古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:大統領選挙

 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の最資金の世論調査の結果、バイデンが正式な出馬表明を行って以来、支持率を上昇させ、二番手のサンダース、更に数字を上げていたブティジェッジの支持率は下がったということです。

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 「勝ち馬に乗る(jumping on the bandwagon)」という言葉がありますが、民主党支持者の多くが、選挙に勝つ可能性が高い(electable)バイデンを、雪崩を打って支持しているということになります。選挙に勝つ可能性が高いこと(electability)の面で言えば、サンダースは過激すぎる、ブティジェッジはまだまだ知名度が低く、州レヴェルの政治の経験すらないということになって支持が下がるということになります。ブティジェッジはまだ37歳ですからこれから経験を積んでいけるということはありますが、サンダースは今回がラストチャンスということになるでしょう。


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 バイデンが万全かというと、そうでもなくて、サンダース支持者の激しい攻撃が予想されることが懸念されます。2016年の大統領選挙では、バイデン支持者がヒラリー・クリントンを激しく攻撃し、民主党全国大会ではサンダースが静まってくれるよう、ヒラリーを応援してくれるように訴えても、ヒラリーに対するブーイングや反対デモは続きました。

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 2018年1月にバイデンは、若い世代(サンダース支持者が多い)に対して、「苦しいなんて言っているが、冗談はやめて欲しい。私は若い人たちに同情しない」と発言しており、これが掘り起こされて、若い世代の反感の火に油を注ぐ格好になれば、バイデンは民主党予備選挙は勝利することができるでしょうが、本選挙で厳しいでしょう。

 

 こうした攻撃をかわそうとして、リベラルな政策を打ち出したら、中道派、穏健派の有権者の失望を招くでしょうから、若い世代からの攻撃を受け続けることになるでしょう。

 

 また、年齢もネックになります。70代後半という年齢でこれから約1年半の選挙戦を戦い抜かねばならないというのは、相当な負担です。全米を飛び回り、選挙集会に出席し、資金集めパーティーに出て、討論会で緊張を強いられるという生活が毎日続きます。前回の大統領選挙ではヒラリーがふらつく場面が映像に収められ、健康に不安があるということになって、これも彼女の敗因の一つとなりました。

 

 選挙戦はようやく本格化し、これから激しさを増していきます。これから予想できなかった事態がいくつも起きるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

バイデンは2020年米大統領選挙民主党予備選挙候補者たちに21ポイントの差をつけてリード(Biden leads 2020 Democratic field by 21 points

 

ジャスティン・ワイズ筆

2019年5月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign-polls/442440-biden-leads-2020-democratic-field-by-21-points

 

モーニング・コンサルト社の最新の世論調査の結果が発表され、ジョー・バイデン前副大統領は2020年米大統領選挙民主党予備選挙の他の候補者たちに対して圧倒的なリードを保っている。

 

月曜日の夜に発表された結果によると、20名以上が立候補している民主党予備選挙に参加すると答えた有権者の40%がバイデンを支持し、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の支持率は遠く離れた19%となった。

 

調査対象となった有権者の8%がエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)を支持すると答え、7%がカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)を支持すると答え、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)は支持率6%で第5位となった。

 

最新のモーニング・コンサルト社の世論調査では、バイデンが4月末に大統領選挙への正式な出馬表明を行って以降、支持率を上昇させていることが明らかになった。バイデンは2019年4月25日から支持率を10ポイント上昇させた。

 

一方、モーニング・コンサルト社の調査結果では、バイデンが出馬表明をしてから、サンダースは支持率を5ポイント下げたことが明らかになった。

 

ブティジェッジもバイデンの正式の出馬表明以降、支持率を3ポイント下げた。

 

アイオワ州、ニューハンプシャー州、ネヴァダ州、サウルカロライナ州という民主党予備選挙や党員集会が早期に実施される各州に限れば、バイデンはリードを広げている。

 

早期に予備選挙が実施される各州の調査対象者のうちの44%がバイデンを支持すると答え、サンダースを支持すると答えたのは20%だった。

 

各種世論調査の結果、2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中で、民主党支持者の支持率が高いのはバイデンとサンダースということになる。しかし、最近の各種世論調査では、バイデンはサンダースに大きな差をつけてリードしている。先週発表されたハーヴァード大学アメリカ政治研究所・ハリス社共同世論調査の結果では、バイデンはサンダースに対して30ポイントの差をつけてリードしていた。

 

今回のモーニング・コンサルト社の世論調査は2019年4月29日から5月5日にかけて全国規模で15770名の民主党予備選挙参加予定の有権者たちを対象に実施された。誤差は1ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジについてはこのブログでも何度もご紹介しています。全くの無名、知名度ゼロ、支持率ゼロ%のところから、今や民主党予備選挙で有力候補の仲間入りというところまできました。

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 ブティジェッジは同性愛者を公言し、同性の配偶者と結婚をしています。しかし、それが彼の一つの個性、少し変わったところ、というくらいに思えるほど、経歴や経験が多彩で、かつインタヴューでの受け答えの素晴らしさが際立っています。37歳という年齢は国政に参加するにあたっては若く、これからどのように活動していくのか、今回の選挙の結果がうまくいかなくても、次をどのように展開するのかという楽しみもあります。



 

 これはブティジェッジ陣営が明らかにしていないことですが、彼がヒラリー・クリントンと会談を持ったということが報じられました。ブティジェッジが他の大物たちと会ったことは彼自身がツイッターで公にし、写真や映像が残っていますが、この件に関しては、公にしておらず、画像や映像は残っていません。

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 ヒラリーという存在はそれだけ難しいものということになります。彼女に近づきすぎると痛い目に遭うかもしれない、しかし、ヒラリー派を相手に喧嘩もしたくない、ということは考えるでしょうから、結局秘密に会う、しかし、一応リークするが、証拠は残さないということになります。

 

 ブティジェッジは左傾化しているミレニアル世代(現在の30代後半から20代半ばくらいの若い人々)の中で中道派の位置を占めようとしているようです。彼の主張は民主党エスタブリッシュメントから見ればリベラルですが、ミレニアル世代の中では、中道派過ぎるとして反発を受けるでしょう。こうした場合、選挙に勝つには、ミレニアル世代の代表の面と共に年齢が上の人々から受け入れられる中道派の面も持ち合わせる必要があります。ミレニアル世代よりも年齢が上のX世代やベイビーブーム世代の支持も必要だからです。

 

 ブティジェッジの出身地であり現在市長を務めているインディアナ州サウスベンド市は、隣のイリノイ州シカゴに近い町です。ですから、シカゴを拠点としているバラク・オバマ前大統領の流れをくむ(後継者というには関係が薄すぎる)という形で、現在、支持率トップのバイデンの次を狙う、彼を支持する人々の支持を狙うという考えなのだろうと思います。


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 ブティジェッジに対しては、バラク・オバマとヒラリー・クリントンの選挙資金を取りまとめた人々も支援に動いています。彼の人気の急上昇と共にこうした動きが出ています。勝てば官軍、勝ち馬に乗る、ということなのでしょう。今回のブティジェッジの場合は先行投資という意味合いも強いように思います。今回がだめでもまだ37歳、これからチャンスはあります。

 

 こうして見ていくと、ブティジェッジが戦略的にうまく動いていることが分かります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ブティジエッジがヒラリー・クリントンと会談(Buttigieg meets with Hillary Clinton

 

エイミー・パーネス筆

2019年5月1日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441632-buttigieg-meets-with-hillary-clinton

 

米大統領選挙民主党予備選挙候補者ピート・ブティジェッジは火曜日にヒラリー・クリントンと会談を持った、と本誌の取材に対し、取材源が答えた。

 

取材源によると、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジから会談を依頼したということだ。ブティジェッジは最近の各種世論調査で支持率を急上昇させている。

 

ブティジェッジは、2020年米大統領選挙民主党予備選挙候補者として、2016年米大統領選挙民主党候補者ヒラリー・クリントンと会談を持った人物としては、最も直近の人物ということになる。これまでにヒラリー・クリントンと会談を持ったのは、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)である。

 

ヒラリーの側近は「彼女は2020年の大統領選挙の候補者たちに教えることがたくさんあり、喜んで助言を与える」と述べた。

 

取材源によると、元国務長官ヒラリー・クリントンはニューヨークにある彼女の事務所でブティジェッジに会った、ということだ。

 

ヒラリー・クリントンは今のところ誰も支援していないが、予備選挙が終わるまで誰も支援しないだろうと側近たちは述べている。

 

今回の会談が報じられたのは、2016年の米大統領選挙でヒラリー・クリントンのために多額の献金を集めた人々の中からブティジエッジ支援を表明する人たちが出ているという報道が出た後であった。その中には、2016年の米大統領選挙で10万ドル以上を集めたスティーヴ・エルメンドーフも含まれている。

 

=====

 

民主党内で台頭しつつあるスター候補ピート・ブティジェッジが2020年米大統領選挙の資金源として、バラク・オバマとヒラリー・クリントンに大口献金を起こった人物たちが名簿に名前を連ねる(Rising Democratic star Pete Buttigieg enlists Barack Obama and Hillary Clinton fundraisers to build his 2020 campaign war chest

 

2019年4月17日

CNBC

https://www.cnbc.com/2019/04/17/pete-buttigieg-enlists-barack-obama-hillary-clinton-fundraisers-for-2020-campaign.html

 

●要点(KEY POINTS

 

CNBCがピート・ブティジェッジ陣営の複数のスタッフから入手したリストによると、ブティジェッジは大統領選挙民主党予備選挙で人気を上昇させ、その結果、20名以上の民主党の大口献金者たちが支持を表明している。

 

・リストには、バラク・オバマとヒラリー・クリントンのために巨額の献金を取りまとめた人物の名前が複数入っている。

 

・2016年の大統領選挙でクリントンのために10万ドル以上の献金を取りまとめたスティーヴ・エルメンドーフは2019年4月14日の日曜日、ブティジェッジ支持を決心した。この日にブティジエッジはインディアナ州サウスベンド市で正式な出馬表明演説を行った。

 

ピート・ブティジェッジは大統領選挙民主党予備選挙で人気を上げ、20名上の民主党系の大口健記者たちからの支援を引き出している。CNBCはブティジェッジ陣営のスタッフから支援者のリストを入手した。その中にはバラク・オバマとヒラリー・クリントンのために多額の献金を取りまとめた人物たちが含まれていた。

 

リストに掲載されていた献金者たちは複数の元アメリカ大使や不動産業者などが掲載されていた。大物たちが支持を表明しているということは、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、翌年の本選挙でドナルド・トランプ大統領に挑戦するために多くの候補者がひしめきあっている大統領選挙民主党予備選挙において、全く無名の存在から有力候補へとなったことを示している。

 

ブティジェッジの誠実なアプローチは、民主党の献金者層の熱意をかき立てている。リストに掲載されている中で大物と言えば、ロビイストで2004年の大統領選挙のジョン・ケリー陣営の幹部スタッフを務めたスティーヴ・エルメンドーフだ。エルメンドーフは2019年4月14日にブティジェッジ支援を決心した。この日、ブティジェッジはインディアナ州サウスベンド市で正式な出馬表明演説を行った。

 

エルメンドーフは「ブティジェッジを見れば見るほど、彼は他の全ての候補者たちよりも素晴らしいパフォーマンスを行っていると考えるようになった。彼は明るいメッセージを送っており、私は彼が好きだ。彼は良い意味でトランプとは正反対の人物であり、質問をされるたびに彼は解決策を見つけようと努力している。彼は誰も攻撃しない」と述べた。非営利組織「センター・フォ・レスポンシヴ・ポリティックス」の報告書によると、エルメンドーフは2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンのために10万取り上の献金を取りまとめた。

 

エルメンドーフは続けて次のように語った。「彼は全ての場所で自分自身をアピールできていると思う。彼は受けられるインタヴューには全て応じ、素晴らしいパフォーマンスを見せている。彼は自身が本物であることを見せつけている。ワシントン政治に染まっていない、新しくて若い人物が選挙戦に出てきたということになる」。

 

ブティジェッジの大口献金者リストに掲載されているもう一人の大物は、映画プロデューサーで環境保護活動家ロウリー・デイヴィッドだ。ロウリー・デイヴィッドは、『ラリーのミッドライフ☆クライシス』シリーズの主演と脚本のラリー・デイヴィッドの元妻で、アカデミー賞を受賞した気候変動に関するドキュメンタリー映画『不都合な真実』のプロデューサーを務めた。

 

大富豪として知られるポウラド家の人々もまたブティジェッジを支持している。ポウラド家はミネアポリスを拠点とする30以上の事業を所有し、メジャーリーグのミネソタ・ツインズも所有している。『フォーブス』誌によると、ポウラド家の純資産は2015年の段階で38億ドル(約4100億円)であるロバート・ポウラドは2012年の大統領選挙でオバマを支持し、少なくとも50万ドル以上の資金を取りまとめた。

 

ロサンゼルス在住の活動家で映画監督でもあるジル・ゴールドマンは2008年の大統領選挙のオバマ陣営の全国資金財政委員会の委員を務めた。ゴールドマンのブティジェッジを支持している。ゴールドマンは2008年の米大統領選挙でオバマに対して少なくとも20万ドルの資金を取りまとめた人物である。

 

オバマ政権下で駐イタリア米国大使を務めたジョン・フィリップスもリストに名前が掲載されている。フィリップスは有力な法律事務所フィリップス・アンド・コーエンの創設者であり、2012年の大統領選挙ではオバマのために少なくとも50万ドルの資金を取りまとめた人物である。

 

デイヴィッド、ゴールドマン、フィリップスからはコメント依頼に対する返事はなかった。ポウラドには連絡が出来なかった。CNBCはリストに名前があった他の人々にも連絡をしている。

 

ヘッジファンドの経営者で献金の取りまとめ役であるオリン・クラマーもまたブティジェッジを支持している。『ニューヨーク・タイムズ』紙とCNBCはいち早くクラマーのブティジェッジ支持を報じた。

 

他の多くの候補者たちとは違い、ブティジエッジは大口献金者たちから完全に距離を取るという態度は取っていない。

 

ブティジェッジの最初の選挙運動に関する公約は、企業のPACと化石燃料産業からの資金を受け取らないというものであった。しかし、彼は企業の経営陣からの援助を受けることについては何も発言していない。

 

2019年第一四半期、ブティジェッジは700万ドルの資金を集め、人々を驚かせた。これによって、彼は民主党内の有力候補の位置にまで上昇することが出来た。資金の一部は、各金融関係企業の経営陣からのものだ。その中には、シカゴに本拠を置く投資会社ウィックロウ・キャピタル社の部長スティーヴン・シューラーも含まれている。

 

ブティジェッジはアメリカの資本主義を称賛したが、いくつかの批判も忘れなかった。

 

CNBCとの最近のインタヴューの中で、同性愛を公表し、退役軍人であるブティジェッジは、人々に利益をもたらすが、それは資本主義の影響力を利用できることが出来る人たちに限られているとも述べた。

 

ブティジェッジは「アメリカの資本主義は人類史上最も生産的な力である。その結果、アメリカは特に20世紀において、技術と繁栄において限界を突破することが可能となった」と述べた。

 

ブティジェッジは、格差拡大の原因となるアメリカの資本主義社会の中で、人々が成功できるようにするための政策が行われていないということを批判し続けている。

 

「経済とは、ガラクタが一緒になって存在するものではない。経済は民間部門と公共部門との間の相互作用だ。そして、公共部門に関する諸政策は、私がこれまで生きてきた期間、格差が拡大する方向にずっと捻じ曲げられてきた」。

 

以下にブティジエッジのために献金を取りまとめる民主党系の人々の名前を掲載する。

 

・オリン・クラマー(Orin Kramer)、ニューヨーク

 

・マーゴ・ライオン(Margo Lion)、ニューヨーク

 

・ブライアン・ラファネリとマーク・ウォルシュ(Bryan Rafanelli & Mark Walsh)、ボストン

 

・バリー・ホワイトとエレノア・ホワイト(Barry & Eleanor White)、ボストン

 

・ウィリアム・マホーニーとアマリア・マホーニー(William & Amalia Mahoney)、シカゴ

 

ジョン・アトキンソンとボニー・アトキンソン(John & Bonnie Atkinson)、シカゴ

 

デイヴィッド・フリードマン(David Friedman)、コロラド

 

エリック・ジェイムソンとマルコ・ゼレガ(Eric Janssen & Marco Zerega)、シカゴ

 

デイヴィッド・ジェイコブソンとジュリー・ジェイコブソン(David & Julie Jacobson)、シカゴ

 

ウルスラ・テラシ(Ursala Terrasi)、カンザスシティ

 

ロバート・ポウラドとレベッカ・ポウラド(Robert and Rebecca Pohlad)、ミネアポリス

 

クリス・ポウラドとケイシー・ポウラド(Chris and Kacey Pohlad)、ミネアポリス

 

ジョー・ポウラドとサラ・ポウラド(Joe and Sara Pohlad)、ミネアポリス

 

ジル・ゴールドマン(Jill Goldman)、ロサンゼルス

 

・ヴッキー・ケネディ(Vicki Kennedy)、ロサンゼルス

 

・ロウリー・デイヴィッド(Laurie David)、ロサンゼルス,

 

・スージー・トムキンス=ブエル(Susie Tomkins-Buell)、サンフランシスコ

 

・クリスティン・フォレスター(Christine Forrester)、サンディエゴ

 

・ジョン・フィリップス(John Phillips)、ワシントンDC

 

・スティーヴ・エルメンドーフ(Steve Elmendorf)、ワシントンDC

 

・ウィリアム・エアコウ(William Eacho)、ワシントンDC

 

・トッド・シジウィック(Tod Sedgwick)、ワシントンDC

 

・ボビー・マンドール(Bobby Mandell)、オーランド

 

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 古村治彦です。 

 2020年米大統領選挙に関しては、民主党のことばかりお伝えしています。今回は現職のドナルド・トランプ大統領が再選を目指しているので、共和党予備選挙はあまり意味がありません。下の記事にあるように、共和党全国委員会はトランプ大統領に一本化しようという動きに出ています。

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 そうした中で、トランプ大統領に挑戦する候補者が出てきました。元マサチューセッツ州知事ウィリアム・ウェルドが大統領選挙共和党予備選挙に立候補を表明しました。ウェルドの勇気は素晴らしいですが、トランプ大統領に勝てるチャンスはありません。

 共和党内でトランプ大統領に反対する動きは「ネヴァー・トランプ(Never Trump)」がけん引しています。ネヴァー・トランプを引っ張っているのは、ネオコン派の重鎮ビル・クリストルだそうです。2016年の段階で、トランプ大統領誕生を阻止しようとしていたそうですが、失敗してしまったそうです。

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ビル・クリストル

 一方、トランプ大統領が是認している、インフラ整備のガソリン税増税に対して、リバータリアンのチャールズ・コークが支援している運動団体が反対運動を展開しています。チャールズ・コークに関しては、拙訳『アメリカの真の支配者 コーク一族』(デイヴィッド・シュルマン著、講談社、2015年)をお読みください。弟のデイヴィッドと共に政治活動を行ってきましたが、デイヴィッドが健康問題もあり、政治活動から引退したので、チャールズだけが頑張っています。

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チャールズ・コーク

 トランプ大統領の融通無碍な動きに共和党内部は振り回され、結果として、思想的に堅固なネオコン派とリバータリアンが反対を堅持しているという構図になっているようです。

(貼り付けはじめ)

共和党員ウィリアム・ウェルドがトランプ大統領に挑戦するために予備選挙に出馬(Republican William Weld launches primary challenge against Trump)
ジョナサン・イーズリー筆
2019年4月15日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/438997-republican-william-weld-launches-primary-challenge-against-trump

 元マサチューセッツ州知事ウィリアム・ウェルド(共和党)は月曜日、トランプ大統領に対抗する長期にわたる共和党予備選挙に正式に出馬表明を行った。

 ウェルドは、2016年にはリバータリアン党の副大統領候補として立候補した。ウェルドは立候補声明の中でトランプ大統領の名前に言及しなかった。

 ウェルドは次のように語った。「政治的対立が激化している現在、民主、共和両党は“あらゆる犠牲を払っても勝利”という戦いにからめとられている。アメリカ国民の声は無視され、私たちの国は苦しみの中にいる」。

 ウェルドは続けて次のように語った。「アメリカを偉大な国となした大義以上のものは地上には存在しない。今こそ我らが偉大な国に住む愛国的な男性、女性は立ち上がり、旗を立てる時だ。今こそリンカーンの諸原理、全ての人々への平等、尊厳、機会に立ち戻る時だ」。  ウェルドが共和党の予備選挙でトランプ大統領を倒すことはほぼ不可能である。

 トランプ大統領の選対は2019年第一四半期で3000万ドル以上の資金を集め、現在4000万ドル以上を保有している。最新のギャロップ社によると、共和党支持者の89%がトランプ大統領に好意的な見方をしている。 共和党全国委員会は予備選挙で挑戦者が出現することを阻止し、大統領に対して「一丸となった支持」を表明しようと動いている。トランプ選対は共和党の職員や関係者をスタッフに迎え入れ、2020年の全国大会でサプライズが起きないように代議員に対する働きかけを準備している。

 共和党員による「ネヴァー・トランプ」グループを率いるのは『ウィークリー・スタンダード』誌の創始者ビル・クリストルだ。このグループはこれまで会合を複数回開き、トランプ大統領に挑戦する予備選挙立候補者をリクルートしてきた。彼らは誰を挑戦者にするか決めておらず、またウェルドを挑戦者の第一候補としては考えていなかった。

 共和党員の中にはメリーランド州知事ラリー・ホーガン(共和党)、もしくは元オハイオ州知事ジョン・ケーシック(共和党)がトランプ大統領に挑戦するために予備選挙に出馬するという期待を持っている人たちもいる。

 「ネヴァー・トランプ」の共和党員たちが自分たちの考える有力候補を擁立できたとしても、トランプ大統領の共和党の候補者指名を覆す努力は途方もないものとなるだろう。

 2016年の時もクリストルはトランプが共和党の候補指名を確実にしてから保守派から挑戦者をリクルートするという成功の見込みがない努力を行った。ある時点では、クリストルはアメリカ海兵隊中将だったジョン・ケリーを擁立できるという希望を持っていたが失敗に終わった。ケリーは後にトランプ大統領の首席補佐官を務めた(後に辞任)。

 この当時の「ネヴァー・トランプ」の共和党員たちは最終的に有力な候補者を擁立することに失敗し、弁護士で『ザ・ナショナル・レヴュー』誌の寄稿者デイヴィッド・フレンチに白羽の矢を立てた。フレンチは保守系メディア界隈以外での知名度がほとんどない人物であった。フレンチは最終的に出馬を辞退した。

 2016年の共和党全国大会では、少数のしかし発言力のある共和党員たちが候補者指名の手続きを妨害し、トランプの候補者指名を阻止しようとした。彼らの最後の努力も水泡に帰した。

 元CIA職員で現在は共和党系のコンサルタントのエヴァン・マクミランはトランプに抵抗を示すために予備選挙に立候補し地元のユタ州で得票の21%を獲得した。しかし、トランプ支持の牙城を崩すには至らなかった。トランプは共和党が圧倒的に強いユタ州での人気は低かったがそれでも楽勝できた。

=====

コーク・ネットワークはトランプ大統領が提案しているガソリン税に反対する広告攻勢を開始(Koch network launches ad campaign opposing Trump's proposed gas tax)

ジョナサン・イーズリー筆
2019年4月11日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/campaign/438367-koch-network-launches-ad-campaign-opposing-trumps-proposed-gas-tax 

 大富豪にして保守運動の活動家チャールズ・コークが支援する保守グループは、インフラ整備の財源のためにガソリン税を増税するという提案に反対するTVCMキャンペーンに10万ドル単位の資金を提供している。

 チャールズ・コークが支援するグループ「アメリカンズ・フォ・プロスペリティ(AFP)」は木曜日から20州の30選挙区向けにインターネット広告を開始した。これは、ガソリン税増税に反対するために、連邦上院財政委員会、連邦上院環境・公共事業委員会、連邦下院歳入委員会、連邦下院運輸・社会資本委員会の委員たちに圧力をかけることを目的としている。

 AFPの会長トム・フィリップスはCMの中で次のように語りかけている。「ガソリンスタンドに立っているアメリカ国民により多くの支払いを求める前に、連邦議員たちは行き過ぎていることを解決すべきです。それは、ガソリン税で集めたお金が道路や橋とは関係のない計画に使われていることを止めることです」。

 ティム・フィリップスは続けて次のように述べた。「アメリカ国民は安全で近代的な連邦政府の所管する高速道路システムを使って、旅行をしたり、仕事・学校と家を往復したり、家族を訪問したりしています。そして、連邦議会に対しては、これらの大切な日常生活の一部にかかるコストを相応の値段に抑えておいて欲しいと願っています」。

 フィリップスは加えて次のように語った。「連邦議員たちは、ガソリン税を増税することが税制改革の成果を台無しにするという事実について考えるべきです。ガソリン税の増税で税制改革で手元にお金が残ることで一息ついている低所得、中所得のアメリカ国民から数十億ドルのお金を奪うことになるのです」。

 トランプ大統領は連邦議員たちとの非公式の会談で、インフラ整備予算案に関して民主党と認識を共有するために連邦ガソリン税の増税について否定はしないと述べた。

 1ガロン当たり25セントの増税は民主党の連邦議員たちとアメリカ最大のビジネス界のロビー団体全米商工会議所の支持を受けている。

 AFPはインフラ整備計画の財源を別に探すように求めている。パブリックプライベートパートナーシップ(PPP)、規制緩和、労働規制の一部の廃止を検討するように主張している。

 ホワイトハウスと分裂している連邦議会の議員たちは、全米の道路や橋の修理のための計画に関して超党派のコンセンサスに到達できると楽観的である。 今年初め、トランプ大統領は非公式、非公開の会談の場での発言で連邦議員たちを驚かせた。ロイター通信の報道によると、大統領は員すら整備計画の財源としてガソリン税の1ガロン当たり25セント増税を支持するだろうと述べた、ということだ。

 トム・カーパー連邦上院議員(デラウェア州選出、民主党)は取材に対して次のように語った。「驚くべきことに、トランプ大統領は今日の会合で、1ガロン当たり25セントのガソリン税とディーゼル税の増税し、その資金で我が国の道路、高速道路、橋梁の改善を行うという計画を支持しました。大統領はこの計画のために必要ならば自身の指導力を提供し、過去には困難であったことを実現すると述べた」。

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 2020年米大統領選挙の民主党予備選挙は、ジョー・バイデン前大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が2強となってリードしています。バイデンとサンダースはそれぞれヴァーモント州、デラウェア州を地盤としており、アメリカ東部の出身者です。

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 アメリカでは、共和党優位な州を「レッドステイト(赤い州、共和党のイメージカラーの赤から)」、民主党優位な州を「ブルーステイト(青い州、民主党のイメージカラーの青から)」という分裂が起きています。レッドステイトは、田舎のアメリカ南部や内陸部、ブルーステイトは、大都市が存在する東海岸、西海岸、中西部に位置しています。

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 より詳しく見ていくと、共和党が優位なレッドステイトの中でも大都市周辺は民主党が優位ですし、民主党が優位なブルーステイトの中でも田舎の方は共和党が優位となっています。

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 2016年のアメリカ大統領選挙では、本来は民主党優勢のはずの中西部各州で、ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに敗れ、大統領になることが出来ませんでした。民主党は東海岸と西海岸の地盤を固めつつ、中西部を奪還することが鍵となります。

 

 アメリカ西海岸と東海岸は民主党の金城湯池(絶対的に強い場所)ですが、興味深いことに、アメリカ西海岸から民主党の大統領候補者、大統領は誕生していません。最近で考えてみても、ジミー・カーターはジョージア州、ビル・クリントンはアーカンソー州、バラク・オバマは生まれ育ちこそハワイですが、大学進学で離れ、政治的なキャリアを積んだのは、イリノイ州です。それぞれアメリカ南部と中西部です。共和党で見てみればリチャード・ニクソン、ロナルド・レーガンは共にカリフォルニア州出身です。

 

 民主党にとって大票田であり、最大の地盤であるカリフォルニア州を含む西海岸から民主党の大統領選挙候補者、大統領が出ていないというのは下の記事を読むまで気づきませんでした。

 

 下の記事では、アメリカ東部のエリートたちが西海岸を過激だと見下し、西海岸からは、共和党、民主党を問わず過激な主張、過激な保守主義、過激なリベラリズムを代表する政治家たちが生まれ、東部は時代遅れだと馬鹿にするという構図になっていると述べています。副島隆彦先生の『国家分裂するアメリカ政治 七顚八倒』(秀和システム、2019年3月)でアメリカは3つの国に分裂するというのは、こういう分裂線があってのことだろうと思います。民主党、共和党問わず伝統を重視する東海岸と、過激さと変革を重視する西海岸ということで、同じ党の中でも意見がぶつかるということが起きるのでしょう。


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国家分裂するアメリカ政治 七顚八倒 


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カマラ・ハリス

 現在、2020年米大統領選挙民主党予備選挙では、カリフォルニア州出身で地盤とするカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が上位につけています。支持率で3位に入ることもありますが、2強であるジョー・バイデンとバーニー・サンダースの水をあけられているのが現状です。そして、カリフォルニア州での世論調査でも3位にしか入れなかった、ということでこれから巻き返しが必要となってきます。下の記事では、ハリスは東海岸のメリーランド州ボルティモアに選対本部を置いているそうですが、地元のカリフォルニア州も固められていないという状況にどう対応するのか、まだ時間はありますが、これからどのような戦略を立て、戦術を採用するのか注目です。

 

(貼り付けはじめ)

 

カマラ・ハリスは民主党が抱えるロッキー山脈の分断線に直面(Kamala Harris faces Democrats’ Rocky Mountain divide

 

リード・ウィルソン筆

2019年1月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/426526-kamala-harris-faces-democrats-rocky-mountain-divide

 

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)が民主党予備選挙で勝利し、本選挙の民主党候補者となり、トランプ大統領と戦うということになれば、アメリカの現代政治においてこれまで誰も破ることが出来なかった障壁を打ち砕くことになる。

 

彼女は民主党にとって初めての女性の候補者にはならないし(ヒラリー・クリントン)、アフリカ系アメリカ人の候補者になる訳(バラク・オバマ)でもない

 

そうではなく、ハリス、もしくは予備選挙で勝てる見込みがより少ない他の候補者たちが破る障壁というのは、ロッキー山脈より西の州出身者で民主党の大統領選挙候補者となるということだ。民主党は191年の歴史を持つが、この地理上の分断線を埋めることはできなかった、ジェリー・ブラウン元カリフォルニア州知事、フランク・チャーチ元連邦上院議員(アイダホ州選出)、ヘンリー・“スクープ”・ジャクソン元連邦下院議員(ワシントン州選出)といった大物政治家たちでもこの分断線を乗り越えることが出来なかった。

 

共和党はアメリカ西部から大統領選挙候補者を選び出している。ハーバート・フーヴァー、リチャード・ニクソン、ロナルド・レーガンはカリフォルニア州出身、バリー・ゴールドウォーターとジョン・マケインはアリゾナ州出身だった。

 

一方、民主党はこれまで、テキサス州(リンドン・ジョンソン)、サウスダコタ州(ヒューバート・ハンフリー)、ネブラスカ州(ウィリアム・ジェニングス・ブライアン)より西の州の出身者を大統領候補もしくは副大統領候補として指名したことはない。

 

ハリスは月曜日、全国放送のテレビ番組に出演し、出馬表明を行った。彼女はアメリカ西部出身者が民主党の候補者指名を獲得する最大のチャンスを持っている。1984年、コロラド州知事ゲイリー・ハート(民主党)が中西部出身のウォルター・モンデールに敗れて以来、久しぶりに西海岸出身者が大統領選挙候補者指名を目指すチャンスなのである。

 

ハリスは今年出馬する、もしくは出馬したいと述べているアメリカ西部各州出身者5人のうちの1人だ。その他にはロサンゼルス市長エリック・ガルセッティ、モンタナ州知事スティーヴ・ブロック、ワシントン州知事ジェイ・インスリー、カリフォルニア州選出連邦下院議員エリック・スワルエル、ハワイ州選出連邦下院議員トゥルシー・ギャバ―ドといった人々が名前を連ねている。

 

西部各州出身者が民主党の大統領選挙候補者になれないことは、特にここ数十年間で顕著になっている。この時期、西部各州、特にカリフォルニア州がアメリカを文化的、経済的なエンジンとなってけん引するようになっている。

 

サンフランシスコを拠点にしている民主党のストラティジストでハリスの上級顧問を務めているシーン・クレッグは次のように述べている。「カリフォルニア州は4000万の人口を誇る一国のような規模を持つ州だ。アメリカの中の小宇宙である。カリフォルニア州は、常に楽観主義と変革がその基盤となっている。この点はアメリカと同じだ。私たちは“アメリカンドリーム”について語るのではなく、“カリフォルニア・ドリーム”について語るのだ」。

 

西部各州出身者が多く大統領選挙に出馬するようになっているというのは、アメリカ西部各州の政治における影響力が数十年の間に増大していったことを示している。

 

第二次世界大戦期間と冷戦期、アメリカ西部とロッキー山脈沿いの各州には連邦政府から多額の資金が投下された。更に、西部各州の都市部でテクノロジーを基盤とした経済が勃興したことで、1世紀にわたり人口が増大し、経済が拡大していった。

 

100年前、ロッキー山脈から西の各州の選挙人の総数は55に過ぎなかった。1960年にジョン・F・ケネディが大統領選挙に勝利した際には、同じ各州に新たにアラスカ州とハワイ州が加わって、選挙人総数は85であった。現在、総数は128で、大統領選挙当選に必要な選挙人総数の過半数270(総数は538)の半分に少し足りない数となっている。

 

共和党は、カリフォルニア州、特にハリスとナンシー・ペロシ連邦下院議長(民主党)の地元サンフランシスコを政治が乱れている場所もしくはリベラリズムが狂乱している場所と揶揄している。このようなアメリカ西部を見下す態度は、かつて西部の過激主義を代表するある政治家を台頭させる結果になった。それがこれから起きるかもしれない。

 

カリフォルニア州を地盤とする民主党のストラティジストであるエリック・ジェイは次のように述べている。「レーガン大統領が敷いた政治的な伝統は私たちが現在目撃している現象を映す確かな鏡となっている。レーガンは過激なアメリカ西部の保守主義を代表していた。彼が大統領に選ばれるまでアメリカ東部のエリートたちは西部の保守主義を侮蔑していた。アメリカ全体が右に動いてレーガンの考えと一致するようになった。これと同じように、民主党全体が左に動くことで、ハリスやガルセッティのようなカリフォルニア州の進歩主義派の考えと一致するようになっており、両者ともに民主党予備選挙で勝利を収めることが出来る」。

 

アメリカ東部のエリートたちは西部を見下すという態度を取る。そのような態度に対して西部の人々は東部など古臭いと馬鹿にする。こうしたことによってロッキー山脈周辺州や西海岸の各州の出身者たちが障壁を突破できないようになってしまっている。

 

サクラメントを拠点としている民主党のストラティジストであるスティーヴ・マヴィグリオは次のように述べている。「東海岸の人々が全国規模のメディアの様相を独占的に決めている。そのためにメディア各社と連邦政府が本部を東海岸に置いているのだ。西部出身者の場合、東部で長い時間を過ごすことが必要になる。これは難しいことだ。特に選挙で選ばれる政治家たちにはそうだ。東部と西部で3時間の時差があるということは現実的には事態を複雑化させる」。

 

これは憶測であるが、こうした複雑さを解決するために、ハリスは選対本部をボルティモアに置く決断を下したのだろう。

 

アメリカ西部各州は、アメリカ大統領における民主、共和両党の候補者を指名する過程において影響力を増大させている。

 

カリフォルニア州では、2016年の米大統領選挙では終盤近くに予備選挙が実施されたが、今回は日程が変更になり、カリフォルニア州は今回のスーパーチューズデー(訳者註:3月上旬の火曜日に多くの州で予備選挙が実施される)において最大の代議員数を獲得できる州となる。ネヴァダ州は早期に予備選挙が開始される4つの州の1つで、アリゾナ州とコロラド州もまた早期で予備選挙を実施する。

 

ワシントン州、ハワイ州、アラスカ州、ワイオミング州は、2008年の大統領選挙民主党予備選挙で、中西部を地盤とするバラク・オバマがニューヨーク州を地盤とするヒラリー・クリントンに勝利するうえで重要な役割を果たした。これらの州では2020年の党員集会や予備選挙の日程はまだ決まっていない。

 

アイオワとニューハンプシャーとは異なり、多くのアメリカ西部諸州は民主党支持者の人種構成はより多様になっている。

 

オレゴン州とハワイ州にルーツを持つ民主党の世論調査専門家を務めているリサ・グローヴは次のように述べている。「これまでアメリカ西部からの候補者が出ることはほとんどなかった。それは西部各州での予備選挙実施が遅かったということもあるし、長い間、アメリカ西部は共和党が優越していたということもある。予備選挙の各州に配分される代議員数の変更、ハリスのように西部出身者の中に高い全国的知名度を誇る人が出てくるようになっていること、カリフォルニア州のように予備選挙実施を早めていることによって、これまでとは状況は異なっている」。

 

これまで多くの民主党の政治家たちがロッキー山脈での分断線を突破しようと試みてきた。ジェリー・ブラウンと彼の父パット・ブラウンは合わせて6度、大統領選挙に挑戦した。ネオコン運動の力強い創設者ヘンリー・ジャクソンとCIAへの調査を実施した大物フランク・チャーチはそこまで印象を残すことはできなかった。1976年の大統領選挙民主党予備選挙で、アリゾナ州選出の連邦下院議員モー・ウダールは10州で第2位につけ、民主党全国大会において、民主党候補者指名を獲得したジミー・カーターに次いで第2位となった。

 

しかし、民主党候補者指名を獲得する寸前まで行ったのは3名しかいない。ジェリー・ブラウンは当時アーカンソー州知事だったビル・クリントンに大差をつけられての2位であった。1984年の米大統領選挙民主党予備選挙ではゲイリー・ハートは先頭を走っていたが、不倫問題で脱落することになった。1920年、カリフォルニア州選出連邦上院議員ウィリアム・ギブス・マカドゥは、全国大会での投票で接戦の末にオハイオ州知事ジェイムズ・コックスに敗れた。

 

ハリスとその他の選挙戦出馬を考えている人々は、民主党予備選挙におけるアメリカ西部出身者の敗北の歴史を覆したいと願っている。しかし、こうした人々が勝利を収めようとするならば、西部出身ということ以上のものをアピールする必要があるだろう。

 

クレッグは「カリフォルニアの人間がアイオワで戦えるだろうか?という疑問は確かに存在する。しかし、私たちは戦える、と考えている」と語った。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙はまだ候補者たちによる公開討論会も始まっていませんが、ジョー・バイデン前副大統領が圧倒的にリードという状況です。出馬宣言以降、数字を伸ばしており、2位につけているバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が数字を落としています。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が支持率を上げており、これは彼女の生真面目さと実直な活動、政策提言が功を奏した形になっています。

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 インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの上昇も一休みというところです。彼はリベラル派と穏健派の中間という位置で、他の候補者たちとの差別化を図ろうとしていますが、それが分かりにくいというところがあるようです。非白人系への浸透がうまくいっていない、ということで、マイノリティへのアウトリーチが急務でしょう。しかし、インタヴューで圧倒的なパフォーマンスを示してきましたので、討論会が始まれば盛り返すことが予想されます。

 

 世論調査に関しては大きな動きはなく、これまで何度も書いてきたことを繰り返すことになります。(1)ジョー・バイデンが圧倒的にリード、(2)年齢が上がるほどバイデン支持が増え、若い人たちはサンダース支持が多い、(3)マイノリティではバイデン支持が多い、ということになります。一時期は3番手を争っていたカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)の勢いは落ちています。バイデンの出馬とブティジエッジの急上昇の割を食ってしまった格好です。

 

 何か大きな出来事がなければこのまましばらく進むでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

世論調査:黒人女性の47%がバイデンを支持すると答える(47 percent of black women say they'd back Biden: poll

 

マイケル・バーク筆

2019年4月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441320-47-percent-of-black-women-say-theyd-back-biden-poll

 

モーニング・コンサルト社の最新の世論調査の結果によると、黒人女性の約半分が大統領選挙民主党予備選挙で、ジョー・バイデン前副大統領を支持すると答えた、ということだ。


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世論調査の対象となった黒人女性の47%が民主党候補者としてバイデンがトップの選択だと答えた。黒人女性の中でライヴァルたちを大きく引き離している。

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黒人女性の18%がバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を支持すると答え、9%がカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)を支持すると答えた。


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バイデンは白人女性の中でも最も多くの支持を集めた。世論調査の結果、白人女性の36%がバイデンをトップの選択だと答えた。


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今回の世論調査は、住んでいる各州の民主党の予備選挙か党員集会に参加予定の登録済有権者15475名を対象に実施された。2019年4月22日から28日に実施され、誤差は1ポイントだ。


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火曜日にもう一つの世論調査の結果では、民主党予備選挙に参加予定の非白人の有権者の間でバイデンは他の候補者に大きなリードをつけている。

 

CNNSRSS共同世論調査の結果では、非白人の50%がバイデンを支持すると答え、重要な人口動態グループの中で、他のライヴァルたちを大きくリードしている。

 

=====

 

最新の世論調査でバイデンが民主党予備選挙候補者の中で26ポイント差をつけてリード(Biden holds 26-point lead among Dems in new national poll

 

タル・アクセルロッド筆

2019年4月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/441399-biden-holds-26-point-lead-among-dems-in-new-national-poll

 

ジョー・バイデン前副大統領が大統領選挙への出馬を正式に発表して数日経過した。火曜日に発表されたキュニピアック大学の最新世論調査の結果によると、バイデンが民主党の他の候補者たちに対して26ポイント差をつけてリードした。

 

バイデンは先週木曜日午前に大統領選挙出馬を発表した。世論調査の結果では、バイデンは、民主党支持者と民主党寄りの有権者の間で38%の支持を獲得した。

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エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が支持率12%を獲得し第2位に入り、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は11%で3位となった。

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キュニピアック大学世論調査部門副部長ティム・マロニーは次のように語った。「民主党予備選挙はジョー・バイデン前副大統領が一気のスタートを切ったために突然本格化した。有権者たちは、ジョー・バイデンのみがトランプ大統領に残り18カ月でホワイトハウスを去る準備をさせることができると考えていることを明確に示している」。


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今回のキュニピアック大学の世論調査の結果は、火曜日に発表された他の各種世論調査の結果と類似している。どれもバイデンが正式発表して以来、数字を上げている。バイデン前副大統領は火曜日に発表された各種世論調査の結果において、他の候補者たち全員を勢いで追い越している。

 

火曜日にCNNSRSS共同世論調査の結果が発表され、先月に比べてバイデンの支持率が11ポイント上昇し、民主党支持の有権者の39%の支持を獲得した。この調査では、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して24ポイント差をつけてリードし、他の候補者たちは二桁の支持率を獲得できなかった。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査の結果も火曜日に発表された。バイデンの支持率は4月初めの30%から36%に上昇した。サンダースの支持率は22%だった。

 

キュニピアック大学の世論調査は2019年4月26日から29日にかけて民主党支持、民主党寄りの有権者419名を対象に実施された。誤差は5.6%だ。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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