古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:北朝鮮

 古村治彦です。

 2023年9月13日、ロシアのウラジーミル・プーティン大統領と、北朝鮮の最高指導者である金正恩朝鮮労働党総書記・国務委員会委員長が、ロシア極東のボストチヌイ宇宙基地で首脳会談を行った。両国は西側世界では特に評判が悪い「ならず者国家(rouge state)」である。プーティンと金正恩は独裁者として忌み嫌われている存在だ。その2人が首脳会談を行って、西側メディアが悪口ばかりになるのは当然のことだ。

 ウクライナ戦争が2年目を迎え、戦況は膠着状態に陥っている。ロシアは、戦争の初期段階で、西側諸国からの経済制裁を受けたが、それを持ちこたえ、石油の輸出によって外貨を稼ぐことができている。それでも戦争の長期で、武器の減少が取り沙汰されている。そうした中で、金委員長をプーティンが直接出迎えて厚遇したということは、北朝鮮からの武器供与を求めてのことだろうというのが多くの人の見方だ。北朝鮮からすれば、ロシアからの技術供与や食糧支援を求めているということのようだ。

 北朝鮮とロシアの二国関係は、互恵的な関係ということが言える。お互いがお互いの望むものを持っており、それを与え合うことで、お互いが利益を得るということになる。北朝鮮とロシアの接近によって、ロシアが北朝鮮にミサイル技術や宇宙技術を供与することになれば、北朝鮮のミサイル、核兵器がより高度になり、東アジア地域における、危険が増すという考えも出てくるだろう。

 しかし、ロシアも中国もそこまで甘くはない。北朝鮮の位置を考えれば(両国と国境を接している)、北朝鮮に高度のミサイルを持たせることは、中露両国の安全保障にとっても脅威となる。特に中国の場合、黄海を超えれば、すぐに北京である。北朝鮮のミサイルがアメリカや日本を向いているうちは良いが、それがいつ北側(ロシア)や西側(中国)に向かうかは分からない。従って、致命的に重要な技術を北朝鮮に供与することはない。中露は全面的に北朝鮮を信頼してはいない。あくまで自分たちがコントロールできる範囲に置いておかねばならない。

 アメリカからすれば、北朝鮮を中露両国から引き離すということが重要だ。ドナルド・トランプ前米大統領は、前代未聞の米朝首脳会談を成功させた(2018年のシンガポール、2019年のヴェトナムの首都ハノイ)。ここで、北朝鮮の非核化の見返りとしてのアメリカからの経済支援による経済開発といった話も出ていた。しかし、ジョー・バイデン政権になってからは米朝関係には何の進展もない。トランプのような政界のアウトサイダーだからこそなしえた成果であったのだろう。北朝鮮からすれば、トランプがいなくなれば、アメリカは約束を反故にする、もしくは北朝鮮の体制転換のために北朝鮮に浸透してくるということは分かっていることであり、アメリカとの交渉にはおいそれとは乗れないということになる。

 北朝鮮は、この機会にロシアとの関係を良好なものとしておくことは、対中関係にも影響を与えるという計算もあるだろう。中露両国を両天秤にかけるということだ。北朝鮮はいつも実にしたたかだ。

(貼り付けはじめ)

プーティンと金がお互いから欲しいもの(What Putin and Kim Want From Each Other

-最近の両者による首脳会談は、ロシアと北朝鮮の関係がいかに取引的なものになっているかを示した。

アンキット・パンダ筆

2023年9月15日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2023/09/15/russia-north-korea-putin-kim-summit-diplomacy-weapons-missiles-space-cooperation-sanctions/

新型コロナウイルスの感染拡大のさなか、3年以上にわたって自主的に課した、厳しい孤立主義(isolationism)を経て、北朝鮮の指導者金正恩は今週、思い切って国境の外に飛び出した。金委員長はロシアのウラジーミル・プーティン大統領に会うため、かつて父親が好んだのと同じ装甲列車(armored train)に乗って、ロシア極東に向かった。金委員長が外国指導者と会談するのは2019年以降では初めてのこととなった。プーティン露大統領は、ホスト役を務めることで、最近のG20BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)首脳会談への欠席が象徴する、プーティン自身の外交的孤立の中で、外交分野における自身の正常なイメージを示すことができた。

プーティン大統領は、2019年に初めて会った北朝鮮の指導者である金正恩に対する親近感を示し、ロシア語で非公式に挨拶した。金委員長は、ウクライナに対するモスクワの「聖なる闘争(sacred struggle)」に対する北朝鮮の献身を告白した。両者とも西側諸国が支配する世界秩序に対して団結を示すことを目的としていたが、その戦略的一致は実際には両指導者にとって困難な状況によって引き起こされた、より取引的な論理から生じている。簡単に言えば、それぞれが相手に提供できるものがたくさんあるということだ。

金正恩とプーティンは、お互いに正確に何を求めてきたのかを胸に秘めている。典型的な首脳同士による首脳会談とは異なり、両者は協議や合意内容を示唆するいかなる種類の共同声明も発表しないことを選択した。しかし、両国間で行われている、最近の他のハイレヴェルの外交行為と同様に、両者の会談の様子は、より明白なものであった。

金委員長の訪問に先立って、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、兵器調達に携わる他の国防高官らに囲まれ、北朝鮮の兵器が豊富に展示されている平壌の展示場を視察した。北朝鮮が、ロシアが長年支持してきた国連安全保障理事会の支持による包括的な武器禁輸下にあるという事実は、大きな障害ではないようだ。

金・プーティン首脳会談の開催地の選定も同様に微妙だった。まず、両首脳はロシアの比較的新しいボストチヌイ宇宙基地での会談を選んだ。これは、モスクワがカザフスタンのバイコヌール宇宙基地への依存を減らすために設計されたロシア東部の宇宙基地である。ロシア国営メディアは、プーティンが、そこで会談することを決めたのは、金正恩が「ロケット技術に大きな関心を持っている」ことを認めたからだと述べ、北朝鮮の指導者は「宇宙開発を進めようとしている。だから私たちはボストチヌイ宇宙基地に来たのだ」と述べたと報じた。実際、北朝鮮は成熟した宇宙開発プログラムを開発しようとしているが、今年2度の衛星打ち上げ失敗が示すように、成長の余地がある。ロシアの宇宙打ち上げ技術の援助は、軍事偵察衛星(military reconnaissance satellites)の開発を含む平壌の軍事的近代化の野望(military modernization ambitions)の実現に大いに貢献するだろう。

しかし、北朝鮮がロシアの利益を全力で支援することで得られる恩恵は他にもある。プーティン大統領との会談後、金委員長の列車はコムソモリスク・ナ・アムーレに向けて進み、そこで金委員長はSu-35戦闘機とSu-57戦闘機を生産する工場を訪れた。これらの戦闘機は現在朝鮮人民軍空軍が利用できる旧式の機体よりもはるかに先進的なシステムだ。新しい戦闘機を調達できなくても、北朝鮮は、既存のソ連製軍用機を強化し、耐空性と信頼性を大幅に向上させるためのスペアパーツやコンポーネントの安定供給から恩恵を受ける可能性がある。

金正恩はまた、自国のミサイル計画を強化するために、ロシアのサプライヤーから調達した原材料や複合材へのアクセスも求めるだろう。北朝鮮は、ケブラーやアラミド繊維のような素材をロシアから調達し、高度なミサイルに使用するために、組織的な犯罪ネットワークに長い間依存してきた。ロシアがこのような移転を積極的に促進することは、国連制裁違反ではあるが、平壌の軍事的野望の実現を支援することになる。北朝鮮はまた、秘密裏に技術支援を求める可能性もある。国際的なルールや規範を蔑ろにするプーティン大統領によって、これまで両国間で考えられなかったような技術協力が実現可能になるかもしれない。

ミサイルや戦闘機といったハード面以外で、金正恩は、新型コロナウイルス感染拡大を通じて、北朝鮮で深刻化している栄養面の問題に対処できる食糧援助の可能性についてもプーティンに打診したようだ。このような援助は制裁に違反するものではないが、それにもかかわらず、金正恩が近年、核の近代化に巨額の資金をつぎ込みながらも公然と認めている食糧不足に対処する一助となるだろう。北朝鮮とロシアは国境と領海を接しているので、大規模輸送も容易だ。

ロシアは北朝鮮の目的に対して外交的支援を提供することもできる。北朝鮮は既に、国連安全保障理事会におけるロシアと中国の庇護からかなりの恩恵を受けている。 2019年の米朝外交の最終段階の崩壊以来、中国政府とロシア政府はいずれも新たな制裁や国連での正式な非難さえも明確に拒否している。2016年と2017年の、例外的に広範な分野別の措置に対する黙認とは全く異なり、北朝鮮を積極的に支援していることになる。昨年は、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル実験を非難する米大統領声明を両国とも支持しなかった。

一方、今回の会談に対するロシア政府の関心は、ロシア軍が使用しているソ連時代の発射装置と逆互換性のある、北朝鮮が大量に保有している砲弾やロケット弾の弾薬にあると考えられる。昨年9月に『ニューヨーク・タイムズ』紙が取材したあるアメリカ政府の情報筋は、そのような移送はすでに行われていたと示唆したが、これはおそらく時期尚早であったと思われる。むしろ、最近相次いでいる北朝鮮とロシアの二国間外交は、こうした移転を促進することを目的としていたとみられ、ホワイトハウス報道官はショイグ防衛相の訪問後、それが「積極的に進められている(actively advancing)」と述べた。

プーティン大統領と金委員長の首脳会談で、イデオロギーを共有する姿勢を見せようとしたにもかかわらず、プーティンと金正恩は相手の要求に完全に応じるつもりはないかもしれない。例えば、北朝鮮はロシア海軍の核推進技術へのアクセスを求めるかもしれない。同様に、ロシアはウクライナで使用される可能性のある、より高度な北朝鮮ミサイルの入手を求めるかもしれないが、金正恩は自国の国防と抑止力のためにミサイルを保有することを好むかもしれない。

両国の会談は、北東アジアにおける新たな権威主義的枢軸(a new authoritarian axis)の話を促すだろうが、この関係の最近の高まりが、各国の目先の戦略的利益よりも、深い基盤を持っていることを示唆するものはほとんどない。モスクワは自国に有利なように世界秩序を修正しようとしているかもしれないが、その努力のパートナーとして北朝鮮を参加させても使い道は限られる。

一方、北朝鮮にとって、ロシアとより深い関係を築きたいという願望は、新型コロナウイルス感染拡大とロシアのウクライナ侵攻の両方に先行している。金正恩が2019年にロシアの極東でプーティンと初めて会ったのは、前回失敗した米朝首脳会談の直後だった。その年の暮れ、金正恩は自国の戦略的アプローチについて「新しい方法」に従うことを示唆した。ロシアとのより良い関係は、この新しい方法の一部であると思われる。ロシアが孤立し、世界的な規範に背くことを厭わなくなるなど、現在の地政学的ダイナミクスは、平壌に絶好の機会を与えている。

金正恩の訪問は人々を驚かせた。特に注目すべきは、2019年以来の海外訪問に中国ではなくロシアを選んだことだ。2018年、金委員長は最終的に韓国やアメリカとの首脳外交に向かう前に、中国の習近平国家主席との会談を選んだ。中国側の声明によれば、両者の最初の会談で、習主席は何よりもまず、両国間の「ハイレヴェルの交流」の重要性を強調し、「同志委員長(Comrade Chairman)と頻繁に連絡を取り合いたい」と述べたということだ。

しかし、金委員長の選択は、北京と平壌の間に大きな溝があることを示すものではない。金委員長と習近平は新型コロナウイルス感染拡大の最中に書簡を交換し、ある中国高官は最近、平壌の軍事パレードに出席した。しかし、少なくとも短期的には、金正恩は習近平よりも、ますます絶望的になっているプーティンを、より積極的な後援者となるだろうと評価している可能性が高い。北京と平壌はともにプーティンの戦争努力を支持しているが、大規模な軍需物資の提供を望んでいるのは北朝鮮だけだ。

ロシアの対ウクライナ作戦に対する北朝鮮の支援は、戦場での変革にはつながらないだろう。通常弾薬の不足は、ロシアと迅速な勝利の間に立ちはだかる要因とは言い難い。平壌による弾薬供給に対して、期待される最も重要な短期的効果は、ロシアが将来NATOと衝突する場合、自国の備蓄を補充し、維持できるようになることであろう。

アメリカにとって、金委員長とプーティンの関係が緊密になるという見通しは悪いニューズだが、終末をもたらすようなものではない。仮にプーティンと金正恩が互いにほとんど関心を持たなかったとしても、両首脳は単独でアメリカの利益に対する深刻な挑戦を続けるだろう。

おそらく、この関係がもたらす結果として、北朝鮮の継続的な核兵器保有に対する現状維持の外交アプローチへの影響ほど重要なものはないであろう。既存の国連制裁体制に直面して、ロシアが公然と北朝鮮を露骨に支援すれば、空想的な短期目標である非核化(denuclearization)が不可能になるだろう。

このことは、ここ数十年でアメリカの対北朝鮮アプローチを見直すための最も重大なきっかけとなる可能性が高い。現在、外交の展望は漠然としているように見えるが、ワシントンは、かつて金正恩がドナルド・トランプ前米大統領に会うためにハノイ行きの列車に乗るように仕向けたのも、大国との関係を進めるための、ほぼ同じ取引的アプローチだったことを思い起こすべきだ。

金委員長にモスクワから目を背けるよう促すのは難しいだろう。しかし、アメリカは北朝鮮に少なくとも外交の可能性をもう一度考えるきっかけを与えるために、外交部門が持つ、あらゆるツールを活用する用意を行っているはずだ。金委員長は昨年、アメリカは無制限の交渉を求め、北朝鮮に対して敵意がないことを公言しているにもかかわらず、「ジョー・バイデン政権の行動、特に韓国を安心させるために取った措置の多くが北朝鮮に悪影響を与えている。無制限の交渉や敵は存在しない、などの言葉を信じるに足る理由は存在しない」と不満を述べた。

ワシントンはまた、金正恩がハノイに行った際に求めていたのは、限定的な核の譲歩と引き換えに、自国の経済に対する分野別の制裁を緩和するという取引であったことを思い起こすべきだ。制裁緩和の見通しを利用することは、北朝鮮の不遵守を防ぐためのスナップバック(訳者註:元の状態に素早く戻すという意味)条項付きで、誘惑としての価値を持ち続けるかもしれない。しかし、ワシントンがすぐに行動を起こさなければ、金正恩がかつて交渉の場で制裁緩和を求めていた意義はかなり薄れてしまうかもしれない。ロシアが北朝鮮との取引の意欲を示している現在ではなおさらである。

最後に、アメリカとその同盟諸国は、より高性能化する北朝鮮の核兵器が危機や紛争で使用されるリスクを軽減することに引き続き関心を持っている。今後の交渉の前提が核リスクの軽減や抑制に焦点を当てることができると金委員長に示唆すれば、北朝鮮が外交的により苦境に陥る理由を生み出すことになるだろう。

※アンキット・パンダ:ワシントンに本拠を置くカーネギー国際平和財団各政策プログラムスタントン記念上級研究員。著書に『金正恩と彼の爆弾:北朝鮮における生存と抑止(Kim Jong Un and the Bomb: Survival and Deterrence in North Korea)』がある。ツイッターアカウント:@nktpnd

(貼り付け終わり)

(終わり)

bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 「韓国が核武装する」という話を聞いて、「そんな馬鹿なことはあり得ない」「アメリカが許すはずがない」という反応をする人たちがほとんどだろう。朴正熙大統領が最後暗殺されたのも核武装を目指した彼をアメリカが許さずに最後はCIAが殺害指令を出したからだという話もあるほどで、日本と同じくアメリカの属国である韓国の核武装は、日本がそうであるように許されるはずがないというのは常識的判断である。

 朝鮮半島の非核化はドナルド・トランプ政権時代に動くかに見えた。トランプ大統領と北朝鮮の金正恩国務委員化委員長が会談を行い、「CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄、complete, verifiable, irreversible dismantlement)」で合意した。しかし、その後は何の進展もなかった。北朝鮮は核開発を進めている。旧ソ連時代からの関係でロシアが支援しているという話もある。

 北朝鮮がアメリカ本土を射程に収めるミサイルと核兵器を保有することになれば、「アメリカは本土攻撃を受けるリスクを冒してまで韓国を守ってくれるだろうか」という疑問が韓国側に生じてくるのは当然のことだ。特に現在のウクライナ戦争の状況を見れば、「アメリカはロシアの核攻撃を怖がってウクライナを本格的に防衛するということを行わない」ということになる。そうなれば韓国としては北朝鮮との対抗上、自国で核兵器を所有しなければならなくなると。

 朝鮮半島を西洋的な考えから見ればそういうことになるだろう。しかし、大前提として、北朝鮮の核兵器とミサイルは韓国向けに建造されたものではない。中国、ロシア、アメリカ、日本という大国の間で生きていくための抑止力である。北朝鮮のミサイルはアメリカと日本にだけ向いているのではない。ロシアと中国にだって向いている。勧告はそのことを知っている。「北朝鮮の核兵器」とは「朝鮮半島の朝鮮民族が持つ核兵器」である。韓国は自分たちで核兵器を開発して保有する必要はない。韓国が自国で核兵器を持ったとして、どこに照準を合わせるのか。北朝鮮ではあるまい。やはり中国、ロシア、アメリカ、日本ということになる。

 このようなことを書けば身もふたもないということになる。「韓国と北朝鮮が赤の他人で仇敵」ということであれば、韓国の核武装も現実味を帯びる。しかし、両国は共に言葉も同じ民族だ。そのことをよくよく考慮しなければならない。

 アメリカにとってそんな危険な状況を作り出すことは得策ではない。韓国は日本とは立場の違うアメリカにとっての属国である。韓国の核兵器とミサイルがアメリカに向かうということを起こしてはならない。だから、アメリカはそのようなことを許すことはない。しかし、このような議論が出てくるというのは、アメリカの信頼性が低下し、国力が減退し、衰退国家となっている証拠ということになる。

(貼り付けはじめ)

ワシントンは韓国に原爆を持たせる許可を与えるかもしれない(Washington Might Let South Korea Have the Bomb

-北朝鮮の核武装によりかつてタブーとされていた選択肢が考えられるようになっている。

ダグ・バンドウ筆

2023年1月17日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2023/01/17/us-south-korea-nuclear-weapons-denuclearization/

北朝鮮の核武装の野望を抑えようとするワシントンの試みは行き詰まりを見せている。北朝鮮は核保有国(nuclear state)である。北朝鮮の核兵器は規模と精巧さを増している。アメリカへの先制攻撃(preemptive strike)はできないだろうが、アメリカが韓国防衛に関与していることに対して報復することはできるようになるかもしれない。

このバランスの変化は、アメリカと韓国の間で核政策をめぐる深刻な議論を巻き起こしている。まず、北朝鮮が既に爆弾を持っているのに、非核化(denuclearization)、有名なCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄、complete, verifiable, irreversible dismantlement)を追求することに意味があるのかという疑問である。金正恩委員長に核廃棄を説得、もしくは強要できると考える楽観主義者たち(Panglossians)はまだ少数派である。ワシントンの公式政策は、北朝鮮を核保有国として断固として認めないが、現実はいずれ政策の後退を余儀なくされるかもしれない。

更に重要なことは、韓国のエスタブリッシュメント派がアメリカの核兵器を手に入れたい、あるいは少なくともそれに近づきたいと考えていることである。あるいは、韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、ソウルが独自に核兵器を開発する可能性を示唆した。多くの韓国政府関係者は、半島に「戦略的資産(strategic assets)」を駐留させ、ヨーロッパのような「核の共有(nuclear-sharing)」を望んでいる。韓国の冷笑主義者、もしくはリアリストたちは、アメリカの関与の持続性と約束の誠実さを疑っており、自国(韓国)独自の核兵器を欲しがっている。アメリカの政策立案者の中には、その可能性に前向きな人もいるようだ。

北朝鮮の核戦力の増強は、朝鮮半島の安全保障の現状に脅威を与えている。1953年の米韓相互防衛条約(Mutual Defense Treaty)の批准(ratification)以来、アメリカは韓国の防衛を約束した。アメリカの責任は戦場に限られていたため、初期のころは比較的簡単に約束できた。朝鮮戦争(Korean War)は激烈で破壊的であったが、これまでの世界的な紛争と同様に、その暴力はアメリカ本土にはほぼ及ばなかった。そして最近まで、北朝鮮はアメリカや太平洋の領土にさえ到達する術を持たなかった。例えば、1953年に韓国の李承晩大統領(当時)が休戦協定への署名を拒否したにもかかわらず、半島統一(to unify the peninsula)のために戦わないという選択をしたように、アメリカは自国に有利なように政策を調整することが容易にできた。

しかしながら、ソウルの政策立案者たちは、通常兵器と核兵器の両方による拡大抑止力(extended deterrence)の実行可能性(viability)について、ますます神経質になっているように見える。昨年(2022年)、北は90回を超える弾道ミサイル(ballistic missiles)実験を行い、世界的な注目を浴びた。平壌は大陸間弾道ミサイル(intercontinental ballistic missiles)に核弾頭(nuclear warheads)を搭載し、アメリカの諸都市を危険に晒すことに精力的に取り組んできた。もし、金正恩がアメリカ本土に「炎と怒り(fire and fury)」をもたらすことができたら、ワシントンは韓国との約束を守れるだろうか?

ウクライナはアメリカの条約上の同盟国ではないが、それでもこうした懸念は強まっている。ジョー・バイデン政権はロシアのエスカレーション、特にモスクワの核兵器使用の可能性に懸念を示しているが、高度化する兵器移転(arms transfers)を止めるのではなく、減速させている。結果として、北朝鮮がロシアと同様の(ロシアよりも規模が小さいのではあるが)核兵器能力を持つ場合のアメリカの対応に対する疑問を生じさせる。

尹大統領は次のように説明した。「拡大抑止力と呼ばれるものは、アメリカが全て面倒を見るから心配するなということでもあった。しかし、今はそれだけでは国民を納得させるのは難しい」。尹大統領は、アメリカの核兵器の使用について、ソウルが手を貸す考えを示した。大統領は「核兵器はアメリカのものだが、計画や情報の共有、演習、訓練はアメリカと米国が共同で行うべきだ」と述べた。

これは合理的な懸念である。もちろん、アメリカの政府当局者たちは、韓国に対する深くかつ永遠の関与を表明することで韓国側の懸念に応えた。ホワイトハウスは2022年5月、韓米同盟について「磐石な基盤(rock solid foundation)」と形容した。バイデン政権は更に、バイデン大統領訪韓を次のように称賛した。「ジョー・バイデン大統領は、核、通常兵器、ミサイル防衛能力を含むアメリカの防衛能力の全範囲を使用して、韓国に対するアメリカの拡大抑止の約束を確認する」と述べた。

しかしながら、一般的な保証はほとんど意味をなさない。ウクライナ人は、キエフがソ連時代の核兵器を放棄することと引き換えに提示された、歯切れの悪い、内容があいまいな1994年のブダペスト・メモランダムについて覚えている。

将来、米韓両軍が北上し、北朝鮮が最後通牒(ultimatum)を出し、同盟諸国軍が北朝鮮の領土から撤退しなければ、あるいはワシントンが紛争から完全に撤退しなければ、アメリカ本土を核攻撃すると脅している紛争を想像してみるといい。ワシントンの視点に立てば、韓国にはアメリカの多くの都市と何百万人ものアメリカ人を犠牲にする価値のあるものは何もないだろう。未来のアメリカ大統領ならどうするだろうか?

だからこそ、独立した抑止力に対する韓国の強力な後押しがある。国民の支持も強い。しかし、ほとんどの人は避けられない複雑な事態を考慮していないのではないだろう。現在、レ任浩永(イム・ホヨン)退役陸軍大将や国会議員の趙慶泰(チョ・ギョンテ)など、この考えを推し進めようとしている人物もいる。既に述べたように尹大統領も可能性を示唆している。しかし、ソウルの公式政策は一般的にワシントンから兵器を提供されることを望んでいる。

ワシントンは韓国製の原子爆弾については徹頭徹尾反対している。その理由の1つは、原則としての核不拡散(nonproliferation in principle)に忠実であることだ。また、通常は明言されないが、友好諸国間での核の独占を維持することで、アメリカのアジアにおける優位性(America’s Asian predominance)を維持したいとの考えもある。

しかし、この政策的な難問については、一部の人々の考えを変えつつあるようだ。例えば、フーヴァー研究所のマイケル・オースリンは早くからこの問題を提起している。彼は次のように書いている。「金正恩がいわれのない核攻撃を行うとは考えにくいが、経験豊富な韓国ウオッチャーたちは、戦争が起きれば負けが明らかになった時点で、間違いなく核兵器を使用すると私は考えている。このようなリスクが高まるにつれ、アメリカは韓国との数十年にわたる同盟関係を見直すことを避けられなくなるだろう。ワシントンが韓国を助けると約束し続けるだけで、アメリカの民間人に対する脅威はグロテスクなまでに拡大するだろう」。

オハイオ州選出の連邦下院議員を長年務めたスティーヴ・シャボットは最近、「ワシントンが 日本と韓国の両方と核兵器プログラム自体を検討するための話し合いに入るべきだ」という驚くべき提案を行った。彼は、この道を進む必要がないことを望むが、「韓国と話すだけでも中国の注意を引くことができ、もしかしたら彼ら(中国)は初めて北朝鮮を抑制するために積極的に行動するかもしれない」と主張した。

かつて、私を含む一部の専門家は、少なくともこのような議論を始める理由として、この可能性を提示していた。しかし、北朝鮮の核兵器が増え続けている現状では、北朝鮮の核武装を阻止するタイミングはほぼ確実に過ぎている。仮に北京がその気になったとしても、パンドラの箱に詰め物をするようなものだ。いずれにせよ、中国は以前にも増して国境の安定を維持することに関心を持ち、アメリカが軍事封じ込め(military containment)だけでなく経済的封じ込め(economic containment)に動いた後は、アメリカに便宜を図ることには以前に比べて関心が薄くなっている。

その場合、シャボットの主張は明白な疑問をもたらすだろう。アメリカは同盟諸国の核兵器製造を容認するのか? 特に岸田文雄内閣は軍事費の大幅増を約束しており、同時に2050年までに約2000万人(約17%)の日本の人口が減少すると予想され、大規模な軍備を整えることが難しくなっているため、韓国の原爆は日本国内で議論を引き起こすことは必至であろう。

拡大抑止を止めれば、金正恩がアメリカ本土を人質(hostage)に取ることはできなくなる。北朝鮮以外の国にも利点がある。北京は、軍事的に領有権を主張する際に、これまでとは異なるリスク計算に直面することになる。台湾への核技術移転も考えられる。ただし、中国のアメリカへの先制攻撃を防ぐために、アメリカが直接兵器を台湾に提供しなければならなくなるかもしれない。

しかしながら、このような政策の欠点も明らかである。核兵器が増えれば、事故(accidents)や漏えい(leaks)、脅威(threats)の機会が増え、戦争が起きれば事態が悪化する可能性がある。中国は核開発を加速させることで対抗するかもしれない。北朝鮮は、核兵器の制限に関する交渉に消極的になるだろうが、いずれにしても交渉には応じないかもしれない。アメリカが核武装した北朝鮮と対峙することを望まないのであれば、核武装したイランやロシアと戦争するリスクを冒すだろうか。他の同盟諸国も核武装の選択肢を検討するかもしれない。

しかし、友好諸国への核拡散(friendly proliferation)を許す、あるいは助長する可能性はもはや否定できない。特に韓国は、ワシントンの承認なしに核武装を進めることを決定する可能性がある。もしアメリカがイスラエルへの制裁を望まず、インドとパキスタンへの処罰を諦め、北朝鮮を阻止できなかったら、ソウルやおそらく東京の核開発を阻止できるのだろうか? そうすることの代償は見合うのだろうか? そうすることは可能なのだろうか? アメリカは、特に中国を封じ込めようとしている間は、同盟を解消したり、制裁を課したりすることはないだろう。

長年にわたり、同盟諸国の核武装を認めることは考えられなかった。それゆえ、韓国と台湾の核開発に対してアメリカは圧力をかけてきた。しかし、それは北朝鮮が実質的な核保有国になる前のことである。アジアにおける拡大抑止力は、アメリカ国民にとってそれほどリスクにはならない。韓国のために全てを賭ける覚悟がない限り、アメリカの政策立案者たちは、これまで考えられなかったようなこと、つまり韓国の各爆弾所有について考えなければならない。

※ダグ・バンドウ:ケイト―研究所上級研究員。ロナルド・レーガン大統領の特別補佐官を務めた。複数の著作があり、最新作は『仕掛け線:変化した世界における韓国とアメリカ外交政策(Tripwire: Korea and U.S. Foreign Policy in a Changed World)』である。

(貼り付け終わり)

(終わり)

bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 「日本はアメリカ様が中国、ロシア、北朝鮮に対抗する際の礎石(cornerstone)でございますので、いかようにもお使いくださいませ」と岸田文雄首相がホワイトハウスにまで伺候して、ジョー・バイデン米大統領に尻尾を振りに行った。属国日本の奴隷頭、アメリカ様にお取次ぎをする現地人の代表が日本国首相である。バイデンにとって日本の岸田文雄首相とウクライナのヴォロディミール・ゼレンスキー大統領は共に、対中、対ロシアのための「礎石」と表向きには言うだろうが、本音を言えば「捨石(sacrificed stone)」である。バイデン大統領に「肩を抱かれて」何かを囁かれるのは、属国の奴隷頭にとっては「厚遇」ということになるようだ。

kishidafumiojoebiden511
 volodymyrzelenskyjoebiden511

 「中国の脅威に対抗する」というお題目を唱えながら、日本は軍拡の途を走らされることになった。世界を見てみれば、西側世界(the West)と呼ばれる、西側先進諸国が異口同音に「ロシア・中国・北朝鮮の脅威」を声高に叫ぶようになり、軍拡、軍事費増大の大義名分にしている。日本の動きもその一環でしかない。西側諸国だ、先進諸国だと威張ってみても、その実態はアメリカの属国の集まりで、奴隷たち(各国の国民)の待遇が多少違う程度のことだ。日本が最低ランクの扱われ方をしている。岸田内閣を取り仕切っている木原誠二内閣官房副長官が不良を気取る中学生のように、やさぐれてしまうのは無理のないところだ(あれで咥えタバコでもしていたらもっと良かったが)。

kishidafumiokiharaseijiwhitehouse511

 私たちは日本の現状をまずは正しく理解することだ。「日本は立派な国だ」という考えを捨てて、情勢を見てみることだ(生活レヴェルでそういう考えを持つのはまだ良いけれど)。そして、西側諸国だ、立派だ立派だという掛け声に騙されないこと、惑わされないことだ。「日本がアメリカの手先、先兵となって、中国やロシアとぶつかるように仕向けられて、人命が損なわれ、生活にも大きな悪影響が出るのではないか」という視点を持つことが重要だ。

 同盟関係は相手を利用するためのものだ。最近やけに日本を持ち上げるような言説が見られ、ヨーロッパの国々と軍事関連で関係を深めているなぁと少し勘の鋭い人々なら気づいているだろう。これは危険な兆候である。日本の国益のためには戦争を起こさないこと、戦争に巻き込まれないことが何よりも重要だ。

(貼り付けはじめ)

日本は東京を中国、ロシアに対する安全保障の米国の基軸として売り込む(Japan sells Tokyo as US linchpin of security against China, Russia

ラウラ・ケリー筆

2023年1月13日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/3812858-japan-sells-tokyo-as-us-linchpin-of-security-against-china-russia/

日本の岸田文雄首相がジョー・バイデン大統領を訪問したのは、東京が東半球の安全保障の基軸(linchpin)であり、中国や北朝鮮の侵略に対する防波堤(bulwark)であることを売り込むためであった。

これは、島国である日本にとって歴史的な大きな変化の一部であり、第二次世界大戦後に自らに定めた平和主義政策(pacifist policy)を後退させ、軍備を拡大することに関与するようになった。

日本はまた、ウクライナ戦争でロシアに対する制裁に加わったが、キエフに決定的な援助は行っていない。

米外交問題評議会アジア太平洋研究部門上級研究員シーラ・スミスは、「日本は、戦後の自国の軍事に関してためらいを持つ(hesitancy about its military)という型から本当に抜け出した」と述べている。

スミスは更に「ある意味で、国家運営の矢の一つとして軍事力の必要性をためらわない新しい日本が世界の舞台に出ているのだ」と語った。

金曜日にホワイトハウスの大統領執務室において、バイデン大統領は、岸田首相のワシントン訪問を日米同盟にとって「非常に重要な瞬間(remarkable moment)」であると述べた。 

バイデン大統領は「これほどまでに日米両国が緊密な関係にあった時期はなかったと思う」と述べた。

バイデンは続けて「はっきりさせておきたい。アメリカは日米同盟に、そしてより重要なことは、日本の防衛に、完全に、徹底的に、完全に関与する」と語った。

岸田首相は金曜日、日米両国は「最近の歴史の中で最も困難で複雑な安全保障環境に直面している」と述べた。

今後5年間で防衛費を倍増させるという日本の言質(commitment)は、ワシントンで広く歓迎され、東京はバイデン政権から具体的な利益を得て歩んでいる。

バイデン政権の複数の高官は、高度な情報収集や監視などの能力向上で日本駐留のアメリカ軍を強化すると述べた。日米両国はまた、宇宙やサイバーセキュリティをカヴァーするために相互防衛(mutual defense)の約束を拡大している。

また、バイデン政権は、東京が飛来するミサイルによる攻撃から自国を守り、北朝鮮や中国などの侵略者に対して攻撃を仕掛けることができるよう、反撃能力(counterstrike capabilities)を開発するという日本の決断を支持している。

日本は、中国の軍拡を東京への脅威と認識し、ロシアのウクライナ侵攻がインド太平洋地域に波及する可能性があると見ている。

日本政府は2022年12月に発表した国家防衛戦略で、「ロシアのウクライナへの侵攻が証明するように、日本もメンバーである国際社会は深刻な課題に直面しており、新たな危機に陥っている」と書いている。

この国家防衛戦略では続けて、「将来、インド太平洋地域、特に東アジア地域で、戦後の安定した国際秩序の基盤を揺るがすような重大な出来事が起こる可能性を排除することはできない」とも付け加えられている。

日本はアメリカとヨーロッパの対ロシア制裁に加わり、キエフに人道的・防衛的支援を送ってきた。

2022年6月にマドリッドで開催されたNATO首脳会議では、日本を招待するという前例のない異例の措置が取られた。

新アメリカ安全保障センターのインド太平洋安全保障プログラム上級研究員のジェイコブ・ストークスは、日本の防衛政策と日米同盟において「極めて重要な時期(an incredibly important time)」であると語っている。

ストークスは「北東アジアにおける安全保障環境が非常に厳しくなっていることを反映し、日本のアプローチに根本的な変化が起きている。もちろん、中国からの挑戦もあるが、北朝鮮やロシアからの脅威も存在する」と述べた。

ストークスは「アメリカの戦略的観点からすると、日本はこの地域との関わりにおいて、まさに礎石(cornerstone)の国である。また、インド太平洋地域におけるアメリカの最も重要な国家関係を持つ国が日本であることは間違いない」と述べた。

岸田首相は、フランス、イタリア、イギリス、カナダのG7諸国を訪問して、5カ国訪問の最終目的地としてワシントンに到着した。

日本は2023年にG7の議長国を務め、2024年5月に広島で首脳会談を主催する予定だ。広島は、アメリカによる最初の原爆投下の場所だ。日本はまた、2024年1月の国連安保理の議長国でもある。国連安全保障理事会の非常任理事国であり、議長国として2年間の任期を務めている。

東京はこれら2つの場所を利用して、核兵器の軍縮(disarmament)と不拡散(nonproliferation)を求める声を高めたい意向だ。こうした動きは、ロシアのウラジミール・プーティン大統領がウクライナで核兵器を使用すると脅し、中国が核兵器の備蓄を増やし、北朝鮮が核兵器実験の可能性の下地を作っている状況の中でそれに対処するためだ。

外交問題評議会のスミスは「日本は、核軍縮と核兵器使用のリスクを軽減する必要性を強く感じている」と述べている。

東京はこの主張と軍拡(military expansion)の追求のバランスを取っている。水曜日にイギリスと防衛協定に調印し、アメリカとヨーロッパの同盟諸国が定義する「ルールに基づく(rule-based)」国際・経済秩序の防衛と完全に連携している。

スミスは続けて「インド太平洋地域の同盟国、とりわけ日本が、ヨーロッパの同盟諸国とこれまでとは全く異なる形で連携していることは、興味深い認識だと思う。そしてそれは、やはりプーティンのせいだ」と語った。

スミスは「日本が先頭になって、ヨーロッパの同盟諸国とインド太平洋の同盟諸国から、戦後秩序に対する挑戦の瞬間であるという、非常に似たような言葉が出てくるようになった」と述べた。

バイデン政権と日本が完全に一致していない分野の一つは、日本が地域貿易協定(正式名称は環太平洋パートナーシップに関する包括的および進歩的協定[Comprehensive and Progressive Agreement for Trans-Pacific Partnership]CPTPP)に参加することを求めたのに、アメリカが応じないことである。

ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン=ピエール報道官は金曜日に、「CPTPPに関しては、私たちが検討しているオプションではない」と語った。ジャン=ピエール報道官は、アメリカは2022年5月に開始されたイニシアチヴであるインド太平洋経済枠組(Indo-Pacific Economic Framework)に焦点を当てていると述べた。

CPTPPは、オバマ政権時代の環太平洋パートナーシップ(Trans Pacific PartnershipTPP)の加盟11カ国によって形成された自由貿易協定である。ドナルド・トランプ前米大統領は2017年の就任初日にTPPからアメリカを離脱させた。

イギリスはCPTPPへの参加を目前にしており、中国と台湾はともに加盟を申請している。スミスは、「日本はCPTPPへの加盟を追求する中国に対する防波堤として、アメリカの加盟を強く望んでいる」と述べた。

スミスは次のように述べている。「中国は、その経済力を使って、CPTPPの他の加盟諸国に対して、中国を参加させるのも悪くないと説得し始めるのではないかという懸念が存在する。そして、この地域が求めているのは、カウンターバランス(counterbalance)だと私は考えている。人々は口に出しては言わないかもしれないが、アメリカの中国に対するカウンターバランスは、まさにこのことなのである」。

(貼り付け終わり)

(終わり)

bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 アメリカは冷戦期以降、世界において、2つの大きな地域的非常事態(two major regional contingencytwo-MRC)に即応できるようにする戦略を採用している。簡単に言えば、世界のどこかで2つの大きな戦争が起きてもそれらに対応し、2つの戦争を同時に戦って勝つことができるようにするというものだ。下記の論稿では、「アメリカ軍は連戦気においては、2つの大きな戦争と1つの小さな戦争を同時に戦って勝てると主張していた」ということだ。そのためにアメリカ軍の能力を常に世界最大、最強にしていくということがこれまで当たり前だった。

 しかし、ドナルド・トランプ前大統領が当選して風向きが変わった。世界各地に駐留するアメリカ軍の撤退とNATOをはじめとする同盟諸国の防衛費の引き上げを求める流れになった。「もうアメリカはそこまでのことはできない」ということになった。日本の防衛予算をGDP2%まで上昇させよ(これまでは1%以内ということになってきた)という動きはこのアメリカの動きに連動している。トランプ政権がこうした要求を出して、バイデン政権になっても継続している。アメリカにしてみれば、軍需産業の売上が上がることだし、結構なことだということになる。

 アメリカ軍は既に2つの大きな戦争を同時に戦うことはできない。第二次世界大戦の時のようにヨーロッパとアジアで物量と大量の兵員で押し込んで敵を屈服させるということはできない。1つの戦争だけならばまだ戦えるが、それも厳しいということになる。現在のウクライナ戦争は、アメリカの戦費と武器によって戦われているものであり、アメリカ・ウクライナ連合軍と言っても良いだろうが、国土が荒廃し、将兵がどんどん死んでいくというのはウクライナばかりだ。武器がどんどん消費され儲かるのは軍需産業ということになる。ただ、アメリカ軍は自軍の貯蔵から武器を供与しているが、その補充が間に合っていないということが起きているようだ。

 アメリカ軍が懸念すべき地域としては、東アジア(中国と台湾、朝鮮半島)、中東(イランとイスラエル)、ウクライナ(対ロシア)がある。これらの地域で危機が起きた場合に、アメリカ軍は即応することはできないと下記論稿で述べられている。そのため、同盟諸国に対し防衛費の増額を求めている。そうした中で、ウクライナ戦争が起きた。これを「渡りに船」と各国は防衛費を増額している。防衛費ということになると、不思議なことにジャンジャンお手盛り、「財源は?」などと言う質問ができないようになっている。これは多くの国でも起きている。

 これだけでもアメリカ一極集中の時代は終わりということになる。他の国を巻き込むということになる。日本はどこまでお付き合いするかを決めておかねば、いつの間にか最前線でアメリカの武器を持って、日本の防衛以外の外国での戦争を戦わされることになっている可能性もある。そうした馬鹿げたことにならないように願うばかりだが、どうも雲行きは怪しい。

(貼り付けはじめ)

アメリカは4正面戦争を戦うことが可能なのだろうか? それは現在では不可能だ(Could the US fight a four-front war? Not today

レオナード・ホックバーグ、マイケル・ホックバーグ筆

2021年6月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/national-security/556666-could-the-us-fight-a-four-front-war-not-today/

ジョー・バイデン大統領がイラン核合意の再交渉を模索する一方で、イランのテロリストの代理人であるハマスが、アメリカの同盟国であるイスラエルに戦争を仕掛けてきた。民主党の一部の進歩主義的な人々が、政治的正しさという祭壇の上でイスラエルを犠牲にすることを主張しても、外交政策の専門家たちは、アメリカが信頼性を保つために同盟諸国を守る必要があることを認識している。ハマスの抑制と引き換えに核交渉でイランをなだめる試みは、チグリス・ユーフラテス川流域からシリア、レバノン、ガザを通る三日月地帯の支配を目指すイランの長期戦略に資することになる。

地政学的分析の祖といわれるハルフォード・マッキンダーは、『民主政治体制の理想と現実』(1919年)の中で、スエズ運河を支配するイギリスにとって聖なる土地が重要であることを強調した。また、地政学的な観点から、シベリアに鉄道を敷設すれば、ランドパワーが単独または同盟を組んでユーラシア大陸に資源を動員し、シーパワーの覇権に対抗することができることを強調した。2度の世界大戦とその後の冷戦は、マッキンダーの言う「ハートランド」を支配しようとする勢力が、ユーラシア大陸沿岸の国民国家を支配することを阻止するために行われたのである。

今日、マッキンダーの地政学的悪夢が現実のものとなりつつあるように思われる。ロシア、中国、イランという3つの独裁政権が北朝鮮などと連携してマッキンダーのハートランドを占め、ヨーロッパ、インド、極東の自由主義的民主制体制諸国家に大きな影響力を行使している。中国は、「一帯一路」構想の一環として、ユーラシア大陸を経済的、文化的、軍事的に結びつけている。この脅威の領土的範囲は、西はバルト海と黒海から、南シナ海、台湾海峡、東シナ海、ベーリング海にまで及んでいる。

アメリカと同盟諸国は、ユーラシア大陸の環太平洋地域周辺にある複数の紛争地点に直面している。ロシアはクリミア征服を強化するため、ウクライナに脅威を与え続けている。アメリカはウクライナが核兵器を放棄した際、1994年のブダペスト・メモランダムでウクライナの領土保全を保証した。ロシアはその保証の価値の低さを雄弁に物語っている。一方、ロシアはNATO加盟国であるバルト3国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)にも脅威を与えている。NATO加盟国への侵攻が成功すればアメリカの信用は失墜する。

中国は、香港が独立を保ってきた「一国二制度」の原則を否定し、習近平指導者は、必要なら武力で台湾を中国に編入すると宣言している。中国は、台湾を侵略または封鎖する能力を構築しており、先端エレクトロニクスや半導体を台湾に依存し、太平洋における中国の野心を封じ込める港としてアメリカを脅かしている。東シナ海では、中国は日本の尖閣諸島の領有権を主張し、南シナ海では、重要な航路の主権を主張するために人工島を建設している。中国は現在、全ての海洋近隣諸国を脅かしており、ブータンやインドなど陸地の近隣諸国への侵略を始めている。チベットと香港は征服され、占領された領土である。

ならず者的な独裁体制諸国家は脅威を増している。イランはイエメンの反政府勢力フーシを支援し、ペルシア湾岸諸国とイラクのシーア派の不満を煽り、ヒズボラを通じてレバノンとシリアを支配し、ホルムズ湾を通る船舶を脅している。北朝鮮は韓国に対して通常兵器の脅威を与え、その核開発計画はアメリカを標的としている。

上海協力機構(SCO)は、中国が主導し、ロシアが追随する同盟であり、マッキンダーのハートランドを占める独裁的な大国の多くを結び付けている。アメリカはこの30年ほどで初めて、中国という独裁的な競争者と敵対することになった。中国の軍事費は指数関数的な上昇を続けているが、NATOの防衛費は横ばいである。敵の裏庭で戦争をして勝つには、敵が最も強く、私たちが最も弱いところで戦うことが必要である。

冷戦の最盛期、アメリカは2つの大きな戦争と1つの小さな戦争を戦うことができると主張していた。しかし、その軍事力は、敵対国の軍事力に比べ、徐々に低下している。軍事力の低下を示す一つの重要な指標は、アメリカの海軍艦隊の規模である。レーガン政権時代、米国は600隻の海軍を維持することを目指した。レーガン政権時代、アメリカは600隻の海軍を維持しようとしたが、それ以来、アメリカの海軍艦隊の規模は劇的に縮小している。セス・クロプシーによれば、今日、「アメリカ海軍は101隻の艦船を世界中に展開している。アメリカ海軍の艦隊全体では297隻に過ぎない」という。中国沿岸の課題に対応するための艦艇はもちろん、ユーラシア大陸の複数の紛争地点での侵略を抑止するための艦艇も十分ではない。近い将来、中国が台湾への侵攻を表明しているにもかかわらず、アメリカはアジア太平洋地域の第7艦隊の一部として配備された空母を持たなくなるだろう。

アメリカが直面する危機を評価する上で、国家安全保障の専門家たちはアメリカに敵対する国々が協調して行動する可能性を考慮しなければならない。もしアメリカと同盟諸国が、ウクライナ、台湾、イスラエルに対する4正面同時戦争に直面し、さらに北朝鮮が韓国を攻撃し、核抑止力を活用し、イランがホルムズ海峡を封鎖したらどうだろう。このような攻撃は、おそらくアメリカの金融・物理インフラへのサイバー攻撃と組み合わされるだろう。

アメリカはこのような同時多発的な挑戦に対応する軍事能力を有しているのだろうか? 同盟諸国を守り、条約上の約束を守るために核兵器を使用する準備はできているのだろうか? 厳しい選択を迫られた場合、アメリカはこれらの紛争のどれを優先させるか? 多面戦争を回避するためには、アメリカは同時に複数の場所で通常兵器を使った紛争を戦い、勝利する準備を整え、同盟国の自衛能力を強化するために投資しなければならない。

アメリカの国家安全保障分野のアナリストたちは、あまりにも長い間、マッキンダーの悪夢を生み出してきた地政学を無視してきた。権威主義的な諸大国は、共通の大義を見出し、行動を調整するという強い歴史を持っている。独裁者たちは、立法府の議論なしに決定を下すという贅沢さと呪いを持っている。もしアメリカが、中国、ロシア、イラン、北朝鮮という独裁諸国家枢軸による協調行動を抑止できなければ、これらの大国は必ずや共通の原因を見つけ、多面的な戦争に発展するだろう。

※レオナード・ホックバーグ:「マッキンダー・フォーラム・US」のコーディネイター。外交政策研究所上級研究員。スタンフォード大学をはじめ複数の高等教育機関で教鞭を執った退職教授。彼はまたフーヴァー研究所研究員に任命された。彼は、「ストラットフォー」の前身「ストラティジック・フォーキャスティング・Inc」を共同創設した。

※マイケル・ホックバーグ:物理学者。半導体製造分野と電気通信分野で4つの成功したスタートアップ企業を創設した元大学教授。それらの企業の中には2019年にシスコが買収したラクステラ、2020年にノキアに買収されたエレニオンがある。シンガポール(NRF Fellowship) aとアメリカ(PECASE)で若手科学者にとっての最高賞を受賞。

(貼り付け終わり)

(終わり)

※6月28日には、副島先生のウクライナ戦争に関する最新分析『プーチンを罠に嵌め、策略に陥れた英米ディープ・ステイトはウクライナ戦争を第3次世界大戦にする』が発売になります。


bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 私が拙著『アメリカ政治の秘密』『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』で取り上げたジョー・バイデン政権のキーパーソンであるジェイク・サリヴァン国家安全保障問題担当大統領補佐官が中国の楊潔篪外交部長とルクセンブルクで4時間以上にわたり会談を持ったというニューズが報道された。このブログでも繰り返し紹介しているが、「西側世界対それ以外の世界(the West vs. the Rest)」という二分された世界において、米中はそれぞれの勢力のリーダーということになる。米中両国が世界を管理する「G2Group of Two)」体制が当面の世界の安定にとって重要である。

 バイデン政権の高官が会談の様子を述べているが、ジェイク・サリヴァンからは「台湾問題について、アメリカは“一つの中国”政策を維持すると繰り返し述べながら、中国の台湾に対する姿勢やウクライナ戦争に関する姿勢を批判した」ということだ。中国側からのリアクションについて言及はないが、相当激しい応酬が行われたことが予想される。

ウクライナ戦争は対ロシア封じ込めのためのEUNATOの東方拡大が招いた悲劇であるが、それを敷衍するならば、クアッド(Quad)やAUKUS(アメリカ、イギリス、オーストラリアの軍事同盟、日本は参加拒否)といった対中封じ込めの動きもまた悲劇を招く可能性がある。従って、ここはアメリカとしても慎重に事を運ばねばならないし、その点は中国も同様だ。あくまでも「米中間競争を管理する」ということでいかねばならない。

 日本はこの二つの勢力のはざまに位置する。両方と良好な関係を維持する必要がある。どちらかに偏る必要はないし、それは不可能だ。戦後から現在までアメリカの属国であるが、この状態でいることを当然のことと考えずに常にその先はどうなるかということを考えねばならないが、戦後世界体制が変化していく中で、これから先のことをより真剣に考えばならなくなるだろう。

(貼り付けはじめ)

ルクセンブルクでバイデン政権高官が4時間以上にわたり中国のトップ高官と会談(Biden official meets with China’s top diplomat for four hours in Luxembourg

モーガン・チャルファント筆

2022年6月13日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/defense/3521788-biden-official-meets-with-chinas-top-diplomat-for-four-hours-in-luxembourg/

国家安全保障問題担当大統領補佐官ジェイク・サリヴァンは月曜日、ルクセンブルクで4時間以上にわたって中国のトップ外交官である楊潔篪外交部長と会談を持った。バイデン政権のある幹部によると、両者は様々な議題について討論を行ったということだ。

バイデン政権幹部は会談について次のように語った。サリヴァンは、バイデン政権が「一つの中国」政策を堅持すると繰り返し述べた。また、中国の台湾海峡における「強制的かつ攻撃的な行動」についての懸念を表明した。更にはウクライナ戦争においてロシアを援助していることに対して警告を発した。

この高官は「両者は米中関係に対する評価を共有し、それぞれが両国の間の力学をどう見ているかについての意見交換も行った。この会談を率直で、深く、実質的で、生産的であった」と述べた。

サリヴァンはまた、最近のミサイル発射を受けて北朝鮮に新たな制裁を科すとした国連安全保障理事会でのアメリカの決議案に対して、中国が最近拒否権を行使したことについても懸念を表明した。

この高官は「ジェイクは北朝鮮に関しては米国と中国が協力すべき分野であることを明確にした」とも述べた。

今回の会談は、ロイド・オースティン国防長官がシンガポールで中国の魏鳳和国防部長と会談し、台湾に対する攻撃的な行動に対して北京に警告した数日後のことだった。

魏国防部長はその後、シンガポールで開催されたシャングリラ対話での公式発言でアメリカを批判し、アメリカが中国を「中傷」していると非難し、対立を避けるよう警告を発した。 

バイデン大統領は最近、大統領就任後初めてアジアを訪問し、インド太平洋地域におけるアメリカの経済的関与の指針となる新たな枠組を発表したが、これは中国の影響力拡大に対抗するための努力と広く受け止められている。

アジア諸国歴訪中、バイデンは台湾を軍事的に守ることを約束し、アメリカの政策転換を示唆した。しかし、ホワイトハウスはすぐにこれを明確に否定しようと躍起になった。

ホワイトハウスは、今回のサリヴァンと楊潔篪の会談を、米中間の競争を「責任を持って」管理するための政権の幅広い努力の一環と位置づけた。

ホワイトハウスは声明を発表し、その中で「サリヴァン氏は、米中間の競争を管理するために、開かれたコミュニケーションラインを維持することの重要性を強調した」と述べた。

サリヴァンが最後に楊潔篪と会談を持ったのは5月18日のことだった。両者は3月にもローマで会談し、サリヴァンは中国がウクライナ侵攻の初期にロシアと連携していることに懸念を示した。

3月の会談の前に、バイデン大統領と中国の習近平国家主席がヴェデオ会談を行い、アメリカ大統領は中国に対し、もしロシアを援助するようなことがあれば深刻な事態を招くことになると警告を発した。

ホワイトハウスが再びバイデン・習近平会談の計画を立てているかどうかは不明である。バイデン政権のある高官は、現時点では「具体的なことは何も計画していない」と答えたが、会談の可能性についてはドアを開けたままにしているとも語った。

ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官はその後記者団に対し、バイデンと習近平の今後の会談は予定されていないと述べたが、バイデン政権は「中国との開かれたコミュニケーションラインを維持し続ける」とも述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

※6月28日には、副島先生のウクライナ戦争に関する最新分析『プーチンを罠に嵌め、策略に陥れた英米ディープ・ステイトはウクライナ戦争を第3次世界大戦にする』が発売になります。


bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ