古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:大統領

 古村治彦です。

 

 2018年3月22日、アメリカのドナルド・トランプ大統領が4月9日付で、大統領国家安全保障問題担当補佐官にジョン・ボルトンを任命すると発表しました。現在のハーバート・R・マクマスター補佐官は辞任となります。マクマスター補佐官は現役の陸軍中将ですが、辞任に伴い、陸軍からも退役するということです。

johnbolton015

ジョン・ボルトン
 
hrmcmaster005
ハーバート・R・マクマスター

 2018年3月6日、ゲイリー・コーン国家経済会議委員長が辞任を発表しました。この時にメディアでは同じ日に、ジョン・ボルトンがホワイトハウスの大統領執務室でトランプ大統領と会談したというニュースも流れました。この時に既に今回のことは決まっていた可能性があります。

 

 ジョン・ボルトンはジョージ・W・ブッシュ政権時代に政権内の外交と軍事を牛耳ったネオコン派の一人です。トランプ大統領はブッシュ時代のイラク攻撃を批判していましたが、マイク・ポンぺオ国務長官、ジョン・ボルトン大統領国家安全保障問題担当補佐官という陣容を組みました。ポンぺオもまたネオコンに近い人物です。

 

 トランプ大統領はジェローム・パウエルFRB議長を起用し、アメリカ経済の引き締めを行おうとしています。その結果として過熱していた株価は調整され下がっていくことになるでしょう。実際にFFレートの利上げが発表され、NYダウは大幅に下げました。トランプ景気をひと段落させるにあたり、募る不満を対外関係に逸らせるということをトランプ大統領は考えているかもしれません。

 

 ポンぺオ国務長官、ボルトン大東両国家安全保障問題担当補佐官という布陣は北朝鮮に対して強硬な姿勢を取るということを鮮明に示しています。米軍による北朝鮮攻撃の可能性が高まりました。ジェイムズ・マティス国防長官は、北朝鮮攻撃と決まれば反対はしないでしょう。次はジョン・ケリー大統領首席補佐官の動向が注目されるところです。

 

(貼り付けはじめ)

 

諸問題についてのジョン・ボルトンの発言(John R. Bolton on the Issues

 

アシシュ・クマー・セン筆

2018年3月22日

「アトランティック・カウンシル」

 http://www.atlanticcouncil.org/blogs/new-atlanticist/john-r-bolton-on-the-issues

 

ドナルド・J・トランプ米国大統領は2018年3月22日に、4月9日付でジョン・ボルトンが次期大統領国家安全穂所問題担当補佐官に就任すると発表した。ここ数年の重要な外交政策問題に関してのボルトンの立場を彼の発言から見てみよう。

 

●北朝鮮について(On North Korea

 

・「北朝鮮の核兵器開発によって現在生じている事態に対して、アメリカが先制攻撃を行うことで対応することは完全に正当なことなのである」(2018年2月28日付『ウォールストリート・ジャーナル』紙)

 

・「問題:北朝鮮の政権が現在嘘をついているとどのようにして知ることが出来るか? 答え:彼らの唇が動いていることで知ることが出来る。(訳者註:北朝鮮は嘘ばかりをついているという意味)」(2018年3月9日付フォックスニュース[テレビ番組]

 

●イランの核開発に関する合意について(On Iran nuclear deal

 

・「オバマ大統領が交渉して引き起こした外交上のワーテルローの戦いの結果(惨敗)はまだ癒されないだろう」

 

・「トランプ大統領はオバマ前大統領が結んだ合意を戦略的に大きな間違いだと正確に見破っている。しかし、トランプ大統領の周囲にいる補佐官たちはどうした訳だか、この合意から撤退しないように大統領を説得している」(2018年1月15日付『ウォールストリート・ジャーナル』紙)

 

・「残された時間は大変に短いが、(イランの核開発施設)への攻撃はまだ成功できる可能性を残している。このような攻撃はイランに敵対している国々や勢力に対するアメリカの巨大な援助と共に実行されるべきだ。そして、こうした動きの目的はイラン政府の政権転覆(体制変更、regime change)だ」(2015年3月26日付『ニューヨーク・タイムズ』紙)

 

●アフガニスタンとパキスタンについて(On Afghanistan/Pakistan

 

・「アフガニスタンに関してはパキスタン次第で勝利もできるし、敗北をしてしまうこともある」(2017年8月21日付フォックスニュース[テレビ番組]

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)


Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 少し古い記事になりますが、今年1月にアメリカ連邦上院でキッシンジャーが証言を行ったことを紹介する記事を掲載します。

 

 キッシンジャーは、北朝鮮の核兵器開発に刺激され、韓国と日本が核武装を行うこと、更に多くの国々が核武装によって国際問題解決で優位に立とうとするシナリオについて懸念していると発言しました。そのことが北朝鮮によるアメリカ領土に対する攻撃よりも懸念が大きいとしています。

 

 また、レーガン大統領の下で国務長官を務めたジョージ・シュルツも同席し、核兵器を使うことに反対を表明しました。小型であろうが1発でも使ってしまえば次はより大型の核兵器を使うようになり、大量殺戮を行うことになると述べました。核兵器を都市部で使えば非戦闘員の虐殺となり、国際法に違反することになります。

 

 この席にはジャパン・ハンドラーズの大物リチャード・アーミテイジも出席していたようですが、発言は紹介されていません。日本でこそ超大物のアーミテイジですが、アメリカではそこまでの存在ではないということが分かります。

 

 キッシンジャーとシュルツの発言から考えると、「北朝鮮の核兵器開発はそれ自体よりも、周辺諸国やそのほかの国々の核武装を誘発することの方が怖い」「核兵器を使用することは断じて容認できない」ということになります。これらを合わせて考えてみると、「北朝鮮の核兵器開発は止めさせねばならないが、アメリカが小型の核兵器でさえも使うことは容認できない」ということになります。このことは北朝鮮にも向けられた発言ですから、北朝鮮が核兵器開発を止めるならよいが、そうでないならば、悪いシナリオへと進む前に、通常兵器を使ってでも止めさせるということになります。

 

 ヒラリーたちがリビアのカダフィを殺してしまったために、今回の北朝鮮問題は対話での解決を難しくしてしまっています。アメリカがリビアのカダフィに対して核兵器開発を放棄すれば体制維持を保障してやると約束し、カダフィがそれに従ったのに、最終的に殺されたことを金正恩は知っています。ですから、最後の最後まで核兵器やミサイルを手放すことはしない、手放してしまえば結局身の破滅だ、ということになります。リビアにまで波及した「アラブの春」については拙著『アメリカ政治の秘密』の中で、詳しく分析しています。

 

 ですから、ヒラリー派の人道的介入主義派が行った行為によってアメリカに対する信頼がない状況で対話が難しくなってしまっているので、北朝鮮の核兵器とミサイルという深刻な懸念を取り除くために実力行使ということになる可能性は高いように思われます。

 

(貼り付けはじめ)

 

キッシンジャー:北朝鮮を発端とする核兵器拡散は攻撃よりも大きな脅威だ(Kissinger: Nuclear proliferation greater threat from North Korea than a strike

 

レベッカ・キール筆

2018年1月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/defense/370714-kissinger-warns-about-nuclear-proliferation-if-north-korea-successful

 

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は木曜日、連邦上院議員たちに対して、北朝鮮の武器開発プログラムが発端となる核兵器拡散は、北朝鮮がアメリカを攻撃するよりも深刻な脅威であると警告を発した。

 

キッシンジャーは連邦上院軍事委員会に出席し次のように発言した。「北朝鮮の核開発プログラムについて私が深刻な懸念を持っているのは、アメリカ領土に対する北朝鮮が突き付けている脅威に対してではない。もちろんこの脅威も深刻ではあるが。私が急迫している脅威だと考えているのは次のものだ。もし北朝鮮が将来に軍事的な核兵器能力を保有するようになれば、核兵器の拡散に与える影響は深刻なものとなるだろうということだ」。

 

キッシンジャーは続けて次のように語った。「北朝鮮が中国とアメリカの反対、世界中の不同意に直面しても核兵器開発能力を維持できると、他の国々が国際的な地位の向上と国際的な紛争において優位に立つためにこの方法があるのだと考えるようになるだろう。」

 

キッシンジャーは、ロナルド・レーガン政権の国務長官を務めたジョージ・シュルツ、ジョージ・W・ブッシュ(子)政権で国務副長官を務めたリチャード・アーミテイジといった外交政策分野の重鎮たちと共に国家安全保障戦略について証言を行った。委員会にとっては北朝鮮と核兵器が主要な懸念であり、北朝鮮政府は核兵器開発プログラムを進展させていることを確認している。トランプ政権は「核戦略の見直し(Nuclear Posture Review)」の発表の準備をしている。 リークされた「核戦略の見直し」の草稿には、ロシアと中国をけん制するために「小型(low-yield)」核兵器開発計画が含まれている。

 

キッシンジャーは、核兵器拡散について、北朝鮮が核兵器を保有するようになると、韓国も核兵器保有を望むようになり、日本もその方向に動くというシナリオを提示した。

 

キッシンジャーは続けて次のように述べた。「そして、私たちはこれまでとは異なる新しい世界に生きるようになる。この新しい世界では、適切な指令系統を持つ技術的に核兵器を持つことが出来る国々が、国民の不同意があっても、核兵器を保有するようになるだろう」。

 

キッシンジャーはまた北朝鮮との戦争の結果について懸念を表明した。特にロシアと中国が演じるであろう要素について懸念を表明した。

 

キッシンジャーは次のように語った。「北朝鮮に対して先制攻撃を行いたいという誘惑は強力だ。私個人の考えでは、中国とロシアの国境で、世界の主要国、少なくともアジアの主要国の支援なしでアメリカ一国だけが戦争を行うことに大きな懸念を持っている。」

 

シュルツはキッシンジャーの発言内容に同意し、加えて、「レッドライン(最終ライン)を引く際には注意深くあるべきだ」と述べた。

 

シュルツは次のように述べた。「中身のない、空虚な脅威がアメリカを破壊する。従って、私はレッドライン(最終ライン)を引く際に注意深くあるべきだと考えている。このレッドラインが破られた場合、最終的に核戦争に至ってしまう可能性が高いからだ」。

 

公聴会の間、シュルツは来月に発表される予定の国防省による「核戦略の見直し」に関して懸念を表明した。

 

シュルツは草稿を読み、核兵器使用を進んで行おうという意図があるように感じられた、と述べた。

 

シュルツは次のように述べた。「核兵器を使用するという考えが広がっているということに懸念を持っている。核兵器は核兵器だ。小型の核兵器を1発でも使えば、次はより大型の核兵器を使用するようになる。私は、核兵器はどんなサイズになっても核兵器なのだから、私たちは厳格に線引きをしなければならない」。

 

シュルツは、ユナイテッド・レリジョンズ・イニシアティヴのビル・スィングの発言を引用して次のように述べた。「聖書に手を置いて、アメリカ大統領になる際に宣誓をすれば大統領になれる。核兵器の発射ボタンに手を置いたら、100万人の人間を殺すことが出来る何かを発射できる。しかし、それをやってしまったら、その人物はもう大統領ではない。神となったのだ」。

 

シュルツは続けて次のように語った。「私たちが神であると誰が言うことになるのだろうか?核兵器は非道徳なものだ、とレーガン大統領は繰り返し述べた。私たちは核兵器を廃棄しなければならない」。

 

(貼り付け終わり)

 

beigunnokitachousenbakugekiwarokugatu001
米軍の北朝鮮爆撃は6月! 米、中が金正恩体制破壊を決行する日


(終わり)



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 アメリカのプロのアメリカンフットボール(NFLNational Football League)のチャンピオンを決めるスーパーボウルは毎回1億人以上が視聴する一大イヴェントです。テレビCMでは各企業がスーパーボウル特別仕様のものを流します。ハーフタイム・ショーでは超一流アーティストがパフォーマンスをすることでも知られています。アメリカンフットボールは、アメリカでこそ超花形スポーツですが、他国ではまだそこまで普及していません。ルールが分かりにくい(基本的なルールさえわかれば楽しめます)、広い場所とヘルメットなど防具など高価な道具が必要とあって、普及していません。

 

 日本はアメリカ以外では世界最強の国です。アメリカンフットボールの競技人口も多く、また人気も関西を中心にして高いです。毎年12月に開催される東西の大学代表が日本一の座を争う甲子園ボウルと社会人代表と大学代表が日本一をかけて争うお正月のライスボウルはテレビ中継がされます。関西では今では大学の試合はテレビによる放映は行われていないようですが、ダイジェストでは放送があるようです。こうした環境もあって、日本は本家のアメリカには遠く遠く及びませんが、アメリカンフットボールの強国です。

 

 アメリカでは花形スポーツであるアメリカンフットボールに多くの子供たちが親しみます。体格と運動能力に優れた子供たちは選抜されていき、強豪大学から奨学金付きでスカウトされ、大学で活躍すると膨大な契約金と年俸でプロ入りします。高校卒業後にそのままプロ入りするという選手はアメリカンフットボールやバスケットボールではあまり見かけません。

 

 以下にNBCニュースの報道記事を掲載しますが、NFLとアメリカンフットボールの人気が下がっているということです。記事のタイトルは「脳震盪と抗議活動:フットボールの人気が下がっている」というものです。

 

 アメリカンフットボールは激しい当たりが醍醐味のスポーツですが、その代償もまた大きく、重傷を負う選手も多数出てきます。問題になっているのは頭からぶつかる、もしくは倒されることの衝撃で脳に受けるダメージです。引退後のアメリカンフットボールの選手で脳のダメージに苦しんでいる人が多くいます。NFLの選手は選手を続けられる期間が野球やバスケットボールと比べると短いので、短い間に巨額のお金を稼ぐことになりますが、その代償は大きいのです。アメリカのプロスポーツ界では、オリンピックなどで禁止されている筋肉増強剤の使用が蔓延していました。その副作用で現役引退後に若くで亡くなる人たちも出てしまいました。

 

また、最近ではトランプ政権に抗議をして、試合前のアメリカ国歌演奏中に起立ではなく、膝をついて抗議の意思を示す選手が増えています。これについて、NFLを熱心に応援している人々はトランプ支持者が多く、そのために選手たちに反感を覚え、NFLを熱心に応援しなくなったという現象も起きているようです。NFLのチケット料金が高騰している中で、自分たちは苦しい家計から何とかチケット代を捻出して見に行っているのに、高額の年俸を稼いでいるあいつらのあの態度はなんだ、ということになります。

nflteamsmap001

 

 以下の記事は、NBCとウォールストリート・ジャーナル紙の共同世論調査を基にして構成されています。NFLを熱心に見ている、結果などを詳しくチェックしているという人の割合は2014年が58パーセントだったのが、2018年は49パーセントに下がっています。

followingnflclosely001

 

 この数字を詳しく見ていくと、人種別では、白人の人々の割合が大きく減っています。2014年には59パーセントだったのが2018年には47パーセントに下落しています。さらに見ていくと、白人男性で69パーセントから47パーセントに下落しています。

followingnflcloselybyrace001
followingnflcloselywhitemenandwomen001
 

 支持政党別でみると、共和党支持者で15ポイント、民主党支持者で8ポイント下落しています。共和党支持者は試合前の国歌斉唱でのプレイヤーによる抗議活動を不快に感じしているということが考えられ、民主党支持者はNFLが脳震盪の防止に熱心ではないと思っていることが考えられます。

followingnflcloselybypolitics001

 

 また、親たちの中で、子供たちにやらせたいスポーツとしてアメリカンフットボールが敬遠される傾向が強まっているようです。2014年の調査では40パーセントの親がアメリカンフットボールをやらせたくないと答えましたが、2018年ではその数字は48パーセントにまで増えました。2014年では40パーセントがほかのスポーツをやるように強く勧めると答えましたが、2018年では53パーセントになっています。父親の方が母親よりもアメリカンフットボールをやるように言うと答えましたが、その割合は39パーセントでした(母親は33パーセント)。親としては頭をぶつけあう激しいスポーツを敬遠したくなるのは分かります。


concussionsparentsconern001

 このように、アメリカの象徴でもあるアメリカンフットボールですが、その人気は下がっているようです。

 

 アメリカンフットボールの人気の下落については、昨年『ジ・アトランティック』誌でも取り上げられていました。NFLの人気はここ4年間下落傾向が止まらないということです。それはテレビの視聴率に表れています。

 

 この記事では、トランプ政権への抗議活動以前からテレビでの視聴率が下がっていること、そもそもプライムタイムでのテレビ視聴率が若い世代を中心に下がっていることが指摘されています。また、テレビの見方も多様化しており、コード・カッティング(cord-cutting)と呼ばれる、ケーブルテレビの契約を止めてインターネット上でテレビを見るということが若い人を中心に普及しているということも視聴率低下の理由として挙げています。

 

 アメリカンフットボールは「やるスポーツ」から「見るスポーツ」へと変化し、お金がないが体力に恵まれた子供たちが集められ、鍛え上げられ、人々を熱狂させる、ローマ時代の「グラディエイター」のようなものになるのでしょう。アメリカ帝国の「民衆にパンとサーカスを与える」という古典的なやり方の「サーカス」そのものなのでしょうが、そのことに人々が気付き敬遠し始めているということが言えるのではないかと思います。そして、もっと言えば、人々はアメリカ帝国の衰退を感じ取っているのかもしれません。

 

(貼り付けはじめ)

 

Concussions and Protests: Football’s popularity drops

 

by DANTE CHINNI and SALLY BRONSTON

https://www.nbcnews.com/storyline/super-bowl/concussions-protests-football-s-popularity-drops-n844506

 

In a divided America, Super Bowl Sunday holds a special place in the national psyche. Even people who don’t like the New England Patriots or Philadelphia Eagles will tune into the game tonight, more than 100 million in total.

 

And yet, poll numbers show the National Football League and, more broadly, the game of football itself facing some real questions coming into 2018, according to the January NBC News/Wall Street Journal poll. The number of people following the NFL closely and the number who want their children to play football is declining.

 

Overall, the poll found, the number of people who say they follow the NFL has declined sharply since 2014. In January, 49 percent of those polled said they follow the league closely. In January of 2014, the “follow closely” figure was 58 percent. That’s a 9-point drop.

 

But look closer at the numbers and there is a strong racial component to the decline: it’s being driven by white Americans.

 

Since 2014, the number of African Americans and Hispanics saying they follow the professional football closely has remained flat, according to the poll. But among whites, the number is down 12 points from 59 percent in 2014 to 47 percent in 2018.

 

And digging deeper, gender plays an enormous role. Among white men, the “follow closely” number has declined an astonishing 22 points, from 69 percent in 2014 to 47 percent in 2018. Over that same time the “follow closely” number among women was unchanged at 47 percent.

 

So, in a sense, the NFL’s viewership/popularity problems seem to boil down to a problem with white men. That demographic group that has long been a crucial component of the league’s fan base, as anyone who watches the string of beer, pizza and car commercials during an NFL game might guess.

 

But, it’s interesting to note, even in the divided political landscape of 2018, the league’s slippage among white men seems to reach both sides of the partisan political spectrum.

 

The 15-point drop among Republicans who say they closely follow the NFL was the steepest among partisan groups. The NFL also saw an 8-point slide among Democrats who say they closely follow the league. And independents, with a 4-point dip, declined as well.

 

It’s hard to know what’s driving those numbers lower for certain.

 

For Republicans, one issue may be may be this fall’s protests by NFL players, who took a knee during the national anthem. President Donald Trump made his displeasure with that practice clear on social media and in speeches. In fact, Trump alluded to the national anthem protests at this year’s State of the Union speech.

 

For Democrats, the key may be a feeling that the league has not done enough to battle the concussions that often come with playing football. The NBC/WSJ poll showed Democrats were far less likely than Republicans to say the NFL had “taken meaningful action to reduce and prevent concussions.”

 

And outside the NFL, the concussion issue may be having an impact on who is actually playing organized, tackle football. The NBC/WSJ poll showed a big increase in worry among parents about letting their children play football.

 

Overall, 48 percent of those polled in January said they would encourage their child to play a sport other than football out of concussion concerns. Four years ago, only 40 percent said they would do that. That’s an 8-point shift in four years.

 

Among mothers, 53 percent said they would encourage their child to play another sport; that was up from 40 percent in 2014 – and increase of 13 points. With fathers, 39 percent said they would encourage their child to play another sport; that was up from 33 percent in 2014 – a 6-point bump.

 

In other words, fewer adults are watching the game on Sundays and fewer are encouraging their children to take the field.

 

None of this changes the fact that the NFL still rules the roost of American sports.

 

The 2017 World Series averaged 19 million viewers. Tonight more than 100 million people will watch Superbowl LII. Some will watch for Justin Timberlake at halftime. Some will watch for the commercials. Some will watch just because they are at a Super Bowl party.

 

But that’s the spectacle. The real question for the NFL is how many tune in Sunday to watch the game – and how many tune in on Sundays next fall.

 

=====

 

Yes, NFL Viewership Is Down. No, It’s Not All Trump.

The decline in football ratings probably has more to do with structural shifts in media than any protests or presidential tweeting.

 

DEREK THOMPSON  SEP 27, 2017   BUSINESS

https://www.theatlantic.com/business/archive/2017/09/nfl-ratings-trump-anthem-protests/541173/

 

Puerto Rico is in ruins, North Korea is threatening to drop hydrogen bombs, Obamacare’s repeal is slipping back into the grave from which it rose, and tax reform is languishing in Congress. Meanwhile, President Donald Trump has tweeted 25 times since Saturday about NFL ratings and the right of athletes to kneel during the national anthem.

 

The president, whose fixation with attendance has been obvious from literally the second that he became president, has repeatedly said the NFL’s ratings were “WAY DOWN” due to protests. He even took personal credit for the league’s declining viewership.

 

Is the president right? Yes and no. Yes, in that there is little question that football viewership, the jewel of the cable bundle, is in decline; and this, in itself, is an important media story. But also no, since it’s not clear that either the president or the protests are the primary culprit.

 

First, the ratings. It’s important to beware headlines about bad ratings for one particular game, or one specific week. Football isn’t like a television show that airs with the same characters on a weekly basis. Instead, there are 32 teams playing a 17-week round-robin, with four main television windows for NFL action: early Sunday games (airing at 1 p.m. Eastern Time), later Sunday games (airing around 4 p.m. Eastern), Sunday Night Football on NBC, and Monday Night Football on ESPN. For any given week, ratings could easily be down in one window and up for another, depending on the star power of the players, the quality of the game, and the popularity of competing shows.

 

That said, the general trend is down in almost every window for the last four years. Last year, the NFL’s decline accelerated due to an uptick in cord-cutting, a blockbuster presidential election, and a raft of non-competitive games.

 

This year, the NFL-ratings picture through three weeks is muddled. During the preseason, ratings were up. In Weeks 1 and 2, ratings declined in two-thirds of NFL windows. In Week 3, after the president’s comments, there was little evidence of a Trump Effect. Ratings were up for some day games, down on Sunday night, and up again on Monday for the Dallas Cowboys, who prevailed over the Arizona Cardinals after taking a collective knee before the national anthem. The most accurate 2017 summary of NFL ratings is: mostly flat or down, but up whenever the Cowboys play.

 

So, what’s behind the decline in football ratings?

 

This is a multibillion-dollar question. Television networks and carriers, such as ESPN and DirecTV, have committed $50 billion to the NFL until the early 2020s. U.S. companies spend more than $4 billion annually on ads during games.

 

The decline of NFL viewership is seen as an omen for the demise of the cable bundle, but it’s difficult to say for sure why ratings are declining. Last year, NFL viewership was down 12 percent annually until the presidential election, leading many (including me) to suggest that the blockbuster campaign was the primary reason for the decline. But after the election, viewership was still down 5 percent through the end of the season in January.

 

Some high-profile surveys blamed Colin Kaepernick and other pre-game protesters. And there is no question that many Americans are personally offended by pre-game demonstrations. But this explanation is unsatisfying, for two reasons. First, Kaepernick isn’t on any NFL team in 2017, and Week 1 viewership this year was even lower than 2016, in some windows. What’s more, there is some evidence that the number of people who watched any part of an NFL game increased in 2016, and ratings only dropped because fewer people watched until the end. This suggests that the quality of the gameplay, not the tenor of politics, was the more important culprit.

 

But each of these explanations are specific to football, which means they ignore the larger, and more important truth: Ratings are down for everything, except for cable news. Out of 78 prime-time broadcast series that aired in both 2016 and 2017, only one—ABC’s The Bachelor—increased viewership among people under 50. Just about every live sport is dealing with the same problem. NASCAR, although praised by Trump for its fealty to the national anthem, opened its most recent playoffs with the lowest ratings ever. Last year, the NBA had some of its lowest-rated games ever, as well.

 

These facts cry out for a broader, structural explanation. One is that Trump’s nonstop news cycle has become a more entertaining sport than, well, sports. But here is an even more important one: Five years ago, there were hardly a million “cord-cutter” households. Today, there are an estimated 7 million. That’s an exodus from pay television the size of Virginia and New Jersey combined. It’s inconceivable that this would have no effect whatsoever on NFL ratings. Rather, football is the most buoyant cargo aboard a sinking ship.

 

Cord-cutting has been going on for a while. The decline in football viewership is more recent. So, how do these stories match up? The cord-cutting revolution is concentrated among younger people, while households over 55 are actually watching more TV than ever. To put it bluntly, older Americans die at higher rates, and younger Americans find themselves torn between many TV options. In this way, football will find that its consumer base is structurally bounded by entertainment abundance on one hand and mortality on the other. That ought to lead, not to an audience implosion, but a slow and steady overall decline.

 

Nobody should be surprised to find Trump patting himself on the back for this development. The president has a habit of taking credit for structural shifts that his tenure has merely inherited. For example, he took credit for his first “1 million jobs,” even though job growth had slowed from a level that the president previously criticized as too low.

 

But to the extent that there is a Trump Effect at work, it is mostly the president’s ability to turn everything into a story about attention metrics. NFL viewership was once an arcane tabulation, which only TV execs and sports-media insiders obsessed over. It has become a kind of national referendum on the president, social justice, and the propriety of pre-game protest. Under this president, nothing escapes politicization—especially ratings.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ政権が国家予算を発表し、国務省とUSAIDの予算を大幅に削減し(30%の削減)、国防費を540億ドル増加させました。これについては、批判の声が多く挙がっています。しかし、私はこれを当然のことで、大変喜ばしいことだと考えています。

 

 2011年のアラブの春から始まった中東の不安定な状況は、ムアンマール・カダフィ大佐の殺害、ベンガジ事件へと発展し、シリア内戦、シリアとイラク国内でのISの勃興というところまで悪化しています。また、ウクライナを巡る西欧とロシアの対立ですが、これはウクライナ国内の歴史的に複雑な問題とも相まって、こじれてしまいました。アメリカはロシアを非難し、制裁を課していますが、トランプ大統領は選挙戦期間中から、ロシアのウラジミール・プーティン大統領を賞賛し、ロシアとの関係改善を主張しています。また、中国に対しては厳しい言葉遣いをしていますが、貿易戦争をやる気はなく、また、北朝鮮は中国の問題だとしています。

 

現在の世界の不安定要因が発生した原因は、端的に言って、アメリカの対外政策の失敗が理由です。特に、共和党のネオコン、民主党の人道的介入派がアメリカ外交を牛耳ってきた結果、現在の状況にまでなってしまいました。こうしたことは拙著『アメリカ政治の秘密』で明らかにしましたので、是非お読みください。
 

Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 2017年2月9日から大きな事件となった、森友学園を巡る疑惑ですが、人々の注目を集めたのは、安倍晋三首相の配偶者、安倍昭恵さんが森友学園の開校予定(認可取り下げ)の瑞穂の國記念小學院(学園側は安倍晋三記念小學院にしたかった)の名誉校長をしていたという事実が明らかになってからです。子供たちが教育勅語を暗唱し、天皇皇后の写真に最敬礼し、運動会で「安倍首相頑張れ」と叫ぶ幼稚園の教育に感銘を受け、「何かお力になりたい」ということで、名誉校長になったという事実には驚かされました。

 

 そして、これ以降、安倍昭恵夫人のこれまでの活動にも関心が集まり、また、昭恵夫人のおつきの人々(常勤が2名、非常勤が3名)が国家公務員であったことも明らかになり、「公人」か「私人」かということで、もし公人ならば、森友学園の小学校の名誉校長になったことは適切ではなかったのではないかという主張も出てきています。

 

 昭恵さんはこれまでの控えめで目立たない存在であった首相夫人という立場を大きく変えました。彼女の行動は多くの人々から好感を持って迎えられました。それは彼女の行動力と好奇心の結果です。そして、安倍首相の支持率の維持にも少なからず貢献しました。

 

 しかし、「首相夫人」については、その立場に法的な根拠もなく、その活動がどこまでが公務で、どこからが私的なものなのかは線引きが難しいということも事実です。そのはざまで、「首相」夫人であることの影響力が少なからず行使されながら、見過されてきたということもあるようです。

 

 アメリカの大統領夫人(First Lady)の場合は、ホワイトハウスのイーストウイングに執務室が与えられ、補佐官やスタッフがつきます。ビル・クリントン大統領の夫人ヒラリー・クリントンは健康保険制度改革では陣頭に立ちましたし、フランクリン・D・ルーズヴェルト大統領の夫人エレノア・ルーズヴェルトは病弱の夫を支え、影響力を発揮しました。しかし、たいていの場合は、ファーストレディは政治的な事にはかかわらず、社会的にコンセンサスのある問題に取り組みます。ジョージ・W・ブッシュ(息子)大統領のローラ夫人は図書館司書の経験を活かして、子供たちの読書啓発、バラク・オバマ大統領のミシェル夫人は、子供たちの肥満対策のために野菜摂取、運動の啓発に取り組みました。テレビ番組でミシェル夫人がおどけた姿でダンスをしている姿を見たことがある人もいると思います。

 

 それでは日本の首相夫人はどうなるべきか、ということはこれから検討されるべきです。その時に必要なことは、個人の資質で活動の範囲が変化してはいけないということであり、もう1つは政治と関わる部分もありますから、公的な活動の範囲は制限されるべきだと考えられます。首相夫人が公的な活動を行う場合には、国民的にコンセンサスを得られる問題に取り組むこと、そして首相や首相官邸の同意を得ることが必要ではないかと考えます。

 また、ビジネスの側面が大きいものも制限される必要があります。 昭恵さんのSNSを見ていますと、宣伝行為と判断されやすいものもありますから、これは排除されねばなりません。見られる数が制限される場合には私的な行為として判断されるかもしれませんが、こういう点では慎重な行動が求められます。

 

 「首相夫人」という肩書が政治的、営利的に利用されない、利用しないということが重要なのだろうと思います。

 

(貼りつけはじめ)

 

首相夫人の支え方「研究する」…菅官房長官

20170316 0950

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170316-OYT1T50015.html

 

 菅官房長官は15日の記者会見で、安倍昭恵・首相夫人の活動への支援のあり方について「研究していきたい」と述べ、検討を進める考えを明らかにした。

 

 菅氏は、首相夫人の活動が公的行為か、私的行為かを巡って国会で論戦になっていることを踏まえ、「首相夫人の活動をどのように支えていくか、実態を十分に把握した上で国民が『なるほどな』と思えるものにしたい」と強調した。

 

 同日の衆院内閣委員会では、昭恵夫人が名誉会長を務めるスキーイベントに政府職員が同行していたことが新たに明らかになった。政府の説明によると、イベントは2015年2月、16年3月、17年3月の計3回行われ、いずれも政府職員が連絡調整などのために同行。職員の旅費などは昭恵夫人が負担したという。

 

 政府は14日の閣議で「首相夫人は私人」とする答弁書を決定している。

 

(貼りつけ終わり)

 

 

(貼りつけはじめ)

 

日本のファーストレディは酒とフェイスブックを愛す、そして人々はそうした彼女を愛す(Japan’s first lady loves sake and Facebook, and people love her for it

 

アンナ・フィールド筆

『ワシントン・ポスト』紙

2014年9月22日

https://www.washingtonpost.com/world/japans-first-lady-loves-sake-and-facebook-and-people-love-her-for-it/2014/09/21/44ff5159-71ca-49cf-ab23-fc3f6531ce7d_story.html?tid=a_inl&utm_term=.e88a414af27c

 

東京発。一人の安倍さんがおり、その人物は上流階級の出身者でありながら、フレンドリーで、近づきやすく、お酒とソーシャルメディアを愛しており、友達になりたいと思う人だ。

 

ここにもう一人の安倍さんがいる。その名前は安倍晋三。保守的な日本国首相である。安倍首相の支持率は高い。しかし、安倍首相個人は、平均的な日本人が一緒にビールを飲みたいと思うようなタイプの人物ではない。そして、実際のところ、安倍首相はお酒をほとんどたしなまない。

 

安倍首相の妻、安倍昭恵氏は存在感を増し、彼にとって秘密兵器となりつつある。堅物な首相の柔らかい側面を見せることに貢献している。選挙から2年経って、彼の政策の効果について疑問が出ている中で、昭恵夫人の存在は重宝している。

 

フェイスブックのプロフィール写真で、昭恵夫人は麦わら帽子をかぶり、首相夫人らしからぬ服装で、農業者の格好で、彼女の田んぼの中で微笑んでいる。昭恵夫人は、アイスクリームを食べていたり、自動車の後部座席で古い型の折り畳み型携帯電話で話をしたり、微笑んでいたりしている安倍首相の写真を掲載している。世の中に出ている安倍首相の写真のほとんどにはそのような姿はない。

 

フェイスブックで昭恵夫人をフォローしている5万5000以上のフォロワーの中の1人であるリエ・コバヤシは、昭恵夫人が地震からの再建の専門家たちと写っている写真に対して次のように書いている。「昭恵さん、本当に素晴らしいです。あなたの生き方、望むままに生きて、自分の考えを曲げない、本当に憧れます」。

 

妻は夫に従うものという日本のステレオタイプとは異なり、安倍昭恵さんは夫である安倍首相の政策への反対を公にする。安倍首相は、原子力はエネルギーにとって必要だと主張しているが、昭恵夫人は反原発を主張している。昭恵夫人は津波対策の防潮堤計画に反対し、安倍首相が韓国政府と対立しているのに、韓国文化を愛している。首相は夫人を「家庭内野党」と呼んでいる。

 

今年初めに開催されたゲイ・プライド・パレードに昭恵夫人は参加した。日本ではLGBTに関する諸問題について公に議論がなされていない。また、昭恵夫人は不妊治療について公言し、安倍夫妻が養子縁組を検討したことがあると述べた。これもきわめて珍しい行動だ。

 

過去にはラジオDJをしたこともある。現在、彼女は東京の中心部で日本式のパブである居酒屋を経営している。そこでは、安倍首相の選挙区内にある田んぼで彼女自身が育てて収穫した無農薬の「昭恵米」を出している。一般の人々は、米から作られる日本酒好きの昭恵夫人について冗談を言っている。

 

昭恵夫人は首相公邸(安倍夫妻は首相就任後も公邸ではなく、自宅に住んでいる。公邸は会合とレセプションのために使われている)でインタヴューを受け、その中で次のように語っている。「私は枠を少しずつ壊しています。もしそれが女性他の多くが一歩踏み出すことの助けになれば、嬉しいですね」。

 

安倍晋三首相は「ウイメノミクス」を推進している。これは、日本において比較的斬新な考えで、女性たちがもっと働くことで日本経済を成長させようというものだ。安倍首相はウイメノミクス推進のために昭恵夫人を起用している。

 

今月初め、昭恵夫人は政府主催の「女性のための世界会議」(東京)に出席し、講演を行った。また、今週火曜日にはワシントンにあるシンクタンクCSISでウイメノミクスについて講演を行う予定だ。

 

昭恵夫人は次のように語っている。「私は、女性がいかに社会においてより活動的になるべきかについてお話をするつもりです。男性が作り上げた、垂直的な、争いが起きやすいピラミッド構造では社会はもう持たないと思います。これを変えることができるのは、女性の寛容さ、柔軟さ、母性だと考えています」。

 

昭恵夫人のこうした発言を見れば、彼女が急進的なフェミニストではないことが分かる。昭恵夫人は自分たちの部屋をいつもきれいに掃除するだけの時間を取れないと述べ、夫は自分でごみを出したり、洗濯をしたりしているので、「かわいそう」だと述べている。

 

安倍首相は女性が労働市場に参加する数を増加させようとしている。これが日本経済の抱える諸問題の解決策になると考えている。日本の人口は減少しつつあり、また高齢化も進んでいる。これは労働力の減少を意味する。しかし、女性たちの多くは、1日12時間労働が普通のこととされている文化に参加できない、もしくは参加したくないと考えている。

 

昭恵夫人は、女性の進出というメッセージの主導者だ。昭恵夫人は24歳最後の日に結婚した。日本では長い間、女性はクリスマスケーキと同じく、25歳を超えると結婚しにくくなると言われてきた。そして、昭恵夫人は結婚後に勤務していた広告会社を辞めた。

 

東京の上智大学で政治学を教える中野晃一は、「彼女はヒラリー・クリントンではない」と述べている。

 

しかし、メディアに対して昭恵夫人が好意を増しているのは、安倍晋三首相にもう一つの側面を加えるための策略のように見える。安倍晋三首相は有名な政治家一族の御曹司で、彼には思いやりが欠けていると見られてしまうことがある。

 

安倍首相は2012年末に権力の座に復帰した。第一次政権は2007年に短期間で終わった。この時は健康問題で辞任した。安倍首相の支持率は高く、これについて首相自身は経済の再活性化(これには異論はない)と「自衛隊」により行動の自由を与えるための憲法解釈の変更(これには大きな反対がある)に対して信任が与えられているからだと解釈している。

 

安倍首相の支持率は下がり気味だが、それでも50%前後を保っている。

 

昭恵夫人は裕福な家庭に生まれ育った。彼女は彼女自身の行動が戦略であることを否定し、彼女が安倍首相をより人間らしく見せているという意見には笑顔で次のように述べた。

 

昭恵夫人は「私の夫はとても面白くて、人間臭い人ですよ。マスコミには見せない面がたくさんあります」と語った。

 

政治分析を専門にしているアナリストは口を揃えて、昭恵夫人はざっくばらんだが、常識をわきまえている、そして安倍首相にとっては、彼のより柔らかい印象を人々に与え、人々をホッとさせることに役立っている。

 

中野教授は次のように語っている。「昭恵夫人の存在がなければ、安倍首相は上流階級出身で強固な右翼的な考えを持ち、頑固な保守派というだけの人物になってしまう」。

 

昭恵夫人は、夫の進める政策に対して影響力を与えることはないと考えているが、「私の役割は、夫がアドヴァイザーから聞くことがないであろう意見を言うことです。ただ、夫は既にたくさんの反対意見を聞いているんだよ、と私に言いますけどね」と語った。

 

2011年の福島原発事故以降、操業停止となっている原発の再稼働を安倍政権は準備している。これに対して、昭恵夫人は、ワシントン・ポスト紙の取材に対して、日本は原子力エネルギーなしでも「うまくやっていけるだろう」と述べた。

 

安倍内閣はアメリカを含むTPPを推進しているが、昭恵夫人は、障壁を開けると、遺伝子組み換え食品のような望まない製品が洪水のように入ってくると懸念を表明している。

 

日韓関係は良かったことはないが、最近は、歴史問題を巡る論争のために悪化し続けている。昭恵夫人は韓流ドラマを楽しみ、韓国料理を作ることを批判されている。しかし、昭恵夫人は、「夫は韓国の朴槿恵大統領と話をしたいと言っています」と語った。

 

昭恵夫人は「女性として、近隣の国々とは仲良くしたいと思っています。私は常にこれらの国々に愛情を持っています」と語った。

 

こうした言葉は、もう1人の安倍さんの口から出ることは決してないと確信している。

 

(貼りつけ終わり)

 

(終わり)












このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

このページのトップヘ