古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。よろしくお願いします。

タグ:国務省

 古村治彦(ふるむらはるひこ)です。

 

 ヒラリーの側近中の側近、「第二の娘」とまで呼ばれるフーマ・アベディンの別居中の夫アンソニー・ウェイナー元連邦下院議員のノート型パソコンに残っていた65万通のEメールの新たな調査が始まっています。元々は、ウェイナーのわいせつな内容のメッセージを15歳の女性に送ったという容疑の捜査の過程で押収されたEメールの中に、フーマ・アベディンのEメールも残っていたということで、裁判所からの捜査許諾を受けて、ヒラリーの私的Eメールサーヴァー使用の事件の証拠として捜査することになりました。

 

 アベディンは「夫のパソコンにどうして自分のEメールが残っていたのか、皆目見当がつかない」と発言しているそうです。普通に考えれば、自宅にあるノート型パソコンを2人で一緒に使っていたということだろうと思います。ヒラリーが国務長官在任時、アベディンは、首席補佐官となりましたが、妊娠が分かったので、産休(マタニティ・リーヴ、噺は変わりますが、産休、育休という言葉は休むという言葉が入っていてあまり実態にそぐわないということ感じがあり別の言葉が生み出されるべきではないかと思います)のために、国務省に出勤せずに自宅で仕事をしていたとなると、ヒラリーのスケジュール調整などのやり取りをしていたことは当然考えられます。

 

問題はその中で、国家機密情報をやり取りしていたかどうかということですが、それを示すEメールが見つかったから、FBIのコミー長官も動かざるを得なくなったということになると、フーマ・アベディンの逮捕の可能性は高いということになります。夫アンソニー・ウェイナーは、この件では全く関係ないでしょうが、未成年にわいせつな画像を送った件では起訴されることになるでしょう。

 

 選挙の投開票日までに何か大きな進展はないでしょうが、選挙後に大きな火種として残ることになります。万一、ヒラリーが当選した後も華々しい船出とはなりそうにありません。大統領就任式は2017年1月ですから、それまでの数カ月で事件に動きがあれれば、最悪の大統領就任式となるでしょう。ヒラリーの当選、大統領就任に反対する人々もワシントンに集まり、小競り合いなど暴力事件に発展する可能性もあります。

 

(貼り付けはじめ)

 

アベディンはウェイナーのノート型パソコンに自分のEメールが残っていたのがどうしてか分からないと語る(Abedin says she doesn't know how her emails ended up on Weiner's laptop: report

 

レベッカ・サヴランスキー筆

2016年10月31日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/303540-abedin-says-she-doesnt-know-how-her-emails-ended-up-on

 

ヒラリー・クリントンの長年の側近フーマ・アベディンは同僚たちに対して、別居中の配偶者のノート型パソコンにどうして自分のEメールがあったのか全く分からないと語った、と『ポリティコ』誌が報じた。

 

ポリティコ誌の記事によると、アベディンは、FBIがアンソニー・ウェイナー元連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)所有のノート型パソコンから彼女のEメールを見つけたことを知り、驚愕したと語った、と語った。

 

先週金曜日、ジェイムズ・コミーFBI長官は連邦議会に書簡に送り、その中で、ヒラリーの国務長官在任中の私的Eメールサーヴァーの捜査に「関連する」と思われる新たなEメールの調査を行うと述べた。アベディンのコメントはこのニュースの後に出た。

 

ウェイナーはインターネット上で15歳の女性と関係を結んだ容疑で全く別の捜査を受けており、新たなEメールはその捜査過程で発見された。

 

日曜日、FBIは、ウェイナーに対する捜査に関連するノート型パソコンから新たに発見したEメールを調査する許可を得たというニュースが出た。

 

選挙の投開票日の約1週間前になっての新たなEメールの調査が行われることになって、政治の世界は荒らしの直撃を受けたような状態になっている。

 

民主党とヒラリーの側近たちは、新たに発見したEメールの重要性についてもっと詳細な情報を公開するようにFBIに求めている。エリック・ホルダー前司法長官は日曜日にある新聞に論説記事を発表し、その中でコミー長官の書簡送付の決定を非難し、コミーは間違いを犯したと述べた。

 

民主党連邦上院院内総務ハリー・リード連邦上院議員(ネヴァダ州選出、民主党)は、コミーは書簡を送るという決定をしたことについて法律違反をしていることになると語った。

ヒラリー選対のメンバーはコミーの書簡が前代未聞のことだと異口同音に主張している。

 

一方、共和党大統領選挙候補者ドナルド・トランプの側近たちは、民主党のヒラリーを攻撃しようとして、新しい情報を利用している。

 

発見されたEメールの重要性については明確になっていない。

 

日曜日、ヒラリー選対のジョン・ポデスタ委員長は、アベディンはFBIの捜査に十分に協力していると語っている。

 

ポデスタはCNNの「ステイト・オブ・ザ・ユニオン」に出演し、「アベディンは現在マスコミが報道して私たちが見聞きしていること以上のことは知らないと思う」と語った。

 

ポデスタは続けて次のように語った。「適切な当局がフーマ・アベディンに質問するだろう。彼らは彼女に質問するだろう。アベディンは捜査に誠心誠意協力するだろう」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)









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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙は、民主党のヒラリー・クリントンが共和党のドナルド・トランプをリードしています。現在のところ、ヒラリーが選挙人では360名(選挙人全体538名の3分の2)近くを獲得するという予測になっています。

 

 それではヒラリーが盤石かというと、そんなことはありません。ヒラリーにはベンガジ事件とEメール問題という2つの問題に加えて、クリントン家(ビル、ヒラリー、娘のチェルシー)が運営するクリントン財団と国務省との間の不適切な関係についての疑惑も出てきました。

 

 こうした疑惑に対して、連邦政府の捜査機関である連邦捜査局(FBI)と起訴を行う機関である司法省に対する共和党からの批判と圧力が強まっています。

 

 ヒラリー・クリントンは2014年12月に自分が使っていたEメールサーヴァーに残っていた30000通のEメールを国務省に提出しました。これらのEメールは機密扱いのものを除いて公開されています。

 

 現在は、FBIが捜査の過程で復元した、消去されたEメール30000通が焦点になっています。これらもまた国務省に提供されています。この復元された30000通のEメールに関しては、情報公開法に基づいて裁判が起こされており、そのために少しずつ公開されていくようですが、今は、国務省が1通1通調査し、分析しているということになっています。

 

これらのEメールの調査によって、ヒラリーが宣誓した後に議会証言で述べたことと齟齬があれば、それは偽証(perjury)となります。アメリカでは宣誓後の発言に事実と異なる内容があれば、嘘をついた、偽証をしたということになって、誰でも逮捕されます。

 

 連邦議会共和党はこの偽証罪による逮捕、もしくはそれをちらつかせてのゆさぶりを狙っているようです。

 

 ヒラリーにとっては投開票日まで息を抜くことの出来ない日々が続きます。

 

(貼り付けはじめ)

 

アサンジ:司法省がクリントンのために「新しい基準を設定した」と発言(Assange: DOJ set ‘new standard’ for Clinton

 

マーク・ヘンシュ筆

2016年8月15日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/291526-assange-doj-set-new-standard-for-clinton

 

ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジは、司法省がヒラリー・クリントンに対する疑惑捜査について新しい基準を設けたと発言した。

 

月曜日のCNNの番組「ザ・リード」に出演したアサンジは次のように発言した。「私たちのワシントンにいる弁護士たちが明日、ロレッタ・リンチ司法長官宛てに手紙を送付します。その内容は、リンチ長官に対して、ウィキリークスに対して国家安全保障の面と刑事犯罪の面から6年にわたって捜査を行われ、いまだに打ち切られていない、その理由を質すものです。この捜査が継続されている理由、私が政治的な亡命を続けていることです」。

 

アサンジは続けて、「司法省はヒラリー・クリントンの件を打ち切るために新しい基準を設定したように見えます。ヒラリー・クリントンに対する捜査は1年で打ち切りとなりました」と語った。

 

「ヒラリー・クリントンに対する捜査は打ち切られ、ウィキリークスに対する捜査は続行中。ウィキリークスに対する“法執行手続きが未決定”なのはどうしてでしょうか?これは大きな問題です」。

 

アサンジは、司法省によるウィキリークスに対する捜査と民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンに対する捜査を比較してみせた。

アサンジは司法省のヒラリーに対する調査について「(FBI長官の)ジェイムズ・コミーはヒラリーたちが国家安全保障を損なう意図があったと証明することが出来ないと主張しました。その結果として司法省は起訴しなかったんです。"私たちに対する捜査では、私たちに対する犯罪を行った疑惑など存在しないのです。私たちは情報を人々に向かって公開したこと以外は何もしていないのですよ」と語った。

 

「アメリカ政府は2013年の宣誓証言の中で、私たちが行った情報公開によって誰も傷つけられていないことを認めています。誰かを害するという意図がないこと、誰も酷く傷つけられてはいないということは明らかです」。

 

アサンジは、ヒラリー選対が、アサンジにはアメリカ国籍がないことを強調してウィキリークスの信頼性を低下させようとしているとも述べた。

 

「彼らは何かに酷く怯えているんでしょう。私たちは世界各国で様々な活動を行っています。私たちにはアメリカ駐在のスタッフがいます。そして、どこの国にもスタッフはいるんです」。

 

「繰り返しになりますが、ヒラリー陣営は、民主党全国委員会の幹部4名、その中には委員長のデビー・ワッサーマン=シュルツも含まれますが、彼らが辞任するに至った情報公開から人々の関心を逸らさせようとしています。」

 

ウィキリークスは2016年7月後半に20000通の民主党全国委員会のEメール(2016年1月後半から5月後半まで)を公開した。

 

Eメールの中には、民主党全国委員会の幹部たちは民主党の予備選挙でヒラリーのライヴァルとなったバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)を妨害しようと計画するような内容のものが含まれていた。

 

アサンジは今月初め、ウィキリークスはEメールの公開はヒラリーの選挙運動を妨害する意図で行ったものではないと述べた。

 

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共和党がヒラリー・クリントンを偽証罪で告訴する準備をしている(GOP lays out case for charging Clinton with perjury

 

ジュリアン・ハッテム筆

2016年8月15日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/national-security/291494-gop-lays-out-case-for-charging-clinton-with-perjury

 

連邦下院共和党の幹部2人が月曜日、民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンを偽証罪で捜査をするために司法省に詳細な命令を行うための計画を持っている。

 

1月以上前に、共和党の下院議員たちは初めて、ヒラリー・クリントンが宣誓証言の中で事実ではないことを述べたという疑いがあるので調査をして欲しいと司法省に依頼した。連邦下院の司法委員会と監査委員会の委員長(それぞれ共和党所属)は、連邦検事に対して、ヒラリーが国務省で彼女のEエールをセットアップしたことに関して議会に対して虚偽の証言を行ったと確信していると伝えた。

 

連邦下院ベンガジ問題特別委員会での長時間にわたった証言の中で、4つの場面で、前国務長官ヒラリー・クリントンの発言が、FBIがヒラリーの私的なEメールサーヴァーについて発見した事実と合致しないと下院議員たちは主張している。

 

ボブ・グッドラテ連邦下院議員(ヴァージニア州選出、共和党)とジェイソン・チャフェッツ連邦下院議員(ユタ州選出、共和党)は、ワシントン・コロンビア特別区連邦検事チャニング・フィリップスに次のように語った。 グッドラテは司法委員会の委員長、チャフェッツは監査委員会の委員長をそれぞれ務めている。「FBIの発見した事実とヒラリー・クリントン前国務長官の宣誓証言で合致しない部分があるのではないかという疑いがある。その中でも4つの場面について、FBI長官ジェイムズ・コミーが提出した事実と証拠に基づいて、詳細に調査をする必要がある」。

 

月曜日に出された書簡は、司法省に対して、ヒラリーに対する起訴をするように圧力をかけようとしている徴候を示している。しかし、司法省はヒラリーの機密情報の取り扱いの不備では起訴しないという発表を既に行った。それでも共和党は何とか起訴させようとしている。

 

グッドラテとチャフェッツはまた、ヒラリー・クリントンに対する起訴を行わないという決定を司法省が行ったことについて批判を拡大させようと、ヒラリーに対する起訴に関する考え方を公表しようとしている。月曜日の書簡に加えて、連邦下院監査委員会は、ヒラリーの証言の中で明らかに事実と異なる部分を集めた2分半のヴィデオを発表した。

 

司法省がヒラリー・クリントンを起訴しないというニュースが流れて、複数の共和党員が、ヒラリーが公の場で発言した内容とFBIが発見した事実との間に矛盾があると指摘するようになった。

 

共和党の下院議員たちは、昨年10月にベンガジ委員会でヒラリー・クリントンが行った宣誓証言について指摘を行っている。

 

その1つが、ヒラリー・クリントンは繰り返し、自分の私的なEメールアカウントで機密情報のやり取りをしたことはなかったと述べた。FBIは後にヒラリーの私的なEメールサーヴァーに残っていた少なくとも3通のEメールで、機密情報を示す印が含まれていたが、それらは不完全であって、意図的ではないミスであったと結論付けた。

 

加えて、ヒラリーは、彼女の弁護士たちがEメールを一つ一つ調査したと主張した。また、業務に関わる全てのEメールは全て2014年に国務省に提出した、更には国務長官在任中にはEメールサーヴァーを1つしか使用しなかったとも主張した。共和党の下院議員たちはこれらのポイントがそれぞれ不正確であったと主張している。

 

下院議員たちは次のように書いている。「ヒラリー・クリントン前国務長官による宣誓証言の中の4つの部分がFBIの捜査で発見された事実と合致しない。私たちは、この情報が司法省の起訴に関する考慮に資することを願っている」。

 

今月初め、司法省は、グッドラテとチャフェッツに対して、司法省は情報を見直しており、「必要があれば適切な行動を取るだろう」と通告した。

 

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報告:クリントンの側近中の側近が国務省在職中にクリントン財団を助けた(Top Clinton aide at State Dept. helped Clinton Foundation: report

 

マーク・ヘンシュ筆

2016年8月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/291188-top-hillary-state-aide-helped-clinton-foundation

 

CNNは木曜日(2016年8月12日)、ヒラリー・クリントンの側近中の側近が国務省に在職中にクリントン財団のために働いていた、と報じた。

 

シェリル・ミルズは、国務省でヒラリー・クリントン長官の首席スタッフとして勤務しながら、クリントン財団への就職を希望する人物の面接を行った。

 

クリントン家の慈善活動財団は、2009年にヒラリーが国務長官に就任した時に、いくつかのルールを定めることに同意した。このガイドラインでは、財団の活動が「ヒラリー・クリントンが国務長官就任で、利益の衝突(相反)やその可能性が出てくるようなことが起きないように」すると定めてあった。ヒラリー・クリントンは現在、民主党の大統領選挙候補者だ。

 

CNNによると、2012年6月、ミルズはニューヨークに出向き、クリントン財団の幹部の地位に就くことを希望するビジネスの世界では著名なある人物2名を面接した。

 

ミルズの弁護士によると、国務省に在職中、ミルズがクリントン財団のために働く場合には、ヴォランティアとして行うことは厳しく守られていたし、報酬も受け取らず、政府のお金をかかった経費に充当することもしなかった、ということだ。

 

ヒラリー陣営の報道担当ブライアン・ファロンは木曜日、「シェリルは、他の慈善活動の時と同じく、個人の時間を慈善財団のために無償で提供した」と述べた。

 

ファロンは続けて次のように語った。「シェリルは、ニューヨークまでの旅費を個人で支払った。そして、彼女が行ったことは国務省での仕事とは全く関係ないものであったことは明らかだ。利益の衝突(相反)があったという考えは全くもって馬鹿げている」。

 

CNNは、「ミルズはファイザー社とウォルマート者からの転職希望者を面接した」と報じた。

 

ファイザー社もウォルマート社も共にクリントン財団の大口献金者である。また、クリントン・グローバル・イニシアティヴのパートナーでもある。

 

ミルズは現在、クリントン財団の理事であり、アフリカ各国でのビジネスに特化した開発組織を運営している。

 

批判者たちは、新たに公開されたヒラリーの側近の出したEメールは、国務省とクリントン財団がかかわる汚職事件の存在の兆候を示していると主張している。

 

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スクープ:クリントン財団についての徹底的な捜査を行うかどうか内部で議論が行われた(First on CNN: Inside the debate over probing the Clinton Foundation

 

ドリュー・グリフィン、パメラ・ブラウン、シモン・クロウペック筆

2016年8月11日

CNN

http://edition.cnn.com/2016/08/11/politics/hillary-clinton-state-department-clinton-foundation/

 

CNN発。FBIと司法省の幹部が数カ月前に集まって、クリントン財団に関する汚職事件を捜査するべきかどうかを議論した、とあるアメリカ政府高官が証言した。

 

当時、3名の捜査担当者は捜査を開始すべきだと主張した。クリントン財団に寄付を行っている外国人の怪しい動きをある銀行から通報を受けたため、彼らは捜査をしたいと述べたのだ、と前出の政府高官は証言した。

 

FBIの幹部たちは、ヒラリーの国務長官在任中に国務省とクリントン財団との間の利益の衝突(相反)に犯罪性があったかどうかを捜査したいと述べた。

 

司法省は、注目を集めた著作『クリントン・キャッシュ』が発売される1年前からクリントン算段に関する様々な疑いについて調査を行っていた。しかし、犯罪性が証明されないことがわかり、起訴に至るまでの証拠が不十分であることが分かった。

 

結果として、司法省幹部は今年初めの会議の中で事件化を行わないと決定した。また、捜査依頼が実質的なものと言うよりも政治的な意図があるように思われることに懸念を持つ人々もいた。国務省とクリントン財団との関係に関する捜査に入るタイミングが、ヒラリーの私的Eメールサーヴァーとヒラリーの大統領選挙戦と重なるということも懸念の材料になった。

 

ヴァージニア州知事テリー・マカリィフィと彼のクリントン財団への献金者との関係について、FBI側は捜査を行いたいと前出の会議で主張した。司法省側は捜査を継続しても良いが、クリントン財団に対する事件化を行わないようにと述べた。

 

クリントン財団、FBI、司法省の代表はそれぞれコメントを拒否した。

 

今週、クリントン財団に対する関心は高まった。ヒラリーの国務長官在任中のEメールが新たに公開され、その内容から、国務省とクリントン財団との関係について疑義が生じた。

 

新たに公開されたヒラリーのEメールは、国務省とクリントン財団との関係に光を当てるものであった。

 

CNNが調査した結果、ヒラリーの側近シェリル・ミルズは国務長官首席スタッフとして勤務していた当時、クリントン財団にもかかわっていたことが明らかになった。2012年にミルズはニューヨークを訪れ、クリントン財団の運営幹部の地位に就職希望の2名のビジネス界では有名な人物をそれぞれ面接した。国務省は、ミルズのニューヨーク訪問は彼女の個人的な時間の中で行われたとしている。ミルズの弁護士は「彼女はそうしたことを慈善財団へのヴォランティアで行った。報酬も受け取っていない」と述べている。

 

クリントン選対は声明を発表した。その中で「これらの活動全ては彼女の国務省での責務とは全く関係なことははっきりしている。利益の衝突(相反)があるなどという考えは馬鹿げている」と述べている。

 

先月、連邦議会で行われた公聴会において、FBIのジェイムズ・コミー長官は、クリントン財団が捜査中であるかどうかについて発言することを拒否した。コミー長官は、「捜査が行われているのか、行われていないのかについてコメントすることはない」と述べた。

 

利益の衝突(相反)が犯罪行為となるためには、政府職員(公務員)が、退職後の雇用やお金のような対価を受け取ったということを示す証拠がなければならない。

 

ジュディシャル・ウォッチが新たに公開した編集済みのEメールの中に、そのような汚職を示す内容はなかった。しかし、これらのEメールの内容から、国務省とクリントン財団との関係が近すぎるのではないか、特にヒラリーが国務長官就任時に、不適切な関係が出てくるのを防ぐために財団にはかかわらないと明言した後でも近すぎたのではないかという疑問が出てくる。

 

犯罪を構成するようなことがなくても、利益の衝突(相反)を生じさせる可能性がある場合には、国務省の首席監察官はそれを調査し、必要な場合には行政上の修正を加えなければならない。国務省首席監察官室は、今年に入ってからヒラリー在任中の国務省とクリントン家との間の関係を調査している。しかし、この問題については何も発表していない。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)











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古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙で、共和党の候補者ドナルド・トランプをリードしている、民主党の候補者ヒラリー・クリントンのアキレス腱である、Eメール問題で進展がありました。

 

 ヒラリーのEメール事件(ウォーターゲート事件にちなんで、Eメールゲートとも呼ばれます)とは、2012年9月11日に発生したベンガジ事件の調査の過程で、「ヒラリーが国務長官在任中に、国務省が用意したハッキング対策がしっかりし、国務省の公式の記録として保存されるEメールアカウントではなく、私的なEメールアカウントを使っていた」ということが明らかになったことです。ニューヨークの自宅にある私的なEメールサーヴァーではハッキングに対して弱いこと、国務長官の業務に関しての記録が保存されないものが出てくる可能性があったこと、トップシークレット、機密情報をこのような脆弱なシステムでやりとしていたことは国家安全保障上の大きな問題であることなどから、ヒラリーと彼女の周辺は、「政治家の資質に欠ける」として、大変な批判を受けました。

 

 2014年12月にヒラリーは国務省に対して、国務長官在任中にやり取りしたEメールで残存していた30000通を提出しました。この30000通に関しては、FBIも捜査を行い、そのうちの110通で機密情報がやり取りをされていたことが確認されました。FBIは、「国家機密を脆弱なシステムでやり取りをしたことは国家を危険に晒す行動であった」という訴えを受けて捜査を行いました。FBIのコミー長官は、ヒラリーと彼女の周辺が、機密情報を私的なEメールアカウントでやり取りをしたが、大変に注意と配慮に欠けた行動であったが、これは何もこうした情報を漏えいさせよう、危険に晒そうという意図を持ってやったものではなかったとして、司法省に対して起訴すべきではないと報告しました。

 

 ヒラリーが2014年に国務省に提出したEメールは既に公開されています。今回問題になっているのは、ヒラリーが国務長官在任中にやり取りしたEメールの中で、消去されていたものを復元した30000通です。この復元を行ったのはFBIです。そして、復元されたEメールは記録保存の意味もあって国務省に提供されています。

 

 現在、国務省が持っている復元された30000通のEメールは、現在、分析作業が行われていますが、公開の日程は決まっていません。国務省に対しては、情報公開法に基づいて複数の訴訟が起こされ、それぞれにこの復元された30000通のEメールの公開を求めています。そのうちの主要な訴訟が保守系の監視団体ジュディシャル・ウォッチの訴訟です。そして、今回、ジュディシャル・ウォッチが手に入れたEメールのうち、3通で、

ヒラリーが長官在任中の国務省とクリントン財団との間に不適切な関係があったのではないかという疑いを起こさせる内容のやり取りが含まれていたのです。

 

 その内容は、クリントン財団がその関係者に対して、国務省の力を利用して便宜を図ってもらいたいという依頼を行ったというものです。口利きやあっせんということになります。

 

 消去された30000通のほんの一部からこのような内容のものが見つかったとなれば、残りにはどんな内容があるのかということは誰でも疑問に思うことですし、国務省が用意したEメールアカウントを使わなかったのは、こういう不適切な内容のやり取りが記録して残らないようにするためだったということは容易に考え付くことです。

 

 国務省が全部の公開までには75年もかかるなどというふざけたことを言っていると、ヒラリーに対する批判はますます大きくなっていくでしょう。「ヒラリーは政治家としての資質に欠けている」「公私の区別がしっかりしていない」という批判はますます大きくなっていくでしょう。

 

 また、国務省の用意したEメールアカウントであればしなかったであろう、赤裸々なやり取りで、もし大変なスキャンダルとなるものがあれば、ヒラリーにとっては命取りになるでしょう。焦点は、国務省がこれら復元されたEメールをいつ公開するかです。有権者の判断材料とするためには、一刻も早い全面公開が求められます。しかし、分析の手続きの煩雑さや人手不足を理由にして、国務省としては、選挙が終わるまで公開しないということにするでしょう。

 

 そうなると、「この選挙はヒラリーを勝たせるための、捻じ曲げられた、不正選挙であった」ということになって、ヒラリーがたとえ当選しても、その正当性がいつまでも疑問視されてしまうことになるでしょう。アメリカはますます分裂し、実際にヒラリー自身の身にも危険が及ぶことがあるかもしれません。

 

 しばらくあまり取り上げられなかったヒラリーのEメール問題ですが、新たな展開を見せています。

 

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消去されたヒラリー・クリントンのEメールは、選挙後まで秘密のままにされるかもしれない(Deleted Clinton emails might remain secret until after election

 

ジュリアン・ハッテム筆

2016年8月10日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/national-security/290906-deleted-clinton-emails-might-remain-secret-until-after-election

 

ヒラリー・クリントンの国務長官当時の業務に関わるEメールで消去されたものがFBIによって復元されたが、それらの内容については公開されていない。これによって、「大統領選挙投開票日までにこれらの内容がこうかいされるのかどうか」という疑問が広がっている。

 

FBIは、ヒラリーによって消去された業務に関わるEメールが「数千通」発見されたと発表したが、国務省はそれらを発表するスケジュールを決定していない。公に発表される時期については連邦判事たちが決定する。

 

国務省報道官のエリザベス・トゥルードウは火曜日、本誌の取材に対して文書で「私たちはFBIからこの材料(material)を受け取ったばかりで、現在どのような手続きを踏むべきかを検討中だ」と回答した。

 

情報公開法に基づいた複数回の請求と複数の訴訟では、Eメールの復元と提出が求められている。保守系の監視団体ジュディシャル・ウォッチとヴァイス・ニュースのジャーナリストであるジェイソン・レオポルドが訴訟を起こしている。

 

FBIは1年間にわたり行われたヒラリーのEメール装備に関する捜査の過程で、消去された30000通のEメールの中で数は特定されていないが、複数を復元した。これらのEメールが調査されたが、ヒラリーを起訴するに足るだけの証拠は見つけられなかった。

 

ヒラリーは、2014年末に保管の目的のために、国務省に別の30000通のEメールを提出した。

 

FBIのジェイムズ・コミー長官は先月、復元されたEメールの中で、国務長官の業務に関わるものは「数千通」あり、その中の3通には機密とされる情報が含まれていたと述べた。この時、コミーは、FBIはヒラリーが意図的に透明性に関する法律を破ったとする証拠は発見できなかったとし、ヒラリーと彼女の側近たちは過度に注意不足であったと述べた。

 

先週金曜日(2016年8月5日)、FBIは復元したEメールの最後の数千通を国務省に提供した。国務省には、これらのEメールを精査して、どれを機密扱いにして、公開する対象から除くのかを決定する責任がある。

 

国務省報道官トゥルードウは次のように述べている。「私たちはクリントン前長官から国務省に提出された材料を適切に調査した。私たちは、FBIからの追加された更なる材料について適切にかつ適法に分析し、業務に関するEメールがどれかを特定し、それらを私たちの法的な責務に基づいて公開できるようするであろう」。

 

作業の遅れによって、ヒラリーの消去されたEメールが11月の本選挙前に公開される可能性が不透明な状況になっている。

 

アメリカ科学者協会で政府の機密部門の責任者をしているスティーヴン・アフターグッドは本誌の取材に対してEメールで回答してきた。その中で、「言いにくいことだが、Eメールの内容に関して、業務関連かどうかについて、どこに線を引くかは決まっていないのだ」と書いている。

 

選挙後まで公開が遅れることによって、これは隠蔽工作だという批判が高まるのは間違いない。共和党大統領選挙候補者ドナルド・トランプは、選挙は自分に不利になるように、「仕組まれ、腐りきった」ものとなっていると批判し、Eメールが公開されないことをその証拠として挙げるだろう。

 

ジュディシャル・ウォッチ会長で、長年にわたりヒラリーを攻撃してきたトム・フィットンは、「全てを平等に扱うということなら、選挙までにEメールは公開されるべきだ。しかし、国務省がクリントン夫人の選挙戦を有利に働かせようとしている状況では、そんなことは不可能なことなのだ」と述べた。

 

フィットンは「見苦しい遅延工作は許されない」とも語った。

 

11月8日の投開票日の数週間前に、Eメールが公開されれば、これはヒラリーにとっては痛手となるであろう。これによってアメリカの人々はヒラリーの政治家としての能力と適正に関する問題に関して再び批判を強めるだろう。ヒラリー陣営としては極力触れられないようにしようとしていたことである。

 

 

Eメールをいつ公開するのかを決定する責任のほとんどは、究極的には、ワシントンの数名の連邦判事たちの手にある。彼らはヒラリーのEメールに関する情報公開法に基づく訴訟を担当している。判事たちはこれからの数週間で公開に関する手続きを含めたスケジュールを決定し、その実行を命じるだろうと考えられている。

 

前出のアフターグッドは「決定は国務省だけが行うのではない」と語った。

 

判事たちは国務省に対して、ヒラリーのEメールの発表を遅らせないように求めたが、国務省は情報公開法に基づく訴訟に対応するための人手や資源が不足していると常に訴え、分析にかかる時間がもう笑うしかないほどにかかると主張している。今年6月、共和党全国委員会の起こした訴訟に対応するためにヒラリーの側近からヒラリーへのEメールを分析するのには75年もの時間が必要になるだろうと国務省が主張したことがあった。

 

連邦判事が消去されたEメールに最初に関わる機会は2016年8月22日にある。この日にジェイムズ・ボーズバーグ判事はジュディシャル・ウォッチの起こした訴訟に関しての聞き取りを担当する。

 

全く別の情報公開法に基づく訴訟における弁論の中で、オバマ政権の法律家たちは今週、消去されたヒラリーのEメールの分析に関する決定は、8月22日の聞き取りの日までには行われないだろうと述べた。

 

政府側の法律形は次のように述べた。「復元された材料の中の連邦政府の記録が国務省の記録だとし、国務省がジュディシャル・ウォッチの起こした訴訟の当事者だとするならば、訴訟において分析のためのスケジュールを取ることは、限られた司法の資源を効率的に使うという点で最も利益の大きいものとなる」。

 

11月8日の投開票日までに、数千通のEメールが公開されるための残された日数は2か月半しかない。

 

加えて、消去されたEメールに関する複数の訴訟はその中身が微妙に違っており、ジュディシャル・ウォッチの訴訟で適応されるルールが、他の訴訟で証拠として必要とされているEメールに対して適応されないということが起きる可能性がある。こうした相違点によって、Eメール分析の時間が更に必要になり、そうなると公開までにもっと多くの時間を必要とするようになる。

 

ジャーナリストであるレオポルドは、月曜日の夜に行われた法廷での弁論で次のように訴えた。「国務省は時間がかかるという主張をしている。問題は、それを何とかして解決するか、もしくは本訴訟やその他の訴訟において、大統領選挙の投票日を過ぎても発表しないという遅延をそのままにしておくか、ということだ。そうなれば、情報公開法によって保障されている情報を本訴訟の原告やアメリカ国民に与えないままにするということになる」。

 

消去されたEメールが国務省のウェブサイトに掲載されるか、もしくはレオポルドのような訴訟当事者に直接渡すようにという法廷の命令が出るかどうかははっきりしない。2014年にヒラリーから国務省に提出された30000通のEメールの場合は、2014年中にウェブサイトに掲載された。以前に公表されたEメールは、裁判所の命令に準じて、昨年中に月に1回のペースで公開された。そのために、昨年はヒラリーと彼女の選対にとっては痛手となる報道が続けられた。この裁判所の命令は恐らく今回の消去されたEメールに関しては適用されないだろう。

 

ヒラリーのEメールに関して訴えを起こしている訴訟当事者たちは、彼らが手に入れたEメールの内容を公開したいという熱意を持っている。

 

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新たに公表されたヒラリーのEメールの中で、不適切な関係の兆候があると批判者が発表(Critics see signs of improper ties in new Clinton emails

 

ジュリアン・ハッテム筆

2016年8月10日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/national-security/291006-critics-seen-signs-of-improper-ties-in-new-clinton-emails

 

共和党は、新たに公表されたヒラリーの側近からヒラリーへのEメールを手に入れ、それらを調査して、国務省とクリントン財団との間の汚職の兆候があると発表した。

 

保守系のグループであるジュディシャル・ウォッチによって新たに公開された44通のEメールの内、3通が国務省幹部とクリントン家と関係を持つ人々との間で不適切な関係があったことを示す兆候がある。

 

1つ目のEメールは、2009年初に、ビル・クリントン元大統領の「付き人」を務めた

人物が国務省にいるヒラリー・クリントンの側近に対して、氏名は分からない誰かに「便宜を図って」くれるように依頼するメッセージを送ったものだ。

 

2つ目のEメールは、元付き人、名前をダグ・バンドというが、彼がヒラリーの側近フーマ・アベディンとシェリル・ミルズに対して、財団の献金者でレバノン系ナイジェリア人の富豪と国務省内のレバノン関係の「然るべき人」をつなぐように依頼するものであった。

 

3つ目のEメールは、モルガンスタンレー・アジア社社長がヒラリーに対して、彼が連邦議会で行った証言の記録を送ってきて、「私ができる方法で」、ヒラリーの仕事を手助けさせて欲しいようにというものであった。その翌日、ヒラリーは、アベディンに対して、「大使館やその他のイヴェント」で彼を「北京」とつなぐようにと命じた。

 

共和党大統領選挙候補者ドナルド・トランプの陣営は水曜日、報道陣に対して、「最新のEメールスキャンダルが明らかにしたのは、コネや便宜に関するものであった」と厳しく批判した。

 

共和党全国委員会の報道担当マイケル・ショートは声明の中で次のように述べている。「クリントン財団が便宜を図るように求めたのが、ヒラリー・クリントンが国務長官になってわずか3カ月しか経過していない時期であったことが大きな問題だ。また利益の衝突(相反)、倫理的に正しくない行いや契約などをヒラリーが今度はホワイトハウスに持ち込むことになるだろうという推論も無理なく成り立つ」。

 

新たに公開されたEメールは、ヒラリーの行動を裏付ける証拠として新たに付け加えられるもので、これまでに発表されたEメールは、大統領選挙を通じて常に彼女に付きまとう批判の基になっている。

 

今年の6月、ヒラリーと国務省は、「ヒラリーが国務長官時代に、彼女の2008年の大統領選挙の選対にいた金融トレイダーを、その適性が全くないのに、国務省の諜報・情報顧問会議のメンバーに任命しようと圧力をかけた」という疑いが出てきて、それについて批判に晒された。

 

新たに公表されたEメールの中で、ある国務省職員は、この金融トレイダー、ラジフ・ファーナンドは「クリントンの事務室の“強い主張”によって加えられた」と書いている。

 

この夏に公開されたEメールの中で、ヒラリーの側近であるフィリップ・レインズは、「彼は大統領の健康管理会議のメンバーにでもなれるんじゃないの?」と冗談を書いていた。

 

ヒラリーを批判する人々は、Eメールが少しずつ明らかにされることについて、これは、民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンがニューヨークにある彼女の自宅に置いてある私的なサーヴァーから約30000通のEメールを削除することで、彼女の政治家としての資質とEメールと財団に関する問題に関する議論が起きないようにしようとしているのだと訴えている。ジュディシャル・ウォッチが今週になって新たに明らかにしたEメールは、2014年に保管のためにヒラリーが国務省に提出した数千通の業務関連のEメールの中にはなかったものである。

 

火曜日夜に発表された声明の中で、トランプ陣営の国家政策担当責任者スティーヴン・ミラーは次のように述べている。「彼女は公的な役職を個人の富を増やす手段としか見ていない。そして、彼女が手にする1ドル1ドルは、公共の福祉を犠牲にして、彼女にもたらされているのだ」。

 

「この最新の発見は、政府が腐敗していることを示す、見苦しい証拠である。そして、ヒラリー・クリントンが最初から嘘をつき続けている証拠でもあるのだ。更には、FBIの捜査を妨害するために彼女は嘘をつき続けたし、Eメールを消去したという結論が合理的に導き出される」。

 

FBIは1年間にわたって続けられた機密情報の間違った取扱いに関する捜査の中で消去されたEメールを復元した。その数は公表されていない。この中には、国務長官の業務に関するものと考えられ、国務省に提供されるべきEメールは「数千通」ある。

 

これらのEメールの多くが現在行われている記録公開に関する訴訟の対象となっているが、これらが11月の投開票日までに公開されるかどうかははっきりしない。

 

国務省のエリザベス・トゥルードウ報道官は火曜日、記者たちに対して次のように語った。「国務省は、クリントン前長官から発信された、もしくは彼女が受け取ったEメールに関して、FBIから文書を受け取った。これらは2014年12月にクリントン前国務長官が国務省に提出したEメールとは全く別のものだ」。

 

トゥルードウ報道官は「クリントン前長官のEメールに関する情報公開法に基づく請求が数多くなされている。私たちは現在、それらに対応することに集中している」と語った。

 

国務省は、ヒラリーの政府街の人間関係が国務長官としての責務に影響を与えたことはないと述べている。

 

この夏、FBIのジェイムズ・コミー長官は、国務省とクリントン財団との間の不適切な関係について捜査をする可能性があるかと問われ、その可能性について言及することを拒否した。

 

しかし、ヒラリーのEメール問題は1年以上にわたり取り上げ続けられており、ヒラリーに対する人々の信頼を大きく損ねている。彼女の私的なEメールサーヴァーとクリントン財団に関して人々の関心が集まり続けるならば、批判もまた大きくなっていくだろう。

 

火曜日夜のフォックス・ニュースに出演したトム・コットン連邦上院議員(アーカンソー州選出、共和党)は次のように語った。「司法においては、目撃者や当事者が証拠を破壊したら、彼らの主張とは全く逆の推論をすることが許される。クリントン財団とヒラリー・クリントン率いる政府両方において汚職がなされていたということを考えると、私は、アメリカ国民は全く逆の推論をするのが合理性に適っていると考える」。

 

コットン上院議員は「彼女は公的機関の調査を避けるために特にEメールサーヴァーを設置した。ヒラリー・クリントンについては彼女のEメールに関する論争とクリントン財団についての論争があるが、これらは2つの全く関係のない論争ではない」と語った。

 

コットン上院議員は更に「これらは結局同一の問題について論争をしていることなのだ」と語った。

 

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記者が報道官に対して、ヒラリー・クリントンのEメールに関して爆発:「私は英語を話していませんか?」(Reporter goes off on spokeswoman over Clinton emails: 'Am I not speaking English?'

 

ケイトリン・イレック筆

2016年8月11日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/291181-frustrated-reporter-goes-off-on-state-dept-spokeswoman-am-i-not

 

木曜日(2016年8月11日)、国務省報道官の答えに対してある記者が不満を表明した。この記者は報道官に対してクリントン財団について、倫理上の問題があったかどうかを質問した。

 

記者たちは、国務省報道官エリザベス・トゥルードウに対して、ヒラリー・クリントンが国務長官在任中に、クリントン財団と国務省の間で不適切な関係があったかどうかを次々と質問した。

 

記者たちが異口同音にこのような質問をするのは、2009年からのヒラリーのEメールが新たに公開され、その中で、クリントン財団とつながりを持つ長年にわたるクリントン家に近いある人物が、ヒラリーの側近に対して、全く不適格な人物に対してある地位を与えるように求める内容のものがあった。

 

トゥルードウは、国務省は様々な人物と「定期的に接触を持って」いると答えた。

 

アソシエイティッド・プレス(AP)通信のマット・リーはこの答えに不満を覚え、トゥルードウに食って掛かった。

 

リーは「失礼ですが、私は英語を話していませんかね?」と言った。

 

「私はそんなに詳しくはありませんがね、国務省が様々な人たちと様々な接触を行うことについて、誰も良くないとか悪いことだなんて言っていません。私はそんなことを質問していません。私たちが聞いているの名は、不適切な関係があったとあなたが言えるのかどうかということです」。

 

ヒラリーに対する批判者たちは、長年にわたり、ヒラリーが国務長官在任中に、クリントン財団との関係で、利益の衝突(相反)があったのではないかという疑問を呈してきた。ヒラリー・クリントンは現在、民主党の大統領選挙候補者である。

 

(終わり)

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 アメリカ外交こぼれ話を皆様にご紹介します。USAIDについては、拙著『アメリカ政治の秘密』(PHP研究所、2012年)、2つ目の記事に出てくるヴィクトリア・ヌーランドについては副島先生の『日本に恐ろしい大きな戦争が迫り来る』(講談社、2015年)をお読みください。

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オバマは側近ゲイル・スミスを
USAIDの運営のために送る(Obama Taps Insider Gayle Smith to Lead USAID

 

デイヴィッド・フランシス筆

2015年4月30日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2015/04/30/obama-taps-insider-gayle-smith-to-lead-usaid/?utm_content=buffer5a164&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

 バラク・オバマ大統領はヴェテランのアフリカ専門家で、側近でもある人物に米国国際開発庁(USAID)の運営を任せると発表した。この動きは、スキャンダルにまみれた支援専門の政府機関をホワイトハウスに近づけようとするものだ。

 

 ゲイル・スミスは現在、国家安全保障会議(NSC)開発問題担当上級部長であり、長年にわたり大統領国家安全保障問題担当補佐官スーザン・ライスと一緒に仕事をしてきた。元ジャーナリストのスミスはビル・クリントン元大統領とも深い関係があり、クリントン政権では国家安全保障会議のアフリカ担当上級部長とUSAID顧問を務めた。

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ゲイル・スミス

 

 連邦上院の承認を受けた後、スミスは、ここ数年スキャンダルが頻発している、予算総額220億ドルの巨大政府機関を運営することになる。また、USAIDは世界規模の災害に対してうまく対応できなくなっている。

 

 昨年、USAIDは、ソーシャル・メディアのアカウントを使ってキューバの若者たちに向かってカストロ政権を転覆するように訴えたと批判されている。同時期、オバマ政権はキューバとの外交関係を再構築しようとしていた。その数カ月後、USAIDのラジヴ・シャー長官はアメリカとキューバとの間の歴史的な展開が発表される数時間前に辞任した。この際、辞任理由は発表されなかった。シャーは5年にわたりUSAID長官を務めた。

 

 2013年、複数の捜査の結果、2006年から2012年までの間にUSAIDによってアフリカに送られたマラリア薬の20%(6000万ドル分)が裏市場に流れたことが明らかになった。

 

 しかし、医者でもあるシャーは実績も残した。彼は昨年アフリカで猛威を振るったエボラ出血熱に対する対応に成功した。その際にいくつかの医療上の新展開も起きた。その中には医療従事者向けの新たな防御スーツも含まれている。現在、USAIDは世界中に展開しており、チベットの大地震からシリアの難民問題など様々な危機に対処している。

 

 木曜日に発表された声明の中で、オバマ大統領は、スミスの「エネルギーと情熱はアメリカの国際開発政策を主導する力となってきた」と述べた。ジョン・ケリー国務長官はスミスの「責任感は変革の時期に必要なものであり、変革を起こすために必要なものだ」と述べた。

 

 各支援団体はスミスのUSAID長官の指名を歓迎している。スミスは連邦上院の承認を受けられると確実視されている。USグローバル・リーダーシップ・コアリションのリズ・シュレイヤー会長は、「共同体、アメリカ政府、世界各国と彼女は良好な関係を持ち、尊敬を集めている。それによって、USAID指導部はスムーズに交替し、うまく運営していくことが出来るだろう」と述べた。オックスファム・アメリカ政策とキャンペーン担当副会長ポール・オブライエンもスミスの指名を賞賛した。

 

 スミスはアフリカの専門家であり、彼女の専門性はUSAIDの新たな展開にとって必要なものだ。オバマ政権は二期目のスタート当初、予算70億ドルを割いてパワー・アフリカ・イニシアティヴを始めると発表した。パワー・アフリカ・イニシアティヴはアフリカ大陸全体で電気使用を拡大させようとする計画であるが、完全な成功を収めてはいない。

 

(終わり)

 

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米国務省幹部外交官はトルコの政府官僚たちとの間で「アホなブロンド」事件を起こした(Senior U.S. Diplomat Raises ‘Dumb Blonde’ Incident with Turkish Officials

 

ジョン・ハドソン

2015年5月1日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2015/05/01/victoria-nuland-raises-dumb-blonde-incident-with-turkish-officials/?utm_content=buffer11424&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

トルコの首都アンマンの市長は、警察の暴力について選択的に批判を行った米国務省報道官マリー・ハーフを「馬鹿なブロンド」と呼んだ。これに対して米国務省は非難とユーモアの混ざった対応を行った。

 

 悪役を買って出たのはヨーロッパ・ユーラシア問題担当国務次官補ヴィクトリア・ヌーランドだった。金曜日、ワシントンDCフォギー・ボトムにある米国務省の報道官はヌーランドが「トルコの政府高官たちについて不適切なコメントをした」と述べた。

 

 好漢、より正確には道化役を演じたのが駐トルコ米大使ジョン・バスだ。バスはSNSのインスタグラムに加工した写真を掲載した。その写真はバスが金髪になった写真でその下に「アメリカの外交官:私たちは全員金髪です」とキャプションが付けられていた。

 

 バスの連帯を示すための滑稽な行動に対して、アンカラ市長メリウ・ゴチェックは今週初めにソーシャル・メディアを使って、米国務省に対してボルティモアでの警察の暴力に関する偽善を批判した。

 

ハーフと米国務省の幹部たちは2013年にイスタンブールで起きた抗議活動に対するトルコ政府の厳しい弾圧を批判した。フレディ・グレイの死に対して抗議活動が今週ボルティモアで発生した。これを受けてトルコの与党である「正義と発展」党の幹部であるゴチェックはツィッターで、トルコの政府系新聞が掲載したハーフの写真と記事のタイトルを掲載した。そのタイトルは「トルコの警察が過大な暴力を行使していると述べたアホなブロンド女はどこにいる?」というものであった。

 

ゴチェックは英語で次のようなコメントを付けた。「ブロンド女よ、今すぐ答えろ」。

 

 今回の事件について木曜日に定例記者会見で質問された時に、ハーフは、「私は何か反応を示すことで、彼らの行為を際立たせるようなことはしたくないのです」と述べた。

 

(終わり)









 

ダニエル・シュルマン
講談社
2015-10-28



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12



 

古村治彦です。

 

 先日、ご紹介したフーマ・アベディンに関して、疑惑が出てきました。国務省在職中に正式な休暇申請をしないで勝手に休んでいながら、その分の給料を受け取っていたというものです。この問題自体は些細なことですが、疑惑を追及しているグラッセリー連邦上院議員はクリントン財団やクリントン周辺人物に対する口利きなどに焦点を当てて更なる追及を行う構えのようです。

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 バイデン副大統領が大統領選挙出馬を検討中と報じられたのと同じ時期にヒラリーの側近中の側近の疑惑が出てきました。これはホワイトハウス筋とケリー国務長官の意向があるものと考えます。

 

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国務省の厳密な調査:国務省はクリントンの側近に対して不適切に過剰な報酬の支払いが行われていた(State Department probe: Agency improperly overpaid Clinton aide

 

ピーター・シュローダー筆

2015年8月1日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/250002-report-clinton-aide-improperly-overpaid-at-state

 

 国務省の調査官たちは、ヒラリー・クリントンの最も近しい側近であるフーマ・アベディンに対して、クリントンが国務長官の時代に国務省に雇用されていたアベディンに対して約1万ドル多く報酬が支払われていたことを発見した、と一部メディアが報じた。

 

 『ワシントン・ポスト』紙は金曜日、アベディンは政府職員として報酬が多く払われ過ぎていたと報じた。彼女は在職中、数回実質的に休暇を取りながらそれを届け出なかったために起きたと報じられた。アベディンはこの報道の内容に対して争う姿勢を見せている。彼女は役所に出勤しなかった時でも仕事をしていたのだと主張している。

 

 連邦上院法務委員会委員長であるチャック・グラッセリー連邦上院議員(アイオワ州選出、共和党)は金曜日、ジョン・ケリー国務長官と国務省査察官に対して書簡を送り、国務省在職中のアベディンの職務の様子と報酬について詳細を発表するように求めた。ケリー宛の書簡の中で、グラッセリーは、査察官の詳細な調査によって、アベディンによる「犯罪の可能性がある行為」が存在したことを知り、利益の相反の可能性について調査すると述べた。クリントンが国務長官に在職中、アベディンは側近として国務省に入った。その当時、同時にクリントン財団とヒラリー・クリントンと深いつながりがある民間企業テネオ社でも働いていた。

 

 アベディンは休暇申請をせずに役所に出なかった期間の報酬として約3万3000ドルを受け取っていた。これが国務省在職中のアベディンに対する報酬の一部となった。アベディンは3年半国務省の職員であったが、アベディンは一度も休暇や病気欠勤を申請したことはなかった。それでも実際には役所に出勤しなかった時期もありそれに対しても報酬が支払われた。

 

 グラッセリーは、自分が委員長を務める連邦上院法務委員会宛てに、アベディンは数回にわたり休暇を取りながら一度も正式な申請をしなかったという告発がなされたと述べた。グラッセリーは、アベディンは夫と一緒にフランスとイタリアを10日間にわたって旅行した時に、休暇申請をしていなかったのに、Eメールで「現在休暇中です」と書いていたと述べている。

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 グラッセリーはケリー国務長官に宛てた書簡の中で、アベディンが複数の職をいかにしてこなしていたか、更には「好意的な人々」に対して便宜を図ったのかどうかについて、詳細を発表するように依頼した。

 

 グラッセリーは、1つの例として、テネオ社会長ダグラス・バンドがアベディンを通じて、ある人物をホワイトハウスのある地位に就けてくれるようにヒラリー・クリントンからオバマ大統領に働きかけて欲しいと頼んだと報道されたことを挙げている。グラッセリーは、この人物は、当時のテネオ社の顧客でクリントン財団の大口寄付者であるジュディス・ロディンだと述べている。

 

 書簡の中で、グラッセリーは、アベディンの問題は「継続している諸問題の1つ」だと述べた。

 

 グラッセリーの報道担当者は、ワシントン・ポスト紙の取材に対して、グラッセリー議員自身が違法行為の立証をしている訳ではないが、国務省と国務省査察官から最新の詳細な情報を提出するように求めている、と述べている。

 

 クリントンの選挙事務所はコメントを拒否した。アベディンの弁護士はワシントン・ポスト紙の取材に対して、アベディンは正式に事実に関して争う姿勢であると述べた。弁護士は、海外旅行や産休中に残業をしていたのでその分で相殺されると主張した。

 

アベディンの弁護士カレン・ダンは次のように述べている。「フーマ・アベディンは公職にいるこの20年間、ワシントンで最も勤勉な人物として有名です。国務省査察官の調査報告書によると、アベディンの在職中、更には彼女が産休中に複数の事実が発見されたということですが、主要な誤りは彼女が産休中であった時に、休暇申請をしなかったために通常の仕事をしている時と同じ報酬額が支払われていたということです。それ以上のことはありません」。

 

(終わり)







野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


 
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