古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:秀和システム

 古村治彦です。

 今回は久保修著、副島隆彦監修『プロが厳選する 世界大恐慌が来ても絶対大丈夫な株200銘柄』(秀和システム)をご紹介します。発売日は2023年7月11日です。
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プロが厳選する 世界大恐慌が来ても絶対大丈夫な株200銘柄

久保修氏は私と同様に、副島隆彦先生の弟子で、現在、外資系の運用会社にて日本株の運用にあたっています。本作は久保氏の渾身のデビュー作です。副島先生の推薦文、目次、あとがきを以下に掲載します。参考にして、是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

推薦文 副島隆彦

 本書、『プロが厳選する 世界大恐慌が来ても絶対大丈夫な株 200銘柄』は、私の弟子である久保修君(仮名)が、気合を入れて書いたものである。

 彼は現役の歴戦のファンド・マネージャーであり、何百億円も顧客たちから資金を預かり、日本株で利益を出して来た。大損をしたこともあると言う。そして彼なりの血尿を出すほどの苦闘の末に、結論に到達した。それはウォーレン・バフェットが教えるバリュー投資(割安株を、半値で買って長く持つこと)であった。バリュー投資こそは投資の極意(ごくい)である、と彼は知った。

 そんな子供じみた、株の投資家なら誰でも知っていることを言うな、と読者は笑うだろう。しかしプロのファンド・マネージャーとして、高級な高等数学まで駆使して、実践で相場を

張って来た者であるが故に、この結論に達したのである。

この本に挙がっている日本株200株は、全て、優れた実績と、頑丈な経営実体を持つ、まさしく「大恐慌でも戦争でも、何が起きても大丈夫な株たち」である。経営陣がしっかりしていて技術力もあり資金(内部留保)もしっかりと持っている。

 この本に書店で出会って、持(も)ち前(まえ)のその鋭い嗅覚(きゅうかく)で、この本に載っている株たちを一覧しただけで「これは本物だ」とすぐに感づく人たちは、本当のプロ並みの株式投資家である。

 こんな厳しい時代に、それでも株の売り買いで儲(もう)けを出している人たちがいる。彼らは、変な騙(だま)しには乗せられない。騙されたら自分の〝虎の子〟の資産を失う。身を切られる思いである。投資は、やっぱり博奕(ばくち)である。どんなに気取って健全な資産の運用とか言ってみてもギャンブルである。不確実( uncertainty [アンサーティンティ])である先のこと(近[きん]未来)にサイコロを振って、己(おの)れの才覚で厳しく勝ち残らなければ済まない。敗残者は、自分の知恵と用心が足りなかった、と去ってゆくしかない。

 真剣勝負で、自分の身銭(みぜに)を賭ける者たちにウソは通用しない。全ての勝負は、勝つか負けるか、の丁(ちょう)(偶数)か半(はん)(奇数)かのどちらかで決まる。中途半端はない。あたりか外れ、のどっちかだ。

「儲(もう)ける」という言葉は、不思議な気がするが、「信じる(偏[へん])に者(もの)」と書く。

 自分が「これは本物だ。ウソはない」と、心底(しんそこ)信じて惚(ほ)れ込んで買う株こそは、自分の宝物だ。

  著者の久保修君は、早稲田大学大学院のファイナンス研究科を出た秀才だ。彼が言うには、「金融エリートたちは高級な金融理論(ファイナンシャル・セオリー)を学び、それに従って投資を行いました。そして皆、大失敗しました。客に大損をさせました。彼らは理路整然(りろせいぜん)と間違ったのです」と。

 久保君自身も、血の小便を垂らしながら苦闘の末に、長期投資を旨(むね)とするバリュー投資こそ高いリターン(利益)を上げられる、と悟った。人間、痛い目に遭(あ)わないと成長しない。

 株式投資(ここもやっぱり博奕[ばくち]の世界だ)もまた、厳しい人生の修行の場なのである。

2023年6月10日

副島隆彦

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『プロが厳選する 世界大恐慌が来ても絶対大丈夫な株200銘柄』目次

推薦文(副島隆彦) 1

序 章 大動乱の時代の絶対賢い株式投資 11

バリュー投資とは何か 12

米ドル中心の体制から、ロシアによる実物経済圏の構築へ 15

機能不全に陥りつつあるペトロダラー体制 16

「日本の借金は内国債だから財政破綻しない」論は極めて危険 21

ウクライナ戦争の帰結としての実物経済の台頭、ペトロダラー体制の崩壊 27

金と天然ガスに裏付けられたルーブルがドルより遥かに安全 34

ドル覇権は自壊する 39

本書の構成 47

第1章 インフラ・経済正常化関連30銘柄 51

2章 暴落したら買いたい76銘柄 73

第3章 軍需関連19銘柄 125

第4章 産業廃棄物、都市鉱山、鉱物資源37 銘柄 141

第5章 時価総額は小さいが、成長が見込まれる38銘柄 167

あとがき 195

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あとがき 久保修

 2023年に入り、日本株市場は活況を呈している。4月、5月と大量の外人買いにより、東証株価指数(TOPIX)は33年ぶりの高値を付けた(5月23日)。これはご祝儀(しゅうぎ)相場だ。日本にNATO(北大西洋条約機構)の事務所を置くことが決まり、西側陣営の一員として逃げられないようにしたことへのご祝儀だ。

 ただし、この間、為替は円安に振れている。4月5日の1ドル131円台から5月26

日には140円台まで、この2ヵ月で、約9円の円安になっている。「株式市場の外人買い」を「はるかに上回る円売りドル買い」があった、ということだ。G7で日本に来たバイデンが、日本から10兆円、20兆円のお金をむしり取ったのではないか。そうでなければ、「大量の外人買いが入ったのになぜか円安になった」ということの辻褄(つじつま)が合わない。

 債務上限問題という「お金の話」で七転八倒(しちてんばっとう)しているバイデンが、わざわざ日本に来たのは、日本から金をむしり取って、お金の話を何とかしようとしたためだ、と考えれば辻褄が合う。日本は今でもアメリカの属国であり、都合のいいATMのような役回りをずっとやらされている。

 この30年間、日本は全く成長していない。増えたのは借金だけだ。それでいて少子高齢化により日本の就労人口は減っている。だから、これから日本は大増税国家になる。

 このような成長のない日本で、それでも資産を守り、増やそうとするならば、業績が拡大

している企業の株に投資するしかない。日本に本社があり、日本の株式市場に上場している

企業の中には、本書で紹介したように、着実に利益を出している企業がたくさんある。バブ

ル崩壊後の30年間を、国に頼らず、自力で生き残ってきた企業だ。自分に経営の才や商売の才がなくても、親から受け継いだお金がある人は、これらの企業の株に投資して、株価が上昇することに賭けたらよい。

 株式は企業の所有分であり、実物だ。これからの動乱の時代、株式市場はものすごく乱高

下するだろうが、企業は株式市場の乱高下とは無関係に、生き残りを賭けて事業活動に邁進(まいしん)する。だから、株式市場の変動に一喜一憂せず、動乱の時代でも生き残る企業に投資して、5年でも10年でも保有しておく。動乱の時代が終わり、新たな時代が来た時に、生き残った企業の株価は、「5年、10年、保有してよかった」と思えるくらい、上昇していることだろう。

 本書は、師匠である副島隆彦先生の叱咤(しった)激励と、秀和システムの小笠原豊樹編集長のアドバイスにより、何とか出来上がった。お二人がいなければ、一介の相場師に出版の機会など与えられるはずがない。副島先生、小笠原編集長、どうもありがとうございます。

2023年6月

久保修

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。


 2023年4月9日に副島隆彦の学問道場主催の定例会を開催し、インターネット動画配信も開始しました。その関係で3月、4月にこのブログを更新することができませんでした。お詫びいたします。少しずつブログを再開してまいりたいと存じます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 4月27日に根尾知史著『大恐慌と戦争に備えて 個人資産の半分を外国に逃がす準備を!』(秀和システム)が発売になります。根尾氏にとって2冊目の単著です。

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大恐慌と戦争に備えて 個人資産の半分を外国に逃がす準備を!

  以下に副島隆彦先生による推薦文、はじめに、目次、あとがきを貼り付ける。是非参考にしていただいて、手に取ってお読みください。

 

(貼り付けはじめ)

推薦文 副島隆彦 

 いよいよ世界が、アメリカ発の大恐慌に突入しそうである。

3月10日に起きたカリフォルニア州のシリコン・ヴァレー・バンク(SVB)の破

綻(コラプス)で、世界が騒(ざわ)ついた。ヨーロッパに波及して、クレディ・スイス銀行が破綻しそうになった。これらの銀行の連鎖倒産の危機は一旦は、終息した。各国政府が公的資金(税金)を投入して救済したからだ。だが、この事態の鎮静は、数ヶ月しか保(も)たない。

ニューヨーク発の金融市場の崩壊が迫っている。このことは、金融、経済の動きに関心の

ある人ならば、十分に察知していることである。 

ウクライナ戦争も丸一年を越した。まだまだ戦闘は続く。たくさんの兵士、軍人が死ぬ。

だが、その一方で一時的な停戦(シース・ファイア)の交渉の途(みち)が開かれた。中国が仲裁(ミーディエイション)することになる。

この度、私の弟子、根尾知史君が、本書『大恐慌と戦争に備えて 個人資産の半分を外国に逃がす準備を!』を上梓(じょうし)した。迫り来る金融恐慌と戦争の危機から逃れるために、ある程度の資産家(金持ち)だったら、自分の金融資産を海外に逃がすことを本気で考えるだろう。そのための対策と情報がこの本にたくさん書かれている。

 金持ちは、何よりも自分と家族の命を守ることを考える。そのために、外国に高層住宅(タワー・レジデンス)を一戸確保しておくべきだ。いざとなって、外国に避難してもホテル住まいを何ヶ月も続けることはできない。だから外国に自分の住居を一つ確保しておくことは、今や富裕層の必須の知恵である。

大恐慌が起き、核戦争の危険が迫るとして、世界中で一体どこが一番安全か。自然災害(大地震)の可能性も否定できない。

どこが安全で安心できるか。それは東南アジアである。ここには核兵器は飛んで来ない。東南アジア地域(リージョン)は大国たちの激しい世界覇権(はけん)争いから外(はず)れているからである。

 これらの観点からも、この本の情報価値はきわめて高い。購入をお薦めする。

2023年3月17日

副島隆彦

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はじめに 根尾知史

 これから「大増税(だいぞうぜい)」の嵐(あらし)が襲(おそ)いかかってくる。この本を手に取ったあなたに、日本で資産を保有するすべての人たちに、私はいま、はっきりと「警告(けいこく)」する。

国家は、日本政府は、あなたたちを守ってくれない。日本の資産家と経営者の資産をすべて調べ上げている。最後のびた一文まで残らず、どこまでもがむしゃらに召し上げる。資産家であれば、皆、ひしひしと感じているはずだ。

政府は「召し上げる」のである。「国家のために、社会の福祉のために、正しい納税をしましょう」ではない。もうそのような次元ではない。国民の収入や資産は、国家の官僚、政府のお役人たちにとっての「収入源」である。だから「税収」は「売上げ」だ。これだけはゆるがない真実だ。まさに「年貢」のことなのである。

国家は、あなたを助けてくれない。それどころか、政府は、あなたたちの資産からどれだけ「税金」を取り上げられるか、ということしか考えていない。国民の資産を使って「国家」や「政府」そのものを守る。「国民」を守るのではない。「国家体制」を守るのである。

いま話題の「防衛費の倍増」の財源も、支払うのは私たち国民である。「税金」であれ長期の「国債」(国の借金)であれ、よくよく考えれば同じことだ。

 もしあなたが、今、「金(きん)」(ゴールドバー)を保有しているとしよう。ただそれだけで、政府から税金を取られることは、まだない。しかし、あなたは、金(きん)を買うときに納税の支払調書を提出させられる。あなたが不動産を保有していると、それだけで「固定資産税」を取られる。金も不動産も相続したときには、売って利益が出たわけでもないのに、そのときの時価で「相続税」を払わされる。誰もがこれで苦しむ。現金(キャッシュ)がないから借金をするか、せっかく引き継いだ資産を売り払って、税金を払わされる。

 あなたが生きているだけで、「都民税」や「県民税」「市民税」などの「住民税」を取られている。それから、「社会保険税(料)」も、生涯とられ続ける。いったい政府は「何重課税」したら気が済むのか。

 政府の役人、官僚たちは、あなたたち資産家の「収入」と「資産」に、寄生(きせい)している。国家予算のおよそ3分の1は、官僚、公務員、政治家その他、あらゆる公務に就く政府職員たちの給料だ。自分たちでは、何も生産することができない。「お金」を創

り出す(クリエイト)ことができる、というのはウソである。

 だから本当は、政府は、ムダなことはいっさいやめるべきだ。「必要最低限」の仕事だけをするべきである。これを「夜警(やけい)国家」という。

 国家の役割は、国民の安全を守るガードマン、夜間警備員(夜警)くらい目立たないもの

でいい。国の治安(ちあん)を維持する最低限度の仕事だけでいい。国民生活の安全と社会の治安を守ることだけが仕事である。それ以外のことに、無駄に「税金」を使うな。官僚や公務員たちは、過剰なサービスを増やすな。

 これが本当の「アメリカ建国の思想」である。この政治思想を「リバータリアニズム」( Libertarianism )と言う。アメリカ人というのは、本来、政府が巨大化し、巨大な福祉国家、巨大な軍事国家になって、そのために「重税国家」や「巨大借金国家」になることに徹底して抵抗する。これで、イギリスの植民地というくびきから脱出した。近代デモクラシーの独立共和政国家を建国した。

●大動乱は日本にも及ぶ

 しかし現在、アメリカのドルを中心とする「米ドル基軸通貨体制」は、世界からの信頼を急速に失いつつある。アメリカの世界覇権(はけん)が、目に見えて崩壊し始めている。これが今、私たちの目の前で本当に起きている。このことを、この本の後半部分で書いた。これからあと数年で、「米ドル」が中心だった世界の金融システムが大転換を起こす。この3月10日に、アメリカで16番目(全4178行[こう])のシリコンバレーバンクが「取り付け騒ぎ」を起こして倒産した。これが「終わりの始まり」だ。

 だから、西側先進諸国のエリート権力者たちは「グレート・リセット」という言葉を使うようになった。そのために、「第3次世界大戦」も辞さない。「ウクライナ戦争」と、これから「台湾」で仕組まれる軍事衝突である。それを、アメリカが仕掛ける。いまもアメリカが「軍資金」と「軍備」(武器、兵器、傭兵[ようへい])をウクライナに供給し続けている。だから、ウクライナ戦争はいつまでも終わらない。停戦交渉すらできない。

 さらに火に油を注(そそ)いでいるのはアメリカ政府である。アメリカは狂い始めている。

 だから、インドも中国も、ブラジルも南アフリカも新興大国の「ブリックス」(BRICS5ヶ国)もみな、ロシアに味方する。サウジアラビアやイラン、トルコなど中東の資源国も、東欧や中央アジア、東南アジア、南米の新興諸国も、どんどんまとまってロシアを支援している。

 「戦争」が始まると、「生活」の破壊と「人命」の犠牲が始まる。「資産」が奪われるどころではない。政府は、物理的な人間の「身体」や家や街や都市まで、私たちの「生活環境」そのものを奪い取る。

 「戦争」をするのは「国家」である。しかしその遂行(すいこう)資金は、私たち国民の資産である。そして、戦うのも、私たち国民である。政府は、「人命」までも、私たちから奪(うば)い取る。これが「戦争」である。

 あなた自身にも、あなたの子供にも、あなたの孫たちにも、「徴兵令(ドラフト)」は必ず届く。自衛隊だけが戦って、私たち日本国民を守ってくれる、のではない。あなたとあなたの子供たちと孫たちが自衛隊と一緒に、「国民兵」の1人になる。

 すでにウクライナでは、18歳から60歳までの、すべての男性ウクライナ国民に「徴兵令(ドラフト)」が届いている。しかもこれを決めたのは、昨年2022年2月24日の「開戦」の日である。ゼレンスキーがこの総動員令に署名した。

 だから、これを逃れようとして、大量のウクライナ人がウクライナから出国しようとした。スーツケースのなかに隠れたり、女装までした者もいた。しかし、すべて捕まって、家族と引き離され、ウクライナ国内に連れ戻された。そのまま、軍事訓練に送り込まれた。

 だから私たちは、甘い考えで、テレビやインターネットの、「反ロシア」の偏(かた)よったニューズ報道ばかりを見て鵜呑(うの)みにしてはいけない。日本から8000キロも離れた地球の裏側の遠い国の戦争ではない。次は日本が、同じ目に遭(あ)う。

 日本は、アメリカと中国の大きな対立の間(あいだ)に位置している。アメリカと中国が台湾をめぐって戦争を始める。そのときに必ず巻き込まれる。ウクライナ人と同じように武器と軍資金だけ渡されて、アメリカの代わりに、中国と戦争をさせられる。

 どうして、アメリカや政府のために、私たち国民が犠牲にならねばならないのか。もっとじっくりと、私たち日本人は熟考するべきである。

●地球上で最も安全な東南アジア

だからこれは、私からの「緊急提言」である。東南アジアの国々は、「いまの地球上で最も安全で平和な地域(リージョン)」である。東南アジアは、世界で唯一、どこからも核ミサイルが飛んで来ない。大国同士の戦争に巻き込まれない。それが「東南アジア」なのである。戦争による世界的な大破壊から、最も遠く離れているのが、「東南アジア」の国々なのである。

 東南アジアは、中国ともアメリカとも、両方を天秤にかけながら、適度に距離を保ちながら上手(じょうず)に付き合っている。欧米西側が遂行(すいこう)するウクライナ戦争にも深く関わっていない。

 東南アジアは、このきな臭い世界情勢のなかでも、特別に平和である。私は、昨年2022年6月に、コロナ規制が緩和されてから初めて、タイの首都バンコクへ渡航した。そのあと、本年の3月までに、タイとシンガポールそして香港へ、すでに合計で9回、訪問した。

だから私は、コロナ明けの、今の最新の東南アジアの現地の空気を、身体で体感している。

 東南アジアの国々は、政治的にも経済的にも、今とてもしっかりとまとまっている。アメリカとロシアの戦争である「ウクライナ戦争」にも振り回されていない。東南アジアの国々は、いまの地球規模の動乱のなかでも、平和に団結している。

 日本や欧米の西側先進国は、「コロナ給付金」のバラまきと資源の高騰(こうとう)で「超インフレ」を起こしている。経済がどんどん衰退している。東南アジアの国々は、そのなかでも経済成長を続けている。地球上でも、稀有(けう)な場所になっている。

 日本人はまだ、東南アジアの「知られざる実力」に、気づいていない。東南アジアには、大量の天然資源が眠っている。食料資源の生産力も世界トップレベルである。経済成長を続ける7億人もの人口がいる。何よりも、日本人にとって最も重要なことは、東南アジアの

国々は、根本的に「親日(プロウ・ジャパン)」である。これは大切な事実である。日本人は、アジアの人たちから尊敬されているのである。日本人が知らないだけだ。

 タイとマレーシアは、あと5年で「先進国」になる。シンガポールという特殊な都市国家を除いて、東南アジアで初めてである。もうすでに、タイの首都バンコクなど大都市では、ホワイトカラーのビジネスマンとして働くタイ人の給料は、日本人とほぼ同じレベルにある。

 タイの先にはベトナムがある。マレーシアもある。ベトナムの対岸には、フィリピンがある。さらに、マレー半島の先端には、すでに2007年に経済レベルで日本を追い抜いたシンガポールがある。

 そこからさらに、マラッカ海峡を越えてインドネシアまで続いている。さらにその先はオーストラリアであり、その先が、欧米白人の最後の「理想郷(ユートピア)」と話題のニュージーランドがある。

 タイやベトナム、フィリピン、インドネシアは「農業の国」である。そして、マレーシアとインドネシア、そしてフィリピンは「資源国」でもある。自国で天然ガスや石油、その他の重要な天然資源を産出する。

  ウクライナ戦争によって、エネルギーと食料の価格が急騰(きゅうとう)した。「燃料危機」と「食糧危機」が、同時に世界で引き起こされている。ヨーロッパやイギリスでは、電気やガス料金が数倍になって、ヨーロッパ人たちは、あっぷあっぷしている。

 日本でも、あらゆる業界の製造現場が、原材料費と燃料・光熱費の急騰で激しく圧迫されている。

 マレーシアの自国内では、ガソリン代は、今でも日本の半額である。

 タイではタイ米(ジャスミンライス)が、品質改良されてとてもおいしくなっている。1990年代に日本人が食べさせられた、あの「臭いタイ米」のイメージを、改めるべきである。

 それから、マレーシアの天然ガスは、2011年の東日本大震災で、日本中のすべての原発が一斉に停止されてから、輸入され続けている。日本国内の火力発電のためである。日本のマレーシアからの天然ガスの輸入量は875万トンで、オーストラリアに次いで2位、全体の14パーセントを占める(2021年)。日本の発電の大きな部分が、マレーシアからの天然ガスでまかなわれている。

 さらに、東南アジアの国々には、中国から流れ出る開発資金や技術、情報がどんどん注がれている。この事実も、これからの世界情勢を乗り切るうえで、非常に重要だ。

 東南アジア諸国は、今まさに、インドネシアを先頭に、中国を中心とする新しい世界の経済グループである「新G8」のメンバーに組み込まれている。

「新G8(ニュージーエイト)」とは、ブラジル、ロシア、インド、中国、というブリックス(BRICS)のなかの4大国。それから、東南アジア最大の経済力(GDP)を誇るインドネシア。中東で最もGDPが大きいイラン、それからトルコ。そして、中南米で着実に成長を続ける人口1億2600万人の経済大国メキシコである。「新興の経済大国8ヶ国」のことである。

 これらの国々は、購買力平価(PPP)で計算し直した実質の0 0 0 「GDP」(国内総生産、グロス・ドメスティック・プロダクト)で、すでに欧米諸国を抜いている。本当である。驚くべきことだが、これは事実(ファクト)だ。欧米や日本のメディアは、恥ずかしくて、嫌がって、取り上げない。

 しかしこれは、私たち日本にとって、とても重要な事態である。

●資産の半分を東南アジアに移す

 だからいまこそ、「東南アジア」へ、あなたの資産の半分を移すべきである。日本から一番近くて、資源が豊富で、平和で安全である。世界の戦争にも巻き込まれない。東南アジアの国々は、いまのこの世界的な大不況のなかでも、着実に、経済成長を続けている。「健全な成長インフレ」が続いている。

 それから、タイとマレーシアには地震がない。原発もない。台風も来ない。この2国にと

って、とても重要な利点だ。

 あなた自身とあなたの家族も、日本で何かあったら、さっと移れるようにしておくべきで

ある。「戦争」が始まったら、国家は容赦(ようしゃ)しない。東南アジアにすぐ家族で逃げられるように、「準備」だけはしっかりとしておくべきだ。

 日本国籍まで捨てなくてもいい。日本のパスポートは素晴らしい。しかし、外国でしばらく過ごせるように、海外に不動産を1軒、確保しておくべきである。購入してもいい。そうすると、他人に貸すことで家賃も入る。あるいは、「サービスアパートメント」といって、長期滞在用の上質のコンドミニアムが、タイやマレーシアの大都市にはたくさんある。家具や家電から食器まで揃っている。週2~3回の掃除とタオル、シーツの交換もしてくれる。着替えだけを持っていけば、数週間でも数ヶ月でも、そこで暮らせる。

 今すぐ逃げなくてもいい。しかしいつでも逃げられる「下調べ」と「備え」をしておく、

ということである。万が一に備えて、自分ができる限りの準備をするということだ。

 私たちは、政府に頼り、政府に依存するように洗脳0 0 され続けている。誘導されているのだ。そろそろ自覚するべきである。

 もうこれからは、政府の「補助」を当てにしない。どうせ私たちの「税金」である。政府にたかるような生き方は、間違いである。

 私は、前作に続いて、同じスローガンを繰り返す。自分のできる限りで、どんどん「資産保全」のために動き続けるべきである。

「戦争」と「大恐慌」という歴史的な「世界動乱」が、今、私たちの目の前で同時に起きている。だから、日本政府による国民の「個人資産」への強奪は、すでに始まっている。これからさらにエスカレートする。私たちの人生に、直接に降りかかる。急いで備えるべきである。

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『大恐慌と戦争に備えて 個人資産の半分を外国に逃がす準備を!』 目次 

推薦文(副島隆彦) 1

はじめに 5

大動乱は日本にも及ぶ 7

地球上で最も安全な東南アジア 10

資産の半分を東南アジアへ移す 14

第1部 東南アジアで資産を保全する 23

〝危機〟が起きたら東南アジアに避難する 24

東南アジアの国々には相続税がない 29

東南アジアには食糧と天然資源がある 31

〝コロナ明け〟初めてのタイ。スワンナプーム国際空港は活気にあふれていた! 38

平和で安全だからこそ、東南アジアには健全な経済成長がある 44

「戦争」や「金融危機」の時代に大切な〝一時避難〟 48

「プライベート・バンク」と「プライベート・バンキング」は同じではない 52

銀行口座は香港やタイで開設すればいい 54

コロナの「陰性証明書」とワクチンの「接種証明書」 58

タイ人の給与は、ついに日本人を抜いた 62

タイやマレーシアの大都市のオアシスで「リゾート休暇」のような避難生活 66

ブリックス・ペイの衝撃 70

タイでビザ取得するための最新情報 83

日本にいながら海外でゴールドバーを購入し、海外で保管する 89

海外でも「出口戦略」(エグジットストラテジー)が重要 93

「英文認証済みコピー」は必要か 99

「国際運転免許証」だけが、外国で通用する日本政府の公文書だ 106

子供や孫に「引き継ぐ」ときの注意点 108

香港へ外国人もついに入国できるようになった! 109

HSBCの「インターネット・バンキング」の画面とログインの手順がまた……変わった 115

シンガポールの最新の現地情報 126

高級品貸金庫の利用 ~「高級ワイン」という実物資産で保全 130

シンガポールは、中国本土から移住してくる超・富裕層の中国人であふれている 132

シンガポール高級品貸金庫のスイス人社長から聞いた、シンガポール在住の世界の「超」資産家たちの実情 135

香港やシンガポールだけでなく、タイやマレーシアにも〝プランB〟としての「セカンド口座」を開設するべき 143

目的が漠然としたまま、海外へ資産を逃がしてはいけない 146

東南アジアで〝ゆったりと〟避難生活をしたいなら、タイの長期滞在ビザがベスト 149

マレーシアの「長期滞在ビザ」の現状 153

インドネシアはBRICS(ブリックス)への加盟を目指す 157

HSBCは、イギリスから中国・アジア部門を切り離す? 167

石油の取り引きは、「米ドル」決済から「人民元」決済へ 170

もし東京都内や地方都市が、震災や火山の噴火、ミサイルの着弾、テロ、戦争で「火の海」になったら 184

第2部 迫り来る世界大恐慌 193

今、金(きん)を売ってはいけない 194

現代版「預金封鎖」はどう起きるか 201

やがて国内で金(きん)を売っても、もう消費税は戻らない。逆に消費税を取られる! 210

銀行の貸金庫は利用しない。民間の貸金庫を利用するときの注意点 217

あなたの「資産情報」はすべて、ビッグデータとして国が把握している 221

新札切り替え・預金封鎖までの道程 228

日本国内の銀行から現金を引き出すときに注意するべきこと 230

政府が懸命に推奨(すいしょう)するニーサ(NISA)に騙されるな 233

「ドルコスト平均法」は本当に有効なのか? 242

燃料代の値上がり分まで「国債」で補助するのか? 246

アリババの創業者ジャック・マーも、日本で「海外資産保全」をやっている 250

徴税と食料配給のための「マイナンバーカード」 256 

あとがき 265

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あとがき 根尾知史

 私はこの3月、ついに香港へ降り立った。3年2ヶ月ぶりであった。長い「コロナ規制」が、やっと明けた。なんと香港はすでに、本土の中国人や外国人観光客であふれていた。荒

廃(こうはい)して閑散(かんさん)とした、香港のようすを想像していたので、私は本当に驚(おどろ)いた。

 香港市内をずっと見て回ったが、どこも大勢の人で、すっかりコロナ前の混雑とあの騒がしさに戻っていた。

 香港に入国するために、もう「隔離期間」も「直前のPCR検査」も、「ワクチン接種証明」の提示も、必要がなくなった。マスクも着けなくていい。規制はゼロである。

 しかしこれは、今回、現地へ入って初めて分かった。いまでも日本で手に入る情報には、香港へ入国するためには「直前の48時間以内に、PCR検査を受けた陰性証明の提示が必要」と書かれている。これは間違いである。

 もう香港入国のために事前のPCR検査も受けなくていい。香港人の友人が、「その規制はついこのあいだ撤廃されたよ」と教えてくれた。やはり、自分で現地へ足を運ばなければいけないのである。

 それでもまだ、私たち日本人は、日本へ帰国するためのPCR検査を、香港の現地で受け

る必要が残っている。ワクチンを3回以上接種している人はもういらない。香港のPCR検査は、現地にあるクリニックで唾液(だえき)検査で簡単にできる。これはもうすぐ、要(い)らなくなる。

 こうしていよいよ、香港へ自由に行けるようになった。日本の資産家は、いまから急いで資金を携(たずさ)えて外国へ向かうべきだ。 

 親しくしている香港の銀行員が、この日、中国人の客が、アメリカの銀行口座から一気に5000万ドル(いまのレートで約66億円)を香港の口座へ戻したよ、と驚きながら教えてくれた。

 これはもちろん、たったひとりの中国人の資産家の話である。つまり、これは「氷山の一角」である。今まさに、アメリカから香港への資金引き揚(あ)げが、莫大な規模で起きているということだ。もちろん大手メディアは報道しない。

 中国人ばかりではない。世界の非・欧米西側諸国の資産家たちも、ものすごい額でアメリカから資産を引き上げている。アメリカの銀行は、資金流出への対応で、戦々恐々(せんせんきょうきょう)の緊急事態 の真っただ中にあるのだ。

 だから香港は、元気なのである。欧米が仕組む「ウクライナ戦争」とアメリカ発の「金融危機」から逃(のが)れて、世界の資産家のお金がどんどん集まっている。とくに「新興国」と「資源国」の資産家たちが、アメリカとスイスから預金を急いでアジアへ移している。香港やシンガポール、タイ、マレーシアなどの東南アジアの国々に、かなりの勢いで流れ込んできている。

 この流れは、昨年、2022年の後半にまず、東南アジアで最初に始まっていた。私は、昨年の6月から何度もタイやシンガポールを訪れるうちに、このことを実感した。だから、「非・欧米諸国」である東南アジアの国々も、そのほかの世界の「新興諸国」も、今年に入ってますます元気なのである。

 タイ人もマレーシア人も東南アジアの人びとは、まだ明るく安定した気持ちで、経済成長を続けている。彼らアジアの人たちは、コロナからの回復と経済の復興、さらなる成長を目指して前向きである。

 何とか日本人に、この東南アジアの現実を見てもらいたい。私は、切に願っている。日本を出て、元気なアジアから日本を見ると、日本に足りないものが何か、気がつく。

 まず日本人はマスクを外して、元気に輝く、弾(はじ)けるような笑顔を、みんなで取り戻すべきだ。

 今年、2023年から、私たち日本人は、アジアの新興諸国から前向きなエネルギーを受け入れて、一緒に良い方向へ向かう「転換」を始めるべきだ。

「戦争」と「金融操作」ばかりに明け暮れる西側、欧米英諸国ではなく、アジアの国々と歩調を合わせて、いまのこのコロナで疲弊した社会から復活して行くべきである。

 いまの世界は「ブロック化」し始めた、と言われる。しかし、本当の正確な世界の実態は「ブロック化」ではない。冷戦時代の「西側vs東側」の対立でもない。もっと素朴で、しかし人類の歴史の根源にかかわる「欧米西洋白人」と「非・欧米白人」との、大きな対立である。

 新興国の国民たちは、みな以下のように考え始めている。

「アメリカは危ない。何をしでかすか分からない。私たちのことなど考えていない。世界の安全や平和、国際経済の安定など、もう気にも留めていない。アメリカ政府の権力者たちは、生き残りのために、ほかの国を犠牲にすることを平気でやる。もうこれ以上、アメリカの悪だくみに巻き込まれるな。私たちは大きく団結するべきだ。サウジとイランのようにお互いいがみ合っている場合ではない。彼らもすぐに手を結(むす)んだ。私たち新興国は、これから経済発展を成し遂げる。生活レベルで先進国に追いつくのだ」

こういう考えが、アジア・ユーラシア諸国と中東、中米・南米、アフリカ諸国の人々の意識のなかで、大きく急速にまとまりつつある。

 私はこの事実を、コロナ明けの東南アジアと香港を10回訪れて、強烈に感じ取った。

 いまの世界の大きな分断、対立の構造は、もうここまで来ている。有色人種(つまり、色付き人種=カラード・ピープル)どうしであれば「非・西洋白人」という大きな共感で、国籍を問わずに共闘していける。

 この「空気」が、いま、世界のすべての非・欧米の新興諸国の間で生まれつつある。日本人は、これに続くべきだ。

 このたびも、秀和システムの小笠原豊樹編集長に、多大なるお手数をお掛けいたしました。小笠原編集長と副島隆彦先生の厳しいご指導に、心から御礼を申し上げます。

2023年4月9日

根尾知史 

●著者問い合わせ先  piaport8@outlook.com

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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古村治彦です。

今回は、本日発売の西森マリー著『カバール解体大作戦』をご紹介します。

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カバール解体大作戦 世界人類の99.99%がまもなく覚醒!

 『カバール解体大作戦』では巻末の50ページ分、副島隆彦先生と西森マリー氏の対談が収められています。以下にまえがき、目次、あとがきを掲載します。また、対談50ページの中から最初の10ページ分を掲載します。お読みいただき、参考にして、是非手に取ってお読みください。

=====

はじめに

1913年の連邦準備制度設立以降、アメリカ政財司法界の要人はカバールの手下と化し、ワン・ワールドを達成するための政策を進めてきました。

この実情を察知した愛国的な軍人が、ケネディ暗殺後、カバールを倒すための秘密部隊を結成し、カバールの悪事の証拠を集めてきました。2014年に勇士の1人、マイケル・ロジャーズ海軍提督がNSA長官に就任した後、勇士たちはドナルド・トランプに大統領選出馬を依頼し、カバール解体大作戦が本格的に開始されました。

この本は、トランプ大統領と米軍の勇士たちが、いかにしてカバールをおびき寄せ、罠にかけたかを、退役軍人の立場から説明したカバール解体作戦解説書です。推理小説の種明かしを読む感覚でお楽しみいただければ幸いです。

この本の記述の根拠となる出典、ビデオのURLは、秀和システムのホームページ https://www.shuwasystem.co.jp/ の本書のサイトのサポート欄に掲載してあります。

=====

『カバール解体大作戦』◆ 目 次

はじめに 1

第1章 この本を楽しむための基礎知識 7

中世から現代まで社会の危機と惨事はカバールの仕業 8

始動! 大覚醒作戦Q 12

第2章 カバールの実態を知らしめる警告コメント拡散運動15

覚醒運動のパイオニア 16

ヒラリー・メール事件はカウンター・クーデターだった 20

共産主義を作り上げたカバール 23

3世代かけて共産主義をアメリカ社会に浸透させる 25

カバールの人類家畜化計画は〝陰謀論〟ではなく事実! 29

第3章 トランプ大統領は政権発足と共におとり作戦の準備をしていた! 33

米軍はアメリカ奪還作戦を合法的に始めることができる34

軍部の実権はいまもトランプ派が掌握している 37

カバールの悪事をあぶり出すための罠 41

選挙で不正をやらせるための〝おとり作戦〟 44

トランプが宇宙軍を創設した本当の理由 48

選挙不正の証拠を押さえるための布石 52

外国と共謀しているアンティファやBLM 54

2020年大統領選挙前、最後の準備 59

国家反逆罪を確実に裁くために 64

連邦政府回復戦略 68

1月6日、ディープステイトによる議事堂侵入グラディオ 71

退役軍人たちに武装クーデターを起こさせない 75

第4章 トランプ大統領とホワイトハットが退役軍人へ送った合図 79

〝今起きていることはすべて芝居だ〟という合図 80

実権はトランプが握っている数々の証拠 82

バイデン就任式での編集されたお芝居映像 85

エアフォース・ワンに乗れないバイデン 98

バイデンが偽物であるこれだけの証拠 102

まだまだあるぞ、〝偽〟バイデンの証拠 115

第5章 中国の干渉 123

中国を使ってアメリカを弱体化させるカバール 124

〝超限戦〟とは何か 130

千人計画 132

アメリカ社会を崩壊させる超限戦術 134

第6章 恐喝、暗殺、人格殺害――世界支配を可能にしたカバールのお家芸 137

さまざまな恐喝 138

コントロールド・オポジション 141

人格殺害 143

ウィキペディアの正体 149

第7章 大覚醒を助けたバイデンの失態 155

不法移民対策で露呈した左派エリートの二枚舌 156

LGBTQ活動家やペドたちのすごい写真 158

FTXの破綻 162

想像を絶するむだ遣い 164

笑えるバイデンの失言集 165

第8章 カバールの破滅を招いたシンボルへのこだわり 171

数字の象徴 172

カバールが使うさまざまなシンボル 174

第Q章 今明かされるQの正体! 189

マイケル・フリンが始めた情報戦争がQの始まり 190

トランプも認めるQの存在 194

Qのインテル・ドロップの絶大な効力 198

「未来が過去を証明する」 207

「正義が訪れる」 213

第10章 大覚醒 217

同じ台本を使い続けるカバール 218

2025年から新時代が始まる 221

「君たちは映画を見ている」 222

ケネディ夫人はCIA工作員だった 224

悪魔崇拝とペドフィリアを通常化するためのサイオプ 226

コロナ関連、人口削減、エリザベス女王、極左教育 229

ツイッター内部事情暴露ファイル 232

ヒラリーとオバマの悪事 234

「1人が行くところ、皆が一丸となって行く」 235

トゥルース・ソーシャルの影響力 238

真実が明かされる日は必ず来る 246

第11章 アメリカ人の心を摑んだトランプ大統領の名演説 251

2016年10月13日、トランプ演説 251

2017年1月20日、トランプ大統領就任演説 255

あとがき 260

特別対談 西森マリー × 副島隆彦 トランプ復帰の可能性 263

=====

あとがき

トランプ大統領とホワイトハットは、カバールの悪事の証拠を摑(つか)んでいます。しかし、国民の8割以上が目覚めるまでは、どんな証拠を提示しても大手メディアの偽報道にかき消されてしまうので、今のところ、小ネタを小出しにして、世間の反応を見ています。

遭難して飢えきった人を救出した後に、食べ物を一気に無理矢理食べさせたら、胃が受けつけずに吐き出してしまうでしょう。それと同じで、「バイデンが公正な選挙で当選した」、「悪魔崇拝のカバールなど存在しない」、「コロナ対策としてワクチンが必要だ」と信じ切っている人々に、「オバマが子どもをレイプし、ヒラリーが子どもを殺している」、「自家用車もキャッシュも非合法化され、中央銀行暗号通貨(CBDC) が導入され、カバールに逆らう者は食料も買えず、家賃も払えず、公共交通機関も使えなくなる」などの真実を与えても、消化不良で真実に拒絶反応を示し、逆効果になるだけです。

そのため、トランプ大統領は、国民に苦痛を実体験させるしかなかったのです。Qの、「これしか方法がなかった。光を見る前に暗闇を歩かなくてはならないこともある」というインテル・ドロップ通りの進行です。

 私がこのあとがきを書いている時点のアメリカでは、化学物質を積んだ貨物列車の脱線事故、化学物質加工場の爆破炎上事件が続出しています。バイデン政権は、待ってました!、とばかりに、〝環境と市民の健康を保護するため〟という名目で、トランプ政権時代に縮小された環境保護庁の権限を大幅に拡大して、すべての水(雨水、井戸水、雪解け水、自然にたまった池の水、川の水) を政府の管理下に置き、個人所有の井戸や雨水貯蔵を非合法化しようと企んでいます。水の後は、〝汚染〟を理由に、土地も没収するつもりでしょう (これらの〝惨事〟は、もちろんカバールが引き起こしたものです)。

食品加工場や養鶏場の火事も続出し、ガソリン代、食品、日用品の価格もトランプ大統領時代の1・5倍以上になっています。ウクライナからの肥料の輸入も滞っているので、穀物不足による食糧危機が訪れるのも時間の問題です。

海外では、NATOに逆らうトルコで地震が起きて (=カバールが地震を起こして)、ソロスのNGOや臓器・人身売買組織である赤十字と国境無き医師団が〝救済〟に駆けつけて、トルコを内側から崩壊させる足固めを始めています。エルドアン政権が倒れたら、ロシアがボスポラスを征し、ギリシアがキプロスを奪還し、クルド人やアルメニア人の立場が強化され、カバールの拠点であるアゼルバイジャンが弱体化します。こうした事態を防ぐために、カバールは偽旗(にせはた)工作をして、ロシアと戦争を始め、世界がキューバ危機のような臨死状態を体験することになるでしょう。

しかし、食糧危機も臨死体験も、サイバー攻撃、停電、金融クラッシュも、カバールに洗脳された人々を目覚めさせるために必要なショック療法なのです。

アメリカでは、ブランソン兄弟が起こした複数の訴訟(〝合衆国憲法を守る〟という誓いを破って、2020年の選挙で不正があったかどうかを調べることを拒否した議員335人とバイデン、カマラ・ハリス、マイク・ペンスの罷免(ひめん)を要求する訴訟) に対する判決がまだ出ていないので、

この裁判の行方も楽しみです!

 最後に、スカイプで奥深い知識を教授してくださった副島隆彦先生と、丁寧に編集してくださった小笠原豊樹氏に、厚く御礼申し上げます。

2023年2月20日、テキサスの田舎町にて

=====

特別対談 西森マリー×副島隆彦

■人口に膾炙(かいしゃ)する 「カバール」 という言葉

副島 今度の本の『カバール解体大作戦』というタイトルは、たいへん素晴らしいと思います。西森さんはこの方針で、ガンガン書いて日本国民を啓蒙してください。

私が対談の初めで申し上げたいのは、いま日本の女性読者たちが、西森さんの本を読んで「カバール」という言葉を平気で使い始めている事実です。

西森 それは嬉しいですね。

副島 「カバール」や「ディープステイト」が今の世界を支配しているんだって、という言い方を、頭のいい女性たちが西森さんの本を読んで、刺激を受けて、使い始めています。西森さんの本に大いに励まされています。ですから、このまま頑張ってください。

西森 ありがとうございます。先生とは2年ぶりのSkype(スカイプ)対談で、今日お目にかかるのを非常に楽しみにしていました。この間、先生の日本でのご著書も何冊か読ませていただき、直接お尋ねしたい質問もたくさんあります。

副島 どうぞ何でも聞いてください。

西森 先生がご著書で最近言及される『ヒトラーは英国のスパイだった!』(ヒカルランド、2019年刊。原書 Hitler Was a British Agent, 2005)を書いたグレッグ・ハレット(Greg Hallett)が、他に How to Take Over the World : A Right Royal Con, 2007 という本を書いていて、日本語にすれば「王族の詐欺」(royal con [ロイヤル・コン])です。この本の出版のためのインタビューで、ハレットが信じられないことを言っているのです。ヴィクトリア女王には半分ロスチャイルドの血が流れている、チャーチルはじつはエドワード7世の子で、そのチャーチルの精子の提供と人工授精でエリザベス女王 (2世) が生まれたと言っている。それが本当かどうかは別として、イングランドの王室というのは、そんなに美しいものではないですよね。本当に悪魔的な(セイタニック)感じで。

 そこからガーター勲章をもらった日本の天皇というのは、世界の中でどういう位置づけにあるのでしょうか。ガーター勲章なんかもらっちゃって。

副島 まずグレッグ・ハレットの『ヒトラーは英国のスパイだった!』についてですが、この本の中心部分、大事な部分は真実だと思います。ヒトラー (18891945) は、1912年、1913年(23、24歳)に、ロンドンの北にあるタヴィストック戦争心理研究所(サイオプ・ウォー・インスティテュート)の付属の軍事学校に間違いなく入っています。このことは歴史学者やヒトラー研究をやっている人たちが認めざるを得なくなっている。グレッグ・ハレットが書いていることは正しい。ここでヒトラーは洗脳(ブレイン・ウォッシング) されて、そしてドイツ民フォルク族(国民) の狂った指導者に育てられた。指導者が狂っていると、国民まで狂ってしまう。このことは、ものすごく重要なことです。

 私が今考えているのは、恐らくウクライナの指導者のゼレンスキー (1978年生) もこのタヴィストックに連れていかれたはずなんです。2019年にポロシェンコがお払い箱にされて大統領選挙に出される前に。ゼレンスキーで行くとカバールが決めたわけです。その時タヴィストック研究所(クリニック)でサイ・オプの大きな洗脳にゼレンスキーはかかったんだと思います。2年ここに入れられていたと思います。ほぼ確実に。

 次に、イギリス王家にロスチャイルド家の血が流れているということですが、どの人物のどの血が流れているか、をはっきりさせなければいけない。私は、ロスチャイルド家の全体像を描いた本 (『ロスチャイルド 200年の栄光と挫折』日本文芸社、2012年刊。改訂して『世界覇権の大きな真実 ロスチャイルド家230年の歴史から読み解く近現代史』PHP研究所、2021年刊) を書いています。そこに、いまの若い(30歳代) の当主たちのことも全部書きました。

いまの私の考えは、もうロックフェラー財閥とロスチャイルド財閥を強調したくないんです。これらの商業、金融財閥のことはもういい。1800年代後半のヴィクトリア女王 (1901年死去) の時代 (1837〜1901) には、ロスチャイルドが世界一のお金を持っていましたから、裏から操ったというのは本当だと思います。本当は誰が誰の子どもだということを言い出すとね、きりがないんですよ。

エドワード7世なんて、すらっとしてかっこいいのに、チャーチルなんてブタみたいな顔しているでしょう。本当に傍で見るとブタみたいだった。2017年の映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で、メイクを担当した辻一弘(つじかずひろ)(現在は米国に帰化して「カズ・ヒロ」) という日本人のメイクアップアーティストが高く評価されました。チャーチルを演じたゲイリー・オールドマンの演技も上手だったと評価されたけど、その特殊メイクは日本人の辻一弘が施したもので、ブタみたいなチャーチルをそっくりに再現して評判になりました。

 そのブタみたいなチャーチルと、エドワード7世では顔が違う。誰が誰の子どもかとか、もう言わないほうがいいですよ。

 あの「ヒトラー本」のグレッグ・ハレットたちはMI6ですからね。少し頭がおかしいです。なんでもかんでも、彼らが書くことを信じる必要はない。

 ヒラリー・ロッダム・クリントンがロックフェラーの子どもとかありえません。

ただし、カナダの首相のジャスティン・トルドーが、キューバのフィデル・カストロの子だというのは本当です。顔がそっくりです。だから、真実でしょう。カナダ人もみんなそう信じているそうです。首相だった父のピエール・トルドーの奥さん (母親) のマーガレットがフィデルと浮気してジャスティンが生まれた。だから、このことは日本人にも広まっている。あそこまで写真が似ているとね。

■明治以降の天皇家を作ったのはイギリス

副島 英国家情報部のMI6(エムアイシックス)の連中が書いた本は、あんまり信じ過ぎないほうがいい。むちゃくちゃなことも書きますからね。MI6内部も乱れていて、割れているんでしょう。彼らは、自分たちが世界を大きく動かしていると信じ込んでいますから。夢の世界をさ迷っているんですよ。

 彼らの信仰はだいたいカソリック教徒ですね。そうすると、アメリカのカバールの連中も、

イエール大学もハーヴァード大学もローマ・カソリック教会が多い。バイデンもそうです。あれ、カソリックですからね。そうすると、彼らの大きなネットワークで動いているわけです。で、頭がおかしいですからね。おかしい人たちの言うことを、いちいち真に受けていられない。確からしさにも範囲というのがありますから。

ただ、ヒトラーが若い時、英タヴィストックで洗脳されたというのは事実です。

西森 天皇家に関しては、どうですか。

副島 天皇家に関しては、私は昨年(2022年)10月に『愛子天皇待望論』(弓立社[ゆだちしゃ]刊) という本を書きました。日本国内ではまだ評価が出てこない。この本の193ページに明治の元勲(げんくん)のひとり、山縣有朋(やまがたありとも)と、昭和天皇以下の4人の男子の写真を並べて提示しました。見てもらえば分かりますが、顔がものすごく似ています。

この山縣有朋が、明治政府の初代内閣総理大臣になった伊藤博文を殺した張本人です。満州のハルビン(哈爾濱) の駅のプラットフォームで、斜め上から、山縣の銃殺隊が伊藤博文を撃ち殺した。その時、伊藤博文は、ロシア帝国とドイツ帝国とも仲良くしようとしていた。これにイギリス(大英帝国) がカチンと来た。1909年10月26日のことです。ロシアの全権大使と握手する寸前でした。朝鮮半島は日本のもの、ということははっきりしていた。日露戦争(1904、5年) で勝ったから。満州に関しては、ロシアがまだ占領していました。ここでロシア帝国と大日本帝国は平和(講和)条約(ピース・トリーティ)を結んで、以後仲良くすると、伊藤博文はそういう考えでした。

 伊藤博文こそは、その時まではイギリスが育てた日本最大の手先なのですよ。初代総理大臣ですから。ただ、伊藤博文は子分と徒党を作らなかった。議会で決定するのだと言った。旧大名たちと京都の貴族と台頭した優れた人物たち300人が、議会を作って、議会で決めると、まともなことを言っていた。そして、朝鮮半島を併合するな。朝鮮王国を残して穏(おだ)やかに支配伊藤博文こそは、その時まではイギリスが育てた日本最大の手先なのですよ。初代総理大臣ですから。ただ、伊藤博文は子分と徒党を作らなかった。議会で決定するのだと言った。旧大名たちと京都の貴族と台頭した優れた人物たち300人が、議会を作って、議会で決めると、まともなことを言っていた。そして、朝鮮半島を併合するな。朝鮮王国を残して穏(おだ)やかに支配する、と。日本に合併する形は取るな、と。朝鮮王族を残せと伊藤博文は言っていた。だから、山縣有朋がイギリスの命令を受けて、伊藤博文を殺したんです。とにかく、悪いのはイギリスです。アメリカよりもタチが悪い。それとヴァチカン(ローマ・カソリック教会) が最悪です。今もそう。

 それで、昭和天皇以下の4兄弟の顔をじっと見てください。山縣とそっくりでしょう。秩父宮、高松宮、三笠宮も山縣とそっくりでしょう。

これは今の日本では言ってはいけないことになっているんです。大正天皇は幼児のときから脳膜炎 (髄膜炎[ずいまくえん]) という病気だった。病弱だった。4人の立派な男子を生むことができるのか、という、そういう公然たる大きな事実があります。

明治時代からの天皇家を作ったのは、イギリスです。アメリカではありません。アメリカ人はデモクラシー(民主政体[せいたい])で、リパブリック(共和政[せい])ですから、王国(キングダム)と君主政(モナーキー)が大嫌いです。

明治時代の始めからイギリスが日本を操った。アメリカによる支配は第2次大戦後 (1945年) からあとです。

 明治天皇睦仁(むつひと)が長州の田布施(たぶせ)にいた大室寅之祐(おおむろとらのすけ)という少年にすり替えられたというのは、今では日本の保守派の人たちも、私たち日本左翼もみんな知っている。分かっている。40年前に鹿島昇という人が本に書いて明らかにしました。

 そして、昭和天皇が山縣有朋の子だ、は、私がはっきりと私の『愛子天皇待望論』で書いた。

これはイギリスが仕組んだことだ。スウェーデンとか、オランダとか、ベルギーとか、市民革命を一番最初にやった国々でしょう。それなのに、なんで、これらの国に今、王様がいなければいけないんだ。不思議でしょ。これもイギリスが作ったんですよ。

ヴァチカンとイギリスが一番タチが悪い。今回のウクライナ戦争でも。MI6がゼレンスキーのすぐ横にいます、70人。ゼレンスキーに今日はこれをやれ、明日はあれをやれ、と命令しているんです。

アメリカは歴史的にイギリス人に対して頭が上がりません。今も古都であるボストンの人たちがそうでしょう。ボストンの人たちは、宗教で言うと、プロテスタントの中でアングリカン・チャーチ (英国教会、聖公会[せいこうかい]) に近い人たちですからね。エピスコパリアンと言います。アメリカ海軍の連中も、一番の上のほうは今もイギリス国王に忠誠を誓っているらしいです。まあ、陸軍の連中もそうです。

タヴィストック研究所は、ロンドンの北の50キロぐらいのところですから、日本で言えば、埼玉県みたいなところにあって、ドイツのロケット「V1(ヴィワン)」「V2(ヴィトゥー)」で爆撃されなかったところです。戦後、アメリカはOSS[オウエスエス]office of strategic service 戦略情報室)というのがあったのをCIAに替えたのですが、そのときに、このタヴィストック研究所を含めて、イギリス情報がアメリカに指導しに行っている。キム・フィルビーという男が最も重要です。この男は1963年にモスクワに逃げて、モスクワで死にました。国際スパイの最大の大物です。二重スパイだった。MI6の長官になる予定だった男です。このことは、現在ではほぼすべて明らかになっています。

日本を今も操り続けている裏側はイギリスです。それと、ローマン・カソリック(ヴァチカン) です。米CIAとヴァチカンが、世界反共(はんきょう)運動として統一教会、Moonies(ムーニーズ)をも作ったのです。

西森 それに関してお聞きしたいんですけど、私が不思議に思っているのは、本当に文鮮明が神のお告げを受けたのか、それとも、CIAの voice of God technology というのがあって、マインドコントロールのようなものですけど。それを受けたのか。

副島 その西森さんが言うCIAのヴォイス・オブ・ゴッド・テクノロジーは、MK(エムケイ)ウルトラの流れですね。ペーパー・クリップもそうです。ヒトラーやゼレンスキーのようにMKウルトラで人間の脳を洗脳したのは事実だと思います。ただ、西森さん、やっぱりね、イデア・ロゴス、すなわち、イデオロギー idea-logie のことを考えてください。イデオロギーが大事なんですよ。イデアのロゴス。ロゴスは言葉です。学問(ロギア)、そして理論(ロジックス)です。イデアはプラトンが作った言葉で、観念(イデア)、思想。人類 (人間) はこのイデオロギーで動いているのであって、なんでもんでもテクノロジーや、宗教(レリジョン)の問題に移さないほうがいいんです。

統一教会(ムーニー)は反共主義だけです。アンタイ・コミュニズム。反共主義で、ロシアや中国の共産主義を叩き潰すという思想で、ローマン・カソリックもアングリカン・チャーチ(英国) も今も動いています。ただ、西森さんもそうですが、この共産主義さえもディープステイトが作った、という理論を唱える人たちもいる。だから、この共産主義によって労働者階級が奴隷にされたんだと。労働者たちが解放された国が共産主義国家のはずなのに、じつはさらに上から操られている、という理論が出てくる。

 だから、私が西森さんに申し上げたいのは、いまの私たちが支持しているトランプ派のQアノンの人たち。それから西森さんが、国防長官のクリストファー・ミラーはじめ、マイケル・フリン中将、エズラ・コーエン・ワトニック、カッシュ・パテル、この人たちをはじめとして、トランプ派の「連邦政府回復戦略」実行委員会のメンバーたちがたくさんいると、西森さんはこの本の68ページで書いている。私もこの考え方を支持していますし、賛成しています。

しかし。西森さん、そんなに強くないって。闘いですから、これは。カバール、ディープステイト側を甘く見ないほういいですよ。西森さんの周りにおられるテキサス州の軍人上がりの人たち(veterans) の考えを過信してはいけません。彼らは真のアメリカ人であり愛国者です。戦場で人殺しも実際にやってきて、ディープステイト=カバールとの戦闘ができる。だけれども、だからといって、ディープステイトがそんなに弱いわけないんですよ。これも分かってください。

だから、私の考えははっきりしていまして、もうすぐアメリカは国家分裂します。トランプがテキサスに移ります。テキサスを中心として「アメリカ・サウス」America South という国が出来るでしょう。

西森さん、あなたが住んでいるあたりの地下にオガララ水源 (帯水層) という大きな水瓶(みずがめ)があるんですよ。周りの人たちに聞いてみてください。

西森 オガララ帯水層(アクワファー)はテキサス州の北のほう、ニューメキシコとの州境沿いのパンハンドル(Panhandle ) と呼ばれる一帯にあって、ブッシュがパラグアイで世界最大の淡水源の近くの土地を買い占めた時に、引き合いに出されて話題になりました。テキサスでセセッション(連邦脱退、国家分裂) の話題が出ると必ずテキサスが 合衆国(ユナイテッド・ステイツ)から脱退すれば東西海岸と五大湖に面した州以外がテキサスについてきて、オガララ帯水層がネブラスカ、カンザス、コロラド、テキサスなどをカヴァーしてる大水源なので、アメリカの中西部(ミッドウエスト)は水、穀倉地帯、牧場があるから自給自足できるという話になります。

 でも、テキサスは広くて、ヒューストンとか、ダラスとか、オースティンとか、完璧にリベラル派に支配されているんです。ヒューストン、ダラス、オースティン、この3つはロサンゼルスやニューヨークと同じ感じです。

そこで、先生とベンジャミン・フルフォードさんとの前の対談本(『今、アメリカで起きている本当のこと』秀和システム、2021年)で、フルフォードさんは、北アメリカは1つになると言っていて、 この1月10日に、バイデンも、それと同じ内容の Declaration of North America(DNA) という宣言書を発表しました。北アメリカ統一宣言です。カナダとメキシコとアメリカが合体して1つの連合国になると言っているんですけど、そもそも「DNA」という略語自体がシンボルにこだわるカバールならではで、人を小馬鹿にしてますよね。北アメリカ連合国など、極左以外のアメリカ人が受け入れるはずがありません。特にテキサス人は絶対に受け入れないので、そんなことになったらテキサスは独立するでしょう。

副島 ですから、テキサスが分離、独立の動きを始めるのです。ベンジャミン・フルフォードはカナダ人です。アメリカ人ではないんですよ。カナダ人はね、女王陛下、イギリス国王が大好きなの。ついでにヴァチカンまで好きなんです。ということは、分かるでしょ。アメリカ人の気持ちが分からないんです。カナダ人というのは日本人と朝鮮人の関係と一緒です。それぐらいアメリカ人からは見下されています。そのことを私は以前、フルフォードさんにはっきり言いました。彼は一言(ひとこと)、「分かっている」と言いました。ただし、彼は英語で世界に情報発信していますし、自分も40歳まで『フォーブス』の支局長をしていましたから。西森さん、あなたと同じように、アメリカとヨーロッパで流れている公開情報は彼はだいたい知っています。私は、やや遅れながらも、自分の察知(さっち)能力で知ります。

(以下略)

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 今日は、藤森かよこ著『
 いい子ぶりっ子の超偽善社会に備える』(秀和システム)をご紹介します。

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ニーチェのふんどし いい子ぶりっ子の超偽善社会に備える

 藤森氏は『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください』『馬鹿ブス貧乏な私たちを待つ ろくでもない近未来を迎え撃つために書いたので読んでください。』と言ったベストセラーを出しています。今回の本はニーチェの考えを下敷きにしながら、これから訪れる無菌志向の超偽善社会に備えていくという内容になっています。

 以下にまえがきの一部、目次、あとがきを貼り付けます。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

0・1 私がニーチェの褌(ふんどし)を借りて書くことにした理由

ニーチェといっても、原作が松まつこま駒で、作画がハシモトによる漫画『ニーチェ先生』に登場するコンビニで深夜バイトをする大学生仁井智慧(にいともはる)のことではない。「お客様は神様だろ!」と理不尽なクレームをつける客を、「神は死んだ」と言って撃退したので、あだ名が「ニーチェ先生」になった仁井君のことではない。

「神は死んだ」というのは、ニーチェがいくつかの著書で何回も書いた文章だ。そのために、ニーチェは蛇蝎視(だかつし)されてきた。いるかいないかわからない神という存在について「死んだ」と書いたのだから、ニーチェほど神のことを考えていた人間はいないという逆説をわからない頭の悪い人々によって。かわいそうなニーチェ。

本書の目的は、現代と、来きたるべきろくでもないけど面白くないわけでもない超偽善社会を生き抜いて行くために知っておくべきだと私が思うことを、ニーチェの褌(ふんどし)を借りて書いたものだ。ここで「喰い込むばかり」と下品なツッコミを入れないように。「高く登ろうとするなら、自分の足を用いよ。引き上げてもらおうとするな。他人の背や頭に乗ってはならない」(『ツァラトゥストラかく語りき』佐々木中(ささきあたる)訳、河出文庫、2015、495頁)と言ったニーチェは、「他人の褌で相撲(すもう)を取るな」と、言うかもしれないが。

ところで、ニーチェなんて、そんな難しい本なんて読んでもわかりません!と思っているあなた! 読まずに、そういうこと言ってませんか!? ニーチェは難しくない。長いだけです。読めば、わかります。面白いです。

そもそも、今の日本で読書(漫画を含めて)習慣がある人は、人口の1割ほどだ(と思う)。1200万人ぐらいだ。この数字に「エビデンス」はない。私がそう思うだけだ。その中でも、書籍はもっぱら公立図書館で借りて読むだけではなく、またはアマゾンのKindle Unlimited に登録して無料の電子ブックで読むだけではなく、自腹で書籍なり電子ブックを購入して読む人は500万人もいない(と思う)。

これでは、日本の出版社の経営が難しいはずだ。書店もどんどん閉店するはずだ。現在の日本の出版社は、「人口1200万人で、500万人の消費者しかいない国」の中で競争しているのだから。

 今は、そこそこの偏差値の大学の学生でさえ、「こんな難しい本は読めません」とゼミの担当教授に向かって堂々と言う。いまどきの大学教員なら、いまどきの普通の日本の若者の読解(どっかい)力と、彼らや彼女たちが育った(1990年代以降の日本の経済状況下の)家庭の文化資本の蓄積の乏しさは良く知っている。橘玲(たちばなあきら)のベストセラー『バカと無知 人間、この不都合な生きもの』(新潮新書、2022)に書いてある「日本人のおよそ3分の1は「日本語」が読めない」(81頁)という調査結果に驚くこともない。

だから、無駄に難解な書籍など教科書として選ばない。それでも、大学生なら、これぐらいの程度のものは読んで欲しいと思うテキストをゼミで輪読(りんどく)する。なのに、数行も読まないうちに「こんな難しい本は読めません」である。じゃあ音読(おんどく)から始めるかと思って音読させたら、漢字が読めない。もう出版社の方々、書籍の漢字には全部ルビを振(ふ)ってください。

でも、あなたは違う。貴重な「日本の読書人1200万人」のひとりだ。「日本の読書人1200万人」のひとりに入るくらいに、あなたは運が強い。親ガチャに外はずれた人間こそ読書の習慣がないと無知不用心のままに生きるはめになり不幸不運必至なのに、そういう人間に限って読書の習慣がない。だから、遭遇(そうぐう)してもしかたがない類(たぐい)の人間に関わるはめになるし、重要な情報も入手できず、先人の知恵に触れることもなく、自己省察(せいさつ)もできず、さらに運が悪くなる。

しかし、こうして本書を開いているあなたは運がいい。だから、ニーチェも読めます。

=====

『ニーチェのふんどし いい子ぶりっ子の超偽善社会に備える』◆ 目次

第0章、あるいは「まえがき」 7

0・1 私がニーチェの褌ふんどしを借りて書くことにした理由 8

0・2 本書はごく少数者向き 11

0・3 仏教徒もイスラム教徒もみんなキリスト教徒 14

0・4 今や共通善は「弱者救済」だけ 19

0・5 大義を疑うためにニーチェを 24

0・6 本書の構成 28

第1章 ニーチェの思想をあなたが必要になる契機は「ホワイト革命」 35

1・1 岡田斗司夫の「ホワイト革命」論の衝撃 36

1・2「ホワイト革命」は、とりあえずは高度情報化社会の産物 40

1・3 道徳的であるという評価が個人だけではなく国や企業にも求められる 44

1・4 21世紀の「優しい良い子たち」は進化した人類か? 54

1・5 ホワイト革命の先駆としてのポリコレとキャンセルカルチャー 63

1・6 道徳化された社会形成のための段階としてのポリコレ・ヒステリー 69

1・7 岡田が予測するホワイト革命は起きると私が思う理由(その1) 72

1・8 岡田が予測するホワイト革命は起きると私が思う理由(その2)

 ―― SDGsだのESGだのニュー資本主義だの 83

第2章 ホワイト革命がもたらす7つの様相 107

2・1 歴史始まって以来の人間革命? 108

2・2 魔女狩り社会になる? 111

2・3 現実逃避社会になる? 114

2・4 バックラッシュ? 117

2・5 人間はより画一的になりルッキズムに至りアバターに身を隠す? 121

2・6 優しく良い人たちの人畜牧場完成? 129

2・7 現実逃避も魔女狩りもバックラッシュも身体性からの逃避もあるし権力者共同謀議もあるが、人間革命は起きない 131

第3章 ニーチェかく語りき 135

3・1「人とは恐ろしいモノだ」と覚悟しておく 136

3・2 ディオニュソスなくしてアポロは立ち上がらず、アポロなくしてディオニュソスは目覚めない 147

3・3 悲劇上等! 160

3・4 歴史は強くて利己的な野蛮人が作る 171

3・5 天国や彼岸の設定は生の否定であり敵視 177

3・6 善悪も道徳も正義も変わるもの 185

3・7 ルサンチマンから生まれる道徳もある 191

3・8 キリスト教は世界史初の奴隷道徳 196

3・9 末人(まつじん)なんて退屈だから超人をめざせ 200

3・10 ニーチェの独ひとり言 209

結語 ―― 来るべき超偽善社会の欺瞞と抑圧に汚染されないために 218

あとがき 225

紹介文献、引用文献リスト(本文で言及順) 229

私が読んだ範囲で面白いと思ったニーチェ入門書リスト(出版年順) 234

=====

あとがき

ニーチェに関することは書いてみたいと身の程知らずにも思いつつ、哲学科を出たわ

けでもない私がニーチェに関する書籍を出すことは無理だなあと思っていました。一時

期はアメリカ文学の研究者でしたので、アメリカの作家に関連した論文でニーチェに言

及したことはあったのですが。

ところが、2021年3月に秀和システムの編集者の小笠原豊樹さんから一冊書いて

みないかという嬉しいお申し出をいただきました。2022年に再度お話をいただきま

した。それならばと、そのお申し出に厚かましく乗っからせていただくことにしました。

この機会を逃すと、私のような人間がニーチェについて書いて本を出版するなどということは不可能だと思いました。また、今この時に書かないで、いつ書くのかとも思いました。ちょうど、その頃は、本書に書いた岡田斗司夫さんがオンラインセミナーで発表なさった「ホワイト革命」論について、「これはニーチェ的には嫌な展開になるかもしれないなあ」と思っていた時でしたから。

小笠原さんには、ニーチェについて書く機会を提供していただき感謝いたします。今どきの、この書籍の売れない時代に、ニーチェについて書かせてくださるなんて、この方は相当に「一本の綱」の上を歩いておられる方だと思いました。

いろいろいろいろお世話をおかけいたしました。ありがとうございました。

本書の表紙デザインについて、アイン・ランドの小説やエッセイ集の拙訳や、私が編著者を務めた文学関係の論文集や、単著4冊の装幀で、2004年以来お世話になっている大谷昌稔(おおたにまさとし)さんに、またお願いいたしました。ありがとうございました。

表紙のイラストは、私の「馬鹿ブス貧乏本」シリーズの表紙イラストを担当してくださった伊藤ハムスターさんにお願いいたしました。またもチャーミングなイラストをありがとうございました。

 同時に、今まで出版された拙著に関して率直なご感想を下さった読者の方々にお礼を申し上げます。その方々は、「フジモリさんがご自分のブログに書くよう書いてください。いっぱいの文献を紹介してくださるのは勉強になりますが、私が読みたいのはフジモリ

さんの言葉ですから」と、それぞれにおっしゃるのです。

中には、「本を読むことしかしていない人間の書いたもので、読むところがない」と匿名でSNSに書いていた読者もいました。この読者は拙著3冊を図書館で借りて読んだそうで、「読むところないなら3冊も読むな、批判するなら自腹で購入するぐらいはしろよ」と私は思いました。しかし、ニーチェもツァラトゥストラに「わたしは読んでばかりいる怠惰な者を憎む」(佐々木訳、64頁)と語らせています。だから少しは私も反省しました。

 というわけで、本書では、なるたけ自由に書いてみました。私は、長年、職業柄、自

分以外は誰も読まない類の大学の紀要(きよう)(大学に所属している教員の論文集)に載せる論文を書いてきました。論文というのは先行研究をちゃんと読んでいるかを示すことが要請されるので、ついつい資料を漁る癖が抜けず、かつその文献に言及するのが習慣となっていました。ですから、商業出版物に要求される読みやすさについて工夫(くふう)が足りなかったようです。そのことを読者の方々に指摘されて、あらためて気がつきました。

ここでその読者の方々のお名前を挙げることはいたしませんが、みなさん、貴重なご意見をありがとうございました。

ああ、それにしても本当は、本書のタイトルは「ニーチェの褌」にしたかったです。褌だと、漢字だと、しっかり締められている感じがしますが、ひらがなだと、ゆるい感じです。すぐに、ほどけそうです。

2023年2月

藤森かよこ

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 2023年1月27日に副島隆彦・ベンジャミン・フルフォード著『世界人類を支配する悪魔の正体』(秀和システム)が発売です。副島先生とフルフォード氏の2冊目の対談です。

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世界人類を支配する悪魔の正体

 以下に、はじめに、目次、あとがきを貼り付けます。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

『世界人類を支配する悪魔の正体』

はじめに 副島隆彦

 この本は、私とベンジャミン・フルフォード氏の2冊目の対談本である。

 前の本は、今から丸2年前の2020年11月の米大統領選挙で、ドナルド・トランプが現職のまま巨大な不正(ふせい)選挙( fraudulent election フローデュレント・エレクション)が行われて、無理やり引きずり降ろされた。〝悪魔の所業(しょぎょう)〟としか言いようがなかった。

 その緊迫の中、まるで手に汗を握る実況中継のように、刻々と変化するトランプ動乱のア

メリカの政治劇(ポリティカル・ドラマ)を、フルフォード氏と私で、文字どおり、ハラハラドキドキの波乱の状況展開を日本国民に活写して伝えた。書名は『今、アメリカで起きている本当のこと』(秀和システム、2021年1月刊)である。好評を得て増刷して今も売れ続けている。未読の人は、この本を読んだあと手をつけてください

 トランプ動乱は今も続いている。アメリカ合衆国で民衆(ピーポウ)の大(だい)正義と人類の存亡を賭(か)けた戦いは続いている。

私もフルフォード氏も日本という持ち場(根拠地[こんきょち]、出撃拠点)から世界に向けて、共に真実言論派( truth activist トルース・アクティヴィスト)及び、権力者共同謀議[けんりょくしゃくきょうどうぼうぎ](は有る)論者[ろんじゃ] conspiracy theorist[コンスピラシー・セオリスト] 。これを × 陰謀論者と言うな)の立場から、文字どおり命懸けの情報発信を続ける。この世に実在する悪魔たちに負けてたまるか、である。

 B・フルフォード氏が日本にいてくれるお陰(かげ)で、私たち日本の真実言論派(トルース・アクティヴィスト)がどれだけ助かっていることか。

 日本国内で今も勢力を維持している自民党内の反共右翼(はんきょううよく)=統一教会[とういつきょうかい](これの英語Moonies[ムーニーズ]は、教

[きょうそ]文鮮明[ムーン・サンミョン]の頭文字のMoon[ムーン]から作られた言葉。欧米白人諸国にも居て世界中で通用する)の残党(リメインズ)の勢力からの、隠微(いんび)な攻撃が私たちに加えられる。同時に、日本の体制派メディア(テレビ、新聞、出版社、雑誌)の中に潜り込んで(インフィルトレイト)いる別動隊によって、私たちの言論は抑(おさ)えつけられ脅迫を受ける。圧力に挫(くじ)けて己(おの)れの言論を曲(ま)げたり、沈黙する者たちは多い。

 フルフォード氏が日本にいてくれるからこそ、私たちはこの戦いの前衛(ヴァンガード)にして驍将(ぎょうしょう)を見失うことなく、後続(こうぞく)する。兵児垂(へこた)れることなく、その後ろから、負けてたまるかの突撃を掛(か)けることができる。有難いことです。

ベンジャミン・フルフォード氏は、1961年、カナダのオタワ生まれだ。私より8歳下

である。お父様は、カナダ外務省でアルゼンチン大使などを務めた顕職(けんしょく)の人で、カナダの名門の出である。本書でも言及しているが、カナダの歴代首相の中で一番有名な、20年以上首相を務めたマッケンジー・キング(1874-1950、自由党)がお父様の名付け親(ゴッドファーザー)である。マッケンジー・キング首相は、ロックフェラー財閥の横暴に抵抗してカナダ圏の利益を守った愛国者として知られる。

  フルフォード氏が、真実言論派の道に踏み込んだのは、案外、新しくて、この本でも自身が語っているとおり、2001年「9・11」(セッテンバー・イレヴン)の米同時多発テロ事件(すべて権力者側の捏造であった)の後(あと)であるから21年しか経(た)っていない(氏が40歳のとき)。

 それまでは、氏は、『フォーブス』Forbes 誌日本支局長という要職にあって、体制派の権力側メディアに属していた。だから世界中の一流ジャーナリストたちを知っていて、交信している。その高待遇と心地よい特権(電話一本で、日本の政治家、高位官僚、芸能人、大企業経営者に会える)を享受していた。それらを投げ捨てて、真実言論派の落魄[らくはく](落ちぶれ)の群れに身を投じたのは、大きな真実(トルース)を人々に伝える以外の処(ところ)にジャーナリストの存在意義は無い、という深い決意である。これまでの氏の著作を読んで来た人なら、CIAその他から度々(たびたび)殺される危険を搔(か)い潜(くぐ)りながら生き延びて来た氏の活動を存じていよう。

 本書の中で氏が、次のように語っている。

副島 日本人は(英米に、世界から隔離[かくり]洗脳されてきたので)土人(どじん)でバカで、世界基準から見たら知識がない。だけれども、勘(かん)だけは鋭いんですよ。どういうわけか知らないけど。

BF わかりますよ。

副島 勘が鋭くて。この人たちをじっと見ていると、何ですかね、どこか異様に洗練(リファインド)されたヘンな民族なんです。

BF いやわかりますよ、それは。だから、私の今のメインの仕事は、日本人が長年欧

米を外から研究して見えたその見方を、逆に欧米に紹介することによって、欧米人の間

に革命を起こそうとしているんですよ。えっそうなの、そうだったのか、というショッ

クを実際に欧米人に与えているのです。

副島 そうか。そうだったのですか。ようやく分かりました。フルフォードさんの国際

ジャーナリストとしての意欲と決意が。逆に日本から世界に影響を与えようとしている

のですね。日本から世界に向けての知識、情報発信というのは、本当に資源豊か(リソ

ースフル)なんですね。

 そこに私もお手伝いしたいですよ。私は英語で書けないから。フルフォードさんに書

いてもらいたい。副島という男が日本にいて、こういうことを言っていると。

 私は「日本はすごい」主義者じゃない。その反対です。それでもやっぱり日本のすご

さというのは有る。例えば、…… (本書202-203ページ)

このようにして、私とフルフォード氏は、堅く団結している。真実の言論を行うことによって、それを公然と人々に伝えることによって、敵どもから殺されることも厭(いと)わない。一切怯(ひる)むことがない。また、この年齢に達したので、敵どもの策略に嵌(は)められたり、罠(わな)に落ちることもない。この私たち2人が元気に書き続ける限り、日本は大丈夫だ。日本から世界に向けて真実を発信し続けて、今のこの世界を頂点から支配しているディープステイト=カバール( the Deep State , Cabal )と戦い続ける。

 フルフォードさんは独自に探究して悪魔たちの正体を、Cabal(カバール)→ Chabal (チャバール)→ Khazar(ハザール)Mafia(マフィア)→ Chabad(チャバド)と表現している。これを、いよいよ撃滅(げきめつ)する世界民衆の大きな戦いに貢献するために、大きな情報・知識の燃料投下(インテル・ドロップ)を行う。

 今やその醜(みにく)い正体を顕(あら)わにして、のた打ち回っているこの世の悪魔(Diabolo[ディアボロー], Satan[サタン] )たちとの戦いに、皆さんもまず正しい知識、情報、思想理解を得ることから初めて、戦列に加わってください。

 最後に、この先鋭(せんえい)な本を、裏方(うらかた)の寡黙(かもく)に徹して、商業出版物として世に出すことのできる有能な、秀和システム編集部の小笠原豊樹氏に2人を代表して感謝します。

2022年12月22日

副島隆彦 

=====

はじめに 副島隆彦 1

第1章 この世界を支配している悪魔の正体 13

両極端に分断される世界 14

明らかに西側(G7)が追い詰められている 22

ウクライナ戦争のそもそもの発端 32

ウクライナの地にあった「ハザール王国」 35

ヒクソスを起源とする帝王学 47

アジア人でも白人でもない人たちが住むところ 50

世界をさらに上から支配する者は存在するのか 63

安倍晋三はなぜ撃たれたか 75

プーチンが悪魔教の人たちと戦っているのは間違いない 85

イギリス王室は悪いのか、悪くないのか 95

キッシンジャーは「世界皇帝代理」なのか 103

エリザベス2世の死 115

第2章 崩壊する旧支配体制の裏に絡むカルト宗教と秘密結社 119

キッシンジャーの来日 120

アメリカ中間選挙 128

コロナワクチン被害者が起こした裁判がいよいよ始まった 132

カルト宗教は容易に利用される 138

岸田政権は統一教会と縁切りできるか 145

フリーメイソンとイルミナティ 148

第2次南北戦争が間もなく始まる 165

ウクライナ系カナダ人とロシア系カナダ人 170

第3章 日本発の情報が世界を動かす 179

現人神を作ったイギリス王室 180

日本は王様のいる国(君主政)だと日本国民が知らない 186

日本人は勘だけは鋭い、洗練された民族 198

戦後日本の自由な言語空間が欧米に逆に影響を与えた 211

欧米エリートの洗脳機関としての学生クラブ 216

モレク神を崇拝する人たち 226

アメリカ帝国は実質的にすでに破綻している 235

第4章 スピリチュアリズムと封印された科学技術 251

ローマ帝国以前から、西欧の支配の歴史は複雑系 252

フェニキア人とは誰か 260

霊魂は存在するか 268

スピリチュアリズムと封印された科学技術 276

第20回中国共産党大会 286

「価値戦争」は第3次世界大戦に行き着くしかないのか 295

ドイツ、フランスもまもなく大きく変わる 300

おわりに ベンジャミン・フルフォード 309

=====

おわりに ベンジャミン・フルフォード

 2022年を振り返ってみると、世界の旧支配体制=G7側が、何事においても孤立し、世界各地で大敗北を喫(きっ)した1年であった。

 このことは日本国内のテレビ報道に接しているだけでは実感できないだろうが、明らかに今、世界では、西側欧米に対する強烈な反発が爆発して、革命寸前の状況だと言っていい。

 今回、2年振りで、副島隆彦氏と再び対談をさせていただいて、このような現在の世界情勢について、私は世界からの見方を、副島氏は日本からの見方をぶつけ合うことになるのかと最初予想していたが、実際には、私たち2人の世界情勢を見る目に大きな隔(へだ)たりはなかったと思う。

 2人とも、欧米旧支配体制の崩壊が近いこと、とくにアメリカのバイデン政権は不正選挙とインチキCG映像でかろうじて体裁(ていさい)を保っているが、実質はすでに終わっていること、日本は、そんなアメリカからできるだけ早く「独立」すべきであることなど、共有している基本的な考え方は同じであったと思う。

 それは、副島氏の考えが〝世界基準〟であるからこそ起こり得た一致であり、その上で、今回もこのような質の高い討論ができたことを、私はとても嬉しく思っている。

 とくに、私たち人類を、この5000年に渡って支配してきた悪魔崇拝のカルトの伝統が、一体どのような起源を持ち、いつ、どこで変遷し、最終的に今のような形で君臨するようになっていったのか、古代エジプト王国の時代から、ローマ帝国、中世のハザール王国、そして、近代に入ってからの動きに至るまで歴史的経緯を明らかにすることができたことは、今回の討論の大きな成果であったと思う。日本語で言う「博覧強記(はくらんきょうき)」という言葉がぴったりの副島氏との討論でなければ、なし得なかった成果であった。

 副島氏の〝真実言論〟は、間違いなく日本国内で、もはや誰も無視することができない大きな影響力を日本国民に与えている。そして、それは今後、日本国内だけではなく、世界にも影響を与えていくものであると、私は思っている。

 副島氏から、今回の対談の最中に情報提供された、安倍晋三殺しの首謀者についての情報を、私が私の5000万人の読者がいる英語メルマガに書いたところ、リチャード・ハースCFR会長が直後に辞任したことは、第2章に書いたとおりである

私は、常々、日本人のソフトパワーは世界を変えられると思っている。私が真実の世界情勢について、この日本という拠点から世界に向けて、自由に発信することができるのは、日本の言語空間が与えてくれる多大な恩恵である。のみならず、私自身が、欧米世界の真実に目を開かれるきっかけをもらったのが、外(ほか)ならぬ日本発のコンスピラシー・セオリスト(封印された真実を発信する人)たちの書籍であった。

いま、私の英文メルマガを読んでいる世界中の5000万人の読者たちに、日本発の情報がとてつもない影響を与えている。これをもってしても、日本が持つソフトパワーの力がいかに途方もないか、想像できると思う。

そして、日本の対外純資産は400兆円を超える。日本は31年連続で世界最大の債権国である。その力もうまく使えば、これだけのソフトパワーを持った日本が、悪魔崇拝のカルト勢力に牛耳(ぎゅうじ)られてきたこれまでの世界を大きく変え、新たなアジア的価値観に基づく世界秩序の確立に多大な貢献ができることは間違いない。私も、そのために最大限の努力を今後も惜しまないつもりである。

ペンは剣よりも強し―  

 私はいつもそう信じている。 

2022年12月28日

ベンジャミン・フルフォード

(貼り付け終わり)

(終わり)

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