古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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2023年03月

古村治彦です。

今回は、本日発売の西森マリー著『カバール解体大作戦』をご紹介します。

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カバール解体大作戦 世界人類の99.99%がまもなく覚醒!

 『カバール解体大作戦』では巻末の50ページ分、副島隆彦先生と西森マリー氏の対談が収められています。以下にまえがき、目次、あとがきを掲載します。また、対談50ページの中から最初の10ページ分を掲載します。お読みいただき、参考にして、是非手に取ってお読みください。

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はじめに

1913年の連邦準備制度設立以降、アメリカ政財司法界の要人はカバールの手下と化し、ワン・ワールドを達成するための政策を進めてきました。

この実情を察知した愛国的な軍人が、ケネディ暗殺後、カバールを倒すための秘密部隊を結成し、カバールの悪事の証拠を集めてきました。2014年に勇士の1人、マイケル・ロジャーズ海軍提督がNSA長官に就任した後、勇士たちはドナルド・トランプに大統領選出馬を依頼し、カバール解体大作戦が本格的に開始されました。

この本は、トランプ大統領と米軍の勇士たちが、いかにしてカバールをおびき寄せ、罠にかけたかを、退役軍人の立場から説明したカバール解体作戦解説書です。推理小説の種明かしを読む感覚でお楽しみいただければ幸いです。

この本の記述の根拠となる出典、ビデオのURLは、秀和システムのホームページ https://www.shuwasystem.co.jp/ の本書のサイトのサポート欄に掲載してあります。

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『カバール解体大作戦』◆ 目 次

はじめに 1

第1章 この本を楽しむための基礎知識 7

中世から現代まで社会の危機と惨事はカバールの仕業 8

始動! 大覚醒作戦Q 12

第2章 カバールの実態を知らしめる警告コメント拡散運動15

覚醒運動のパイオニア 16

ヒラリー・メール事件はカウンター・クーデターだった 20

共産主義を作り上げたカバール 23

3世代かけて共産主義をアメリカ社会に浸透させる 25

カバールの人類家畜化計画は〝陰謀論〟ではなく事実! 29

第3章 トランプ大統領は政権発足と共におとり作戦の準備をしていた! 33

米軍はアメリカ奪還作戦を合法的に始めることができる34

軍部の実権はいまもトランプ派が掌握している 37

カバールの悪事をあぶり出すための罠 41

選挙で不正をやらせるための〝おとり作戦〟 44

トランプが宇宙軍を創設した本当の理由 48

選挙不正の証拠を押さえるための布石 52

外国と共謀しているアンティファやBLM 54

2020年大統領選挙前、最後の準備 59

国家反逆罪を確実に裁くために 64

連邦政府回復戦略 68

1月6日、ディープステイトによる議事堂侵入グラディオ 71

退役軍人たちに武装クーデターを起こさせない 75

第4章 トランプ大統領とホワイトハットが退役軍人へ送った合図 79

〝今起きていることはすべて芝居だ〟という合図 80

実権はトランプが握っている数々の証拠 82

バイデン就任式での編集されたお芝居映像 85

エアフォース・ワンに乗れないバイデン 98

バイデンが偽物であるこれだけの証拠 102

まだまだあるぞ、〝偽〟バイデンの証拠 115

第5章 中国の干渉 123

中国を使ってアメリカを弱体化させるカバール 124

〝超限戦〟とは何か 130

千人計画 132

アメリカ社会を崩壊させる超限戦術 134

第6章 恐喝、暗殺、人格殺害――世界支配を可能にしたカバールのお家芸 137

さまざまな恐喝 138

コントロールド・オポジション 141

人格殺害 143

ウィキペディアの正体 149

第7章 大覚醒を助けたバイデンの失態 155

不法移民対策で露呈した左派エリートの二枚舌 156

LGBTQ活動家やペドたちのすごい写真 158

FTXの破綻 162

想像を絶するむだ遣い 164

笑えるバイデンの失言集 165

第8章 カバールの破滅を招いたシンボルへのこだわり 171

数字の象徴 172

カバールが使うさまざまなシンボル 174

第Q章 今明かされるQの正体! 189

マイケル・フリンが始めた情報戦争がQの始まり 190

トランプも認めるQの存在 194

Qのインテル・ドロップの絶大な効力 198

「未来が過去を証明する」 207

「正義が訪れる」 213

第10章 大覚醒 217

同じ台本を使い続けるカバール 218

2025年から新時代が始まる 221

「君たちは映画を見ている」 222

ケネディ夫人はCIA工作員だった 224

悪魔崇拝とペドフィリアを通常化するためのサイオプ 226

コロナ関連、人口削減、エリザベス女王、極左教育 229

ツイッター内部事情暴露ファイル 232

ヒラリーとオバマの悪事 234

「1人が行くところ、皆が一丸となって行く」 235

トゥルース・ソーシャルの影響力 238

真実が明かされる日は必ず来る 246

第11章 アメリカ人の心を摑んだトランプ大統領の名演説 251

2016年10月13日、トランプ演説 251

2017年1月20日、トランプ大統領就任演説 255

あとがき 260

特別対談 西森マリー × 副島隆彦 トランプ復帰の可能性 263

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あとがき

トランプ大統領とホワイトハットは、カバールの悪事の証拠を摑(つか)んでいます。しかし、国民の8割以上が目覚めるまでは、どんな証拠を提示しても大手メディアの偽報道にかき消されてしまうので、今のところ、小ネタを小出しにして、世間の反応を見ています。

遭難して飢えきった人を救出した後に、食べ物を一気に無理矢理食べさせたら、胃が受けつけずに吐き出してしまうでしょう。それと同じで、「バイデンが公正な選挙で当選した」、「悪魔崇拝のカバールなど存在しない」、「コロナ対策としてワクチンが必要だ」と信じ切っている人々に、「オバマが子どもをレイプし、ヒラリーが子どもを殺している」、「自家用車もキャッシュも非合法化され、中央銀行暗号通貨(CBDC) が導入され、カバールに逆らう者は食料も買えず、家賃も払えず、公共交通機関も使えなくなる」などの真実を与えても、消化不良で真実に拒絶反応を示し、逆効果になるだけです。

そのため、トランプ大統領は、国民に苦痛を実体験させるしかなかったのです。Qの、「これしか方法がなかった。光を見る前に暗闇を歩かなくてはならないこともある」というインテル・ドロップ通りの進行です。

 私がこのあとがきを書いている時点のアメリカでは、化学物質を積んだ貨物列車の脱線事故、化学物質加工場の爆破炎上事件が続出しています。バイデン政権は、待ってました!、とばかりに、〝環境と市民の健康を保護するため〟という名目で、トランプ政権時代に縮小された環境保護庁の権限を大幅に拡大して、すべての水(雨水、井戸水、雪解け水、自然にたまった池の水、川の水) を政府の管理下に置き、個人所有の井戸や雨水貯蔵を非合法化しようと企んでいます。水の後は、〝汚染〟を理由に、土地も没収するつもりでしょう (これらの〝惨事〟は、もちろんカバールが引き起こしたものです)。

食品加工場や養鶏場の火事も続出し、ガソリン代、食品、日用品の価格もトランプ大統領時代の1・5倍以上になっています。ウクライナからの肥料の輸入も滞っているので、穀物不足による食糧危機が訪れるのも時間の問題です。

海外では、NATOに逆らうトルコで地震が起きて (=カバールが地震を起こして)、ソロスのNGOや臓器・人身売買組織である赤十字と国境無き医師団が〝救済〟に駆けつけて、トルコを内側から崩壊させる足固めを始めています。エルドアン政権が倒れたら、ロシアがボスポラスを征し、ギリシアがキプロスを奪還し、クルド人やアルメニア人の立場が強化され、カバールの拠点であるアゼルバイジャンが弱体化します。こうした事態を防ぐために、カバールは偽旗(にせはた)工作をして、ロシアと戦争を始め、世界がキューバ危機のような臨死状態を体験することになるでしょう。

しかし、食糧危機も臨死体験も、サイバー攻撃、停電、金融クラッシュも、カバールに洗脳された人々を目覚めさせるために必要なショック療法なのです。

アメリカでは、ブランソン兄弟が起こした複数の訴訟(〝合衆国憲法を守る〟という誓いを破って、2020年の選挙で不正があったかどうかを調べることを拒否した議員335人とバイデン、カマラ・ハリス、マイク・ペンスの罷免(ひめん)を要求する訴訟) に対する判決がまだ出ていないので、

この裁判の行方も楽しみです!

 最後に、スカイプで奥深い知識を教授してくださった副島隆彦先生と、丁寧に編集してくださった小笠原豊樹氏に、厚く御礼申し上げます。

2023年2月20日、テキサスの田舎町にて

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特別対談 西森マリー×副島隆彦

■人口に膾炙(かいしゃ)する 「カバール」 という言葉

副島 今度の本の『カバール解体大作戦』というタイトルは、たいへん素晴らしいと思います。西森さんはこの方針で、ガンガン書いて日本国民を啓蒙してください。

私が対談の初めで申し上げたいのは、いま日本の女性読者たちが、西森さんの本を読んで「カバール」という言葉を平気で使い始めている事実です。

西森 それは嬉しいですね。

副島 「カバール」や「ディープステイト」が今の世界を支配しているんだって、という言い方を、頭のいい女性たちが西森さんの本を読んで、刺激を受けて、使い始めています。西森さんの本に大いに励まされています。ですから、このまま頑張ってください。

西森 ありがとうございます。先生とは2年ぶりのSkype(スカイプ)対談で、今日お目にかかるのを非常に楽しみにしていました。この間、先生の日本でのご著書も何冊か読ませていただき、直接お尋ねしたい質問もたくさんあります。

副島 どうぞ何でも聞いてください。

西森 先生がご著書で最近言及される『ヒトラーは英国のスパイだった!』(ヒカルランド、2019年刊。原書 Hitler Was a British Agent, 2005)を書いたグレッグ・ハレット(Greg Hallett)が、他に How to Take Over the World : A Right Royal Con, 2007 という本を書いていて、日本語にすれば「王族の詐欺」(royal con [ロイヤル・コン])です。この本の出版のためのインタビューで、ハレットが信じられないことを言っているのです。ヴィクトリア女王には半分ロスチャイルドの血が流れている、チャーチルはじつはエドワード7世の子で、そのチャーチルの精子の提供と人工授精でエリザベス女王 (2世) が生まれたと言っている。それが本当かどうかは別として、イングランドの王室というのは、そんなに美しいものではないですよね。本当に悪魔的な(セイタニック)感じで。

 そこからガーター勲章をもらった日本の天皇というのは、世界の中でどういう位置づけにあるのでしょうか。ガーター勲章なんかもらっちゃって。

副島 まずグレッグ・ハレットの『ヒトラーは英国のスパイだった!』についてですが、この本の中心部分、大事な部分は真実だと思います。ヒトラー (18891945) は、1912年、1913年(23、24歳)に、ロンドンの北にあるタヴィストック戦争心理研究所(サイオプ・ウォー・インスティテュート)の付属の軍事学校に間違いなく入っています。このことは歴史学者やヒトラー研究をやっている人たちが認めざるを得なくなっている。グレッグ・ハレットが書いていることは正しい。ここでヒトラーは洗脳(ブレイン・ウォッシング) されて、そしてドイツ民フォルク族(国民) の狂った指導者に育てられた。指導者が狂っていると、国民まで狂ってしまう。このことは、ものすごく重要なことです。

 私が今考えているのは、恐らくウクライナの指導者のゼレンスキー (1978年生) もこのタヴィストックに連れていかれたはずなんです。2019年にポロシェンコがお払い箱にされて大統領選挙に出される前に。ゼレンスキーで行くとカバールが決めたわけです。その時タヴィストック研究所(クリニック)でサイ・オプの大きな洗脳にゼレンスキーはかかったんだと思います。2年ここに入れられていたと思います。ほぼ確実に。

 次に、イギリス王家にロスチャイルド家の血が流れているということですが、どの人物のどの血が流れているか、をはっきりさせなければいけない。私は、ロスチャイルド家の全体像を描いた本 (『ロスチャイルド 200年の栄光と挫折』日本文芸社、2012年刊。改訂して『世界覇権の大きな真実 ロスチャイルド家230年の歴史から読み解く近現代史』PHP研究所、2021年刊) を書いています。そこに、いまの若い(30歳代) の当主たちのことも全部書きました。

いまの私の考えは、もうロックフェラー財閥とロスチャイルド財閥を強調したくないんです。これらの商業、金融財閥のことはもういい。1800年代後半のヴィクトリア女王 (1901年死去) の時代 (1837〜1901) には、ロスチャイルドが世界一のお金を持っていましたから、裏から操ったというのは本当だと思います。本当は誰が誰の子どもだということを言い出すとね、きりがないんですよ。

エドワード7世なんて、すらっとしてかっこいいのに、チャーチルなんてブタみたいな顔しているでしょう。本当に傍で見るとブタみたいだった。2017年の映画『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で、メイクを担当した辻一弘(つじかずひろ)(現在は米国に帰化して「カズ・ヒロ」) という日本人のメイクアップアーティストが高く評価されました。チャーチルを演じたゲイリー・オールドマンの演技も上手だったと評価されたけど、その特殊メイクは日本人の辻一弘が施したもので、ブタみたいなチャーチルをそっくりに再現して評判になりました。

 そのブタみたいなチャーチルと、エドワード7世では顔が違う。誰が誰の子どもかとか、もう言わないほうがいいですよ。

 あの「ヒトラー本」のグレッグ・ハレットたちはMI6ですからね。少し頭がおかしいです。なんでもかんでも、彼らが書くことを信じる必要はない。

 ヒラリー・ロッダム・クリントンがロックフェラーの子どもとかありえません。

ただし、カナダの首相のジャスティン・トルドーが、キューバのフィデル・カストロの子だというのは本当です。顔がそっくりです。だから、真実でしょう。カナダ人もみんなそう信じているそうです。首相だった父のピエール・トルドーの奥さん (母親) のマーガレットがフィデルと浮気してジャスティンが生まれた。だから、このことは日本人にも広まっている。あそこまで写真が似ているとね。

■明治以降の天皇家を作ったのはイギリス

副島 英国家情報部のMI6(エムアイシックス)の連中が書いた本は、あんまり信じ過ぎないほうがいい。むちゃくちゃなことも書きますからね。MI6内部も乱れていて、割れているんでしょう。彼らは、自分たちが世界を大きく動かしていると信じ込んでいますから。夢の世界をさ迷っているんですよ。

 彼らの信仰はだいたいカソリック教徒ですね。そうすると、アメリカのカバールの連中も、

イエール大学もハーヴァード大学もローマ・カソリック教会が多い。バイデンもそうです。あれ、カソリックですからね。そうすると、彼らの大きなネットワークで動いているわけです。で、頭がおかしいですからね。おかしい人たちの言うことを、いちいち真に受けていられない。確からしさにも範囲というのがありますから。

ただ、ヒトラーが若い時、英タヴィストックで洗脳されたというのは事実です。

西森 天皇家に関しては、どうですか。

副島 天皇家に関しては、私は昨年(2022年)10月に『愛子天皇待望論』(弓立社[ゆだちしゃ]刊) という本を書きました。日本国内ではまだ評価が出てこない。この本の193ページに明治の元勲(げんくん)のひとり、山縣有朋(やまがたありとも)と、昭和天皇以下の4人の男子の写真を並べて提示しました。見てもらえば分かりますが、顔がものすごく似ています。

この山縣有朋が、明治政府の初代内閣総理大臣になった伊藤博文を殺した張本人です。満州のハルビン(哈爾濱) の駅のプラットフォームで、斜め上から、山縣の銃殺隊が伊藤博文を撃ち殺した。その時、伊藤博文は、ロシア帝国とドイツ帝国とも仲良くしようとしていた。これにイギリス(大英帝国) がカチンと来た。1909年10月26日のことです。ロシアの全権大使と握手する寸前でした。朝鮮半島は日本のもの、ということははっきりしていた。日露戦争(1904、5年) で勝ったから。満州に関しては、ロシアがまだ占領していました。ここでロシア帝国と大日本帝国は平和(講和)条約(ピース・トリーティ)を結んで、以後仲良くすると、伊藤博文はそういう考えでした。

 伊藤博文こそは、その時まではイギリスが育てた日本最大の手先なのですよ。初代総理大臣ですから。ただ、伊藤博文は子分と徒党を作らなかった。議会で決定するのだと言った。旧大名たちと京都の貴族と台頭した優れた人物たち300人が、議会を作って、議会で決めると、まともなことを言っていた。そして、朝鮮半島を併合するな。朝鮮王国を残して穏(おだ)やかに支配伊藤博文こそは、その時まではイギリスが育てた日本最大の手先なのですよ。初代総理大臣ですから。ただ、伊藤博文は子分と徒党を作らなかった。議会で決定するのだと言った。旧大名たちと京都の貴族と台頭した優れた人物たち300人が、議会を作って、議会で決めると、まともなことを言っていた。そして、朝鮮半島を併合するな。朝鮮王国を残して穏(おだ)やかに支配する、と。日本に合併する形は取るな、と。朝鮮王族を残せと伊藤博文は言っていた。だから、山縣有朋がイギリスの命令を受けて、伊藤博文を殺したんです。とにかく、悪いのはイギリスです。アメリカよりもタチが悪い。それとヴァチカン(ローマ・カソリック教会) が最悪です。今もそう。

 それで、昭和天皇以下の4兄弟の顔をじっと見てください。山縣とそっくりでしょう。秩父宮、高松宮、三笠宮も山縣とそっくりでしょう。

これは今の日本では言ってはいけないことになっているんです。大正天皇は幼児のときから脳膜炎 (髄膜炎[ずいまくえん]) という病気だった。病弱だった。4人の立派な男子を生むことができるのか、という、そういう公然たる大きな事実があります。

明治時代からの天皇家を作ったのは、イギリスです。アメリカではありません。アメリカ人はデモクラシー(民主政体[せいたい])で、リパブリック(共和政[せい])ですから、王国(キングダム)と君主政(モナーキー)が大嫌いです。

明治時代の始めからイギリスが日本を操った。アメリカによる支配は第2次大戦後 (1945年) からあとです。

 明治天皇睦仁(むつひと)が長州の田布施(たぶせ)にいた大室寅之祐(おおむろとらのすけ)という少年にすり替えられたというのは、今では日本の保守派の人たちも、私たち日本左翼もみんな知っている。分かっている。40年前に鹿島昇という人が本に書いて明らかにしました。

 そして、昭和天皇が山縣有朋の子だ、は、私がはっきりと私の『愛子天皇待望論』で書いた。

これはイギリスが仕組んだことだ。スウェーデンとか、オランダとか、ベルギーとか、市民革命を一番最初にやった国々でしょう。それなのに、なんで、これらの国に今、王様がいなければいけないんだ。不思議でしょ。これもイギリスが作ったんですよ。

ヴァチカンとイギリスが一番タチが悪い。今回のウクライナ戦争でも。MI6がゼレンスキーのすぐ横にいます、70人。ゼレンスキーに今日はこれをやれ、明日はあれをやれ、と命令しているんです。

アメリカは歴史的にイギリス人に対して頭が上がりません。今も古都であるボストンの人たちがそうでしょう。ボストンの人たちは、宗教で言うと、プロテスタントの中でアングリカン・チャーチ (英国教会、聖公会[せいこうかい]) に近い人たちですからね。エピスコパリアンと言います。アメリカ海軍の連中も、一番の上のほうは今もイギリス国王に忠誠を誓っているらしいです。まあ、陸軍の連中もそうです。

タヴィストック研究所は、ロンドンの北の50キロぐらいのところですから、日本で言えば、埼玉県みたいなところにあって、ドイツのロケット「V1(ヴィワン)」「V2(ヴィトゥー)」で爆撃されなかったところです。戦後、アメリカはOSS[オウエスエス]office of strategic service 戦略情報室)というのがあったのをCIAに替えたのですが、そのときに、このタヴィストック研究所を含めて、イギリス情報がアメリカに指導しに行っている。キム・フィルビーという男が最も重要です。この男は1963年にモスクワに逃げて、モスクワで死にました。国際スパイの最大の大物です。二重スパイだった。MI6の長官になる予定だった男です。このことは、現在ではほぼすべて明らかになっています。

日本を今も操り続けている裏側はイギリスです。それと、ローマン・カソリック(ヴァチカン) です。米CIAとヴァチカンが、世界反共(はんきょう)運動として統一教会、Moonies(ムーニーズ)をも作ったのです。

西森 それに関してお聞きしたいんですけど、私が不思議に思っているのは、本当に文鮮明が神のお告げを受けたのか、それとも、CIAの voice of God technology というのがあって、マインドコントロールのようなものですけど。それを受けたのか。

副島 その西森さんが言うCIAのヴォイス・オブ・ゴッド・テクノロジーは、MK(エムケイ)ウルトラの流れですね。ペーパー・クリップもそうです。ヒトラーやゼレンスキーのようにMKウルトラで人間の脳を洗脳したのは事実だと思います。ただ、西森さん、やっぱりね、イデア・ロゴス、すなわち、イデオロギー idea-logie のことを考えてください。イデオロギーが大事なんですよ。イデアのロゴス。ロゴスは言葉です。学問(ロギア)、そして理論(ロジックス)です。イデアはプラトンが作った言葉で、観念(イデア)、思想。人類 (人間) はこのイデオロギーで動いているのであって、なんでもんでもテクノロジーや、宗教(レリジョン)の問題に移さないほうがいいんです。

統一教会(ムーニー)は反共主義だけです。アンタイ・コミュニズム。反共主義で、ロシアや中国の共産主義を叩き潰すという思想で、ローマン・カソリックもアングリカン・チャーチ(英国) も今も動いています。ただ、西森さんもそうですが、この共産主義さえもディープステイトが作った、という理論を唱える人たちもいる。だから、この共産主義によって労働者階級が奴隷にされたんだと。労働者たちが解放された国が共産主義国家のはずなのに、じつはさらに上から操られている、という理論が出てくる。

 だから、私が西森さんに申し上げたいのは、いまの私たちが支持しているトランプ派のQアノンの人たち。それから西森さんが、国防長官のクリストファー・ミラーはじめ、マイケル・フリン中将、エズラ・コーエン・ワトニック、カッシュ・パテル、この人たちをはじめとして、トランプ派の「連邦政府回復戦略」実行委員会のメンバーたちがたくさんいると、西森さんはこの本の68ページで書いている。私もこの考え方を支持していますし、賛成しています。

しかし。西森さん、そんなに強くないって。闘いですから、これは。カバール、ディープステイト側を甘く見ないほういいですよ。西森さんの周りにおられるテキサス州の軍人上がりの人たち(veterans) の考えを過信してはいけません。彼らは真のアメリカ人であり愛国者です。戦場で人殺しも実際にやってきて、ディープステイト=カバールとの戦闘ができる。だけれども、だからといって、ディープステイトがそんなに弱いわけないんですよ。これも分かってください。

だから、私の考えははっきりしていまして、もうすぐアメリカは国家分裂します。トランプがテキサスに移ります。テキサスを中心として「アメリカ・サウス」America South という国が出来るでしょう。

西森さん、あなたが住んでいるあたりの地下にオガララ水源 (帯水層) という大きな水瓶(みずがめ)があるんですよ。周りの人たちに聞いてみてください。

西森 オガララ帯水層(アクワファー)はテキサス州の北のほう、ニューメキシコとの州境沿いのパンハンドル(Panhandle ) と呼ばれる一帯にあって、ブッシュがパラグアイで世界最大の淡水源の近くの土地を買い占めた時に、引き合いに出されて話題になりました。テキサスでセセッション(連邦脱退、国家分裂) の話題が出ると必ずテキサスが 合衆国(ユナイテッド・ステイツ)から脱退すれば東西海岸と五大湖に面した州以外がテキサスについてきて、オガララ帯水層がネブラスカ、カンザス、コロラド、テキサスなどをカヴァーしてる大水源なので、アメリカの中西部(ミッドウエスト)は水、穀倉地帯、牧場があるから自給自足できるという話になります。

 でも、テキサスは広くて、ヒューストンとか、ダラスとか、オースティンとか、完璧にリベラル派に支配されているんです。ヒューストン、ダラス、オースティン、この3つはロサンゼルスやニューヨークと同じ感じです。

そこで、先生とベンジャミン・フルフォードさんとの前の対談本(『今、アメリカで起きている本当のこと』秀和システム、2021年)で、フルフォードさんは、北アメリカは1つになると言っていて、 この1月10日に、バイデンも、それと同じ内容の Declaration of North America(DNA) という宣言書を発表しました。北アメリカ統一宣言です。カナダとメキシコとアメリカが合体して1つの連合国になると言っているんですけど、そもそも「DNA」という略語自体がシンボルにこだわるカバールならではで、人を小馬鹿にしてますよね。北アメリカ連合国など、極左以外のアメリカ人が受け入れるはずがありません。特にテキサス人は絶対に受け入れないので、そんなことになったらテキサスは独立するでしょう。

副島 ですから、テキサスが分離、独立の動きを始めるのです。ベンジャミン・フルフォードはカナダ人です。アメリカ人ではないんですよ。カナダ人はね、女王陛下、イギリス国王が大好きなの。ついでにヴァチカンまで好きなんです。ということは、分かるでしょ。アメリカ人の気持ちが分からないんです。カナダ人というのは日本人と朝鮮人の関係と一緒です。それぐらいアメリカ人からは見下されています。そのことを私は以前、フルフォードさんにはっきり言いました。彼は一言(ひとこと)、「分かっている」と言いました。ただし、彼は英語で世界に情報発信していますし、自分も40歳まで『フォーブス』の支局長をしていましたから。西森さん、あなたと同じように、アメリカとヨーロッパで流れている公開情報は彼はだいたい知っています。私は、やや遅れながらも、自分の察知(さっち)能力で知ります。

(以下略)

(貼り付け終わり)

(終わり)

bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

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 古村治彦です。

 このブログでもご紹介したが、ピューリッツア賞受賞のヴェテランのジャーナリストであるシーモア・ハーシュが自身のウェブサイトに論稿を発表した。その内容は、昨年9月に爆発事故を起こして稼働できなくなった、ロシアとドイツを結ぶノルドストリーム・パイプラインについて、爆破はアメリカ軍が、ジョー・バイデン政権の最高幹部たち(アントニー・ブリンケン国務長官、ジェイク・サリヴァン国家安全保障問題担当大統領補佐官、ヴィクトリア・ヌーランド国務次官など)の共同謀議による作戦立案とバイデン大統領の命令を受けての攻撃だったというものだ。

 今回は、ハーシュがドイツのジャーナリストであるファビアン・シードラーのインタヴューに答える形で記事が出た。ドイツは自分たちがノルドストリーム爆破の直接の被害者であるから関心が高いはずだ。しかし、いまのどいつのショルツ政権ではアメリカに対して、ほんのちょっとでも抗議をすることなどできもしないだろう。日本はその点で同じだ。

 ショルツ政権の副首相・経済・気候保護大臣であるロベルト・ハーベック、外務大臣であるアンナレーナ・ベアボックは共に緑の党から出ているが、彼らは対中、対ロシアに対して強硬である。原発が稼働停止するドイツでロシアからの天然ガスはエネルギーにおける命綱であるはずだが、彼らは喜んで命綱を切断し、国民に塗炭の苦しみを味合わせる。「それがSDGsよ」「なんてエコな暮らし」と言いながら、耐乏生活、窮乏生活をさせるのだ。これは私の推測だが、彼らはアメリカによるノルドストリーム爆破に了承を与えていたのではないかとすら思えてしまう。

 バイデン政権は犯罪政権である。しかし、ノルドストリーム爆破をバイデン政権が実行したことは報道されないし、明らかにされないだろう。バイデンの寿命はそこまで長くないだろうが、爆破に関わったブリンケン、サリヴァン、ヌーランドはこれからある程度の期間は生きるだろうし、アメリカ政治の枢要に参画するだろうから、彼らを犯罪者にはできないということに短期的にはなるだろう。しかし、流れが逆転するということもある。アメリカの覇権が崩れ始めて、これまでのアメリカの犯罪が暴かれる際には彼らは当事者として逮捕されるだろう。そうしたことが起きないために(少なくとも短期的には)、彼らは何が何でもバイデンの大統領選挙再建に突き進む。

 それでも、バイデンの再選に暗雲が立ち込めている。それはアメリカ経済の失速から崩壊の可能性が高まっていることだ。アメリカで「経済のことならトランプだ」という機運が高まれば、バイデンの再選も難しい。バイデンが選挙に落ちるようなことがあれば、アメリカ政治、アメリカ政界は大混乱に陥る可能性がある。

(貼り付けはじめ)

シーモア・ハーシュ:アメリカがノルドストリーム・パイプラインを破壊した(Seymour Hersh: The US Destroyed the Nord Stream Pipeline

シーモア・ハーシュとのインタヴュー

インタヴュアー:ファビアン・シードラー

2023年2月15日
『ジャコバン』誌

https://jacobin.com/2023/02/seymour-hersh-interview-nord-stream-pipeline

先週、高名な調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュは、ロシアからドイツへ天然ガスを輸送するために利用されてきたノルドストリーム・パイプラインの破壊はアメリカの責任だと主張する内容の論稿を発表した。

2022年9月26日、ロシアからドイツに到るノルドストリーム天然ガスパイプラインが、バルト海において複数回の爆発によって広範囲に破壊された。先週、賞を受賞した経験を持つ調査報道ジャーナリストであるシーモア・ハーシュが、1名の匿名の情報源からの情報を基にした論稿を発表した。その内容は、バイデン政権とCIAに爆発の責任があるというものだ。

ハーシュは1970年にピューリッツア賞を受賞した。授賞理由は、アメリカ兵が非武装の市民を300から500人殺害したミライ虐殺事件の報道で果たした役割であった。ハーシュは『ジャコバン』誌のために、ファビアン・シードラーに最新の記事で取り上げた疑惑とCIAと国家安全保障部門がアメリカの外交政策に及ぼす影響について話した。

ファビアン・シードラー:

最初にあなたの発見について詳細にご説明いただきたい。あなたの情報源からの情報から、正確に何が起きたか、誰が関与したのか、この行為の裏にある誘因は何か?

シーモア・ハーシュ:

私は行っていることは明らかなことを単純に説明しているに過ぎない。それは単に語られるべき物語に過ぎない。2022年9月下旬、8個の爆弾が爆発するはずだった。6個はバルト海のボーンホルム島付近の水面下、やや浅いところで爆発した。その爆発でノルドストリーム12の4本の主要パイプラインのうち3本を破壊した。

ノルドストリーム1は、長年、非常に安い価格でドイツにガス燃料を供給してきた。そして、両方のパイプラインが爆破され、なぜ、誰がやったのかが問題になった。2022年2月7日、ウクライナ戦争を前に、アメリカのジョー・バイデン大統領は、ドイツのオラフ・ショルツ首相とホワイトハウスで記者会見し、「ノルドストリームを止めることができる」と発言した。

シードラー:

ジョー・バイデンの正確な文言は、「もしロシアが侵攻してきたら、ノルドストリーム2はなくなる。私たちはパイプラインに終止符を打つ」というものだ。そして、このプロジェクトがドイツの管理下にあることを踏まえ、具体的にどのようにそれを行うつもりかという記者団からの質問に対して、バイデンは、「私たちはそれを行えることだと約束できる」とだけ答えた。

ハーシュ:

バイデン政権の国務次官であるヴィクトリア・ヌーランドは、2014年に彼らがマイダン革命と呼ぶものに深く関与しており、その2週間前に同様の言葉を使用した。

シードラー:

パイプラインの撤去は、バイデン大統領によってもっと前に決定されていたということになる。あなたの記事によると、国家安全保障問題担当大統領補佐官ジェイク・サリヴァンが、統合参謀本部、CIA、国務省、財務省から新たに結成されたタスクフォースの会議を招集した2021年12月から時系列で、最初から話を整理している。サリバンは、ノルドストリーム・パイプラインを破壊するための計画を立案する意図を持っていたのだ。

ハーシュ:

このタスクフォースは当初、この問題を研究するために12月に召集された。彼らはCIAなどに呼び寄せられ、極秘のオフィスで会議を持った。ホワイトハウスのすぐ隣に、行政府庁舎と呼ばれるオフィスビルがある。そこは地下トンネルでつながっている。その最上階に、大統領情報諮問委員会と呼ばれる外部顧問の秘密グループの会議場がある。私はホワイトハウスの人々に、私が何かを知っていることを知らせるために、このことを報告したに過ぎない。

会議は、ロシアが戦争を仕掛けてきたらどうするのかという問題を検討するために招集された。ウクライナ戦争の3カ月前、2022年のクリスマス前のことだ。ハイレヴェルなグループだった。おそらく違う名前だったと考えられるが、私はただ「省庁間グループ」と呼んでいる。正式な名前があったのかどうかは分からない。CIAと通信を監視・傍受する国家安全保障局、資金を供給する国務省と財務省、そしておそらく他にもいくつかのグループが関与していた。その他に、統合参謀本部も参加していた。

制裁や経済的圧力の強化といった可逆的なものから、爆発物など不可逆的なものまで、ロシアを止めるために何をすべきかを提言するのが彼らの大きな仕事だった。情報源を守らなければならないので、特定の会議について具体的に話したくない。何人が会議に参加していたのか分からない。私の言っていることが理解できるだろうか?

シードラー:

論稿の中で、2022年初頭、 CIAの作業部会がサリヴァンンの省庁間グループに報告し "パイプラインを爆破する方法がある" と提言したと書いているが?

ハーシュ:

彼らは方法を知っていた。アメリカでは「機雷戦」と呼ばれているものを理解している人たちがいた。アメリカ海軍には、潜水艦に入るグループと、原子力工学に関する司令部があり、機雷戦司令部も存在する。機雷こそは非常に重要であり、熟練した鉱夫がいるのです。機雷戦従事者の訓練で最も重要なのは、フロリダの田舎にあるパナマシティという小さなリゾート地である。

そこで非常に優秀な人材を育成し、活用している。機雷戦従事者はとても重要な存在だ。港への入港を妨害したり、邪魔なものを吹き飛ばしたりすることが可能なのである。ある国の海底石油パイプラインが気に入らなければ、それも爆破することができるという訳だ。いいことばかりではないが、彼らはとても秘密主義である。ホワイトハウスにいたグループにとって、パイプラインを爆破できることは明らかだった。C-4と呼ばれる爆発物がある。これは非常に強力で、特に使用量が多いと壊滅的だ。水中ソナー装置を使って遠隔操作することができる。水中ソナーは非常に低い周波数の信号を送る。

2022年1月初旬には、ホワイトハウスにそのことが伝えられた。2週間か3週間後に、ヴィクトリア・ヌーランド国務次官が「できる」と言ったのだ。これは1月20日のことだったと考えられる。そして、大統領もオラフ・ショルツ独首相と一緒にいる場所で、2月7日に「できる」と言った。ショルツは具体的なことは何も言わず、曖昧な態度に終始した。しかし、もし私がドイツ議会で公聴会を開催できるとしたら、ショルツにこう質問するだろう。「バイデン大統領からパイプライン爆破について聞いたか? その時、なぜ彼が爆破できると確信したのか話をしたか?」

まだ計画は具体的には存在しなかったが、爆破能力があることは分かっていた。

シードラー:

作戦においてノルウェーはどのような役割を果たしたのか?

ハーシュ:

まず、ノルウェーは海洋大国であり、地下エネルギーも保有している。また、西ヨーロッパ諸国やドイツに販売できる天然ガスの量を増やすことを強く望んでいる。そしてそれを実現し、輸出量を増やしている。従って、経済的な理由から、アメリカと一緒にこうどうするということになったのではないか? また、ロシアに対する嫌悪感も根強く残っている。

シードラー:

論稿の中で、あなたはシークレットサーヴィスとノルウェー海軍が作戦に参加し、スウェーデンとデンマークは説明こそ受けたが全ては教えられなかったと書いている。

ハーシュ:

私に言わせれば、「伝えなかったのは、伝える必要はなかったから」ということだ。つまり、自分がやっていることを相手も知っていて、何が起こっているのかも理解しているのに、誰もイエスと言わないということだ。私はこの問題に関して情報源と一緒に真剣に取り組んだ。要するに、この任務を遂行するために、ノルウェーは適切な場所を探さなければならなかった。パナマシティで訓練を受けていた潜水士達は、重い潜水タンクを使わずに、酸素と窒素とヘリウムの混合物だけで水深300フィート(約90メートル)まで到達できる。

ノルウェーは、バルト海のボーンホルム島沖に水深260フィート(約78メートル)の場所を見つけ、そこで活動できるようにした。そこまで到達したらゆっくり戻ってこなければならない。減圧室があるノルウェーの潜水艦「ハンター」を使用した。4本のパイプライン爆破に送られた潜水士はわずか2名だった。

バルト海を監視している人たちにどう対処するかという問題もあった。バルト海の監視は非常に徹底しており、公開されている情報も多いので、そのための担当者を34人用意した。そして、私たちが行ったことは実にシンプルなことだ。地中海とバルト海を管轄するアメリカ海軍第6艦隊は、21年前から毎年夏にバルト海でNATO加盟諸国の海軍のための演習(バルト海作戦)を行っている。そして、海軍の空母や大型艦船を動員する。非常にオープンなものだ。ロシアは確かにそのことを知っていた。私たちは公の場で爆破作戦を実行した。そして、このバルト海でのNATOによる作戦では、歴史上初めて新しいプログラムが実施されました。10から12日間の期間をかけて、地雷を落として発見する演習を行う予定を組んでいた。

いくつかの国が機雷作戦ティームを派遣し、あるグループが機雷を落とすと、自国の別の機雷作戦グループがそれを捕捉して爆破する。だから、爆破するまでにはある時間があったのだが、その間にノルウェー軍は深海潜水士を回収することができた。2本のパイプラインは1マイルほど離れて走っており、少し土の下にあるが、到達するのは難しくないし、彼らは作戦を実行した。爆弾の設置には数時間しかかからなかった。

シードラー:

それは2022年6月のことか?

ハーシュ:

そうだ。6月に入って10日過ぎた頃、演習の最後に爆破を実行する予定だったのだが、最後の最後でホワイトハウスがナーヴァスになった。バイデン大統領は、実行することが怖いと語ったのだ。そして、いつでも爆弾を落とせるように、いつでも遠隔操作で爆弾を落とせるようにと命令した。レイセオン製の通常のソナーを使って作戦実行。上空を飛行し、シリンダーを落とす。低周波の信号を送る。フルートのような音で、様々な周波数を発することができる。しかし、心配だったのは、水中に長く放置しておいて爆弾が作動しないことだった。そのため、グループ内では適切な手段を見つけようとパニックになり、実際には他の情報機関にも問い合わせる必要があった。論稿ではそのことは書かなかった。

私は、ブリンケンやその他の政権幹部たちが思慮深い人間ではないと考えている。

シードラー:

そして、その時に何が起きたのか? 彼らが爆弾を設置し、遠隔地からコントロールする方法を見つけた・・・。

ハーシュ:

ジョー・バイデンはパイプラインを爆破しないと決定した。それは6月上旬のことだった。当時はウクライナ戦争が始まって約5カ月だった。しかし、9月になって、バイデンは爆破を決断した。

あることをあなたに教えよう。作戦にかかわった人々、つまりアメリカのために能動的な活動を行う人たちは、大統領の命令通りにする。彼らは当初、これは交渉に使える便利な武器だと考えていた。

しかし、ある時点で、ロシアが侵攻した後で、パイプライン爆破作戦が完了すると、爆破作戦を実行した人々にとって、これはますます嫌なものになった。彼らはよく訓練された人々で、最高レヴェルの秘密情報機関に所属している。彼らはこのプロジェクトに背を向けた。彼らは、これは非常識なことだと考えた。そして、原爆投下の1週間後、あるいは3、4日後、彼らが命令されたことを実行した後、多くの怒りと敵意が生まれた。これは私が取材してあきらかになったことだ。

そして、もう1つ言っておきたいことがある。アメリカやヨーロッパでパイプラインを建設している人たちは、何が起こったかを知っている。私は今重要なことを話している。パイプラインを建設する会社を経営している人たちは、この話を知っている。私は彼らから話を聞いた訳ではないが、彼らが爆破事件について知っていることはすぐに分かった。

シードラー:

それでは昨年6月の状況に戻ろう。ジョー・バイデン大統領は爆破作戦を直接行わず、延期するように決定を下した。それなのに、どうして9月になって作戦を実行したのか?

ハーシュ:

アンソニー・ブリンケン米国務長官は、パイプラインが爆破されて数日後の記者会見の席上で、プーティンから経済的にも、そして軍事的にも大きな力が奪われてしまったと述べた。ブリンケンは、「ロシアがパイプラインを武器化することができなくなったことでもあり、これは大きな機会となった、それは、ロシアがつまり、今回の戦争において、西ヨーロッパ諸国がアメリカを支援しないように強制することができなくなったのだから」と述べた。西ヨーロッパがこれ以上戦争に付き合わないようになることを恐れたのです。その時にやろうと思ったのは、西側諸国にとって戦争がうまくいっていないこと、そして冬が来ることを恐れていたのだと思う。ノルドストリーム2はドイツから制裁を受けているが、アメリカは厳しい冬になってドイツが制裁を解除することを恐れていた。

シードラー:

あなたのお考えでは、その裏側にはどのような動機があったと言えるだろうか? アメリカ政府がパイプラインに反対した理由は様々だ。ロシアと西ヨーロッパ、特にドイツとの結びつきを弱めたいから反対した、という人もいる。しかし、アメリカ経済と競合するドイツ経済を弱体化させるためでもあったとも考えられる。ガス価格の高騰で、企業はアメリカに移転し始めている。アメリカ政府がパイプラインを爆破した場合、その動機についてあなたはどのように考えるか?

ハーシュ:

彼らはよく考えていないと思う。奇妙に聞こえるかもしれないが、私は ブリンケンをはじめとする政権の一部の人たちが深い考えを持った人たちだとはとても思えない。アメリカ経済には、私たちがより競争力を持つという考えを好む人たちが確かにいる。私たちはLNG、液化ガスを極めて大きな利益で売っている。これはアメリカ経済にとって長期の景気浮揚策になる、と考えた人たちもいたことだろう。

しかし、あのホワイトハウスでは、常に再選に執着し、戦争に勝ちたい、勝利を得たい、ウクライナに何とか魔法のように勝ってほしいと思っていたのだろうと私は考える。

ドイツ経済が弱くなれば、私たちの経済にとって良いことかもしれないと考える人もいるかもしれないが、それはおかしな考えだ。私は、基本的に、私たちはうまくいかないものに深く食い込んでしまったと考える。戦争はこの政府にとって良い結果をもたらすことはないだろう。

シードラー:

この戦争はどのように終結すると考えるか?

ハーシュ:

私が何をどう考えるかは重要ではない。私に分かっているのは、この戦争が思い通りにならないこと、そして、この先どうなっていくのか分からないということだ。大統領がこのようなことを望んでいたのなら、私はそのことに恐怖を感じている。

そして、この作戦を行った人々は、バイデン大統領がドイツの人々に何をしているのか、うまくいっていない戦争に対して罰を与えていることに気づいていると信じていた。そして長い目で見れば、これは大統領としての評判だけでなく、政治的にも非常に不利になることだろう。アメリカにとって汚点となることだろう。

CIAは王冠のために働くのであって、憲法のために働くのではないと理解されている。

つまり、ホワイトハウスは状況が自分たちにとって悪くなると考えていた。ドイツや西ヨーロッパ諸国が武器を提供しなくなり、ドイツの首相がパイプライン稼働を再開かもしれない。ホワイトハウスは常にこうした事態を恐れていた。私にはドイツのオラフ・ショルツ首相に質問したい事項がたくさんある。例えば、2月に大統領と一緒にいたときに何を知ったのか、ということなどだ。この作戦は大きな秘密で、大統領はこの作戦遂行能力について誰にも話してはいけないことになっていた。でも、彼は喋ってしまうのだ。話したくないことも話してしまう人だ。

シードラー:

あなたの話は、欧米諸国のメディアでは、ある程度の抑制と批判をもって報道された。あなたの評判を貶めるために攻撃したり、匿名の情報源は1つだけであり、それでは信頼に足る話ではないと主張したりする人々がいる。

ハーシュ:

私が情報源について語ることなどあるだろうか? 私はこれまで匿名の情報源を元に多くの記事を書いてきた。もし誰かの名前を明らかにしたら、彼らは解雇されるか、最悪、投獄されるだろう。厳しい法律がある 私は誰についても暴露したことなどない。もちろん、この記事のように、情報源はあくまで情報源であると書いている。そして長年にわたって、私が書いた記事はいつも受け入れられてきた。この記事には、『ニューヨーカー』誌で一緒に働いていた時と同じレヴェルの熟練したファクトチェッカーを起用した。当然の話として、私に伝えられた不明瞭な情報を検証する方法はたくさんある。

それに、私に対する個人攻撃は本質を突いていない。バイデンはこの冬、ドイツに厳しい冬を過ごさせることを選んだ。アメリカ大統領は、ドイツがウクライナ戦争に協力的でない可能性よりも、エネルギー不足のために、ドイツの人々が厳しい寒さの中で生活するのを見たいのだろう。私にとっても、作戦に参加した人たちにとっても、これは酷いことだ。

シードラー:

ロシアだけでなく、西側の同盟諸国、特にドイツに対する戦争行為と受け止められる可能性があることもポイントだ。

ハーシュ:

単純に考えてみよう。この作戦に関わった人々は大統領が短期的な政治的目標のためにドイツを冷遇することを選んだと見ており、それが彼らを恐怖に陥れたと言えるだろう。これは、アメリカに強烈な忠誠心を持つアメリカ人についての話だ。CIAでは、私が論稿で述べたように、彼らは王冠のために働き、憲法のために働かないということが理解される。

CIAの長所は、米連邦議会で自分の主張を通せず、誰も耳を貸さない大統領が、ホワイトハウスのローズガーデンの裏庭をCIA長官と散歩して、8000マイル(約1万2800キロ)離れたところで誰かを傷つけることができる、ということだ。CIAのセールスポイントについては、小唄内容であるため、私は問題視している。しかし、そのCIAでさえ、勝ち目のない戦争を支援するためにヨーロッパを冷遇することを選んだことに愕然としている。パイプライン爆破は極悪非道な行為だと私は考える。

シードラー:

論稿の中であなたは攻撃の計画は米連邦議会に報告されなかったと述べている。秘密作戦の場合でも連邦議会に報告しなければならないそうだが。

ハーシュ:

米軍の多くの部署に対しても報告はなされなかった。他の政府機関の幹部たちも知っておかねばならないことであったが、情報提供はなされなかった。作戦はどこまでも秘密で実行された。

シードラー:

バルト海沿岸の船舶や航空機に関するオープンソースインテリジェンス(OSINT 訳者註:公表されているデータを収集し、分析する諜報活動)の評価に携わっている人々から、「9月26日やその前の日に爆発地点で直接検知されたノルウェー機はない」という批判もあった。

ハーシュ:

本格的な秘密作戦はOSINTを考慮し、それに対処するために実行される。私が言ったように、この問題に対処する人が任務に就いていた。

シードラー:

あなたの職業において勇気はどのような役割を果たすのか?

ハーシュ:

真実を伝えることに何か勇気が必要であろうか? 私たちの仕事は恐れることではない。そして時には醜くなることもある。私の人生にもそのようなときがありました。理解してもらえると思うが、私はそのことについて話さない。脅迫されるのは、私のような人間ではなく、私のような人間の子どもだ。酷い目にあったこともある。しかし、気にしないことだ。ただ、自分のやるべきことをやるだけだ。

※シーモア・ハーシュ:ピューリッツア賞受賞のアメリカの調査報道ジャーナリスト。

※ファビアン・シードラー:ベルリンを拠点とするジャーナリスト。著書に『巨大マシーンの終焉:衰退しつつある文明の概略史(The End of the Megamachine: A Brief History of a Failing Civilization.)』がある。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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古村治彦です。

 

今回は、学問道場主催の定例会開催のお知らせをいたします。大変お待たせいたしました。開催日は本年2023年4月9日(日)になります。どうぞふるってご参加下さい。参加受付は一番下のリンクからお願いいたします。

 

今回も、前回に引き続き、定例会出席による参加と、インターネット配信(同時中継ではございません)での参加の2つの方式をご用意しております。DVDの頒布の予定はございません。以下に定例会の内容を貼り付けます。

 

(貼り付けはじめ)

 

第44回副島隆彦を囲む会主催定例会

「核戦争か。もう×陰謀論者と言わせない」

 

・講師:副島隆彦(そえじまたかひこ)先生、下條竜夫(げじょうたつお)研究員

・開催日時:2023年4月9日(日)12時開場、12時45分開演

・会場:JR「御茶ノ水」駅 全電通労働会館ホール

・会場住所:〒101-0062  東京都千代田区神田駿河台3丁目6

TEL03-3219-2211 FAX03-3219-2219

・地図:

zendentsuuroudoukaikanmap101
 

・会場までのアクセス:

JR中央・総武線 御茶ノ水駅

(聖橋口出口 徒歩5)

東京メトロ千代田線 新御茶ノ水駅

(B3出口 徒歩5)

東京メトロ丸ノ内線 淡路町駅

(A5出口 徒歩5)

都営地下鉄新宿線 小川町駅

(A7出口 徒歩5)

 

・当日の予定:

開場  12:00

開演  12:45

終了  17:00(予定・終了時刻は延長する可能性がございます)

 

【新型コロナウイルス感染拡大防止のお願い】

・発熱など体調が悪い場合には参加をお見合わせ下さい。

・マスクを着用してご参加ください。

・手洗いと手指の消毒をお願いいたします。

・ロビーやお手洗いなどでは密にならないよう、ご協力をお願いいたします。

 

(貼り付け終わり)

 

第一部は下條竜夫(げじょうたつお)SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の講演です。演題は「物質(物理)と霊魂」です。下條研究員はこれまでに『物理学者が解き明かす重大事件の真相』(2016年)『物理学者が解き明かす思考の整理法』(2017年)といった物理学を分かりやすく説明し、それを応用して世間で起きた事件を分析する本を出しています。今回、既存の物理学の枠組みを超えてより真実に近づく話をします。

 

第二部、第三部は、副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の講演です。演題は「核戦争か。もう×陰謀論者と言わせない」です。2022年2月24日にウクライナ戦争が始まり、1年が過ぎました。アメリカとイギリスの策謀に対して、ロシア、そして中国は賢明に対応しています。戦争は第三次世界大戦、そして核戦争へと段階が上がっていく中で、真実を述べてきた学問道場、そして副島隆彦先生の言論に改めてご注目ください。また、3月に入って、アメリカ経済の減速が見えてきています。

 

※定例会出席のお申し込みはコチラ↓

https://www.kokuchpro.com/event/a2581e2750be4ff24ba5e4030118dddc//

 

定例会出席参加ならびに、配信参加をどうぞよろしくお願いいたします。

 

副島隆彦の学問道場

古村治彦拝

 

(以上)

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