古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:共和党

 古村治彦です。

 

 昨年の大統領選挙で民主党は負けるべくして負けた、ということを暴露した民主党全国委員会前暫定委員長ドナ・ブラジルですが、さらにメディアに出て、ヒラリー選対に対する攻撃を強めています。ヒラリー選対のスタッフだった94名が公開書簡で、ブラジルを批判したことに対して、テレビ番組のインタヴューで、彼らに対して「地獄に落ちろ」と言い、「カルト集団のようであった」と発言しています。

 

 ブラジルは、民主党の大統領選挙予備選挙がヒラリーに有利になるように捻じ曲げられていたわけではない、民主党全国委員会が独自に行動することが出来ないように、ヒラリー選対、ヒラリーの資金集め団体との間で合意がなされていたと述べています。ブラジルは、ヒラリーを批判しているわけではない、ということを述べています。

 

 しかし、ブラジルの前任の民主党全国委員会委員長だったデビー・ワッサーマン=シュルツやスタッフが、「ヒラリーを勝たせるためにはどうしたらよいか」ということを話し合うためにEメールをやり取りしていたことは暴露されていますから、民主党全国委員会がヒラリー贔屓をしていたことは明らかです。

 

 ブラジルの発言から見て、ヒラリー選対に関しては、ヒラリー本人の問題もさることながら、選対に集まった幹部たちの傲慢ぶりが相当問題になっていたのだろうと思います。現在の日本の状況にも似ています。自分たちが強いと考えて、周囲を威圧する、やりたいようにやる、というのは安倍晋三首相と側近たちのやり方と同じです。そして、周囲がその威圧に恐れをなして、忖度を始める、というところまでそっくりなのだろうと思います。

 

 しかし、傲慢さはいつか敗北を招き入れます。ヒラリーもそうでしたが、安倍首相も最後の大事な場面で敗北し、99勝しながら最後の1敗のためにすべてを失う、と状況になるのではないかと思います。

 

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ブラジルから批判者たちに対して:「地獄に落ちろ」(Brazile to critics: 'Go to hell'

 

マロリー・シェルボーン筆

2017年11月5日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/358823-brazile-to-critics-go-to-hell

 

民主党全国委員会(DNC)前暫定委員長ドナ・ブラジルは、彼女が民主党全国委員長だった時代に見つけた諸問題について沈黙を守るように求めた人々に対して次のように語った。「地獄に落ちろ」。

 

ブラジルは、ABCの「ディス・ウィーク」に出演し、司会者ジョージ・ステファノポロスに対して次のように語った。「ジョージ、私に黙っていろと言っている人間たちは、数か月前に、ヒラリーに黙っていろと言ったんです。あの人たちに言いたいことがあるかですって?地獄に落ちろ、よ。私は自分の話をこれからもしていきます」。

 

ブラジルは、ヒラリー・クリントン選対、民主党全国委員会、ヒラリーの資金集め委員会連合である「ヒラリー・フォ・アメリカ(HFA)」との間の合意について、著書の中で書き、それからの引用が記事となり、合意内容が紹介された。ブラジルは、ヒラリー選対が「民主党の財政、戦略、集めた資金すべてをコントロール」するようになったと主張している。ブラジルは、合意が署名されたのが2015年8月であったと述べている。これはヒラリーが民主党の大統領選挙候補指名を受けるほぼ1年前のことだった。ブラジルは記事が出た後、テレビ番組に出演し発言を行った。

 

ブラジルは、ヒラリー選対とヒラリーの資金集め委員会連合であるHFAについて次のように書いている。「HFAと財政的な合意は違法ではなかったが、非倫理的だと思われる」。

 

ブラジルの暴露は、民主党内部に混乱を引き起こした。そして、論争を引き起こす諸問題を再燃刺させた。昨年の民主党予備選挙ではヒラリー・クリントンとバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)との間で戦われたが、その公平性について疑問が出ていた。

 

日曜日のテレビ出演の中で、ブラジルはどうして自分が沈黙を保ったままでストーリーを語らないほうが良かったと言われねばならないのか、と反論した。

 

「私はヒラリーに雇用されているわけではないのよ、ジョージ。私は自分の国アメリカのことを心配しています。民主政治体制について心配しています。私は“地獄に落ちろ”と言いますよ。それは、私のストーリーを語れるのは私しかいないのだから」とブラジルは語った。

 

ヒラリー選対のスタッフだった人々はブラジルの暴露に対して反撃し、「私たちは、ブラジルが著書の中で描いた選対の様子が自分たちの選対の様子であることを認識していない」と述べている。

 

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ブラジル:ヒラリー選対は「カルト集団」だった(Brazile: Clinton campaign was a 'cult'

 

レベッカ・サヴランスキー筆

2017年11月8日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/news/359367-brazile-clinton-campaign-was-a-cult

 

民主党全国委員会(DNC)前暫定委員長ドナ・ブラジルは新しいインタヴューの中で、2016年の大統領選挙のヒラリー・クリントン選対は「カルト集団」のようだったと述べた。

 

ドナ・ブラジルは水曜日にMSNBCの「モーニング・ジョー」に出演した。司会者ジョー・スカーボローは、2016年の大統領選挙でドナルド・トランプが勝利を収めた理由として、ヒラリー選対が間違いを犯したこと、ジェイムズ・コミーFBI前長官、ロシアからの影響を挙げた。

 

スカーボローは、「これらの理由が全てあっても、接戦にすらならずにヒラリーが勝利するはずであったと思います」と述べた。

 

そして、スカーボローは次のように質問した。「ヒラリーたちはどうして負けたのでしょうね?結局のところ、傲慢だったということなのかでしょうか?」。

 

ブラジルは次のように述べた。「ヒラリー選対はカルト集団だったんです。カルト集団のように感じました。彼らの中に入っていくことはできませんでした」。

 

ブラジルは自分のことを「草の根のオーガナイザー」であると述べた。

 

「私は、人々が生活し、働き、楽しみ、祈る場所に入っていく方法を知っています」とブラジルは述べた。

 

「私自身に資金と人材を持たなければ、候補者を助けることはできません。党が集めた資金と人材を使うことが出来なければ何も出来ません」とブラジルは続けて述べた。

 

今月に入って受けた別のインタヴューの中で、ブラジルは、2016年の大統領選挙の民主党予備選挙が捻じ曲げられていたことを示す「証拠は見つけられなかった」と述べた。

 

「私が見つけることが出来たと述べたのは、民主党全国委員会が自分たちの作戦を実行することを妨げる内容のメモでした。癌だけど致命的なものではないでした」とブラジルは述べた。

 

ブラジルの著作からの引用が記事として紹介されて以降、ブラジルのメディア出演と過激な発言が続いている。ブラジルは著書の中で、ヒラリー選対、民主党全国委員会、ヒラリーの資金集め委員会連合の間で、選対が「民主党の財政、戦略、集めた資金すべてをコントロールする」という合意が成立し、その内容を記したメモを発見した、と書いている。

 

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(終わり)





野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


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 古村治彦です。

 

 今回は前回に引き続き、ジェイク・サリヴァンについての記事をご紹介します。今回は後半部についてご紹介します。

 

 サリヴァンは、それでもやはりアメリカの偉大さは、海外に介入することである、とい信念を変えていません。アメリカが世界に介入することで、世界を良くするという考えを捨てていません。また、エスタブリッシュメント、エリートとしての態度も崩していません。

 

 しかし、自分は故郷のミネソタ州に帰って、政治家をやるか、地区検事をやるべきではないか、そうすることで人々の声を聞き、生活を目にすることができる、とも考えているようです。彼は新たなエリート像を模索しているようです。

 

 それでも彼はワシントンの重力から逃れることはできず、また、ヒラリーとの関係も着ることができないでいるようです。

 

 サリヴァンは、人道的介入主義派のプリンスとして、これから温存されて、いつか民主党が政権に近づく時には大物となって出てくることになるでしょう。

 

 

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ケンタッキー州の田舎の町で生まれ育ったというある学生がサリヴァンの話に入り、「人口の少ない、飛行機や高速道路で通過するだけの田舎の州の出身ですが、私が一緒に育った人々と同じ考え方をすることは難しいのです」と語った。これを受けて、サリヴァンはアメリカの「拡大しつつある」、「恐ろしい」分裂について話すことになった。

 

この学生の話を受けて、サリヴァンは自分が生まれ育ったミネソタ州のことを思い出した。1989年にベルリンの壁が崩壊した時、サリヴァンは13歳だった。それから数か月後、ソヴィエト連邦の指導者ミハイル・ゴルバチョフは一般的なアメリカ人たちと会いたいと熱望し、サリヴァンの住んでいた、ミネアポリスの近所にやってきた。ソ連首相の車列に対して、ラトヴィア系とエストニア系のアメリカ人たちがバルト三国の独立のために抗議活動をしていた。サリヴァンはこの様子を見て、世界にとってアメリカの存在が重要なのだということを感じ取った。

 

候補者としてのトランプは、アメリカ例外主義という考えを不必要な負担であるとして拒絶した。トランプはテキサス州で開催されたティーパーティーの集会で次のように語った。「アメリカ例外主義は素晴らしい言葉だなどと思わない。私たちは例外で、お前たちはそうではないということだ。私はアメリカがこれまで世界に与えてきたものを取り返したい。私たちはこれまで世界にあまりにも多くを与えてきた」。

 

サリヴァンはトランプ主義に対する対抗手段として、彼がミネソタで感じていた種類のアメリカ例外主義を徹底的に主張することだと考えるようになっている。サリヴァンは次のように語っている。「私たちの国家として持つDNAに基礎を持つ何かしら傲慢な考えが必要となります。DNAは、私たちがアメリカ人としてのアイデンティティを規定するものです。このDNAは人々を奮起させるための武器となります」。

 

しかし、サリヴァンは自分の考えを詳しく語ることに困難を感じた。彼の考えを深めるために、サリヴァンは1890年に軍事戦略家アルフレッド・セイヤー・マハンが発表した難解な論文を読んだ。マハンはアメリカを国際的な海軍強国と形容した。サリヴァンは、歴史家スティーヴン・カインズナーの著書『ザ・トルゥー・フラッグ』を研究した。この著書は、セオドア・ルーズヴェルト、マーク・トウェイン、アメリカ帝国の誕生に関する内容だ。

 

サリヴァンはミネソタやケンタッキーの人々の考えと共鳴すべきという考えを軽視した。サリヴァンは次のように述べた。「アメリカの例外主義は、アメリカは新しいものを生み出し、気候変動、流行病、核拡散といった厳しい諸問題を解決する力を持っているという考えを基礎にしています」。これから数週間後、サリヴァンは、アメリカの例外的な使命は、強力で成長を続ける中間層への関与をしていくということになる、とも述べた。

 

しかし、こうした主張は、何も大きなことではなく、傲慢でもなく、人々を鼓舞するものではない。

 

サリヴァンは、彼が世界における考えを「ミネアポリスの公立高校」で培ったと常に述べている。しかし、サリヴァンは同時にワシントンの排他的な外交政策エリートが作り上げたということも明確だ。

 

アメリカでは党派同士の憎しみ合いが存在しているが、共和党と民主党の国際主義者たちは、彼らは憎しみ合いなどないと訴えてきた。彼らは最大の諸問題について合意していた。:アメリカは世界の中でも特異な道徳的権威を持っており、世界の指導者として特別な責任を担っている、と彼らは考えている。共和党内の外交政策エスタブリッシュメントのほぼ全員はトランプが大統領選挙候補者になることに反対する公開書簡に署名した。

 

サリヴァンはこうしたエリートの最も奥ゆかしい特性を体現した人物と言えるかもしれない。彼は反対者をシャットアウトしないし、ツイートで悪口を言わない。共和党関係者の多くはサリヴァンを称賛している。イランとの合意を激しく批判しているマーク・ダボウィッツは次のように語っている。「サリヴァンは誠実そのものの人物だ。批判すべき点は見当たらないし、彼がどんな問題を持っているかを指摘することもない」。

 

大統領選挙期間中、そして大統領に就任してからも、トランプは外交政策の常識のほぼすべてに挑戦してきた。トランプはアメリカの同盟諸国を口汚く罵り、核不拡散の試みに疑問を呈し、民主的な諸価値、人権、自己利益を基盤として構築されてきたアメリカの外交政策の理想を拒絶した。

 

ワシントン内部からのトランプへの対応は、ワシントン外に広がることはない。ワシントンの外交政策専門たちがティームを組んで、ブルッキングス研究所から発表したレポートの中に次のような一節がある。このティームにサリヴァンも参加した。「私たちは、国際秩序に対してアメリカが行ってきた支援を放棄することは深刻な戦略的間違いであり、これがアメリカをより脆弱により貧しくし、世界をより危険な場所にするだろう、と確信している」。

 

最近まで、サリヴァンはこうした努力の価値と学識について考え込んでしまっていた。長年にわたり、外交政策分野のエスタブリッシュメントは、アメリカ主導の、ルールに基づいた国際秩序の維持の重要性を訴えてきた。この訴えはアメリカ国民のほとんどにとってはよくて意味のないものである。悪くとると、こうした訴えは魂のこもっていないグローバリズムにつながるものである。

 

サリヴァンにとって、エスタブリッシュメントの知的な消耗の衝撃的な具体例は12か国が参加する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が今年の初めにトランプ大統領が公式に廃棄すると発表したことだ。共和党と民主党の国家安全保障問題アナリストたちは長年にわたりTPPをアメリカの国家安全保障と中国封じ込めにとって必要不可欠であると主張してきた。サリヴァンもまたTPPを支持していた。

 

サリヴァンは次のように語った。「こうした専門家のほとんどはTPPの詳細やアメリカ労働者に対するマイナスの影響が出る可能性について関心を払わなかった。エリートたちは、TPPは南シナ海の領海争いのような他の問題にとってプラスの効果があると主張した」。TPPの交渉過程の中で、エリートたちは、彼らが仕え、守ることになっている人々のことを忘れてしまったのだ。

 

サリヴァンは、エリートと一般の人々との間の懸隔は、より大きな問題の前兆だと主張している。

 

サリヴァンは次のような質問をした。「私たちの社会において広がりつつある基礎の部分での分裂が生み出している尊厳、孤立、アイデンティティに関する諸問題を私たちはどのように解決できるだろうか?」。彼は自分のすぐ近くに座っているケンタッキー州出身の学生を見つめた。サリヴァンは続けて次のような質問をした。「私たちが今話題にしている、人々とは切り離された、謙虚な姿勢を持っているエリートになることなしに、この質問をすることは可能なのか、可能ならそれはどのようにしてか?」。

 

この質問は部屋の雰囲気を暗くした。

 

サリヴァンは最近になって、ワシントン、ハーヴァード、イェールといった場所から離れたら、こうした疑問に対してより容易に答えられるだろうと考え始めている。

 

サリヴァンはあるインタヴューで次のように語った。「TPPが南シナ海の紛争を解決するなどという主張は、善良なアメリカ国民にとって価値のある主張ではないのです。ミネソタ、ニューハンプシャー、タルサといった場所にこれから行って住んでみても、これまで手に入れられなかった知恵を急に手にできるなんて思いませんよ。しかし、考え方を身に着けることはできます。自分がしてきた考え方とは異なる考え方をする、これが重要だと思います」。

 

サリヴァンが2005年に連邦最高裁判所事務官の仕事を終えて最初に行ったことは、地元に帰ることであった。この時、ワシントンの大きな法律事務所からは契約金25万ドルでの契約を提示されたが、これを断り、ミネアポリスの法律事務所に入った。この事務所の顧客のほとんどは農業関係や食品産業であった。

 

この当時のことについて、サリヴァンは、ワシントンで政府関係の仕事をするか、ミネアポリスで平凡な生活をするかの分かれ道であったと語っている。「ワシントンでは、仕事が全ての中心です。それはワシントンでの仕事はその人の全てを投入させるハードな内容のものだからです。ミネアポリスでは、仕事は人生の一部に過ぎません」。

 

ヒラリーが国務長官を辞任した2013年、サリヴァンは地元に帰る予定にしていた。彼は、連邦議会の選挙に出馬するか、連邦検事になろうかと考えていた。しかし、オバマ大統領(当時)は、サリヴァンにホワイトハウスで働くようにと説得した。当時、オバマ大統領の首席外交政策補佐官であったベン・ローズは次のように述懐している。「オバマ大統領は、帰るならいつでも帰ることができるじゃないか、と言いました。地元がなくなりはしないだろう、だけど、ホワイトハウスの最高レヴェルで働く機会がそこにあるんだし、その機会が次いつ来るかは分からないじゃないか、ともね」。

 

ホワイトハウスでの仕事を終えても、サリヴァンはワシントンとのつながりを保つことができた、それは、ヒラリー選対を通じて、また彼の妻を通じてであった。サリヴァンの妻は、連邦最高裁判事スティーヴン・G・ブライヤーの秘書官となる予定で、そのため、夫妻は少なくとも来年はワシントンに留まることになるだろう。

 

翌年以降にワシントンを去って、どこか基盤を置ける場所に移り住むというのが次の計画だ。サリヴァンは、結果がより現実的で、即座に出て、手に取ることができる、地域プロジェクトの様なものに関わることを考えている。ミネソタは一つの選択肢であり、妻が育ったニューハンプシャーがもう一つの選択肢だ。

 

もう一つの可能性はワシントンに留まることだ。サリヴァンは「私は人々と実際に会って、過去10年の経験を基にして、これからアメリカがどこに向かうかということを話したいという希望を諦めている状態です」とも語った。

 

サリヴァンのレヴェルの人物で、ワシントンを去るとか地元に帰るという選択をすることはほぼないことだ。問題はより複雑なものだ。お金の面は心配ないのだ。アジアのある国は、最近、サリヴァンの2日間の訪問に2万5000ドルを提示した。

 

彼はこの提示を断る前に、「よく分からないが、そんなものなのかな?」と考えたことを覚えている。

 

イェールの学生たちの心配は、サリヴァンの考えとは全く反対の方向に向かっていた。彼らは、トランプ大統領のいるワシントンで彼らにとって魅力的な機会が今でも残っているのかということを懸念していた。

 

ある学生は、最近発表され、評判を呼んだ『フォーリン・ポリシー』誌の記事を要約しながら、「これは、テクノクラシーとエリートに対する不吉な鐘の音ということになるのでしょうか?」と質問した。

 

サリヴァンが答える前に、別の学生が次のように言った、「東海岸のエリート2.0となるか、私たちは全員終わりとなるか、ということだね」。

 

ワシントンや学界の一部に蔓延している滅亡するという予言にサリヴァンは与しない。サリヴァンは学生たちに、トランプは彼が選び出したワシントンのエリートに依存しているのだ、と語った。トランプ大統領は外交政策を実行するのに将軍たちに頼り切っているし、政権内部は大富豪たちに掌握されていると語った。サリヴァンは、「ゴールドマンサックスが我が国の経済政策を遂行している。専門性と言うのは常に求められるものだよ」。

 

サリヴァンと学生たちの集まりも終わりに近づいた。夜は深まった。彼の皿の上に置かれたピザは冷たくなっていた。

 

サリヴァンは「ワシントン郊外に家を探したいと本当に考えているんですよ」と述べた。

 

学生が「ヴァージニアですか?それともメリーランドですか?」とジョークを言った。

 

サリヴァンは「おそらくそのどちらかだね。現在私ができる最高の仕事はワシントンの外側にいることなんだ」と語った。

 

サリヴァンはドアに向かった。翌日はニューヨークでヒラリーに会って、回顧録の校正を行う予定になっていた。校正が時間通りに終わり、疲れていなければ、フランス大使と夕食を共にすることにもなっていた。その後にワシントンに戻る予定であった。

 

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(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12








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 古村治彦です。

 

 前回は、ハワード・ディーン元民主党全国委員長が2020年の大統領選挙で民主党は勝利できないだろうと述べたことについてご紹介しました。そして、2020年の候補者は50代以下の若い人物が必要だとも述べました。

 

 今回は、民主党内で台頭しつつある若手政治家、ティム・ライアン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)をご紹介します。ライアンはアイルランド系とイタリア系の両親の間に1973年に生まれました。現在44歳ですから、2020年には47歳ですから、ディーンが主張している「50代以下の若手」にあてはまります。

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ティム・ライアン
 

 大学卒業後に1995年、オハイオ州選出の連邦下院議員のスタッフとなり、その後、2000年に法科大学院を修了しました。2000年から2002年にかけて、オハイオ州上院議員を務めました。その後、2002年に連邦下院議員に当選、それから8期連続で当選しています。連邦下院議員は2年おきに選挙があり、参入しやすいということもあり、常にライヴァルたちから虎視眈々と狙われていますので、連続当選ということは困難ですが、8期連続当選というのはライアンの有能さを示しています。

 

 ライアンが名前を上げたのが、昨年の選挙後に行われた連邦下院民主党のトップとなる院内総務を決める選挙に立候補したことでした。最有力だったのはナンシー・ペロシ元連邦下院議長(カリフォルニア州選出)でした。結果はペロシが134票を獲得し当選しましたが、ライアンも63票を獲得し、善戦したという評価を受けました。

 

 ライアンは昨年の大統領選挙でトランプが勝利したオハイオ州の選出です。オハイオ州は工業地帯として知られ、トランプ大統領誕生の原動力となったラスト・ベルトの一部です。ライアンは、オハイオ州における空気を敏感に感じているようです。

 

 そして、ライアンはこれまでの民主党の主張とは相いれない、企業税の減税を主張しています。これはトランプ大統領と同じ主張です。民主党が再び人々の支持を得るためには、トランプ政権誕生の原動力となった人々の空気や雰囲気に寄り添うべきだということがライアンの考えのようです。そして、民主党内部でもライアンが台頭するスター(ライジング・スター)として扱われ始めているようです。

 

 ティム・ライアンをこれから注目していきたいと思います。

 

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民主党の中で台頭するスターであるティム・ライアンが党の方針に反し、企業税の減税を支持する(Rising Dem star Tim Ryan splits with party, endorses corporate tax cuts

 

『ザ・ヒル』誌スタッフ

『ザ・ヒル』誌

2017年831

http://thehill.com/video/lawmaker-interviews/348776-rising-dem-star-tim-ryan-splits-with-party-endorses-corporate-tax

 

民主党所属の連邦下院議員ティム・ライアン(オハイオ州選出)は、党指導部に反対し、2018年の中間選挙に向けて企業にやさしい主張を行っている。

 

ライアンはオハイオ州ヤングスタウンにある選挙区事務所で本紙の取材に答えて次のように語った。「国際的に競争力を持つためには、企業税の税率を下げることが必要です。企業税が高いために、現在のところ国際的な競争力を持っていないのです」。

 

ライアンは、工業地帯であるオハイオ州出身で、民主党内で台頭しつつある。彼は民主党指導部とは異なるアプローチで大企業に接し、財界と協力して雇用を創出することを主張している。

 

「民主党は富の再分配の党というだけでは存在できない時代です。アメリカ全土で富を創出するための党となる必要があります。シリコンヴァレーやウォール街だけでなく、アメリカ全土で、です」。

 

昨年秋、ティム・ライアンは、ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が握っていた民主党院内総務の座に挑戦したことで民主党内において注目を集めた。ライアンは敗れたが、2018年の中間選挙に向けて民主党指導部に新しい血を入れることを求めることは止めなかった。

 

ライアンは次のように述べた。「ナンシー・ペロシほど党内をうまくまとめるプレイヤーはいません。私は彼女に敵意を抱いていません。わが党は2018年の中間選挙に向けてこれまでとは異なる主張を行う人間が必要だと考えます。それが私であっても他の人でも構いません」。

 

ペロシをはじめとする民主党指導者たちは、企業ではなく、中流階級の世帯の減税政策を主張している。トランプは財界に友好的な税制に関する提案を演説で行った。それを受けてペロシは水曜日、民主党としてのメッセージを声明の形で発表した。

 

ペロシは声明の中で次のように述べている。「トランプ大統領は、実行可能で雇用を創出する税制改革をアメリカ国民に提案する代わりに、大富豪ファーストで、トリクルダウン式の税制を提案しています。この提案は、アメリカの家族を犠牲にして、大富豪たちの大減税をしようというものです」。

 

ライアンは2018年の中間選挙で、民主党は連邦下院の過半数を獲得できるが、それには財界に友好的なメッセージがカギとなると述べた。

 

ライアンは次のように語っている。「東海岸と西海岸の富を工業地帯である中西部に移し、私が選出されている地域で数銭という大規模なものではなく、数百の雇用を生み出すためにはどのようにすべきか、という経済上の大きな問題を理解できれば、それが大きな転機になると私は考えています」。

 

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共和党内のグループが税制改革支援で民主党議員に感謝する内容の広告を展開(GOP group launches ad thanking Dem for backing tax-code reforms

 

ナオミ・ジャゴダ筆

2017年8月28日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/finance/348194-gop-group-launches-ad-thanking-dem-for-backing-tax-code-reforms

 

連邦下院共和党指導部に近いあるグループは月曜日、新しい広告を流し始めた。その内容は、ティム・ライアン連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)が税制改革に対して積極的な意欲を見せていることへ感謝するというものだ。

 

この広告を出したのは、「アメリカン・アクション・ネットワーク(AAN)」だ。広告では、先週のMSNBCのテレビ番組「モーニング・ジョー」に出演した際のライアンのコメントを取り上げた。ライアンは租税制度の簡素化と企業税率の引き下げを主張した。これらの問題は税制改革における共和党にとっての最重要課題となっている。

 

ライアン議員は次のように語った。「税制の簡素化が必要だと考えます。そして、企業税の引き下げも必要ですね。民主党はただの富の再分配の政党としてだけで存在できないような状況です。富を生み出す政党にならねばなりません」。

 

広告はテレビとインターネット上で火曜日からライアンの選挙区で放送されることになる。これは、税制改革を促進するAANの「ミドル・クロス・グロウス・イニシアティヴ」の最新の試みである。このグループはこの夏、共和党が議席を保持している複数の選挙区で広告を流した。今回の新しい広告は民主党の下院議員の選挙区で流す最初の広告となる。

 

ANNの上級部長コリー・ブリスは声明の中で、「私はライアン議員のコメントは、超党派の税制控除の始まりを象徴している。これはアメリカ国民にとって必要なものなので超党派の動きが出始めたのだ」と述べている。

 

税制改革はこの秋の連邦議会共和党とホワイトハウスにとっての最重要課題である。民主党の連邦議員の多くは、税制の修正と企業税の減税について、共和党側と協力することに関心を持っていると述べている。

 

しかし、共和党にとって彼らが提案する税制改革法案で民主党側の支持を得ることは難しい。民主党の議員の多くは富裕な人々の減税を望んでいない。また、共和党側が「調停(reconciliation)」として知られる過程で税制改革法案を可決することも望んでいない。この過程が使われると、連邦上院で民主党議員の賛成が必要ではなくなってしまい、民主党の存在感がなくなる。

 

ライアンは昨年の秋に民主党院内総務ナンシー・ペロシ(カリフォルニア州選出、民主党)に挑戦し敗れた。ライアンは、自身が属する民主党は進歩的な税制と株式配当への課税を強化することを主張していると述べている。

 

その後、MSNBCの番組に出演したライアンは、民主党はトランプ大統領と協力することは難しいだろう、それはトランプ大統領が「混乱」しているからだ、と述べた。

 

ライアンは続けて次のように語った。「いくつかの問題を解決しようと思っています。しかし、トランプ大統領は大変不安定なために、問題解決がとても難しい状況です。大統領は約束を守りませんしね」。

 

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民主党連邦下院議員は「共和党に冬がやってくる」と述べる(Dem rep says 'winter is coming' for GOP

 

ジョシュ・デレク筆

2017年8月24日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/347899-dem-rep-says-winter-is-coming-for-gop

 

オハイオ州選出のティム・ライアン連邦下院議員(民主党)は木曜日、「共和党に冬がやってくる」と述べた。これは、共和党側の党は争いと2018年の中間選挙で民主党が反撃に出るということを示唆した発言だ。

 

ライアンはMSNBCのインタヴューに対して、有名なドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のセリフを使って次のように答えた。「共和党は現在大きなトラブルを抱えています。共和党に冬がやってきているかのようです(winter is coming for Republican Party)」。

 

ライアンは、2020年のアメリカ大統領選挙の出馬を考えているかどうかという質問をうまくそらした。彼は「私とほかの民主党員は2018年の中間選挙に集中しています」と述べた。

 

ライアンは次のように語った。「連邦下院で過半数を回復するチャンスは大きいと思います。現在、私を含め、多くの民主党員が2018年の中間選挙に集中していると思います。下院の過半数回復のチャンスは大きいですよ」。

 

自分自身を鏡で見たときにそこに大統領としての姿が映っているのではないですか、と質問され、ライアンは「今現在、そんなことはありません。まったくね」と答えた。

 

ライアンは連邦議会における党派性の厳しさについて語った。彼は、「いくつかの問題について民主党はトランプ大統領と協力できるだろうと予測していましたが、私が予想していたよりもこれは困難なものであることが分かりました」と述べた。

 

「いくつかの問題を解決しようと思っています。しかし、トランプ大統領は大変不安定なために、問題解決がとても難しい状況です。大統領は約束を守りませんしね。ですから、大統領と何か合意に達しても、それがもともと合意した内容として実現するかどうか不確かなのです」。

 

共和党保守派とトランプ政権との間の緊張関係は今週に入ってこれまでにないほど高まった。トランプはアリゾナ州の連邦上院議員の共和党予備選挙で、現職のジェフ・フレイクの対抗馬を支持すると発言し、ミッチ・マコーネル連邦上院議員(ケンタッキー州選出、共和党)とジョン・マケイン連邦上院議員(アリゾナ州選出、共和党)を非難した。これで緊張関係が高まった。

 

ライアンは「トランプ大統領が現職の対抗馬を支持するなら、代償や犠牲が大きい内戦が共和党内で起きることになります」と述べた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12






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 古村治彦です。

 

 トランプ大統領の周辺がざわつき、アメリカ国内では右派と左派が激しく衝突しています。トランプ政権はもうだめだ、トランプ大統領は次の選挙では落ちてしまうだろう、と考える人も多くいると思います。

 

 しかし、民主党側では状況を楽観視していないようです。民主党全国委員会委員長を務め、2004年の大統領選挙の民主党予備選挙では序盤にリードした経験を持つハワード・ディーン元ヴァ―モント州知事がテレビ番組に出演し、「2020年、民主党がアメリカ大統領選挙で勝てないだろう」と述べました。彼は「現職大統領に勝てない」と述べましたが、この現職大統領が2020年の段階でトランプ大統領なのか、他の人物なのかははっきりしません。

 

 民主党側では2020年の米大統領選挙の有力候補者になりそうな人物がいません。そうした人物が選挙直前に出てくることもありますが、ビル・クリントンにしても、バラク・オバマにしても、当時は民主党の若手政治家として大統領選挙の数年前から既に名前が知られていました。ですから、この時期にそうした政治家の名前が出てこないのは民主党の人材不足です。現在、全国的な知名度を持っている、たとえばジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員は高齢です。ここのところをディーンは心配しているようです。

 

 ディーンは次の大統領選挙では50歳以下の若い人が大統領候補になるべきだと述べています。2016年の大統領選挙では共和党のドナルド・トランプ、民主党のヒラリー・クリントンと共に60代後半から70代でいわゆるベイビーブーマー世代です。ベイビーブーマー世代、日本で言えば団塊の世代は、両国の社会の動きに大きな影響を与えてきましたし、これから人類初の大規模な超高齢化世代として影響を与えていくでしょう。これほど多数の人々が高齢化を迎えるということは人類史上初と言わねばなりません。

 

 ディーンの懸念ははっきり言えば、「ヒラリー・クリントンよ、ベイビーブーマーの代表格であるあなたの出番はもうない。だからもう静かにして表舞台に出てこないように」ということです。ヒラリーは、選挙戦直後はさすがにしばらく静かにしていましたが、今はいろいろな集会に顔を出してはスピーチをして、FBIと民主党全国委員会の悪口を言って回っています。これは民主党んにしてみれば大変迷惑な話です、敗戦の痛手を癒して、次に進もうとしているのに、ヒラリーにその邪魔をされているということになります。ヒラリーが2018年の中間選挙、2020年の大統領選挙に向けての体制づくりの邪魔になってい訳です。

 

 日本的な表現をするならば、怨念を持ったヒラリーが恨みを持ったまま成仏も出来ずに、この世に出てきては生者の世界にちょっかいを出して邪魔をしている、ということになります。ジョージ・W・ブッシュに敗れたアル・ゴアは選挙直後に逼塞する形となりましたが、本来はこうあるべきです。しかし、ヒラリーは表舞台に出てきて復権を目指しています。また、彼女にしてみれば表舞台に出て影響力を持ち続けなければ、国家機密情報の取り扱いに関して逮捕されてしまうという恐怖感もあるかもしれません。そう考えると、哀れな晩年と言いたくもなってしまいます。

 

 公民権(Civil Rights)とは政治に参加する権利、具体的には、投票する権利と公職に立候補する権利のことを指します。公民権運動(Civil Rights Movement)とは1950年代から60年代にかけて、黒人をはじめとする少数派の人々の選挙に参加する権利を認め、人種差別を撤廃しようとして人々が立ち上がった運動です。アメリカ南部では長年にわたり、黒人の参政権が認められなかったり、参政権を行使しようとすると妨害されたりということが続きました。こうした差別を撤廃しようというのが公民権運動です。

 

 公民権運動の過程で、多くの流血事件が起きました。論稿の中で紹介されているケント州立大学の事件やエドマンド・ペタス橋での事件(「血の日曜日」事件と呼ばれています)でも死傷者が出ています。現在の状況も同じだとディーンは述べています。このブログでもご紹介しましたが、若い人々の間で戦闘的な左派グループの勢力が大きくなっています。そうした中で、これからも暴力や流血はしばらくの間続いていくでしょう。そうなると、これに対する揺り戻しで、戦闘的な右派、左派両方のグループは退潮していくと思われます。

 

 現在のアメリカで激しい対立が人々の中に起きているのは、トランプ大統領に不満を持つ人々にとっての展望がない、つまり次の大統領選挙で支持したい、支持すべき政治家が不在という状況になっていることが原因であると私は考えます。

 

(貼りつけはじめ)

 

ディーンは2020年の大統領選挙で民主党が勝利することはないと考えている(Dean doesn't think Dems will win White House in 2020

 

ジョー・コンカ著

2017年8月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/media/347978-dean-trump-election-was-kent-state-moment-for-millennials

 

金曜日、ハワード・ディーンは、トランプ大統領の支持率は低いが、2020年の大統領選挙で民主党が勝利することはないと考えていると述べた。

 

金曜日に放映されたテレビ番組「モーニング・ジョー」に出演したディーンは、「2020年に我々民主党が現役大統領を打倒すことはないでしょう」と述べた。ディーンは以前、民主党全国委員長を務めた。

 

ディーンは次のように述べた。「2020年に我々がホワイトハウスに入ることができるなどと考えている人に会ったことがないんです。誰が勝利をもたらす候補者になれるかについて頭を悩ましてばかりですよ」。

 

「それはもう大変なことですね」と代理で司会者を務めたウィリー・ガイストは冗談めかして述べた。

 

2016年の共和党の大統領選挙予備選挙には17名の候補者が立候補した。

 

ディーンは更に、ミレニアム世代にとって、トランプの選挙の当選は、過去に起きた「ケント州立大学」事件の時と同じような事件となったのだ、と述べた。

 

「トランプの選挙の勝利は、現在の若い世代にとっては、エドマンド・ペタス橋やケント州立大学(両所とも公民権運動の舞台となった)で起きた事件のようなものだと思いますね」とディーンは述べた。

 

「ミレニアム世代全体が持つ原理原則が侵害されています。彼らはそれに対して自分たち自身で戦わねばならないのです」とディーンは述べた。

 

ディーンは次の大統領選挙での民主党の候補者には50歳以下の人物がなるのが望ましいと述べた。

 

1970年5月4日、学生たちはケント州立大学でヴェトナム戦争反対デモを行った。それに対してオハイオ州兵が発砲し、4名の学生が殺害された。

 

エドマンド・ペタス橋は「血の日曜日」事件の舞台となった。1965年4月、アラバマ州セルマ近郊のエドマンド・ペタス橋をデモ行進していた公民権運動の参加者たちが地元警察から殴打された。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12









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 古村治彦です。

 

 民主党は2016年の大統領選挙での敗北から立ち直ろうとしていますが、党の新しい顔、2020年の大統領選挙のスターはまだ見つけられないでいます。最新の世論調査では、ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員が大きな支持を集めているようですが、共に少々年齢を重ねて、しかも古顔という感じです。ここで名前が出てくるカマラ・ハリスは黒人女性で現在52歳、アメリカ初の女性大統領になるのでは、という期待の声も出ています。

 

 民主党はまずは2018年の中間選挙で、連邦議会で議席を増やさねばなりません。そのために、トランプ攻撃を行い、オバマケア廃止による無保険者の増加を材料にして議席獲得を目指すということになります。また、ロシアが選挙戦に介入し、操ったという疑惑や、政権内の人物たちが政権発足前にロシアと交渉したという疑惑も材料にしています。

 

 オバマケア廃止については、連邦下院では可決されましたが、連邦上院ではどのような形になるのかは不透明な状況です。

 

 こうした中で、ジョージア州とサウスカロライナ州の連邦下院議員補欠選挙で、共和党候補者が勝利しました。民主党としてはジョージア州の補選で勝利もしくは惜敗を目指して資金と人材を投入しましたが、敗北してしまいました。これは民主党にとっては痛手となります。

 

 民主党は昨年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが一人勝ちするだろうと思われていましたが、民主党所属ではないバーニー・サンダース連邦上院議員が善戦しました。予備選挙中、民主党全国委員会がヒラリーを勝たせようとしていたことを示すメールも出てきて、民主党は分裂しました。ヒラリーが代表する富裕でグローバリズム、インターヴェンショニズムを望む支持者と、サンダースを押し立て、アイソレーショニズムを求め、社会主義とまでは言わないまでも、富の再分配を望む左派的な人々に民主党は分裂状態にあります。

 

 そうした中、ヒラリーが度々公の場に出てきて発言する訳ですが、発言内容が未来志向というよりも、昨年の選挙のこと、しかも他人に敗北の責任を押し付けるものということは既にご紹介しました。こうした状況では民主党も一枚岩で中間選挙に向かうことはできません。

 

 バーニー・サンダースとドナルド・トランプは全く違う姿勢を持っているように思われますが、政策は似ているものが多く、サンダースとヒラリーとの違いよりも小さいのではないかと思われるほどでした。

 

 サンダースを支持したような熱心な有権者たちが、ヒラリーを応援した議員たちを熱心に応援するだろうかというのは大きな疑問であり、その答えは限りなくノーに近いものです。オバマを応援することがそのまま民主党議員たちを応援することになった幸せな時代は過ぎました。ヒラリーはそれだけ大きな傷と分裂を民主党に残しました。

 

 トランプ批判が溢れかえる報道ですが、民主党も決して安泰ではありません。

 

(貼りつけはじめ)

 

最新の世論調査で2020年の大統領選挙の民主党候補者希望でバイデンがトップに(Biden tops list of potential 2020 Democrats in new poll

 

ジュリア・マンチェスター筆

2017年6月19日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/338447-biden-tops-2020-dem-in-new-pollhttp://livedoor.blogcms.jp/blog/hfurumura/report/

 

最新の世論調査によると、2020年の大統領選挙の民主党候補者として、ジョー・バイデン前副大統領がリストの第1位となった。

 

月曜日に発表されたモーニング・コンサルトとポリティコの共同世論調査の結果によると、民主党支持者の74%がバイデンを支持した。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が51%の支持を集め、バイデンに次いで2位となった。

 

バイデンは先週、NPRの取材に対して、「私は大統領選挙に出馬する意思を持っていないが、私は運命というものに大きな敬意を払っている」と述べた。

 

「私は現在、大統領選挙に出馬する計画を持っていないが、出馬しないと約束することもしない」とも述べた。

 

その他に名前が挙がったのは、それぞれ民主党所属の連邦上院議員であるアル・フランクリン(ミネソタ州選出)、コーリー・ブッカー(ニュージャージー州選出)、カマラ・ハリス(カリフォルニア州選出)であった。

 

今回の世論調査は6月8日から12日にかけて民主党支持者895名を対象に行われた。誤差は3%である。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)






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