古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

2025年10月

 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』(ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

 今回は毛色を変えて、イースター島についての論稿をご紹介する。イースター島の謎とは、絶海の孤島に高さ9メートル、重さ9トンのモアイ像を数多く建てることができた人々がいて、その人々が忽然と消えたということであり、モアイ建造の目的をはじめ、今でも論争が続いている。そうした謎が人々を惹きつける。私の友人には、新婚旅行でイースター島を行き先に選んだ人もいる。
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 イースター島はある程度の時期まで、「楽園」のような生活ができたようだ。しかし、環境破壊による食糧不足と部族間抗争、そしてその後のヨーロッパ人による奴隷狩りや伝染病が複合的な原因となり、人口が激減した。これらの要因についても議論があるようだが、大きくはこれらの複合要因によってイースター島は滅亡した。最終的に、19世紀半ばには人口がわずか100人ほどまで激減した。このイースター島の教訓を現代に生きる私たちは拳拳服膺すべきだという声もある。しかし、資本主義と人類の欲望には限りがない。今の自分たちの生活が良ければ、死んだ後のことまでは気にしていられない。
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 こうしたことを考えると、人類は資本主義に代わるシステムを考え出すか、滅びかけるまで進むかしかないのではないかと悲観的になってしまう。人類の賢さにそこまで自信を持てない自分がいる。

(貼り付けはじめ)

イースター島はこの世の果てから私たち全員に教訓を与えている(Easter Island offers lessons to us all from the end of the world
シリル・クリスト筆
2021年1月5日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/changing-america/opinion/532753-easter-island-offers-lessons-to-us-all-from-the-end-of-the-world/

「イースター島では・・・亡くなった建設者たちの影が今もこの地を支配している・・・空気全体が、かつて存在し、今はもう存在しない過去の目的とエネルギーで震えている。何がなかったのか? なぜだったのか?」。

-キャサリン・ラウトリッジ『イースター島の神秘(The Mystery of Easter Island)』(1919年)

「砂に残された足跡は、宝石のように小さく繊細だが、時にはピラミッドのように壮大なものもある。古代の人々が何を表現しようとしていたのかを理解するには、しばしば千年以上かかる」。

-ミゲル・デ・ウナムーノ

チリから西へ2300マイル、世界の果ての広大な青い海を越え、地球上で最も隔絶された島イースター島に到着した。偶然にも、イースター・サンデー(復活祭)のことだった。島は祝祭で賑わい、踊るように燃える松明で溢れ、何世紀も前までキリスト教の存在を知らなかった小さな島で、信者たちの魂を燃え上がらせていた。初期の住民が強力な階層構造、複雑な儀式、そして豊富な資源(a strong hierarchy, complex ritual practices and many resources)を有していたことは、以前から知られている。それでは、なぜ彼らは姿を消したのだろうか、そして、私たちが現在生きている脆弱な時代において、彼らから何を学ぶことができるだろうか? 航海士、捕鯨船員、海賊、探検家たちは、なぜ初期の住民が姿を消してしまったのか、疑問に思ってきた。イースター島の歴史は、人類という複雑な織物の一部であり、これまで以上に重要な意味を持っている。

実際、イギリスの歴史家アーノルド・トインビーは、「石器時代の人類の最も驚くべき偉業は、イースター島を含むポリネシアの植民地化(colonization)であった」と述べた。

誰がイースター島民だったのか? 最初の住民たちはこの島をラパ・ヌイ(Rapa Nui)と呼んでいたが、彼らはなぜこの孤島に来たのだろうか? 地元の文化がどのように消滅したのか、そして高さ9メートル、重さ90トンを超えるものもあるモアイ像のような、壮大な建造物が火山岩からどのように彫り出されたのか、多くの疑問が湧き上がる。そして今、気候変動と波浪の影響を受ける中で、この目を見張る文化の最後の痕跡(the last vestiges of this remarkable culture)は、巨大な波の猛威にさらされている。いつかこれらの素晴らしい遺物も消え去ってしまうかもしれない。

この島を初めてヨーロッパ人が初めて発見したのは、南洋に存在すると考えられていた架空の大陸「テラ・アウストラリス(Terra Australis)」を探し求めていたオランダ人航海士ヤーコプ・ロッヘフェーン(Jacob Roggeveen)であった。彼の艦隊は3隻の船と223名の乗組員で構成されていた。1722年45日、復活祭の日曜日に未知の海岸を目撃した彼らは、石像(stone images)を見てまず驚愕した。なぜなら、重厚な木材も機械も強靭なロープもない人々が、高さ30フィート(約9メートル)もの像をどうやって建てられたのか理解できなかったからだ。現地の住民が船を迎えに来た。ロッヘフェーンは次のように記している。「彼は完全に裸で、羞恥心が隠そうとする部分すら微塵も覆っていなかった。この哀れな人間は私たちを見て非常に喜んでいるようで、私たちの船の構造に最大の驚嘆を示した。彼は特に、私たちのマストの張り、頑丈な索具と走行装置、帆、大砲——これらを隅々まで注意深く触って確かめた——そして目にしたあらゆるものに強い関心を示した。特に鏡に映った自身の姿を見た時、彼は突然後ずさりし、その後ガラスの裏側を見つめた。どうやらそこに幻影の原因があるのではないかと探ろうとしたようだ」。別の上陸隊が岸に上がり、先住民に下がるように合図を送った。誤解からヤコブの部下数名が発砲し、約10名を殺害した。残りは散り散りになったが、驚くべきことに供物として鶏、果物、根菜類を携えて戻ってきた。ロッヘフェーンは1週間滞在し、次のように書いている。「私たちの滞在期間が短かったため、この人々の礼拝形態(the form of worship)について完全な知識を得ることはできなかった。ただ、彼らが建てた特異なほど背の高い石像(remarkably tall stone figures)の前で火を灯し、その後かかとでしゃがみ込み、頭を垂れて両手のひらを合わせ、交互に上げ下げする様子を観察しただけである」。ロッヘフェーンの頭に疑問が残った。これほど多くの像はどのように作られたのか? そしてこれらの巨像を築いた文明はどうなったのか?

当時の島民は2000人から3000人程度とジェイコブは推定していたが、最初の接触の100年前には人口が1万5000人に達していた可能性がある。ジェームズ・クック船長が1774年にこの島を訪れた当時、島民は700人ほどだった。1860年代、ペルーの奴隷商人(slave traders)が島に侵入し、住民の半数近くを捕らえた。奴隷商人や宣教師(Slavers, and missionaries)の侵入、そして結核と天然痘(tuberculosis and smallpox)の持ち込みによって、地元住民は壊滅的な打撃を受けた。

1877年までに生き残ったのはわずか100人余りだった。1世紀後、彼らはチリの市民権を獲得したが、先住民運動(an indigenous movement)が始まるとピノチェト政権としばしば衝突した。今日、イースター島の住民の半数以上は、この島に最初に定住した人々の子孫であり、人口は約6000人となっている。

ポリネシアではどこからともなく人々が現れ、カリフォルニア大学イースター島像プロジェクトの創設者ジョー・アン・ヴァン・ティルバーグによると、西暦1200年までには、地元の人々が有名な巨大モアイ像を建てる最初の試みを始めていたようだ。また、入植者がタロイモ、鶏、バナナ、ヒョウタン、ヤムイモ、サツマイモ、クズウコンを主食として西暦800年頃には到着していたと考える人もいる。最終的に地元の木々が消え、飢餓が起こり、収穫逓減(diminishing returns)の時代を生き抜こうとする様々な派閥の間で争いが起こったと主張する理論は多種多様に存在する。ジャレド・ダイアモンドはイースター島の崩壊と生態系破壊に関する理論でよく知られている。巨大なヤシの木が焚き火用に伐採され、モアイ像を陸地の端から端に運び、その過程で肥沃な土壌が浸食されたと考えられている。

アリゾナ大学のテリー・ハントとトニヤ・ブロードマンによると、有名なモアイ像が海岸近くに建てられたのは、水文地質学的な理由からだという。彼らは次のように語っている。「干潮時に海水が引くと、真水が海岸に流れ出る」。2人は島中の水源を地図上に描き出し、海から汲み上げた真水が見つかった場所では必ずモアイ像も発見された。島民たちが示した強い共同体としての結束力(strong communal solidarity)は、ヨーロッパ人が到来し社会が混乱し、最終的に島民が滅亡するまでの500年間続いた。多くの資料は、生態系の崩壊(ecological collapse)がイースター島文明の衰退の主な原因であると示唆しているが、18世紀に島民と西洋人が接触していたことなど、他の可能性もあると主張する人たちもいる。

ベニー・パイザーの著作『ジェノサイドからエコサイドへ(From Genocide to Ecocide)』によれば、ヨーロッパ人との接触は確かにイースター島の文明における共同体の結束を変化させた。彼は次のように説明する。「豊富な、事実上無尽蔵の魚介類資源に加え、島の肥沃な土壌を耕作すれば、何千人もの住民を容易に永続的に養うことができたはずだ。広範に無制限に近い食料供給(豊富な鶏やその卵、島に無数に生息するネズミ──常に豊富に得られる食の『珍味(delicacy)』──も含む)を考慮すれば、先住民が壊滅的な集団飢餓(catastrophic mass starvation)の結果として人肉食(cannibalism)に走ったというダイアモンドの主張は明らかに荒唐無稽である。「実際、飢餓や人食いのいずれについても考古学的証拠は一切存在しない」とダイアモンドは述べている。ポリネシア人自身の資源乱用(the Polynesian abuse of their own resources)に過度の非難が集まり、植民地主義的思考(colonial mindset)で到来したヨーロッパの文明化者たち(the European civilizers)への批判が不十分だとダイアモンドは確信している。主流派の見解に対する別の批判はポール・レインバードによって提唱されており、彼の著作『未来へのメッセージ(A Message for Our Future)』でも、イースター島社会の崩壊はヨーロッパ人との初接触後に起こったと主張している。レインバードは次のように主張している。先住民が人肉食に走ったという説は根拠がなく、何十年にもわたりヨーロッパ人が先住民に対する偏見(bias)を正当化するために流布されてきたに過ぎない。陸海ともに豊富な資源を有する島で飢餓が発生した考古学的証拠も存在しない。レインバードによれば、イースター島民に帰せられてきた社会的混乱、戦争、競争(social disarray, warfare and competition)は、島が占領される前よりも占領後に発生した可能性が高い。

考古学者であるアリゾナ大学のテリー・ハントとビンガムトン大学のカール・リポは、ラパ・ヌイ(イースター島)の住民が現代に極めて重要な教訓、特に協力のモデル(a model of cooperation)を提供すると考えている。彼らの著書『歩く石像(The Statues that Walked)』は、ジャレド・ダイアモンドの主張——63平方マイルの島で社会崩壊(societal collapse)を引き起こしたのは森林破壊と内乱、特に生態系破壊(deforestation and civil unrest and especially ecocide)である——を否定する。彼らは、ヤシの実を食い尽くし、島を禿げさせたのはネズミの大量発生(an infestation of rats)だと考える。木々が消えると、他の20種の森林植物も姿を消した。最終的にラパ・ヌイの人々はヨーロッパ人の探検と搾取(European exploration and exploitation)の犠牲となった。そして島民自身は巨大なモアイ像を移動させるために木を伐採しなかった。彼らはロープで冷蔵庫を部屋の中を移動させるように、像を歩かせて運んだのである。著者らは強調する。「この知見に照らせば、かつて生産的だった島を不毛の地に変えたという先史時代の環境災害説が根拠のない主張であることは明らかだ。むしろ島民は時間の経過とともに、島の人間収容力を増加させることに貢献したと言える」。

しかし、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのバルジン・パカンダムによれば、モアイ像の壮麗さ、唯一無二の存在感、そして技術的卓越性は、現代に対する究極の警告として立ち続けるべきであるとされる。イースター島が、自らの生態学的基盤を破壊した高度文明の警告として存在するという現実的な可能性を否定する学者はほとんどいない。バルジンは、ペイザーとレインバードの理論が「イースター島の環境が突然かつ劇的に破壊された」という圧倒的な証拠に対抗するには不十分だと考えている。バルジンは、1995年に『ディスカヴァー』誌に掲載されたダイアモンドの記事を引用し、「なぜ彼ら(イースター島民)は周りを見渡し、自分たちの行動に気づき、手遅れになる前に止めなかったのか? 最後のヤシの木を伐採した時、彼らは何を考えていたのか?」と記している。バルジンはさらに、2020年11月8日付『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』誌のジョセフ・テインターによる記事「なぜ社会は崩壊するのか(“Why Societies Fall Apart)」を引用し、社会が「確立された社会政治的複雑性を急速かつ著しく喪失する(displays a rapid, significant loss of an established socio political complexity)」危険な段階を強調している。マロイやメトローといった他の研究者らは「イースター島の階層的な首長制には鳥や魚の捕獲を禁止する統治能力があったが、『統治構造』が機能不全に陥ったことを示している。過剰消費と規制なき搾取がラパ・ヌイ社会を窒息させた(shown that the hierarchical chieftainships on Easter Island had sufficient governance to create prohibitions on the harvest of birds and fish, but that the ‘governance structures’ failed)」と指摘する。まさに現代の私たちが森林や海洋に対して行っていることだ。問題の本質は理解している。だが消費を規制するのは誰か? 監視者を監督するのは誰か?

イースター島を離れる前に、地元の漁師に出会った。彼は私たちに驚くべき火口湖ラノ・カトゥを指さした。それはまるで空に向かって開いた地質学的巨口のように見える。高さ300メートル、水深10メートルの湖だ。トトラと呼ばれる葦が湖面を覆い、緑の童話から飛び出したような小さな島々を形成している。火口縁には儀式用の集落オロンゴが位置する。ここは9月の間だけ人が住み、「タンガタ・マヌ(鳥人 Bird Men)」の儀式が行われる場所だった。鳥人たちは近くのラヌカウ島で、幸運の鳥マヌタラ manutara(セグロアジサシ)の卵を採らねばならなかった。2つの島の間にはサメが泳ぎ、本島とラヌカウ島の間を隔てる障壁となっていた。挑戦者たちは襲われずに海を渡り、無傷の鳥の卵を手に帰還し、帰路を生き延びねばならなかった。この異教の儀式は、初めてその話を聞いたヨーロッパ人にとって確かに奇妙に映ったに違いない。しかし、何世紀も前、鳥やサメを称えることは、自然や海に依存して生きる人々にとっての敬意の規範の一部だった。大型のマグロ、アザラシ、さらにはイルカの骨さえもが貝塚(midden heaps)から発見されている。少なくとも一時的には楽園であったが、やがて地元住民を養っていた恵みは枯渇した。乱獲により固有種25種のうち23種の鳥類が絶滅した。ポリネシアネズミは松の実の種を求めて穴を掘り、ヤシの木を枯死させた。森林の消失により、漁用のカヌーを作るための木材が不足した。人口増加が島の限界を超え、ラパ・ヌイの収容能力はついに限界に達した。13世紀から16世紀にかけて、モアイ像の制作は停止した。大半のモアイは未完成のまま残された。しかし約1000年にわたり、この地球上で他に類を見ない島には平和と繁栄(peace and prosperity)が君臨していたのである。

イースター島の住民を滅ぼしたのは生態系破壊(ecocide)か、人食い(cannibalism)か、それとも戦争(war)か? ジョセフ・テインターは、現代社会が複数の断層線(several fault lines)で分断されつつあると指摘する。テインターは「複雑性、専門化、社会政治的統制(complexity, specialization, and sociopolitical control)の高まりという、一見不可避な傾向によって特徴づけられる」と述べている。ヨーロッパ優越神話(the myth of European superiority)は、イースター島が外部者に初めて探検された直後の19世紀の信念体系の多くを特徴づけていた。最初の遭遇で多くの命を銃撃で失った後も、現地住民がロッヘフェーンに捧げた供物から判断すれば、優越感を示したのはおそらくイースター島民ではなかった。テインターが説明する通り、社会的複雑性は限界効用(marginal returns)の減少をもたらす。新たな征服地を求めたのはイースター島民ではなく、絶え間なく増大するヨーロッパ人の精神的不満(dissatisfactions of the European mind)こそが征服(conquests)を必要とし、アメリカはその最新の現れである。コネティカット大学のピーター・ターチンもテイナー同様、私たちの文明は相互に絡み合い脆いため、地球規模の清算に直面する可能性があると考える。紀元前1177年と同様に、今日では飢饉、政治的紛争、大規模な移住、交易路の閉塞(famine, political strife, mass migrations and the closure of trade routes)といったストレス要因が連鎖している。ターチンは、「崩壊は時間の問題であり、今がその時かもしれないと懸念している」と警告する。イースター島は外部勢力によって崩壊するまで聖域であった。今日では「もはや単独の国家が崩壊することはない。世界文明全体が崩壊するだろう」とターチンは述べている。

地球文明が土地、そしてますます脆くなりつつある土壌、そして世界中の熱帯雨林にさらなる圧力をかける中、私たちはイースター島と、崩壊した過去の文化から学ぶべきだ。イースター島の人々は、社会が疲弊するまでは、比較的楽園のような生活を送っていた。19世紀の西洋による征服と奴隷制は、イースター島を深刻な衰退に追い込み、世界中でそうであったように新たな疾病をもたらしたが、島の荒廃はヨーロッパ人の侵略以前から始まっていたと考えられる。収穫逓減と資源枯渇の戦争において、ラパ・ヌイは、私たちが環境を枯渇させたときに何が起こるかを改めて思い起こさせるものだ。おそらく私たちの時代は、グローバライゼーションが頂点に達し、交流ネットワークが飽和状態にある時代と言えるだろう。私たちの資源の質と量は、今まさに世界的な清算が迫られているほどに減少している。現在のパンデミックは過剰(overshoot)の一例に過ぎないが、数年後には、それほど容易に治療できない他のパンデミックが待ち受けているかもしれない。

1744年にキャプテン・クックが到着した頃には、モアイ像は1体も立っていなかった。植民地化と重商主義(colonization and mercantilism)という新たな宗教がモアイ像に取って代わった。かつては王がタブーとされるものを管理し、過剰な搾取を防いでいたが、後に王の権力は弱体化し、戦士階級に奪われた。

ジョセフ・テインターが主張しているように、現代の私たちは飢饉、政治的紛争、自然災害、パンデミック(famine, political strife, natural disasters and pandemics)が完璧な嵐を巻き起こす段階に達している。これは崩壊した過去の社会に見られた「ほぼ同じ症状(almost all the same symptoms)」だ。イースター島は自らの限界を超えた文明の最もロマンティックで地理的に驚異的な例の1つに過ぎず、決して最後ではない。金銭の甚だしい蓄積と、富める者と貧しき者の分断(the egregious hoarding of money and the separation of the haves from the have nots)は、安定と正義(stability and justice)をもたらさない。森林伐採は気候爆弾(a climate bomb)を生み出している。メタンがかつてない規模で放出されている。適切な政治的・外交的ヴィジョンと配慮があれば、軌道を修正できるかもしれない。なぜなら地球規模の清算がすでに始まっており、私たちが22世紀に到達することを保証するものは何もないからだ。私たちは技術的ノウハウを有している。鋼鉄とガラスの超高層ビルやロケット――私たちの迷走する文明のトーテム(the totems of our wayward civilization)を築く術を知っている。しかし究極的には、なぜそうするのかを忘れてしまった。私たちを正すのは政治的知恵(political savvy)でも技術的熟練(technical savor)でもなく、あまりにも長く欠落してきた精神的な中核(a spiritual core)なのだ。

太平洋の真ん中にあるこの小さな島から学ぶべき教訓の1つは、私たちが周囲を尊重し、それに応じた計画を立てられないことだ。国連事務総長は繰り返し、人類が種全体として集団自殺(collective suicide as a species)を遂げつつあると述べてきた。そろそろ止める時かもしれない。私たちの軽率な先見性の欠如(Our cavalier lack of foresight)は、これまで未来へのヴィジョンを示してこなかった政府や指導者たちが原因である。国連は存在するが、必要なのは結束した意志と心を一つにした行動だ。おそらく「知性は存在するが、生命への集中した献身と情熱が著しく欠如している(the mind is there, but it is a lack of focused commitment and devotion to life that is egregiously missing)」と言う方が正確だろう。アメリカに新たなヴィジョンが生まれた今、ドバイやニューヨーク、香港の摩天楼が現代の無表情なモアイ像となる前に、文明の船を正しい方向へ導けるかもしれない。

(貼り付け終わり)

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『人類を不幸にした諸悪の根源 ローマ・カトリックと悪の帝国イギリス』
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『トランプの電撃作戦』
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 古村治彦です。

2025年11月21日に『<a  href="https://amzn.to/49jHIUC ">シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体</a>』(ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

 現在を理解する際に、歴史上の出来事や過去から類推する方法がある。類推(analogy)は、政治学や国際関係論において有効な手段である。現在の世界と日本の状況を類推するならば、1930年代、第二次世界大戦前と似ているという指摘がある。こうした指摘は、しかしながら、残念なことに多くの人々の耳に届かない。

 1930年代から後の時代を経験し、記憶していた人々は多くが鬼籍に入った。世界も日本も第二次世界大戦、太平洋戦争を実際に体験し、その悲惨さを記憶し、警鐘を鳴らし続けた世代が消え去りつつある。人間は世代交代によって、重要な記憶を「忘却」していく。そして、この忘却によって、悲惨な歴史を繰り返すことになる。アメリカの作家マーク・トウェインの言葉を借りれば、歴史は繰り返すのではなく、韻を踏むということになる。確かに、全く同じことは起きないが、似たようなことは起きる。トウェインはそれを「韻を踏む(rhyme)」と表現している。人類は世代交代をして、社会全体で「忘却」することで、悲惨な出来事を繰り返す。その内容は多少の違いがあれど、本質は変わらない。1930年代からの悲惨な歴史の教訓を今の私たちは忘れているのである。

 ここで重要なことは、歴史を学ぶことだ。歴史を学ぶというのは、YouTubeで、専門家でもないどこの馬の骨かも分からないインフルエンサーの番組を見ることではない。何事にも通じることだが、専門家が地道な努力を積み重ねて得た知見の発表を読むことである。多くの場合、読みやすい一般書、入門書がある。私はある分野の入門として、岩波のジュニア新書を読む。ジュニアとついてしまっているので、大人、しかも中高年は手に取りにくいが、内容は簡潔で充実している。歴史を学ぶということは人類が種として残してきた教訓を知ることであり、生活を防衛することである。それを怠ってしまえば、悲惨な出来事を繰り返してしまう。たゆみない努力は現在の基準で言えば、タイパもコスパも悪いということになるだろう。しかし、そうした営為を忘れた時、私たちは大いなる後悔を伴う結末を迎えることになる。「後悔先に立たず」という警句もある。高市早苗麻生太郎傀儡・対米隷属政権を迎えた今こそ、歴史から教訓を得るべきである。

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崩壊しつつある私たちの世界は歴史の繰り返しだ(Our unraveling world is history repeating itself

ロバート・A・マニング筆

2024年3月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/opinion/international/4557568-our-unraveling-world-is-history-repeating-itself/

モスクワでの恐ろしいテロ行為、ガザ地区とウクライナでの残虐な暴力、そして世界中で激化する戦争と危機を目の当たりにし、私は歴史家ウィル・デュラントの言葉を思い出す。

「野蛮さ(barbarism)から文明(civilization)へは1世紀の期間がかかるが、文明から野蛮へはたった1日しか必要ではない」。

ガザ地区とウクライナにおける、一見不運で、代理戦争のように思えるアメリカの関与だけが、終息と解決に向けた24時間体制の努力を逃れ続けている訳ではない。西アフリカから東アフリカにかけての様々な紛争、ナゴルノ・カラバフ紛争やバルト諸国におけるセルビアの動乱といった紛争の波だけが、この紛争の波を逃れている訳ではない。そして、国際通貨基金(International Monetary FundIMF)が「地経学的な分断geoeconomic fragmentation)」を警告するに至ったのは、不安を掻き立てる経済ナショナリズムや保護主義の高まりだけではない。

むしろ、これら全てが複合的に作用し、「ポリクライシス(a polycrisis)」と呼ばれる現象が起きた。すなわち、災害事象(ウクライナ情勢、食糧不足、気候変動)が連鎖的に同時発生し、その影響が相乗的に増幅される(calamities cascading against each other)事態である。この複合的な危機は、第二次世界大戦以来最も不確実で紛争に満ちた時代(the most uncertain and conflict-riven period since World War II)を浮き彫りにし、制御不能に陥る世界の亡霊(the specter of a world spinning out of control.)を映し出している。

しかし、私の言葉を鵜呑みにしないで欲しい。先月発表された年次世界脅威評価において、インテリジェンス・コミュニティ(IC)は41ページにも及ぶ、気が遠くなるような詳細を記している。その要点は次の通りだ。

「アメリカは、大国間の戦略的競争の激化(accelerating strategic competition among major powers)、より激化し予測不可能な国境を越えた諸課題(more intense and unpredictable transnational challenges)、そして広範囲にわたる影響を及ぼす複数の地域紛争(multiple regional conflicts with far-reaching implications)によって、ますます脆弱化する世界秩序(an increasingly fragile global order)に直面している。」

インテリジェンス・コミュニティ報告書は、アメリカの政策立案者たちが直面する問題について次のように詳述している。「地域的・局地的な紛争と不安定性・・・国家と非国家主体が、大国間の競争や共通の越境課題をめぐり、この変化する世界秩序の中で苦闘する中で、アメリカの関心は高まるだろう。」

マーク・トウェインの言葉に「歴史は繰り返さないが、しばしば韻を踏む(History doesn’t repeat itself, but it often rhymes)」というものがある。残念ながら、大国間の競争(great power competition)、関税戦争(tariff wars)、そして国家の利益を目的とした相互依存の武器化(weaponized interdependence for national advantage)といった傾向を見ると、1930年代との類似性を見ずにはいられない。これは、『フォーリン・アフェアーズ』誌に最近掲載された論文が説得力を持って主張している通りである。

徐々に強固になりつつある2つのブロック――アメリカとそのヨーロッパ・アジアの同盟諸国、そして中露ユーラシア協商(Sino-Russan-Eurasian entente――には、過去の残影がはっきりと見て取れる。ウクライナと台湾海峡で摩擦が激化している。

同様に、経済面でも、米中間の関税戦争、制裁措置、そして競合する大国によるその他の経済的圧力手段(other tools of economic coercion)は、1929年の銀行破綻と同様に1930年代の世界恐慌の引き金となったスムート・ホーリー法のような影響力を持つには、まだ程遠い状況だ。制度やルールは揺らぎつつあり、貿易の伸びは鈍化し、より地政学的な要因に左右されるようになっているが、崩壊には至っていない。

しかしながら、IMFは、こうした傾向が強まれば、長期的には世界経済の成長率が最大7%低下する可能性があると懸念している。そして、1930年代に起こったように、経済の不安定さは世界を紛争に陥れやすくする傾向がある。

おそらく最も憂慮すべきは、地政学的にも経済的にも、歴史的忘却(a historical amnesia)が進んでいるように見えることだ。例えば、台湾をめぐる米中間の緊張を見ると、冷戦の教訓は忘れ去られているように思われる。

それはどのように忘れられているか? 現在と1930年代の大きな違いは、核兵器の存在リスク(the existential risk of nuclear weapons)だ。台湾の窮状は、1962年のキューバ危機を思い起こさせる。当時、アメリカとソ連は間一髪で破局(catastrophe)を回避した。米ソ両国の公文書の公開によってさらに深まったこの画期的な出来事に関する最近の研究は、ケネディとフルシチョフの両指導者が核戦争の勃発を恐れていたことを示唆している。

しかし、現在アメリカと中国は互いに悪者と呼んでおり(demonization)、台湾をめぐる白熱した言論には、潜在的な核破壊(potential nuclear destruction)の制約が欠如しているように見える。米中両国は時折、戦争の必然性と、戦争への備えへの熱意を感じているように見える。

キューバ危機は、アメリカとソ連が、自国の脆弱性(vulnerabilities)を克服するには、戦略的競争を管理する手段となる何らかの抑制が必要であることを徐々に認識するに至った、いくつかの重要な出来事の1つだった。これが軍備拡張競争を抑制するための軍備管理体制の構築((an architecture of arms control to limit the arms race))につながった。

しかし、ロシアと中国との大国間の対立が再燃(the resurgence of great power rivalry with Russia and China)するにつれ、軍備管理体制全体が崩壊した。最後に残った痕跡、アメリカとロシアの核兵器を制限する新戦略兵器削減条約(START)は2026年に失効するが、プーティン大統領はモスクワが新戦略兵器削減条約への参加を停止すると発表した。アメリカは中国と核協定を結んでいない。しかし、三大国はいずれも核兵器の近代化と増強を進めている。

マーク・トウェインは何かに気づいていたのかもしれない。ピーター・ターチンのような歴史家たちは、現代の不協和音、興亡、統合と崩壊(the discord of our times, rise and falls, integration and disintegration)の中に、歴史の繰り返されるサイクルを見出している。彼らは、人間には主体性があるという点で、何事も必然ではないと認めているが、ここで描かれている傾向は憂慮すべきものだ。

1930年代とその後の紛争を振り返ると、歴史の教訓は明白に思える。積極的な外交によって、力の均衡(balance of power)、中国との競争的共存を管理するための枠組み(a framework to manage a competitive coexistence with China)を見出すことはできるだろうか? 第二次世界大戦後の秩序を形成した機関、すなわち、世界銀行、IMF、世界貿易機関は、現代の課題に対応できるよう改革・更新できるだろうか?

どちらも可能だ。しかし、歴史は、そこから学ぶことは例外(the exception)であり、一般的ではないことを示唆している。

※ロバート・A・マニング:スティムソン・センター特別研究員。国務次官補(グローバル問題担当)上級顧問、国務長官政策企画スタッフメンバー、国家情報会議戦略未来グループメンバーを務めた。X(旧Twitter)アカウント:@Rmanning4

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(終わり)
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『人類を不幸にした諸悪の根源 ローマ・カトリックと悪の帝国イギリス』
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『<a  href="https://amzn.to/49jHIUC ">シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体</a>』(ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

 新刊は「新・軍産複合体」がテーマとなる。新刊では、古くからある軍産複合体と出現しつつある新しい軍産複合体を対比させながら、話を進めている。軍産複合体(Military-Industrial Complex)という言葉が一般に使われ出したのは、1961年にドワイト・アイゼンハワー大統領の退任演説で使われてからだ。アメリカ政府(国防総省とアメリカ軍)と巨大軍需産業の強固な結びつきを示す言葉だ。ロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)、

RTX社(旧レイセオン・テクノロジーズ社  Raytheon Technologies)、ノースロップ・グラマン社(Northrop Grumman)、ボーイング社(Boeing)、ゼネラル・ダイナミクス社(General Dynamics)の5社は、「元請契約業者(primes、プライムス)」と呼ばれている。これらの巨大企業は優遇され、アメリカ国民の血税を食い散らかしてきた。
 「軍産複合体」にとって戦争は「飯のタネ」であり、「外国の脅威」を煽り立てることが何よりも重要だった。しかし、第二次トランプ政権は人事面で古くからの軍産複合体ではなく、新・軍産複合体寄りの姿勢を見せている。陸軍長官のダン・ドリスコルはイェール大学法科大学院以来のJD・ヴァンス副大統領の盟友であり、反プライムの急先鋒だ。陸軍次官のマイケル・オバダルはアメリカ軍を退職した後は、アンドゥリル社に勤務していた。アメリカ軍の佐官クラスの退職たちの多くはシリコンヴァレーのテック産業で勤務している。新刊ではより詳しく説明している。是非お読みいただきたい。
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ダン・ドリスコル
michaelobadal101
マイケル・オバダル
(貼り付けはじめ)
ドナルド・トランプは軍産複合体を手懐けることができるか?(Will Donald Trump Tame the Military-Industrial Complex?

ウィリアム・ハータング筆

2024年9月13日

『フォーブス』誌

https://www.forbes.com/sites/williamhartung/2024/09/13/will-donald-trump-tame-the-military-industrial-complex/

トランプウォッチャーたちの多くを驚かせたのは、アメリカの元ナルシスト最高司令長官がウィスコンシン州で最近行われた集会で、軍産複合体(the military-industrial complex)への痛烈な批判を展開したことだ。

「私は戦争屋たち(warmongers)を追放する。常に戦争を望んでいる奴らがいる。奴らがなぜ戦争を望むか分かるか? ミサイルは1発200万ドルもする。だから戦争を望むのだ。彼らは至る所にミサイルを落とすのが大好きだ。私には戦争などなかった。・・・私は戦争屋を国家安全保障分野から追放し、必要な、軍産複合体の一掃を行う。戦争による利益追求を止め、常にアメリカ・ファーストを追求するためだ。私たちはアメリカ・ファーストを求める。これらの終わりのない戦争(these endless wars)に終止符を打つ。終わりのない戦争は、決して止められない(Endless wars, they never stop)」。

トランプの発言は、トランプを、我が国の外交政策を歪め、戦争の可能性を高めた特別利益団体(the special interests)に立ち向かう、信念を持った平和の十字軍(a principled crusader for peace)のように見せた。彼がその強硬な発言を実行に移す可能性は極めて低いが、兵器メーカーとその同盟者たちをこれほど厳しい言葉で批判したという事実は、彼の支持基盤の中にポピュリスト的で反介入主義的な勢力(a populist, anti-interventionist faction)が存在することを示唆している。

ウィスコンシン州における戦争屋や戦争利得者たち(war profiteers)へのトランプの対応が、将来の政策指針(a guide to future policy)というよりも、政治的な印象操作political spin)の問題に過ぎないとどうして言えるのだろうか?

2016年の大統領選挙運動と4年間の在任期間中の政策が、その真相を物語っている。トランプは、イラク戦争は大惨事だったという(正しい)見解を掲げて選挙活動を行い、選挙運動中は兵器企業による利己的なロビー活動や価格つり上げ(lobbying and price gouging)を批判した。

しかし、就任早々、大手兵器企業は彼の親友となった。当初、トランプは初の外遊先であるサウジアラビアで大規模な兵器売却パッケージを発表しようと考えていた際、ジャレッド・クシュナーにロッキード・マーティン社のトップに電話をかけさせ、サウジアラビアへの主要システムを割引価格で提供できないかと打診させました。そうすれば、トランプがサウジアラビア訪問中に発表しようとしていた巨大パッケージに、これらのシステムも含まれるからだ。その結果、150億ドル規模のミサイル防衛システムという提案が示された。

トランプの軍需企業への強固な支持は、サウジアラビアの反体制派ジャーナリストのジャマル・カショギの残忍な殺害を受けてもサウジアラビアへの武器販売を停止しないという決定においても、中心的な位置を占めていた。トランプの合理性は何か? それは、中国のようなアメリカの敵対諸国がその穴を埋めるとしても、我が国の素晴らしい防衛企業はビジネスを失い、アメリカの労働者は雇用を失うだろうというものだ。武器企業自身の先導に倣い、トランプはサウジアラビアへの販売に伴う雇用数を誇張した。

トランプはまた、サウジアラビアとの武器取引を、最大のPR効果を得るために利用した。ホワイトハウスでムハンマド・ビン・サルマン国王と会談した際に、サウジアラビア政権に売却または提供されたアメリカの武器の写真と、主要諸国に対する売却によって創出された雇用数の数字を添えて提示することで、その効果を最大化した。

2024年に話を進めると、トランプ・ヴァンスティームは、シリコンヴァレーのニューエイジ軍国主義者たち(the New Age militarists in Silicon Valley)と緊密な関係を築いている。パランティア・テクノロジーズ社のピーター・ティールは、共和党に定期的に寄付を行っている。アンドゥリル社のパルマー・ラッキーは、トランプのために資金調達パーティーを開催した。そして、今や世界中で知られているように、ヴァンスは、連邦上院議員選挙に出馬する(ティールからの多額の資金援助を受けて)前に、ピーター・ティールのもとでしばらく働いていた。これは、トランプ政権がこれらの企業に納税者の資金の活用について説明責任を求めるという構想にとって不吉な兆しであるだけでなく、出現しつつあるシリコンヴァレーの軍産複合体(the emerging Silicon Valley branch of the military-industrial complex)のリーダーたちが、紛争においてアメリカが「中国を打ち負かす」能力をどのように開発すべきかについて、非常に無謀な発言をしているという点でも問題である。彼らはまた、自らが開発している兵器が、アメリカの世界的な支配力を回復するための鍵であると主張している。こうした好戦的な軍事技術幻想家たち(hawkish military techno-fantasists)がトランプ政権に影響力を行使できる限り、中国やその他の指定敵国との戦争の可能性は高まるだろう。

したがって、ドナルド・トランプが、戦争屋や戦争利得者たちに立ち向かおうとしていると言うときは、その言葉を鵜呑みにしないほうがよいだろう。軍需産業を抑制し、より賢明で、より効果的で、より抑制的なアメリカの防衛政策を策定するには、政治的な印象操作や批判的なレトリック以上のものが必要になるだろう。言うまでもなく、ドナルド・トランプが、守れない、あるいは守るつもりもない約束をしたのは、今回が初めてのことではない。
=====
米陸軍長官が軍産複合体に宣戦布告(Army Secretary declares war on the military industrial complex

-その主要な敵は誰か? 連邦議会だ。

ベン・フリーマン筆

2025年6月9日

『レスポンシブル・ステイトクラフト』誌

https://responsiblestatecraft.org/us-army/

「今後2年間で、プライム企業(primes)の1つが廃業すれば、私はそれを成功とみなす」。これは、「プライム」として知られる米国防総省の最大手請負企業(the largest Pentagon contractors)の1つを閉鎖するよう呼びかける軍産複合体に対する強硬な批判者(a hardened critic of the military industrial complex)の言葉ではない。そうではなく、発言者は米国防総省で最も権力を持つ高官の1人であるダン・ドリスコル米陸軍長官の言葉だ。

ドリスコル長官は先月のTBPNライヴポッドキャストに出演し次のように発言した。「私の推測では、彼らは今後数日、数週間、数ヶ月のうちに、適応し、変化しなければ死に至るということに気づき始めるだろう。私たちは国家として再び彼らを救済するつもりはない」。

ドリスコル長官の発言は、陸軍の業務運営方法を根本的に改革することを約束する新たな陸軍改革イニシアティヴ(Army Transformation InitiativeATI)に基づいている。このイニシアティヴは、将官職を削減し、陸軍本部の幕僚職を1000人削減することで、陸軍の指揮系統を合理化することを目指している。また、「無駄なプログラムと旧式プログラムの排除」も提案しており、これにはブラックホーク・ヘリコプター、ハマー、統合軽戦術車両(JLTV)、グレイ・イーグル・ドローンの廃止、そして請負業者に数十億ドルもの費用を支払う代わりに、陸軍が自ら装備を修理する権利の回復が含まれる。

先週、ドリスコル長官は陸軍参謀総長ランディ・ジョージ大将と共に、陸軍改革イニシアティヴの完全施行を阻む最大の障害の1つとなり得る連邦議会と対峙した。連邦議会の公聴会が始まる前の月曜日、ドリスコル長官はパンチボウル・ニューズに対し、既に与野党双方から反発を受けていると語った。これは、連邦議会が兵士を必要としないと主張する物品の購入を陸軍に強制してきたことを考えると、ドリストル長官が「正しい決断をした(made the right decision)」ことの証左と言える。

ドリスコル長官はパンチボウル・ニューズに対して次のように語った。「私たちは、兵士とアメリカの納税者に責任を負っている。そしてそれ以上に、我々は、これは真顔で言うが、特定の利害は一切考慮しない」。ドリスコル長官は特に、国防総省が必要としない兵器の購入を連邦議会に働きかける国防総省の請負業者を激しく非難した。ドリスコル長官は「もし彼らが国防総省に資金を投入し続けるなら、中期的には、彼らは事業を失うだろうが、そして倒産する可能性もある」と付け加えた。

公聴会でドリスコル長官は、軍産複合体のビジネス手法に対する批判を続けた。先週水曜日の連邦下院軍事委員会(the House Armed Service CommitteeHASC)での冒頭発言で、ドリスコル長官は「ロビイストと官僚が、兵士と戦闘を優先する陸軍の能力を奪ってしまった」と嘆き、さらに「兵士にとって正しいことをしよう。これらの資産を買う必要はなく、資源は限られている。もう止めよう」と付け加えた。

しかし、同じ日に行われた連邦下院軍事委員会と連邦上院軍事委員会(Senate Armed Services CommitteeSASC)の両方の公聴会では、国防総省が望まないプログラムを連邦議員に支持させる偏狭な利害関係が露呈した。例えば、マーク・ケリー連邦上院議員(アリゾナ州選出、民主党)は、地元アリゾナ州フォート・フアチューカの電子実験場における陸軍の兵力削減計画を激しく批判した。 連邦下院軍事委員会の公聴会で、ロブ・ウィットマン連邦下院議員(ヴァージニア州選出、共和党)は、自身の選挙区にある陸軍訓練教義司令部が、官僚機構の肥大化を解消するために陸軍将来司令部(Army Futures Command)と統合されることに懸念を表明した。モーガン・ラトレル連邦下院議員(テキサス州選出、共和党)は、自身の選挙区に駐留する大隊を廃止するという陸軍の新たな計画を激しく非難した。ラトレル議員は「この郡で生まれ育った私の家に押しかけ、何かを奪おうとしている。その理由を知りたい」と訴えた。

ドリスコル長官とジョージ陸軍参謀総長が陸軍改革イニシアティヴで試みているのは、間違いなくこれらの連邦議員の選挙区や州の一部で雇用を奪い、従来の請負業者に数百億ドルの損害をもたらす可能性があるため、反発はある程度理解できる。監視団体「常識のための納税者」は、米国防総省が要求していないプログラムに、連邦議会が数十億ドルを追加する「裏口予算(backdoor earmarks)」を追跡している。「常識のための納税者」によると、この予算は、2025年度だけで150億ドルに上る。この資金の大部分は、米国防総省が予算要求に含めなかったプロジェクトに充てられており、「常識のための納税者」はこれを「ゼロ・トゥ・ヒーロー(Zero to Hero)」増額と呼んでいる。

陸軍改革イニシアティヴが請負業者に課すもう1つの莫大なコストは、陸軍に「修理権(right to repair)」を返還するという目標である。陸軍は、請負業者たちの利益を膨らませる一方で、軍の即応態勢(military readiness)を低下させてきた。ドリスコル長官は、『ウォー・オン・ザ・・ロックス(War on the Rocks)』誌のインタヴューで、「私たちは時折、自らの装備を修理する権利を放棄してきた。つまり、兵士にとってこれは基本的に、2ドルから20ドルで部品を3Dプリントする方法が分かっているにもかかわらず、精巧な装備品が8カ月から12カ月もの間、放置されることになる。これは原罪(sin)であり、私たち自身がそれを招いた」と説明した。

この「原罪」は毎年数十億ドルもの損失をもたらしている。政府監視プロジェクト(Project On Government OversightPOV)の修理権に関するファクトシートが指摘しているように、「国防総省は軍用車両や装備の維持に年間数百億ドルを費やしている」ため、この作業は米国防総省の請負業者にとって、納税者から支払われるドル箱となっている。彼らはこの作業の独占権を維持している。だからこそ、請負業者のロビイストたちは連邦議会における修理権に関するこれまでの取り組みを全て潰してきた。例えば昨年、請負業者たちは修理権を認めるNDAA修正案に反対する書簡を書き、その後、国防政策法案から修正案が削除されたことを歓喜した。

この事件が示すように、ドリスコル長官とジョージ陸軍参謀総長が今、明確に異議を唱えている米国防総省の請負業者の政治的影響力は、いくら強調してもし過ぎることはないだろう。2024年、米国防総省の請負業者はロビー活動に約1億5000万ドル(約215億円)を費やし、950人のロビイストたちを雇用していた。「オープンシークレッツ(OpenSecrets)」によると、そのうち約3分の2は以前、連邦議会または行政府で勤務していた。これらのロビイストの多くは、ドリスコル長官とジョージ陸軍参謀総長が以前証言していた、まさにその連邦議員たちの下で働いていた経験があり、国防総省の請負業者は彼らの選挙運動への主要な献金者の一部でもあった。

こうしたことから、ドリスコル長官とジョージ陸軍参謀総長が陸軍における請負業者の権力に異議を唱えようとする試みは注目に値する。米国防総省の高官たちが米国防総省の請負業者に対して存亡の危機を脅かしたのは、30年以上前の「最後の晩餐(The Last Supper)」として知られるようになった会合以来のことだ。当時のウィリアム・ペリー国防長官は、米国防総省の主要請負業者の代表者たちを夕食会に招き、「防衛企業は倒産するだろう。ただ傍観するだけだ(We expect defense companies to go out of business. We’ll stand by and watch it happen)」と警告したと伝えられている。その後、防衛産業では合併と買収の波が押し寄せ、ロッキード・マーティン社、ボーイング社、ゼネラル・ダイナミクス者、RTX(旧レイセオン)社、ノースロップ・グラマン社といった主要企業が誕生し、以来、防衛産業の基盤を席巻してきた。

確かに、ドリスコル長官は陸軍だけでなく、ベンチャーキャピタル(the venture capitalVC)の世界でもヴェテランであり、陸軍の資金を優良企業からアンドゥリル社のようなVC支援の防衛技術企業へとシフトさせているだけだと主張する人もいるかもしれない。アンドゥリル社の上級部長であるマイケル・オバダルは、間もなく陸軍次官に就任する可能性がある。アンドゥリル社はすでに米国防総省から10億ドル以上の契約を獲得しており、大量のドローンや対ドローン技術の購入を含む、陸軍改革イニシアティヴの複数の取り組みが実現すれば、さらに数十億ドルの契約を獲得する見込みだ。少なくとも金融市場はこの可能性に大きな賭けをしている。つい先週、『フォーチュン』誌は「巨額の資金調達ラウンドと310億ドルの評価額により、アンドゥリル社は追い出したい防衛産業の巨人の規模に近づいている」と報じた。

残念ながら、陸軍は未だに来年度予算の詳細を議会に提出していないため、ドリスコル長官とジョージ陸軍参謀総長による刷新が、単に旧勢力から新興の防衛技術大手への資金移動に過ぎないのか、それとも実際に納税者の負担軽減につながるのかは、まだ不透明だ。しかし少なくとも、2人はこれまでほとんどの軍指導者が成し遂げていないことを行っている。それは、軍産複合体に戦いを挑んでいるということだ。兵士と納税者双方のためにも、彼らの成功を願うしかない。

※ベン・フリーマン:クインシー研究所民主化外交政策プログラム部長。フリーマンは政治における金、国防予算、アメリカにおける外国の影響を調査している。著書に『外交政策オークション(The Foreign Policy Auction)』がある。この著作は彼自身のデビュー作で、アメリカにおける外国からの影響を働きかける産業を体系的に分析している。

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トランプ大統領の下の米国防総省に新たに加わった兵器産業幹部(Another weapons industry exec brought into Trump's Pentagon

-マイケル・オバダルは大きな利益相反の恐れがある防衛関連テック産業の幹部の1人だ。

スタヴロウア・パブスト筆

2025年3月13日

『レスポンシブル・ステイトクラフト』誌

https://responsiblestatecraft.org/nato-summit/

ドナルド・トランプ大統領は、新政権において引き続き兵器産業の重鎮(weapons industry mainstays)を起用している。

最近では、アメリカ軍の退役軍人で、防衛技術のリーディングカンパニーであるアンドゥリル・インダストリーズ社のシニアディレクターであるマイケル・オバダルを陸軍次官に指名した。オバダルは陸軍における文民官僚ナンバー2だ。

承認されれば、オバダルは事実上陸軍の最高管理責任者として、1850億ドルの予算管理を担うことになる。陸軍と統合特殊作戦群の両方で部隊やタスクフォースを指揮してきたオバダルの長年の軍歴は、この新たな役割に大いに役立つだろう。しかしながら、アンドゥリル社が数多くの軍事契約を締結し、ワシントンでロビー活動を展開していることを考えると、オバダルが著名な兵器スタートアップ企業での仕事に就いていることは、直接的な利益相反を招きかねない。

オバダルは、ダニエル・ドリスコル陸軍長官の下で働くことになる。ドリスコル長官は、アメリカの敵対国との競争力を維持するためには、兵器産業と緊密に連携し、アメリカの防衛産業基盤を刷新する必要があると主張してきた。

ドリスコル長官は陸軍長官就任後に次のように書いている。「私たちは産業基盤を活性化し、調達プロセスを改革しなければならない。私たちはまだ同等の敵対国との大規模な紛争への準備はできていない。しかし、準備をしなければならない。私たちは共に防衛産業とのより強固なパートナーシップを築き、敵を圧倒するだけの戦力を確保していく」。

重要なのは、アンドゥリル社のクリスチャン・ブローズやパルマー・ラッキーといった防衛技術企業の最高幹部たちが、軍事契約獲得に向けて繰り返し同様の主張を展開していることである。

トランプ大統領は、政府の要職にニューテクノロジーを積極的に活用している。パランティアの元情報調査部長グレゴリー・バルバッチャを連邦政府の最高情報責任者(federal chief information officerCIO)に任命し、ペイパル・マフィアの一員であるデイヴィッド・サックスを「ホワイトハウスAI・暗号資産担当責任者(White House AI and crypto-czar)」に任命した。防衛産業との深い繋がりを持つ億万長者の投資家スティーブン・ファインバーグは国防副長官に指名された。

そして、著名な起業家であるイーロン・マスクは、政府効率化省(DOGE)の役割を通じて大統領の側近となり(以前はトランプの選挙運動に2億ドルを投じたこともあった)、自身もスペースXを通じて著名な兵器請負業者となっている。

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

 ドナルド・トランプ大統領によるアジア歴訪が始まった。日本では、高市早苗首相と日米首脳会談を行った。特別な懸案事項もなく、簡単に言えば、「属国である日本がアメリカにお金を支払うことの約束と約束の履行の確認」以外に、アメリカ側に話すことはない。日本側は最大限のおもてなしをするが、そんなことはどうでもよい。「お前らはいくら払うんだ」ということでしかない。アメリカは中国と直接対峙する力を持っていない。日本に対して、中国の脅威を煽り立て、けしかける。アメリカ製の兵器をたくさん買わせる。敵愾心を燃え上がらせて、突発的な小規模衝突でも起きればよいと考えている。成り行きによっては、中国と一緒になって、「日本が先に仕掛けた」「日本の新政権はアブないと分かっていた」と、日本を「共通の敵」にしてしまうだろう。一番損をするのは日本ということになる。
donaldtrumptakaichisanae001

 日本は防衛予算の対GDP比の引き上げをアメリカに約束した。2027年度予算までの達成としていたが、「戦争屋」高市早苗首相は前倒しして2025年度中の実現を表明した。日本の防衛予算の対GDP比は1.3%程度であったが、引き上げの基調が始まってどんどんと伸びている。問題は、「2%」では終わらないということだ。これから、3%、3.5%、5%となっていく。そのことは新刊でも説明した。社会保障予算や教育予算がしゃんしゃんとお手盛りで2倍、3倍になっていくということはない。しかし、アメリカ肝いりの防衛予算ならば、赤字国債を発行してでも引き上げるということになる。

 「中国の軍事増強が著しい」「中国の軍事大国化は危険極まりない」という論調が盛んだ。対GDP比で見れば、中国は日本と変わらないが、これから日本は際限なく増加していく。日本の方が対GDP比の数字が高くなったら、私たちは「日本の軍事増強が著しい」「日本の軍事大国化は危険極まりない」と批判しなけれればならないし、他国からは軍事増強に疑いと批判の目を向けられつつ、「日本は哀れだな、アメリカの言いなりで国民の生活よりもアメリカの武器を買わされるのを優先させられて」という憐みの目で見られることになる。

 日本の池田勇人首相がヨーロッパ諸国を訪問した際に、「トランジスタのセールスマン」と揶揄された。トランプは「武器商人(arms dealer)」であり、高市は「戦争屋(warmonger)」と揶揄されるべきだ。両者の奇妙なランデヴー(rendez-vous)は日本国民と世界を不幸をもたらす。
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●「日米首脳、同盟深化を確認 対面で初会談 高市首相「黄金時代つくりたい」」

時事通信 10/28() 10:08配信

https://news.yahoo.co.jp/articles/7d533a863d085666571467fdc5455c25fceeb82f

 高市早苗首相と来日中のトランプ米大統領は28日午前、対面での初会談を東京・元赤坂の迎賓館で行った。

 東アジアの安全保障環境悪化を踏まえ、日米同盟を引き続き深化させる方針で一致。首相は「同盟の新たな黄金時代を共につくり上げたい」と提起し、トランプ氏は「日本は最も重要な同盟国だ」と応じた。経済分野の連携も確認した。

 会談後、両首脳は(1)レアアース(希土類)を含む重要鉱物の供給網確保での連携(2)日米関税交渉合意の着実な履行の二つの合意文書に署名した。

 就任から1週間の首相は、トランプ氏との間で個人的な信頼関係の構築を図った。中国、ロシア、北朝鮮の連携も念頭に、強固な同盟関係を内外にアピールした。

 冒頭、首相は「日米は世界で最も偉大な同盟だ。日本も米国と共に世界の平和と繁栄に貢献する」と強調。「自由で開かれたインド太平洋の進展に向け、さらに協力を進めたい」と呼び掛けた。

 これに対し、トランプ氏は日本政府による防衛費の増額や米国製装備品の購入に謝意を伝えた。日米関税合意については「非常に公平な協定になった」と評価。日米間の貿易が今後拡大するとの認識を示した。

 会談で首相は、防衛費を国内総生産(GDP)比2%へ積み増す目標を2年早め、今年度中に達成する意向を伝達。「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の改定を前倒しする考えも説明したもようだ。 

=====

●「防衛財源「できることは何でも」 赤字国債、否定せず―片山財務相」

時事通信経済部 202510261501分配信

https://www.jiji.com/jc/article?k=2025102600243&g=pol#goog_rewarded

 片山さつき財務相は26日のNHK番組で、防衛費を対GDP(国内総生産)比で2%に引き上げる目標を今年度に達成するための財源確保について「できることは何でもやる」と表明した。片山氏は「日本は世界でみても一番厳しい安全保障環境に置かれている。必要と思えるものを前倒ししなければならない」と強調した。

 高市早苗首相は24日の所信表明演説で、2027年度とした防衛費の対GDP比2%の達成時期を「補正予算と合わせて今年度中に前倒し」すると表明した。政府は27年度までの5年間で防衛費43兆円を確保し、財源は法人、所得、たばこ各税の増税や決算剰余金、歳出改革などで充当する計画だった。片山氏は赤字国債発行の可能性について「国家の存立が懸かっているので、財源は『これでいけない』『これでなければ』ということはない」と明確に否定しなかった。

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 古村治彦です。

 先日、転倒し、左手薬指を脱臼し、靭帯を縫合する手術を受けました。その後の経過は順調で、先週金曜日からリハビリを開始しました。指の曲げ伸ばしを行うのですが、少し痛みがありますが、理学療法士の方の励ましもあって、進めることができました。これから長期にわたりリハビリを続けることになります。ブログの更新が遅くなると思います。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 2025年11月21日に新刊『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』(ビジネス社)を刊行いたします。本日、再校ゲラを送り、来週には印刷が開始される予定です。これまでの本で取り上げてきた「新・軍産複合体」の全貌を明らかにできたと自負しております。これまでの著作と合わせて、お読みいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

sillionvalleykarasekaishihaiwoneraugunsanfukugoutainoshoutai001

シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

 ドナルド・トランプ大統領は、大統領就任演説で、アメリカを「製造業の国(manufacturing nation)」に戻す、復活させると述べた。アメリカ国内に製造業の拠点を戻し、トランプを強固に支持してきた、白人労働者たちに仕事を与えると豪語した。白人労働者たちは、「自分たちは福祉に頼りたくはない、しっかりと働いてお金を稼ぐんだ」というプライドを持ち、過去の栄光を取り戻せると信じて、トランプに投票した。

 トランプ政権は高関税やドル安誘導を通じて、製造業の国内回帰を実現しようとしているが、先行きは厳しい。ドルの価値は下がっている(円の価値も同時に下がって円安が続いている)が、製造業回帰はなかなか進まない。それは当然のことで、工場建設などの設備投資は年単位の計画になる。トランプが演説でやるぞと言っても、実現には数年かかる。雇用が実際に生まれるのはその先である。現状は、白人労働者たちは失業者、もしくは低所得者であり、福祉も必要ということになる。しかし、トランプ政権は福祉を切り、軍事費増額という予算を連邦議会に提案し、通過させている。これは、支持者への裏切り(betrayal)ということになる。アメリカの現状は厳しい状況だ。ドルの価値が下がりながら、製造業が復活しないというのは最悪の状況だ。そうした中で、トランプ大統領はアジア各国を歴訪する。日本にはどれほどの苛烈な要求をしてくるのか、今から憂鬱になる。

(貼り付けはじめ)

ドナルド・トランプの「大きくて美しい予算案」は、支持基盤に対する究極の裏切りだ(Donald Trump’s ‘big, beautiful bill’ is the ultimate betrayal of his base

-この措置は、近年のアメリカ政治史上最も巧妙な茶番劇(charade)を露呈している。しかし、裏切りこそがトランプの行動原理なのだ(But betrayal is Trump’s operating principle)。
シドニー・ブルーメンソール筆
2025年7月11日
『ザ・ガーディアン』紙

https://www.theguardian.com/commentisfree/2025/jul/11/trump-big-beautiful-bill
ドナルド・トランプのいわゆる「大きくて美しい予算案」は、彼の支持基盤である白人労働者階級(his white, working-class base)の生活水準、医療、そして希望を骨抜きにするものであり、近年のアメリカ政治史上最も手の込んだ茶番劇(charade)である、彼のMAGAポピュリスト的思い上がり(conceit)に終止符を打つものである。
その代償は計り知れない。メディケイドへの1兆ドルの削減、1700万人の医療保険加入(health coverage)の喪失、地方の病院や婦人科診療所の閉鎖、家族、子供、退役軍人への食料支援の打撃、アメリカの太陽光発電および風力発電製造業の事実上の破壊、大学進学のための財政援助へのアクセス制限、そしてイェール大学予算研究所によると、今後10年間で国家債務が3兆ドル増加し、必然的に金利上昇につながり、住宅市場の低迷につながるだろう。これらは、トランプが「こうした恩恵には決して手をつけない(will never touch such benefits)」と豪語するお祭り騒ぎとは対照的に、白日の下に晒された、トランプ主義の厳しく、残酷で、否定できない現実である。

大統領のMAGAポピュリズムは、南北戦争前のローワー・ブロードウェイにあったPT・バーナム博物館を彷彿とさせる奇妙なものの寄せ集めだった。そこには3メートルもの偽の石化人間、オリジナルのひげを生やした女性、フィジーの人魚(かつらをかぶったマネキンに大型魚の尾を縫い付けたもの)が展示されていた。トランプはポピュリズムに金権政治(plutocracy)を結びつけ、MAGAという怪物を構築した。しかし予算案成立後、MAGAというフィジー人魚は継ぎ目がほつれ、頭部が尾部から分離した。

誰もトランプの破壊的な予算法案を望んでいなかった。当然ながら可決された

No one wanted Trump’s devastating budget bill. Of course it passed

トランプは予算案署名時に次のように述べた。「私はただ知っておいて欲しいのだが、民主党が流す否定的な情報は全て詐欺(a con job)だ」。 彼はこの法律を「史上最も支持された予算案(single most popular bill ever signed)」と称した。実際には、ジョージ・W・ブッシュが社会保障の部分的な民営化(partial privatization)を提案して以来、最も不人気な法案である。ブッシュ案は議会投票すら行われずに撤回された。キュニピアック大学の世論調査では、トランプ予算案に反対が53%、支持はわずか27%で、26ポイントの支持率不足を示した。

トランプが共和党下院議員たちに予算案への投票を働きかけた会合で、彼は、メディケイド削減について、彼らの選挙の見通しを損なうので実施しないと告げた。「しかし、この予算案はメディケイドに手を付けている」と、ある共和党議員は『ノータス』紙に不満を漏らした。この明らかな矛盾(obvious contradiction)に対し、ホワイトハウス報道官は「この法案はメディケイドを保護する」との声明を発表した。これで問題は解決した。

たとえトランプが予算案の内容を実際には知らなかったとしても、些細な点に注意を払う暇もなく退屈していたとしても、あるいは策略を巡らせていたとしても、彼は共和党議員たちに自分の考えを捨てさせる(walking the plank)を強要した。たとえトランプが知らなかったとしても、共和党議員たちは予算案の内容を知っており、それを嫌っていた。しかし、もし予算案に投票しなければ、支持基盤に深刻な打撃を与え、自らの信条を踏みにじることになるとしても、トランプによる報復(retribution)を恐れていた。債務問題こそが命がけの闘いだと大胆に宣言したフリーダム・コーカスに属する極右的な下院議員たちは、あっさりと降参した。

ミズーリ州選出の共和党連邦上院議員ジョシュ・ホウリーは、メディケイド削減が地方の病院に壊滅的な打撃を与えると警告し、強く反対した。「現状のままでは、予算案が連邦議会に提出されないと確信している。必ず何かが変わる」と述べ、その後、若干の修正を加えられた後、「この予算案に賛成票を投じる」と述べた。

2026年の再選を目指すノースカロライナ州選出の共和党連邦上院議員トム・ティリスは、有権者のメディケイド削減を強く非難した。トランプは予備選挙でティリスを落選させると脅した。ティリスは「あなたが私を辞めさせることはできない。私は自発的に辞める」と断言した。トランプは「素晴らしいニュースだ!」とトゥルース・ソーシャルに書き込んだ。ティリスの議席は民​​主党に奪われる可能性が高いが、造反者は排除され、また一つ問題が解決した。

最後の抵抗者となったアラスカ州選出の共和党連邦上院議員リサ・マコウスキーは、決定票を投じる立場を最後まで揺るがした。マコウスキーは4月、共和党連邦上院議員たちがトランプ大統領の報復を恐れていることについて次のように語った。「「私たちは皆、恐れている。報復は現実だ。私は自分の力の及ぶ限り声を上げていく」。もし彼女が予算案に反対票を投じていたなら、否決されていただろう。彼女は自身の絶妙な立場を利用し、アラスカの地方病院の保護や食糧支援、そして約150人のアラスカの捕鯨船長への税額控除を獲得した。しかし、予算・政策優先センターによると、アラスカ州民の3分の1はメディケイドの医療保険を受けており、3万5000人が保険を失うことになる。マコウスキーは、大きな損失と引き換えに小さな損失も厭わない考えだった。「私が望んだ全てを手に入れたか? 決してそうではない」と彼女は言い、賛成票を投じた。 「この法案が気に入っているかって? いいえ、全く」と彼女は言い、受動態の婉曲表現で「この国の多くの地域で、この予算案の恩恵を受けないアメリカ国民がいる(in many parts of the country, there are Americans that are not going to be advantaged by this bill)」と付け加えた。彼女はまるで市会議員のように、自分の小さな選挙区のことだけを考え、他のことはどうでもいいとばかりに振る舞った。それでも、彼女の投票は、何万人もの有権者から食料や医療といった生活必需品を奪う一因となった。

マコウスキーの屈服は、最終的には最も狭い利己心が他の全てに勝つという、トランプの人間観を確固たるものにした。調印式で、トランプは彼女を「何か」を得た人物として名指しした。「そうだろう、リサ? 君は素晴らしい!」彼は自分のために彼女の根本的な信念を裏切ることに成功した。彼は彼女を捕鯨船員として捕獲したのだ。

トランプは常に嘘をつくが、その意図を隠したことは一度もない。2016年1月12日、アイオワ州での集会以来、トランプは「蛇(The Snake)」という歌を何十回も朗口ずさんでいる。これは凍りついた蛇を看病して回復させた親切な女性が、その蛇に噛まれるという内容だ。女性は蛇になぜ自分を噛んだのかと問うた。

蛇はニヤリと笑い、「やれやれ、黙れ、馬鹿女」と言った。

お前は私を助ける前から、私が蛇だとよく知っていたはずだ。

トランプは、この歌は移民とイスラム教徒を悪魔化(demonization)する試みの一環であり、当初はシリア人を標的にしていたと説明した。数カ月後、トランプはトークショーで、シリア人が911規模のテロ攻撃を起こす可能性があると示唆した。「悪いことが起こるだろう。たくさんの悪いことが起こるだろう。信じられないような攻撃もあるだろう。今まさにこの国に侵入している人々による攻撃もあるだろう。私は全く疑っていない」。

トランプは、この歌の作詞者であり、非凡なアーティスト、作曲家、音楽プロデューサー、劇作家、そして公民権運動家でもあるオスカー・ブラウン・ジュニアの子供たちから送られた使用禁止命令を無視したようだ。ブラウンはこの歌を、悪を真に認識しないことの危険性を寓話的に表現したものだった。彼の詩は、ソウルシンガーのアル・ウィルソンによってモータウン音楽として発表され、マイナーヒットとなった。

トランプは集会のたびに、崇拝する信奉者たちを裏切ると繰り返し宣言した。「お前たちは私が蛇であることは、受け入れる前からよく知っていたはずだ」と。トランプがそう言うのを聞いた信奉者たちは、自分が彼らたちの守護者になるという意味だと解釈した。しかし、これは紛れもない欺瞞(deception)だ。蛇は、蛇の本性が蛇であることを理解していない、受け入れた者を裏切る。

トランプは、誰もが常に誰かを裏切ると確信しているようだ。それが彼の生きる指針であることは明らかだ。もし裏切らないなら、彼は信頼できる人間でなければならない。彼が信頼できる行動をとるためには、彼の現実​​認識が揺らぐことになる。誰もが騙し、嘘をつき、盗む。もしそうしないなら、それは彼らがそうしたいのに愚かな道徳的・倫理的制約に阻まれているか、あるいは愚かすぎるか、あるいは恐れすぎて、それが自分たちの利益のために行動する唯一の方法だと理解できないかのどちらかだ。そういう人たちは負け犬、バカ、攻撃対象でしかない。

間違った疑問は「トランプは誰を裏切ったのか?」である。正しい疑問は「誰を裏切らなかったのか?」だ。

トランプの裏切りは叙事詩的であり、彼のキャリア全体を覆い、私生活と公的生活の両方を包含している。彼はトランプタワー建設の道を開いたポーランド移民の建設労働者たちを裏切った。彼らに低い賃金しか支払わなかったか、あるいは全く支払わなかったのだ。他の多くのプロジェクトでも労働者たちが彼から賃金を踏み倒されたと証言しているように。彼は弟と甥を裏切り、病気の子供の健康保険を打ち切った。彼は自身の主治医をも裏切ったようだ。ボディーガードとトランプ側弁護士が医師の診療所に現れ、トランプの医療記録を持ち去ったため、医師は「レイプされたような気分」にさせられたという。トランプ大学は学生を裏切り、虚偽広告で訴えられ、2500万ドルの和解金を支払った。トランプ財団は自己利益追求の疑惑の中で裁判所命令により解散させられた。

トランプの法と憲法への裏切り行為は数えきれない。今や彼は、大統領職を、私腹を肥やすために貪欲に利用し、莫大な富を築くことで、報酬条項を裏切っているように見える。

彼が裏切らない人がいるだろうか? 彼はエイズで死にかけていた時、脅迫の術(the tricks of intimidation,)を教えてくれたロイ・コーンとの関係を断った。トランプはコーンについて「冷静さを失わない(pisses ice water)」と述べた。一度コーンを裏切った後は、裏切らない者、そして裏切らなかった者はいない。世界で最も裕福で、しかも自分が最も賢い人間だと思っていたイーロン・マスクを裏切るのは避けられないことだった。

トランプの強迫観念(Trump’s compulsion)は、裏切りを重ねることにある。彼は、他人を辱めることで自らの支配力を誇示することに喜びを感じる。熱狂的なファンたちは、弱者、無力者、他者に対する彼の侮辱的な行為に酔いしれている。彼らは、トランプの残酷さ、暴力への呼びかけ、侮辱を称賛する。彼らは、トランプが自分たちのためにそうしているのだと思っている。しかし、トランプは誰かのために行動することはない。彼には、慈悲や慈善、理想主義的な動機など全くない。「私も奴らが嫌いだ」と彼は73日のアイオワ集会で、予算成立後の民主党について語った。「本当に大嫌いだ。本当に嫌いだ」。彼のMAGA信奉者たちは、その憎悪の対象ゆえに彼を愛しているのかもしれない。彼らは気づいていない。誰をも裏切る性質を持つ者が、必ずや彼らも裏切る。裏切りが既に起こっていることすら理解していないかもしれない。彼らがトランプを受け入れる前から、トランプが蛇だと十分承知していただろう。

※シドニー・ブルーメンソール:ビル・クリントン元大統領とヒラリー・クリントンの元上級顧問。エイブラハム・リンカーンの政治家人生に関する全5巻の予定のうち、今までに『独力で成り上がった人物(A Self-Made Man)』、『天使との格闘(Wrestling With His Angel)』、『大地の全ての力(All the Powers of Earth)』の3冊を出版した。『ザ・ガーディアン』紙アメリカ版のコラムニストであり、ポッドキャスト番組「歴史の法廷(The Court of History)」の共同司会者も務めている。

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