古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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2025年12月

 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。ブログ継続のために書籍の購入をいただけますよう、よろしくお願いいたします。

 2025年1月20日に第二次ドナルド・トランプ政権が発足した。あと3週間ほどで1年が経とうとしている。トランプ政権は、ウクライナ戦争とイスラエル・ハマス紛争の停戦を期待されていたが、ウクライナ戦争については停戦に至らずに2025年を終えようとしている。イスラエル・ハマス紛争は紆余曲折、途中でイランとの紛争もありながら、一応の停戦が実現した。トランプ政権はナイジェリアのイスラム国勢力へのミサイル攻撃や、ヴェネズエラの船舶への攻撃と圧力を強めている。これは、「西半球(Western Hemisphere)」はアメリカの勢力圏だという「モンロー主義」に基づいた行動だ。西半球から反米的矢要素と中国やロシアの影響を駆逐しようという動きだ。これは「ヨーロッパからは撤退する」ということでもある。問題はアジアである。中国がアメリカの強力なライヴァルとなっているが、既にアメリカが単独で中国を楽にいなして勝利するということはできない。中国はアメリカと直接軍事的にぶつからないようにしながら、アメリカの弱体化を待っている。そして、最終的にはアメリカに対して無理せずに勝利を収めるという方向を定めている。トランプ政権も中国には強硬姿勢を取っていない。その代わりに、対中強硬姿勢を強めているのは、日本の高市早苗政権である。その裏には、エルブリッジ・コルビー米国防次官がいる。最新刊でも書いたが、コルビーが圧力をかけて、日本の防衛予算増額を進め、東アジアの不安定化を演出している。日本政府は「東アジアの安全保障環境の悪化」ということを言うが、悪化の一番の要員は日本であり、高市早苗首相の存在である。高市首相の支持率が高いという点で、日本国民に失望している。戦後80年の営為は、このようなアホナ国民しか生まなかったということになる。

 下記論稿は、第二次ドナルド・トランプ政権における外交政策において重要な人物たちを紹介している。私としては、最新刊『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』(ビジネス社)で取り上げた、J・D・ヴァンス副大統領とダン・ドリスコル陸軍長官の関係である。下記論稿には、「またホワイトハウスは最近、ヴァンス副大統領の親しい友人であるダン・ドリスコル陸軍長官に、ロシアにとって極めて有利と見られる和平案をウクライナに受け入れるよう働きかける任務を与えた」と書かれている。ドリスコル長官については拙著をお読みいただきたいが、ヴァンス副大統領とはイェール大学法科大学院時代からの友人で、軍歴を持ち、ヴァンスが連邦上院議員を務めていた時には補佐官となっている。また、あまり目立たないところで、メラニア・トランプ大統領夫人(ファースト・レイディ)やスージー・ワイルズ大統領首席補佐官が裏で影響力を持っているということは意外だった。

 来年のアメリカ政治を見ていく上でも参考になる記事なので、是非お読みいただき、できれば繰り返し読むようにしていただきたい。

(貼り付けはじめ)

トランプ2.0の重要な外交政策プレイヤーたち(The Key Foreign-Policy Players of Trump 2.0

-第二次トランプ政権が1年目の節目を迎える中、主要政策に影響を与えているのは誰か。

『フォーリン・ポリシー』誌

2025年12月22日

https://foreignpolicy.com/2025/12/22/trump-administration-key-players-witkoff-miller-hegseth-rubio-bessent-vance/?tpcc=recirc_more_from_fp051524
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ドナルド・トランプ米大統領が第二期目の最初の100日を終えた時、私たちは彼の外交政策の推進役と受動役のリストを公開した。この論稿は、就任初期に最も影響力のある側近として台頭した人物と、脇に追いやられた人物を検証した内容となっている。

大統領就任から約1年の節目が近づくにつれ、そのリストの良い面を改めて検証することにした。その結果、第二期トランプ政権では第一期に比べて人事異動が比較的少なかったことを反映して、その好調さは概ね維持されていることが分かった。また、過去8カ月間で政権内での影響力を拡大した高官も数名存在する。

以下は、トランプの外交政策を形成し、そして発信することに貢献した人物たちのリストだ。

(1)スティーヴ・ウィトコフ(Steve Witkoff)、サム・スコーヴ筆
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ドナルド・トランプ大統領の親友で、億万長者の不動産開発業者スティーヴ・ウィトコフは、中東問題からロシア・ウクライナ紛争に至るまで、幅広い案件を手掛け、大統領の最重要外交交渉担当者として台頭してきている。外交経験は乏しいものの、ウィトコフはロシアで拘束されていたアメリカ人教師の釈放決定(2025年2月)をはじめ、いくつかの成果を上げている。また、ウィトコフはトランプ大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナーと共にガザ地区での停戦交渉にも成功し、2023年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃を契機に始まったイスラエルとハマス間の紛争を事実上終結させた。

しかし、ロシア・ウクライナ戦争の終結となると、ウィトコフはほとんど成功していない。2025年8月には、トランプ大統領とロシアのウラジーミル・プーティン大統領との間で行われた和平首脳会談(アラスカ)は、合意なく終了した。ブダペストで予定されていた新たな首脳会談も、ロシア側の譲歩(concessions)の用意がないことが明らかになったため、頓挫した。

ウィトコフは、ロシアとウクライナとの新たな外交ラウンドを主導しており、これはウィトコフとクシュナーが28項目の和平案を共同で作成することから始まった。この取り組みがどれほど成功するかは不透明だ。ウクライナとそのヨーロッパの同盟諸国が当初の案に難色を示したため、既にいくつかの項目が提案から削除されており、ロシアも妥協の用意がないことを改めて示唆している。

ウィトコフの経験不足は、数々の失策や論争を招いている。2025年8月には、ロシアのウクライナ問題における交渉姿勢を誤解し、ロシアが大幅な譲歩を提示しているとウィトコフは主張したとみられるが、実際にはそうではなかった。これがアラスカ首脳会談の失望を招いた結果の一因となったと報じられている。また、2025年11月下旬には、ウィトコフとプーティン大統領の側近との会話の記録が流出し、ウィトコフがロシアに対しトランプへのロビー活動の方法について助言していたとみられることから、辞任を求める声が高まった。

(2)マルコ・ルビオ(Marco Rubio)、ジョン・ホルティウィンガー筆
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トランプ大統領の二期目の最初の100日間、マルコ・ルビオ国務長官はしばしば脇に追いやられているように見えた。特にウィトコフが、通常はアメリカ外交官のトップである国務長官が担う役割を担い、様々な主要課題に関する協議の陣頭指揮を執るよう繰り返し指名されたことがその要因だ。しかし、ルビオは現在、政権内で最も影響力のあるメンバーの1人であり、トランプ大統領が彼を信頼していることは明らかだ。12月初旬、トランプ大統領はルビオがアメリカ史上「最高の国務長官」として記憶される可能性があると述べた。

ルビオは国務長官に加えて国家安全保障問題担当大統領補佐官も務めており、ヘンリー・キッシンジャー以来、両方の役割を兼任する初の人物だ。また、ルビオは米国公文書保管担当官代理でもあり、2月から8月末までは、アメリカ国際開発庁(U.S. Agency for International DevelopmentUSIDA)の解体を監督する間、アメリカ国際開発庁の長官代理を務めた。

トランプからの称賛の言葉や数々の肩書きを越えて、ルビオの政権内での影響力は、ラテンアメリカで進行中のアメリカ軍の作戦にも顕著に表れている。2025年9月初旬に始まり、これまでに80人以上が死亡したラテンアメリカ地域での麻薬密売船とされる船舶への一連の攻撃は、ヴェネズエラの政権交代を促すためのより広範な取り組みの一環と広く見なされており、ルビオはこの取り組みの原動力となっていると考えられる。

ルビオの影響力はロシア・ウクライナ交渉でも顕著に表れており、ロシアの意図をより信頼する傾向にあるウィトコフとトランプ氏に対し、ルビオはロシア懐疑派(Russia-skeptical)としてバランス役として行動している。例えば、2025年10月、トランプ大統領とプーティン大統領の電話会談後、トランプ大統領はルビオに、ハンガリーのブダペストでプーティン大統領と今後開催される首脳会談の詳細を詰める任務を与えた。しかし、ルビオがロシアの同僚と会談した後、計画されていた首脳会談は突然中止された。

そして先月(11月)、ルビオは、ウィトコフとクシュナーによる当初の28項目の和平案がモスクワに過度に有利とみなされたことを受けて、ヨーロッパにおけるアメリカの同盟諸国の不安を和らげるのに貢献したと報じられている。ルビオはトランプ政権において、ヨーロッパとキエフの懸念をより深く考慮するよう働きかけ、和平案はウクライナにとってより受け入れやすい形に修正されたと評価されている。

ウクライナ和平交渉については依然として多くの不透明な点が残っているが、ルビオは依然として議論の中心にいる。

(3)ピート・ヘグセス(Pete Hegseth)、ジョン・ホルティウィンガー筆
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ピート・ヘグゼス国防長官は、兵士の殺傷能力の向上に重点を置くことで、軍に「戦士の精神」を取り戻すことを誓った。その取り組みの一環として、彼は国防総省、そしてより広範なアメリカ軍における大規模な改革を監督してきた。これらの中には、メディアへのアクセス制限、多様性・公平性・包摂性(diversity, equity, and inclusion)に関する取り組みの廃止、トランスジェンダーの入隊禁止といった物議を醸す措置も含まれている。ヘグゼス長官はまた、自身の肩書きを「戦争長官」に変更し、国防総省を「戦争省」に改称する動きを見せているが、この名称変更には連邦議会の承認が必要となるため、まだ正式には発表されていない。

ヘグゼス長官のトランプ政権における影響力は、彼が巻き込まれた数々の重大スキャンダルからも測ることができる。最初の事件、いわゆる「シグナルゲート」として知られる3月の事件では、ヘグゼスはメッセージアプリ「シグナル」上で、イエメンのフーシ派に対するアメリカ軍の作戦に関する機密計画について、他のアメリカ政府高官とのグループチャットで議論した。このグループチャットには、著名なジャーナリストも不注意にも含まれていた。国防総省監察官による最近の報告書によると、不正行為を否定しているヘグゼスは、自身の行動によって軍人を危険にさらすリスクを負っていたことが明らかになった。

国防長官は、9月2日にカリブ海で麻薬密輸船とされる船舶に対して行われた作戦についても厳しい視線に晒されている。この事件では、アメリカは最初の攻撃で生き残った2人の男性に対して、追い打ちの2度目の攻撃を行い、2人とも殺害したが、批判者たちはこれを戦争犯罪(a war crime)に相当すると指摘している(ただし、ほとんどの法律専門家は、麻薬密輸船とされる船に対するアメリカの作戦全体が違法であるとしている)。ヘグセス国防長官が直接2度目の攻撃を命じたのか、それとも作戦を監督した特殊部隊司令官が国防長官の指示に従って行動しただけなのかなど、事件の詳細については未解決の問題が残っている。トランプ政権は、これまでに攻撃の対象となった船が麻薬密輸に関与していたという主張を裏付ける証拠を公には一切提示していない。

ヘグセスをめぐる論争は、国防長官としての彼の任期も長くは続かないのではないかという憶測を呼んでいるが、彼は依然として謝罪もせず、反抗的な態度を崩していない。12月初旬の演説で、ヘグセスは船舶攻撃を擁護し、トランプ大統領は「我が国の国益を守るために、適切と判断すれば断固たる軍事行動を取ることができるし、また取るだろう」と述べた。

しかし、一部の共和党員でさえもこの攻撃について国防長官を批判していることから、ヘグセス長官がこの嵐を乗り切ることができるかどうかは、まだ分からない。ヘグセスは陸軍州兵の退役軍人であるが、国防長官に就任するまでは政府での経験がなく、トランプ政権の閣僚の中で最も不適格な人物の1人と見なされていた。一方、トランプは、ヘグセスがこの職務に不向きであると内部から指摘されても、反論することを止めたと報じられている。

(4)JD・ヴァンス(J.D. Vance)、レイチェル・オズワルド筆
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J・D・ヴァンス副大統領は、連邦上院議員時代の実績の通りに、政権内で発言力を持つ存在として台頭し、大西洋横断関係においてアメリカの寛大さや保護主義を緩和し、国内外で強硬な反移民政策を主張している。

今年初め、ヴァンス副大統領は、大統領執務室を訪問した、ウクライナのウォロディミール・ゼレンスキー大統領に対し、ロシアとの戦いにおけるアメリカの支援への感謝が不十分だと公然と非難した。またホワイトハウスは最近、ヴァンス副大統領の親しい友人であるダン・ドリスコル陸軍長官に、ロシアにとって極めて有利と見られる和平案をウクライナに受け入れるよう働きかける任務を与えた。

ヴァンス副大統領は、トランプ政権第二期の初めにミュンヘン安全保障会議で注目を集める演説を行い、長年のヨーロッパの同盟諸国が移民の受け入れを過剰に受け入れ、台頭する極右ポピュリスト政党への包摂性に欠けていると非難し、ヨーロッパに衝撃を与えた。ヴァンスはまた、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の「正当性を失わせようとしている」として、ドイツ政府を繰り返し批判してきた。ドイツ情報機関はAfDを過激派グループに指定しており、一部のドイツ政治家はAfDの活動禁止を求めている。

自分の考えを伝える手段としてXポストをよく利用する副大統領は、最近、カナダの政治指導者たちを痛烈に批判し、「移民の狂気」と称する行為によって多様性を推進することで、カナダの生活水準を損なっていると非難した。

ウクライナ防衛のためにワシントンがどれだけの費用を負担すべきかといった問題に関して、ヴァンスが示す孤立主義的な見解と、西側諸国の民主政治体制国家の内政に積極的に介入しようとする姿勢は、ホワイトハウスが今月初めに発表した「国家安全保障戦略(National Security Strategy)」に典型的に見られる、極めて取引的でしばしば一貫性のない「アメリカ・ファースト」の外交政策を象徴している。

(5)エルブリッジ・コルビー(Elbridge Colby)、レイチェル・オズワルド筆
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(左から)小泉進次郎防衛相、玄葉光一郎衆院副議長、小野寺五典元防衛相、コルビー、小野田紀美経済安保担当相(2025年4月30日、ワシントンDCにて)
米国防総省の政策責任者が、エルブリッジ・コルビー国防次官(政策担当)の就任後8カ月でこれほどの影響力を発揮するのは異例だ。これは、彼の上司であるヘグゼスが国防総省規模の官僚組織運営の経験がほとんどないこと、そしてヘグゼスがコルビーの官僚的影響力を弱めるはずだった多くの上級将官を解雇したことが一因となっている。

国防次官就任前、第一次トランプ政権で国防次官補(戦略担当)を務めたコルビーは、対中強硬派として知られ、ヨーロッパを犠牲にしてインド太平洋地域におけるアメリカ軍資源の優先を主張してきた。それでもなお、ウクライナへの武器輸出の一部の一方的停止や、広く支持されているオーストラリア・イギリス・アメリカの防衛連携の見直し再開といった行動を含め、コルビーが自らの政策を実行に移す際の精力的な姿勢は、多くの人々を驚かせた。

連邦議会の民主党と共和党は共に、コルビーがルーマニアから800人の兵士を撤退させるという国防総省の最近の決定など、監視責任を果たすために必要な基本的な防衛関連情報を隠蔽していると非難している。コルビーと連邦議会防衛監視当局者との間で高まる超党派的な緊張は、その多くがアメリカによるヨーロッパ・中東への軍事的関与維持を支持する立場にあることから、公の場へと波及している。その結果、コルビーの事務所に指名された複数の連邦政府上級職員候補者の任命が、連邦議会からの十分な支持を得られないまま停滞している。

(6)スティーヴン・ミラー(Stephen Miller)、レイチェル・オズワルド筆
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スティーヴン・ミラーは、ホワイトハウスで外交政策の実務に携わる立場ではないものの、トランプ大統領の大統領次席補佐官として、積極的かつ包括的な反移民政策の実行における信頼できる窓口として、アメリカへの移民を送っている多くの国々との二国間関係に直接的な影響を与えてきた。

ミラーは、難民、亡命希望者、一時的保護ステータスまたは人道的仮釈放中の者、H-Bヴィザの専門職労働者、季節労働者、そして特に不法移民労働者に対する政権の厳しい取り締まりを公に訴えてきた。2025年11月にワシントンで、今年初めにアメリカ政府から正式な亡命を認められたアフガニスタン人男性が州兵2人を射殺する事件が起きた後、ミラー氏は、2021年にアフガニスタンがタリバンに陥落した後、多数のアフガニスタン国民のアメリカへの移住を許してきた政策の終結を、痛烈かつ外国人排斥的な言葉で訴えた。

ミラーはまた、ルビオと緊密に協力し、ヴェネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の追い落としを目指す政権の取り組みを支援してきたほか、カリブ海と東太平洋の麻薬密輸船とされる船舶に対するアメリカのミサイル攻撃を強く擁護してきた。

(7)ジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)、リシ・イエンガー筆
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トランプ大統領の義理の息子であるクシュナーは、第二次政権では表舞台に立つことは少なく、第一次政権のような正式な「特別補佐官(special advisor)」の役職も担っていない。しかし、クシュナーはウィトコフと共に、トランプ政権が今年行った2つの主要な外交交渉に取り組んだ。

10月初旬には、20項目からなるガザ和平合意の最終決定を支援するためイスラエルを訪問し、11月には単独でイスラエルのネタニヤフ首相と交渉を続けた。また、12月初旬にはモスクワでプーティン大統領と数時間にわたり対面し、その後にゼレンスキー大統領と2時間にわたる電話会談を行ったと報じられている。この電話会談では、ウクライナにおけるロシアの戦争終結に向けた、現在も継続中の交渉の進展が追求された。

ウィトコフと同じく、クシュナーも自身の事業における利益相反について懸念が持たれている。彼の企業は、中東地域でアラブ湾岸諸国と数十億ドル規模の取引を行っており、ガザ地区の戦後における彼の役割について疑問が持たれている。

しかし、ガザ和平合意が発表された直後、クシュナーは(再びウィトコフと共に出演した)、テレビ番組「60ミニッツ」でのインタヴューで、こうした懸念を一蹴した。「人々が利益相反と呼ぶものを、スティーヴと私は世界中で培ってきた経験と信頼関係と呼んでいる」とクシュナーは述べた。

(8)スコット・ベセント(Scott Bessent)、キース・ジョンソン筆
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スコット・ベセント米財務長官は、歴代の前任者の多くと同様、政権の外交政策における中心的な役割を担う人物の1人となっている。そして、トランプ政権第二期目の2年目には、その役割はさらに大きな影響力を持つものになる可能性がある。

ベセント長官は、トランプ政権の貿易戦争(trade wars)について真っ先に批判してきた。長年、関税や貿易障壁に対して合理的な懐疑論を唱えてきたウォール街のヴェテランにとって、これは意外な役割かもしれない。しかし、ベセント長官は今、他国の行動を強制するために輸入税を引き上げることの賢明さを認めている。トランプ政権の数々の貿易戦争は目的を達成していない。アメリカの貿易赤字は今年最初の8カ月間で昨年よりも大幅に拡大し、ヨーロッパ、中国、イギリスとの「貿易合意(trade deals)」は未だに最終決定ではなく、あくまでも願望段階にとどまっている。しかし、少なくとも彼らには強力な応援団がもう1人いる。

ベセントは、2025年12月初旬に行われた会談を含め、中国との進行中の貿易交渉においても主導的な役割を果たしてきた。ワシントンと北京は、貿易休戦(trade truce)を貿易合意のようなものに変化させようと模索を続けている。これは重要な意味を持つ。なぜなら、トランプ政権にとって、中国は国家安全保障上の課題というよりも、はるかに経済的な課題だからだ。

ベッセントはまた、アメリカの国家統治術(U.S. statecraft)をトランプの政治的目的に利用することにも尽力してきた。特に、イデオロギー的な同盟国であるアルゼンチンへのアメリカの救済は、数十億ドル規模の賭けであり、いずれ報われる可能性もある。

しかし、既に強力な影響力を持つ米財務長官ベセントは、来年さらに影響力を強める可能性がある。トランプは依然として、新議長の任命を含む連邦準備制度理事会(FRB)の改革を計画している。その結果、大統領はケヴィン・ハセットを大統領経済担当補佐官に指名し、ベセントを財務長官と大統領補佐官の兼任をさせる可能性がある。そうなれば、トランプ政権の政治課題を支配するであろう、アメリカの国内および海外の経済政策の立案者となる可能性が出てくるだろう。

■特別賞(HONORABLE MENTIONS

(9)メラニア・トランプ(Melania Trump)、クリスティーナ・リュー筆
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メラニア・トランプ大統領夫人(ファースト・レイディ)は、ロシア・ウクライナ戦争という重要な例外を除けば、外交政策の注目を浴びないように避けてきた。スロヴェニア出身のメラニア夫人は、ロシアに拉致された数千人ものウクライナの子供たちとその家族の再会を促進する外交努力に積極的に関与してきた。ウクライナ政府は、ロシアが2022年2月に本格的な侵攻を開始して以来、少なくとも1万9000人のウクライナの子供たちを拉致して、強制移送したと非難している。ロシア政府は、この行動は子供たちの安全確保が目的だったと主張している。

メラニア夫人は子供たちの解放を公に求め、プーティン大統領に手紙を書いたと彼女は述べ、その手紙は夫である大統領が個人的に届けたとしている。最終的に、彼女はロシアの指導者と直接連絡を取り、数カ月にわたって裏でやり取りしたと2025年10月に述べている。

注目すべきは、トランプ自身の発言が、メラニア夫人がこの戦争について、夫であるトランプ大統領に助言を与え、時にはプーティン大統領に対する彼の見解に異議を唱えたことさえ示唆していることだ。「家に帰ってファーストレディに『実は今日、ウラジーミルと話した。素晴らしい会話ができた』と言ったら、『えっ、本当に? ウクライナの別の都市が攻撃されたばかりなのに』と言われた」とトランプは7月に大統領執務室で振り返った。

(10)スージー・ワイルズ(Susie Wiles)、クリスティーナ・リュー筆
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大統領首席補佐官として、スージー・ワイルズはトランプ大統領の側近の中核的存在であり、権威ある存在でもある。しかし、彼女は主に影で活動し、舞台裏で重要な役割を果たしてきた。ワイルズがアメリカの外交政策を指揮して注目を集めることは滅多にないが、トランプ大統領は彼女の影響力を称賛し、「世界で最も力のある女性」と公に称賛してきた。

トランプ大統領は7月、「彼女はたった一本の電話だけで国を壊滅させることができる」と明言した。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。ブログ継続のために書籍の購入をいただけますよう、よろしくお願いいたします。

 ドナルド・トランプという人物が常に人々の注目を集めるのは、それが不動産開発業者として大成功して巨万の富を築いても、テレビ番組の有名人になっても、そして大統領になっても(しかも2期)、「融通無碍」であるからだ。その点では一貫している。変化を恐れない。「あの時と言っていることが違うじゃないか」「やっていることがでたらめだ」と非難されても、そうした批判に苦しむことなく、言動や姿勢を軽々と変更する。それがトランプの強さである。そんなことに苦しんでいても何にも物事が進まない、良いことはないということをトランプは分かっているようだ。最たる例は、エプスタイン文書公開をめぐる態度だ。選挙期間中は公開を主張し、政権を担ってからは、パム・ボンディ司法長官からトランプの名前があったという報告もあり、「顧客名簿のようなものない」「公開しない」と姿勢を変え、それに支持基盤の有権者たちから反発を受けると「弱虫ども」と批判した。それが再び、公開に姿勢を変えた。

 外交政策の面では、ウクライナ戦争をすぐに終わらせると主張してきたが、現在、先週終結の目途は立っていない。戦争勃発後、満4年となる2026年2月24日に何か動きがあるかもしれないと考えるが、ロシアは戦争継続可能な状況で、ウクライナが大反抗をすることができない中で、状況が膠着し、無駄に時間だけが過ぎており、死傷者が増えていく。ウクライナ国内のヴォロディミール・ゼレンスキー大統領の支持率も下がっており、停戦の潮時ではないかと思う。トランプ支持の有権者たちはウクライナ支援に否定的であったが、トランプは大統領就任直後の会談ではゼレンスキー大統領を叱責したが、その後の会談ではウクライナ支援の継続を発表した。ここでも、トランプの融通無碍さが発揮されている。

 トランプの「融通無碍さ」は学術研究の対象になりにくいが、後の歴史家たちがどのような評価をするのかが楽しみだ。私のトランプに対する評価は「衰退するアメリカ帝国の墓堀人」である。

(貼り付けはじめ)

トランプが支持基盤を裏切り続ける理由(Why Trump Keeps Betraying His Base

-専門家集団(The Blob、ザ・ブロブ、既成の外交政策エリートや広範な官僚機構、学識経験者、シンクタンクなどの総体)が帰ってきた-そしてトランプ政権の外交政策の二転三転の理由を説明する。

スティーヴン・M・ウォルト筆

2025年7月21日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/07/21/trump-betray-base-foreign-policy-epstein-putin-ukraine-iran-syria-war/
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ドナルド・トランプ米大統領は2025年3月4日、ワシントンの米連邦議会議事堂で上下両院合同会議の演説を終えた後、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員にキスをした

トランプ政権とMAGA派支持者にとってこれは奇妙な瞬間だ。私が言っているのは、ジェフリー・エプスタインのスキャンダルのことではない。このスキャンダルは、この奇妙な政治カルトの少なくとも数名のメンバーに、深刻な欠陥を抱えた指導者トランプへの奴隷的な忠誠心を疑問視させるに至った。むしろ、トランプの外交政策における最近の転換について述べている。それは、彼がこれまでとってきた立場とは明らかに異なるものだ。

トランプは、2024年の大統領選で約束したように、ロシアのウラジーミル・プーティン大統領と合意し、ウクライナ戦争を「24時間以内(within 24 hours)」に終結させるどころか、ウクライナへのアメリカの援助を永久に停止するどころか、今やキエフへの軍事支援を増強すると約束し、さらにはウォロディミール・ゼレンスキー大統領にモスクワへの直接攻撃を促した(この助言は、このストーリーが発覚後、撤回された)。トランプはバイデン政権時代のようなレヴェルの支援を約束しておらず、この新政策が続くかどうか疑問視する十分な理由もあるが、それでもこれは衝撃的な変化であり、以前は忠実なMAGA派だった扇動的な連邦下院議員マージョリー・テイラー・グリーンやトランプ元側近のスティーヴ・バノンなどから厳しい批判を招いている。

同様に、エルブリッジ・コルビー国防次官などの当局者が長らく主張してきたように、ヨーロッパから手を引いてアジアに急激に軸足を移すのではなく、トランプはNATOへの新たな愛着も表明している。中東問題も放棄していない。イスラエルのやりたいことを何でもさせている(これは最近の歴代米大統領たちがしてきたことだ)。しかし先月、イスラエルの要請でイランとの戦争に突入し、アメリカ軍にイランの核開発計画を廃棄する試みとして爆撃を命じたが、失敗に終わった。ビル・クリストルなどトランプ支持者ではないネオコン派は当然ながら大喜びしたが、タッカー・カールソンなどかつてのトランプ支持者は落胆した。最後に、トランプは最近、NVIDIAが中国への最新チップ販売を再開することに同意した。これは、輸出規制によって中国の技術進歩を抑制しようとした過去の試みから手を引いていることを示唆している。

トランプが新人だと言っているのではない。彼は依然として経済に疎く、関税戦争(tariff war)に固執し、中国とのバランスを取るためにアメリカが必要とする主要同盟諸国との関係を依然として損なっており、かつて優位に立っていたアメリカの科学界を骨抜きにし、一流大学を弱体化させようとする、息を呑むほど愚かな試みを続けている。中国の指導者たちは、きっと大喜びしているに違いない。科学技術の優位性が世界覇権の鍵となる時代に、トランプ政権は一方的な軍縮行為(act of unilateral disarmament)に手を染めている。

トランプは、個人的に敵とみなした者への復讐を続け、認知能力の低下の兆候が顕著になりつつあり、アメリカ史上最も腐敗した政権を平然と率いている。高齢であるトランプが別人のようになることはないだろう。しかし、彼の最近の行動は、彼が約束した外交政策や支持者が期待していた外交政策とはかけ離れている。

こうした変化をどのように説明できるだろうか? 少なくとも3つの可能性が考えられる。

明白な説明の1つは、トランプが外交政策の「ブロブ(Blob)」を抑え込もうとしたにもかかわらず、再びトランプを打ち負かしているということだ。私の前著で述べたように、外交政策のエスタブリッシュメントはトランプの最初の任期中、政府の仕組みを理解しておらず、エスタブリッシュメントを打破するための明確な戦略も、自身のヴィジョンを忠実に実行に移す忠実な官僚集団も持たなかったため、トランプの努力の大半を阻んだ。したがって、貿易政策を除けば、アメリカの外交政策の本質はトランプの最初の任期中、ほとんど変化しなかった。いつも通り、トランプは自身の多くの失敗をいわゆる「ディープステート(deep state)」のせいにし、もし次の機会があれば改善すると誓った。

今回、トランプは、ピート・ヘグゼス国防長官のような写真映えする忠実な支持者や、マルコ・ルビオ国務長官やトゥルシー・ギャバード国家情報長官のような簡単に操れる日和見主義者たち(easily manipulated opportunists)を、閣僚の主要ポストやその他の影響力のある役職に任命することで、専門家集団を克服しようとした。

しかし、主要省庁のトップに従順な部下を置くことは、トランプの期待通りには機能していない。第一に、トランプは部下に明確で一貫性のある、一貫した指示を与えることができない、無能な管理者だ。第二に、多くの人が懸念していたように、ヘグセスは資格も能力もない無能な行政官であり、度重なる失態を犯し、彼のオフィスは機能不全に陥っていると、元側近は語っている。ルビオはネオコン的な傾向が強いイデオローグで、上司に逆らうことはしないものの、危険な方向に導こうとするだろう。

さらに言えば、元司令官たちを解任し、多くの文民職員を解雇することで主要機関の人員が不足し、効率が低下することはあっても、残留した人々の世界観を変えることも、トランプの本能に反する可能性のある政策の推進を阻止することもできない。結局のところ、専門家集団に対抗するには、大統領は賢く、経験豊富で、知識豊富な人材を重要なポストに多く配置し、彼らと協力して、異なる原則を反映した一貫した戦略を策定する必要がある。大統領にはこの目標を達成する機会が2度あったが、いずれも失敗に終わった。

別のより納得のいく説明は、トランプが現実に適応しているだけだというものだ。プーティンとの友好関係は、ロシアの指導者に対する自身の影響力をそれほど強めておらず、プーティンがトランプの意向で戦争を終わらせるつもりもないことにも気づいた。トランプは、プーティンは邪悪な指導者であり、決定的に打ち負かすべきだとするジョー・バイデン前大統領の見解には賛同しないだろうが、プーティンは最終的な勝利を確信している限り真剣に交渉しないだろうと認識し、バイデンのアプローチに近づいている。ウクライナへのアメリカの援助再開は、プーティンに合意を迫る圧力となるはずだが、トランプが約束している援助の規模は、その目的を達成するにはおそらく不十分だろう。それでも、この解釈では、トランプの最近の態度の変化は、彼が学びつつある証拠であり、ディープステートの影響力の残存を示すものではない。

中東についても同様のことが言えるだろう。バイデンと同様に、トランプもイスラエルに本格的な圧力をかけるつもりはなかった。だからこそ、ガザ地区に対するジェノサイド的な戦争は、アメリカの積極的な支援を受けて今もなお続いている。イランは、トランプとルビオが要求する核濃縮能力の放棄に決して同意するつもりはなかった。外交が凍結されていたため、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、空爆によってイランの核開発計画を完全に排除し、イスラエルの地域的優位を確固たるものにできるとトランプを説得することに成功した。

しかしながら、この戦争はこれらの目的を達成することができず、イスラエルは依然としてこの地域で真の覇権を確立するには小国すぎる。しかし、この確かに寛大な解釈によれば、トランプは地域の情勢の進展に合わせてアメリカの政策を現実的に調整し、長期にわたる空爆作戦や地上軍のプレゼンスの増強を求める声に抵抗していたと言えるだろう。

中国に関して言えば、トランプ大統領と補佐官たちは、北京との全面的な経済戦争はアメリカ経済に甚大な打撃を与えるものの、中国の技術進歩を阻止することはできないと認識していたのかもしれない。もしそうであれば、NVIDIA製チップの輸出禁止を解除し、何らかの暫定的な貿易協定を交渉することは理にかなっていると言えるだろう。

この説明が正しく、トランプが変化する状況に適応しようとしていると信じたい。しかし、そこにはある程度の一貫性と戦略的ヴィジョンが暗示されているが、その内容は見極めが難しい。イスラエルによるガザ地区住民の殺害を支援し、フーシ派、レバノン、シリアへの爆撃をイスラエルが望む時に許しても、アメリカやイスラエルの安全保障は強化されない。イランへの爆撃は、イランの指導者たちに、潜在的な核兵器国のままでいるのではなく、核爆弾へと突き進むよう促す可能性が高い。ウクライナにパトリオットミサイルシステムやその他の兵器をさらに送っても、戦場の状況やプーチティンの政治的計算は変わらない。そして、政権は両陣営が受け入れ可能な政治的解決策を提示することも、解決策がないことを認めて歩み寄ることもしていない。(トランプ大統領は今年初めに後者の選択肢をほのめかしたが、最終的には撤回した。)確かに、トランプ大統領のホワイトハウスは(全ての大統領がそうであるように)出来事を考慮して政策を修正したが、そのさまざまな対応の背後にある十分に練られた戦略を見るにはかなり目を凝らさなければならない。

残る選択肢は3つ目のものだ。トランプ大統領の外交政策における最近の変化は、主に大統領のエゴによるものだ。ウクライナへの武器供与を増やしているのは、ウクライナの独立に新たな決意を固めたからではなく、プーティン大統領のせいで自分のイメージが下がったからだ。NATO事務総長マーク・ルッテから中世の廷臣並みのおべっかを浴びせられた後、NATOは問題ないと判断した。中東で無意味な戦争に突入したのは、結果に関わらず、何かを爆破すれば自分が主導権を握っているように見えるからだ。

トランプ大統領の関税に対する断続的なアプローチも、この説明と完全に一致している。彼が関税を好むのは、皆の注目を自分に釘付けにできるからだ。関税は上がったり下がったりし、一時停止されたりしてまた導入される。そのたびにメディアは大騒ぎし、再びトランプについて語り始める。

『フィナンシャル・タイムズ』紙のジャナン・ガネーシュをはじめとする一部の観察者たちは、トランプの一貫性や首尾一貫した世界観の欠如と、自身のイメージへの執拗なこだわりこそが、MAGA支持層に共通する教条主義的な過激主義(the doctrinaire extremism)よりも好ましいと考えている。なぜなら、関税と貿易赤字への執着を除けば、真の政策的信念や深く根付いた政策志向が欠如しているため、必要に応じて方針転換が容易になるからだ。

私はそうではないと考える。トランプは国益(the national interest)と彼の個人的利益(personal interest)を切り離すことができず、人材を見極める目も依然として乏しく、おべっかに弱いことでも知られているため、トランプ政権下でのアメリカの外交政策は、これまで以上に不安定で、内部的に一貫性がなく、逆効果になっていることが証明されている。

ワシントンは、かつて唯一の超大国だった頃は(様々な愚行[follies]で多大な代償を払ったとはいえ)これで済んでいたかもしれない。しかし、今日の世界情勢ははるかに容赦ない。大国としての歴史上、最も手強い競争相手と対峙している現代において、衝動的で気まぐれな指導者が、能力ではなく忠誠心で選ばれた部下に命令を下すようなことは、成功への道筋とはなり得ない。

アメリカ人は、ドイツ首相オットー・フォン・ビスマルクが「神は酔っ払い、愚か者、そしてアメリカ合衆国のために特別な摂理を持っている(God has a special providence for drunkards, fools, and the United States of America)」と言ったとされる言葉が正しかったことを願うしかない。アメリカはまさにそれを必要としているだろう。

※スティーヴン・M・ウォルト:『フォーリン・ポリシー』誌コラムニスト。ハーヴァード大学ロバート・アンド・レニー・ベルファー記念国際関係論教授。Blueskyアカウント: @stephenwalt.bsky.socialXアカウント:@stephenwalt

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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。ブログ継続のために書籍の購入をお願いいたします。

 最新刊『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』(ビジネス社)の第2章では、アメリカの軍産複合体を生み育てた「現在の危機委員会(the Committee on the Present Dange)」について詳述した。同名の委員会はこれまで4回設立され、アメリカの戦後の外交政策や軍事政策に多大な影響を与えた。特に、第一次現在の危機委員会と第二次現在の危機委員会は、冷戦期のアメリカでソ連と共産主義の脅威を声高に主張し、人々にアピールし、軍事予算の増額を行うことに成功した。軍産複合体を肥え太らせるための存在が「現在の危機委員会」であった。第四次現在の危機委員会のターゲットは中国であり、中国の脅威を声高に喧伝することで、軍事予算の増額を狙っている。

 日本でも「東アジアの安全保障環境の悪化」、簡単に言えば「中国が怖いぞ、攻めてくるぞ」という大義名分で、国防予算の対GDP比の上昇が決定している。短期間で2%から3%、更には3.5%へと進む。高市早苗政権はアメリカの要求を嬉々として受け入れ、可及的速やかに防衛予算の大幅増額を進めようとしている。「愛国増税」でその財源を賄おうとしている。私に言わせれば、「東アジアの安全保障環境の悪化」の原因は日本であり、高市早苗という人物はその象徴である。結果として、中国からは実質的な経済制裁を受ける状況になっている。この状態が長期間継続すれば、日本経済は悪化していくことになる。

 日本にも「現在の危機委員会」のような、中国の脅威を煽り立て、人々の不安に付け込んで防衛予算を増額し、肥え太ろうという勢力がいる。高市早苗という人物もその勢力の一員だ。私たちはそのような過剰な煽り立てに乗じられてはならない。しかし、日本国民の馬鹿さ加減を見れば、騙され続けてもう一度国土を焼け野が原にしてしまうかもしれないという不安感しかない。

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アメリカの対中国恐怖キャンペーン(The US Scare Campaign Against China

-冷戦時代から現在に至るまで、「現在の危機(present danger)」を誇張する背後にある政治的計算について語る。

デイヴィッド・スキッドモア筆
2019年7月23日
『ザ・ディプロマティック』誌

https://thediplomat.com/2019/07/the-us-scare-campaign-against-china/

成熟した国家運営の指標は、国際的な課題を評価し、慎重さ、冷静さ、そして均衡(proportionality)の取れた対応策を講じる能力である。しかしながら、数十年にわたる世界的なリーダーシップにもかかわらず、アメリカの外交は依然として思春期のヒステリー(adolescent hysteria)に陥りやすい。こうした熱狂的な運動は、冷戦期における過剰な核兵器増強や、ヴェトナム戦争とイラク戦争における悲惨な戦争など、アメリカ外交政策における最も高くつく誤り(the costliest mistakes)を生み出してきた。

この反射的な行動は、国際競争の現実というよりも、むしろ国内政治に関係している。政治学者セオドア・ローウィが指摘したように、アメリカの指導者たちは日常的に外国の脅威を誇張し、提案された解決策を民主政治の束縛から逃れる手段として過大評価している。

ドナルド・トランプ政権による中国に対する警戒的な言辞がその好例である。2018年の国家防衛戦略は、中国の指導者たちが「世界的な優位性を獲得するためにアメリカに取って代わろうとしている」と断言している。マイク・ペンス副大統領、マイク・ポンペオ国務長官、ジョン・ボルトン国家安全保障問題担当大統領補佐官はそれぞれ、大国間の新たな対立の要求に備えさせるため、中国の脅威についてパニック的な評価を発表した。

ローウィに呼応する形で、ディック・チェイニー副大統領の国家安全保障問題担当補佐官を務めたアーロン・フリードバーグは最近、トランプ政権が中国との冷戦に向けた国内の支持を動員することに真剣であるならば、「イデオロギー的な観点から挑戦を提起する」必要があると助言した。「アメリカ国民を動かし、動機づけてきたのは、彼らのシステムの基盤となっている原則が脅威にさらされているという認識である」からだ。

ハリー・トルーマン大統領は、1947年3月12日、連邦上下両院合同会議での演説で冷戦勃発の鐘を鳴らし、「空が落ちてくる(sky is falling)」というレトリックの典型を確立した。演説を仕上げる中で、トルーマンはソ連との壮大な闘争に国民をどう結集させるかに苦慮していた。結局のところ、アメリカ国民は国際紛争からの休息と戦前のアイソレイショニズムへの回帰を切望していた。トルーマンはアーサー・ヴァンデンバーグ連邦上院議員に相談し、ヴァンデンバーグ議員から明確な答えを得た。それは、アメリカの価値観に対する共産主義の脅威を強調することで、「国中を恐怖に陥れる(scare the hell out of the country)」必要があるというものだった。

ヴァンデンバーグの助言を受け、トルーマン・ドクトリンはアメリカの新たな世界における役割について包括的なヴィジョンを提示した。トルーマンは「武装した少数派や外部からの圧力による征服の試みに抵抗する自由な人々を支援することが、アメリカ合衆国の政策でなければならない」と述べた。

それは功を奏した。連邦議会はギリシャとトルコへの援助パッケージを承認しただけでなく、冷戦時代の必需品として提案された、はるかに野心的なマーシャル・プランも承認した。

●(常に)現在の危機委員会Committees on the (Ever) Present Danger

しかし、対立的な外交政策に対する国民の支持をかき立てる任務は、ホワイトハウスだけに委ねられた訳ではない。超党派の外交政策エスタブリッシュメント―ドワイト・アイゼンハワー大統領がかつて「軍産複合体(military-industrial complex)」と呼んだもの―は、重要な局面で軍事費増額への支持を集めるために動員されてきた。これらのグループは、志を同じくする大統領と連携して活動することが多いが、過度にハト派的と見なされる大統領の外交政策に異議を唱えることもあった。

これらの中で最も有名なのは、現在の危機委員会(the Committee on the Present DangerCPD)。1950年12月に設立された最初の現在の危機委員会は、国家安全保障の専門家からなる高官グループで構成され、アメリカの国防費を3倍に増額することを求めた戦略計画文書であるNSC-68の勧告に対する議会の支持を求めました。現在の危機委員会メンバーたちによる社説、講演、議会証言、専門家報告書といったキャンペーンを経て、連邦議会は国防費の大幅な増額でこれに対応した。

最初の現在の危機委員会の目的はトルーマン政権の目的と一致していたが、1976年に発足した2番目の現在の危機委員会は、ジェラルド・フォード大統領とジミー・カーター大統領のハト派的姿勢と見なされたことに対抗して設立された。復活した現在の危機委員会は、ソ連との緊張緩和(détente)を弱め、ヴェトナム戦争後の軍事力削減を反転させることを目指した。このグループは報道関係者とのつながりを築き、メンバーを講演ツアーに派遣し、防衛、軍備管理、米ソ関係に関する一連の声明を作成した。

最初の声明は次のように宣言した。「我が国、世界平和、そして人類の自由に対する主要な脅威は、比類なき軍備増強に基づくソ連の支配欲である」。

第二の現在の危機委員会は設立直後に大きな成果を上げた。現在の危機委員会のメンバーたちは、CIAが毎年作成している国家情報評価がソ連の危険性を過小評価していると主張した。こうした批判に憤慨したジェラルド・フォード大統領は、退任間際の大統領は異例の措置を取り、政府外部の保守派防衛専門家たちで構成された「チームB」を任命し、CIAの通常の活動に匹敵する報告書を作成させた。第二の現在の危機委員会のメンバーが中心となったチームBは、ソ連の能力と意図について、CIAの通常の「チームA」が作成したものよりもかなり悲観的な評価を作成した。その後、ジョージ・HW・ブッシュCIA長官はチームAに対し、「草稿を大幅に改訂(substantially revise its draft)」し、「全ての重要な点でチームBの立場と一致する評価」を作成するよう命じた。1983年のCIAの再評価によると、この出来事が、ソ連の脅威を誇張した一連の扇動的な情報報告書の土台を作ったという。

同様に、カーター大統領は現在の危機委員会メンバーをPRM10と呼ばれる世界戦略レヴューへの参加に招き入れることで、タカ派の批判者を取り込もうとした。また、カーター大統領は現在の危機委員会の幹部メンバーをホワイトハウスに招集し、政権の軍備管理への攻撃を控えるよう訴えた。その見返りとして、カーター大統領はメンバーに対し、ズビグニュー・ブレジンスキー国家安全保障問題担当大統領補佐官とハロルド・ブラウン国防長官への非公開の面会を約束した。

しかし、現在の危機委員会が「幻想に基づく政策を追求し、ソ連が権力と帝国を拡大する一方で、我々は漂流し、不確実な状況に陥っていた(Pursuing a policy built on illusion, we have been adrift and uncertain while the Soviet Union expanded its power and empire)」と警告する中、保守派からの批判は消えなかった。

SALT II条約をめぐる激しい論争が繰り広げられた。第二の現在の危機委員会のメンバーは連邦上院委員会でSALT IIに反対する証言を行い、479件ものテレビ・ラジオ番組、記者会見、公開討論、有力者への説明会、演説に参加した。委員会は20万部のパンフレットを配布した。批准の見込みが薄れると、カーター大統領は連邦上院での審議から条約を撤回した。元国務長官サイラス・ヴァンスは次のように述べた。「現在の危機委員会がSALTの弱体化に大きく関与していたことは疑いようがない」。

現在の危機委員会の第3期は2004年に誕生し、「アメリカ国民と自由を尊ぶ何百万もの人々の安全を脅かす過激イスラム主義者」に対抗し、アメリカ国民を結集させるという使命を掲げた。100人を超えるメンバーの多くは、イラク戦争の根拠構築に大きな役割を果たした「新アメリカ世紀プロジェクト(the Project for the New American CenturyPNAC)」と密接に連携していた。

このグループの最新版(第4)である「現在の危機委員会:中国(the Committee on the Present Danger: ChinaCPDC)」は、2019年4月9日にワシントンDCで開催された記者会見で発表され、テッド・クルーズ連邦上院議員、ニュート・ギングリッチ元連邦下院議長、そしてトランプ大統領の元大統領顧問であるスティーヴ・バノンが発言した。CPDCは、2011年から2017年にかけて国防予算が横ばいだった時期を経て、中国に対する強硬な政策と持続的な軍備増強に対する政治的支持を確立することを目指している。

CPDCは、中国の指導者たちが「世界覇権(global hegemony)」への道を切り開くために、「アメリカを弱体化させて最終的には打ち負かし(weaken and ultimately defeat America)」、「西側諸国の民主政治体制を転覆させようとしている(subvert Western democracies)」と主張している。「数十年にわたるアメリカの誤算、不作為、そして宥和政策(decades of American miscalculation, inaction and appeasement)」の後、CPDCはアメリカに対し、「国家権力のあらゆる手段を動員(mobilizing all instruments of national power)」してこの課題に立ち向かうよう求めている。中国指導部との妥協を求める人々に対して、CPDCは「共産党が国を統治する限り、中国との共存の希望はない(no hope of coexistence with China as long as the Communist Party governs the country)」と警告している。

●脅威を過剰に売り込むことの危険性(The Danger of Overselling Threats

中国の台頭がもたらす困難な課題にもかかわらず、ホワイトハウスとCPDCから発せられる反中国キャンペーンは、過去の恐怖煽動と比較しても依然として誇張されすぎている。今日、中国がもたらす軍事的・イデオロギー的脅威は、旧ソ連がもたらした脅威と比べれば取るに足らないものであり、中国はかつてのソ連よりもはるかに深く世界経済と国際機関に統合されている。中国は革命の輸出(to export revolution)や既存の国際秩序の転覆(overturn the existing international order)などではなく、むしろその秩序の改革とその中での地位と影響力の拡大(reform of and greater status and influence within that order.)を目指している。中国の台頭は誇張されているが、内外における課題は過小評価されている。一方、アメリカ自身の継続的な強みは、あまりにも過小評価されがちである。最後に、冷戦時代とは対照的に、アメリカの同盟諸国がアメリカに倣って、中国を弱体化させ封じ込めようとする野放図な試みに走る可能性は低い。

しかし、政治的に見れば、再び「国を恐怖に陥れる(scare hell out of the country)」ような試みは完全に理にかなっている。軍事費増額を主張する強硬派は、国民の外的脅威に対する認識を増幅させることで国内の支持を得ている。

しかし、こうした定期的な恐怖キャンペーンは真の危険をはらんでいる。最も明白なのは、国際紛争を不必要に悪化させることだ。脅威を誇張するレトリックは、たとえ国内向けに意図されたものであっても、ライヴァル諸国の恐怖を煽り立てる可能性がある。さらに、他国を悪者扱いするレトリックは、妥協が可能な具体的な利益相反(conflicts of interest)という対立の構図を、解決がはるかに困難なイデオロギー対立へとすり替えてしまう。

さらに、国民が完全に動員されると(fully mobilized)、大統領が都合よく恐怖を和らげる必要があると判断したとしても、その恐怖を和らげるのは困難になり得る。冷戦(the Cold War)を善と悪の闘争(a struggle between good and evil)と定義したトルーマン大統領は、中国国共内戦における共産党の勝利をアメリカは阻止できないと現実的に結論づけたことで、反逆罪(treason)の非難を浴びた。同様に、共産党の白熱した言辞は、ジョセフ・マッカーシー連邦上院議員が赤狩り(a Red Scare)を仕掛け、最終的にアイゼンハワー政権をも標的にすることで政治的影響力を獲得する土台を作った。

現在のところ、アメリカ国民が中国との二元論的な(マニ教的)闘争(a Manichean struggle with China)に賛同する用意があるという兆候はほとんど見られない。しかし、共産党の歴史が示唆するように、警鐘はしばしば効果を発揮する。最近の米中関係の冷え込みは、米中両国国民に不利益をもたらす深刻な冷え込みへと転じる可能性がある。

※デイヴィッド・スキッドモア:アメリカ合衆国アイオワ州デモインにあるデューク大学政治学部教授。

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 ジェフリー・エプスタイン事件の文書が新たに公開され、著名人の写真が多く含まれ、話題となっている。いささか食傷気味であるが、「こんな人物もか」という驚きが一定程度あるようだ。エプスタイン事件については全ての文書が公開された訳ではなく(これから公開される予定だ)、また、被害者のプライヴァシー保護のために、黒塗りで公開されているものも多い。これでは完全な公開ではないと連邦議員たちの間には不満が募っているようだ。

 これからも新しい写真が出てきて、意外な有名人が関係していたということで、人々の関心を集めるだろう。しかし、より重要なのは、さらに上の、ウォール街の大富豪たちやイギリスの貴族や王室とも関係があり、その中には、エプスタインと一緒になって、未成年の女性たちと関係を持った(性加害を行った)人物たちがいる可能性である。彼らの写真や名前が出てくれば、騒動は深刻になる。アメリカとイギリスの政財界を揺るがす大事件となる。

 ここからは私の推測になる。トランプは「エプスタイン文書」をアメリカとイギリスの大富豪や貴族、上流階級の人物たちとの取引材料に使おうとしていると考えられる。今回公開された文書の多くは黒塗りにされている。「被害者のプライヴァシー保護」を名目にして、前面を黒塗りにすることができる。ここで、取引材料が成立する。トランプ政権側は、名前が出ては都合の悪い人物たちの名前や写真を黒塗りにする。その見返りとして、報酬を受け取るということになる。私の想像力が乏しいため、その報酬は裏金(表に出せない金、現金でやり取りする)ということになるだろう。逆に言えば、トランプが自由に使える金ということになる。政治に金がかかるのは世界共通である。トランプがトランプ支持の有権者や連邦議員たちをつなぎとめておくためには金を配ることが一番だ。

 イギリスでは根強い王室廃止論がある。現在のチャールズ国王は不行跡もあり、国民からの人気がない。既に弟のアンドルー元王子は、エプスタインとの「深いつながり」と裁判で和解したが、関わりの責任を問われて王室から追放された。アンドルー元王子に責任を負わせて事件を終わらせようとしている。しかし、エプスタインの恋人で側近だったギレーヌ・マクスウェル(イギリスのメディア王の娘でオックスフォード大学卒)の存在が鍵となる。マクスウェルは、スコットランドのバルモラル城やアスコット競馬場のロイヤルボックスでアンドルー王子と写真を撮り、更にはダウニング街十番地(イギリス首相官邸)前で写真を撮っている。マクスウェルの行動を見る限り、彼女とエプスタインはかなりイギリス王室や政財界に食い込んでいたということが容易に推測できる。投資家だったエプスタインの裏家業である性的サーヴィス部門の顧客に誰もいなかったと考えるのは不自然である。彼らがトランプに懇願して、自分たちの名前を消してもらっているということも自然な推測となる。イギリス王室のメンバーや貴族のメンバーが顧客名簿に入っていたら、王室廃止論が燃え上がる可能性が高い。これだけは何としても阻止したい、イギリス王室や上流階級の弱みをトランプが利用するということは容易に考えられる。トランプが頑なに情報公開を拒んでいたのに、姿勢を転換したことも、弱みを利用する目途がついたからではないかと私は考える。エプスタイン事件の本丸はビル・クリントン元大統領やミック・ジャガーではない。彼らは目くらましに過ぎない。これが私の見立てである。

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エプスタイン文書には誰がそして何が含まれているか?(Who and what are in the Epstein files?

クリスタル・ヘイズ筆

BBC

2025年12月22日

https://www.bbc.com/news/articles/c8r38ne1x2mo

米司法省は、ジェフリー・エプスタインに関連する文書の初期段階分を公開した。

写真、動画、捜査文書を含むこれらの文書は、連邦議会が金曜日までに全ての文書を公開することを義務付ける法律を可決したことを受けて、大きな期待を集めていた。

しかし、民主党と一部の共和党連邦議員たちは、司法省が期限までに全ての文書を公開できないと表明したことを受け、司法省が法的義務に違反していると非難した。数千に及ぶ文書の多くの詳細は大幅に編集されている。

土曜日には、少なくとも13のファイルが司法省のウェブサイトから削除された。トッド・ブランシェ司法副長官は後に、これは被害者のプライヴァシー保護のためだと述べた。

初期段階の一連のファイルには、ビル・クリントン元米大統領、アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー(アンドルー王子)、ミュージシャンのミック・ジャガーとマイケル・ジャクソンなど、多くの著名人が含まれている。

ファイルに名前や写真が掲載されているからといって、不正行為の証拠にはならない。ファイルやエプスタインに関する過去の発表で特定された人物の多くは不正行為を否定している。

●プールと温水浴槽で撮影されたビル・クリントン(Bill Clinton pictured in pool and hot tub

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公開された複数の写真に、ビル・クリントン元米大統領の姿が写っている。

1枚の写真には、クリントンがプールで泳いでいる様子が、もう1枚の写真には、温水浴槽と思われる場所で仰向けに寝て両手を頭の後ろで組んでいる様子が写っている。

クリントンは、1990年代から2000年代初頭にかけて、悪名高き金融業者エプスタインが初めて逮捕される前に、エプスタインと何度か写真を撮られていた。エプスタインの虐待被害者から不正行為を告発されたことはなく、性犯罪行為についても知らなかったと否定している。

クリントンの広報担当者は、ファイルが初めて公開された翌月曜日に、この件について2度目のコメントを発表し、司法省が「誰か、あるいは何か」を守っていると非難した。

アンヘル・ウレーニャはソーシャルメディアに、「誰が、何を、なぜ守っているのかは私たちには分からない。しかし、私たちが確かに分かっていることは、私たちにはそのような保護は必要ないということだ」と投稿した。

 

クリントンの広報担当者は残りのファイルの公開を求め、「もし公開を拒否すれば、司法省のこれまでの行動は透明性ではなく、ほのめかしであるという広く信じられている疑念を裏付けることになる」と述べ、司法省が「既に繰り返し潔白が証明されている個人について不正行為をほのめかしている」と非難した。

先週、ウレーニャは新たに公開された写真は数十年前のものだと述べた。ウレーニャは「20年以上前の粗い写真をいくらでも公開できるが、これはビル・クリントンに関することではない。これまでも、そしてこれからもそうではない」とソーシャルメディアに投稿した。

「ここに2種類の人間がいる。1つ目のグループは何も知らず、エプスタインの犯罪が明るみに出る前は彼との関係を断った。2つ目のグループはその後も彼との関係を続けた」。

「私たちは1つ目のグループだ。2つ目のグループの人々がどれだけ引き延ばしても状況は変わらない」。

「誰もが、特にMAGA勢力は、スケープゴートではなく、説明を求めているのだ」。

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●エプスタイン氏はトランプを14歳の少女に紹介したとされている(Epstein allegedly introduced Trump to 14-year-old girl)

司法省が公開した一連のファイルには、トランプ大統領の名前も記載されている。

裁判所の文書には、エプスタインがフロリダ州にトランプの邸宅「マール・ア・ラーゴ」で14歳の少女をトランプに紹介したとされる容疑が詳述されている。

1990年代にエプスタインがトランプを肘で突き上げ、「いい子だろ?(this is a good one, right?)」と「冗談めかして尋ねた」と文書には記されている。

2020年にエプスタインの遺産管理団体とギレーヌ・マクスウェルを相手取って提起された訴訟によると、トランプはこの質問に対して、微笑んでうなずき、同意したという。

文書には、「二人ともにやにやと笑い」、少女は居心地が悪かったものの、「当時は幼すぎてその理由を理解できなかった」と記されている。

被害者は、長年にわたりエプスタイン氏から仕組まれ、虐待されたと主張している。

裁判所への提出書類の中で、被害者女性はトランプを非難するいかなる発言もしていない。

裁判所文書に関するコメント要請に対し、ホワイトハウス報道官アビゲイル・ジャクソンは、トランプ政権は「史上最も透明性が高い」と述べた。

「数千ページに及ぶ文書を公開し、連邦下院監視委員会の召喚状要請に協力し、トランプ大統領が最近エプスタインの民主党の友人たちに対する更なる調査を求めたことで、トランプ政権は被害者のために民主党がこれまで行ってきた以上に多くのことを行った」とジャクソンは付け加えた。

この疑惑のエピソードは、金曜日に公開された数千枚のファイルの中で、トランプ大統領に言及している数少ないものの1つだ。トランプ大統領は数枚の写真に写っているが、その内容は極めて少ない。

これらの写真のうち1枚は、土曜日にファイルから削除された10枚以上の画像の中に含まれていた。BBC Verifyの調査によると、この画像は後に再び追加されたということだ。

大統領の政治活動のためのXの公式アカウント「トランプ・ウォー・ルーム」は、公開後、代わりにクリントンの写真を掲載した。

トランプの報道官も「おやまあ!」と述べ、クリントンの写真を再投稿した。

しかし、これから公開されるページが残っている。

トッド・ブランシュ司法副長官は、「数十万ページ」に及ぶ文書が現在も審査中で、未だ公表されていないと述べた。

トランプ大統領は以前、エプスタイン被告とは長年の友人だったと述べていたが、2004年頃、つまりエプスタイン被告が初めて逮捕される何年も前に仲が悪くなったと述べている。

トランプ大統領は、エプスタイン被告に関するいかなる不正行為への関与を一貫して否定している。

●写真にはアンドルーが膝の上に横たわっている様子が写っている(Photo appears to show Andrew lying across laps

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公開されたファイルの写真には、アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー(アンドルー元王子)が5人の上に横たわっている様子が写っている。5人の顔は編集されている。

エプスタインの共謀者で有罪判決を受けたギレーヌ・マクスウェルが写真の中で彼らの後ろに立っている。

アンドルーは写真には写っていないエプスタインとの過去の友情について長年にわたり批判を受けてきた。

アンドルーはエプスタインに関する不正行為への関与を繰り返し否定し、「その後の逮捕と有罪判決につながったような行為を、私は見たり、目撃したり、その存在について疑ったりしていない」と述べている。

●マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス、クリス・タッカー、そしてミック・ジャガー(Michael Jackson, Diana Ross, Chris Tucker and Mick Jagger
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新たに公開された文書には、エプスタイン関連のファイル公開の中で、これまでで最も幅広い著名人が含まれている。

元投資家のエプスタインは、エンターテインメント、政界、ビジネス界に幅広い人脈を持つことで知られていた。

司法省が公開した写真の中には、マイケル・ジャクソン、ミック・ジャガー、ダイアナ・ロスといった著名人と並んで写っているものもある。

 これらの写真がいつ、どこで、どのような状況で撮影されたのかは不明だ。エプスタインがこれらの人物全員と関係があったのか、あるいはこれらのイヴェントに出席していたのかどうかも不明だ。エプスタインの遺産管理団体から以前に公開された写真の中には、彼が撮影していない、彼が出席していないイヴェントの写真も含まれている。

新たに公開された写真の1枚には、エプスタインがマイケル・ジャクソンと写っている。ポップアイドルのマイケル・ジャクソンはスーツを着ており、エプスタインはジップアップのパーカーを着ている。

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ジャクソンの別の写真には、ビル・クリントン元大統領とダイアナ・ロスが写っている。2人は狭い場所で一緒にポーズをとっており、他の複数の顔は隠されている。

数千枚のファイルの中にある別の写真には、ローリング・ストーンズの伝説的ミュージシャンであるミック・ジャガーがクリントンと、顔が隠されている女性とポーズを取っている写真が写っている。彼らは全員カクテルパーティー用の服装をしている。

数枚の写真には俳優のクリス・タッカーが写っている。1枚は、ダイニングテーブルでクリントンの隣に座り、ポーズを取っているタッカーの写真だ。もう1枚は、エプスタインの有罪判決を受けた仲間のギレーヌ・マクスウェルと飛行機の駐機場でタッカーが写っている写真だ。

BBCはミック・ジャガー、タッカー、ロスにコメントを求めて連絡を取った。クリントンは以前、エプスタインの性犯罪について知らなかったと否定しており、広報担当者は金曜日、これらは数十年前の写真だと述べた。

「これはビル・クリントンに関することではない。これまでも、そしてこれからも決してそうではない」と広報担当者は語った

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●ダウニング街でのマクスウェル(Maxwell at Downing Street)

昨日公開された文書には、ギレーヌ・マクスウェルがダウニング街10番地(イギリスの首相官邸)の前でポーズをとる写真も含まれていた。

彼女は1人で写っており、なぜそこにいるのか、いつ撮影されたのかといった情報は提供されていない。
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写真が撮影された当時の首相が誰だったのか、またマクスウェルがどのような立場でダウニング街を訪れたのかは不明だ。

●エプスタイン被告が自宅に火をつけると脅迫したと告発者が主張(Epstein threatened to burn down house, accuser says

エプスタイン被告を最初に告発した人物の1人がこのファイルに含まれている。

エプスタイン被告のために働いていたアーティストのマリア・ファーマーは、1996年のFBIへの報告書の中で、12歳と16歳の姉妹の個人的な写真をエプスタイン被告が盗んだと述べている。

彼女は告発状の中で、エプスタイン被告が写真を潜在的な購入者に販売したと確信しており、もし誰かに話したら自宅に火をつけると脅迫されたと述べている。

ファイル内では彼女の名前は伏せられているが、ファーマーはアカウントが彼女のものだと確認した。

彼女は報告書の中で、エプスタインがプールにいる少女たちの写真を撮るよう彼女に依頼したと主張している。

報告書には「エプスタインは現在、(伏せ字)に対し、写真のことを誰かに話したら家を燃やすと脅迫している」と記載されている。

ファーマー氏は、30年近く経ってようやく潔白が証明されたと感じていると述べた。

ファーマーは「努力が報われたと感じている」と語った。

●数十万ページもの文書が未だ公開されていない(Several hundred thousand pages still have not been released

金曜日に公開された文書の中には、警察の声明、捜査報告書、写真など、多くの文書が編集されている。

BBCのアメリカでのパートナーであるCBSによると、金曜日に公開されたファイルのうち550ページ以上が完全に編集されていた。これには、大陪審の捜査に関する文書も含まれており、100ページが完全に黒塗りされている。

法律で定められているように、当局は被害者の身元保護や進行中の刑事捜査に関連する事項のために資料を編集することが認められているが、法律ではそのような編集の理由を説明することが義務付けられており、その理由はまだ説明されていない。

日曜日、金曜日の期限までに全てのファイルを公開しなかった理由について問われたブランシェは、「非常に単純かつ明確だ。法律では、被害者を保護することも義務付けられている」と述べた。

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司法省によると、金曜日に公開された数千ページは、今後公開される資料のほんの一部に過ぎないということだ。

ブランシェは、司法省が金曜日に「数十万ページ」を公開し、今後数週間で「さらに数十万ページ」が公開される予定だと述べた。

ブランシェ副長官はFOX & Friendsに対し、司法省は資料の各ページを厳重に精査し、「すべての被害者氏名、身元、経歴が、保護が必要な範囲で完全に保護される」ようにしていると語った。これは時間のかかるプロセスだとブランシェは主張した。

土曜日に司法省のウェブサイトから削除されたファイルについて、ブランシェはNBCニューズに対し、「金曜日に公開された後、削除された写真が多数存在する」と述べた。

これは、ニューヨークのある判事が、被害者や被害者権利団体が懸念を抱いている場合は、その声に耳を傾けるよう命じたためだ」と述べた。

追加資料が公開される時期は不明であり、民主、共和両党の連邦議員たちは不満を表明している。

ロウ・カンナ連邦下院議員をはじめとする民主党連邦議員たちは、司法省高官たちに対し、遅延を理由に弾劾や訴追を含む措置を取ると警告している。

カンナ議員は共和党のトーマス・マシー連邦下院議員と共に、エプスタイン文書透明性法案の採決を進め、当初民主党に反対票を投じるよう促していたドナルド・トランプ大統領に反抗した。

カンナ議員はソーシャルメディアで「司法省による数十万ページに及ぶ文書の流出は法律違反だ」と述べ、動画ではあらゆる選択肢が検討されており、マシー議員と対応を検討中だと付け加えた。

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エプスタイン文書:写真に写っているのはどの王族、政治家、ミュージシャン、俳優か?(Epstein files: which royals, politicians, musicians and actors are in the photos ?

-公開された写真は、ジェフリー・エプスタインとギレーヌ・マクスウェルが重要人物と築いていた関係を浮き彫りにしている。

ジェラルディン・マッケルヴィー(上級特派員)筆

2025年12月20日

『ザ・ガーディアン』紙

https://www.theguardian.com/us-news/2025/dec/20/epstein-files-which-royalty-politicians-musicians-and-actors-are-in-the-photos

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スコットランドのバルモラル付近で撮影されたアンドルー・マウントバッテン=ウィンザー、ジェフリー・エプスタイン、ギレーヌ・マクスウェル(日付不明)

児童性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関する膨大な文書が、米司法省によって公開された。数千点に及ぶファイルからなるこの文書には、故エプスタインとその共犯者である英国社交界の名士ギレーヌ・マクスウェル、そして前世紀の重要人物たちの写真が掲載されている。

これらの写真は、エプスタインとマクスウェルがイギリス王室、政治家、ミュージシャン、俳優と築いた関係を浮き彫りにしている。

マクスウェルは性的児童人身売買の罪で懲役20年の刑に服しており、エプスタインは2019年に裁判を待つ間に獄中で亡くなった。彼は2008年に別の事件で性的児童犯罪で有罪判決を受けた。

●アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー(Andrew Mountbatten-Windsor

金曜日に公開されたファイルの中には、マウントバッテン=ウィンザー(アンドルー元王子)の写真が複数枚含まれており、彼がエプスタインとマクスウェルにイギリス上流社会へのアクセスをどのように提供したかを示しているようだ。

日付不明の写真の1枚には、現在65歳の元王子が5人の女性の脚に寄りかかり、マクスウェルが彼を見下ろして微笑んでいる様子が写っている。スカイニューズは土曜日、この写真はチャールズ国王一家が今週クリスマスを過ごすノーフォークの王室領地サンドリンガムで撮影されたと報じた。スカイニューズは、この写真とそこで撮影された他の写真を比較したと報じた。

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スカイニューズはこの写真はイギリス王室の邸宅サンドリンガムで撮影されたとみられると報じた

2000年6月に撮影されたとみられる別の写真には、アスコット競馬場のロイヤルボックス席に座る3人が写っています。3枚目の写真は、イギリス王室のスコットランド本拠地であるバルモラルで狩猟をしている様子を捉えたものと思われるが、撮影時期は不明だ。

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アスコット競馬場のロイヤルボックスでのエプスタイン、マウントバッテン=ウィンザー、マクスウェル

●ビル・クリントン(Bill Clinton

1993年から2001年までアメリカ合衆国大統領を務めたビル・クリントンは、金曜日に公開された写真のいくつかに写っている。79歳のクリントンは、温水浴槽でくつろいだり、プールで泳いだりしている。他の写真では、マックスウェル、ミュージシャンのマイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロス、ミック・ジャガー、俳優のケヴィン・スペイシーとポーズを取っている。公開された複数の文書に含まれる多くの写真と同様にこれらの写真にも日付は記されていない。

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クリントンはエプスタインが初めて逮捕される前の1990年代後半から2000年代初頭にかけてエプスタインと交流していた。

クリントンは、エプスタインが初めて逮捕される前の1990年代後半から2000年代初頭にかけて、エプスタインと交流していた。クリントンは、エプスタインによる虐待の被害者たちから不正行為を告発されたことはなく、故エプスタインによる性的児童虐待については一貫して知らなかったと否定している。

クリントンの広報担当者アンヘル・ウレーニャは、写真は20年以上前のものであり、エプスタインの犯罪が発覚した時点でクリントンは彼との交友関係を断ったと述べた。

ウレーニャは次のように語った。「2種類の人間が存在する。最初のグループは何も知らず、エプスタインの犯罪が明るみに出る前までに彼との関係を断ち切った。2番目のグループはその後も彼との関係を継続した。我々は最初のグループだ。2番目のグループの人間がどれだけ引き延ばしても状況は変わらない」。

●ピーター・マンデルソン(Peter Mandelson

エプスタインとの親交が明るみに出た後、最近駐米英大使を解任されたマンデルソンは、エプスタインが大きなバースデーケーキのろうそくを吹き消す様子を見守っている。この写真は金曜日に公開された一連の文書の一部だが、以前にも公開されている。

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マンデルソンはエプスタインへの50歳の誕生日メッセージでエプスタインを「私の親友」と表現した

72歳の労働党貴族院議員は、2000年代初頭からエプスタインと親しかったとされ、50歳の誕生日メッセージでエプスタインを「私の親友(my best pal)」と表現している。エプスタインは2002年5月、元国会議員で閣僚のマンデルソンが仲介したとみられる会合で、当時の英首相トニー・ブレアに紹介された。

マンデルソンは、2008年にエプスタインが児童性犯罪で有罪判決を受けた後も、エプスタインとの友情を継続することを選択した。「早期釈放のために戦う(fight for early release)」よう促した。9月、大使職を解任される直前、マンデルソンは「エプスタインとの付き合いを、そうすべき機関よりもずっと長く続けてきたことを、本当に深く、深く後悔している」と述べた。

●マイケル・ジャクソン(Michael Jackson

金曜日に公開された写真では、ジャクソンはエプスタインと大きな絵画の横でポーズを取っている。また、一連の文書の一部として公開された別の写真では、ジャクソンはクリントンと同じく歌手のダイアナ・ロスの隣に写っている。

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一連の文書は司法省によって公開された

司法省はジャクソンの写真の撮影日を記載しておらず、撮影場所も不明である。ジャクソンがエプスタインの犯罪について知っていた、あるいは関与していたという証拠はない。

●ミック・ジャガー(Mick Jagger

ローリング・ストーンズの82歳のリードヴォーカルであるミック・ジャガーは、クリントンと身元不明の女性と並んで写真に写っている。女性の顔は編集されているが、3人はカクテルパーティー用の服装をしているように見える。米司法省は、写真が撮影された場所と日時を明らかにしていない。

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ジャガーとクリントンが身元不明の女性と写真に収まっている

ジャガーはこの発表に対してまだ反応していないが、ジャガーがエプスタインの犯罪に関与していた、あるいはその犯罪を知っていたという示唆はない。

●ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey

俳優ケヴィン・スペイシーは、第二次世界大戦中の英国内閣の秘密の地下会議場であったウィンストン・チャーチルのウォールームで、マクスウェルとクリントンと共に写真に収まっている。この写真は、クリントンが労働党大会で演説するために英国を訪れた2002年に撮影されたとみられる。

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スペイシー(右から2番目)、クリントン(右)、マクスウェル(中央)、その他の人々Spacey,

66歳のスペイシーがマクスウェルとエプスタインの犯罪に関与していた、あるいはそのことを知っていたことを示す情報はなく、スペイシーもこの文書についてまだコメントしていない。

一方、スペイシーは2023年の刑事裁判で性的犯罪9件について無罪となった。

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エプスタイン文書公開には、ミック・ジャガー、マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロスなど多くのスターの写真が掲載されている(Epstein file release features photos of Mick Jagger, Michael Jackson, Diana Ross and more stars

-金曜日に司法省が公開した数千ページにわたるファイルには、ケヴィン・スペイシーとクリス・タッカーの写真も掲載されている。写真に写っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

ロリ・A・バシアン筆

フォックスニューズ

2025年12月20日

https://www.foxnews.com/entertainment/epstein-file-release-features-photos-mick-jagger-michael-jackson-diana-ross-more-stars

2025年11月19日にトランプ大統領が署名した「エプスタイン文書透明性法」により、パム・ボンディ司法長官はエプスタインに関連する全ての非機密記録、通信、捜査資料を30日以内に公開するよう義務付けられ、司法省は大量の文書を公開した。

司法省は金曜日、ジェフリー・エプスタインとギレーヌ・マクスウェルの性的人身売買事件に関する数千ページに及ぶ文書を政府のウェブサイトに掲載した。これらのファイルは、エプスタイン文書透明性法によって定められた期限内に公開された。

司法省が公開した文書の写真には多くの著名人が写っているが、写真に写っているからといって必ずしも不正行為が示唆されるものではない。

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司法省は政府のウェブサイトにエプスタインとマクスウェルに関する数千ページの文書を公開した。

●マイケル・ジャクソンとダイアナ・ロス(Michael Jackson and Diana Ross

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12月19日(金)に新たに公開されたエプスタイン関連の文書にはビル・クリントン、マイケル・ジャクソン、ダイアナ・ロスの写真が掲載されている。ファイルに掲載されているからといって、必ずしも不正行為が行われたとは限らない。

モータウンの伝説的人物ダイアナ・ロスも司法省が金曜日に公開した写真の1枚に写っている。

元大統領のビル・クリントンも、マイケル・ジャクソンの肩に寄り添って立っている写真が掲載されている。

スカイニューズによると、司法省が新たに公開した写真には、ジャクソンがエプスタインと絵画の前でポーズを取っている写真もある。

文書に掲載されているからといって、必ずしも不正行為が行われたとは限らない。

フォックスニューズ・ディジタルは、ジャクソンの遺産管理団体とロスの代理人に接触しコメントを求めている。

クリントンの代理人は、『ピープル』誌に対し、クリントンのアンヘル・ウレーニャ広報担当がXに投稿した声明を紹介した。

声明には次のように書かれている。「ホワイトハウスはビル・クリントンを守るため、何カ月もこれらのファイルを隠しておきながら、金曜日の夜遅くに公開した訳ではない。これは、これから起こること、あるいは彼らが永遠に隠そうとすることから身を守るためだ。だから、20年以上前の粗い写真をいくらでも公開できる。しかし、これはビル・クリントンに関する問題ではない。これまでも、そしてこれからもそうだ。スージー・ワイルズでさえ、ドナルド・トランプがビル・クリントンについて間違っていたと言っている」。

声明はさらにこう続けている。「ここには2種類の人間がいる。1つ目のグループは何も知らず、エプスタインの犯罪が明るみに出る前に彼との関係を断った。2つ目のグループはその後も彼との関係を続けた。我々は1つ目のグループだ。2つ目のグループの人々がどれだけ引き延ばしても、状況は変わらない。誰もが、特にMAGAは、スケープゴートではなく、説明を求めているのだ」。

●ミック・ジャガー(Mick Jagger

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新たに公開されたエプスタイン関連のファイルに掲載された写真には、ビル・クリントン元大統領とジェフリー・エプスタインの写真が写っている。ファイルに掲載されているからといって、必ずしも不正行為が行われたという訳ではない。

金曜日に公開された写真には、ミック・ジャガーの姿も写っている。

写真の1枚には、ローリング・ストーンズのフロントマンであるミック・ジャガーがエプスタインとクリントンの間に座っている姿が写っている。もう1枚の写真には、ジャガーがクリントンと、顔が黒く塗りつぶされた身元不明の女性と一緒にポーズをとっている姿が写っている。

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新たに公開されたエプスタインのファイルには、ミック・ジャガーとビル・クリントンの写真が含まれている。ファイルに含まれているからといって、必ずしも不正行為を意味する訳ではない。

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新たに公開されたエプスタインのファイルに掲載された写真に写っているミック・ジャガーとギレーヌ・マックスウェル。ファイルは12月19日(金)に公開された。ファイルに掲載されているからといって、必ずしも不正行為が行われたという訳ではない。

写真に写っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

フォックスニューズ・ディジタルはジャガーの代理人に接触しコメントを求めた。

●クリス・タッカー(Chris Tucker

スカイニューズによると、金曜日に公開された写真の1枚には、映画「ラッシュアワー」に出演したスター俳優のクリス・タッカーがマックスウェルと一緒に写っている。

写真に写っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

フォックスニューズ・ディジタルはタッカーの代理人に接触しコメントを求めた。

●サラ・ファーガソン(Sarah Ferguson

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新たに公開されたエプスタイン関連ファイルの写真に写っていた、作家で元ヨーク公爵夫人サラ・ファーガソン。ファイルに掲載されているからといって、必ずしも不正行為を意味するわけではない。

新たに公開された写真の中に2枚に元ヨーク公爵夫人(アンドルー元王子の元妻)サラ・ファーガソンが写っていた。

写真の1枚では、ファーガソンが路上で見知らぬ女性の隣に立っており、もう1枚の写真では、ファーガソンさんが部屋で顔が黒く塗りつぶされた女性の隣に座っている様子が写っている。

写真に写っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

フォックスニューズ・ディジタルはファーガソンの代理人に接触しコメントを求めた。

●アンドルー・マウントバッテン=ウィンザー(Andrew Mountbatten-Windsor

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司法省が最近公開したエプスタイン関連のファイルで見つかったアンドルー王子とギレーヌ・マクスウェルの写真。ファイルに含まれているからといって、必ずしも不正行為が行われたという訳ではない。

ビル・ゲイツの隣に立つアンドルー・マウントバッテン=ウィンザーの写真は、今月初めに公開された写真に既に含まれていた。

最新の公開写真には、元王子の別の写真も含まれている。この白黒写真では、アンドルー王子は5人の顔が黒く塗りつぶされた人々の膝の上に横たわっており、その後ろにはマクスウェルと顔が黒く塗りつぶされた身元不明の6人目の人物が立っている。

ファイルに含まれているからといって、必ずしも不正行為が行われたという訳ではない。

4月に41歳で自殺したヴァージニア・ジュフリーは、性的人身売買の容疑でエプスタイン被告を告発した最も著名な人物の1人であり、共犯者の有罪判決を受けたマクスウェル、そして友人のアンドルー元王子も告発していた。

ジュフリーは2021年にアンドルー元王子を性的搾取で告発したことで知られている。アンドルー元王子は2022年にジュフリーさんとの訴訟で和解したが、告発内容は否定している。

フォックスニューズはアンドルー元王子の代理人に接触しコメントを求めた。

●ケヴィン・スペイシー(Kevin Spacey

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12月19日金曜日に新たに公開されたエプスタインのファイルに掲載された写真に写るビル・クリントンとケヴィン・スペイシー。ファイルに掲載されているからといって、必ずしも不正行為が行われたとは限らない。

俳優のケヴィン・スペイシーは公開された写真の中に移っていた。その中の1枚では、スーツを着たスペイシーがクリントンの後ろを歩いていた。

2枚目の写真では、スペイシーとクリントンが隣同士に立ち、身元不明の複数の男性たちと写っている。

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ビル・クリントン元大統領と俳優のケヴィン・スペイシーとその他数名が撮影された写真が新たに公開されたエプスタイン文書の中に含まれていた。写真に写っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

写真に写っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

フォックスニューズ・ディジタルはスペイシーの代理人に接触しコメントを求めた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。ブログ継続のために書籍の購入をお願いいたします。

 

 アメリカで公開中のドキュメンタリー映画「ザ・デーティング・ゲーム」の紹介記事が興味深かったのでご紹介する。監督は中国系の女性で、中国国内に住む結婚したいのに、出会いに苦労している若い男性たちとそのような男性たちの「コーチ」を登場させている。中国でも日本と同様、正確には日本よりもスピード感を持って、少子高齢化が進んでいる。そして、若者たち、特に男性たちにとって深刻なのは「男余り」だ。記事によると、中国の申請時の男女比は、男性116対女性100となっている。日本やその他の国々では、だいたい男性105対女性100となっている。日本でもそうであるが、伝統や文化の面で、男の子を望む傾向が強く、中国の場合には一人っ子政策という縛りもあり、「1人しか産めないなら男の子」ということになって、男性が多くなっている。そうなると、単純な算数で考えても、結婚適齢期になると、男性が余ってしまう。容姿が良かったり、実家が富裕であったり、学歴が高かったりであれば結婚できるが、「何の取り柄もない」男性は振り向いてもらえない。仄聞するところでは、中国では結婚する際に、男性側が家(マンション)を用意しなければならないということだ。そうなると、経済力がない若い男性は結婚相手に選んでもらえない。

 そこで、結婚相手探しに苦労している若い男性たちに女性と出会って結婚まで持ち込むための技術を教える「コーチ」が登場する。彼らは女性を振り向かせるための技術を持つ、日本語で言えば「ナンパ師(pickup artists)」である。SNSに掲載するプロフィール写真やSNSでのやり取りについてアドヴァイスをする。また、国家が主催するお見合いパーティーも開催されている。日本で言えば、「婚活」が中国でも盛んなようだ。しかし、人口統計的に見れば、どうしても女性と出会えない男性が出てくる。結婚は同い年同士ですることは少ない、年齢差があるのが一般的だが、上下数年で見ても、男性が偏って多い以上、対象を拡大しても厳しい状況は変わらない。私はそのうち、中国でも、外国からお嫁さんを連れてくるということが起きるだろう、いや既に起きているのではないかと考える。日本でも、特に農村部で同様の問題があり、東南アジアの女性を結婚するということがあった。中国もそのようなことになるだろう。

 こうなると、社会に対して不満を持ち、女性を攻撃するマンスフィア(男性優位志向ネットワーク[と私は訳した])が発生する。自身が持つ不安を社会や女性にぶつけるということになる。これは社会にとって大きな不安定要因となる。日本でも、氷河期世代(1970年代から80年代初頭くらいまでに生まれた人たち)も同様の境遇にある。日本の氷河期世代の場合は人口統計上の問題ではなく、経済や社会、政治上の失敗が原因であるが。記事に書かれているが、中国では結婚をすることを諦める若者たちが多く出ている。日本もそうであったが、不満をため込みながら、社会から退くことを選ぶ人たちが多く出ると、社会の運営効率は落ち、社会は崩壊に向かう。身も蓋もない表現をすれば、中国の問題は、最終的には金で解決できるかもしれない。外国から女性に来てもらうということで(そのために経済力や高い生活水準が必要であるが)、解決ができるかもしれない。2024年の新生児出生数が過去最低を記録したという報道を見ながら、日本の場合には既に回復は望めないと悲観的になってしまう。

(貼り付けはじめ)

中国の余剰男性に何が起きているのか?(What Happens to China’s Surplus Men?
-一人っ子政策(one-child policy)による性別間の不均衡(gender imbalance)は、絶望的な独身男性(desperate bachelors)、疑わしい教祖(dubious gurus)、そして男性優位志向ネットワークの台頭(a rising manosphere)を生み出した。

ドリュー・ゴーマン筆

2025年12月12日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/12/12/china-gender-dating-demographic-population-documentary/

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中国・重慶で、デーティング・ブートキャンプの一環として独身の周がハスキー犬たちとポーズを取り、デーティング・コーチのハオが写真を撮っている(ドキュメンタリー映画「ザ・デーティング・ゲーム」)

恋愛がうまくいかない時は、イメージチェンジが容易に始められる場所となる。問題は、何を変える必要があるのか​​、必ずしも分からないことだ。中国の独身男性、周、呉、李に対し、デート・コーチのハオは率直に次のように答える。「全てを変える」。

ヴァイオレット・ドゥ・フェン監督のドキュメンタリー映画『ザ・デーティング・ゲーム(The Dating Game)』(現在ニューヨークで公開中)は、かつての中国の一人っ子政策を受けて、デートライフを刷新しようとする男性たちの姿を追っている。長年続いた男児優遇政策は、世界でも最も顕著な性別間の不均衡を生み出した。「中国には女性がいない」とハオは語る。実際、この政策が終了に至った2015年には、中国では女児100人に対し男児が約116人が出生しており、おそらく男児のほぼ5人に1人が生涯独身(a lifetime of singledom)を強いられていることになる。

フェンが取り上げる登場人物たちは、恋愛の見込みのなさに自己不信と不安(self-doubt and anxiety)に苛まれている。結婚へのプレッシャーはあらゆる方面から押し寄せてくる。家族、友人、そして若者に結婚と出産を公然と迫る国家さえも。

デート・コーチのハオは3000人以上の顧客を抱えていると言い、そのほとんどが労働者階級の男性だ。アパートを所有することが結婚の必須条件とされるこの国では、妻を見つける可能性が最も低い層だ。ハオは彼らを失敗者(failures)と切り捨てながらも、愛を得るチャンスは与えられるべきだと言う。しかし、独身男性たちの旅が展開するにつれ、視聴者はハオのやり方に疑問を抱き始めるかもしれない。そして、約束された成功をもたらさないデート・システムがもたらす社会的影響を懸念するかもしれない。デート・システムは、男性たちを危険な怨恨政治(the dangerous politics of resentment)へと駆り立てる可能性がある。

私たちは中国・重慶のショッピングモールで初めて、女たらし志願の男たちに出会う。ハオは1週間かけて、現代のデジタル時代に女性を惹きつける方法を教えると約束する。36歳の周は最も懐疑的だ。ハオのファッションアドヴァイスに難色を示し、故郷の人たちは自分が太字のピンクのシャツを着ているのを見たら驚くだろうと言う。美容院では、周が「私はハンサムじゃない。スタイリングする意味がどこにある?」と発言する。スタイリストは「顔の形による弱点を目立たなくしてしまう」と答える。こうした率直な発言は、登場人物たちの尊厳を何度も傷つける。独身男性たちが中国の金銭中心のデート文化について語るのも同様に率直だ。周は、女性をディナーに連れて行き、プレゼントを買い、仲人に料金を払うと、月収の半分にあたる300ドルもかかることを嘆く。その後、ある女性は理想のパートナーは「月に1500ドル以上」稼いでくれる人だと語った。

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独身の李はデートのためのプロフィール写真でポーズを取る

経済的な不利を補うため、ハオは独身男性たちに事実上、偽りの自分を見せることを教え、時にはあからさまに嘘をつくよう助言する。例えば、男性たちが高級高層ビルでデートのプロフィール写真のためにポーズを取る場面が見られる。そして、周は明らかに犬を怖がっているにもかかわらず、ふざけた瞬間に12匹ほどのハスキー犬を連れている場面も見られる(大型犬は中国の多くの都市で厳密には違法であり、ステータスシンボルとなっている)。周は新しいプロフィール写真を使うのをためらう。なぜなら、そこには自分が経験したことのない経験が写っているからだ。女性は見抜くだろうと彼は主張する。ハオは、誰もがオンラインでは騙されていると反論する。呉は「私は偽るのは好きじゃない。私は私だ」と反論する。ハオはただ、本物かどうかなんて気にするなと彼らに告げる。

ハオが男性たちに、路上で見知らぬ女性に声をかけWeChatのアカウント情報を聞き出すなど、過酷なデートの練習を指導するにつれ、視聴者はハオの能力不足を疑い始める。男性たちは昔ながらの方法で真の繋がりを切望しているにもかかわらず、一日中、見境なく右にスワイプして相手を探すように指示されるのだ。

映画監督のフェンは彼らの失敗(そして稀に起こる衝撃的な成功)を一切コメントなしで紹介し、視聴者がハオのやり方について独自の意見を形成できるようにしている。しかし、やがて、これらのいわゆるテクニックは、実際には単なるナンパ師(pickup artistPUA)の行動であることが明らかになる。

1960年代に遡るアンダーグラウンドムーヴメントのようなピックアップ・アートは、ニール・ストラウスの2005年の著書『ザ・ゲーム』の出版をきっかけに、爆発的に主流へと躍り出た。心理操作と安っぽいテクニックで女性を誘惑するナンパ師たちは、女性を物のように扱い、男性に常識的な境界線をはるかに超えた恋愛や性的欲求を抱かせるとして、広く非難されてきた。

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ハオがスプレーを使って髪の毛を整えている

近年、ナンパ師たちは「男性優位志向ネットワーク(manosphere)」という異形の類縁関係を生み出している。男性優位志向ネットワーク(マノスフィア)とは、女性蔑視的な見解を唱え、より狂信的なケースでは、伝統的なジェンダー階層の復活を目的とした暴力を擁護する、緩やかなオンラインコミュニティの集合体のことだ。調査ジャーナリストのジェイムズ・ブラッドワースが著書『ロストボーイズ:マノスフィアを巡る個人的な旅(Lost Boys: A Personal Journey Through the Manosphere)』で記録しているように、男性の権利団体、ナンパ師組織、「非自発的独身(involuntary celibate)」フォーラム、そして過激な女性蔑視的インフルエンサーといった広範なネットワークが相互に関連している。例えば、2014年に殺人事件を起こす前、イギリス系アメリカ人の殺人犯エリオット・ロジャーは恋人ができないことを嘆き、恋愛における失敗の原因の一部はナンパ師のテクニックの失敗にあると非難していた。

ナンパ師からマノスフィアへのパイプラインは、ネガティヴな態度、派手な仕草、あるいは挑発的なタッチなど、適切な条件を揃えればガールフレンドを「獲得(acquire)」できるという、薄汚い思い込みで覆われている。しかし、どれだけ気取った振る舞いをしようと、最初の一言がどれだけウィットに富んでいようと、最終的には他の人間との真の紐帯(a genuine bond with another human being)を築かなければならないのだ。

このことを最も強く裏付ける証拠は、独身男性の試練ではなく、ハオと自身もデート・コーチであるウェンとの結婚生活にある。2人の関係は映画の意外な感情的中心となり、ブートキャンプを覆い隠すほどだ。ブートキャンプが気まずく滑稽な一方で、フェンとハオ、ウェンの接点は親密で緊張感に満ち、ほとんどスキャンダラスだ。私たちは本当にこんな光景を目にするべきなのだろうか?

ウェンは多くの点でハオとは対照的な存在だ。指導する女性たちに、ウェンは本物であることと自己改善(authenticity and self-improvement)を説く。それは勤勉と内省(hard work and introspection)を必要とする。それとは対照的に、ハオのやり方は暗く、醜く、破滅的な印象を与える。ウェン自身も、こうしたやり方こそがハオの当初の嫌悪感であり、不誠実だと感じていた部分だと述べている。この2人のアプローチとメンタリティの乖離は、悲劇的で不可解だ。視聴者として、ウェンがハオの泥沼のようなナンパの嵐をかき分けて彼の良い面を見ようとした理由も、この2人を結びつけている理由も、ほとんど理解できない。2人はデートの仕方だけでなく、人間関係の理解や個人としての尊重の仕方についても、正反対の考え方を持っているように見える。この軋轢は耐え難いものとなり、私は何度も目をそらさざるを得なかった。

この展開を目の当たりにしている視聴者にとって、なぜ何千人もの男性がこのひどいアドヴァイスに賛同しているのか、いささか不可解な点がある。

ハオの主張が魅力的な理由の1つは、農村部の労働者階級の男性の多くが、少女との交流をほとんど持たずに育ったことだ。24歳の李は、自分の村では「少年12人に対して少女は数人しかいない」と語る。一方、多くの親は急速な国家工業化政策に携わるため都市部へ移住し、子供たちは祖父母に育てられた。あるアーカイヴ映像では、当時の指導者である鄧小平が国民に対し、中国を速やかに近代化するよう訴えている。国民に豊かな生活を提供できなければ、国は行き詰まってしまうからだ。

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(左から)ハオ、呉、李、周がモールの中を歩く 

中国が経済減速に直面し、若者の間で不満が広がっている現状を考えると、フェンがこの映像をこの時期に取り上げたことは、非常に的を射ているように感じられる。都市部の若者の公式失業率は約17%、2026年には過去最大の大学卒業者数が見込まれる中、若い中国人は独特の倦怠感(a distinctive malaise)を抱えながら労働力として働き始めている。こうした経済的な課題は、世代全体の恋愛の見通しに暗い影を落としている。そして、「996」労働制度(“996” work system)で悪名高い中国では、これまで必死に追い求めてきたものはすべて幻だったという感覚が広がっている。若者の中には、経済的・社会的に無力感を抱き、収入と恋愛の成功があまりにも密接に結びついているため、恋愛から完全に身を引く男女もいる。

デートのプールにとどまり続ける人々は、型破りな手段に訴えることもある。ハオのコーチングはそうしたアプローチの1つに過ぎないが、フェンはまた、成人した子供たちのパートナーを見つけることを望む親たちの、かなり憂鬱な集まりなど、さまざまなお見合い(matchmaking)の試みも紹介している。

別の場所では、国家が主催するお見合いイヴェントで、共産党代表が集まった独身者たちに「あなたたちは未来だ」と語りかける。参加者たちは、将来のパートナーに求める条件―「従順であること(obedient)」「仕事を持っていること([has] a job)」「太りすぎていないこと(not too fa)」―を挙げ、ぎこちないアイスブレイクゲームで盛り上がる。男女が無事にカップルになると、司会者は2人に抱き合い、手を繋ぐように促し、幸せな結婚を祈る。出生率が急落する中、奥ゆかしさはもはや通用しない。

フェンはここに怒りを露わにしている。一人っ子政策、今や幻想としか思えない経済的利益のために引き離された家族、そして中国の若者の孤独を少しでも和らげようとする努力を妨げる構造への怒りだ。しかし、現代社会を生き抜くのに苦闘する人々への真の同情が、その怒りを和らげている。彼女は主に、国家の失策を繊細に批判している。それらを記録すること自体が、十分な非難なのだ。

彼女の最も直接的な政治的発言は、映画の終盤で現れる。「歴史的に、社会における男性の過剰は、国内および地政学的な不安定化を招いてきた」とスクリーン上のテキストは述べている。この映画の慎重な抑制は、登場人物たちの実体験や、より広く中国におけるデートの苦悩を浮き彫りにする上で素晴らしいものだが、この特定の点は、繊細さだけでは提供できない何かを求めている。「デーティング・ゲーム」は、不満を抱えた何百万人もの男性が社会全体に及ぼす潜在的な危険に言及しているものの、国家がどのようにしてそのような状況に陥ったのかという切実な問いを、あまり時間をかけて検証していない。

中国人男性に押し付けられる恋愛プレッシャーは深刻だ。なぜなら、恋に破れた男性は時に暴力に訴えるからだ。それは、挫折感や憤りを根源的に払拭するための手段であり、今日では、アメリカ、トルコ、イギリスなど、極右運動の旗印の下に長年結集してきたマノスフィア(男性融資志向ネットワーク)のインフルエンサーやライフスタイルの教祖によって、ソーシャルメディア上で育まれている。

この男性の憤りという生態系(ecosystem)は、中国のみならず世界中で勢力を拡大しており、ナンパ技術はその始まりに過ぎない。男性融資志向ネットワーク(マノスフィア)は確かに扱いにくく、支離滅裂な怪物だが、「デーティング・ゲーム」はその毒性に満ちた鉱脈に触れており、それと同等の深掘りを必要とする。

※ドリュー・ゴーマン:『フォーリン・ポリシー』誌版権担当副編集長。

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 古村治彦です。

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 エプスタイン文書公開は今年のアメリカ政治の大きなテーマになった。ドナルド・トランプ大統領は大統領選挙において、エプスタイン文書公開を主張していたが、大統領就任後には姿勢を変えて、文書は存在しないと述べ、支持者たちから反発を受けた。連邦議会民主党は、トランプとエプスタインの「親密な」関係が攻撃の武器になると考え、文書公開を求めていた。トランプは最終的に姿勢を変え、文書公開に賛成することになり、民主、共和両党が連邦議会で法案を可決した。その中で、ただ1人、法案に反対票を投じたのが共和党所属のクレイ・ヒギンズ連邦下院議員(ルイジアナ州選出、共和党)だった。私は、この唯一反対票を投じたヒギンズに興味を持った。なぜ1人だけ反対票を投じたのか、気になった。
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クレイ・ヒギンズ

 ヒギンズはキャリアのほとんどを警察官として過ごした。アメリカ陸軍に入隊し、憲兵として勤務し、上級軍曹まで昇進した。その後は地元ルイジアナ州で保安官事務所に勤務した。ギャング対策のヴィデオでライフルを構えて脅すという内容で批判を受け、保安官事務所を辞めたが、連邦下院議員選挙に出馬し、当選した。現在まで連邦下院議員5期目を務めている。極右的保守派として知られ、トランプ大統領を熱烈に支持している。

 ヒギンズがトランプも賛成に回ったエプスタイン分子公開に反対したのは、警察官を経験した立場からであった。犯罪捜査の現場からの意見として反対している。捜査への協力者や被害者の情報が公開されることの危険性に言及している。そのようなことが起きれば、犯罪捜査に協力する人たちが減り、犯罪捜査が難しくなるというのは説得力がある。ヒギンズは批判を受けることも多いが、筋の通った人物のようだ。

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エプスタイン文書公開に投じられた唯一の反対票(The only 'no' vote on releasing Epstein files

ブランドン・ドレノン筆

BBC

https://www.bbc.com/news/articles/crl2g195n96o

アメリカ連邦下院のほぼ全ての共和党所属議員が、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開を義務付ける法案に賛成票を投じた。

唯一反対票を投じたのは、ルイジアナ州選出の共和党連邦会員議員クレイ・ヒギンズで、党の意向に反し、原則的な「反対(NO)」を表明した。

「3カ月前、この法案が間違っていたし、今も間違っている」とヒギンズはXに投稿した。続けて、「この法案は、アメリカにおける250年にわたる刑事司法手続きを放棄している」

と述べた。

エプスタイン法案が427対1で圧倒的多数で可決されたことは、連邦議会における稀有な超党派の姿勢を示す瞬間となった。数時間後、連邦上院もこの法案を可決し、最終決定、すなわちドナルド・トランプ大統領の署名への道が開かれた。

ヒギンズにとって、エプスタインの多くの被害者の個人情報保護こそが、この法案における最大の課題だった。

ヒギンズはXに次のように書いた。「既に書いたように、この法案は、証人、アリバイを提供した人々、家族など、何千人もの罪のない人々の情報を暴露し、傷つけるものだ。現状のまま成立すれば、このような犯罪捜査ファイルの広範な暴露が、過激なメディアに公開されれば、間違いなく罪のない人々が傷つけられることになるだろう」。

ヒギンズは、連邦上院で修正されればこの法案を支持すると述べたが、連邦上院多数党(共和党)院内総務のジョン・スーンは既に修正の可能性は低いと示唆していた。

スーン議員は火曜日、連邦上院において全会一致で法案が可決される前、「連邦下院で427対1の賛成多数で法案が可決し、大統領が署名すると言った場合、修正が行われるかどうかは分からない」と述べた。

連邦下院が法案を可決する前、民主党議員全員に加えて、採決を強制するための嘆願書に署名したのは、共和党議員でトーマス・マシー、ローレン・ボーバート、ナンシー・メイス、マージョリー・テイラー・グリーンのわずか4人だけだった。

しかし、トランプ大統領が採決への反対を撤回したことで、法案は共和党の圧倒的支持を得た。

ヒギンズ議員は2017年からルイジアナ州第三選挙区からの議員を務めており、自身のウェブサイトによると、連邦議会で最も保守的な議員の1人として広く知られている。

共和党所属の200人以上の議員たちが反対票を投じたにもかかわらず、ヒギンズが反対票を投じたのは、彼が型破りな立場を取った初めての事例ではない。

2024年、連邦下院共和党は、ソーシャルメディア上でハイチを「西半球で最もひどい国」と呼び、ハイチ人を「ペットを食べる」や「ドタバタ劇のギャング」と呼んだヒギンズ議員の不快な発言を非難する決議を可決した。

ヒギンズ議員は「1月20日までに、こういう悪党どもは正気を取り戻し、この国から出て行ってくれ」と投稿した。

フェイスブックは2020年、ヒギンズ議員がルイジアナ州で警察の暴力に抗議するデモに参加する武装した抗議者たちについて「お前ら10人をその場でぶっ殺す(drop any 10 of you where you stand)」と投稿したことを受け2つの投稿を削除した。

フェイスブックは当時、『ビジネス・インサイダー』誌に対し、これらの投稿は「暴力扇動を禁じる当社のポリシーに違反したため削除された」と説明していた。

連邦下院議員になる前、ヒギンズ議員はルイジアナ州セント・ランドリー郡保安官事務所に勤務していた。彼は2016年、ライフルを構えてギャングのメンバーを脅迫する様子が映った物議を醸した犯罪防止ヴィデオへの批判を受けて保安官事務所を辞任した。

BBCはヒギンズの事務所にコメントを求めている。

=====
エプスタイン文書公開に反対票を投じた唯一の下院議員であるクレイ・ヒギンズとは誰か?(Who is Clay Higgins, the only House member to vote against Epstein files release?

アシュリー・フィールズ筆

2025年11月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/house/5612391-clay-higgins-sole-house-dissenter-epstein-files-bill/

クレイ・ヒギンズ連邦下院議員(ルイジアナ州選出、共和党)は、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開を司法省に命じる法案に対し、火曜日に反対票を投じた唯一の下院議員となった。

法執行機関出身の保守派であるヒギンズ議員は、エプスタイン文書透明性法案に対し「当初から原則的に反対」してきたと述べた。

ヒギンズ議員は火曜日にソーシャルプラットフォームXへ投稿した声明の中で、「既に書いたように、この法案の文言通りであれば、証人、アリバイを提供した人々、家族など、何千人もの無実の人々の情報を暴露し、傷つけることになる」と述べた。

「もし現在の形で成立すれば、このような犯罪捜査ファイルの広範な公開が、過激なメディアに公開されれば、間違いなく無実の人々が傷つけられることになるだろう」とルイジアナ州選出の共和党議員ヒギンズは付け加えた。更に「私の反対票でそれを許すことはない」と述べた。

ヒギンズ議員は公式プロフィールで自らを「連邦議会で最も保守的な議員の一人」と自称し、法執行機関での経歴をしばしば強調している。また、連邦下院フリーダム・コーカスのメンバーでもあり、連邦下院監視・政府改革連邦法執行小委員会の委員長を務め、汚職捜査を担当している。

●強硬な保守派(Hard-line conservative

ヒギンズ議員のウェブサイトによると、政治活動を通じて、彼は「小さな政府、減税、国境の安全確保、そして個人の自由(champion for smaller government, lower taxes, secure borders, and individual freedoms)を擁護する」主要原則を一貫して支持してきた。

ヒギンズは、反中央集権化と反政府運動(a decentralized and anti-government movement,)を推進することで知られるスリー・パーセンターズや、極右反政府民兵を自称するオース・キーパーズなど、これらの中核理念を推進する組織と密接な関係を持っている。

KLFYによると、ルイジアナ州選出の議員は、オンライン上での発言が地元のアメリカ自由人権協会(ACLU)からの反発を招いた後、セント・ランドリー郡保安官事務所を辞任した。8年後、トランプ大統領とヴァンス副大統領が、オハイオ州でハイチ移民が犬を盗んで食べているという虚偽の主張をした後、ハイチ移民を批判し、人種差別的な発言をしたことで再び非難を浴びた。

「笑。ハイチ人はワイルドだ。ペットを食べる、ブードゥー、西半球で最も汚い国、カルト、ドタバタ劇のギャング・・・だが、大統領と副大統領を告訴するなど、今となってはすっかり洗練された気分になっているだろう」と、ソーシャルプラットフォーム「X」に投稿し、後に削除された。

当時、「これらの悪党どもは皆、1月20日までに正気を取り戻し、この国から出て行かなければならない」と大統領就任式の日に言及して付け加えた。

ヒギンズ議員はその後、激しい反発を受け、発言を撤回した。

先月、ヒギンズは連邦下院少数党(民主党)院内総務のハキーム・ジェフリーズ(ニューヨーク州選出、民主党)を「爬虫類人間(Reptilian)」と表現した写真を投稿した。

●選挙結果の否定(Election denial

ヒギンズは依然としてトランプ大統領の熱烈な支持者であり、2020年の大統領選挙はバイデン前大統領に有利になるように「不正操作(rigged)」されたという根拠のない大統領の主張を支持する発言を続けている。

ヒギンズ議員は、2024年10月のタウンホールミーティングで「2020年の選挙日まで、そして選挙日の翌日の早朝に、6つの州で何が起こったのか、その真相を完全に知ることは決してないかもしれない」と述べた。

「しかし、分別のある人間であれば、何が起こったのかを冷静に考察すれば、組織的な選挙不正があったという結論に達するだろう」と彼は付け加えた。

ルイジアナ州選出のヒギンズ議員は、2021年1月6日にワシントンDCで発生した連邦議事堂襲撃事件の際、「ゴーストバス(ghost buses)」がユニオン駅でFBIの覆面情報員を降ろし、群衆に紛れ込んだという陰謀論も唱えている。

当時FBI長官だったクリストファー・レイは、2023年のこの件に関する議会公聴会で、この説を断固として否定した。

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 2025年12月19日に米司法省は性加害者ジェフリー・エプスタインの事件に関する文書を公開した。完全な公開ではなく、第一段階として、これから公開が続いていくとしている。しかし、中身は編集されたものが多く、完全な公開になるか、疑問が持たれている。大富豪であったジェフリー・エプスタインは裏の顔として、未成年の女性たちを利用して、性的サーヴィスを友人の富豪や有名人たちに提供していた。自身も未成年女性との関係を好んでいた。被害者女性は1000人を超える規模である。エプスタインは、2006年に児童買春の容疑で逮捕されたが、検事だったアレクサンダー・アコスタ(第一次ドナルド・トランプ政権で労働長官)と司法取引をして、性加害者としての登録と13カ月の服役で済むことになり、批判が集まった。

 2016年に民事裁判を起こされたが裁判自体が棄却されたが、2019年に逮捕された。裁判前の収監中に拘置所で死亡した。エプスタイン死亡は自殺として処理されたが、殺害されたという説は根強く残っている。焦点は、エプスタインの性加害に加担した人物の名前が出ることだ。より具体的には、ドナルド・トランプ大統領が未成年の女性と関係を持ったのかということが焦点になるし、その他にも大富豪や有名人の誰が加担していたのかということに注目が集まる。民主党側としては、トランプ大統領にダメージを与えたいところだ。トランプが政権発足後に、顧客リストのようなものはないと述べたところから、姿勢を変えて、エプスタイン文書公開に同意したというのも「後ろ暗いところがある」と考えて、「ここが攻め所だ」と考えている。共和党側は、ビル・クリントン元大統領をはじめとする民主党系の大物たちの名前をどんどん出して、ダメージを与えようと考えている。

 民主、共和両党にとって、エプスタイン文書は武器であり、2026年の中間選挙に向けて、エプスタイン文書がどのような効果を発揮するか、注目される。現状では、中間選挙で共和党が敗北する可能性が高いが、エプスタイン文書の内容如何では厳しい結果となる可能性がある。具体的にはトランプにエプスタイン事件との関連があるようならば、その状況証拠があるようならば、共和党の敗北は決定的となる。その時、トランプの神通力がなくなり、第二次トランプ政権の後半は力を失うことになる。

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司法省によるエプスタイン文書公開から得られた5つの初期段階での教訓(5 initial takeaways from DOJ’s release of Epstein documents

ブレット・サミュエルズ筆

2025年12月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5657940-epstein-justice-department-document-dump/

米司法省(DOJ)は金曜日、故ジェフリー・エプスタイン被告に関する数千点に及ぶ文書を公開した。公開された文書には裁判記録、写真、飛行記録などが含まれている。

今回の公開は、ジェフリー・エプスタイン被告に関する非機密文書を司法省が30日以内に公開するよう命じる法案がほぼ全会一致で支持され、反対票を投じたのは下院議員1名のみだったことを受けて行われた。金曜日は、ドナルド・トランプ大統領が同法案に署名してから30日目だった。

記者たちはまだ全ての文書を精査している最中だが、公開された内容からまず5つのポイントを以下にまとめる。

(1)数千点の文書公開(Thousands of documents released

司法省は、『ザ・ヒル』誌が入手した連邦議員宛ての書簡の中で、金曜日に「数十万点の文書」を公開すると述べた。

公開された文書には、エプスタイン容疑者の飛行機に搭乗していた人々のフライト記録、エプスタイン容疑者の住所録、エプスタイン容疑者とその側近であるギレーヌ・マクスウェル容疑者についての多数の裁判記録、エプスタイン容疑者とその側近、そして自宅の写真数百枚、情報公開法(FOIA)に基づく請求、エプスタイン事件に関する政府の通信文書などが含まれていた。

ビル・クリントン元大統領が複数の写真に登場し、トランプ大統領の名前も一部の文書に登場している。また、ポップスターのマイケル・ジャクソンもエプスタイン容疑者と少なくとも1枚の写真に写っている。

文書には、連邦捜査局(FBI)による2006年と2018年のエプスタイン捜査、そして、2019年のマクスウェル捜査に関する資料、そして各事件の大陪審文書が含まれていた。

公開された記録の量が膨大で、司法省が写真の文脈や説明をほとんど、あるいは全く提供していないことを考えると、多くの文書の重要性は、しばらくの間、完全には解明されない可能性がある。しかし、資料の初期調査では、エプスタインとその関係者について、これまで知られていなかった重大な事実は発見されなかった。

(2)大規模な編集(Heavy redactions

金曜日に公開された資料の多くは大幅に編集されており、一部の文書はブラックボックスのシート程度の内容で、多くの写真はエプスタインの被害者の身元を隠すためのものだ。

写真の多くには、身元を隠すために顔がブラックボックスで覆われた複数の女性が写っていた。大陪審資料を含むあるファイルは、完全に黒く塗られて編集されていた。エプスタイン事件に関連して200人以上のマッサージ師をリストアップした文書も完全に編集されている。

トッド・ブランシュ司法副長官は連邦議員宛ての書簡の中で、司法省所属の200人以上の弁護士たちが、どのような修正が必要かを判断するための検討プロセスに取り組んだと述べた。

ブランシェは書簡の中で次のように述べている。「被害者の保護は、トランプ大統領、司法長官、連邦捜査局(FBI)、そして司法省にとって最優先事項だ。検討と提出の一環として、司法省はジェフリー・エプスタインの被害者の弁護士たちを招聘し、以前に特定されたかどうかにかかわらず、被害者の氏名を提供するよう弁護士に要請した」。

ブランシュ副長官によると、このプロセスの結果、1200人以上の被害者またはその親族の氏名が特定され、その結果、氏名は修正されたという。

(3)一部の文書でトランプについて言及されている(Trump mentioned in some documents

トランプとエプスタインの過去の交友関係は十分に記録されており、金曜日に公開された数千ページに及ぶ資料の中には、トランプ大統領の名前が少なくとも数回登場している。

トランプの名前は、エプスタインの飛行機に搭乗した乗客の詳細を記したフライト記録の27ページに記載されている。手書きの記録には、「ドナルド・トランプ、マーラ、ティファニー、ナニー」と記されており、フロリダ州パームビーチからレーガン・ワシントン・ナショナル空港へ向かったと思われるフライトの1便に記されている。

公開された写真の1枚には、エプスタインが身元不明の女性と立っており、2人がトランプの名前が書かれた小切手を持っている様子が写っている。『ニューヨーク・タイムズ』紙は、公開された資料にはトランプが複数の女性と写っている写真が含まれていると報じている。

トランプの所有するマール・ア・ラーゴへの言及は、エプスタインが少なくとも1人の従業員を食い物にしていたという疑惑を詳述する裁判資料の中に見受けられる。トランプ大統領は以前、エプスタインがマール・ア・ラーゴのスパで働く若い女性を「連れ去った」ため、エプスタインをマール・ア・ラーゴから追い出したと述べている。

トランプはエプスタインとの関連でいかなる不正行為も告発されていない。

金曜日の発表以前から、トランプとエプスタインとの関係は知られていた。2人が一緒に写っている写真が存在し、以前公開されたエプスタインからのメールにもトランプの名前が記載されており、トランプは過去のインタヴューでエプスタインについて語っていた。しかし、トランプ大統領はここ数カ月、エプスタインとの関係を軽視しようとしており、エプスタイン事件に関するさらなる資料を公開しようとする試みを激しく非難し、民主党による「でっち上げ(hoax)」だと批判している。

トランプはエプスタイン文書の公開について公的にコメントしていないが、ホワイトハウスは金曜日に「史上最も透明性が高い」と自慢した。

(4)クリントン氏の写真が出回る(Photos of Clinton make the rounds

エプスタイン関連の文書にトランプの名前はほとんど登場していないものの、金曜日に公開された複数の写真にはクリントンの姿が見られた。

トランプと同様、クリントンとエプスタインの関係は以前から知られており、この悪名高い金融業者との関連で不正行為の疑いはかけられていない。しかし、司法省がクリントンの写真を公開した後、ソーシャルメディア上で急速に拡散した。

ある写真には、身元が明らかにされていない人物と並んで温水が入った浴槽に浸かっているクリントン元大統領の姿が写っている。別の写真には、身元が明らかにされていない女性がクリントンの膝の上に座っている姿が写っている。さらに別の写真には、海外旅行と思われる場所でクリントンがシェフに料理を振る舞われている姿が写っている。また別の写真には、ギレーヌ・マクスウェルとプールで一緒に泳いでいるクリントンの姿が写っている。

トランプの支持者たちは、これらの写真が公開されるやいなや、ソーシャルメディアでこれらの写真に言及した。

これに対し、クリントンの広報担当者は、クリントン元大統領は「何も知らず、エプスタインの犯罪が明るみに出る前の段階で彼との関係を断っていた」と反論した。

クリントンの広報担当者アンヘル・ウレーニャは声明の中で次のように述べた。「ホワイトハウスは、ビル・クリントンを守るために、これらの文書を何カ月も隠しておいて、金曜日の夜遅くになって公開したのではない。これは、これから起こること、あるいは彼らが永遠に隠そうとすることから身を守るためだ。彼らは20年以上前の粗い写真を好きなだけ公開できるが、これはビル・クリントンに関するものではない。これまでも、そしてこれからも決してないだろう」。

(5)民主党は膨大な資料の完全公開を怠ったとして司法省を批判(Democrats hit DOJ for failure to release full trove

金曜日に公開された資料には数千もの文書が含まれていたが、エプスタインに関する司法省の資料の全てが含まれた訳ではなかった。

これは、トランプ政権が法律を遵守していないと主張する民主党議員からの批判を招いた。

エプスタイン情報開示法案の筆頭提出者であるロウ・カンナ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は記者団に対して、「技術的に言えば、彼らは法令を遵守していない。つまり、明らかに法律は機密扱いではない全ての文書を公開するよう求めている。しかし、彼らは公開を進めていない」と語った。

カンナ議員は続けて「法律では、削除した文書について説明を求めることも定められている。彼らがそれを行ったかどうかはまだ見ていない。私の最初の印象では、説明のない削除が多数あるように思う」と述べた。

カンナ議員と共に法案を共同執筆し、エプスタイン事件の透明性確保を訴えてきたトーマス・マシー連邦下院議員(ケンタッキー州選出、共和党)は、Xへの投稿で、金曜日に公開された文書は「法の精神と文面の両方に著しく違反している」と述べた。

チャック・シューマー上院少数党(民主党)院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)は、金曜日のエプスタイン文書公開は「証拠全体のほんの一部に過ぎない」と述べた。

シューマー議員は「連邦上院民主党は、トランプ政権に責任を負わせるためにどのような措置を講じるべきかを判断するため、公開された文書の評価に取り組んでいる。真実が明らかになるよう、あらゆる選択肢を検討する」と述べた。

アダム・シフ連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、パム・ボンディ司法長官に対し、連邦上院司法委員会で証言を求め、司法省が金曜日の公開でなぜ法律を完全に遵守しなかったのかを説明するように要求した。

シフ議員は、「トランプ政権下の司法省には、エプスタイン文書の全容を公開するという約束を守るために、数カ月の猶予を与えられた。エプスタイン事件の被害者たちとアメリカ国民は、今こそ答えを求めている」と語った。

ブランシュ司法副長官は金曜日、司法省が「今後数週間でさらに数千件」の文書を公開すると述べた。

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司法省は連邦議会の要請を受けてエプスタイン関連ファイルの大量公開を要求(DOJ releases trove of Epstein files after demand from Congress

レベッカ・バイチュ筆

2025年12月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5657406-doj-jeffrey-epstein-files/

司法省は金曜日、連邦議会の民主、共和両党によるほぼ全会一致での可決を得た法律に従い、エプスタイン関連の文書の一部を公開した。

待望の文書公開は、ホワイトハウスへの圧力が数カ月にわたり高まり、トランプ大統領と既に死亡した性犯罪者エプスタインとの関係が精査される中で実現した。トランプ大統領は先月、方針を転換し、司法省に対し、ジェフリー・エプスタインに関する非機密文書を30日以内に公開するよう求める法案に署名した。この30日の期限は金曜日にやってくる。

しかし、金曜日に全てのファイルを一般国民が目にできる訳ではない。

トッド・ブランシュ司法副長官は金曜日早朝、司法省は直ちに文書の全容を公開する訳ではないと述べ、金曜日には「数十万件」の文書を公開し、「その後数週間でさらに数十万件を公開するだろう」と述べた。

民主、共和両党の議員たちは、トランプ政権が法律に違反したと非難した。この法律は、一部の例外を除き、司法省にエプスタインの文書の完全公開を義務付けている。

パム・ボンディ司法長官は、全ての文書が公開されていないことを認め、これを「第一段階」と呼んだ

ボンディ司法長官は公開された文書に付随する声明で、「司法省はトランプ大統領の透明性への関与を遂行し、ジェフリー・エプスタインとその共謀者たちの忌まわしい行為のヴェールを剥ぐ」と述べた。

ボンディ長官は「本日公開された文書の第一段階は、エプスタインの広範なネットワークに光を当て、国民に長年の懸案であった説明責任を果たすための第一歩となる」と述べた。

ブランシュ司法副長官が金曜日に文書の一部のみを公開すると述べたことを受け、連邦下院民主党指導部2人は「あらゆる法的選択肢を検討している」と述べた。一方、公開を強く主張するトーマス・マシー連邦下院議員(ケンタッキー州選出、共和党)は、30日間の期限を強調した法案のスクリーンショットをソーシャルメディアに投稿しただけだった。

チャック・シューマー連邦上院少数党(共和党)院内総務(ニューヨーク州選出、民主党)は金曜日の声明で、「連邦議会が可決し、トランプ大統領が署名した法律は極めて明確だ。トランプ政権には、エプスタインに関する文書の一部ではなく、全てを30日以内に公開する義務がある。これを怠れば法律違反となる。これは、司法省、ドナルド・トランプ、そしてパム・ボンディ司法長官が真実を隠蔽することに固執していることを如実に示している」と述べた。

司法省が公開したファイルには7700以上のリンクが含まれており、中には個々の写真へのリンクもあれば、エプスタインが保管していた膨大な裁判記録やその他の文書へのリンクもある。

これらの文書には、エプスタインとその仲間であるギレーヌ・マクスウェルに対する複数の刑事捜査に関する事件ファイルも含まれている。また、自殺と判断されたエプスタインの死をめぐる連邦刑務所局の捜査に関する文書も含まれている。司法省は、エプスタインと関連のある事件のファイルを合計50件以上公開した。

『ザ・ヒル』誌が入手した連邦議員宛ての書簡の中で、司法省は200人の弁護士が記録を精査し、約1200人の被害者の氏名を伏せたと述べている。「マッサージ・リスト」と題されたファイルには、被害者保護のために伏せられた254人の氏名が削除されている。

この書簡は、7月に司法省が述べたことを繰り返している。つまり、エプスタイン文書には「エプスタインが著名人を脅迫したという確かな証拠は何も示されておらず」、第三者を新たに訴追するのに十分な証拠もなかったというものだ。

エプスタイン文書に含まれる多数の写真の中には、ビル・クリントン元大統領、マイケル・ジャクソン、ミック・ジャガーといった著名人たちが写っているものもある。

写真には、エプスタインの旅行写真、自宅の日常写真、マクスウェルのわいせつな写真、そして彼のジェット機内から撮影された写真など、多岐にわたる。性的に挑発的な写真から、プラハのユダヤ人墓地を訪れたエプスタインの写真まで、多くの写真をまとめて把握するのは困難だ。

ホワイトハウスはクリントン元大統領の写真に注目を促し、スタッフが繰り返しツイートしたのは、元大統領がプールや温水浴槽でマックスウェルと顔を覆った別の人物と一緒にいる写真だった。

文書の初期調査では、トランプへの言及がいくつか確認された。例えば、フライト記録の1つにトランプの名前が記載されていたことや、トランプの署名入りのノベルティ小切手の写真をエプスタインが持っている写真などだ。

トランプはエプスタインとの親しい関係を一貫して否定しているが、数年にわたって2人が一緒に過ごしていたことを示す写真が存在する。『ニューヨーク・タイムズ』紙の木曜日の報道によると、2人はトランプが現在主張しているよりもはるかに親しく、定期的に連絡を取り合い、女性たちを追いかけることで親交を深めていたという。

ホワイトハウスは、トランプがエプスタインを「変態(creep)」とみなし、何年も前に関係を断ったと繰り返し述べている。

ホワイトハウス報道官キャロライン・リーヴィットは11月に、「トランプ大統領が数十年前、女性従業員に不快な態度を取ったとして、ジェフリー・エプスタインをクラブから追い出したという事実は変わらない」と述べ、エプスタイン文書を政治利用した(for politicizing)として民主党を激しく非難した。

トランプ大統領は、エプスタイン事件の透明性向上を求める動きを民主党が仕掛けた「でっち上げ(hoax)」だと繰り返し否定し、この問題に注力する共和党を「馬鹿者(stupid)」と呼び、自身の政策から注意を逸らしていると非難してきた。しかし、法案が超党派の支持を得て可決されることが明らかになると、トランプ大統領は方針を転換し、共和党は法案を支持すべきだと述べた。

民主党は金曜日、修正の規模の大きさと、司法省が法律で義務付けられている全ての資料を公開しなかったことに怒りを表明した。

連邦上院司法委員会の民主党側筆頭委員であるディック・ダービン連邦上院議員(イリノイ州選出、民主党)の広報担当者ジョシュ・ソルベは声明の中で、「司法省がエプスタイン文書透明性法に完全に準拠していないことは、法律に違反しているだけでなく、トランプ大統領と他の加害者を擁護し、エプスタインの被害者たちを犠牲にしてボンディ(司法長官)・パテル(FBI長官)による隠蔽を続けるという現政権のやり方を継続している」と述べた。

エプスタイン文書公開法案の提出者の1人であるロウ・カンナ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、司法省が全ての文書を提出しない場合、自身と他の議員たちは法的措置を検討すると述べた。

カンナ議員は、「公開された全ての情報を見るまでは判断を保留する。しかし、内容は大幅に編集されており、実際に何が新しい情報なのかは不明だ。また、エプスタインの行為を支援したり隠蔽したりした他の富裕層や権力者の罪を示す重要な文書が含まれているかどうかも不明だ」と述べた。

カーナ議員は法案の共同提出者であるケンタッキー州選出の共和党議員に言及し、「トーマス・マシー連邦下院議員と私は、彼らが法律を遵守するよう、あらゆる選択肢を検討し続ける。それは、人々を本質的な侮辱罪で告発すること、起訴を勧告すること、弾劾を勧告すること、あるいは民事訴訟を起こすことなど、多岐にわたる」と語った。

しかし、この法案を支持する人々でさえ、司法省が30日以内にこれほど大量の文書を整理することを期待するのはおそらく非現実的だと述べた。

マイク・ローラー連邦下院議員(ニューヨーク州選出、共和党)はCNNに出演し、「彼らは明らかに迅速に法律に従わなければならないと思う。そして、それが彼らの意図だと私は信じている。そして、もちろん、理想的としては今日中に全て完了しているべきだったが、その量を考えると、法律が署名されてから30日以内でそれが実行できるというのは、どれほど現実的だったのかは分からない」と述べた。

文書共有を義務付ける法律とは別に、連邦下院監視・政府改革委員会は司法省とエプスタインの遺産管理団体の両方にファイルの提出要請状を送付した。

民主党は司法省から記録が少しずつしか送られてこなかったと不満を述べているが、エプスタインの遺産管理団体は彼から大量の文書を提出している。

これらの文書には、トランプがジェフリー・エプスタインの50歳の誕生日に書いたとされる誕生日お祝いメモも含まれており、そこには女性の輪郭と、2人の男性の間の架空の会話が描かれていた。

メッセージには「素晴らしい秘密(wonderful secret)」について触れられており、2人には「ある共有する物事がある(have certain things in common)」と記されている。

トランプはメッセージの作成を否定し、その存在に関する記事を掲載した『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙を提訴したが、連邦下院監視委員会の民主党議員たちは、画像に書かれたトランプの署名とトランプが署名した他の文書を比較し、本物であることに疑いの余地はほとんどないと主張した。

また11月には、連邦下院監視委員会の民主党議員たちが、トランプについて言及したエプスタインからのメールを公開した。その中には、エプスタインがトランプ大統領について「もちろん彼は少女たちのことを知っていた(of course he knew about the girls)」と述べているものもあった。

別のメールの中で、エプスタインはトランプが自宅で「何時間も過ごした」と述べている。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 

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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

  2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
 最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。

 2025年6月22日に、ドナルド・トランプ米大統領は、アメリカ軍の戦闘機をイラン上空に派遣し、複数の核開発関連施設を空爆した。バラク・オバマ政権で、アメリカとイランは核開発をめぐり、イランの核兵器開発を制限する代わりに、経済制裁を解除するという内容の「イラン核合意」が結ばれた。イランの核兵器開発・保持は中東地域のパワーバランスを崩す重大な事案となるため、オバマ政権はイランの核兵器保持を阻止するという動きに出た。しかし、続く第一次ドナルド・トランプ政権では合意は破棄された。イランは、核開発を続行するという決定を下した。ジョー・バイデン政権下では、イランとの関係は好転しなかった。そして、第二次ドナルド・トランプ政権が発足し、イランに対して、実力行使に出た。これは、イスラエル支援の一環であることは当然であるが、中国の仲介によってサウジアラビアとの関係改善を進めたイランを攻撃することで、中国をけん制するということでもある。
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 トランプが決定を下したイラン空爆はどれほどの効果があったのかということについては、アメリカとイスラエルは当然のことながら、「効果があった」「素晴らしい、歴史的な瞬間」と称賛した。イスラエルは、イラン政府の中枢に諜報網を持っており(ハマス幹部の爆殺などで証明されている)、空爆の効果について、情報を持っていると考えられる。もちろん、どれほどの効果があったかということについて、イスラエル側が発表することはない。かなりの効果があったということは認められる。しかし、完全に消滅したということまでは述べていない。これはつまり、核開発能力は残っており、プログラムを再開することが可能だということになる。中国は、核兵器を保有するインドとパキスタンと国境を接している。これら両国をけん制する意味で、イランの核開発を支援する可能性がある。

 イランは、トランプのイラン爆撃の効果が不透明であることを利用することもできる。致命的なダメージを受けていたとしても、それを隠して、「効果は軽微」という態度を保持しながら、国際的な交渉に臨むことも可能だ。「あれは、アメリカのイスラエルに対する義理立ての、パフォーマンスが先に立つ空爆だった」ということをアピールして、中東地域におけるアメリカとイスラエルの影響力を削ぐことも可能だ。イランが核開発能力をそこまで喪失していないとなれば、核開発プログラムは継続される。アメリカの空爆が「演劇的」であったということになれば、アメリカの国際的な立場は弱体化していくことになる。そうなれば、イスラエルもまた中東地域において、生き残りのために、戦略の転換を迫られることになるだろう。過激な極右勢力は「死なばもろとも」ということを考えるだろうが、ユダヤ人全体がそこまで愚かであるとは思えない。

(貼り付けはじめ)

アメリカの攻撃が施設破壊に失敗したためイランは核開発に進む(Iran Is on Course for a Bomb After U.S. Strikes Fail to Destroy Facilities

-衛星画像は、イランの能力が壊滅したのではなく、弱体化していることを裏付けている。

ジェフリー・ルイス筆

2025年6月27日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/06/27/iran-us-israel-strikes-dia-bomb-facilities/

ここ数日、私は疑り深い記者たちにこう伝えてきた。イスラエルによるイランへの爆撃作戦は、たとえアメリカの支援があったとしても、効果は微々たるもので、イランの核開発計画はせいぜい数カ月、運が良ければ1年遅れる程度だろうと私は。

現在、CNN、ニューヨーク・タイムズ、ロイター、そして、トランプ政権支援を続けているフォックス・ニューズまでもが、アメリカ国防情報局(the United States’ Defense Intelligence AgencyDIA)が作成した5ページに及ぶ攻撃に関する機密評価報告書の結論を報じている。どうやら私は、この爆撃作戦の効果を過大評価していたようだ。報告書によると、今回の攻撃によってイランの核開発計画は、短くても1、2カ月、長くても1年未満遅れたという。(破壊された施設の再建にはイランが「何年も」かかるというCIAの見積もりは的外れだ。イランが何年もかけるなどとは誰も考えない。)

DIAの評価は、衛星画像と信号諜報の両方に基づいている。私のようなオープンソース情報を扱う人間は、イランの通話を盗聴することはできないが、衛星画像を見ることはできる。そして、私は情報当局と同じものを見ることができる。

イスラエルがイランへの爆撃作戦を開始した際、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、わざわざ放射能物質について強調し、「イランは原子爆弾9個分、いや、9個分に相当する高濃縮ウランを生産している」と述べた。この物質こそが、この悲劇におけるマクガフィン(MacGuffin、訳者註:映画や小説などの物語で、登場人物たちの行動を促し物語を動かすための「きっかけ」となるアイテムや情報、目標のこと)となる。イランはこの物質を兵器級にまで濃縮する必要があるが、フォードウ燃料濃縮工場で約3週間という短期間で実現できたはずだ。

核物質は今どこにあるのか?アメリカの情報機関の評価によると、イランは紛争初期に核物質を移動させ、おそらく秘密の場所へ移動させたという。ちなみに、これはイラン側が国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)のラファエル・グロッシ事務局長に伝えた事実と全く同じだ。物質の行方が分からなかったことに恥辱を感じたアメリカ政府当局者たちは、数々の馬鹿げた説明を試みた。JD・ヴァンス副大統領は、埋められたと主張した。マルコ・ルビオ国務長官は、イラン国内をトラックで移動すれば、イスラエルの攻撃対象になると主張した。しかし、施設に到着するトラックを捉えた衛星画像や、その後もさらに多くのトラックが入り口を土で覆う画像が多数あるにもかかわらずだ。アメリカ国防情報局 (Defense Intelligence AgencyDIA)は、その物質が逃走中(on the lam)だと考えていることが、今や明らかになった。

イランが核開発に突き進むならば、核物質をさらに濃縮し、最終的には現在のガス状態から、爆弾に組み立てられる金属の半球へと変換する必要がある。これらの工程は転換と鋳造と呼ばれる。ヴァンスをはじめとするアメリカ政府高官たちは、イスラエルとアメリカがイランのウラン濃縮能力と金属ウラン製造能力を完全に排除したと主張することで、行方不明の核物質の危険性を軽視しようとしてきた。

最新のアメリカ国防情報局の評価以前からこれは誤りであり、イランはウラン濃縮プログラムを再開する相当な能力を保持していることは明らかだった。

爆撃作戦開始直前の6月12日、IAEA理事会は物議を醸す会合を開き、そこからいくつかの重要な情報が明らかになった。この会合は、爆撃作戦後の慌ただしい出来事の中でほとんど忘れ去られている。現在では、爆撃作戦は長らく計画されていたが、ドナルド・トランプ米大統領がイランに与えたと主張した60日間の猶予期間が満了するまで保留されていたことが分かっている。

グロッシは会合で、IAEAが「遠心分離機、ローター、ベローズの生産と現在の在庫に関する知識の連続性を失った。・・・回復は不可能だろう」と示唆した。これは実質的に、IAEAが、イランが備蓄している遠心分離機の数や保管場所を把握できなくなったことを意味する。イランは保管中の遠心分離機を、破壊された遠心分離機の交換や新たな遠心分離施設の建設に利用できる可能性がある。

イランは既に保有している遠心分離機に加え、さらに遠心分離機を製造することも可能である。近年、イランはナタンズ近郊、絵のように美しい「つるはし山 [Pickaxe Mountain](クー・エ・コラン・ガズ・ラ[Kuh-e Kolang Gaz La)])」の地下に巨大な地下施設を建設した。2021年にイスラエルが近くの遠心分離機製造工場を攻撃した後、イランは製造設備をここに移設した。イスラエルとアメリカはつるはし山のこの地下工場を攻撃しなかったが、イスラエルは他の場所にある、かつて機械が置かれていた空きビルを攻撃した。もしかしたらタイムマシンを使ったのかもしれない。

イランはこれらの遠心分離機をどこに設置するだろうか? 評価報告書によると、イランは「攻撃の標的とならず、稼働を継続している秘密の核施設を維持している」とのことだ。FOXニューズのジェニファー・グリフィン(厳しい質問をする優秀な記者)によると、その1つがいわゆる第三の濃縮施設だ。

そうなのだ、アメリカが攻撃したフォルドゥとナタンズの他に、第三の濃縮施設が存在する。IAEA理事会がイランによる保障措置協定違反を認定した後、イランは「安全な場所(secure location)」に新たな遠心分離施設の建設を完了し、そこに遠心分離機の設置を開始する準備が整ったと発表した。イランはIAEAに施設の査察を要請したが、その後爆撃が起こった。

この遠心分離施設の場所は公表されていないが、グロッシはイスファハン近郊にあると述べている。私の知る限り、イスラエルもアメリカもこの施設への攻撃を試みていない。イランはいつでもそこに遠心分離機を設置し始める可能性がある。

イランは歴史的に、週に1、2基の遠心分離機カスケードを設置できる能力を持っていた。カスケードとは、通常約170基の遠心分離機を並べた装置である。イランは、フォルドゥと同等規模の代替施設を3カ月以内に設置できる。最初の爆弾に相当する量の核物質は、それから2、3日後には利用可能になるだろう。

イランは他にも濃縮施設の候補地があるかもしれない。2010年、イランがフォルドゥの核濃縮施設を明らかにした際、同様の施設を10カ所建設する計画も発表した。当時のアメリカ政府当局者たちはこれを大げさだと考えていたが、数カ月後、イランは翌年、さらに2カ所の地下深くに建設を開始する計画を示唆した。イランの新しい施設はこの時期に建設されたものの、現在まで稼働していなかった可能性が高い。

驚くべきことに、イランの選択肢の1つは、フォルドゥに遠心分離機を再設置することだ。アメリカ国防情報局の報告書は、攻撃によって電気系統が損傷し、入口トンネルが崩壊した一方で、地下の濃縮施設は無傷だったと結論付けている。これは、他の地下施設が攻撃されなかった理由を説明するのに役立つ。これらの施設はフォルドウよりもさらに深い場所にある。アメリカはより大規模な大型貫通爆弾(Massive Ordnance PenetratorMOP)が必要になるだろう。

イランがこの物質をどこで爆弾に転用するのかは不明だ。ウラン転換施設の地上建物は破壊されたが、近隣のトンネルは無傷のようだ。イランはテヘラン郊外に、シャヒド・ボロジェルディ・プロジェクトと呼ばれる大規模な地下施設を有しており、パルチンと呼ばれる軍事施設に隣接している。この複雑なトンネルは、もともと六フッ化ウランを金属に変換し、核兵器用の金属半球を鋳造するために建設された。イランはこの施設を稼働させたことはなかったが、今後状況が変わる可能性がある。イスラエルはパルチン軍事施設の他の部分を攻撃したが、シャヒド・ボロジェルディ・トンネルは他の地下施設と同様に無傷のままだ。

全体として、イランはIAEAが生産したと述べた900ポンドの高濃縮ウランと、遠心分離機の製造、ウランのさらなる濃縮、そして必要に応じて小規模な核兵器備蓄への組み立てを行うための広範な地下施設ネットワークを保持している可能性が高い。 アメリカ国防情報局がこのプログラムはそれほど遅れていないと考えているのも不思議ではない。

たった1、2カ月! イスラエル人の一部が主張するように、たとえ計画が2、3年遅れたとしても、悪評高い2015年の包括的共同行動計画(Joint Comprehensive Plan of ActionJCPOA)はイランの計画をその何倍も遅らせた。外交的解決に反対する人々は、その条項の多くが10年か15年で失効すると不満を漏らした。(しかし、この主張自体が誤解を招くものだった。なぜなら、他の多くの重要な条項は永久に有効となるはずだったからだ。)

しかし、10年か15年では合意には短すぎると不満を漏らしていた同じ人々が、今では爆撃によるわずか数カ月の遅延を喜んでいる。しかも、この遅延をどう使うかは全く計画がなく、ネタニヤフの支持率が下落し始めたらまた同じことを繰り返すだけだ。彼らを責めるつもりはない。彼らは外交的解決など望んでおらず、ただ体制転換(regime change)を望んでいるだけだ。しかし、どうして彼らがそれを許されているのか理解できない。私たちは、人間が交わす合意はどれも完璧であるかのように、条約には不可能なほど厳格な基準を適用するが、一方で軍事作戦には点数をつける。

多くの専門家たちが包括的共同行動計画の制限イランが保有できる遠心分離機の数、種類、そして濃縮ウランの量に注目する一方で、私は一貫して、その真の価値は秘密施設の探知能力をいかに向上させたかにあると主張してきた。これには、ウラン採掘の瞬間から始まる揺りかごから墓場まで続く保障措置、遠心分離機の製造に使用される機械の監視、イランがウラン濃縮できる場所を制限する措置、そしてIAEAが周辺を調査する特別な権利などが含まれる。

これらの措置は完璧ではなかったが、私たちは今、それらがなければいかに盲目だったかを痛感している。そして最も重要なのは、これらの措置によって、イランがフォルドウのような地下施設を使ってウランを濃縮することを長年にわたり効果的に阻止できたことだ。これは、大型貫通爆弾では不可能なことであることが、今では分かっている。

爆撃の限定的な影響と、轟音を響かせるミサイルと轟く爆発音を伴う爆撃作戦の壮観な様相を結びつけるのは、おそらく難しいことだろう。歴史上最も印象的な空軍力の誇示の1つが、イランの核開発計画にほとんど打撃を与えなかったという事実は、多くのことを物語っている。だからこそ、私はこの作戦開始当初、イラン政権の崩壊のみがこの攻撃の成功につながる可能性が高いと明言したのだ。

空軍力使用による体制転換は常に絶望的に実現可能性が低いと思われていたが、イランのような大規模で分散し、深く埋もれた核開発計画の消滅よりも、どういう訳か実現可能性が高かった。イスラエルもそれを理解していたと思う。ネタニヤフ首相は、革命前のイランの国家の象徴にちなんで、この作戦を「ライジング・ライオン」と名付けた。イスラエルの国家の象徴はガゼルなのだ。

ワシントンが本当に望んでいたのは、体制転換だったのだろうか? 少なくとも、イランを非核化に留めておくことがワシントンの目標だったとしたらどうだろうか? 結局のところ、イランは20年近くもの間、核兵器開発から数カ月しか離れていない。イランを阻んでいたのは、主に技術的な問題ではなく、常に政治的な問題だった。抑圧的で干渉好きなイスラム共和国には私が嫌悪感を抱く点がたくさんあるが、少なくとも核兵器開発には消極的だった。

イランの最高指導者は2003年、いまだに理由は明らかにされていないものの、核兵器開発計画を一時停止した。アメリカの情報機関によると、この計画はイスラエルが爆撃を開始する直前まで停止されていたという。かつて、アヤトラ・アリ・ハメネイ師とその補佐官たちが兵器開発計画について議論した際、どのような発言をしたのかは分からない。しかし、何かが彼の手を止めたのだ。

イラン政府当局がIAEAへの協力を渋ったり、交渉担当者たちが交渉を拒否したりした時でさえ、イランは常に何らかの外交的解決策を模索しているように見えた。トランプ政権は、イランに教訓を与えたと確信している。トランプ政権高官たちは、イランは爆撃によって懲り、交渉に復帰するだろうと述べている。もちろん、イラン人の中には他にも学んだ教訓があるかもしれない。

いずれにせよ、イラン国内で避けられない内部協議は、交渉のテーブルに多くの新たな顔ぶれが加わるという点も含め、これまでとは異なる様相を呈するだろう。アメリカとイスラエルは、ある意味ではイランの体制を変えた。ただ、彼らが望んだような形ではないかもしれない。

※ジェフリー・ルイス:ミドルベリー大学国際研究所教授。Xアカウント:@ArmsControlWonk

(貼り付け終わり)

(終わり)
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 古村治彦です。

 2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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  2025年12月19日、米司法省は大富豪の性加害者ジェフリー・エプスタインに関わるファイルを公開した。連邦下院民主党は、司法省の公開に先立ち、エプスタインに関わる写真を公開した。下記アドレスにその写真が掲載されている。

※2025年12月18日公開分
https://www.dropbox.com/scl/fo/cl62lochkdzdalbzzqgq8/ADJIDEfLD1oQZrKmNeae2So?rlkey=y7529bx9tl7db6zf279jp3cyu&e=6&st=8o7kizhr&dl=0

※2025年12月12日公開分 
https://www.dropbox.com/scl/fo/fq3vn18ltfd83re8ggtle/AHYB3CbERvyT38o_vHllVx4?dl=0&e=1&rlkey=tz5pq4zr9i6nofkpi2g7l5vne&st=rxoz19hb
 ジェフリー・エプスタイン事件については、このブログでもまとめている。下記アドレスからお読みいただきたい。
※古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ:2025年12月2日付記事「エプスタイン事件についてまとめてみる」

https://suinikki.blog.jp/archives/90154622.html

 エプスタインの人脈は、イギリスのアンドルー元王子(チャールズ国王の弟)からビル・クリントン元大統領、ビル・ゲイツ。ノーベル経済学賞受賞者・元財務長官・ハーヴァード大学学長ラリー・サマーズ、著名な言語学者にして反体制言論人のノーム・チョムスキー、イスラエル・ロビーの大物にしてエプスタインの弁護士を務めたアラン・ダーショウィッツなど多岐にわたる。私も翻訳に参加した『イスラエル・ロビー』の共著者スティーヴン・M・ウォルト(このブログで頻繁に取り上げている)はハーヴァード大学ケネディ記念行政・政治学大学院の大学院長の有力候補であったが、イスラエルから働きかけを受け、エプスタインがラリー・サマーズとダーショウィッツを使って、ウォルトの大学院長就任を阻止したという話も出ている。

 エプスタイン事件については、民主党、共和党両方ともに「自分たちにとって武器になる」と考えている。民主党側からすれば、「攻撃対象の本丸ドナルド・トランプとジェフリー・エプスタインの古くてただれた関係を攻撃材料にしよう」ということになる。一方、共和党側からすれば、「きれいごとを言い、ご託宣を並べ立ててきたリベラル派も一枚めくれば、こんないかれた野郎と関係を持ち、清算していなかった。これを攻撃材料にしよう」ということになる。トランプが性的に褒められた生活をしてこなかったことは誰でも知っている。エプスタインが提供した性的なサーヴィスを受けたこともあるだろうということは誰でも思いつく。一方で、ラリー・サマーズやノーム・チョムスキーのような趙一流大学の教授、大学者たちがエプスタインと関係を持っていたということは大きなダメージとなる。民主党というよりも、リベラル派全体に対しての攻撃材料になる。「きれいごとを言ったって、いい加減なことを言って大金を稼いで、その運用についてエプスタインに相談していたじゃないか」というのは、マイナス点となる。

 エプスタイン文書を公開したことで、MAGA派のトランプに対する怒りは収まることになる。トランプが未成年者からの政敵サーヴィスを受けていたかどうかが焦点となる。もし受けていたとなれば(自分は年齢について知らなかったと抗弁しても)、厳しい批判に晒されることになる。しかし、トランプの支持基盤となる有権者たちはそのようなことは織り込み済みなので基盤が崩れるということはない。しかし、一般的な有権者からの支持は一定程度失うことになる。それが来年の中間選挙にどこまで影響を与えるかであるが、人々の最大の関心は経済、自分の生活である。トランプ政権が物価対策と雇用、給与上昇で成果を出せればそこまでの大きな問題にならないだろう。しかし、経済においても成果が出ないとなれば、厳しい2026年となるだろう。トランプにとっては「一に経済、二に経済、三四がなくて、五に経済」である。

(貼り付けはじめ)

連邦下院民主党が文書公開期限前にエプスタインの新たな写真を公開(House Democrats release new Epstein pictures ahead of deadline for files’ release

ライアン・マンシーニ筆

2025年12月18日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/house/5655205-epstein-photos-released-democrats/

連邦下院監視・政府改革委員会の民主党所属の議員たちは木曜日、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインの遺産から新たに68枚の写真を公開した。司法省が12月19日にエプスタインに関する全ての情報を公開する期限を翌日に控えてのことだ。

写真の中には、女性の足、腰、背骨、そして胸に、ウラジーミル・ナボコフの小説『ロリータ』の一節が書かれているものもある。また、エプスタインが左翼の言語学者で反体制活動家ノーム・チョムスキー、トランプ大統領の元顧問スティーヴ・バノン、映画監督のウディ・アレン、『ニューヨーク・タイムズ』紙コラムニストのデイヴィッド・ブルックスと並んで写っている写真もある。

他の2枚の写真には、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツと顔を隠した女性が写っている。エプスタインと写っている他の女性の写真にも、顔が黒い四角で隠されているものがある。連邦下院監視委員会の幹部委員であるロバート・ガルシア連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は声明で、委員会の委員たちは「被害者や生存者、そしてエプスタインの虐待の被害者かどうか不明な若い女性の画像や個人を特定できる情報を削除している」と述べた。

ガルシア議員の声明によると、別の画像にはWhatsAppアプリ上で、「ジェフリー・エプスタインのために女性を勧誘する(about recruiting women for Jeffrey Epstein)」というメッセージが表示されている。

民主党議員たちはまた、ロシア、イタリア、チェコ共和国、南アフリカ、ウクライナ、リトアニア、モロッコの編集されたパスポートとヴィザの写真も公開した。エプスタインのアメリカのパスポートには、「所持者は未成年者に対する性犯罪で有罪判決を受けており、(また)性犯罪者として有罪判決を受けている(bearer was convicted of a sex offense against a minor and is a convicted sex offender)」と記載されている。

ガルシア議員は声明の中で、民主党議員たちは「アメリカ国民に透明性(transparency)を提供するため」、エプスタインの邸宅の写真や文書を今後も公開していくと述べた。

ガルシア議員は次のように述べた。「エプスタイン文書透明性法の期限が近づく中、これらの新たな画像は、司法省が一体何を保有しているのかという疑問を一層深める。ホワイトハウスによる隠蔽工作は終結させなければならない。司法省は今すぐエプスタイン文書を公開すべきだ」。

これらの写真は、先週公開されたトランプ大統領とクリントン元大統領とエプスタインが写っている別の写真群と共に、エプスタインの遺産にある9万5000枚の写真に対する監視委員会の審査の一部となっている。

トランプとクリントンは、エプスタインの犯罪行為に関するいかなる不正行為も否定している。トランプは、エプスタインが従業員の一人であるヴァージニア・ジュフリーを「奪った」後、フロリダにある自身の邸宅「マール・ア・ラーゴ」からエプスタインを追い出したと主張している。

先週、連邦下院監視委員会のジェームズ・カマー委員長(ケンタッキー州選出、共和党)は、エプスタインに関する捜査の一環として、クリントンとヒラリー・クリントン前国務長官に対し、証言聴取への出席を要求した。カマー委員長はクリントン夫妻に対し、12月17日までに要求に応じるよう期限を定め、期限を過ぎると証言聴取は1月13日に延期された。

司法省は、連邦下院に文書公開の採決を迫る、争点となった免責請願を受け、30日以内にエプスタインに関するすべtの情報を公開するよう命じられた。連邦上下両院は11月にこの法案を可決したが、トランプ大統領はエプスタインに関わるあらゆる行為に反対していた姿勢を撤回し、法案に署名して成立した。

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民主党がトランプとビル・クリントンが写っているエプスタインの新しい写真を公開した(Democrats release new Epstein photos showing Trump, Bill Clinton

アシュリー・フィールズ筆

2025年12月12日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/house/5646208-epstein-clinton-trump-photos/

民主党は金曜日、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインの遺産から、エプスタインがドナルド・トランプ大統領とビル・クリントン元大統領と並んで写っている19枚の新たな写真を公開した。

連邦下院監視・政府改革委員会の民主党議員たちは、ソーシャルプラットフォーム「X」への投稿で、「これらの不安を感じる複数の写真は、エプスタインと世界で最も影響力のある人物たちとの関係について、さらなる疑問を投げかける」と述べた。

「ホワイトハウスによる隠蔽工作を終わらせる時だ。文書を公開せよ!」と声明は続く。

民主党は、エプスタインの遺産の9万5000枚の新たな写真を入手したと発表した。

彼らがオンラインで公開した19枚の写真には、エプスタインと複数の著名人の写真が含まれている。

連邦下院監視委員会の民主党議員たちが投稿した写真には、トランプと6人の女性が写った白黒写真が含まれていた。女性たちの顔は身元が特定されないように黒い四角で覆われている。

別の写真には、トランプの漫画風イラストと「俺はでかいんだ!(I’m HUUUUGE!)」という文字がパッケージに描かれたコンドームが写っている。

トランプは長年にわたり、エプスタインとの不正行為を否定しており、民主党がエプスタインとの関係を煽ることで「魔女狩り(witch hunt)」を行っていると主張している。

「連邦下院民主党は再び、恣意的に選りすぐりの写真を無作為に編集して公開し、虚偽の物語を作り上げようとしている。真実はこうだ。ステイシー・プラスケット(ヴァージン諸島選出連邦下院代議員)やハキーム・ジェフリーズ(連邦下院少数党[民主党]院内総務)といった民主党議員たちは、エプスタインが性犯罪で有罪判決を受けた後に、金銭や面会を要求していた」とホワイトハウス報道官のアビゲイル・ジャクソンは「ニューズネイション」への声明で述べた。

ジャクソン報道官はまた、トランプに対する「民主党による虚偽(Democratic hoax)」は「繰り返し反証されている(repeatedly debunked)」と述べ、トランプ政権はエプスタインの被害者たちのために、民主党がこれまで以上に多くのことを行ってきたと付け加えた。

ジャクソン報道官は「メディアは民主党の主張を繰り返すのを止め、エプスタインが有罪判決を受けた後もなぜ彼と関わり続けたのか、民主党に問いただすべき時だ」と語った。

ジェフリーズの事務所は『ザ・ヒル』誌への声明で、連邦下院民主党執行部がCNNに出演した際の発言を引用し、有罪判決を受けた性犯罪者との繋がりを否定した。

ジェフリーズは、11月にキャスターのケイトリン・コリンズに「エプスタインと話したこともなく、会ったこともない。エプスタインが有罪判決を受けた極端な行為以外、彼について何も知らない」と語った。

ジェフリーズは続けて、先月可決されたエプスタイン・ファイル透明性法に言及し、「だからこそ、私は司法省のファイルに何が書かれていても、被害者たちが全てを明らかにできるよう支援する取り組みを強く支持している」と語った。

トランプとエプスタインはニューヨーク時代からの知り合いで、社交的なことで知られていたが、不和があり、トランプは、エプスタインが自身の邸宅マール・ア・ラーゴ・スパから従業員を盗もうとしたのが原因だと非難している。

連邦上下両院は今秋、長い論争の末、司法省に対しエプスタインに関する全てのファイルを公開するよう求める法案を可決した。

民主党が公開した写真には、トランプ元大統領顧問のスティーヴ・バノンをはじめ、クリントン、映画監督のウディ・アレン、弁護士アラン・ダーショウィッツ、マイクロソフト創業者ビル・ゲイツなど、エプスタインと並んで写っている著名人が多数写っている。

クリントンの写真には、エプスタイン、ギレーヌ・マクスウェル、そして他2人とポーズを取っている姿が写っている。クリントンはまた、エプスタインの地下性的人身売買組織との関連を否定している。

連邦下院監視委員会のジェームズ・カマー委員長(ケンタッキー州選出、共和党)は金曜日夜、ビル・クリントンとヒラリー・クリントンが来週、エプスタイン事件の捜査を継続する中で証言する予定であると発表した。委員長は、証言を求める召喚状に従わなかったり、召喚を遅らせようとしたりした場合、議会侮辱罪に問うと警告した。この警告は8月にも発せられた。

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 古村治彦です。

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 第二次ドナルド・トランプ政権で発表された「国家安全保障戦略(National Security StrategyNSS)」について、昨日に続いて、再び注目したい。今回は、第二次トランプ政権の「国家安全保障戦略」をアジア諸国の観点から分析するとどうなるかという内容の論稿をご紹介する。日本の外交政策を考える上でも非常に参考になる内容だ。

下記論稿では、第二次トランプ政権の「国家安全保障戦略」について、「従来の延長線上ではなく、第二次大戦後と冷戦後に形成された外交政策の広範なコンセンサスからの劇的な決別」を示しているとしている。

今回の「国家安全保障戦略」では、抑制とナショナリズム、そして普遍主義的使命を伴う国際主義の拒否が混ざり合ったMAGAナショナリズムの感情を明確に反映し、伝統的な政治イデオロギーに基づく戦略ではなく、「アメリカ・ファースト」による実利志向の戦略を志向している。これにより、「アメリカの幅広い卓越性という野望」から「国内再生」に重心を移している。これまでの介入志向の外交政策からの転換が図られることになる。

アジアにとっての良い面には次のようなポイントが挙げられる。第一に、「国家安全保障戦略」がインド太平洋をアメリカ外交の優先事項に据え、オバマ世間のピボットや第一次トランプの「自由で開かれたインド太平洋」、バイデンの戦略との連続性を示していることで、単一勢力によるアジア支配に反対する再表明は地域諸国に歓迎されるだろう。第二に、ヨーロッパに対する厳しい批判とは対照的に、アジアに対して形式的な戦略的敬意を示し、インド太平洋と中東へは限定的・選択的な介入を主張している。アジアは批判の外側に置かれている。第三に、超国家的統治やEUの規制主義への批判がある一方で、地域的制度が弱いアジアは国家主権と取引に基づく協力を重視するトランプ的世界観と相性が良く、リベラル国際主義の規範重視が必ずしも歓迎されなかった多くのアジア政府にとって「アメリカ・ファースト」に基づく主権優先の取引主義は理解しやすい。第四に、多くのアジア諸国はトランプが中国を同等の力を持つ競争国と認めつつ互恵的経済関係構築を呼びかける姿勢を歓迎しており、米中の二者択一を望まない広範な感情や、インドのような非同盟国にとっては地域での大国責任拡大の機会となる点も評価できる。  

悪い点を挙げると以下のようになる。第一に、主権と不介入の重視は歓迎されるが、アジアはアメリカが力を行使する誘惑について理解しており、可能だから介入する、国内支持層が要求するから介入するという力の論理は残るため、宣言的自制だけでは介入衝動を抑えきれないという不安を持つ。第二に、トランプの取引志向は従来の商業的取引主義を超え、同盟諸国に巨額負担や有利条件を要求するなど脅迫的側面を伴い、ASEAN首脳会議での条件付けなどは主権尊重とは無関係に力の非対称性を反映しており、アジア諸国は、取引は歓迎しても強制的重商主義には反発する。第三に、アメリカがルールをベースとする国際秩序を放棄すれば、小国の領土保全や弱者保護が損なわれ、広範かつ予測可能なルールを求めるアジアの現実主義的外務官にとって代償が生じるだけでなく、弾圧下の市民社会や反体制勢力も失望する。第四に、トランプの経済重視は商業利益と安全保障の間のトレードオフを深め、米軍優位の維持が困難になる中で米中間の経済的相互依存が亀裂を生み、同盟国に対する防衛負担要求が一部で核選択肢の再検討など極端な反応を誘発する恐れがある。第五に、台湾に関する文言を巡る激論が示すように、意味論的な論争は実際の危機対応に対する明確な指針を与えず、多くは地域情勢や米国内政治次第で変わるため、戦略的不確実性が増している。  

 アジアは中国と対峙しているので、アメリカの対中政策の影響を受けやすい。アジア諸国はアメリカと中国の2つの要素を考慮しなければならない。何よりも重要なのは、アジア地域における平和である。アメリカは中国と戦争をできる段階にない。経済依存や国力を考えると、好むと好まざるとにかかわらず、アメリカは中国と友好関係を維持し続ける「必要」がある。このことを前提にして戦略を考える必要がある。アジアにおける問題は、日本の高市早苗首相と日本の何の考えもない極右勢力である。この戦争をもてあそぶような考えなしがアジアにおける不安定要因となっていることは日本人として恥ずべき事態だと私は考えている。この状態を是正しなければ、日本が取り残されることになる。いや、既に取り残されているようなものであるが。

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2025年「国家安全保障戦略」がアジアにとって持つ意味(What the 2025 National Security Strategy Means for Asia

-アメリカ外交政策におけるMAGA革命は良い面と悪い面の両方をもたらしている。

C・ラジャ・モハン筆

2025年12月8日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2025/12/08/2025-us-national-security-strategy-trump-asia-china-taiwan/

ワシントンでは、新政権が誕生するたびに独自のイデオロギー連合が形成され、必然的にアメリカの国家安全保障政策に関する理念を言語化した文書が生み出される。先週、トランプ政権が発表した最新版の国家安全保障戦略(National Security StrategyNSS)も、まさにその伝統に則ったものだ。しかし、より重要なのは、この文書がこれまでの戦略文書とは大きく異なる点である。これまでの戦略文書は、第二次世界大戦後および冷戦後の外交政策に関する幅広いコンセンサスに若干のヴァリエーションを加えたものに過ぎなかったが、今回の文書は、そのコンセンサスから劇的な決別(rupture)を意味している。

この文書が、ドナルド・トランプ米大統領の今後の行動に関する信頼できる指針となるかどうかは定かではない。しかし、この文書が、アメリカと世界との関係に関する国内での議論の進展における重要なマイルストーン(節目)であることは否定できない。この文書は、MAGA 運動の世界観を捉え、変化しつつあるアメリカの雰囲気(mood)を反映している。アジアにとって、この文書は、トランプ政権がインド太平洋をどのように理解し、アメリカの同盟関係をどのように扱い、中国をどのように評価し、地政学的競争の時代におけるアメリカのリーダーシップをどのように想像しているかを明らかにする窓となっている。

まず、「国家安全保障戦略」は、MAGA ナショナリズムの、今やよく知られる感情、すなわち、抑制、ナショナリズム、そして普遍主義的使命を伴う国際主義的世界観の拒絶が混ざり合った(a blend of restraint, nationalism, and the rejection of the internationalist worldview with its universalist missions)感情を明確に反映している。この文書は、「伝統的な政治的イデオロギーに基づくものではない(not grounded in traditional, political ideology)」戦略を求めている。その代わりに、「何よりも、アメリカにとって効果的なもの、つまり、一言で言えば『アメリカ・ファースト』によって動機づけられている(it is motivated above all by what works for America—or, in two words, ‘America First’)」と述べている。

「国家安全保障戦略」は、アメリカの卓越性という広大な野望から、国内の再生に根ざしたより狭い国益の定義へと方向転換を図ろうとしている。ワシントンの説教じみた言動に長らく憤慨してきた外国の政府にとって、この転換は歓迎すべきイデオロギー的再調整(ideological recalibration)を意味する。

しかし、アジアにとって、新たな国家戦略は良い知らせと悪い知らせの両方をもたらす。

第一に、この文書がアジア、あるいは現代の戦略用語で言うインド太平洋(Indo-Pacific)を、トランプ政権の戦略の中核である西半球以外におけるアメリカの外交政策の最優先事項に位置付けていることがプラス材料となる。アジアへの重点は、バラク・オバマ政権のピボット政策(pivot)、トランプ政権初期の「自由で開かれたインド太平洋(free and open Indo-Pacific)」、そして、ジョー・バイデン政権のインド太平洋戦略との連続性を示すものである。中国の台頭とこの地域の持続的な経済ダイナミズムは、これを不可避的なものにしている。同様に重要なのは、アメリカが単一の勢力によるアジア支配に反対するという姿勢を再確認したこと(reaffirmation that the United States will oppose the domination of Asia by a single power)である。これはアメリカの大戦略における長年のテーマであり、国家戦略におけるこの再表明は、中国の勢力拡大を懸念するアジアの各国首脳にとって歓迎されるだろう。

第二に、トランプ戦略は、ヨーロッパに浴びせられる衝撃的なほど厳しい批判からアジアを免れさせている。「国家安全保障戦略(NSS)」は、ヨーロッパの堕落、依存、そして、リベラリズムの行き過ぎを非難する一方で、アジアに対しては、表面上は戦略的敬意を払っている。「国家安全保障戦略」は、ヨーロッパにおいて、衰退から「西洋文明を救う」(“save Western civilization” from decline)ための強力な行動主義(muscular activism)を約束するのとは対照的に、インド太平洋地域と中東への限定的かつ選択的な介入を主張している。これは、トランプがヨーロッパよりもアジアを好むからではない。むしろ、MAGAをめぐるイデオロギー闘争は、本質的には政治的価値観とリベラリズムの未来をめぐる西側諸国内部の内戦(an internal Western civil war)なのだ。アジアは今のところ、この争いの外側に立っている。

第三に、アジアは超国家的統治に対するアメリカの批判を受けにくい。ヨーロッパ連合(EU)の官僚主義的・規制的権力はMAGAの怒りを買っている。地域的な制度的欠陥(regional institutional deficit)を抱えるアジアは、今や国家主権と取引に基づく協力を中心とするトランプ的な世界観とはるかに相性が良いように見える。人権と社会規範を重視するリベラルで国際主義的な姿勢は、常にアジアのほとんどの政府に受け入れられなかった。中国だけでなく、この地域の民主的でありながら根深い国家主義社会を持つ諸国においても同様だ。彼らにとって、「アメリカ・ファースト」イデオロギーによる国家主権の重視、そして世界を独立国家の共同体と捉える考え方は、極めて理にかなっている。

第四に、一部のアジア諸国政府、とりわけ北京は、冷戦後の「ルールに基づく国際秩序(a rules-based international order)」というレトリックについて、長らく不信感を抱いてきた。この言葉は西側諸国の首都では安心感を与えるように響いたが、アジアの一部の国では、ワシントンが、自らが示したルールを必ずしも遵守しなかったこともあり、強制的あるいは偽善的に聞こえた。トランプ大統領のプラグマティズムと国益重視、つまり「コメルツポリティック(kommerzpolitik、通商政策)」としての外交は広く受け入れられている。規範に関するリベラルなレトリックに疑念を抱くアジア諸国は、取引主義(transactionalism、トランザクショナリズム)には抵抗がない。昨秋のトランプ大統領のアジア歴訪中、アジア諸国がトランプ大統領との取引を競い合ったことは、実に示唆的だった。取引主義的なアメリカは、理解しやすく、関与しやすく、交渉しやすい。

第五に、多くのアジア諸国は、トランプ大統領が中国を同格に近い競争国(a near-peer competitor)と認め、北京との「互恵的な経済関係(mutually advantageous economic relationship)」の構築を呼びかけていることを歓迎している。アジアの大部分は、1980年代以降、米中協調体制から多大な恩恵を受けており、新たな冷戦の到来を深く懸念している。ワシントンと北京のどちらかを選ぶことを望まないという広範な感情は、トランプ大統領が中国を近い仲間として再び関与させる姿勢を見せていることに安堵感を覚える。インドのような非同盟国(non-allies)にとって、主要国に地域におけるより大きな責任を担うよう求めるトランプ大統領の呼びかけは、自国の戦略的プレゼンスを高める機会を生み出すことになる。

しかし、この良い知らせは、「国家安全保障戦略」とトランプ外交政策の運用上のダイナミクスにおける懸念材料によって相殺されている。この地域は、機会、曖昧さ、そしてリスクを等しく抱えている。

第一に、トランプが主権と不介入を重視することは歓迎すべきことであるが、アジアは、ワシントンが他国の内政に干渉しようとする構造的な誘惑を痛感している。これは原則からではなく、力から生じる。大国が介入するのは、それが可能であるからであり、そして、しばしば国内の政治的支持層がそれを要求しているからだ。南アフリカとナイジェリアに対するトランプの脅しは、懲罰と強制を求めるアメリカの根強い衝動を浮き彫りにしている。自制を宣言しても、この衝動は消えないだろう。

第二に、アジアではコメルツポリティックが浸透しているものの、トランプは通常の取引主義をはるかに超えている。日本と韓国に巨額の新規投資を要求したが、その条件は恐喝としか思えない。同様に問題なのは、最近の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議において、マレーシアとカンボジアとの貿易協定に課した条件である。これらの取り決めは主権尊重とはほとんど関係がなく、力の非対称性と圧力を反映している。アジア諸国は取引主義を歓迎するかもしれないが、強制的な重商主義(coercive mercantilism)には反発している。

第三に、アメリカがルールに基づく秩序を放棄したことは、アジア諸国の外務省の現実主義者を喜ばせるかもしれないが、この放棄には代償も伴う。アメリカが各国の領土保全を擁護することを拒否すれば、アジアの弱小国は強国のなすがままになるだろう。アメリカがウクライナに対し、和平合意の一環としてロシアへの領土譲渡を迫っていることは、中国の拡張主義に対抗するアメリカの姿勢について、直ちに懸念を生じさせている。アジアの小国は、広範かつ予測可能なルールを求めている。それは彼らがリベラルな理想主義者だからではなく、ルールが弱者を強者から守るからだ。一方、アメリカがリベラルな価値観から後退すれば、弾圧に直面した際に米国の支援を頼りにしてきた反体制団体や市民社会運動は失望するだろう。

第四に、トランプ大統領が中国との経済関係を重視していることは、商業的利益と安全保障上の関与の間の潜在的なトレードオフに対する不安を生み出している。「国家安全保障戦略」は西太平洋における中国の侵略を抑止する必要性を強調しているが、経済的相互依存と軍事的競争の間の緊張は現実のものであり、高まっている。中国の力が増大するにつれて、アメリカの軍事的優位性を維持することはますます困難になるだろう。北京は、アメリカとアジアのパートナーの間に亀裂を生じさせる能力を高めるだろう。トランプ大統領が同盟諸国に国防費増額を要求することで、一部の国は核兵器オプションの見直しを含む極端な解決策に傾く可能性がある。中国が軍事バランスを着実に自国に有利な方向に傾けているという認識が、この地域の不安を増幅させている。

第五に、「国家安全保障戦略」における台湾に関する文言をめぐる激しい議論は、アジアにおける地政学的な断層線がいかに深刻であるかを浮き彫りにしている。しかし、意味論的な議論は、トランプ大統領をはじめとする米大統領が実際の危機においてどのように行動するかについて、ほとんど指針を与えない。多くのことは、その時々の地域情勢とアメリカの国内政治に左右されるだろう。高市早苗首相が中国の台湾攻撃を日本の安全保障と結びつけて発言したことに対するワシントンの反発は、警告の兆候である。トランプ大統領はアジアの同盟諸国にさらなる要求をする一方で、アメリカが何を提供するのかについては、明確な姿勢を示していない。過去の戦略的曖昧さは、関与ではなく不確実性へと変わりつつある。

全体として、アジアはヨーロッパとは異なり、アメリカの戦略の変化に適応するための時間と余裕が十分にあるかもしれない。しかし、アジアが直面する課題はヨーロッパよりもはるかに大きい。ヨーロッパに比べて、ハードパワーの潜在力が限られているロシアとは異なり、中国はアジアにおいて圧倒的な存在感を放っている。この地域の安全保障は、地政学的な競争と経済的相互依存(geopolitical competition and economic interdependence)を特徴とする北京との複雑な関係を、ワシントンがどのように乗り越えていくかに大きく左右されるだろう。アメリカの対中政策における曖昧さは、インド太平洋地域全体に連鎖的な影響を及ぼす可能性がある。

アジアはこの新たな現実に適応しなければならない。それは、アジアがアメリカの国内政治の軌跡やトランプ主義の戦略的進化に影響を与えるためにできることはほぼないからだ。ヨーロッパ諸国はリベラルな国際主義の復活と大西洋主義の回復を望むかもしれない。しかし、アジアにそのような余裕はない。中国の存在感が大きく、アメリカが国際的な方向性を再定義する中、アジアは自助の戦略(a strategy of self-help)—国家能力の強化、アメリカを超えたパートナーシップの拡大、柔軟な連合の構築—を受け入れねばならない。同時に、「国家安全保障戦略」は、ワシントンが支援する「負担分担ネットワーク(burden-sharing network)」を提唱している。「国家安全保障戦略」は、「商業問題におけるより有利な待遇、技術共有、防衛調達などを通じて、近隣地域の安全保障においてより多くの責任を自発的に引き受ける国々に対し、アメリカは支援の準備を整える」と述べている。アジアはこの提案が提供する可能性について理解すべきである。

C・ラジャ・モハン:『フォーリン・ポリシー』誌のコラムニスト。OP・ジンダル・グローバル大学モトワニ・ジャデジャ・アメリカ研究所の卓越教授、シンガポール国立大学南アジア研究所客員研究教授、インド国家安全保障諮問委員会元メンバー。Xアカウント:@MohanCRaja

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