古村治彦です。
今回は、2019年1月15日に発売になります『あなたが「金持ちサラリーマン」になる方法』(副島隆彦著、知恵の実文庫[コスミック出版]、2019年1月)を皆様にご紹介いたします。
以下に前書き、目次、後書きを貼り付けます。参考にしていただき、是非手に取ってお読みくださいませ。よろしくお願いいたします。
(貼り付けはじめ)
はじめに──あなたがめざすべき「金持ちサラリーマン」とは?
本書を読むことで、あなたは「お金と人生」を直結させて考えるようになるだろう。
お金と人生を、それぞれ別のものと分けて考えていると、お金が自分から遠のいていく。お金を儲けることと、自分の人生そのものを遠回りさせずにまっすぐに結び合わせて考えるようにすれば、あなたも金持ちになれるのだ。こんな厳しい時代にはもう、あれこれの一切の気取りは捨てるべきだ。お金とはいいものなのだ。金儲けを罪悪視してはならない。
本書を読んでいただければわかるが、私は日本のサラリーマンがもっと金銭的に裕福になれる道を考えぬいた。「金持ちサラリーマン」とは、決して大[おお]金持ちになることはめざさないが、しかしお金に困らないほどの豊かな暮らしができ、十分な収入を得て、充実したサラリーマン生活を送れる人間のことだ。
日本人に一番欠けているものは何か。それは「金銭思想」だと私は考える。
10年前に、「リーマン・ショック」(2008年9月)があった。その前に「金融の自由化」が喧伝[けんでん]された。ところが、実際に起こったのは「金融の統制[とうせい]」であった。1998年には大[だい]銀行に軒並み公的資金が約1兆円ずつ投入されて、一時、国有銀行になってしまったことがある。このことに「おかしい」と声を発した専門家が果たして何人いたか。金融統制策は、アメリカの圧力だった。このことをテレビも新聞も一切書かなかった。
私には丸見えに見えていた。それは私の専門がアメリカ政治思想研究であり、また日米の政財官界に独自の情報源を持っているからだ。私は市場優先主義、経済法則優先主義に立ち、
「穏[おだ]やかな金銭思想」にもとづいた生き方をしてきたからである。
新聞やテレビには今日も金融・経済のさまざまな数字が並ぶ。しかし、あれらの統計数字を客観的に判断し、分析し、自分の資産形成に生かすことのできる人は少ない。日本の経済を担っているサラリーマン層が、金融アナリスト、経済学者の語るまったくあてにならない知識や情報を鵜呑みにして騙されてきた。私たちは日本経済を立て直す眼を養うどころか、自分のわずかばかりの財産さえも失おうとしている。すべては日本人の「金銭思想」の忘却と欠如に原因がある。
私がいう「金銭思想」とは、冷酷に金額で明示し、数字でものごとを考えることである。そこにはあいまいな表現は含まれない。夢や願望にすり変えない。すべてをお金についての数字で冷静に判断する人生態度が、「金銭(重視の)思想」である。あなたが金持ちになりたい、自分の人生を自分のために生き、やりたいことをやって生きたいと望むなら、まず「市場主義」と「金銭思想」を自分の頭にたたき込むことだ。それなしに、金持ちサラリーマンへの道はない。
くり返すが、この本を読むことで、お金と人生を直結させて考えることがわかるだろう。
今、日本のサラリーマンは、朝から晩まで滅私奉公[めっしほうこう]で会社と組織に縛られている。しかも、十分な報酬を得ているとはいいがたい。サラリーマンがどんなに頑張っても「金持ち」にはなれない。それどころか、ますます貧しくなる。しかし、あなたには自分の知恵と才覚で利益を上げ、その中から自分に見合った十分な報酬を受けとる権利がある。
そのためには、世の中にあふれる情報を選別[せんべつ]し、的確にその正体を見破る。真実は何か判断できる目を養う。自分で考える力を身につける。政府やマスコミ(メディア)のいうことに騙されない。自分の豊かな暮らしに向かって行動する力を身につけることだ。
十分な収入を得る手段は必ずある。それなりの十分な収入があれば、あなたは自分の思い通りの人生を切り拓[ひら]いていける。
副島隆彦
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あなたが「金持ちサラリーマン」になる方法 目次
はじめに──あなたがめざすべき「金持ちサラリーマン」とは? 3
序章 今、この本を私が書く理由
──「金持ちサラリーマン」になりなさい!
「金持ちサラリーマン」になるための一つのルール 18
あなたは「自分の値段」を知っているだろうか? 20
たとえばプロ野球で「格付け」を考えてみると? 24
「人間は決して平等ではない」という事実 27
あなたがめざすべき場所はたった一つ! 30
本当に能力のあるサラリーマンとは? 33
第1章 金持ちサラリーマンへの3つのステップ
STEP1 遅くとも6時には会社をあとにする
会社を〝あなたのお金を生み出す場所〟に変える方法 38
夜6時以降の仕事はあなたの評価を下げる 40
こんな上司を探せ!──あなたの居場所はそこにある 42
「和をもって貴しとする」は、できない人のいい訳だ! 44
「必要悪」──なぜ会社はこんな人材を欲しがるのか? 48
STEP2 「自分の値段」を知る
友人の新品のヴィトンのバッグをあなたはいくらで買う? 52
他人の評価は「自分が思っている10分の1」 56
売れなければタダと同じ──「処分価格」が「本当の値段」である 59
第2章 お金が増えていく人、減っていく人の習慣
「その価値は?」と問われて、数字で答える人、言葉で答える人 88
金持ちサラリーマンが大切にすべき「価値」とは何なのか? 90
2つの good ──ここあいまいにして金持ちにはなれない! 93
「いい人」といわれて内心ほくそ笑む貧乏サラリーマン 98
10億円の資産を譲り受けた2人の息子の話 100
こんな馬鹿げた「ギブ・アンド・テイク」に乗ってはならない 105
Column 金持ちをめざす人生のバランスシートを作ってみる 110
第3章 ポジティブ・シンキングだけでは、人生笑って暮らせない!
第一の鉄則──「騙されない人」になれ! 118
つねに「自分の意見とは逆のこと」を考えるくらいでちょうどいい 121
人生の大きな知恵──そんなに簡単に決断してはならない! 123
第二の鉄則──「負ける戦い」はしてはならない! 127
嫌な役員をこそ尊敬する──そんな側面も必要である 132
「この世に平等などありえない」という事実を受け入れろ 135
金持ちがますます金持ちになっていく世の中の仕組み 139
これまでも、これからも絶対平等主義などありえない 141
しかし、「金持ち」になる権利だけは平等である 143
Column 「浮き世」の人生を歩んでいくためのキーワード 146
第4章 金持ちサラリーマンのお金哲学
──なぜ日本人はお金を使うのが下手なのか?
あなたの今の生活水準はどのあたり? 150
小銭稼ぎをやるのではなく、もっと大きく考える習慣を! 153
金持ちほど、つねに「最悪の事態」を考えて行動する 156
貧乏サラリーマンに共通する「金銭思想」の欠如 159
貧乏サラリーマンvs新聞・マスコミ──信じるべきこと、疑うべきこと 164
Column 奥さんには給料を直接現金で手渡せ 169
Column 金持ちサラリーマンの〝ポジティブ・シンキング〟とは? 173
第5章 人生最大の目的は、金持ちサラリーマンになることである!
「金持ちサラリーマン」になる法則って、ある? 178
尊敬すべき理科系エンジニア、反省すべき文科系人間 181
金持ちサラリーマンになるための必要条件 186
教訓! 父親と同じことをやっていたら成功は見えてこない! 189
しずく垂れ理論──利益をもっとも多く得る人、やっとのことでわずかな利益にありつく人 196
組織の中でトップに近づくための掟──『ゴッドファーザー』の組織論 199
金持ちサラリーマンの生き方──組織で出世する人間に共通する特徴 202
人物評価に「△」はない! ──他人に甘い人間は自分にも甘くなる 206
あなた自身の「米びつ」を探し出し、掌握する方法 209
リスクをとれる人間だけがお金を稼げる 215
勝ち組のものの見方、考え方「コンヴァージョン・セオリー(収斂理論)」 217
サラリーマンにおける収益還元法とは? 222
Column マーフィーの法則について 229
Column 人生とは、おいしい食事をして、いい女(男)と寝るためにある 233
おわりに 236
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あとがき
私は、自分の読者層をもっと広げたいと強く思っていた。これまで私は、難しい政治評論集や、アメリカ政治思想研究、金融・経済もの、英語学習ものなどの、やや専門的な本ばかりを書いてきた。
だから、もっとじかに自分のサラリーマン生活のあり方や方向性で悩んでいる人たちに、何かアドバイスできるような人生論が書ければいいと思っていた。そこで私は「金持ちサラリーマンになるには」という書名[タイトル]を考えついた。
この、聞いたことがあるようで聞いたことのない、定義のはっきりしないこの「金持ちサラリーマン」という書名で、内容を組み立てるのに、私はかなり思い悩んだ。
「金持ちサラリーマンという人々がいるとしたら、それはどういう人のことか」
「金持ちサラリーマンと貧乏サラリーマンはどこが違うのか」
「それなら、どうすれば金持ちサラリーマンになれるのか」
「そもそも、大金持ちと金持ちサラリーマンはどこが違うのか」
私は書き進めていくうちに、ひとつの確信を持つに至った。
《そうか、金持ちサラリーマンというのは、決して金持ちではない。しかし、自分の時間や肉体や頭脳を、会社の中である程度自由に使うことが許され、楽しく仕事ができ、それが会社に利益を生み、そのことで十分な収入を保証される人間のことだ》
私自身は、30歳のときにサラリーマン生活に見切りをつけて、言論人、評論家への道を選んだ人間である。現在はサラリーマンではない私が、サラリーマンに対して偉そうに人生論を諭[さと]す資格があるのか。
だが、今の私の生活を振り返ってみると、私は自分の頭脳と文章力を駆使して文章を書き、自分の研究の成果として本を出版している。それが読者に支持され、本の売り上げでそれなりの収入になっている。こう考えると、私自身がこの金持ちサラリーマンの定義に限りなく近い生き方をしていることに気づいた。
私は、人生の一番苦しかった人生の20代に、金融の世界(銀行員)で、冷酷な数字の処理と分析力がものをいう現場で、いろいろ壁にぶち当たった経験から、多くのことを学んだ。だから、今は金融・経済ものとビジネス書も書いている。この本は、金持ちサラリーマンをめざす人々にとっての大きな指針となるはずである。
2018年12月 副島隆彦
(貼り付け終わり)
(終わり)
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