古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

2019年03月

 古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙の民主党予備選挙には多くの立候補者が出ています。その中で、無名の人物がアイオワ州限定の世論調査で支持率を急上昇させました。ピート・ブティジェッジ( Pete Buttigieg、1982年)という政治家です。アルファベットを見ただけでは、どのように発音したらよいのか分からない名前ですが、これから名前を聞くようになるでしょう。


petebuttigieg001
ピート・ブティジェッジ

 

 ピート・ブティジェッジは現在37歳で、2012年から生まれ故郷のインディアナ州サウスベンド市の市長を務めています。インディアナ州サウスベンド市はインディアナ州北部、ミシガン湖に近く、州都インディアナポリスよりもシカゴに近い町です。人口は10万、周辺地区を含めると30万だそうです。

southbendindianamap001

サウスベンド市の位置 

 両親は共にインディアナ州の名門ノートルダム大学教授、高校時代は生徒会長、進学先はハーヴァード大学ということで大変優秀な学生だったことが分かります。高校在学中の2000年、バーニー・サンダース連邦上院議員に関するエッセイを書き、それがケネディ財団主催のエッセイコンテストで最優秀賞を獲得し、ボストンに招待され、式典に参加しました。この頃から政治に関心を持っていたようです。

 

 2004年にハーヴァード大学を優等で卒業しました。2004年から2005年にかけてはビル・クリントン政権の国防長官ウイリアム・コーエンが創設したコンサルタント会社で働きました。その後、ローズ奨学金を得て、イギリスのオックスフォード大学に留学し、優秀な成績で修士号を取得しました。

 

ローズ奨学金はアメリカのエリートの登竜門と言われている制度で、ビル・クリントン元大統領と彼の懐刀となったストローブ・タルボットはローズ奨学金同期生という間柄でした。

 

2007年から2010年までマッキンゼーでコンサルタントを務めました。2011年にインディアナ州サウスベンド市の市長に当選しました。当時29歳、サウスベンド市史上、最年少の市長となりました。

 

ブティジェッジは、市長としてサウスベンド市の再開発に着手し、その手腕が政治の世界で注目を集めました。2009年に海軍予備役将校になり、2014年にはアフガニスタンに情報将校として派遣されました。この時期は既に市長になっていましたが、7か月の派遣期間中は市長代理が置かれていたそうです。

 

 ブティジェッジは2015年に同性愛者であることを公に発表しています。その後、婚約をし、2018年に結婚しました。インディアナ州サウスベンド市は保守的な地盤で、共和党が優勢な土地柄ですが、民主党所属で同性愛者のブティジェッジを市長に選んでいるのですから、有能ぶりが分かります。


petebuttigiegcouple001

 年齢よりもかなり若く見られることから、「お酒を買う時に年齢確認のために身分証の提出を求められるんだって」などとジョークの対象になっています。またスペイン語、イタリア語、マルタ語(父親がマルタの出身)、アラビア語などを操る多言語話者(ポリグロット、polyglot)です。


 

 ブティジェッジはまだ37歳で、今回の大統領選挙は名前を売る機会ということで、メディアなどで取り上げられて全国的に知名度を上げていくということになるでしょう。これからが有望な民主党政治家ということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

ブティジェッジが最新のアイオワ州の世論調査で3位に急上昇(Buttigieg surges to third place in new Iowa poll

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年3月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/435520-buttigieg-surges-to-third-place-in-new-iowa-poll

 

日曜日にアイオワ州を対象に実施された世論調査の結果が発表され、インディアナ州サウスベンド市のピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)市長(民主党)が第3位に急上昇となった、ということが分かった。

 

エマーソン大学の実施した世論調査で、アイオワ州の民主党党員集会(予備選挙)に出席すると答えた人々の中で11%がブティジェーグを2020年米大統領選挙の民主党候補者に選ぶと答えた。

 

全体で、ブティジェッジは、ジョー・バイデン前副大統領の25%、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)の24%に続いて第3位に入った。

emersonpolling001

 

彼ら以外で二桁の支持率を獲得したのはカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)で、支持率は10%だった。

 

エマーソン大学世論調査部のスペンサー・キンボール部長は「今回の世論調査結果で最大の驚きは、何といってもピート市長だ。先週の全国規模の世論調査の結果では彼の支持率自体も上昇率も微々たるものだった。それがアイオワで支持率が二桁になった。アメリカはこれから“ピート市長(Mayor Pete)って誰だ?”と関心を高めることになるだろう。」

 

ブティジェッジは出馬に向けて準備検討委員会を発足させているが、正式な宣言は行っている。2019年1月にエマーソン大学がアイオワ州で調査を行った際には、支持率は0%と出た。今回の結果から見て、彼の知名度と支持率はここ数週間で急激に上昇したということが分かる。

 

ブティジェッジの選対は今月初めに大統領選挙民主党予備選挙に向けた討論会への参加資格となる政治献金総額の最低限の規定を超えることが出来た。

 

エマーソン大学の世論調査では、18歳から29歳までの有権者に限ると、ブティジェッジは22%の支持を集め、第2位につけた。サンダースは44%で第1位になった。

 

キンボールは更に次のように述べた。「ブティジェッジが勢いを保つことが出来るならば、サンダースと同様に、若者たちの支持を引き出すことが出来るようになるだろう。ブティジェッジが若者たちから支持を集めるということは、サンダースにとっては脅威となるだろう」。

 

エマーソン大学は2019年3月21日から24日にかけてアイオワ州の民主党党員集会(予備選挙)参加予定者249名を対象に調査を実施した。誤差は6.2%である。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)

ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側[本/雑誌] (単行本・ムック) / 古村治彦/著

価格:1,836円
(2018/4/13 10:12時点)
感想(0件)





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 

 今回は古い記事になりますが、2020年のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙に出馬している人々、するであろうと見られている人の人物評をご紹介します。第2位にランクされているジョー・バイデン前副大統領、第8位にランクされているシェロッド・ブラウン連邦上院議員(オハイオ州選出、民主党)、第10位のマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長のうち、バイデンとブラウンは態度を明らかにしておらず、ブルームバーグは不出馬宣言を行っています。

 

 それ以外の人々は既に出馬宣言をしていることは、このブログでもお知らせしてきました。それぞれについての人物評が短くまとめられているので、参考になります。今回は男性、女性、白人、非白人、キリスト教徒、キリスト教徒以外、若い人から年配の人まで、立候補者が多くいることもあって、多様性が際立っています。LGBTQを公にしている人は出ていませんが(準備検討委員会を発足させている中にはいます)。

 

 候補者の多くはリベラル、進歩主義派に分類されていますが、民主党内部の流れがそちらに向かっているということを示しています。これは2016年の大統領選挙民主党予備選挙の時以来の動きです。エスタブリッシュメント派で、リベラルなことを言うが、資金源はウォール街の大銀行、というヒラリーに対して、自分のことを民主社会主義者だと自己規定しているバーニー・サンダースが挑戦、あっさり負けるかと思っていたところが、サンダースが善戦しました。

 

 偽者のリベラルに対して、筋金入りのリベラルが出て来てしまったということになります。また、ヒラリーの対外政策、人道的介入主義もまた綺麗ごとを言いながら、やっていることは共和党のネオコン派と同じ、アメリカを泥沼の対外戦争に引きずり込むというもので、ヒラリーの偽善に対して、人々が怒りのノーをぶつけ、それが本選挙まで続きました。

 

 今回の選挙では、「自分は大企業からは寄付金を受け付けない」と宣言する候補者も出ています。また、今回の選挙では候補者たちがどこからお金をもらっているか、誰とつながっているかを厳しくチェックされるでしょう。左に寄っている民主党支持者たちが多い中で、大銀行から違法ではない正当な政治資金を受け取っていても、それは致命傷ということになるでしょう。

 

 まだまだ始まりの段階で、これからいろいろと動いていくでしょうが、まずは3月末までにバイデンが出馬表明するかどうか、です。世論調査をして、出馬表明をしていない人物が支持率でトップに出るというのは何ともお粗末な話で、「民主党は人間ばかり多くて有能な、トランプ大統領に勝てる人はいない」ということを印象づけてしまうことになります。出る出ないをはっきりさせて欲しい、出来たら出馬して欲しいというのが民主党支持者の音がいでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

2020年米大統領選挙民主党候補者指名を勝ち取る可能性の高い10名の民主党の政治家たち(The 10 Dems most likely to win the 2020 presidential nomination

 

ニオール・スタンジ筆

2019年2月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/430461-the-10-dems-most-likely-to-win-the-2020-presidential-nomination

 

アイオワ州での党員集会までまだ約1年もある中で、米大統領選挙の民主党候補者選びは既に白熱している。

 

ここからはどの候補者がどの位置にいるかを本誌がランク付けする。

 

●第1位、カマラ・ハリス(Kamala Harris)連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)

kamalaharris010

 

ハリスはどの候補者よりも素晴らしいスタートを切った。

 

ハリスの出馬表明演説は地元オークランドにおいて、多くの熱烈な支持者を集め、力強く行われた。予備選挙が早期に行われる各州での彼女の評判は上々だ。各メディアによるインタヴューにうまく対応した。まとめると、彼女は自分自身を新鮮でカリスマのある人物として印象付けることに成功した、ということになる。

 

ハリスは既に複数の政治家たちからの支持を獲得している。バーバラ・リー連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は早々と支持を表明した。また金曜日には、かりふぉりニア州知事ゲヴィン・ニューサム(民主党)とヒスパニック系の公民権運動の指導者ドロレス・フエルタが支持を表明した。

 

それでもハリスには答えなければならない多くの疑問が存在する。警察の不手際と人種間の不平等について疑問を持っている民主党支持者たちによって、ハリスが長く務めた検察官時代が詳しく精査されることになるだろう。

 

早い段階で先頭を走る人は簡単に落ちてしまうことが多いが、しかし、現時点では、ハリスはレースにおいて最も素晴らしい候補者ということになる。

 

11日時点でのランキング:第4位(3ランクアップ)

 

●第2位、ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領

joebiden005

 

ハリスはスタートに成功し、支持を集めているが、民主党支持者に対する全国規模の世論調査全てでリードしているのは、ジョー・バイデン前副大統領だ。

 

土曜日に発表されたエマーソン大学の世論調査の結果では、第2位のバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)には10ポイントの差をつけている。3位にはハリスがつけて、サンダースからは2ポイント差であった。先週初めに発表された『モーニング・コンサルト』誌の世論調査では、バイデンはサンダースには7ポイント、ハリスには16ポイントの差をつけてトップとなった。

 

2016年、大統領選挙不出馬を決断するまでに長い期間熟考した。2015年5月に息子ボウが脳腫瘍で亡くなった。バイデンは最終的に大統領選挙の厳しさに自身を投じない決断を行った。

 

今回については、本誌はバイデンがもうすぐ出馬表明することは確実だと報じている。

 

今回の大統領選挙におけるバイデンの弱点は年齢ということになる。2021年の大統領就任式の日、バイデンは78歳になっている。また、連邦上院議員時代のイラク戦争や1994年の刑法改訂の採決の場面での投票は現在の民主党の状況に合わないものである。

 

それでもバイデンは有権者一人一人に対応するドブ板活動を行ってきた政治家(retail politician)である。彼の経験とオバマ前大統領に8年間忠実に仕えたことは彼にとって武器となるだろう。

 

11日時点でのランキング:第3位(1ランクアップ)

 

●第3位、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)


berniesanders001
 

サンダースは2月19日午前中に出馬表明を行った。その前の週末に出馬表明のヴィデオを録画したと報じられていた。

 

サンダースは人気ではトップクラスの候補者である。各種世論調査の結果では、バイデンに続いて第2位を占めている。

 

しかし、彼は彼自身が収めた成功の被害者となっている面もある。2016年に民主党の大統領選挙候補者指名を受けたヒラリー・クリントンに挑戦し、予想外の善戦を見せた。これによって民主党内部により左派的な政策を求める熱望が存在することが明らかになった。現在、既に出馬表明した、あるいは出馬濃厚な候補者たちはより進歩的な政策を打ち出しており、そのために2016年の段階ではユニークだとしてアピールしたサンダースの政策がぼやけることになった。

 

サンダースはこれら以外にも問題を抱えている。2016年の時にヒラリー・クリントンを支持した人々の間でサンダースに対する敵意が渦巻いている。2019年1月、2016年の選挙運動でスタッフとして働いた女性たちで男性スタッフからハラスメントを受けたという訴えに対して、サンダースは謝罪した。

 

サンダースは、トランプ大統領の一般教書演説に対して反論を行うという決断を下した。これに対して活動家の中には、民主党の正式な反対演説者であるジョージア州知事選挙候補者であったステイシー・エイブラムスから注目される機会を奪うものだと激しく批判する人々が出た。

 

サンダースにとっても年齢は問題である。彼の年齢は77歳だ。

 

11日時点でのランキング:第2位(1ランクダウン)

 

●第4位、ビトー・オローク(Beto O’Rourke)前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)

betoorourke001
 

彼は出るのか、出ないのか?

 

オロークに関してはこれが重要な疑問となる。昨年テッド・クルーズ連邦上院議員(テキサス州選出、民主党)に対して挑戦して最終的に僅差で敗れたが、このことで民主党の勢いを促す結果になった。

 

オロークの出馬の意図は明白だ。彼は2019年1月に遊説ツアーを開始した。彼に対しては、インターネット上で公開している日記の中で内省のための黙想をする様子を掲載し、批判が出ている。

 

他方、トランプ大統領がオロークの地元エルパソで集会を開いた際、オロークは近くの会場で集会を開き数千人の参加者を集め、これが大きなニュースになった。

 

オロークが選挙から距離を取っている期間が長ければ長いほど、ハリスのような人物が人気を高めてしまうという危険が大きくなる。一方、彼は大きな集金力を持つ。連邦上院議員選挙の選挙運動のために2018年の第三四半期だけで3800万ドルを集め、人々を驚かせた。この資金力のおかげでオロークは重要な候補者となることが出来るのだ。

 

11日時点でのランキング:第1位(3ランクダウン)

 

●第5位、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)

elizabethwarren002

 

ウォーレンの選挙運動のスタートは人々の関心を引くものとならなかった。彼女はそれまで選挙戦序盤を牽引する候補者になるだろうと考えられていたが、そうではなかった。

 

選挙運動のスタートに失敗した理由の一つは今でも収まっていない。彼女は自分自身をネイティヴ・アメリカンだと述べ、昨年には自身が真実を述べていることを証明するためにDNAテストを行うという決断を下した。

 

テストの結果、彼女の6代前から10代前の先祖にネイティヴ・アメリカンがいたことは証明された、しかし、こうした推移全体がトランプ大統領の手のひらで踊らされただけのことだと考える民主党支持者も多くおり、そうした人々は「ポカホンタス」と揶揄されたウォーレンを今でも馬鹿にしている。

 

ウォーレンは、職業上の深い知識、特に金融規制の知識とトランプに対抗するというスタイルを組み合わせることで有力候補になれるということを訴えている。

 

しかし、初期の各種世論調査でのウォーレンの支持率は良くても平均といったところに留まっている。そして、ハリスをはじめとする他の人々に抜かれてしまうのではないかという疑いを人々は持つようになっている。ハリスはウォーレンよりも人々を惹き付ける力が強い。

 

11日時点でのランキング:5位(変わらず)

 

●第6位、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)

corybooker001

 

ブッカーは最近になって出馬宣言を行った。2019年2月1日のことだった。

 

ニュージャージー州選出の連邦上院議員ブッカーに対しての評価は二分されている。特にワシントン政界で真二つに割れている。彼を支持する人は、ブッカーは人に好かれやすく、エネルギーにあふれている候補者だと評価している。情熱的な演説ができ、若者たちや非白人の有権者を盛り上げる能力を持っている、というのだ。

 

批判者たちは、彼は本物の政治家と言えず、軽すぎると評価している。自分自身を売り込むこと以外何もしてこなかった、というのだ。こうした批判は、彼がニュージャージー州ニューアーク市長時代にツイッターを多用して話題になった時からあるし、ブレット・カヴァノーのアメリカ連邦最高裁判所判事の人事承認公聴会で、自身を「スパルタカス」と評した時にも起きた。

 

ブッカーは、バイデンを含むその他のビッグスターが出馬表明をする前に、政治家として牽引力を発揮することが出来ることをすぐに証明する必要がある。そレが出来なければ、選挙戦で埋没してしまう危険がある。

 

・1月1日時点でのランキング:第7位(1ランクアップ)

 

●第7位、エイミー・クロウブッシャー(Amy Klobuchar)連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)


amycloubuchar006
 

クロウブッシャーは人々の注目を集める選挙戦スタートを切ることが出来た。彼女は出馬宣言を大変な吹雪の中で行った。

 

クロウブッシャーの出馬宣言の様子は人々の記憶に残るものだ。この様子は彼女が人々に送りたいメッセージの核心を示すものだ。それは、「自分はアメリカ中西部出身の、地に足の着いた現実的な候補者だ」というものだ。

 

しかし、クロウブッシャーのメッセージの内容があっても、彼女の最終的な勝利についての疑念を払しょくすることはできない。トランプに対峙する党の候補者として中道主義に寄っている人物を本当に望んでいるのだろうか?

 

最近になって、クロウブッシャーがスタッフに対して厳しすぎる態度を取るという批判が出ており、このために彼女が候補者指名を受ける可能性は低くなっている。

 

性差別についての批判もあるが、彼女がスタッフにバインダーを投げつけて当たってしまったというようなより直接的で深刻な問題も存在する。

 

・1月1日時点でのランキング:第8位(1ランクアップ)

 

●第8位、シェロッド・ブラウン(Sherrod Brown)連邦上院議員(オハイオ州選出、民主党)


sherrodbrown005
 

ブラウンは政治の世界では長い間好奇心の対象となっている。進歩主義的な民主党所属の連邦議員であるが、共和党が勢力を増しているオハイオ州で、大差で再選を続けている。

 

ブラウンは予備選挙が先に行われる各州での集会ツアーを敢行している。しかし、彼が出馬するかどうかは明らかではない。ブラウンと同じく労働者階級にアピールするバイデンが出馬するかどうかで、ブラウンが出馬するかどうか複雑な状況になる。

 

11日時点のランキング:第6位(2ランクダウン)

 

●第9位、カースティン・ギリブランド(Kirsten Gillibrand)連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)


kirstengillibrand010

ギリブランドは、20191月中旬にCBSのスティーヴン・コルバートの「レイトショー」に出演し、出馬表明を行った。残念なことに、出馬宣言以外、彼女にとって有力な材料となるようなことは存在しない。

 

ギリブランド民主党指名獲得まで厳しい坂道が続く。その勾配が少し緩やかになるくらいのものだ。

 

・1月1日時点でのランキング:第10位(1ランクアップ)

 

●第10位、マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)前ニューヨーク市長


michaelbloomberg006

ブルームバーグは出馬に関して明言せずに人々の関心を集めている。大富豪ではあるが、前ニューヨーク市長ブルームバーグの民主党候補者指名の道筋を見つけることは困難な状況にある。

 

ブルームバーグのビジネス重視する中道主義は現在の民主党には合わない。そして、彼自身は遊説をして回るような典型的な政治家というタイプでもない。そのため、早い時期に予備選挙が行われるアイオワ州やニューハンプシャー州を遊説するようなこともしていない。

 

11日時点でのランキング:第9位(1ランクダウン)

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)

ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側[本/雑誌] (単行本・ムック) / 古村治彦/著

価格:1,836円
(2018/4/13 10:12時点)
感想(0件)





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 

 今回は、2017年にアメリカのドナルド・トランプ大統領と家族に贈られた贈り物についての記事をご紹介します。アメリカ大統領に対して外交上の儀礼として贈り物をすると、アメリカの国庫に収められ、大統領が個人で欲しい場合には、市場価格で買い取るということみたいです。


donaldtrumpxijinping005
 

 2017年、トランプ大統領と家族に贈られた贈り物の総額は14万ドル(約1500万円)だったそうです。最も高額だったのは、中国の習近平国家主席から贈られた磁器製の食器セットと書だったそうです。中国の勢いはこういうところにも出ています。中東諸国もイメージ通り、高額の贈り物を贈っています。もっとも彼らからすれば、もっと高額のものを贈ることが出来るのでしょうが、突出しないように気を使っているのでしょう。

melaniatrumpabeakievisitmikimoto005
 

 各国は自国のブランドをアピールする機会ととらえているようです。日本の場合は、安倍昭惠夫人がメラニア夫人に真珠で有名なミキモトの装飾品を贈ったようですし、ベルギー首相はベルギーのブランドのハンドバッグを贈ったようです。

 

 写真を探してみたのですが、贈り物の写真は見つかりませんでした。どんなものだったのか興味があります。

 

(貼り付けはじめ)

 

2017年に外国の指導者たちはトランプ家に14万ドル以上の贈り物をした(Foreign leaders gave Trump family over $140K in gifts in 2017: report

 

エイヴェリー・アナポル筆

2019年3月7日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/432987-foreign-leaders-gave-trump-family-over-140k-in-gifts-in-2017-report

 

トランプ・ファミリーは、トランプ大統領就任後の最初の1年で、外国の指導者たちから総額14万ドル以上の贈り物を受け取った。

 

AP通信によれば、こうした贈り物の中には、ヴェトナム首相から贈られた1880ドルもする宝石をあしらったトランプ大統領の肖像画も含まれている。

 

大統領への贈り物に関する国務省の年次報告書は木曜日に連邦官報として発表される、とAP通信が報じた。

 

外国の指導者たちがアメリカ大統領に外交上の会談などを通じて豪華な贈り物をするというのは伝統になっている。2014年、オバマ前大統領は外国の指導者たちから150万ドル以上総統の贈り物を受け取った。

 

贈り物は全て国庫に収められることが法的に取り決められている。大統領が個人的に市場価格で買い取りたいと思うもの以外は国庫に収められる。

 

AP通信は、トランプ大統領への贈り物の中には、個人名入り、きわめて個人的なものが含まれていると報じた。例えば、ポーランド大統領は、「ニューヨークのドナルド・J・トランプ大統領」と題された、トランプ大統領とトランプタワーの写真が掲載された写真アルバムを贈った。

 

64ページになる報告書に記載された贈り物の中で最も高額なのは、トランプ大統領が所有するビーチリゾート、マーラゴのイメージがプリントされた磁器製の洋食器セットで1万6250ドル相当である。次に高額なのは1万4400ドル相当の書であった。これらは共に中国の習近平国家主席からの贈り物で、AP通信が特に報道している。

 

トランプ家はまた中東諸侯の指導者たちから数千ドル相当の贈り物を受け取った。サウジアラビアのサルマン王からは6400ドル相当のルビーとエメラルドがあしらわれたペンダントのついたネックレス、エルサレムの嘆きの壁(Western Wall)を管理する聖職者(rabbi)から4500ドル相当のトランプ家の名前入りの『詩篇(Psalms)』のハードカヴァー本を受け取った。トランプ大統領はイスラエルのアメリカ大使館をエルサレムに移すことを決めた。

 

AP通信は、メラニア・トランプ大統領夫人と娘で補佐官でもあるイヴァンカ・トランプは多くのデザイナーのハンドバッグと艶やかな刺繍が施された衣装を贈られた、と報じている。

 

=====

 

サウジアラビアと中国を含む外国の指導者たちがトランプ大統領に豪華なプレゼントを贈り、総額は14万ドルに達した(Foreign leaders, including from Saudi Arabia and China, lavish Trump with $140,000 in gifts

―サウジアラビアのサルマン王から贈られた6400ドル相当のルビーとエメラルドをあしらったペンダントのついたネックレスを含む外交関係で贈られた豪華な品々

 

2019年3月7日

AP通信

https://www.nbcnews.com/politics/donald-trump/foreign-leaders-including-saudi-arabia-china-lavish-trump-140-000-n980126?

 

ワシントン発。外国の指導者たちは、大統領就任後の最初の1年間でドナルド・トランプ大統領と彼の家族に14万ドル以上の贈り物を贈った。中国とサウジアラビアが最も豪華な贈り物を贈った。

 

国務省の贈り物の金額に関する年次報告書によると、中国の習近平国家主席はトランプ大統領とメラニア夫人に、2017年中最も高額なプレゼントを贈った。習主席が送ったのは、華麗に飾り付けられた書とそれを入れる化粧箱でその価値は1万4400ドルである。そして、16250ドル相当の磁器製の食器セットも贈られた。食器にはトランプ大統領所有のマーラゴ・リゾートにあるピンクハウスが描かれていた。トランプ大統領への贈り物と同様に、メラニア夫人、娘のイヴァンカ、義理の息子レッド・クシュナーへの贈り物も国庫に収められる。

 

サウジアラビアとペルシア湾岸諸国はトランプ家に対して少なくとも総額2万4120ドル分の贈り物を贈った。サウジアラビアのサルマン王からは、6400ドル相当のルビーとエメラルドがあしらわれたペンダントのついたネックレスが贈られた。バーレーンの王太子からは4850ドル相当の黄金製の戦闘機のモデルが贈られた。アラブ首長国連邦の王太子からは、3700ドル相当のアフリカのオリックス三頭の銅像が贈られた。クウェート首長からは1610ドル相当の金メッキされたクウェートのコインが贈られた。オマーンの副首相からは1260ドル相当のワニ革が使われているケースに入ったロイヤル・パヒュームが贈られた。

 

木曜日に連邦官報として国務省儀典局が発表した64ページの年次報告書によると、トランプ大統領一家への贈り物という点では、中東の他の国々から贈り物はなかった。

 

トランプ家は、エルサレムの嘆きの壁を管理する聖職者から4500ドル相当のトランプ家の名前入りの『詩篇』のハードカヴァー本を受け取った。聖墳墓教会(Church of the Holy Sepulchre)からは、5800ドル相当の金とダイアモンドをあしらったネックレスとペンダント、エルサレムのギリシア正教会(Greek Orthodox)総大主教からは4200ドル相当のキリスト降誕の置物が贈られた。

 

パレスティナ自治政府大統領のマフムード・アッバースも、アメリカとパレスティナとの関係をトランプ政権が悪化させる前から、トランプ大統領には豪華なプレゼントを贈っていた。アッバースはトランプ大統領とメラニア夫人に、ネオビザンティン様式のキリスト降誕の置物、メラニア夫人の上半身の肖像画と写真、全部で6770ドル相当を贈った。

 

トランプから気に入られていないその他の世界の指導者たちも2017年に贈り物をしている。ドイツのアンジェラ・メルケル首相、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、カナダのジャスティン・トルドー首相がその代表である。メルケルはトランプ家に5264ドル相当のモンブラン製のペンと紙を贈った。マクロンは1100ドル相当の1783年当時のアメリカの地図を贈った。トルドーは450ドル相当の王冠をかぶった雄ライオンの砂岩の彫像を贈った。

 

外国の指導者たちからの贈り物の中には、大統領の関心を誘おうとするものがあった。ヴェトナム首相からは1880ドル相当の宝石の原石で作られたアメリカ国旗の前に立つトランプ大統領の肖像画が贈られた。ポーランド大統領からは850ドル相当の「ニューヨークのドナルド・J・トランプ大統領」というタイトルの写真集が贈られた。この写真集にはトランプ大統領の白黒の写真と多色刷りの写真が掲載されている。

 

外国の指導者たちから大統領夫人に贈られる贈り物としては、衣装、芸術品、宝飾品、アクセサリーが多い。

 

日本の首相夫人は2200ドル相当のミキモト製のダイアモンドと真珠があしらわれたイアリングと3000ドル相当の金とアクリルの絵画を贈った。イタリア首相はメラニア夫人に3400ドル相当のフェラガモのハンドバッグを贈った。ベルギーの首相とパートナーはメラニア夫人に2つのハンドバッグを贈った。共にデルヴォーのもので、それぞれ1020ドルと2273ドル相当であった。イヴァンカ・トランプもまたベルギー首相から1023ドル相当のデルヴォーのハンドバッグが贈られた。サウジアラビア政府は、メラニア夫人とイヴァンカに豪華な服を贈った。その中の一着は伝統衣装のアバヤで1500ドル相当であった。

 

イヴァンカ・トランプの配偶者クシュナーは、2017年に外国政府高官から6つの贈り物を受け取ったと報告した。その中で最も高額だったのは、ヨルダン国王から贈られた3630ドル相当の万年筆であった。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 

 このブログでも以前にご紹介しました、北朝鮮に対する反体制グループ「千里馬民間防衛(Cheollima Civil DefenseCDI)=フリー・チョソン」が2019年2月に起きたマドリッドの北朝鮮大使館襲撃事件の裏にいた、という報道が出ました。

 

 このグループは、故金正日総書記の長男で、マレーシアのクアラルンプールで殺害された金正男氏の息子である金漢率(キムハンソル、Kim Han-Sol、1995年―氏を保護しているグループとされています。このグループは金漢率氏を保護した際の声明の中で、アメリカ、中国、オランダに謝意を表明しました。

 
kimhansol006
金漢率

 今年2月22日に、スペインのマドリッドにある北朝鮮大使館に正体不明の男たちが押し入り、大使館員たちを縛り上げ、数時間後にコンピューターと電話を持ち去って自動車で退去したという事件が起きました。北朝鮮はスペイン警察に被害届を出さなかったようです。

northkoreanembassymadrid005

マドリッドにある北朝鮮大使館の入り口
 

この襲撃事件の目的は、米朝の実務者レヴェル協議で、北朝鮮側を率いている外交官の金赫哲(キムヒョクチョル、Kim Hyok Chol)の情報を得ようとしてのことではないかと言われています。金赫哲は2017年まで駐スペイン北朝鮮大使を務めていたそうです。

kimhyokchol005
金赫哲

 

 そして、CDIに詳しいある人物は、『ワシントン・ポスト』紙の取材に対して、2月22日の大使館襲撃事件にはアメリカやその他の国々の情報機関は絡んでいない、特にアメリカはその後に2回目の米朝首脳会談を控えており、そんな時期の襲撃に躊躇したはずだ、と述べています。

 

 しかし、多くの人々は、アメリカのCIAが絡んでいるのではないかという疑いを捨ててはいません。CIAが必ずしもドナルド・トランプ大統領の意向通りに動いているとは言えません。また、CIAの前長官は、現在の国務長官マイク・ポンぺオであり、ポンぺオとジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官、マイク・ペンス副大統領が北朝鮮に対する強硬姿勢を主張していることを考えると、アメリカ政府の一部にいるネオコン派、人道的介入主義派が何かしら関わっていることが考えられます。

 

 金漢率氏を手元で保護しておいて、北朝鮮の現体制を崩壊させた後に、北朝鮮に送って、正統性のある指導者であるとする、そのための手駒にするというシナリオも実行されるかどうかは分かりませんが、準備されているでしょう。もちろん、このシナリオが実行されないこともまた十分に可能性があります。CDIはそのために利用されているということでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

金委員長の転覆を目指す組織がスペインで起きた北朝鮮大使館襲撃の裏にいた:ワシントン・ポスト紙(Group seeking to overthrow Kim behind North Korea embassy raid in Spain: Washington Post

 

2019年3月16日

ロイター通信

https://www.reuters.com/article/us-northkorea-dissidents/group-seeking-to-overthrow-kim-behind-north-korea-embassy-raid-in-spain-washington-post-idUSKCN1QW2ZL

 

ワシントン発(ロイター通信)。『ワシントン・ポスト』紙は金曜日、北朝鮮の最高指導者金正恩を倒すことを目標としている反体制派組織が、先月のスペインにある北朝鮮大使館襲撃の背後にいた、と報じた。ワシントン・ポスト紙は、襲撃の計画と実行に詳しいある人物を取材した。

 

ワシントン・ポスト紙は取材源の素性について詳しく報じなかったが、「千里馬民間防衛(Cheollima Civil DefenseCDI)」、別名「フリー・チョソン(Free Joseon)」という名前を出している。ワシントン・ポスト紙は、2017年に金正恩の甥にあたる男性が命の危険を感じマカオから脱出した後に、CDIの存在が知られるようになったと報じた。

 

ワシントン・ポスト紙の取材に応じたCDIに詳しいある人物は、千里馬民間防衛はどの国の政府、アメリカの情報機関と協力して行動したのではないと述べた。また、アメリカの情報機関は今回の襲撃のことを知っていても、関与することを特に躊躇したに違いない、それは2019年2月27日から28日にハノイで開催される金委員長とドナルド・トランプ大統領との二度目の首脳会談の前という微妙な時期であったからだ。

 

スペインのメディアでは、スペイン外務省関係者が認めた話として、2019年2月22日にマドリッドにある北朝鮮大使館に複数の正体不明の男性たちが侵入し、大使館員たちを猿ぐつわを噛ませて縛り上げ、数時間後にコンピューターを持ち出して自動車で立ち去った、と報じられている。

 

今回の襲撃に関して犯行声明を出した存在はない。

 

ワシントン・ポスト紙が報じた反体制グループにコメントを求めることは出来ず、グループのウェブサイトには襲撃事件への関与について言及はなかった。

 

2019年2月25日、グループのウェブサイトに声明が掲載された。この声明によると、グループは、「ある西側の国にいる同志から救援要請を受け取った。私たちも極めて危険な状況にあるが、自分たちはこの要請に応えた」ということであった。このグループはその週のうちに重要な声明を発表するとしたが、いかなる行動に関する詳細について発表は今までのところなされていない。

 

マドリッドの北朝鮮大使館は、アメリカとの実務レヴェル協議の北朝鮮側の責任者である金赫哲(キムヒョクチョル、Kim Hyok Chol)が2017年まで大使を務めていた場所だ。

 

情報・張宝分野の専門家たちは、襲撃の際に持ち去られたコンピューターと電話機は外国の複数の情報機関が入手したいと考えていたもので、それらの中に含まれているであろう金赫哲の情報を入手しようとしたと考えられると発言している。

 

ワシントン・ポスト紙の報道に関して質問したところ、国務省はスペイン当局に問い合わせ中だと答えた。CIAはコメントを拒否した。

 

=====

 

●「北朝鮮の反体制団体関与か 大使館襲撃事件」

 

産経新聞 2019.3.16 21:38国際米州

https://www.sankei.com/world/news/190316/wor1903160031-n1.html

https://www.sankei.com/world/news/190316/wor1903160031-n2.html

 

 【ワシントン=黒瀬悦成】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は15日、関係筋の話として、スペインのマドリードで2月22日に起きた北朝鮮大使館襲撃事件に「千里馬民防衛」を名乗る反体制団体が関与していたと報じた。

 

 この団体は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄で、2017年2月にマレーシアで暗殺された金正男(キム・ジョンナム)氏の息子、金ハンソル氏らの身柄を保護したとされ、今月1日には「自由朝鮮」と改称し、金正恩体制打倒のための「臨時政府」の発足を宣言した。

 

 同紙がスペインからの報道を紹介したところでは、事件はハングルを話すアジア系とみられる複数の人物が白昼、北朝鮮大使館に侵入し、館員らを縄で縛り上げて尋問したほか、館内のコンピューターや携帯電話を奪い、大使館所有の高級車2台に乗って逃走した。大使館は現地警察に被害を届けなかったという。

 

 複数の専門家は同紙に対し、奪われたコンピューターや携帯電話には、北朝鮮による制裁逃れや欧州からの高級品密輸に関連する連絡先や文書が含まれている可能性があると指摘。これらの活動には最近まで駐スペイン大使を務めた国務委員会の金革哲(キム・ヒョクチョル)対米特別代表が関わっていたとみられるとしている。

 

 関係筋は同紙に、襲撃犯らが事件当時の様子を撮影したビデオを近く公開する可能性があるとの見通しを明らかにしたという。

 

スペイン紙パイスは13日、捜査当局が襲撃犯と米中央情報局(CIA)との関連を調べていると報道。関係筋はポスト紙に、同団体は事件に関しどこの政府とも連携していないと語ったが、記事の筆者はツイッターで、「強奪品には金革哲氏に関する貴重な情報が含まれているとみられ、襲撃犯らが一流の各国情報機関にもてはやされるのはほぼ確実だ」と指摘した。

 

 この団体は、今月11日にクアラルンプールの在マレーシア北朝鮮大使館の外壁にハングルで「金正恩打倒」などと書かれた落書きが見つかった件への関与を主張している。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)

ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側[本/雑誌] (単行本・ムック) / 古村治彦/著

価格:1,836円
(2018/4/13 10:12時点)
感想(0件)





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 

gekihensurusekaiwosakiyomisurubookcover001
 
激変する世界を先読みする

 

 今回は、副島隆彦先生と佐藤優先生の最新刊『激変する世界を先読みする』をご紹介します。目次を読んでいただくと分かりますが、最新の世界情勢から猫の話まで幅広いテーマが網羅されています。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

 

(貼り付けはじめ)

 

はじめに──混沌とする国際情勢を大胆に予測する_佐藤

 

 国際情勢は実に混沌としている。一方において、アメリカと北朝鮮の関係は劇的に改善している。他方において、日本と韓国の関係が急速に悪化している。

 

 日本とアメリカは軍事同盟国で、韓国とアメリカも軍事同盟国である。国際関係においても、従来は「友達の友達は友達」というルールで動いていた。

 

 しかし、それが現在では、このルールが適用できなくなっている。この関連で興味深いのは日露関係だ。ロシアとアメリカ、ヨーロッパ諸国の関係は非常に悪い。1991年12月にソ連が崩壊した後に限って言えば、ロシアと西側諸国との関係は、現在がいちばん悪い。

 

 しかし、2018年11月14日にシンガポールで、安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が会談した後、北方領土交渉が本格的に動き始めた。こういう現象の背後にある歴史のダイナミズムをとらえることを、この対談で副島隆彦氏と私は試みた。

 

 歴史のダイナミズムについて、私の個人的体験に即して少々語ることをお許し願いたい。

 

 1987年8月に、私が外交官としてモスクワの日本大使館に赴任した時点で、近未来にソ連が崩壊すると考えていた国際政治の専門家はいなかった。

 

 1991年3月17日には、ソ連維持の賛否を問う国民投票が行なわれた。投票者の76・4%がソ連維持に賛成票を投じた。それにもかかわらず、同年12月25日に、ソ連は崩壊した。ソ連が人造国家で、武力を背景にリトアニア、ラトビア、エストニアのバルト三国を併合したことに無理があった。

 

 バルト海沿岸の三国から始まったソ連からの分離、独立運動が、ソ連崩壊の原因となった。バルト三国の人々の自己決定権確立に向けた意思が、歴史をダイナミックに動かしたのである。

 

 北方領土交渉についても、私には歴史のダイナミズムが皮膚感覚でわかる。

 

 2000年4月4日、モスクワのクレムリン宮殿で、鈴木宗男衆議院議員(当時)が大統領選挙に当選したばかりのプーチン氏と会談した。

 

 この会談を取り付けるうえで、私はそれなりの働きをした。森喜朗首相(当時)からも当時の外務事務次官からも「よくやった」と労いの言葉をかけられた。それが2年後の2002年に事態は暗転し、鈴木氏と組んで、北方領土の四島一括返還を放棄したとバッシングされ、私も鈴木氏も東京地方検察庁特別捜査部によって逮捕された。

 

 それから17年を経た現在、日本政府は、当時、鈴木氏や筆者が進めていた路線よりも、ロシアに対して譲歩した北方領土交渉を行なっている。

 

 具体的には、「主権に関して、歯舞群島と色丹島は日本、国後島と択捉島はロシアにあることを確認して、日露間の国境線を画定し、平和条約を締結する。ただし、国後島と択捉島に関しては、日本人に特別の想いがあることを考慮して、往来・経済活動などについて日本国民のみを対象とした特別の仕組みを作る」という内容に収斂する方向で交渉が進んでいる。

 

 国後島と択捉島に関しては、1855年に、日本とロシアが初めて国境線を画定した際に日本領となった。その後、1945年8月に、ソ連軍が占領するまで、外国の領土であったことはない。

 

 この歴史的経緯があるにもかかわらず、1951年のサンフランシスコ平和条約2条c項で、日本は国後島と択捉島を含む千島列島を放棄した。さらに、それにもかかわらず、日本政府は、1955~56年の日ソ国交回復交渉の過程で、サンフランシスコ平和条約で放棄した千島列島に国後島と択捉島は含まれないという立場に転換した。

 

 アメリカが、日本が歯舞群島と色丹島の返還のみで、ソ連と平和条約が締結されるならば、沖縄をアメリカ領に併合すると圧力をかけてきた。

 

 また、当時の日本の内政を見ると、日本共産党だけでなく社会党も革命を主張していた。歯舞群島と色丹島の返還が実現すると、日本国民の親ソ感情が強まり、革命が起きることを政府は心配した。

 

 そこで、ソ連側が絶対に呑むことのない四島(歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島)一括返還という要求を突きつけ、共産主義の影響力が日本に浸透することを阻止したのである。

 

 四島一括返還とか、北方領土とか、わが国固有の領土というのは、1950年代後半以降に日本政府が作った神話なのである。言い換えると、当時の日本のエリート層が共謀して、日ソ接近を避ける理論を作ったのだ。

 

 副島氏は、世界的規模でも日本国内でも、権力者による共同謀議によって政治や経済が動いていると主張するが、確かにそのような現実が存在することを私は目の当たりにした。だから、副島氏との意見交換から、私は大きな知的刺激を受けているのである。

 

 現下の国際情勢は、極めて複雑だ。2019年末の国際情勢を正確に予測することができると主張している人は、情勢がまったくわかっていないか、嘘つきであるかのいずれかだ。

 

 もっとも正確に予測することはできないにせよ、大きな傾向をつかむことは可能だ。その際には、預言のような大胆な予測が必要とされる。

 

 ちなみに予言と預言は異なる。予言とは、未来に起きることについて述べることだ。対して預言とは、神から預かった言葉を述べることだ。預言には未来予測も含まれるが、それよりも重要なのは、現状に対する批判と人間に対する悔い改めの要請だ。

 

 副島氏は、自らを預言者と呼んでいるが、この規定は正しいと思う。現下の日本と世界の状況に対して警鐘を鳴らすと同時に、われわれ一人ひとりに悔い改めよと要求しているのだ。

 

 私は副島氏の預言を虚心坦懐に受け止めて、悔い改めている。ときには意見が異なり、激しい議論になることもあるが、神の預言を人間の限られた知恵で完全にとらえることはできないので、預言の解釈をめぐって議論が分かれるのは当然のことだ。

 

 いずれにせよ、2019年の世界が、本書に書かれたテーマを中心に動いていくことになる。

 

 本書を上梓するにあたっては、日本文芸社書籍編集部の水波康氏、副島精神を体現している優れた編集者で作家の山根裕之氏にお世話になりました。どうもありがとうございます。

 

2019年2月28日、曙橋(東京都新宿区)の書庫にて 佐藤優 

 

=====

 

激変する世界を先読みする もくじ

 

はじめに混沌とする国際情勢を大胆に予測する 佐藤優       1

 

1章 世界エネルギー覇権と日本の安全保障

 

カルロス・ゴーン逮捕にちらつく産油国の影             18

世界官僚同盟による統制が始まる   18

日産幹部の憎しみを買ったゴーン   23

ゴーン逮捕で普及が遅れる電気自動車          25

無理やりストーリーを作る特捜の手口          29

ゴーン事件は鈴木宗男事件と似ている          32

北方領土交渉と日本のエネルギー戦略          35

米軍基地が北方領土問題の障害となる          35

日本の主権と「属国・日本論」      40

ロシアは2島を返還する気はあるのか          45

国際法と国連憲章から見た北方領土問題      50

色丹島のロシア住民3000人の行方          54

ロシアの天然ガスは日本にとって重要          56

サウジアラビア王家内紛の裏側      59

カショギ事件ではめられたサウジアラビア王太子      59

サウジの宮廷革命を支援したトランプの娘婿             62

国家の悪は裁けるのか      65

世界情勢と日本のエネルギー安全保障        68

 

2章 北朝鮮問題から解読する 極東のパワーバランス

 

金正恩をたらし込んだトランプの「カジノ外交」      72

これからの極東地域の大きなトレンド          72

金正恩が進める北朝鮮カジノ計画   75

予測は「逆問題」で組み立てる      81

ポンぺオ米国務長官をめぐる騒動   83

世界政治におけるトランプの意味   86

核ミサイルは「張り子の虎」か      90

中国が新帝国主義時代の勝者となる             93

北朝鮮空爆回避から見えたアメリカの終焉   93

中国の弱点はどこにあるのか          96

ロシアは中国の怖さを一番知っている          98

オバマ前政権はステルス的な帝国主義だった             102

衰退する日本は中国と韓国に呑み込まれる   104

日韓関係悪化の本当の理由           104

最先端技術はほとんど中国に盗まれた          107

中国の宇宙開発は急速に進んでいる             111

 

3章 安倍政権と忍び寄るファシズム

 

終わりが見えてきた安倍独裁政権   114

官邸は2019年にダブル選挙を仕掛ける   114

ポスト安倍政権は大混乱になる      116

ヘラヘラした柔構造でできている安倍政権   118

『政権奪取論』に見え隠れする橋下徹の野望             120

野党再編で政権交代の可能性もある             122

公明党が憲法を守る勢力の最後の防波堤になる          125

世界政治の背後で蠢く統一教会      128

現代によみがえるファシズムの亡霊             130

ファシズム思想の先鞭をつけた高畠素之とムッソリーニ          130

ムッソリーニはマルクス主義者だった          133

「1人は万人のため、万人は1人のため」   136

反グローバリズム運動にもファシズムの影   142

国家社会主義を体現している橋下徹は素晴らしい      145

「維新八策」から消えた「相続税の100%課税」   149

「寛容」の精神こそがファシズムを乗り越える          153

生理的な次元から生まれる不寛容性             153

徹底的な殺し合いから寛容という思想が生まれた      155

寛容とは一種の棲み分けである      157

 

4章 平成から新時代へ 天皇と近代日本の実像

 

天皇の生前退位と新たな易姓革命の予兆      162

いまの日本を覆う〝穢れ〟の思想   162

秋篠宮発言から見えてきた官邸と皇室の対立             165

天皇は、いまなお現人神か             169

『愚管抄』と『神皇正統記』の思想             171

「譲位」が歴史の分節を変えてしまった      174

啓典(キャノン)がない神道          177

世界政治に騙された昭和天皇と大日本帝国   181

最後まで戦争の指揮をしていた昭和天皇      181

独ソ開戦で真っ青になった松岡洋右外相      184

四国同盟案は米英に筒抜けになっていた      190

現代ロシアの地政学にも通じる四国同盟論   192

やがて歴史は繰り返す      195

 

5章 これからの世界潮流を読み解く

 

ついに資本主義の崩壊が始まった   200

ソフトバンク「二重評価」のインチキ          200

あと2年でアマゾン時価総額は半分に落ちる             205

資本主義社会では誰もが拝金教を信じている             208

ロシアの仮想通貨はどうなるか      211

国家を超える権力を作ろうとしているエリート層      215

現代の労働者階級に未来はあるのか             218

『資本論』は資本家見習いのための本          218

企業経営も国家戦略の中で動かされる          222

現在の労働者はプロレタリアート以下の存在             226

サラリーマンは洗脳された現代の奴隷          230

黄色いベスト運動にも公安が潜り込んでいる             233

ヨーロッパでは生きているアナーキズム      236

人権宣言以来、人類を支えた理念が壊れ始めた          240

『サピエンス全史』と『ホモ・デウス』は人種主義の復興か   240

権力分立を信じていなかったモンテスキュー             244

人間の「工場化」が進行している   247

ベジタリアンとビーガンという思想の本質   249

猫は人間を裏切らない      252

 

おわりにこの世のすべての虚偽を手加減せずに暴く 副島隆彦          256

 

=====

 

おわりに──この世のすべての虚偽を手加減せずに暴く_副島隆彦

 

 本書、『激変する世界を先読みする 沸き起こるファシズム』は、佐藤優氏と私の5冊目の対談本である。

 

 最初の1冊は『暴走する国家 恐慌化する世界』(2008年12月、日本文芸社刊)で、鳩山由紀夫(友紀夫)の民主党政権が出来る(2009年9月)前年だった。2冊目が、『小沢革命政権で日本を救え』(2010年6月刊)だった。あのとき、これで日本の政治が変わる、と皆が期待した。

 

 だが、アメリカと旧態依然の日本国内の現実主義の勢力によってガラガラと壊されていった。私は、現実政治にキレイごとは通用しない、という政治という悪の本態をまざまざと見せつけられた。あれから10年が経った。

 

 佐藤氏が、本書の「はじめに」で「預言とは神から預かった言葉を述べることだ……副島氏は自らを預言者と呼んでいる」とあるが、これは誤解である。いくら私でも自分を預言者とまでは自称していない。

 

 私はこれまで慎重に、自分は予言者(近未来の予言をする者)ではあるが、預言者だと言ったことはない。私は、自分を預言者だとそこまで懼れ多いことを言わない。

 

 佐藤氏はこのことを十分に承知している。それなのに佐藤氏は私を買い被って、わざと私を預言者に祀り上げてくださった。

 

 予言者〔プレ(前もって)ディクター(言う人)〕というコトバでさえ、当今でも十分に誤解を招き、いささか奇矯に見られる。このことを十分に承知のうえで、私は、言論商売人としての自分自身に、厳しい試練を与えようとして、この言論予言者を自称している。

 

 それは、千年の昔から日本にもいた、占い師(これが予言者だ)と、呪い師(悪霊を祓う職業)の列に、私は連なりたいからだ。

 

 だが私は、宗教は嫌いだ。この地上のすべての宗教を疎んじる。なぜなら私は、新左翼思想という政治イデオロギーに若い頃から囚われて、ずいぶんと苦しんだからだ。そういう人は私の世代にたくさんいる。

 

 イデオロギーideologyなどと、荘厳そうに(元)ドイツ語(さらにはギリシア語)で言えばいいかと思っている。これも本当は、宗教(人類救済の信念、願望)の一種でしかなかった。

 

 自分たちはインテリ(ゲンツィア)だから、宗教という低レベルの確信ではない、などと思い上がった左翼、リベラル派全体への、私からの厳しい視点である。

 

 イデオロギーも宗教である。さらには、社会主義どころか、資本主義もまた、宗教である。このことが、どうもはっきりしつつある。

 

 資本主義だって滅ぶかもしれないのだ。さらには科学(現代学問)でさえ、宗教の一種だろう。人間(人類)が確実にわかったことはほんのわずかだ。宇宙についても生命についても物質についてもいくらも解明されていない。

 

 もう一つ奇怪な現代宗教がある。それは「自分は(生まれながらの、強固な信念の)反共産主義(者)だ」という信念である。この反共主義もまた、まさしく歪んだ宗教である。

 

 反共(反ロシア、反中国)をブツブツ毎日唱えてさえいれば、自分は正義の人で、愛国者だなどと信じ込める。その偏屈な神経もまた宗教である。私は彼らから斬りかかられたら必ず斬り返す。

 

 佐藤優は、驚くべきことに、「創価学会の池田大作名誉会長(まだ存命なのだろう)は本当の宗教家であって、自分も池田先生のようになりたい」(引用は不詳)というようなことを言った(書いた)。宗教者、信仰を持つ者というのは、いつかこのような相当な深い境地に到達するものらしい。佐藤氏は篤い新教徒のキリスト者である。

 

 佐藤氏は、本書の中で、「創価学会・公明党のような中間団体がいてくれることが、憲法改正(戦争ができる体制に変わること)を食い止める。副島さんの『学問道場』も、この中間団体です」と言ってくれた。私はこの言葉をありがたく受け止めた。こうやって私も佐藤優の戦略図式の中に組み込まれる。

 

 それでも、私が宗教団体もどきを作るときは、「真実暴き教と名乗る」と、20年昔から決めている。教義(ドグマではない)は、「この世にあるすべての虚偽を、気づき次第、手加減せずにすべて暴くべきである」のたったこの一条である。このことを私は弟子たちに言い聞かせている。

 

 天皇、皇后(もうすぐ譲位する)は、昭和天皇の遺志を堅く受け継いで、いまの平和憲法を擁護している。特に、美智子皇后は、仄聞するところでは、安倍首相に向かって、「あなたたちは、憲法を改正して、また戦争をする気ですか」と厳しく問い詰めたらしい。

 

 私は、いまの皇室(次の天皇、皇后も)の、この堅い憲法擁護(護憲)の立場はきわめて正しく、立派であると思う。天皇制(皇室伝統)が、いまも生きながらえているのは、時の今上天皇の、真面目な不断の行ないへの、国民の信頼が有るからである。

 

 人はそれぞれ、何ものかに囚われて生きる愚かな生き物である。ある年齢に達すると、自分(己)の過去の愚かさに恥じ入りながら生きるようになる。

 

 佐藤氏が、私に対して忝なくも、「預言が……重要なのは、現状に対する抑制と人類に対する悔い改めの要請だ。……私は副島氏の預言を虚心坦懐に受け止めて、悔い改めている」と書いてくださった。このときハッと思って自分のこの国における役割、責務、天命を思い知る。

 

 佐藤氏と私は、2人でこんなエールの交歓のようなホメっこをして遊んでいるのではない。私たちの、この国における生来のサヴァン症候群savant syndromeの保有者としてのズバ抜けた頭脳が、他の、もっと若い知識人、有能の士、優れた読書人たちへの嚮導となることを願っているのである。螺子曲がった精神で知識や言論などするべきでない。

 

 私と佐藤氏(私より6歳下)は、やり(語り)残した仕事がある。それは、前記した宗教(キリスト教、ユダヤ教、仏教、イスラム教)についての論究と、マルクス主義(共産主義、『資本論』、左翼思想全般)についての論究である。それと猫ちゃん(動物)論だ。次作で屹度やります。

 

 この対談本を編んでくれたおふたりには、先に佐藤優氏がお礼を書いたので、私も同感とする。

 

2019年3月 副島隆彦 

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

アメリカ政治の秘密日本人が知らない世界支配の構造【電子書籍】[ 古村治彦 ]

価格:1,400円
(2018/3/9 10:43時点)
感想(0件)

ハーヴァード大学の秘密 日本人が知らない世界一の名門の裏側[本/雑誌] (単行本・ムック) / 古村治彦/著

価格:1,836円
(2018/4/13 10:12時点)
感想(0件)






このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ