古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:新型コロナウイルス感染拡大

 古村治彦です。

 新型コロナウイルス感染拡大による経済不安のために、金(きん)価格が高騰している。下の記事にあるように、金の地金を扱う田中貴金属、徳力、石福金属興業、三菱マテリアル、日本マテリアルは緊急事態宣言を受けて、店頭での近似崖の売買を停止した。電話での購入注文は受け付けてきた。田中貴金属では、5月18日からは店頭での買取を再開している。しかし、売渡は行われないようだ。

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直近1カ月間の金価格の動き 

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直近5年間の金価格の動き

 貼り付けてあるグラフが示しているように、金(きん)価格は上がっている。金を資産として保有している、準備が良くできている人たちは、生活資金や事業資金のために金の売却ができる。それで一息つける人も多く出るだろう。「備えあれば患いなし(有備無患)」という言葉は漢文の授業で最初に習う言葉であるが、まさにこの言葉の通りだ。

 金の先物を買っている金融業者は、地金の引き取りを要求し、それに応えられない業者は、金融業者に先物で購入した分の資金に現金をプラスして支払っているということだ。金の先物取引とは、たとえば、「半年後に金1グラム4000円で買う(売る)」という取引だ。現在では金価格が上昇していることもあり、金地金が足りない、準備ができないと実物を渡せないので、差金決済でしか応じないということが起きているそうだ。買金地金が足りないということもあって、日本の金地金商でも、客からの買取を先に行い、売渡は後ということになる。実物を持っていることが強い、ということになる。

 新型コロナウイルス感染拡大の経済への悪影響はこれからも続く。不況、デフレということになる。こういう時には現金と現金に換えられる実物を持っていることが何よりも強いということになる。

(貼り付けはじめ)

●「金などの店頭売買、相次ぎ停止 田中貴金属など地金商 コロナ禍対応で 機動的な売買できず」

日本経済新聞 2020/4/20 17:25

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58267330Q0A420C2QM8000/

国内地金商最大手の田中貴金属工業は20日、全国の直営店と特約店の店頭で金など貴金属商品の取引を停止すると発表した。新型コロナウイルスの感染防止と従業員の安全の確保が狙い。他の地金商も既に店舗での対面売買をやめており、一時的に貴金属の機動的な売買ができなくなる。

田中貴金属は、地金やコインといった資産用の貴金属商品の売買や貴金属製品の買い取りサービスなどを56日まで停止する。停止期間中は直営店全店を休業するが、電話での地金・コインの購入注文は受け付ける。

徳力本店や石福金属興業など大手地金商も既に56日まで店舗での対面売買を中止。三菱マテリアルや日本マテリアル(東京・千代田)も同様の対応をしている。

換金などの速やかな売買ができなくなり、現物市場の流動性が落ちる見込み。マーケット・ストラテジィ・インスティチュートの亀井幸一郎代表は「事態が長期化すれば、業界として流動性を確保するための対応策が必要になる」と指摘する。

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●「金先物価格が6,000円台に、新型コロナ終息でも安心できない世界経済」

小菅努 | マーケットエッジ株式会社代表取締役/商品アナリスト

5/18() 9:37

https://news.yahoo.co.jp/byline/kosugetsutomu/20200518-00179032/

金価格の上昇が続いている。東京商品取引所(TOCOM)の金先物価格は、518日の取引で1グラム=6,000円台に乗せ、取引開始以来の高値を更新した。年初の5,303円に対して、新型コロナウイルスの感染拡大で投資環境が極端に不安定化した3月には一時4,876円まで下落していたが、その後はほぼ一本調子で値位置を切り上げる展開になっている。

新型コロナウイルスの感染被害に関しては、世界的に終息傾向にあり、経済活動の正常化が打診される環境になっている。中国や韓国などで感染被害の第2波も観測されているが、日本も含めた各国で外出・移動規制の緩和・撤廃が進んでおり、経済活動は最悪の状態を脱した可能性が高くなっている。このため、株価や資源価格には下げ一服感がみられるが、こうした環境下で安全資産である金価格が急伸し始めている。

■金融政策と財政政策がフル稼働に

背景にあるのは、景気低迷が長期化するのではないかとの警戒感だ。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は513日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、米経済は「長期」にわたって成長が低迷する可能性を指摘した。4月の米雇用統計では非農業部門就業者数が前月から2,050万人減少し、失業率が前月の4.4%から14.7%まで跳ね上がったが、過去最大規模の経済的ショックによって、回復が勢いづくまでは一定の時間が掛かる可能性を指摘している。

特に公衆衛生上のリスクが長引く事態に強い警戒感を示しているが、新型コロナウイルスの感染抑制に向けた取り組みと同時に、政府と中央銀行の積極的な対応の必要性について言及している。

FRBに関しては、既にゼロ金利政策の導入と無制限の量的緩和政策を実施しており、過去最大規模の金融策を展開している。トランプ米大統領の主張するマイナス金利導入に金融当局は慎重だが、現行政策の縮小・停止を議論できる状況にはなく、追加緩和策の導入を迫られるのではないかとの警戒感が強い。

一方、米議会は既に第14弾の新型コロナウイルス対策法案を成立させ、総額3兆ドルという異例の規模の財政政策を展開している。米国内総生産(GDP)の15%に近い規模だが、議会では民主党が更に3兆ドル規模の追加対策を要請するなど、第5弾、更には第6弾の対策法案の議論も始まっている。

■ドルと米国債に対する信認にリスク

金市場の視点では、FRBの積極的な金融緩和策は、金利低下を通じて金の保有コスト軽減につながることになる。金は原則として金利や配当を発生させることがないため、金利低下局面で買われる一方、金利上昇局面では売られる傾向にある。また、FRBが国債や社債などのリスク性のある資産を購入し続けることで、国際基軸通貨ドルの信認問題も浮上している。ジャンク債と言われる高利回り債も購入しているが、仮に企業のデフォルトなどが大量発生すると、FRBのバランスシートが毀損されることになり、それは必然的にドルの信認に傷を付けることになる。

一方、国債の信頼は財政政策に強く依存するが、当初は1兆ドル規模と予想されていた2020会計年度の財政赤字は、議会予算局の推計では3.4兆ドル規模に膨れ上がる見通しになっている。財政環境の持続性については、ここ数年は「財政の崖」といった形で金市場の関心事になったが、新型コロナウイルス対策で過去に経験したこのない財政出動を迫られる中、財政赤字は一気に拡大し、公的部門の累積債務も急増することになる。財政収支と金価格との間には逆相関関係が認められているが、膨張する財政赤字に対する警戒感も、金価格を強く刺激している。

これらの問題は、直ちにドルや米国債が急落することを意味するものではない。しかし、新型コロナウイルス対策で財政拡張が進み、民間部門で吸収しきれない国債をFRBが積極的に購入する仕組みに対しては、不安を感じる投資家も多い。仮にパウエルFRB議長の認識が正しければ、こうした有事対応は数か月ではなく数年単位の議論になる見通しであり、投資家の不安心理の受け皿として金が再注目されている。

あくまでも一時的な有事対応との見方もある。しかし、前回の世界同時金融危機の際にもこれに近い政策が採用されたが、その後に累積債務の大規模な削減が始まった訳でも、FRBの保有資産売却が本格化した訳ではない。仮にこの政策を正常化しようとすれば、2013年の「バーナンキ・ショック」以上のテーパー・タントラム(量的緩和縮小の示唆に伴う市場の動揺)に見舞われる可能性も高い。

■米中関係の緊迫化も

しかも、この最悪のタイミングで米中関係が再び緊迫化している。トランプ政権内では、新型コロナウイルスへの対応、更には米中通商合意の履行状態について、対中批判の声が強くなっている。トランプ大統領も14日に中国との「断交」断交の可能性を検討しており、中国の習近平・国家主席と現在は会いたくないと発言している。

この流れの中で、米商務省は17日、中国のファーウェイに対する半導体輸出規制の措置を発表し、中国商務省はアップルなど米ハイテク企業に対する報復の可能性を警告している。トランプ大統領の発言一つによって、米中関係が一気に緊迫化する可能性があり、新型コロナウイルスによるダメージからの立ち直りを打診する世界経済が、米中対立のショックを乗り切ることができるのか、高まる不安心理が金相場を押し上げている。

世界経済の低迷、大規模な財政出動と金融緩和政策、米中対立の激化と、新型コロナウイルスは感染被害が終息した後も、投資環境に大きなリスクをもたらすことになる。金価格が改めて上昇傾向を強めていることは、新型コロナウイルスによって生じたショックの後処理には、課題が山積しているとの危機感を反映したものと言えよう。世界同時金融危機後の値動きをみても、金価格の高騰はこれから年単位で展開される可能性が高まっている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 副島隆彦先生の最新刊『もうすぐ世界恐慌 そしてハイパー(超)インフレが襲い来る』が発売される。今回の新型コロナウイルス感染拡大を受けて緊急発売される。よろしくお願いいたします。

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もうすぐ世界恐慌 そしてハイパー(超)インフレが襲い来る

(貼り付けはじめ)

まえがき

 この本は、大きくは以下の7つのことを、書いて(予言して)説明している。

 読者によっては、他のことはもうどうでもいいから、第2章の6.「金(きん)がもうすぐ買えなくなる。急いで金を買いなさい」をまず読むべきだろう。

1.新型コロナウイルスの所為(せい)で、3月に、株の世界的大暴落が、連続して起きた。とりわけ3月16日(月)にNY(ニューヨーク)の株が、1日で2997ドル(瞬間では3068ドル)下落した。歴史に残る大暴落だ。そして3月24日から、一旦は下げどまった。各国の政府が協調して買い支えて、暴落を喰い止めた。政府と中央銀行が株を買いまくるのだから権力者相場である。とても自由主義国がやることではない。恥を知るべきだ。

 3月コロナ大暴落は、明らかに2.世界大恐慌(ワールド・グレイト・デプレッション)への突入の合図、前兆(ぜんちょう)である。それは、本格的には、いつ起きるのか。それをこの本で書いた。

2.の大恐慌突入は、3.ハイパー(超)インフレ(ーション)を誘発する。超インフレは、ただの消費者物価高騰として現われるのではない。生活物資は、あり余るほどの過サープラス・プロダクティヴィティ剰な生産設備によって支えられている。

 今度のハイパー・インフレは金融秩序(マネタリー)と政府の財政(ファイナンス)の、この2つの崩壊として現われる。その予兆と証拠は、この本の冒頭見開きの、「新札[しんさつ]渋沢栄一の新一万円札』に2024年に切り替わる」である。この図をじっくりと見て下さい。このとき、新一万円は、1000円に、「通貨単位の変更」、即ちredenominationデノミネイション」が断行されるだろう。私は金融予言者としての全能力を賭けて、断言する。

 3.のハイパー(超)インフレを阻止するために、国家(政府)はこれをやる。このとき、米ドルの信用は世界中で暴落して、1ドル=10円にまで大下落しているだろう。

 新札切り替えと同時の、4.預金封鎖[よきんふうさ](バンク・アカウント・クランプダウン)も同時に行われる。おそらくそのとき、「一つの世帯(家族)で、月に一回、500万円しか引き下おろせません。これは生活費です」となるだろう。このとき金融恐慌はすでに起きている。富裕層(金持ち)に打撃がくる。

 だから6.の「今のうちに急いで金(きん」を買いなさい」なのである。

5.世界中の原クルード・オイル油価格の暴落(3月9日)が、株の大暴落を誘発した。今、原油は1バーレル(158リットル)=20ドルである。原油の暴落が、ハイイールド債ポンド(ジャンク債ポンド。ボロくず債。サギ師の山師[やまし]たちの資金源)の暴落につながった。

この「ハイリスク(高危険)ノーリターン債(さい)」のリターン=儲(もう)けは、元々パーだから初めからない。「マリリン・モンロー・ノー・リターン」である(笑)。こんなものを死ぬほど買わされてきた(途中に仕組[しく]み債という投資信託[ファンド]を、咬(か)

ませてある、農林中金(のうりんちゅうきん)始め日本の地銀や生保たちは、今度の株ストック式(及び債券[ボンド])コロナ大暴落で、ヒドい大損害を出した。またやってしまった農中(のうちゅう)は、もう立ち直れないだろう。

この5.原油暴落発(はつ)の、ハイイールド債(さい)崩れが、各国の国債の信用をこれから突き上げる。P33の図を参照のこと。これが、政府の財政崩壊(ファイナンシャル・カタストロフィー)につながり、2.の大恐慌に連結する。これで、この8年間続いた“ABE  Asset  Bubble Economy(アベ・アセット・バブル・エコノミー)”「資産バブル経済」が終わった。

 そして、最後に7.今度の「中国武ウー漢ハンに発生した新型コロナウイルスは、アメリカ軍の中の強硬派が撒いた(去年10月に)」論を、私は、徹底的に書いた。フニャフニャ、グチャグチャ、訳わけの分からんことを言い合っているんじゃない。一冊の本は、気合いを込めて、激烈に、大きな真実をガツンと暴き立てて言い切らなければいけない。「ああでもない、こうでもない」で、一いっ国こくを率ひきいるだけの優れた言論は成り立たない。

 この副島隆彦が、一体誰に遠慮すると言うのか。大きな真実をドカーンと明確に書いて初めて本物の国民的言論人である。

 くだらない、こんな人工、人造のコロナウイルス程度で、「キャーキャー、コワイ、コワイ」と騒ぐんじゃない。こんなもので誰が死ぬか。全部ヤラセだ。安倍首相が、4月8日から発令した「緊急事態宣言」(3月8日の特別措置[そち]法の改正に基づく)なんか、民衆(国民)を脅おどかして、恐怖に陥れて、それで自分たち権力者、支配者が新しい国家統制体制に移行しようとしている。その予行演習(ドリル)だ。

 2.の世界大恐慌突入を目前にして、統制経済(コントロール・エコノミー)に移行する準備だ。これを「ショック・ドクトリン」“Shock Doctrine”と言う。「大災害のショック(恐怖)で、民衆(ピーポー)の脳を支配せよ」という悪(ワル)の統治(とうち)技術だ。この別名を“disaster capitalism”「ディザスター・キャピタリズム」と言って、「大惨事(だいさんじ)便乗型(びんじょうがた)資本主義(しほんしゅぎ)」と言う。このことを最後の第5章で目(め)いっぱい書いた。 

 さあ、これだけのことを一冊の本に詰め込んだので、私は本望(ほんもう)である。あとは読者が、それぞれ自分で判断して下さい。とんでもない奴やつだ、でも何でもいいから。

副島隆彦

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もうすぐ世界恐慌──[目次]

まえがき─4

第1章 コロナ大暴落に翻弄される世界

予言どおり世界は大恐慌に入るだろう─20

コロナ大暴落で起きたリーマン超えの金融パニック─24

この暴落は大恐慌突入への警告─31

金価格は6倍になるから今こそ金を買いなさい─40

トランプの株の吊り上げ相場が終わった─47

日経平均が1万6000円を割ると仕組み債が紙キレになる─56

世界権力者相場で大手ヘッジファンドが生き延びた─64

第2章 金を買う人だけが生き残る  

もうすぐ金が買えなくなるから急ぎなさい─70

金の市場の混乱からも世界恐慌への足音が聞こえる─78

渋沢栄一の新一万円札が千円になる!─83

まだまだ金は上がるからさらに金を買うべきだ─89

100グラム単位で金を切り分けて売る方法─97

いざというときに金の地金に換えられる金を買う─99

金を売るなら海外に持ち出して売る─102

第3章 世界経済はどこまで破壊されるのか

ついにアメリカもゼロ金利になって成長が止まった─110

カドローNEC委員長が株の吊り上げ担当─115

石油価格の下落が大恐慌の引き金を引く─127

レポ市場が壊れたために中小銀行が危なくなった─146

ドイツ銀行がデフォルトを起こして潰れそうだ─151

世界的な信用収縮が起きている─161

第4章 インチキ経済の化けの皮が剥がされる

コロナ大暴落で資産バブルの化けの皮が剥がれた─166

アリババ株4・5兆円の売却で何とかもちこたえたソフトバンク─173

カルロス・ゴーンの復讐がこれから始まる─180

第5章 コロナウイルス恐るるに足らず

新型コロナウイルスは〝ショック・ドクトリン〟だ─192

恐怖を利用して国民を支配する─198

アメリカではインフルエンザで1万2000人が死んでいる─219

東京オリンピックはトランプが延期を提言─225

新型コロナウイルスを製造して撒いたのはアメリカ─228

コロナ騒動に感じる3・11と同じ後味の悪さ─237

あとがき─240

【特別付録】ドン底で拾う株 厳選15銘柄─244

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あとがき

 この本で、私がずっとガリガリと書いたとおり、3月に「コロナウイルス暴落」が起き

て、これまでのアメリカ主導の世界インチキ経済の化(ば)けの皮が剥(は)がれて、それで世界が大きく変わるようだ。

 私の周(まわ)りが口を揃えてそう言っているから、きっとそうなのだろう。それで、世界はこれから、どう変わるのか。となると、皆さん黙る。「副島さんなら、裏の秘密を知っていて、情報があるでしょう。教えてよ」と電話が架かってくる。ありません、そんなもの。私も皆さんと同じで、コロナ・パニックで、(他の人たちよりは穢[きた]ないガーゼマスクをして。本当は持病の気管支炎用)ボーッと生きています。

「バカ。くだらねえ。何がコロナウイルスだ。こんなもので、誰が死ぬか。みんなヤラセだ」と私がブツブツ言うと、奥さん( 配偶者[スパウス])が、目を剥(む)いて、私に怒り出す。「外から帰ったら、すぐに両手をしっかり30秒間、洗いなさい。これは常識よ。5秒じゃ、ダメー。すぐにお風呂に入りなさい」と。この件についての私の強固な考えは、本書第5章に書いた。

 社会インフラ(鉄道や公共サーヴィス)はすべてきちんと動いている。なのに街(まち)はガラーンとして人がいない(4月末現在)。みんな家に籠(こも)っている。……これが、予想された近(きん)未来か。映画「ブレードランナー」(1982年公開。主演ハリソン・フォード)の世界だ。

 それでも、金融・経済は、私が言ったとおりになってきた。私がずっと本に書いてきたことが、次々に現実のものになっている。私の言論の勝利だ。

「もうすぐ株の大暴落が来る。大恐慌が来る」と、23年間も本に書き続けて、ようやくこうなった。私が3月20日に、たったひとりで勝利宣言をした日に、世界中の指導者、権力者たちは揃(そろ)って青ざめていた。このあと私が「副島隆彦の勝利のお祝い」をしゃれたフランス料理屋でやって、飲んだくれた日(ワインを2本空[]けた。3月24日)、世界の権力者たちは、命懸けの「ナニ、クソ」で、ドーンと株価を押し上げて、暴落の連鎖を喰(く)い(杭[くい] 止(と)めた。これで小康(しょうこう)を得た。これで私も、よかった、よかったである。このあとも、私が、金融予言者業を続けていくのに、「一旦(いったん)は下げどまった」は、大変有難(ありがた)い。大(だい)災害、大(だい)変動、大(だい)恐慌にも、それなりの時間の経過(けいか)というものがある。数年間などあっという間だ。どうせ時間はダラダラとこのまま何なに事ごとも無(な)いかのように過ぎてゆく。それでも何か得え体(えたい)の知れない大変動のさ中なかに、私たちはいる。

 人類の歴史は、どこの国でも、80年に一度の割で、「経済恐慌か、動乱(革命、内乱)か、戦争」だ。大恐慌に突入するのを阻止するために、世界の権力者、支配者たちは、大きな戦争(large war ラージ・ウォー)に、世界を叩たたき込むだろう。それが歴史(学)が私たちに教える知恵だ。

 「まさか、そんな(ことは起こりえない)」が、本当に起きる。私たちが真に賢い人間であるためには、こういう準備と心構えが必要である。

  私は、私の本を、これまでずっと買って読んで下さった皆さまに、何よりも感謝する。一冊の本1600円の、一割の160円をいただいて、私の生活は成り立ってきた。私の人生には、バブルの浮かれ騒ぎはない。と同様に悲観と絶望もない。急に慌あわてて、初めて私の本を読んでくれる皆さんにも、まあ、そうですね、それなりに感謝します。お客さまは神さまです(三波春夫)。

よくもまあ厭(あ)きないで、ずっと私の金融本を作ってくれた徳間書店学芸編集部の力石幸一氏に、感謝します。

  どうせ、あと10年ぐらいの命である。私は自分の人生の最後までずっと書き続ける。他にやりたいことは何もない。若い人たちが大変だ。

2020年4月

副島隆彦

(貼り付け終わり)

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もうすぐ世界恐慌 そしてハイパー(超)インフレが襲い来る

(終わり)

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 古村治彦です。

 アメリカでも新型コロナウイルス感染拡大が続いている。死者数は世界で最多となっている。アメリカは人口が3億人を超える大国であり、死者数は多くなってしまう。中国は世界最大の人口を誇るが、アメリカよりも死者数を抑えているというのは、徹底した管理を行ったためだろう。新型コロナウイルスの数字については人口比といった観点からも見ていかなければならない。日本は医療制度の水準の高さや国民の健康管理も行き届いているという理由もあって、死者数は他国に比べて少ない。致死率も低い。感染者は7255名で死者数は102名である(2020年4月13日午前中)。

 さて、アメリカでは危機的状況になると、大統領を中心にまとまるということが起きる。第一次湾岸戦争、911同時多発テロ事件からの第二次湾岸戦争といった危機的状況において、くしくも父子であるジョージ・HW・ブッシュ大統領(共和党)とジョージ・W・ブッシュ大統領(共和党)が最高司令官として指揮を執ることになったが、高い支持率を得た。民主党支持者でも彼ら共和党所属の大統領を支持した。

 現在、ドナルド・トランプ大統領の支持率は「戦時大統領」のようには上がっていない。戦争とは違い華々しい成果ということもないし、日々、患者が病院に運ばれている姿や遺体が病院から運び出される姿がテレビで流されてしまうと、人々の支持は中々得られない。どうしても「政府は何をやっているんだ」「トランプ大統領は何をやっているんだ」ということになる。

 しかし、大事なことはトランプ大統領の支持率は下がっていないということだ。また、民主党の大統領選挙候補者に内定したジョー・バイデン前副大統領との一騎討でも支持率は接戦ということになっている。選挙どころではないということで、大統領選挙に対しての関心も低くなっており、そうなれば現職の大統領が有利となる。

 トランプ大統領の現在の任期は2021年1月までである。大統領選挙の投開票日は11月の第一火曜日と連邦法で決まっている。トランプ大統領は再選されても、第2期目においても新型コロナウイルス感染拡大と景気後退への対応に追われる。トランプ大統領は仕方なく赤字国債を発行して対応していくことになるだろうが、金利上昇やインフレといったことにも懸念しながら政権運営を進めていくことになるだろう。

 トランプ大統領は先月、マイク・ペンス副大統領を新型コロナウイルス感染拡大対応の責任者としたが、自身が毎日記者会見を行って陣頭指揮を執っている姿を見せている。しかし、言い換えれば、これはペンス副大統領がトランプ大統領の陰に隠れているということにもなる。ペンスはうまく姿を画して批判を浴びないようにしているようだ。ここに何か裏があるのではないかと私は考えている。

(貼り付けはじめ)

世論調査:経済に対する悲観が大きくなる中、バイデンがトランプに対して10ポイントリードする(Poll: Biden leads Trump by 10 points as economic pessimism grows

ジョナサン・イーズリー筆

2020年3月30日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/490163-poll-biden-leads-trump-by-10-points-as-economic-pessimism-grows

ジョー・バイデン前副大統領は最新の世論調査でトランプ大統領を支持率で10ポイントの差をつけてリードしている。無党派の有権者の間での支持率の高さがこのリードを生み出している。

今回の世論調査の結果はまた経済成長についての悲観論を示している。これによって世論調査の結果でバイデンの支持率は高まり、トランプへの支持が下がった。

ハーヴァードCAPS・ハリス社の共同世論調査の結果によると、バイデンの支持率は55%で、トランプの支持率は45%だった。バイデンは民主党支持の有権者の96%から支持を受け、トランプは共和党支持の有権者の89%を受けている。無党派でバイデン支持54対不支持46に分かれて差がついた。

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)は民主党予備選挙から撤退はしていないが、支持率53%を記録した。トランプ大統領は47%だった。しかしながら、バイデンは獲得代議員数でサンダースに対して既に逆転不可能な大差をつけている。バイデンは全国規模の世論調査で26ポイントの差をつけている。具体的には58%対31%となっている。

トランプ大統領の仕事ぶりの評価は48%が肯定的で、52%が否定的であり、これまでの肯定的の数字の最高は49%である。

コロナウイルスは有権者にとって最大の関心事となっている。有権者の50%がトランプ大統領のコロナウイルス対応を評価していると答えた。

過半数を大きく上回る72%がホワイトハウスの毎日の記者会見を見ていると答えた。この72%の過半数である43%は記者会見によってトランプ大統領に対してより好意的な考えを持つようになっていると答えた。37%は記者会見を見ることでトランプ大統領に対して好意的な考えを持てなくなっていると答えた。

ハーヴァードCAPS・ハリス社の共同世論調査の責任者マーク・ペンは次のように述べている。「経済への見方はどんどん悲観的になっていますが、政治に対しての姿勢はあまり変わっていないようです。トランプ大統領は支持を得ていますが、決定的に重要な要素であるコロナウイルスに対する対応について人々は様子見をしています。大統領選挙の状況は変わっていませんが、現在の段階で重要だとは言えません。民主党予備選挙はバイデンが圧倒的に優位な状況ですが、戦記全体ではまだ流動的です」。

経済に対する見方は急速に悪化している。

経済が悪い方向に向かっていると答えたのは55%だった。先月のこの数字は41%だった。43%が経済はぜい弱だと答えた。先月経済は好調だと答えたのが70%だったことを考えると数字は大きく変化している。55%が近い将来に景気後退が起きると予測しており、また同数の55%がウイルスの感染拡大によって収入が落ち込むだろうと予期していると答えた。

ペンは「私は数十年にわたって世論調査に携わってきていますが、経済に対する満足度の数字がこれほどの落ち込みを見せたのはこれまでに見たことがありません」と答えた。

それでも現在でも54%はトランプ大統領の経済への対応を評価している。

58%は、コロナウイルス感染拡大を阻止することと雇用を維持するためのバランスの取れた方策を支持すると答えた。この数字は支持する党派の違いで分けることができる。民主党支持者の51%は、連邦政府は感染を最小限度に食い止めることだけに注力すべきだと答えた。一方、共和党支持者の67%と無党派の57%は感染拡大防止と経済とのバランスの取れた方策を支持している。

トランプ大統領は経済の再開に熱意を持っており、先週、4月12日までに通常に戻り始めることができるように願っていると述べた。しかし、日曜日、トランプ大統領はアメリカ国民に対して少なくとも4月末まで不要不急の旅行と集まりを避けるように求める連邦政府からのガイドラインを発表した。

有権者の約3分の2は、共和党と民主党がコロナウイルスに関して党派分裂のゲームをしていると考えている。

有権者のうち37%が民主党はコロナウイルスに対する戦いを政治化していると答え、23%が共和党は政治化していると答えた。

有権者の60%が、ナンシー・ペロシ連邦下院議長(カリフォルニア州選出、民主党)は党派的過ぎると答え、トランプ大統領がそうだと答えたのは52%だった。

前述のペンは「ペロシ議長と民主党は、トランプ大統領に比べて党派的な動きをしています。政治家たちは党派性に傾き過ぎないようにしなくてはいけません」と述べた。

今回のハーヴァードCAPS・ハリス社の共同世論調査は、2020年3月24日から26日にかけて2410名の登録済み有権者を対象にして実施された。誤差は2ポイントだ。

結果は、年齢、性別、地域、人種・民族、婚姻状況、世帯規模、収入、雇用、教育、支持政党、政治イデオロギーなど実際の人口比に近づくように調整されて得られたものだ。サンプル選びはオンラインで答える人たちに傾き過ぎないように調整された。

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世論調査:トランプ、バイデンは2020年の大統領選挙に関して接戦(Poll: Trump, Biden in dead heat in 2020 matchup

ジャスティン・ワイズ筆

2020年3月29日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/490030-poll-trump-biden-in-dead-heat-in-2020-matchup

最新の『ワシントン・ポスト』紙とABCニュース共同世論調査の結果によると、トランプ大統領とジョー・バイデン前副大統領は2020年大統領選挙本選挙の一対一の仮定の戦いでデッドヒートを展開している。

日曜日午前中に発表された今回の世論調査の結果によると、登録済み有権者の49%がバイデンを好み、47%がトランプを好んでいる。バイデンは2ポイントの差でリードしているが、この数字は今回の世論調査の誤差3.5ポイントの範囲内に入っている。この数字は2月の同様の調査から大きな変化を示している。2月の段階ではバイデンはトランプ大統領に7ポイントの差をつけてリードしていた。

今回の調査によると、アメリカの全成人の中で、バイデンは50%の支持を集め、トランプ支持は44%だった。

バイデンは2020年米大統領選挙で民主党の指名を獲得する見通しとなっている。彼はテキサス州、フロリダ州、ミシガン州といった各州で決定的な勝利を収めている。民主党支持もしくは民主党寄りの有権者の55%はバイデンを支持し、39%が進歩主義派のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)を支持すると答えた。

最新の世論調査によると、過半数が医療問題に関してトランプよりもバイデンの方がよりよく対処できると信頼できると答えた。

しかし、経済に関してはトランプの方がバイデンよりもよりよく対処できると信頼できると答えたのは52%だった。経済問題に関してトランプよりもバイデンの方がよりよく対処できると信頼できると答えたのは42%だった。

世論調査の対象者に対してどちらがコロナウイルス感染拡大によりよく対処できると信頼できるかという質問もなされたが、バイデンとトランプはどちらもほぼ同率の支持を受けた。アメリカ国内では10万以上の人々が感染し、2000名以上が死亡している。

バイデンを含む民主党の政治家たちの多くは、トランプの今回の危機に対する対処を批判している。バイデンたちは、トランプが十分な対処を行うための動き出しが遅すぎ、物資の不足に直面している各州に対して十分な支援を行っていないと批判している。

ウイルス感染拡大によって経済は急激に落ち込んでいるが、経済の運営と対処についてトランプを支持すると答えた有権者は57%だった。この数字はトランプ大統領がホワイトハウスに入って以来、最高の数字となった。トランプ大統領の経済運営に不同意だと答えたのは38%だった。

加えて、トランプ大統領は、彼の支持者たちの間で高い熱意を受けている。バイデンに関しては、そこまではない。トランプ大統領の支持者の55%がトランプ大統領を熱意をもって支持すると答えた。一方、バイデンの支持者でバイデンを熱意をもって支持すると答えたのは28%だった。

今回の『ワシントン・ポスト』紙とABCニュース共同世論調査は2020年3月22日から25日にかけて、1003名の成人を対象に実施された。その内の845名は登録済み有権者だった。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 『ショック・ドクトリン』の著者であるナオミ・クラインの現在の新型コロナウイルス感染拡大に関するインタヴュー記事を掲載する。まず、『ショック・ドクトリン』について以下の貼り付け部分を見て欲しい。

(翻訳貼り付けはじめ)

shockdoctrine007

ショック・ドクトリン〈上〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く

The Shock Doctrine の本のウェブサイト

http://www.naomiklein.org/shock-doctrine

●要約(Summary)のページ

http://www.naomiklein.org/shock-doctrine/the-book

『ショック・ドクトリン:危機・惨事利用型資本主義の出現と勃興』

著書『ショック・ドクトリン』の中で、ナオミ・クラインは、「世界を席巻する自由市場は民主的な大勝利を収めた」という神話に対して厳しい批判を加えている。クラインは、過去40年間に起こった世界を根底から変えてしまう危機や戦争の裏には、お金が動き、操り人形を操る人々が存在するという考えを出発点にしている。

そして、『ショック・ドクトリン』の中で、クラインは、アメリカが、様々な自然災害、危機や惨事を利用して世界中の人々や世界各国にショックを与えることで、「自由市場」志向政策をどのように世界に拡大させて、支配的な政策にしていったかを赤裸々に書いている。

イラクの内戦において最も混沌とし先行き不透明な時期に、イラク国内で一つの新しい法律が通った。その法律は、石油会社のシェルとBPに、イラクの豊富な石油資源にアクセスすることを認めるという内容だった。

911同時多発テロ事件の発生直後、ブッシュ政権は「テロとの戦い」の遂行をハリバートン社とブラックウォーター社に丸投げした。

2004年に東南アジアを大津波が襲った。津波が全てを流してしまった後、何もなくなったビーチは観光リゾート用に切り売りされオークションにかけられた。ニューオーリンズ市民はハリケーン・カトリーナに襲われ、散り散りになった。彼らはニューオーリンズに戻りつつあるが、ニューオーリンズでは市営住宅、公立病院、公立学校がいまだに再開されていないし、再開される見込みもなくなりつつある。

こうした事例は「ショック・ドクトリン」の具体例である。「ショック・ドクトリン」とは次のようなものだ。

多くの人々は戦争、テロリストによる攻撃、自然災害といった集団で受ける大きなショックの後に、物理的にも精神的にも方向性を失う。その状態を利用して、経済的なショック療法を用いて、人々をコントロールするというものだ。

1回や2回のショックでは完全なコントロールが達成できずに抵抗されることもある。その場合は3回目のショックを与える。刑務所で看守が持っている電気ショック棒や多くの人々が携帯しているスタンガンを想像してみたら分かりやすいだろう。

ナオミ・クラインはこれまで行われてこなかった切り口での歴史研究と災害や危機に見舞われた地域での4年間のジャーナリスト活動の成果を基にして、『ショック・ドクトリン』を書きあげた。

『ショック・ドクトリン』で明らかにしているように、危機・惨事利用型資本主義は2001年9月11日に始まったものではない。ちなみに危機・惨事利用型資本主義では、目端の利く企業は社会を自分たちに有利になるように再設計がショックな出来事を利用する。

この本では、危機・惨事利用型資本主義の起源を50年前に求めている。その時代、シカゴ大学ではミルトン・フリードマンが大きな力をふるっていた。フリードマンの影響下のシカゴ大学からは数多くのネオコン、ネオリベラルの思想家たちが巣立っていった。

彼らは現在でもアメリカ政治に大きな影響力を持っている。経済政策、「衝撃と恐怖」をもたらす戦争、1950年代にCIAが資金提供をした、電気ショックと感覚遮断に関する実験の間には、驚くべきつながりがあることがこの本で明らかになった。

ちなみにこうした実験で得られた結果を利用して拷問のマニュアルが作成された。このマニュアルは今日でもキューバのグアンタナモ基地で収容されているテロリスト容疑者たちの拷問に利用されている。

『ショック・ドクトリン』で展開されている主張は現代史を見ればその正しさは明らかだ。現代史において私たちが良く知っている事件や出来事を詳細に見ていくと、そこにはショック・ドクトリンが使われていることが明らかである。

そうした出来事や事件としては、1973年のチリで発生したピノチェト将軍によるクーデター、1982年のフォークランド紛争、1989年の天安門事件、1991年のソビエト連邦の崩壊、1997年のアジア通貨危機、1998年に発生し、ホンジュラスに大きな被害をもたらしたハリケーン・ミッチが挙げられる。

(翻訳貼り付け終わり)

 ショック・ドクトリンとは、「多くの人々は戦争、テロリストによる攻撃、自然災害といった集団で受ける大きなショックの後に、物理的にも精神的にも方向性を失う。その状態を利用して、経済的なショック療法を用いて、人々をコントロールするというものだ」というものだ。

 今回の新型コロナウイルス感染拡大に関して言えば、自民党内からは憲法変更の実験台だという声が当初出ていた。

(貼り付けはじめ)

●「新型肺炎「緊急事態の一つ、改憲の実験台に」 伊吹元衆院議長」

2020131 朝刊 東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202001/CK2020013102000138.html

 自民党の伊吹文明元衆院議長は三十日の二階派会合で、新型コロナウイルスの感染拡大について「緊急事態の一つの例。憲法改正の大きな実験台と考えた方がいいかもしれない」と話した。自民党がまとめた改憲四項目の一つである緊急事態条項の導入を念頭に置いた発言。同条項は、大規模災害時に内閣に権限を集中させ、国民の権利の制限を認める内容。

 政府は二十八日に新型肺炎を感染症法上の「指定感染症」とする政令を閣議決定したが、施行日の二月七日までは感染者の強制入院などの措置は行えない。

 伊吹氏はすぐ強制措置が取れることが望ましいとし「周知期間を置かなくてもいいことにするためには、憲法を変えてもらわないとできない」と語った。

 これに対し、共産党の小池晃書記局長は、政令施行後は一定の行動制限ができることを踏まえ「憲法を変えないと対策ができないというのは筋違いの暴論だ」と批判した。 

(井上峻輔)

(貼り付け終わり)

 この何か災害や戦争などにかこつけて、便乗して、エリートたちが自分たちの実現したいことを進める、人々は災害や戦争などのためにショック状態に置かれてしまって反対ができない、ということがショック・ドクトリンだ。

 『ショック・ドクトリン』の著者であるナオミ・クラインは、新自由主義的、自由市場信奉型の経済学者たちが新自由主義的政策を提言し、政治家たちがそれを実行することで、社会の格差が拡大し、固定化することを懸念している。今回の新型コロナウイルス感染拡大においても国民皆保険ということは取り上げられず、大企業の救済ということに力点が置かれていることに警鐘を鳴らしている。それでもアメリカは全国民に現金給付を行うことを決めた。

 日本では麻生副総理が「銀行口座にお金が眠っている」と述べたように、「国民が預貯金をしてお金が動かないのだからこれを機会に預貯金を使ってお金を動かせ」という考えである。人々は将来の不安のために(2000万円の預貯金がなければ老後を暮らせない)、必死で預貯金をしてきた。日本政府はそれでは経済が動かないとそれを使わせようとしてきたがうまくいかなかった。しかし、財務省からしてみれば現在の状況はそれを吐き出させる「機会」である。このように考えるのがショック・ドクトリンである。

 日本も平成の30年間で新自由主義的施策が次々と実行されてきた。そのために、今回の事態を受け、医療崩壊の危険性が叫ばれている。比較対象にされやすいドイツではそのような声は起きていない。韓国では医療崩壊が起きているなどと喧伝されたが、今や韓国はどのような対策を行っているのかということを世界が観察している状況だ。日本政府はこうした状況でも新自由主義的な「自助努力」を政策の柱に据えているようだ。それでも大企業には日本政策投資銀行を通じて4000億円規模の融資をすぐに実行するようだ。私たちは冷静に自分たちでできることを繰り返しながら、日本政府や経団連などの意向を注意深く監視し、その裏の意図を読み取って批判すべき時に批判しておかねば、今回の危機的状況が終わった後に待っているのはより厳しい現実ということになる。

(貼り付けはじめ)

コロナウイルスは「惨事便乗型資本主義」にとって完璧な災害である(Coronavirus Is the Perfect Disaster for ‘Disaster Capitalism’

―ナオミ・クラインは各国政府と世界エリートたちがパンデミックをいかにして利用するかを説明する

マリー・ソリス筆

2020年3月13日

『ヴァイス』誌

https://www.vice.com/en_ca/article/5dmqyk/naomi-klein-interview-on-coronavirus-and-disaster-capitalism-shock-doctrine

コロナウイルスは正式に世界的なパンデミック(大流行)と正式になった。SARSの時に比べて10倍の人々がこれまでに感染している。全米の学校、大学、美術館、劇場は併催されている。そして、もうすぐ各都市全体も閉鎖される可能性が高い。専門家たちは、COVID-19として知られるウイルスに感染したと疑われる人々の中には、通常の生活を行ってしまうと警告を出している。それは、民営化された医療システムのためにそうした人々は有給を得ることができないからだ。

私たちのほとんどは何をすべきか、誰の話を聞くべきかをよく分かっていない。ドナルド・トランプ大統領は疾病コントロール・防止センター(CDC)からの勧告とは矛盾する内容の発言を行っている。そして、これらの複雑なメッセージは感染力の強いウイルスからの害を和らげるための猶予時間を少なくしている。

世界各国政府と世界のエリートたちが政治的な目標を達成するためには完璧な状態というものが存在する。もし私たちが迷っていなければ強く反対するようなものでも、迷っている状態の時は反対しない。これから起きるであろう出来事は、コロナウイルスによって出現している危機的状況特有のものではない。これは、政治家たちと各国政府がこれまで数十年間従ってきた、「ショック・ドクトリン(shock doctrine)」として知られている青写真そのものである。このショック・ドクトリンという言葉は、活動家で作家であるナオミ・クラインが2007年に出した同名の著書からきている。

歴史は「ショック」の編年史である。戦争、自然災害、経済危機のショックが起き、それが終わるということの繰り返しだ。ショックが終わった後に起きるのが「惨事便乗型資本主義(disaster capitalism)」だ。既存の不平等と格差を利用し、拡大するための、計算された、危機に対する自由市場的「解決策」のことである。

クラインは、今回のコロナウイルス感染拡大の状況において、私たちは既に国レヴェルで惨事便乗型資本主義の出現を目にしていると述べている。コロナウイルスへの対応の中で、トランプ大統領は7000億ドルの経済刺激策を提案した。これは給与税の減税(これによって社会保障システムを破壊するものだ)を含み、パンデミックの結果としてビジネスの機会を失った産業部門を支援するというものだ。

クラインはこれについて次のように語っている。「エリートたちは人々を助ける政策を実行していません。なぜならばそれがパンデミックの間の苦しみを和らげる最も効果的な方法であるからです。エリートたちはこうした考えを温め続け、現在がそれを実行する機会だと考えているのです」。

本誌は、コロナウイルスの「ショック」がいかにして10年以上前の著作『ショック・ドクトリン』の中で描いた出来事の連鎖を引き起こすのかについてクラインにインタヴューを行った。

今回のインタヴューは長さと明確性のために適切に編集されている。

質問:基本から話を始めましょう。惨事便乗型資本主義(disaster capitalism)とは何でしょうか?「ショック・ドクトリン(shock doctrine)」との関係はどのようなものでしょうか?

クライン:私が惨事便乗型資本主義を定義する方法は本当に簡単なものです。次の通りです。惨事便乗型資本主義は、民間の産業が大規模危機から直接的に利益を得る、というものです。大惨事からの不当利得行為(profiteering)と戦争からの不当利得行為といったものはなにも新しい概念ではありません。しかし、911事件後のブッシュ政権の下で、こうしたことは深まっていきました。ブッシュ政権が終わりのない安全保障上の危機を宣言した際、戦争を民営化し、外注化しました。結果として、国内には民営化された安全保障国家が出現し、イラクとアフガニスタンに対する(民営化された)侵攻と占領が実施されたのです。

「ショック・ドクトリン」は大規模危機を利用して格差を拡大させる、エリートをより富裕にさせる、人々を低賃金で働かせるといったことをシステム的に行う政策を推進するという政治的戦略のことです。危機の時期において、人々はその危機がどんなものであれ、生き残るために日々の緊急事態を乗り越えることに集中してしまいます。そして、権力を持つ人々により信頼を寄せる傾向があります。危機の時期、私たちはボールから少しの間、目を離してしまうのです。

質問:そのような政治的戦略はどうして生まれるのでしょうか?アメリカ政治において、歴史的にその動きをどのように追いかけるのでしょうか?

クライン:ショック・ドクトリン戦略はフランクリン・D・ルーズヴェルト大統領政権下のニューディール政策に対する反応に端を発します。(経済学者の)ミルトン・フリードマンは、ニューディール政策の下でアメリカは全てが間違ったという確信を持っていました。世界大恐慌とダストボウル(1931年から1939年にかけ、アメリカ中西部の大平原地帯で、断続的に発生した砂嵐)に対応して、より積極的な政府がアメリカに出現しました。この政府は自分たちの使命を、政府による雇用を創出し、直接救済を行うことで当時の経済危機を直接的に解決することに設定しました。

あなたが極端なまでに自由市場を信奉する経済学者ならば、市場が失敗した時には、市場は進歩主義的な変化を必要とすることを本当は理解しているのです。大企業にとって都合の良い規制緩和政策よりもより進歩主義的政策が必要となるのです。従って、ショック・ドクトリンは、進歩主義的な諸政策が出現しないようにするため作り出されたものなのです。政治エリートと経済エリートは、危機の状況とは不人気な政策のリストを実行するための機会であるということを理解しています。これらの不人気な諸政策はアメリカと世界における富の偏在を更に進めます。

質問:現在、複数の危機が同時に発生しています。パンデミック、パンデミックに対処するインフラストラクチャーの欠如、株式市場の下落です。あなたが『ショック・ドクトリン』で書いた概略にこれらがどのように当てはまりますか?

クライン:本当のショックはウイルスそのものです。そして、ウイルスへの対応は混乱を最大化し、保護を最小化する形で対応が行われています。私が述べていることは陰謀論(権力者共同謀議論)でも何でもないと思います。アメリカ政府とトランプ大統領が完全に危機への対応を誤ったのです。 トランプ大統領はウイルス感染拡大を公衆衛生上の危機として扱わず、認識上の危機、そして自身の再選にとって問題となる可能性があるものとしてしか扱わなかったのです。

それは最悪のケースのシナリオです。特にアメリカは国家が提供する医療プログラムを持たず、労働者への保護もないということが一緒になって底知れぬほど悪い状態にあるのです。この様々な要素が一緒になって最大限のショックがもたらされるのです。私たちが直面している気候変動の危機のような極度の危機的状況の中心要素である諸産業に支援金を出すために、ショックは利用されるのです。航空産業、石油産業、クルーズ船産業は全て支援を求めています。

質問:このようなことを私たちは以前もどのようにして目撃したのでしょうか?

クライン:著書『ショック・ドクトリン』の中で、私は、ハリケーン・カトリーナの直撃後に起きたことについて述べました。ワシントンにあるヘリテージ財団のような各シンクタンクは会議を開き、ハリケーン・カトリーナに対する「親自由市場」的な解決策の希望リストを作成しました。同様の会議がこれから開かれるであろうことは確かです。実際、ハリケーン・カトリーナの会議の議長を務めたのはマイク・ペンスなんですよ。2008年、銀行に対する支援策が実施される際には、各国政府は銀行に金額が書き込まれていない小切手を渡しました。そして、そこには数兆ドルという金額が書き込まれました。しかし、その真のコストは経済的緊縮(社会サーヴィスの削減)という形で現れました。従って、惨事便乗は現在目の前に起きていることだけではないのです。支払期限が来た時に私たちが支払うお金もまたそうなのです。

質問:私たちが既にコロナウイルスへの対応で目撃している惨事便乗型資本主義の害悪の影響を和らげるために人々にできることはありますか?ハリケーン・カトリーナや前回の世界的景気後退の時期に比べて私たちはより良い状態にあるのか、それとも悪い状態にあるのかどちらでしょうか?

クライン:私たちが危機に直面して試されている時、私たちは後退し、分裂します。もしくは成長し、私たちに可能ではないと考えていた強さと熱意を発見することもあります。今回の出来事はそうした試練の1つです。私たちが発展することを選ぶであろうと私は希望を持っています。その理由は、今回の場合は2008年の場合と異なり、危機に対して全く異なる反応を提案している政治的な別の選択肢が実際に存在しているからです。この選択肢は私たちの弱さの根本原因から生まれたもので、より広範な政治的運動がこの新しい選択を支援しているのです。

これはグリーン・ニューディールがやろうとしていることなのです。それは、 今回のようなことに備えるということです。 私たちは勇気を失うことはできません。私たちはこれまでよりもより激しく、国民皆保険、幼児教育 病気の時の有給休暇獲得のために戦わねばなりません。これらは密接につながっています。

質問:もし各国政府と世界エリートたちが自分たちの利益のためにこの危機を利用しようとするならば、人々はお互いに気遣い助けるために何ができるでしょうか?

 クライン:「私は私自身だけをケアします、私は最高の保険に入っています。あなたは入っていないのなら、それはあなた自身の失敗ですね」。これが勝者総取り経済が私たちの頭脳に吹き込むメッセージです。今回のような危機の時期にはっきりするのは、私たちお互いがバラバラであるということです。現在の野蛮な経済システムが私たちに信じさせている以上に、現実では私たちはよりつながっているということが認識されます。

もしアメリカに素晴らしい医療保険制度があれば安心感を得ることができるのです。しかし、私たちの食糧を生産する、食糧を運ぶ、パッケージする仕事に従事している人々が医療保険を持っておらず、ウイルスのテストを受けられない、もしくは有給休暇を得られないために家にいられないということになれば、私たちは安全だとはとても言えませんね。私たちがお互いをケアしなければ、私たちは誰もケアをされないということになるのです。私たちは網にからめとられているような状況にいるのです。

社会をまとめる様々なことなる方法は私たち自身の様々な部分に火をつけます。もしあなたが知っているシステムが人々をケアせず、公平な方法で資源を分配しないということならば、あなたの中にある買い占めをしたいという欲求に火がつけられます。ですから、これには注意しなければなりません。そして、買い占めを行うことや自分と家族をいかにケアするかを考える代わりに、いかにして隣人たちと共有するか、社会で最も弱い人々をいかにして守るかを考えるべきです。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 2020年3月17日にアリゾナ州、フロリダ州、イリノイ州で民主党予備選挙が実施された。オハイオ州も同日に予備選挙実施が予定されていたが、延期となった。オハイオ州以外にもケンタッキー州、ジョージア州、メリーランド州などが既に延期を決めている。新型コロナウイルス感染拡大を受け、多くの人々が一か所に集まることを防ぐための措置だ。また、重症化リスクが高い高齢者の方が若い人々よりも投票に参加したり、ヴォランティアを行ったりという傾向があることも選挙延期の理由になっている。アメリカ国内でも新型コロナウイルス感染拡大の影響は深刻になっている。
2020democraticprimary0317primaries001
青色がバイデンの結果

 選挙の結果はバイデンが3つの州において大差で勝利を収めた。既に予備選挙は終戦ムードである。新型コロナウイルス感染拡大もあり、「予備選挙はバイデン勝利で大勢はほぼ決したのだから、予備選挙を終了して、新型コロナウイルス感染拡大終息を待つべきだ」という声も上がっている。感染拡大の勢いが止まらなければ、7月の民主党全国大会にも影響が出る。4日間にわたって数千名がアリーナでロックコンサートのような騒ぎを行うというのは感染防止にとっては最も良くない行為だ。
2020democraticprimarydelegatespost20200317001

 全国大会で党の指名候補となるためには獲得宣誓済み代議員数1991が必要だ。現在まで2233名の配分が終わり、バイデンは1180名を獲得し、サンダースは885名となっている。300名弱の差となっている。まだ40%の代議員の配分が終わっていないとはいえ、ここからの逆転は難しい。サンダースはこれから条件闘争に入り、できるだけ自分の主張している政策をバイデンに採用してもらおうという方向に進む。これによって民主党は分裂を回避することになる。党内融和を演出して、一致団結してトランプ打倒に向かうということになる。

(貼り付けはじめ)

火曜日の予備選挙の夜に関する5つの特徴(Five takeaways from Tuesday's primary night

ジョナサン・イーズリー筆

2020年3月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/488163-five-takeaways-from-tuesdays-primary-night

フロリダ州、イリノイ州、アリゾナ州の有権者たちの火曜日の投票によって、ジョー・バイデン前副大統領はバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に大差をつけて勝利した。アメリカ国内でのコロナウイルスの感染拡大による恐怖とパニックの中でこのような結果が出た。

今回の予備選挙の5つの特徴を挙げていく。

(1)バイデンは党の指名候補に近づく(Biden is the likely nominee

バイデンは火曜日夜に予備選挙が実施された3つの州全てで勝利した。先週、バイデンは6つの州のうち5州で勝利した。その前のスーパーチューズデーでは14州のうち10州で勝利した。

火曜日の各予備選挙で最終集計が出た時点で、バイデンは獲得代議員数でほぼ逆転不可能なリードをつけることになるだろう。

バイデンは火曜日の予備選挙の前で獲得代議員数において約150名リードしていた。火曜日の午後11時時点で2倍以上の300名以上の差をつけている。

民主党予備選挙では代議員は得票率に比例して配分されている。そのため候補者たちがつけられた差をすぐに埋めることは極めて難しい。

バイデンは1100名以上の代議員を獲得した。一方、サンダースは800名以上の代議員を獲得した。

党の候補者指名を得るためには1991名の宣誓済み代議員を獲得する必要がある。現在のところ、全体の約40%がまだ配分されていない段階である。しかし、選挙の専門家たちは一致して、予備選挙は実質的には終了しているということに同意している。

(2)バイデンは大差をつけて勝利(Biden is winning by huge margins

バイデンはフロリダ州では約40ポイントの差をつけて勝利した。イリノイ州では、2016年の時にはサンダースはヒラリー・クリントンと同率に持ち込んだ。今回は85%の選挙区の報告が終わった時点で、バイデンは20ポイント以上の差をつけて勝利しつつある。

サンダースはラティーノ系有権者の支持の強さからアリゾナ州で乞う結果を得たいと考えていたが、マリコパ郡でバイデンが2桁のリードをつけた時点で勝負ありだった。ここにアリゾナ州の全人口の約60%が居住している。

先週、バイデンはミシシッピ州、ミズーリ州、ミシガン州の全ての郡で勝利した。このような完璧な結果によってバイデンはサンダースを大きく引き離すことができた。

サンダースは、候補者が多かった予備選挙序盤においていくつかの州で勝利した。

しかし、予備選挙がサンダースとバイデンとの間の一騎打ちの様相になってからはほぼ全ての場所で敗北している。

バイデンはより高齢な有権者とアフリカ系アメリカ人有権者の支持をほぼ独占している。彼はまた大学の学位を持たない白人有権者の支持率でもサンダースを上回っている。この有権者層は2016年のサンダースの選挙戦を支えた人々だ。バイデンは大学のある町や地方でもサンダースを上回った。これらの地域は本来サンダースがより良い結果を残すべきところである。

(3)サンダースは選挙戦からの撤退の圧力を受けることになるだろう(Sanders will face pressure to drop out

進歩主義派の無所属であるサンダースは選挙戦を終えるように求める声に既に直面している。しかし、これらの声はこれから強まっていくだろう。

バイデンが党の指名候補になる可能性が高まる中で、民主党の幹部たちはトランプ大統領を倒すという共通の目標に向けて党をまとめることに熱意を向けるようになっている。

サンダースは既に選挙戦を終えることをそれとなく示唆している。

サンダースはバイデンに対する攻撃を大幅に弱めている。そして攻撃する代わりにバイデンに対して進歩主義的な政策のいくつかを採用するように求めるようになっている。

火曜日夜の演説の中で、サンダースはこれからの選挙については言及しなかったが、コロナウイルスに対する政府の適切な対応について多くの時間を割いた。

サンダースは火曜日の夜の時点で800名上の代議員を獲得する見込みだ。そして、民主党全国大会で政治的な影響力を行使できる可能性を持っている。

しかし、ウイルスの世界的大流行によって、選挙戦からの素早いそして秩序だった撤退をサンダースに強く求める動きが加速するだろう。

(4)投票参加者数に影響を与えるコロナウイルス(Coronavirus is impacting turnout

民主党はこれまでの予備選挙において人々の熱気と投票者数の増加に恵まれてきた。これらのおかげでバイデンは獲得代議員数で大量リードすることができている。

しかし、火曜日、全国各地で投票所での投票という形式において衝突が起きた。各州政府幹部たちは有権者たちが確実に無事に外に出て投票ができるようにあらゆる手段を取ろうと奮闘した。

フロリダ州での投票参加者数は2016年の時とほぼ同数だったが、これは郵便や期日前投票を行った人々の数が記録的な数に上ったことが要因として挙げられる。

イリノイ州では、期日前投票の数がそこまで増えなかったために、結果として投票参加数は惨憺たるものとなった。

投票所は範囲の狭い広報、もしくは何の連絡もなしに閉鎖もしくは移動された。あるケースでは、選挙の係員が姿を見せなかったために投票を行うことができなかった。地元メディアはいくつかの投票所がまるでゴーストタウンだと形容し、いくつかの郡では2016年の時に比べて投票者数が半数にまで減ってしまうだろうとも見られている。

(5)各州はこれからの予備選挙に向けて厳しい決断を迫られている(States face tough decisions about future primary elections

州知事や各州政府幹部たちはこれからの予備選挙で人々が投票所に集まる形での投票を行うべきかについて厳しい決断を迫られている。

疾病コントロール・防御センターはガイドラインを発表し、その中でウイルスの拡散を封じ込めるためには人々は集まらないことだとしている。

投票所は投票する人々の長い列ができ、人々が同じ部屋で過ごすことになる。若い有権者よりも高齢の有権者の方が投票に参加する傾向が強く、また投票所でのヴォランティアも高齢の人々の方が多い傾向にある。

そのため、オハイオ州、ケンタッキー州、ジョージア州、ルイジアナ州、プエルトリコでは予定の日時から延期する決定を下した。

民主党全国委員会は各州に対して予備選挙実施の延期を行わないように要求したが、同時に可能ならば投票がより安全にかつ投票時に集まらないようにするための手段を採用することも求めた。郵便投票、不在者投票、投票所に並ぶ人や投票所内にいる人の数を減らすために投票所の開設時間の延長などを行うように求めた。

しかし、各州知事たちは屋内退避勧告を検討し始めている。各州政府は多くの人々が同じ場所に集まることを制限するために長期間にわたるレストランと学校の閉鎖命令を出している。

オハイオ州知事マイク・デワイン(共和党)は最後の最後までオハイオ州の予備選挙の延期に努力を傾けた。デワインは予備選挙の延期を行うのは、緊急時以外は人々に家から出ないようにと求めているのに、人々に外に出て投票することを促すことは正当化できないからだと発言している。

オハイオ州政府の幹部たちは世界的大流行の中で人々が集まって投票を行うことはリスクが大き過ぎるかどうかを決めねばならない。

(貼り付け終わり)

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