたパロディがツイッター上に投稿される→トランプ大統領がこのヴィデオをツイッター上に投稿→バイデンが反撃」です。

 

 今回の件でバイデンの人気は低下するでしょうが、彼以外にはサンダースくらいしか有力候補がおらず、サンダースになればただでさえ分裂気味の民主党はまとまらないとなると、何とかバイデンを押し立てて進んでいくしかないということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

バイデンはトランプに対して反撃:「大統領らしい、いつも通り」(Biden hits back at Trump: 'Presidential, as always'

 

レイチェル・フラジン筆

2019年4月4日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437477-biden-hits-back-at-trump-presidential-as-always

 

ジョー・バイデンは木曜日、トランプ大統領に反撃した。トランプ大統領は、前副大統領に対する不適切な接触という告発を揶揄する編集されたヴィデオをツイッター上に掲載した。

 

バイデンは「大統領のいつも通りのふるまいを見ている」とツイッター上で書いた。

 

バイデンのツイートは、トランプ大統領が編集したヴィデオを投稿した後に、出されたものだ。トランプ大統領はヴィデオを掲載し、その投稿にバイデンが告発に対して行った声明からの文言を付け加えた。

 

トランプ大統領が投稿した、編集されたヴィデオ映像は15秒間だ。バイデンが話している間に、発言内容が文字として掲載され、同時に、バイデンの写真が話しているバイデンの肩を抱き、彼の後頭部に顔をくっつけるように編集されている。

 

バイデンはヴィデオ映像の中で次のように述べている。「私は握手をし、ハグをし、男性女性問わず肩を抱き、“あなたなら出来ますよ”と言う。女性、男性、若い人、高齢者関係なく、私はそのように行動してきた。私はこのような方法で、皆さんに関心を持ち、話を聞いていることを示そうとしてきた」。

 

ここ数日、複数の女性たちがバイデンに接触され不快に感じたと告発している。バイデンは大統領選挙出馬宣言を行うものと見られている。

 

バイデンは水曜日、ヴィデオをツイッターに投稿し、その中で、パーソナルスペースに「より注意」そ、彼の行動を変えると約束したが、告発者たちに対して直接謝罪をしなかった。

 

バイデンはヴィデオの中で次のように述べている。「社会規範は変化し始めていた。それらは変わっている。パーソナルスペースの範囲は新しくなっている。私は理解した。私は女性たちの発言を聞いた。私は理解した。わたしはこれからより注意する。それは私の責任で、私は責任を果たす」。

 

水曜日、バイデンは謝罪すべきかと記者団に問われ、それはバイデンが決めることだとトランプ大統領は答えた。

 

トランプ大統領は、「彼は自分自身で決断を下すだろう。彼は決断をする力を持っていると思う」と述べた。

 

トランプ大統領は「彼の幸運を祈る。心から幸運を祈る」と述べた。

 

トランプ大統領自身も10名以上の女性から性的に間違った行動で告発され、その内容を否定した。

 

=====

 

トランプ大統領がバイデンのヴィデオ映像のパロディ映像を投稿:「お帰りなさい、ジョー」(Trump shares parody Biden video: 'Welcome back Joe'

 

ジョーダン・ファビアン、ブレット・サミュエルズ筆

2019年4月4日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/437416-trump-shares-parody-biden-video-welcome-back-joe

 

木曜日、トランプ大統領は、ジョー・バイデン前副大統領に対する不適切な接触という告発を揶揄するために編集されたヴィデオ映像をツイッター上で共有した。

 

トランプ大統領はこのヴィデオ映像をツイッター上に投稿した。このヴィデオ映像には、その前日にバイデンが告発について出した声明からの文言を抜き出して付けられていた。トランプ大統領は投稿に次のメッセージをつけた。「お帰りなさい、ジョー!("WELCOME BACK JOE!")」 。

 

15秒のヴィデオ映像は、バイデンが話している間に、発言内容が文字として掲載され、同時に、バイデンの写真が話しているバイデンの肩を抱き、彼の後頭部に顔をくっつけるように編集されている。

 

2020年の大統領選挙への出馬が見込まれているバイデンはヴィデオ映像の中で、「私は握手をし、ハグをし、男性女性問わず肩を抱き、“あなたならできる”と言ってきた。女性、男性、若い人、高齢者、関係なく私は常にそのようにしてきた。これは私が皆さんに関心を持ち、話を聞いていますということを示そうとしてのことだった」と語った。

 

このヴィデオはトランプ大統領に対する最新の攻撃材料になった。ジョー・バイデンは、複数の女性たちから不適切に接触されたという告発を受け、論争の中心となっている。

 

カープ・ドンクトンというツイッターアカウントに、編集されたヴィデオ映像が最高に投稿された。そして、トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニアによってリツイートされた。

 

トランプ大統領は、火曜日の全米共和党連邦議員委員会主催の夕食会での演説で2度にわたり、バイデンを告発に絡めて揶揄した。トランプ大統領はバイデン副大統領に対して、「この世界にようこそ」と言いたい気分だと述べた。また、聴衆に対して、イスラム国との戦いで朗報をもたらされたことで、米軍の指導者にキスをさせてくれと頼んだ時に、「ジョー・バイデンのような気分になった」と語った。

 

 

水曜日、トランプ大統領はバイデンが謝罪すべきかどうか質問され、より抑制的な態度を取った。大統領は閣議室で記者団に対して、バイデン前副大統領は「自分自身で決断することになるだろう」と述べた。

 

2016年の選挙期間中に10名以上の女性がトランプ大統領を性的に不適切な行為を告発した。大統領はこれらの告発内容を否定した。

 

2016年の大統領選挙期間中、2005年に「アクセス・ハリウッド」に出演した際に、これまで女性たちに同意なしでハグしキスをしてきたと発言したことに注目が集まり、トランプは広範な批判に晒された。彼は後に自身の発言を「ロッカールームでの軽口」だったと述べた。

 

ここ数日、複数の女性がバイデンによる不適切な接触について公の場で発言をしている。女性たちはバイデンが不適切な接触をし、不快に感じる行動をしたと述べている。

 

バイデンは水曜日にツイッターに投稿したヴィデオで女性たちの告発について言及した。彼は告発者たちに直接謝罪しなかった。しかし、時代は変化しており、彼自身の行動を時代に合わせると述べた。

 

バイデンは次のように述べた。「社会規範は変化し始めていた。これらは変化している。パーソナルスペースの範囲は新たに決まっている。私はそれを理解した。私は女性たちの告発を聞き、理解した。私はこれからもっと注意する。それが私の責任であり、それを果たす」。

 

=====

 

バイデンに対する告発に対するブティジェッジの発言:全ての人々が「より高い基準」を持つことは「悪いことではない」(Buttigieg on Biden allegations: 'Not a bad thing' everyone is being held to 'very high standard'

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年4月3日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437296-buttigieg-on-biden-allegations-not-a-bad-thing-were-all-being-held-to-very

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)は水曜日、ジョー・バイデン前副大統領に対する不適切な接触の告発について質問され、「人々が大変高い基準を持つことは悪いことではない」と答えた。

 

ブティジェッジは告発に対する前副大統領の対応について「私はヴィデオ映像を全て見ていないので、副大統領が述べたいことを述べることに任せたい。私が言えることは、現代に生きる我々はより高い基準を持つべきで、それは悪いことではない」と述べた。

 

ブティジェッジは2020年米大統領選挙民主党予備選挙候補者であり、バイデンが告発に応えるためにヴィデオ映像を発表してすぐにコメントを行った。ヴィデオ映像の中で、バイデンはこれから女性のパーソナルスペースにより注意を払うと約束した。

 

バイデンは次のように述べた。「社会規範は変化し始めていた。それらは変化し、パーソナルスペースの範囲はリセットされており、私はそれを理解した。私は女性たちの発言を聞き、理解した。私はこれからより注意する。これが私の責任であり、それを果たす」。

ヴィデオ映像の中で、バイデンは告発した女性たちに対して直接謝罪をしなかった。そして、彼の行為は悪意を含んだものではなかったと主張し、男性女性問わず、同じように行動していたと述べている。

 

ここ数日、4名の女性が新たにバイデン前副大統領の公の場での接触によって不快を感じたということを発言している。

 

76歳になるバイデンはもうすぐ、2020年米大統領選挙へ出馬宣言すると見られている。

 

米大統領選挙立候補者のうち、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、バイデンへの告発者たちの告発内容を信じると述べた。

 

=====

 

民主党の政治家だった人物がバイデンの「不適切な接触」について接触(Former Dem politician accuses Biden of 'inappropriate' contact

 

タル・アクセルロッド筆

2019年3月29日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/436517-nevada-politician-accuses-biden-of-inappropriate-contact?fbclid=IwAR1-4oRY7QiHRw_iK_IrzBOeXnI0VIe2smXnnXooSXkhik8i461QYEoDcxs

 

ネヴァダ州副知事選挙に立候補した経験を持つルーシー・フロレスは金曜日、2014年の選挙集会でジョー・バイデン前副大統領(当時は現職の副大統領)と同席した際に、不適切な接触を受けたと告発した。

 

フロレスは『ザ・カット』誌に文章を発表した。その内容は、選挙集会の壇上で彼女がバイデンの隣に立っていた時、バイデンは彼女の肩に手を置き、彼女の髪の毛の匂いを嗅ぎ、彼女の頭にキスをした、というものだ。

 

フロレスは次のように続けている。「私は深呼吸をして、聴衆の前で演説を使用とした時、私の肩に2つの手が置かれることを感じた。私は凍り付いた。“どうしてアメリカ副大統領が私に触っているのか?”彼が私の背後から私に近づいていることを感じた。彼は更に近づき、紙の匂いを嗅いだ。私は屈辱を感じた」。

 

フロレスは続けて次のように書いている。「彼は私の後頭部にキスをした。私の脳は何が起きているかを理解することが出来なかった。私は屈辱を感じた。衝撃を受け、混乱した」。

 

フロレスは、「私はそれまでこのように極めて不適切で配慮に欠けたことをされた経験がなかった」と述べた。

 

フロレスは続けて次のように書いている。「バイデンはネヴァダ州まで来て、私の指導力と副知事にふさわしい能力を持つことを話すことになっていた。彼はこれが重要な仕事であることを分かっていた。しかし、彼が私に接触した時、彼は自分の同僚に対するのと同じ対応を私にすることを止めたのだ。彼の行為が暴力的でなく、性的なものではないにしても、品位と敬意を欠いたものだ。私は彼の生徒もしくは友人として登壇したのではない。私は副知事にふさわしい人物として登壇したのだ」。

 

バイデンの広報担当者は金曜日、本誌の取材に対して、フロレスが述べた出来事について、副大統領もスタッフも記憶していないが、バイデンは彼女が自身の考えを人々と共有する権利を持つと考えていると答えた。

 

バイデンの広報担当ビル・ルッソはEメールでの声明について次のように述べた。「バイデン副大統領は2014年のルーシー・フロレスのネヴァダ州副知事選挙運動を喜んで支援し、大群衆の前で彼女に対する応援演説を行った」。

 

ルッソは続けて次のように述べた。「その時だけでなく、それ以降の年月も、バイデンもしくはバイデンに近い人々はフロレス氏が不快に思っていたことを認識していなかったし、彼女の語る出来事の内容を記憶していなかった。しかし、バイデン副大統領は、フロレス氏が回想と考えを人々と共有する権利を持っていると考えている。私たちの社会をより良くするために、彼女がそのように機会を持つべきだと考えている。バイデン副大統領はフロレス氏を政治において強く、独立した発言者として尊敬し、彼女が最善を尽くせるように祈っている」。

 

フロレスは選挙集会の後に出来事について彼女のスタッフの数人に話した。しかし、「自分の人生と仕事」を前に進めるという最終決定を下した。

 

バイデンがその後も「女性や若い女の子たちに不愉快なくらいに近づいている」写真を見るたびに、彼女の「怒り」と「後悔」は大きくなり、告発しようと決心するに至った。

 

「バイデンは法律も破っていないが、社会が道徳的に些細な罪(もしくは道徳的には罪ではない)を犯している。これは受け手にいつも大きなストレスを与えている。権力と注意との間にバランスが保たれていないことがポイントであり、問題だ」。

 

フロレスは2014年の副知事選挙で敗れた。現在は、ラティーノ運動グループ「ラズ・コレクティヴ」の代表を務めている。

 

バイデンはこれから数週間以内に大統領選挙出馬を表明すると見られている。民主党の一部にはバイデンが2020年米大統領選挙の民主党候補者となるのに十分に進歩主義的であるかどうかを精査されている。

 

ジョー・バイデン前副大統領に対しては、1990年代の連邦上院でのアニタ・ヒルの公聴会に対する取り扱いについて批判を受けている。この当時、ヒルは当時の連邦最高裁判事の候補者クラレンス・トーマスをセクシャルハラスメントで告発していた。

 

バイデンは当時連邦上院司法委員会の委員長を務めた。

 

今週、バイデンは連邦上院議員時代にヒルに対してもっと何かすることが出来たのではないかという後悔を示した。

 

バイデンは火曜日の集会で次のように述べた。「勇敢な法律家、素晴らしい情勢であるアニタ・ヒル教授は、クラレンス・トーマスにハラスメントされたという経験について語ることで大いなる勇気を示した。しかし、彼女は大きな代償を支払うことになった。彼女は連邦上院での公聴会で酷い扱いを受けた。彼女は利用された。彼女の名声は攻撃を受けた。私はあの時に何かできたのではないかと後悔している」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 このブログでもご紹介したピート・ブティジェッジ(アメリカでも難読苗字とされているようです)についての記事をご紹介します。

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 今回の大統領選挙民主党予備選挙には10名以上も出馬しており、私はこのピート・ブティジェッジ(本人はピート市長と呼んで欲しいと言っています)は泡沫候補ではないかと思っていましたが、彼の出ている番組の映像を見て、頭の回転の速さと話す内容に感銘を受けました。今回の大統領選挙で民主党の候補者指名を受けることは難しいにしても、これから全国的な知名度を上げていくでしょう。日本にもこのような政治家が出て欲しいものです。


 

 ブティジェッジについていろいろと調べ見ましたが、もしこれを計画的にやっていたとするならば、恐ろしい人だとすら思えるものです。高校生の時に、ケネディ財団が主催する論文コンクールに応募しました。その内容は当時無所属の連邦下院議員だったバーニー・サンダースを取り上げ、政治における寛容と統合について書いたものです。それで優勝したブティジェッジはボストンでの表彰式に出席し、ケネディ家の人々と会います。駐日大使を務めたキャロライン・ケネディやテッド・ケネディ連邦上院議員(故人)というケネディ家の中心メンバーと高校生の頃に既に会っています。

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キャロライン・ケネディとの写真(2000年) 


 大学はハーヴァード大学、言わずと知れた世界屈指の名門校です。ハーヴァード大学はボストン郊外にあり、ケネディ家のお膝元です。ジョン・F・ケネディも卒業生です。テッド・ケネディ上院議員の事務所で夏休みにインターンをしたのは、論文コンクールで優勝したことでつてが出来たからでしょう。その後は2004年の米大統領選挙ではジョン・ケリー、2008年ではバラク・オバマの選挙運動に参加しています。

 

 ブティジェッジが生まれ育ち、今は市長を務めるインディアナ州サウスベンド市はインディアナ州北部にあって、オバマの地元シカゴから遠くありません。舅インディアナポリスよりも距離としては近いようです。オバマとの関係も良好で、オバマはブティジェーグに「民主党の未来」という賛辞を送っています。彼はただの田舎町の市長ではなく、ケネディ家とオバマという民主党内部の重要な人脈の結節点につながりを持っています。

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帰還の際に両親からの出迎えを受ける(父は2019年初めに死去) 

 2009年に米海軍の予備士官となり、2014年に既に市長になっていたのですが、休職して7カ月間、アフガニスタンで軍務に就きました。これも大きいことです。実際に軍務に就いて海外に派遣されるというのはここ最近の大統領ではいません。これがあるおかげで、「あいつは弱虫だ」という批判は説得力を持たなくなります。2017年には民主党全国委員長選挙に立候補しますが、途中で撤退します。しかし、この選挙で民主党内部、特に各州レヴェルの幹部たちとの人脈を形成し、民主党内部の人々に「この読みにくい苗字の人は大したものだ」という印象付けをすることに成功した、ということです。

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選挙から撤退する際の写真。民主党の大物ハワード・ディーンが挨拶

 

 高校生の頃からこのような道を進むと決めておおまかにでも計画して進めてきたとすると恐ろしさを感じます。さすがにこのような想定は私の考えすぎかもしれませんが、市長となって以降の動きは計画性を感じます。インディアナ州サウスベンドは人口10万で周辺も含めると30万です。彼が市長になったのは29歳の時で、これは10万人以上の人口を持つ市の市長としては史上最年少だそうで、しかも共和党が強い保守的な地盤のところに、民主党から出て当選してしまうのですから、これもまた凄いことです。

 下の記事で書かれている、ブティジェッジの戦術は興味深いです。ある民主党系のストラティジストが「トランプ個人というよりもトランプ主義(Trumpism)を批判している」という指摘をしています。これは重要な指摘だと思います。トランプ大統領個人を攻撃することは、彼に投票した人々、熱心な人々からそうではない人々まで全てを攻撃することになります。自分が投票したことは誤った愚かな行動だったと言われているようなものだからです。ですから、そこを分離できるというのは頭の良さだと思いますし、他の候補者とは違う点なのでしょう。

 

 ピート・ブティジェッジからは目が離せません。

 

(貼り付けはじめ)

 

ブティジェッジは民主党の候補者の中から台頭している兆候を示す(Buttigieg shows signs of emerging from the Democratic pack

 

エイミー・パーンズ筆

2019年3月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/435696-buttigieg-shows-signs-of-emerging-from-the-democratic-pack?fbclid=IwAR1s2zO53adF968H7gNZgOUvDk0rZexgvaugQMgW5xKXMbGEQydpjs6vDFI

 

ピート・ブティジェッジインディアナ州サウスベンド市の市長ではあるが比較的無名の人物、今2020年米大統領選挙民主党予備選挙の有力候補として存在感を増している兆候が出ている。

 

37歳になるブティジェッジが大物候補者たちの一団に割って入るかもしれないという可能性を示した最初の動きは、今週末に発表されたエマーソン大学の世論調査であった。この世論調査で、ブティジェッジは、アイオワ州においてジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)に続く第3位に入った。

 

ブティジェッジは、世論調査アイオワ州の民主党党員集会(予備選挙)に参加予定の人々の間でバイデンの25%、サンダースの24%に続いて支持率11%を獲得した。

 

大統領選挙の最初期のたった一つの世論調査の結果ではあるが、この世論調査が行われる数週間前からメディアでブティジェッジの名前は好意的に取り上げられてきた。ブティジェッジは、CNNのタウンホールミーティング方式の一般の人々との対話番組に出演し、民主党系のストラティジストや専門家たちに良い印象を残した。

 

ブティジェッジは、今回の大統領選挙で同性愛を公表している唯一の候補者である。そして、これまでいくつか人々の注目を集める場面があった。最も近いところでは今週末にもある出来事があった。ノルウェーからの取材者からノルウェー語を話してくれるように頼まれた。

 

ブティジェッジは7か国語を操る。彼は即座にノルウェー語で答えを返した。この時の様子はユーチューブ(YouTube)で人気を集めることになった。

 

この発音しにくい苗字を持つ田舎町の市長について懐疑的であった民主党関係者たちも今では注目するようになっている。

 

民主党系のストラティジストで長年にわたり民主党所属の連邦上院議員のスタッフを務めたジム・マンリーは「数週間前、私は彼に全く注意を払わなかった。それは彼に勝利する可能性など全くないと考えたからだ。しかし今ではどんどん興味がわいている」と述べている。

 

民主党系のストラティジストであるクリスティ・セッツアーは次のように述べている。「ブティジェッジのプチ・ブームは本物だ。彼は色々な場所に顔を出している。彼は本物で興味深い人物であり、論理的な話し方でメッセージを届けられる。こうしたことで、彼はメディアから引っ張りだこになり、予備選挙に参加する民主党支持者たちの注目を集めている」。

 

いまだ出馬表明していないバイデンとサンダースは2020年の米大統領選挙の初期段階である現在、複数の世論調査で上位に来ている。現在のところ、民主党予備選挙の候補者たちは2つの集団、もしくは3つの集団に分けられるような展開になっている。

 

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は多くの世論調査で3位につけ、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)も有力候補となっている。

 

このトップ5の有力候補者たちに続いてまた別の候補者の一団が続くという展開になっている。

 

ニューヨーク州民主党の幹事長を務めたバジル・スマイクルは、ブティジェッジの最近の露出は、オロークにとっては悪いニュースとなるだろうと分析している。オロークは今月初めに喝さいを浴びながら出馬宣言を行った。

 

ブティジェッジは全国規模の政治の舞台で知名度上昇のために動いているが、ここ数年、民主党内部での地盤固めを行ってきた。この動きは2年前に民主党全国委員会委員長選挙に出馬した時から始まっている。

 

スマイクルは「ブティジェッジはビトー・オロークの進むコース、レーンにある程度侵食してくる可能性がある。それはブティジェーグが選挙期間で既に多くの人々に好印象を与えたからだ。2年前の民主党全国委員会の選挙から各州の民主党幹部との関係を構築している」と述べている。

 

スマイクルは、ブティジェッジは有権者たちの共感を得る優れたメッセージを発していると述べている。

 

スマイクルは次のように述べている。「他の候補者たちがトランプ個人に敵対して選挙戦に出馬している一方で、ブティジェッジは自身の生い立ちで人々の関心を集め、マイク・ペンス副大統領とトランプ大統領を支援している人々が体現している共和党の偽善性に対抗して出馬しているということをアピールしている。これは、トランプ大統領自身というよりもトランプ主義を攻撃するという戦術であり、不平不満を持っている幅広い有権者たちにアピールする可能性を持つ」。

 

ブティジェッジの選対はエマーソン大学の世論調査の結果についてコメントをしないだろう。しかし、選対の報道担当リス・スミスは、最近の選挙運動とメディアへの出演が、ブティジェッジに対する支持の拡大につながっている、と述べている。

 

スミスは次のように述べている。「私たちは常日頃から多くの人々にピート市長を見てもらえばもらえるほど、好きになってもらえるはずだという確信を持っています。彼はミレニアル世代に属する中西部州の市長として、他の人々とは全く異なる言葉を皆さんに届けることができます。世代交代というピート市長の発するメッセージは予備選挙が早い段階で行われる各州とそれ以外の州に住む有権者の皆さんの共感を集めています。彼の発する言葉や行動に対する興味関心が高まっているのを私たちは感じています」。

 

ブティジェッジに懐疑的な人々もいる。ある民主党系のストラティジストはエマーソン大学の世論調査結果の複数の問題点について次のように指摘している。

 

このストラティジストは、世論調査の結果は偶然の産物にすぎない、それは誤差が6%もあるもので、数百人しか対象にしていないと指摘し、「ブティジェッジが台頭しているというのは馬鹿らしい話だ」と述べた。

 

他のストラティジストたちはエマーソン大学の世論調査には問題点があるにしても、ブティジェッジは好調だと述べている。

 

民主党系のステラティジストであるエディ・ヴェイルは次のように述べている。「ブティジェッジは長年にわたりよく計算して実行し努力してきたことの利益を今受け取っているという点が彼の最大の凄さと思う。彼はあらゆる場所に出ている。いろいろな人々に向けて話をしている。多くの集会に出席し、インタヴューを受けている。人々に大きな印象を与えている。これまでの努力の積み重ねが世論調査の数字に出始めているのだと思う」。

 

ストラティジストたちの間で共有されている疑念、それは、ブティジェッジが適切なタイミングで浮上してきたのか、というものだ。

 

セッツアーは「問題はブティジェッジのピークが6カ月前に来てしまっていることだ。それでも彼にとって何か良いニュースはないのかって?それなら、ビトーのピークは1年早過ぎたということかもしれないということだ」と語った。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回はニューヨーク州民を対象にした世論調査の結果についての記事をご紹介します。この記事で中心的に書かれていたのは、ニューヨーク州選出の連邦下院議員であるカーステン・ギリブランドとニューヨーク市長ビル・デブラシオの支持率が共に30%に届かなかった、ということです。

 

 世論調査の数字についてもっと詳しく見ていくと、次のようになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

※3つ目の数字は「よく知らない、判断が出来るほど聞いたことがない」の数字です(一桁台の数字は省略しました)。

 

ドナルド・トランプ大統領:28%(67%)

 

ジョー・バイデン前副大統領:62%(24%)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属):51%(38%)

 

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党):31%(38%;30%)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党):31%(28%;39%)

 

カーステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党):29%(35%;35%)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党):27%(25%;47%)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党):21%(22%;55%)

 

エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党):13%(16%;70%)

 

アンドリュー・クオモニューヨーク州知事(民主党):42%(45%;10%)、ビル・デブラシオニューヨーク市長(民主党):24%(49%;24%)、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党):31%(38%;31%)

 

(貼り付け終わり)

 

 ニューヨーク州の人々は政治家に対する評価が辛いようで、支持率が50%を超えたのはバイデンとサンダースだけでした。その他は3割台、2割台ばかりで、ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモの支持率45%は非常に高い数字ということになります。

 

 ニューヨーク州民は地元の政治家だからというような理由で政治家を支持しないようで、地元選出のカーステン・ギリブランドの支持率が29%で不支持率が35%となっています。そして、全体的に「よく知らないんだよな」となっていることが分かります。

 

 そこでも興味深いのは、大統領選挙民主党予備選挙に出馬している各政治家の支持率と不支持率の数字の関係です。ギリブランドが29%対35%、ウォーレンが31%対38%、ブッカーが31%対28%、ハリスが27%対25%となっています。支持、不支持を判断できるとしている人々の中で、不支持が支持を上回っているのは、ギリブランドとウォーレンです。

 

 どちらも司法の世界で長年活躍し、連邦上院議員としては若手から中堅というところです。全国規模のメディアでもよく名前が出ますし、民主党が優勢なニューヨークでこれだけ評価が低く、不支持が支持を上回っているのは何か原因があると思われます。

 

 その原因としては、2人が民主党エスタブリッシュメント、ヒラリー派に近いと見られているということが挙げられると思います。ギリブランドはヒラリーがオバマ政権の国務長官に就任するためにニューヨーク州選出の連邦上院議員を辞め、その後継となった人物です。これから2人が上昇するためにはそうしたイメージを払しょくしなければならないでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:ニューヨーク州民の中で、ギリブランド、デブラシオの支持率は共に30%以下(Poll: Gillibrand, de Blasio have favorable ratings under 30 percent among New Yorkers

 

ジョン・バウデン筆

2019年3月21日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/435119-poll-gillibrand-de-blasio-have-favorable-ratings-under-30-percent-among-new

 

ニューヨーク州出身の2名の民主党所属の政治家は大統領選挙に野心を持っているが、最新世論調査によると、2人の支持率は水面下に落ち込んでいる。

 

木曜日に発表されたキュニピアック大学の世論調査の結果では、カーステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は、ニューヨーク州の登録済み有権者の中で29%しか支持がなかった。不支持率は少し高かかった。35%だった。この人々は、ニューヨーク州選出の2期目の連邦上院議員ギリブランドの仕事ぶりを評価しないと答えた。

 

ビル・デブラシオニューヨーク市長(民主党)も同様で、彼はまだ予備選挙出馬表明を行っているが、ここ数週間出馬を示唆しているが、彼の市長としての仕事ぶりを評価しているニューヨーク州民は24%に留まった。調査に答えた人々の49%は評価しなかった。

 

これらの数字は、ギリブランドとデブラシオ両者にとって、これまでの中で最も低い数字となった。両者ともに「自分はより多くの有権者たちに知られるようになっている」と考えているが、支持率は低調である。

 

世論調査アナリストのメアリー・スノウは声明を発表し、「民主党が優勢なニューヨークでは、民主党支持者たちが2020年の大統領選挙でドナルド・トランプ大統領に引導を渡したいと熱望しているが、今回の世論調査の結果はなにも驚くには値しない」と述べた。

 

スノウは続けて次のように語った。「しかし、ニューヨーク州民は自分たちの州の政治家たちがトランプ大統領に代わることが出来ると考えるほど甘くはない。カーステン・ギリブランド連邦上院議員は正式に出馬表明を行ったが、支持率は過去最低となった。ニューヨーク市長ビル・デブラシオは出馬するかどうか決めていないが、ニューヨーク州全体の彼の支持率は、2014年の市長就任以来、最低の数字となった」。

 

ジョー・バイデン前副大統領は支持率トップ、62%を獲得した(24%は不支持)。バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は水面から顔を出している。ニューヨーク州民の51%がサンダースを支持した。

 

キュニピアック大学による世論調査はニューヨーク州民1216名を対象に行われ、誤差は3.8%である。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 今回は2020年の米大統領選挙民主党予備選挙に関するCNNによる最新の世論調査の結果が出たのでその記事をご紹介します。

 

 アメリカ大統領選挙の本選挙の投開票は2020年11月3日に実施されます。民主、共和両党の予備選挙は2020年2月3日のアイオワ州の党員集会から始まります。その後、共和党の候補者指名を行う全国大会は2020年7月18日にノースカロライナ州シャーロットで、民主党の全国大会は2020年7月13日から16日にかけてウィスコンシン州ミルウォーキー市で開催されます。

 

2020年2月から民主、共和両党の予備選挙が始まる→2020年7月に両党が全国大会を開き候補者指名→2020年11月3日の本選挙投開票ということになります。

 

 共和党は現職のドナルド・トランプ大統領が再選を目指しており、対抗馬が出る可能性は低い状況です。民主党は既に10名以上が予備選挙への出馬表明を行っています。

 
SRSSdemocraticpresidentialcandidatespollsresults005

 今回のCNNの世論調査は最新の動向が見られるものです。最大の関心事はやはりどの候補者が人気なのかということです。その数字を見ていくと、マラソンのように、既にいくつかの集団に分かれているようです。それは以下の通りです。

 

●第1集団(支持率10%以上)

(1)ジョー・バイデン

(2)バーニー・サンダース

(3)カマラ・ハリス

(4)ビトー・オローク

 

●第2集団(支持率1%以上、10%未満)

(5)エリザベス・ウォーレン

(6)ジョン・ケリー

(7)コーリー・ブッカー

(8)エイミー・クロウブッシャー

 

●第3集団(支持率1%かそれ以下)

 

 昨年の段階で人気(支持率)トップ3はジョー・バイデン、バーニー・サンダース、ビトー・オロークということになっていました。そこに第2集団から、カマラ・ハリスが上がってきて、第1集団は4名ということになりました。第3集団から第2集団に上がってきた人はいないので、第2集団は4名のままという感じです。ニューヨーク州選出の連邦上院議員であるカーステン・ギリブランドが支持率1%で第3集団にいるというのは人気のなさを物語っています。

 

このうち、トップのジョー・バイデンと、第6位のジョン・ケリーは出馬表明をしていません。バイデンは出馬可能性が高い一方で、ケリーは出馬しないと考えられています。よって、第2集団は3名と考えておいた方が良いでしょう。

 

 こうした中で、このブログでもご紹介しているインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの人気が急上昇しています。今回の世論調査は3月14日から17日にかけて実施されたものです。ブティジェッジは、2019年3月10日にCNNでタウンホール様式の視聴者との対論番組に出ました。そのためか、以前の世論調査では数字が出なかったのに、この世論調査では1%の支持率を記録しました。

 

 今後民主党の候補者たちの動きがどうなるかは、ジョー・バイデンが出馬するかどうか、討論会での様子で変わってきそうです。ブティジェッジは若い世代の人気を上昇させており、若者人気の高いサンダース、オロークは影響を受けるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

CNN世論調査:大統領選挙民主党予備選挙でハリスが上昇、民主、共和両党の支持者たちの大統領選挙への関心は高い状態で始まる(CNN Poll: Harris climbs in the Democratic race, as enthusiasm starts high for both parties

 

ジェニファー・アジエスタ(CNN世論調査部長)筆

2019年3月19日

CNN

https://edition.cnn.com/2019/03/19/politics/cnn-poll-2020-harris-surge-deep-enthusiasm/index.html?utm_medium=social&utm_source=twCNN&utm_content=2019-03-19T21:07:29

 

CNN発。CNNの最新の世論調査の結果、カリフォルニア州選出の連邦上院議員カマラ・ハリスへの支持率が8ポイント上昇したことが分かった。SSRS社が実施したCNNの世論調査では、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙では今のところ4名の候補者が二桁の支持率を獲得している。

 

ジョー・バイデン前副大統領(28%)とヴァーモント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダース(20%)が多くの立候補者が乱立している民主党予備選挙でトップの座を占め続けている。ハリスは民主党支持者、民主党よりの無党派層の間で12%の支持を集め、2018年12月の段階での支持率4%から大きく上昇した。そして、民主党予備選挙への最新の出馬表明者である、テキサス州選出の連邦下院議員だったビトー・オロークの支持率は11%であった。

 

ハリスの支持率上昇は有権者全般での支持上昇のためで、12月以来、どの人種的、性別グループにおいても支持率が下がったものはなかった。それでも彼女の上昇率は、無党派(+5%)よりも民主党支持者(+10%)の方が高く、中道・保守派(+7%)よりもリベラル派(+10%)の方が高く、男性(+6%)よりも女性(+9%)の方が高く、白人(+6%)よりも人種・民族的なマイノリティ(+10%)の方が高い。

 

トップ4以外では、マサチューセッツ州選出連邦上院議員エリザベス・ウォーレン(6%)、元国務長官ジョン・ケリー(4%)、ニュージャージー州選出連邦上院議員コーリー・ブッカー(3%)、ミネソタ州選出連邦上院議員エイミー・クロウブッシャー(3%)と続き、支持率1%のグループから抜け出している。その他の5名の支持率は1%となっている。 別々の世論調査のうち3つの世論調査で支持率1%を獲得することが、今年後半に行われる討論会に参加するための最低条件となる。

 

世論調査では来年の選挙で投票についてその関心度について質問しているが、21世紀以降のどの大統領選挙よりも関心度が高いという結果が出た。10名のうち4名が大統領選挙の投票について「極めて高い関心を持っている」と答えた。これはこれまでの大統領選挙の初期段階よりも高い数字となっている。CNNではこの質問を2004年の世論調査から始めたが、2008年の段階での登録済有権者の間で37%という数字が出て、これが今まで一番高い数字であった。

 

昨年の中間選挙では、民主党支持者たちの熱意と関心の高さによって連邦下院で民主党が過半数を制した。この時とは異なり、エネルギーは共和党支持者の方が高い。共和党支持者の10名のうち6名(57%)が大統領選挙の投票に関して極めて高い関心を持っていると答えた。一方民主党側は46%、無党派は26%だった。

 

共和党の方は関心が高く、民主党の方が低いということは起こりうることだ。それは、支持政党の候補者が誰になるかがはっきりした段階で関心を持つということが有権者にとってはより楽なことであるだろうからだ。共和党支持者の多数はトランプ大統領を支持しているということもある。

 

共和党支持者と共和党支持寄りの無党派の4分の3(76%)が2020年の米大統領選挙で共和党はトランプを大統領選挙候補者に指名すべきだと答えた。これは昨年の調査の時の数字とほぼ変わらない。10名のうち8名(78%)がトランプ大統領を党の候補者に指名することで勝利する可能性が高まると答えた。別の人を候補者にすべきと答えたのは17%であった。これは2015年の予備選挙の時とは大きく変わっている。当時、共和党支持者と共和党支持寄りの無党派層の過半数は、トランプ以外を候補者とすることで勝利の可能性が高まると考えていた。

 

民主党支持者、民主党支持寄りの無党派層のうちの10名のうちの6名が民主党予備選挙に関して現時点で誰にもチャンスがあると考えていることが分かった。民主党予備選挙に勝利して大統領選挙候補者指名を受けられるのは現時点で1人もしくは2人に既に絞られていると考えているのは37%しかいなかった。このように考えている人たちの中で、人気トップ4はリードを拡大している。こうした人々の中で33%はバイデンが候補者指名を獲得すると考えていると答え、サンダースは22%、ハリスとオロークは13%ずつという結果が出た。それ以外の候補者はいずれも5%以下であった。

 

民主党支持者、民主党支持よりも無党派の過半数(56%)が、民主党がトランプを倒す可能性の高い候補者を指名するだろうと答え、35%が当選可能性よりも候補者の問題に対する姿勢を獣医すると答えた。

 

この当選可能性を望む割合が高いということはサンダースにとって最も強い向かい風となっている。トランプを倒すことが出来る候補者は誰かという質問に、32%がバイデンと答え、これがトップとなった。続いて、ハリスが16%、サンダースが14%、オロークが11%という結果になった。イデオロギー上の純粋性を重視する人々にとってサンダースは好ましい候補者である。そうした人々の31%がサンダースを支持し、バイデンは21%、オロークは11%、ハリスは7%であった。

 

より直接的に、トランプ大統領と対峙する際に、サンダースが候補者となった方が勝利する可能性が高いか、別の人が候補者になった方が可能性は高くなるか、という質問をして見たところ、民主党支持者、民主党支持寄りの無党派の56%がサンダースではない方が勝利の可能性が高まると答えた。バイデンについても同じ質問をしたところ、51%がバイデンが候補者になった方が勝利する可能性が高いと答えた。

 

これらの数字が示しているのは、バイデン、サンダースを支持している人たちの中には、両者が知名度の高い候補者であることを以外を理由にして支持している人たちがいる、ということである。しかし、選挙戦が進み、有権者が他の候補者たちのことを知るようになって、両者が支持を拡大していけるのかどうかは疑問である。

 

中道のもしくは保守的な民主党支持者たちのバイデンへの支持率は30%であった。2018年12月の時点と比較すると、バイデンの支持率は変化なしであったが、オロークの同じグループの支持率は27%から40%に上昇し、全体でも5%の支持率上昇となった。

 

知名度の高い人物たちには出馬表明で支持率が上昇することがあるということが考えられる。最も知名度と支持率が高いが出馬するかどうか表明していないバイデンは、正式に出馬表明をしてもその利益を受けられない可能性がある。

 

サンダースは2019年2月19日に州場表明を行った。彼の支持率は2018年12月の14%から現在は20%になっている。彼の支持率は民主党支持者の中で安定している。2019年12月段階では約75%が支持しているという結果が出で、今回も同レヴェルであった。しかし、民主党支持者以外では不支持が多くなっている、2018年12月の段階では51%が支持していると答え、36%が支持しないと答えた。それが、今回は46%が支持していると答え、43%が支持していないと答えた。

 

今回の世論調査では、来年の選挙について考える時、民主党支持者と共和党支持者では、重要だと考える政策が大きく異なるという結果が出た。共和党支持者の間は、移民と経済がトップ2の重要問題で、その他の候補者のイデオロギーとか諸問題についての姿勢といったものを大きく引き離している。民主党支持者の間では、候補者の個人としての考え方、移民、経済、医療という順番になっている。

 

CNNの世論調査はSSRS社が3月14日から17日にかけて実施した。1003名の成人を全国規模のランダムサンプリングで抽出し、有線電話もしくは携帯電話でインタヴューを行った。誤差は3.8パーセンテイジポイントである。456名の民主党支持者、民主党支持寄りの無党派の間では誤差は5.7ポイント、448名の共和党支持者、共和党支持寄りの無党派の間では誤差は5.5ポイントである。

 

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(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙の民主党予備選挙には多くの立候補者が出ています。その中で、無名の人物がアイオワ州限定の世論調査で支持率を急上昇させました。ピート・ブティジェッジ( Pete Buttigieg、1982年)という政治家です。アルファベットを見ただけでは、どのように発音したらよいのか分からない名前ですが、これから名前を聞くようになるでしょう。


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ピート・ブティジェッジ

 

 ピート・ブティジェッジは現在37歳で、2012年から生まれ故郷のインディアナ州サウスベンド市の市長を務めています。インディアナ州サウスベンド市はインディアナ州北部、ミシガン湖に近く、州都インディアナポリスよりもシカゴに近い町です。人口は10万、周辺地区を含めると30万だそうです。

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サウスベンド市の位置 

 両親は共にインディアナ州の名門ノートルダム大学教授、高校時代は生徒会長、進学先はハーヴァード大学ということで大変優秀な学生だったことが分かります。高校在学中の2000年、バーニー・サンダース連邦上院議員に関するエッセイを書き、それがケネディ財団主催のエッセイコンテストで最優秀賞を獲得し、ボストンに招待され、式典に参加しました。この頃から政治に関心を持っていたようです。

 

 2004年にハーヴァード大学を優等で卒業しました。2004年から2005年にかけてはビル・クリントン政権の国防長官ウイリアム・コーエンが創設したコンサルタント会社で働きました。その後、ローズ奨学金を得て、イギリスのオックスフォード大学に留学し、優秀な成績で修士号を取得しました。

 

ローズ奨学金はアメリカのエリートの登竜門と言われている制度で、ビル・クリントン元大統領と彼の懐刀となったストローブ・タルボットはローズ奨学金同期生という間柄でした。

 

2007年から2010年までマッキンゼーでコンサルタントを務めました。2011年にインディアナ州サウスベンド市の市長に当選しました。当時29歳、サウスベンド市史上、最年少の市長となりました。

 

ブティジェッジは、市長としてサウスベンド市の再開発に着手し、その手腕が政治の世界で注目を集めました。2009年に海軍予備役将校になり、2014年にはアフガニスタンに情報将校として派遣されました。この時期は既に市長になっていましたが、7か月の派遣期間中は市長代理が置かれていたそうです。

 

 ブティジェッジは2015年に同性愛者であることを公に発表しています。その後、婚約をし、2018年に結婚しました。インディアナ州サウスベンド市は保守的な地盤で、共和党が優勢な土地柄ですが、民主党所属で同性愛者のブティジェッジを市長に選んでいるのですから、有能ぶりが分かります。


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 年齢よりもかなり若く見られることから、「お酒を買う時に年齢確認のために身分証の提出を求められるんだって」などとジョークの対象になっています。またスペイン語、イタリア語、マルタ語(父親がマルタの出身)、アラビア語などを操る多言語話者(ポリグロット、polyglot)です。


 

 ブティジェッジはまだ37歳で、今回の大統領選挙は名前を売る機会ということで、メディアなどで取り上げられて全国的に知名度を上げていくということになるでしょう。これからが有望な民主党政治家ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ブティジェッジが最新のアイオワ州の世論調査で3位に急上昇(Buttigieg surges to third place in new Iowa poll

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年3月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/435520-buttigieg-surges-to-third-place-in-new-iowa-poll

 

日曜日にアイオワ州を対象に実施された世論調査の結果が発表され、インディアナ州サウスベンド市のピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)市長(民主党)が第3位に急上昇となった、ということが分かった。

 

エマーソン大学の実施した世論調査で、アイオワ州の民主党党員集会(予備選挙)に出席すると答えた人々の中で11%がブティジェーグを2020年米大統領選挙の民主党候補者に選ぶと答えた。

 

全体で、ブティジェッジは、ジョー・バイデン前副大統領の25%、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)の24%に続いて第3位に入った。

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彼ら以外で二桁の支持率を獲得したのはカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)で、支持率は10%だった。

 

エマーソン大学世論調査部のスペンサー・キンボール部長は「今回の世論調査結果で最大の驚きは、何といってもピート市長だ。先週の全国規模の世論調査の結果では彼の支持率自体も上昇率も微々たるものだった。それがアイオワで支持率が二桁になった。アメリカはこれから“ピート市長(Mayor Pete)って誰だ?”と関心を高めることになるだろう。」

 

ブティジェッジは出馬に向けて準備検討委員会を発足させているが、正式な宣言は行っている。2019年1月にエマーソン大学がアイオワ州で調査を行った際には、支持率は0%と出た。今回の結果から見て、彼の知名度と支持率はここ数週間で急激に上昇したということが分かる。

 

ブティジェッジの選対は今月初めに大統領選挙民主党予備選挙に向けた討論会への参加資格となる政治献金総額の最低限の規定を超えることが出来た。

 

エマーソン大学の世論調査では、18歳から29歳までの有権者に限ると、ブティジェッジは22%の支持を集め、第2位につけた。サンダースは44%で第1位になった。

 

キンボールは更に次のように述べた。「ブティジェッジが勢いを保つことが出来るならば、サンダースと同様に、若者たちの支持を引き出すことが出来るようになるだろう。ブティジェッジが若者たちから支持を集めるということは、サンダースにとっては脅威となるだろう」。

 

エマーソン大学は2019年3月21日から24日にかけてアイオワ州の民主党党員集会(予備選挙)参加予定者249名を対象に調査を実施した。誤差は6.2%である。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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