古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。X accountは、@Harryfurumura です。ブログ維持のために、著作のお買い上げもよろしくお願いします。

2015年05月



アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23



 古村治彦です。

 

 今回は、2015年5月27日に発売となりました『崩れゆく世界 生き延びる知恵 国家と権力のウソに騙されない21世紀の読み解き方』(副島隆彦・佐藤優著、日本文芸社、2015年)を読みましたので、感想などを書きたいと思います。

 
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 このブログでも目次などは既にご紹介しました。著者2人が話している内容は多岐にわたります。安倍政権、イスラム国、ロシア、アメリカ、ピケティの『新・資本論』などについてです。読者は自分が興味や関心を持つ部分から読んでも良いかと思います。そこには、時間と空間を自由に行き来できる知識人が提供する極上の「世界の見方」が溢れています。

 

 私は本書の特徴を「アナロジー(analogy、類推)」だと考えます。このことは、佐藤優氏が前書きで書いています。アナロジーというのは、あることを理解するために、過去に起きた、似たようなことと比較することです。私が勉強した国際関係論(International Relations)でも良く使われる手法です。国際関係論の有名なアナロジーとしては「朝鮮戦争とヴェトナム戦争のアナロジー」というものがあります。

 

 しかし、このアナロジーはあることを理解しやすくしてくれる面はあるのですが、中途半端なアナロジーをすると害があるというマイナスもあります。私がアメリカ留学中に、アメリカのイラク侵攻がありました。この時、威勢の良い右翼系、ネオコン系メディアは、「この戦争はうまくいく、イラクは1945年以降の日本のようになるのだ。日本のようにアメリカと敵対していた非民主国家が民主国家となるのだ」と喧伝していました。しかし、実際にはうまくいきませんでした。

 

 このアナロジーを使いこなすためには多くの知識と要点や重要な要素を掴む眼力が必要です。これは生半の修行では身につきません。中途半端にやると怪我をする、俗諺に「生兵法は怪我のもと」とありますが、まさにそうなってしまうのです。

 

 著者2人の日本の戦後の過激な学生運動の知識、そこから生み出されたのが「イスラム国は過激派、特に革マル派のようなものだ」というアナロジーは驚かされるばかりの破壊力(人に一瞬にして理解させる力)を持ちます。

 

 この本のサブタイトルは「国家と権力のウソに騙されない21世紀の読み解き方」です。私は、読者がアナロジーの力を手に入れ、「待てよ、今政府がやろうとしていることは昔のあれと同じじゃないか」「今の状況はあの時とよく似ている」と考えることがこのサブタイトルの答えではないかと思います。このようにアナロジーを使って考えれば、「次に来ること」の見当が付けやすくなります。それが完全に当たらなくても、「身構え、準備する」ことが出来るだけも違います。

 

 この本をぜひ多くの方々にお読みいただきたいと思います。

 

※2015年5月31日に開催される副島隆彦を囲む会主催の講演会「副島隆彦が、今の重要な事を洗いざらい語ります」の会場でも本書『崩れゆく世界 生き延びる知恵』が発売される予定です。

 

※講演会の申し込みは、こちらからどうぞ。

 

(終わり)








 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 少し古い話題となりますが、安倍首相の訪米に関する記事をご紹介します。著者はヘリテージ財団のブルース・クリングナーとブルッキングス研究所のミレヤ・ソレスです。それぞれ共和党系、民主党系で、専門が安全保障・軍事と経済ですので、記事の内容もそれぞれの特徴を反映したものになっています。

 

==========

 

安倍晋三首相の訪米は綱渡り(Shinzo Abe’s High-Wire U.S. Visit

 

ブルース・クリングナー筆

2015年4月30日

ヘリテージ財団

http://www.heritage.org/research/commentary/2015/4/shinzo-abes-high-wire-us-visit

 

2015年4月29日、新たな歴史が作られるだろう。日本の指導者が初めてアメリカ連邦上下両院合同の場で演説を行うのだ。アジアにおけるアメリカにとっての重要な同盟国に対するこのような厚遇は長い年月を要してようやく実現した。日本は戦争による破壊から不死鳥のように立ち上がった。このことは日本の政治家と国民にとって安倍首相の訪米と議会演説はその復興を実感する出来事となる。日本は活気ある民主制国家となり、世界第3位の経済規模を誇るまでになった。しかし、安倍首相訪米の興奮の裏で、安倍首相は現在もまだ論争が続いている歴史を巡る諸問題にどの程度うまく対処できるかという懸念も存在する。

 

 安倍首相は議会演説においてよって立つ事実の基盤が存在する。これまでの70年間、日本は責任ある国家の代表例のような存在であった。20世紀に巨大な破壊をもたらした暴力的な軍国主義を避けるために、日本政府は受け身的な外交政策と安全保障政策を採ってきた。日米二国間の同盟は、平和と安定というアジアにおけるアメリカの国益の基盤となってきた。しかし、日本は国防に関してアメリカにより深く依存してきた。

 

 アメリカ政府は長年にわたり日本政府に対して、自国の防衛に関してより大きな役割を果たし、地域や世界の安全保障の懸念に関してより積極的になるように主張してきた。安倍首相は、長年にわたり実行すると約束されてきた日本の安全保障の姿勢に対する見直しを実行することで日本の国全体としての不活発さを乗り越えてきた。

 

 実際のところ、安倍首相の訪米に合わせて、1997年以来初めての同盟ガイドラインの見直しも発表される予定になっている。この見直しの基盤となっているのは、日本がこれまで積み重ねてきた良い行動と日本が安全保障に関する能力を改善されていることだ。

 

 1つの重要な主張は、日本が「集団的自衛権」の実行がある。これは、日本を防衛している、もしくは国連の平和維持活動に関与している諸国の防衛を援助できる能力のことである。アメリカはこうした変化を歓迎している。日本の防衛を担うパートナーであるアメリカとより緊密に動くことが出来る能力を日本が獲得することは、日米両国とアジア太平洋地域にとって利益となる。

 

 しかしながら、日本はトラブルの多い過去を抱えている。近隣諸国は日本の自衛隊のいかなる変化に対しても懸念を持つ。日本政府とアメリカ政府は、アメリカとの同盟に基盤を持ち、日本に駐留する米軍との協調による日本の安全保障上の変化が地域にとって脅威となるものではないということを説明してきた。歴史に根を持つ多くの誤解を解くためにも、より広範な広報外交が必要だ。

 

 演説はアメリカの連邦議員たちに向けて行われるが、聴衆はかなり多いだろう。日本の近隣諸国は注意深く聞くことだろう。従って、安倍首相は近隣諸国の疑念と敵意を緩和する必要がある。彼らは日本が「逆戻りしている」と考えている。彼らは日本が戦時中の行為に対して十分な保証を行っていないと考えている。日本と中韓との緊張関係は堂々巡りであって、時には敵対関係が燃え上がる時期もこれまであったが、最近の状況は悪化してばかりである。

 

 安倍首相の「真の意図」について様々な疑問が出ている。安倍首相は歴代政権が発表してきた日本の戦時中の侵略と女性たちに性的な奴隷労働を強制したこと(婉曲的に「慰安婦」と表現される)を反省する声明を承認している。しかし、安倍首相と政治家たちは、これらの声明の基礎となった証拠に関して疑念を表明している。

 

 しかし、安倍首相はアメリカのお膳立ての中でこれらの問題について言及することはないだろう。そうなのだ。アメリカで彼の演説を聞く人々は過去を認めることを歓迎し、二国間同盟とアメリカが行う日本の防衛を賞賛するだろう。 アメリカ国民は、安倍首相自身が生まれる前に日本が行ったことに関して更なる謝罪を期待しないだろう。実際のところ、彼が更なる謝罪をすることで古い傷を再び開いてしまうことになると見られるだろう。

 

 しかし、日本の近隣諸国、特に韓国と中国は、安倍首相が過去についての修正主義的な考えを反映して訪米中に日中、日韓それぞれの抱える歴史問題に言及しないだろうと考えている。このような解釈は継続中の地域内の緊張を増すだろうし、アメリカの安全保障上の国益を複雑化させるだろう。安倍首相はきわどい状況に直面している。彼の演説は、彼が言ったことと言わなかったことに切り分けられ、詳しく分析されることだろう。

 

 安倍首相は演説の中で戦後70年の日本の積み上げてきた歴史と将来の安全保障上起きるであろう諸問題に対してより大きな役割を担うという日本の意志を強調するであろう。これは適切なことである。しかし、安倍首相はこの機会を捉えて、過去に対する日本の償いを肯定するようにもすべきだ。

 

 安倍首相は、日本の近隣諸国との和解と日本の世界における役割の拡大を望むならば、村山談話や河野談話からのいくつかキーワードを演説の中に含めるべきだ。昨年7月、安倍首相はオーストラリア議会で演説を行った。これがアメリカ連邦議会での演説のモデルとなる。キャンベラの議事堂において、安倍首相は第二次世界大戦中のオーストラリアにとっての痛みを伴う出来事について言及したが、これは賞賛を受け、日豪関係を更に強化することになった。

 

 アメリカは、北東アジアの重要な諸同盟国間の懸念についてうまくバランスを取ろうとしてジレンマに陥っている。昨年のアジア歴訪の旅の中で、バラク・オバマ大統領は日本の戦時中の女性に対する強制的な性的奴隷労働(婉曲的に慰安婦と呼ばれる)を厳しく非難し、アメリカ政府はこれまで日本に対して過去に対する償いを行うように主張してきた。にもかかわらず、韓国のマスコミの中には、アメリカ政府が「日本政府の歴史についての考えを認めている」と糾弾している。

 

 ひとたびは激しい敵意を持つ敵同士であった日本とアメリカの和解は、より困難なそして苦痛の多い違いをつなぐことが出来る希望に満ちた具体例となる。さあ、日本の安倍晋三首相は議会演説を使って過去について語り、将来の協調に関する考えを明らかにすることに期待を持って待とう。

 

(終わり)

 

=====

 

安倍・オバマ会談:真に世界的な日米同盟を目指して(Abe-Obama summit: The search for a truly global U.S.-Japanese alliance

 

ミレヤ・ソレス筆

2015年4月27日

ブルッキングス研究所

http://www.brookings.edu/blogs/order-from-chaos/posts/2015/04/27-obama-abe-summit-solis

 

 日米首脳会談に関して言うと、今週の安倍晋三首相のワシントン公式訪問はここ最近の日米関係の歴史の中で最も重大な出来事の1つとなるだろう。安全保障、貿易、歴史に関する和解の分野における実質的なまた象徴的な首脳会談が行われることになる。日米両国は、2つの重要な柱、新防衛ガイドラインと環太平洋経済協力協定(TPP)を通じてのより緊密な経済統合を拡大することで日米同盟を深化させようとしている。より広範に言えば、日米両国は地政学の復活に合わせて、そして国際的な経済システムの風景の変化と気候変動のような国境を越えた挑戦に対処するために、日米同盟を国際化する責任を共有している。

 

 安全保障の面で言えば、安倍首相の訪米に合わせて、作られて以降18年経つが初めて、防衛ガイドラインの見直しが行われる。力の均衡の変化、サイバー上の安全保障のような新しい脅威、日本の安全が脅威に晒されている場合に攻撃を受けている同盟国を助けるための集団的自衛権行使に関する最近の再解釈といった要素が見直しにおいて考慮される。その目的は、日米両国の軍隊がより深い共同運用性を持つことで完全に一致した防衛協力ができるように促進することであり、日本が近隣地域やそれ以外の地域で兵站部分での支援ができる機会を拡大することである。

 

 経済の面で言えば、日米両国は貿易に関するほとんどの障壁を排除することでこれまでにない協力関係の構築を目指している。日米両国の間には二国間の自由貿易協定は存在しない。また、世界で最も活発な経済活動が行われている地域をカヴァーする貿易と投資に関する最新のルールを、更に10カ国を加えて構築することで協力関係を構築しようとしている。その究極的な目標は1980年代の「貿易摩擦」時代に定義された市場アクセスに関して「市場を守らねばならない」とする防衛的な懸念を解消し、より重要なプロジェクトを日米共通で行うことである。そのプロジェクトとは、アジア太平洋地域にとっての野心的な枠組みの創設と経済統合である。

 

 歴史についての和解の面で言えば、第二次世界大戦終結70周年をもうすぐ迎えるこの時期にアメリカ連邦上下両院合同の場で日本の指導者が歴史上初めて演説を行うことになった。演説では、日米両国の関係が憎しみ合う敵から緊密な同盟者へと大きな転換を遂げたことに言及するものと予想される。しかし、戦時中のアジアにおける日本の行為に対する言及は日本の責任感と反省を再確認することになり、それをアメリカ国内と海外の聴衆が認識するだろう。また、日本の積極的平和主義政策にとっての利益となるだろう。

 

今回の日米首脳会談はより深化した日米パートナーシップを構築するために重要だ。日米同盟は、世界情勢が流動的で、伝統的な地政学では間に合わず、国際的な経済統治において機構的な革新が必要な時代に国際的な課題を解決できるようにならねばならない。日米首脳会談によってより重要な進展が生み出されることになるだろう。

 

 そこにはただ1つの問題が存在する。

 

 今回の日米首脳会談がある重要な問題について議論しない可能性が高い。それは、TPPの成功にとって不可欠な日米両国間の市場アクセス交渉について決定的な打開である。これまで、TPP交渉に関しては連邦議会の動きの悪さがネックになっているように思われてきた。しかし、先週、連邦議会が貿易権限促進法(TPA)の可決に向けて大きく前進したが、アメリカと日本の交渉担当者たちは、もっと交渉時間が必要だと述べた。交渉を終え、TPPを妥結するためには、安倍・オバマ会談の後も一定の時間が必要だと述べた。しかし、時間はいくらあっても足りない。TPPの成功はアメリカ大統領選挙の日程に競い合うかのようになっている。

 

 このシナリオは、両国が克服しようとして来たこれまでのパターンを強化するという不幸な結果を生み出す危険がある。アメリカと日本両国は貿易に関する合意を行うよりも防衛協力を強化することの方が楽だということを認識してきた。米と自動車に関するいつも起きる疑念はより深化した経済協力の可能性を狭めてしまう。

 

 このような結果によって、日米両国が、中国の台頭についてより効果的に対処できるようにするための国際的な経済マネイジメントを行うための国際的な同盟を作り上げることが出来ないということになるだろう。アジア投資インフラ銀行(AIIB)が失敗した後、アメリカの海外経済戦略は再出発にとって必要になる。そこには2つの弱点があると指摘されている。1つは国内の機能不全(連邦議会はIMFの統治システム改革を諦め、TPA法案についても動きが遅い。これらがその具体例だ)、もう1つは中国の守勢である。

 

 成功の第一歩目として、メッセージを変える必要がある。オバマ大統領の「もし私たちが貿易に関するルールを書かねば、中国が書くだろう」からTPPは重要なのだ、という発言はよく引用される。この発言内容は正しい。しかし、不完全だ。私たちはTPPの価値を評価に関して本当のことをもっと大きな声で訴える必要がある。TPPは中国やその他のAIPAC加盟諸国を参加させる排他的ではない貿易制度となるとまず公に約束している。また、TPPの締結によって、他の巨大な貿易合意も促進されるだろう。これによって競争を維持するためにより高質のルールが設定されることになる。日本はこうした制度の城の利益を共有しているし、TPPが失敗すればその損失はより大きなものとなる。アメリカにとって皮肉なことは、経済力を刷新せねばならない時期にその指導力に疑問符がついていることだ。日本にとってTPPへの挑戦はより根源的な問題を抱えている。日本経済の復活はTPPの未来とつながっていると見られているからだ。

 

 冷戦後の世界の効果的な国際的な経済戦略にとってアメリカと日本の存在は必要不可欠なものとなるだろう。両国の存在によって、多くの国々がシステムに参加できるようになるし、と様々な面で最高のシステムの構築を促進することができるだろう。そのためには、再出発が必要であり、そのためにはTPPが成功しなければならない。私たちが必要としているのは、簡潔なそして力強い両国の指導者からの声明だ。その声明では「日米両国は貿易に関する両国の違いを既に乗り越えつつある」と発表すべきだ。日米首脳会談の間にそのような声明が出されないとすると、首脳会談はよく言って部分的な成功しか収めなかったということになるだろう。

 

(終わり)









 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


 2015年5月27日に『崩れゆく世界 生き延びる知恵』(副島隆彦・佐藤優著、日本文芸社、22015年)が発売されます。宜しくお願い申し上げます。


kuzureyukusekaiikinobiruchie001



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『崩れゆく世界 生き延びる知恵』 もくじ

はじめに 激変する国際秩序の構造 佐藤優 1


第1章

安倍〝暴走〟内閣で窮地に立つ日本

反知性主義で突き進む独裁政権の正体

官邸主導で暴走する安倍政権の危うさ 18

小沢一郎勢力はボロボロに崩されて日本は翼賛体制へ 18

自民党の選挙コピーは全体主義国のスローガン 21

アメリカは安倍政権をヘンな右翼集団と見抜いている 22

2014年〝突然選挙〟の黒幕は米財務長官 25

竹中平蔵が中小企業100万社を潰す 27

円安を喜び、ルーブル安を危惧する日本人の愚かさ 31

アベノミクスは反知性主義が生んだ現代の錬金術 34

官僚の課長クラスの人事も握る内閣人事局の恐ろしさ 36

「戦後レジームからの脱却」で日本はどこに行くのか 39

普通の民主主義国とは波長が合わない安倍政権 42

日本とイスラエルが軍事面で技術提携をする 43

戦争に突き進んでいく安倍政権 47

日本に安保法制の改正をやらせるアメリカ 47

「行動する保守」の排外主義的言説を放置するな 50

尖閣諸島問題で日本は世界秩序をかく乱させている 52

国連は国際的強制執行活動の機関だから怖い 57

もうすぐ尖閣諸島で軍事衝突が起きる 60

日本を中国とぶつけさせたいアメリカの計略 63

安倍独裁政権に歯止めをかけられるか 68

創価学会・公明党という中道勢力の重要性 68

安倍政権はまるで「ウンコ座りの暴走族」 70

民主党勢力もアメリカに操られて小沢一郎を潰した 73

安倍晋三の頭の悪さに官僚もやる気をなくしている 77


第2章

世界革命を目指すイスラム国の脅威

勃発するテロリズムとアンチセミティズム

イスラム国の実態と世界イスラム革命 82

イスラム国の目的は日本とヨルダンの分断にあった 82

日本は、なし崩し的に戦争に参加している 87

「グローバル・ジハード」論を展開するイスラム国の恐ろしさ 89

イスラム原理主義勢力と内ゲバを繰り返すイスラム国 94

アルカイーダは国際義勇軍で、イスラム国は傭兵部隊 100

イスラム国は千年王国になり得る 105

激突する西側社会とイスラム圏の背後にあるもの 107

インターネットでつながる21世紀型コミンテルンの恐怖 107

ヨーロッパで湧き起こるアラブ人への排斥感情・アンチセミティズム 111

反移民の右翼政党がイギリスで支持されている 114

日本人のイスラム研究は大川周明が出発点 118

メディアに跋扈するイスラム研究者の裏側 120

極秘情報を日本に発信しているイランラジオ 122

イラン人はあきらかに帝国主義的な発想を持っている 125


第3章

ウクライナ政変で見えてきた世界大戦の予兆

大国ロシアと回廊国家ウクライナの命運

日本人が知らないウクライナ政変の真実 130

政権を転覆させたウクライナの裏の歴史観 130

ナチスドイツに協力したウクライナ人たち 133

東ウクライナと西ウクライナの違い 136

ネオナチ政権を操るアメリカの女性高官 140

休暇を取ってクリミア半島に入ったロシア特殊部隊 143

ロシアのクリミア併合はあきらかに国際法違反 146

クリミア・ハン国はチンギスカーンの末裔の国 147

クリミア半島はセックスリゾート地だった 149

ロシアを抑え込む寝業師プーチンの実力 154

ロシア国民を団結させたプーチンの宣言 154

1990年代にショック・ドクトリンを仕掛けられたロシア 158

オリガルヒは殺し合いでのし上がった 160

今はプーチンには逆らえないオリガルヒたち 162

ショック・ドクトリンで敗北主義が生まれる 166

プーチンを支える政治思想は新ユーラシア主義 169

回廊国家ウクライナは、これからどうなるか 172

ナチスドイツの再評価がウクライナで始まっている 172

日本もやがてウクライナと同じ道をたどるだろう 173


第4章

オバマとヒラリーの激闘から読む世界の明暗

アメリカの思想対立でわかる国際情勢の明日

ヒラリー・クリントンが次の大統領になる 178

アメリカ政界の4つのマトリックス 178

黒人の次は女性が大統領になる路線ができている 183

オバマ政権とキューバ・イラン・北朝鮮問題 189

移民問題からまず手を付けたハト派のオバマ 189

アメリカは1977年から実質的にキューバと国交回復している 194

イランの核交渉再開で北朝鮮が孤立しはじめた 196

今も北朝鮮と裏で交渉しているオバマ政権 200

安倍政権の制裁解除で進む北朝鮮の弾道ミサイル開発 202

安倍訪朝を許さなかったオバマ政権 204

ロックフェラー家の跡継ぎはビル・クリントン 207

今のアメリカ政界を動かす政治思想 212

エドワード・スノーデンとリバータリアン思想 212

2016年の大統領候補者を目指すランド・ポール 215

ファーガソンの黒人暴動を抑え込んだアル・シャープトン牧師 218

ネオコン思想の創始者ズビグネフ・ブレジンスキー 221

ネオコンに影響を与えたハンナ・アーレント 223

アイヒマンと取引したユダヤ人たち 226

思想劣化した第4世代ネオコン 228

イスラエルの利権代表のヒラリーは隠れユダヤ人 230

戦争はアメリカの公共〝破壊〟事業である 233


第5章

行き詰まる日本経済─余剰の時代の生き延び方

ピケティ、マルクス、ケインズの思想と倒錯する経済政策

ピケティの『21世紀の資本』の思想を読み解く 236

ピケティ理論の結論は国家統制強化に行きつく 236

「マルクスの基本定理」は有効なのか 240

資本家と労働者との力の均衡点 243

課税による富の再分配は「大審問官の世界」 246

資本の過剰とケインズ経済学 249

ジャン=ジャック・ルソーとファシズムの論理 249

トリクルダウンなくして資本主義の発展はあり得ない 253

2つの世界大戦が格差を縮小させた 256

最後は若者たちが余剰となって捨てられる 259

マネタリストと合理的予測派の倒錯 262

「A=BはB=Aになる」という大ウソ 262

伊藤隆敏がインフレ・ターゲット理論の日本代表 265

金融財政政策だけでは問題は解決しない 268

ケインズを裏切ったケインジアンたち 270

フリードマンにまだしがみついている日本の経済政策 273

もはや市場原理主義など通用しない 275

不況時は次の需要が起きるまで放っておくしかない 277

現代のサラリーマンたちはほとんど五公五民になっている 280


おわりに 反知性主義に陥る日本に怒る 副島隆彦 
283

15年4月 副島隆彦


=====

はじめに──激変する国際秩序の構造
 

 2015年に入って、国際秩序の構造が急速に変化している。


 まず、指摘できるのが1月7日、フランスで起きた連続テロ事件だ。これは今までのテロ事件とは位相を異にする。イスラム教スンニ派系過激派「イスラム国」(IS)が、全世界に対して、世界イスラム革命の開始を宣言したのだ。


 この人たちは、アッラー(神)は、1つなので、それに対応して、地上においても唯一のシャリーア(イスラム法)が適用される単一のカリフ帝国が建設されるべきであるとする。この目的を実現するためには、暴力やテロに訴えることも躊躇しない。


 歴史は反復する。しかし、まったく同じ形で繰り返されることはない。


 こういうときに重要なのは、アナロジー(
analogy、類比)を適用することだ。アナロジーとは、論理(logos)に即して物事を考察するということだ。


 約100年前にもイスラム国によく似た運動があった。国際共産主義運動だ。


 1917年
11月(露暦10月)にロシアで社会主義革命が起きた。この革命は、マルクス主義に基づいてなされた。


 マルクスは、「プロレタリアート(労働者階級)に祖国はない」と言った。国家を廃絶し、プロレタリアートによる単一の共産主義社会を形成するのがマルクス主義の目標だった。


 マルクスは、社会主義革命は進んだ資本主義国で起きると考えた。


 しかし、実際に革命が起きたのは後発資本主義国のロシア帝国においてだった。ロシア革命に続いてドイツとハンガリーで革命が起きたが、当局によって直ちに鎮圧されてしまった。そこで、ロシアの共産主義者は、独自の戦略を考えた。


 ソビエト・ロシア国家(1922年からはソ連)は、国際法を遵守し、他の資本主義諸国と安定した関係を構築する。


 他方、1919年にコミンテルン(共産主義インターナショナル、国際共産党)を結成し、資本主義体制を転覆し、世界革命を実現するというシナリオだ。


 コミンテルンは本部をモスクワに置いたが、ソ連とは無関係とされた。コミンテルンの公用語は、ロシア語ではなく、ドイツ語だった。


 各国の共産党は、国際共産党の支部と位置づけられた。日本共産党は、国際共産党日本支部だったのである。


 当初、レーニンやトロツキーは、コミンテルンを通じて本気で世界革命を起こそうとしていた。


 しかし、1930年代にスターリンが権力を掌握すると、世界革命の実現よりも、ソ連国家の強化に力を入れる一国社会主義路線を取るようになった。


 それでも、資本主義諸国に「弱い環」ができるとソ連は、革命の輸出を試みた。キューバ、南イエメン、アンゴラなどがソ連型社会主義体制を目指すようになったのがその例だ。


 1991年
12月のソ連崩壊によって、資本主義陣営 社会主義陣営というブロック間対立の時代は終わった。


 その後、世界はグローバル化し、アメリカの一極支配による新自由主義が席捲した。


 しかし、アメリカの勝利は一時的なものだった。


 アメリカが危機に陥ることをいち早く予測したのが、本書の共著者である副島隆彦氏だ。副島氏が、2009年9月のリーマン・ショックを半年も前に予測した。この時点でリーマン・ブラザーズという固有名詞をあげて、アメリカの金融危機が到来することを予測したのは(私が知る範囲では)、副島氏だけだ。


 副島氏は、黒人の血を引くオバマ氏が大統領になることも早くから予測していた。


 ユダヤ教、キリスト教には、預言者という人たちがいる。


 ところで、日本語の発音が同じなので、預言者と予言者がよく混同される。予言者は、未来を予測する人であるのにすぎないのに対して、預言者は、神から預かった言葉を人びとに伝える人だ。


 その中に、未来予測も含まれるが、預言者のメッセージの中心となるのは、「崩れゆく世界の現実を見よ」との警鐘だ。


 イスラム国に対抗するために、アメリカのオバマ政権はイランと手を組もうとしている。


 イスラム国には、内ゲバ体質があり、アメリカ、イスラエル、西欧などの非イスラム諸国を打倒する前に、イスラムを騙る反革命であるシーア派(特に十二イマーム派のイラン)を殲滅しなくてはならないと考えている。それだから、イランにとって、イスラム国を封じ込めることが死活的に重要な課題になっている。


 アメリカは「敵の敵は味方である」という単純な論理でイランと手を握ろうとしている。


 そして、今年4月5日、米英仏露中独とイランの間で、イランの核問題に関する枠組みの合意がなされたが、これは将来、イランが核兵器を保有することを認める危険な合意だ。


 イランが核を持てば、まず、パキスタンにある核兵器がサウジアラビアに移転し、他のアラブ諸国もパキスタンから核を購入するか、自力で核開発を行ない、核不拡散体制が崩壊する。世界は実際に崩れ始めているのだ。


 もっとも、「ひどい状況だ」と言って嘆いているだけでは、われわれは生き延びることができない。反知性主義の上であぐらをかいている安倍政権に期待しても無駄であることには多くの人びとが気づいている。


 生き延びるためにわれわれがしなくてはならないのは、一人ひとりが力を付け、「人間の隣には人間がいる」ということを信じて、社会の力を強化することだ。


 その点でも、リバータリアンの副島氏から生き延びる知恵について学ぶべきことがたくさんある。

 

 

2015年4月26日、沖縄県名護市にて佐藤

 











 

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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 2015年5月17日に維新の党(大阪維新の会)が求めていた、大阪市解体(再編)に対する賛否を問う住民投票が行われました。結果は賛成、反対が拮抗しましたが、反対が1万票ほど多く、いわゆる「大阪都構想」は否決されました。これによって、橋下徹市長は政治家からの引退を表明しました。

 

 今回の住民投票の分析でよく聞かれるのが「南北問題」と「シルヴァー・デモクラシー」です。住民投票の結果、賛成が多かったのが大阪市北部の各区、反対が多かったのが南部の各区という地図が示され、「福祉に自分たちが払っている税金が無駄遣いされていると感じている金持ちが多い北部は賛成が多く、福祉に頼りきりの貧乏人が多く南部は反対した」という主張がなされています。しかし、もっと詳しく投票結果を当てはめていくと、一概にこうした過度に単純化した図式は当てはらまないのだそうです。

 

 もう1つのシルヴァー・デモクラシーは、世代別の賛成と反対の割合を挙げて、「若い人たちは賛成が多かったが、高齢者たちは反対が多かった」という主張になっています。そこから「現状維持を好み、自分たちの利益しか考えない老いぼれたちと抑えつけられるかわいそうな若者たち」という世代間分裂を煽るような言論がなされています。マスコミに出ているような影響力のある一部電場芸者の皆さん方で、都構想に賛成だったような方々がこのような分析を鼻高々で語っているなぁと私は感じています。

 

 こうした過度な単純化によって、改革の敵として「貧乏人」と「老人」がフレイム・アップされ、これらが憎悪のターゲットにされようとしています。私はこうした動きはとても危険だと考えます。まず何より、国民の中の分裂と敵対関係を煽るような言論は何の利益にもなりません。それでは貧乏人や老人には参政権を与えないと言うのでしょうか、福祉を与えないと言うのでしょうか、お前らは邪魔だから死んでしまえと言うのでしょうか?

 

 私はこうした言論はあらかじめ用意されていたんだろうと思います。成功した場合のシナリオと失敗した場合のシナリオがあったんだろうと思います。賛成した場合は「思い切った改革を求めているのが民意だ。だから国政レヴェルの最大の改革である憲法改正をやるべきだ」という主張がなされたでしょう。今回は失敗した場合のシナリオが採用されているんでしょう。それは「改革を進めたい人たちがいるのに、それを邪魔する既得権者たちがいる、それが貧乏人と老人だ」ということだと思います。小泉純一郎元首相が使った、「抵抗勢力」というレッテル貼り(レイべリング)して吊し上げて叩き潰すというやり方と同じです。

 

 改革を進めたい善の「金持ち」「若者」と抵抗勢力である悪の「貧乏人」「老人」という過度に単純化した勧善懲悪の物語にしていくんでしょう。

 

 シルヴァー・デモクラシー(silver democracy)という言葉、特にアルファベットの方をインターネット検索していただくと、日本の高齢化社会と民主政治体制(デモクラシー)の関係、投票に占める高齢者の評が占める割合が大きいために改革が進まない、後ろ向きというアメリカ系の日本研究者たちの論文のタイトルがたくさん出てきます。日本の広告会社、シンクタンク、自民党が一緒になって、「これは使える」ということで、この言葉を意図的に「輸入」して使っているのではないかと私は考えます。

 

 しかし、本来のsilver democracyというのは19世紀にアメリカの農民たちから起きた大きな動きを象徴する言葉でした。アメリカの農民たちは19世紀、自分たち自身が鋳造した銀貨を正貨として流通させようという運動を起こしました。それを支持したのが、民主党の大政治家ウィリアム・ジェニングス・ブライアン(William Jennings Bryan、1860―1925年)でした。この運動こそは下からの民主運動でした。そうした立派な言葉を日本国民の間に分裂と対立を招くために使うというのは愚かしいことです。

 

 私が1つ興味深いと思ったのは、政治家・橋下徹の師匠的存在で、彼を支えたのが堺屋太一であるということです。堺屋太一は経済評論家として有名ですが、現在の60代後半(1947年から1949年くらいまで生まれの人々)を指して、「団塊の世代」と名付けたことでも有名です。今回の住民投票の結果で「敵」としてこの団塊の世代もフレイム・アップされている訳ですが、堺屋は最後の最後までこの世代を利用し尽くして、「自分の利益となるように、美味しくいただいた」と言うことが出来るでしょう。

 

 私は、住民投票後の「失敗の場合のシナリオ」は次のようになると考えます。「現状に不満を抱え、改革して“美しく、とてつもない”日本を作りたいと考えている人々がいる。一方で、日本が抱える問題の原因となってきた人々(貧乏人と老人)がいる。彼らがいる限り、日本の閉塞感と衰退を何とかすることはできない」と煽り、改革(究極の改革である憲法改正)に賛成しない人間たちをマージナル化していき、憲法改正にまで突き進む、と。大変危険な方向に日本は流れていると私は考えます。

 

 改革という名前の「革命」に知恵もなく熱狂し、踊らされた後に来るのは「地獄」であるということは歴史が証明しています。

 

(終わり)









 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 今回はヒラリー・クリントンが副大統領候補にヒスパニック系のジュリアン・カストロ住宅都市開発省長官を選ぶのではないかという記事をご紹介します。

 

 アメリカ国内の人種や民族別の人口で急激な伸びを見せているのがヒスパニック系です。彼らの多くはカトリック信者で、スペイン語を話します。アメリカの地方自治体などでは公用語を英語とスペイン語と定めているところもあります。ヒスパニック系の平均年収は低く、子だくさんの大家族ということが多いので福祉に頼る傾向にあり、多くが民主党支持になります。ヒスパニック系が多いのはカリフォルニア州、アリゾナ州、テキサス州、フロリダ州といった大統領選挙で重要なしかも激戦州ばかりです。

 

 選挙に立候補する人々にとってヒスパニック系の支持を得られるかどうかは重要になっています。今回の大統領選挙で言えば、共和党予備選立候補者のうち、マルコ・ルビオ連邦上院議員とテッド・クルーズ連邦上院議員は共にキューバ系移民を親世代に持つ人々であり、有力候補と言われているジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は奥様がメキシコ生まれで、ジェブ氏がメキシコに英語を教えに行った時に出会って結婚しています。また、ジェブ氏自身もスペイン語に堪能です。

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コルンバ夫人とジェブ・ブッシュ 

 

 この記事に出てくるジュリアン・カストロは民主党の期待の若手政治家の一人であり、双子のホアキン・カストロ(Joaquín Castro)も民主党所属の連邦下院議員を務めています。ホアキン・カストロは連邦議会内で超党派の議員組織であるジャパン・コーカスが結成された時の呼びかけ人となった人物でもあります。

 

==========

 

元住宅都市開発省長官:「ヒラリーはジュリアン・カストロを副大統領候補に選ぶだろう」と発言(Ex-HUD secretary: Hillary will likely pick Julian Castro as running mate

 

デイヴィッド・マカビー筆

『ザ・ヒル』誌

2015年5月16日

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/242302-ex-hud-secretary-hillary-will-likely-pick-julian-castro-as

 

 元住宅都市開発省長官ヘンリー・シスネロス(Henry Cisneros、1947年―)は、日曜日に放送される予定の番組のインタヴューで、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton、1947年―)の選挙陣営は、住宅都市開発省長官のジュリアン・カストロ(Julian Castro、1974年―)か彼以外のヒスパニック系アメリカ人の政治家を副大統領候補に選ぶだろう、と述べた。

 
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シスネロス
 

 シスネロスは、スペイゴ語放送テレビ局ウニヴィジョンの番組「アル・プント」に出演し、インタヴューを受けた。その中で「私は、ヒラリー・クリントン陣営の関係者たちから、そして多くのワシントンで働く人たちから様々な情報を得ているのですが、ヒラリー陣営が考えている副大統領候補のリストの第一番目にはジュリアン・カストロの名前があるそうです。彼は現在住宅都市開発省長官で、テキサス州サンアントニオ市の市長をしていた人です」と述べた。

 
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ホアキン・カストロ(左)とジュリアン・カストロ
 

 シスネロスは続けて次のように語った。「二番目の候補は今のところ考えられていないそうです。それは、カストロがこれまでの業績、性格。物腰と態度、ラティーノ(ヒスパニック)系という条件において飛び抜けた人物であるからです」

 

 彼は最後に「私はヒラリー・クリントンがジュリアン・カストロを副大統領候補に選ぶ可能性は極めて高いと考えています」と述べた。

 

 ジュリアン・カストロは1990年代にシスネロスが歩んだ政治的なキャリアパスによく似た道を歩んでいる。シスネロスもサンアントニオ市の市長を務めた後、ビル・クリントン政権時代に住宅都市開発省長官を務めた。

 

 一時は民主党の期待の星となったシスネロスは、元愛人に支払ったお金のことがスキャンダルとして表面化したことでクリントン政権から去ることになってしまった。

 

 彼は後にFBIに対して偽証を行ったことで有罪判決を受けたが、クリントン大統領によって恩赦が与えられた。

 

(終わり)









 

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 2015年5月31日に副島隆彦を囲む会主催の講演会が行われます。ご出席のご検討、宜しくお願い申し上げます。まだお席はあるようですので、ぜひご検討くださいませ。

 ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」内の「重たい掲示板」に副島先生が直接講演会のお知らせをしております。

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 このお知らせの写真をご覧いただいて分かります通り、先生は4月下旬にイランとドバイ(アラブ首長国連邦、UAE)に調査旅行に行かれました。『アラビアのロレンス』の世界を実際に体験され、今回の講演ではまずアラビアのロレンスのお話から始まる予定です。それからサウジアラビアからイラン(イラン国内で大変“貴重な”経験をなさってきたそうです)、更にはユーラシア大陸全体へお話は広がっていく予定です。

 ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」内の「今日のぼやき」に宣伝文も掲載されています。「「1529」5月31日に都内で開催する、学問道場自力主催講演会の具体的な講演内容が固まってきまたのでお知らせします。参加者はまだまだ大募集中です。ぜひおいでください。2015年5月11日」
→http://www.snsi.jp/tops/kouhou ※ページへはこちらからどうぞ。

怖いもの見たさでいらした方にも損はさせません。是非おいでください。お申し込みは下の案内の中からできます。当日は私も運営をしております。責任者となっておりますので忙しくしていると思いますが、お声掛け下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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第34回「副島隆彦の学問道場」主催定例会
「副島隆彦が、今の重要な事を洗いざらい語ります」
講師:副島隆彦先生、石井利明研究員

開催日 2015年5月31日(日曜日)
会場 「全電通労働会館 ホール」
アクセス
■JR 中央線 総武線「御茶の水駅」聖橋口出口 徒歩5分
■東京メトロ 千代田線「新御茶ノ水」駅 B3出口 徒歩3分
■都営地下鉄 新宿線 「小川町」駅 A7出口 徒歩4分
■東京メトロ 丸の内線 「淡路町」駅 A5出口 徒歩4分

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会場住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3丁目6
電話 03-3219-2211  FAX 03-3219-2219

※定例会の予定等についてのご質問は、囲む会(042-529-3573)へ、お問い合わせをお願い致します。

【当日の予定】

開場  12:15
開演  13:00
終了  17:30

※開場、開演時間以外は、あくまで予定です。終了時刻等が変更になる場合もございます。
※お席は全て「自由席」になります。お手荷物・貴重品等はお客様ご自身で管理をお願い致します。

お問い合わせ先:
「副島隆彦を囲む会」
〒190-0012 東京都立川市曙町1-24-11 橋本ビル5F
Tel.042-529-3573 Fax.042-529-3746
メールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp

・本定例会(5/31)へのお申し込みはコチラです!↓
http://soejima.to/cgi-bin/kouen/kouen.html
※お申込みはこちらからどうぞ。









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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 アメリカ国民が「タカ派的」になっていく中で、民主、共和両党ともに「タカ派路線」を進むことになり、そのためにランド・ポールは総攻撃に遭って負けてしまうだろうという記事です。2017年からの世界が暗澹たるものになっていくのであろうと今からため息が出ます。

 

==========

 

ハトはタカとの戦いには勝てない(A Dove Can’t Win a Hawk Fight

―ランド・ポールの微妙な外交政策では、強硬な態度が好まれる共和党の予備選挙を勝ち抜くチャンスはない

 

マイケル・A・コーエン(Michael A. Cohen)筆

2015年4月8日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2015/04/08/a-dove-cant-win-a-hawk-fight-rand-paul-gop-primary/

 

 もしあなたが2016年の大統領選挙に出馬することになった共和党の政治家とするならば、選挙期間における最高の日となるのは、あなたが共和党の大統領選挙候補者になったと発表する日となるだろう。喝采を送る聴衆、賛辞、色とりどりの吹き流しと風船、希望と高まる期待、その日1日だけは何でもできると思えてくる。共和党の大統領選挙候補者にとっては、この日よりもより良い日を迎えることはないだろう。

 

それでも未来はやって来る。

 

 共和党の予備選挙に参加することを発表した、ケンタッキー州選出連邦上院議員ランド・ポールをこの文章で取り上げる。4月7日の火曜日、ケンタッキー州ルイヴィルで彼は笑顔と幸福感に包まれていた。こんなことは言いたくないのだが、ランドさん、そこからあなたは落ちていくだけになりますよ。

 

 ベン・カーソンを一言で言うなら「狂気」だし、リック・ペリーは「頭の悪さ」となり、クリス・クリスティの場合は「クリス・クリスティらしさ」ということになる。ランド・ポールの場合は、「ハト派」となる。共和党の予備選挙で大きな力を持っているのは強硬なタカ派の人々であり、ランド・ポールは招かれざる客なのである。彼は共和党の馬鹿げた外交政策を少しはまともにしようと努力しているが、彼の訴えに耳を傾ける共和党支持者は少ない。一言で言えば、彼は自身の外交政策に関する考え方のために共和党の大統領選挙候補者になれないのである。

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ランド・ポール 

 

 火曜日、ランド・ポールはルイヴィルで、友人、家族、歓声を上げる支持者たちに囲まれていた。その中で、彼は国家安全保障とアメリカの世界における位置づけに関して正しいことを述べようとした。

 

 彼はまず宣言した。「敵は急進イスラムだ。私たちはそれから目を背けることはできない」

 

 彼は自分の目標とする人物の名を挙げた。「私は、レーガン大統領がそうしたように、強さを通じて平和を維持する国防政策を実行する」。

 

 

 彼は続けて主敵を攻撃した。「オバマ大統領と私との違いを言うならば、彼は弱者の立場から交渉が可能だと考えているように見えるということだ」。

 

 しかし、彼がどれほど努力しても、ポールは自分自身の信念と彼のこれまでの政治行動の記録から逃れることはできない。

 

 ポールは、オバマ大統領のイランとの合意を批判しながらも、イランの将来の核開発を巡る交渉は支持している。彼は過去にイスラエルに対する軍事援助を削減するように主張したこともあった。これは現在の共和党では、「ねぇ、オバマってそこまで悪くないよね?」と言うことよりも悪いこととなっているのだ。昨年、ポールは新聞の論説ページに投稿し、その中で、キューバに対する経済制裁を止めるように主張した。彼は更に「私は孤立主義者ではない」という何の捻りもない題の別の文章でもこのことを主張した。2011年、ポールは、保守派政治活動会議(CPAC)の総会で、保守派であるならば、その人は「軍事予算には多くの無駄がある」という主張に同意すべきだと述べた。

 

 彼のこれまでの発言から分かることは、ポールは「アメリカは抑制的な外交政策と国家安全保障政策を行う必要があり、軍事力の行使は最終手段だとすべきだ」と考えていることが分かる。

 

 これらは微妙な考えである。言わずもがなの事であるが、こうした考えを共和党の幹部たちは共有していない。

 

 例えば、CBSニュースの世論調査によると、共和党支持者の86%がイスラム国(IS)をアメリカにとっての大きな脅威と見なしている。民主党支持者になるとこの数は25%も低くなる。共和党支持者の72%がイラクやシリアへの地上軍の派遣を支持している。民主党支持者よりも22%も高い数字だ。イランとの核開発を巡る交渉が枠組みで合意に達する前、共和党員の過半数はイランを封じ込めるために軍事力を行使すべきだと考えていた(この数字は民主党員よりも25%も高かった)。昨年8月、イラクにおいてイスラム国と戦うべきかという質問に対し、共和党員の34%は反対し、戦わないことに57%が反対した。一方、民主党員の場合はこの数字がほぼ逆転し、戦うことに62%が反対し、25%が賛成した。共和党員は、アメリカがイラクに米軍を残しておくべきで、アフガニスタンでは正しいことをやったと考える傾向にあり、「圧倒的な軍事力」こそがテロリス無二大勝する最良の方法であると強く信じているのである(このように考える民主党員は30%しかいない)。

 

 こうした数字を見るだけでも、ポールのイデオロギー傾向から彼が共和党の大統領候補の指名を受けることは困難だということは分かる。しかし、更に彼にとって障害となるのは、現在の共和党は外交政策においてより強硬な路線を取りつつあるという事実だ。イスラム国の勢力拡大、ロシアにウクライナ侵攻、オバマ大統領が憎むべきイランの最高指導部と取引をしようとしていることに直面し、共和党は少なくとも現在のところ、国家安全保障について政治的に有利な立場に立っている。

 

 共和党側は2016年の大統領選挙を外交政策の選挙だと見なしている。そして民主党側はいつもの通り、恐怖感を募らせている。中道派の民主党員のグループ「サードウェイ」は2月にレポートを発表した。その中で、「民主党と共和党との間の安全保障に関する考え方の違いが発生し、その違いはこれまで以上に大きくなっている。これが選挙においては問題になる」と主張した。それへの対処として、サードウェイは、民主党が「アメリカに対する脅威」の存在をしっかりと認識していることをアピールすること、そして民主党が国民を守るために「全力を傾けている」と有権者に分かってもらうようにすることを提言している。ヒラリーがこの提言をしっかりと受け止めていることは明らかだ。結果として、民主、共和両党は可能な限りタカ派的な主張を行うようになるだろう。その一環として、アメリカが直面している脅威をその実態以上に過大に強調するだろう。

 

 ポールがどれほど過去の行動から現在の自分は違うと訴えても、彼が共和党の大統領候補になっている姿を想像することは不可能だ。彼が出馬を正式に表明する演説を終える前に、外部の諸団体は予備選挙が行われる各州でテレビコマーシャルを流し、その中で、「ポールはオバマ大統領のイランと交渉を支持するという間違いを犯した危険な人物だ」とレッテル貼りをし、「イランが“我が国の国家安全保障にとって脅威となる”と考えるのは馬鹿げている」とポールは主張していると攻撃した。

 

 こうした攻撃はこれからもっと激しくなっていくだろう。ポールは国家安全保障に関しては守勢に回らざるを得なくなるだろう。彼は選挙戦に参加している限り、保守派からの攻撃に晒され続けるだろう。少なくとも、彼のライヴァルたちは全員、共和党の幹部たちのタカ派性にアピールをすることは間違いないところだ。

 

更には、ランド・ポールには簡単に逃れられないもう1つの問題が存在する。それは、ルイヴィルの集会にも参加していた父親ロン・ポールである。


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ロン・ポール

 多くの有権者はランド・ポールという名前を聞いたらロン・ポールを連想することになるのは想像に難くない。ランド・ポールは国家安全保障で中間的な立場に立ち、外交政策についてのタカ派のようにオバマ政権に対して最低限度の批判を加えようとしている。しかし、父ロン・ポールは、全く妥協せずにアイソレーショニスト的な考えを隠さずに主張している。イスラエル、国防予算、イラク、対テロ戦争に関して、ロン・ポールは、アメリカ国内のいかなる現実政治家たちよりも共和党主流派の考えから距離を取っている。ランド・ポールとロン・ポールの関係を知らない共和党の予備選挙に参加する有権者たちに対して、共和党の予備選立候補者たちは、討論会で国家安全保障に関して父と同じ考えを持っているかどうかを質問してアピール機会を狙っている。これまでに述べた3つの弱点はポールにとっての足かせとなり、ポールに痛みを強いることになるだろう。

 

 ここまで長々と述べてきたが、最後に一言。「ランドさん、太陽の光が降り注ぐ素晴らしい日を楽しんでください」。ただそんな日は長くは続かないだろうけれども。

 

(終わり)








 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 2016年大統領選挙の共和党予備選挙には既に多くの人々が立候補を表明しています。彼らにとって重要なのは、おカネ、政治資金です。何をやるにも先立つものはお金です。共和党の政治家たちにとって頼りになる大口寄付者として有名なのは、コーク兄弟です。コーク兄弟はまだだれを支持するのかを発表していませんが、彼らの意向は予備選の行方にとって重要です。

 

==========

 

ランド・ポールはコーク兄弟を賞賛する(Rand Paul pens tribute to Koch brothers

 

デイヴィッド・マカビー筆

2015年4月16日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/239059-rand-paul-pens-tribute-to-koch-brothers

 

 ケンタッキー州選出連邦上院議員ランド・ポール(共和党)は、木曜日に発行された『タイム』誌掲載の文章の中で、何かと論争を巻き起こす保守派の大口献金者であるチャールズ・コーク、デイヴィッド・コーク兄弟について「常に自由、平等、機会のために主張し、努力している」と賞賛した。

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ランド・ポール

 

 2016年の米大統領予備選挙に出馬表明したポールは、タイム誌が毎年行っている特集「影響力のある100人」の中で、コーク兄弟に関する短い文章を寄稿し、その中で「コーク兄弟は一貫して自由を愛してきた。彼らは刑事裁判改革を訴え続けてきた」と書いている。

 

ポールは続けて次のように書いている。「コーク兄弟は自由を愛するシンクタンクにこれまでも長きにわたって資金を提供してきたが、それはこれからも続いていくだろう。彼らの主張と説得は全ての場で勝利を得るだろうと私たちは考える」。

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デイヴィッド・コーク(左・弟)とチャールズ・コーク(右・兄)

 

 リバータリアニズムを信奉するコーク兄弟は、自分たちの政治的な考えに沿った公共政策を支援し、展開させるために組織のネットワークを構築してきた。彼らはリベラル派から、スーパーPACが認められて以降の選挙資金提供者の象徴として激しい批判を浴びている。コーク兄弟の構築したネットワークは2016年の選挙に総計8億8900万ドルのお金を投入する計画だという報道もある。

 

 コーク兄弟の資産は彼らが率いる、カンザス州に本社を置く巨大企業コーク・インダストリーズから生み出されたものだ。

 

 ポールと同じく、コーク兄弟も刑事裁判システム改革への支援を表明している。彼らはリバータリアニズムの「司法システムは貧しい人々と少数派の人々に過大な悪影響を与える政府の権力乱用の見本だ」という考えに基づいてそのような主張を行っている。

 

 ポールが大統領選挙への出馬を表明したのに合わせて、タイム誌に掲載されたコメントも発表されたが、これは彼のリバータリアニズムに基づいた主張が共和党内部の新しい支持者たちに受け入れられることを狙ったものである。

 

(終わり)

 

=====

 

チャールズ・コーク:「弟と私は共和党大統領選挙予備選に関与することになるだろう」(Charles Koch: My brother and I may get involved in GOP primary

 

デイヴィッド・マカビー筆

2015年4月21日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/239610-charles-koch-my-brother-and-i-may-get-involved-in-gop

 

 保守派の大口献金者であるチャールズ・コーク、デイヴィッド・コークは、共和党の大統領選挙予備選で1人の候補者を支援する可能性を排除していない。そして、コーク兄弟は5名の有力候補者たちから大統領選挙候補者そして大統領が選ばれると確信していると述べた。

 

 火曜日、チャールズ・コークは『USAテュディ』紙の取材に答えて、彼と弟デイヴィッドは、元フロリダ州知事ジェブ・ブッシュ、ウィスコンシン州知事スコット・ウォーカー、連邦上院議員マルコ・ルビオ(フロリダ州)、ランド・ポール(ケンタッキー州)、テッド・クルーズ(テキサス州)は全員「大統領に当選する可能性を持っている」と確信していると語った。

 

 チャールズ・コークはインタビュアーに対して、「彼らの殆どとは既に話をしたことがあり、彼らは誰もが大統領になることが出来ると思う」と語った。

 

 チャールズ・コークは次のように発言している。「私たちが現在までのところ彼らに伝えているのは、私たちは特定の人を支援してはいないということだ。私たちが彼らに言っているのは、支援を得たければ、アメリカ人によりよく理解されるメッセージを発し、アメリカ国民とアメリカ全体に利益をもたらすいくつかの政策を実行すると確信を持たせることだ」。

 

 チャールズ・コークが名前を挙げた中にはニュージャージー州知事のクリス・クリスティは入っていない。コーク兄弟は過去、クリスティを支援したことがあった。

 

 コーク兄弟にとって今回の予備選挙で誰かを支援することになるとそれは初めてのこととなる。

 

 しかし、コーク兄弟の政治事業担当のある側近は、チャールズ・コークのコメントが出版される直前に、予備選挙においてある候補者をネットワークが支援するかどうかを語るのは早過ぎると述べた。

 

 この側近は次のように語っている。「私たちは予備選に関わるかどうかを検討中です。候補者の方々が諸問題に対してどのように対処するのかをはっきり理解してからどなたを支持するかを決定しても遅くはありません」。

 

 チャールズ・コークは、彼らが予備選に関わる場合、複数の候補者を支援する可能性もあると示唆した。そして、候補者たちのメッセージが支援を決定する際に重要な要素となると述べた。

 

 チャールズ・コークは次のように述べている。「私たちが彼らに期待しているのは、誰がアメリカにとってより積極的なメッセージを発しているかを比較させてほしいということです。私たちはマイナスの面を見たいと思いません。15歳かそこらの時期にマリファナを吸ったかどうかなんてことよりもね」。この発言はブッシュを指している。ブッシュは高校時代にマリファナを吸ったことがあると認めた。

 

コーク兄弟が共和党の大統領選挙予備選挙に関わることを検討していると初めて報道したのは『ポリティコ』誌でそれは火曜日の朝のことであった。

 

 月曜日、『ニューヨーク・タイムズ』紙は、デイヴィッド・コークは、あるイヴェント会場である資金提供者に対して、自分と兄チャールズはウォーカーを気に入っていると述べた、と報道した。

 

 デイヴィッド・コークは彼のコメントが重要だという考えを否定した。

 

声明の中でデイヴィッド・ウォーカーは次のように述べている。「ウォーカー知事は素晴らしいと思う。しかしはっきりさせておきたい。今のところ、私は大統領選挙に出馬表明した人たちの中の誰も支持してはいない」。

 

 多くの人々が参加すると予想されている共和党の大統領選挙予備選に対して、コーク兄弟は余りに早くから参加することはないであろう。

 

 少なくとも現在のところ、コーク兄弟は共和党の大統領選挙予備選において中立の立場にあると見られようと躍起になっている。しかし、2016年の米大統領選挙に関して1つだけ明確なことがある。それはコーク兄弟が主要なプレイヤーになるということだ。彼らが率いるネットワークは2016年の選挙で8億8900万ドルのお金を投入する計画を持っていると報道されている。

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「コーク帝国」
 

 チャールズ・コークはUSAトゥディ紙に対して、候補者には直接約3億ドルを支出することを考えてはいるが、彼が構築したネットワークを通じて活動を行うかどうかは明らかにしなかった。ネットワークが集めた別の資金は教育と研究に支出されると述べた。

 

(終わり)

 

=====

 

コーク・ネットワークは共和党大統領予備選挙で複数の候補者を支援するだろう(Koch Network May Back Favorites in GOP Primary

 

レベッカ・ボールハウス筆

2015年4月21日

『ザ・ヒル』誌

http://blogs.wsj.com/washwire/2015/04/21/koch-network-may-back-favorites-in-gop-primary/

 

 規模を拡大し続けている、コーク・ネットワークは今回の共和党予備選挙で初めて1人もしくは複数の候補者を支援することを検討している。ネットワークの広報担当者は5名の有力候補者の中から支援する人物を選び出そうとしていると認めている。

 

 ネットワークは、大富豪の実業家チャールズ・コークとデイヴィッド・コークの資金援助を受けている。ネットワークは現在、5名の候補者がより良いメッセージを提示し、ホワイトハウスを狙えると考えている。その5名とは、元フロリダ州知事ジェブ・ブッシュ、ウィスコンシン州知事スコット・ウォーカー、それぞれ連邦上院議員であるマルコ・ルビオ(フロリダ州)、テッド・クルーズ(テキサス州)、ランド・ポール(ケンタッキー州)である。

 

 この大口献金者たちのグループは2016年の選挙でおよそ9億ドルを支出すると報道されているが、彼らは予備選挙でも政治資金を投入しようとしていると言われている。これは初めてのことだ。過去の大統領選挙では、彼らは共和党の大統領選挙予備選の段階では関わることを手控え、最終的に候補者が決定してから動き出した。

 

 火曜日、『USAトュディ』紙にチャールズ・コークのインタビュー記事が掲載された。その内容は事実であるとネットワークの報道担当者が認めている。チャールズ・コークはインタビューの中で、5名の有力候補者について、「私たちはその中の殆どの人と既に話をしたことがあり、彼らは誰でも大統領になれると思います」と発言している。そして、チャールズ・コークは、彼の構築したネットワークは、「アメリカ人によりよく理解されるメッセージを発信し、アメリカ人とアメリカにとって利益をもたらす政策を実行すると確信が持てる」候補者一人に絞って支援をすると述べた。

 

 チャールズ・コークは、ネットワークは「もし誰かが自分たち兄弟のメッセージを支持し、アメリカに利益をもたらすことが出来て」米大統領に当選する可能性がある候補者が出てくる時のみ、その人のために予備選挙に関わるだろうと述べた。しかし、彼は予備選挙に関わるかどうかは確かではないとも述べた。

 

 チャールズ・コークは米大統領本選挙の前に、ネットワークは「積極的なメッセージを発する複数の候補者たちに資金を提供するだろう」とも述べた。

 

 コーク兄弟は、多くのスーパーPACと非営利団体で構成されているネットワークを指導監督している。その中にはアメリカンズ・フォ・プロスペリティも入っている。この団体は、2014年の中間選挙で8500万ドル以上のお金を使った。アメリカンズ・フォ・プロスペリティは自由市場原理を称揚し、輸出入銀行の閉鎖を第一に掲げて活動している。


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コーク・ネットワーク

 

 今年初め、コーク・ネットワークに属するもう1つの団体フリーダム・パートナーズは、メッサーズ、クルーズ、ポール、ルビオが参加したパネル・ディスカッションを含む会議を主催した。

 

(終わり)









 
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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23


 古村治彦です。

 2015年5月31日に副島隆彦を囲む会主催の講演会が行われます。ご出席のご検討、宜しくお願い申し上げます。

 ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」内の「重たい掲示板」に副島先生が直接講演会のお知らせをしております。


※[1785]5月31日の 私たちの定例会に集まってください。 投稿者:副島隆彦 投稿日:2015-05-06 23:07:54

http://www.snsi.jp/bbs/page/1/

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 このお知らせの写真をご覧いただいて分かります通り、先生は4月下旬にイランとドバイ(アラブ首長国連邦、UAE)に調査旅行に行かれました。『アラビアのロレンス』の世界を実際に体験され、今回の講演ではまずアラビアのロレンスのお話から始まる予定です。それからサウジアラビアからイラン(イラン国内で大変“貴重な”経験をなさってきたそうです)、更にはユーラシア大陸全体へお話は広がっていく予定です。

 怖いもの見たさでいらした方にも損はさせません。是非おいでください。

==========

第34回「副島隆彦の学問道場」主催定例会
「副島隆彦が、今の重要な事を洗いざらい語ります」
講師:副島隆彦先生、石井利明研究員

開催日 2015年5月31日(日曜日)
会場 「全電通労働会館 ホール」
アクセス
■JR 中央線 総武線「御茶の水駅」聖橋口出口 徒歩5分
■東京メトロ 千代田線「新御茶ノ水」駅 B3出口 徒歩3分
■都営地下鉄 新宿線 「小川町」駅 A7出口 徒歩4分
■東京メトロ 丸の内線 「淡路町」駅 A5出口 徒歩4分

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会場住所 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3丁目6
電話 03-3219-2211  FAX 03-3219-2219

※定例会の予定等についてのご質問は、囲む会(042-529-3573)へ、お問い合わせをお願い致します。

【当日の予定】

開場  12:15
開演  13:00
終了  17:30

※開場、開演時間以外は、あくまで予定です。終了時刻等が変更になる場合もございます。
※お席は全て「自由席」になります。お手荷物・貴重品等はお客様ご自身で管理をお願い致します。

お問い合わせ先:
「副島隆彦を囲む会」
〒190-0012 東京都立川市曙町1-24-11 橋本ビル5F
Tel.042-529-3573 Fax.042-529-3746
メールアドレス:snsi@mwb.biglobe.ne.jp

・本定例会(5/31)へのお申し込みはコチラです!↓
http://soejima.to/cgi-bin/kouen/kouen.html










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アメリカ政治の秘密
古村 治彦
PHP研究所
2012-05-12




野望の中国近現代史
オーヴィル・シェル
ビジネス社
2014-05-23

 

 古村治彦です。

 

 今回は、安倍首相訪米に関する記事を2本ご紹介します。1本目は「明確な謝罪」がないことへの批判、2本目は肯定的な評価がなされています。是非読み比べてみていただきたいと思います。1つ言えることは、日本はアメリカの従属国として、アメリカに移行に従って生きていかねばならないということは70年経っても全く変化していないという事実です。

 

 2020年の東京オリンピックの開会式でも安倍首相を見るのかと思うと、「やれやれ」と思ってしまいますね。その前に、オリンピックが無事に開催されるような国際情勢なのかどうか、不安がありますが。

 

==========

 

安倍晋三の残念な謝罪(Shinzo Abe’s Sorry Apology

―日本の安倍晋三首相は日本の犯した罪に対してきちんとした謝罪をする必要がある

 

スンユン・リー、ザック・ルジスタップ筆

2015年5月1日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2015/05/01/japan-shinzo-abe-sorry-apologies/

 

 それは勝利のウイニングランになるはずであった。日本の安倍晋三首相は4月末にアメリカを訪問し、戦後の日米関係の大きな成功を示すことが出来るはずであった。より緊密な軍事同盟の確認、環太平洋経済協力協定(TPP)の促進、連邦上下両院合同の場での安倍首相の演説(日本の首相として初めて)といったことが予定されていた。日米二カ国間の防衛ガイドラインによって、アジア太平洋地域を超えて、アメリカ主導の軍事作戦に日本が参加できるなり、より説教的な役割を果たせるようにもなった。歴史的な演説の中で、安倍首相はTPPの長期的な戦略的な価値を強調することに力を注いだ。

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 しかし、安倍訪米はバラク・オバマ大統領と政権にとってイライラの種となっていくだろう。それは、安倍首相が20世紀の前半でアジア諸国に対して犯した日本の戦争犯罪について言及を避けたり、言葉を濁したりしたことが原因となる。日本の帝国主義の被害者となった韓国と中国の多くの人々は、安倍首相の議会演説に注意を払っていたが、安倍首相は「植民地支配」「侵略」「心からの謝罪」といった言葉を使わないように汲々としていた。歴代の日本の首相の謝罪ではこうした言葉が重要であった。安倍首相は、醜い言葉である「慰安婦」として知られる、日本に性的な奴隷労働を強制された数多くの女性たちのことに言及しなかった。安倍首相の演説に対する各国の公式な反応は、「大変に遺憾」(ソウル)、日本の「侵略の歴史」を反映した警告を発する(北京)、安倍首相と彼の支持者たちは「フーリガンであり、サイコパスだ」(ピョンヤン)であった。

 

 安倍首相の進める最近の歴史修正主義は、ワシントン―東京―ソウルの三国間の関係を損ねるし、関係悪化をピョンヤンと北京に利用されるだろう。日本と韓国という2つのアメリカに従属する民主国家は北朝鮮とその保護国である中国と対峙するために協力してきた。一方で、両国は日本の歴史の逆行によって仲違いしている。韓国が実効支配している竹島(独島)を巡る攻撃的な主張を日本が強めており、これによって対立は深まっている。組織的な戦争犯罪について許容するために、安倍首相は韓国政府を更に遠ざけ、中国政府の宣伝に利用されている。その結果として、アメリカ政府にとって戦略上の問題になってしまう。これは冷戦後の日本の歴代首相はしなかったことだ。

 

 残念なことだが、安倍首相が行った無礼な行為はこれが初めてではない、2012年12月に首相になって以来、安倍氏は論争の的になっている靖国神社を訪問し、供物を捧げている。また、1993年に日本政府が発表した、「慰安婦」問題に対する声明を再検討するように政府の特別委員会に命じている。また日本の新聞『朝日新聞』が1980年代から90年代かけて発表した強制的な性的な奴隷労働に関する一連の記事を撤回したことに対して執拗に攻撃を加えている。それは慰安婦システムの強制性を否定するためだ。安倍首相は特別施設をニューヨークに派遣し、1996年に国連が発表した、戦時中の売春に関する人権報告書の一部を撤回することを求めたし、アメリカの教科書出版社大手のマグロウ=ヒル・エドゥケイション社に対して「慰安婦」に関連する段落の見直しをするように説得しようと試みた。

 

 2015年3月、安倍首相は『ワシントン・ポスト』紙とのインタヴューで自身の考えを明らかにした。インタヴュアーが安倍首相に対して貴方は「歴史修正主義者」かと質問したところ、安倍首相は「慰安婦についての質問について答えると、私は慰安婦となった方々に同情している。そうした人々は人身売買の犠牲となり、計り知れない苦痛と表現できないほどの苦しみを味わった。そのことに関して私の胸は痛む」。

 

 この安倍首相の同情を示す声明においては、文法学者に質問するまでもなく、誰が実際に人身売買を行ったのか、その主体が抜け落ちていることは明らかだ。また、論理学者に聞くまでもなく、安倍首相は「慰安婦」を人身売買の犠牲者だと位置付けているが、日本の性的な奴隷労働システムが女性たちを犠牲にしたことは明言していない。論理をおざなりにし、過失を否定することで読者たちは安倍首相の心の痛みだけしか印象に残らない。

 

 この安倍首相の姿勢はオバマ大統領の姿勢とは全く異なるものである。それでも安倍首相は彼の攻撃的な姿勢を崩さない。2014年4月、オバマ大統領は日本軍の性的な奴隷労働について、「恐るべき、言語道断な人権侵害」と呼んだ。2015年3月、安倍首相は自国の立場を「平和に対する積極的な貢献者」としながら、「これまでの歴史において、多くの戦争が起きた。その中で、女性たちは常に権利を侵害されてきた」と述べた。君が悪いほどの一貫性をもって、この曖昧な戦争における女性の人権に対する懸念(中身がはっきりしない)は安倍首相の議会演説でも再び姿を現した。

 

 安倍首相の謝罪を行わない態度は韓国政府を苛立させるだけであろう。韓国の朴槿惠大統領は北朝鮮の最高指導者金正恩と無条件で会談したいという希望を明らかにしているが、日本の安倍首相に対しては慰安婦問題に関して直接言及した後でという条件を付けている。米日韓の離間によって、北朝鮮は今年10月に迎える朝鮮労働党創設70周年で挑発的な態度を取っても大丈夫だと考えるだろう。朝鮮労働党は抗日を強調した物語の上に成り立っている政党である。また米日間の不協和音を利用して、中国は東シナ海でより積極的な態度を取るであろう。東シナ海には日本が実効支配している尖閣諸島(中国名は魚釣島で中国が領有を主張している)があり、これが日米同盟の有効性をテストする存在になっている。自責の念を表明しない日本政府によって、日本の戦時中の残虐行為と人々の精神的な傷は癒されることはない。そして、北朝鮮と中国は日本と仲違いをしている韓国を仲間に引き入れて、一緒になって日本に対峙しようとして、アメリカ政府を狼狽させるかもしれない。

 

 2015年8月15日に安倍首相による次の重要な演説が行われる。これは日本の降伏70年に関するものとなる。この演説に関して、オバマ政権は道徳的、外交的な面でのテストを行うべきだ。オバマ政権は安倍首相に対して、一般市民の虐殺や強制された性的な奴隷労働のような残虐行為を含む日本の戦争犯罪についての謝罪を明確に行うように主張すべきだ。また、事実を隠蔽し、受け身の言葉遣いを使うことで、これまでの政府を堅持するといういつもの常套句を繰り返さないように主張すべきだ。

 

 更に言えば、安倍首相は、生存している性的な奴隷労働の犠牲者たちに対して補償を行うことで自身の言葉に信頼性を与えるべきだ。安倍首相は第一線の日本人、韓国人、中国人の学者たちによって構成される歴史問題についてのワーキンググループを発足させ、韓国と中国と歴史研究を共同して行うべきだ。このような試みは実を結ぶまでに時間を要するだろうが、広報外交は進歩を証明することが出来る分野の一つである。

 

中国は日本の戦時中の残虐行為を政治的に利用しようしたいという誘惑に抵抗すべきだ。韓国の朴大統領も共通の安全保障問題について柔軟性を見せ、安倍首相と直接やり取りをすべきだ。北朝鮮が核兵器を増強することは日韓両国にとって共通の安全保障上の脅威である。朴大統領の父、朴正煕元大統領は、韓国全体で反対されたにもかかわらず、1965年に日本との関係を正常化した。彼女の父朴正煕は権威主義的な指導者で、世論をコントロールする手段を持っていた。朴大統領は北朝鮮の脅威に対処するためには日本は暗黙の同盟国であるという認識を持っているだろうが、そのことを曖昧にすべきではない。


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 北朝鮮に対抗するために韓国と協力し、中国に軍事力増強の口実を与えないようにすることは、日本にとって敗戦70年の節目の年にとって意義深いことになるであろう。世界から平和に対する積極的な貢献者として歓迎されるためには、安倍首相は過去の犯罪に対して適切な反省をまず見せる必要がある。

 

(終わり)

 

=====

 

アメリカと日本にとっての新しい夜明け(A New Dawn for the U.S. and Japan

―安倍首相の訪米は日本の安全保障政策の大転換を完成させる

 

K・ジャック・ライリー、スコット・W・ハロルド筆

2015年4月29日

ランド研究所

http://www.usnews.com/opinion/blogs/world-report/2015/04/29/shinzo-abe-visit-caps-new-dawn-in-us-japan-relations

 

 日本の安倍晋三首相による水曜日の議会演説は日本の安全保障政策の大転換を完成させ、第二次世界大戦終結後の日米関係にとっての重要な転換となった。第二次世界大戦後、勝利者であるアメリカは敗れた大日本帝国に対して平和憲法を押し付けた。

                                                                                                          

 1947年の公布から2014年まで、日本国憲法第9条について、日本の歴代政権は、「外部の脅威に対して“防衛”を行う事態以外に軍事力を使うことを禁止されている」と解釈してきた。しかし、2014年7月以降、安倍政権は日本国憲法第9条の再解釈を行い、日本の防衛の定義を拡大し、「集団的自衛権(collective self-defense)」を認めた。

 

 集団的自衛権へと向かう転換によって、日本は同盟諸国との共同軍事行動に参加できるようになる。たとえ自国が直接攻撃を受けていなくても、それはつまり、自国の地理上の国境を越えて安全保障手段を取ることが出来るのである。このことを安倍首相は「積極的平和井主義(proactive pacifism)」と表現している。今週の安倍首相のワシントン訪問は、アメリカとの二国間の安全保障同盟関係の強化を意図したものだ。一方で貿易協定である環太平洋経済協力協定(TPP)を推進する目的もあった。

 

 日本の新しい防衛政策の輪郭は少なくとも安倍首相が退任するまでは有効となるであろう。専門家の多くは、安倍首相は2020年の東京オリンピックまで続き、世界中からの選手たちを歓迎するまで続くのではないかと見ている。

 

 安全保障の変化によって何が起きるだろうか?確実に起こりそうなのは、アメリカ、日本、オーストラリア、インド、そして、韓国、フィリピン、その他の友好諸国の間でのアジア太平洋における安全保障戦略の協調である。今年初めに日本で開催されたおよそ100名の防衛と外交に携わる政府高官たちが参加した会議で、日本の指導者たちがアジア太平洋地域において、アメリカと日本の影響力が小さくなり、中国が将来支配することになるかもしれないというシナリオを退け、民主政治体制、自由市場、そして法の支配を発展させようと強く決心していることを知り、感銘を受けた。

 

 その他のいくつかの分野でも協力が強化されるという魅力的な未来が予見されている。

 

・人道支援と災害復興支援。アメリカと日本は、最近のネパールでの地震のような自然災害と人道に関する危機に対する対応にまで日米同盟の役割を拡大し始めるだろう。近隣諸国に対してより大きな支援と救済を届けるために軍事的な資産を利用することで、日本は自国の領海や領空の外での作戦行動の経験を積むことが出来るだろう。そして、近隣諸国の友好を構築できるだろう。このような作戦はまた、同盟諸国の作戦に対して平坦の部分で貢献してきた日本の伝統的な役割に即したものでもある。

 

・宇宙とサイバー空間の安全保障の協力。日本は技術的なノウハウと宇宙開発と調査における産業基盤を獲得している。その中には衛星技術とイメージシステムが含まれている。同盟諸国のサイバー空間での安全保障が改善されることで、同盟諸国間の抑止力と防衛に関する姿勢の違いは埋められていくであろう。

 

・情報・諜報収集。日本の防衛役割は拡大し続けており、そのためにより強力な国家情報・諜報インフラを構築され始めている。情報・諜報収集分析能力は拡大しているが、それによって日本は同盟の中でより平等な役割を果たせるようになり、アジア・太平洋地域内の動向、脅威、機会についてのより良い評価を行うことに貢献できるようになるだろう。

 

•防衛機材調達マネイジメント。日本の主要な武器システムの調達能力は改善されている。こうした変化によって、防衛産業の分野でアメリカと日本はより緊密に協力することが出来るようになるだろう。アメリカの経験と日本のハイテクが融合することで輝かしい未来が約束されている。

 

・武器輸出、セールスと移転。防衛機材の日本からの移転はフィリピンやヴェトナムのような国々の防衛能力と同盟国としての能力を向上させ続けている。フィリピンやヴェトナムのような国々は南シナ海における中国の領土拡張の試みに対して懸念を持っている。日本はまた、イギリスやフランスとの間で防衛産業間の協力を強化することで合意している。インドは日本の潜水艦技術に対する関心を表明している。オーストラリアは、日本の潜水艦に対する関心を隠そうともしていない。彼らは日本製の潜水艦の購入者第一号となるかもしれない。アジア太平洋地域の友好諸国に対する防衛機材のセールスと移転によって、日本は自国の防衛産業をコストパフォーマンスの良い産業に近代化することが出来るだろう。

 

 これらの分野ではこれからの数年でいくつかの進展が見られることだろう。これらの分野での進展は日本の防衛改革に取り組みにとっての真のテストとなるだろう。アシュトン・カーター米国防長官は、日本の新しい安全保障政策は日米の二国間同盟を「変化」させ、世界規模で日米の「協力」を促進させるだろうと述べた。そのような日が実際にやってくるなど、第二次世界大戦後の日本国憲法の制度設計を行ったアメリカ人たちは全く想像できなかっただろう。しかし、日本は、彼らの想定した通りの、平和的、民主的、自由な法治国家で、自由を基調とする国際秩序を支援する国であり続けるだろう。

 

(終わり)









 
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