古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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2019年04月

 古村治彦です。

 

 今回は興味深い世論調査の結果をご紹介します。「民主党を最もよく代表する政治家は誰だと思いますか(民主党を最もよく象徴する政治家は誰だと思いますか)」という質問に対して、「バラク・オバマ前大統領です」と答えた人が最も多かったということです。

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 バラク・オバマ前大統領と答えたのは、有権者全体で35%、民主党支持者に限ると51%という結果が出ました。オバマに続くのがバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)、ジョー・バイデン前副大統領、連邦下院議長ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)という順番になりました。

 

 興味深いのは、今回の世論調査の選択肢にヒラリー・クリントンが入っていないことです。そして、民主党支持者の中で、5名から名前を選ばなかったのは6%しかいなかったということです。有権者全体では23%が誰も選ばなかったのは、民主党嫌いの人が多く、そんなことは考えたくもないということも多かったのでしょう。民主党の中で、ヒラリー・クリントン、もしくはヒラリーに近い人々を支持する人たちは減っていることが分かります。

 

 また同時に、バーニー・サンダースとアレクサンドリア・オカシオ=コルテスのような進歩主義派、リベラル左派を支持する人たちは足しても2割程度だということになります。民主党自体が左傾化しているということが言われていますが、進歩主義派、リベラル左派はまだ少数派ということになります。

 

 今でもオバマ前大統領が民主党、民主党支持者に大きな影響を与えている、ということは、民主党は2016年から新しい指導者を生み出せないままでいる、ということです。バイデンが大統領選挙民主党予備選挙についての世論調査でトップに来るのは、彼自身の魅力というよりも、オバマ時代を懐かしむノスタルジーでしかありません。

 

保護貿易や公共投資といった民主党の諸政策を実行しているのは、ドナルド・トランプ大統領(元民主党員)です。トランプ大統領に対する新しい対抗軸を生み出し、新しい指導者となるべき政治家を生み出せないままです。このままでは、2020年の大統領選挙でトランプ大統領の再選を止めることはできないでしょう。

 

(貼り付けはじめ)

 

民主党は今でもオバマの党だ:オバマ前大統領が「誰が民主党を最も良く代表するか」という質問で民主党の政治家の中でオバマがトップ(It's still Obama's party: Former president easily tops list of who best represents Democrats

 

マシュー・シェフィールド筆

2019年4月3日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/hilltv/what-americas-thinking/436953-its-still-obamas-party-former-president-tops-list-of-who-best

 

10名以上の候補者たちが2020年米大統領選挙の民主党候補者となり、民主党を代表しようと戦っている中で、バラク・オバマ前大統領は今でも民主党に対して大きな影響を持続けている。

 

火曜日、ザ・ヒル誌とハリスX社の共同世論調査の結果が発表された。5名の左派・中道派の5名の政治家たちの中で、民主党の考えを最も良く代表する人は誰かという質問に、登録済み有権者は、オバマが最も人気のある選択であり、他の政治家たちを大きく引き離している。

 
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有権者全体のグラフ

 

2019年3月30日から31日にかけて実施された世論調査の結果、登録済有権者全体の35%が民主党員や支持者の考えを最もよく代表しているのはオバマ前大統領だと答えた。

 

オバマに続くのはバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)だ。サンダースは2020年米大統領選挙民主党予備選挙の有力候補だ。サンダースだと答えたのは15%だ。大統領選挙に出馬すると見られているジョー・バイデン前副大統領を選んだのは13%だった。

 

連邦下院議長ナンシー・ペロシ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は9%を獲得して4位に入った。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)は5%を獲得して5位となった。

 

しかし、調査に参加した人々の中で、分からないと答え、誰も選ばなかったのが23%であった。

 

オバマ前大統領のリードは、自身を民主党員、支持者、民主党寄りだと答えた人々の間ではより大きくなる。こうした人々の51%が、オバマ前大統領が民主党を最もよく代表する政治家だと答えた。サンダースと答えたのは17%、バイデンと答えたのは14%だ。


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民主党支持・民主党寄りの有権者のグラフ

 

民主党の熱心な支持者たちの間でペロシ議長は6%で4位に入った。一方、オカシオ=コルテスを選んだのは5%であった。この5名から選ぶことを拒否したのは6%に留まった。

 

「レイク・リサーチ・パートナーズ」社代表で、民主党の世論調査専門家セリンダ・レイクは、5名の政治家の中でオバマが優越していることは何も驚きではないと述べた。

 

レイクは火曜日、「ホワット・アメリカズ・シンキング」の司会者ジャマル・シモンズに次のように語った。「オバマ前大統領が獲得した数字がそこまで高くないのは私にとって逆に驚きだった。私たちはオバマ時代を懐かしがっている。オバマ大統領の政策に反対することもあったが、彼のスタイルは丁寧で礼儀正しく、私たちはこれを心から懐かしがっている」。

 

アメリカ・エンタープライズ研究所(AEI)研究員のダン・コックスはシモンズに対して次のように語っている。「オカシオ=コルテス議員は保守派のメディアの中で集中攻撃を受けている。一方で、民主党支持の有権者たちの中で、彼女を自分たちの価値観を具現化している指導者と考えている人たちは少ないということが今回の調査で分かった。これは、彼女の民主党内における影響が大きくないということを示している」。

 

民主党の政治家たちの中でオバマ前大統領が優越している。昨年(2018年)の8月にザ・ヒル誌とハリスX社の世論調査で、共和党支持の有権者の中で54%が、トランプ大統領は共和党を最も良く代表する政治家だと答えているのはオバマの優越と同じだ。

 

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共和党に関するグラフ

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)がフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演したことが話題になっています。タウンホールミーティング形式とは、多くの聴衆が集まり、政治家が聴衆の一人ひとりから質問を受けて答えるという形式です。政治家が一人の場合もありますし、複数の場合もあります。

 

 民主社会主義者であるサンダースが、保守派・右派のテレビ局であるフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に一人で出演することは、孤立無援になり、司会者と聴衆から袋叩き(暴力を振われるということではなく)に遭うという懸念がありました。

 

 しかし、サンダースの出演は成功に終わりました。視聴者は225万以上で(その中にはサンダースが袋叩きに遭うのを見ようとしていた人たちもいたと思いますが)、司会者たちもサンダースに圧倒されました。

  サンダースに続いて、民主党の候補者たちがフォックスニュースの番組に出演する予定となっています。民主党全国委員会は、フォックスニュースが予備選挙候補者討論会の中継から締め出しました。しかし、候補者たちは民主党ではない有権者に自分の考えを届けようとして、出演するということです。私がご紹介しているブティジェッジも検討中だということです。

 


 日本の選挙では、候補者たちが公開討論会への参加を拒否する、そもそも候補者たちの討論会が行われないといったことが頻繁に起きます。「口下手で何を射ているのか分からない」と酷評されるような人物が国政選挙で有力政党の候補者となることもあります。

 

 有権者がそこにいるなら、そこに行って話をする、話を聞く、という態度が日本の政治家には希薄のようです。また、これは田原総一郎氏の過ちだと思いますが、討論番組で、司会者が発言者の発言を遮り、怒号を浴びせかけるというのが形式となっているようですが、これも日本で討論会が何か実りのない、不毛な言い合いに終わってしまうので、誰もやりたくない、聞きたくないということになっているのだと思います。

 

 サンダースは決して話が上手ではなく、冗談を言う訳でもなく、笑顔を振りまく訳でもなく、いつも怒っているかのように話をします。しかし、彼の話は首尾一貫している(consistent)だというのは、衆目の一致するところであり、それはサンダースとは考えの違うフォックスニュースを見ている視聴者にも共有されているのだと思います。

 

 アメリカの政治家たちを見ていると、日本のデモクラシーはいまだ遠し、と慨嘆したくなります。

(貼り付けはじめ)

 

大統領選挙民主党予備選挙候補者の中でフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演したいと述べる人たちがいる(Several 2020 Dems say they're ready to face Fox News town hall

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年4月16日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/439183-several-2020-dems-say-theyre-ready-to-face-fox-news-town-hall?fbclid=IwAR3ec616dnE0_YaGDZ2FS3Hat7ny9-TmhGvpSa7ht4ef-KdkF9aKhhV7q4c

 

月曜日の夜にバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の出演し、多くの人々が視聴した。2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者たちの中に、フォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演したいと述べている人たちがいる。

 

ヴァーモント州選出連邦議員にして2020年大統領選挙有力候補であるサンダースは、255万以上の視聴者を惹き付け、今回の大統領選挙期間序盤において、最も視聴されたタウンホールミーティング形式の番組となった。

 

フォックスニュースの視聴者は保守的な人たちが多いが、番組に参加した聴衆はサンダースの進歩主義的政策を支持しているように見えた。

 

司会者ブレット・ベイヤーは聴衆に向けてサンダースの「メディケア・フォ・オール」案を支持するか質問した際、聴衆は歓声と拍手を上げた。

 

今回のタウンホールミーティング形式の番組は、民主党全国委員会がフォックスニュースを民主党予備選挙候補者討論会のホストと中継から締め出すと発表した後に行われた。民主党全国委員会は、フォックスニュースがトランプ政権と緊密な関係にあると報じられたことを理由にして締め出した。民主党全国委員会トム・ペレズは月曜日、党はこの決定を再考しないと述べた。

 

しかし、民主党の候補者たちがフォックスニュースの番組に出演してインタヴューを受けたり、タウンホールミーティング形式の番組に出演したりすることを妨げられていない。候補者たちの中には、幅広い有権者たちにアピールするために、フォックスニュースに出演している。

 

以下に、大統領選挙候補者たちと立候補を検討している人々でフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組の出演を検討している人々の名前を挙げる。

 

●インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジエッジ(Pete Buttigieg

 

資金集めと各種世論調査で急上昇中のインディアナ州サウスベンド市長ブティジェッジの広報担当は火曜日、本誌の取材に対して、選対がタウンホールミーティング形式の番組への出演についてフォックスニュースと交渉していると語った。

 

広報担当は続けて、「フォックスニュースの視聴者に届くことを私は意図している」と語った。

 

●アンドリュー・ヤン(Andrew Yang

 

実業家であるヤンにはこれまで公職に就いた経験はない。サンダースの出演後に、単独でタウンホールミーティング形式の番組に出たいと発言した。

 

ヤンはツイッター上に次のように投稿した。「フォックスニュースかMSNCBのタウンホール形式の番組に出演できれば嬉しいです。もしくはその他の形式でも多くのアメリカ国民に届くものであれば嬉しいです。重要なことはできるだけ多くのアメリカ国民に届くことです」。

 

●ティム・ライアン(Tim Ryan)連邦下院議員(オハイオ州選出、民主党)

 

今月初めに出馬宣言を行ったライアン議員の報道担当は火曜日、本誌の取材に対して、選対はタウンホール形式の番組出演に関し、フォックスニュース側と連絡を取り合っていると答えた。

 

選対広報担当ジュリア・クリーガーは「ライアン下院議員はフォックスニュースのタウンホール形式の番組に出演することを望んでいます。選対は既にフォックスニュースに対して連絡し、タウンホール形式の番組に関心を持っていると伝えました。先方からも連絡がありました」と語った。

 

●ジョン・ディラニー(John Delaney)前連邦下院議員(メリーランド州選出、民主党)

Former Rep. John Delaney (D-Md.)

 

ディラニーはフォックスニュースに頻繁に出演している。ディラニーの報道担当は本誌の取材に対して、フォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演する「機会を歓迎する」と述べた。

 

ディラニー選対の広報部長ウィル・マクドナルドは次のように述べた。「ジョンはあらゆる場所にいる有権者と話すことを信念にしています。イデオロギー上、あらゆる考えを持つ人々、あらゆる場所に住む人々に話すことを信念にしています。フォックスニュースにも良く出演しているのはそのためです。フォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演する機会があれば歓迎したいと思います」。

 

●エリック・スォルウェル(Eric Swalwell)連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)

 

スォルウェルの広報担当は本誌に対して、スォルウェルは「フォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出ることを望んでいる」と述べた。

 

カリフォルニア州選出の連邦議員は以前にもフォックスニュースへの出演を試みていると述べた。

 

●マイケル・ベネット(Michael Bennet)連邦上院議員(コロラド州選出、民主党)

 

ベネットは2020年米大統領選挙民主党予備選挙への出馬への最終決断を下していないが、すい臓がんを克服できれば出馬したいと述べている。

 

ベネットの報道担当は、もしコロラド州選出の連邦議員ベネットが出馬する場合、「フォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演することを考慮する」と述べた。

 

●マイク・グラヴェル(Mike Gravel)元連邦上院議員(アラスカ州選出、民主党)

 

アラスカ州選出連邦上院議員を務めた88歳になるグラヴェルは、選挙戦について重要な考えを討論会の場で紹介するためだけに出馬するのだと述べているが、態度を明確にしていない。

 

グラヴェル選対の広報担当キャサリン・コーンは本誌の取材に対して次のように述べた。「私たちはタウンホールミーティング形式の番組に出演を考えているか?ということですね。出演したいと考えていますが、それは他の人とは違う理由からです。私たちは有権者に良いことを言うつもりはありません。私たちは『オヴァートンの窓』(訳者註:一般国民が受け入れられるアイディアの枠組みの大きさ)を壊したいのです。私たちは急進的で、まったく新しい、注目すべき新しい考えを伝えたいのです」。

 

「タウンホールミーティングは、様々な考えを自由にやり取りでき、対話を広げ、不誠実なトークショーのホストたちではなく、有権者に私たちの急進的な考えを伝える場所になります。狭苦しいセットであらかじめ用意された質問について話すのに、全体で10分間しか時間がないということであれば、私たちは、戦争を止める、外国での暴力を止める、アメリカ国内で拡大している不正義を止めることを自由に主張するスペースとなります」。

 

本誌はカーステン・ギリブランド連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、トゥルシー・ギャバ―ド連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、ワシントン州知事ジェイ・インスリー(民主党)、前コロラド州知事ジョン・ヒッケンルーパー(民主党)、フロリダ州ミラマー市長ウェイン・メッサム(民主党)、前住宅・都市開発長官フリアン・カストロ(民主党)、作家のマリアンヌ・ウィリアムソンの各選対に取材を行った。

 

本誌は、ジョー・バイデン前副大統領、元ジョージア州下院少数党(民主党)院内総務ステイシー・エイブラムス(民主党)、元ヴァージニア州知事テリー・マカルフィー(民主党)にもコメントを求めた。

 

=====

 

ブティジエッジとフォックスニュースがタウンホールミーティング形式の番組への出演を交渉中(Buttigieg, Fox News in talks on town hall

 

ジョー・コンカ筆

2019年4月16日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/media/439088-buttigieg-fox-news-in-talks-on-town-hall

 

大統領選挙民主党予備選挙候補者ピート・ブティジェッジは、フォックスニュースのタウンホール形式の番組に出演することについて交渉している、と選対の広報担当は火曜日、本誌の取材に答えた。

 

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)がフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演した翌日、ブティジェッジの広報担当は本誌の取材に対して、「フォックスニュースの視聴者に届くことは私たちの望んでいることだ」と答えた。

 

インディアナ州サウスベンド市長ブティジェッジは民主党予備選挙の候補者の中で支持率を急伸させている。彼は2019年第一四半期に、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)よりも多くの政治献金を集め、最新の世論調査で3位に入っている。

 

77歳になるサンダースは月曜日の夜にフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演した。司会者はブレット・ベイヤーとマーサ・マッカランだった。

 

民主社会主義者を自認するサンダースは選挙戦序盤でフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演した最初の民主党予備選挙の候補者となった。彼は2016年2月にフォックスニュースのタウンホールミーティング形式の番組に出演した。2016年米大統領選挙民主党候補者となったヒラリー・クリントンも同じ時期に別の機会に出演した。

 

民主党全国委員会委員長トム・ペレズが民主党予備選挙候補者討論会のホストと中継からフォックスニュースを排除すると発表した。この発表から1カ月以上経過してから、サンダースは出演を決めた。ペレズ委員長は『ニューヨーカー』誌に掲載された、フォックスニュースとトランプ政権は緊密な関係にあるとする記事に言及した。

 

37歳になるブティジェッジは2019年になって「フォックスニュース・サンデー」に出演した唯一の民主党大統領選挙候補者となっている。

 

ブティジェッジはアフガニスタンで軍務に就いた退役軍人で、ハーヴァード大学卒業生、ローズ奨学生出身者である。彼のインタヴューの受け答えの巧みさは左派と右派、両方から賞賛を受けている。ほんの2カ月前には全国的に無名であったが、今では民主党の有力候補となっている。

 

月曜日に発表されたエマーソン大学の世論調査の結果では、民主党支持の有権者の中で、サンダースが29%の支持率を確立し、ジョー・バイデンは24%、ブティジェッジは3位で9%、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)はそれぞれ8%となった。

 

本誌はフォックスニュースにコメントを求めた。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 ジョー・バイデン前副大統領が出馬表明を行いました。早速、民主党所属の連邦議員たちや各州知事経験者などからendorsement(推薦、推奨)が寄せられています。また、フィギアスケートでオリンピックのメタリストであるミシェル・クワンが選対にスタッフとして参加することも発表されています。バイデンの出馬表明で選挙戦が一気に加速した感じがあります。様子見をしていた人々がスタッフとして参加したり、献金をしたりということを始めるようです。


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言葉遣いが難しいのですが、endorsement(推薦、推奨)とsupport/supportive(支持、支援)は違うようです。Endorsementの方が強い意味を含むようです。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)はバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)について、「endorsementはしないが、very supportiveである」という旨の発言をしています。


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 下の記事に出てくる、「ジャスティス・デモクラッツ(Justice Democrats)」2018年の中間選挙で民主党から7名の進歩主義派の下院議員を当選させたグループです。今やすっかり有名人のアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)もその一員です。

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 このグループの代表はまだ若い女性たちで、訴えている政策は、進歩主義的なものです。国民皆保険(メディケア・フォ・オール)、グリーン・ニューディール(雇用保障を含む)、大学学費無料化、最低時給15ドル、移民対策の厳罰化への反対といったものです。ジャスティス・デモクラッツには連邦上院議員は加盟していませんが、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が総元締めと言っても良い存在です。


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 ジャスティス・デモクラッツはツイッターを通じて、バイデンを批判しました。「民主党エスタブリッシュメント」「保守派(old guard)」には用はない、という内容です。


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 バイデンは各種世論調査において支持率トップ、サンダースは2位につけています。この構図は2016年の時と同じです。この時は若い人々(ミレニアル世代)を中心に、サンダース支持が盛り上がり、ヒラリー・クリントンは追い込まれ、最終的に本選挙で落選することになりました。

 

 バイデンが党の指名候補になる可能性は高いのですが、サンダースの熱心な支持者たちをどのように説得して協力させるかということが大きな課題となりそうです。

 

(貼り付けはじめ)

 

進歩主義派グループはバイデンの大統領選挙出馬に反対を表明(Progressive group comes out against Biden's White House bid

 

タル・アクセルロッド筆

2019年4月25日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440597-progressive-group-comes-out-in-opposition-to-biden-candidacy

 

進歩主義派の有力グループ「ジャスティス・デモクラッツ」は民主党内部を揺さぶっているが、ここ数か月存在感を増している。木曜日、ジョー・バイデン前副大統領が大統領選挙民主党予備選挙への出馬を正式に発表した後、ジャスティス・デモクラッツはバイデンを批判した。

 

ジャスティス・デモクラッツは、有名なアレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)と大統領選挙の有力候補バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)を支えているグループだ。このグループは、バイデンが、進歩主義的な支持者たちが求める諸政策に反対する「保守派(old guard)」の遺物(relic)だ、と非難した。

 

ジャスティス・デモクラッツは声明の中で次のように述べた。「民主党の保守派はトランプを止めることに失敗した。民主党保守派はトランプ大統領が現在行っている“分断して統治する”政治に対峙する戦いの指導を委ねることなどできない。2016年に投票に行かなかった民主党支持基盤に属する有権者たちを行動させる大胆な考えを持つ新しい指導者を必要としている」。

 

「民主党は、メディケア・フォ・オール、グリーン・ニューディール、大学無償化、大企業の資金の拒絶、不法移民の大規模な収監と国外通報のような進歩主義的ポピュリスト政策にまとまりつつある。私たちには、イラク戦争開戦、大規模な収監、改正破産法に賛成し、同性愛婚姻、性と生殖に関する権利、学校における人種差別廃止に反対した人物など必要ではない」。

 

ジャスティス・デモクラッツは、今年1月の『ヴォックス』誌の記事を持ち出した。この記事は、バイデンと2016年大統領選挙民主党候補者ヒラリー・クリントンを比較し、バイデン前副大統領は2020年の米大統領選挙本選挙で勝利することが出来ないと分析している。

 

バイデンはこれまで数カ月間、大統領選挙に出馬すると噂されていた。そして、水曜日の朝、正式に出馬表明した。バイデンは自身の立候補について、トランプ大統領への反対がその最大の理由であるとし、「トランプ大統領はアメリカの特性にとっての脅威である」と述べた。

 

バイデンは出馬宣言を収録したヴィデオ映像の中で次のように述べた。「私は、後世の人々が歴史としてトランプ大統領として彼が全てを掌握していた4年間を振り返り、この時代は異常な時代であったと評価するだろうと私は確信しています。もし私たちがドナルド・トランプ氏にホワイトハウスを8年間預けるとなると、彼はこの国の特性、私たちは何者であるかということを、永久にかつ根本的に変えてしまうでしょう。私はこれに対して何もせず、動いていくのを見ているだけということはできません」。

 

バイデンは続けて次のように述べた。「アメリカをアメリカたらしめてきた全てが危機に瀕しています。これが今日、私がアメリカ合衆国大統領選挙に立候補表明をする理由です」。

 

バイデンは、民主党エスタブリッシュメント派からの支持(support)と現職の連邦議員たちからの推薦(endorsement)に頼ることになるが、中道派であるという評価と、連邦上院司法委員会委員長時代の1991年に行われたアニタ・ヒルに対する公聴会について、これから何カ月にもわたって、進歩主義派の諸グループからの批判に直面することになる。

 

しかしながら、バイデンは、ペンシルヴァニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州といったラストベルト地帯に対するアピールに賭けることになるだろう。民主党は2016年の大統領選挙でこれらの州で敗北を喫した。最近の各種世論調査では、民主党支持の有権者たちは、厳密なイデオロギー的主張よりも、選挙での勝利可能性を重視すると答えている。

 

(貼り付け終わり)

 

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 古村治彦です。

 

 2019年4月25日にジョー・バイデン前副大統領が大統領選挙への出馬表明を行いました。これでやっと大統領選挙が本格的にスタートすることになります。これまで各種世論調査で1位を続けていたのですが、正式な出馬表明がなかったので、「本当に出馬するのだろうか」という疑念もありましたが、ついに出馬となりました。

 

 率直に言って、4年前なら大統領になれていたでしょうが、今回は現職のドナルド・トランプ大統領と戦うということで見通しは暗いです。20名近くが出馬している選挙戦で、最後まで最有力候補であり続けるでしょうが、厳しい戦いが待っています。最大のライヴァルであるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の支持者はヒラリーを追い詰め、最終的に大統領への野望を挫いた人々です。

 

 さて、昨日、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙に関する各種世論調査の結果をご紹介しました。そこで、高齢者はバイデンを支持しているのではないかということを書きました。今日ご紹介する記事では、別の世論調査の結果で、高齢者とマイノリティがバイデンを支持していることが明らかになったと書かれています。

 

 どうして高齢者がバイデンを支持するのか、その理由は明らかではありませんが、私が考えるのは、やはりオバマ時代を懐かしむという気持ちがあるのだろうと思います。ですから、これは「時代を引き戻す」という意味で、バイデン支持というのは「保守的」であるということになります。

 

 これに、若い人々、ミレニアル世代と呼ばれる人々は苛立っているのだろうと思います。自分たちの両親、もしくは祖父母よりも自分たちは大変な時代を生きているのだ、何か別のことをしなければ、前の世代よりも進んだ暮らしはできないのだ、という考えを持っていますから、ここで世代間の闘争の要素が出てきます。サンダース支持者はヒラリーを追い詰めたのですから、バイデンに対する攻撃も熾烈を極めるでしょう。そこでブティジェッジが第三の候補者として漁夫の利を得るということもあるでしょうが、ブティジェッジとしてはまだ若いので、今回は党の指名を得ることは考えていないでしょうし、もし本選挙に出てもトランプに負けてしまうでしょうから、今回は十分に戦ったところで、身を引くことも考えられます。

 

 これから選挙戦が本格化していきますが、史上最大の数、史上最も多様性に富んだ民主党予備選挙がどのように動いていくか注目されます。

(貼り付けはじめ)

 

世論調査でマイノリティ、高齢者がバイデンをトップに押し上げる(Minorities, older adults push Biden to top of 2020 poll

 

ジョン・バウデン筆

2019年4月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440350-minorities-older-adults-push-biden-to-top-of-2020-poll?fbclid=IwAR0YEeHaOhvI2H4qaZ6z8aaS_CFbYOVMcwtha02CCBiK9w4J18POHUClsEE

 

アメリカ大統領選挙民主党予備選挙に関する最新の世論調査によると、ジョー・バイデン前副大統領が他の候補者をリードしており、それは高齢者とマイノリティにけん引されていることが分かった。

 

ロイター通信・イプソス社共同世論調査の結果が水曜日に発表され、バイデンの支持率は26%であった。


ipsosreuterspolling20190424001

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ-モント州選出、無所属)は15%で2位に入った。その他の候補者は誰も7%以上の支持率を獲得できなかった。

 

世論調査の調査対象となった有権者の21%がだれを支持するかまだ決めていないと答えた。

 

バイデン前副大統領に対して、アフリカ系アメリカ人と55歳以上のアメリカ国民が強力な支持を受けている。アフリカ系アメリカ人の10名のうち4名、55歳以上のアメリカ人の32%がバイデンを支持すると答えた。

 

サンダースとバイデンは高い知名度を誇る。ロイター通信によると、民主党支持の有権者の中で両者は知名度80%以上を記録したが、それに続くのはエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)で知名度は67%だった。

 

調査結果では、バイデンに対して63%が好感を持っていると答え、サンダースとインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは共に58%だった。ブティジェッジは早期に予備選挙が実施される各州の世論調査で支持率を上昇させている。

 

ロイター通信・イプソス社共同世論調査は2019年17日から23日にかけて4018名、そのうち民主党支持者1449名を対象に実施された。誤差は2ポイントだ。

 

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 古村治彦です。

 

 モーニング・コンサルト社による全国規模での世論調査が実施され、昨日と同様の結果が出ました。ジョー・バイデン前副大統領がリード、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が続く2位で、先頭を走っています。

 

morningconsultpolling20190423001  (1)

morningconsultpolling20190423002  (2)

 

 第二集団で、ピート・ブティジェッジが3位に浮上しています。以下のグラフにあるように、今年の3月初めまで支持率がゼロ%表示であったことを考えると、この数字の伸びは驚異的です。

 

morningconsultpollingtransition20190423006
 

ブティジェッジの対する支持率の急上昇は、メディアで取り上げられるたびに、高まっているように感じます。私も彼のインタヴューの受け答えのクレヴァーさに惹きつけられます。他の候補者たちも素晴らしいのですが、彼の論理性の高さ、話し方、中身は特に素晴らしいものです。




 知名度という点で、ブティジェッジはまだまだ有権者に知られていないので、これから知名度が上昇していくと、支持率も高まっていくでしょう。早期で予備選挙が実施される各州を既に訪問し、昨日もご紹介したように、これらの州では支持率でトップ2のバイデンとサンダースに肉薄するところまで来ています。

 

 下の記事で紹介しているモーニング・コンサルト社の世論調査で興味深かったのは、民主党支持の有権者がどの問題に関心を持っているかということです。全体では、順番に、1.医療保険制度(国民皆保険制度)、2、経済格差問題、3、高齢者に関わる問題という順番になっています。これを、各候補者の支持者別で見ていくと興味深い結果が出ました。

 

 バイデン支持者は、1.高齢者にかかわる問題、2.健康保険制度、3.経済格差、となります。サンダース支持者は、1.健康保険制度、2.経済格差、3.高齢者にかかわる問題、となり、ブティジェッジ支持者は、1.健康保険制度、2.高齢者にかかわる問題、3.経済格差となります。


morningconsultpollingimportantmatters20190423005
 

 これは、バイデン支持者には高齢者が多く、サンダース支持者には若い人たちが多いことを示す傍証となります。このブログでもご紹介しましたが、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(AOC)連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)がバイデンについて、「新鮮味を感じず、ワクワクしない」と発言しましたが、これは当たっていると思います。

 

 ブティジェッジは、バイデンとサンダースの間で、2人と区別をつけているように感じます。ブティジェッジはバラク・オバマ前大統領の継承者というイメージを手にしようとしつつ、オバマ政権の副大統領バイデンと自信を区別するために、「世代交代」を掲げています。

 

 ブティジェッジは自信を進歩主義派と規定していますが、サンダースとも区別しようとしています。これまでこのブログで何度も書いてきたように、トランプとサンダースは共に、ポピュリズムという点でくくることが出来ます。右派と左派の違いはあるが、経済政策も外交政策もほぼ同じということになります。ブティジェッジはトランプ支持者とサンダース支持者は似ていると発言しましたが、こういうところを反映しているのだと思います。

 ブティジェッジは、出馬宣言の中で、アメリカの変化は地殻変動(techtonics)だと述べ、この地殻変動によって、今の大統領(トランプ大統領)が当選できた、と述べました。彼の言葉を敷衍すれば、サンダースが有力候補なっているのもその地殻変動のためだということになります。ブティジェッジは、2000年、高校生の時にサンダースをテーマにして論文を書き、論文コンクールで優勝しています。ですから、サンダースに関しては詳しいということになります。

 

 ブティジェッジは自分をポピュリストであるトランプ大統領とサンダースを区別することで、穏健な中道派のイメージも手にしようとしています。

 

 ブティジェッジのこのような戦略が奏功して、支持率を上昇させているのだろうと思います。

 

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世論調査:ブティジェッジはハリスとオロークを追い越し、上昇局面を継続中(Poll: Buttigieg tops Harris, O'Rourke as momentum builds

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年4月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign-polls/440170-poll-buttigieg-tops-harris-orourke-as-momentum-builds

 

全国規模の民主党支持者を対象にした最新の世論調査の結果が火曜日に発表され、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)を追い越したことが明らかになった。

 

ブティジェッジは、ジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に続いて、支持率9%で3位に入った。先週のモーニング・コンサルト社の世論調査から2ポイント上昇した。


morningconsultpollingfavorability20190423003

morningconsultpollingfavorability20190423004


バイデンは大統領選挙への出馬表明をしていないが、民主党支持者のうち30%がバイデンを選ぶと答え、24%がサンダースを選ぶと答えた。

 

ハリスは1ポイント下がり8%となり、オロークは2ポイント下がり6%となった。

 

ブティジェッジは2019年4月上旬に正式に選挙への出馬を表明し、予備選挙に関する各種世論調査での支持率は急上昇している。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、最近のアイオワ州とニューハンプシャー州での世論調査において現在の先頭走者であるバイデンとサンダースに迫っている。

 

ブティジェッジは2019年第一四半期で700万ドル以上の献金を集め、民主党主催の予備選挙候補者討論会への参加資格を既に満たしている。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査は2019年4月15日から21日にかけて14335名の民主党支持の有権者を対象に実施された。誤差は1ポイントだ。

 

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 古村治彦です。

 

 2020年米大統領選挙の民主党予備選挙の様相が少しずつはっきりしてきました。先頭はジョー・バイデン前副大統領とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が走っています。バイデンはまだ正式な出馬宣言をしていませんが、木曜日午前(日本時間で金曜日)で正式な出馬宣言を行うと見られています。

 

 第二集団は、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(ニューヨーク州選出、民主党)ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が形成していますが、ブティジェッジが3位に上昇しつつあります。それ以下の候補者たちは支持率5%以下という状況です。

 

 このように、バイデン、サンダース、ブティジェッジ、ハリス、ウォーレン、オロークが有力候補の範疇に入るようになっています。アイオワ州とニューハンプシャー州という早期に予備選挙が実施される州でのブティジェッジの伸び率は驚異的です。詳しくは以下の記事をお読みください。

 

 ブティジェッジが先頭2人に追いつけるかどうか、これから注目です。

 

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世論調査:全国規模の調査でバイデンがサンダースをリード(Poll: Biden tops Sanders nationally

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月23日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440101-poll-biden-tops-sanders-nationally

 

最新の全国規模の世論調査の結果によると、大統領選挙民主党予備選挙に関して、ジョー・バイデン前副大統領がヴァーモント州選出上院議員であるバーニー・サンダース(無所属)をリードしている。

 
mammothuniversitypollingpresidentialelection20190423001

 

マンモス大学が火曜日に発表した世論調査の結果は、バイデンが支持率27%を獲得し、続くバイデンが20%となった。それ以外の候補者は誰も支持率で2桁の数字を記録できなかった。

 

バイデンは今週正式に出馬表明を行うものと見られている。

 

マンモス大学の世論調査専門家パトリック・マレーは次のように述べている。「バイデンが今週出馬表明を行えば、民主党支持者たちの支持を安定的に受けて選挙センスをスタートさせることが出来る。正式な出馬発表の後に支持率が少し上昇することも期待できるだろう。しかし、彼を支持する有権者たちが選挙戦を通じて彼をよく見始めるようになって何が起きるのかというのがより大きな疑問となる。アイオワ州で党員集会(予備選挙)が実施されるまでの道のりは長く、多くのことが起きる」。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジとカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は共に8%で3位タイとなった。ブティジェッジは3月の調査では支持率は1%であった。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は6%、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は4%であった。

 

民主党支持の有権者の中で、支持する候補者を決めていない人は増えており、3月には8%だったものが4月には14%となった。

 

マレーは次のように語った。「ブティジエッジが現在本物の上昇局面を経験しているのは誰も否定できない。しかし、今回の予備選挙では多くの変わりやすさがあることを肝に銘じておかねばならない。有権者たちはある候補者から別の候補者に乗り換えることがあるだけでなく、ある候補者から決めていないに変えることもある。現在、世論調査で支持率が高い候補者たちは全国的な知名度の高さによって決まっている。これは早い段階で予備選挙が実施される各州で選挙がどのように展開するかと知名度は関係しないだろう」。

 

バイデンの好感度は候補者たちの中で最も高いが、数字自体はひと月で落ちている。バイデンは公のイヴェントで女性たちに接触して不快感を与えたという告発に対処している。

 

今回の世論調査でバイデン前副大統領の好感度は72%で非好感度は16%だったが、先月の調査では数字はそれぞれ76%と13%だった。サンダースの好感度は65%で非好感度は21%であった。

 

バイデンとサンダースはこれまでの各種世論調査でリードしている状況で、民主党支持者の中には、白人男性を党の候補者に指名することが正しいのかどうかを議論している人たちがいる。現在、民主党の予備選挙候補者たちは史上最も多様性に富んでおり、女性や有色人種の候補者たちに関心が向いていないことに対して不平不満を持っている人たちがいる。

 

しかしながら、マンモス大学の世論調査の結果によると、民主党支持の有権者たちは、トランプ大統領と対峙するための最良の候補者は誰かということを決める際に、人種と性別は考慮していないということが分かった。

 

87%が誰を支持するか決定する際に人種は重要な要素ではないと答え、77%が性別は重要ではないと答えた。

 

マレーは「今回の民主党予備選挙は史上最も多様性に富んだものとなっている。しかし、選挙戦序盤において、民主党支持の有権者たちにとって、この多様性について有権者は重要視していないように見える。これが現在のところ白人の高齢男性が選挙戦をリードしている理由と言えるだろう」。

 

マンモス大学の世論調査は2019年4月11日から15日にかけて登録済有権者330名を対象に実施された。誤差は5.4ポイントだ。

 

=====

 

アイオワ州での世論調査:バイデンとサンダースがタイ、ブティジエッジは僅差で3位(Iowa poll: Biden and Sanders tied, with Buttigieg in close third

 

ザック・バドリック筆

2019年4月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign-polls/440070-iowa-poll-biden-and-sanders-tied-with-buttigieg-in-close-third-inbox

 

アイオワ州の民主党予備選挙(党員集会)に参加予定の有権者を対象に実施した世論調査の結果によると、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)はジョー・バイデン前副大統領と1位タイとなった。バイデンはまだ正式な出馬宣言を行っていない。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)は、知名度の高い2人に僅差で続いた。

 

gravismarketingpollingiowa20190422001

非営利の調査研究機関グラヴィス・マーケティングは2019年4月17日と18日に世論調査を実施し、その結果を月曜日に発表した。サンダースとバイデンは共に支持率19%を獲得した。

 

ブティジェッジは支持率14%で3位に入った。しかし、「決めていない」と答えた有権者の割合16%には及ばなかった。カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は共に支持率6%を獲得した。

 

調査対象となった人々の過半数、57%が50歳以上で、58%が女性だった。また過半数が「多少リベラル(38%)」もしくは「大いにリベラル(25%)」と答えた。

 

グラヴィス・マーケティングの世論調査では、ブティジェッジの人気が急上昇していることを示している。今年1月に準備検討委員会発足を発表し、多くが出馬している予備選挙に出てきたときには、知名度はほぼない状態であった。37歳の市長ピート・ブティジェッジは2019年の第一四半期で700万ドル以上の献金を集め、4月15日に発表された全国規模の世論調査では3位に入った。この調査では、バイデンの支持者に対して、バイデンが出馬しない場合に誰を支持するかという質問をし、17%がブティジェッジを選ぶと答えた。

 

先週、ブティジェッジはCNNの取材に答え、勢いに乗っている自身の選挙運動について、「1カ月ほどで終わってしまうものという範疇を抜け出しました。次のステップは、早期に予備選挙が実施される各州で地道に組織づくりを行い、資金集めを行い、来年に向けて私たち全員を力づける草の根のヴォランティアの方々のネットワークを作りたいと思います」と述べた。

 

グラヴィス・マーケティングによると、今回の世論調査は590名の成人を対象に実施し、誤差は4ポイントだ。

 

======

 

ニューハンプシャー州での世論調査でサンダースがリード、ブティジェッジがバイデンに肉薄(Sanders leads, Buttigieg catches Biden in New Hampshire poll

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/440025-sanders-leads-buttigieg-catches-biden-in-new-hampshire-poll

 

最新の世論調査の結果、ヴァーモント州選出の連邦上院議員バーニー・サンダース(無所属)がニューハンプシャー州でリードした。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは支持率を急伸させ、ジョー・バイデン前副大統領に肉薄している。


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ニューハンプシャー大学によるニューハンプシャー州民を対象に実施した最新の世論調査の結果、サンダースの支持率は30%、バイデンが18%、ブティジェッジが15%であった。その他の候補者は誰も5%以上の支持率を得ることが出来なかった。民主党支持の有権者の77%は、候補者の誰を支持するかを最終的に決定しようと検討中であると答えた。

 

民主党支持の有権者の中で、ブティジェッジへの関心が急激に高まっている。

 

universityofnewhampshirepolling20190422002
 

前回2月末の調査では、サンダースの支持率が26%、バイデンは22%、ブティジェッジはわずか1%であった。

 

それ以降、ブティジェッジは数百万ドルの献金を集め、CNNのタウンホールミーティング形式の番組とインターネット上で拡散された、いくつかの映像の視聴数が拡大してから、人々の関心が急激に高まった。

 

ニューハンプシャー州は予備選挙が早期に実施される州であるが、今回多くの候補者が出馬している予備選挙において重要な試験の場となる。特にバイデン、サンダース、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)にとっては重要である。これらの人々は周辺州の出身で、アメリカ北東部で高い支持率を獲得するであろうと見られている。

 

ウォーレンは支持率5%で4位に入った。

 

ニューハンプシャー州での調査は2019年4月10日から18日にかけて民主党支持の有権者549名を対象に実施された。誤差は4.2ポイントだ。

 

(貼り付け終わり)

 

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 古村治彦です。

 

 2019年4月26日に副島隆彦先生の最新刊『絶望の金融市場──株よりも債券崩れが怖ろしい』が発売になります。

 

 以下にまえがき、目次、あとがきを掲載します。参考にしていただき、是非手に取ってお読みください。

 

zetsubounokinnyuushijou001

 絶望の金融市場 株よりも債券崩れが怖ろしい


(貼り付けはじめ)

 

まえがき

 

私は、『「トランプ暴落」前夜』を前年10月に書いて予言を当てた。そして今年である。

 

トランプが「株高[かぶだか](だけ)は死守せよ」に動けば、その周まわりに危機(危険)がはみ出す。

 

株ばっかりを、政治の力で無理やり吊つり上げると、ジャンク債ボンド(ボロくず債[さい])市場が崩れる。ジャンク債ボンドとは、ハイイールド債(さい)であり、各種の高危険[こうきけん](ハイリスク・ハイリターン)債である。日本も含めて投資家たちは、株の儲(もう)けに飽(あ)き足らずに、これらの高ハイリスク危険の仕コンポジット組み債(さい)に手を出している。これらは、株式(ストック)のお化ばけ、である。ETF[イーティーエフ](上場投資信託)やら「インデックス型投信」やら、「BB(ダブルビー) 格(かく)以下の低(てい)信用債券」と言ったりもする。

 

今の世界の金融・経済は、アメリカのトランプ大統領の決断で動いている。彼がズルズルと引きずり回している。

 

年明けにトランプが、FRB[エフアールビー](アメリカの中央銀行)のパウエル議長を、脅し上げて政策金利(短期金利)の利上げをやめさせた(1月30日)。この日からすべてがガラリと変わった。

 

2月27日には、パウエル議長は、議会証言で「(2019年の)年内で、FRB資産の縮小計画を終了する」と言った。すなわち、「FRBが抱える米国債の売却方針を撤回して、このまま抱(かか)え続ける」と発表した。パウエルは今にも泣き出しそうな顔だった。いじめっ子のジャイアンのトランプに、教室でカツアゲを喰くらったノビ太くんのような感じだ。

 

これは米トランプ大統領による〝トランプ独裁(どくさい)〟だ。

 

世界の金融・経済の流れがガラリと大きく変わった。今年の1月からだ。トランプがもの凄すごい剣幕でジェローム・パウエルを脅迫して「コラー、利上げするな。量的引き締め(クオンティテイティブ・タイトニング、quantitative tightening)もするな。緩和[かんわ](イージング・マネー)を続けろ」「私に逆らうと首を切るゾ」と本当に圧力をかけた。前代未聞(ぜんだいみもん)の激しさであった。

 

このために、FRBのそれまでの、①利上げと②通貨量(マネーサプライ)引ひき締しめへの転換の大方針が、ひっくり返った。2015年初めからのFRBの大だい方針が大だい転換した。

 

FRB(連邦準備制度理事会)は、政府から独立した組織である、ということになっている。民間銀行です、というフリまでする。政府の銀行ではありません、と。ここに秘密がある。ここへ豪腕(ごうわん)大統領から、「お前たちが利上げを公表する度(たび)に、株(かぶ)が暴落するじゃないか。それで景気が悪くなる。利上げをやめろー、これ以上景気が悪くなるのを喰くい止めるんだ」と怒鳴られるものだから、FRBの理事や各[かく](全米に12行ある)連銀(れんぎん)の総裁たちが、この剣幕(けんまく)にすっかり脅おびえてしまって、ホワイトハウスに屈服してしまった。

 

昨年12月20日に、パウエルは「来年は予定通り2回、利上げをする」と威厳をもって発表した。

 

そうしたら、12月24日に、クリスマス・イブ暴落が起きた。NY株は3000ドル落ちた。顔色(がんしょく)を無くしたパウエルは、1月30日に、FOMC[エフオーエムシー](米連邦公開市場委員会)のあとの記者会見で、ボッキリと背骨を折られて、利上げと量的引き締め政策を放棄した。

 

アメリカは景気がいい。そしてその頂点(ピーク)にある今のうちに、どんどん金利を上げて、景気を引き締めて過剰資金(加熱した投機、バクチの資金。すなわち過剰流動性[かじょうりゅうどうせい])を、金融市場から奪い取らなければいけないのである。FRBにしてみれば、何も間違った金融政策の舵取りはしていない。おかしいのはトランプの方だ。確かにそうなのだ。トランプの方がメチャクチャだ。だが、このトランプの商売人(都市開発デベロッパー) 上(あが)りの、ドウ猛な決断にも一理ある。アメリカの景気をここで崩したら、あとが大変なことになる。空(カラ)の、見せかけの景気回復であるが、トランプが、この2年間で、自力(じりき)で手塩(てしお)にかけて無理やり作ってきた景気だ。

 

2月27日のパウエル議長の議会証言は、2014年まで続けていた(前の前のバーナンキ議長の)金融緩和[かんわ](イージング・マネー)の方針を復活させる。これからアメリカは、ジャブジャブ・マネー(QE[キューイー]政策)に戻ることを意味する。利上げどころか、利下げをするだろう。ジャブジャブ・マネーの市場への放出もする。「行くところまで行けー」だ。そしてそのあと、この危険な政策が、どのような激しい副作用を起こして、大きな歪(ゆが)みがどこに出てくるか。私たちは凝視するべきだ。行け、行け、どんどんは有あり得えない。調子に乗ると、また、ハシゴを外はずされる。

 

トランプたち(彼への助言者たちも)は、「株価さえ吊(つ)り上げておけば、アメリカ国民は安心する。景気がいいという気持ちになる。FRBよ、邪魔するな」とFRBを脅した。

 

金融引き締めをやらないで、現状のまま金融市場に溢(あふ)れ返る余(あま)った資金で、巨大な金融バクチを、ヘッジファンドどもや、HFT(エイチエフティー)、超(ちょう)高速度株(かぶ)取引業者たち(後述する)に続けさせる。株価をハネ上げ(急上昇)させたり、急に下落させたりして、これで市場参加者(ステイク・ホールダー)たちに儲(もう)けさせる、ことを続ける。

 

“トランプ独裁”の決断は、政治の力で株価を操作、操縦[そうじゅう](マニュピュレイション)しながら、見せかけのアメリカの繁栄をなんとか続けることである。

 

しかし、それでも世界経済は暗雲が立ち込める。今にもどこかで金融危機(ファイナンシャル・クライシス)が起きそうだ、と投資家たちがソワソワして不安がっている。この動物的な心理と反応が正しい。

 

私は、逆張り人間のヘソ曲がり(contrarian、コントラリアン)であるから「反対に反対する」という考え方をいつもする。すると、どういう結論になるのか。元に戻るのか。いや、そうではない。ただちには分からない。私は権力者(支配者)と世の中の大勢(たいせい)が言うことを信じない。自分が持つ予知(よち)能力(近[きん]未来を予言する力)を信じて、次々と押し寄せる新しい事態に、慎重に備える。

 

この国で、ずっと、もう20年間、「もうすぐ金融危機が来る。大恐慌が近づいている」と、書いてきたのは私だ。この私が、大きく態度を変えて、「日本もアメリカも、経済(景気)はしばらく大丈夫です。安心して、さらに値上がり利益を待ちましょう」と言う訳(わけ)がないだろう。私は、「金融市場に対する根本的(根源[こんげん]的) 悲観(ひかん)主義者」だ。

 

私は、「そろそろ危ない。危機が迫っている。用心しなさい」と、本に書いて、金融崩れ、株崩れを事前に警告を発してきた。だから、私の新刊本を買ってササッと読む賢明(けんめい)な人々は、早めにポジション(建たて玉[ぎょく])を手仕舞(てじま)って、大損(おおぞん)を出さないで、ここまで生き延びてきた。

 

だから、今の私は、トランプが号令をかけるアメリカの「行け、行け、どんどん、どこまでも」に反対はしない。あいつらにやらせるしか、ないではないか。どこまでもドンドンやりなさい、その先に地獄が見えるだろうから、と私は唱える。かつ、日本国内でもどうせトランプに追随するから、私が強く主張するのは、「政府や日銀は、金融市場への規制を強めるべきだ」ではない。その反対に「規制をするな。一切するな。全くするな」である。「このままドンドン、ガンガン、行けるところまで行け。地獄まで行け」だ。

 

市場取引に規制をかけると、投資家心理が冷え込んで、株が下落して、それでさらに景気が悪くなる。と、政府(財務省)も日銀もトランプに右に倣ならえ、で思っている。大勢[たいせい](=体制) 順応が彼らの習性だからだ。アメリカのトランプ独裁の影響で、日本もゼロ金利(長期金利市場なら「マイナス金利」)を継続し、金融引き締めをしない(ジャブジャブ・マネーのまま)だ。

 

私が守ればいいのは、私の本を買って読んでくれる人(読者、お客さま)だけだ。

 

私は自分の読者だけをひたすら守る。彼らに間違った判断をして大損をすることをさせない。そうやって、20年間、ここまで、地道に築いて来た自分の信用だ。私は自分の読者(お客)だけは何があっても守る。

 

=====

 

絶望の金融市場──株よりも債券崩れが怖ろしい[目次]

 

まえがき─2

 

第1章 〝トランプ独裁〟が経済を変えた

 

アメリカの金融崩れが阻止された─22

フラッシュ・クラッシュの激震が為替市場を襲った─25

これからは債クレジット券市場が危ない! 32

バフェットまでもが株で大損した─44

ヘッジファンドが〝踏み上げ〟を喰らった─54

ニューヨークの株式市場は大爆発寸前で生き延びた─58

ロシアは米国債を売却して金(ゴールド)を買い増した─62

〝トランプ独裁〟で金融緩和の再開が決まった─65

私たちは危険な投資の時代に突入している─67

 

第2章 金融理論はみんなゴミだった

 

金融理論は全部ゴミくずだったことがバレた─70

トランプは若い頃から民主党リベラル─74

ジャブジャブ・マネーの洪水に呑み込まれる世界─80

もうすぐ何か巨大なことが起こる─103

 

第3章 株よりも債クレジット券市場の崩落が恐ろしい

 

レバレッジをかけてパワーアップした株もどきの金融仕組み債─106

ノックイン債でノックアウトされる恐怖─112

あまりにも危険な不動産担保抵当証券が平気で売られている─114

企業の債務不履行リスクをも対象にする金融派生商品CDS 122

“ヘッジファンドの皇帝”が鳴らす警鐘─124

 

第4章 ボロくず債の暴落から恐慌突入

 

ボロくず債崩れが国債市場をぶち壊す─130

パウエルFRB議長はジャンク債の暴落が怖い─136

日銀黒田総裁は誰と闘っているのか─141

「それでも金融市場は、しばらくは大丈夫。狼狽えるな」─146

ソフトバンク株の上場は二重評価のインチキだ─148

粉飾決算をしてでも株価を維持しようとする社長たち─151

買えなくなるから、今こそ金を買い増すべきだ─154

人騙し業界人のポジション・トークに乗せられるな─160

本当に危険なのはトランプの任期が終わる2024年─166

大戦争か大恐慌か──80年周期で大きな危機が来る─172

 

第5章 経済学はYイールド= Mマネーですべて分かる

 

経済学の理論はたった一つの公式で説明できる─180

「フィッシャーの交換方程式」がマネタリズムを生んだ─185

ケインズの偉大さは過剰生産の発見にある─191

Y = C + I という人類の大原理─197

 

第6章 「政府マネー」は間違っている

 

貨幣数量説は嘘っぱちのインチキ理論─204

マネタリズムに屈服したニューケインジアン─207

インタゲ論は完全に敗北した─210

スイスの国民投票で否決された政府マネー─214

米ドルの信用力が落ちてきた─224

通貨発行は中央銀行の役割でなければならない─227

皇帝や将軍たちも金貸し業をやっていた─233

国民負担率が5割を超したら江戸時代の「五公五民」だ─236

やっぱりケインズが偉大だ─241

第7章 アメリカは北朝鮮を押さえ込む

 

2月28日の米朝会談(トランプと金正恩)の決裂、もの別れ─248

ディールとネゴシエイションの違い─259

トランプはじわじわと金正恩を追い詰める─263

 

あとがき─269

 

【特別付録】隠れたお宝のモノづくり企業 厳選14銘柄─272

 

=====

 

あとがき

 

私の最新作の、この『絶望の金融市場 株よりも債券崩れが怖ろしい』を書き上げる時に、私は大きな謎をひとつ解いた。

 

アメリカは、自国の景気(経済)を必死で維持するために、〝トランプ独裁〟で無理やり利下げと量的緩和[りょうてきかんわ](イージング・マネー。ジャブジャブ・マネー)の再開に舵(かじ)を切った。

 

現代の欧米経済学の根底にあるのは、①実じつ物ぶつ経済(もの、財[ざい]の市場)と②金融(おカネ)経済との関係をどのようにとらえるか、である。

 

私はここで、Y=Mというたったひとつの数式(公式)で、理論経済学はすべてを書き表わしてきたのだ、という秘密を大発見した。

 

Y(もの)=M(お金)という一行の式(方程式)で、経済学(エコノミックス)なるものの謎は解けた。このことを本書の第5章で、大急ぎで書いた。

 

マネタリズム(シカゴ学派)も、ケインジアンも、マルクス経済学も、すべてY=Mで出来ていた。

 

このことが分かれば、日本人の鋭い、生来頭のいい人たちは、「理論経済学という暗黒大陸(あんこくたいりく)」に踏み込んでゆける。日本人にこの100年間、解けなかった西洋人の近代学問(サイエンス)というものの真髄に触れることができる。私が勢い込んで何を一体、書いているのか、分からなくていいですから、どうか、第5章の私の大発見を読んでください。

 

本書をたった一カ月の急ごしらえで(構想には半年かかっている)作るに当たって、徳間書店学芸編集部の力石幸一氏から、いつもながらの強い支援をいただいた。記して感謝します。

 

2019年4月

 

副島隆彦 

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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 古村治彦です。

 

 安倍晋三首相は2019年4月26日にメラニア・トランプ大統領夫人のバースディーパーティーに出席し(おそらく昭恵夫人も)、翌日(2019年4月27日)にはドナルド・トランプ大統領とゴルフを行うという計画だそうです。もちろん首脳会談は行われるでしょうが、その時間はどれくらいあるのか、と疑問を持ってしまいます。1万キロを往復して、いったい何時間首脳会談が行われ、有益な話が出来るのだろうか、疑問です。


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 安倍晋三首相は、外国首脳との個人的な友情関係を外交の一つの重要な要素と位置付けているようですが、トランプ大統領には偏愛的なまでの努力を傾注しているようです。しかし、それがうまく機能しているのだろうかというと、そうではないというのが答えです。

 

 そもそも最高首脳の鶴の一声で外交方針が大転換するというのは、民主政治体制に即した動きではありませんし、個人的な関係で成果を得るというのはもちろん存在する方法ではありますが、それが常道、王道になってはいけません。個人の友情で国歌の方針がぶれるなどということはあってはならないことですし、民主国家同士なら尚更です。

 

 わざわざ喧嘩をする必要はありませんが、へいこらして、「仲良くしてください、何かあったらご憐憫の沙汰をお願いします」とやることは外交ではありません。トランプ大統領も世界各国の指導者たちと会って値踏みをしているでしょうが、安倍晋三という人物には「使い勝手の良い捨て駒」以上の評価はしていないでしょう。「ちょっと脅せば、何でも買うし、金も出す」というのは友人同士でもありません。

 

 そもそもが2016年の米大統領選挙で民主党のヒラリー・クリントンが勝利すると見越して、そちらの方ばかりに注意を向けていたために、番狂わせでトランプ大統領が当選してしまったことで、安倍首相と日本政府は大分慌てたようです。アメリカ国内、世界中でトランプ当選を予想していた人たちは少ないのですから、それ自体は責められませんが、その後の慌てぶりは酷いものでした。

 

 結果として、その慌てぶりをトランプ大統領側に利用されるような形になっています。やらなくても良いことをわざわざやって、自ら墓穴を掘っているようです。


donaldtrumpabeshinzo152

 

 それにしてもトランプ大統領に何とか取り入ろうとしている姿は見苦しい限りです。孫娘が日本大使館に来ると分かったら、慌てて、その女の子がお気に入りのピコ太郎を呼ぼうとして失敗したり、ほぼ成果がないのに北朝鮮との外交を理由にしてノーベル平和賞にトランプ大統領だけを推薦したり、そんなに阿諛追従をしなければならないのかと情けなくなるばかりです。


pikotarodonaldtrumpabeshinzo001
 

 個人的な友情関係を外交に展開するということは、一歩間違えば、相手の侮蔑を買い、かえって舐められて終わりということになります。安倍首相が身をもって教えてくれるこの事実を日本はこれから教訓として活かしていかねばなりません。

 

(貼り付けはじめ)

 

最高級ゴルフクラブと誕生日の豪華なパーティー:安倍首相のトランプ大統領の機嫌の取り方(Gold-plated golf clubs and birthday bashes: How Abe courts Trump

―他の世界の指導者よりも、その結果は複雑なものではあるが、日本の首相はドナルド・トランプ大統領との関係を近づけようと努めている。

 

エリアナ・ジョンソン筆

2019年4月17日

『ポリティコ』誌

https://www.politico.com/story/2019/04/17/trump-shinzo-abe-melania-birthday-japan-1278635

 

日本では2019年5月1日に新しい新天皇が即位する。この時、日本の安倍晋三首相は少し時差ボケを感じているかもしれない。

 

現代の日本にとって最も重要な儀式の一つのわずか4日前、安倍首相は世界中ジェット飛行機で飛び回り、重要な使命のために日本に戻る計画になっている。天皇の即位はローマでの新法王の選挙と同じである。彼の旅の目的は、ドナルド・トランプ大統領との関係を維持するということだ。

 

安倍首相の36時間、6700マイルを越える旅の内容について、計画に詳しい2人の取材源は次のように語っている。2019年4月26日の金曜日にメラニア・トランプ大統領夫人の49回目の誕生日のお祝いに出席し、翌日には大統領とゴルフをプレーする。これは安倍首相がアメリカ合衆国大統領との関係を構築しようとしてきた長年の努力を象徴するものである。

 

安倍首相は2012年に首相に就任し、米日同盟関係を強化することを決意し、アメリカ大統領との個人的な友情関係を構築することが外交上の妥協を得るための方法だという確信を得た。2年以上にわたるご機嫌伺いの中で、安倍首相はトランプタワーで大統領選挙当選直後のトランプに面会した際に最高級のゴルフクラブを贈った。また最近では、トランプ大統領のツイッター上の投稿での情報でしかないが、安倍首相は北朝鮮との核兵器をめぐる外交交渉を理由にして大統領をノーベル平和賞に推薦したということだ。

 

これらの動きは、安倍首相とトランプとの関係において、安倍首相の方に大きな利害があることが反映している。彼が率いる島国である日本は台頭する中国からの防衛をアメリカに依存している。トランプが導入すると主張している自動車輸入への関税に恐怖し、鉄鋼とアルミニウムに既に課されている関税を撤回させようと努力している。

 

日本はアメリカとの貿易交渉を開始している。日本の代表団はワシントンに到着し、月曜日と火曜日にトランプ政権の通商代表ロバート・ライトハウザーと会談を持った。安倍首相はトランプからの関心を維持しようと努力を増大させている。トランプ大統領は5月と6月に続けて日本を訪問することで日本側の恩義に報いようという計画を立てている。日本政府の関係者たちは、気まぐれな大統領がどういった人々に依存しているのかということを理解し、接触しようと試みている。

 

東アジア専門家で政治学者でもあるワシントン・カレッジのアンドリュー・L・オロスは次のように語っている。「安倍首相の政策ティームは長い時間を割いてトランプ大統領の発言、ツイートも含めて言葉遣いを詳細に調べ上げている。政策ティームは、安倍首相と日本の代表団に対して話す際のポイントをトランプ大統領の言葉遣いを真似て指南している。これは、交渉の準備をする際に政策にかかわる問題のニュアンスや詳細について指南する従来のやり方は対照的なものである」。

 

安倍首相の目的の一部は経済的厄災を避けることだ。貿易に関する交渉、そして大統領が日本に自働車に関税をかけてダメージを与えるかどうかを決断することは、お友達関係を維持するか、壊すかの重要な問題となる。

 

戦略国際問題研究所(CSIS)のアジア担当上級副所長で日本部長であるマイケル・グリーンは次のように語っている。「安倍首相の周辺が私に語っているのは、トランプ大統領が自動車関税を導入するなら、安倍首相は必ず反撃をするということだ。これについては日本側を非難できない。これまでトランプ大統領が日本にやってきたこととは異なり、これは日本に対する侮辱であり、日本にダメージを与えることである」。

 

日本にダメージを与える決断が行われることを防ぐ、加えてその他の政策目的を達成するために、安倍首相と安倍首相周辺は非公式のトランプ専門学者(Trumpologists)となっている。日本政府高官たちに実際に接触のあった学者たちによると、彼らはアメリカの学者たちに対して、トランプ大統領を喜ばせる最善の方法は何かを教えてくれるように依頼している、ということだ。学者たちから得た助言には以下のようなものがあった。トランプ大統領に最も近いアドヴァイザー陣の中にいる大統領の家族に接触する。

 

グリーンは、日本政府は当初、トランプ大統領の娘婿で上級顧問のジャレッド・クシュナーが中国の大富豪たちとクシュナー家の不動産ビジネスを通じて緊密な関係を持っていることで、地域のライヴァル国である中国がトランプ政権と緊密な関係を築くことを懸念していたと述べている。グリーンは次のように述べている。「日本政府関係者たちはニューヨークに在住する中国人の大富豪たちと不動産ビジネスを通じて大変に緊密になっていることを懸念していた。アメリカへの偏愛と戦略的な関心は、中国がトランプ政権にとって最大の関心を勝ち取ることを阻止するということにつながった」。あるホワイトハウス関係者は「ジャレッドは中国の大富豪たちと同様に多くの日本の大富豪たちとも親しい。彼との関係で彼の政府で行う仕事に何かしら影響を与えることが出来ると考えるのは馬鹿げている」と述べている。

 

トランプ大統領の周囲を喜ばせようとして、日本政府は、2017年にワシントンの日本大使館で催された桜まつりのお祝いに、エンターテイナーの「ピコ太郎」をわざわざ招待した。ピコ太郎はトランプの孫娘アラベラ・クシュナーのお気に入りであった。この催しにはイヴァンカと2人の子供も出席した。その中にはアラベラも含まれていた。ピコ太郎は渡米が出来ず、ヒットした歌をその場で披露することが出来なかったが、イヴァンカ・トランプとあるアラベラのために撮影したヴィデオ映像が流された。

 

日本の外交官たちは、トランプ大統領が2019年5月末に訪日し即位したばかりの新天皇と会見することになっているが、この時にホワイトハウスの高官たちとアメリカの学者たちにどうすれば大統領の印象に残るかということを問い合わせている。ちなみに天皇の即位は1989年以来のことだ。アイディアには以下のようなものがある。トランプ大統領夫妻を東京の中心部にある皇居でのお茶会に招待する、そして、天皇の神聖な邸宅である皇居に立ち入ることを許されている人はほぼいないが、トランプ大統領夫妻に対して、特別に内部を見学するツアーを行う。

 

6月末にG20先進国サミット年次総会が、安倍首相がホストとして大阪で開催される予定で、トランプはこの時に日本に戻る予定だ。

 

安倍首相の個人的な外交関係のモデルは、アジア、中東、ヨーロッパ各国の指導者たちの外交姿勢を反映している。指導者たちはトランプ大統領を追いかけ、深い個人的なつながりを構築し、それを外交につなげようとしている。このようにしてトランプ時代に形が変わった政治のやり方をやっていこうとしている。,個人的な関係と大袈裟な甘言が国益をめぐる戦略に組み込まれている。

 

これらの国々の間には競争心が存在する。トランプ大統領が日本を訪問する際、安倍首相と側近たちは地域のライヴァルである中国に勝ちたいと願っている。中国はトランプ大統領が大統領就任後初の外遊先として2017年に訪問した国だ。この時、習近平主席はトランプ大統領夫妻に紫禁城内部を案内した。その後、夫妻は一流の中国のオペラとアクロバットを鑑賞した。

 

ホワイトハウスに勤務していたある人物によると、中国訪問後にトランプ大統領は「私たちは中国を警戒する必要があるようだ」と述べたということだ。余り感動することがないトランプ大統領は中国で見た、中国の子供たちと中国の伝統衣装を着たパフォーマーたちによるオペラとパフォーマンスを見て驚いたようだ。アメリカにも同じくらいのものがあるはずだと大統領は考え、「そうだ、アメリカのロケッツ(Rockettes、訳者註;ニューヨークを拠点とするダンスティーム)みたいだ・・」とつぶやいた。

 

ここで出てくる疑問は、日本側はその努力に見合った見返りを得ているかどうか、ということだ。安倍首相を批判する人々は、安倍首相の阿諛追従は成果を生み出していないとこき下ろしている。トランプ大統領は2018年3月に数か国に対して鉄鋼とアルミニウムの輸出に関税をかける際に、日本を除外することを拒絶した。安倍首相と周辺の人々は、トランプ大統領が北朝鮮の指導者金正恩委員長との外交で手のひら返しに恐怖感を持っている。トランプ大統領は金委員著を「リトル・ロケットマン」と酷評していたのに「大変に頭の切れる」指導者と称賛するようになった。安倍首相率いる日本政府は、日本上空を通過するミサイルテストを複数回にわたって実行した金委員長に対して信頼感を持っていない。そして、金委員長が核兵器開発プログラムを放棄することを望んでいる。そして、日本の要求とは見合わない内容の合意をトランプ大統領が北朝鮮側と結ぶのではないかという恐怖心を持っている。

 

そのため、トランプ大統領が2019年2月に、安倍首相が金委員長との核兵器をめぐる外交を行ったことを理由にしてトランプ大統領をノーベル平和賞に推薦したことを発表した後、安倍首相はそのこと自体を否定しなかった。安倍首相は疑念を持った国会議員たちに対して、「トランプ大統領とは緊密に協力している」が、「そのことは事実ではない、とは言わない」と発言した。

 

安倍首相を擁護する人々は、トランプ大統領が行っていない行為について指摘している。2016年の大統領選挙期間中、トランプは日本が自国の防衛力の構築に失敗していると非難し、日本と韓国は核兵器の開発を考慮すべきだと提案した。

 

トランプは2016年3月に『ニューヨーク・タイムズ』紙とのインタヴューで次のように語った。「北朝鮮が頭を上げるたびに、日本からの救助要請を受ける。その他のあらゆる場所からも要請を受ける。そして、何かして下さいと言われる。しかし、いつか私たちには何もできない日が来るだろう」。

 

トランプ大統領は左派である韓国の文在寅大統領とはより冷たい関係になっている。トランプ大統領はオーヴァルオフィス(大統領執務室)から韓国を批判している。一方、日本に対しては国防費の増額の要求を止めている。

 

現代アジアを専門とするスタンフォード大学フーヴァー研究所研究員マイケル・オースリンは次のように語っている。「トランプ大統領は日本との同盟関係で日本側に対して更に予算を出すように求めたことはない。韓国との同盟に関してはそのように述べたことはあるが、日本に関してはない。従って、日本政府はトランプ大統領を伝統的な日米関係の枠組みの中に入れ込むことに成功しているのだ」。

 

オースリンは、2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンが勝利して大統領になると予想してそのための準備をしており、クリントンのアドヴァイザーたちとの関係を構築しながら、トランプのティームは無視したために、トランプ勝利後は、最大限の両手を挙げての最大限の暖かい抱擁を行うしかなかった、と述べている。オースリンは、トランプが勝利したので、安倍首相は「行き着くところまで登るしか選択肢がなくなった」と述べている。

 

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 古村治彦です。

 

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の有力候補者となっているインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの話題をご紹介したいと思います。

 

 パリのノートルダム大聖堂で大火災が発生しました。このことについて世界各国の指導者たちがお見舞いの言葉を述べています。ブティジェッジはフランスのテレビ局の取材に、フランス国民に向けてフランス語でお見舞いの言葉を述べました。この映像はインターネット上で約300万回再生されました。偶然ですが、ブティジェッジが生まれ育ち、現在市長を務めているインディアナ州サウスベンド市には、ノートルダム大学(University of Norer Dame)があり、彼の両親は教授を務めました。




 これに対して、駐米フランス大使ジェラール・アローもツイッター上でお見舞いの言葉に謝意を表し、フランス語を使ったことを称賛しました。



 

 ブティジェッジは今年の初めにノルウェーの記者に対してノルウェー語で話しをしてその様子がヴィデオ映像に収められて、こちらもインターネット上で拡散しました。複数の言語を話すポリグロットだという報道が裏打ちされました。

 
  上にご紹介している映像は『ワシントン・ポスト』紙が制作したもので、この中に、病院の救急室(ER)に勤務していた医師の話が出てきます。ある日、少年が救急で担ぎ込まれたのですが、母親は英語が出来ず、アラビア語の話者だったので、通訳を呼びました。通訳はきちんと仕事をして、治療は無事に済みました。医師は通訳と握手をして、「この仕事はどれくらいですか」と聞いたら、「私は通訳じゃないんです。私はピート市長です」と答えて、医師はとても驚いたという逸話が医師の証言付きで紹介されています。

 トランプ大統領も彼らしいメッセージを発しました。水の入ったタンクを空輸して上からかけろという提案をし、フランスの消防関係者から一蹴されました。しかし、トランプ大統領のとりつくろわない姿勢は一般庶民の好感を得るでしょう。「俺たちの代表だな」と思わせることが出来るでしょう。この飾らなさと同時にしたたかさがトランプ大統領の持ち味で、民主党は振り回されているということになります。

 

 ブティジェッジはうまくトランプ大統領と距離を取りながら、あまり激しい批判をしないという姿勢を取っています。他の候補者たちが激しい言葉遣いをしている中で自分をうまく区別しているようです。



 

(貼り付けはじめ)

 

ノートルダム大聖堂の家事でお見舞いをフラン語で話すブティジエッジのヴィデオ映像が拡散(Video of Buttigieg offering condolences in French after Notre Dame fire goes viral

 

モーガン・グスタルター筆

2019年4月16日

https://thehill.com/homenews/campaign/439084-video-of-buttigieg-offering-condolences-in-french-after-notre-dame-fire?fbclid=IwAR1-hyUtSpajOijIubiG3GyNuLDbymcbIjcT8oWo5QDcUK1iDwmwgjfy_Mc&fbclid=IwAR2ufBNtFnqqMb3f7KQUMhrULsZRdQ6ENi3-1DGkUWkOsdjcNWPaDrBvPLA

 

大統領選挙民主党予備選挙の候補者ピート・ブティジェッジが、パリのノートルダム大聖堂の火災についてお見舞いを言う映像がヴィデオが火曜日に発表され、インターネット上で拡散されている。

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、フランスのニュースサイトBFMTVの記者に対して、フランス語でお見舞いの言葉を述べ、その様子が映像に収められた。このヴィデオ映像は火曜日の朝までに300万回近く再生された。

 

『ビジネス・インサイダー』誌の翻訳によると、ブティジェッジはBFMTVに対して「フランスの皆さん、ノートルダム大聖堂は人類全体に贈られた贈り物幼なものと申し上げたいと思います。私たちはこの痛みを共有し、文明に対してこの贈り物を贈ってくれたことに感謝します」と述べたということだ。

 

駐米フランス大使ジェラール・アローはブティジェッジの発言に謝意を表し、ブティジェッジがフランス語を使ったメッセージを発したことを称賛した。

 

ブティジェッジは日曜日に大統領選挙への出馬を正式に宣言した。彼は英語に加えて7か国語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ノルウェー語、アラビア語。マルタ語、ダーリ語を話すと報じられている。

 

今年初め、ブティジェッジはノルウェーからの記者に対してノルウェー語で答え、この様子を収めた映像もインターネット上で拡散した。

 

月曜日にノートルダム寺院で火災が発生した。今回の火災は12世紀に建造された大聖堂の改修作業と何らかの関連があると見られている。 f

 

政府当局は火災によって大聖堂全体が破壊されると考えていたが、その後、警察はノートルダム大聖堂の構造と重要な宗教的遺物は「完全な破壊」から救われたと発表した。

 

世界各国の指導者たちが歴史的建造物であるノートルダム大聖堂の被害が拡大していることにお見舞いの言葉を発表した。バラク・オバマ前大統領はパリ市民のランドマークへの敬意を示すために、娘たちが小さい時に一緒に訪問した時の写真をインターネット上に掲載した。

 

トランプ大統領はツイッター上で、大聖堂を包む大きな火炎を見ることは「恐ろしい」と書き、火災と戦うために「飛行機で水槽を運ぶ」ことを提案した。

 

トランプ大統領は続けて「パリのノートルダム大聖堂を包む大きな火炎を見るのは恐ろしいことだ。水槽を飛行機で運んで水をかけてはどうだろうか。素早い行動を!」と書いた。

 

フランスの消防関係者たちは、トランプ大統領の提案について、「トランプ大統領の提案内容を実行すると、構造物全体の崩壊を引き起こす可能性が高い」と発言した。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)


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 古村治彦です。

 

 先日は、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)が世論調査でトップとなったということをご紹介しましたが、最新の世論調査ではジョー・バイデン前副大統領がトップを奪還したようです。トップ2は堅持しているということになります。

morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417001


民主党支持の有権者全体の調査結果
 

 第二集団は4名、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)に絞られてきました。

morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417002

予備選挙が早期に実子される州での結果

 トップ2、ブティジェッジを除く第二集団は数字を伸ばせないままでいます。支持率で5割を超える圧倒的な最有力候補はいないが、若手の第二集団は支持率10パーセント前後をうろうろしている状況です。

 

ピート・ブティジェッジはスタートがゼロ%表示でしたから、躍進ということになります。全国的な知名度が低いということもありますが、アメリカのメディアではどんどん取り上げられていますので、数字を上げ、支持層が重なりそうなオロークに影響が出るでしょう。


morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417003
トップ6の支持率の推移
 

 バイデンはここまで卓越した強さを見せていますが、その理由は決して強いもの、積極的なものではありません。このブログでもご紹介しましたが、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が述べているように、「過去を懐かしむ」「オバマ時代に戻りたい」という後ろ向きの感情からの支持ということになります。

 

 オバマ時代のイメージに頼った選挙戦で、トランプ大統領に勝てるのかどうか、私は疑問です。ブティジエッジが出馬表明演説の中で、述べているように「地殻変動」によってトランプ大統領が誕生しました。この地殻変動をバイデンで止めることが出来るのかどうか、疑問です。

 

(貼り付けはじめ)

 

全国規模の世論調査でバイデンがサンダースを8ポイントリード(Biden leads Sanders by 8 points in national poll

 

ジョナサン・イーズリー筆

2019年4月16日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/439071-biden-leads-sanders-by-8-points-in-national-poll

 

ジョー・バイデン前副大統領は、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)に対して8ポイントの差をつけ、大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中でトップを維持した。

 

モーニング・コンサルト社の世論調査の結果、バイデンは31%の支持率を獲得しトップとなり、サンダースは23%で2位となった。同社が先月行った世論調査の結果とほぼ同じだった。この時はバイデンが33%、サンダースは25%だった。

 

月曜日に発表されたエマーソン大学の世論調査の結果では、サンダースがバイデンを5ポイントリードしていた。しかし、これ以外の他の世論調査ではバイデンがずっと首位を維持している。

 

今回の世論調査では2人以外に2ケタ台の支持率を獲得した候補者はいなかった。

 

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は9%で3位、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が8%で4位、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジが7%で並んだ。

 

2020年米大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中で、ブティジェッジは最大の躍進を遂げている。3月末に同社が行った世論調査での支持率は3%であったが、更に数字を伸ばした。


morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417004
知名度・好感度調査(1)

ブティジェッジには更なる上昇する余地がある。民主党支持の有権者の44%が彼について聞いたことがないと答え、18%が名前は知っているが意見はないと答えた。


morningconsultpollingdemocraticcandidates20190417005
知名度・好感度調査(2) 

しかし、バイデンとサンダースがトップであることは明白だ。最新の世論調査によると、民主党支持の有権者の3分の2が2人を好意的に評価している、ということだ。知名度と好感度で両者に迫っている候補者はいない。

 

ブティジェッジはイースター(4月21日)以降に大統領選挙出馬を表明するものと見られている。複数の女性たちが公のイヴェントの場でバイデンに接触されたことで不快感を持ったと告発している。しかし、これらの告発があっても民主党支持の有権者たちの間でのバイデンのイメージを損なうには至っていない。

 

サンダース支持者、ハリス支持者、オローク支持者の中でバイデンは2番目の選択肢となっている。一方、バイデン支持者の中でサンダースは2番目の選択肢となっている。

 

モーニング・コンサルト社は2019年4月8日から14日にかけて民主党支持の登録済有権者12550名を対象に実施された。誤差は1%である。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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