古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:WestExec

 古村治彦です。

 私は2021年5月、『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』(秀和システム)を出版した。ジョー・バイデン政権が発足して4カ月ほど経過した時期だった。この本を実際に企画したのは2020年12月、書き始めたのは2021年1月頃のことだった。

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

 私はバイデン政権が発足する時点で「ヒラリー・クリントン政権でありかつ、第三次バラク・オバマ政権だ」と判断し、その顔触れについて調査するうちに、コンサルティング会社「WestExec Advisors」社の存在に行きついた。そして、この会社出身の人物たちが多くバイデン政権に入っていることに驚いた。そして、詳細にそれぞれの人物たちの名前を挙げて、バイデン政権がどのような政策を採用するかを予測した。それは「中国とロシアに戦争を仕掛ける」ということだった。実際にはロシアがウクライナに侵攻するという形になったが、世界は「戦争状態」になってしまった。

 今回、講談社の運営するウェブサイト「現代ビジネス」で連載を持っている、歳川隆雄というアメリカ政治ジャーナリストの大ヴェテランが、「WestExec Advisors」社の存在に注目する内容の記事を掲載した。その内容は、拙著の内容とほぼ同じだ。ここで日本人らしく、謙譲の美徳を発揮して、「おこがましいことだが」「光栄なことに」と書くべきだろうが、そういう取って付けた言葉がいらないほどに、同じである。それは、拙著をお読みくださった読者の皆さんもそのように判断されるだろう。拙著には人物の経歴や顔写真も入っているので、大変親切な内容になっている。

 拙著が出ても、あまり大きな反響はなかった。それは私の影響力のなさということがある。歳川隆雄氏のような著名な方が取り上げれば、少しは日本国内で話題になるだろう。そして願わくば、『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』にも注目してもらえることを願う。「何を言うか、ではなく、誰が言うか」という言葉もある。歳川氏の記事の内容に興味を持ち、より詳しく知りたいと思われる方は、是非拙著『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』をお読みください。

(貼り付けはじめ)

●「米バイデン政権「国務副長官」の後任は…政府要職を占めるコンサル出身者のからくり」

歳川隆雄

2023年9月2日

現代ビジネス

https://news.yahoo.co.jp/articles/7744b80ba025f3964822e13a3ff4810de0320930?page=1

https://news.yahoo.co.jp/articles/7744b80ba025f3964822e13a3ff4810de0320930?page=2

■国務副長官に二人の候補

 米バイデン政権のウェンディ・シャーマン国務副長官が728日に退任後、同ポストは空席だった。だが、今週になって米ワシントンの政界雀の間で後任の国務副長官候補の名前が話題になっている。

 最有力候補とされるのは、カート・キャンベル米国家安全保障会議(NSC)インド太平洋調整官である。米リベラル系メディアThe American Prospect(825 日付オンライン記事)が報じた。米誌ビジネス・ウィークの元コラムニストで、80歳現役のロバート・カットナー氏が寄稿した。

 818日にメリーランド州のキャンプデービッド(大統領の山荘)で行われた日米韓首脳会談の共同声明とりまとめからロジスティックまで統括したのがキャンベル氏だ。

 もう一人の候補は、ジョー・バイデン大統領のスピーチライターであるジョン・ファイナー大統領次席補佐官である。バイデン氏がオバマ民主党政権副大統領時代の国家安全保障担当補佐官だったイーリー・ラトナー国防次官補(インド太平洋担当)と共にバイデン氏を支えたことは周知の通り。

 日本でも馴染みが多く「知日派」として知られるキャンベル氏だが、2013年にコンサルティング会社「アジアグループ」を設立し、中国進出を目指す防衛関連企業やIT企業に助言を行うなどビジネス志向が強すぎるとの指摘もあったことが思い起こされる。それ故に、上院での人事承認が難航するとの懸念が少なくない。

 ここで筆者が注目するのはThe American Prospectのカットナー氏の寄稿文だ。同記事には次のような件がある。《彼は政府とのコネクションやアクセスを利用して彼らの利益に貢献した。キャンベルは基本的に貿易利益の仮面をかぶった企業の希望リストであった。今は廃案となったTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の大きな推進者でもあった。もし国務副長官に指名され、承認されれば、キャンベルは回転ドアの経歴を持つ他の2人の外交政策高官に加わることになる》。

■政府要職を占めるコンサル出身者

 かなりショッキングな内容だ。この「他の2人」とは、バイデン大統領の最側近であるアントニー・ブリンケン国務長官とジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)その人である。「えぇ~ブリンケンとサリバンもその手合いなの?」という声が聞こえてきそうだ。

 詳細を極めた同誌調査報道によれば、注目すべきはワシントンに本拠を置くコンサルティング会社WestExec Advisorsの存在である。そして同社の共同設立者がブリンケン国務長官であり、国防総省でインド太平洋政策を担うラトナー氏もまた同社出身というのである。早速、英語版ウィキペディアでWestExec Advisorsを検索し、そして驚いた。

 共同設立者・パートナーとして最初に写真付きで名前が記述されていたのはミシェル・フロノイ元国防次官(政策担当)である。もちろん、オバマ民主党政権時代だ。その他、幹部として名前を連ねているのはジョン・ブレナン元米中央情報局 (CIA)長官、ビンセント・ブルックス前在韓米軍司令官(退役陸軍大将)、エリック・グリーン元米NSCロシア担当上級部長、エミリー・ホーン元大統領特別補佐官(広報)、ダニエル・ラッセル元国務次官補(東アジア・太平洋担当)、ビクラム・シン元国防次官補代理(南アジア担当)など歴代民主党政権の要路を占めた人物の名前が続く。CIAを含む16の米情報機関を継活するアブリル・ヘインズ国家情報長官もまた同社出身である。

 そして肝心なのは、ブリンケン氏、フロノイ氏に加えて、セルジオ・アギーレ元駐国連米大使首席補佐官、ニティン・チャダ元国防長官上級顧問の4人が2017年の同社創設メンバーであることだ。確かに、米国では4年に1回の政権交代時に「人材の回転ドア」と呼ばれる政府と民間の人材交流が実施される。それでも政府元高官と、せいぜい有力シンクタンク幹部の入れ替えが一般的だったと思う。

 日本では想像外の政府要路への人材供給システムなのだ。米国は「情報先進国」であるが、ふと頭に浮かんだ言葉は最近メディアで頻繁に見かける「忖度」と「便宜供与」であり、「情報リーク」と「機密流出」である。如何お考えだろうか――。

歳川 隆雄(ジャーナリスト)

(貼り付け終わり)

(終わり)

bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。  

 本日は、私の最新刊の宣伝をいたします。 
akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001
 2021年5月29日に秀和システムから『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』を発刊いたします。  

 今年の2月最終週から書き始め、今年の4月上旬に脱稿したものです。現在、最終校の作成中で、その後、最終的に目を通して、印刷へと回ります。  

 本書の表紙やタイトル、帯の推薦の言葉では、師である副島隆彦(そえじまたかひこ)先生にご指導、ご支援をいただきました。ありがとうございます。

 本書では、前半はジョー・バイデン政権の分析、後半はアメリカの分裂に関する分析をしています。第一章では、バイデン政権内のヒラリー・クリントン元国務長官に近い人々に関する分析で、キーワードは「ミッシェル・フロノイ元国防次官」と「ウエストエグゼク社(WestExec)」です。第二章では、政権内のクリントンに近くない人物たち、ジョン・ケリー気候変動問題担当大統領特使、スーザン・ライス国内政策委員会委員長、サマンサ・パワー米国国際開発庁長官を取り上げています。「オバマ政権で最重要閣僚を務めた人物たちがどうして格下の役職に就いたのか」という疑問から分析を始めています。 キーワードは「グレイト・リセット(Great Reset)」です。

 第三章では、アメリカ連邦議会の民主党と共和党内の分裂について分析しています。キーワードは「ポピュリズム(Populism)」です。両党内のエスタブリッシュメント対ポピュリズム派の分裂を分析しています。第四章では、アメリカ社会の変質と分裂について、知識人たちの業績を使って分析しています。「トランプ大統領がアメリカ社会の分裂を生み出したのではない、アメリカの分裂がトランプ大統領を生み出したのだ」というテーマで分析をしています。  

 多くの方々に読んでいただきたいと思います。拡散をお願いいたします。また、手に取ってお読みくださいますよう、よろしくお願いいたします。

(終わり)
amerikaseijinohimitsu019
アメリカ政治の秘密
harvarddaigakunohimitsu001
ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側
このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ