アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


 

 古村治彦です。

 

 2014年11月21日午後、衆議院が解散されました。2014年12月14日の投開票に向けて、各党が一斉に準備に入りました。

 

 小沢一郎代議士が代表を務める生活の党は、小沢氏以外が民主党に合流するという報道が出ていましたが、鈴木克昌幹事長と小宮山泰子国対委員長が民主党に合流し、その他の政治家たちは生活の党として選挙戦を戦うことになりました。選挙区からは14名、比例区からは1名の計15名が第一次公認候補者となりました。その名簿は以下の通りです。


 

(貼り付けはじめ)

 

《 生活の党 第47回衆議院総選挙 第1次公認候補者 》

 

【選挙区】          

 

≪岩手県第2区≫             

畑 浩治 (はた こうじ)           1963年9月28日 51歳 現2

 

≪岩手県第4区≫             

小沢 一郎 (おざわ いちろう)              1942年5月24日 72歳 現15

 

≪千葉県第2区≫             

黒田 雄 (くろだ ゆう)           1959年3月22日 55歳 元1

 

≪千葉県第3区≫             

岡島 一正 (おかじま かずまさ)           1957年11月3日 57歳 元2

 

≪千葉県第11区≫           

金子 健一 (かねこ けんいち)              1957年11月2日 57歳 元1

 

≪神奈川県第1区≫          

岡本 英子 (おかもと えいこ)              1964年9月19日 45歳 元1

 

≪神奈川県18区≫           

樋高 剛 (ひだか たけし)       1965年11月24日 48歳 元3

 

≪東京都第10区≫           

多ヶ谷 亮 (たがや りょう)    1968年11月25日 45歳 新

 

≪東京都第12区≫           

青木 愛 (あおき あい)           1965年8月18日 49歳 現3

 

≪新潟県第5区≫             

森 ゆうこ (もり ゆうこ)       1956年4月20日 58歳 新(参2)

 

≪大阪府第6区≫             

村上 史好 (むらかみ ふみよし)           1952年6月10日 62歳 現2

 

≪奈良県第2区≫             

中村 哲治 (なかむら てつじ)              1971年7月24日 43歳 元2(参1)

 

≪長崎県第4区≫             

末次 精一 (すえつぐ せいいち)           1962年12月2日 51歳 新

 

≪沖縄県第3区≫             

玉城 デニー (たまき でにー)              1959年10月13日 55歳 現2

 

【比例区】          

≪北関東ブロック≫ 単独             

松崎 哲久 (まつざき てつひさ)           1950年4月14日 64歳 元2

 

http://www.seikatsu1.jp/activity/party/20141121generalelection.html

 

(貼り付け終わり)

 

 この15名を見ると、生活の党はなかなかよく考えて(当たり前のことではあるんですが)、立候補者を選定していることが分かります。また、鈴木氏と小宮山氏が民主党に合流したのも奏功するかもしれないと思われます。

 

 小選挙区で当選する可能性が高いのはまずは小沢氏です。今回当選すると16回連続当選となります。年齢を考えると最後の選挙ということはあり得ます。沖縄の玉城デニー氏は先日の沖縄県知事選挙で翁長氏を当選させた「オール沖縄」方式の支援を受けて選挙区で当選する可能性が出てきました。新潟の森ゆうこ氏は参議院議員として活動した実績と全県的な知名度を持ちますが、今回は田中真紀子氏の地盤であった新潟五区からの出馬です。田中氏が出馬しないということになると、ここでも当選の可能性が、小沢氏と玉城氏ほどではなくても高くなります。

 

 後の方々は正直に言うと、民主党や維新の党の動きを見ないと分かりません。しかし、2012年のあの厳しい選挙で東北ブロック、北関東ブロック、東京ブロック、東海ブロック、近畿ブロック、九州ブロックで比例当選者を出していることを考えると、今回も同程度の結果を残せるように、小選挙区での勝利に向かいながら戦いながら、比例票の獲得にも力を注ぐ必要があります。特に南関東ブロックは前回は比例当選を出せなかったのですから、ここは力を注ぐ必要があります。また、鈴木克昌氏が抜けた東海地方に一人、前職、元職で知名度のある人が出てくると良いのではないかと思います。

 

 生活の党はうまくいけば9名ほどの当選が見込めるのではないかと思います。鈴木氏と小宮山氏が現職の強みで当選すると生活系は11名の当選は見込めると思います。

 

民主党内部には小沢氏に対する敵意、アレルギーを持つ人たちがいます。菅、野田、岡田、枝野、長島といった、自分たちは何の苦労もしないで美味しいところだけ持っていくことしか能がない、自民党と同じ穴のムジナの皆さん方です。彼らが小沢氏たちを追い出してしまいました。しかし、民主党内には小沢氏に対してそこまでアレルギーがない人たちもおり、そうした人たちが今回の選挙で復活してくるでしょうから、そうなれば、小沢氏の代表時代の民主党が「国民の生活が第一」が復活し、自民党と同じ人たちを抑えることができるようになるでしょう。これはほぼ願望であり、希望で、評論でも分析でもなんでもないのですが、ここに書いておきたいと思います。

 

 解散前に生活の党が小沢氏以外で民主党に合流という報道がなされましたが、結局それは誤報となり、小沢氏を中心に15名で選挙に臨むことになりました。私は一連の報道を見聞きし、今回の選挙は小沢氏にとって、西南戦争の西郷隆盛にとっての「城山」になると感じました。自らを犠牲にして死地に臨むということはなかなかできません。小沢氏は常々、政治家としては西郷よりも大久保利通を尊敬していると述べていますが、人間としてはとても西郷的な人なのだろうと思います。

 

 しかしなかなか心憎いと思ったのは、悲壮な決意がありつつ、戦略としてはうまく人員を配置し、最大の効果を得るということをやっている点です。自民党で選挙の神様と言われた、田中角栄、竹下登両元首相の下で学び、彼らの衣鉢を継ぐと言われた小沢氏らしい戦略です。こうした点ではとても大久保的な頭の冴えを見せるなぁ、と失礼ながら感心しました。

 

 「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」もカッコいいですが、最後の一合戦で目に物見せてくれん、と戦いに臨む姿を小沢氏と生活の党は見せてくれたというのが私の考えです。

 

(終わり)