古村治彦の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、以下のアドレスをご覧ください。http://soejimaronbun.sakura.ne.jp/goaisatsu.html 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:大統領選挙

 古村治彦です。

 

 今回から2回にわたり、ジェイク・サリヴァンに関する記事をご紹介します。ジェイク・サリヴァンは、拙著『アメリカ政治の秘密』でご紹介しました、民主党の若手外交政策専門家です。サリヴァンはヒラリー・クリントンが国務長官を務めていた時期に、国務省政策企画本部長を務め、その後、ジョー・バイデン副大統領の国家安全保障問題担当補佐官を務め、2016年の米大統領選挙では、ヒラリー・クリントン陣営の外交政策立案責任者となりました。もしヒラリーが大統領になっていたら、史上最年少の大統領国家安全保障問題担当補佐官になっていたと言われる人物です。

 

 サリヴァンは、現在、イェール大学で週1回教えており、夫人が連邦最高裁判事の秘書官となる予定で、ワシントン周辺にこれからも居住する予定となっています。本ブログでもご紹介しましたが、ネオコンと人道的介入主義派が合同して創設した「アライアンス・フォ・セキュアリング・デモクラシー」というプログラムにも参加しています。

 

 これから2回にわたってご紹介する記事では、サリヴァンの現在について、更に2016年の大統領選挙後の心境について書かれています。記者がイェール大学まで行き、サリヴァンが法科大学院の学生たちと交流する場面を取材しつつ、そこにこれまでの彼の発言を織り込むという形で記事は構成されています。

 

 サリヴァンは、2016年の大統領選挙でヒラリー陣営に参加し、有利と言われながら敗北したことを大いに恥じ、責任を感じており、どうして敗北してしまったのかを分析しています。

 

サリヴァンは、ヒラリーが政策に偏った選挙演説ばかりで、人々の痛みを掬い上げ、語りかけるような演説をしていないことに不安を持っていた、ということです。そして、人々まとめあげることができなかった、それについて、選挙期間中にもっと強く助言すべきだったと述べています。

 

 ヒラリーはワシントンのエスタブリッシュメントが自分の華麗な経歴と頭の良さのために嵌ってしまう陥穽に落ちてしまったということになります。人々の怒りが充満していることに気付かなかった、ということになります。

 

 現在、アメリカでは深い亀裂が社会に存在しています。それはアメリカの衰退を示しています。そのような亀裂を生み出したのは、何も人種差別主義者や白人優越主義者たちだけの責任ではありません。人々の日常的な怒りや不満に気付かないで、きれいごとばかりを述べてきたエスタブリッシュメントたちにもまた責任があります。ヒラリーはその代表格です。

 

 サリヴァンは選挙期間中からそのことに気付いていたと述べていますが、彼の発言しか掲載されていないので、このことが本当なのかどうかは分かりませんが、選挙に敗北したのは、人々の不満を掬い上げ、まとめることができなかったからだ、という彼の分析は正しいし、彼自身が真剣にそのように考えているということが分かります。

 

(貼り付けはじめ)

 

大失敗から学んだこと:ヒラリー・クリントンのトップアドヴァイザーは衝撃的な敗北の意味を探す(Lessons in disaster: A top Clinton adviser searches for meaning in a shocking loss

 

グレッグ・ジャッフェ筆

2017年7月14日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/world/national-security/lessons-in-disaster-a-top-clinton-adviser-searches-for-meaning-in-a-shocking-loss/2017/06/30/6ca81022-5453-11e7-b38e-35fd8e0c288f_story.html?utm_term=.8f524f6b56f3

 

コネティカット州ニューヘイヴン発。すべての計画がうまくいっていたならば、ワシントンにいる人々のほとんどが期待していたように、ジェイク・サリヴァンは今頃、大統領執務室からごく近い部屋で仕事にいそしんでいたことだろう。

 

サリヴァンはワシントンのエリートの中でも屈指のエリートであった。ローズ奨学金を得てのイギリス留学、イェール大学法科大学院卒業、最高裁判事の秘書、ヒラリー・クリントンの国務長官時代の側近という華麗な経歴を誇っている。バラク・オバマ大統領時代にシチュエーションルームに入ることができる人物であった。

 

ヒラリー・クリントンが大統領になっていれば、サリヴァンが国家安全保障分野の中心人物であっただろうというのがワシントンの常識になっている。サリヴァンは現在40歳だ。クリントン政権ができていれば、サリヴァンはアメリカ史上最年少の安全保障問題担当補佐官になったはずだ。

 

現実には、クリントンではなく、ドナルド・トランプが大統領に当選した。サリヴァンは友人たちに対して、ワシントンのエスタブリッシュメントに数十年来の中で最も衝撃を与えた選挙結果を受けて、「さらし者」にされた気分であったと語った。

 

最近のある日の夜、サリヴァンはオレンジ色のドアを押し開け、絨毯が敷かれた階段を上り、落ち着いた照明のついたアパートの部屋に入った。そこには10名ほどのイェール大学法科大学院の学生たちが待っていた。学生の多くは、サリヴァンがワシントンでやってきた仕事に関心を持ち、自分たちもそうした仕事がしたいという希望を持っている。

 

しかし、サリヴァンは自分とアメリカがこれからどのようになっていくのかを確定的に言えないと感じている。 彼は自分の時間をワシントンにあるシンクタンクとイェール大学とに分けている。サリヴァンは1週間に1日、イェール大学で法と外交政策について講義を行っている。彼のキャリアはほぼすべて、移動性が高く、不確かで、落ち着かないものだった。

 

ヒラリー敗北の直後、サリヴァンは友人たちに対して、「この結果について大きな責任を感じるよ」と語った。それから数か月経っても、この責任感は拭い去れなかった。

 

ヒラリーと彼女の側近たちは、選挙戦は盗まれたのだと今でも語っている。彼らは、ロシアによる介入に怒り、投票日直前に当時のFBI長官ジェイムズ・B・コミーが情報を公開したことに不満を表明し、オバマ大統領がロシア大統領ウラジミール・プーティンに強硬な姿勢を取らなかったことを批判している。

 

ヒラリー・クリントンは最近のインタヴューで次のように述べている。「忘れていただきたくないのは、私は相手よりも300万票以上多く獲得したのです」。

 

サリヴァンはヒラリーの側近中の側近として、彼女の敗北は自分の力不足の結果で、自分に責任があると感じている。彼は自分がやった間違いを理解し、それをどのように修正できるかのを知りたいと考えている。

 

彼は口癖のように「私は敗北について恥ずかしく思っています」と語る。

 

私が訪問した夜、サリヴァンは、学生のアパートで古ぼけた椅子に座り、優秀で野心的な若者たちでいっぱいになった部屋を見渡した。膝の上に器用にピザの皿を乗せた。学生の一人がビールを手渡した。

 

2年生になる学生が出席者たちに「みんなジェイク・サリヴァンのことを知っているよね?」と語りかけ、続けて次のように言った。「サリヴァンさん、もう立ち直りましたか?」

 

ワシントンの政策立案に関与している人すべてはジェイク・サリヴァンをよく知っている。少なくとも名前は知っている。

 

長年にわたり、サリヴァンは、第二次世界大戦以降のワシントンの灰色のスーツを着た賢人たちに連なる人物であると言われてきた。高名な外交官であった故リチャード・ホルブルックは、サリヴァンは国務長官にふさわしい長所を全て備えていると述べたことがある。また、ヒラリー・クリントンは友人たちに、サリヴァンは大統領になれると語ったという。

 

サリヴァンは窓の外のヒルハウス通りを眺めた。マーク・トウェインはこの通りを「アメリカで最も美しい通り」と呼んだ。この日の夜に皆で集まったアパートからヒルハウス通りを3ブロック行った先に、サリヴァンは2000年代初めに法科大学院の学生の時に住んでいたアパートがある。学生たちはジーンズにTシャツ姿であった。サリヴァンはワシントンにいないときに好むいつもの格好をしていた。スーツのズボン、ボタンダウンのシャツでネクタイをしていなかった。髪は直毛を伸ばしている。

 

サリヴァンがワシントンでのキャリアをスタートさせる手助けをしてくれた師匠にあたる人々が数人いる。外交評議会元会長レスリー・ゲルブがまず挙げられる。サリヴァンは夏のインターンとして、外交評議会で働くことになり、その時に偶然、ゲルブのオフィスに配属された。

 

次にブルッキングス研究所所長ストローブ・タルボットが挙げられる。2000年、サリヴァンは法科大学院に入学した。タルボットは、この年に新設されたイェール大学グローバライゼーション研究センターの所長に選ばれた。サリヴァンは「当時は、グローバライゼーションは社会を前進させる力だという考えが習流の外交政策のコンセンサスになっていた」と述懐している。サリヴァンはタルボットに、自分もローズ奨学金を受けてイギリスに留学したこと、学内紙『イェール・デイリー・ニュース』の編集をしていることを伝えた。

 

ホルブルックも師匠にあたる。ホルブルックはゲルブの推薦を受けて、サリヴァンに対して、ヒラリーの1回目の大統領選挙出馬で選対に入るように提案した。最後に、ヒラリー・クリントンを挙げねばならない。ヒラリーはサリヴァンを称賛し、信頼した。そして、自分の側近の中に加えた。

 

サリヴァンは自身のキャリアとヒラリーの共に失敗に終わった2度の大統領選挙への出馬について、「機会をつかもうと思って、“はい、分かりました”と答えたんだ」と語った。そして、サリヴァンは動きを止めてしかめ面をし、次のように語った。「そのような選択をしたので、2度の選挙の失敗と悲劇を経験してしまったのだけれど」。

 

ヒラリーがサリヴァンに接触したのは2012年だった。ヒラリーはサリヴァンに、イランとの核開発プログラムに関する秘密交渉の開始を手助けしてくれるように依頼してきた。ヒラリーが国務長官を辞めた後、オバマ大統領はサリヴァンをホワイトハウスに入れ、毎朝大統領に対して行われる情報・諜報に関するブリーフィングに出席できる少人数のグループの一員となった。

 

学生たちは、イランとの核開発に関する合意についてのサリヴァンに次々と質問を浴びせた。これらの質問は学生たちが本当に聞きたい話の前奏曲でしかなかった。彼らのききたい話、それは選挙、選挙の後、そして、学生たちのようなワシントンで働きたい人々にとって長期的見通しであった。

 

3年の学生は「私たちは選挙結果に失望しました。あなたは立ち直りましたか?」と質問した。

 

サリヴァンは「通常の共和党が勝利をしたのなら、自分にとって今よりも良い気分であっただろうね」と答えた。

 

週末が休みになるのは10年ぶりのことだ。サリヴァンは教えることが好きだ。彼は新婚でもある。「それでもトランプの勝利は受け入れがたいものです。今でも眠れないことがよくあります。もっとこうしたらよかった、こうできたということを考えているのです」とサリヴァンは語った。

 

別の学生がもっと傷をえぐるような質問をした。「あなたは何が起きたかを分析する理論を持っていますか?」。

 

サリヴァンは「分からないな」と答えた。彼はその後、彼はじっとして天井を眺めた。

 

この学生はサリヴァンの態度に嫌なことを聞きすぎたと心配になって、「そんなに真剣に考えていただかなくても」と言った。サリヴァンはそれでも更にしばらく答えを出そうとして考えた。

 

「せっかくのピザがおいしくなるような会話だね」とサリヴァンは答えた。

 

この学生がした質問は、それまでの複数回のフォーラムと夕食会でも質問され、サリヴァンが取り組もうしてきたものだ。数週間前のハーヴァード大学教員クラブでの会合に、2015年の選挙で、20歳のスコットランド国民党の候補者に選挙で敗れたイギリスの元国会議員が出席した。彼は、この問題は既に自分たちが経験していると述べた。

 

この人物は「答えを持っている政治家と怒りを持っている政治家との間の戦いなのです」と語った。

 

「それを聞いて、PTSDが起きてしまいます」とサリヴァンは答えた。

 

サリヴァンがその晩に感じた心的外傷後ストレス障害によって、彼は選挙戦の移動の飛行機の中でヒラリーと交わした議論を思い出した。サリヴァンは政策に関する上級顧問で、選挙戦でヒラリーが政策に比重を置いた演説をしていることについて、選挙では有効ではないのではないかと心配していた。

 

ヴァーモント州選出連邦上院議員バーニー・サンダースと民主党予備選挙期間中、サリヴァンはヒラリーに次のように助言したと述懐している。「人々の痛みに関連する問題の診断に集中するべきなのでしょうか?」。

 

ヒラリーは次のように答えた。「いいえ。これは就職の面接試験なの。人々は私がどのように修正をするのかを知りたがっているのよ」。

 

サリヴァンはこの問題についてヒラリーにもっと強く助言すべきだったと後悔している、と述べている。本選挙では政策で結果が決まるものではないということが明らかになればなるほど、彼の後悔は深くなっている。

 

選挙戦の最終盤、サリヴァンは選挙の投票日が近付くほど、選対のほとんどの人たちよりも心配し、イライラするようになった。同僚たちはサリヴァンのイライラを彼の心配性と常に反省ばかりする性格のせいにしていた。サリヴァンの元同僚は次のように述べた。「彼はいつも悲観的で反省ばかりの人だ」。

 

サリヴァンは、ヒラリーに対して、政策の診断よりも人々の共感や怒りに重点を置くべきだと強く進言すべきだったのかどうか、今でも考えている。彼は「“壁を建設する”なんて政策的な解決でも何でもないですよ。しかし、移民とアイデンティティについて懸念を持っている人々の心に訴える言葉ではあったんです」と語った。

 

しかし、サリヴァンはそれ以上批判をしなかった。ヒラリーと自身の役割を弁護した。彼は次のように語った。「結局は人々に対して何を手にできるかということを語るということなんです。ヒラリーはそれができる人でしたし、実際にそれができて、人々を熱狂させるときもありました」。 彼は飛行機でヒラリーと交わした会話の重要性を軽視した。

 

サリヴァンは「これは選挙戦術の問題以上のことではない」と述べた。

 

サリヴァンは答えを求めて考えている。この時思い出すのは、民主党全国大会の大4日目の夜のことだ。息子をイラクで亡くしたキザル・カーンがスーツのポケットから、ポケット版のアメリカ合衆国憲法を取り出し、トランプがアメリカ最高の理想を汚していると叫んだ夜だ。

 

サリヴァンは学生たちに語り掛けた。「私たちは答えを知っているよね。国旗は私たちの国が偉大な国家、許容する国家、寛大な国家であることを示している」。

 

しかし、ヒラリー選対はこの瞬間を、人々を一つにまとめるメッセージにまで昇華させることができなかった。大統領選挙での討論会では、人種、移民、格差、中絶、性差のないお手洗い、といった分裂を誘発する問題に戻ってしまったとサリヴァンは述べた。

 

サリヴァンは次のように語った。「私はこの夜のことを、選挙運動を通じて全国に広げねばならないと考えていた。しかし、そんなことをしても現実の問題の解決にはならないのだ。なぜなら、私たちは現実に存在する、人々が苦しんでいる様々な問題に対処しなければならなかったからだ。アメリカの政策に関しては今でも様々な議論や主張がなされている」。

 

(貼り付け終わり)

 

(続く)

アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12






野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


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 古村治彦です。

 

 2020年のアメリカ大統領選挙に関して、これまで若手のスターで、候補者になりうる人物たちをご紹介してきました。今回は、大物であるジョー・バイデン前副大統領です。バイデンは、2016年の大統領選挙で、民主党の候補者として待望されていましたが、直前に長男ボウ・バイデンが脳腫瘍で亡くなったこともあり、家族で相談して、バイデンは出馬しないという決断をしました。これで、ヒラリー・クリントンが民主党の大統領選挙候補者となり、最終的に敗れてしまいました。

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ジョー・バイデン

 

 2020年の大統領選挙に向けて、民主党は新規まき直しを図っていますが、民主党内の分裂が深刻で、2020年もまた共和党、トランプに勝てないのではないかという悲観論すらも出ています。そうした中で、バラク・オバマ前大統領の幻影と重なるジョー・バイデンの待望論も一部にあります。オバマ―バイデンのラインであれば、民主党がまとまっていけるというのがその理由ということになります。

 

 しかし、バイデンは既に70代と高齢で、2020年には78歳となります。任期中に80代となってしまいます。それで世界一の激務であるアメリカ大統領が務まるのかどうか、ということはどうしても心配になります。ですので、2020年に大統領選挙出馬するということは難しいと思います。

 

 バイデンは2016年の選挙に出馬して、ヒラリーではなく、彼が民主党の大統領選挙になっておくべきでした。そうすれば、ヒラリーが候補者になったために離れた支持者たちがバイデンに投票して、バイデン大統領になっていたと思われます。しかし、結局、出馬しませんでした。そして、タイミングを逃したということが言えるでしょう。

 

 歴史とはこういうことの積み重ねなのだろうと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

バイデンの娘:父が2020年の大統領選挙に出馬することを望む(Biden's daughter: I hope he runs in 2020

 

マックス・グリーンウッド筆

2017年9月8日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/349804-bidens-daughter-i-hope-he-runs-in-2020

 

ジョー・バイデン前副大統領の娘は、父ジョーが2020年の米大統領選挙に出馬する準備をしてほしいと語ったが、同時に、「現在まで準備はしていない」とも語った。

 

アシュリー・バイデンは、『ウイメンズ・ウェア・デイリー』誌の取材に応じ、父親が出馬する計画を持っているのかどうかと質問され、「そうあって欲しいと思う」と答えた。アシュリーは続けて次のように語った。「父はこれまで以上に忙しい日々を送っています。彼は現在、バイデン財団とキャンサー・ムーンショットの仕事と、民主党の議員や候補者たちが次の選挙で当選するように応援活動に忙しいのです。彼は自身の選挙の準備をしていません。最愛の息子を失った後、父は毎日そのことを考えています。彼は時がいたれば決断するでしょう」。

 

アシュリーは次のように語る。「決断をするかしないかは紙一重だと思います。4年間あれば多くのことが起きます。私たち家族はそのことを実感しています。父は健康状態が良好で、その時点の状況を判断して、最終的に決断するでしょう。幸運を祈りたいと思います」。

 

これまで、前副大統領が大統領選挙に出馬する準備をしているのかどうか、人々の注目を集めている。バイデンは2015年に長男ボウ・バイデンが脳腫瘍で死去した後、2016年に大統領選挙の出馬をしないと決断した。

 

2017年1月に正式に退任して以降、バイデンは比較的明確な態度を維持し、バイデン財団を発足させ、今年の夏には、バイデン・キャンサー・イニシアティヴをスタートさせた。

 

アシュリー・バイデンは、健康問題がなければ、父ジョーは大統領選挙に出馬すると考えている。アシュリーは、物事はいつでも変化するということを認めながら、バイデンは「エネルギーに溢れている」と述べた。

 

アシュリーは次のように述べている。「父はエネルギーに溢れています。ですから、決断する時期が来たら、決断するでしょう。この3年間で多くのことが起きるでしょう。何が起きるかは分かりません。人生では何が起きるか分かりません。神のご加護で、私たちが健康に恵まれたら、選挙に出馬するでしょう。何が起きるかは誰にも分かりません」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 今回は民主党の大統領候補になりうる2人の連邦上院議員に関する論稿をご紹介します。これまでに、

 

 民主党は、バーニー・サンダース連邦上院議員を支持した、リベラル・リバータリアン連合とも言うべきグループと、ヒラリー・クリントンを支持したリベラル・人道的介入主義派連合に分かれています。この2つのグループは、国内問題ではそう大きな違いはありませんが、外交政策で大きく異なります。外国への介入・干渉(intervention)をすべきかどうか、で主張は真っ向からぶつかり合います。

 

前回ご紹介したティム・ライアンは、大統領選挙でトランプが勝利したオハイオ州の政治家で、トランプ勝利の原因となった、経済のメッセージを強く打ち出し、トランプ大統領に近い政策を主張しています。カマラ・ハリスとカーステン・ギリブランドはリベラルな主張をしており、リベラル派のスターということになります。


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カマラ・ハリス

 

 カマラ・ハリスとカーステン・ギリブランドは2020年には共に50歳を超えますから、このブログでご紹介したハワード・ディーンの発言である「50歳以下が望ましい」には適合しませんが、まだまだ年齢的に問題になることはありません。2016年の選挙で元気だったのは、日本で言えば団塊の世代の人たちだったのですから。

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カーステン・ギリブランド

 

 カマラ・ハリスはサンフランシスコ地区検事長を務め、カリフォルニア州司法長官を6年間務め、2016年に連邦上院議員に初当選しました。カリフォルニア州の司法改革を進め、その手腕が評価され、民主党指導部からの期待が大きい新人議員です。

 

 カーステン・ギリブランドは、司法界で活躍した後、2006年に連邦下院議員となり、2008年には国務長官に転身したヒラリー・クリントンの後を受けて、連邦上院議員となりました。こちらも期待の大きい政治家です。

 

 民主党のライジング・スターが2020年に大統領選挙候補者となるかどうか、注目していきたいと思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

カマラ・ハリスとカーステン・ギリブランドが2020年の大統領選挙での民主党の勝利を導くだろう(Kamala Harris and Kirsten Gillibrand will lead Democrats to 2020 victory

 

マイケル・スター・ホプキンズ

2017年9月3日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/pundits-blog/presidential-campaign/349036-kamala-harris-and-kirsten-gillibrand-are-the-future

 

民主党は政治状況を把握し、2016年の選挙の惨敗後の党の再建に注力している。こうした中で、党の指導部の変更が必要であることは否定できない。2016年の選挙中と選挙後、民主党の支持者たちが最も不満に思っているのは、指導部の中に多様性が欠けている点であった。民主党はバラク・オバマと写真写りの良い家族によって好影響を受けていた。それがなくなって、民主党は、ミレニアム世代を熱狂させ、支持基盤を活性化することができる候補者を見つけることに苦労している。ワシントン政治に精通している人にとっては、ミレニアム世代と民主党の支持基盤の両方に対処することは簡単な仕事ではない ということは分かりきったことである。オバマのような政治家が出てくるのは一世代(30年)に一度だ。

 

大統領退任以後、前大統領となったオバマは比較的静かに暮らしている。そして、現在の状況や事件については注意深く発言している。オバマの不在は民主党に大きな穴をあけている。ナンシー・ペロシ連邦下院民主党院内総務(カリフォルニア州選出、民主党)とチャールズ・シューマー連邦上院民主党院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)ではこの穴を埋めることはできない。更に言うと、オバマ不在による穴は、党内の2つの勢力の争いを誘発している。1つのグループは、リバータリアン志向で、バーニー・サンダース支持グループ、もう1つは政治的に穏健な、ヒラリー支持のエスタブリッシュメントのグループで、この2つは争っている。

 

2016年の大統領選挙でこの2つのグループの争いが表に出てきた。民主党予備選挙におけるサンダース支持者とクリントン支持者との間の憎悪と反目は民主党全国大会で爆発し、ヒラリーは大統領選挙本選挙で民主党をまとめることができなかった。ヒラリーは弱いメッセージしか発信できず、選挙戦略の選択肢に失敗したことで、大統領選挙運動に失敗した。ヒラリーの歴史的な敗北は、民主党の「バーニー・ウィング」から支持を受けられなかったことが理由になったことは否定できない。

 

民主党は2020年の大統領選挙を展望している。その中で、民主党を代弁し、リーダーとなるのは誰かということが大きな疑問となっている。無所属のヴァーモント州選出の連邦上院議員サンダースが2020年の大統領選挙予備選挙に再び出馬するかどうかも関心の的になっている。民主党が急速に地域政党になってしまうかどうかも人々が懸念を持っている。政権発足後1年も経たないうちに、トランプ大統領の政権運営は無秩序状態に陥っている。こうした状況下でこれらの疑問に対する明確な答えは存在しない。しかしながら、確かに言えることは、民主党の未来は女性にかかっているということだ。

 

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とカーステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が民主党内の台頭するスター(ライジング・スター)である。この2人は民主党をまとめ、支持基盤を構成する様々なグループの人々を熱狂させる稀有な能力を持っているように思われる。2人の連邦上院議員はアメリカ全土の遠く離れた場所から選出されてきているが、2人が選出される道筋はよく似ている。2人の女性議員は連邦上院議員になる前に法律家としてのキャリアをスタートさせた。2人は国民皆保険制度を支持している。ハリスは最近次のように語った。「国民皆保険は道徳上のそして倫理的な正しさについてのことだけではない。財政的な観点や納税者にとっての投資のリターンからも理屈に通ったものだ」。

 

オバマ大統領やエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)をはじめとする同僚の女性連邦上院議員たちからの支援を受けて、ハリスの全国的な知名度を高めた。ハリスは連邦上院議員に2016年に当選する前に、6年にわたって、カリフォルニア州司法長官を務めた。ハリスは家系に複数の人種がいることをオバマと比較されることが多い。ハリスは収入の格差、人種差別の是正、社会保障に関連する様々な問題に果敢に取り組んでいる。

 

ハリスとギリブランドは手加減なしに論争に参加し、そのために同僚の男性議員たちの多くと同じく政治的信条を明らかにすることで、批判を受けている。ハリスは議論に真正面から立ち向かっている。ハリスは連邦上院議員1年目に、ウイメンズ・マーチで演説を行い、ジェフ・セッションズ司法長官に対する連邦上院による公開の公聴会で、セッションズを激しく批判し、ヴァージニア州シャーロッツヴィルでの事件でトランプ大統領がきちんと対応するように求めた。昨年11月の大統領選挙の開票終了後、暴発寸前の有権者たちを前にして、ハリスは「私は戦う」と宣言した。連邦上院議員に就任して1年も経っていないが、ハリスは彼女の言葉を忠実に守っている。

 

同じことがギリブランドにも言える。2006年に連邦上院議員選挙に初出馬して以降、国民皆保険を訴えてきた。ニューヨーク選出の2期目の連邦上院議員であるギリブランドは、公的医療保険の導入、最低賃金の引き上げを支持し、最近では、アメリカ軍における性同一性障害の人々の入隊を制限するトランプ大統領の大統領令を批判した。ギリブランドは、ニューヨーク州北部の工業地帯に住む労働組合に加入している肉体労働者たちやニューヨーク州都市部の少数派やミレニアム世代の持つ懸念を表現することができる能力を持っている。そして、民主党員は、彼女の政治的未来についてどのようになるかと楽しみにしている。

 

ヒラリーの選挙運動はオバマの選挙運動の熱狂を再びかき立てることはできなかった。ヒラリーの選挙運動とは異なる新しい時代が民主党にやってこようとしている。ハリスとギリブランドは、ヒラリーが持っていた様々な欠点を持っていない。これらの欠点のせいで、ヒラリーは支持してくれる可能性のあった有権者を逃した。国政の場では比較的新しい参加者であり、ハリスもギリブランドも、ヒラリーがファーストレディーや国務長官を務めたことで蓄積してしまった共和党側の怒りを生み出していない。 ハリスもギリブランドも年齢や健康の点で大統領に相応しいのかどうかという疑問は出ない。2人とも 配偶者は選挙で選ばれた政治家ではないので、彼らの軽率な行為や政治上の決断に関する不公平な質問に答える必要はない。

 

ハリスとギリブランド2人が持つアメリカ大統領選挙候補者になるにあたっての最重要の特性は彼らが人々を感動させることができるという能力だ。ジョージ・W・ブッシュ大統領時代にオバマは人気を急速に上げたが、現在のアメリカには人々を感動させ動かす人物が必要だ。アメリカには信じるに足るムーヴメントが必要だ。オバマ大統領は民主党支持者を感動させ、投票に行かせて、新しい道筋をつけた。ハリスとギリブランドは窒息寸前の民主党に新しい空気を吹き入れることができる。

 

頭が切れ、献身的で、人々を動かすことができる女性がアメリカ大統領になること以上に、現状維持を打破することになるものがあるだろうか?ハリスとギリブランドは、頭が切れ、業績を残した女性で、少女たちがいつの日か残された最後のガラスの天井を打ち壊すことができると思えるように出来る人物たちであることだけが理由ではない。2人は現在のトランプ大統領が象徴していない、我が国を偉大ならしめている様々な要素を徴していることも理由なのである。

 

2020年に民主党がホワイトハウスを奪還する希望を持てるとするならば、私たちは候補者を立てるだけでなく、ムーヴメントを起こす必要がある。 人々に語りかけるに足るストーリーを持ち、選挙に出る人全てが答えなければならない質問に対する答えを用意していなければならない。その質問とは「あなたはどうして立候補しているのか?」というものだ。2020年の民主党の予備選挙に立候補する人は誰でも、民主党の政策がアメリカ国民の健康を守ることができる理由を語ることができなければならない。民主党は、民主党の政策がアメリカを安全にし、人々の生活を守り、雇用を守ることができることを説明できなければならない。民主党は複雑に入り組んだ諸問題に対する回答を用意しなければならない。

 

カマラ・ハリスとカーステン・ギリブランドには、これらの疑問に答える準備ができている。民主党の未来は流動的だが、もし有権者がこの2名の女性のどちらかに信頼を寄せる場合、大統領選挙勝利への道筋は現在の状況とは劇的に異なり、スムーズなものとなるだろう。昨年11月、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに対して、悲劇的な敗北を喫した。しかしそれでもなお、民主党の未来は女性にかかっている。2020年に向けたレースをさっそく始めようではないか。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12








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 古村治彦です。

 

 民主党は2016年の大統領選挙での敗北から立ち直ろうとしていますが、党の新しい顔、2020年の大統領選挙のスターはまだ見つけられないでいます。最新の世論調査では、ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員が大きな支持を集めているようですが、共に少々年齢を重ねて、しかも古顔という感じです。ここで名前が出てくるカマラ・ハリスは黒人女性で現在52歳、アメリカ初の女性大統領になるのでは、という期待の声も出ています。

 

 民主党はまずは2018年の中間選挙で、連邦議会で議席を増やさねばなりません。そのために、トランプ攻撃を行い、オバマケア廃止による無保険者の増加を材料にして議席獲得を目指すということになります。また、ロシアが選挙戦に介入し、操ったという疑惑や、政権内の人物たちが政権発足前にロシアと交渉したという疑惑も材料にしています。

 

 オバマケア廃止については、連邦下院では可決されましたが、連邦上院ではどのような形になるのかは不透明な状況です。

 

 こうした中で、ジョージア州とサウスカロライナ州の連邦下院議員補欠選挙で、共和党候補者が勝利しました。民主党としてはジョージア州の補選で勝利もしくは惜敗を目指して資金と人材を投入しましたが、敗北してしまいました。これは民主党にとっては痛手となります。

 

 民主党は昨年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが一人勝ちするだろうと思われていましたが、民主党所属ではないバーニー・サンダース連邦上院議員が善戦しました。予備選挙中、民主党全国委員会がヒラリーを勝たせようとしていたことを示すメールも出てきて、民主党は分裂しました。ヒラリーが代表する富裕でグローバリズム、インターヴェンショニズムを望む支持者と、サンダースを押し立て、アイソレーショニズムを求め、社会主義とまでは言わないまでも、富の再分配を望む左派的な人々に民主党は分裂状態にあります。

 

 そうした中、ヒラリーが度々公の場に出てきて発言する訳ですが、発言内容が未来志向というよりも、昨年の選挙のこと、しかも他人に敗北の責任を押し付けるものということは既にご紹介しました。こうした状況では民主党も一枚岩で中間選挙に向かうことはできません。

 

 バーニー・サンダースとドナルド・トランプは全く違う姿勢を持っているように思われますが、政策は似ているものが多く、サンダースとヒラリーとの違いよりも小さいのではないかと思われるほどでした。

 

 サンダースを支持したような熱心な有権者たちが、ヒラリーを応援した議員たちを熱心に応援するだろうかというのは大きな疑問であり、その答えは限りなくノーに近いものです。オバマを応援することがそのまま民主党議員たちを応援することになった幸せな時代は過ぎました。ヒラリーはそれだけ大きな傷と分裂を民主党に残しました。

 

 トランプ批判が溢れかえる報道ですが、民主党も決して安泰ではありません。

 

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最新の世論調査で2020年の大統領選挙の民主党候補者希望でバイデンがトップに(Biden tops list of potential 2020 Democrats in new poll

 

ジュリア・マンチェスター筆

2017年6月19日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/338447-biden-tops-2020-dem-in-new-pollhttp://livedoor.blogcms.jp/blog/hfurumura/report/

 

最新の世論調査によると、2020年の大統領選挙の民主党候補者として、ジョー・バイデン前副大統領がリストの第1位となった。

 

月曜日に発表されたモーニング・コンサルトとポリティコの共同世論調査の結果によると、民主党支持者の74%がバイデンを支持した。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が51%の支持を集め、バイデンに次いで2位となった。

 

バイデンは先週、NPRの取材に対して、「私は大統領選挙に出馬する意思を持っていないが、私は運命というものに大きな敬意を払っている」と述べた。

 

「私は現在、大統領選挙に出馬する計画を持っていないが、出馬しないと約束することもしない」とも述べた。

 

その他に名前が挙がったのは、それぞれ民主党所属の連邦上院議員であるアル・フランクリン(ミネソタ州選出)、コーリー・ブッカー(ニュージャージー州選出)、カマラ・ハリス(カリフォルニア州選出)であった。

 

今回の世論調査は6月8日から12日にかけて民主党支持者895名を対象に行われた。誤差は3%である。

 

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 古村治彦です。

 

 今回は、昨年の米大統領選挙で民主党の候補者であったヒラリー・クリントンについての記事をご紹介します。

 

 ヒラリーは昨年の敗北以降、少しずつ表舞台に姿を現すようになっているようです。そして、ドナルド・トランプ大統領に反対する発言や、大統領選挙の敗北を民主党全国委員会やジェイムズ・コミー前FBI長官に責任だという趣旨の発言を繰り返しています。彼女の批判は間接的にバラク・オバマ前大統領にまで及んでいるようです。

 

 こうしたヒラリーの行動に辟易している民主党関係者が多くいることが分かります。民主党は2018年の中間選挙(連邦下院議員全員と連邦上院議員の3分の1の選挙)での勝利を目指して体勢を立て直そうとしています。

 

 そうした中で、ヒラリーだけがいつまでも過去にこだわり、敗北を自分の力不足ではなく、他人や組織の責任にしている、ということが、民主党関係者や支持者たちを呆れさせている、ということです。

 

 ヒラリーからしてみれば、横綱相撲で勝利できるはずだった大統領選挙で敗北してしまったということで未練が残っているでしょうし、誰かの責任にしたくなるでしょう。人情としては理解できます。しかし、政治家として連邦上院議員、国務長官まで務めた人物ならば、民主党の大物として、民主党の利益となるような動きをすべきということになります。

 

 アメリカの有権者からすれば、潔くない敗北者となったヒラリーを見て、「だから落選させて良かったんだ、こんな人物はアメリカ大統領に相応しくない」ということになるでしょう。

 

 どんな人物も引き際は難しいものです。潔くということはなかなかできないものです。ヒラリーを他山の石としたいものです。

 

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民主党関係者はヒラリー・クリントンに対して表舞台から退場して欲しいと望んでいる(Dems want Hillary Clinton to leave spotlight

 

エイミー・パーネス筆

2017年6月4日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/336172-dems-want-hillary-clinton-to-leave-spotlight

 

民主党関係者は、オバマ前大統領を見習って、スポットライトを浴びる場所から出ていってほしいと語っている。

 

民主党関係者は、昨年11月の予想だにしなかった敗北について説明をしてきた。ヒラリーは公の場で一連の発言を行い、その中で民主党全国委員会に敗北の責任があると述べてきた。これはオバマに対しても批判的になっているということでもある。こうした発言は民主党にとってマイナスになっており、ヒラリーを惨めな姿にしてしまっている。

 

本誌は20名ほどの民主党関係者たちにヒラリーの一連の発言について取材をした。取材した中には、ヒラリーの支持者や側近たちも含まれている。

 

彼らは一様に大統領選挙で起きたことを説明することはヒラリーにとっては必要な事なのだろうという理解を示し、ヒラリーのジェイムズ・コミーFBI前長官のヒラリーの私的Eメールサーヴァー使用についての取り扱いに怒りを持っているであろうと考えている。

 

 

しかし、彼らはまた、ヒラリーが全国行脚をして批判を公にしていることについては方法に再考の余地があると考えている。

 

水曜日にカリフォルニア州で開催されたレコーデ会議でのヒラリーの演説を聞いたある側近は次のように首をかしげながら語った。「うーん、彼女はいったい何をしているんでしょうね?彼女はいまだに怒り狂っているんですよ。私たちも怒り狂っています。選挙は彼女から盗まれたんですよ。彼女もそう思っています」。

 

この人物は続けて次のように語った。「しかし、公の場に繰り返し出てきて、選挙についてうだうだ言うというのはどうでしょう?民主党全国委員会を非難するのもどうでしょうね?アメリカのためにはなっていませんよね。彼女のためにもなっていないと思うんですよ」。

 

オバマの側近だったある人物たちはヒラリーの戦略について一様に首をかしげている。

 

レコーデ会議の席上、ヒラリーは、「自分はオバマ大統領が8年間率いた“破綻した”民主党から何も助けてもらえなかった」と述べた。

 

オバマの上級顧問だった人物は次のように語っている。「2016年に起きたことに怒りを持つ人々の運動の指導者になろうとしているのなら、彼女はその目的を達成している。しかし、彼女がその一部となっている問題は、彼女が民主党の将来像を持っていないということです。今、彼女がすべきことは休みを取り、他の人を最前線に立たせることです」。

 

オバマ政権の8年間と予想外のヒラリーの敗北の後、民主党は指導者不在状態になっている。ヒラリーの一連の発言はこうした状況下でなされている。

 

オバマは公の場に出ないようにしている。しかし、トランプがパリ気候変動協定からの脱退を決定したことを受けて今週、批判する声明を発表したことで姿を現した。

 

オバマのアドヴァイザーだった人々は口をそろえて、オバマが新しい世代に指導者としてもらおうとしているのだと述べている。

 

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)は、現在、左派を率いるリーダーになっている。サンダースは2016年の大統領選挙民主党予備選挙でヒラリーと互角に戦った。しかし、サンダースは民主党員ではない。

 

民主党全国委員会委員長トム・ペレズは、連邦下院議員キース・エリソン(ミネソタ州選出、民主党)との選挙戦に勝利して委員長に就任した。ペレズは選挙後、指導者としての自分の存在を何とか現実に合わせようと努力している。ペレズとエリソンは大統領選挙以降、民主党の統一と中間選挙に向けてのまとまりを生み出すために努力している。

 

オバマの側近だったある人物は、ヒラリーが民主党全国委員会に対して執拗に批判を続けることで、新しい執行部が前進することが難しくなっていると述べた。

 

「大統領選挙で自党の候補者となった有力者が外に出てきて、マスコミの関心を集めるようなやり方で、攻撃を続けると、色々とやりにくいでしょう」とこの人物は語った。

 

オバマ大は大統領退任後、公の場に出でも、トランプについて語ることをやんわりと拒絶している。その代りにオバマは今年の4月にも開催したような、若い人々が政治や市民社会に参加することを促すイヴェント開催に力を入れている。

 

オバマは、歴代の大統領が守ってきた、自分の次の大統領を公の場で批判することを避けるという伝統をこのような形で受け継いでいる。

 

オバマがこのような役割をずっと続けていくのかどうかは明らかではない。

 

当然のことながら、ヒラリーは前大統領ではない。

 

ヒラリーの長年の側近や助言者たちは口を揃えてヒラリーが公職を得るために選挙に出ることはないと述べている。そして、彼女はやっと色々なことから解放されて自分の思っていることを口にしているのだと述べている。彼らは、ヒラリーが大統領選挙について議論を続けるであろうと考えている。今年の秋に出版されるであろう彼女の本の宣伝のためにも続けられるであろうと考えている。

 

2016年の大統領選挙で選対に参加したある側近は次のように語る。「ヒラリーは私と携帯電話で話すのと同じ内容を話しています。彼女はこれからも改善が必要な事柄について語り続けるでしょう。そしてそれはアメリカ国内で関心を持たれることでしょう」。

 

民主党関係者の中には、ヒラリーは静かにおとなしくしておくべきだと言う人々もいる。

 

民主党のストラティジストであるブラッド・バノンは次のように述べる。「彼女に政治的な戦略があるとは思えないのですよ。個人的な戦略以上のものはないように思えます」。

 

バノンは、「結果について不平不満を述べ、全ての人々を批判することは、政治戦略としては全くいただけません」と述べている。

 

民主党のストラティジストであるジャマール・シモンズは、ヒラリーの一連の発言に関する民主党員や支持者の間に広がる不満について気付いている。

 

シモンズは「私の知人たちは、ヒラリーが表舞台に出てきて発言していることにイライラしています。彼女は国の英雄であり、素晴らしい公僕でしたから、怒る権利はあるとは思いますよ」と述べている。

 

シモンズは、「しかし、彼女が選挙での敗北について議論しようというなら、彼女から何を間違ったのかについて聞く方が良いですよね。それが彼女が現在議論していることよりも重要だと思います」と述べた。

 

シモンズはアル・ゴアの選対で働いた経験を持つ。彼は「自分は接戦で敗北した後の悲しさ、特に数百票差の大接戦で負けた悲しさを良く知っています。」

 

シモンズは次のように述べている。「アル・ゴアは選挙に負けた後、ヨーロッパを訪問しました。体重が増えて、髭を生やしました。彼は表舞台から退場したんです。それこそがヒラリーのやるべきことですよ」。

 

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