古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:大統領

 古村治彦です。

 

 2018年11月6日、アメリカで中間選挙(Midterm Elections)の投開票が行われました。連邦下院全議席(435)、連邦上院の約3分の1(33+2[特別選挙])、半数以上の州知事選挙が行われました。

2018midtermelectionsasahishimbun001
朝日新聞のウェブサイトから

 

 結果は、連邦上院では共和党が52議席を獲得し、過半数から更に1議席を積み増し、ということになります。非改選は共和42、民主23ですから、もともと共和党に圧倒的に有利な状況ですが、それでも過半数を抑えたという事実は大きいことです。

2018midtermelectionssenate001

連邦上院議員選挙結果(Real Clear Politicsから) 
 

 連邦下院は民主党が大勝利、地滑り的とまでは言えないにしても、完勝ということが言えます。まだ全議席が確定していないのですが、民主党が共和党の議席を30議席程度ひっくり返した結果で、過半数の218を10程度超える229議席を獲得する見通しになっています。

2018midtermelectionshouseofrepresentatives001
連邦下院議員選挙結果(Real Clear Politicsから)

 州知事選挙では、民主党が逆転した州が7、共和党が逆転した州が1で、それまで共和党が圧倒していたのが民主と共和が拮抗に近い状態となりました。私が翻訳した『アメリカの真の支配者 コーク一族』(ダニエル・シュルマン著、講談社、2015年)の主人公、チャールズ・コーク、デイヴィッド・コークが支援していたウィスコンシン州知事スコット・ウォーカー(共和党)は落選しました。

 

 2008年以降の選挙では、民主党がオバマ大統領の当選、連邦上下両院で大きく過半数を超える地滑り的大勝利となりました。オバマ政権下ではその後、連邦議会では共和党が勢力を回復し、2010年以降、連邦下院では過半数を大きく上回り、2014年以降は連邦上院でも過半数を獲得する状況となりました。2016年の選挙では、トランプ大統領勝利、連邦上下両院で過半数を維持という結果になりました。今回、連邦下院で民主党が過半数を獲得し、これからは、大統領は共和党、連邦上院過半数は共和党、連邦下院過半数は民主党ということになります。

 

 連邦上院は土地を代表する選挙システム(州の規模に関係なく各州2名ずつ)ということになります。この場合、共和党の優勢な、人口の少ない州が有利となります。日本で言うと、一票の格差がどれだけあるんだという話になりますが、州を代表するということで、アメリカ連邦を構成するカリフォルニア州もノースダコタ州も平等ということになります。共和党が優勢な州は「赤い州(レッドステイト)」、民主党が優勢な州は「青い州(ブルーステイト)」と呼ばれていますが、レッドステイトが20以上あるということは、連邦上院で40議席以上は固いということになり、共和党に有利な状況がこれからも続いていくことでしょう。

usredstatesbluestates001
赤色が共和党優勢、青色が民主党優勢、紫色が激戦州

 

 連邦下院は人間の数を代表する選挙システム(人口に基づいて区割り)です。ゲリマンダーという言葉を覚えている人も多いと思いますが、この区割りは各州の裁量に任されており、その州で優勢な政党に有利なように区割りされるという場合もあります。連邦下院は2年ごとに全議席が選挙されるので、連邦下院議員は大変です。2年ごとに選挙があるので、政治に野心がある人が予備選挙から挑戦してきますし、本選挙となれば相手の党と戦わねばなりません。連続して当選するということは大変なことです。

 

 ドナルド・トランプ大統領にとっては今回の選挙は、敗北でありましたが、実質的には勝利ということになります。まず、共和党は連邦上院で民主党の議席を4議席(フロリダ、インディアナ、ミズーリ、ノースダコタ)ひっくり返しました。民主党がひっくり返したのは1議席(ネヴァダ)です。これで過半数以上、52議席が確定しました。共和党が議席をひっくり返した4州は2016年の大統領選挙でトランプ大統領が勝利した州であり、共和党が優勢州と激戦州とされる集です。民主党が議席をひっくり返したネヴァダ州は民主党が優勢で、2016年の大統領選挙では民主党のヒラリー・クリントンが勝利しています。党派性が色濃く出た結果と言えるでしょう。

 

 トランプ大統領が様々なスキャンダル、疑惑に晒されているのは日本でも報道されています。ロシア疑惑、脱税疑惑、不倫疑惑などですが、大統領を訴追する権限は連邦下院に与えられています。一方、訴追された案件を裁判する権限は連邦上院に与えられています。正確には大統領だけではなく、大統領だけではなく、連邦判事や閣僚、連邦議員たちを含む公務員もこの権限の対象となります。

 

 トランプ大統領にとっては連邦下院で訴追決議がされても、連邦上院で裁判が行われ、弾劾決議が出るという可能性は減少しました。これはトランプ大統領にとってはかなり安心できる状況です。また、連邦上院は大統領が提案する公務員の人事を承認するかどうかの権限も持っています。連邦下院にはありません。FRB議長や連邦最高裁判事、閣僚といったアメリカにとって重要な人事が行われる際にはマスコミでも大きく報道されます。人事権に関しても、連邦上院で過半数を取ることで確保されたということが言えます。テキサス州で何とか再選されたテッド・クルーズが象徴するように、トランプ大統領の応援によって当選した議員たちが多くなっているので、彼らはトランプ大統領に反抗することはできません。

 

 トランプ大統領は、早速、ジェフ・セッションズ司法長官を更迭しました。セッションズは、ロシア疑惑がここまで大きくなることに関して何もしなかった、逃げた、オバマ大統領時代からの官僚が多くおり、反トランプの牙城とも言うべき司法省を抑えることが出来なかった、というのが更迭の理由でしょう。また、ジェイムズ・マティス国防長官、ジョン・ケリー大統領首席補佐官といった高級軍人出身者たちの更迭の噂も出ています。

 

 一方で、トランプ大統領は、連邦下院民主党に対して協力を呼びかけました。確かに、トランプ大統領のいくつかの政策は、民主党にとっても受け入れられる、推進したい政策です。トランプ大統領を押し上げた、ラストベルトと呼ばれる工業地帯の白人労働者たちは、元々は労働組合に加入して民主党を支持していた訳で、この点ではトランプ大統領と民主党は協調できる関係にあります。1980年代に日米間で貿易摩擦が起きましたが、その時に日本車を叩き壊していたのは、自動車産業が盛んなラストベルトの州を地盤とする民主党の議員たちでした。共和党はもともと自由貿易を主張しています。ここで「捻じれ」が起きてしまいます。

 

 今回の中間選挙では、アメリカのマスコミはpolarizationという言葉をキーワードに使っていました。分極化、党派争いの激しい状況、お互いがお互いを否定し合って馬鹿にし合って話ができない状況ということです。今の日本もそういう状況にあると思いますが、アメリカでは、これではいけないという動きも出ているようです。そのために選挙制度の変更という話も出ています。日本では単純に二大政党制にすることが改革だ、決められる政治だとする風潮がありますが、現在のアメリカをよく見て、それで良いのかを考えるべきです。

 

 今回の選挙結果では、有権者の投票志向は民主党に向かっていたということが出来ます。これはトランプ大統領に対しての批判ということになります。連邦上院で共和党が過半数を獲得したことは、もともと非改選で共和党が42議席を保持していたことを考えると、そこまで大きなことではないとも言えます。しかし、トランプ大統領は訴追弾劾を避けることができる、人事権を掌握できるということで、「まぁこの辺が満足すべきところだろう、連邦下院が少し負けすぎだけどな」という結果になったと思われます。

 

 民主党は、テキサス州の連邦上院議員選挙でビトー・オロークが勝利していれば、一気に大統領選挙の候補者にまでなったかもしれませんが、ライジングスターは生まれませんでした。党の中にはいまだに分裂があり、今回の勝利を楽観することはできません。

 

 上記のように考えると、トランプ大統領という人は、とても運が良い人ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

●「トランプ政権「米国第一」継続へ ねじれ議会と対立必至」

 

11/7() 21:10配信 朝日新聞デジタル

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181107-00000087-asahi-int

 

 トランプ米大統領の任期前半の信任が問われた中間選挙が6日に投開票され、連邦議会下院では野党・民主党が都市部や郊外の選挙区で票を伸ばし、8年ぶりに過半数を奪還した。一方で、上院は与党・共和党が現有よりも議席を伸ばす勢いで、上下院で多数派が異なる「ねじれ議会」となる。トランプ氏はこれまで通り「米国第一」主義の政策を進めるとみられるが、下院と対立するのは必至だ。

 

 下院(任期2年)の435議席すべてと、上院(任期6年、定数100)のうち35議席が改選された。トランプ氏が就任後初めて国民的な審判を受ける今回は、上下両院で共和党が過半数を維持できるかが最大の焦点だった。下院は、民主が改選前の193議席から大幅に積み増し、過半数の218議席以上となった。ABCの出口調査では、トランプ氏の支持は44%、不支持は55%で、この支持率が議席に反映された。

 

 民主は女性や若者、黒人や移民、性的少数者らに訴え、「反トランプ氏票」を掘り起こし、党のイメージ色にちなんだ「ブルーウェーブ」(青い波)を起こす戦略をとった。支持基盤の都市部に加え、バージニア州やペンシルベニア州、フロリダ州などの郊外の選挙区で、女性候補が共和党現職を破った。民主が下院を奪還するのはオバマ政権の2010年以来となる。

 

 民主党が下院で多数派となり、下院議長や外交、歳入など全委員長ポストを独占する。トランプ氏や側近のスキャンダル・疑惑を議会で追及できるほか、大統領には法案や予算の提出権限がないため、「ねじれ議会」でトランプ氏は民主党と対立する政策を実現しにくくなる。民主下院トップのペロシ院内総務は、ワシントンの集会で「(今日の勝利は)民主党や共和党を超えたもの。憲法を回復させ、トランプ政権の専制をチェックする」と話した。

 

 一方、共和党とトランプ氏は、劣勢だった下院よりも、過半数を維持しやすい上院の選挙区を重視する戦略をとった。全100議席のうち今回選挙になったのは35議席(二つの補選を含む)。共和は改選されない議席を42持っていたため、あと8議席を取れば、過半数を維持できるためだ。

 

 トランプ氏は2016年の大統領選当選の原動力となった中西部や南部の激戦州をまわり、好調な経済と株高、歴史的な失業率の低さを政権の成果としてアピールした。選挙戦終盤には中米からの「移民キャラバン」を犯罪と結びつけて恐怖をあおる手法で保守的な支持層を固めた。トランプ氏が指名した保守的な最高裁判事が承認されたことも、追い風になったとみられる。

 

 インディアナ、ミズーリ、ノースダコタの各州で民主現職から議席を取り返した。米CNNによると、日本時間8日午前0時半現在で共和51、民主45。トランプ氏は7日早朝、「昨晩の大勝利にたくさんの祝福が届いている。私が通商交渉に取りかかるのを待っている外国からもだ。さあ、仕事に戻ってやり遂げるぞ!」とツイートした。

 

 36州であった知事選は、同時刻現在、民主が少なくとも6州で取り返した。州知事は州の予算配分などに大きな権限を持ち、10年ごとの下院の選挙区見直しなど、選挙行政にも影響力がある。(ワシントン=香取啓介)

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)

ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側[本/雑誌] (単行本・ムック) / 古村治彦/著

価格:1,836円
(2018/4/13 10:12時点)
感想(0件)





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 2018年3月22日、アメリカのドナルド・トランプ大統領が4月9日付で、大統領国家安全保障問題担当補佐官にジョン・ボルトンを任命すると発表しました。現在のハーバート・R・マクマスター補佐官は辞任となります。マクマスター補佐官は現役の陸軍中将ですが、辞任に伴い、陸軍からも退役するということです。

johnbolton015

ジョン・ボルトン
 
hrmcmaster005
ハーバート・R・マクマスター

 2018年3月6日、ゲイリー・コーン国家経済会議委員長が辞任を発表しました。この時にメディアでは同じ日に、ジョン・ボルトンがホワイトハウスの大統領執務室でトランプ大統領と会談したというニュースも流れました。この時に既に今回のことは決まっていた可能性があります。

 

 ジョン・ボルトンはジョージ・W・ブッシュ政権時代に政権内の外交と軍事を牛耳ったネオコン派の一人です。トランプ大統領はブッシュ時代のイラク攻撃を批判していましたが、マイク・ポンぺオ国務長官、ジョン・ボルトン大統領国家安全保障問題担当補佐官という陣容を組みました。ポンぺオもまたネオコンに近い人物です。

 

 トランプ大統領はジェローム・パウエルFRB議長を起用し、アメリカ経済の引き締めを行おうとしています。その結果として過熱していた株価は調整され下がっていくことになるでしょう。実際にFFレートの利上げが発表され、NYダウは大幅に下げました。トランプ景気をひと段落させるにあたり、募る不満を対外関係に逸らせるということをトランプ大統領は考えているかもしれません。

 

 ポンぺオ国務長官、ボルトン大東両国家安全保障問題担当補佐官という布陣は北朝鮮に対して強硬な姿勢を取るということを鮮明に示しています。米軍による北朝鮮攻撃の可能性が高まりました。ジェイムズ・マティス国防長官は、北朝鮮攻撃と決まれば反対はしないでしょう。次はジョン・ケリー大統領首席補佐官の動向が注目されるところです。

 

(貼り付けはじめ)

 

諸問題についてのジョン・ボルトンの発言(John R. Bolton on the Issues

 

アシシュ・クマー・セン筆

2018年3月22日

「アトランティック・カウンシル」

 http://www.atlanticcouncil.org/blogs/new-atlanticist/john-r-bolton-on-the-issues

 

ドナルド・J・トランプ米国大統領は2018年3月22日に、4月9日付でジョン・ボルトンが次期大統領国家安全穂所問題担当補佐官に就任すると発表した。ここ数年の重要な外交政策問題に関してのボルトンの立場を彼の発言から見てみよう。

 

●北朝鮮について(On North Korea

 

・「北朝鮮の核兵器開発によって現在生じている事態に対して、アメリカが先制攻撃を行うことで対応することは完全に正当なことなのである」(2018年2月28日付『ウォールストリート・ジャーナル』紙)

 

・「問題:北朝鮮の政権が現在嘘をついているとどのようにして知ることが出来るか? 答え:彼らの唇が動いていることで知ることが出来る。(訳者註:北朝鮮は嘘ばかりをついているという意味)」(2018年3月9日付フォックスニュース[テレビ番組]

 

●イランの核開発に関する合意について(On Iran nuclear deal

 

・「オバマ大統領が交渉して引き起こした外交上のワーテルローの戦いの結果(惨敗)はまだ癒されないだろう」

 

・「トランプ大統領はオバマ前大統領が結んだ合意を戦略的に大きな間違いだと正確に見破っている。しかし、トランプ大統領の周囲にいる補佐官たちはどうした訳だか、この合意から撤退しないように大統領を説得している」(2018年1月15日付『ウォールストリート・ジャーナル』紙)

 

・「残された時間は大変に短いが、(イランの核開発施設)への攻撃はまだ成功できる可能性を残している。このような攻撃はイランに敵対している国々や勢力に対するアメリカの巨大な援助と共に実行されるべきだ。そして、こうした動きの目的はイラン政府の政権転覆(体制変更、regime change)だ」(2015年3月26日付『ニューヨーク・タイムズ』紙)

 

●アフガニスタンとパキスタンについて(On Afghanistan/Pakistan

 

・「アフガニスタンに関してはパキスタン次第で勝利もできるし、敗北をしてしまうこともある」(2017年8月21日付フォックスニュース[テレビ番組]

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)


Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 少し古い記事になりますが、今年1月にアメリカ連邦上院でキッシンジャーが証言を行ったことを紹介する記事を掲載します。

 

 キッシンジャーは、北朝鮮の核兵器開発に刺激され、韓国と日本が核武装を行うこと、更に多くの国々が核武装によって国際問題解決で優位に立とうとするシナリオについて懸念していると発言しました。そのことが北朝鮮によるアメリカ領土に対する攻撃よりも懸念が大きいとしています。

 

 また、レーガン大統領の下で国務長官を務めたジョージ・シュルツも同席し、核兵器を使うことに反対を表明しました。小型であろうが1発でも使ってしまえば次はより大型の核兵器を使うようになり、大量殺戮を行うことになると述べました。核兵器を都市部で使えば非戦闘員の虐殺となり、国際法に違反することになります。

 

 この席にはジャパン・ハンドラーズの大物リチャード・アーミテイジも出席していたようですが、発言は紹介されていません。日本でこそ超大物のアーミテイジですが、アメリカではそこまでの存在ではないということが分かります。

 

 キッシンジャーとシュルツの発言から考えると、「北朝鮮の核兵器開発はそれ自体よりも、周辺諸国やそのほかの国々の核武装を誘発することの方が怖い」「核兵器を使用することは断じて容認できない」ということになります。これらを合わせて考えてみると、「北朝鮮の核兵器開発は止めさせねばならないが、アメリカが小型の核兵器でさえも使うことは容認できない」ということになります。このことは北朝鮮にも向けられた発言ですから、北朝鮮が核兵器開発を止めるならよいが、そうでないならば、悪いシナリオへと進む前に、通常兵器を使ってでも止めさせるということになります。

 

 ヒラリーたちがリビアのカダフィを殺してしまったために、今回の北朝鮮問題は対話での解決を難しくしてしまっています。アメリカがリビアのカダフィに対して核兵器開発を放棄すれば体制維持を保障してやると約束し、カダフィがそれに従ったのに、最終的に殺されたことを金正恩は知っています。ですから、最後の最後まで核兵器やミサイルを手放すことはしない、手放してしまえば結局身の破滅だ、ということになります。リビアにまで波及した「アラブの春」については拙著『アメリカ政治の秘密』の中で、詳しく分析しています。

 

 ですから、ヒラリー派の人道的介入主義派が行った行為によってアメリカに対する信頼がない状況で対話が難しくなってしまっているので、北朝鮮の核兵器とミサイルという深刻な懸念を取り除くために実力行使ということになる可能性は高いように思われます。

 

(貼り付けはじめ)

 

キッシンジャー:北朝鮮を発端とする核兵器拡散は攻撃よりも大きな脅威だ(Kissinger: Nuclear proliferation greater threat from North Korea than a strike

 

レベッカ・キール筆

2018年1月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/defense/370714-kissinger-warns-about-nuclear-proliferation-if-north-korea-successful

 

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官は木曜日、連邦上院議員たちに対して、北朝鮮の武器開発プログラムが発端となる核兵器拡散は、北朝鮮がアメリカを攻撃するよりも深刻な脅威であると警告を発した。

 

キッシンジャーは連邦上院軍事委員会に出席し次のように発言した。「北朝鮮の核開発プログラムについて私が深刻な懸念を持っているのは、アメリカ領土に対する北朝鮮が突き付けている脅威に対してではない。もちろんこの脅威も深刻ではあるが。私が急迫している脅威だと考えているのは次のものだ。もし北朝鮮が将来に軍事的な核兵器能力を保有するようになれば、核兵器の拡散に与える影響は深刻なものとなるだろうということだ」。

 

キッシンジャーは続けて次のように語った。「北朝鮮が中国とアメリカの反対、世界中の不同意に直面しても核兵器開発能力を維持できると、他の国々が国際的な地位の向上と国際的な紛争において優位に立つためにこの方法があるのだと考えるようになるだろう。」

 

キッシンジャーは、ロナルド・レーガン政権の国務長官を務めたジョージ・シュルツ、ジョージ・W・ブッシュ(子)政権で国務副長官を務めたリチャード・アーミテイジといった外交政策分野の重鎮たちと共に国家安全保障戦略について証言を行った。委員会にとっては北朝鮮と核兵器が主要な懸念であり、北朝鮮政府は核兵器開発プログラムを進展させていることを確認している。トランプ政権は「核戦略の見直し(Nuclear Posture Review)」の発表の準備をしている。 リークされた「核戦略の見直し」の草稿には、ロシアと中国をけん制するために「小型(low-yield)」核兵器開発計画が含まれている。

 

キッシンジャーは、核兵器拡散について、北朝鮮が核兵器を保有するようになると、韓国も核兵器保有を望むようになり、日本もその方向に動くというシナリオを提示した。

 

キッシンジャーは続けて次のように述べた。「そして、私たちはこれまでとは異なる新しい世界に生きるようになる。この新しい世界では、適切な指令系統を持つ技術的に核兵器を持つことが出来る国々が、国民の不同意があっても、核兵器を保有するようになるだろう」。

 

キッシンジャーはまた北朝鮮との戦争の結果について懸念を表明した。特にロシアと中国が演じるであろう要素について懸念を表明した。

 

キッシンジャーは次のように語った。「北朝鮮に対して先制攻撃を行いたいという誘惑は強力だ。私個人の考えでは、中国とロシアの国境で、世界の主要国、少なくともアジアの主要国の支援なしでアメリカ一国だけが戦争を行うことに大きな懸念を持っている。」

 

シュルツはキッシンジャーの発言内容に同意し、加えて、「レッドライン(最終ライン)を引く際には注意深くあるべきだ」と述べた。

 

シュルツは次のように述べた。「中身のない、空虚な脅威がアメリカを破壊する。従って、私はレッドライン(最終ライン)を引く際に注意深くあるべきだと考えている。このレッドラインが破られた場合、最終的に核戦争に至ってしまう可能性が高いからだ」。

 

公聴会の間、シュルツは来月に発表される予定の国防省による「核戦略の見直し」に関して懸念を表明した。

 

シュルツは草稿を読み、核兵器使用を進んで行おうという意図があるように感じられた、と述べた。

 

シュルツは次のように述べた。「核兵器を使用するという考えが広がっているということに懸念を持っている。核兵器は核兵器だ。小型の核兵器を1発でも使えば、次はより大型の核兵器を使用するようになる。私は、核兵器はどんなサイズになっても核兵器なのだから、私たちは厳格に線引きをしなければならない」。

 

シュルツは、ユナイテッド・レリジョンズ・イニシアティヴのビル・スィングの発言を引用して次のように述べた。「聖書に手を置いて、アメリカ大統領になる際に宣誓をすれば大統領になれる。核兵器の発射ボタンに手を置いたら、100万人の人間を殺すことが出来る何かを発射できる。しかし、それをやってしまったら、その人物はもう大統領ではない。神となったのだ」。

 

シュルツは続けて次のように語った。「私たちが神であると誰が言うことになるのだろうか?核兵器は非道徳なものだ、とレーガン大統領は繰り返し述べた。私たちは核兵器を廃棄しなければならない」。

 

(貼り付け終わり)

 

beigunnokitachousenbakugekiwarokugatu001
米軍の北朝鮮爆撃は6月! 米、中が金正恩体制破壊を決行する日


(終わり)



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 アメリカのプロのアメリカンフットボール(NFLNational Football League)のチャンピオンを決めるスーパーボウルは毎回1億人以上が視聴する一大イヴェントです。テレビCMでは各企業がスーパーボウル特別仕様のものを流します。ハーフタイム・ショーでは超一流アーティストがパフォーマンスをすることでも知られています。アメリカンフットボールは、アメリカでこそ超花形スポーツですが、他国ではまだそこまで普及していません。ルールが分かりにくい(基本的なルールさえわかれば楽しめます)、広い場所とヘルメットなど防具など高価な道具が必要とあって、普及していません。

 

 日本はアメリカ以外では世界最強の国です。アメリカンフットボールの競技人口も多く、また人気も関西を中心にして高いです。毎年12月に開催される東西の大学代表が日本一の座を争う甲子園ボウルと社会人代表と大学代表が日本一をかけて争うお正月のライスボウルはテレビ中継がされます。関西では今では大学の試合はテレビによる放映は行われていないようですが、ダイジェストでは放送があるようです。こうした環境もあって、日本は本家のアメリカには遠く遠く及びませんが、アメリカンフットボールの強国です。

 

 アメリカでは花形スポーツであるアメリカンフットボールに多くの子供たちが親しみます。体格と運動能力に優れた子供たちは選抜されていき、強豪大学から奨学金付きでスカウトされ、大学で活躍すると膨大な契約金と年俸でプロ入りします。高校卒業後にそのままプロ入りするという選手はアメリカンフットボールやバスケットボールではあまり見かけません。

 

 以下にNBCニュースの報道記事を掲載しますが、NFLとアメリカンフットボールの人気が下がっているということです。記事のタイトルは「脳震盪と抗議活動:フットボールの人気が下がっている」というものです。

 

 アメリカンフットボールは激しい当たりが醍醐味のスポーツですが、その代償もまた大きく、重傷を負う選手も多数出てきます。問題になっているのは頭からぶつかる、もしくは倒されることの衝撃で脳に受けるダメージです。引退後のアメリカンフットボールの選手で脳のダメージに苦しんでいる人が多くいます。NFLの選手は選手を続けられる期間が野球やバスケットボールと比べると短いので、短い間に巨額のお金を稼ぐことになりますが、その代償は大きいのです。アメリカのプロスポーツ界では、オリンピックなどで禁止されている筋肉増強剤の使用が蔓延していました。その副作用で現役引退後に若くで亡くなる人たちも出てしまいました。

 

また、最近ではトランプ政権に抗議をして、試合前のアメリカ国歌演奏中に起立ではなく、膝をついて抗議の意思を示す選手が増えています。これについて、NFLを熱心に応援している人々はトランプ支持者が多く、そのために選手たちに反感を覚え、NFLを熱心に応援しなくなったという現象も起きているようです。NFLのチケット料金が高騰している中で、自分たちは苦しい家計から何とかチケット代を捻出して見に行っているのに、高額の年俸を稼いでいるあいつらのあの態度はなんだ、ということになります。

nflteamsmap001

 

 以下の記事は、NBCとウォールストリート・ジャーナル紙の共同世論調査を基にして構成されています。NFLを熱心に見ている、結果などを詳しくチェックしているという人の割合は2014年が58パーセントだったのが、2018年は49パーセントに下がっています。

followingnflclosely001

 

 この数字を詳しく見ていくと、人種別では、白人の人々の割合が大きく減っています。2014年には59パーセントだったのが2018年には47パーセントに下落しています。さらに見ていくと、白人男性で69パーセントから47パーセントに下落しています。

followingnflcloselybyrace001
followingnflcloselywhitemenandwomen001
 

 支持政党別でみると、共和党支持者で15ポイント、民主党支持者で8ポイント下落しています。共和党支持者は試合前の国歌斉唱でのプレイヤーによる抗議活動を不快に感じしているということが考えられ、民主党支持者はNFLが脳震盪の防止に熱心ではないと思っていることが考えられます。

followingnflcloselybypolitics001

 

 また、親たちの中で、子供たちにやらせたいスポーツとしてアメリカンフットボールが敬遠される傾向が強まっているようです。2014年の調査では40パーセントの親がアメリカンフットボールをやらせたくないと答えましたが、2018年ではその数字は48パーセントにまで増えました。2014年では40パーセントがほかのスポーツをやるように強く勧めると答えましたが、2018年では53パーセントになっています。父親の方が母親よりもアメリカンフットボールをやるように言うと答えましたが、その割合は39パーセントでした(母親は33パーセント)。親としては頭をぶつけあう激しいスポーツを敬遠したくなるのは分かります。


concussionsparentsconern001

 このように、アメリカの象徴でもあるアメリカンフットボールですが、その人気は下がっているようです。

 

 アメリカンフットボールの人気の下落については、昨年『ジ・アトランティック』誌でも取り上げられていました。NFLの人気はここ4年間下落傾向が止まらないということです。それはテレビの視聴率に表れています。

 

 この記事では、トランプ政権への抗議活動以前からテレビでの視聴率が下がっていること、そもそもプライムタイムでのテレビ視聴率が若い世代を中心に下がっていることが指摘されています。また、テレビの見方も多様化しており、コード・カッティング(cord-cutting)と呼ばれる、ケーブルテレビの契約を止めてインターネット上でテレビを見るということが若い人を中心に普及しているということも視聴率低下の理由として挙げています。

 

 アメリカンフットボールは「やるスポーツ」から「見るスポーツ」へと変化し、お金がないが体力に恵まれた子供たちが集められ、鍛え上げられ、人々を熱狂させる、ローマ時代の「グラディエイター」のようなものになるのでしょう。アメリカ帝国の「民衆にパンとサーカスを与える」という古典的なやり方の「サーカス」そのものなのでしょうが、そのことに人々が気付き敬遠し始めているということが言えるのではないかと思います。そして、もっと言えば、人々はアメリカ帝国の衰退を感じ取っているのかもしれません。

 

(貼り付けはじめ)

 

Concussions and Protests: Football’s popularity drops

 

by DANTE CHINNI and SALLY BRONSTON

https://www.nbcnews.com/storyline/super-bowl/concussions-protests-football-s-popularity-drops-n844506

 

In a divided America, Super Bowl Sunday holds a special place in the national psyche. Even people who don’t like the New England Patriots or Philadelphia Eagles will tune into the game tonight, more than 100 million in total.

 

And yet, poll numbers show the National Football League and, more broadly, the game of football itself facing some real questions coming into 2018, according to the January NBC News/Wall Street Journal poll. The number of people following the NFL closely and the number who want their children to play football is declining.

 

Overall, the poll found, the number of people who say they follow the NFL has declined sharply since 2014. In January, 49 percent of those polled said they follow the league closely. In January of 2014, the “follow closely” figure was 58 percent. That’s a 9-point drop.

 

But look closer at the numbers and there is a strong racial component to the decline: it’s being driven by white Americans.

 

Since 2014, the number of African Americans and Hispanics saying they follow the professional football closely has remained flat, according to the poll. But among whites, the number is down 12 points from 59 percent in 2014 to 47 percent in 2018.

 

And digging deeper, gender plays an enormous role. Among white men, the “follow closely” number has declined an astonishing 22 points, from 69 percent in 2014 to 47 percent in 2018. Over that same time the “follow closely” number among women was unchanged at 47 percent.

 

So, in a sense, the NFL’s viewership/popularity problems seem to boil down to a problem with white men. That demographic group that has long been a crucial component of the league’s fan base, as anyone who watches the string of beer, pizza and car commercials during an NFL game might guess.

 

But, it’s interesting to note, even in the divided political landscape of 2018, the league’s slippage among white men seems to reach both sides of the partisan political spectrum.

 

The 15-point drop among Republicans who say they closely follow the NFL was the steepest among partisan groups. The NFL also saw an 8-point slide among Democrats who say they closely follow the league. And independents, with a 4-point dip, declined as well.

 

It’s hard to know what’s driving those numbers lower for certain.

 

For Republicans, one issue may be may be this fall’s protests by NFL players, who took a knee during the national anthem. President Donald Trump made his displeasure with that practice clear on social media and in speeches. In fact, Trump alluded to the national anthem protests at this year’s State of the Union speech.

 

For Democrats, the key may be a feeling that the league has not done enough to battle the concussions that often come with playing football. The NBC/WSJ poll showed Democrats were far less likely than Republicans to say the NFL had “taken meaningful action to reduce and prevent concussions.”

 

And outside the NFL, the concussion issue may be having an impact on who is actually playing organized, tackle football. The NBC/WSJ poll showed a big increase in worry among parents about letting their children play football.

 

Overall, 48 percent of those polled in January said they would encourage their child to play a sport other than football out of concussion concerns. Four years ago, only 40 percent said they would do that. That’s an 8-point shift in four years.

 

Among mothers, 53 percent said they would encourage their child to play another sport; that was up from 40 percent in 2014 – and increase of 13 points. With fathers, 39 percent said they would encourage their child to play another sport; that was up from 33 percent in 2014 – a 6-point bump.

 

In other words, fewer adults are watching the game on Sundays and fewer are encouraging their children to take the field.

 

None of this changes the fact that the NFL still rules the roost of American sports.

 

The 2017 World Series averaged 19 million viewers. Tonight more than 100 million people will watch Superbowl LII. Some will watch for Justin Timberlake at halftime. Some will watch for the commercials. Some will watch just because they are at a Super Bowl party.

 

But that’s the spectacle. The real question for the NFL is how many tune in Sunday to watch the game – and how many tune in on Sundays next fall.

 

=====

 

Yes, NFL Viewership Is Down. No, It’s Not All Trump.

The decline in football ratings probably has more to do with structural shifts in media than any protests or presidential tweeting.

 

DEREK THOMPSON  SEP 27, 2017   BUSINESS

https://www.theatlantic.com/business/archive/2017/09/nfl-ratings-trump-anthem-protests/541173/

 

Puerto Rico is in ruins, North Korea is threatening to drop hydrogen bombs, Obamacare’s repeal is slipping back into the grave from which it rose, and tax reform is languishing in Congress. Meanwhile, President Donald Trump has tweeted 25 times since Saturday about NFL ratings and the right of athletes to kneel during the national anthem.

 

The president, whose fixation with attendance has been obvious from literally the second that he became president, has repeatedly said the NFL’s ratings were “WAY DOWN” due to protests. He even took personal credit for the league’s declining viewership.

 

Is the president right? Yes and no. Yes, in that there is little question that football viewership, the jewel of the cable bundle, is in decline; and this, in itself, is an important media story. But also no, since it’s not clear that either the president or the protests are the primary culprit.

 

First, the ratings. It’s important to beware headlines about bad ratings for one particular game, or one specific week. Football isn’t like a television show that airs with the same characters on a weekly basis. Instead, there are 32 teams playing a 17-week round-robin, with four main television windows for NFL action: early Sunday games (airing at 1 p.m. Eastern Time), later Sunday games (airing around 4 p.m. Eastern), Sunday Night Football on NBC, and Monday Night Football on ESPN. For any given week, ratings could easily be down in one window and up for another, depending on the star power of the players, the quality of the game, and the popularity of competing shows.

 

That said, the general trend is down in almost every window for the last four years. Last year, the NFL’s decline accelerated due to an uptick in cord-cutting, a blockbuster presidential election, and a raft of non-competitive games.

 

This year, the NFL-ratings picture through three weeks is muddled. During the preseason, ratings were up. In Weeks 1 and 2, ratings declined in two-thirds of NFL windows. In Week 3, after the president’s comments, there was little evidence of a Trump Effect. Ratings were up for some day games, down on Sunday night, and up again on Monday for the Dallas Cowboys, who prevailed over the Arizona Cardinals after taking a collective knee before the national anthem. The most accurate 2017 summary of NFL ratings is: mostly flat or down, but up whenever the Cowboys play.

 

So, what’s behind the decline in football ratings?

 

This is a multibillion-dollar question. Television networks and carriers, such as ESPN and DirecTV, have committed $50 billion to the NFL until the early 2020s. U.S. companies spend more than $4 billion annually on ads during games.

 

The decline of NFL viewership is seen as an omen for the demise of the cable bundle, but it’s difficult to say for sure why ratings are declining. Last year, NFL viewership was down 12 percent annually until the presidential election, leading many (including me) to suggest that the blockbuster campaign was the primary reason for the decline. But after the election, viewership was still down 5 percent through the end of the season in January.

 

Some high-profile surveys blamed Colin Kaepernick and other pre-game protesters. And there is no question that many Americans are personally offended by pre-game demonstrations. But this explanation is unsatisfying, for two reasons. First, Kaepernick isn’t on any NFL team in 2017, and Week 1 viewership this year was even lower than 2016, in some windows. What’s more, there is some evidence that the number of people who watched any part of an NFL game increased in 2016, and ratings only dropped because fewer people watched until the end. This suggests that the quality of the gameplay, not the tenor of politics, was the more important culprit.

 

But each of these explanations are specific to football, which means they ignore the larger, and more important truth: Ratings are down for everything, except for cable news. Out of 78 prime-time broadcast series that aired in both 2016 and 2017, only one—ABC’s The Bachelor—increased viewership among people under 50. Just about every live sport is dealing with the same problem. NASCAR, although praised by Trump for its fealty to the national anthem, opened its most recent playoffs with the lowest ratings ever. Last year, the NBA had some of its lowest-rated games ever, as well.

 

These facts cry out for a broader, structural explanation. One is that Trump’s nonstop news cycle has become a more entertaining sport than, well, sports. But here is an even more important one: Five years ago, there were hardly a million “cord-cutter” households. Today, there are an estimated 7 million. That’s an exodus from pay television the size of Virginia and New Jersey combined. It’s inconceivable that this would have no effect whatsoever on NFL ratings. Rather, football is the most buoyant cargo aboard a sinking ship.

 

Cord-cutting has been going on for a while. The decline in football viewership is more recent. So, how do these stories match up? The cord-cutting revolution is concentrated among younger people, while households over 55 are actually watching more TV than ever. To put it bluntly, older Americans die at higher rates, and younger Americans find themselves torn between many TV options. In this way, football will find that its consumer base is structurally bounded by entertainment abundance on one hand and mortality on the other. That ought to lead, not to an audience implosion, but a slow and steady overall decline.

 

Nobody should be surprised to find Trump patting himself on the back for this development. The president has a habit of taking credit for structural shifts that his tenure has merely inherited. For example, he took credit for his first “1 million jobs,” even though job growth had slowed from a level that the president previously criticized as too low.

 

But to the extent that there is a Trump Effect at work, it is mostly the president’s ability to turn everything into a story about attention metrics. NFL viewership was once an arcane tabulation, which only TV execs and sports-media insiders obsessed over. It has become a kind of national referendum on the president, social justice, and the propriety of pre-game protest. Under this president, nothing escapes politicization—especially ratings.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote

 古村治彦です。

 

 ドナルド・トランプ政権が国家予算を発表し、国務省とUSAIDの予算を大幅に削減し(30%の削減)、国防費を540億ドル増加させました。これについては、批判の声が多く挙がっています。しかし、私はこれを当然のことで、大変喜ばしいことだと考えています。

 

 2011年のアラブの春から始まった中東の不安定な状況は、ムアンマール・カダフィ大佐の殺害、ベンガジ事件へと発展し、シリア内戦、シリアとイラク国内でのISの勃興というところまで悪化しています。また、ウクライナを巡る西欧とロシアの対立ですが、これはウクライナ国内の歴史的に複雑な問題とも相まって、こじれてしまいました。アメリカはロシアを非難し、制裁を課していますが、トランプ大統領は選挙戦期間中から、ロシアのウラジミール・プーティン大統領を賞賛し、ロシアとの関係改善を主張しています。また、中国に対しては厳しい言葉遣いをしていますが、貿易戦争をやる気はなく、また、北朝鮮は中国の問題だとしています。

 

現在の世界の不安定要因が発生した原因は、端的に言って、アメリカの対外政策の失敗が理由です。特に、共和党のネオコン、民主党の人道的介入派がアメリカ外交を牛耳ってきた結果、現在の状況にまでなってしまいました。こうしたことは拙著『アメリカ政治の秘密』で明らかにしましたので、是非お読みください。
 

Share on Tumblr Clip to Evernote

このページのトップヘ