古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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 古村治彦です。

 

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激変する世界を先読みする

 

 今回は、副島隆彦先生と佐藤優先生の最新刊『激変する世界を先読みする』をご紹介します。目次を読んでいただくと分かりますが、最新の世界情勢から猫の話まで幅広いテーマが網羅されています。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

 

(貼り付けはじめ)

 

はじめに──混沌とする国際情勢を大胆に予測する_佐藤

 

 国際情勢は実に混沌としている。一方において、アメリカと北朝鮮の関係は劇的に改善している。他方において、日本と韓国の関係が急速に悪化している。

 

 日本とアメリカは軍事同盟国で、韓国とアメリカも軍事同盟国である。国際関係においても、従来は「友達の友達は友達」というルールで動いていた。

 

 しかし、それが現在では、このルールが適用できなくなっている。この関連で興味深いのは日露関係だ。ロシアとアメリカ、ヨーロッパ諸国の関係は非常に悪い。1991年12月にソ連が崩壊した後に限って言えば、ロシアと西側諸国との関係は、現在がいちばん悪い。

 

 しかし、2018年11月14日にシンガポールで、安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が会談した後、北方領土交渉が本格的に動き始めた。こういう現象の背後にある歴史のダイナミズムをとらえることを、この対談で副島隆彦氏と私は試みた。

 

 歴史のダイナミズムについて、私の個人的体験に即して少々語ることをお許し願いたい。

 

 1987年8月に、私が外交官としてモスクワの日本大使館に赴任した時点で、近未来にソ連が崩壊すると考えていた国際政治の専門家はいなかった。

 

 1991年3月17日には、ソ連維持の賛否を問う国民投票が行なわれた。投票者の76・4%がソ連維持に賛成票を投じた。それにもかかわらず、同年12月25日に、ソ連は崩壊した。ソ連が人造国家で、武力を背景にリトアニア、ラトビア、エストニアのバルト三国を併合したことに無理があった。

 

 バルト海沿岸の三国から始まったソ連からの分離、独立運動が、ソ連崩壊の原因となった。バルト三国の人々の自己決定権確立に向けた意思が、歴史をダイナミックに動かしたのである。

 

 北方領土交渉についても、私には歴史のダイナミズムが皮膚感覚でわかる。

 

 2000年4月4日、モスクワのクレムリン宮殿で、鈴木宗男衆議院議員(当時)が大統領選挙に当選したばかりのプーチン氏と会談した。

 

 この会談を取り付けるうえで、私はそれなりの働きをした。森喜朗首相(当時)からも当時の外務事務次官からも「よくやった」と労いの言葉をかけられた。それが2年後の2002年に事態は暗転し、鈴木氏と組んで、北方領土の四島一括返還を放棄したとバッシングされ、私も鈴木氏も東京地方検察庁特別捜査部によって逮捕された。

 

 それから17年を経た現在、日本政府は、当時、鈴木氏や筆者が進めていた路線よりも、ロシアに対して譲歩した北方領土交渉を行なっている。

 

 具体的には、「主権に関して、歯舞群島と色丹島は日本、国後島と択捉島はロシアにあることを確認して、日露間の国境線を画定し、平和条約を締結する。ただし、国後島と択捉島に関しては、日本人に特別の想いがあることを考慮して、往来・経済活動などについて日本国民のみを対象とした特別の仕組みを作る」という内容に収斂する方向で交渉が進んでいる。

 

 国後島と択捉島に関しては、1855年に、日本とロシアが初めて国境線を画定した際に日本領となった。その後、1945年8月に、ソ連軍が占領するまで、外国の領土であったことはない。

 

 この歴史的経緯があるにもかかわらず、1951年のサンフランシスコ平和条約2条c項で、日本は国後島と択捉島を含む千島列島を放棄した。さらに、それにもかかわらず、日本政府は、1955~56年の日ソ国交回復交渉の過程で、サンフランシスコ平和条約で放棄した千島列島に国後島と択捉島は含まれないという立場に転換した。

 

 アメリカが、日本が歯舞群島と色丹島の返還のみで、ソ連と平和条約が締結されるならば、沖縄をアメリカ領に併合すると圧力をかけてきた。

 

 また、当時の日本の内政を見ると、日本共産党だけでなく社会党も革命を主張していた。歯舞群島と色丹島の返還が実現すると、日本国民の親ソ感情が強まり、革命が起きることを政府は心配した。

 

 そこで、ソ連側が絶対に呑むことのない四島(歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島)一括返還という要求を突きつけ、共産主義の影響力が日本に浸透することを阻止したのである。

 

 四島一括返還とか、北方領土とか、わが国固有の領土というのは、1950年代後半以降に日本政府が作った神話なのである。言い換えると、当時の日本のエリート層が共謀して、日ソ接近を避ける理論を作ったのだ。

 

 副島氏は、世界的規模でも日本国内でも、権力者による共同謀議によって政治や経済が動いていると主張するが、確かにそのような現実が存在することを私は目の当たりにした。だから、副島氏との意見交換から、私は大きな知的刺激を受けているのである。

 

 現下の国際情勢は、極めて複雑だ。2019年末の国際情勢を正確に予測することができると主張している人は、情勢がまったくわかっていないか、嘘つきであるかのいずれかだ。

 

 もっとも正確に予測することはできないにせよ、大きな傾向をつかむことは可能だ。その際には、預言のような大胆な予測が必要とされる。

 

 ちなみに予言と預言は異なる。予言とは、未来に起きることについて述べることだ。対して預言とは、神から預かった言葉を述べることだ。預言には未来予測も含まれるが、それよりも重要なのは、現状に対する批判と人間に対する悔い改めの要請だ。

 

 副島氏は、自らを預言者と呼んでいるが、この規定は正しいと思う。現下の日本と世界の状況に対して警鐘を鳴らすと同時に、われわれ一人ひとりに悔い改めよと要求しているのだ。

 

 私は副島氏の預言を虚心坦懐に受け止めて、悔い改めている。ときには意見が異なり、激しい議論になることもあるが、神の預言を人間の限られた知恵で完全にとらえることはできないので、預言の解釈をめぐって議論が分かれるのは当然のことだ。

 

 いずれにせよ、2019年の世界が、本書に書かれたテーマを中心に動いていくことになる。

 

 本書を上梓するにあたっては、日本文芸社書籍編集部の水波康氏、副島精神を体現している優れた編集者で作家の山根裕之氏にお世話になりました。どうもありがとうございます。

 

2019年2月28日、曙橋(東京都新宿区)の書庫にて 佐藤優 

 

=====

 

激変する世界を先読みする もくじ

 

はじめに混沌とする国際情勢を大胆に予測する 佐藤優       1

 

1章 世界エネルギー覇権と日本の安全保障

 

カルロス・ゴーン逮捕にちらつく産油国の影             18

世界官僚同盟による統制が始まる   18

日産幹部の憎しみを買ったゴーン   23

ゴーン逮捕で普及が遅れる電気自動車          25

無理やりストーリーを作る特捜の手口          29

ゴーン事件は鈴木宗男事件と似ている          32

北方領土交渉と日本のエネルギー戦略          35

米軍基地が北方領土問題の障害となる          35

日本の主権と「属国・日本論」      40

ロシアは2島を返還する気はあるのか          45

国際法と国連憲章から見た北方領土問題      50

色丹島のロシア住民3000人の行方          54

ロシアの天然ガスは日本にとって重要          56

サウジアラビア王家内紛の裏側      59

カショギ事件ではめられたサウジアラビア王太子      59

サウジの宮廷革命を支援したトランプの娘婿             62

国家の悪は裁けるのか      65

世界情勢と日本のエネルギー安全保障        68

 

2章 北朝鮮問題から解読する 極東のパワーバランス

 

金正恩をたらし込んだトランプの「カジノ外交」      72

これからの極東地域の大きなトレンド          72

金正恩が進める北朝鮮カジノ計画   75

予測は「逆問題」で組み立てる      81

ポンぺオ米国務長官をめぐる騒動   83

世界政治におけるトランプの意味   86

核ミサイルは「張り子の虎」か      90

中国が新帝国主義時代の勝者となる             93

北朝鮮空爆回避から見えたアメリカの終焉   93

中国の弱点はどこにあるのか          96

ロシアは中国の怖さを一番知っている          98

オバマ前政権はステルス的な帝国主義だった             102

衰退する日本は中国と韓国に呑み込まれる   104

日韓関係悪化の本当の理由           104

最先端技術はほとんど中国に盗まれた          107

中国の宇宙開発は急速に進んでいる             111

 

3章 安倍政権と忍び寄るファシズム

 

終わりが見えてきた安倍独裁政権   114

官邸は2019年にダブル選挙を仕掛ける   114

ポスト安倍政権は大混乱になる      116

ヘラヘラした柔構造でできている安倍政権   118

『政権奪取論』に見え隠れする橋下徹の野望             120

野党再編で政権交代の可能性もある             122

公明党が憲法を守る勢力の最後の防波堤になる          125

世界政治の背後で蠢く統一教会      128

現代によみがえるファシズムの亡霊             130

ファシズム思想の先鞭をつけた高畠素之とムッソリーニ          130

ムッソリーニはマルクス主義者だった          133

「1人は万人のため、万人は1人のため」   136

反グローバリズム運動にもファシズムの影   142

国家社会主義を体現している橋下徹は素晴らしい      145

「維新八策」から消えた「相続税の100%課税」   149

「寛容」の精神こそがファシズムを乗り越える          153

生理的な次元から生まれる不寛容性             153

徹底的な殺し合いから寛容という思想が生まれた      155

寛容とは一種の棲み分けである      157

 

4章 平成から新時代へ 天皇と近代日本の実像

 

天皇の生前退位と新たな易姓革命の予兆      162

いまの日本を覆う〝穢れ〟の思想   162

秋篠宮発言から見えてきた官邸と皇室の対立             165

天皇は、いまなお現人神か             169

『愚管抄』と『神皇正統記』の思想             171

「譲位」が歴史の分節を変えてしまった      174

啓典(キャノン)がない神道          177

世界政治に騙された昭和天皇と大日本帝国   181

最後まで戦争の指揮をしていた昭和天皇      181

独ソ開戦で真っ青になった松岡洋右外相      184

四国同盟案は米英に筒抜けになっていた      190

現代ロシアの地政学にも通じる四国同盟論   192

やがて歴史は繰り返す      195

 

5章 これからの世界潮流を読み解く

 

ついに資本主義の崩壊が始まった   200

ソフトバンク「二重評価」のインチキ          200

あと2年でアマゾン時価総額は半分に落ちる             205

資本主義社会では誰もが拝金教を信じている             208

ロシアの仮想通貨はどうなるか      211

国家を超える権力を作ろうとしているエリート層      215

現代の労働者階級に未来はあるのか             218

『資本論』は資本家見習いのための本          218

企業経営も国家戦略の中で動かされる          222

現在の労働者はプロレタリアート以下の存在             226

サラリーマンは洗脳された現代の奴隷          230

黄色いベスト運動にも公安が潜り込んでいる             233

ヨーロッパでは生きているアナーキズム      236

人権宣言以来、人類を支えた理念が壊れ始めた          240

『サピエンス全史』と『ホモ・デウス』は人種主義の復興か   240

権力分立を信じていなかったモンテスキュー             244

人間の「工場化」が進行している   247

ベジタリアンとビーガンという思想の本質   249

猫は人間を裏切らない      252

 

おわりにこの世のすべての虚偽を手加減せずに暴く 副島隆彦          256

 

=====

 

おわりに──この世のすべての虚偽を手加減せずに暴く_副島隆彦

 

 本書、『激変する世界を先読みする 沸き起こるファシズム』は、佐藤優氏と私の5冊目の対談本である。

 

 最初の1冊は『暴走する国家 恐慌化する世界』(2008年12月、日本文芸社刊)で、鳩山由紀夫(友紀夫)の民主党政権が出来る(2009年9月)前年だった。2冊目が、『小沢革命政権で日本を救え』(2010年6月刊)だった。あのとき、これで日本の政治が変わる、と皆が期待した。

 

 だが、アメリカと旧態依然の日本国内の現実主義の勢力によってガラガラと壊されていった。私は、現実政治にキレイごとは通用しない、という政治という悪の本態をまざまざと見せつけられた。あれから10年が経った。

 

 佐藤氏が、本書の「はじめに」で「預言とは神から預かった言葉を述べることだ……副島氏は自らを預言者と呼んでいる」とあるが、これは誤解である。いくら私でも自分を預言者とまでは自称していない。

 

 私はこれまで慎重に、自分は予言者(近未来の予言をする者)ではあるが、預言者だと言ったことはない。私は、自分を預言者だとそこまで懼れ多いことを言わない。

 

 佐藤氏はこのことを十分に承知している。それなのに佐藤氏は私を買い被って、わざと私を預言者に祀り上げてくださった。

 

 予言者〔プレ(前もって)ディクター(言う人)〕というコトバでさえ、当今でも十分に誤解を招き、いささか奇矯に見られる。このことを十分に承知のうえで、私は、言論商売人としての自分自身に、厳しい試練を与えようとして、この言論予言者を自称している。

 

 それは、千年の昔から日本にもいた、占い師(これが予言者だ)と、呪い師(悪霊を祓う職業)の列に、私は連なりたいからだ。

 

 だが私は、宗教は嫌いだ。この地上のすべての宗教を疎んじる。なぜなら私は、新左翼思想という政治イデオロギーに若い頃から囚われて、ずいぶんと苦しんだからだ。そういう人は私の世代にたくさんいる。

 

 イデオロギーideologyなどと、荘厳そうに(元)ドイツ語(さらにはギリシア語)で言えばいいかと思っている。これも本当は、宗教(人類救済の信念、願望)の一種でしかなかった。

 

 自分たちはインテリ(ゲンツィア)だから、宗教という低レベルの確信ではない、などと思い上がった左翼、リベラル派全体への、私からの厳しい視点である。

 

 イデオロギーも宗教である。さらには、社会主義どころか、資本主義もまた、宗教である。このことが、どうもはっきりしつつある。

 

 資本主義だって滅ぶかもしれないのだ。さらには科学(現代学問)でさえ、宗教の一種だろう。人間(人類)が確実にわかったことはほんのわずかだ。宇宙についても生命についても物質についてもいくらも解明されていない。

 

 もう一つ奇怪な現代宗教がある。それは「自分は(生まれながらの、強固な信念の)反共産主義(者)だ」という信念である。この反共主義もまた、まさしく歪んだ宗教である。

 

 反共(反ロシア、反中国)をブツブツ毎日唱えてさえいれば、自分は正義の人で、愛国者だなどと信じ込める。その偏屈な神経もまた宗教である。私は彼らから斬りかかられたら必ず斬り返す。

 

 佐藤優は、驚くべきことに、「創価学会の池田大作名誉会長(まだ存命なのだろう)は本当の宗教家であって、自分も池田先生のようになりたい」(引用は不詳)というようなことを言った(書いた)。宗教者、信仰を持つ者というのは、いつかこのような相当な深い境地に到達するものらしい。佐藤氏は篤い新教徒のキリスト者である。

 

 佐藤氏は、本書の中で、「創価学会・公明党のような中間団体がいてくれることが、憲法改正(戦争ができる体制に変わること)を食い止める。副島さんの『学問道場』も、この中間団体です」と言ってくれた。私はこの言葉をありがたく受け止めた。こうやって私も佐藤優の戦略図式の中に組み込まれる。

 

 それでも、私が宗教団体もどきを作るときは、「真実暴き教と名乗る」と、20年昔から決めている。教義(ドグマではない)は、「この世にあるすべての虚偽を、気づき次第、手加減せずにすべて暴くべきである」のたったこの一条である。このことを私は弟子たちに言い聞かせている。

 

 天皇、皇后(もうすぐ譲位する)は、昭和天皇の遺志を堅く受け継いで、いまの平和憲法を擁護している。特に、美智子皇后は、仄聞するところでは、安倍首相に向かって、「あなたたちは、憲法を改正して、また戦争をする気ですか」と厳しく問い詰めたらしい。

 

 私は、いまの皇室(次の天皇、皇后も)の、この堅い憲法擁護(護憲)の立場はきわめて正しく、立派であると思う。天皇制(皇室伝統)が、いまも生きながらえているのは、時の今上天皇の、真面目な不断の行ないへの、国民の信頼が有るからである。

 

 人はそれぞれ、何ものかに囚われて生きる愚かな生き物である。ある年齢に達すると、自分(己)の過去の愚かさに恥じ入りながら生きるようになる。

 

 佐藤氏が、私に対して忝なくも、「預言が……重要なのは、現状に対する抑制と人類に対する悔い改めの要請だ。……私は副島氏の預言を虚心坦懐に受け止めて、悔い改めている」と書いてくださった。このときハッと思って自分のこの国における役割、責務、天命を思い知る。

 

 佐藤氏と私は、2人でこんなエールの交歓のようなホメっこをして遊んでいるのではない。私たちの、この国における生来のサヴァン症候群savant syndromeの保有者としてのズバ抜けた頭脳が、他の、もっと若い知識人、有能の士、優れた読書人たちへの嚮導となることを願っているのである。螺子曲がった精神で知識や言論などするべきでない。

 

 私と佐藤氏(私より6歳下)は、やり(語り)残した仕事がある。それは、前記した宗教(キリスト教、ユダヤ教、仏教、イスラム教)についての論究と、マルクス主義(共産主義、『資本論』、左翼思想全般)についての論究である。それと猫ちゃん(動物)論だ。次作で屹度やります。

 

 この対談本を編んでくれたおふたりには、先に佐藤優氏がお礼を書いたので、私も同感とする。

 

2019年3月 副島隆彦 

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 本日は、副島隆彦先生の最新刊『日本人が知らない真実の世界史』(副島隆彦著、日本文芸社、2018年10月27日発売)をご紹介します。


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日本人が知らない 真実の世界史


 本書は、世界史の定説に大胆に挑戦した内容になっています。まえがき、目次、あとがきを貼り付けます。参考にしていただいて、是非手に取ってご覧ください。よろしくお願いいたします。

 

(貼り付けはじめ)

 

はじめに──世界の歴史が大きく分かる

 

 この本は、世界史を勉強するための本だ。世界史をできる限り分かりやすく、その全体像をつかまえて、分かるための本だ。そのつもりで私は書いた。

 

 日本人が、世界史(=人類史)の全体像を、どこまでも徹底的に簡潔に概観(アウトルック)できることを目指した。私なりのその苦闘の表れだ。

 

 世界の歴史を、たった1冊の本で大きく大きく理解するにはどうしたらいいか。大風呂敷を広げ、大丼を書いた。それでもなお、この本は世界史の勉強本(ハウツー本)である。それがうまくいったかどうか、読者が判断してください。

 

 私の考えは、「帝国─属国関係」が世界史を貫いている、とするものだ(帝国─属国理論)。

 

 世界史(人類史)5000年間(たったの5000年だ)は、世界各地に起ち上がったたくさんの小さな民族国家=国民の興亡である。そして、それらをやがて大きく束ねて支配した帝国(大国)の存在に行きつく。

 

 そして帝国(大国)は、別の帝国と世界覇権を目指して激しく衝突する。この構造体(仕組み)は今もまったく変わらない。

 

 私は、拙著『属国・日本論』(1997年刊。21年前。44歳のとき)で、「今の日本は、アメリカの属国(従属国、保護国)である」と書いた。以来、ずっと、私は世界は「帝国─属国」関係を中心に動いている、と主張し、論陣を張ってきた。

 

 日本は原爆を2つ落とされて敗戦(1945年8月)した。この後の73年間を、ずっとアメリカの政治的な支配の下で生きてきた。今の日本国憲法(国)の枠組みをつくる最高法規)の上に日米安保条約(軍事条約)があるから、改憲も護憲も虚しく響く。

 

 アメリカの支配の前は、幕末・明治以来、隠れるようにしてであるが、イギリス(大英帝国)の支配を受けた。

 

 その前は、長く中国(歴代の中華帝国、王朝)に服属して(後漢帝国の時から)、その朝貢国(トリビュータリー・ステイトtributary state )であった。

 

 今回は、日本史から離れて、私はもっと広く大きく世界史についての本を書くことにした。初めは、本書の書名を『「帝国─属国」理論から分かる3200年の世界史』にしようと編集長と話して、決めていた。

 

 しかしこれでは、ちょっと意味が読者に伝わらない、ということで『日本人が知らない真実の世界史』にした。

 

 私の歴史観として、人間(人類)を貫く法則は、3つある、と考えている。まず、

 

1.食べさせてくれの法則。まず、なぜだか分からないが、50万人ぐらいの人間の群れがいる。この人々は、「私たちを食べさせてくれ。食べさせてくれ」と切望する。

 

 そこへ「よし。私が食べさせてやる」と、企業経営者のような、暴力団の大親分のような人間が現れる。

 

 そしてこの人物による厳しい統治と支配が行なわれる。これが国王である。

 

 今の大企業(中小企業も)のサラリーマンたちと、経営者の関係もこれだ。「自分と家族が生きてゆく給料さえ、きちんと払ってくれれば、あなたの言うことを聞いて働きますよ」だ。これが私がつくった「食べさせてくれ理論」だ。

 

2.ドドドと遊牧民が北方の大草原から攻め下る。そして低地(平地)に住む定住民(農耕民)の国に侵入し、占領支配する。

 

 50万頭ぐらいの馬や羊を引き連れて、このドドドと攻め下る遊牧民(騎馬隊)が世界史(人類史)をつくったのである。

 

 中国の歴代の王朝(帝国)は、このようにして「北方(あるいは西方からの)異民族」である遊牧民によってつくられた。これが私がつくった「ドドド史観」である。

 

 そして、日本はこの2000年間、中国文明(漢字の文明。黄河、長江〈揚子江とは言わない〉文明)の一部である。日本は、中国漢字文明の一部なのである。

 

 私がこれを書くと、嫌われるのは分かっている。しかし大きく考えると、どうしてもこうなる。

 

 中央アジアも、中東(アラブ、イスラム教世界)も、そして西洋(ゲルマン諸族という遊牧民の移動もその一つ)も、こうして「ドドドの遊牧民」によってつくられたのである。

 

 16世紀(1500年代)から海(船)の時代(大航海時代)が来て、それは終わった。

 

 西欧に近代が始まった。私たちはこれに支配された。だが圧倒的に強い西洋人のモダーン(近代)と言っても、たかが500年に過ぎない。そして現在に至る。

 

3.熱狂が人類史をつくる。あるとき、何だか分からないが、ドカーンと激しい熱狂が生まれて、多くの人が幻想に取りつかれて、その熱狂、熱病に罹る。それは地域を越えてワーッとものすごい速さで広がる。それが大宗教である。世界5大宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教)だ。

 

 人々は救済と理想社会の実現(顕現)を求めて、熱狂に取りつかれる。これで、大きな対外戦争までたくさん起きる。そしてそのあと、人間の救済はなくて、大きな幻滅が襲って来る。人間は、この大幻滅の中でのたうち回って苦しむ。人間(人類)の救済はないのである。

 

 人類の20世紀(1900年代)に現れた、共産主義(社会主義)という貧困者救済の大思想も、この熱狂である。人類の5大宗教とまったく同じである。この共産主義(社会主義)に、恐怖、反発して反共思想も生まれた。これも熱狂の亜種である。

 

 これが私がつくった「熱狂史観」である。

 

 私は、自分が20年前につくった、この「人類史の3つの性質」(史観)を土台にして、この本では、さらに次の4冊の大著に依った。

 

1.『第13支族』──“The Thirteenth Tribe, 1976”──アーサー・ケストラー著。

 

2.『幻想(想像)の共同体』──“Imagined Communities: Reflections on the Origin and Spread of Nationalism, 1983”──ベネディクト・アンダーソン著。

 

3.『ユダヤ人の発明』──“The Invention of the Jewish People, 2008”──シュロモー・サンド著。

 

4.『サピエンス(全史)』──“Sapiens: A Brief History of Humankind, 2014”──ユヴァル・ノア・ハラリ著。

 

 この4冊である。

 

 この近年(決して古い本ではない。すべて、最近の世界史の本だ)の優れた、かつ、世界中の優れた知識人、読書人層から注目されている4冊の大著から学び、使うことで、私はこの「世界史が簡潔に大きく分かる本」を補強した。

 

 私が何をもって、今の日本人にとって「世界史の大きな分かり方」とするか。さらには「これまでの定説がいくつも覆される」とするか。それは、この本を読んでくだされば分かる。

 

 ものごとは、大きく大きく、スッキリと分かることができなければ意味を持たない。大きな真実は小賢しい嘘と怯懦を、長々とこねくり回さない。巨大な真実をバーンとはっきり書かなければ、どうせ私たちの生活の役に立たない。

 

 私が、書名を『日本人が知らない真実の世界史』と銘打ったのは、前記4冊の本を使うことで、これまで私たちが習って(習わされて)教えられてきた「世界史の知識のたくさんのウソ」が大きく訂正、変更されるからだ。

 

「たくさんの定説が覆される!」と私が副題で明言したことが、決してただの宣伝文句や、虚仮おどしではないことが分かるだろう。こうやって、この30年間、ずっと停滞していた日本人の世界史理解が大きく前進するだろう。

 

 この他の文献(教科書)として、私が16歳の高校2年生のときから、読んで使ってきた、山川出版社の『高校世界史B』がある。ここに、日本人の世界史勉強の国民的共通理解の土台がある。それと中央公論社刊の『世界の歴史』(全16巻+別巻1。文庫版は全30巻。1960年から初刊。各巻の改訂版は1998年から。文庫版は2009年から)がある。これらが私の世界史理解の出発点である。

 

 この国民的知識の共通土台を大事にしながら、私たちは、次の新たなる最新の世界史(人類史)へと進んでゆかなければならない。その突破口に、この本は必ずなるだろう。

 

「はじめに」の後ろに、帝国─属国理論にもとづく「18の帝国がイスラエル=パレスチナを占領・支配した」の表を載せておく。随時、見返してほしい。

 

 2018年10月 副島隆彦

 

=====

 

『日本人が知らない真実の世界史』

 

もくじ

 

はじめに  世界の歴史が大きく分かる1

 

 

1部 副島隆彦が伝える世界史の「新発見」

 

●いくつもの定説が覆される26

 

●世界史を大きく理解する26

 

●捏造された旧約聖書と人類を不幸にした一神教32

 

言語と宗教は地域全体でつながっている32

三日月地帯に出現した特異な一神教37

ユダヤ人は「ユダヤ人によって、発明された」39

捏造された旧約聖書─アブラハムは存在しなかった42

士師とは、トランプ大統領のような指導者のこと45

旧約聖書が書かれたのは新約聖書のあと47

一神教が人類を不幸にした50

資本主義という宗教もやがては滅ぶ53

 

●チュルク人の大移動が世界史をつくった61

 

大草原の民・チュルク人の西方大移動61

東ローマ帝国の周りで生きてきた遊牧民・チュルク人(トルコ系)67

中国の歴代帝国もチュルク人がつくった71

中央アジア史を大きく理解する73

 

●カザール王国とノルマン人が西欧に打撃を与えた76

 

キリスト教は、本当は「ゼウス教」76

原始キリスト教団はエルサレムにいなかった78

ゲルマン民族を嫌った皇帝と教皇83

ヨーロッパ国家の始まりはみすぼらしい85

カザール王国を滅ぼしたノルマン人89

アシュケナージ・ユダヤ人とスファラディ・ユダヤ人96

マイモニデスとカバラー神秘主義100

すべての大宗教は2つの対立を抱え込んでいる102

 

●民族・宗教はすべて幻想の共同体だ105

 

ユダヤ教が成立したのはAD200年105

ラビたちは細々と研究をし続けた107

救済を説いたイスラム教の熱狂112

すべては幻想の共同体である116

聖典が出来た時に民族も出来る122

『共同幻想論』と『想像の共同体』は同じ124

アーサー・ケストラーの『第13支族』126

「インド=ヨーロッパ語族説」の害悪130

アーリア族などいない132

語族説を踏襲した映画『インディ・ジョーンズ』135

 

2部 古代オリエント─三日月地帯から世界史が分かる

 

●イスラエル=パレスチナが世界史の核心部140

  

属国として生き延びてきたイスラエル=パレスチナ140

肥沃な三日月地帯から古代の世界が見える145

人類の「食べさせてくれの法則」147

メソポタミアを征服したエジプト王151

ハンムラビ法典は歴史学の対象153

ヒッタイト帝国を滅ぼした「海の民」155

 

●モーセの出エジプトからユダヤ民族の歴史が始まった157

  

「出エジプト記」の真実157

モーセたちはエジプトの〝屯田兵〟だった160

発明された「ヤハウェ神がつくった民族」163

先住民・ペリシテ人が今のパレスチナ人165

ユダヤ人の起源は戦場商人167

ユダヤ人は都合が悪くなるとヤハウェ神を捨てた171

 

●消えた10支族と王の友になったユダヤ人174 

  

サウル王のとき、エルサレムを中心に定住174

ダビデとソロモンの栄華177

ユダヤ10支族はどこに消えたのか178

ネブカドネザル2世王とバビロン捕囚183

「王の友」となったユダヤ人王族たち186

アケメネス期ペルシアのバビロン征服とユダヤ民族解放188

バビロンに残った人たちがユダヤ教を守った189

ユダヤ人の「大離脱」はなかった195

 

●聖地エルサレムは3大宗教の争奪地帯197

  

強固な意志のユダヤ人とイスラム教化したパレスチナ人197

エルサレムを聖地にしようとしたイスラム教徒たち198

十字軍の侵攻は2文明間の衝突202

十字軍はアラブ世界への侵略戦争204

テンプル騎士団がフリーメイソンの原型206

ビザンツ帝国を滅ぼしたオスマン帝国の支配208

イスラエル建国とイスラム教徒になったパレスチナ人211

人類3200年の対立は続く212

 

3部 ギリシア・ローマ─アテネ壊滅とギリシアへの憧憬

 

●ギリシアとフェニキアは一心同体だった216

  

重なり合っているギリシアとフェニキアの植民地216

ギリシア人とフェニキア人の同盟219

戦争の本質は「余剰人間」の処分221

驚くほど豊かだったアテネ224

「世界史を貫く5つの正義」とは?227

ギリシア文明はフェニキアから始まった230

 

●アレクサンドロス大王の「世界征服」の事実233

 

ギリシア王となったマケドニア人のフィリポ2世233

世界の中心・バビロンを目指したアレクサンドロス大王236

10年間動き回ったアレクサンドロス大王239

世界史のウナギの目は中東世界243

 

●ローマ皇帝とは大勝を強いられる戦争屋246

 

ギリシア語が知識人、役人階級の共通語だった246

ギリシアに頭が上がらなかったローマ貴族249

カエサルと並んで行進したクレオパトラ252

〝ゼロ代皇帝〟カエサルは戦争屋254

ローマは帝国か、共和国か257

戦争で人間を皆殺しなどできない258

 

●ローマ人のアテネ破壊が西欧最大の恥部260

 

ローマ人がパルテノン神殿を壊した260

ギリシア文化をドロボーしたローマ人264

 

おわりに268

 

世界史年表24

 

=====

 

おわりに

 

 世界史の勉強が小さなブームになっている。

 

 中学、高校生だったとき以来、世界史の勉強のし直しなど普通の人はしない。みんな自分の人生(生活)の苦闘で精いっぱいだ。私たちは日々押し寄せる生活の荒波の中で、もがき、苦しんでいる。それでも、文化、教養を身に付けるために、私たちは世界史の知識を本から学び直すことは必要だ。

 

 歴史の勉強は奥が深い。と言ってしまえば、それで何か言った気になる。歴史は、過去の人間たちの恥多き過ちの蓄積、集成の記録である。

 

「ああ、あのとき、あんなこと(決断、判断)をしなければ、よかった。そうすれば私は生き延びていただろうに」と、敗北して殺されていった権力者たちは思うだろう。私たちの人生の悔悟と似ている。

 

 自分なりの世界史(人類史)の全体像を概観(アウトルック)する本を書こうと思い立ったのは、3年ぐらい前である。自分が16歳の時、山川出版社の『高校世界史B』の教科書で習って以来、自分の世界の歴史の知識を、私はずっと、自分なりに知識を増やし、組み立て直して、反芻して作り変えてきた。それをさらけ出して、世に問うべきだと考えた。

 

 自分自身の独自の世界史の本を書こうと発起したら、私の頭に天から多くのことが降ってきた。高校2年(16歳)で世界史を習った時以来、自分の頭の中にずっと在った多くの疑問が、なんとか解明された。私の疑問は、中学2年生(13歳)の社会科の授業の時から始まっていた。

 

 50年前の文部省検定済の社会科の教科書に、「現在の東欧(東ヨーロッパ諸国)はソビエト連邦の衛星国(サテライト・ステイト)である」と書いてあった。

 

 私は、教師に、「それでは、日本はアメリカの衛星国ではないのですか」と聞いた。教師はおどおどして私の質問に答えることはできなかった。

 

 この時から、私の頭の中で、「日本はアメリカの属国、従属国である」(『属国・日本論』 1997年刊)の萌芽があった。そしてそれから21年経ったこの本で、「世界史は、周りに従属国を従えた帝国と、別の帝国とのぶつかり合いだ」を描くことができた。

 50年間、自分がずっと考え込んで分からなかったこと(疑問点)を、この数年で調べ直すことが多かった。この本を書き上げてみたら、当初の目論見だった「世界史の勉強をし直しの本」では済まなかった。多くの疑問点が、この本を書くことで解明された。

 

 私は、「自分の思考に大きな枠組みを作ること」という言葉を大事にして長年、使ってきた。今回私は、世界(歴)史という既成の学問と出版分野の枠組みを企図せず使うことで、自分自身の「額縁ショー」を作ることができた。

 

 この本で、私は、世界で通用している最新の世界史知識をたくさん書いた。世界で認められている現在の超一流の歴史学者たちの知見を、日本に初めて体系的に初上陸させ、紹介することができた、と自負している。

 

 最後に。この本を完成するに当たって、日本文芸社の水波康編集長とグラマラス・ヒッピーズの山根裕之氏の多大な協力、ご支援をいただいた。水波氏が強く私の背中を押して強引に急かさなければ、この本は出来なかった。記して感謝します。

 

 2018年10月_副島隆彦 

 

(貼り付け終わり)

 

よろしくお願いいたします。

 

nihonjingashiranaishinjitsunosekaishi001
日本人が知らない 真実の世界史


(終わり)

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 古村治彦です。

 

 本ブログでもご紹介しました、副島先生と佐藤先生の4冊目の対談本を読みました。読後感は、一言で、面白かった、しかし、その通りになると大変だ、というものです。

 

sekaiseijiuragawanoshinjitsu001
 世界政治 裏側の真実


 佐藤先生は副島先生がドナルド・トランプの米大統領当選予測を讃えています。佐藤先生は自分で「トランプが当選すると断言できなかったのは勇気がなかったからだ」と述べています。私もこのブログで、「ヒラリーが当選する可能性が高いが、トランプが当選するならこのシナリオ」という言い方で、くどくどと書き、なぜ失敗したのかということも書きましたが、佐藤先生のように「勇気がなかった」という明快なことは言えませんでした。この明快さは、佐藤先生の素晴らしさであろうと思いました。

 

 興味深いのは北朝鮮問題についてです。佐藤先生はアメリカと北朝鮮との間で何らかの合意ができて、北朝鮮の体制保障がなされるという考えで、副島先生は2018年4月にアメリカが北朝鮮を空爆してミサイル基地などを破壊、その後、中国の人民解放軍が北朝鮮を攻撃して占領して、金正日の長男・金正男(マレーシアで殺害された)の長男である金ハンソルが政権を樹立する、そのあと、人民解放軍は撤退すると「予言」しています。

 

 副島先生は、世界は、中国、ロシア、アメリカの「ヤルタ2.0」に向かっているという分析をしています。ドナルド・トランプ大統領の出現は、戦後のヤルタ体制(1945年2月、フランクリン・D・ルーズヴェルト米大統領、ウィンストン・チャーチル英首相、ヨシフ・スターリンソ連首相が会談を持ち、戦後体制について決定した)が70年経過して、中国が台頭し、ロシアが復活する中で、アメリカの一極(unilateral)体制が終焉に向かっていることを示すものだと述べています。「アメリカを再び偉大に(Make America Great Again)」「アメリカ・ファースト(America First)」というスローガンをトランプ大統領は掲げましたが、トランプ大統領はアイソレーショニズム(Isolationism、国内問題解決優先主義)で、世界の警察官や管理をやるつもりはありません。中国(習近平国家主席)、ロシア(ウラジミール・プーティン大統領)と協調しながら世界の諸問題に対処していくという姿勢です。

 

 副島先生も指摘し、私もなるほどなぁと思ったのは、中東を席巻しているISに対する佐藤先生の分析です。佐藤先生は、ISを過去に存在した「コミンテルン」のようなものだと喝破しています。ISはイスラム革命を、コミンテルンは共産革命を世界に輸出することを志向している点で共通している、と述べています。ISは様々な理由を持つ自殺志願者(経済的に苦しい、家族関係がうまくいかない、学業がうまくいかない)をリクルートして、テロリストに仕立て上げ(テロリストになる訓練はそんなにいらない)、自爆テロを行わせる(周囲を巻き込む自殺=ジハード、となって天国に行く、という構図)という手法を採用しているので、自殺志願者対策を行うことがIS対策に有効だと主張しています。

 

最近、神奈川県で大量殺人を行ったとされる容疑者が逮捕されました。9名がこの1人の人物によって殺害されたという容疑です。そのほとんどは自殺願望を持ち、その自殺願望を利用されて、容疑者に殺害されたのではないかと見られています。日本における自殺者の数は約3万人と言われています。ISが日本人をリクルートすることは難しいでしょうが、自殺を実行する人とそこまで至らない人たちの数を考えると、日本国内における自殺志願者対策も日本社会の安定化にとって重要だと考えます。

 

 この本には収録されていませんが、両先生の「猫論」に私は興味があります。「狂犬」副島隆彦と「忍者」佐藤優の共通点は、猫をかわいがっている点です。両先生がどうして猫が好きなのか、猫という生物をどのようにとらえているのか、ということを知りたいと思います。

 

 2017年11月3日に東京の八重洲ブックセンターで『』発刊記念の対談イヴェントが開催されましたので、私も出席してきました。その感想については、「副島隆彦の学問道場」内の「重たい掲示板」に掲載しましので、お読みください。

 

※アドレスは以下の通りです↓

http://www.snsi.jp/bbs/page/1/

 

 『世界政治 裏側の真実 インテリジェンスとコンスピラシー』をまだお読みではない方には是非お読みいただけますようにお願い申し上げます。

 

(終わり)








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 古村治彦です。

 前回に続いて、『トランプ大統領とアメリカの真実』を皆様にお読みいただきたく、ご紹介いたします。

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 ドナルド・トランプがアメリカの二大政党の一つ、共和党の予備選挙を勝ち抜き、アメリカ大統領選挙の本選挙の候補者になるなんて誰が予想できただろう。私は、政界や財界に人脈を持つ、ジェブ・ブッシュが共和党の大統領選挙候補者になるだろうが、本選挙では、ヒラリー・クリントンに負けてしまうだろう、そして、ヒラリー・クリントンが大統領になると考えていた。民主党ではヒラリー以外には、有名な候補者はいなかった。現職のジョー・バイデン副大統領が予備選挙に出ないと表明した時点で、2016年のアメリカ大統領選挙は、ヒラリーが楽に圧勝する、そういうシナリオで展開すると考えた。

 しかし、2015年後半からトランプの勢いが加速していった。彼は「イスラム教徒の入国を禁止しろ」「アメリカとメキシコの間の国境線にメキシコの負担で壁を作れ」と叫んだ。「こんなことを言ったらダメだ」と思った。
「こんな差別感丸出しのことを言ったら有権者から総スカンを食うはずだ」と私は考えた。しかし、トランプ支持は
どんどん拡大していった。トランプを支持しているのはどんな人たちなのか、とアメリカのマスコミは調査を行った。そして、「テキサス州を除く南部から東部沿岸部の衰退しつつある工業地帯に住む、学歴が高くない白人男性」がトランプを支持している、ということが明らかになった。そして、あれよあれよというまに、共和党の予備選挙で並み居るライヴァルたちを打ち倒した。私は、自分の人間観の甘さと先入観を反省した。

 イギリスのEU離脱といい、トランプといい、「怒れる白人たちの反乱」と言える。

 トランプ支持が根強いのは、「彼がワシントンに、そしてアメリカ政治に、アメリカ経済に“チェインジ(Change)”
をもたらしてくれる」と多くの有権者が考えているからだ。あれ、と思った。どこかできいたことがあるぞ、と。「チェインジ(Change)」「イエス・ウイ・キャン(Yes, Wew can)」のスローガンで大統領選挙を勝ち上がった人物が既にいる。日本に住む私たちも好感をもって迎えた、バラク・オバマ現大統領だ。人々は、黒人のオバマが変革をもたらすとして熱狂した。この時に民主党予備選挙で圧倒的に有利だったはずのヒラリーは、一敗地にまみれた。

 新しい人物が大統領になるとき、アメリカの有権者は「変化」を求める。既成の体制を壊して、何か全く別の新しいものが出てきてほしいと願う。2008年に無名のオバマがヒラリーを倒したときから、「外国を助けるのをやめたい、アメリカ国内が大変なのに、外国まで戦争をしに行ってお金ばっかり使ってどうする」という考えが広がっていった。これが「アメリカ・ファースト!」となった。「アメリカ国内の様々な問題を解決することを優先しよう、一番最初にやろう」ということだ。この流れの中に、つまり、トランプの方がオバマの後釜にふさわしいとも言えるのだ。

 本書『トランプ大統領とアメリカの真実』は、アメリカ政治“今”“最前線”を知るために最適に一冊だ。

 トランプが何かパッと出てきたように、またアメリカ国民がふざけているかのように、日本人には見えているかもしれない。しかし、トランプが共和党の大統領選挙候補者になるには、その背景がある。それはとても重層的だ。

 その幾重にも積み重なったアメリカの「今」を俯瞰(空の上)から、水平(地上)のレヴェルまで、あらゆる要素で説明している。アメリカ白人たちの持つ危機感、アメリカの政治思想上の戦い(ややハイブラウな)、トランプという人物のこれまでの人生などが網羅されている。

 トランプはアメリカのテレビ番組(リアリティ・ショーと呼ばれる)で、経営者として応募してきた人たちに「お前はクビだ」という決め台詞で人気が出た。しかし、彼はこの決め台詞を言う前に、その人たちに、どういう点が良くて、どういう点が改善点で、ということをきちんと説明していた。そうしなければ、ただの暴君である。この部分があって「だから、君はここにふさわしくない」となって、「お前はクビだ」ということになった。この前段階はあまり注目されないが、ここで彼の経営者としての手腕と人を見る観察眼の確かさが発揮された。

 トランプの経営者としての手腕が2000年代にテレビ番組を通じてアメリカに浸透していった。そして、今回の大統領選挙だ。自分の力で1兆円もの資産を築き上げたような叩き上げの経営者・資産家がアメリカ大統領に出馬したことは過去に例がない。「多くの人々の雇用を自分の力で生み出した経営者」という、アメリカ人が賞賛し、ロールモデルするタイプはこれまで政治家を支援することはあっても自分が政治家になることはなかった。

 オバマ大統領が「黒人初」の大統領という形容詞がつくのと同じく、トランプが「経営者・資産家初の」大統領と
なるその一歩前まで来ている。

 現在、10ほどある激戦州(Battleground States、Swing States)の世論調査では、ヒラリーとトランプは互角である。これらの激戦州の動向いかんでは、トランプ大統領の誕生の可能性は高まる。

 アメリカが世界に提示した、ドナルド・トランプとトランプ現象、これを理解せずして、時代の空気を理解することはできない。

 そのための最良の一冊となることは間違いない。

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 古村治彦です。

 

 副島隆彦先生の最新刊『トランプ大統領とアメリカの真実』(日本文芸社、2016年7月)が発売となります。

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 今回の副島先生の最新刊は、先生の専門であるアメリカ政治の最新分析です。

 

 今年2016年は新しい大統領が誕生するアメリカの大統領選挙の年です。民主党はヒラリー・クリントン、共和党はドナルド・トランプがそれぞれ候補者に内定しています。現在までの各種世論調査の結果ではヒラリーがやや優勢ですが、全く予断を許さない状況です。

 

 本書をお読みいただき、今回の大統領選挙とアメリカ政治の理解を深めていただけますように、宜しくお願い申し上げます。


=====

 

はじめに──「次はトランプ」だ


「次の米大統領はトランプで決まりだ」と、私はこの2016年5月
22日に決めた。

 

私の政治分析に基づくこの予測(予言)は、この本が出る7月の初めでもまだ誰も公言できないことだ。


私の専門は、現在のアメリカ政治思想の諸流派の研究である。


「トランプが当選する」と私は誰よりも早く決心して書いた。

 

私が主宰するインターネット上のサイトである「副島隆彦の学問道場」に書いて載せた。それはなぜか?


このあと7月
18日の共和党の党大会で、ドナルド・トランプが党の候補者としての指名を獲得する。

 

そして、そのあとの11月8日の本選挙までさらに3カ月ある。


その間にトランプがどのように勝ち進むか。

 

この本を読めば、「トランプ勝利に至り着くアメリカ政治の真実」が大きくわかる。


なぜ「トランプで決まり」なのかの理由説明を次の第1章でする。

 

なぜ私が、トランプが民主党の候補者であるヒラリー・ロッダム・クリントンを打ち負かして当選勝利すると断言するか、わかるだろう。


そしてトランプが来年2017年1月
20日(と決まっている)に、アメリカ合衆国の第45代大統領に就任する。


そうなると「トランプ大統領の時代」が来年(2017年)からほぼ確実に始まる。それは世界に大きな影響を与える。

 

当然、あれこれ日本にも大きな変化が現れ、打撃を与える。その中心は、本書第4章で説明するトランプ発言の「日本からの米軍撤退」問題である。


帝国の軍隊は
70年も外国(即ち日本)に居座ったら、「もう帰ろう」で撤退するものなのである。そのとき日本はどうするか、どうなるかだ。


思い起こせば、今から8年前の2008年の米大統領選挙で、「次はオバマという黒人だ。ヒラリーは負ける」と一番乗りで予言した。

 

私はその前年(2007年)にそのことを自分の本に書いた。


これを国家情報官である佐藤優氏が評価してくれて、「副島さんが誰よりも早かったですね。次はオバマだ、と決め打ちしましたからね」と、褒めてくれた。


私にとって評論家業(言論人)は、学者と違って、これからの近未来を予測しなければいけない。

 

「これから世界はどうなる。その次はこうなる。そのとき日本はこうなる」という冷酷な予想、予言(占い)までもやらなければいけない、と確信している。


私はこのように自分が言論予言者業をやり、予言をこれまでにたくさん当ててきた。その実績を誇りに思っている。今度も当ててみせる。

 

それでも私の「次はトランプだ」、「そしてアメリカはこうなる。世界はこうなる」が果して当たるか否かは、この本の読者になってくれる皆さんが冷静に判断する。


2016年6月 副島隆彦

 

=====

 

トランプ大統領とアメリカの真実 目次


はじめに
              1


1 トランプ大統領の誕生

トランプが次の大統領に決まった    18

トランプがキッシンジャー宅を訪問したことの重大さ              18

キッシンジャーは今も超大物である              28

〝ダビデ大王〟に捨てられたヒラリー           32

トランプの凄さとアメリカ国民の熱狂           34

「私は低学歴の人たちが好きだ」発言           34

ヒラリーのものまねでアメリカ国民の空気が変わった              35

トランプは「落ちこぼれの真実」を知っている           37

リバータリアニズムの3つの原理    39


2 トランプ旋風とアメリカ大統領選の行方


泡沫候補トランプは、なぜ指名を獲得できたのか
       44

トランプ現象の始まり       44

スーパーチューズデー(3月1日)からの快進撃            49

トランプ陣営は「非エリート集団」              54

叩かれても人気が衰えないトランプ              56

ポピュリズムの嵐が吹き荒れる       59

本音をズバズバ言う正直なトランプ              61

アメリカ民衆の〝言葉狩り〟に対する反感    65

トランプを支持する共和党政治家たち           69

トランプの移民差別発言は、なぜ支持されたか           73

トランプを支持する高卒の白人たち              73

もうすぐ白人層はアメリカ全人口の半分を切る           77

ヒスパニックをもう受け入れたくないアメリカ国民    81

マルコ・ルビオの失速       83

共和党本部の抵抗              86

予定どおり勝ち上がったヒラリー    89

なぜ〝サンダース現象〟が起きたのか           89

ベンガジ事件を逃げ切ったヒラリー。しかし……       92

ヒラリー派が起こした宮廷革命       97

ヒラリーの側近フーマ・アベディン              100

ヒラリーは〝ロックフェラー家の嫁〟           103

もうトランプをつぶせない              108


3 ドナルド・トランプとは何者か


〝不動産王〟トランプの誕生
           114

トランプの資金はどれぐらいあるか              114

ドイツ系移民のトランプ    120

フェリックス・ロハティーンのニューヨーク再建       126

世界中に広がるトランプ・ブランド              129

ニューヨークとつながるフロリダ    130

〝カジノ王〟トランプの栄光と転落              134

アトランティックシティで大成功したトランプ           134

スティーブ・ウィンとの対立           136

映画『カジノ』と日本人ギャンブラー柏木昭男           142

カジノ、プロレス、裏社会とのつながり       146

1990年に最初の破産    149

トランプの盟友カール・アイカーン              151

トランプ一家が支える政界への進出              154

トランプの3人の妻           154

最初の妻イヴァーナとの離婚の泥仕合           157

娘イヴァンカがトランプの後継者    159

ニューヨーク正統派ユダヤ人社会をまとめるクシュナー家       160

1988年から大統領選への野心を見せる    164

2012年大統領選では、オバマの出生証明書問題を追及       166

ローリング・ストーンズに反撃したトランプ              167


4 アメリカのアイソレーショニストとポピュリストたち


トランプ大統領で日米同盟はどうなるか
       172

駐留米軍の撤退と日本の核保有を容認するトランプ    172

集団的自衛権の真実           180

米海兵隊はやがて沖縄からグアムへ移転する              183

日本は核武装をしてはいけない       186

駐留米軍経費と米国債       188

トランプ外交政策の基本はアイソレーショニズム       191

「アメリカ・ファースト!」という言葉の真の意味    191

チャールズ・リンドバーグの思想    198

ポピュリズム政治家トランプは、なぜ生まれたのか    204

ヒューイ・ロングと田中角栄           204

自由銀鋳造運動を唱道したウィリアム・ジェニングズ・ブライアン       209

アメリカのグローバリズムの始まり              213

ポピュリズムの嵐が荒れ狂うとき    215

反財閥を唱えたカフリン神父           218

KKKの思想の本質           219

白人保守層に支持されたジョージ・ウォーレス           223


5 リバータリアニズムとアメリカ政治思想


トランプを応援するアメリカ思想派閥
           228

アメリカの政治思想の見取り図──共和党7派と民主党4派    228

宗教右派を味方につけたトランプ    229

リバータリアニズム勢力とトランプ              234

アメリカの保守本流思想    236

ネオコンの正体はトロツカイト(トロツキー主義者)              239

リバータリアンたちが応援していた初期レーガン政権              241

今のネオコンは第3世代    244

強力な民主党ネオリベラル派           246

リバータリアン運動を乗り越えたトランプ    248

リバータリアンの資金源コーク兄弟              248

愛国右翼のジョン・バーチ協会       251

トランプとコーク兄弟の意地の張り合い       252

予備選で敗退したランド・ポール    254

2020年大統領選を狙うポール・ライアン              255

トランプに遅れてしまったリバータリアン運動           258


6 ヒラリーなら第3次世界大戦になる


サンダース現象から見えてくる大きな戦争
    262

〝大きな戦争〟への下層白人たちの危機感    262

女たちは息子や恋人が戦場に送られると感じている    265

米大統領選の裏側に貼りつく真実    266

アメリカと中東問題の闇    268

軍人たちはネオコンが大嫌い           268

IS(イスラム国)にどう立ち向かうか       270

ヒラリーが大統領になったら           274

トランプ大統領はフォートノックス基地に乗り込む    274

アメリカが抱える大借金    277

戦争を起こして帳簿を焼き尽くす    279

おわりに              281

トランプ大統領選挙日々の記録   110

ドナルド・トランプの人生の軌跡    284

 

=====

 

おわりに


果して私の予測(予言)どおりにトランプが勝って、トランプ米新大統領が来年誕生するか。


これは私にとっても賭けである。

 

思い出せば、私はこれまでに20ぐらいの言論の賭けをやってきた。あまり外れたとは思わない。今度も当ててみせる。
 

私は自分のドナルド・トランプ本を書き上げたが、トランプについて、1つだけ気になることがある。それは何か。

 

私がトランプの演説とテレビ・インタヴューをインターネットを通して見ていて思うのだが。トランプの表情をじっと見ていると、彼が時々、ペロッと舌を出すことがある。いや、ペロッという感じで、自分の干いた唇を舐める感じで舌を出す。


どうもあの感じには、何か一瞬いやな気になる。あのトランプのペロッと舌が出る感じは、トカゲかヘビか、ワニの舌の感じだ。

 

私はこうやって何でも食べてしまうゾー。また獲物をペロリと食べちゃった、という感じである。

これは相当に気持ちの悪いものであって、私はトランプという希代の交渉ごとと駆け引きの天才で、アメリカ大統領にまで成り上がろうという人物の独特の仕草を映像で見ていてゾクッとした。

 

私はトランプが嫌いでない。好きである。私はアメリカ人のこの自力で這い上がった大実業家のドナルド・トランプという男と、遠く日本にいる自分が同時代人(コンテンポラリー・マン)として同じ時代を生きたことを嬉しく思う。

 

私は日本のトランプになりたかった。だが私にはあれだけの才能はない。私には自力で金持ちになる才能もなかった。

 

今やますます貧乏国になりつつある日本で、しょんぼりと生きていくしかない(コラ、トランプ。日本がこんなに貧乏なのはアメリカのせいもあるんだぞ)。


トランプが大統領になっている来年からあとも、私は日本にいて日本語で「私のトランプ大統領本」を次々と書いていけそうである。

 

しめしめである。


この本を書くと決めたのは、3月
22日であった。

 

それから、日本文芸社の水波康編集長とグラマラス・ヒッピーズの山根裕之氏にどれだけの迷惑をかけたことであったか。


「類似本、競争本に負けないだけの良い本が出来なかったら、私は怒り狂うからな」と訳のわからない怒鳴り声を何度、
おふたりに上げたことか。


ここまで来ると恥入るばかりだ。

 

その結果、神経を集中してかなり上等の本が出来たと自負している。記しておふたりに感謝します。


2016年6月 副島隆彦 

 

(終わり)
 

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