古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:共和党全国大会

 古村治彦です。

 

 今回は、ヒラリーとトランプ、どちらかが勝つかということについて、アメリカの記事を基にしながら、見ていきたいと思います。

 

 私は今のところ、「8対2」の割合で、ヒラリーが勝利を収めると考えます。もちろん11月までに、何か大きな事件やスキャンダルがあれば大きく変わりますが、今のところはヒラリー優勢だと思います。トランプが昨年出馬表明した段階ですと、「99対1」でヒラリーでしたから、トランプはかなり追い上げてきたということが出来ます。

 

 こう書くと、私がヒラリー支持だと受け止める方がいると思いますが、私はヒラリー支持でも、トランプ支持でもありません。どちらになっても、日本には厳しい状況になるのは変わらないと思います。日本へのあたりが表面上やわらかいか、の違いだけです。お金も取られて、兵隊も出させられる、そしてこれらのことが糊塗できなくなるまで、騙されつつづけるふりをしながら、日本国民の多くは、「仕方がない」と諦めながら、「野党がダメだから、仕方なく自民党を応援するしかない」と自分を騙しながら生きていくしかありません。

 

 映画『華氏911』で知られ、著書『アホで間抜けなアメリカ白人』で知られ、突撃取材で有名な映画監督のマイケル・ムーアが「大統領選挙はトランプが勝つだろう(残念ながら)」という予想をあるテレビ番組で述べました。その内容が、下に貼り付けた記事に詳細に説明されています。

 

 このテレビ番組は観客を入れて収録されたもので、コメディアンでリベラルな論客、政治討論番組の司会者でもあるビル・マーが司会だったので、観客たちはリベラル、反トランプの人々で、このムーアの発言に一斉にブーイングをしました。

 

 しかし、ムーアの発言は根拠があるものです。彼は、「怒れる白人有権者がトランプに投票する」し、「6月に行われたイギリスのEU脱退の是非を決める国民投票で脱退派が勝利をしたことの衝撃がある」と発言しています。アメリカの怒れる白人とイギリスでEU脱退に賛成した人々に共通するのは、「アメリカの没落と不法移民とに対する恐怖心」です。この不安や恐怖を拭い去ってくれる人物としてドナルド・トランプを選びました。

 

ムーアの説明で重要なのは、彼がアメリカ五大湖周辺のラストベルトの重要性を強調している点です。彼はラストベルトのミシガン州(自動車の都と呼ばれたデトロイトがあります)に住んでいます(ミシガン州立大学のスポーツキャップをいつもかぶっていて、トレードマークです)。ミシガン州は、激戦州(スイング・ステイト、バトルグラウンド・ステイトと呼ばれます)です。激戦州は他には、ウィスコンシン州、オハイオ州、ペンシルヴァニア州があります。

 

 ムーアの分析によれば、イギリスでEU脱退(Brexit)を決めたのは多くがイングランド中西部(ウェールズを含む)の地域です。ラストベルトがまさにイングランド中西部になるということです。上記の4州の選挙人の数は64名です。この4州をトランプが制した場合には勝利を収めることになります。

 

 2012年の米大統領選挙では、オバマ大統領が共和党のミット・ロムニーに126人の差で勝利を収めました。下に貼り付けた記事によると、この中には前述の4州での勝利も含まれていましたが、この4州全てをロムニーが制していたら、結果は270対268でロムニーの勝利でした。

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マイケル・ムーアの予言を基にした場合 

 

 更には、ムーアは「トランプはバカではない、人々の操り方をよく知っている。バカな人々が彼に操られている」と述べています。

 

 2016年7月21日(日本時間では22日)に4日間にわたって続いた共和党全国大会が終わりました。トランプは「法と秩序(Law and Order)」を強調し、ヒラリー・クリントンをベンガジ事件とEメール問題で激しく批判しました。この週末の世論調査でどんな数字が出てくるかが注目されます。「私は皆さんの声です、代弁者です(I am Your Voice)」「グローバリズムではなく、アメリカニズム、アメリカ・ファーストだ」という言葉がとても印象的で、内向き志向を示していますが、同時に中国やテロに対しては厳しい姿勢で臨むということも述べています。

 

共和党の政策綱領の中には、イスラエル・パレスチナ問題について、「二国共存による解決(two-state solution)」という言葉が入っていません。イスラエルに対してかなり肩入れした内容になっており、ここにネオコン(イスラエル・ロビー)の影響が見て取れます。ネオコンの主要な人物たちはトランプに対して不支持を表明していますが、アメリカ連邦上院でネオコンとして知られる、トム・コットンがトランプを支持しました。トランプが当選した場合に、どれだけネオコンが入り込んでくるのか、そしてそれをどれだけ抑えられるか、ということが注目です。

 

 トランプが自分の姿を投影しているロナルド・レーガン政権も選挙中は、リバータリアニズムを基礎にした政策を訴えていましたが、政権発足後にはネオコンが外交政策に影響を与えるようになり、減税と軍事力増強という相反する政策を実行したために、貿易赤字と財政赤字という双子の赤字を抱えることになりました。ソ連崩壊(冷戦の勝利)があっために、レーガンは偉大な大統領と呼ばれますが、トランプが目の前の敵であるテロ組織と中国を屈服させることはできません。

 

(インターネット記事貼り付けはじめ)

 

July 21, 2016, 02:06 pm

Michael Moore: Trump is going to win

By Joe Concha

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/288715-michael-moore-trump-is-going-to-win

 

The liberal filmmaker shared his presidential prediction at the Republican National Convention in Cleveland during a special edition of the longtime HBO political panel program "Real Time with Bill Maher."

 

"I'm sorry to have to be the buzzkill here so early on, but I think Trump is going to win. I'm sorry," the 62-year-old Moore proclaimed to gasps and boos from the progressive live audience. "Boo if you want."

 

Moore's rationale for a Trump victory includes angry white voters and the United Kingdom's vote to leave the European Union — known as Brexit — that sent shockwaves around the world in June.

 

"I live in Michigan. Let me tell you, it's going to be the Brexit strategy," Moore said.

 

"The middle of England is Michigan, Wisconsin, Ohio and Pennsylvania," he continued. "And Mitt Romney lost by 64 electoral votes. The total number of electoral votes in those states in the Rust Belt: 64. All [Trump] has to do is win those four states."

 

President Obama won by 126 electoral votes over Mitt Romney in 2012. But if the aforementioned four states and the 64 electoral votes that go with them collectively were to be flipped, Romney would have won that election 270-268.

 

Earlier in the day, Moore was much more pointed in his backhanded praise of Trump.

 

"He knows how to manipulate a dumbed-down population," he said at a press conference.

 

"The population of schools has been wrecked, and the news media is just insipid and stupid and doesn't give the people the facts about what's going on," he explained, calling American voters, "easily manipulated."

 

 "He's [Trump's] not as stupid as he looks. You should take it very seriously," the director of "Fahrenheit 911" and "Roger and Me" warned. "He knows the manipulation that's going on here, and the use of propaganda and the way he's doing it is just brilliant in the way that he is succeeding and has succeeded."

 

According to the RealClearPolitics average, Hillary Clinton and Donald Trump are in a statistical dead heat nationally with 109 days to go until Election Day. Clinton's lead is down to 2.7 points, within the margin of error.

 

(インターネット記事貼り付け終わり)

 

 次にご紹介するのは、私が知りたいと思っていた、統計上の資料がふんだんに使われている記事です。ニューヨーク・タイムズ紙が、全米50州+ワシントンDCのこれまでの大統領選挙での結果や世論調査からヒラリーが勝つ確率は74%だということを述べています。私がこのブログでも何回も書いていますが、アメリカでは共和党が確実に勝つ州と民主党が確実に勝つ州がはっきり分かれるようになってきました。ジョージ・W・ブッシュ前大統領の頃から、「レッド・ステイト(共和党が強い州)」と「ブルー・ステイト(民主党が強い州)」がある程度固定化され、それに分類されない「スイング・ステイト、バトルグラウンド・ステイト(激戦州)」の取り合いが大統領選挙の帰趨を決めることになりました。赤と青でオセロゲームをやっている感じです。


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青がヒラリー、赤がトランプ(NYタイムズから)


 アメリカ大統領選挙の特徴は、単純に得票数で結果が決まるのではなく、各州に割り当てられた選挙人を取り合って、その合計数で結果が決まるというものです、選挙人の数は州の人口に沿って割り当てられており、最大の州は55名のカリフォルニア、最少の州は3名のノースダコタやサウスダコタです。その州で投票の過半数を取れば、選挙人は勝者が総取りとなり、得票数に応じて配分ということではありません(いくつかの州で配分にする動きが出ています)。

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青が民主党が強い、赤は共和党が強い、真ん中は激戦州(NYタイムズから。州の数は赤が多いが、選挙人の数は青が多い) 

 

 今回の大統領選挙の副大統領候補選びで見えてくるのは、ヒラリー、トランプ両陣営の思惑です。ヒラリーはティム・ケイン連邦上院議員(ヴァージニア州選出)を選び、トランプはマイク・ペンスインディアナ州知事を選びました。民主党側は、ティム・ケインが地盤とするヴァージニアは激戦州ですが、アメリカ南部の「入り口」であるヴァージニア州とできれば、まだ何とかなりそうなノースカロライナ州を逆転させたいとおもっているようです。共和党側は、前述したように、ラストベルト、五大湖周辺部の64名を取りに行って、勝利に結び付けたい、また、ペンスは最近まで6期連邦下院議員を務めていたので、中央政界でも顔が利くので疎遠なトランプの助けになるという思惑があります。

 

 私がだいたい考えていたようなことがこの記事では書かれています。トランプがラストベルト4州で全勝すれば勝利となりますが、ここの出身者を民主党側が選ばなかったというのは、彼らは恐らく独自の世論調査をやっているでしょうが、「4つ全部落とすことはないし、1州くらいは落としても何とかなるし、それどころか、4つ落とすことはない」という手ごたえをつかんでいるのだろうと思います。トランプ側はここを崩さないと勝利はないので勝負をかけてきたということだと思いますが、4つを逆転するためには、ヒラリー側に相当な失態やスキャンダルが起きなければ厳しいです。


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ヒラリーが何人の選挙人を獲得して勝利するかの確率が固いかを1人毎に示しているグラグ(NYタイムズから。538名中347名を獲得して勝利というパーセンテージが高い)
 

 まだヒラリーとトランプの直接対決前ですので、どうなるか分かりませんが、今のところの状況では「8対2」でヒラリーが優勢だと私は考えています。私が今のところ考えている結果予想は次の図の通りです。

 

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(新聞記事転載貼りつけはじめ)

 

Who Will Be President?

 

By JOSH KATZ  UPDATED July 21, 2016

Last updated Thursday, July 21 at 8:08 PM ET

http://www.nytimes.com/interactive/2016/upshot/presidential-polls-forecast.html?src=twr&smid=tw-nytimes&smtyp=cur&_r=1

 

Hillary Clinton has about a 74% chance of winning the presidency.

 

 

The Upshot’s elections model suggests that Hillary Clinton is favored to win the presidency, based on the latest state and national polls. A victory by Mr. Trump remains quite possible: Mrs. Clinton’s chance of losing is about the same probability that an N.B.A. player will miss a free throw.

 

From now until Election Day, we’ll update our estimates with each new poll, as well as collect the ratings of other news organizations. You can chart different paths to victory below. Here’s how our estimates have changed over time:

 

 

State-by-State Probabilities

 

To forecast each party’s chance of winning the presidency, our model calculates win probabilities for each state. In addition to the latest state polls, our forecast incorporates a state’s past election results and national polling.

 

The table below shows our model’s estimate for Democrats and Republicans in all 50 states and Washington, D.C. We have put the states into five groups based on their voting history relative to the nation since 2004.

 

Our estimates in states that tend to vote ...

 

 

How Other Forecasts Compare

 

The New York Times is one of many news organizations to publish election ratings or forecasts. Some, like FiveThirtyEight or the Princeton Election Consortium, use statistical models, as The Times does; others, like the Cook Political Report, rely on reporting and knowledgeable experts’ opinions. PredictWise uses information from betting markets.

 

We compile and standardize these ratings every day into one scoreboard for comparison. First, every organization’s estimate for who will win the presidency:

 

 

Which Outcomes Are Most Likely

 

Some combinations of electoral votes are much more common than others. The chart below shows the estimated likelihood of each outcome.

 

 

Donald Trump’s Difficult Path to the White House

 

The interactive diagram below illustrates Mr. Trump’s challenging path to the presidency. Here, we assume Mrs. Clinton and Mr. Trump will win the states where we believe they are most strongly favored, and we let you control the outcome of the 10 most competitive states. Above all, this diagram illustrates how important Florida is to Mr. Trump. It is extremely difficult for him to win without it.

 

Select a winner in the most competitive states below to see either candidate’s paths to victory.

 

(新聞記事転載貼りつけ終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2016年7月18日からオハイオ州クリーヴランドで共和党全国大会が始まりました。21日までの4日間大会は続き、様々な人たちが登場して演説をします。初日は、トランプ家から、ドナルド・トランプ夫人メラニア・トランプが登場しました。

 

 アメリカ生まれではないメラニアですが、堂々とした演説で、私は外国人が英語でスピーチをする際のお手本だなと思って聞いていたのですが、この演説に盗作疑惑が出てきました。2008年の民主党全国大会で、当時のバラク・オバマ候補(現大統領)の夫人ミッシェル・オバマ(現大統領夫人)が行った演説と同じ文言が入っていたということです。


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メラニアとミッシェル

 

アメリカでは、盗作(plagiarism)は厳しい対処を去れます。アメリカの大学ではレポート(ペーパー)を出す際に、少しでもルールから外れていて、丸写しの場所があったら、盗作となって、その授業の単位は与えられません。下手をすると、その楽器に受けた授業全部の単位を認められないということにもなりかねません。


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 私はメラニアの盗作疑惑のニューズを読みながら、「スピーチライターがいると思うが、その人がそんなコピペみたいなことはしないだろうに、誰が入れたのかな、おそらくメラニアが良いフレーズだと思って入れちゃったのかな」と考えていました。

 

 今回は、メラニアの演説を巡る騒動について簡単にまとめた記事をご紹介します。トランプ陣営は共和党系の有名なスピーチライターを2人雇っていたということです。この2人を招聘したのは、トランプ陣営を取り仕切っていると言われる、トランプの娘イヴァンカの夫ジャレッド・クシュナーでした。

 

 しかし、メラニアはこの2人の原稿が気に入らず、別の人と原稿の手直しをして、原稿はかなり変えられたそうです。実際に誰がミッシェルの使ったフレーズを入れたのかは記事からは定かではありませんが、今回の騒動にトランプ家内部の確執があるのかもしれない、と思わせる内容になっています。


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ジャレッド、イヴァンカ、メラニア

 

 私は次のように考えます。自分とは血のつながりがない義理の娘イヴァンカの夫ジャレッドが連れてきたスピーチライターの書いた原稿に唯々諾々と従うのが嫌だと考えた(2人が選挙を取り仕切っているのが気に入らない)、そこで別の人と一緒に手直しをした、その中で、気に入っているフレーズを入れてみたが、騒ぎになった、ということではないかと思います。実際に昼のメロドラマみたいなドロドロしたことがあるのか、ないのか分かりません。

 

 しかし、こういったハプニングも吹き飛ばしながら進んできたトランプですから、最終日のイヴァンカの演説と自身の候補者指名受諾演説がどうなるか興味は尽きません。

 

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メラニアの演説で注目を浴びた段落はスピーチライターの原稿には入っていなかった(Lifted passages of Melania’s speech not in speechwriter’s draft: reports

 

『ザ・ヒル』誌編集部

2016年7月19日

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/288430-report-lifted-passages-of-melanias-speech-not-in

 

 

 メラニア・トランプの共和党全国大会における演説のスピーチライターが書いた原稿には、月曜日の夜に嵐を巻き起こすことになった段落は含まれていなかった。

 

 火曜日のNBCのニューズ報道によると、スピーチライターのマシュー・スカリーがドナルド・トランプ陣営に提出した原稿には、メラニア・トランプが使った、2008年のミッシェル・オバマの演説の言葉をそのまま使った段落は含まれていなかった。

 

 トランプ陣営のある幹部は、NBCの取材に対して、スカリーが出した最初の原稿は却下され、原稿作りは初めからやり直されたと語った。この幹部は、スカリーの提出した原稿は最終原稿の叩き台とはならなかったとも述べた。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙は、メラニア・トランプの演説の原稿作りのために、トランプ陣営が2人の著名なスピーチライターのマシュー・スカリーとジョン・マコーネルを雇っていたと報じた。マコーネルはジョージ・W・ブッシュ大統領の同時多発テロ後の最初の演説をはじめブッシュ大統領の演説の原稿を準備した人物である。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙は、「スカリーとマコーネルは原稿を提出したが、それから数週間しても何の音沙汰もなかった。それはメラニア・トランプが原稿を気に入らず、その文言を変え始めたからだ」と報じた。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙は、トランプ陣営の関係者10名以上に取材し、その内容を基にしてどのようにして間違いが起きたのかを明らかにしている。

 

 スカリーとマコーネルは月曜日の夜にメラニア・トランプの演説を聞くまで、彼らの原稿がどれほど帰られたのかを知らなかった。

 

 ニューヨーク・タイムズ紙の報じたところではこのようになる。ドナルド・トランプの娘イヴァンカの夫じゃレッド・クシュナーがスカリーとマコーネルをメラニア・トランプの演説原稿作りのために招聘した。しかし、メラニア・トランプは2人ではなく、これまでドナルド・トランプの本をいくつも手掛けたメレデス・マッキーヴァーに頼った。

 

 マッキーヴァーがメラニアの演説原稿にどれくらい関与したのか明らかではない。しかし、複数の人々によると、トランプのメラニアのスタッフが演説原稿を読み直した際に、スカリーとマコーネルが出した原稿の文言のうち、残っていたのは、最初の段落と、「これまでにないような全国規模の選挙活動」という言葉が入った段落であった。

 

 トランプ陣営では、演説の中に盗作はなかったと主張している。また共和党側の人々も、彼女が話した内容は良くあるテーマで、似たような言葉づかいになっただけだと擁護した。

 

 しかし、メラニアの演説の言葉にはミッシェル・オバマ大統領夫人が語った言葉がそのまま使われていたのは明らかで、盗作の専門家たちはこれが偶然に起きたのではないかという疑念を超えて、盗作という確信を持っている。

 

カリフォルニアを本拠とするターンイットイン社は、コンピューターのアルゴリズムを使って、提出された文書が盗作かどうかを調べるという業務をしている。

 

ターンイットイン社のマーケティング担当副社長クリス・ハリックは、火曜日に本誌の取材に答えて、メラニアの演説のうち、6%が既に存在している演説の言葉と一緒であった、その6%は2008年の民主党全国大会でのミッシェル・オバマの演説の言葉であった、と述べた。

 

 ターンイットインによると、スカリーとマコーネルがミッシェルの使った16語を偶然にそのまま原稿の中に書いてしまった確率は10億分の1だということだ。メラニアとミッシェルの演説の中で共通する言葉の配列は最大で23語であった。

 

(終わり)

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