古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:大統領選挙

 古村治彦です。

 

 バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が、2016年米大統領選挙民主党予備選挙に出馬し、選挙運動を行った中で、陣営にスタッフとして参加した女性たちが性的ハラスメントを受け、ハラスメントを上司に訴えたところ、不適切な対応をされたという告発が『ニューヨーク・タイムズ』紙と『ポリティコ』誌でなされました。


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謝罪するサンダース

 ニューヨーク・タイムズ紙で記事になって出た段階では、サンダースは「私は国中を廻るのに忙しくて知らなかった」と発言していましたが、先週、ポリティコ誌の記事が出た後、サンダースは謝罪しました。サンダース自身がハラスメントを行っておらず、ハラスメントが起きていた当時は知らなかったということですが、陣営の責任者として謝罪ということになりました。

 

 2018年の中間選挙でのヴァーモント州の連邦上院議員選挙では、ハラスメントに対して厳格な対応を採ったということで、2016年の選挙後にハラスメントについての報告がなされていたのかもしれません。自分に最も近しい側近が性的ハラスメントを行っていたということで衝撃を受け、それで厳しい対策を採用したということもあるでしょう。

 

 サンダースは2020年米大統領選挙民主党予備選挙への正式な出馬表明はしていません。しかし、各種世論調査では人気はトップ3に入る勢いです。サンダースに対する攻撃については既にこのブログでもご紹介していますが、今回の告発もその一環ということが言えるでしょう。

 

 民主党予備選挙にエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出)、トゥルシー・ギャバ―ド連邦下院議員(ハワイ州選出)、フリアン・カストロ前住宅・都市開発長官(オバマ政権)・元テキサス州サンアントニオ市長が立候補を表明し、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出)、キリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出)も出馬表明間近と言われています。人気トップ3であるジョー・バイデン前副大統領、サンダース議員、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出)はまだ出馬表明していませんので、最終的には10名程度が予備選挙に出馬するものと思われます。

 

 前回はサンダースを支持したトゥルシー・ギャバ―ド議員も出馬しており、陣営の政敵ハラスメント問題もあり、サンダース支持は減少する可能性もあります。しかし、サンダースには是非出馬してもらって、討論会で民主党エスタブリッシュメント、ウォール街民主党の息のかかった候補者たちを攻撃してもらいたいともいます。

 

(貼り付けはじめ)

 

サンダースは2016年の大統領選挙運動のスタッフたちがハラスメント告発を行う中で謝罪(Sanders apologizes amid harassment allegations against 2016 campaign aide

 

マックス・グリーンウッド筆

2019年1月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/424756-sanders-apologizes-amid-harassment-allegations-against-2016-campaign-aide

 

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は木曜日2016年米大統領選挙の陣営に参加した女性スタッフたちに対して謝罪した。女性スタッフたちは性的ハラスメントを経験したと告発していた。サンダースは選挙陣営のこのような問題に対する手続きが「明確に不適切」だったと認めた。

 

『ポリティコ』誌がある女性スタッフが2016年に首席スタッフだったロバート・ベッカーと外出した際に同意なしにキスをされたという告発内容を報じた。サンダースの発言が行われたのはこの記事が出た後だった。

 

サンダースは処方箋を必要とする薬剤に関する法案についての記者会見の席上、記者団に対して次のように語った。「私たちの選挙運動の一部でハラスメントを受け、かつ不適切に対応された女性たちがいたようだ。私は女性たちが声を上げてくれたことに心の底から感謝する」。

 

サンダースは更に次のよう述べた。「彼女たちが経験したことは全くもって受け入れられないものであり、進歩派の選挙運動だけでなくいかなる選挙運動においても存在してはならないものだ」。

 

水曜日深夜に『ポリティコ』誌の記事で明らかにされた告発は、2016年米大統領選挙民主党予備選挙におけるサンダースの選挙運動に関する最新の報道となった。

 

先週、『ニューヨーク・タイムズ』紙はサンダース陣営で働いた約10名以上の女性たちからの告発を報じた。彼女たちはハラスメントを受け、上司にハラスメント被害を訴えたが適切に対処されなかった。

 

サンダースの2020年米大統領選挙出馬の可能性が高まる中で、多くの告発が出てきた形だ。サンダースの連邦上院議員選挙の選挙委員会「フレンズ・オブ・バーニー」は、ポリティコ誌の取材に対して、2016年の際に首席スタッフだったベッカーはサンダースのこれからの選対に参加することはないと答えた。

 

木曜日、記者団を前にして、サンダースは、「職場における態度と行動を変える文化大革命(cultural revolution)」の必要性を訴えた。サンダースは、2018年の連邦上院議員選挙での再選を目指す中で、自身の選対が、スタッフに対する訓練と外部の人事専門企業を採用し、スタッフが懸念を報告できるようにしたことを含む「アメリカ国内でも最も厳しい性的ハラスメント対策を採用した」ことを強調した。

 

サンダースは次のように述べた。「今日そして明日仕事に行くこの国に住む女性全てがハラスメントのない、安全な、そして快適な環境で働くことを確実なものとする権利を持つ。私はこのことが実現するように努力を傾ける」。

 

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サンダースは2016年の選挙運動に関するハラスメントの告発が行われる中で謝罪を行った(Sanders apologizes amid harassment allegations involving 2016 campaign

 

モリー・K・フーパー筆

2019年1月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/hilltv/rising/424795-sanders-apologizes-amid-harassment-allegations-involving-2016-campaign

 

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は木曜日、2016年の米大統領選挙においてサンダース陣営で働いていた時に性的なハラスメントを受けたと告発している女性たちに謝罪した。

 

2020年の米大統領選挙出馬の可能性を持つサンダースは木曜日、処方箋を必要とする薬剤に関する法案についての記者会見の席上、記者団に対して次のように語った。「私たちの選挙陣営に参加し、外出した際にハラスメントを受けた女性たちに、私は謝罪する。私たちの定めた基準、手続き、保護手段は全て不十分かつ不適切であった」。

 

2016年の選挙陣営にいて性的ハラスメントとそれに対する不適切な対処が行われたという告発を『ニューヨーク・タイムズ』誌と『ポリティコ』誌が報じた後に、サンダースの発言は行われた。

 

サンダースは選挙期間中に告発された内容について知っていたかと問われ、「ノー」と答えた。

 

ポリティコ誌が宣教陣営の内部で人種差別に関する案件が発生し、そのことで和解が成立したと報じているが、サンダースはそのことについて承知していないと答えた。

 

サンダースは木曜日、次のように語った。「私たちの選挙運動の一部において、外出した際にハラスメントを受けた女性たちがいたようだ。私は女性たちが声を上げてくれたことに心の底から感謝する。彼女たちが経験したことは全く受け入れられないものであるし、進歩主義を標榜する選挙運動だけではなく全ての選挙運動においてそうであってはならないものである」。

 

サンダースは更に次のように述べた。「私が耳にした告発内容は、全く受け入れられない行動であって、いかなる選挙運動であっても許容されてはならないものだし、わが国のいかなる職場においても許容されてはならない」。サンダースは、2018年の連邦上院議員選挙で再選を目指した彼の選挙陣営では、性的ハラスメントに対処する方法を変更したとも付け加えた。

 

サンダースは次のように述べた。「私たちはアメリカでも最も厳しいハラスメント対策を打ち出した。それにはハラスメント問題について全ての職員が採れイニングを受けることやハラスメント受けたと考える女性が選挙陣営から独立した人事専門企業に電話をして懸念を伝える機会を持てるようにすることが含まれている」。

 

サンダースは、「この国の女性全て」が「ハラスメントのない環境」で働くことを確かなものとするために職場での態度や行動を変える「文化大革命(cultural revolution)」が必要だと訴えた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 2020年の米大統領選挙民主党予備選挙に次々と立候補者が出ています。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、前住宅・都市開発長官(オバマ政権)で元テキサス州サンアントニオ市長フリアン・カストロが正式に立候補を表明し、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)やキリステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)も出馬発表間近と見られています。

 

 更に世論調査で人気トップ3のジョー・バイデン前副大統領、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)も出馬すると見られています。

 

 そうした中、ハワイ州選出の連邦下院議員トゥルシー・ギャバードも出馬を決心したと述べました。正式の発表は今週中になります。ハワイ出身というのはバラク・オバマ前大統領と同じです。

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トゥルシー・ギャバ―ド


 ギャバードは現在37歳(1981年生まれ)で、2020年に大統領選挙に当選となると史上最年少の大統領(39歳で大統領)ということになります。また、史上初のヒンズー教徒の大統領ということにもなります。

 

 ギャバードは21歳だった2002年にハワイ州下院議員に当選します。州議会レヴェルの議院としては史上最年少ということになります。その後、ハワイ州兵に入隊し、イラク派遣を志願し、実際にイラクで軍務に就きました。

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 その後、ダニエル・アカカ(Daniel Akaka、1924-2018年)連邦上院議員(中国系、在任:1990年―2013年)のスタッフと軍務を並行して務めました。予備士官学校を卒業し、クウェートに憲兵として派遣されました。2011年から2012年までホノルル市議会議員を務め、2013年からは連邦下院議員を務めています(4期目)。ギャバードの経歴はちょっと変わっていると言えると思います。軍籍としては予備役少佐となっています。


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 ギャバ―ドは、2015年当時、民主党全国委員会の副委員長でした。この時期は2016年米大統領選挙民主党予備選挙に向かう時期でした。当時のデビー・ワッサーマン=シュルツ委員長(民主党所属のフロリダ州選出連邦下院議員)は、ヒラリー・クリントンに肩入れをし、予備選挙期間中の討論会の数をこれまでよりもかなり減らしました。ギャバ―ドは、そのことに異を唱え、副委員長を辞任し、バーニー・サンダースを支持ました。こうして見ると、ギャバ―ドは民主党エスタブリッシュメントやウォール街民主党と対立していることになります。


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サンダースへの投票を求める広告に出演するギャバ―ド


 ギャバ―ドに関しては、ドナルド・トランプ大統領の側近だったスティーヴン・バノンが彼女のファンを公言し、トランプの当選直後、トランプタワーに招かれてトランプと会談を持ちました。歯に衣を着せない発言と行動力がトランプに評価されてのことでしょう。2人はシリア政策とタイテロリズム政策について話し合ったということです。

 

 下の記事にもあるように、ギャバ―ドは2017年にシリアを訪問し、バシャール・アル=アサド大統領と会談を持ちました。連邦下院倫理委員会の許可を得ての訪問でしたが、民主、共和両党から激しく批判されました。彼女はその後、「アサドが大統領である以上、平和を実現するには、彼と交渉をしなければならない」と発言し、また総スカンを食ってしまいました。彼女はシリア内線の裏にCIAやアメリカ政府機関が関わっているとも発言しています。2016年には、「CIAが直接的、間接的にアルカイーダとつながっている“穏健派”反体制勢力を支援し、シリア政府を転覆させようとしている」とツイッター上で書き、物議をかもしています。今週の正式の出馬宣言でも何か爆弾発言があるかもしれません。

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 ギャバ―ドはまだ37歳ですし、今回の大統領選挙は厳しい結果に終わるかもしれません。しかし、腐りきった民主党エスタブリッシュメントと偽善にまみれたヒラリー率いる人道的介入主義派に打撃を与えることになるでしょう。民主党予備選挙の討論会に参加し、自説を展開することで、2016年の時のバーニー・サンダースのように旋風を起こすことが出来るかもしれません。

 

 トゥルシー・ギャバ―ド、要注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

トゥルシー・ギャバードが大統領選挙出馬を明言(Tulsi Gabbard says she's running for president

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2018年1月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/425010-tulsi-gabbard-announces-2020-white-house-bid  

 

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は金曜日、2020年米大統領選挙民主党予備選挙に出馬する決心をしたと述べた。

 

ギャバードは、土曜日に放送されたCNNの番組で司会のヴァン・ジョーンズのインタヴューに答え、その中で「私は出馬を決心した。来週のうちに正式な発表を行う予定だ」と述べた。

 

ギャバードは「この決心に至ったのには多くの理由がある」と述べた。

 

ギャバードは、「アメリカ国民が直面している多くの問題がある。私はそれらに関心を持っており、解決のために手助けをしたい」と述べた。

 

ギャバードは医療、刑事司法制度改革、気候変動を重点問題として挙げた。

 

37歳になる連邦下院議員ギャバードは、連邦議会初のヒンズー教徒の議院であり、現在は連邦下院外交委員会に所属している。

 

CNNとのインタヴューの中でギャバードは次のように述べた。「多くの問題が存在するがその中で中心的に重要な問題が存在する。それは戦争と平和を巡る問題だ。この問題について関わることを私は希望しているし、正式に出馬発表をする際にはこの問題についてより深く語るつもりだ」。

 

ギャバードは多くの顔ぶれが出ると予想されている2020年米大統領選挙民主党予備選挙に参加することになった。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は2018年12月31日出馬表明を行い、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)をはじめとする多くの人々がすぐに出馬表明を行うものとみられている。

 

ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)とジョー・バイデン前副大統領もまた、出馬を考えていると見られている。

 

共和党はギャバ―ドの発表に即座に反応した。金曜日、声明を発表し、ギャバードの民主党内での支持に関して揶揄した。

 

共和党全国委員会の広報担当マイケル・アーレンズは声明の中で次のように述べた。「トゥルシー・ギャバードは経験不足以上の大きな問題を抱えている。それは党内に支持基盤を持たないということだ。ギャバードについてリベラル派は保守的過ぎると考え、保守派はリベラル過ぎると考える。全ての人々が彼女とバシャール・アル=アサドとのなれ合いについて不安を感じている」。

 

ギャバードは2017年1月に試合の指導者アサド大統領と会談を持った。これに関しては多くの人々から、そして彼女が所属する民主党内からも批判が出た。ギャバードとアサド大統領との会談から数か月後、シリア政府は自国民に対して化学兵器を使用したとして非難されることになった。

 

共和党全国委員会は金曜日、声明を発表した後にギャバードを理解するための「虎の巻」を発表した。この虎の巻はギャバ―ドの2020年の米大統領選挙勝利に影響を与える諸問題を抜粋したもので、そのトップにはアサド大統領との会談を掲載している。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 このブログでも何度も取り上げました、フリアン・カストロが2020年米大統領選挙出馬を表明しました。フリアン・カストロは弁護士出身で2009年から2014年までテキサス州サンアントニオ市の市長を務めました。そして、2014年からはバラク・オバマ大統領の下、住宅・都市開発長官を務めました。30代の若さでの閣僚就任は大きな話題となりました。2016年の米大統領選挙では、民主党の候補者となったヒラリー・クリントンの副大統領候補として名前が挙がりましたが、実際には選ばれませんでした。


 

 双子の兄弟ホアキン・カストロは連邦下院議員で、ジャパン・コーカス、米日議連の会長として来日し、安倍晋三首相と会談を持ったこともあります。

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ホアキン・カストロと安倍晋三


 フリアン・カストロは、自分が市長を務めたサンアントニオ市で演説を行いました。その中で、「私の祖母は約100年前にこの国に来た。彼女は二世代後にが、孫の1人がアメリカ連邦議会の議員となっていること、そして、もう1人の孫が、今日皆さん方の前に立ち、“私はアメリカ合衆国大統領選挙候補者だ”と言うことなど全く想像することすらできなかったことでしょう」と述べました。

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ホアキン・カスロト(左)とフリアン・カストロ 

 フリアン・カストロは双子の兄弟ホアキンと共に民主党の若手有望株として早くから注目されてきました。40代半ばということで、まだまだ若いということもあり、今回は小手調べで次に備えるということもあるのではないかと思います。

 

 カストロ兄弟が注目されているのは、アメリカ国内政治で存在感を増しているヒスパック系ということもあると思います。ちなみに、下に紹介する記事には、ラティーノ(Latino)という言葉とヒスパニック(Hispanic)という言葉が使われています。ラティーノ(女性はラティーナ)はラテンアメリア出身者やその子孫たちを意味する言葉です。ヒスパニックはラティーノに含まれます。ラテンアメリカでもスペイン語を話さない国、例えばブラジル(ポルトガル語)もありますから、こうした国々出身者はヒスパニックとは言いません。

 

 下の記事によると、ホアキン・カストロはヒスパニック系の連邦議員たちの議員連盟である連邦議会ヒスパニック系議員連盟(Congressional Hispanic Caucus)の会長を務めているということです。双子の兄弟フリアンの支援を取り付けやすい立場にあります。

 

 共和党からの反応はなかなか興味深いものです。フリアン・カストロを「軽量級」と評し、誰かの副大統領候補になるための出馬だろうと皮肉を言っています。彼の年齢を考えると、早過ぎるということはありませんが、次や次の次くらいまで狙える人物ですから、そのように考えると、共和党の皮肉もあながち的外れということはありません。

 

 人気の高いビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)とはテキサス州を地盤とする者同士の戦いということになります。早くからの注目度ということになると、カストロということになりますが、オロークの人気の急上昇ぶりには勝てないかもしれません。


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フリアン・カストロとバラク・オバマ

 フリアン・カストロはバラク・オバマ政権関係者からは初めての立候補者ということになりますので、オバマ前大統領、ミシェル夫人を中心とするグループからどのような支援を得るのかということが鍵になると思います。

 

 

(貼り付けはじめ)

 

フリアン・カストロが2020年米大統領選挙出馬を宣言し、トランプを激しく批判(Julián Castro announces 2020 White House bid, swipes at Trump

 

ラファエル・バーなる筆

2019年1月12日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/425039-julian-castro-announces-2020-plans

 

前住宅・都市開発長官フリアン・カストロ(オバマ政権、民主党所属)は土曜日、2020年米大統領選挙民主党予備選挙に出馬すると発表した。

 

カストロは自身が2014年まで市長を務めた生まれ育った町サンアントニオ市で演説を行い、その中で、「私はアメリカ合衆国大統領候補者だ」と述べた。

 

44歳になるカストロは、2018年のテキサス州知事選挙と連邦上院議員選挙へ出馬せず、そのことで、大統領選挙に出馬するのではないかという噂が出ていた。

 

オバマ政権時代の住宅政策のトップであったカストロは、先月、2020年米大統領選挙出馬に向けた準備委員会を構築中だと発言した。大統領選挙に当選となると、アメリカ史上初のヒスパニック系大統領ということになる。

 

カストロは土曜日に行った演説の中で、彼自身を健康保険や気候変動などの問題を重視する進歩派の候補者だと規定した。そして、トランプ大統領の移民政策と国境を巡る動きを激しく批判した。

 

カストロは次のように述べた。「現在、確かに危機は存在する。それは、指導者を巡る危機だ。ドナルド・トランプは、私たちの偉大な国の価値観を共有していない」。

 

カスロトは、トランプ大統領のメディア攻撃を激しく非難した。そして、自身の演説会の取材に来ていた記者団に謝意を述べ、メディアは、アメリカにおける「真実を伝える友人たち」だと呼んだ。

 

オバマ政権の閣僚だったフリアン・カストロは、彼が大統領に当選して最初に行うこととして、「アメリカのパリ協定への復帰」を挙げた。パリ協定は2015年に成立したが、トランプ大統領はアメリカの脱退を決めた。

 

フリアン・カストロは、政府が医療費を全額負担する「メディケア・フォ・オール」と普遍的な幼児教育をはじめとする進歩主義的な考えを支持するという公約を掲げた。

 

ホアキン・カストロ連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は、土曜日の演説会で彼の双子の兄弟であるフリアンを紹介する際に、フリアンは、多士済々の民主党予備選挙に出馬することになるが、彼こそが最善の候補だと訴えた。

 

ホアキン・カストロは「皆さんの助けと支持を受けて、私たちは最善の考えと最大のハートを持つ最善の候補者を持つことが出来ることを私は知っている」と述べた。

 

共和党は即座に民主党予備選挙候補者となったフリアンにジャブを浴びせた。共和党は声明を発表し、その中でフリアン・カストロを「軽量級」と評した。

 

共和党全国委員会報道担当マイケル・アーレンズは次のように述べた。「フリアン・カストロはこれまでにないほどの軽量級の人物がアメリカ大統領選挙に出馬するということで歴史に名前を残した。市長時代は弱腰で、住宅・都市開発長官時代は自分の官庁をうまくまとめることも出来なかった。カストロの出馬は、誰かの副大統領候補になるための絶望的な試みということでしかない」。

 

フリアン・カストロの出馬表明は、ラティーノ系政治において重要な2つの総会が開催されるタイミングで行われた。

 

活動が活発な2つの政治行動委員会(PAC)、連邦議会ヒスパニック系議員連盟(CHC)の選挙活動部門とラティーノ・ヴィクトリー・ファンドは今週末にプエルトリコで総会を行う予定だ。ホアキン・カストロはCHCの会長を務めている。

 

民主党予備選挙におけるラティーノ系有権者の存在は2020年の大統領選挙において大きいものとなっている。予備選挙の日時が変更になっているのも、増加しているラティーノ系有権者にとって有利に働く。

 

ラティーノ系の有権者たちは、来年の早い段階で行われるネヴァダ州の党員集会で重要や役割を果たすことになる。また、アメリカ国内で最も多いラティーノ系の人口を持つテキサス州とカリフォルニア州でも同様だ。

 

カストロは多くの顔ぶれが出馬するであろう民主党予備選挙に参加することになる。

 

トゥルシー・ギャッバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は金曜日、2020年の大統領選挙への出馬を決めた。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は既に準備委員会発足を発表した。カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)をはじめとする人々もまもなく出馬を宣言すると見られている。

 

フリアン・カストロは自身の地元の州出身者同士の競争に直面することになるだろう。2018年11月の中間選挙でテッド・クルーズ連邦上院議員(共和党)に僅差で敗れたビトー・オローク連邦下院議員(民主党)も大統領選挙に出馬すると見られている。

 

ジョン・ボウデンはこの記事作成に協力した。

 

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カスロトは、2020年米大統領選挙出馬を発表した後にニューハンプシャー州で開催されるフォーラムに出席する(Castro to headline forum in New Hampshire after announcing 2020 decision

 

マックス・グリーンウッド筆

2019年1月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/424178-castro-to-headline-forum-in-new-hampshire-after-announcing-2020-decision

 

ジュリアン・カストロ(Julián Castro)前住宅都市開発長官は来週、ニューハンプシャー州を訪問することになった。その前にカストロは2020年米大統領選挙出馬を発表すると見られている。

 

カストロは、2019年1月16日にニューハンプシャー州マンチェスターで、ニューハンプシャー政治研究所主催の「ポリティックス・アンド・エッグス」フォーラムに出席することになっている。このイヴェントの過去の講演者にはエリック・ホルダー元司法長官、ジェフ・フレイク元連邦上院議員(アリゾナ州選出、共和党)、マーティン・オマリー元メリーランド州知事がいる。

 

このフォーラムは、東海岸のビジネス組織ニューイングランド・カウンシルが共催者となっている。

 

カストロがニューハンプシャー州で講演を行うことは、カストロが2020年の米大統領選挙出馬を計画していることを示している。

 

カストロは先月、大統領選挙出馬を模索する検討委員会を発足させた。今週土曜日には彼の地元サンアントニオ市で出馬を発表する予定となっている。カスロトは2009年から2014年までサンアントニオ市長を務めた。

 

ニューハンプシャー州は大統領選挙候補者にとって大統領選挙の初期段階で重要な州となっている。その理由は、ニューハンプシャー州は大統領選挙予備選挙が最初に行われる州であるからだ。

 

カスロトは多くの人々がひしめく2020年米大統領選挙に出馬することになる。民主党では30名以上の名前が挙がっている状況だ。その中にジョー・バイデン前副大統領のような大物も含まれている。

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は先週大統領選挙民主党予備選挙への出馬を発表した。大物政治家としては初めての発表となった。彼女は検討委員会発足を連邦選挙管理委員会に届け出た。ウォーレンは発表後にアイオワ州を訪問し、5か所で集会を開いた。

 

これからの数週間で5名程度の民主党の政治家が出馬発表を行う可能性があると見られている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 サンダースへの攻撃が包囲網という感じになってきました。サンダースの地元ヴァーモント州の新聞がサンダースに対して「2020年の米大統領選挙に出馬しないように心から頼みたい」と訴える記事を掲載したということです。

 

 記事では、サンダースが出ることで、民主党が分裂し、支持者たちが分裂することで、共和党に勝てないということ、また、サンダースの人格は良く無くて傲慢であることを理由に挙げて、サンダースの出馬に反対しています。

 

 サンダースは現在、2020年米大統領選挙への出馬を正式には表明していません。出馬する可能性が高いだろうということ、2016年の米大統領選挙予備選挙ではヒラリー・クリントンを追い詰めたことなどから、人気が高く、各種世論調査では、民主党の候補者レースで二番手に来ています(一番はジョー・バイデン前副大統領)。しかし、このブログでもご紹介しているように、サンダースへの攻撃が激しくなっています。

 

 サンダースの態度は傲慢というよりも、面白みに欠け、何でも真面目に額面通りに受け取ってしまう、怒りっぽくなっていると言う方が公平ではないかと思います。しかし、自分の陣営内でセクシャルハラスメントとパラーハラスメントが存在したという告発に対して、「次はもっとうまくやる」「私は忙しかった」などと述べてしまったのは失敗だったと思います。敵に付け入る隙を作ってしまったということになります。

 

 サンダースは社会主義者を自認しています。従って、全米規模で、つまり、共和党優勢州も含めて支持を拡大し、大統領選挙でドナルド・トランプ大統領に勝てるかというと疑問が残ります。また、民主党エスタブリッシュメントからしてみれば、サンダースはヒラリー落選の最大の「戦犯」(トランプ側から見れば最大の「功労者」)ということになります。民主党予備選挙におけるサンダースのヒラリー批判がヒラリーへの支持を削り取っていったというのは事実です。サンダースもこうした攻撃に対して、「ウォール街民主党(Wall Street Democrats)」という言葉を使って反撃しています。

 

 民主党エスタブリッシュメントが推しているのはエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)ということになるでしょう。ウォーレンの人気を上げようと必死になっているようです。ウォーレンも大口献金をもらわない、大富豪たちにノーと言う、というようなことを発言し、進歩主義的なイメージを作ろうとしています。

 

 民主党エスタブリッシュメントと進歩主義派は角を突き合わせて互いを攻撃し合っています。2016年にサンダースを応援した人々、特に若い人々が民主党エスタブリッシュメントに対して不満を募らせれば、サンダースが民主党候補者になれなかった場合に、党大会で暴れるなどの事態も予想されます。1968年のシカゴで行われた民主党党大会のように、流血ということも発生する可能性はあります。

 

 民主党がまとまって妥当トランプに動き出さねばならない時期に、敵対と分裂の兆しが見えていることは、トランプ大統領にとっては素晴らしい状況ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ヴァーモント州の新聞の編集委員会:「サンダースに2020年の米大統領選挙に出馬しないように頼みたい」(Vermont newspaper editorial board: 'We beg' Bernie Sanders not to run in 2020

 

ジャスティン・ワイズ筆

2019年1月6日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/424095-vermont-newspaper-editorial-board-we-beg-bernie-sanders-not-to-run-in-2020

 

ヴァーモント州の新聞『バレー・モントペイラー・タイムズ・アーガス』紙は、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して、2020年の米大統領選挙へ出馬しないように訴えている。

 

同紙の編集委員会は土曜日の紙面において、「バーニー・サンダースは大統領選挙に出馬すべきでない。私たちは彼に出馬しないように心から頼みたい(beg)」という言葉から記事を始めている。

 

編集委員会は続けて、サンダースの米大統領選挙への再挑戦について、興奮よりも懸念を持っていることについて理由を挙げている。編集委員会は、サンダースが出馬することで、「完全に分裂している民主党」を更に分裂させることになり、2020年の米大統領選挙の有権者たちを更に分裂させることにつながるという恐怖を感じていると述べている。

 

編集委員会は続けて次のように書いている。「ギャンブルをやるには危険すぎる。大事なものを賭けの対象にすることになる。私たちがこれからも二大政党制を維持していくのならば、要求は明白だ。民主党は支持者の数では勝っている。ここ数年の現象が示しているように、得票数は上回っている。そして、いつも“総得票数”が意味をなさないことに疑問や批判が起きる。人々の得票数対選挙人の獲得数の間の乖離に関して疑問や批判が起きる」。

 

編集委員会は続けて次のように書いている。「私たちは、個人のエゴが原理原則よりも大事にされて、原理原則が破壊されているように感じている。革命を始めることは重要だが、革命を遂行するために他のより的確は人たちに道を譲ることを認識する必要がある」。

 

編集委員会は更に、サンダースは進歩主義的な政策を主張することで熱心な支持者を獲得してきたが、大統領選挙の候補者としては「消耗してきて」おり、彼の人格は人々を「不快にさせる」ものだと述べている。

 

「彼は自身の無知について真剣に向き合わず、また粗野で傲慢である。人々は、バーニー・サンダースを熱心に支持するか、まったく支持しないかのどちらかに分かれる」と編集委員会は書いている。また、サンダースの「冗談の通じない、くそ真面目過ぎるアプローチ」をトランプ大統領のアプローチと比較して批判している。

 

編集委員会は、「サイドの出馬に向けての兆候が出ているが、それと同時に告発も出ている」と書いている。2016年の米大統領選挙でサンダース陣営のスタッフの中に、性差別とハラスメントを経験した人たちが存在するという告発があった。

 

2016年の米大統領選挙民主党予備選挙で、サンダースは、ヒラリー・クリントンにとって手ごわい挑戦者となった。先週、サンダースは、2016年当時の自陣営での性差別とハラスメントの告発について、認識していないと発言した。

 

サンダースは2020年の米大統領選挙への出馬を考慮している大物政治家の一人である。ジョー・バイデン前副大統領、ビトー・オローク連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、マイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長が出馬を検討中である。

 

12月にアイオワ州(全米で最初に予備選挙が行われる)の民主党党員集会に出席すると答えた人たちに対する世論調査の結果では、サンダースとバイデンが民主党の大統領選挙候補者に選ばれる可能性が高いと考えられている。

 

(貼り付け終わり)

 

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 古村治彦です。

 

 エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)の米大統領選挙民主党予備選挙出馬に呼応するかのように、正式にはまだ出馬宣言をしていないバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対する包囲網が形成されつつあります。民主党エスタブリッシュメント、サンダース議員がウォール街民主党と呼ぶ勢力がこの包囲網形成を行っています。

 

 こうした動きの裏にはきっとヒラリー・クリントンがいるだろうと思っていましたが、ヒラリーが動き出していることを示す記事が出てきました。ヒラリーがキングメイカー気取りで、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員、ジョン・ヒッケンルーパー・コロラド州知事、エリック・ガルセッティ・ロサンゼルス市長といった人々と米大統領選挙に関して議論を行ったという記事が出てきました。

 

 ヒッケンルーパー知事とガルセッティ市長以外のハリス、ブッカー、ウォーレンの各連邦上院議員は、これまでにも民主党の有力候補の顔ぶれという記事では必ず名前が出て来ていました。ジョー・バイデン前副大統領、サンダース議員、ビトー・オローク連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が人気のトップ集団とすると、それに続く二番手集団を形成している人物たちです。


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ヒラリーとエリザベス・ウォーレン

 これらの人々がヒラリーに面会を求め、助言を求めている、議論を行ったということは、ヒラリー派の色がつくことを厭わないが、表面上は党の融合と団結を打ち出していこう、ということになります。ヒラリー派宣言ということになります。こうなると、問題は、バーニー・サンダースと彼を支持する人々との戦いということになります。サンダース派とサンダース支持者の数は多くありません。社会主義者を自認する人が進歩主義的、かつ大企業、ウォール街を敵に回す公約を主張しているのですから、多数派にはなりません。前回もヒラリーが民主党の大統領選挙候補者となりました。

 

 しかし、民主党自体が盛り上がらず、全体に支持が広がらなかったのは、民主党予備選挙でサンダースが善戦したことで、ヒラリーとサンダースと間の攻撃合戦がずっと長引き、その結果、ヒラリーは共和党側からの攻撃と共に身内である民主党内からの激しい攻撃にも晒されるということが原因になりました。民主党全国委員会がヒラリーを贔屓していたことも明らかになり、党の大統領選挙立候補者を決める民主党全国大会もしゃんしゃん大会とはいかず、サンダースを支持する人々が抗議の声を上げ、サンダースがどうか止めてくれるようにと懇願する姿がありました。

 

こうしてみると、ヒラリーからすれば、自分が大統領になり損ねたのは、共和党の攻撃のせいというよりも、サンダースからの攻撃の方が原因として大きいということになります。

 

 サンダースとサンダースを支持する人々は、現在、サンダースに対する攻撃が既に始まっていることに怒りを持っているはずです。そして、こうした攻撃は、民主党エスタブリッシュメントがやらせていることも認識しているはずです。そうなれば、ヒラリー派という色がついた人物を攻撃することはあっても、応援することはないでしょう。

 

 そうなれば、結局、前回2016年と同じことの繰り返しということになります。現職大統領という最大のセールスポイント(bully pulpit)を利用するトランプが有利に事が運ぶということになります。

 

 民主党にとっての最大の選挙対策は、ヒラリーに引っ込んでおいてもらうということになります。しかし、それは不可能なようです。それは、ヒラリーの側近が「予備選挙の動向如何で物事は大きく変化する可能性を持っている」と語り、ヒラリーの出馬の可能性を匂わせていることからも明らかです。

 

(貼り付けはじめ)

 

ヒラリー・クリントンからの支持を勝ち取るための静かな競争(The quiet race to win Hillary Clinton's endorsement

 

マイク・アレン筆

2019年1月4日

『アクシオス』誌

https://www.axios.com/2020-presidential-election-hillary-clinton-endorsement-8b686c6c-d624-40eb-8d50-5effacb3e46f.html

Several possible 2020 candidates have sought advice from Hillary Clinton, and she has meetings scheduled with additional hopefuls.

 

行間を読む:ヒラリー・クリントンは次の米大統領選挙について、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員、コーリー・ブッカー連邦上院議員、ジョン・ヒッケンルーパー・コロラド州知事、エリック・ガルセッティ・ロサンゼルス市長と議論を行った。ヒラリーの長年の側近2名が取材に対して答えた。

 

私は、この件が数か月続いており、これからも続くという話を聞いた。それは、ヒラリー・クリントンが話をしたいと言ってくる民主党の政治家とは誰でも話をするという姿勢を取っているからだ。彼女はいつも誰かと会っている。

 

ヒラリーの長年の側近であるある人物は「多くの人々が彼女の知恵を求めている」と語った。

 

この側近は「ヒラリーはトランプを大統領の座から追い落としたいと望んでいる。誰がトランプを倒すことができる、最適な人物なのか、彼女はまだ分かっていない。しかし、党の候補者指名を得るための戦いの激しさについてはよく分かっている」とも述べた。

 

立候補の可能性がある人々は「数多くの民主党員、民主党支持者がヒラリーを愛しており、米大統領選挙に再び出馬して欲しいと望んでいることを知っている」とこの人物は語った。

 

「目端の利く人物たちは、ヒラリーが、オバマを除いて、最も影響力のある支持者(支持を表明する人物)となることは認識している」とも語った。

 

ヒラリー・クリントンの報道担当ニック・メリルは私に次のように語った。「私は私的な会談についてコメントはしない。これからもそうだ。ヒラリー・クリントンは大統領選挙に出馬を考えている人とは誰でも、出馬に伴って起きる挑戦(とその他の重大事)、そして2016年の大統領選挙に向けた選挙戦期間で彼女が目撃したことから学んだ教訓について(ロシアのことは除いて)、喜んで話すというだろうと思われている」。

 

=====

 

ヒラリー・クリントンが2020年の米大統領選挙に出馬の可能性がある民主党の政治家たちと会談を持つ(Hillary Clinton is meeting with possible 2020 Democrats

 

ダン・メリカ(CNN)筆

2019年1月4日

CNN

https://edition.cnn.com/2019/01/04/politics/hillary-clinton-2020-meetings/index.html?utm_term=image&utm_source=twCNNp&utm_content=2019-01-04T15%3A44%3A02&utm_medium=social

 

CNN発。ヒラリー・クリントンからの支持を得るための競争が始まった。

 

元国務長官で2016年の米大統領選挙民主党候補者であるヒラリー・クリントンは、2020年米大統領選挙について、カマラ・ハリス連邦上院議員、コーリー・ブッカー連邦上院議員、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員、ジョン・ヒッケンルーパー・コロラド州知事、エリック・ガルセッティ・ロサンゼルス市長と議論を行った。ヒラリーに近い人物2名が取材に答えた。また、他の有力候補たちと話し合う計画があるとも述べた。

 

ヒラリー・クリントンと大統領選挙民主党予備選挙の候補者たちが会談を持つということの意味は、候補者たちがヒラリーからの支持を重要視しているということだ。ヒラリーには現在でも熱心な支持者たちが多く存在するし(彼女はわずか2年前に6500万を超える票を獲得した)、強力な資金集めネットワークを維持している。

 

ヒラリー・クリントンに近い人物はCNNに対して、民主党の政治家5名がヒラリーと既に会談を持ち、その他にも会談の順番を待っている人たちがいる、こうした人々は大統領選挙に出馬する場合のヒラリーからの支持を求めようとしている。

 

取材に応じたある人物は「そうした人々はヒラリー・クリントンからの支持を求めているのは明白だ。その他の人たちも彼女に連絡を取って会談を持とうとしている」と語った。

 

ヒラリー・クリントンに近い人々の間にある共通理解は、前回の大統領選挙の民主党候補者であるヒラリーは今回の米大統領選挙民主党予備選挙には参加しないし、誰が党の候補者になっても支持することになる、というものだ。しかし、ある人物は、予備選挙の動向如何で物事は大きく変化する可能性を持っていると注意を促した。

 

ハリス議員、ウォーレン議員、ブッカー議員、ガルセッティ市長の各報道担当はコメントを拒否した。ヒッケンルーパー知事はCNNのコメントの求めに応じなかった。

 

『アクシオス』誌は、民主党の予備選挙に出馬する可能性がある候補者たちがヒラリー・クリントンと会談を持ったことを最初に報じた。

 

ヒラリー・クリントンの報道担当ニック・メリルは、階段の内容についてコメントすることを拒否した。

 

メリルは次のように語った。「私は私的な会談についてコメントはしない。これからもそうだ。ヒラリー・クリントンは大統領選挙に出馬を考えている人とは誰でも、出馬に伴って起きる挑戦(とその他の重大事)、そして2016年の大統領選挙に向けた選挙戦期間で彼女が目撃したことから学んだ教訓について(ロシアのことは除いて)、喜んで話すというだろうと思われている」。

 

CNNのMJ・リーとレベッカ・バックがこの記事の取材に参加した。

 

(貼り付け終わり)

 

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