古村治彦です。今回は前年に旧版に掲載した文章を再掲します。この通りになってしまうと、大変危険だなという思いがあり、2014年になっても、その危険性は高まるばかりであると考えています。


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4月になってもまだまだ寒い日々が続きます。私は現在、福島県の山間部におりますが、春というよりも晩秋といった風情です。まだまだ雪をも降ります。



季節が進み、夏になりますと、参議院議員選挙が行われます。この参議院議員選挙の争点は、「憲法改正」という点で、各政党は一致しているようです。



その中でも、特に日本国憲法第96条の「改正」を主張している政党(米政翼賛会と私は呼んでいます)と、それに反対している政党があります。



日本国憲法第96条は以下のような条文です。



(引用はじめ)



第9章 改 正

 

96条 この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。



2 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。



(引用終わり)



この条文は、憲法改正の手続きに関する条文です。この条文によると、憲法を改正する手続きとして、衆参両議院それぞれが所属議員3分の2以上の賛成で国民に憲法改正を提案し、国民投票で過半数の賛成があった場合に、憲法を改正することができるということになっています。複数の段階を経る、議員の3分の2というハードルの高さのために、これまで憲法改正は行われてきませんでした。また、55年体制下、野党第一党日本社会党は、憲法改正を阻止するために、しかし、与党になることは望まないという姿勢で、自民党とある種の妥協を行っていました。



今回、この日本国憲法第96条の改正を自民党と維新は目指しています。現在、衆議院は憲法改正に前向きな勢力が3分の2以上(自民と維新で348、民主党の一部も含めるともっと増える)を占めている状況です。参議院は3分の2以上となると162となりますが、憲法改正勢力はまだそれを占められないでいます。また、この夏の参議院選挙で3分の2以上を占めるためには、113議席の獲得が必要ですが、これはなかなか困難です。しかし、これは今回の参議院議員選挙だけを考えれば、です。次回2016年7月までを考慮に入れると、決して不可能な数字ではありません。また、現在の衆議院議員の任期は2016年12月15日までですから、それまでに解散がなければ、もう一度チャンスが巡ってきます。



「2016年」が大変重要であると考えます。今回の参議院議員選挙はそのための足掛かりになるということができます。



アメリカのオバマ政権も2016年まで(正式には2017年1月まで)ですから、それまでにTPPや日本の憲法改正手続きの「緩和(easing)」を進めておきたいということもあるでしょう。そして、2017年からの新しい大統領(おそらく共和党←外れたら申し訳ありません)で、「日米新時代」ということになるのではないかと考えます。自衛隊の領土領海外活動の拡大、米軍の下請け軍隊としての性格がよりはっきりとなっていくでしょう。経済、政治、そして軍事で属国化が進んでいくものと考えられます。



このシナリオが荒唐無稽で、まったく箸にも棒にもかからない笑い話で終われば良いなとは思いますが、そうならないかもしれない雰囲気も感じられるのです。



(新聞記事転載貼り付けはじめ)



●「首相と橋下氏が一致…改憲発議要件「過半数」に」



読売新聞電子版 2013年4月12日



http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130411-OYT1T01202.htm



 安倍首相と日本維新の会の橋下共同代表が9日の会談で、憲法96条が規定する改憲手続きを巡り、衆参各院の「3分の2以上」の賛成が必要とする改憲発議要件を「過半数」に緩和

すべきだとの認識で一致していたことが11日、分かった。



 会談に同席した維新の会の松井幹事長が、大阪府庁で記者団に明らかにした。



 松井氏によると、首相は「国民が憲法改正を議論するためにも、改正の発議ができる96条を緩和する必要がある」と述べ、橋下氏らも同様の認識を示した。さらに、過半数の賛成が必要とされている国民投票の要件の厳格化を検討する必要性でも一致したという。



 これに関連し、橋下氏は11日、大阪市役所で記者団に、「改正する条項に応じて(国民投票の)要件を変えてもいいのではないか」と述べ、要件の厳格化は重要条項の改正の場合に限定すべきだとの考えを示した。



20134121015 読売新聞)



●「維新連携視野に?菅長官「改憲を参院選争点に」」



読売新聞電子版 2013年4月9日



http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin/news/20130408-OYT1T01183.htm



 菅官房長官が憲法改正を夏の参院選の争点とすることを目指し、活発に発信している。



 8日の記者会見では、具体的な憲法改正の論点について「必要だと思うのは、環境権などだ。環境問題は憲法ができた当時、なかった。国民生活に大きな影響を与えるものだから、『加憲』で、憲法改正に入れていくのは当然のことだ」と環境権の明記に踏み込んだ。



 環境権は、「加憲」を掲げる公明党が新しい人権として主張しているテーマで、改正争点化に慎重な意見が多い同党に配慮したものとみられる。



 7日の福岡市での講演では、憲法改正の発議要件を緩和する96条改正に最優先に取り組む考えを示し、8日の記者会見でも「96条の改正がなければ、物事が進まない」と強調した。



 憲法改正に関する積極的な発信には、改正に意欲的な日本維新の会などと連携し、憲法改正に必要な衆参両院で3分の2以上の議席を確保する狙いがある。菅氏は9日、日本維新の会の橋下共同代表、松井幹事長と首相官邸で会談する予定。憲法改正を通じて公明、維新などとの連携を強化し、民主党を孤立化させる狙いも指摘されている。



2013491050 読売新聞)



●「<憲法改正>「ポイントは環境権」菅官房長官、公明に配慮か」



毎日新聞 48()1938分配信



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130408-00000054-mai-pol



 菅義偉官房長官は8日の記者会見で、憲法改正の発議要件を定めた96条の見直しに関連し、改憲のポイントとして「環境問題は憲法ができたときにはなかったから、環境権を入れるのは自然ではないか」と述べた。



 記者団が、戦争の放棄を定めた9条の改正との優先順位をただしたのに対しては「自民党としても、現在の憲法の基本路線を守りながら、まず96条を改正しないと前に進まない」とかわした。環境権などを追加する「加憲」を掲げる公明党に配慮したとみられる。【鈴木美穂】



(新聞記事転載貼り付け終わり)

(終わり)