古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:共産党

 古村治彦です。

 

今回の選挙ほど序盤と中盤以降で評価が大きく振れた選挙は珍しいのではないかと思います。最初は自公過半数割れという話が出て、その後、中盤以降では自公が300をうかがう勢いという数字が出ています。現在の状況は分かりませんが、アナウンスメント効果とアンダードッグ効果が出て自公の伸びが抑制されていると思います。自民党の伸びは鈍化し、立憲民主党の指示が急速に伸び、希望の党は下落傾向に歯止めがかかっていません。立憲民主党の結党に際して、ダメだろう、日本未来の党の末路を見てみればわかる、という意見もありましたが、まさか、希望の党が日本未来の党のようになってしまうとは誰も予想できませんでした。私は「未来」「希望」のような抽象的な言葉ではなく、「立憲」「民主」というはっきりした言葉を使う潔さと真面目さが有権者に受けたのだろうと思います。

 

 選挙戦では「安倍・自公対小池・希望」の一騎打ちという図式がマスコミでも盛んに喧伝されましたが、有権者もバカではありません。それは表面上だけのことで、本当は対立なんかしていない、安倍・自公も小池・希望も同じじゃないかとなって、「改憲翼賛会(現代版大政翼賛会・米政翼賛会)である自公維希対立憲民主党・共産党・社民党や無所属など」が正しい図式だと理解しています。それは、小池百合子東京都知事の優柔不断さを見てみればわかります。彼女は勢いと風に乗って、民進党の自民党とやっていけそうな前職・元職、そして希望の党プロパーの候補者たちを当選させ、国政に復活するつもりであったと思わざるを得ません。しかし、「安倍晋三首相2号」を国政に送り込むことを、1号にうんざりしている国民が選択することはありません。

 

希望の党は、立憲民主党にはライヴァル候補を擁立し、日本維新の会や公明党には立てなかった、ということで、「ああ、あわよくば自民党の地位に自分たちが入って連立政権を組んで、小池百合子氏が首相になって改憲をしたい(これじゃ安倍晋三氏と違わない)、もしくはこれらの党に気を遣ってうまくいけば自民党と大連立を組みたいのか(結局改憲に協力して、小池氏が次の総理を狙うためか)」ということを国民に看破されてしまったからです。

 

安倍首相と考えが一緒の小池百合子氏を利用して勢力を増やそうとしたと言われる前原誠司代議士(一応まだ民進党代表)と小沢一郎代議士(自由党共同代表)は策士策に溺れる、もしくは、策の弱い部分を小池氏に利用されてうまく騙されて、自分たちはポイ捨てされたということになります。小池氏は民進党の自民党に考えが近い前職に希望の党のプロパー新人候補者を入れて、安倍氏よりもタカ派路線で国政復帰を目指していたのでしょう。そのために前原氏は民進党を供物として差し出す羽目になり、小沢氏は目指していた野党共闘の形を崩壊させる結果になりました。小沢氏の構想力と説得力は日本政界随一でしょう。惜しむらくは、その構想を実現することに貢献できる人物が周囲にいなかったということでしょう。自由党系で希望の党から出馬した人たちはそれぞれ地道に活動していた地元から離れた場所に「国替え」をさせられました。こうした人たちが地元で出ていたらどんなに良かっただろうかと思います。

 

 小選挙区制度を導入して二大政党制を日本に実現する、ということが果たして良かったのかどうか、という問題について、私は問題が多かったと思います。最大の問題は、自民党に対してつけられていた「拘束具」が外されてしまった、ということだと思います。小選挙区制になって、特に小泉政権以降の選挙では、大勝ち、大負けという結果が出るようになっています。得票率に比べて議席数が割高に出てくるのが小選挙区制の特徴で、これを抑えるために、比例代表制も併せて採用していますが、それでも、勝つときは大勝ち、負けるときは大負けとなります。

 

これを防いで、与野党伯仲状態を作り出すためには、小選挙区と比例区で別の政党に投票する、与党支持者の場合であれば、小選挙区で与党候補者、比例で野党(できれば野党第一党)に投票する、野党支持者であれば小選挙区、比例共に野党に入れるということをしなければなりませんが、これはこれで大変複雑なことを有権者、特に与党支持者に強いる、お願いすることになりますから、難しいです。やはり応援している政党に勝ってほしいですから。また、無党派層が多いので、それがどちらにふれるか、投票に行くかでも結果が大きく変わります。ただ、国民の多くはあまりに強力な与党の出現は求めておらず、はっきり言って、小選挙区制とその結果としての二大政党制は日本にそぐわないと私は考えます。

 

 大勝ちした政党は本来であれば、民意よりも大きく反映された議席数を与えられたことに畏怖を感じ、権力を行使する際には慎重にかつ協調的に行おうとするものです。しかし、小泉政権以降の自民党政権は少数の例外を除いて、権力をふるうことに畏怖を感じず、やりたい放題ができるという勘違いを基礎にして行動してきました。恐怖を感じ慎重にふるまうためにはこれまでの人類の歴史を知り、人間は愚かなのだから慎重に行動しなければならない、ということを知らねばなりませんが、残念ながら今の自公連立政権は学歴や職歴は超一流でまばゆいばかりですが、そうしたことを忘却している、ネトウヨに実際に権力を持たせたらこうやるだろうなということを実際にやっているにすぎません。

 

 今回の選挙では自民党と公明党の連立枠組みは序盤大変厳しい状況が伝えられました。100議席を失って過半数割れをするのではないか、と言われていました。それは、小池百合子東京都知事が希望の党を結成し、都知事選挙、都議選挙での小池旋風の凄まじさに人々が目くらましをされていたためです。希望の党が出現し、民進党は合流する形になるはずでしたが、全員が希望の党に行けないということになり、小池氏の安倍氏と同じ考えに同調すること(踏み絵を踏む)ということが要求され、民進党合流はなくなりました。この時点で、簡単に言えば民進党は2つに分裂させられました。そして、野党共闘体制も崩壊させられました。自民党に批判的な無党派層有権者の票は分散し、死に票が増え、結果として自民党が漁夫の利を得るということになります。

 

 しかし、希望の党から排除された人々が立憲民主党を創設し、選挙戦に新たな軸を立てました。安倍政治とそれに親和性の高い小池政治とは違う、2本目の対抗軸です。立憲民主党は希望の党のように選挙に多くの候補者を出すことができませんでした。準備が足りませんでした。しかし、今や希望の党を上回る支持を集めているという世論調査の結果も出ていました。立憲民主党が野党再編の軸となって、リベラルから中道へとウイングを広げていく、そのために無所属、希望の民進系で心ならずも公認をもらったという人たち、が協力できる体制づくりが必要でしょう。そうなると、希望の党は分裂してしまう可能性は高いです。希望の党の結党メンバーのうち何人が国会に戻ってこられるか分かりませんが、民進系の大量離脱となると、希望の党は先細りということになるでしょう。そうなれば極端に言えば、彼らは自民党に吸収されてしまうかもしれません。それはそれで彼らのためかもしれません。

 

 今回の民進党の分裂は、自民党内の保守本流である宏池会(池田派を源流とする)の分裂と同じで、分裂が長引けば日本政治に大きなマイナスとなってしまいます。自民党内の保守本流・宏池会は2000年の加藤の乱で崩壊してしまいました。その後、合流ということもなく分かれてしまって、党内における力を落としています。その間に、保守傍流である清和会(岸派を源流とする)が勢力を伸ばし、やりたい放題となって現在に至っています。

 

 「リベラルから中道」をまとめるべき勢力である、自民党内宏池会と民進党が分裂したままで喜ぶのは安倍首相が属する清話会をはじめとする、日本政治の傍流の人々です。ですから、自民党内部の宏池会の復活と立憲民主党を軸とする野党再編、民主党勢力の結集は選挙後の急務です。これらの勢力が伸びねば、安倍首相一強状態を抑制することはできません。
 

 リベラル分断・野党殺しは、2012年のマイケル・グリーンの記事にもあったジャパン・ハンドラーズの安倍首相支援のシナリオです。私は意図的なのかどうかはともかく、小池都知事はこのシナリオに乗った、しかし、今回は日本国民がこのたくらみを見抜いて、リベラルを支援する方向に動いているということだと思います。また、世界的に見れば、アメリカでは民主党のバーニー・サンダース連邦上院議員、イギリスでは労働党のジェレミー・コービンといった指導者たちが人々の支持を集めています。立憲民主党の堅調さはこの世界的な流れの中に位置づけられると思います。

 ですから、立憲民主党が40台後半、民進系無所属が20前後、希望の党の心ある民進系で何とか30、合計で100に近い90台後半を結集させることが今回の選挙では重要であると思います。希望の党の小選挙区の候補者で、希望の党プロパーではない民進系でよさそうな人にはその人に投票、その人が危なそうであれば、比例で希望の党に投票、をお願いしたいと思います。そして、無所属の人の場合には、比例には立憲民主党か共産党、社民党をお願いしたいと思います。自民党支持者や公明党支持派の皆さんも、どうか比例だけでもこの3党にご投票ください。お願い申し上げます。

 

自公政権の議席を1議席でも削り取り、立民共産社民の議席が増えて欲しい、そう願っています。

 

(終わり)



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




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 古村治彦です。

 

 2017年10月22日の投開票日まであとわずかとなってきました。現在のところ、自公連立政権が勝利する、ということになりそうですが、まだ分かりません。そもそも自公連立政権の勝利とは何か、ということになりますが、だいぶトーンが楽観的になっているようです。安倍氏の側近である萩生田光一幹事長代行の発言を見ると、9月末の段階では、大量に議席を失っても過半数であれば、「勝利」だと言っていました。下に掲載した新聞記事をご覧ください

 

(貼り付けはじめ)

 

●「勝敗ライン「自公過半数」=萩生田氏」

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017092400282&g=pol

 

 自民党の萩生田光一幹事長代行は24日のNHK番組で、次期衆院選の勝敗ラインについて、「自民、公明両党で過半数をしっかり超えていく」と述べた。自公両党は現在、衆院で3分の2を超える議席を占めている。

 この後、萩生田氏は東京都内で記者団に「今これだけの勢力を持って国民の負託をいただいているのに大きく減っていいとは毛頭考えていない。全員当選に向けて努力する」とも語った。(2017/09/24-12:49

 

(貼り付け終わり)

 

 しかし、このような弱気な発言は選挙情勢の好転で引っ込んでしまいました。下に張り付けた記事にあるように、「絶対安定多数が勝敗ライン」ということになりました。これは衆議院で261議席を獲得するということを意味します。過半数は233ですから、弱気の時に比べて30以上上積みした数字です。本当はもっと獲得できるが、用心して低めにラインを設定して、それでも261議席以上ということにしているのでしょう。絶対安定多数とは、国会の各委員会で自公が委員長を全て取って、なおかつ委員の数が過半数になる状態です。

 

「与党で絶対安定多数」が目標=自民幹部【17衆院選】

10/17() 0:11配信 時事通信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171017-00000000-jij-pol

 

 自民党の萩生田光一幹事長代行は16日のBS日テレの番組で、衆院選の目標議席について「絶対安定多数は欲しいのが正直なところだ」と述べ、自民、公明の与党で261議席の確保を目指す考えを示した。絶対安定多数は常任委員長ポストを占め、かつ委員数でも野党を上回る議席数。安倍晋三首相は、与党で過半数(233議席)を勝敗ラインに掲げている。

 

(貼り付け終わり)

 

 安倍首相が続投ということになると、自民党と公明党は9条改憲を本格的に始動させることになるようです。今回の総選挙で、憲法改正云々を最大の争点にせず、消費税増税と北朝鮮問題を強調してきたはずですが、自民党と公明党は9条改憲を狙っています。選挙で強調しなかった部分を、「選挙で勝利したから」という理由で強引に推し進めてくる、いつものやり方です。しかも、選挙で勝てそうだからとコソコソと話を出してくるというのは、責任ある与党のやり方とは思えません。火事場泥棒そのものです。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「自民「9条改正」案、秋に提示か 衆院選の堅調報道受け」

 

10/17() 7:45配信 朝日新聞デジタル

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171017-00000008-asahi-pol

 

 自民、公明両党で300議席をうかがう――朝日新聞をはじめ報道各社が実施した衆院選の情勢調査結果が出た。自民党内では結果を受け、秋に臨時国会を召集し、党として憲法9条の改正原案を示す案が早くも浮上。安倍晋三首相も選挙後の改憲議論を見据え、布石を打ち始めた。

 

 情勢調査で自民党の堅調ぶりが伝わって以降、党憲法改正推進本部の幹部の間では、選挙後に首相指名を行う特別国会の閉幕後、改めて臨時国会を召集し、自民党の9条改正原案を示す案が浮上。幹部の一人は「我々の考え方、議論の方向性を示せるかどうかだ」と語る。

 

 安倍首相は憲法改正について、街頭演説でほとんど触れていない。だが、今回は自らが提案した「自衛隊明記」など改憲4項目を公約に盛り込み、テレビ出演では自衛隊を明記することについて党内の意見は「まとまっている」と強調。衆院選公示翌日には、テレビ番組で自民党の高村正彦副総裁について、「任期の間は務めてもらう」と表明した。衆院選に立候補しなかった高村氏を来年9月の任期まで引き続き副総裁として遇し、改憲に向けた党内外の調整役として、議論を加速させる考えだ。

 

 これに対し、公明党の山口那津男代表は「国民の理解の成熟がなければ、発議して信を問うのは時期尚早になる」と慎重姿勢だ。希望の党の小池百合子代表も首相提案に基づく自衛隊明記は「大いに疑問がある」としている。立憲民主党や共産党、社民党は首相提案を批判しており、各党の獲得議席によって、9条改正をめぐる議論の展開は大きく変わる可能性がある。

 

(貼り付け終わり)

 

 情けないことには、下の記事にありますように、憲法9条の変更に関して、安倍首相は、「安保法制ができたからアメリカがせっつかなくなったので、必要ないのですよ」と政治ジャーナリストの田原総一朗氏に語ったということです。そもそも安倍首相の改憲論はアメリカからせっつかれてのことで、彼には何の教示も考えもないことを示しています。改憲派の人々は以下の記事を読んでもまだ安倍首相のような情けない人物が日本のリーダーたるべきと考えるのでしょうか。正々堂々と主張し、虚心坦懐に話し合い、真摯な姿勢で人々に語り掛け納得してもらう、これがリーダーだと思いますが、安倍首相にはこれらの要素は一切ないと断言したいと思います。このようなリーダーは日本の憲政史上でも稀な存在であると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「争点・衆院選2017/1(その2止) 9条か、他のテーマか 安倍改憲、狙いは変転 選挙結果でリセットも」

 

毎日新聞20171012日 東京朝刊

http://mainichi.jp/senkyo/articles/20171012/ddm/003/010/039000c

 

 「いよいよ憲法改正ですね」。昨年8月31日、首相官邸の首相執務室で安倍晋三首相と向き合ったジャーナリストの田原総一朗氏が水を向けた。その1カ月前の参院選で自民党は圧勝し、与党に日本維新の会などを加えた改憲勢力が衆参両院で改憲発議に必要な3分の2を超えていた。

 

 宿願の改憲へ環境が整ったはずなのに、首相からは意外な言葉が返ってきた。

 

 「大きな声では言えませんが、改憲する必要はなくなったんです」。首相が言うには、従来の米国は「集団的自衛権を日本が行使できないから日米同盟がうまくいかない」と不満を示していた。だが、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法が2015年9月に成立したことで「決めたら米国は何も言わなくなった。満足したんだ」。

 

 首相の改憲論の源流は祖父で元首相の岸信介にあるとされる。岸は1960年の日米安全保障条約改定の際に首相を辞任した。晩年の岸に二十数回インタビューした原彬久東京国際大名誉教授は「岸は、改憲で集団的自衛権(の行使)を認めてから、真の意味での相互防衛条約になる日米安保改定をもう一度やりたかった。それが岸が目指した真の独立だ」と話す。

 

 安保条約改定には至っていないが、日米防衛指針(ガイドライン)改定や安保法などにより在日米軍と自衛隊の役割分担は進んでいる。祖父の目標に近づいた首相だが、改憲をあきらめたわけではなかった。

 

 首相は田原氏に次の一手を明かした。「憲法学者の7割近くが『自衛隊は違憲』と言っている。だから9条に自衛隊を認める言葉を入れたらどうかと思う」。首相は今年5月3日、この自衛隊明記案を提起した。

 

 自民党が12年にまとめた憲法改正草案は、憲法9条2項(戦力不保持)を削除して「国防軍」の保持を盛り込む内容で、2項削除を支持する側には首相提案への反発も根強い。

 

 首相は5月22日夜、3人の国際政治学者を首相公邸に招き、フランス料理とワインでもてなした。その席で三浦瑠麗東京大政策ビジョン研究センター講師が「私たちの世代の責任として9条2項は削除すべきだ」と主張したが、首相は「公明党を通らない。不可能だ」と取り合わなかった。

 

 公明党は過去に、憲法9条1項(戦争放棄)と2項を堅持したうえで自衛隊の存在を書き加える「加憲」を主張したことがある。首相はこれなら公明党の理解を得られると考えたが、公明党は安保法の制定によって「9条加憲の必要はなくなった」とのスタンスだ。

 

 押しつけ憲法観で首相と通じる希望の党の小池百合子代表も「大いに疑問がある」と対決姿勢をとる。ただ、同党は候補者に対し、報道各社のアンケートで「自衛隊の役割を明記する9条改正」について聞かれたら「賛成」と答えるよう指導している。9条加憲に協力する余地もありそうだ。

 

 安倍首相が政権に返り咲いて最初に掲げた改憲項目は、改憲発議の要件を衆参両院の過半数に引き下げる96条改正だった。それが批判を浴びると、大規模災害や有事の特例を定める緊急事態条項に移り、最近は教育無償化と9条加憲だ。その都度、維新や公明党に秋波を送ってきたが、発議できる見通しは立たない。

 

 集団的自衛権の行使容認という祖父から引き継いだ念願の一部を達成した今、首相の頭にあるのは「現行憲法初の改正」という実績づくりなのかもしれない。

 

 「安倍改憲」に反対してきた民進党が事実上解党し、憲法改正に積極的な希望の党が誕生したことにより、衆院選後は改憲論議の加速も予想される。選挙結果次第では9条論議がリセットされ、希望の党などが主張するテーマに論点が移る可能性もある。【野口武則】

 

 希望の党の小池百合子代表は政界入りの理由を「湾岸戦争の頃の国会の動きをキャスターとして伝えながら、これはアカンと。憲法改正の必要性を痛感したから」(2013年、保守系雑誌のインタビュー)と語る。本来は自民党憲法改正草案に近い9条改正の立場とみられるが、今回の衆院選では「9条に絞って議論すると、それだけで時間が費やされる」とこだわらない。

 

 希望の党の衆院選公約には知る権利、地方自治の分権に加え、「原発ゼロ」の憲法明記や1院制による議員定数削減まで盛り込まれ、検討テーマは多様だ。

 

 自民党は「自衛隊の明記、教育無償化・充実強化、緊急事態対応、参院の合区解消」の4項目を公約に明記し、「初めての憲法改正を目指す」とした。ただ、自衛隊の明記などには党内に異論もあり、「党内外の十分な議論を踏まえ」との条件を付けている。

 

 公明党は自衛隊明記について「理解できないわけではないが、多くの国民は憲法違反の存在とは考えていない」と否定的な見解を公約の末尾に特記した。

 

 日本維新の会は「教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置」が3本柱。公約には「国民の生命・財産を守るための9条改正」も記した。安倍晋三首相との一致点を探ることも可能な書きぶりの一方、幅広いテーマで希望の党と連携することもできそうだ。

 

 立憲民主党は公約に「安保法制を前提とした9条改悪に反対」と明記したうえで「解散権の制約や知る権利などの憲法論議を進める」とした。同党の枝野幸男代表は今回の衆院解散を批判し、「首相が自由に議会を解散できるのは先進国では少数派だ」として解散権の制約を主張する。

 

 共産、社民両党は改憲自体に反対している。

 

(貼り付け終わり)

 

 今回の選挙で奇妙なことは、選挙では自公が勝利をおさめそうですが、安倍氏の続投を望む雰囲気でないということです。以下の新聞記事にありますように、安倍氏続投を望まない人が約半数で臨む人々よりも多いという世論調査の結果が出ています。安倍政権の支持率は、森友学園小学校・加計学園岡山理科大学獣医学部問題で、大きく低下しています。自民党・安倍内閣としては、野党にごたごたを「起こさせて」、漁夫の利で、選挙で「勝利して」、「スキャンダルを国民は重要視していない、安倍内閣は信任されたのだ、首相は続投だ」ということにしたいのでしょう。この点で、小池氏と前原氏の希望の党創設と民進党の「排除されながらの」一部合流という茶番は自公連立政権を利するものとなります。

 

 私は小沢一郎代議士と前原誠司代議士は「小異を捨てて大同につく」ということで、野党再編の計画を立てて、それに人気のあった小池百合子都知事を巻き込もうとしたのだろうと思います。小池氏の人気を利用しようとしたのだろうと思います。小池氏側はただ利用されるほどのお人よしではないでしょうから、2人の誘いを受けて、国政における勢力を一気に増やして、あわよくば首相を目指す、ということを考えたと思います。そこで、自分とは考えが合わない民進議員の一部を切り捨て、その分を希望の党プロパーで埋め合わせて、150議席から200議席を獲得して、首相を目指すということになったと思います。こうして、主に前原氏が小池氏と交渉したのだと思いますが、前原氏が手玉に取られてしまって、計画は崩壊してしまったのだろうと思います。

 

 いまや立憲民主党が支持率で希望の党を抜いたという話も出ています。話は変わりますが、安倍首相が関西で阪神タイガースの名前を演説の中で出して、「私はここにいる間は阪神ファンだ。阪神は負けても名前を変えない」と発言したことについて、タイガースファンである私としては強烈な違和感を覚えました。関西にいるときだけタイガースファンだ、などと言って喜ぶ人が多いとは思えません。そして、タイガースの歴史を自身の知識として振り返って、あることに思い至りました。このことについては安倍首相に感謝しています。

 

 日本プロ野球が2リーグ分立する際に、タイガースは、パシフィックリーグの毎日オリオンズに選手を大量に引き抜かれました。別当薫や土井垣武といった強力打線を支えたスター選手が高額の年俸にも誘われて、ティームを離脱しました。ダイナマイト打線とまで評されたタイガースは瓦解してしまいました。しかし、初代ミスタータイガース(闘将・景浦將を初代とすれば二代目)、藤村富美男はタイガースに残りました。そして、戦力低下したティームを鼓舞し、強力巨人に立ち向かい、ホームランを量産しました。タイガースファンは、藤村を讃えました。その中には、上岡龍太郎少年もいました。私は上岡龍太郎がこの時のことを語り、「藤村は男だと思った」と語ったシーンをテレビで見て、少年タイガースファンとして、感動したことを覚えています。私は今回の野党のごたごたの中で、藤村となったのは立憲民主党を立ち上げた枝野幸男代議士だと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「毎日新聞調査:「安倍首相続投望まず」47%」

 

20171016 235分 毎日新聞

http://news.livedoor.com/article/detail/13752483/

 

 毎日新聞が13~15日に実施した特別世論調査で、衆院選後も安倍晋三首相が首相を続けた方がよいと思うかを聞いたところ、「よいとは思わない」が47%で、「よいと思う」の37%を上回った。

 

 今回の情勢調査で自民党は300議席を超える可能性があるという結果が出たが、首相の人気とは必ずしも合致していない。

 

 安倍首相の続投を「よいとは思わない」は立憲民主支持層で89%、希望支持層で80%、共産支持層で88%に上った。「支持政党はない」と答えた無党派層でも「よいとは思わない」(59%)が「よいと思う」(25%)を大きく上回った。

 

 逆に自民支持層では「よいと思う」が76%に達した。公明支持層も57%が続投を望んでおり、与党支持層と野党支持層で結果が分かれた。

 

 「よいとは思わない」と答えた人の比例代表の投票先は、立憲民主党が26%で最も多く、希望の党20%▽共産党11%--などとなった。首相に批判的な層の投票先が野党各党に分散していることがうかがえる。自民党も12%あった。

 

 一方、「よいと思う」と答えた人の61%は自民党を挙げた。

 

 主な政党支持率は、自民29%▽立憲10%▽希望9%▽公明5%▽共産4%▽維新3%▽社民1%--など。無党派層は28%だった。

 

 無党派層の比例代表の投票先は、自民16%、立憲15%、希望11%の順になった。【吉永康朗】

 

調査の方法

 

 13~15日の3日間、全国289小選挙区ごとにコンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った電話番号に、調査員が電話をかけるRDS法を使いJNNと協力して実施した。福島第1原発事故で帰還困難区域などに指定されている市町村の電話番号は除いた。全国の有権者7万3087人から回答を得た。

 

(貼り付け終わり)

 

 安倍首相の続投を望まないが、自公が選挙で勝利する、ということになるのはおかしいようにも思いますが、日本は議院内閣制であって、大統領制ではないので、国民が安倍首相の続投を望まなくても、彼に不信任の投票をすることはできません。あくまで自分の住む小選挙区の候補者に一票、比例に一票ということになります。

 

 安倍首相を支持し、自民党を支持するならば、投票は簡単で、小選挙区で自民党もしくは公明党の候補者に、比例でも同じように自民党か公明党に入れれば済みます。しかし、自民党は支持するが、安倍首相の続投は望まないという場合は難しくなります。この場合には小選挙区では自公の候補者に入れて、比例で別の党、できれば、立憲民主か共産党、もしくは社民党に入れるべきではないかと考えます。自民党が議席を伸ばせばそれは安倍首相続投ということになります。自民党支持だけど安倍首相続投は困るという方は、このように比例で自公以外の政党に入れると、自公の議席の伸びを抑制することができます。そうすれば、安倍首相の続投に対して反対の意思表示となりますし、うまくいけば、議席が伸びずに、安倍首相の責任論ということになります。

 

 自公以外の支持者の方は、今回は野党が分立して難しい選択を迫られることになりました。自民党に近い考えの希望の党や日本維新の会を支持する方はそれぞれに投票されればよいかと思います。ただ、現在、どちらの党も勢いが振るわないという世論調査の結果も出ています。希望の党では、結局、選挙区を変えなかった民進党に所属していた前職が自力で当選することがほとんどで、希望の党プロパーの候補者たちは厳しいと思われます。それでもそれぞれの小選挙区における候補者の方の考えや個性を考えて、是々非々で投票されることになるのではないかと思います。しかし、小池百合子都知事の考えが全て通るようなことはもう起きないでしょうし、神通力と幻想がなくなった小池氏に対しては強烈な巻き返しもあるでしょうから、希望の党は選挙後に瓦解することもあると思います。そこを視野に入れての投票行動をお願いしたいと思います。

 

 もともとの野党共闘の枠組みに近い、立憲民主、共産、社民の支持者の方は、小選挙区のこれらの党の候補者がいる場合にはその候補者に、比例でもこの中のいずれかの党に投票されることになるでしょう。その場合には、共産党に入れることで、共産党の共闘に対する貢献に報いることができるでしょう。私は比例では社民党に投票することを考えています。小選挙区には立憲民主の候補者がいるのでこの人物に投票します。立憲民主、共産、社民の共闘野党が大きく勢力を伸ばせるよう、投票してくださるようにお願い申し上げます。

 

 

 今週末の日本列島には台風が近づき、全国的に雨模様だということです。そうなると投票率が低下してしまいます。今回の選挙もまた大変重要ですから、お天気とお時間が許す方はぜひ期日前投票をご利用になるようにお願いいたします。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「期日前投票者数が、過去最高に。どうしてこんなに増えた?」

 

5日間で4107108人。有権者の3.86%にあたる人が期日前投票をしました。

 

20171017 0924 JST | 更新 20171017 0924 JST

http://www.huffingtonpost.jp/2017/10/16/early-voting_a_23245370/

 

朝日新聞社提供

 

 総務省は16日、衆院選の期日前投票(小選挙区)について、公示翌日の11日から15日までの5日間の中間状況を発表した。投票者は410万7108人で、有権者(9日時点)の3・86%にあたる。投票者、割合ともに、衆院選で期日前投票が導入された2005年以降で最も高かった。

 

 期日前投票の期間は、公示翌日から原則として投票日前日の午後8時まで。開始5日間の状況は、前回の14年衆院選と比べて投票者で約140万7千人増、有権者に占める割合で1・26ポイント増となっている。

 

 すべての都道府県で投票者が増えた。増加率が最も大きかったのは福井県の2・37倍で、新潟、島根、岐阜、茨城の4県でも2倍を超えた。同省は「制度が浸透してきたのに加え、駅前や商業施設など人が集まりやすい場所に期日前投票所が設置されたことが要因」とみている。

 

(朝日新聞デジタル 20171016 2040)

 

(貼り付け終わり)

 

 最後に、私はどなたがどの政党、どの候補者に投票されてもそれを罵倒したり、馬鹿にしたりはしません。投票されるという行為自体が民主政治体制(デモクラシー)を支える最も重要な要素であって、参政権を行使されたことで、民主国家・日本を構成されるにふさわしい方だと思うからです。それぞれが判断されたことですから、それを罵倒したり、馬鹿にしたりは私にはできません。

 

 国民の多くが安倍首相の続投に反対している状況で、自公連立政権が勝利するということは、非常に奇妙なことですが、政治制度と選挙制度を考えるとこのようなことが起きるのだろうと思います。ですから、私たちは、自分たちの意思をよりダイレクトに反映させるために、戦略的な投票をする、そのために考えなければならないということになります。一人ひとりが考えて投票することが日本のデモクラシーを発展させることになると考えます。

 

(終わり)



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




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古村治彦です。

今回の総選挙について、現在の時点での結果予想が出ました。自公が堅調、希望不振、立憲民主に勢いというところです。

 

自公は公示前の勢力が325議席でしたから、300議席をうかがう勢いとなると、290議席台ということになります。減少する議席数は30から35ほどということになります。公明はいつも手堅いので、そんなに大きな増減はないでしょうから、自公枠組みでの結果は、自民党の結果が大きく左右します。

 

先週は、自公連立が過半数割れ、公明党が自民党から離れて希望の党と連立を組むという話も出ていました。そのシナリオを書いているのが、小沢一郎代議士だという話もまことにしやかに話されていました。しかし、小沢氏は希望の党の結党について、話を聞いて、「これなら反安倍の議員を当選させることができる」と思ったが、それ以上はかかわっていないのではないかと私は考えます。前原誠司・民主党代表はもっと深くかかわり、希望の党結党メンバーの元民進党議員たちに騙されてしまったのではないかと考えます。希望の党と民進党の混乱については、選挙後に関係者が虚心坦懐に証言をすることが日本政治のためであると考えます。

 

希望の党は現有勢力からあまり伸びがないという予想結果が出ています。先週の予想結果では100議席という予想が複数のメディアで出ていました。それが60前後ということになるという厳しい結果が出ました。希望の党が立憲民主党と共倒れをするような立候補者の立て方をしたことがやはり大きいと思います。また、比例で希望に入れた場合に、好ましくない人物が議員になってしまうという警戒感も大きいと思います。新党でこれだけ風が吹かない新党も珍しいです。2014年の日本未来の党を思い出します。今の状況では、希望の党は、自民党をアシストするために結成されたということ以上の役割を今回の選挙で果たせないということになります。

 

立憲民主党は倍増ということですが、元が小さい政党ですから、増えても30台ということだと言われています。これからの更なる伸びが期待できると思いますが、30台後半から40に近づけることもできると思います。

 

共産党は野党共闘の枠組みを尊重して、候補者調整に一番貢献があったわけですから、やはり比例でいつもは共産党以外に入れている人たちに向けて、一種の抵抗感、躊躇をなくすようにできれば、これから更なる上積みが期待できると思います。

 

日本維新の会は大阪でもだいぶ苦戦しているようだという話を聞きました。小選挙区で希望の党の立候補者がいないにもかかわらず苦戦となると、現有維持から微増が精いっぱいのところでしょう。関東では好ましくない人物が比例で当選してしまうことのないようにしてもらいたいと願うばかりです。国会にこれ以上、品位を落とす暴言議員は必要ありません。維新は自民や希望との差別化がうまくいっていないのではないかと思います。社民党は小選挙区1、比例1を何とか確保したいところです。

 

希望の党で当選してくる人たちのほとんどは、民進党の前職だった人たちでしょう。彼らについては、やはりこれからも希望の党でやっていくのかどうか、をよく考えてもらいたいと思います。現在、希望の党で出ていることは決してプラス要因ではないのですから、それで小選挙区で勝ち抜いてきた人たちは、希望の党に対していろいろと注文を付けることができるし、場合によっては離党することだって考えられるでしょう。

 

今回、安倍首相に退陣してもらう機会でもあるわけですから、自民党の議席を大幅に減らすことが重要ですが、問題は希望の党がそれを促進しているどころか、邪魔をしているということです。安倍首相に退陣してもらいたい人たちは、それぞれの選挙区の立候補者をよく見て、どのような選択が安倍首相退陣につながるのかということを考えつつ、安倍氏のエピゴーネンになるような人たちは国会に出さないという、アクロバティックな方法を考えねばなりません。しかし、それは意外に難しいことではないと思います。

 

また、選挙は最後の最後まで分からないと言いますし、勝ち馬に乗る「バンドワゴニング」が起きるか、判官びいきの「アンダードッグ」が起きるか、あと10日間で分かりません。

 

これから自民党の議席数を少しでも削り取り、立憲民主党の議席数を増やしてほしいというのが私の希望です。野党の立憲勢力の議席を150議席に近づけてもらいたいと思います。改憲のための大政翼賛会、米政翼賛会の結成を阻止するために。しかし、今回の世論調査の結果ではそれはかなり困難なことだと思われます。アメリカのジャパン・ハンドラーズによる、日本の野党勢力殺し、リベラル殺しのシナリオがうまく働ているという感じです。私がこれまでに書いてきましたように、小池百合子東京都知事はその手駒の一つだと考えねばならないと思います。

 

はっきり申し上げて、小池百合子氏を担ぎ上げた人々の思惑は大きく外れ、逆回転が起きて自分たちが苦しむ結果になっています。そのために日本政治は大きな困難を迎えようとしています。私たちは現在の状況をしっかり目撃し、記憶し、間違いを正していく、という作業をずっと続けていかねばなりません。それこそが日本のデモクラシーを生き延びさせる確実な方法であると考えます。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「衆院選序盤情勢 自公300議席うかがう 立憲民主、倍増も 希望、伸び悩み」

 

産経新聞 10/12() 7:55配信 産経新聞

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171012-00000054-san-pol

 

 産経新聞社は11日、第48回衆院選(22日投開票)について全国の総支局の取材に共同通信社の電話世論調査の結果などを加味し、選挙戦の序盤情勢を探った。自民党は選挙区、比例代表で優位に立ち、連立を組む公明党と合わせ300議席をうかがう勢いだ。過半数(233議席)を超える235人を擁立した小池百合子代表(東京都知事)率いる希望の党は伸び悩み、100議席に届かない公算が大きい。

20171012kakutokuyosou001

 

                   ◇

 

 安倍晋三首相(自民党総裁)は自民、公明両党で過半数の獲得を勝敗ラインに掲げている。序盤情勢では自民党は単独で過半数に届き、絶対安定多数(261議席)を上回る勢いだ。絶対安定多数は常任委員長ポストを占め、委員数でも野党を上回る議席を確保し、国会運営が安定する。公明党は公示前勢力を維持する見通しだ。

 

 公示前は57議席だった希望の党は60議席前後にとどまるとみられる。小池氏は政権選択選挙を掲げ、民進党前職を含め多くの候補者を擁立したが、選挙区、比例ともに勢いがみられない。小池氏の不出馬に加え、党として首相候補を示していないことが影響した可能性がある。東京と大阪で希望の党と候補者をすみ分けた日本維新の会は、関西圏を中心に議席を獲得し、公示前の14議席から微増となる見込みだ。

 

 枝野幸男代表が立ち上げた立憲民主党は公示前の16議席から倍増の勢いとなっている。民進党から分裂した立憲民主党は護憲色が強く、安全保障関連法を「違憲」とする共産党が競合する選挙区で候補者を取り下げたことも追い風になっているとみられる。

 

 一方、共産党は公示前の21議席の維持が難しい情勢で、社民党は公示前の2議席を維持する見通しだ。

 

 ただ、共同通信の調査では投票先を「決めていない」との回答が選挙区で54・4%、比例代表で47・2%に上った。無党派層の多くが投票先を決めていないとみられ、投開票日に向けて情勢が変化する余地も残っている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2017年10月22日の解散総選挙の投開票に向け、日本政治の動きは加速度を増しています。小池百合子東京都知事が「希望の党」という新党を立ち上げ、総選挙に臨むということを発表し、それに向けて保守派を中心に現職・元職の議員たちが集まり始めています。自民党や民進党からの離党者がこれからも出続けるでしょう。公明党の山口那津男代表は、小池都知事の動きに批判的ですが、公明党は都議選以降、小池都知事にコケにされ、なぶられています。自民党は一部に歓迎ムードがあります。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「小池氏「日本をリセット」=希望の党、国会議員14人と旗揚げ【17衆院選】」

 

時事通信 (2017/09/27-11:26

https://www.jiji.com/jc/article?k=2017092700560&g=pol

 

 新党「希望の党」は27日午前、東京都内のホテルで結党の記者会見を開いた。代表に就いた小池百合子都知事は「しがらみのない政治、大胆な改革を築く。日本をリセットするために希望の党を立ち上げる」と宣言。知事職は続投し、今回の衆院選には出馬しない考えを明言した。会見には、若狭勝衆院議員、細野豪志元環境相ら結党に参画した国会議員14人が同席した。

 

小池氏記者会見要旨

 

 小池氏は「今こそ、しがらみのない政治を大胆に行っていかなければならない」と強調。「北朝鮮情勢がこういう中で政治空白があっていいはずがない」と述べた上で、「安倍晋三首相が(衆院)解散をうたっている。であるならば改革のチャンスだ」として、全国規模で候補を擁立する意向を示した。週内にも1次公認を発表する。

 

 小池氏は「改革する精神のベースにあるのは保守の精神だ。寛容な改革の精神に燃えた新しい政党だ」とも語った。衆院選後の特別国会で行われる首相指名選挙への対応については「戦いが終わったときに考える」と述べるにとどめた。

 

 将来の国政復帰の可能性に関しては「今は、この選挙で仲間の候補者が1人でも多く当選するために頑張っていきたい」と含みを持たせた。 

 

 会見では綱領を発表。「寛容な改革保守政党」「平和主義の下、現実的な外交・安全保障政策を展開」「情報公開を徹底」などが盛り込まれた。小池氏以外の党役職は現時点で決まっていない。

 

 小池氏の旗揚げ会見を受け、民進党などを離党して新党から衆院選への出馬を目指す動きはさらに広がる可能性がある。

 

◇「希望の党」参加議員

 新党「希望の党」の結党記者会見に参加した国会議員14人は次の通り。(敬称略。丸数字は当選回数)

 【衆院】細野豪志=静岡5区(6松原仁=比例東京(6長島昭久=比例東京(5笠浩史=神奈川9区(5後藤祐一=神奈川16区(3福田峰之=比例南関東(3木内孝胤=比例東京(2鈴木義弘=比例北関東(2野間健=鹿児島3区(2若狭勝=東京10区(2横山博幸=比例四国(1

 【参院】行田邦子=埼玉(2中山恭子=比例(2松沢成文=神奈川(1

 

(貼り付け終わり)

 

 希望の党については、期待する声、疑う声、それぞれに出ていますが、私は本ブログの2017年8月7日付で、小池新党について書きました。基本的な理解はここをスタートにしています。是非お読みください。

 

(貼り付けはじめ)

 

20170807

「日本ファーストの会」は本当に「Japan First!」なのかhttp://suinikki.blog.jp/archives/71722807.html

 

(貼り付け終わり)

 

 現在の日本の政治状況の動きは急です。希望の党と民進党の合流という話が出てきました。民進党に関しては離党者が続出していましたから、「解党的出直し」で希望の党との合流という選択がなされることになりました。労組の連合は、民進党と自由党との合流を求めていましたから、民進党と自由党が希望の党に合流ということになるでしょう。そして、連合は民進党と希望の党の合流に賛成だということです。そうなると、自公の連立与党、日本維新の会の「ゆ党」、希望民進自由、共産、社民ということになります。維新は分裂して、議員たちは自公と希望にそれぞれ行くでしょうから、自公、希望、共産、社民ということになるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「民進・自由、合流へ調整=希望と連携模索―前原、小沢氏【17衆院選】」

 

9/27() 11:44配信 時事通信

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170927-00000053-jij-pol

 

 民進党の前原誠司代表が26日に自由党の小沢一郎代表と会談し、衆院選前の両党合流へ調整する方向で合意したことが27日、分かった。関係者が明らかにした。両氏は合流後に小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」と選挙区の候補者調整に入りたい考え。ただ、民進党内には自由党との合併に反対論があり、前原氏の決断が焦点となる。

 

 関係者によると、連合の神津里季生会長も会談に同席。連合は合流を支持する見通しだ。

 

 一方、民進党の柚木道義衆院議員は大島敦幹事長と党本部で会い、衆院選で希望の党など自民党以外の政党との競合を避けるため、「発展的解党」を含めた新たな枠組みづくりが必要だとする申し入れ書を提出した。柚木氏によると、玉木雄一郎、小川淳也両衆院議員らも同じ考えだという。

 

 前原氏は野党連携の進め方を最終判断し、28日の党両院議員総会で提案する意向。ただ、党内がまとまるかは予断を許さず、前原氏が強引に合流を進めれば党分裂や解党につながる恐れもある。 

 

 一方、自民、公明両党幹部は同日午前、東京都内で会談した。10月の衆院選について、希望の党の旗揚げで「厳しい戦いになる」との認識で一致。安倍晋三首相が勝敗ラインに掲げた「与党過半数」獲得へ結束して臨むことを確認した。

 

 会合後、公明党の斉藤鉄夫選対委員長は記者団に、先の都議選で連携した小池氏との衆院選での選挙協力について、「自公で政権を共有することを国民に約束して選挙をするので、希望との協力はない」と語った。

 

 民進、共産など野党4党は国対委員長が会談。首相が臨時国会冒頭での衆院解散を表明したことに対し、代表質問や党首討論を実施するよう大島理森衆院議長に申し入れることで合意した。

 

(貼り付け終わり)

 

 希望の党が出てくるまでは、民進を中心に民進、共産、自由、社民の野党4とうの選挙協力という枠組みが議論されていましたが、希望の党が出てくることで、これはご破算となりました。そして、自公と反自公はそれぞれ反共産党という前提で二大政治グループ、疑似二大政党ということになります。社民はあまりにも小さい政党ですが、私は10月22日の選挙では比例では社民党に投票することも考えています。

 

 「希望の党によって、反自民、反安倍の野党勢力の結集ができた」と喜ぶことは私にはできません。それは、これは「米政翼賛会(べいせいよくさんかい、アメリカを第一に考える日本の根本的な政治システム)」体制の完成まであと一歩というところまで来ている、ということを現在の状況は示していると私は考えるからです。米政翼賛会というのは私の造語ですが、これは大政翼賛会の現代版です。また、小池氏が安倍晋三首相と同じ改憲論者であり、軍備増強主義者であるということも懸念を持っています。

 

 私は、ドナルド・トランプ政権下で駐日大使となったウィリアム・ハガティ―ジェイムズ・アワー―長島昭久―小池百合子―細野豪志というラインで現在の状況は作られていると考えています。この動きは「改憲を成功させて、日本の軍備増強、軍事費増大をして、アメリカから更なる武器を購入させる、軍事増強によって日本を東アジア地域の“棘”にして中国にけしかける、その間にアメリカは中国とは仲良くけんかをする」というアメリカの戦略を前提にしているものであると私は見ています。

 

 この米政翼賛会体制となれば、自公と希望の間に表面上は相違があっても根っこは同じですで、アメリカの利益が第一、ですから、大同団結、国益のために協力するということが容易にできるということになります。

 

 さらに私は、小池百合子東京都知事が一気に首相候補になったとも考えています。そして、小池氏が首相となる時には自公と希望の救国大連立が成立するのではないかと思います。そして、小池氏の次の首相、もしくは次の次の首相は小泉進次郎代議士ではないか、そういうシナリオ作りが進んでいるのではないかと思います。こうなれば、ジャパン・ハンドラーズのマイケル・グリーンは、大手を振って日本政治にますます介入し、吸血虫のように日本から血を吸い続けることができるでしょう。

 

 私はこれからの日本政治の進む方向に悲観的になっています。安倍首相を退陣にまで追い込むということは賛成ですが、その次に小池百合子氏が出てくるようでは結局同じではないか、と考えてしまうからです。私の悲観論が考えすぎの杞憂であればよいと思います。しかし、最悪のシナリオが待っているかもしれないということは言っておきたいと思います。

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12





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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12





野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 2014年12月14日の総選挙の投開票が近づいてきました。各陣営必死の選挙戦が続いていると思います。気候はどんどん冬本番に近づき、体力も消耗していくのと合わせて、風など病気にかかりやすくなっていると思います。選挙に関わっておられる方々もそうでない方も健康にはご留意ください。

 

 下の2本の新聞記事を読めば、自民党のやっていることは結局、国民をバカにしている、もしくは政策云々と言いながら、全く政策なんてやる気がなくて、官僚に任せているだけであることが分かります。

 

 今回の総選挙について、安倍晋三首相は「アベノミクスについて国民に信を問う」と言い、消費税増税について「代表なくして課税なし」という迷言を残しました。

 

 私は、「2017年4月に必ず消費税を10%にすると約束した総理大臣を党の代表である総裁に戴いている自由民主党の議員が代表にふさわしいとは思いません。それは私が消費税を10%にするべきではないと考えているからです。ですから、消費税10%増税に慎重、もしくは凍結を主張している候補に投票します」と言いたいと思います。

 

自由民主党の候補者に投票して、自分たちの代表になってもらったら、「そうですか、皆さん、消費税増税をして欲しいんですね、そのために自由民主党の候補を議員にして、代表にして国会に送り込んできたのですね。それなら皆さんのご希望通りに致しますよ。ええ、国民の意思、民意ですからね」となります。

 

 さて、選挙戦ですが、どうも自民党の候補者の皆さんは、自党の総裁が打ち出した争点である「アベノミクス」について言及を避ける傾向があるようです。何故なんでしょう?自信を持って、「アベノミクスを続けさせてください。皆さん、アベノミクスのお蔭で景気が良くなっている、自分の給料がどんどん上がって物を買いたいと実感しておられるでしょう。そして、景気がどんどん良くなって、2017年4月には確実に消費税を10%に引き上げることができるようになります」と訴えればよいのです。また、集団的自衛権の容認(解釈改憲)についても「難しい話になるから」と避けるのではなく、演説の中で言及すべきではないですか。TPPについても農業が盛んな地域のポスターで反対と書いておきながら、その姿勢を転換したことをきちんと説明すべきではないですか。

 

 どうしてこういうことができていないのでしょうか。それは、自民党の候補者たちが、こうしたことについて官僚任せできちんと知らないし、景気が良くなっているという実感なんて言っちゃったら、そんなものはないのだから、有権者から「あいつ、なにを言っているんだ」と反感を持たれてしまうからではないでしょうか。

 

 私は、下の新聞記事の中で取り上げられている、埼玉五区に含まれる自治体で暮らしています。この選挙区では、枝野幸男氏(民主)、牧原秀樹氏(自民)、山本悠子氏(共産)が立候補しています。下の記事では、牧原氏が枝野氏を追い上げている、激しい接戦になっているということです。

 

「牧原秀樹 選挙ポスター」で検索していただくと、今回の総選挙での牧原候補のポスターの画像が出てきます。この選挙ポスターには「さいたま在住 電車通勤」と書かれています。そして、選挙カーに乗ったご本人の口から「今回の選挙ではさいたま市に実際に住んでいる議員を選ぶかどうかが大事な争点です」と言われたのを私は聞きました。

 

私は悲しくなりました。枝野氏がさいたま市から国会に通っていないということを指摘して、それを争点にすると牧原氏は言っているのです。牧原氏は自分が総理大臣になっても、または自民党の重職に就いてもさいたま市から電車通勤をなさるのでしょう。そうでなければ、この点を争点にして選挙戦を展開するわけがありません。そして、牧原氏はさいたま市から通えないような重職に就くことになったら、潔く議員を辞職されるのでしょう。

 

と言うことは、牧原氏は「自分は重職に就く意図は持たないし、責任ある立場を忌避して、あくまでさいたま市から通える範囲の仕事しかしない」ということになります。それはそれで立派な御見識ですが、有権者の皆さんはそれで良いのでしょうか。経済や安全保障について話をしてもらいたい、とは思われませんか。はっきり言って、電車通勤だろうが、議員宿舎に住んでいようがなんだろうが、立派な見識を持って国のために働いてくれたらそれで良い訳です。恐らく有権者の劣情を誘いたいと思っての、さいたま市に住んでいるかどうかを争点にするのは有権者をバカにしていろとしか思えません。

 

 牧原氏はほんの一例でありますが、私は、自民党の候補者たちは争点をずらして、ごまかしての選挙戦を展開しているのだろうと類推しています。彼らは、「選挙期間中は何でも言えばいいや、終わったら、あれ、そんなこと言いましたかねとごまかせば、有権者は忘れているし、そもそも政治に対する関心も薄いしな」と思っておられるのでしょう。

 

 このようにしてしまったのは国民の側にも大きな責任があると思います。現状を少しでも改善する方向に進めるには、自分の一票を投じることであると思います。是非選挙に行って、投票していただきたいと思います。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「<衆院選>「アベノミクス」避ける ツイッターで自民候補」

 

毎日新聞 20141210()730分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141210-00000005-mai-soci

 

2014generalelection0009

各党候補者のツイッター発信数(12月2~8日)

 

 衆院選(14日投開票)で安倍晋三首相が争点に位置づけた経済政策「アベノミクス」が自民党候補者のツイッター上の発信(ツイート)ではあまりつぶやかれていない。短文を投稿するツイッターでは各党候補者の発信は街頭演説などの告知が中心になるが、民主、共産などの野党候補は安倍政権の政策批判にも活用。対し自民党候補のツイートは争点への言及を避ける傾向にある。

 

【自民は「ゾウ」、ニホンオオカミは…】

 

 毎日新聞と立命館大(西田亮介・特別招聘(しょうへい)准教授)の「インターネットと政治」共同研究では、公示日(2日)までにツイッターアカウントを開設し、8日までに1回以上発信した候補者334人のツイートを収集。小野塚亮・慶応大SFC研究所上席所員の協力を得て、単語を集計・分析した。

 

 8日までの総ツイート数は1万1570。最も多くつぶやかれたのは「演説」(2869回)。2位以下は「選挙」(2679回)▽「駅」(1887回)--と続き、街頭演説などの告知が候補者ツイートの中心になっていることがうかがわれる。政策関連の単語は「消費」(429回)が32位、「原発」(403回)が36位に入り、「アベノミクス」(290回)は51位だった。

 

 「消費」の約6割に当たる267回、「原発」の半数近い195回、「アベノミクス」の94回は共産党候補のツイートで、全体の上位に入っていない「集団」も97回。政党別の候補者ツイート数は同党が自民、民主両党を上回っており、共産党候補がツイッターを積極的に活用して消費増税などの政策批判を展開していることが分かる。

 

 「アベノミクス」をつぶやいているのは共産党のほか生活の党79回、民主党52回。野党候補がアベノミクスの負の側面を批判しているのに対し、自民党候補は41回しかなく、ツイッター上での論戦に発展していない。民主党候補は「原発」を103回ツイートしている。

 

 自民党候補のツイートでは政策関連の単語は少なく、「経済」が「アベノミクス」より多い64回、「景気」が38回出てくる程度。世論の賛否が分かれる争点は避ける傾向がうかがえる。【石戸諭、大隈慎吾】

 

 

●「瀬戸際の海江田氏、自民に不快感 民主幹部の選挙区に続々大物投入は「嫌がらせ」」

 

2014129()2012分配信 J-CASTニュース

http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/jcast-20141209-222840/1.htm

 

 

   新聞各紙の情勢調査で与党の優勢が明らかになるなか、焦点になりそうなのが野党「大物議員」の当落だ。選挙区別の情勢調査の結果では民主党の海江田万里代表を筆頭に「激しく競り合っている」などと書かれ、きわどい状況の幹部が続出している。調査結果が出てからも与党は「大物」を続々と民主党の幹部が立候補している選挙区に投入している。

 

   さらに情勢は厳しくなりそうで、海江田氏はこういった自民党の手法に「あんなのは戦略とは言えませんよ、嫌がらせですよ」と露骨に不快感を示した。

 

A氏とB氏が競っている」という表現では先に出てくるA氏が優勢

 

   衆院選公示以降、選挙区ごとの情勢調査の結果を紙面に掲載したのは日経、読売、毎日の3紙だ。日経と読売は1223日に行った世論調査の基礎データを共有し、データの集計、分析は独自に行った。毎日の調査は1257日にかけて行われた。

 

   情勢調査では、例えば「A氏とB氏が競っている」という表現の場合、一般的には先に名前が登場するA氏の方がリードしているとされる。民主党の海江田万里代表が出馬している東京1区に関する表現は、こうなっている。

 

「再選を目指す山田と党代表の海江田が小差で競り合う」(読売)

「山田が自民支持層の7割の支持を固め、会社員、自営業者、主婦層など幅広い支持を得て先行。海江田は民主支持層の8割近くを押さえたが、無党派層などへの広がりを欠き、苦しい戦い」(日経)

「山田氏と海江田氏が激しく競り合っている」(毎日)

 

   3紙で濃淡の違いがあるものの、自民党の山田美樹氏が先行しているというニュアンスでは共通している。埼玉5区から出馬している枝野幸男幹事長については各紙で判断が割れているが、自民党の牧原秀樹氏との厳しい戦いを強いられているのは間違いない。

 

「枝野と牧原がしのぎを削る争い」(読売)

「牧原と枝野が接戦を展開」(日経)

「知名度があり幅広い世代から支持を集めて先行する枝野氏を、牧原氏が猛追する」(毎日)

 

   09年の衆院選では、公明党の太田昭宏代表(当時)と北側一雄幹事長(同)が落選し、党の役職も辞任に追い込まれている。海江田氏は12年の衆院選では小選挙区で落選し、比例東京ブロックで復活当選している。

 

●旧みんなの党、元幹部で明暗分かれそう

 

   自民党は、埼玉5区に続々と大物議員を送り込んでいる。ざっと名前を挙げると石破茂地方創生担当相(1130日)、三原じゅん子女性局長(121日)、小泉進次郎復興政務官(122日)、菅義偉官房長官(125日)、小池百合子元防衛相(126日)、谷垣禎一幹事長(127日)、安倍晋三首相(129日)といった具合で、総力戦に近い状況だ。

 

   東京18区の菅直人元首相は、自民党の土屋正忠氏に相当なリードを許していると読み取れ、比例で復活できるかどうかが焦点だ。

 

4度目の戦いとなる土屋と菅が激戦を展開」(読売)

「連続当選を狙う土屋がリード。主婦層の支持を広げる。元首相の菅は知名度を生かし、会社員や自営業者の支持拡大を急ぐ」(日経)

「土屋氏がリードし、元首相の菅氏が追う」(毎日)

 

   解党したみんなの党は、元幹部の間で明暗が分かれそうだ。結いの党から維新の党に合流した江田憲司氏(神奈川8区)や、解党時の代表だった浅尾慶一郎氏(神奈川4区)は、3紙とも優勢を伝えている。半面、「創業者」の渡辺喜美氏は

 

「簗と渡辺の接戦」(読売)

「簗と渡辺が競り合う」(日経)

「簗氏が優勢」(毎日)

 

●小沢氏についても厳しい調査結果

 

   かつて「小沢王国」と呼ばれた岩手4区にも地殻変動が起きている。読売、日経は

 

16選を目指す小沢と藤原が予断を許さない展開」(読売)

「小沢と藤原が激しく競い合う」(日経)

 

と伝えている。生活の党の小沢一郎代表が、かろうじて自民党の藤原崇氏を破るとみているようだ。毎日新聞の結果は、さらに小沢氏にとって厳しい内容だ。

 

「若さをアピールする藤原氏が幅広い年代に浸透し、一歩リード」

「小沢氏は後援会の高齢化、党の縮小が影響し、勢いに陰り」

 

   加えて、生活の党についても

 

「比例代表も伸びず、公示前勢力(5議席)の維持は困難だ」

 

と、比例区で議席獲得は難しいという見通しだ。小沢氏にすれば、小選挙区で落選した場合、比例区でも復活できない可能性があるという前代未聞の事態だ。

 

   3紙以外にも、産経が121011日、朝日が11日に選挙区ごとの情勢調査の結果を掲載予定だ。

 

   自民党は、枝野氏以外の民主党幹部の選挙区にも続々と大物議員を応援に送り込んでいる。こういった自民党の動きについて、海江田氏は129日夕方、東京・四ツ谷駅前での街頭演説を終えた後、

 

「あんなのは戦略とは言えませんよ、(自民のやり方は)嫌がらせですよ。戦略というのは、もっと大所高所から問いかけることで、嫌がらせですよ」

 

などと不快感を示した。この日、海江田氏は公示から初めて自らの選挙区に入り、街頭演説を行った。海江田氏は「地元は温かい」と手ごたえを感じながらも、「楽な戦いは1回もない」と、厳しさを実感している様子だった。

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)









 

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