古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。X accountは、@Harryfurumura です。ブログ維持のために、著作のお買い上げもよろしくお願いします。

2019年10月

 古村治彦です。

 日本時間の日曜日夜、アメリカのドナルド・トランプ大統領はアメリカ軍特殊部隊がシリア北部を急襲し、イスラミック・ステイト(ISIS)指導者アブー・バクール・アル=バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi、1971-2019年、48歳で死亡)を自爆に追い込み、死亡を確認したと発表した。
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バグダディ
ISISは2014年からシリアとイラクの一部を占領・実効支配し、イスラミック・ステイトの樹立を宣言した。その創設者にして指導者のバグダディが殺害されたということは大きなニュースとなった。

 バラク・オバマ政権下の2011年にはテロ組織アルカイーダの指導者オサマ・ビンラディンがパキスタンの潜伏先で同じく米軍特殊部隊の急襲を受け殺害された。今回も米軍特殊部隊の作戦によってテロ組織の指導者が殺害されるということになった。
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作戦の様子を見守るトランプ大統領

 アメリカをはじめ関係諸国が行方を追っていたバグダディであったが、シリア北部で米軍特殊部隊に追い詰められ、最後は洞窟の中で自分の子供3人と共に自爆をするに至った。バグダディに関しては身柄を拘束して裁判を受けさせる(国際法廷になるか、シリアやイラクの法廷になるかは分からない)ようにすべきであったが、バグダディは自爆したと発表されている。アメリカ軍特殊部隊の動きが降伏へと誘導するのではなく、自爆に誘い込むようなものであったとするならば問題である。また、バグダディに付き従った人間たちを「多数」殺害したというのも降伏や投降の意思を示した者までも殺害したとなるとこちらも問題だ。

 私はISISの肩を持たない。しかし、「正義をくだす」ためにはそれなりの手続きが重要であって、そこに瑕疵があれば正義とは言えなくなる危険性が高いということを言いたい。ただ殺害すれば済むという問題ではない。

 トランプ大統領の発表では作戦時の様子にも触れられていたが、非常に生々しい言葉遣いであった。また、バグダディと「犬」を結び付ける表演が複数回使われていた。バグダディは洞窟の中で犬に追い回された上に、「犬のように亡くなった(died like a dog)」「犬のようにクンクンと怯えて鳴いていた(whimpering)」とトランプ大統領は発言している。これは、トランプ大統領独特の言語感覚ということもあるが、バグダディは人間ではない、だから裁判なんてしちめんどくさい手続きなしで殺してもいいんだ、ということを聴衆に刷り込ませたいという意図があってのことだろう。

 トランプ大統領は、ロシア、シリア、トルコに対して作戦上の協力を感謝し、クルド人勢力からは軍事上の協力はなかったが有益な情報提供があったことを認めた。ここから考えられるのは、ロシア、シリア、トルコからら軍事上の支援と情報提供があったということだ。2つの協力があったから謝意が表され、クルド人勢力に関しては情報提供があったことを認めるということになったのだと思う。

 従って、今回の作戦はアメリカ軍単独ではなく、ロシア軍、シリア軍、トルコ軍の共同作戦で、アメリカ軍に華を持たせる形でバグダディの追跡が任されたということだと思う。アメリカ(トランプ大統領)は、ロシア、シリア、トルコに対して大きな恩義、借りを作ったということになるが、これはアメリカ軍がこの地域から撤退してももう大丈夫という正当化と、この地域なロシアに任せますよという意思表示であり、最後に華を持たせてもらって出ていきやすくなったということだと考えられる。アメリカは海外のことに関わらず、国内の問題解決を優先するという「アメリカ・ファースト」にかなっているということになる。

 今回の作戦がこの時期に実施されたのはアメリカ軍の撤退を正当化するためのものであり、かつロシアがこの地域の担任となることを認めることもあり、米露の利害が一致したために実行されたと考えられる。

(貼り付けはじめ)

トランプ大統領はアメリカ軍の急襲によってISIS指導者が死亡と発表(Trump announces death of ISIS leader in US raid)

モーガン・チャルファント筆

2019年10月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/467620-trump-isis-leader

日曜日、トランプ大統領はイスラミック・ステイト(ISIS)の指導者アブー・バクール・アル=バグダディが北部シリアにおいてアメリカ軍の急襲によって殺害されたと発表した。

トランプ大統領はホワイトハウスのイーストルームにおいて声明を発表した。声明の中で大統領は「昨晩、アメリカ合衆国は世界ナンバーワンのテロリスト指導者に正義(の鉄槌)を下した。アブー・バクール・アル=バグダディは死亡した」と述べた。

アル=バグダディの死はテロリスト集団であるISISとの戦いにおける重要な象徴的な勝利を示すものであり、捕捉が難しいISIS指導者アル=バグダディを追跡するという数年間の努力が結実したことを意味する。アル=バグダディはこれまで何度か殺害されたと報じられたことがあった。

トランプ大統領は「危険かつ大胆な」作戦の詳細を説明した。バグダディはアメリカ軍特殊部隊によってトンネル内に追い詰められた。この時3人の子供を連れていた。そして、自爆用のヴェストを爆発させた。トランプ大統領は爆発後の残骸などを調査、テストし、バグダディが殺害されたことを示す証拠が出たと発言した。

トランプ大統領は「この極悪人は大変な恐怖の中で、完全なるパニックと恐怖の中で、最後の瞬間まで何とか他人になりすまそうともがいた。アメリカ軍が彼を完全に屈服させることに恐怖し続けた」と述べ、バグダディは「クンクンと情けない鳴き声を出しながら(whimpering)」死んでいったと発言した。

トランプ大統領はホワイトハウスのシチュエイション・ルームで作戦の「大部分」を見ていたと発言した。しかし、どこを見てどこを見なかったかの詳細については明らかにしなかった。ホワイトハウスは大統領の発表の後にその時の様子を撮影した写真を公開した。土曜日のシチュエイション・ルームの様子は、大統領の傍らにはマイク・ペンス副大統領、ロバート・オブライエン国家安全保障問題担当大統領補佐官、マーク・エスパー国防長官と軍部の最高幹部たちが座っていた。

トランプ大統領はアメリカ軍の急襲は2時間ほどで終了し、アメリカ軍はISISに関連する「非常に重要な情報を含む取り扱いに注意を要する文書や物資」を押収したと発表した。トランプ大統領は作戦中にアメリカ軍に死者は出ず、アル=バグダディの追随者たちの多くが殺害されたと発表した。

トランプ大統領は今回の作戦のことを3日前から知らされていたと述べ、連邦議会の指導者たちには、「リークされる」という恐れから伝えなかったとも発言した。

トランプ大統領は「リークによって作戦に参加した米軍の人員全てが殺害されることもあるだろうと考えた」と発言した。しかし、作戦終了後の日曜日にリンゼイ・グラハム連邦上院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)とリチャード・バー連邦上院議員(ノースカロライナ州選出、共和党)と会談を持ったとも述べた。

今回の発表はトランプ大統領にとって追い風となるだろう。ここ数週間、トランプ大統領は北部シリアからの米軍の撤退という決断に対して様々な角度から検証されてきた。批判する人々は、米軍の撤退によって、アメリカが盟友関係を築いてきたクルド人勢力に対してトルコ軍の軍事作戦が推進されると主張している。アメリカ軍の撤退によってISISが勢力を回復するのではないかと多くの専門家が懸念を表明していた。

トランプ大統領は日曜日、「昨晩はアメリカ合衆国と世界にとって素晴らしい夜となった。多くの人々の困難や死の原因となった野蛮な殺人者は荒々しく消滅させられた。バグダディは犬のように死んだ。臆病者のようにして死んだ。世界はこれまでよりもより安全な場所になった。アメリカに神のご加護がありますように」と述べた。

アル=バグダディの死はISISに対して大きな一撃を与えた。ISISは既にアメリカが主導する連合諸国によって縮小させられている。しかし、バグダディの死がISISの完全なる消滅を意味するものではない。

トランプ大統領は、アル=バグダディの死は、アメリカの「各テロリスト集団の指導者に対する飽くなき追跡とISISやそのほかのテロリスト組織の完全な敗北を確かなものとするための努力」が証明されたものだと高らかに宣言した。

「アメリカ軍が北部シリアでアル=バグダディを標的にした急襲作戦を実行した、そして武装勢力の指導者は殺害されたものと考えられる」という内容の報道が出始めたのが土曜日の夜遅くだった。トランプ大統領は内容の発表をもったいぶり、ツイッター上に「何かとてつもなく大きなことが起きた!」とだけ書いた。

トランプ大統領は日曜日にアメリカ軍の人員が安全に帰還した後でツイッター上に書き込みを行ったが、それはニュースメディアを警戒してのことだったと述べた。

トランプ大統領はロシア、トルコ、シリア、そしてイラクに対して、作戦への協力を感謝した。また、クルド人勢力が有益な情報を提供したことを認識していると述べた。トランプ大統領は、クルド人勢力は作戦において軍事的な役割を果たすことはなかったと述べた。大統領は作戦に参加したアメリカ軍と情報・諜報機関の人員に謝意を表した。

トランプはまた北部シリアからの米軍の撤退という自身の決断を擁護し続けた。とることシリアの国境地帯に米軍を駐屯させ続けることはアメリカの利益にかなうものではないと主張した。

トランプ大統領は「私たちはこれから200年もシリアとトルコの間に米軍を駐屯させたいなどとは望まない。シリアとトルコはこれまで数百年もの間戦ってきた。(だから勝手にすれば良いが)私たちは出ていったのだ」と述べた。それでも油田がISISの武装勢力の手に落ちないようにするためその地域にアメリカ軍を残しているとも述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 2019年10月15日のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙候補者討論会(4回目)が終わった後に実施された世論調査の結果が出た。結果としてはジョー・バイデン前副大統領の支持率は伸びず、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)の支持率は伸びたということになる。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジも支持率を回復している。
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トップ5のランク付けでは、バイデンとウォーレンが頭一つ抜け、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)が追いかけ、ブティジエッジが盛り返しつつあり、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は置いていかれている、という展開になっている。
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 討論会についての記事でもご紹介したが、ウォーレンはトップランナー、フロントランナーということで討論会の場では他の候補者たちからの集中砲火を浴びたが、それをうまくかわしたということになる。そして、反論の機会が与えられたことで結果として発言時間が一番長かった。そこで自分の考えをアピールすることが出来た。
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 討論会の途中で速報という形で、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が「サンダースを推薦する」と表明するというニュースが流れた。その後、アレクサンドリア・オカシオ=コルテスと同じく、進歩主義派組織「ジャスティス・デモクラッツ」に属しているイルハン・オマル連邦下院議員(ミネソタ州選出、民主党)、ラシーダ・タリブ連邦下院議員(ミシガン州選出、民主党)もサンダース推薦を表明した。サンダースの支持率にこれらの動きは反映されていない。これはジャスティス・デモクラッツを支持している有権者はサンダースを元々支持しているので、支持基盤が拡大しないということである。ただ、サンダースの支持基盤であるリベラル左派の若者たちは粘り強くて硬い。サンダースが心臓発作で倒れてしばらく選挙戦を離脱したということは、大きなマイナスになりそうだが、それでも支持率が堅調なのは有権者の支持の度合いが高いということになる。言葉は悪いが個人崇拝のようにさえ思える。
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 バイデンはこれまでの4階の討論会で鋭いところは何も見せられず、全くと言って見せ場はなかった。また、ドナルド・トランプ大統領のウクライナ疑惑に絡んで、地震のウクライナへの内政干渉疑惑や次男ハンター・バイデンのウクライナのガス会社取締役就任などの問題も出ている。トランプ大統領の疑惑の前からバイデン家の疑惑は別物として出ていたこともあり、「親バカ子バカ」で少しは影響があるように思う。

 それでも「非現実的な極左のサンダース、リベラル派のウォーレンでは選挙には勝てない、現実的なバイデンこそが選挙でトランプに勝てる候補者なのだ、当選可能性(electability)を見なければならない」という考えが根強くある。民主党を長年支持してきた高齢の有権者たちの間でこの考えが強い。また、アフリカ系アメリカ人有権者たちには史上初のアフリカ系アメリカ人大統領バラク・オバマによく仕えてくれたという恩義もあり、かつ、「ウォーレン?ブティジエッジ?はっ、白人のエリートさまだろ、自分たちには関係ない」ということもあり、バイデン支持は固い。

 民主党は左に寄り過ぎていてこれではトランプ大統領には勝てないということはよく言われている。これは、トランプ大統領が民主党のお家芸であった保護貿易や国内インフラ投資を実施し、労働者階級にアピールするという戦略を採っているために、仕方なくもっと左に寄ってしまうということになっているのだ。共和党の主流派から見れば全くもって苦々しい限りだ。トランプ大統領が左に寄りかかってきたために、民主党自体がもっと左に押し出されているということになる。民主党自体が実は端に追い詰められているという言い方もできる。これを押し戻すことは難しい。

(貼り付けはじめ)

バイデンとギャバードは討論会後に好感度の下落に苦しむ(Biden, Gabbard suffer hits to favorability after debate)

レイチェル・フラジン筆

2019年10月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/466838-biden-gabbard-suffer-hits-to-favorability-after-debate

最新の世論調査の結果が発表され、アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の候補者ジョー・バイデンとトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は、民主党予備選挙参加予定の有権者の間での純好感度(「好き」の数字から「嫌い」の数字を引く)が下がってしまっている。今回の世論調査は4回目の民主党予備選挙候補者討論会の後、また、ギャバードが2016年の民主党大統領選挙候補者ヒラリー・クリントンと争っている中で実施された。

先週、オハイオ州ウエストヴィルで開催された4回目の討論会の後、月曜日に発表されたモーニング・コンサルト社の世論調査の結果では、ジョー・バイデン前副大統領の純好感度(「好き」の数字から「嫌い」の数字を引く)は55%から50%に5ポイント下落した。ギャバードは10%から4%に6ポイント下落した。

その他の多くの候補者たちの純好感度は比較的安定している。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は1ポイント上昇し、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は変化なく、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は1ポイント下落した。

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは純好感度が33%から36パーセントに増え、最大の増加となった。

純好感度の計算方法は、その候補者について「好き」と答えた有権者の割合から「嫌い」と答えた割合を引くというものだ。

今回の世論調査でもバイデンは予備選挙でリードしている。支持率は30%だった。バイデンに続くのがウォーレンで支持率21%、サンダースの支持率は18%だった。

討論会には12名の候補者たちが参加し対決した。

ヒラリー・クリントン元国務長官がギャバードはロシアにとっての財産だと示唆したと証拠はないが噂された。それ以降、ギャバードはヒラリーと小競り合いを続けている。ギャバードはロシアとの関係を否定し、ヒラリーを「戦争屋たちの女王(queen of warmongers)」と一刀両断に切り捨てた。

モーニング・コンサルト社の世論調査は、民主党予備選挙もしくは党員集会に参加予定の有権者登録をしている1万1521名を対象に2019年10月16日から20日にかけて実施された。誤差は1ポイントだ。

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世論調査:ウォーレンは全国規模の世論調査でバイデンに対して7ポイントの差をつける(Warren opens up 7-point lead over Biden nationally: poll)

タル・アクセルロッド筆

2019年10月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/467231-warren-opens-up-7-point-lead-over-biden-nationally-poll

木曜日にキュニピアック大学が最新の世論調査の結果を発表した。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は2020年アメリカ大統領選挙民主党予備選挙において2位に7ポイントの差をつけている。

民主党支持、民主党寄りの無党派の有権者の28%がウォーレンを支持すると答えた。一方、21%がジョー・バイデン前副大統領を支持すると答え、15%がバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を支持すると答えた。

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジの支持率は10%となり、ここまでが支持率で2桁を記録した候補者となった。

ウォーレンの支持率は今月初めの調査に比べて2ポイント下がったが、バイデンの支持率は6ポイント下がった。サンダースの支持率は4ポイント上昇した。

キュニピアック大学世論調査分家のメアリー・スノウは「ジョー・バイデン前副大統領の支持率は下がり、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員とバーニー・サンダース連邦上院議員の支持率は堅調だった。ピート・ブティジェッジ市長の支持率は2桁に回復した」と述べた。

ウォーレンのリードは、いくつかの重要な人口動態学上のカテゴリーでのリードによって強められている。「とても」リベラルだと自己規定している有権者たちの間では33ポイントの差をつけている。また、白人有権者の間では5ポイントの差をつけてリードし、大学学位保有者の間では15ポイントの差をつけてリードしている。更には18歳から34歳までの有権者の間では7ポイントの差をつけている。

バイデンは、穏健派もしくは保守派の有権者の間では19ポイントの差をつけてリードしている。また、男性で大学学位を持っていない有権者の間では8ポイントの差をつけ、アフリカ系アメリカ人有権者の間では38ポイントの差をつけてリードしている。

ウォーレンは「私はそのことについて計画を立てている」という作戦によって利益を得ている。有権者の30%がウォーレンは最も良い考えを持っていると答えている。20%がサンダースは最も良い考えを持っていると答え、15%がバイデンは最も良い考えを持っていると答えた。

バイデンは全体的に下落しているが、それでもトランプ大統領を倒すことができる最善の有権者だと考えられている。民主党支持と民主党寄りの無党派の有権者の42%が現職大統領を追い出すための最善の機会を持っていると答えた。20%がウォーレン、14%がサンダースと答えた。

今回の世論調査はウォーレンが民主党予備選挙で支持率トップになっていることを示すいくつかの世論調査の一つである。この場合、バイデンとサンダースが2位の座を争っている。しかし、今回の世論調査でも、バイデンは本選挙での当選可能性を持っているという主張は、彼が全国で選挙運動を行う中で有権者にアピールしている。バイデンはトランプを「太鼓を叩くように叩き潰す」と発言している。

キュニピアック大学の世論調査では、民主党支持と民主党寄りの無党派の有権者たち713名を対象に2019年10月17日から21日まで実施された。誤差は4.6ポイントだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 遅くなったが、2019年10月15日に開催された第4回アメリカ大統領民主党予備選挙候補者討論会の様子をまとめた記事をご紹介する。
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 全体としてはジョー・バイデン前副大統領とカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)の仲良しコンビにとってはマイナス、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)とバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)のリベラル左派・進歩主義派コンビ、そして中道派(新自由主義的傾向もある)インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジにとってはプラス、ということになった。発言時間もこの上位5名がやはり多かった。

 バイデンはこれまでの討論会では見せ場がなく、「眠たげなジョー(Sleepy Joe)」という印象を強めただけであったが、今回もそれが続くことになった。それでもジョー・バイデンは支持率トップを続けているが、これは「オバマ政権時代は良かったな」という民主党支持の有権者たちの郷愁と投票率が高い高齢の有権者たちの支持によるものだ。また、アメリカ初のアフリカ系アメリカ人大統領となったバラク・オバマをよく支えた人ということで、アフリカ系アメリカ人有権者からの支持も高い。

 ウォーレン、サンダース、ブティジェッジはアフリカ系アメリカ人有権者からの支持獲得で伸び悩んでいる。ウォーレンやブティジェッジは白人である上にアメリカの名門大学の集まりであるアイヴィー・リーグの先生だったり出身だったりで、アフリカ系アメリカ人たちからすると「自分たちとは関係のない人たち」ということになってしまう。ウォーレン、サンダース、ブティジェッジは白人のリベラル、大学の学位を持つ人々の支持は高いので、そこからどれだけ支持の幅を広げられるかということになる。

 討論会での丁々発止、激しい批判に当意即妙の反論、切り返し、時に見せるユーモアを見れば、「ああやっぱり日本は遅れているなぁ」と思わされてしまう。カニやメロンを贈られて喜んでいる有権者のレヴェルにあった政治と言えばそれまでだが、これでは戦前から何も進歩も進化もしていないということになる。悲しいことだ。

(貼り付けはじめ)

オハイオ州での討論会での5つのハイライト(Five takeaways from the Democratic debate in Ohio)

ナイオール・スタンジ筆

2019年10月16日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/the-memo/466013-five-takeaways-from-the-democratic-debate-in-ohio

火曜日に第4回アメリカ大統領選挙民主党予備選挙候補者投函買いが開始された。オハイオ州ウエストヴィルで12名の候補者たちが争った。

火曜日の討論会の5つのハイライトは何だろうか?

●ウォーレンは批判の矢面に立つ(Warren in the firing line)

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は最近の各種世論調査でトップに躍り出ている。ライヴァルたちが彼女をターゲットにして攻撃したことで、ウォーレンは新たな先頭走者になったのだということが強調される結果となった。

他の候補者たちは彼女の勢いを弱めなければと躍起になった。

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)とエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は候補者たちの中で、最もウォーレンを攻撃した候補者ということになる。ブティジェッジとクロウブッシャーは討論会の冒頭からウォーレンを攻撃し、それからカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)とビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)が攻撃に加わった。

ウォーレンは攻撃によって崩れることはなかった。しかし、彼女はこれまで経験したことないほどに防御に回った。

彼女の「メディケア・フォ・オール」計画について、ブティジェッジはこの計画では選択を制限するものだと主張した。一方、クロウブッシャーは計画の財源には税金の引き上げも含まれるとウォーレンが認めることを拒絶しことを攻撃した。

税制についてウォーレンは、「有権者はコスト全体について懸念を持っている、税金が上がってもそれは相殺される、何故なら民間保険の保険料を支払う必要がなくなるからだ」と主張している。この主張は論理的には正当化できる。ライヴァルたちは、ウォーレンの税金についての曖昧に見えるところを利用して攻撃するようになる。

マサチューセッツ州選出連邦上院議員であるウォーレンは、討論会が進むにつれて、より過ごしやすそうにしているように見えた。「民主党には“アメリカが抱える深刻な諸問題をおざなりにする“のではなくより野心的な政策が必要なのだ」というウォーレンの基本的な立場は進歩主義的な考えを持つ有権者を惹きつけている。

ウォーレンは最初に批判の集中砲火を浴びたがうまく生き延びた。しかし、選挙に関心を持つ人々は、火曜日の夜の討論会での集中砲火によって彼女の前進が遅くなっているのかどうか、これから出てくる世論調査の数字を注目している。

●バイデンにとっては再び悪夢の夜となった(A bad night for Biden — again)

これまでの3回のジョー・バイデン前副大統領の討論会でのパフォーマンスは良くないものだった。これが問題であった。そして、火曜日の夜でもこのような流れを覆すことができなかった。

76歳のバイデンはウエストヴィルにたくさんある小麦の収穫後の刈り後に溶け込んでいった。バイデンにスポットライトが当たりながらも、彼の答えはまたもことごとく平凡で鋭さやパンチ力に欠けるものとなった。

バイデンはバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)よりも2歳若いが、バイデンの答えはことごとくより時代遅れの言葉が使われ続けた。火曜日、バイデンは「株式市場で多くの債権をクリップしている(clipping coupons in the stock market)」人々について語ったが、この表現は数十年前に使われていたが、今は使われていないものだ。

バイデンの支持者たちは、「バイデンへの支持はより年齢の高い、より中道派の民主党員からのもので、トランプを倒すための最強の候補者だ」と主張するだろう。

火曜日夜の討論会でのバイデンのパフォーマンスは場を支配するとは程遠いものだった。

●バーニーの復活、AOCの助けを借りて(Bernie bounces back — with AOC’s help)

今回の討論会でサンダースには彼の健康について真剣な疑問が寄せられた。78歳になるサンダースにとって心臓発作で倒れてから初めての大きな舞台への登場が討論会だった。

サンダースはこのような懸念を、いつも通りの激しいパフォーマンスをすること払しょくした。熱意やスタミナが欠けている兆候は微塵もなかった。

長年民主社会主義者であることを貫いてきたサンダースの勢いをつける最大の要素が討論会の会場の外からもたらされた。

ウエストヴィルでの討論会が終わりに近づく中、『ワシントン・ポスト』紙が速報として、サンダースに対して、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)が土曜日にニューヨーク市のクイーンズ地区での集会で推薦することを発表するだろうと報じた。それからすぐに、イルハン・オマル連邦下院議員(ミネソタ州選出、民主党)とラシード・タリブ連邦下院議員(ミシガン州選出、民主党)も彼を支持することになるだろうというニュースが流れた。

オカシオ=コルテス議員からの推薦というニュースは火曜日の討論会の壇上で起きたいかなることもよりも大きなニュースとなった。左派のアイコンで若手のオカシオ=コルテス議員からの推薦それ自体は何も驚くべきことではない。2016年の大統領選挙で、オカシオ=コルテス議員はサンダース陣営のヴォランティアのオーガナイザーをしていた。オカシオ=コルテス議員の推薦がこれ以上にないタイミングで報じられたことで、サンダース選対は熱狂に包まれた。これはウォーレンにとっては失望となるだろう。それはオカシオ=コルテス議員は以前ウォーレンを称賛したこともあったからだ。

●ブティジエッジは上昇局面を掴んだ(Buttigieg seizes his moment)

ブティジェッジは火曜日の討論会で唯一素晴らしい出来だった候補者だ。 彼はウォーレンを攻撃した。討論会において重要な序盤で素晴らしいパフォーマンスであった。彼はリベラル派以外の有権者ともつながることが出来る候補者として、彼の主張を幅広く主張できた。

ブティジェッジはこれまでテレビで有効なパフォーマンスをしてきた。そして政治献金集めで強さを見せている。

しかし、ブティジェッジはこれらの強みを世論調査の支持率の数字の上昇につなげることに苦労してきた。

37歳の市長であるブティジェッジの前には、ウォーレンとサンダースが代表している民主党内の進歩主義派に対抗する中道派の現実主義者としてバイデンを追い越すという大きな壁が立ちふさがっている。

ブティジェッジは火曜日には出にアピールすることが出来た。そして、バイデンが弱さを見せていることを利用し、それに突けこむことが出来た。

●ハリスのウォーレンに対する攻撃は不発だった(Harris misfires with Warren attack)

ハリスは6月末にマイアミで開催された初めての候補者討論会で輝いた。しかし、それ以降、支持率は下がっていった。

ハリスは火曜日の討論会の序盤で目立っていた。一般的な医療問題から女性の出産する権利に話題が転換するときに彼女は議論をリードした。これはホール内の観衆を感動させ、おそらく民主党支持の有権者たちの多くも感動させるものだった。

ハリスにとって悪い意味で目立ってしまったのは、それからあとのトランプ大統領のツイッターアカウントを話題にしてのウォーレンとのやり取りだった。

ハリスは、ウォーレンに対して、「私がトランプ大統領にSNSの使用を禁止させようとしていることにあなたが支持を表明していないのはどうしてですか」と攻撃をかけた。しかし、ウォーレンはハリスからの攻撃に対して、「私はトランプをホワイトハウスから追い出すことに集中しています。ツイッターからだけのことではないのです」と述べてハリスの攻撃を軽く退けた。

ハリスはあくまでウォーレンと対峙することにこだわったが、その結果はウォーレンよりもハリス自身にマイナスとなった。カリフォルニア州選出連邦上院議員ハリスは狭量でけち臭く見えた。

ウォーレンとのやり取りは、余裕がないように見えたハリスにとって良くない瞬間だった。

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ウォーレンは討論会において発言時間でリードした(Warren leads in speaking time during debate)

ジャスティン・コールマン筆

2019年10月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/466009-warren-leads-in-speaking-time-during-debate

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は、火曜日の第4回のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙候補者討論会において発言時間で候補者たちをリードした。

CNNの発言時間測定者によると、ウォーレンはトップ集団に入っている候補者であるが、ライヴァルたちから頻繁に攻撃され、それに対する反論する時間が与えられたので3時間の討論会において約23分の発言時間が与えられた。ジョー・バイデン前副大統領はウォーレンよりも6分半短い、16分半の発言時間が与えられた。今回の討論会はCNNと『ニューヨーク・タイムズ』紙が共同で主催した。

キュニピアック大学の世論調査の最新結果では、ウォーレンはバイデンに対して3ポイントの差をつけている。デラウェア州選出の連邦上院議員だったバイデンをウォーレンがリードするという結果が出る世論調査がいくつかあり、今回の世論調査はその1つだ。

ウォーレンはマサチューセッツ州選出の連邦上院議員であり進歩主義派だ。最近の各種世論調査で支持率を上げている。ウォーレンの「メディケア・フォ・オール」計画と富裕層への増税に対して批判が集中した。ウォーレンは名指しで批判されたので、司会者たちは彼女に反論の機会を与えたので、彼女の発言時間は増える結果となった。

エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは約13分間の発言時間が与えられた。

カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は12分半の発言時間が与えられ、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州、民主党)には12分弱の発言時間が与えられた。

IT実業家アンドリュー・ヤン、前住宅・都市開発長官フリアン・カスロト、トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)、大富豪のトム・ステイヤーの発言時間は10分以下だった。社会事業家でもあるステイヤーは選挙戦出馬が遅くなり、今回が初めての討論会参加となった。ステイヤーが候補者の中で発言時間が最も短く、7分強だった。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 副島隆彦先生の最新刊『米中激突恐慌』が発売されます。以下にまえがき、目次、あとがきを貼り付けます。参考にして、お手に取ってお読みください。よろしくお願いします。

beichuugekitotsukyoukou001

米中激突恐慌-板挟みで絞め殺される日本 (Econo-Globalists 22)

(貼り付けはじめ)

まえがき

この本を書き上げた直後(9月30日)、私はヨーロッパから情報をもらった。名門ドイツ銀行(ヨーロッパ最大の民間銀行。ドイツの中央銀行[ブンデスバンク]ではない)が破綻(はたん)する。ヨーロッパに金融危機(フアイナンシヤル・クライシス)が起きる。日本円は、激しく円高になる。1ドル=100円を割って80円、60円台になるだろう。

ヨーロッパ(EU)とアメリカ(トランプ政権)の貿易戦争(トレイド・ウオー)も始まった。制裁関税のかけ合いだ。欧米白人文明の内部分裂が起きている(10月2日)。

金(きん)が、この6月初めから急激に上がりだした。

1トロイオンス(31.1グラム)が1560ドル(9月4日)まで上がった。日本の国内の価格では、1グラムが5300円(9月5日。卸値[おろしね])になった。「金(きん)を買うように」と、ずっと勧(すす)めてきた私の考えの勝利である。このあと、金(きん)はもっと上がってゆく。これまで金を買ったことのない人は、今のうちに金(きん)の地金(じがね)を買ったほうがいい。長い目で見て、金はもっともっと上がる。今の2倍になる。第2章で、これからの動きを詳しく予測する。

あと一度、下(した)押(お)し(下落)したら、そこでサッと拾い(買い)なさい。

株価は、NY(ニユーヨーク)でも日本でも、最高値を更新しつつあるように見えた。だが、もうすぐ暴落が起きる。いくら上がっていると言っても、ジェットコースターと同じで、急降下する。この動きを2カ月周期で繰り返す。今の世界の金融市場は、きわめて不安定である。

このことを投資家、資産家、企業経営者は、肌身(はだみ)でよく分かっている。私たちは注意深くならなければいけない。常に慎重になって、用心しなければいけない。調子に乗って、また大損して痛い目に遭(あ)うのは自分だ。ただし、生来(せいらい)の博奕(ばくち)打ちの才能のある人は別である。彼らは瞬時(しゅんじ)に動く。そうでないと、勝ち残れない。そういう人々は、私の本から世界の金融の動きの知識と情報だけ、取って行ってください。

この本では、米と中が、防衛(軍事)と金融経済の両面でぶつかることで、世界が不安定になって、金融恐慌が起きることをずっと説明してゆく。

アメリカと中国が貿易戦争(トレイド・ウオー)(ハイテク、IT[アイテイ]戦争でもある)で激しく衝突するたびに、NYや東京の株価が落ちる。そのせいで、世界中が不安定だ。このことを投資家や資産家が、心配して動揺している。自分の金融資産や投資した資金が、安全に守られるか、という根本的な不安を抱えて、そのことを口に出し始めている。

「株や債券の値下がりを見越して、先物(さきもの)の売りで儲けを出そう」とか、「金(きん)の地金(じがね)が値上がり出したので、そっちに短期間だけ資金を移そう」とかいう、安易な考えはダメだ。どうも、アメリカを中心にした戦後76年目の、世界金融体制(金・ドル体制。ブレトンウッズ体制)の崩壊、終わりが近づいている。そのことを投資家や資産家が、肌合いで敏感に感じ取っている。

私は最近、彼らから、直接の苛立(いらだ)ちや訴えを聞くようになった。彼らの、投資家としての動物的な勘(かん)から来る不安に対して、私はどのような理論と対策を立てることができるか、を真剣に考えている。

米と中が、世界覇権(ワールド・ヘジェモニー world hegemony )すなわち、世界の支配権をめぐって激突している。これが今の不安定な金融市場の大きな原因である。この本の英文書名に載(の)せたとおり、" The US‐China Hegemonic Cold war "「ザ・ユーエス・チャイナ・ヘジェモニック・コールド・ウォー」である。それは去年(2018年)3月に、貿易戦争(トレイド・ウオー)の火ぶたが切られたときからだ。米トランプ大統領が、先制攻撃(プリエンプテイブ・アタツク)で先に手を出した。

「もうこれ以上、中国を放っておくことはできない」と。さあ、それでだ。この戦いは、アメリカと中国の、果たしてどちらが勝つか。

日本国内では、今もなお、保守的な資産家や投資家、企業経営者たちは、「絶対に、アメリカが勝つ」と固く信じている。「やっぱりアメリカは強いんだー」と威勢よく言っている。だから、彼らは「NYや東京の株は、まだまだ上がり続ける」、そして「円ドルの為替(かわせ)相場は、強いドルが続くので、1ドル=130~140円の円安ドル高になる」と予想している。そういう人が多い。果たしてそうか。

私、副島隆彦の本の読者であれば、もう少し深い知恵に基づく、別の見方をする。このことをずっと、この本で説明してゆく。

副島隆彦

=====

目 次

まえがき

第1章 「米中激突 恐慌」と日本

●中国に対する、アメリカ国民の切迫感とは

●なぜトランプは「2人の主要閣僚」を叱りつけたのか

●市場を直撃した大統領のトゥイッター

●消費税10%で日本の景気はどうなるか

●ジェットコースター相場で、下落(11月)→上昇(12月)→暴落(2020年1月)

●反中国の「フォアマン・レイバラー」とは何か

●〝スプートニク・ショック〟の再来

●アメリカ人は中国への親近感を抱き続けてきた

●これからの株価を予測する

●トランプの「(政策)金利を下げろ」は正しいのか

●逃げ場がなくなる先進国

●2024年、先進国の財政崩壊(フィナンシャル・カタストロフィー)が起きる

●中央銀行総裁と財務長官の違い

●トランプは、アメリカの隠された大借金を無視できない

●「強いドル」の終わり

●恐るべき中国のプラットフォーマー

●銀行が消滅する時代

●日本が買わされたのは、トウモロコシだけではなく大量の兵器

第2章 今こそ金(ゴールド)を握りしめなさい

●金(きん)を買う人、売る人が増えている

●あと2年で金(きん)1オンス=2000ドルに

●世界金価格を決めるのは上海とロンドン

●ウソの統計数字に騙(だま)されてはいけない

●中国とロシアは、米国債を売って金(きん)を買った

●最後の買い場がやってきた

第3章 米中貿易戦争の真実

●米と中の冷戦(コールド・ウオー)はどのように進行したか

●ファーウェイ副社長の逮捕と、中国人物理学者の死

●トランプを激怒させた中国からの政府公電

●「アメリカ政府による内政干渉を許さない」

●なぜトランプは折れたのか

●李(り)鴻(こう)章(しよう)になぞらえられていた劉鶴

●対中国制裁関税「第4弾」の復活

●妥協派と強硬派――アメリカ国内が分裂している

●米国のIT企業とファーウェイ

●アメリカに敗北し続けてきた日本

第4章 米国GAFA 対 中国BATHの恐るべき戦い

●アリババ(BATHのA)の金融商品が与えた衝撃

●追い詰められたアップル社

●トランプはアメリカ帝国の墓掘り人になる

●アリババの歴史と全体像

●7000倍の資産膨張

●貿易戦争からハイテク戦争、そして金融戦争へ

●「中国の手先」と非難されるグーグル

●ホワイトハウスに呼びつけられたグーグルのCEO

●未知なる最先端の何ごとかが進行している

第5章 金融秩序の崩壊

●日本が買わされている米国債の秘密

●ECB総裁が「恐慌突入」を認めた

●2024年、10000円が1000円になる

あとがき

=====

あとがき

この『米中激突 恐慌』は、表紙に打ち込んだとおり、 Econo-Globalists 「エコノ・グローバリスト・シリーズ」の22冊目である。よくもまあ22年間も、私は金融本を毎年、書き続けて、生きながらえたものだ。我ながら感心する。

 この本を書き進めながら、第4章に入ったところで異変が起きた。私の脳にひらめきが起きた。第3章までは、まあ私のいつもの金融と経済(そしてそれを世界政治の動きから見る)の、どぎついあれこれの洞察(どうさつ)である。

第4章に来て、私は急に一気に、高いところに到達した。問題は、米と中の貿易戦争が、IT(アイテイ)ハイテク戦争に姿を変えたことではなかった。現下(げんか)の貿易戦争は、本当は金融戦争だったのである。すでに5(フアイブ)G(ジー)の世界規準を握った中国ファーウェイ(華為技術)社をめぐるあれこれの抗争と、米中政府間(かん)の激突ではなかった。問題は、ファーウェイではなく、アリババ(及びテンセント)だったのだ。アリババが先駆(せんく)して握りしめた、スマホ決済と与信(金融)、さらには預金機能(金融商品のネット販売だ)が、世界の金融体制を根底から覆(くつがえ)しつつある。まさしく大(だい)銀行消滅である。クレジット会社もカード会社も銀行も、世界中で消滅してゆく。

 ヨーロッパ近代(モダーン)が始まって、ちょうど500年である。この近代500年間の欧米白人文明が敗北しつつある。問題はファーウェイではなく、アリババだったのだ。真に頭のいい人は、本書の第4章を読んで驚愕してください。ついでに、ソフトバンクの孫正義(そんまさよし)氏の力(ちから)の謎と裏側もバッサリと解いた。乞(こ)うご期待だ。

 私とともに、この20年間、「エコノ・グローバリスト・シリーズ」で走り続けてくれた、担当編集者の岡部康彦氏が、満期退職した。岡部氏が念入りに下ごしらえしてくれたので、本書の第4章の快挙も成し遂げることができた。彼との仕事での長い付き合いは、このあとも続く。記して感謝する。

2019年10月

副島隆彦

(貼り付け終わり)
ginkoushoumetsu005

銀行消滅 新たな世界通貨(ワールド・カレンシー)体制へ (Econo-Globalists 20)

(終わり)

ketteibanzokkokunihonron001
決定版 属国 日本論
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 古村治彦です。

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙の動向は大きく変わっていない。トップ3が他を大きく引き離している。ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)がトップ3だが、ウォーレンが2位の位置を固め、いくつかの世論調査ではトップに立っている。私が信頼している誤差の少ない世論調査の結果ではバイデンがリードを保っている。サンダースは支持を伸ばせないままだ。

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トップ3がいずれも70代というのは、民主党にとってはあまり良い傾向ではない。今は平均寿命が延びて、老齢となっても元気な人が多いので年齢は問題ではないとは言っても、大統領職は激務であって、体力と精神力、判断力が必要であり、年齢がどうしても注目される。前回の大統領選挙でもヒラリー・クリントン元国務長官の健康問題が取り上げられたが、今回はバーニー・サンダースが心臓発作で倒れて数週間休むことになったので、健康問題にも改めて関心が集まっている。
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 他の候補者たちで、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は支持率を乱高下させてきたが、ここにきて下がり傾向が続いている。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは支持率の下落傾向は止まったが、上昇に転じられないままだ。
morningconsultsupportratesgraph20191014001
 下位ではアンドリュー・ヤンとトム・ステイヤーという2人の政治経験のない実業家たちが数字は低いが支持率を伸ばしている。ステイヤーは早期に予備選挙が実施される州で支持率を伸ばしている。トム・ステイヤーは豊富な自己資金を早期に予備選挙が実施される各州でのテレビCMに投入して宣伝に努め、その効果が出ている。また、2017年からドナルド・トランプ大統領の弾劾要求運動を始めており、そのことでも支持を集めている。

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 バイデンは4回目の討論会でもいいところなしだった。スリーピー・ジョー(眠たげなジョー)そのままだった。それでも支持率を少しは下げているがトップに立っているのは、彼が約30年近く連邦上院議員を務め、副大統領をして来たという実績があってのことだ。また、アフリカ系アメリカ人有権者からは「アメリカ初のアフリカ系アメリカ人大統領となったバラク・オバマによく仕えてくれた人」ということで絶大な支持がある。全米規模で労働組合とも良い関係を築いている。ウォーレン支持者は白人で大学の学位を持っていて、リベラル派という人たちだ。ウォーレンはこれからどのように支持を拡大していくかが課題となっている。サンダースは熱狂的な支持者が若者を中心にして多いが、過激すぎるために支持拡大は難しい。キャスティングボートを握るだろうが、サンダースが党の指名候補者になることはない。ここからは、バイデンとウォーレンのマッチレースということになる。

(貼り付けはじめ)

全国規模の世論調査でバイデンはウォーレンに対して2桁のリードを保っている:世論調査(Biden maintains double-digit national lead on Warren: poll)

レイチェル・フラジン筆

2019年10月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/465825-biden-maintains-double-digit-national-lead-on-warren-in-morning-consult

火曜日の民主党討論会の前に発表された世論調査の結果、ジョー・バイデン前副大統領は他のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙候補者に2桁のリードを保っている。彼に迫っているエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)も2桁のリードをつけられている。

「モーニング・コンサルト」社は月曜日に世論調査の結果を発表した。全国規模で民主党予備選挙に参加する予定の有権者たちの32%がバイデンを支持し、ウォーレン支持は21%だった。

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)も2桁の支持率を記録しているが、他の候補者たちは2桁に届かなかった。サンダースの支持率は19%だった。サンダースに続くのは、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)で支持率は6%、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)の支持率は5%だった。

先週に比べ、バイデンの支持率は1ポイント下がった。他の候補者たちの支持率は横ばいだった。

モーニング・コンサルト社の世論調査は、民主党予備選挙に参加予定の有権者15683名を対象に実施された。結果の誤差は1ポイントだ。

バイデン、ウォーレン、サンダース、ハリス、ブティジェッジを含む12名の候補者が火曜日夜にオハイオ州ウエストヴィルで開催される討論会に参加予定である。

=====

全国規模の世論調査の最新の結果でウォーレンは3ポイントの差をつけてリード(Warren leads Democratic field by 3 points in new national poll)

マックス・グリーンウッド筆

2019年10月14日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/465727-warren-leads-democratic-field-by-3-in-new-national-poll

キュニピアック大学は月曜日、最新の世論調査の結果を発表した。エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は民主党予備選挙の有力候補をリードしているが、ジョー・バイデン前副大統領を僅差で抑えている。

全国規模の民主党支持、民主党寄りの有権者たちの30%の支持を集め首位となった。バイデンは大きく離されていない。バイデンの支持率は27%だった。両者の差は世論調査の誤差5.3ポイントの範囲内に収まっている。

両者以外で2桁の支持率を記録したのはバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)で支持率は11%だった。インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジとカマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)はトップ5を形成しており、それぞれ支持率8%と4%を記録した。

今回の世論調査の結果はウォーレンの伸びを示している。先週、キュニピアック大学が発表した世論調査の結果では、ウォーレンの支持率は29%だった。この時の世論調査でもバイデンは第2位となり、支持率は26%だった。

今回の世論調査の結果では、サンダースは支持率を大きく下げている。彼は心臓発作で倒れてから数週間、選挙戦から離脱した。サンダースの支持率は先週の世論調査の結果では16%だったが月曜日に発表された今回の世論調査の結果は11%となった。選挙戦の離脱とこれまでも囁かれてきた彼の健康に関する疑問によって彼の支持率を低下させる原因となった可能性が高い。

今回の世論調査が示しているのは、かつて「ウォーレンは2020年の大統領選挙本選挙でトランプを倒す能力を持っているのかは疑問だ」と考えていた候補者たちが彼女の能力を評価するようになっているということだ。

今回の世論調査の結果では、有権者の21%が来年の選挙でウォーレンがトランプを倒すチャンスを持っていると答えた。8月9日に発表されたキュニピアック大学の世論調査の結果から9ポイント上昇した。

「誰がトランプを倒せるか」というについて、バイデンは他の候補者たちをリードしている。有権者の48%が2020年の大統領選挙でトランプを倒すチャンスを持っていると答えた。8月の調査では49%だったので少し下がったことになる。

オハイオ州ウエストヴィルで4回目の討論会が開催され、2人のトップランナーを含む12名の候補者たちが参加する。今回の世論調査の結果は討論会の1日前に発表された。ここ数週間、いくつかの世論調査でウォーレンがバイデンを抑えているという結果が出ているが、今回の世論調査もその1つだ。

キュニピアック大学の世論調査分析家であるてぃむ・マロリーは、今回の世論調査の結果はウォーレンが「持久力」を持っていることを示していると述べている。今回の結果で、ウォーレンは3回連続で首位となっている。

次回の討論会(10月の討論会)に向けてこれはウォーレンにとって重要なこととなるであろうが、同時に支持率を上げていることでライヴァルたちは彼女をターゲットにして攻撃するようになるだろう。

マロリーは声明の中で次のように述べている。「ウォーレン上院議員にとって3回連続トップタイを記録したのは驚きだ。彼女は討論会に向けて持久力を示している」。

キュニピアック大学は、2019年10月11日から13日にかけて、民主党支持、民主党寄りの無党派の有権者505名を対象に電話で調査を実施した。誤差は5.3ポイントだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 アメリカ大統領選挙を選挙資金の面から見てみたい。アメリカ大統領選挙は2年近くのマラソン選挙である。予備選挙の過程が長く、党の指名を得れば党の候補として本選挙に向けての選挙戦が続く。その間に多くの候補者たちが涙を呑んで撤退していく。

 各候補者は全米中を飛び回り、選挙集会を開き、人々に支持を訴える。これがほぼ毎日続く。こうした選挙戦を支えるためには選挙対策委員会には多くのスタッフが必要となる。こうした選挙運動を支えるのは選挙資金だ。選挙資金が尽きてしまえば選挙運動はできなくなる。また、討論会に参加する条件として選挙資金を献金する人の数が設定されている。選挙資金は選挙戦を見ていく上で重要な要素である。候補者たちは自分の弁舌や人間的な魅力で献金をしてもらおうと必死だ。アメリカの政治家たちは言ってみれば舌先三寸で巨額のお金を集める人たちだ。

 下に揚げているのがこれまでに各候補者が集めた選挙資金である。この中には、自己資金も含まれている。また別の選挙の時に集めた資金を移している場合もある。例えば、サンダースやウォーレンは2018年の中間選挙で連邦上院議員選挙を戦い、選挙資金を集めていた。その残りを大統領選挙のために移している。こういう場合もある。また、選挙出馬を正式に発表し、連邦選挙管理委員会に届け出てから、正式に選挙資金の献金を受けられるようになるので、出馬表明の時期の早い遅いが献金額に影響する。

 一見して明らかなことは有力候補にはお金が集まりやすいということだ。支持率上位5名が献金額でも上位5名を形成している。バイデンは支持率1位であるが、選挙資金集めでは4位となっている。これは、彼が出馬表明をしたのが今年5月ということで、実質的には1.5四半期しか資金集めをしていないということであり、月平均で割ればトップに躍り出る。サンダースやウォーレンの特徴は1件当たりの平均献金額が低いということだ。これは草の根レヴェルの人々が献金をしているということになる。また、両者は金融や石油といった分野の大企業からの献金を拒否している。

 驚くのは、トランプ大統領の選挙資金の豊富さだ。前回の大統領選挙の残りがあるということもあるが、現職大統領ということで、多くの献金を受けている。その多くが小口献金である。トランプ大統領の支持基盤はまだ崩れていない。米中貿易戦争である程度のところで妥結し、農産物の輸出が以前の状態に戻れば共和党が強い地方の州を落とすことはない。中西部での決戦に向けて潤沢な資金を使ってどのような選挙運動を展開するかというところが焦点になる。

 選挙資金から選挙を見てみれば、トランプ大統領が優位ということになる。選対がどのように差配するかということが注目される。民主党側はこれから党の候補者指名ということになっていくが、バイデンが優位ということは変わらない。トランプ大統領とバイデンの戦いとなれば、決戦場は中西部ということになる。

●大統領選挙期間中政治資金の総額(献金+自己資金[別の選挙の時の資金の移転も含む])

・バーニー・サンダース:6750万ドル(約72億2250万円)

・エリザベス・ウォーレン:6020万ドル(約64億4100万円)

・ピート・ブティジェッジ:5090万ドル(約54億4600万円)

・ジョー・バイデン:3720万ドル(約39億8000万円)

・カマラ・ハリス:3670万ドル(約39億2700万円)

・トム・ステイヤー:3200万ドル(約34億2400万円)

・ビトー・オローク:1810万ドル(約19億3670万円)

・エイミー・クロウブシャー:1750万ドル(約18億7250万円)

・コーリー・ブッカー:1550万ドル(約16億5800万円)

・アンドリュー・ヤン:1520万ドル(約16億2640万円)

・マイケル・ベネット:1490万ドル(約15億9400万円)

・マリアンヌ・ウィリアムソン:607万ドル(約6億5000万円)

・マイケル・ベネット:560万ドル(約6億円)

・スティーヴ・ブロック:430万ドル(約4億6000万円)

=====

・ドナルド・トランプ:3億800万ドル(約約330億円)

 

 

 

(貼り付けはじめ)

 

2020年米大統領選挙民主党予備選挙候補者たちの第三四半期の政治資金総額(2020 Democratic candidates reveal third quarter fundraising totals)

グレイス・シーガース筆

2019年10月11日

CBSニュース

https://www.cbsnews.com/live-news/2020-democratic-primary-presidential-candidates-reveal-third-quarter-fundraising-totals/

 

2020米大統領選挙民主党予備選挙の候補者たちは2019年第三四半期(7月から9月)の政治献金額を発表している。候補者たちは10月15日までに連邦選挙管理委員会に政治献金額を報告する義務がある。

数名の候補者たちが政治資金献金の総額を発表し始めている。献金者数など詳細も発表している。9月末までの第三四半期の政治資金の報告期限が迫っている。

これからは各陣営の発表について見ていこう。

●ビトー・オローク:450万ドル(3期合計:1750万ドル)

・2019年10月11日:ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は2019年第三四半期で450万ドルを集めた。この額は第二四半期に比べて100万ドルの増加ではあるが、第一四半期に集めた900万ドルに遠く及ばない額となった。選対によると、1件当たりの平均献金額は26ドルだった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:450万ドル

・1人当たり平均献金額:26ドル

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:360万ドル

・献金者数:約20万人(約半数は新たな献金者)

・1人当たり平均献金額:30ドル

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:940万ドル(選挙運動開始24時間で610万ドル)

・献金者数:約21万8000人

●トム・スティヤー:200万ドル

・2019年10月10日:大富豪のトム・ステイヤーは第三四半期で200万ドルを集めたに過ぎないが、彼自身の資金3000万ドルも合わせて選挙運動に投入している。選対によると、ステイヤーは、16万6119人の献金者を集め、10月の討論会の参加条件をクリアした。1件当たりの平均献金額は12ドルだった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:200万ドル

・献金者数:16万人

・1件当たりの平均献金額:12ドル

●エイミー・クロウブシャー:480万ドル

・2019年10月7日:エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)は第三四半期で480万ドルを集めた。第二四半期と比べて100万ドル増となった。クロウブシャ―は第三四半期で10万5000人の献金者から献金を集め、1件当たりの平均献金額は30ドル弱となった。彼女は10月の討論会参加条件をクリアした。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:480万ドル

・献金者数:10万5000人

・1件当たりの平均献金額:29.78ドル

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:387万ドル

・1件当たりの平均献金額:47ドル強

・献金者の86%が草の根レヴェルの献金者で、草の根レヴェルでは1件当たりの献金額は100ドル以下であった

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:520万ドル

・他の資金団体から3575ドルを移した

・3月末の時点で約700万ドルの現金を手元に残していた

●エリザベス・ウォーレン:2460万ドル

・2019年10月4日:エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は第三四半期においてサンダースに少し及ばない額の献金を集めた。それでも総額は2460万ドルだった。選対は、献金件数は94万3000件に達したと発表した。1件当たりの平均献金額は26ドルだった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:2460万ドル

・献金者数:50万9000人(献金件数:94万3000件)

・1件当たりの平均献金額:26ドル

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:1900万ドル

・1200万ドル分は1件当たり200ドル以下の献金

・1件当たりの平均献金額:28ドル

・第二四半期の献金者の80%はウォーレンに初めて献金した人々だった

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:600万ドル

・連邦上院議員選挙の時の政治資金の残り1000万ドルを移した

・第一四半期が終わった時点で手元に1100万ドルの資金が残った

●スティーヴ・ブロック:230万ドル

・2019年10月4日:モンタナ州知事スティーヴ・ブロックの選対は第三四半期で230万ドルを集めた。選対によると、1件当たりの平均献金額は24ドルだった。ブロックは10月の討論会の参加条件をクリアできなかった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:230万ドル

・インターネット献金の1件当たりの平均献金額:24ドル

・第一四半期に比べて献金者数が倍増

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:200万ドル

●マリアンヌ・ウィリアムソン:300万ドル

・2019年10月3日:マリアンヌ・ウィリアムソンは第三四半期で300万ドルを集めた。第二四半期に比べて150万ドルの増額となった。しかし、彼女は選挙戦を始めて以来600万ドル以上の資金を集めたにもかかわらず、ウィリアムソンの手元に残っているのは65万ドルに過ぎない。選対によると、これまでの献金者数は14万人となった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:300万ドル

・手元に65万ドルが資金として残る

・これまでに14万人以上の献金者を獲得

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:150万ドル

・100万ドル以上の資金を4月1日から6月30日までの間に集めたが、1件当たりの献金額は200ドル以下だった

・ウィリアムソンは第二四半期終了時点で55万ドルの資金を手元に残していた。

●マイケル・ベネット:210万ドル

・2019年10月2日:コロラド州選出連邦上院議員であるマイケル・ベネットは第三四半期で210万ドルを集めた。第二四半期と比べて少し献金額を減らした。第二四半期の献金額は280万ドルを集めた。ベネットは10月の討論会の参加条件をクリアできなかった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:210万ドル

■第二四半期の特徴:

・5月上旬に大統領選挙出馬を発表して以降、350万ドルを集めた。そのうちの70万ドルは連邦上院議員選挙の資金を移した

・献金者の83%の1件当たりの献金額は25ドル以下で、95%は100ドル以下だった

●ジョー・バイデン:1520万ドル

・2019年10月3日:ジョー・バイデン前副大統領は第三四半期で1520万ドルを集めた。各種世論調査で支持率トップを記録しているバイデンは選挙戦に出馬して以来、3670万ドルを集めた。

・選対によると、献金者の98%は草の根レヴェルの献金者で、1件当たりの献金額は200ドル以下だった。56%は初めて献金する人たちであった。1件当たりの平均献金額は44ドルだった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:1520万ドル

・献金者の96%の1件当たりの献金額は200ドル以下だった

・1件当たりの平均献金額:44ドル

■第二四半期の特徴:

・4月に選挙戦出馬発表以降に2150万ドルを集めた

・献金者の97%は200ドル以下の献金だった

・1件当たりの平均献金額は49ドルだった

●マイケル・ベネット:210万ドル

・2019年10月2日:コロラド州選出連邦上院議員マイケル・ベネットは第三四半期で210万ドルを集めた。選対によると献金者の86%が25ドル以下の献金、98%が100ドル以下だった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:210万ドル

・献金者の86%の献金は25ドル以下

・98%の献金は100ドル以下

■第二四半期の特徴:

・5月上旬に選挙戦出馬を表明して以来350万ドルを集めた。そのうちの70万ドルは連邦上院議員選挙の時の資金を移したものだ

・献金者の83%の献金は25ドル以下、95%の献金は100ドル以下

●アンドリュー・ヤン:1000万ドル

・2019年10月2日:IT実業家アンドリュー・ヤンは第三四半期で1000万ドルを集めた。2017年に選挙戦を始めた時には全くの無名だった候補者にとっては衝撃的な金額となった。選対は、約30万人から献金を受けたと発表した。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:1000万ドル

・献金者数:約30万人

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:280万ドル

・集めた資金のうち約200万ドルは1件当たり200ドル以下の献金からのものだ

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:約180万ドル

・3月末の時点で手元に110万ドルの資金を残していた

●カマラ・ハリス:1160万ドル

・2019年10月1日:カリフォルニア州選出の連邦上院議員カマラ・ハリスは第三四半期で1160万ドルを集めた。選対によると、ハリスは手元に1000万ドルを残している。

・1件当たりの平均献金額は34ドルで、インターネット献金の1件当たりの平均献金額は20ドルだった。

・選対によると、ハリスは選挙戦を通じて85万人から総額3550万ドルを集めた。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:1160万ドル

・1件当たりの平均献金額:34ドル、インターネット上の1件当たりの平均献金額は20ドル

・ハリスは選挙戦開始以来、85万人以上から献金を受けた

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:1200万ドル

・献金者数:27万9000人、そのうち約15万人が新たな献金者だった

・1件当たりの平均献金額:39ドル、インターネット上の献金の平均は24ドル

・インターネット上で集めた資金は700万ドル以上

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:1200万ドル以上、この四半期では第2位にランクされた

・献金者の98%の献金は100ドル以下だった

・インターネット上での献金は600万ドル以上となった

・3月の最終週で100万ドル以上を集めた

・教育者1万1000人から献金を受けた

●コーリー・ブッカー:600万ドル(1550万ドル)

・2019年10月1日:9月30日までの最後のひと押しで170万ドルを集めた後、ニュージャージー州選出連邦上院議員コーリー・ブッカーの選対は、第三四半期で600万ドル以上を集めたと発表した。選対は残り10日間のひと押しで4万6000人から210万ドルを集めたと発表した。

・選対は1件当たりの平均献金額や献金者数などの詳細を発表しなかった。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:600万ドル以上、第二四半期から30%伸ばした

・第三四半期の最後の10日間で4万6000人から210万ドルを集めた

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:450万ドルで、第二四半期の終わりの段階で540万ドルの資金を手元に残していた

・第二四半期で新たに7万2000人の献金者を獲得した

・献金者の88%が初めての献金者だった

・インターネット上の献金の1件平均:15ドル

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:500万ドル以上

・献金者の82%が初めての献金者だった

●バーニー・サンダース:2530万ドル(6750万ドル)

・2019年10月1日:ヴァーモント州選出の連邦上院議員であるバーニー・サンダースは第三四半期で2530万ドルを集めた。第三四半期において民主党の候補者の中で最も多額の資金を集めた。選対によると、2019年9月は最も多くの政治資金を集めたということだ。

・政治献金者数は140万人だ。1件当たりの平均献金額は18.07ドルだ。選対は他の口座から260万ドルを移したが、これは2500万ドルの政治献金には入れていないということだ。

・選対によると、第三四半期の政治献金者の中で最も多い職業は「教師」だった。勤務先のトップ3は、スターバックス、アマゾン、ウォルマートだった。

・2019年2月に選挙戦出馬を発表して以降、330万人の政治献金者から6150万ドルを集めた。

■第三四半期の特徴:

・集めた資金:2530万ドル

・献金者数;140万人

・1件当たりの平均献金額:18.07ドル

■第二四半期の特徴;

・集めた資金:2400万ドル、そのうち600万ドルは以前の政治資金の口座から移されたものだ

・献金者の99%は100ドル以下だった

・献金者の45%は39歳以下だった

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:1820万ドル(これは第一四半期において候補者の中で最も高額)

・献金者数:約90万人

・献金者の99.5%の献金額が100ドル以下だった

・1件当たりの平均献金額:20ドル

●ピート・ブティジェッジ:1910万ドル(5090万ドル)

・2019年10月1日:インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは2019年第三四半期で1910万ドルを集めた。第二四半期の献金額2480万ドルよりも少なくなった。しかし、政治資金額を見れば、献金の面で、彼が有力候補であることには変わりがない。

・選対によると、献金者数は58万人以上で、そのうちの18万2000人が新しい献金者だった。1件当たりの平均献金額は32ドルだった。

■第三四半期の特徴:Third quarter highlights:

・集めた資金:1910万ドル

・新たな献金者数:18万2000人

・1件当たりの平均献金額:32ドル

■第二四半期の特徴:

・集めた資金:2480万ドル(第一四半期に比べて3倍以上の増加)

・献金者数:29万4000人

・1件当たりの平均献金額:47.42ドル

■第一四半期の特徴:

・集めた資金:700万ドル強(第一四半期で第4位)

・献金者数:15万8550人

・1件当たりの平均献金額:36.35ドル

・献金の64%は200ドル以下の献金

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。 
democraticpresidentialdebate4thoctober2019001

 4回目のアメリカ大統領選挙民主党予備選挙候補者討論会がオハイオ州で開催された。出席者は12名で、ボイコットを示唆していたトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)も出席した。今回の討論会は最近支持率を上げているエリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)に対する攻撃が目立つ展開となった。

元々、「ウォーレン議員は計画立案者タイプであって、計画を実行するタイプではない」という批判が根強くある。ウォーレンは様々な政策提案を数多く行っている。前歴がハーヴァード大学法科大学院教授ということもあるのか、レポートや報告といったたぐいのものを出すのを苦にしないタイプなのかもしれない。しかし、それが「政治は実行することが大事だ」という批判を招いている。

 民主党予備選挙の争点は、「メディケア・フォ・オール」だ。これは簡単に言えば、国民皆保険を導入するということだ。連邦政府が健康保険を主管するということである。この計画の主導者であるバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は、単一支払者制度を主張している。これは政府が税金で資金を集めて健康保険を実施するというものだ。これに対して、民間の保険会社の制度も残すという主張を行っているのがインディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジだ。

 このような「社会主義的」な政策には、中道派や右派であるジョー・バイデン副大統領やエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)が非現実的だとして攻撃している。政府が健康保険分野で民間を圧迫するなという主張をしている。一方で、若者たちを中心に、高い保険料を徴収して、健康保険で莫大な利益を挙げている民間会社に任せるべきではない、という考えからサンダースを支持する人々も多い。「ヨーロッパ諸国や日本はそうやっているのに」という主張をしている。

 メディケア・フォ・オールを実施するとなるとコスト面が心配だ、結局増税につながるというのが反対派の主張であり、サンダースやウォーレンは、税金は上がるが、それまで払っていた保険料はなくなる訳で、家計全体で見ると負担は減ると反論している。

 アメリカのエネルギーを持続可能なものに移行させるという「グリーン・ニューディール」についても左派であるサンダースとウォーレンに対して、中間派や右派から非現実的だと批判が起きている。特に、連邦政府が雇用保障をするという点が夢物語だという批判に対して、サンダースは2000万人分の雇用が生み出されると主張している。

 アメリカ軍のシリアからの撤退というドナルド・トランプ大統領の決定については、アメリカ軍の撤退は支持するが、無計画性のためにクルド人が犠牲になっているという批判を各候補が行った。アフガニスタンでの従軍経験があるブティジェッジは少数の特殊部隊は残しておくべきで、アメリカは約束を破ったので名誉が傷ついたと主張した。一方、イラクとアフガニスタンで従軍経験があるギャバードは、そもそもシリアで政権転覆のための戦争をさせたことが問題なのだ、と述べた。

 ウクライナ疑惑に関しては、バイデンが討論会の壇上で、「自分も息子も何も間違ったことはしていない」と述べた。仕事についてはきちんと分けていたのだから、と述べている。しかし、バイデンの主張に対しての疑念はずっと残り続けるだろう。

 今回の討論会は左派対中道派・右派の構図で、トップとなったウォーレンに対する攻撃が激しかった。

 次回は討論会についてのより詳しい分析と評価についての記事をご紹介したい。

(貼り付けはじめ)

ウォーレンは、「メディケア・フォ・オール」のコストについてライヴァルたちから攻撃を受けた(Warren takes fire from rivals on cost of 'Medicare for All')

ピーター・サリヴァン筆

2019年10月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/healthcare/465979-warren-takes-fire-from-rivals-on-cost-of-medicare-for-all

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は火曜日夜の討論会で他の候補者たちから攻撃を受けた。ウォーレンの「メディケア・フォ・オール」政策と中流階級への税率を引き上げるかどうかについて答えを明確にしていないことについて批判を受けた。

ウォーレンは、ここ数週間、多くの世論調査で支持率の数字を伸ばしている。ウォーレンは自身の「メディケア・フォ・オール」政策の財源として中流階級への税率を引き上げるのかという質問にはっきりと答えなかった。ウォーレンは自分のスタンスは保険料と控除が廃止されることで中流階級のコストは下がるということを考慮に入れていると繰り返した。

しかし、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは、「イエスかノーかの質問でイエスともノーとも答えない」と批判した。ブティジエッジは民間保険と公的保険を選べる選択制の制度を主張し、進歩主義派の支持者たちを取り込もうとしている。

ブティジェッジは「ウォーレン上院議員は全てのことに対して計画を持っていはいるが、メディケア・フォ・オールのように署名だけしている、実際には自分では作っていない計画というものがある」と述べた。ウォーレンは、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)の作ったメディケア・フォ・オール計画を支持はしているが、自分自身の計画を作っていないと攻撃した。

ブティジエッジはメディケア・フォ・オールによって「民間の保険は消えてなくなってしまう」だろうと述べた。

ウォーレンは完全なメディケア・フォ・オール計画を強く擁護することで反撃した。ウォーレンはブティジエッジの選択の余地の残すアプローチについて「支払いが出来る人だけのメディケア・フォ・オール」と揶揄した。

ウォーレンは「メディケア・フォ・オールは譲れない基礎だ」と述べ、「支払いが出来る人だけのメディケア・フォ・オールを支持しない」と付け加えた。

一方、中間派のエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)はメディケア・フォ・オールを「煙のように消えてしまう夢」と切って捨てた。

メディケア・フォ・オールの作成者であるサンダースは、ウォーレンから話を引き取って「税金が上がるであろうということを分かっておくのは重要だ」と述べた。しかし、サンダースは同時に保険料と控除が廃止されると中流階級のコストは下がることになるとも付け加えた。

=====

バイデンはウクライナでの息子の仕事を強く擁護した(Biden forcefully defends son's work in Ukraine)

ジョナサン・イーズリー筆

2019年10月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/465977-biden-forcefully-defends-sons-work-in-ukraine

ジョー・バイデン前副大統領は火曜日、トランプ大統領からの攻撃の最中にある、息子のウクライナでの仕事について強く擁護した。トランプ大統領はウクライナの検事総長の更迭をバイデンが促したのではないかと疑義を呈している。

オハイオ州ウエスタ―ヴィルで開催された4回目の民主党予備選挙候補者討論会で、バイデンは「いいですか、私の息子は何も間違ったことはしていません。私もまた何も間違ったことをしていません」と述べた。

バイデンは「私は、ウクライナの腐敗を根絶するというアメリカ政府の政策を実行したのです」と続けた。

ハンター・バイデンは火曜日、父ジョー・バイデンがオバマ政権の対ウクライナ政策の中心人物であった時に、ウクライナのエネルギー関連企業の取締役に就任するという誤った判断をしてしまったと述べた。

利益相反について批判している人たちがいるが、ジョー・バイデンとハンター・バイデンが何か間違ったことをしたことを示す証拠は存在しない。

バイデンは次のように述べた。「私が息子とウクライナについて何かを議論したことなども1回もありません。私が息子と議論したこととする証拠を示している人は誰もいません。私たちは親子の間で仕事の面で完全に分離していました。利益相反の可能性など起こるはずもありません。私の息子は彼自身で判断しました。私は彼が述べたことを誇りに思います。皆さん、重要な問題に目を向けましょう。トランプの腐敗こそが重要な問題なのです。私たちはこの問題にこそ集中すべきです」。

バイデンはトランプがバイデンの疑惑を集中的に取り上げているのは、大統領選挙本選挙でバイデンと戦うことを恐れているからだと述べた。

バイデンは「トランプ大統領は私が民主党候補者になって欲しくないのです。彼は、私が民主党の指名候補となったら、彼を完膚なきまでに叩きのめすことを分かっているのです」と述べた。

=====

サンダース:「私たちは全てのアメリカ人に仕事を与えることができる」(Sanders: 'Damn right we will' have a job for every American)

ジョン・バウデン筆

2019年10月15日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/465983-sanders-damn-right-we-will-have-a-job-for-every-american

バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)は火曜日の民主党予備選挙候補者討論会で、全国民向け雇用保障を求めていることを擁護した。サンダースは視聴者たちに対して、彼が推奨している「グリーン・ニューディール」計画は、仕事を探しているアメリカ人のために雇用を創出すると訴えた。

労働力となっている全ての成人に連邦政府が仕事を与えることが出来るのかと質問され、「私たちは当然できる」と答えた。

「私たちは当然できる」とサンダースは答えた。続けて「私が訴えているグリーン・ニューディールで、化石燃料から持続可能性に移行することで、2000万人分の雇用を創出できる」と述べた。

サンダースは民主党予備選挙候補者の中でグリーン・ニューディール計画を支持している一人だ。グリーン・ニューディール法案は、アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)とエド・マーキー連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)が提出したものだ。この計画では、アメリカ国内のエネルギー網を持続可能的な形式に急速に移行させ、同時にアメリカ国内のインフラを改良し、アメリカ国内の交通網をエネルギー効率の良い形に向上させるというものだ。

グリーン・ニューディール計画は今年初めに発表された。その中には連邦政府による雇用保障も含まれている。これについてアンドリュー・ヤンが批判した。ヤンはユニヴァーサル・ベイシック・インカムの支持者である。

ヤンは討論会でサンダースを批判した。ヤンはサンダースの計画は専業主婦である自分の妻のような人たちについて考慮していないと述べた。ヤンの妻は自閉症の男の子を含む、子供たちの世話をするために専業主婦になっているということだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。

 今回はアメリカ大統領選挙民主党予備選挙に現在まで残っている候補者15名についての記事をご紹介する。

 現在15名が立候補しているが、日本で報道されるのは上位3名のジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)だ。それ以外にも12名が選挙運動を行っているが、その姿は見えてこない。

 2019年10月15日に開催される4回目の討論会に出席するのは上位12名だ。下の記事のグループ分けでは第4集団までの人々だ。意外な検討を見せているのは、大富豪のトム・ステイヤーとIT実業家アンドリュー・ヤンだ。この2人は大物政治家たちを抑えて支持率を伸ばしている。昨年の中間選挙で注目されたビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)は支持率を下げている。上位から中位に下がっている。

 このグループ分けで第1集団に入っている上位3名が有力で、後の集団に入っている12名は、実際に予備選挙が始まって大逆転を目指すしかない。そのために早期に予備選挙が実施される各州、オハイオ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州に重点を置いて選挙運動を行っている候補者も出ている。

 「へー、こんな人たちが出ているんだ」という興味本位で良いので、ざっと顔ぶれを見ていただければと思う。

(貼り付けはじめ)

2020年大統領選挙民主党予備選挙候補者15名をランキングにし、いくつかの集団に分けた(The top 15 Democratic presidential candidates of 2020, ranked and tiered)

アーロン・ブレイク筆

2019年10月11日

『ワシントン・ポスト』紙

https://www.washingtonpost.com/politics/2019/10/11/top-democratic-presidential-candidates-ranked-tiered/

4回目の大統領選挙民主党予備選挙候補者討論会が火曜日に開催される。この日は2019年第三四半期の政治献金に関する報告書を連邦選挙管理委員会に提出する期限となっている。

このような重要な週を控え、私たちは通常通りに15名の民主党候補者たちのランキングを作成した。これまでと同様、党の指名を勝ち取る可能性の順番になっている。今回からいくつかの集団に分けるという作業を行った。

第5集団(Tier 5)

michaelfbennet005

15.マイケル・F・ベネット(Michael F. Bennet)連邦上院議員(コロラド州選出):このリストに掲載されている候補者たちの中で、世論調査の数字の点でベネットよりも悪化している人物はいない。ウェブサイト「リアルクリアポリティックス」が出している各種世論調査の数字の平均を見ると、ベネットは0.5%である。アイオワ州とニューハンプシャー州の世論調査の平均は0.0%だ。ベネットは2019年第三四半期で210万ドルの政治資金を集めており、選挙戦を継続するには十分だ。しかし、討論会に登壇できない状況では、選挙戦はいつまで続くだろうか?(前回順位:15位)

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14.ジョン・ディレニー(John Delaney)前連邦下院議員(メリーランド州選出):ディレニーは各種世論調査の支持率ではベネットよりもやや良いという程度だ。アイオワ州での平均は0.7%を記録している。ディレニーはアイオワ州で何とか出来ると考えているようだ。しかし、彼は自分自身の資金も含め、多くの資金を投入しているが支持は伸び悩んでいる。(前回順位:13位)

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13.モンタナ州知事スティーヴ・ブロック(Steve Bullock):面白い事実がある。ブロックは2020年米大統領選挙民主党予備選挙に残っている最後の州知事だ。第3回、第4回の討論会に参加できなかったが、選挙戦で最後の州知事となっているブロックはいつまで選挙背を続けられるかという疑問が出てくる。(前回の順位:14位)

第4集団(Tier 4)

tulsigabbard101 

12.トゥルシー・ギャバード(Tulsi Gabbard)連邦下院議員(ハワイ州選出):ギャバ―ドは第3回の討論会に出席できなかったが来週開催の4回目の討論会には出席できるようになった2名の候補者のうちの1人だ。しかし、現在のところ、ギャバードは、民主党の「捻じ曲げられた」予備選挙プロセスを理由にして、討論会をボイコットすると激しく主張している。しかし、彼女が実際に登壇しないとなれば私は驚かざるを得ない。結局のところ、討論会に出ないという選択肢が彼女の側にあるだろうか?(前回順位:12位)

tomsteyer101 

11.実業家トム・ステイヤー(Tom Steyer):4回目の討論会がステイヤーにとって最初の討論会となるだろう。以上終わり。面白いこぼれ話がある。彼は、多くの候補者が訴えるよりも前にこれまで数カ月にわたって大統領弾劾を強く訴えてきた。TVコマーシャルも打ってきた。そして、現在公式な調査が始まっている。それでは彼は次に何を訴えるのだろうか?気候変動についてだろうか?それとも更に大統領弾劾についてだろうか?(前回順位:11位)

andrewyang101 

10.アンドリュー・ヤン(Andrew Yang):アンドリュー・ヤンは、アジア系に関するステレオタイプを利用しているとして批判を受けている。彼はこのようなステレオタイプと戦おうとしてきたが、ジョークとして使っていることについてきちんと謝罪はできていない。『ロサンゼルス・タイムズ』紙の報道によると、アジア系アメリカ人であることについての自虐的なジョークをいうことについて、「私にとってこれまでもそして現在も競うためには最善の方法なのだ」と述べた。(前回順位:10位)

第3集団(Tier 3)

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9.ビトー・オローク(Beto O’Rourke)前連邦下院議員(テキサス州選出):オロークは民間に出回っている軍隊が使用するような武器の没収を強く訴えている。これが計算された政治的な動きかどうかは別にして、彼の沈滞した状況を変えるまでには至っていない。共和党側は、オロークの主張を利用して、「民主党があなたの銃を奪いに来る」と自分たちの支持者たちに訴えている。(前回順位:9位)

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8.フリアン・カストロ(Julián Castro)前住宅・都市開発長官:カストロは選挙戦の中で、攻撃的な言動を見せている。同僚である候補者たちを躊躇なく批判しているし、トランプ大統領を厳しい言葉を使って非難している。しかし、今週の『ニューヨーク・タイムズ』紙が報じているように、彼自身はこのような批判を得意とするタイプの政治家ではない。(前回順位:7位)

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7.エイミー・クロウブシャー()連邦上院議員(ミネソタ州選出):クロウブッシャーは第3集団ではトップに位置づけられる。それはアイオワ州での支持率が高いからだ。リアルクリアポリティックスの平均の数字では4.7%である。しかし、アイオワ州は彼女の地盤ミネソタ州の隣の州であり、この数字は当然だ。彼女に必要なのは全国規模でのアピールだ。(前回順位:8位)

第2集団(Tier 2)

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6.コーリー・ブッカー(Cory Booker)連邦上院議員(ニュージャージー州選出):ブッカーは支持者に対して選挙運動を続けるには更なる政治資金が必要だと訴えた。そして、彼は必要な政治資金を手に入れた。現在、ブッカーはアイオワ州に注力している。今週、ブッカーはCBSニュースの取材に対して次のように述べた。「私はアイオワ州の党員集会で1位になれるように注力している。1位になるために戦っている。私は勝利を収めることが出来ると確信している。勝利を収めるために100日以上ある」。しかし、アイオワ州での各種世論調査でのブッカーの平均支持率は2.3%だ。(前回順位:5位)

petebuttigieg101 

5.インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg):ブティジエッジが各種世論調査で獲得する支持率の数字で私が気になることがある。彼は民主党支持の有権者の中で最も人気の高い候補者の一人であり、アイオワ州とニューハンプシャー州での世論調査ではエリザベス・ウォーレンに次いで人気では2位につけることもある。彼は多額の選挙資金を集めている。それなのに世論調査の支持率は伸び悩んでいる。(前回順位:6位)

kamalaharris101 

4.カマラ・ハリス(Kamala Harris)連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党):アイオワ州に限って言えば、ハリスは上位につけているのは明らかだ。ブッカーと同様、選挙戦で生き残るためにはアイオワ州の党員集会で勢いをつけることしかないという考えに基づいて選挙戦を展開している。1回目の討論会で勢いづいたが、現在までにその勢いも失われ、世論調査が始まった頃の支持率に戻ってしまっている。(前回順位:4位)

第1集団(Tier 1)

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3.バーニー・サンダース(Bernie Sanders)連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属):サンダースについて大きなニュースといえば先ごろ彼が心臓発作で倒れたというものだ。78歳の候補者にとってそれは大した問題ではないと私たちはおためごかしを言うことはできない。また、選対がこの事実を数日後に公表したのは何故か、ということも疑問として残る。サンダースは、心臓発作で倒れた事実を選対が隠したと言われていることに苛立ち、何が起きたのかを把握するのに時間がかかったのだ、と発言している。支持率の数字が下がっているが、それでも他の候補者を圧倒しており、第1集団に入っている。ウォーレンが支持率を伸ばしている状況であり、サンダースも上昇するための要素を見せる必要がある。(前回順位:2位)

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2.ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領:先月に比べて順位を上げた。これはサンダースの順位が下がったおかげである。順位は上がったが、それはバイデン自身の力ではない。バイデンはトランプからのウクライナ疑惑をめぐる攻撃に対して反撃として有効な答えをしていない。ジョー・バイデンの行動についての疑惑に証拠がないとしても、有効な反撃が出来ていないということは彼の選挙戦に影響を与える可能性が高い。ハンター・バイデンがウクライナのエネルギー関連企業の取締役に就任し法外な報酬を受け取っていたことはジョー・バイデンにとって少なくとも有利には働かない。バイデンはこのことについて話さねばならないことについて不快に感じているだろうが、だから取って避けて通る訳にもいかないし、自然に消えてしまうこともない。大統領弾劾の調査に焦点が集まっている現在、彼は明確なメッセージを出すべきだ、それもなるべく早くに。(前回順位:3位)

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1.エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)連邦上院議員(マサチューセッツ州選出):私はしばらくの間のつもりで、ウォーレンをトップに据えた。しかし、彼女に対しては以前に比べて好意的な評価をするようになっている。ウォーレンはいくつかの全国規模の世論調査の支持率と早期に予備選挙が実施される各州での各世論調査の支持率でトップに立つことがある。これはライヴァルたちが足踏みをしているということもあるが、選挙運動を強力に進めていることも理由として挙げられる。ウォーレンが党の指名を受ける候補者になる可能性が高まっているという考えを民主党員や民主党支持の有権者が持ち始めているが、彼女はこの考えをいかにして人々に持続して持ってもらえるようにするか注目される。(前回順位:1位)

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。 

 2019年10月15日に民主党予備選挙候補者による4回目の討論会が実施される。次は2019年11月20日に開催されることが決定した。参加条件はぐっと厳しくなっているが、既に8名が条件をクリアしている。

2019democraticpresidentialdebatenovemberqualification001

 上位5名のジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジは順当に条件をクリアした。また、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、実業家トム・ステイヤー、IT実業家アンドリュー・ヤンが条件をクリアした。

 ビトー・オローク前連邦下院議員(テキサス州選出、民主党)、エイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、フリアン・カストロ前住宅・都市開発長官といった第2、第3集団に入っている全国的にも知名度がある政治家たちがまだ条件をクリアしていない。トム・ステイヤーとアンドリュー・ヤンはよく健闘しているということになる。

 参加条件は献金者数16万5000名以上で、全国規模の世論調査で支持率3%以上を4回以上記録するか、早期に予備選挙が実施される各州での世論で支持率5%以上を2回以上記録するということになっている。献金者数の条件をクリアしているが、世論調査の支持率で苦戦している候補者が多い。民主党全国委員会が認定した各種世論調査が使われるため、認定されない世論調査で出した数字は認められない。これに不満を持ち、批判しているのがトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)だ。

 民主党予備選挙は来年2月に始まる。予備選挙の形式には2種類あって、党員集会(caucus)と予備選挙(primary)がある。全米で最初に始まるアイオワ州では党員集会が実施される。現在、苦戦中の候補者たちは、アイオワ州、ニューハンプシャー州、サウスカロライナ州、ネヴァダ州で番狂わせを起こして、選挙の流れを変えようと躍起になっている。実際の選挙で状況を変えることが出来れば、それまでの世論調査の結果などは意味がないということになる。しかし、それはなかなか難しいことでもある。

 民主党予備選挙はだんだん人数が絞られていく。年末までに更なる撤退や転進が出るだろう。現在の上位5名+5名ほどは年を越して選挙を続けられるだろうが、それ以外の候補者たちは厳しい状況になるだろう。

(貼り付けはじめ)

11月の民主党予備選挙候補者討論会の参加条件をクリアしたのはヤンで8人目に(Yang becomes eighth Democrat to qualify for November presidential debate)

マックス・グリーンウッド筆

2019年10月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/464882-yang-becomes-eight-democrat-to-qualify-for-november-presidential-debate

IT実業家アンドリュー・ヤンが来月開催される5回目の民主党討論会の条件をクリアした。これで8人が条件をクリアしたことになる。火曜日に発表された世論調査の結果、ヤンは全国規模で3%の支持率を記録した。

11月の討論会に出席するためには、候補者たちは少なくとも16万5000名以上の献金者を集め、全国規模の世論調査で支持率3%以上を4回以上、もしくは早期に予備選挙が実施される各州での世論調査で支持率5%以上を2回以上記録しなければならない。

ヤンは既に献金者の条件をクリアしている。ヤン選対は先週、既に30万名以上が彼の選挙運動に資金を献金していると発表した。

キュニピアック大学が火曜日に発表した世論調査で、ヤンは11月の討論会参加条件クリアに必要な4回目の支持率3%以上を超えた。この世論調査で、ヤンは支持率3%を獲得し、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)と同率で5位となった。

火曜日、ヤンはツイッター上で討論会参加条件クリアを祝った。その中で、「私の選挙運動は日々局面を好転させている」と書いている。

11月の討論会の参加条件をクリアした彼を除く他の7名は次の通りだ。ハリス、ジョー・バイデン前副大統領、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)、インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ、コーリー・ブッカー連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)、大富豪の社会事業家トム・ステイヤーだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 古村治彦です。 

 アメリカ大統領選挙民主党予備選挙に立候補しているトゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)が10月15日に開催される候補者討論会への参加をボイコットする可能性について言及した。9月の討論会には参加条件をクリアできずに登壇できなかったギャバードだが、10月は条件をクリアし登壇できることになっている。討論会に参加できない、しないということは、有権者へのアピールという面から大きな痛手となる。
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 現在、アメリカ政治の中で大きな話題になっているのはウクライナ疑惑であり、マスコミもそちらを中心に報道している。そうなると、民主党予備選挙に使われる時間と労力は少なくなり、有力候補の動向が報道されるだけで、その他の候補者のことはまず報道されない。

 ギャバードとしては、討論会の参加条件がどんどん厳しくなっていく中で、そのような条件設定をするのはおかしいと攻撃するのは当然だ。また、このようにして民主党全国委員会に噛みつくことで、民主党支持者の中で反主流派を応援したいと考える支持者へのアピールということも考えているだろう。民主党予備選挙についての報道が減る中で、このような捨て身の行動をすることで、報道されることになり、存在感を示すこともできる。

 民主党全国委員会はどうしても主流派の組織となり、反主流派からは公平とは言えない運営をすると見られている。2016年の予備選挙ではヒラリー・クリントン元国務長官に有利になるように動いていた。当時、副委員長を務めていたギャバードは抗議のために辞任し、ヒラリーの対抗馬となったバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を応援した。

 このような実態を良く知っているギャバードが討論会参加条件について疑義を呈するのは当然だ。また、彼女にしてみれば選挙戦を続けられるかどうかの重要な要素ということもあり、必死に動いているということでもある。

 とかく日本では、規則だからルールだから諦めろ、従え、規則やルールを疑うな、批判するなという事なかれ主義と自分を主流派においての上から目線での発言が多く出る。しかし、「ジタバタして最後まで粘る、戦う」という姿勢がなければ、このような権威盲従的な姿勢では、ハッと気づいた時には、最終的には自分たちが追い込まれてどうしようもない状況に陥ってしまう。日本人の過剰な権威盲従的姿勢からすれば、ギャバードの姿勢はとても受け入れられず、和を乱す不埒な存在ということになるだろう。しかし、これくらいの「突んがった姿勢」でなければ、2年おきの下院議員選挙で4回も勝てはしない。

 また、こうした姿勢を容認するスペースがあるという点で、アメリカは日本よりも優れているということになる。

(貼り付けはじめ)

ギャバードの討論会ボイコット:「我が国の民主政治体制に対する深刻な脅威だ」(Gabbard on possible debate boycott: 'There is a very serious threat to our Democracy')

テス・ボン筆

2019年10月12日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/hilltv/rising/465397-gabbard-on-possible-boycott-of-october-debate-there-is-a-very-serious-threat-to

トゥルシー・ギャバード連邦下院議員(ハワイ州選出、民主党)は金曜日、来週の米大統領民主党予備選挙候補者討論会をボイコットするという脅しを続けている。ギャバードは、民主党全国委員会が設定した討論会参加条件は、「我が国の民主政治体制に対する深刻な脅威」だと述べている。

民主党予備選挙に立候補しているギャバードは、民主党全国委員会が設定した「信頼性の低い世論調査」と「恣意的な必要条件」を攻撃し、「予備選挙が開始される前に、自分たちで自分たちの気に入った形になる予備選挙を行おう」としていると非難した。

ギャバ―ドは有力候補たちの後塵を拝している。彼女は火曜日に開催予定の討論会を欠席することを考えている、その理由は参加条件などの規則が有権者から力を奪うものになっていると考えるからだと発言した。

ギャバードは「民主党全国委員会と委員会と密接な関係になる大企業メディアは、有権者が持っている責務としての選挙プロセスを有権者から奪おうとしている」と述べた。

民主党全国委員会は「ヒルTV」からのコメント要請に対して即座に対応しなかった。

ギャバードは木曜日、オハイオ州で開催される討論会に欠席する可能性に初めて言及した。 彼女はこれから数日で決断すると述べた。

民主党全国委員会は討論会に関する手続きなどについて擁護している。民主党全国委員会は、9月と10月の討論会の参加条件を発表したのは今年の5月であり、候補者たちには条件クリアのための時間を十分に与えたと述べている。民主党全国委員会のある幹部は、ギャバードの討論会に対するこれまでの様々な批判に対して、有力候補者たちに討論会参加条件クリアと準備のために十分な時間を与えないことは、党全体に「有害」なことになるだろうと述べた。

ギャバードは9月の討論会に参加できなかったが、10月の討論会の参加条件はクリアしている。候補者たちは火曜日に開催される討論会に参加するために、13万名以上の献金者を集め、全国規模の世論調査で支持率2%以上を4回以上記録しなければならない。ギャバードを含む12名の候補者たちが参加条件をクリアしている。

11月の討論会の参加条件は16万5000名以上の献金者を集め、全国規模の世論調査で3%以上の支持率を4回以上記録しなければならないというものだ。現在のところ、この参加条件をクリアしているのは8名だけだ。

ギャバ―ドは「ヒルTV」に出演し、インタヴューを受けた。彼女は火曜日の討論会をボイコットするかどうかについての決断は「注意深く」行うと述べた。彼女はボイコットの可能性について民主党全国委員会から直接何も言われていないとも述べた。

ギャバードは次のように語った。「私は支持者の方々から寄せられる意見を聞き続けている。そして、ボイコットいう決断をした場合の様々な影響について考え続けている。私が考えているのは、どのようにしたら変化をもたらすために影響を与えるにはどうしたらよいかというものだ」。

ギャバードは民主党全国委員会が設定した討論会参加条件についてこれまで批判してきた。ギャバードは透明性と公平性について民主党全国委員会に疑義を呈している。

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