古村治彦です。

 ジョー・バイデン大統領のワシントンDCにある古い事務所とデラウェア州ウィルミントンにある自宅ガレージから、バラク・オバマ政権の副大統領を務めていた時代の政府機密文書が発見された。発見は昨年11月2日の中間選挙直前であったが、アメリカ政府はこの事実をすぐには発表せず、今年に入ってCBSニューズがスクープ報道して、それに追随する形でホワイトハウスは事実として認めた。

 ヒラリー・クリントンが国務長官時代に私的なEメールアドレスと私的なサーバを使って、機密情報を含む公的な情報をやり取りしていたこと、ドナルド・トランプ前大統領の邸宅からも政府機密文書が発見されたこと、そして、今回のバイデン大統領の事務所と自宅から機密文書が発見された。子のようなことが続くというのは、アメリカの公文書管理に関して緩みが出ているということになるだろう。そして、公文書のほとんどは大した中身のものではなくて、あってもなくても良いものがほとんどということなのだろうと推察される。

 バイデン政権にとっての問題は、現在、連邦下院で過半数を握っている共和党が、バイデン大統領と息子のハンター・バイデンのウクライナとの関係について追及しているが、見つかった公文書の中にウクライナ関連のものがあったということである。これは、共和党側からすれば、バイデン父子がウクライナを「個人所有」「私有化」していた論理構成で攻勢をかけるということになる。

 中間選挙の前に公文書発見が公表されなかったのは、ヒラリー・クリントンに結び付けられ、ヒラリーの二の舞となることを避けたかったという意図があったのは間違いないところだ。これが選挙前に発表されていたら、ヒラリーのEメール問題に絡められ、「Lock Him Up !(彼を逮捕せよ!)」というスローガンが全米各地で叫ばれていたことだろう。民主党側としては、この問題を大きくしたくないところだろう。しかし、政治とはけたぐり合いであり、より過激に言えば殺し合いである。どんな材料でも相手を攻撃できるとすれば利用する。利用されないように問題を封じ込めるという守りも必要だ。

 その守りが甘ければ、蟻の一穴から堤防が崩壊するということが起きる。バイデンのホワイトハウスは守りが甘いということになる。特に「きまじめ」「きちんとしている」ということを売りにバイデンは大統領に当選しているので、このような問題は意外なダメージを与えることになる。

(貼り付けはじめ)

更に5つの機密文書がバイデンのウィルミントンの自宅から発見と弁護士たちが発言(Five more classified documents found at Biden’s Wilmington home, lawyer says

ブレット・サミュエルズ筆

2023年1月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/3813424-five-more-classified-documents-found-at-bidens-wilmington-home-lawyer-says/

ホワイトハウスは土曜日、ジョー・バイデン大統領の副大統領時代の機密文書が、木曜日にデラウェア州ウィルミントンのバイデンの自宅で更に5通発見されたと発表した。

バイデン大統領特別顧問であるリチャード・サウバーは声明の中で、水曜日の夜にバイデンの自宅のガレージに隣接する部屋で1通の機密文書が発見されたと述べた。その文書を発見した弁護士は、セキュリティクリアランス(機密文書取扱適格性)を持っておらず、結果として捜索を一時中断したとサウバーは述べた。

セキュリティクリアランスを持っているサウバーは、司法省(DOJ)への文書の転送を促進するために木曜日の夜にウィルミントンに到着した。

サウバーは「同行した司法省の職員に機密文書を移している間に、一緒にあった資料の中からさらに5ページ、合計6ページの分類記号が発見された。同行した司法省の職員はすぐにそれらを手に入れた」と述べた。

5通の資料が更に発見されたことで、バイデンの古い事務所とウィルミントンの自宅で発見された機密表示のある資料の数は、およそ20通になった。バイデンは金曜日の夜にウィルミントンの自宅に到着した。バイデンは頻繁に週末を自宅で過ごしている。

サウバーは、追加の質問について、この問題を今後検討するために木曜日に任命された特別検察官に照会し、ホワイトハウスが特別検察官に協力することを改めて表明した。

サウバーは声明の中で次のように述べた。「大統領の弁護団は、ペンシルヴァニア大学バイデンセンターの文書を公文書館に、ウィルミントンの自宅にある文書を司法省に提供するために、直ちに自発的に行動した。私たちは発見された文書について、どのように判別され、どこで発見されたか、具体的な詳細について公表した」。

バイデン大統領の弁護団は11月2日、ペンシルヴァニア大学の名誉教授を務めていたバイデンが2017年から2019年にかけて使っていたワシントンDCの事務所で、機密事項が記されたおよそ10通の書類を発見した。その発見は、CBSニューズが報道した後、月曜日にホワイトハウスによって事実確認がなされた。

水曜日には、2カ所目で更なる文書が見つかったと報じられた。ホワイトハウスは木曜日、事務所での文書発見後、弁護士がデラウェア州ウィルミントンとレホボトビーチにあるバイデンの自宅を捜索し、バイデンのウィルミントンの自宅ガレージで機密資料を発見し、さらに隣の部屋でも1通の文書を発見したことを確認した。

5つの追加文書は木曜日の夕方に発見されたが、土曜日の朝まで調査結果は公表されなかった。

ホワイトハウスは、このプロセスに関する質問について、司法省へ注意が向くように何度も逸らした。メリック・ガーランド司法長官は、文書の取り扱いに関する調査を担当する特別検察官(special counsel)を任命した。

しかし、バイデン政権に対しては、調査結果について国民に開示するのが遅いという批判を浴びている。

バイデン大統領の個人弁護士であるボブ・バウアーは、土曜日に発表した声明で、「本職は適切な場合には、公共の透明性の重要性と、調査の完全性を守るために必要な確立した規範と制限のバランスを取ろうとした」と述べました。

バウアーは「これらの考慮は、捜査が進行中の間、捜査に関連する詳細の公開を避けることを必要とする。定期的な情報公開は、当局が新しい情報を得る能力を弱めるか、状況が進展するにつれて情報が不完全になる危険性がある」と付け加えて述べた。

バイデン大統領は、副大統領時代の機密文書が見つかったことについて驚いていると述べ、政府の機密資料の取り扱いについて真剣に受け止めていると繰り返し述べている。

バイデン大統領は、自宅のガレージは施錠されていると述べており、ある時点で、文書のいくつかは彼の個人的な図書館で見つかった可能性があると示唆した.

今回の特別検察官の任命により、直近の2名の大統領が機密文書をどのように扱ったかを審査する特別検察官が2人存在することになるが、それぞれのケースの内容は大きく異なっている。

ガーランド司法長官は11月、トランプ前大統領の機密資料の取り扱いに関する調査を監督する特別検察官を任命した。連邦政府当局は昨年、トランプ前大統領のフロリダ州の邸宅で、最高機密と記された文書を含む数百点の政府機密資料を発見した。

トランプ大統領と彼のティームが数カ月にわたって捜査当局の捜査活動を妨害し、国立公文書館が求める文書の引き渡しに協力しなかったため、FBI8月にトランプの邸宅の式内を捜索した。
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民主党はバイデンに関する議論がクリントンのEメール問題の再来となるのではないか危惧している(Democrats worry Biden controversy will be Clinton emails repeat

エイミー・パーネス筆

2023年1月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/3812626-democrats-worry-biden-controversy-will-be-clinton-emails-repeat/

民主党は、ジョー・バイデン大統領のデラウェア州ウィルミントンの自宅と前事務所で見つかった機密文書をめぐる論争が、予想される再選キャンペーンに大きく立ちはだかることを懸念しているようだ。

民主党側は、バイデン大統領がこの問題を克服できると確信していると述べる一方で、多数の機密文書の一斉公開が、選挙戦開始を控えた大統領にとって問題を複雑にしているとも述べている。

非公式の場では、民主党側はバイデンが何が起こったかを説明し、2016年の民主党大統領候補ヒラリー・クリントンのメール論争(元国務長官クリントンが政府の仕事をする際に私用メールアカウントを使用していたことを認めた)と比較することがどれほど厳しいことになるだろうかと考えている。

また、2022年8月に機密文書が押収されたフロリダ州の邸宅をFBIが捜索したことをめぐり、トランプ前大統領に対する民主党の攻撃を複雑化させ、共和党に贈り物を与えることになる。

この問題について率直に話すために匿名を条件にした民主党系のあるストラティジストは次のように語っている。「これは大統領にとってかなり大きな問題になるだろう。共和党は常にスキャンダルを煽動するのが得意で、ここでのバイデン大統領の状況はトランプに関わる状況とは全く異なるにもかかわらず、彼らはこれが大きな問題であるかのように行動するだろう」。

民主党は内心ではこの問題の存在と重要性を認めているが、公の場ではトランプとバイデンの状況は劇的に異なると反論している。

民主党系ストラティジストのヴェテランであるロデル・モリノーは「リンゴとオレンジ位に違うのだ」と語った。同時に、民主党は「共和党がこれをウォーターゲート事件以来の大スキャンダルに仕立て上げることに対して徹底的に準備する必要がある」と警告を発した。

モリノ-は「この事件は確実な武器ではないが、共和党側は試してくるだろう」と述べた。

連邦下院監視・説明責任委員会の共和党側委員たちは今週、バイデンが所有していた機密文書について調査を開始した。

共和党全国委員会(RNC)は今週、プレスリリースやソーシャルメディア上で、バイデンが自家用のコルヴェットを自宅のガレージにバックで入れている映像ファイルの公開などこの話題に多くのエネルギーを注いでいる。「これは、ジョー・バイデンが機密文書を隠していた、鍵のかかったガレージの映像だ」と、共和党全国委員会のリサーチアカウントからツイッター上に投稿されたものもあった。

テッド・クルーズ連邦上院議員(テキサス州選出、共和党)はツイッターで、2016年に進行中のクリントンの問題と冗談交じりに結びつけた。「ビッグストーリーが明日やってくる。ヒラリーのサーバもジョーのガレージにあった」とジョークを述べた。

木曜日と金曜日、記者たちは、このニューズがバイデンの再選出馬の決断に影響を与えるかどうか政権関係者たちに厳しく質問した。

金曜日に行われたホワイトハウスの記者会見で、大統領上級顧問ケイシャ・ランス・ボトムズ(公共関与担当)は、「機密文書の発見が再出馬の決断に影響するか」と記者団から質問された。

ボトムズは「そのような質問があったことは大統領にお知らせする。大統領自身がこの質問について話すだろう」と答えるにとどめた。

機密文書の発見がバイデン大統領の再出馬の決断に影響を与えるかどうか質問されたホワイトハウスのアンドリュー・ベイツ副報道官は「それはない」と答えた。

ベイツは「バイデン大統領は、司法省の独立性を尊重し、政治から切り離すという約束を守っている 。バイデン大統領の政策が評価され、民主党大統領として60年ぶりの中期選挙の好結果をもたらした後も含めて、出馬の意向を彼から直接聞いているはずだ」とも述べた。

ベイツは次のように述べた。「インフレ率の低下、過去50年間で最低の失業率、アメリカ国内の雇用の回復、薬剤費の引き下げなど、全て先週だけのことですが、大統領の関心はアメリカの家族のためにさらなる進歩を遂げることだ。また、連邦下院共和党のヴィジョンである富裕層の減税のための中間層への増税、インフレの悪化、中絶の禁止などに直面している」。

2020年の大統領選挙でバイデン選対に参加したある側近は、もし機密文書の開示が問題になければ、共和党は何か別のことで大統領を攻撃しているだろうと語った。しかし、文書問題でバイデンを追及することは、同じテーマでトランプがお荷物になっているため、彼らにとっては負け戦になる。

この側近は、トランプが何ページもの公文書を所有しいて、それを提出するようにというFBIの要求になぜ抵抗したのかという疑問に対して共和党は答えるのが難しいはずだと述べた。この側近はまた、中間選挙で実証されたように、誰がより法律を守っているかで争うことは共和党にとって勝ち目のない状況になると述べ、FBIへの資金提供拒否、1月6日の連邦議事堂への侵入者の擁護、2020年大統領選挙結果についての陰謀論を指摘した。

最終的には、有権者たちはインフレ率の低下を含む問題にもっと関心を持つだろうとこの側近は語った。

機密文書論争が起こる前、バイデン大統領と側近たちは一連の良いニューズの流れに乗っていた。

それは、中間選挙が予想以上に成功を収め、民主党が連邦上院の過半数を握り、2024年の大統領再選に向けてバイデンの地位が強化されたからだ。

共和党は、2024年に誰が党を率いるべきか、党はトランプから脱却する必要があるのか、といった議論に分断されているように見える。先週の連邦下院議長選挙も共和党内の分裂を浮き彫りにした。

バイデンは世論調査の数字を少しずつ上げ、インフレの鈍化など経済も改善の兆しを見せている。

こうした一連の良いニューズは、バイデンが大統領選への再出馬を表明する準備として、幸先のよいスタートを切ることになった。

しかし、バイデンが機密文書を所持していることが、最初はワシントンのかつてのオフィスで、その後ウィルミントンの自宅ガレージ内で発見されたことから、民主党は神経質になっている。木曜日の特別検察官の任命は更に不安を煽った。

木曜日の夜、MSNBCに出演したバイデン大統領の元報道官ジェン・サキは、その不安の一端を口にした。

サキは「誰も特別検察官任命を望んでいない。大統領選に出馬するかもしれない前の年に、『今年は特別検察官がいて欲しい』と考えることはないだろう。誰もそんなことは望んでいない」と述べた。ホワイトハウスは、これは「政権移行期のずさんなスタッフの仕事」であり、「長期的には、たとえ短期的な痛みを伴っても、彼らの利益になる」可能性があると確信しているとサキは付け加えた。 

連邦議会民主党議会選挙対策委員会委員長を務めたスティーヴ・イスラエル元連邦下院議員(ニューヨーク州)は、オバマ前大統領が2012年に再選に成功する前のティーパーティーの多数派から学んだ教訓を指摘し、共和党が機密文書の発見に過剰に反応する可能性があると述べた。

イスラエルは次のように語った。「オバマ大統領は順調に再選を果たし、民主党は連邦下院で8議席上回って過半数を獲得した。何が起こったかというと、共和党の多数派が手を出しすぎたのだと私は考える。彼らは自分たちの支持基盤を発奮させたが、しばらくして、毎日の詮索ではなく、集中力と日常の課題を求める穏健派有権者を失った」。

しかし、非公式の場では、民主党側はバイデンが2023年を迎えることを望んでいた方法ではないことを認めた。

あるクリントン選対に参加したあるヴェテランは「誰もが好き勝手なことを言えるが、これでバイデンは完全に弱体化した。この問題はいつまで経っても解決しないだろう」と述べた。

クリントンの元側近は続けて次のように述べた。「迷惑な話だし、彼らが好むと好まざるとにかかわらず、この問題は残り続けるだろう。そしてつぎのような疑問が生まれるだけだ。もし彼がガレージでコルヴェットと一緒に書類についてこんなに軽薄なことをしているなら、他に何をやっているのか誰にも分からないだろう」。

共和党系ストラティジストであるスーザン・デルペルシオは、機密文書の発見は共和党への贈り物だと語った。

デルペルシオは機密文書発見について「これは大皿に盛られたものだ。それ自体は大したことではないが、共和党がそれをどう武器にするかだ」と述べた。

現在まで、共和党がバイデンに対して持っていたのは、バイデンの息子ハンター・バイデンに関する税金やビジネス取引に関する論争と経済に関する問題だけだったとデルペルシオは言う。

デルペルシオは次のように語った。「バイデンが出馬しない理由を探していたのならこれはかなり良い理由だ。彼はこんな選挙戦を望んではいないはずだ。釈明ばかりしていたら負けてしまうことになる」。
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ホワイトハウスはなぜもっと早く機密文書発見を公表しなかったのか説明するよう圧力を受けている(White House under pressure to explain why it didn’t reveal documents discovery earlier

アレックス・ガンギターノ筆

2023年1月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/3812679-white-house-under-pressure-to-explain-why-it-didnt-reveal-documents-discovery-earlier/

ホワイトハウスは、バイデン機密文書の発見がなぜすぐに公表されなかったのか説明するよう圧力を受けており、中間選挙を控えて最初の発見について沈黙を保っておこうとする意図的な試みがあったのではないかという批判が公然となされている。

最初の文書が最初に発見されたのは2022年11月2日で、選挙からわずか6日後のことだった。しかし、ホワイトハウスは、今週初めにCBSニューズが報道するまでこの発見について公表しなかった。

ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン=ピエール報道官は金曜日、機密文書発見時にすぐに明らかにしなかったのは大統領を政治的ダメージから守るためだったのかという質問に対して、「それはあなたの言い分に過ぎない」と答えた。

ジャン=ピエール報道官は「私はここで非常に明確にしてきたし、ここ数日、異なる機会で何度もその質問に答えてきた。ここにはプロセスがあり、私たちはそのプロセスを尊重するつもりだ」と付け加えて答えた。開示のタイミングについてスタッフが戦略の立案に関与したかとの質問には「ノー」と答えた。

2022年12月20日にバイデンのデラウェア州ウィルミントンの自宅のガレージの収納スペースから2回目の機密文書が発見され、今週も隣の部屋の収納資料の中から1ページの文書が発見された。バイデンの自宅の捜索は水曜日に終了した。

メリック・ガーランド司法長官は、バイデン大統領のウィルミントンの自宅で更に機密文書が発見されたとの公表を受け、機密文書発見を調査する特別顧問としてロバート・ハーを木曜日に任命した。また、ホワイトハウスが機密文書を発見した際、リアルタイムで通知されたと述べた。

バイデンの長年の盟友で情報将校出身のクリス・カーニー元連邦下院議員(ペンシルヴァニア州選出、民主党)は、「機密文書発見のタイミングは実に不思議だ」と述べた。カーニーは更に「バイデン大統領は、この厄介なエピソードについて説明責任を果たし、その責任を受け入れなければならない。ここで最も重要なことは、個人的な政治的恥辱を防ぐことではなく、我が国の安全保障を守ることだ」と発言した。

記者たちは金曜日、ジャン=ピエール報道官は機密文書について、1週間を通して質問に答えたというが、CBSがニューズを流したために、彼女は全く質問に直面しなかったと指摘した。彼女は、調査が進行中だからだと主張した。

報道官は「司法省は独立した機関であり、私たちはその調査プロセスを尊重する」と述べた。

連邦議会共和党も公表のタイミングに疑問を呈しており、連邦下院監督・説明責任委員会は今週、公文書に関する調査を開始した。

今週、ジェイムズ・コマー連邦下院監督・説明責任委員会委員長(共和党)は「よく見て欲しい、これは11月2日の出来事だ。ジョー・バイデンはアメリカ史上最も透明性の高い大統領になると述べた。なぜ今になってこのことが分かったのか? CBSは素晴らしい仕事をした、CBSの報道がなければ私たちは知ることができなかった」とCBSで語った。

ホワイトハウスが公表しないまま、11月と12月に機密文書がバイデンの自宅から発見されたというニューズは、12月にインフレが鈍化したという連邦政府の報告などの今週の他の政治的展開に影を落としている。

共和党系のストラティジストであるダグ・ヘイは、もし11月に発見が明らかになったとしても、同じことが起こっただろうと主張した。そして、民主党は選挙の最終週に自分たちのメッセージから注意をそらすことを望まなかっただろうとも述べた。

ヘイは「これは、タイミングについて、非常に合理的に出てくる最初の質問の一つです。2022年の選挙に大きな影響を与えただろうか? これについてははっきりしないが、過去にさかのぼってその影響を否定することはできない」と述べた。

ヘイは更に「民主党側が主張していたのが、『トランプの信奉者である非常識な人たちが立候補しているのを見よ』というものだったことを考えると、明らかに民主党が望んでいたメッセージとは違う」とヘイは述べた。

ジョージワシントン大学の法学教授で元司法省職員のスティーヴン・サルツバーグは、2016年の選挙直前にジェームズ・コミー前FBI長官が当時の大統領候補ヒラリー・クリントンに対する捜査について詳細を発表したやり方が、多くの人の口に「後味の悪さ(bad taste)」を残したと指摘している。

サルツバーグ「とは言っても、選挙が終わった後、なぜ積極的に公表しなかったのか分からない。発見された際、マスコミはこぞってそれを取り上げ、それで彼らは守勢に回った」と述べた。

ホワイトハウスは、特に選挙の前に、この発見を黙っておこうとする意図的な試みがあったかどうかという質問に対して、本誌に以前の声明を紹介した。これらの声明の中では、司法省の調査は進行中であり、ホワイトハウスが発言できることは限られていると繰り返し述べている。

バイデンのワシントンオフィスでは、副大統領時代から2020年の大統領選出馬までの間に使用した、機密事項が記された10通の文書が、他の個人的な資料と混ざって発見されたと伝えられている。それらの文書には、ウクライナ、英国、イランに関するブリーフィング資料が含まれていたとされる。

現在ノサマン社の上級政策顧問を務めるカーニーは「ワシントンで政治家を指弾するのはよくあることだが、管理されていない情報文書がこの国の安全保障に与えうる損害を忘れることはできない。バイデンであれ、トランプであれ、あるいは他の誰であれ、文書を管理できなくなれば、国家の重大な損害につながる可能性がある」と述べている。

カーニーは更に、機密文書を扱ったことのある人間として、「国の指導者が情報報告に対してこれほどまでに軽率になれることに激怒している」と付け加えた。

バイデンのティームは、機密文書が発見された直後に国立公文書館と司法省に警告を発したとホワイトハウスは発表している。

これは、トランプ前大統領の政府文書の取り扱いとは明確に区別される。当局者は昨年夏にFBIの捜査が行われる前に、トランプに複数回にわたり文書返還を要求していた。

バイデンは今週、メキシコでの記者会見で、自身の古いワシントンオフィスで機密文書が見つかったと知って驚いたとコメントした。また、その文書が何についてであったかは知らないと付け加えた。

しかし、ホワイトハウスが当時この発見を公表しなかったことについて、大統領を守るために発見を非公開にしたかったのかどうかなど、機密文書の中身以上に疑問を生じさせている。

ヘイは次のように述べた。「バイデンの記者会見とカリーヌのブリーフィングの間に、私は政治には古い一線があることを思い知らされた。釈明していたら負けだ。昨日は、良い経済ニューズの日であったはずなのに、釈明の日になってしまった」。

ブレット・サミュエルズはこの記事の作成に貢献した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505