古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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2015年03月



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 ヨーロッパ中央銀行の金融緩和がバブルを生み出すかもしれないという内容の記事です。しかし、やっていることはアメリカでも日本でも同じで、つまり、バブルを生み出す危険性があるということです。

 

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あぶく銭のもたらす危険に気を付けろ(Beware the Perils of Easy Money

 

デイヴィッド・フランシス筆

2015年3月13日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2015/03/13/beware-the-perils-of-easy-money/

 

アメリカ経済はうまく回っている(rolling)。株価は上昇し、雇用も伸びている。しかし、専門家たちは、最終的には酷い結末が待っているかもしれないと警告を発している。

 

 その理由は、ヨーロッパ中央銀行が、連邦準備制度がアメリカ経済を不況から救い出すために行ったプログラムをそのまま真似をして、今週になって、経済成長を促すために、前代未聞の規模でヨーロッパ各国の国債を購入すると発表した。それによってヨーロッパ各国の国債は逆イールド(短期金利が長期金利を上回る)を起こす。このプログラムを実施すると望ましくない結果を生み出す可能性もある。それは、このプログラムが健全な経済の基本的な原理を蔑ろにしているからだ。その原理とは、「債券は投資に対して程補とではあるが一貫した利益をもたらすので、お金を投資するには安全なものである」というものだ。

 

 誰も次に何が起きるかをはっきり予測できない。それは、こうしたプログラムが過去に実施されたことがなかったからだ。しかし、良い結果がもたらされるだろうと考える人はほとんどいない。

 

 エンヴィジョン・キャピタル・マネイジメント会長のマリリン・コーエンはフォーリン・ポリシー誌の取材に対して、「私は衝撃を受け、恐怖感を持っている。このようなことはどれくらい継続できるのだろうか?」と述べた。

 

 彼女は『どのような結果となるか分からない。しかし、多くの金融機関が資金を失うことになると思う』と語った。

 

 イングランド銀行の通貨政策委員会委員のクリスティン・フォーブスによると、その理由はこうだ。利率が低く、利益がほとんどないということになると、投資家たちは安全な投資先から離れることになるからだ。そして、彼らは資金をリスクの高い商品に投資し、利益を上げようとするのだ。

 

 フォーブスは2015年2月24日にロンドンで行った講演の中で、「こうした資金の流れが起きると債券市場以外の市場を押し上げ、潜在的にバブルを生み出すことになる」と語った。

 

 アメリカ国民はバブルについては詳しいはずだ。バブルとは金儲けを楽にできるようにしてくれる経済サイクルのことだが、例外なく無残な結果に終わる。2008年の住宅バブルの崩壊は世界経済にまで波及し、大恐慌を引き起こす寸前までいった。そして、世界的な景気後退を引き起こし、ヨーロッパ国債危機を招来させた。ヨーロッパ中央銀行のプログラムはヨーロッパ連合(EU)を経済危機の淵から救い出そうとする試みなのである。

 

 経済アナリストであるジェシー・コロンボは、バブル経済に関する情報を追いかけている。コロンボは、現在の信用バブルの爆縮(implosion)が2008年に世界が経験したものよりも悪い状況をもたらすと確信している。彼は、自由市場に中央銀行が介入することが問題の根源であると述べた。

 

 コロンボはフォーリン・ポリシー誌の取材に対して、「これは人工的な、バブル主導の経済回復をもたらしつつある」と述べた。

 

 これまで挙げた警告は、ウォールストリートでも起きている。ここ最近、ファンドマネジャーたちはマイナス金利について警告を発している。

 

ヤヌス・グローバル・アンコストレインド・ボンド・ファンド会長ビル・グロースは、2015年3月に投資の先行きについて書いた文章の中で、「低い金利は世界中の金融のビジネスモデルを破壊する。金融ビジネスは現代の経済を機能させる上で重要な存在だ」と書いている。

 

パリに本拠を置くソシエテ・ジェネラルのヨーロッパ金利戦略部門の責任者シアラン・オヘイガン「ヨーロッパ中央銀行は自分のしっぽを追いかけているかのようだ」と述べている。

 

(終わり)





メルトダウン 金融溶解
トーマス・ウッズ
成甲書房
2009-07-31




 

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 今回は、先日ネオコンの危険な議員トム・コットンが主導した公開書簡に対する批判に関する記事を皆様にご初会します。

 

 公開書簡に関しては、どうもトム・コットンの売名行為だったように思われます。

 

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共和党のテヘラン宛ての公開書簡が批判に晒されている(GOP letter to Tehran backfires

 

ジョーデイン・カーニー、クリスティーナ・ウォン筆

2015年3月10日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/defense/235301-gop-letter-to-tehran-backfires

 

共和党所属の連邦上院議員たちからイランの指導者たちへ宛てた公開書簡は、共和党を分裂させ、共和党を守勢に立たせ、オバマ大統領とテヘランとの間の核開発をめぐる交渉を無効にすることになる新たな経済制裁の連邦上院での可決のチャンスを潰えさせる危険を孕んでいる。


 オバマ大統領によるイランとの対話は民主党を長年にわたり分裂させてきたが、先月、共和党が連邦上院で、新たな経済制裁に対するオバマ大統領の拒否権を覆すのに十分な議席を得ることで、再び姿を現した。

 

 しかし、状況は一変し、47名の共和党所属の議員たちが署名したテヘラン宛ての公開書簡に対して怒りが向けられている。連邦上院多数党院内総務(Senate Majority Leader)のミッチ・マコネル連邦上院議員(ケンタッキー州選出、共和党)は、オバマ大統領とイランとの交渉を台無しにすることになるであろう2つの法案の上院の可決の可能性が減少してしまったことに慌てている。

 

 火曜日、ホワイトハウスは公開書簡が発表された2日目に声明を発表し、共和党所属の議員たちが出した公開書簡を批判し、これを「無謀」で「間違った方向に導く」人気取りの行動と呼んだ。

 

『ニューヨーク・デイリー・ニュース』紙は、紙上にマコネル、2016年の大統領選挙の有力候補者であるテッド・クルーズ(テキサス州選出)とランド・ポール(ケンタッキー州選出)両上院議員と、一期目の連邦上院議員であるトム・コットン(アーカンソー州)の写真を掲載し、見出しには「売国奴(Traitors)」という単語を使った。トム・コットンは今回の書簡の主導者である。

 

 保守的な論調で知られる『ウォールストリート・ジャーナル』紙の編集局は公開書簡を批判し、オバマ大統領が逆襲に使うための「材料」にされると述べた。

 

 共和党内部でも公開書簡をめぐり争いが起きている。7名の共和党所属の上院議員が書簡に署名しなかった。彼らは同僚たちを公に批判している。

 

火曜日、スーザン・コリンズ連邦上院議員(メイン州選出、共和党)は記者団に対して次のように語った。「私たちにとって交渉が重要な局面に差しかかっているこの時にアヤトラに書簡を送るなど不適切だと考える。そして、より率直に言えば、私たちの憲法システムを説明したことでアヤトラが心を動かすことがあるとは思えないし、その点に疑念を持っている」。

 

 ジェフ・フレイク連邦上院議員は公開書簡について「有効」でもないし、「生産的」でもないと述べた。

 

 「現状においても交渉は厳しい状況にある。この種の書簡を送ることが有効ではないと私は考える」

 

 連邦上院外交委員会委員長のボブ・コーカー(テネシー州選出、共和党)は、公開書簡が「私たちが手に入れたいと望む通りの結果をもたらすのに有効ではない」と考えていると述べた。コーカーはまた、書簡に署名することは建設的ではないと考えたし、多くの共和党所属の議員たちが署名したことに驚いたと述べた。

 

 コーカーは「今週末まで私はこのように勢いがつくとは思わなかった」と述べた。

 

 ダン・コーツ連邦上院議員(インディアナ州選出)、ラマー・アレキサンダー連邦上院議員(テネシー州選出)、リサ・マコースキー連邦上院議員(アラスカ州選出)、サド・コクラン連邦上院議員(ミシシッピー州選出)の4名もまた公開書簡に署名しなかった。

 

コーツとマコースキーは2016年に再選を控えている。

 

 オバマ政権は今月末までの合意成立を目指している。これによってイランに対する経済制裁は解除されるが、その代わりにイランが核兵器を所有する能力の開発を阻止するという譲歩を得ることになる。

 

 アメリカはイランが活発な立ち入り調査を受け入れ、ウランの濃縮能力を制限するという約束を取り付けようとしている。現状で言えば、合意が達成されない場合、イランが核兵器を開発するのに十分な核燃料を手に入れるのに1年間ほどかかると言われている。

 

 オバマ大統領の対イラン外交についての懐疑は民主、共和党両党に存在している。そして、多くの民主党所属の連邦議員たちは先週行われたイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフの議会演説に欠席した。ネタニヤフ首相は演説の中で、オバマ大統領は、イスラエルの安全を維持することが出来る良い内容の合意をイランとの間で結ぶことなど不可能だと主張した。

 

 ネタニヤフ首相の議会演説は論争を巻き起こした。これによって共和党側はいくらか勢いを得たように見えたが、連邦上院の民主党は、マコネル院内総務が今週中に行おうとしていたコーカー議員とロバート・メネンデス連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)が提出していた法案の採決に対して、早速難色を示した。この法案はイランとの合意を承認する前に、提案された合意内容を連邦議会で見直すというものだ。

 

コーカー=メネンデス法案自体は、マーク・カーク連邦上院議員(イリノイ州選出、共和党)とメネンデス議員が提出した法案の内容よりもソフトだと考えられている。その内容は、合意に達しない場合、もしくはイランが合意内容を破った場合に経済制裁を再開し、新たに科すというものである。経済制裁法案は、大統領が拒否権を行使してもそれを覆すだけの賛成票が得られるものと見られていた。

 

 しかし、現状では60票の賛成票を得られるかどうかはっきりしない。

 

 民主党側は議場でコットンが主導した公開書簡を非難した。書簡の内容は、2017年にオバマ大統領がホワイトハウスを去った後に、イランとの合意を反故にすると示唆している。

 

 バイデン副大統領は、連邦上院議員時代には外交委員会の委員長を務めていた。彼は公開書簡について、「これはオバマ大統領が他国と交渉する能力を著しく傷つける恐れがある」と発言した。

 

 バイデン副大統領は月曜日夜に発表した声明の中で次のように述べている。「議員たちによる公開書簡は、アメリカ憲法についての講義の体裁をとってはいるが、2世紀にわたるアメリカ合衆国の歴史を無視し、未来の合衆国大統領のアメリカを代表しての他国との交渉を行う能力を著しく損なうものとなっている。民主党だろうが共和党だろうが、大統領が外国との交渉をしにくくする内容なのである」。

 

 ヒラリー・クリントン前国務長官も自身の私的なEメール使用に関する記者会見の席上で共和党を厳しく批判した。彼女は書簡について、「アメリカの指導者たちが積み上げてきた最良の伝統から著しく逸脱するものだ」と述べた。

 

 コーツは声明の中で、共和党が政策をめぐる戦いで勝利を得るために党派による争いを止める必要があると指摘している。

 

コーツは声明の中で、「私たちは戦術の面で合意に達していなくても、オバマ大統領があらかじめ明言している拒否権の発動(veto)を覆すためには超党派の支援が必要であることを認識している」と述べている。

 

(終わり)










 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 来週火曜日にイスラエルで総選挙が行われます。日本の安倍首相と一緒になって、アメリカの反オバマ・ネオコン・人道主義的介入派ラインを支えている、ベンヤミン・ネタニヤフ首相を率いるリクードは敗北する可能性が高まっています。

 

 それに対して、苛立ったネタニヤフ首相は「外国からの影響」にまで言及するようになっているようです。それでも、ネタニヤフ首相は連立で政権を維持することが出来る可能性もあるようです。

 

 火曜日のイスラエル総選挙は注目です。

 

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ネタニヤフ首相は、彼を追い落とそうとする外国の権力者共同謀議理論の存在を主張(Netanyahu Claims Foreign Conspiracy Is Trying to Depose Him

 

エリアス・グロル(Elias Groll)筆

2015年3月13日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2015/03/13/netanyahu_claims_foreign_conspiracy_is_trying_to_depose_him/

 

 イスラエルでは来週火曜日に総選挙が行われる。ベンヤミン・ネタニヤフ首相にとっては先行きは良くない。ネタニヤフは世論調査で野党側の後塵を拝している。彼は退勢を挽回するための時代遅れの戦術を採用している。彼は自分の政治的な苦境を国際規模の権力者共同謀議理論(conspiracy)のせいにしているのだ。

 

 ネタニヤフは金曜日、「フェイスブック」に投稿した。その中で、彼は、リクードの指導者である自分を追い落とすために、外国からの資金が野党側に流れていると主張した。彼は競争相手のイザク・ヘルツォグとツィピ・リヴニに言及しながら、次のように書いた。「右派の支配は危機に瀕している。左派の有権者たちとイスラエル国内と国外のマスコミは、ツィピとボウギを権力の座に就けるために正しくない方法を使うための勢力に参加している」。

 

 ネタニヤフは、結果は悲惨なものとなるだろうと述べている。彼は「1967年時点の国境まで後退し、イェルサレムは分割され、テル・アヴィヴとベン・グリオン国際空港を見下ろす丘に第二のハマススタン(Hamas-stan)が建国されることになる」と述べている。ネタニヤフは、ガザ地区からイスラエルが撤退することで起きであろうと彼が考える結果に対して警告を発するために、かなり前から「ハマススタン」という言葉を使い始めた。イスラエルは、2005年にガザ地区から入植者と兵士たちを撤退させた。それでも航空と沿岸のコントロール権はイスラエルが維持している。それでも、ガザ地区は現在、ハマスによって統治されている。

 

 更に言えば、ネタニヤフはフェイスブックの投稿で、彼とリクードが外国政府と左派勢力、『イディット・アウロノット』紙のジャーナリスト、「イスラエル国内と外国の有力者たち」が共同した権力者共同謀議理論を主張した。

 

 今週金曜日、ネタニヤフは様々なマスコミに登場し、自分を追い落とすために暗躍している外国の政府を明らかにしている。彼はラジオ局コル・イスラエルに出演し、「北欧各国の政府は数百万ドルを投じて、私を権力の座から追い落とそうとしている」と語った。

 

 スウェーデンがパレスチナを承認する決定をしてから数カ月、スウェーデンとイスラエルの関係は冷え切っているが、スウェーデンがイスラエルの総選挙に資金を投じている証拠は存在しない。

 

 今週金曜日、イディット・アウロノット紙の世論調査によると、来週火曜日の総選挙では、ネタニヤフ率いるリクードはヘルツォグとリヴィニ率いるイスラエル労働党に負けているという結果が出た。世論調査では、イスラエル労働党が26議席、リクードが22議席を獲得するという結果が出た。テレビ局「チャンネル10」の世論調査によると、リクードは20議席、イスラエル労働党は24議席をそれぞれ獲得するという結果が出ている。

 

 リクードがイスラエル労働党に続いて第二党になっても、ネタニヤフはまだ権力を掌握することは可能だ。首相となるためには、クネセト(Knesset、イスラエルの国会)の120議席のうち、連立して最低61議席を取る必要がある。ネタニヤフは多数を占める連立を形成する上で、ライヴァルたちよりも有利な立場にある。

 

 各種世論調査で不利な状況に陥ると、ネタニヤフは自身の支持率の下落には不透明な外国の影響があると責任転嫁を始めた。今週火曜日、ネタニヤフ首相は陸軍ラジオに対して、「自分を追い落とすための世界中を巻き込んだ大規模の企てが行われている」と述べた。投票日が近付く中、ネタニヤフ首相は外国の権力者共同謀議理論についての告発を強めるだけしかできない。

 

 ネタニヤフにとって、この外国の権力者共同謀議理論(コンスピラシー)に対する適切な反応は次のようにあるべきだ。それは、「リクードに投票せよ」というものだ。

 

(終わり)





メルトダウン 金融溶解
トーマス・ウッズ
成甲書房
2009-07-31




 

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12


野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
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2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 今回は古い記事ですが、国際関係論(International Relations)の諸理論で恋愛関係(人間関係)を説明する論稿をご紹介します。

 

 国際関係論は、大変に「人間臭い」学問分野であると言えます。心理学や人類学、社会学の成果を取り入れて発展してきました。ですから、その理論も人間関係論(human relations)に応用できるのは当然のことと言えると思います。

 

 ホワイトデーが普通の日である私は、もっときちんと国際関係論を学んでおけばと後悔しておりますです(涙)。

 


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恋人たちのための国際関係論理論:ヴァレンタイン・デーのための手引き(IR theory for lovers: a valentine’s guide

 

スティーヴン・ウォルト(Stephen M. Walt)筆

2009年2月13日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2009/02/13/ir-theory-for-lovers-a-valentines-guide/

 

明日はヴァレンタイン・デーだ。人々への奉仕として、私は『フォーリン・ポリシー』誌の読者の方々に対して、国際関係論の理論が現在恋愛中である人々に役立つ、いくつかの重要な洞察を与えてくれることをお知らせしたいと思う。

 

まず、いかなるロマンティックなパートナー関係も本質的に同盟関係(alliance)である。同盟関係は国際関係論において中核をなす概念である。同盟関係は構成員に対して多くの利益をもたらす(そうでなければどうして私たちは同盟関係を結ぶだろうか?)。しかし、私たちが知るように、同盟関係は時に非合理的な情熱を反映し、構成員の自律性を不可避的に制限してしまう。国際関係論分野の理論家の多くは、同盟関係の制度化は同盟関係をより効果的にし、長続きさせるが、同時に制度化によって関係がより甲的なものとなることは、より慎重に考慮することを要する重要なステップともなると確信している。

 

 もちろん、国際関係論分野の理論家たちは、同盟の構成員たちが、放棄(abandonment)と罠(entrapment)の2つの危険に直面することを警告している。つまり、私たちはパートナーが私たちを見捨てるかもしれないと恐怖を覚えれば覚えるほど(放棄)、私たちは最初に予測できなかったような形の義務をお互いに課そうとする(罠)。読者の中には、自分のパートナーの高校の同窓会に出席したり、義理の親族たちとの感謝祭の夕食会に毎年出席したりしている人も多くいると思うが、そういう皆さんなら私が言っていることは理解できるだろう。

 

リアリストは長い間、二極(biploar)が最も安定すると主張してきた。従って、恋人がいるのに更に主要なアクターをシステムに加えようと考えている方がいらっしゃったら、是非再考されるようにお勧めしたい。私たちのほとんどが痛い目に遭いながら学んだように、多極的(multipolar)にロマンティックな関係を処理しようとすると、危機をもたらすことになる。更に、時に戦争にまで事態が悪化してしまうこともある。これは同盟関係の安定にとって良いことではない。

 

国際関係論の理論は私たちに対して、勢力均衡(balance of power)の変化は危険であると警告している。明確な警告は次のようになる。パートナーの地位や力が急速に変化する場合、関係は悪くなる。従って、貴方かパートナーが会社内で出世してそれを2人でお祝いするのは素晴らしいことなのだが、出世することで相手に対する期待の内容が変わり、2人はそれに慣れていかねばならない。もしどちらかが解雇された場合も同じことが言える。二人の関係において勢力均衡に大きな変化が起きた場合、忍耐と愛が必要となる。

 

最高の関係であっても時に波風が立つこともある。それは仕方がないことだ。それは、どんなに深く愛し合っている人間同士でも、相手が何を望んでいるのか、どうしてそういう行動を取るのかを理解できないことがあるからだ。国際関係論の理論家たちは、誤解について多くの優れた論稿を欠いてきた。その中のいくつかの内容は覚えておいて損はない。私たちは、私たち自身の行動は周囲の環境によって制限されていると考える傾向にある。一方、他の人の行動はその人の思い通りに行動しているのだと考えるものだ。「私がこれをやっているのはそれをしなければならないからだ。しかし、彼はこんな行動をしている、それは彼がそうしたいからだ!」と考えるものなのだ。この種の認識上の偏り(bias)は、争いのスパイラルにとっての大きな原因となる。国際関係論の理論家たちは長年にわたりこれについて警告を発してきた。小さな不動が起きる場合、それぞれの人たちは自分の立場を守ろうとするが、それが積極的かつ道理の通らない行動のように見えてしまうのだ。そして、私たちは国際関係論の分野におけるもう一つの重要な概念を思い出すのだ。それこそがエスカレーション(escalation)である。

 

私は数人の読者の方々がこの点について同意して頷いておられるだろうと思っている。

 

国際関係論の理論の中で特に役立つ概念が私の頭の中に思いついている。それは、宥和(appeasement)である。この概念は第二次世界大戦直前のミュンヘン会議以降不当に貶められてきた。しかし、ロマンティックな関係を維持するためには重要な戦略である。そして、もし読者の方々が私を信用しないなら、是非私の妻にお尋ねいただきたい。私の妻がこの段落を文章の中に入れさせた人物なのである。

 

国際関係論の理論のいくつかを学ぶことで、実際の恋愛関係や夫婦関係に役立つことがあるかもしれない。また、あなたは適切な人を選ぶという幸運に恵まれるだろう。そして、結婚という形で関係を制度化したいと望むこともあるだろう。もちろん、この記述は読者である貴方が異性愛者であること、もしくは同性愛者同士の結婚する権利を認めている世界の一部地域に住む幸運に恵まれた人であることを前提としている。

 

そして、2人が自分たちの結合したリソースを動員し、同盟関係を深化させると決心すると、伝統的な方法もしくは養子という形式で、子供を持つことになる。そうなると、新たな国際関係論の諸理論である抑止(deterrence)、強制(coercion)、敵対する勢力を殲滅または懐柔によって少しずつ滅ぼしていくサラミ戦術(salami tactics)、越権行為(overcommitment)について学ばねばならない。しかし、更なる一連の問題も出てくる。それらについては今年の父の日に明らかにすることになるだろう。

 

(終わり)







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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23



 古村治彦です。

 

 今回は、アメリカ連邦上院の共和党の危険な動きについての記事をご紹介します。

 

 トム・コットン(Tom Cotton、1977年―、37歳)連邦上院議員(アーカンソー州選出、共和党)が音頭を取って、47名の共和党所属の連邦上院議員たちが署名した公開書簡が発表されました。この書簡は「イラン・イスラム共和国の指導者たち宛て」となっており、アメリカ合衆国憲法システムについて説明した内容です。

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 トム・コットン

 

 この書簡の中で議員たちは、「現在のオバマ大統領と結んだ合意は、次の大統領の時には無効とすることもできるし、議会はいつでもその内容を修正することができる」と書いています。そして、「アメリカの大統領は4年間の任期を2回までしか務められないが、連邦上院議員は6年間の任期を無制限に務めることができる。オバマ大統領は2017年1月に退任するが、私たちはこれから数十年間議員であり続けられる」と書いています。外国との合意を簡単に反故にする、と自分たちで宣言してしまうのは外交儀礼としておかしいですし、何より、「アメリカと合意してもそれが反故にされてしまう」となると、アメリカと真剣に外交交渉をする国など出てこないでしょう(日本以外、但し日本の場合は交渉ではなく命令伝達のみ)。

 

共和党の政治家たちの劣化は先日のベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相の議会演説でも露呈しましたが、今回もそのことが明らかにされました。「政治家のレヴェルは国民のレヴェルより上に行くことはない」と言われますから、アメリカ国民がアホになっているとも言えるのでしょう。

 

 なんと馬鹿げた話でしょう。彼らは「自分たちアメリカの方から合意を破る」と宣言しているのです。また、この書簡に書かれた程度のアメリカ政治の知識は、どこの国の(日本の一部を除く)政治学専攻の学生でも常識です。それを慇懃無礼に書いているのは、失礼極まりないことです。挑発と言って良いでしょう。彼らは中東にまた一つ戦争を起こしたいのでしょうか?

 

 この疑問に対する答えは残念ながら「イエス」です。

 

 この書簡の音頭を取ったトム・コットンは危険極まりないネオコンのヤングスターであり、残念ながら共和党内でも未来の大統領ではないかといわれるほどの人物です。彼はアーカンソー州の片田舎に生まれ、ハーヴァード大学に進学しました。政治学で学士号を取得し(成績優秀者)、カリフォルニア州にある保守的な学校であるクレアモント大学院大学に進学しましたが、中退し、ハーヴァード大学法科大学院に進学し、弁護士資格を取得しました。学生時代は大学新聞『ハーヴァード・クリムゾン』紙の編集者となり、コラムを担当しました。また、大学内の共和党の学生組織に入っていました。ハーヴァード大学はリベラルな校風ですから、そこで保守的な態度を取るのは、「勇気のいる行動」であったと彼の学友は語っています。

 
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米陸軍では陸軍大尉まで昇進
 

 2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件に衝撃を受け、米陸軍に志願し、将校教育学校に入り、2005年から2009年まで米陸軍の将校としてアフガニスタンとイラクでの戦争に参加しました(父親もヴェトナム戦争に従軍した経験あり)。2006年に保守系のブログに投稿した文章が話題となり、ネオコンの大物ビル・クリストル(ネオコンの雑誌『ウィークリー・スタンダート』誌発行人)と知り合いました。その後、アーカンソー州に戻り、家業の肉牛の牧場で働いていました。そして、2013年に連邦下院議員に当選し、そして、2014年の中間選挙で連邦上院議員に当選しました。

 

 トム・コットンは「タカ派のホープ」として、これから大物政治家として成長していくでしょう。しかし、彼はとても危険な人物です。私は2016年の大統領選挙でヒラリーが当選した場合、彼女が8年間やれたとして、2024年の米大統領選挙の共和党候補として、このトム・コットンが出てくるのではないか、そして大統領になってしまうのではないかと思います。その時の世界情勢がどうなっているか分かりませんが、彼が出馬できないような状況になっていることを祈るのみです。


※副島隆彦先生の最新刊『日本に恐ろしい大きな戦争が迫り来る』(講談社)が2015年3月17日に発売されます。最新のアメリカ研究の成果、お楽しみに!


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共和党所属の連邦上院議員たちがイランに警告:合意は「ペンを少し動かせば」無効にできる(GOP senators warn Iran: Deal could be revoked with 'stroke of the pen'

 

デイヴィッド・マカビー筆

2015年3月9日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/international/235026-gop-senators-send-warning-on-iran-deal

 

共和党所属の連邦上院議員47名が、イランとホワイトハウスに対しての公開書簡を出し、その中で、イランの核開発プログラムに関する合意はオバマ大統領が退任すれば覆される可能性があると示唆した。

 

このニュースを最初に報じたブルームバーグは、議員たちは書簡の中で「我が国の政府との間で行われている核開発をめぐる交渉を見ていて、貴国は我が国の憲法システムについて完全に理解しておられないのではないかと懸念を持った。従って、私たちは、貴国に対して我が国の憲法システムの2つの特徴をお知らせして、それらに注目して頂きたいと考えている」と書いている、と報じた。

 

 書簡には、「連邦議会(Congress)で承認されないものは何であっても単なる行政府による合意でしかない」と書かれている。

 

 この公開書簡を主導したのは、トム・コットン(Tom Cotton)連邦上院議員(アーカンソー州選出、共和党)で、連邦上院多数党(共和党)院内総務のミッチ・マコネル(Mitch McConnell)連邦上院議員(ケンタッキー州選出、共和党)も署名している。書簡には、2016年の大統領選挙への出馬が有力視されているマルコ・ルビオ(Marco Rubio)連邦上院議員(フロリダ州選出、共和党)、ランド・ポール(Rand Paul)連邦上院議員(ケンタッキー州選出、共和党)、テッド・クルーズ(Ted Cruz)連邦上院議員(テキサス州選出、共和党)、リンゼー・グラハム(Lindsey Graham)連邦上院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)も署名している。

 

 書簡の中で議員たちは、イランの核開発をめぐる合意(少なくとも10年間は維持される)は、オバマ大統領が2017年にホワイトハウスを離れれば、無効にされる可能性があると警告を発している。

 

 書簡には、「次期大統領は、ペンを少し動かすだけで、このような行政府による合意を無効にすることはできる。また、連邦議会はいつでも合意内容を修正することができる」と書かれている。

 

 この公開書簡はイランの人々に宛てて書かれているが、この書簡は多くの議員たちがイランとの核開発プログラムをめぐる最終合意に関して自分たちも影響を与えたいと望んでいることを示している。議員の多くは、ホワイトハウスが十分に厳しい内容の合意を結ばないのではないかと懸念を持ち、合意はイランの核兵器を所有能力の開発を遅らせるだけのことではないかと考えている。

 

昨年、ホワイトハウスはイランとの間の合意に議会の承認を必要としない方法を模索していると報じられた。

 

 連邦議会はこれからの数週間でイランに対する新たな経済制裁について審議を行う。連邦議会で新たな経済制裁が可決される前に合意が達成されるかどうかは不透明な状況だ。

 

(終わり)

 

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<公開書簡の翻訳>

 

2015年3月9日

 

イラン・イスラム共和国の指導者たちへの公開書簡

 

 

 我が国の政府とあなた方との間の交渉を見ていると、あなた方は我が国の憲法システムについて完全には理解されていないのではないかと私たちは考えるようになった。従って、私たちは我が国憲法の2つの特徴にあなた方の注意を喚起するためにこの書簡を書いている。それは、国際的な合意を結ぶ力と連邦レヴェルの各機関の様々に異なる特徴についてである。あなた方は交渉の過程でこのことを真剣に考慮されるべきだ。

 

 第一に、我が国の憲法では、大統領は国際的な合意について交渉し、連邦議会はその合意を承認する際に重要な役割を果たす。条約の場合は、連邦上院で3分の2以上の賛成で批准される。いわゆる連邦議会による承認には連邦下院と連邦上院の両方で過半数の賛成が必要である(手続き上の規定で、連邦上院では5分の3以上の賛成が必要となる)。連邦議会の承認しないものはいかなるものも行政府による合意でしかない。

 

 第二に、我が国の憲法に規定されている各機関はそれぞれ異なった特徴を持っている。例えば、大統領は4年間の任期を2回までしか務められないが、連邦上院議員は6年間の任期を無制限に務めることができる。現在の状況に当てはめれば、オバマ大統領は2017年1月に大統領証を退くが、私たちのほとんどは2017年1月以降も上院議員の職にとどまる。おそらく数十年間とどまることになるだろう。

 

 私たちは、この書簡によってあなた方の我が国の憲法システムに関する知識が豊かになること、そして相互理解と核開発をめぐる交渉過程の明確化を促進することを希望する。

 

(終わり)










 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 3月3日に行われたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相のアメリカ連邦議会での演説の余波が起きているようです。

 

 イスラエル国内では、ネタニヤフの盟友と言われたメア・ダガン元モサド長官がネタニヤフをこき下ろし、オバマ大統領に対して批判的な、有力連邦上院議員メネンデスに対してのスキャンダルが出ています。

 

 アメリカの外交政策の分野は激しい争いが起きており、その余波が起きていると思われます。

 

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モサド元長官がネタニヤフ首相のアメリカ連邦議会演説を「クソ」と呼ぶ

 

マーク・ヘンシュ(Mark Hensch)筆

2015年3月6日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/234927-ex-mossad-chief-calls-netanyahus-congress-speech-bulls-t

 

『エルサレム・ポスト』紙は金曜日、モサド(イスラエルの諜報機関)元長官メア・ダガンがネタニヤフのアメリカ連邦議会での演説の内容の殆どに強く不同意を示したと報じた。イスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフは火曜日、アメリカ連邦上下両院共同の場でイランの核兵器の脅威について演説を行った。

 

 ダガンは、イスラエルのテレビ局「チャンネル2」が放映した字幕付きのネタニヤフの演説を見ながら、「イランはミサイルを使ってアメリカを攻撃することなどまずできないだろう」と述べた。

 

 スパイの総元締めだった男はまた、イランが1年以内に核兵器を開発することにも懐疑的であった。ネタニヤフが演説の中でイランの核兵器の早期開発について言及した時、ダガンは「クソ」と表現した。

 

 ダガンは「一年なんてありえない。もっとかかる」と述べた。

 

ダガンは更にネタニヤフの演説について「イスラエルの外交と国防にダメージを与える、政治的な演説だ」と述べた。

 

 ネタニヤフに対する厳しい批判は彼を追い詰めている。ネタニヤフは総選挙を控え、野党イスラエル労働党党首イサク・ヘルツグとの間で激しい選挙戦を展開している。3月17日、イスラエルの有権者たちはこの2人の候補者のどちらかを選ぶか決する。

 

水曜日、ヘルツグは次のように語った。「痛々しい現実がそこにある。アメリカ連邦議会で大きな拍手を受けた後、ネタニヤフは一人取り残された格好になった。イスラエルは孤立してしまった。イランとの交渉はイスラエル抜きで行われることになった。彼の演説はアメリカ・イスラエル関係に深い傷を残してしまった。それでも現政権の姿勢は変わらないだろうし、我が国にとって最良の友人と戦略的に最重要の同盟国アメリカとの間の隔た値を大きくしただけであった」。

 

 アメリカではネタニヤフの演説は大きな論争を巻き起こした。連邦議会議員たちの間で、ジョン・ベイナー連邦下院議長(オハイオ州選出、共和党)はオバマ大統領に連絡することもなしにネタニヤフを招待したが、これは正しかったのかという議論が起き、議員たちを二分している。

 

 外交上の騒動はすぐに政治化された。50名以上の民主党所属の連邦議員たちがネタニヤフの演説をボイコットし、オバマ大統領は火曜日、ネタニヤフの演説内容は「何も目新しいものはない」と切り捨てた。

 

 ダガンはネタニヤフの国内政策についても批判的だ。金曜日、ダガンは、ネタニヤフが昨年夏にハマスに対して軍事作戦を行ったが、ハマスを打倒することに失敗したと述べた。

 

 モサド元長官ドガンは、土曜日の夜にテルアビヴで開催される反ネタニヤフ集会で基調講演を行う予定である。

 

(終わり)

 

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有力な民主党所属の連邦上院議員が汚職で追及される(Powerful Senate Democrat Faces Corruption Charges

 

ジョン・ハドソン(John Hudson)筆

2015年3月6日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2015/03/06/top-senate-democrat-faces-corruption-charges/

 

 有名な外交政策のタカ派で、連邦上院議員であるロバート・メネンデスは、2年にわたり、古くからの友人で大口の政治献金寄付者との違法な関係を噂されてきたことに対して、「根拠がない」として怒りにもって否定してきた。メネンデスのスタッフは、記者たちに対して、スキャンダルを取り上げたこと自体を批判している。それでも、FBIの捜査によると、フロリダ州の著名な眼科医サロモン・メルゲンとメネンデスとの間には関係があることが証明されている。

 

 メネンデスはスキャンダルの存在をこれ以上隠すことはできないだろう。CNNとその他のマスコミ各社は金曜日、司法省がニュージャージー州選出の民主党所属の上院議員ロバート・メネンデスを汚職で告発する準備をしていると伝えた。

 

 今回のメネンデスのスキャンダルは、メネンデスに対する大口献金者として知られるメルゲンとの関係が中心となっている。

 

 CNNが今回の疑惑を報道した直後、メネンデスの広報担当トリシア・エンライトは、いかなる違法な行為も行っていると否定する内容の声明文を記者たちに発表した。エンライトハ次のように述べた。「私たちがこれまで述べてきたように、私たちは、メネンデス上院議員の全ての行動は適切、適法なものであり、こうした事実はきちんと確認されるものと確信しています。メネンデス上院議員とスタッフの取った行動は全て、公共政策のために行われたもので、それ以外の目的行われたことはありません」。

 

 連邦捜査局の捜査官たちが持つ関心は、「メネンデスが、不適切な方法で、メディケア・センターに掛け合って払い戻し政策を変更させ、メルゲンに数百万ドルのお金を支払わせようとしたのかどうか」というものだ。メネンデスはメルゲンとドミニカ共和国を旅行したがこの時の飛行機代はメルゲンが支払った。その後、メネンデスに対する連邦捜査局の捜査が行われると、この旅行について公表し、5万8000ドルをメルゲンに支払った。メネンデスは、旅行について公表しなかったことは「単純な誤解」と述べた。

 

 CNNの報道によると、捜査関係者たちはメネンデスのスタッフに対して、2012年にメルゲンとメディケア・センター、メディケイド・センターとの間に起きたトラブル解決に向けて電話をかけたり、面会をしたりしたことについて尋問したいと考えている。メネンデスの弁護士たちは、スタッフたちが送ったEメールや面会記録などは、連邦議会議員の任務遂行に際して行われたものであり、憲法によって非公開が保証されていると主張している。

 

 今回のスキャンダルが事件に発展すれば、これは司法省が連邦議会の有力な現職議員を捜査し、告発することが出来る能力があるのかどうかのテストケースとなる。メネンデスは、連邦議会のヒスパニック系議員の中でも重鎮であり、連邦上院外交委インカ院の委員長を務めたほどの実力者である。彼は親イスラエル、反キューバ的な姿勢で知られている。メネンデスは、またホワイトハウスが現在行っているイランとの核開発を巡る交渉に反対し、イランとの交渉について連邦議会がその過程を精査することが出来る法案を共同提出している。オバマ大統領は法案が連邦議会を通過しても拒否権を行使すると述べている。

 

 メネンデスに対する容疑には、メネンデスがドミニカ共和国で売春婦を買ったという疑惑も付きまとっている。メネンデスは、今回の攻撃を、政治的な敵対者たちが仕組んだ広範囲に及ぶ攻撃計画の一部だと主張している。

 

メネンデスは、ホワイトハウスの外交政策全てに強く反対してきた。メネンデスは、キューバとの国交回復、イランとの核開発を巡る交渉、ロシアによるウクライナへの侵攻への対処に反対してきた。こうした事実から、メネンデスの支持者たちは、今回の捜査が政治的なものであると主張している。メネンデスは過去に喧嘩腰の発言をしてきたが、今後もその姿勢を変えないとなると、メネンデスは彼にかけられた容疑を晴らそうとして泥沼にはまり込む可能性が高い。

 

 司法省のピーター・カー報道官は金曜日、報道された疑惑に関するコメントを行うことを拒否した。

 

(終わり)


 






 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23




 古村治彦です。

 

 2015年3月7日に、副島隆彦先生の最新刊『余剰の時代』(ベスト新書、2015年)が発売になります。

 

 以下に「まえがき」と「あとがき」をご紹介します。是非手に取ってお読みくださいませ。宜しくお願い申し上げます。

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まえがき


『余剰の時代』という書名の本を書いてください、と、この本の編集者から球を投げられた時、私はヒドくうろたえた。


「それはあまりにも大きな問題であって、とても私には答えられない。余剰、過剰こそは、人類の最大の問題なんです。


 これには簡単には触れてはいけない。


 この問題に触ると大変なことになる。火傷をする。「余剰」に関わってはいけない、ここに触ってはいけないと、ずっと私は思っていた。


 ですから、もっと別のテーマ(主題)の本にしましょう」

 

 と私は言って、態度をはぐらかした。


 それで書名(タイトル)を、もっと別の「(若者が)生き延びる思想」、あるいは「この厳しい時代をどう生き延びるか」にしましょうと、いったんは変更した。しかし、そういうわけにはいかなかった。私は、無自覚で無謀な編集者から初めに投げられた課題(テーマ)から逃げられなくなった。


 人類(つまり今の私たち)は、ちょうど百年前から余剰の段階に突入した。このことは、現代世界で最も優秀な人々には気づかれていた。すなわちマルチン・ハイデガーからあと、ジョン・メイナード・ケインズからあとの、
20世紀(1900年代)に突入した世界で最も鋭敏な人々によって気づかれていたことだ。

 

 だが、この「余剰」「過剰」の問題に真正面から触ってはいけない。そのように日本でも優れた知識人には分かられていた。危険なのだ。何が一体そんなに危険なのか?

 

「余剰」のことを英語でsurplus「サープラス」という。ドイツ語では、Überfluss「ユーバーフルス(超 河)」と言う。また、ドイツ語では Mehrwert 「メーアヴェールト」(剰余価値)というコトバで使う。これはマルクス主義経済学の用語だが、日本の今風に言えば、〝ブラック企業〟による従業員への過重労働、超過労働による酷使のことを指す。

 

 余剰・過剰問題は、ものすごく恐ろしい問題なのだ。触ると怪我をする。今の人間世界で解けない最大級の問題だ。


 ここで私ははっきり書く。余剰とは、ふつうは余剰生産物(余りもの)あるいは過剰生産(作り過ぎ)による過剰在庫のことだ。だが余剰とは、そんな生ま易しいものではない。余剰とは、ズバリ、余ってしまった人間たちのことだ。失業しそうな者たちのことを指す。だから、今のあなたが余剰そのものなのだ。

 

 

あとがき
 

 これで本書を終わる。この208頁の本を書き上げ、私は疲労困憊した。このヴォリュームにして、これほど脳が疲れた仕事は久しぶりだ。


 まえがきで書いたとおり、「余剰、過剰」問題は人類最大の解けない問題である。これ以上の難問は人類にとって無い。それほど恐ろしい問題なのだ。


 なぜなら人間が余っている、という現実は本当に恐ろしいことだからだ。「あなたは余剰なのだ」と言われた人間は一体どうしたらよいのか。この難問には答えがない。救いがない。だから、この本を書くのはキツかった。


 ただし、私にも収穫があった。この「余剰、過剰」問題という解なし(いまだ答えがない)の問題に、大陸西欧の偉大な思想家たちが、どのように向き合ってきたか、を調べあげて、苦労して壮大な見取図を描くことができた。この本で私が示したこの大きな見取図を、この国の読書人階級は、今後
50年かけて理解するだろう。だから、この小著は私の死んだあとも残る本である。


 この厳しい時代をどう生きたらよいか。難しい政治の話はどうも苦手だ、という読者は、第3章から先に読むことをお薦めする。答えが出ない問題、すなわち「世の中、甘くないんだ」
Tout nʼest pas bien. という、ヴォルテールが発見した重要な公理に立ち向かおうとする心構えが、まさに生き延びる思想そのものなのだ、とわかる。


 この本は、私を「諸思想の冥界巡り」に連れ出してくれた、ファウストにとってのメフィストフェレスである、KKベストセラーズ、小笠原豊樹編集長のずば抜けた教養なしには出来なかった。私は彼に最大限の敬意を表してこの本を書き終わる。


   2015年2月
15


副島隆彦 

 

(終わり)








 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
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2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 本日午前中、マーク・リッパート駐韓米大使が剃刀を持った男に襲撃され、負傷しました。幸い命に別状はないようですが、剃刀で切りつけられ、かなりの傷を負ってしまったそうです。まずはリッパート大使の一日も早い回復をお祈りします。

 

 今回の事件は、最近国務省の高官(ウェンディ・シャーマン国務次官)が日中韓関係について、歴史認識を巡り、日本よりともとれる発言をしたことによって、韓国国内で反発が出ていたことと関連して報じられています。

 

 確かにそのような面もあるでしょう。リッパート大使を襲った男性は、北朝鮮にシンパシーを持ち、「独島(竹島)を戦争訓練の場にしてはいけない」と叫んでいたそうです。かなり反米的な人物であったようです。

 

 私は今回の事件はかなり仕組まれたものだと感じています。まず、ウェンディ・シャーマン国務次官ですが、ヒラリー・クリントン前国務長官系の人物です。クリントン政権で国務次官補(ウォーレン・クリストファー国務長官の下)を務め、その後、マデリーン・オルブライト国務長官時代には、参事官を務めました。参事官とは長官の相談役として政策企画・立案に携わるポジションです。その後、2008年の大統領選挙では、ヒラリー・クリントン陣営のスタッフを務めていた人物です。

 

 一方、マーク・リッパートは、オバマ大統領が連邦上院議員時代に外交製作スタッフを務め、政権移行ティームにも参加しています。オバマ大統領はイラク戦争反対で名前を上げたのですが、そのお膳立てをしたのがリッパートです。その後、国家安全保障会議の

首席スタッフ、アジア担当の国防次官補、チャック・ヘーゲル国防長官の首席スタッフを務めた、オバマ大統領の側近です。

 

 シャーマン国務次官の発言は、現在、蜜月関係にあるオバマ政権と朴クネ政権との間に水を差すようなものです。そうした発言を敢えてしたことがまず解せません。そして、このシャーマンとリッパートは、現在、アメリカを二分しているヒラリー系(反オバマ)とオバマ系にそれぞれ属している人物たちです。また、3月3日行われたベンヤミン・ネタニヤフ首相のアメリカ連邦議会での演説で、わざわざ北朝鮮についての言及がありました。更には、新任のトニー・ブリンケン国務副長官(ジョー・バイデン副大統領の側近)が最初の外交訪問先として日中韓を選び、2015年2月中旬にそれぞれを訪問した後に、シャーマン国務次官補の発言が出ました。

 

 以上のことから、今回のリッパート大使襲撃は、ヒラリー系のネオコン・人道主義的介入派による使嗾があったと私は考えます。2014年12月にホワイトハウスとCIA、国務省で人事異動がありました。アジアに強いオバマの側近であるアヴリル・ヘインズが大統領国家安全保障問題担当次席補佐官に就任しました。確証はありませんが、私は、ヘインズとリッパートが、ヒラリー系の牙城である国務省を抜きにして、キューバと同じように、北朝鮮と直接秘密交渉をしているのではないかと思います。そのようなことをされては困るということでの「牽制」の意味もあったと思います。

 

 アメリカの2つのラインの対立はかなり激化していますが、このようにアジアにも飛び火してきました。「戦争なんてそんな馬鹿な」と思わるとは思いますが、用心するに越したことはないと私は考えます。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「韓国:リッパート駐韓米国大使 ソウルで襲われ顔など負傷」

 

毎日新聞 20150305日 0936分(最終更新 0305日 1558分)

http://mainichi.jp/select/news/20150305k0000e030150000c.html

 

 【ソウル澤田克己】米国のマーク・リッパート駐韓大使は5日朝、ソウル都心の世宗文化会館内で開かれた朝食会の会場で、果物ナイフ(全長25センチ)を持った男に襲われ、顔などを負傷した。大使は病院で治療を受けているが、生命に別条はないという。男は現場で取り押さえられ、警察が動機などを調べている。

 

 韓国で、米大使が襲われたのは初めて。韓国メディアによると、男は、テーブルに着いた大使を後ろから引きずり倒して切りつけた。取り押さえられた際、2日に韓国で始まった米韓合同軍事演習への反対などを叫んだという。

 

 男は、南北融和を重視する進歩派の市民団体代表(54)。竹島問題などで日本を非難する活動を熱心にしていたが、最近は、対米非難に重心を移していた。2010年7月には、ソウル市内で講演した重家俊範駐韓大使(当時)に石を投げつけ、外国使節に対する暴行の罪で懲役2年、執行猶予3年の有罪判決を受けている。また、07年には、青瓦台(大統領府)前で焼身自殺を図ったこともある。

 

 韓国では最近、日中韓の対立状況に苦言を呈したシャーマン米国務次官の発言に対して「日本の肩を持つ内容だった」という反発が広がり、在韓米大使館近くで抗議集会が開かれていた。

 

 リッパート大使は、オバマ米大統領の側近。国防次官補(アジア・太平洋担当)などを経て、昨年10月に着任した。日本や韓国などアジアの安全保障政策に精通している。

 

 中東を訪問中の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、事件について「韓米同盟に対する攻撃だ」と語り、徹底的な捜査を指示した。

 

          ◇

 

 【ワシントン西田進一郎】米国務省は4日夜、リッパート駐韓米国大使襲撃について「暴力行為を強く非難する」とのハーフ副報道官の緊急声明を発表した。大使は地元の病院で治療を受けているが、命に別条はないという。

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)








 
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古村 治彦
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野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
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2014-05-23



 古村治彦です。

 

 今回は、2015年3月3日にアメリカ連邦議会で行われたイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の演説についての短い記事をご紹介します。


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 ネタニヤフ首相はオバマ政権の対イラン政策を批判し、「強いイラン」は中東と世界にとって有害であると述べました。そして、イスラム国とイランを比較し、イランの方がより深刻な脅威だと断じました。ここはどうも引っかかるところです。

 

 共和党側はこの演説を「オバマ大統領に対する告発」だと賞賛し、民主党側は「侮辱」だとしています。イスラエルに関しては党派を超えて政治問題にならないようにしてきましたが、ネタニヤフによって政治問題化されてしまいました。

 

 今回、明らかになったのは、米共和党はかなり劣化しているということと支持基盤が極端な宗教右派や急進的な右翼になっていることから、良質な穏健保守が隅っこに追いやられていることです。選挙で選ばれた自国の国家元首の政策を外国の首相に批判させて、一緒になって喜んでいるのは情けない限りです。これは日本の自民党と全く同じです。日本の例ですが、日中国交回復に尽力した松村謙三は、中国に行った時に、当時の総理大臣を批判されて、「自分は総理大臣とは考えが違うが、自国の総理大臣を批判されて看過できない」と述べたと言われています。これが政治家というものです。

 

 昨日ご紹介した記事の中で、米国連大使のサマンサ・パワーの発言で、「交渉がうまくいかなかったら武力を用いてもイランの核開発を許さない」とありました。世界は、まさに「戦争か、平和か」の選択を迫られ、危険な情勢になっていると思います。

 

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ネタニヤフ首相の議会演説の重要なポイント(Key Points From Netanyahu's Speech to Congress

 

ピーター・ベイカー(Peter Baker)、アラン・ラペポート(Alan Rappeport)筆

2015年3月3日

ニューヨーク・タイムズ紙

http://www.nytimes.com/interactive/2015/03/03/world/middleeast/netanyahu-congress-key-points.html

 

 イスラエル首相のベンヤミン・ネタニヤフは火曜日、彼自身が全く思慮に欠けていると考えている、核開発に関するアメリカとイランとの間の交渉に対して警告を発した。以下は、彼の演説の重要な部分の抜粋である。

 

「私たちは、悪い内容での合意よりも合意に達しないことの方がより良いと教えられてきました。そうです、現在の交渉の結果として得られる合意は悪い内容での合意なのです。本当に悪い合意なのです。それなら合意に達しないことの方がよほど良いのです」

 

ネタニヤフ首相は、彼が「悪い合意」と呼んだ、イランがある程度の原子力プログラムを維持することを許す内容の合意に対して警告を発し、イランの原子力プログラムが全て放棄されることが合意には必要だと主張した。ホワイトハウスはネタニヤフ首相の考えを非現実的だとしている。ネタニヤフ首相は連邦議会においてオバマ大統領が現在行っている交渉に対して大声で反対を表明した。現在行われている交渉が合意に達しない可能性は高いのである。オバマ大統領は経済制裁を解除することはできるが、イランは恒久的な解除を主張している。それには連邦議会の承認が必要なのである。

 

「中東地域において、イランは現在4つのアラブの国の首都、バクダッド(イラク)、ダマスカス(シリア)、ベイルート(レバノン)、サナ(イエメン)を制圧している。もしイランの侵略がこのまま野放しにされれば、侵略はもっと続いていくことだろう」

 

 ネタニヤフ首相は、イランが近隣諸国4カ国であるイラク、シリア、レバノン、イエメンを制圧していると語った。そして、いかなる合意に達するにしてもその前に、世界の諸大国はイランが近隣諸国に対しての侵略を放棄し、世界中のテロ組織に対する援助を停止し、イスラエルを滅亡させると声高に主張し脅威を与えることを止めるように求めるべきだと述べた。ネタニヤフ首相は、核兵器を所有した場合のイランはテロ組織に対して今よりも多くの資金援助を行い、中東地域に「核兵器を拡散させる」だろうと述べた。更に、現在提案されている内容での合意はギャンブルだとし、現在よりも力を付けたイランがより友好的になるという方に賭けるべきではないと述べた。

 

「私の演説が大きな論争の的になっていることは分かっています。中には私がここに立っていることが政治問題を引き起こしていると考えておられる人がいるのは残念なことです。私にはそのような意図は毛頭ないのです」

 

ネタニヤフ首相は演説の初めで民主、共和間の緊張を和らげようとした。共和党と民主党の間で党派的な分裂が起きた。しかもこれまでは超党派で対応してきたイスラエルを巡る問題で分裂が起きたのだ。50名以上の民主党所属の連邦議員たちは演説を欠席した。民主党の連邦下院院内総務ナンシー・ペロシは演説をアメリカ国民の知性に対する「侮辱」だと呼んだ。一方、共和党は演説をオバマ大統領の外交政策に対する告発と呼んだ。ネタニヤフ首相は、イスラエルとアメリカは同盟国であることを強調し、騒動を鎮静化させようとした。彼はイスラエルが危機に陥った時に強力な支援をしてくれたことを引き合いに出してオバマ大統領を賞賛し、民主、共和両党がイスラエルを支援してくれたことに言及した。

 

「この共存することが出来ない勢力争いにおいて、アメリカもイスラエルも介入する余地を持っていないのです」

 

ネタニヤフ首相はイランとイスラム国を究極的には同じ目的を共有する、ライヴァル関係にあると述べた。軍事的なイスラム主義の盟主の座を争っているのだと示唆した。ネタニヤフ首相はイランがイスラム国よりも深刻な脅威であると主張した。それは、イスラム国が肉切り包丁とソーシャル・メディアを利用しているだけに過ぎないが、イランは敵を攻撃するのに核兵器を使うことになるかもしれないからだと語った。

 

「イランは国際機関の査察官たちの行動を妨害しているだけではなく、査察官たちをうまく手玉に取っているのです」

 

ネタニヤフ首相は、北朝鮮を例に挙げて、国際機関による査察が失敗していることに言及し、そして、過去イランが国際機関の査察を妨害したことに言及した。ネタニヤフ首相は、2005年、2006年、2010年にイランが「国際機関が設置したカメラのスイッチを切った」と指摘した。更に、国際機関による査察は北朝鮮による合意内容の履行違反を防げなかったと述べた。ネタニヤフ首相は、「それから2年か3年以内に、北朝鮮は核兵器を所有することになってしまった」と述べた。

 

(終わり)









 
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オーヴィル・シェル
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2014-05-23


 

 古村治彦です。

 

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相のアメリカ連邦議会での演説が近づいてきました。今のところ、オバマ政権のイランとの交渉を批判する内容になると言われています。アメリカ連邦議会上下両院の過半数を握っている共和党がネタニヤフを使ってオバマ政権に攻撃を加えようとして、オバマ大統領をはじめとして政権側が誰もネタニヤフと会談しないという反撃に出て、更には民主党から50名以上の欠席者が出ると予想されるなど大事になっています。これは連邦議会の共和党指導部、特にネタニヤフ首相を招待したジョン・ベイナー連邦下院議長の責任問題は出てくるでしょう。それにしても連邦議会で外国の首相が大統領の外交政策を批判するなど前代未聞であり、ホワイトハウス側が態度を硬化させるのは当然です。

 

 オバマ政権の外交政策分野の最高幹部であるスーザン・ライスとサマンサ・パワーに関する記事を下に掲載しました。大統領国家安全保障問題担当補佐官であるライスはアメリカの公共放送PBSの番組(昔の「マクニール・レイラー・アワー」か「チャーリー・ローズ」でしょうか?)に出演して、ネタニヤフ首相の議会演説を批判しています。「党派性」を持ち出し、アメリカ・イスラエル関係を傷つけるものだと述べています。ここまで言われてしまうと、2週間後のイスラエルの総選挙でネタニヤフ首相率いるリクードは敗北する可能性が高くなります。イスラエルの有権者たちは、日本の有権者と同じく、アメリカとの関係がイスラエルの生存にとって重要だと考えるでしょうから、ネタニヤフの「失政」に対して冷静な判断を下すでしょう。

 

 本日、『ニューヨーク・タイムズ』紙で、ヒラリー・クリントンが国務長官時代に服務規程に違反して私的なEメールで仕事上のやり取りをしていたという報道がなされました。これは些細なことではありますが、ニュースの出たタイミングが重要です。

 

 現在、アメリカの外交政策を大きく分けている2つのグループについて、私は以前にこのブログで書きましたが、簡単に言うと、オバマ大統領(リアリスト、穏健なリベラル、リバータリアン)対反オバマ(ネオコン、人道主義的介入派)となっています。そして、イスラエルのネタニヤフ首相と日本の安倍晋三首相は反オバマ派を支える外国勢力の両巨頭ということになります。そして、ネタニヤフは議会演説で味噌をつけてしまいました。

 

 それでは、安倍晋三首相はどうでしょうか。現在、国会審議中ですが、自身と閣僚に相次ぐ政治資金疑惑が持ち上がっています。こうして見ると、反オバマ派に対して総攻撃がなされていることが分かります。

 

 

 来月下旬の安倍晋三首相の訪米も大変なことが起きるかもしれません。そして、安倍政権が高転びに転ぶということがあるかもしれません。

 

(新聞記事転載貼り付けはじめ)

 

●「ライス米補佐官、異例のイスラエル首脳への非難」

 

読売新聞電子版 20150226 1305

http://www.yomiuri.co.jp/world/20150226-OYT1T50091.html

 

 【ワシントン=白川義和】ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)は24日放映の米PBSテレビのインタビューで、イスラエルのネタニヤフ首相が3月3日、オバマ政権に無断で米連邦議会での演説を予定していることについて、両国関係を「破壊する」と非難した。

 

 議会演説は、野党・共和党のベイナー下院議長が要請し、ネタニヤフ氏はオバマ政権と事前調整を行わないまま受け入れた。オバマ政権は「外交儀礼に反している」と不快感を示していた。米高官がイスラエル首脳への強い非難を公言するのは異例だ。

 

 ライス氏は「イスラエルと米国の関係は常に党派の垣根を越えていた。政治が入り込むことはなかった」と強調し、今回のネタニヤフ氏の動きは「党派的だ」と批判した。

 

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●「イスラエル首相の議会演説に米大統領が懸念 ライス補佐官は「両国関係に有害」」

 

産経新聞電子版 2015年2月26日

http://www.sankei.com/world/news/150226/wor1502260020-n1.html

 

 【ワシントン=加納宏幸】アーネスト米大統領報道官は25日、イスラエルのネタニヤフ首相が野党・共和党の招きで3月に訪米してホワイトハウスの頭越しに米議会で演説を予定していることについて、オバマ大統領が「党派政治」だとして強い懸念を示していると明らかにした。議会演説が行われた場合、オバマ政権とイスラエルの関係悪化は避けられない。

 

 アーネスト氏は記者団に「大統領は、両国関係を党派政治の対象としないことがイスラエルの国益に最も資すると信じている」と語り、共和党を牽制。「政党政治が両国関係の足を引っ張ることがないよう望んでいる」と述べた。ライス米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も24日のテレビ番組で「両国関係に有害だ」と批判した。

 

 ネタニヤフ氏は3月3日に米議会でイラン核問題について演説する予定だ。

 

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●「オバマ大統領の側近:「アメリカは核開発を成功させたイランの出現を許さない」(Obama aide: US won't allow nuclear Iran)」

 

ベン・カミサール筆

2015年3月2日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/international/234290-obama-aide-us-israel-relationship-transcends-politics

 

 イスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフは、アメリカ連邦議会で演説を行う。これが大きな論争を巻き起こしている。その前日(3月2日)、オバマ大統領の側近が「アメリカはイランが核兵器を所有することを阻止する」と発言した。

 

 アメリカ国連大使サマンサ・パワーは、ワシントンで開催されたアメリカ・イスラエル広報委員会(AIPAC)の年次総会の席上で「アメリカ合衆国はイランが核兵器を所有することを許容しない、それ以上でもそれ以下でもない」と語り、満場の拍手を受けた。

 

 パワーは次のように発言している。「私たちは、私たちの共通の目的を達成するためには外交が望ましいアプローチだと確信しているが、しかし、外交でうまくいかない場合、ご出席の皆さんと同じく、核兵器を所有するイランはアメリカにとっての深刻な問題となる。私たちはそうなる前に手を打って、イランに核兵器を持たせることはない」。

 

 ネタニヤフは、連邦議会での演説で、オバマ政権がイランと核開発に関して交渉を行っていることを批判するとみられている。パワー国連大使は、オバマ政権の外交アプローチを擁護したが、交渉がうまくいかない場合、オバマ政権は武力を用いてもイランが核兵器を所有することを阻止する意図であることを示唆した。

 

 パワー大使は更に、アメリカはイランが核兵器を開発するのではという国際社会の懸念を外交で解決しようと模索しているが、核兵器を所有するイランが出現することは絶対に阻止すると述べた。

 

 パワー大使はオバマ政権とネタニヤフ政権との間の緊張関係を緩和させようとした。

 

 バイデン副大統領と民主党所属の連邦議員20名以上が火曜日のネタニヤフの議会演説を欠席するとみられている。

 

 ネタニヤフはジョン・ベイナー(オハイオ州選出、共和党)連邦下院議長の招きで議会演説を行う。オバマ政権はこの計画について全く知らされていなかった。イスラエルは2週間後に総選挙を控えている。

 

パワーは、「私たちは、イスラエルの安全保障とアメリカ・イスラエル関係は政治を乗り越えるものだ。そして、それは未来永劫続く」と発言し、また満場の拍手を受けた。

 

パワーは「アメリカとイスラエルのパートナー関係は我が国の外交の基盤である。アメリカ・イスラエル関係は政治化されてはならず、破壊することはできないし、破壊されるべきでもない」と語った。

 

 パワーは、イスラエル・アメリカ関係を政治的な論争に巻き込むのはリスクが大きすぎると指摘した。

 

(終わり)

 

●「Netanyahu says no disrespect meant to Obama

 

By Katie Zezima and Steven Mufson March 2 at 9:53 PM

Washington Post

http://www.washingtonpost.com/politics/netanyahu-says-speech-to-congress-not-meant-to-show-disrespect-to-obama/2015/03/02/f5884f3c-c0e5-11e4-ad5c-3b8ce89f1b89_story.html

 

By Katie Zezima and Steven Mufson March 2 at 9:53 PM   

Israeli Prime Minister Benjamin Netanyahu said Monday that his controversial speech to Congress scheduled for Tuesday is not meant to signal any “disrespect” for President Obama but that he feels “a moral obligation” to warn lawmakers of the dangers of cutting a deal with Iran over its nuclear program.

 

The White House and Netanyahu, however, appeared far apart on how to prevent Iran from acquiring nuclear weapons. Obama, who dismissed the controversy over Netanyahu’s visit as a distraction, said in an interview with Reuters on Monday that “substantial disagreement” remained between his administration and the Israeli government over how to achieve that shared goal.

 

Netanyahu’s speech (10:45 a.m. EST) will coincide with a new round of talks in Geneva between Iran and six world powers led by the United States. Obama told Reuters that the talks are aimed at persuading Iran to commit to a verifiable freeze of at least 10 years on its nuclear activity, but he said the odds are against sealing a final agreement.

 

The president gave a glimpse of what the still-secret terms of an accord might include, saying the United States is prepared to agree “if, in fact, Iran is willing to agree to double-digit years of keeping their [nuclear] program where it is right now and, in fact, rolling back elements of it that currently exist. ... If weve got that, and weve got a way of verifying that, theres no other steps we can take that would give us such assurance that they dont have a nuclear weapon.

 

The U.S. goal is to make sure that “there’s at least a year between us seeing them try to get a nuclear weapon and them actually being able to obtain one,” Obama said.

 

 

American leaders worry about the security of their country. Israeli leaders worry about the survival of their country,” Israeli Prime Minister Benjamin Netanyahu told the AIPAC policy conference. (Cliff Owen/AP)

In his speech Tuesday, Netanyahu is expected to say that’s not enough. “America is the strongest power in the world. Israel is strong, but it’s much more vulnerable,” he said Monday at the annual policy conference of the American Israel Public Affairs Committee (AIPAC). “American leaders worry about the security of their country. Israeli leaders worry about the survival of their country.”

 

Netanyahu arrived as feelings smoldered among liberal Democrats, some American Jewish groups and White House officials because of his decision to accept an invitation from House Speaker John A. Boehner (R-Ohio) to address Congress without coordinating with or notifying the administration in advance.

 

My speech is not intended to show any disrespect to President Obama or the esteemed office that he holds. I have great respect for both,” Netanyahu said.

 

 

Disagreements between allies are only natural,” he added, brushing aside unusually open criticism between administration officials and the Israeli prime minister. Listing historical episodes of tension, Netanyahu said, “Disagreements in the family are always uncomfortable, but we must always remember that we are family.”

 

I think he succeeded in lowering the temperature,” said Abraham Foxman, national director of the Anti-Defamation League, who praised Netanyahu’s talk of family and assurances that differences will resolve themselves.

 

A bipartisan issue’

But discomfort remained palpable in Washington, where many lawmakers and administration officials see Netanyahu’s visit as serving partisan purposes, both for Republicans in Congress and for the prime minister’s Likud party on the eve of Israeli elections. Netanyahu is facing a tougher-than-expected contest for reelection to an unprecedented fourth term on March 17.

 

On Monday, he defended his decision to accept Boehner’s invitation but said he did not seek to inject partisanship into U.S.-

Israeli relations.

 

Israel has always been a bipartisan issue,” he said. “Israel should always remain a bipartisan issue.”

 

Instead, he said, he wants to warn that an international nuclear deal with Iran could “threaten the survival of Israel.” While critics say he should not have scheduled the address just two weeks before Israeli voters head to the polls, Netanyahu said that he has “a moral obligation to speak up in the face of these dangers while there’s still time to avert them.”

 

Deploying one of the visual aids for which his international speeches have become known, Netanyahu displayed a map showing Iran’s alleged support of terrorism on five continents, and he accused Iran of “developing, as we speak, the capacity to make nuclear weapons. Lots of them.”

 

Both the United States and Israel want to stop Iran from obtaining nuclear weapons, Foxman said, but “how you get there depends on how serious it is for you. To the United States, it’s an issue of national security. To Israel, it’s an issue of survival.”

 

 

Netanyahu said he wants to make his case before Congress, where there is bipartisan legislation that would impose additional sanctions on Iran. Obama, who wants lawmakers to put aside such efforts while negotiations are in progress, has said he would veto the bill.

 

Secretary of State John F. Kerry is scheduled to meet Tuesday morning with his Iranian counterpart in Geneva to iron out the framework of the deal before a March 24 deadline.

 

Israel must not only defend itself militarily but also stand up for itself on the world stage, Netanyahu told AIPAC. “We have a voice,” he said. “Tomorrow, as prime minister of the one and only Jewish state, I plan to use that voice,” he added to applause.

 

Asked if Obama had watched the speech, White House press secretary Josh Earnest said, “I don’t believe that he did.”

 

Bedrock commitments’

Netanyahu spoke shortly after the U.S. ambassador to the United Nations, Samantha Power, defended the administration’s approach to negotiations with Iran and pledged anew that the United States would not allow Iran to develop a nuclear weapon. She said that U.S. support for Israel is bipartisan and that U.S. promises regarding the partnership with Israel are “bedrock commitments.”

 

Later, national security adviser Susan E. Rice — who last week called Netanyahu’s address to Congress “destructive” to the U.S.-Israeli relationship — delivered a speech peppered with Hebrew words. She said that “President Obama’s commitment to Israel is deep and it is personal,” and she ticked off a list of military and financial commitments to Israel, including investments in the Iron Dome missile defense system.

 

Rice also defended the administration’s strategy on Iran. “There is simply no alternative that prevents Iran from obtaining a nuclear weapon better or longer than the type of comprehensive deal that we seek,” she said.

 

But she added: “I want to be very clear: A bad deal is worse than no deal. And if that is the choice, then there will be no deal.”

 

Negotiations continue,” she said, “and nothing is agreed until everything is agreed. As of today, significant gaps remain between the international community and Iran.”

 

(新聞記事転載貼り付け終わり)

 

(終わり)









 

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