古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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2016年10月

 古村治彦です。

 

 ヒラリーのEメール問題で新たなEメール発見というFBIの発表はアメリカ政界に激震させました。「このまま何もなければヒラリー勝利(私もそう思っていました)」という雰囲気が一変しました。まさにオクトーバー・サプライズです。

 

 複数の報道によると、今回の発表に関して、司法省のロレッタ・リンチ長官は、ジェイムズ・コミーFBI長官に対して、発表を控えるようにと助言したということです。しかし、コミー長官は連邦議会に対して、報告の書簡を送り、その書簡がメディアによってすっぱ抜かれた形になりました。

 

 共和党側や保守系のグループはこのタイミングに便乗してヒラリー側への批判を強めています。トランプ支持を撤回もしくは表明しない共和党議員たちもこの発表に関しては、一致団結してヒラリーを攻撃できるということで、ありがたがっているでしょう。しかも、Eメールが見つかったのが、わいせつな事件を立て続けに起こしたアンソニー・ウェイナー元連邦下院議員(ヒラリーの側近フーマ・アベディンの別居中の夫)のパソコンからということで、これもまた攻撃し甲斐があるポイントです。

 

 しかし、コミー長官の連邦議会への書簡の内容は曖昧過ぎて、内容がよく分かりません。機密情報を含むと思われるEメールが、全く別の事件の証拠物から発見されたということですが、それがどのように事件化されていくのかは分かりません。FBIは今年7月にヒラリーのEメール問題について、「機密情報の取り扱いについてきわめて杜撰で注意不足であったが意図的に間違った取扱いをしたという証拠がなかった」として司法省に対して、ヒラリーの刑事訴追を行わないように勧告し、ヒラリーのEメール問題は事件化しませんでした。これが再び事件化されるのか、それともウェイナー・アベディン事件として、この2人を中心として、最悪この2人の逮捕まで行く形で事件化するのかは分かりません。

 

 しかし、選挙の最後の最後、マラソンで言えばトラック勝負の残り100メートルで、ヒラリーはつまずく形になりました。トランプは元気に追い上げています。ゲティスバーグでの政策演説で、彼は「変化をもたらす候補者」であるとアピールすることに成功し、支持率を回復させていっている途上で、ヒラリーが転んだのです。

 

 繰り返しになりますが、私は、今回の大統領選挙はヒラリーの支持率の急落の可能性も含めて、五分五分の勝負、トランプにしてみれば、土壇場で逆転ホームランが出た分、トランプに有利になったのではないかと考えています。

 

(貼り付けはじめ)

 

オクトーバー・サプライズ:FBIはヒラリー私的Eメールサーヴァー事件に関して新たなEメールの調査を開始(October surprise: FBI reviewing new emails in Clinton server case

 

ケイティ・ボー・ウィリアムズ筆

2016年10月28日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/national-security/303300-fbi-reopening-clinton-email-investigation

 

金曜日、FBIは、ヒラリー・クリントンの私的Eメールサーヴァー使用に関する捜査に「関連する」新たなEメールを分析評価していると発表した。この発表は大統領選挙の投開票日まで1週間以上前に起きた驚くべきそして予測不可能な動きとなった。

 

連邦議会に送られた書簡の中で、FBI長官ジェイムズ・コミーは、FBIは「捜査に関連することが明らかな」新たなEメールが存在することを発見したと述べた。このEメールは、「無関係な事件の関連で」発見されたとコミーは書いているが、それ以上の説明をしていない。

 

法執行機関FBIの幹部職員たちは、『ニューヨーク・タイムズ』紙に対して、次のように語った。「FBIがヒラリー・クリントンの側近フーマ・アベディンと別居中の配偶者アンソニー・ウェイナーが所有しているコンピューターを押収し、それからEメールが発見された。ウェイナーは現在、未成年の女性に対してわいせつな内容のメッセージを送った容疑で捜査を受けている」。

 

FBIの捜査ティームからの情報提供を受けた後、コミーは、「Eメールが機密情報を含んでいるのかどうかを決定し、我々の捜査にとっての重要性を評価するために、FBIが適切な操作手順を踏むことに同意」した。

 

コミーは、新しいEメールが「重要」であるかどうかをFBIが分析するのにどれくらいの期間が必要かを予測することはできないと述べた。これは、捜査が11月8日の投開票までヒラリーの頭の中を占めることになることを意味する。

 

FBIの驚くべき発表は大統領選挙に影響を与えた。ヒラリーの私的なEメールシステムを政府の業務のために使った問題を選挙の投開票日11日前に政治のスポットライトの前に引きずり出すことになった。

 

共和党の大統領選挙候補者ドナルド・トランプは、私的Eメールサーヴァー使用に関して、ヒラリーを非難してきた。トランプはこの問題を取り上げて、「彼女は大統領に不適格だ」と主張してきた。トランプは、金曜日午後の選挙集会でFBIの決定を取り上げた。彼は世論調査で再び盛り返そうとしている。

 

トランプはニューハンプシャー州マンチェスターで開いた選挙集会で「ヒラリー・クリントンの腐敗は私たちがこれまで見たことがないほどに大規模だ」と語った。数千の参加者たちは「彼女を逮捕せよ(ロック・ハー・アップ)」と叫んだ。

 

トランプは続けて次のように語った。「私たちはヒラリーが大統領執務室に犯罪行為を持ち込むことを許してはならない。私はFBIと司法省に対して心からの敬意を表する。彼らは自分たちが犯した大きな過ちを正そうとする勇気を持っている」。

 

共和党とヒラリーに対する批判者たちは今回の発表のタイミングに便乗した。今回の発表は、「FBIは、ヒラリーとヒラリーの側近たちが罪を犯したことを示す重要な証拠を見つけた」ことを示しているのだと人々は考えている。

 

連邦下院法務委員会ボブ・グッドラテ委員長(ヴァージニア州選出、共和党)は声明の中で次のように述べている。「FBIがクリントン元国務長官に対する捜査を再開するという決定を下した。このことは、連邦下院法務委員会がここ数カ月主張してきたことを強化するものだ。私たちの主張は、クリントン元国務長官の私的Eメールサーヴァー使用について知れば知るほど、彼女と彼女の側近たちが間違った行動をし、国家安全保障を危機に晒してきたのは明白になっていく、というものだ」。

 

リバータリアン党の大統領選挙候補者ゲーリー・ジョンソンはCNNに対して、「何か重要なことがあるのだろう」と述べた。

 

連邦下院議長ポール・ライアン(ウィスコンシン州選出、共和党)は声明の中で、ヒラリー・クリントンは大統領選挙候補者に対して行われる国家機密情報の伝達から除外されるべきだと述べた。

 

ライアンは声明の中で次のように述べた。「繰り返しになるが、ヒラリー・クリントンは、誰でもない、彼女自身をこそ非難すべきだ。彼女は信頼を受けて我が国の最重要の機密を任されていた。彼女は高度の機密情報を不注意に間違って取り扱うことでこの信頼を裏切った」。

 

ライアンは続けて次のように述べた。「今回の決定は長年待ち望まれたものである。そして、これは、クリントン前国務長官の乱脈な私的なEメールサーヴァー使用と連邦捜査官に対する更なる協力の口説が招いた結果である。私は、今回の問題が完全に解決されるまで、クリントン前国務長官に対しての全ての機密情報伝達を停止するように国家情報局長官に再び求めるものである」。

 

しかしながら、金曜日のコミーの書簡では回答が与えられていない点も多い。その中でもとくに重要なのは、誰がEメールを送ったかという疑問だ。

 

法執行機関FBIのある幹部職員は、NBCニュースに対して、連邦議会に送られた書簡は、「詳細が書かれないよう用心深く」書かれていると述べている。

 

今回の発表のタイミングに疑義を呈したり、FBIは有権者に対してより完全な説明を行うように求めたりしている人々もいる。

 

オハイオ州知事ジョン・ケーシック(共和党)の大統領選挙の選対に参加したジョン・ウィ―ヴァーはツイッター上で次のように書いている。「コミー長官はより完全な説明をする必要がある。これは新たに発見されたEメールを調査分析しているというものなのか?それとも捜査再開ということなのか?問題が多過ぎてよく分からない」。

 

2016年7月、FBIはクリントン前国務長官が私的なEメールサーヴァーを通じて機密情報を誤って取り扱っていたのかという問題に関する1年に及ぶ捜査を終了したと発表した。この捜査は行政的な観点から正式には終了してはいなかった。

 

この時、コミーはヒラリーを「過度の注意不足」と激しく批判したが、司法省に対して刑事訴追をしないように勧告した。これによって、ヒラリーは訴追されるべきだと主張していた共和党側は激怒した。

 

コミーFBI長官は、繰り返し、ヒラリーの私的なサーヴァー使用は刑事事件に相当しないと述べた。その理由として、捜査官たちは、ヒラリーが機密情報について意図的に間違った取扱いをしていたことを証明する証拠を集められなかったことを挙げている。それでもヒラリーに対する捜査で、機密と付いた情報がヒラリーのサーヴァーを通過していたことは明らかにされた。

 

ヒラリーは、私的Eメールサーヴァー使用について謝罪し、「間違い」であったと述べた。

 

FBIの捜査は、連邦議員たち、トランプと保守系の諸グループからの厳しい精査の下にある。これらの人々や団体は、ヒラリーがオバマ政権下の司法省から有利になる取り扱いを受けたと確信している。

 

ヒラリーの私的Eメール使用事件に関連して数百ページの文書がFBIによって公開された。その中には、捜査官による聴取の公的な記録(要約)が含まれていた。また、国務省は現在、捜査期間中に発見された大量のEメールを公開しつつある。

 

ヒラリーを刑事告訴しないという司法省の決定に対する批判者たちは、これらの文書が次々と明らかにされることを受けて、「こうしたことは捜査が間違っていたことを示す」証拠だと主張してきた。

 

金曜日の早朝、保守系の監視団体ジュディシャル・ウォッチはFBIに対して裁判を起こしたことを発表した。ジュディシャル・ウォッチは、FBIは「腐敗の雰囲気」に満ちていると主張し、FBIの捜査に関連する記録の公開を求めている。

 

コミーは捜査結果の正しさについて弁明を行った。

 

2016年9月の連邦下院法務委員会の公聴会でコミーは次のように述べた。「私たちが間違っていると仰ることは理解できます。しかし、卑怯者だと呼ばれるのは心外です。私たちは誠実に職務を遂行しています。捜査の結果に同意されるかどうかは別として、私たちは皆さんが望まれる形で捜査を行っています」。

 

金曜日、コミーの書簡の存在を最初に報道したのはNBCニュースだ。

 

コミーの書簡の全文は以下の通り。

 

「以前の連邦議会での証言の中で、私は、連邦捜査局(FBI)はクリントン前国務長官の私的なEメールサーヴァーの捜査は終了したと述べた。私は前回の議会証言に補足したいことがあり本書簡を書く。

 

クリントン前国務長官とは関係のない事件に関連して、FBIは、クリントン前国務長官の事件と明らかに該当するEメールが存在することを発見した。捜査ティームがこのことを私に報告したのは昨日であったことを表明する。そして、FBIが捜査官たちに対して、発見されたEメールの中に機密情報が含まれているのかどうかを検証し、捜査にとっての重要性を評価することが出来るように適切な捜査手順を踏むことに同意する。

 

現在のところ、FBIは今回発見された材料が重要なのかどうかを評価できない。また、私は追加的な捜査がいつまで続くものかを予測することはできない。以前の私の証言を考慮して、FBIの捜査について貴委員会に最新情報を提供することが重要だと確信している」。

 

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●「FBI、クリントン氏メール問題の調査再開 選挙戦に打撃」

 

AFP=時事 10/29() 3:56配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161029-00000000-jij_afp-int

 

AFP=時事】(更新)米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が国務長官時代に私用電子メールサーバーを使っていた問題で、連邦捜査局(FBI)は28日、「関連すると思われる」新たなメールが見つかったことを受け、調査を再開したことを明らかにした。選挙戦をリードする同氏への大きな打撃となる。

 

 FBIのジェームズ・コミー(James Comey)長官は上下両院の各委員会委員長に宛てた書簡で、一連の新たなメールに機密情報が含まれていたかを判断する「適切な調査」をFBIが行うと説明。さらに、これらのメールが「調査に対して持つ重要性を評価」する意向を示した。

 

 FBIは以前にもクリントン氏の私用メール問題を調査していたが、今年7月、違法行為の証拠はないとして、調査の終了を発表していた。コミー長官は新たなメールについて、前回の調査とは「無関係の事案と関連して」見つかったと説明している。

 

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、新たなメールの存在は、クリントン氏の側近であるフーマ・アベディン(Huma Abedin)氏とその夫のアンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner)元下院議員が所有していた電子機器が押収されたことにより明らかになった。

 

 民主党所属のウィーナー氏は、インターネット上で女性とみだらな写真を交換していた事実が発覚したことにより下院議員を辞職。現在、15歳の少女と性的なメッセージを交わした疑いで、FBIの捜査対象となっている。

 

 大統領選をクリントン氏と争う共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は今回の発表にすぐさま反応。ニューハンプシャー(New Hampshire)州マンチェスター(Manchester)で開いた集会での演説で、国務長官在任中に私用メールサーバーを使用したクリントン氏には大統領の資格はないと批判した。

 

 一方、クリントン陣営の選対部長を務めているジョン・ポデスタ(John Podesta)氏は、コミー長官の書簡に激しく反発し、調査に関する詳細な情報の公表を要求した。【翻訳編集】 AFPBB News

 

(貼り付け終わり)

 


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 古村治彦です。

 

 オクトーバー・サプライズが起きました。しかも全く予測できなかったところから。ここ最近、「アメリカ大統領選挙の結果はもう決まったなぁ」と思い、日本政治の方に関心を持っていたのですが、今週末に大変なことが起きました。

 

 FBIが、ヒラリー・クリントンのEメール問題に関連する可能性がある新たなEメールを発見したと発表しました。大統領選挙投開票日まで残り10日余りの段階で、このような発表をするのは、よほどの自信、確信がなければできないことです。大した内容でなければFBIの政治介入ということになって、長官以下、幹部職員から関わった捜査官まで全員処分の対象になります。更迭、粛清ということになります。

 

 見つかったEメールに、機密情報が含まれている可能性があり(とFBIが述べていますが、こういう発表をしたのですから、含まれているということでしょう)、それを慎重に調査分析するということをFBIのジェイムズ・コミー長官は連邦議会に報告しました。

 

 この新たなEメールが見つかったのは、ヒラリーとは無関係(でもないとも言えます)のアンソニー・ウェイナー元連邦下院議員の事件の捜査の過程です。ウェイナーは、ヒラリーの側近中の側近、2人目の娘とまで呼ばれるフーマ・アベディンの夫(別居中)です。ウェイナーは連邦下院議員をしていたのですが、わいせつな内容のメッセージ(自分の性器の写真)を複数の女性に送ったことが明らかになり、議員辞職をしました。これは呆れた出来事ですが、犯罪ではありません(相手が嫌だと言うのに無理やり送ったら犯罪ですが)。

 

 現在ウェイナーが捜査を受けているのは、15歳の女性にわいせつなメッセージを送ったという容疑です。これもまた自分の性器を写した写真を送ったというものです。よほど自分の性器に自信があるのか、露出狂なのかと呆れてしまいますが、今回は、未成年の女性との性的な関係ということで犯罪となります。また、ウェイナーにはアベディンとの間に設けた息子(まだ幼児です)がいるのですが、送った写真の中に彼の幼い息子さんが写りこんでおり、それが幼児虐待に相当するということにもなっています。

 

 別件で色々と調べていたら、ヒラリー関連のEメールが出てきちゃった、瓢箪から駒、ということのようですが、FBIの現場捜査官たちは、狙ってやったんだろうと思います。大手門から攻めようとして失敗(7月に刑事訴追に相当せずという判断が下った)、ということなので、搦め手から攻めたらうまくいったということだと思います。

 

 今回のことで、ヒラリーのEメール問題が最後の最後で再び中心的な話題となります。これからの1週間、ヒラリーのEメール問題は蒸し返され、ヒラリーの支持率はこれまでも下がってきましたが(このブログで既にお知らせしています)、更に下がっていくでしょう。

 

私は、今回の大統領選挙はヒラリーの支持率の急落の可能性も含めて、五分五分の勝負、トランプにしてみれば、土壇場で逆転ホームランが出た分、トランプに有利になったのではないかと考えています。

 

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ウェイナーに対する捜査の中で、新たなクリントンEメールが発見された(New Clinton emails discovered in Weiner investigation: report

 

ケイティ・ボー・ウィリアムズ筆

2016年10月28日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/national-security/303333-new-clinton-emails-discovered-in-weiner-investigation-report

 

FBIが発見した新たなEメールは、ヒラリー・クリントンの私的Eメールサーヴァー使用の捜査に「関連している」可能性があるとFBIは発表した。『ニューヨーク・タイムズ』紙が報道したところによると、新たなEメールは、ヒラリーの長年の側近フーマ・アベディンと彼女の別居中の配偶者アンソニー・ウェイナー所有のコンピュータをFBIが押収して、それから発見された、ということだ。

 

元連邦下院議員アンソニー・ウェイナーは現在、未成年の女性との間で性的な関係を持ったという容疑で捜査を受けている。

 

先月、『ザ・デイリー・メール』紙は、ウェイナーからひわいなメッセージを送られたと主張する15歳の女性インタヴューを掲載した。

 

ウェイナーは、ひわいなメッセージを複数の女性に送ったことが明らかになった後、2011年に連邦下院議員を辞職した。

 

連邦議会に送られた書簡の中で、FBI長官ジェイムズ・コミーは、FBIは「捜査に関連することが明らかな」新たなEメールが存在することを発見したと述べた。このEメールは、「無関係な事件の関連で」発見されたとコミーは書いているが、それ以上の説明をしていない。

 

FBIの捜査ティームからの情報提供を受けた後、コミーは、「Eメールが機密情報を含んでいるのかどうかを決定し、我々の捜査にとっての重要性を評価するために、FBIが適切な操作手順を踏むことに同意」した。

 

コミーは、新しいEメールが「重要」であるかどうかをFBIが分析するのにどれくらいの期間が必要かを予測することはできないと述べた。これは、捜査が11月8日の投開票までヒラリーの頭の中を占めることになることを意味する。

 

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 古村治彦です。

 今回は、2016年11月1日発売の副島隆彦先生の最新刊『』を皆様にご紹介いたします。

 どうぞよろしくお願い申し上げます。

eurokyoukou001
ユーロ恐慌 欧州壊滅と日本

(貼りつけはじめ)

まえがき

 日銀の黒(くろ)田(だ)東(はる)彦(ひこ)総裁は、「まだまだやるぞ、マイナス金利」である。

 しゃかりきになっている。金利を今よりもさらに下げて、日本を氷づけにする気だ。「景気回復(デフレ脱却)」という言葉は、安(あ)倍(べ)晋(しん)三(ぞう)首相から消えた。日本は金融緩(かん)和(わ)路線(ジャブジャブ・マネー路線)を今も突き進んでいる。

日本は、「10年もの国債の利回りを、0(ゼロ)%に釘(クギ)打ちして、それより短期の金利を深(ふか)掘(ぼ)り( steepening(ステイープニング) )して、さらにマイナス金利を〝深化〟させる」のだそうだ。9月21日に発表した。その代わりに「20年もの、30年ものの長期金利は右肩上がりに〝跳ね上が〟ってもいい」らしい。右ページの図表のとおりである。

「10年もの国債の利回りを0%で釘打ちすること」が、何がそんなにすばらしいことなのか、私には分からない。日銀黒田総裁たちは自画自賛して、これを「イールドカーブ・コントロール」政策と呼んで小躍りしている。「量(りよう)(ジャブジャブ)中心から、金利を中心の金融政策(マネタリー・ポリシー)に移す」と、何か大変すばらしいことを考えついたように触れ回っている。

 短期金利(政策金利)だけでなく、長期金利までも自分たち為(い)政(せい)者(しや)は管理できる、自分たちで動かせるのだ、と宣言したに等しい。これは統制(とうせい)経済(けいざい)(コントロールド・エコノミー)の手法である。

 この冬に、ヨーロッパ金融崩れが起きそうだ。「ユーロ恐慌」である。ドイツ銀行が危ない。破綻したら負債総額は2・2兆ユーロ(約260兆円)だそうである。ヨーロッパが団結して何とかするであろう。が、この打撃は世界中に広がる。

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目次

 まえがき

1章  ユーロ恐慌が私たちを襲う0
●〝ドイツ銀行ショック〟は、なぜ起きたのか
● ブレグジット(イギリスのEU離脱)の余波――日米の株価も下落した
● アメリカがドイツ銀行に科した制裁金1・4兆円
●黒田日銀総裁は任期満了(2018年)まで〝三次元緩和〟を続ける
● マイナス金利という焦(しよう)土(ど)作戦
● そして日銀は「金利操作」にまで手を出した
● 市場が縮小する

2章 「氷づけ経済」が続く世界
● イエレンFRBは、利上げ「する、する」詐欺だ
● ハト派なのか、タカ派なのか
● 世界経済は氷づけされたまま
● 永久国債=ヘリマネとは何か
● 中国が世界経済を牽引(けんいん)する時代

3章 追いつめられた銀行
● なぜ三菱UFJは「特権」を投げ捨てたのか
● 銀行に預金するだけで「手数料」を取られる日
● 日経平均を〝上げ底〟している者の正体
● 日本の銀行は国有化されてゆく
● 先進国の金利は低下する――歴史の法則
● 欧州銀行の「ストレステスト」で判明したこと
● イタリアの銀行は40兆円の不良債権を抱えている
● 破産国家・ギリシャは、それでもEUを離れない
● 愚かな通貨戦争

特別レポート
現役ファンド・マネージャーの最先端情報
「欧州壊滅」と日本経済の寿命
■ ドイツの金融は強くない
■ ECBに積み上がる債務
■ 欧州から日本へ「資本逃避」が始まった
■ ニューヨークに集められたデリバティブ取引
■ 市場(マーケツト)が警告する、7年後の国債暴落
■ 日本経済の寿命は、あと7年
■ 狙われた企業預金

4章 個人資産を守り抜くために
● ブレグジットの落とし穴
● イギリスの高級不動産を中国人が買っている
金の価格(値段)について
● 金の値段を決めるのは、これからは中国とイギリスだ
● ゴールドの覇権をめぐる争奪戦
● 卸価格で1グラム=4200円割れの今が金(きん)の底値だ!
● 売るときには、消費税分が戻ってくる
● 個人資産を〝逃がす〟ことはできるか
● 人民元は、こう動く

5章 「実物経済(タンジブル・エコノミー)」の地政学
● トルコのクーデターは「資源戦争」が要因だった
● 世界の動きを見るための大事な視点とは
● サハリンから日本へパイプラインで天然ガスを運ぶ計画

6章 帝国の衰亡と
   マイナス金利時代の終わり
● アイショレイショニズム=国内問題優先主義
● サウジアラビアが「米国債売却」を言い始めた
● アメリカは「世界の警察」を返上した
● トランプの経済政策とは
● 〝金融バクチ禁止法〟の復活
● ロックフェラー家の「資産圧縮」が日本にも影響を
● なぜ私、副島隆彦は「ヒラリー有罪」を書いたのか
●「ベンガジ事件」と「ヒラリー・メール」の真実
● IS(イスラム国)の創設者と、共同創設者。その名は――
● 塗りつぶされた尋問調書

あとがき

巻末付録
日本株の超プロが推奨する秘密銘柄10
ここは「コバンザメ株」を買いなさい!

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あとがき

 マイナス金利が、もっと進むようだ。このことを「金利の深掘り(ステイープニング)」と言うらしい。そうなると、いったい何が起きるか。

私たちの銀行預金に利息(インタレスト)どころか、手数料(コミツシヨン)がかかるようになるだろう。銀行がお金を預かってあげているとして、口座手管理手数料( handling(ハンドリング) charge(チヤージ) )を取ります、となる。ますます不景気でイヤな時代になる。

銀行のATM(現金自動預け・払い機)で、一回に下(お)ろせるお金が10万円から5万円と、政府が(ヽヽヽ)決めるかもしれない。何ということをする気か。銀行ATMでの支払い(送金)の手数料も上がってゆく。ところがその一方で、大手コンビニで、昼間に下ろしたり公共料金の振り込みをすると、タダである。

いったい、何が起きつつあるのか。銀行よりもコンビニのほうが、銀行らしく(ヽヽヽヽヽ)なりつつある。「電子マネー(キャッシュレス)の時代だ」などと、短慮(たんりよ)(軽薄(けいはく)、浅(あさ)知(ぢ)恵(え)という意味)で喜んでいる人々がいる。銀行なんかいらない。コンビニ・カードとビットコインと Fintech(フインテツク) があればいい。本当に便利でいい世の中だ。と、あなたは本気で思うか?

私たちの身の周りで、何か得(え)体(たい)のしれない恐ろしいことが起きつつある。「いや、待てよ」と、立ち止まって、金融(お金の動きと流れ)のことを真剣に考えてみよう。そのために私はこの本を書いた。「まだまだやるぞ、マイナス金利」という実に奇怪な時代を私たちは生きている。

 いつものとおり、〝熊さん、八っつあん〟で、祥伝社書籍出版部の岡部康彦部長と二人三脚でこの本を作った。記して感謝します。

2016年11月
副島隆彦

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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙の投開票日(11月8日、日本時間では11月9日)が近づいてきました。もう2週間を切るところまで来ました。昨年から始まった選挙も、マラソンで言えば残り100メートルといったところでしょうか。

 

 現在のところ、民主党のヒラリー・クリントンが共和党のドナルド・トランプに差をつけている、優位に立っている状況です。私の見るところ、現在の状況は9対1でヒラリー・クリントン有利というところでしょう。各州がこのままの状況でいけば、ヒラリーが選挙人を325名前後獲得して勝利、トランプは200名は超える可能性は高いが270名には届かずに敗北ということになると思います。

 

 ただ、最近の世論調査の数字ではトランプが追い上げています。フロリダ州は配分されている選挙人の数も多く、フロリダ州でトランプが勝利を収めることが出来れば、他の激戦州でもトランプが勝利できる可能性が出てくるので、接戦に持ち込むことが可能となります。

 

 アメリカ国民もなかなかよく分かっていて、ヒラリーを対照させると色々と危ないということで、バランス感覚が働いて、トランプを支持すると答える人たちも多くなっているとも考えられます。

 

 残り2週間を切りましたが、選挙は最後の最後までわからないということは洋の東西を問わずに言われていることです。これからも注目し続けねばなりません。

 

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トランプとクリントン双方にとって、世論調査の数字において差が縮まっている(Polls tighten for Trump, Clinton

 

ニオール・ストレンジ筆

2016年10月26日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/302956-polls-tighten-for-trump-clinton

 

選挙の投開票日まで2週間を切った大統領選挙は、世論調査の数字では接戦となっている。

 

新たに発表された、いくつかの世論調査の数字では、民主党のヒラリー・クリントンが保っている差が縮まり、共和党のドナルド・トランプは激戦州であるフロリダ州でより力強いパフォーマンスを見せている。

 

それでもトランプが勝利するには厳しい坂を登らねばならない状況に変わりがないし、選挙人の獲得予想地図では、彼の勝利は厳しい状況になっている。しかし、世論調査の数字に変化が見えていることで、トランプ選対は、恐らく最悪の時期を脱したので、希望があると考えるようになっている。

 

水曜日にブルームバーグが発表したフロリダ州での世論調査では、トランプが2ポイントの差でリードしていた。フロリダ州のリアルクリアポリティックスの平均では、10月21日の段階でヒラリーのリードは4ポイント差であったが、現在は1.6ポントまで縮まっている。

 

リアルクリアポリティックスの全国規模の平均では、10月17日の段階では7.1ポイントだったが、現在は5.1ポイントまで下がっている。

 

世論調査の結果がこのまま変わらなければ、ヒラリーはホワイトハウスを圧勝で勝ち取ることになるだろう。しかし、現在のようなトランプ上げ潮の流れについて、民主党の中には自己満足を戒める声が出ている。

 

匿名を条件に取材に応じ真意を話してくれたある民主党のストラティジストは「これから1週間後に数字がどうなっているかを慎重に待って見なくてはいけません。選挙は13日を残して終わるのではありません。選挙戦は投開票日まで続くのです。油断は禁物です」と語った。

 

ヒラリー陣営では表向きは自信を見せているが、ある選対幹部は選挙戦が接戦になっていることは驚くに値しないと述べた。

 

この選対幹部は次のように述べた。「今回の選挙のように有権者が極端な政治的な姿勢を取るようになっている状況では、選挙は接戦になるだろうということを私たちは一貫して言ってきました。ですから、私たちは草の根の選挙運動を展開して、関心が薄い人々にも投票に行ってもらうことに注力してきました」

 

ヒラリー側では勝利に必要な270名の選挙人獲得のシナリオがいくつも描けるという有利な立場にあるが、トランプ側はそのような状況にない。

 

ヒラリー線たちの幹部たちは、フロリダ州をはじめとする激戦州の期日前投票の数字に歓喜している。ヒスパニック系の有権者の期日前投票とアフリカ系アメリカ人の有権者の不在者投票の数字は2012年に比べて大きく伸びている。

 

トランプの選対幹部と共和党の幹部たちは世論調査の数字から楽観できる材料を見つけている。

 

水曜日に共和党全国委員会が発表したメモには、いくつかの重要な州における期日前投票で、民主党のリードを縮めていると書かれている。

 

世論調査の数字についても疑念が出ている。トランプ陣営の上級顧問ピーター・ナヴァロは、世論調査の数字がほとんど変化していないのはどうしてかと質問され、「そのおかしさを指摘しようとすれば枚挙にいとまがない!」と答えた。

 

ナヴァロは続けて、世論調査は総じて不正確であり、選挙の投開票日にどの有権者が投票に行くかのモデルを作る際に誤ってしまうために、ヒラリーに有利な数字が出るようになっているのだと語った。

 

ナヴァロは更に、いくつかの要素によって選挙戦の流れは大きく変わるとも主張した。

 

ナヴァロは、ヒラリーの選対本部長ジョン・ポデスタの私的なアカウントからハッキングされたEメールをウィキリークスが公表したことで、前国務長官ヒラリーに対して有権者は否定的な認識をするようになっていると主張した。

 

ナヴァロは、「自分は一匹狼で機能不全に陥っている現在の機構をひっくり返したいと考えている」というトランプの中核的な主張は11月8日が近づくにつれて、再び人々の間で語られるようになるとも述べた。

 

ナヴァロは、「変化をもたらす候補者だというメッセージに対する共感はその範囲を広げている。沼に水がどんどん注ぎこみ、大きくなっていくようなものだ。その勢いは選挙の投開票日までに最高潮に達するだろう」と語った。

 

ナヴァロはトランプの勢いに加えて、オバマケアの掛け金についての議論の存在も指摘した。今週になって、連邦政府が運営するプログラムの掛け金がいくつかの州で平均25%も上昇した。これはオバマ大統領にとってと同様、ヒラリーにとっても大きな政治の面での頭痛の種となっている。

 

選挙戦の動向に変化が起きているのはフロリダや全国規模のことだけではない。リアルクリアポリティックスの世論調査の数字の平均を見てみると、ペンシルヴァニア州では2週間前にはヒラリーが8.7ポイント差でリードしていたのが、現在は4.4ポイントまで縮まっている。水曜日に発表されたマンモス大学がニューハンプシャー州で実施した世論調査の結果では、前国務長官のヒラリーが4ポイント差でリードであった。しかし、先月の調査では、9ポイントの差であった。

 

しかしながら、こうした数字の変動があっても、両方の州でヒラリーの勝利は動かしがたいという事実は変わらない。11月8日の投開票日で接戦となるためには、トランプの追い上げの動きが続くか、世論調査の誤差の範囲内で起きることが実際に起きるか、ということが必要になる。

 

前述の民主党のストラティジストは次のように述べた。「差が縮まってきているのは明らかです。ヒラリーが激戦各州で優位を保っていますが、選挙の投開票日当日、ヒラリー陣営は、人々が思っているよりも気を張っておく時間が長くなることでしょう」。

 

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(終わり)







 

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 古村治彦です。

 

 今回ご紹介するのは、「今回のアメリカ大統領選挙はどうして接戦なのか」ということを、心理学の用語を使って書いている論稿です。簡単に言うと、「私たちは難しく考えることが苦手で、一度出来上がったステレオタイプから抜け出せないために、トランプ=成功したビジネスマン、ヒラリー=不誠実というイメージを脱却できずに、トランプが実像とかけ離れて評価されているので、接戦となっているのだ」ということを主張しています。

 

 システム1思考とシステム2思考というものがあって、私たちは、時間と労力がいるシステム2思考よりも、直感的であまり情報を使わないシステム1思考をしがちであり、今回の場合は、トランプは成功した能力の高いビジネスマン、ヒラリーはスキャンダルだらけの不誠実な人物というステレオタイプのままになっているということを著者のフロメンは述べています。

 

 確かに自分の中にある、先入観や偏見、一度できたイメージを覆す、もしくはそういったことから自由になって思考することは難しいことです。そして、現実をそのままに受け止めることも難しいことです。今回ご紹介する論稿に出てくる、確証バイアスという言葉、自分の都合の良い情報しか取り入れないというのは、私は個人的に気をつけたいですが実際にはそうやってしまうこともありますし、歴史を遡ってみれば、戦前から戦中にかけての日本ではこの確証バイアスに該当することが実際に起きました。

 

 今回の大統領選挙に関しても、様々な情報が出されます。ただの出来事の説明ならいいのですが、それには様々なバイアスや書いている人間や組織のバイアスがかかっているものも溢れています。そうした海の中から、以下に重要な情報を的確に取り出すかということは大変に困難な作業になります。

 

 しかし、人間はどうしてもシステム1思考から脱することは難しいです。ですからその難しさを認識しながら、少しでもましな方向で情報を取捨選択できるようにならねばならないと改めて考えました。

 

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どうして選挙が接戦なのか?専門家たちは、全てはあなたの頭の中にあると述べる(Why is the election so close? Experts say it's all in your head

 

アラン・フロメン筆

2016年9月23日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/pundits-blog/presidential-campaign/297447-why-is-the-election-so-close-experts-say-its-all-in

 

ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンについての私たちの知識からすると、今回の選挙は一方的な結果で終わるということを考える人がいるかもしれない。ヒラリーは、政治経験のない、「アメリカを再び偉大に」と言うこと以外には実際の政策の細かい点について語れない候補者と選挙を戦っている。トランプは政策の詳細に語っても、それをすぐに撤回することが多い。NBCニュースによると、トランプはこれまでに117回態度を変えているということだ。

 

政策問題以外に、ドナルド・トランプは、戦争の英雄であるジョン・マケインを罵倒し、イラク戦争で戦死した将校の両親を攻撃し、サダム・フセインに対して自国民をよく掌握していたと称賛し、ウラジミール・プーティンをずっと賞賛してきた。また、トランプは、「クークラックスクラン(KKK)」の元指導者デイヴィッド・デュークを批判することを拒絶し、外国嫌い、人種差別的、女性差別的なコメントを繰り返してきた。

 

こうした状況からすると、ヒラリーがトランプに圧勝するはずだ。長年の共和党員たちの多くが自党の候補者を支持しないと表明している。しかし、各種世論調査が示しているが、選挙戦は実際には、全国レヴェルでも、重要な激戦州において、引き分けとなっている。多くの人々が選挙予測で信頼を持っている「ファイヴサーティエイト」の選挙予測では、トランプの勝利確率は41%となっている。この数字は8月には21%で、それからだいぶ上昇している。最新のCNNの世論調査では、選挙戦は五分五分となっている。

 

それなのに選挙戦はどうしてここまで接戦になっているのだろうか?

 

心理学者ダニエル・カウネマンは、現実世界において人々はどのように決定をするかについて画期的な研究業績によってノーベル経済学賞を受賞した。私たちは、自分たちの決定を合理的で、考え深く、慎重だと考えたいと思っている。これをカウネマンは「システム2シンキング(System 2 Thinking)」と呼んでいる。しかしながら、実際には私たちの決定のほとんどは奉納的なものだ。これをカウネマンは「システム1シンキング(System 1 Thinking)」と呼んでいる。システム1シンキングの特徴は、自然発生的で、感情的なものという点だ。

 

私たちの意思決定はたいていの場合、すぐに行われるが、純粋なものではない。私たちの意思決定は、無視閾のレヴェルで短縮された知能の働きを使うことで起きるものだ。この短縮型をヒューリスティックス(heuristics)と呼ぶ。このヒューリスティックスは、定型型思考(stereotypes)と同じようなもので、私たちを取り巻く世界を簡略化することである。システム1思考は、役立つものだ。もし危機的な状況に陥ったら、私たちにはゆっくり考える時間はない。分析的なシステム2思考をしている時間はない。従って、動きが速いシステム1思考をして、110番(アメリカでは911番)をする。システム1思考は、私たちが素早く意思決定をするのに役立つが、微妙な差異や段階的な変化を理解することはできない。

 

今回の大統領選挙以前の、システム1のイメージである、ドナルド・トランプに対するよくある見方は、大成功した実業家というものだ。彼の苗字は世界クラスのホテルやリゾートに掲げられている。彼は人気テレビ番組「セレブリティ・アプレンティス」に出ていたスターであった。この番組での役割は、「ドナルド・トランプは素晴らしい才能を見分けることができる知識があり抜け目がないビジネスマン」といく核心的な主張を人々の間に広げることになった。

 

トランプの成功がどれほど大げさに描かされているかについて書かれている文章はたくさんある。しかし、こうした事実を追い求め、研究することは大変なことだ。私たちの頭脳は周波数の幅に制限があるインターネットのコネクションのようだ。システム1思考は素早くできて簡単だが、システム2思考は大変な時間と労力を必要とし、私たちの限られた頭脳に負担をかけるものだ。このシステム2思考は、トランプは成功したビジネスマンであるというステレオタイプは本当なのかということを理解するために必要なのだ。

 

トランプに対する典型的な見方は、「成功」ということになる。一方、ヒラリーの場合のシステム1シンキングのヒューリスティックは彼女にとって好ましいものではない。彼女のイメージは「不誠実」というものだ。共和党は、ベンガジ事件と私的Eメール問題の捜査を通じて、ヒラリー・クリントンは信用できないと攻撃し続けてきた。現在も攻撃的な言葉をメディアに報道させることで、共和党は、ヒラリー・クリントンに対する否定的な見方を一般化することに成功したのだ。

 

2015年10月、ケヴィン・マッカーシー連邦下院共和党院内総務は、フォックス・ニュースのシーン・ハニティに対して、「皆さんはヒラリー・クリントンを倒せないと思っているんでしょう?しかし、私たちは、ベンガジ特別委員会を作りました。それからどうなりましたか。今日の彼女の支持率は何%ですか?彼女の支持率は下がり続けているでしょう」と自慢げに述べた。巨額の資金をコマーシャルに投じる巨大ブランドのように、信用できないというメッセージは成功裏に固められ、アメリカ国民の3分の2がヒラリー・クリントンを信頼できないと答えるようになった。

 

一度、典型的な見方が出来上がってしまうと、それを覆すことは大変に難しい。私たちは皆、確証バイアス(confirmation bias、訳者註:仮説や信念を検証する場合に、都合の良い情報ばかりを集め、都合の悪い情報を無視するという態度を示す心理学用語)に影響されてしまう。私たちは、確証バイアスは、既存の考えやステレオタイプを認める情報を求めながら、それらと合わない情報を無視する傾向が強い。インターネット時代になって、私たちが利用できる情報はかなり増えた。そのために、自分にとって都合の良い情報だけで反響室(echo chamber)を作ることが出来る。その反響室では、私たちのシステム1思考を認めるための記事と論説に囲まれた環境となっている。

 

反響室や確証バイアスに従ってしまう傾向は、私たちの中に普遍的に存在するが、大変危険なものだ。これは、世界経済フォーラム(WEF)が発表した私たちの社会にとっての危険リストに入っている。外部の様々な意見を取り入れ、自分の意見を作り上げることはきついことであるし、時間もかかるし、精神的に疲れてしまうものだ。私たちは全て認知的倹約家(cognitive misers、訳者註:全ての情報を考慮するのではなく、直感的ン判断する)である。私たちが利用できる精神的な帯域幅(周波数の幅)を狭めようとするのだ。トランプの成功したビジネスマン、ヒラリーの信用できないという人物というステレオタイプが活き活きとしている理由はまさにこれだ。

 

システム1思考を避けるための最善の方法は、その存在自体を認識し、用心深くその思考に陥らないように気を付けることだ。読者の皆さんがどの候補者を支持するかに関係なく、私たちは今年の11月にシステム2思考をしっかり行うようにすべきだ。

 

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 古村治彦です。

 

 ヘリテージ財団が、ドナルド・トランプが選挙に勝利し政権を担うことになった場合に備えて、政権を支える人材を集めようとしているということです。

 

 アメリカでは、大統領が交替すると、各省の局長クラスまでほぼ入れ替わる、猟官制度(spolis system)が採用されています。政治任命される職種が日本に比べてかなり広範になります。その数は数千人にも及びます。もちろん、同じ党での政権交代でも行われます。

 

 ヒラリーの場合は、これまでの経歴の中で知り合った人材、夫の政権時代の若手、オバマ政権の一部などが多くおり、局長クラスまで埋めることはそんなに難しいことではないでしょう。彼らは優れた人材であり、同時に豊富な経験を持っています。彼らの多くは大学やシンクタンクに勤務しています。その代表がブルッキングス研究所です。

 

 一方、トランプ側を見てみれば、ワシントンでの経験が豊富な人材はいることはいますが、ヒラリー陣営に比べれば見劣りすることは否めません。それは、トランプがこれまで公職とは無縁の人生を送って来たことを考えれば、仕方がないことです。

 

 シンクタンクは政権交代のたびに人材を政権に送り出し、旧政権の人材を引き受け、次に備えるという機能を果たしています。トランプの場合には、ヘリテージ財団がその機能を担うことになりそうです。

 

 ヘリテージ財団と言えば、石原慎太郎が都知事時代に尖閣諸島の徒での購入をぶち上げた場所です。結局、野田佳彦首相が国で買い上げ国有化するに至り、日中関係を悪化させる原因となりました。この財団の日本担当研究員ブルース・クリングナーは、日中離間と安倍政権誕生などに関して多くの論文を発表しています。

 

 ヘリテージ財団に関しては、共和党の重鎮ジョン・マケイン連邦上院議員(アリゾナ州選出)が「純粋なシンクタンクではなく、裏で政治的な動きをしている」と批判したことがあり、このブログでもご紹介したことがあります。ヘリテージ財団には、私が翻訳しました『アメリカの真の支配者 コーク一族』(ダニエル・シュルマン著、講談社、2015年12月)の主役であるコーク兄弟も献金をしており、共和党系の富豪たち(日本でも何かと話題になるアムウェイの創設者も献金者の一人)が献金をしています。ヘリテージ財団は、シンクタンクとしてトランプ支持を表明していますし、トランプとの深い関係を持つという指摘もあります。

 

 トランプ陣営はワシントンのアウトサイダーのために、政治の経験を持つ人材を多く集めることが出来ません。トランプが勝利するということになれば、時代劇時代風に言えば、「仕官を求め、満天下の人士が門前市をなす」ということになるでしょう。ネオコン派と目される人物たちでもトランプ政権に馳せ参じることになるでしょう。しかし、トランプの中核となる人々だけでは、政権の主要な地位とその下の地位を占めるだけでもう足りなくなるでしょう。ヘリテージ財団が肝いりというのはいただけないですが、トランプとしても背に腹は代えられないでしょう、「上品な」シンクタンクはトランプを支持していないでしょうから。

 

 また、ヘリテージ財団としてもシンクタンクとして計算があるでしょう。「保守派」のシンクタンクとしての存在感を増す、恐らくオバマ政権の8年に続いて、ヒラリーが当選すれば少なくとも4年、合わせて12年も民主党政権が続くということになります。そうなれば、研究した政策を実際に実行するということはできません。そうなれば、存在感は薄くなりますから、人々の耳目を集めたいということもあって、今回の行動に出たということもあるでしょう。トランプを軸とするある程度の政治勢力(ティーパーティー運動のような)が出現することを見越していることもあるでしょう。ヘリテージ財団の大口献金者であるコーク兄弟は、ティーパーティー運動の金主であることは、拙訳書『コーク一族』によって日本でも知られるようになりました。コーク兄弟はトランプを支持しないと明言していますので、今回のヘリテージ財団の動きに関与しているのかどうかは不明です。

 

 しかし、共和党内部の分裂、新たな政治勢力が生まれるという可能性が高いことを、今回のヘリテージ財団は示しているように思われます。ヘリテージ財団は政治的な動きをするシンクタンクで、トランプを軸とする勢力形成の役割を果たそうとしているとも思えます。具体的にはポピュリズムに基づいた、反エスタブリッシュメントの勢力(ティーパーティー運動もそういう面があります)ということになると思います。しかし、こうした人々の側からの運動は取り込まれ、手懐けられ、敗れ去っていく運命にある、特にアメリカのような硬直した先進国では、と私は悲観的に見ています。 

 

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ヘリテージ財団がトランプ政権に参画する人材集めを行う(Heritage Foundation recruiting for potential Trump admin: report

 

ニキータ・ヴラディミロフ筆

2016年10月22日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/302325-heritage-foundation-recruiting-for-potential-trump

 

保守派のシンクタンクでもトップの「ヘリテージ財団」がドナルド・トランプ政権のメンバーとなり得る人々を積極的に勧誘している、と『バズフィード・ニュース』が報じた。

 

バズフィード・ニュースが入手したEメールには、ヘリテージ財団は、ヘリテージ財団がレストア・アメリカ・プロジェクトと呼ぶ計画の一部として、トランプ政権のメンバーとなる人々の経歴などを集め、調査していることを示している。

 

「ヘリテージ財団のレストア・アメリカ・プロジェクト(RAP)は次期大統領の政権に参画する人材として、保守派の人々を結集しようとしている。これらの人々はアメリカ国内の正しい心を持つアメリカ人からの推薦を受ける必要がある」とEメールには書かれている。

 

Eメールにはトランプの名前は書かれていないが、ヘリテージ財団は、「保守の信条を促進することになる政権」のために働く候補者を探している、ということを述べている。

 

Eメールには、レストア・アメリカ・プロジェクトに応募するための用紙の記入方法も掲載されている。

 

RAP応募者フォームのリンク(レストア・アメリカ・キャンディデート・フォーラム)に行き、あなたの情報を書き込んでください。情報を書き終え、送信ボタンを押すと、あなたの情報は自動的に私たちのシステムに送られることになります」。

 

ヘリテージ財団と関係のある政治家の多くがトランプの政権以降ティームに参加している。

 

その中には、ヘリテージ財団の前会長エド・ファウルナーとロナルド・レーガン政権の司法長官だったエド・メッセが含まれている。

 

(貼り付け終わり)









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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙の第3回討論会について、「トランプが勝った」という評価も一部ではあるようです。以下にご紹介する記事ですが、ヒラリーを支持する『ワシントン・ポスト』紙に掲載された記事であることが重要です。ワシントン・ポスト紙には多くの有能な政治記者が在籍しており、地の利を活かして政治記事に関しては図抜けた存在と言えます。

 

 以下の記事では、第3回の討論会でのトランプのパフォーマンスは選挙の流れを大きく変えるものではなかったとしていますが、期待以上のものであり、トランプがうまく立ち回ったことで、ヒラリー陣営とマスコミは、トランプが失敗するという当てが外れて、パニックになっている、もしくはパニックになるだろうということを述べています。

 

 私は選挙戦の流れを変えるような一手をトランプが打てなかったことで、トランプは失敗したとこのブログでも書きました。しかし、今回ご紹介している記事を書いているエド・ロジャース記者は、トランプが失敗せずに、うまく立ち回ったことで、トランプの退勢は食い止められたという評価をしています。

 

 私もまだまだ考えの深さと広さが足りないと反省しています。

 

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第3回目の討論会で勝利したのはトランプだ(Trump won the third debate

 

エド・ロジャース筆

2016年10月19日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/blogs/post-partisan/wp/2016/10/19/trump-won-tonights-debate/?utm_term=.73c6901a5844

 

ドナルド・トランプは今夜の討論会に勝利した。彼は自爆しなかった。オバマ大統領の出征に関する陰謀論を主張することはなかった。ヒラリー・クリントンの発言を遮ることもなかった。鼻を鳴らす回数も少なかった。率直に言って、彼はこれまでで最も良い反論や短いジョークを言うことが出来た。ヒラリーは討論会の間、消極的だった。彼女は討論会の間、退屈でつまらない決まり文句を繰り返すしかなかった。その結果、ヒラリーには信頼感がないということになり、正直ではない典型的な政治家という印象を残すだけであった。まとめると、討論会では、ヒラリーは有能な、情報をよく理解している政治家であることを示し、一方でトランプは3回の討論会を通じて初めて、彼女の好敵手であることを示した。

 

今回の選挙は全く新しい人を大統領に選ぶ選挙だが、ヒラリーは全く新しい候補者という訳ではない。人々は本当のところは彼女に投票したくないのだ。そして、今夜の討論会でヒラリーは人々に対して、彼女に投票しようと思わせるような理由を与えることが出来なかった。そして、恐らく、トランプは有権者に対して安心感を与えることが出来た。トランプはこれまで様々な失敗で、結果的にヒラリー陣営を助けてしまっていた。挑発に乗り、悪口を言い、女性を愚弄し、陰謀論を語り、有権者の関心を持っていることを語らないできた。討論会の間、トランプはヒラリーの発言を遮ることはほとんどなかったし、怒り狂うこともなかった。彼は自制したのだ。トランプは特にうまくやったということはない。しかし、彼は経済について語る時、自信を見せ、有能そのものであった。選挙運動において彼が経済について語らなかったのは不思議でならない。とにかく、トランプは私などよりも地政学についてよりよく理解していることを示した。彼はほとんどの問題について共和党員らしい発言を行った。トランプにとっては、今回が最後の討論会になったことは惜しむべきことだ。

 

一方、ヒラリーは準備をし過ぎており、リハーサルをし過ぎてそれが見えてしまっていた。その結果、討論会で重要な当意即妙性を発揮できなかった。ヒラリーはトランプからの有効な反論や攻撃を受けている間、笑顔を保とうと努めていた。それが彼女にできる最善の防御策ではあっただろうが、その場にふさわしいものではなかった。

 

選挙戦の全てがこの討論会に凝縮されてはいなかった。橋の下にはたくさんの水が流れているものだ。討論会でのトランプのパフォーマンスは彼の退勢を完全に覆すまでには至らなかった。しかし、マスコミ(私も属している)は彼のパフォーマンスがもっと酷いものになると予想していたのは明らかだ。実際、討論会後の分析で、専門家たちはヒラリーと同じくらいに興奮状態になっていた。マスコミは、トランプが失敗しなかったという事実を受けてパニックになった。それは、マスコミは、トランプが11月の選挙の結果を受け入れることに「賛成しなかった」ことばかりを報道していることでも明らかだ。しかし、討論会を視聴していた有権者にとっては、それが真に重要なポイントではなかった。マスコミはトランプが選挙結果を受け入れると発言しなかったことを大々的に取り上げたいと望んでいるが、それをすれば、記者やコメンテイターは、討論会で理性的に議論された多くの諸問題について語らない、無視をするということになるのだ。せっかく、フォックス・ニュースのクリス・ウォレスが手堅く討論会を進行して、多くの問題を議論したのにそれを無駄にすることになる。

 

政治の世界では、良いものはより良く、悪いものはより悪くなる。トランプの討論会でのパフォーマンスを考えると、今週末にかけて、ヒラリー陣営ではパニックが起きるという内容のいくつかのストーリーを私は考えている。今夜の討論会の前まで、トランプは勢いをなくしているというのは衆目の一致するところだった。そして、このような人々の共通認識が選挙日のだいぶ前に出来上がってしまうと、この共通認識は間違っていたということがこれまでにもたびたび起きている。それでは今夜の討論会は選挙の流れを変えたのか恐らくそれはない。しかし、トランプの退勢をとどめ、投開票日まで選挙を面白いままにしておく効果はあったと思われる。

 

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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙についてあーだ、こーだと言っているのが馬鹿らしく、疲れてしまいました。ドナルド・トランプとヒラリー・クリントンがニューヨークで開催されたチャリティー夕食会に出席し、相手に皮肉と嫌味を効かせた、冗談のジャブの応酬を行いました。一種の見世物として。


 

 ヒラリーはシカゴの出身、東部の大学を出て、弁護士となって、夫に伴ってアーカンソーに引っ越し、その後ホワイトハウスに住み、それからはニューヨークを拠点にしています。トランプはニューヨークで人生のほとんどを過ごした人物です。2人は激しく罵り合っていますが、元々、トランプは民主党員で、ビル・クリントンやヒラリーを支援していた人物です。クリントン家のチェルシーとトランプの娘イヴァンカは親友同士という間柄です。

 

 このチャリティー夕食会を見ていて、「ああ、ここにアメリカの、ニューヨークの貴族様方がお集まりになっている、ヒラリーもトランプもその一員なのだ、トランプは露悪趣味、偽悪趣味のセレヴリティ、道化役としているのだなぁ」という思いを強くしました。トランプを支持しているのは、白人、男性、大学教育を受けていない、失業中もしくは低賃金の人々で、彼らが「私たちの価値観を共有している候補者を」ということで、トランプを熱烈に応援し、共和党の予備選挙を勝たせたのです。しかし、トランプは、ニューヨークの貴族様の一員であって、彼を支持する人々の仲間ではないのです。

 

 アメリカ大統領選挙が巨大な余興であって、貴族様方は自分たちの生活が安泰であるならばそれで良し、ということであれば、トランプが勝利したとして、彼を支持した人々のための政策など何もやれないでしょう。いや、最初からやる気などないのです。ヒラリーも同じことで、口では子供たち、女性の権利や生活についてお題目のように唱えていますが、何ほどのことが出来るでしょう。

 

 人々の代表となって、アメリカを変える、政治を変えると本当に真剣に考えているような人物はアメリカのリーダーにはなれない。途中で撃ち殺されてしまうでしょう。ですから、アメリカのポピュリズムは常に最後は負けてしまいます。しかし、それでも何度でも蘇ってくるところがアメリカのデモクラシーの「強さ」なのかもしれません。

 

 しかし、今回の大統領選挙でトランプはポピュリズム、アイソレーショニズム(アメリカ国内問題解決優先主義)を代表する候補者となったはずでした。しかし、彼の「本籍地」は「ニューヨークの貴族様」です。私には、彼がニューヨークの貴族様たちに反旗を翻す人々のリーダーになったように見えました。彼が語る外交政策は、荒っぽい言葉遣いや冗談を取り除いてみると、ヒラリーたちの人道的介入主義派やネオコンとは全く違うもので、魅力的なものでした。しかし、彼はそうではないのではないかと今は思っています。そして、今回も人々の反エリート、反官僚の戦いは負けたのだと思います。

 

 民主政治の確立(democratic consolidation)のことをonly game in townという言葉で言います。政権交代が暴力やクーデターではなく、選挙によってのみ行われるようになることを言います。今回の夕食会の様子を見ていると、貴族様方は、選挙というゲームを楽しんでいる、そして今回は自分たちの下級の仲間であるトランプとヒラリーのゲーム(茶番劇)を高みの見物で楽しんでいた、only game in townである民主政治の根幹をなす選挙すらもゲームとして楽しんでいたのではないかという思いに駆られます。

 

 第3回目の討論会の最後の方で、司会者が「現在のアメリカ国債(国の借金)の発行額はGDP比の77%ですが、ヒラリー候補の言っていることを実行すると、89%、トランプ候補の言っていることを実行すると、108%になります。国債の問題をどのように解決しますか?」という質問をしました。トランプもヒラリーも具体的に国債を減らす方法については何も言いませんでした。トランプは「だからヒラリーは増税するのだ」と言い、ヒラリーは「トランプは金持ちのための政策を行う」という批判合戦になりました。これは、どちらがなっても国債依存体質は変わらないし(国債は国の借金で、余りに大きくなると国が破産するのだという主張と国が破産することはない野田という主張があり、どちらが正しいということは決着がついておらず、国の信用が続く限り国債は引き受け手があるということは言えます)、民主党がなろうが、共和党がなろうが、もうどうしようもないのだということが言えるでしょう。

 

 このように考えながら、アメリカ以外のことを考えていると、フィリピンのデュテルテ大統領来日のニュースが目に入りました。彼の予測不可能性に迎える側の日本政府が困惑しているという内容でした。彼は自分の立場をくるくると変えながらも、フィリピンの国益は何か、人々の利益とは何かということを外さない人物です。私は、どうも先進国だ、工業化した民主政治国家(industrialized democracy)だと威張ってみても、もはや人々のためのリーダーを選ぶことは不可能ではないかと思います。非民主的で、発展と助国だと馬鹿にされているような国が伸びようとする時に、傑出したリーダーが出てくるようです。国が伸びようとするから傑出したリーダーが出てくるのか、傑出したリーダーが出てくるから国が伸びるのか、その因果関係はこの際置いておくとして、これから下っていくしかない国々は傑出したリーダーは出てこないと思います。日本もそうでした。敗戦でどん底になり、そこからもう一度国を発展させようという時期に、傑出したリーダーたちが人々から押し出されるようにして出てきました。現在、2世、3世、4世の政治家たちのおじいさんやひいおじいさんたちです。その代表が田中角栄と言えます。

 

 愚痴ばかりになって申し訳ありませんでした。しかし、どうしても書いておきたかったことです。

 

(貼り付けはじめ)

 

Donald Trump Heckled by New York Elite at Charity Dinner

 

By MATT FLEGENHEIMER and ASHLEY PARKEROCT. 20, 2016

http://www.nytimes.com/2016/10/21/us/politics/al-smith-dinner-clinton-trump.html?_r=0

 

Donald J. Trump began this quadrennial exercise in campaign humility and self-deprecation on Thursday by comparing himself to the son of God — just another “carpenter working for his father” in his youth.

 

By the end, facing cascading and uncomfortable jeers from a crowd full of white ties and gowns, he had called Hillary Clinton Catholic-hating, “so corrupt” and potentially jail-bound in a prospective Trump administration.

 

I don’t know who they’re angry at, Hillary, you or I,” Mr. Trump said sheepishly from the dais, turning to his opponent amid the heckling.

 

It seemed clear to everyone else. Mr. Trump was being booed at a charity dinner.

 

So it went at the Alfred E. Smith Memorial Foundation Dinner in Manhattan, a presidential campaign ritual of levity and feigned warmth — upended, like so much else in this election season, by the gale-force bid of Mr. Trump.

 

Breaking with decades of tradition at the gathering once he took the microphone, Mr. Trump set off on a blistering, grievance-filled performance that translated poorly to the staid setting, stunning many of the well-heeled guests who had filed into the Waldorf Astoria hotel for an uncommon spectacle: an attempted détente in a campaign so caustic that the candidates, less than 24 hours earlier, declined to shake hands on a debate stage.

 

Relations did not much improve.

 

Mr. Trump’s set began typically enough. He joked about the size of his hands and Mrs. Clinton’s comparatively small crowds. He even very nearly poked fun at himself — insofar as a zinger about his wife, and her partly plagiarized Republican convention speech, qualifies — when discussing the “biased” news media.

 

You want the proof? Michelle Obama gives a speech, and everyone loves it,” Mr. Trump said. “My wife, Melania, gives the exact same speech and people get on her case.”

 

Some sharper jokes about Mrs. Clinton seemed to edge just to the line.

 

Just before taking the dais, Hillary accidentally bumped into me. And she very civilly said, ‘Pardon me,’” Mr. Trump said, as murmurs filled the room. “I very politely replied, ‘Let me talk to you about that after I get into office.’”

 

Mrs. Clinton, seeming to get the joke before some others, bellowed before the punch line.

 

But quickly, his remarks took a more menacing turn.

 

Mr. Trump said Mrs. Clinton was merely “pretending not to hate Catholics,” an allusion to hacked correspondences from Clinton aides that appeared to include messages criticizing Roman Catholic conservatism.

 

He wondered aloud how someone like Mrs. Clinton — “so corrupt,” he said — could sell herself to the American people. “What’s her pitch?” he asked. “The economy is busted, the government’s corrupt, Washington is failing. Vote for me.”

 

He fake-griped that “all the jokes were given to her in advance.”

 

He appeared to disparage the Clinton Foundation’s oft-criticized efforts in Haiti.

 

As some of you have noticed, Hillary isn’t laughing as much as the rest of us,” he said.

 

By then, he had decisively lost the room.

 

As for Mrs. Clinton, she began with some easy self-deprecation.

 

I took a break from my rigorous nap schedule to be here,” she said, adding, “Usually, I charge a lot for speeches like this.”

 

But she quickly turned to more cutting satire, joking that Mr. Trump was “translating from the original Russian” on his teleprompters and wondering just how President Obama might be able to visit the White House for a reunion of former presidents under a Trump administration.

 

Receive occasional updates and special offers for The New York Times's products and services.

 

How is Barack going to get past the Muslim ban?” she asked.

 

She also spoke of the Statue of Liberty, recounting how for most Americans, the green lady of freedom represents a shining beacon of hope and a welcome symbol for immigrants arriving on the nation shores. But Mr. Trump, she added with a glint of steel, “looks at the Statue of Liberty and sees a 4” — a not-so-veiled reference to his comments rating the physical appearance of women.

 

Maybe a 5 if she loses the torch and tablet and changes her hair,” she continued, before making an explicit, if subtle, pitch for becoming the nation’s first female president.

 

 You know, come to think, know what would be a good number for a woman? 45,” she concluded triumphantly.

 

At the dinner before the remarks, the pair could be seen chatting, at least briefly, seated two seats apart, with only Cardinal Timothy M. Dolan, the archbishop of New York, between them. (Perhaps only a man of God could, for a night, soothe a campaign that has included an F.B.I. inquiry, overnight Twitter binges, multiple accusations of sexual misconduct and an international feud between the Republican nominee and Pope Francis).

 

Before the candidates spoke, Alfred E. Smith IV, the chairman of the dinner, which benefits Catholic charities, seemed to offer a preview of what may await Mr. Trump as he tries to return to New York society life should he not win the White House in November.

 

Before the dinner started, Trump went to Hillary and asked, ‘How are you?’” Mr. Smith said, waiting a beat. “She said, ‘I’m fine — now get out of the ladies’ dressing room.’”

 

Even under the best of circumstances, Mr. Trump is not known for an eagerness to laugh at himself. A veritable roasting at Washington’s annual “nerd prom,” the White House Correspondents’ Association’s annual dinner, in 2011 may have hastened — or even catalyzed — his bid for the Oval Office. And now a flagging presidential campaign — most polls place him several percentage points behind Mrs. Clinton nationally — has done little to help.

 

Then there was the guest list. In addition to Mrs. Clinton, Mr. Trump was surrounded on the dais by assorted adversaries from his political and professional life. Michael R. Bloomberg, the billionaire former New York City mayor who has vocally opposed Mr. Trump’s bid, was perched in the first row, just in front of the candidates. And Eric T. Schneiderman, the New York attorney general, whose office has opened an investigation into Mr. Trump’s foundation, was positioned a safe distance away in the back.

 

At least one Trump ally, former Mayor Rudolph W. Giuliani, did attend what is, during even typical election seasons, a quintessentially New York event, packed with local political leaders and power brokers.

 

This year, it so happens that two New Yorkers can also be found at the top of the ballot.

 

One seemed to have more fun on Thursday than the other. Mr. Trump sat with his arms tightly folded as Mrs. Clinton spoke, a similarly taut smile across his face. But when Mrs. Clinton returned to one his favorite themes — her health — he seemed momentarily buoyed.

 

Mr. Trump, Mrs. Clinton said, had chivalrously sent a car to ferry her to the dinner. “Actually, it was a hearse,” she said.

 

Finally, Mr. Trump laughed with real joy.

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







 
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 古村治彦です。

 

 2016年10月19日(日本時間では20日)に第3回の討論会が、ネヴァダ州ラスヴェガスのネヴァダ大学ラスヴェガス校(UNLV)で開催されました。余談になりますが、バスケットボール好きには、UNLVという響きは懐かしさを覚えるものです。

 

 全体としては、新味のない討論会でした。トランプとしては自分の力で選挙の流れを変える大きなチャンスでしたが、何もできないままに終了しました。ヒラリーは、トランプから致命傷となる攻撃を受けないようにしながら、ある程度トランプと戦いながら、時間切れとなるようにして、うまく「アウトボクシング」をしていました。

 

 

 今回の討論会の勝者はヒラリーということになるでしょう。選挙の流れもこのまま続いていくことになるでしょう。そうなれば、ヒラリーは選挙人538名中、340に迫る数を獲得する可能性もあります。ヒラリーの地滑り的勝利ということになります。

 

 今回の討論会では、選挙結果を受け入れるのかという質問がハイライトとなったと思い明日。司会者がトランプに対して、あなたは選挙システムが「歪められている」と主張しているが、もし選挙に負けたら、選挙結果を受け入れるのかと質問され、「その時に結果をよく見る」「はっきりしたことは言わない」と答えました。ヒラリーは「彼は共和党の予備選挙でも負けた州では不正選挙があったと言ってきたし、自分の出たテレビ番組がエミー賞を取れなかった時も選考に不正があったと述べた」と攻撃しました。トランプ選対の責任者ケリアン・コンウェイは「私たちは選挙結果を受け入れることになる。何故ならトランプが勝利するからだ」と述べましたが、これくらいのことは言うべきでした。

 

 トランプは3回の討論会を通じて、メモも取らず(今回は多少取っていましたが)、事前準備もしていませんでした。これが最後になってダメージになったと思います。

 

 デモクラシーの根幹は自由で公正な選挙、ということをアメリカ人は言い続けてきました。しかし、このブログでもご紹介しましたように、アメリカ人の一定数が既に選挙に不信を持っています。そうなれば、デモクラシーの根幹が崩れることになります。今回の選挙ではそれが暴露されてしまうことになります。

 

 トランプが敗北し、選挙結果を受け入れない場合、各州で投票の再集計ややり直しを求める動きが出てきて、それが激化するでしょう。そうなれば、来年1月の大統領就任式までのもろもろの準備も大きく遅れ、新大統領のスタートがつまずくことになります。また、ヒラリーに関しては疑惑や問題が多いですから、議会による弾劾ということもあり得ます。史上初の夫婦で大統領は史上初の両方とも弾劾を受けた大統領ということもあり得ます。

 

 このようにアメリカ政治の不安定さを増すと、アメリカがデモクラシーの総元締め、デモクラシーを世界に拡散するということは、「まずは吾人の足元を見つめることからはないですか」ということになります。

 

 今回の大統領選挙は、アメリカのデモクラシーの衰退を含めて、終わりの始まりということになるでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

最後の討論会で印象に残る言葉たち(Top zingers of the final debate

 

ベン・カミサール筆

2016年10月19日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/301928-top-zingers-of-final-debate

 

2016年のアメリカ大統領選挙の最後の討論会が水曜日の夜に行われた。序盤は静かに始まったが、「シン・シティ(罪の町)」での戦いはすぐに激しくなった。

 

ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプは、最後の討論会において一対一でパンチを打ち込んで相手を倒そうと戦った。両候補は歴史上最大のボクシングの試合の舞台であるラスヴェガスで対決した。

 

これから両候補が放った印象に残る言葉をいくつか挙げる。

 

●あなたはどこにいた?(Where were you?

 

共和党候補者トランプの選挙運動の大きなテーマは、ヒラリーをワシントンが生み出した怪物として描き出し、「この怪物を追放せねば」と人々に納得させることである。

 

討論会の中盤、ヒラリーは、これまでヒラリーは公職に就き、トランプは民間人であったと対照させることで、反撃しようとした。1970年代、1980年代、1990年代にヒラリーは公職に就き、子供たちを助け、女性の平等の権利を主張してきたと述べ、1990年代にトランプがミス・ユニヴァースの優勝者に対するコメントや黒人の入居者たちに対する処遇で、公正な住宅提供を求める裁判を起こされたことと対比した。

 

「オサマ・ビン・ラディンに正義を実施するための攻撃が行われた日、私はシチュエーション・ルームでその様子を見ていました。その時、彼は“セレブリティ・アプレンティス”で司会をしていました」とヒラリーは述べた。

 

「私がこれまで我が国のためになしてきたこと、30年の経験と、あなたの30年を比べることは、なんとも嬉しい事ですよ」とトランプは述べた。

 

●酷い女(Nasty woman

 

トランプは討論会の最後で最も激しい個人攻撃を民主党校のヒラリーにぶつけた。

 

両候補が経済について話している時、ヒラリーは彼女の税制プランについて語りながら、トランプを攻撃した。彼女のプランは富裕層に対する増税であった。In doing so, she chided Trump for avoiding federal income tax, which drew a pointed response from Trump.

 

ヒラリーが嘆かわしいとばかりに頭を左右に振った時、「なんて酷い女なんだ」とトランプは反撃した。

 

●操り人形ショー(Puppet show

 

ヒラリーは、トランプのロシアとの関係、そしてロシアが民主党からEメールをハッキングしたことを認めようとしないことを攻撃した。そして、トランプを「ロシア大統領ウラジミール・プーティンの操り人形だ」と断言した。

 

ウィキリークスによってハッキングされ、最近になって公表された文書について質問された時、トランプはロシアが如何にアメリカを見下しているかを激しく論難し、両大国の関係を修復できるのは自分だと述べた。

 

トランプはヒラリーを指さしながら、「私がこれまで見てきた限りでは、プーティンはこの人物を尊敬していません」と述べた。

 

ヒラリーは「そうですね、だから、プーティンは操り人形をアメリカ大統領にしたいのでしょうね」とやり返した。

 

しかし、トランプは即座に「いいや、あなたこそ操り人形だ」と反撃した。

 

●幸運を(Good luck

 

トランプは、ヒラリーの国務長官在任中の活動について批判し、彼女が国務長官時代に行った対テロ政策は全く効果がなかったと述べた。

 

「もし彼女が何もしなければ、私たちの現在の状況はより良いものであったでしょう。彼女がやったとこで、数多くのシリア難民の流入が起きたのです。彼らの多くはISISに心を寄せ、味方をする人々です。彼らを多く我が国に受け入れていますが、彼らは巨大なトロイの木馬となるでしょう」とトランプは語った。

 

トランプは更に次のように述べた。「これから数年でトロイの木馬からの攻撃が起きるまで待ちましょう。ヒラリー、それまで幸運でありますように。それにしても偉大な仕事をやってのけたものですよ」。

 

●誰がそれをやったか?(Who does that?

 

両候補がそれぞれの苗字がついた財団についてやりやっている時、ヒラリーは、トランプが財団を個人の利益増進のために利用したという疑惑について攻撃した。

 

トランプはクリントン財団を「犯罪の一大企業」とやり返し、アメリカに比べて女性の諸権利について否定的な考えを持つサウジアラビアのような国々からお金を受け取っていたのはなぜかと質問した。そして、2010年にハイチで大地震が発生した後、クリントン財団はハイチへの支援を失敗したと糾弾した。

 

しかし、ヒラリーは、クリントン財団について弁護するために、トランプが自身の財団の資金を彼個人のために使用したとする『ワシントン・ポスト』紙の記事を基にした非難を行った。また、トランプ財団にはトランプ家以外の人々からのお金も入っていると主張した。

 

「私たちの財団は、諸財団の活動について監視している様々な団体から最高の評価を受けています。私はクリントン財団とトランプ財団との比較を喜ばしく思います。トランプ財団は他の人々からお金を集め、ドナルドの6フィートも高さのある自画像を購入しているのです。誰がそれをやっているのでしょう?ただただ驚き入るばかりです」とヒラリーは述べた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)









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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙は最後の、第3回目の討論会が行われました。討論会については後日書きたいと思います。

 

 今回は、世論調査についてご紹介したいと思います。現在までのところ、ほとんど、8割以上の世論調査でヒラリー優位という結果が出ています。

 

 しかし、2012年のアメリカ大統領選挙で結果を的中させた、ネイト・シルヴァーが「2012年の大統領選挙で最も正確な世論調査」をしていたと評価した、インヴェスターズ・ビジネス・デイリーとテクノメリカ・マーケティング・インテリジェンスの最新の世論調査では、全国レヴェルの主要4候補の調査で、トランプが1ポイントリードしているという結果が出ました。ヒラリーとの一対一では3ポイントの差でヒラリーがリードという結果だったようです。しかし、一対一ということはありませんから、これは少なくとも、大統領選挙は接戦だということになると思います。

 

 第3回目の討論会は前回、前々回と同じ話の繰り返しで、司会者の質問にはまともに答えずに、両候補とも相手を非難することに集中しました。お互いに決定打が出ず、恐らく、ヒラリーが勝利したという世論調査の結果が出るものと思います。

 

 これから残り3週間弱、何か大きなオクトーバー・サプライズが出るかどうか、焦点となります。

 

(貼り付けはじめ)

 

全国規模の世論調査でトランプが1ポイントでリード(National poll shows Trump ahead by 1 point

 

マーク・ヘンシュ筆

2016年10月19日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/301834-poll-trump-up-1-on-clinton-nationally

 

最新の全国規模の世論調査で、ドナルド・トランプがヒラリー・クリントンをリードという結果が出た。

 

水曜日に発表されたインヴェスターズ・ビジネス・デイリーとテクノメリカ・マーケティング・インテリジェンスの共同世論調査の結果は、トランプ(共和党)の支持率が41%、ヒラリー・クリントン(民主党)の支持率が40%となった。

 

投票に行くと答えた世論調査の参加者の間で、リバータリアン党のゲイリー・ジョンソンの支持率は8%、緑の党のジル・スタインの支持率は6%であった。

 

ここ数カ月のほぼ全ての全国規模の世論調査では、ヒラリーがリードという結果が出ており、トランプとの差は最大のもので14ポイントであった。リアルクリアポリティックスの平均ではヒラリーが6.5ポイントリードとなっている。

 

今回の世論調査では、主要4名の場合はトランプがリードと出たが、ヒラリーとの一対一の調査の場合には、ヒラリーが3ポイントリードとなった。

 

50%の人々はヒラリーが次期大統領になると考えていると答え、25%がトランプ勝利と予測している。19%がどちらと決めるには接戦なのでどちらとも言えないと答えた。

 

トランプは自身の劣勢という結果を出す世論調査について頻繁に疑念を表明している。「世論調査は私に向けられている草の根の支援をくみ取れていない」と主張している。

 

火曜日にコロラド州コロラド・スプリングスで開かれた選挙集会で、トランプは「世論調査では私たちにとって良い結果が出ているが、私は金輪際世論調査というものを信頼しなません。私は信頼しません」と語った。

 

トランプは更に次のように語った。「世論調査を10回も行って、私にとって結果が悪いものが1つか2つあったら、彼らが公表するのはその1回のものだ。皆さん、私の言葉を信じて下さい、私たちは勝利に進んでいるのです」。

 

インヴェスターズ・ビジネス・デイリーとテクノメリカ・マーケティング・インテリジェンスの世論調査は2016年10月13日から18日にかけて、788名を対象に携帯電話と固定電話を使って実施された。誤差は3.6%である。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







 
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