古村治彦です。
今回は、米国防総省(U.S. Department of Defense)の発表した声明をご紹介します。年末にチャック・ヘーゲル米国防長官と小野寺五典防衛大臣との間での電話会談がキャンセルになりました。しかし、年が明けてさっそく会談が行われたようです。
国防総省としては、「沖縄駐留アメリカ軍の再編」が重要な問題であり、そのことで、一歩「前進」となる辺野古沖埋め立てをまず歓迎しているのは当然のことです。それでも、近隣諸国との関係を改善することを求めることでバランスを取っています。
アメリカとしては、「日米で共通の目的であるアジア(東アジア)地域の平和と安定」のために、日本が更なる努力をすることを期待し、日米同盟の強化、日米防衛ガイドラインの見直しを続けるとこの声明の中で表明しています。
この日米同盟の強化、そして防衛ガイドラインの見直しというところが重要です。アメリカが求める「アジア地域の平和と安定」のために、日本に更なる「貢献」を求めるというのは字面だけなら結構なことです。
しかし、そのために、日本がいかなる「前進」や「変革」を求められるのか、ということが問題です。その究極的な目標は憲法改正であり、日米共同運用性(interoperability)の強化という名の自衛隊の米軍下請化であると私は考えます。
アメリカとしては、現在の段階で日中韓の間で直接的な大規模衝突は望んでいないでしょう。しかし、この多国間関係を管理することは難しいし、「想定外」のことが起これば、直接的な衝突にまで発展することもあります。
このたとえが適切かどうかは分かりませんが、国際関係は、原子炉内の温度管理に似ていると私は考えます。平常時であれば、温度管理はうまくでき、うまく操作し電気を作ることができますで。しかし、一朝「想定外」のことが起きた場合、原子炉内の温度管理は難しく、溶解(メルトダウン)にまで事態が悪化してしまうことは、これまでの原発の事故で起きたことです。
大きく見れば、2014年に国際関係において大きなシフトが起きることは考えにくいし、現在のままで状況はだらだら続いていくと思います。日本にはフラストレーションがたまることばかりであると思います。ここで事態を急激に変えたいとして、「短気」や「驕り」、「自暴自棄」を起こしてしまうのは得策ではありません。事態をうまく管理するためには、そして忍耐力が必要な「自重」と「対話」が得策であると思います。迂遠ではありますが、これが一番の方法であると私は考えています。
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http://www.defense.gov/news/newsarticle.aspx?id=121431
ニュース
アメリカ軍報道サービス
ヘーゲル国防長官は、普天間基地移設を巡る努力に対して、日本の防衛大臣に謝意を示す
(Secretary Thanks Japan's Defense Minister for Futenma Efforts)
2014年1月4日付ワシントン発。チャック・ヘーゲル米国防長官は本日、日本の小野寺五典防衛大臣に対して、日本の沖縄にある海兵隊の普天間飛行場の移設のために、キャンプ・シュワブー辺野古の埋め立て許可申請に認可を与えるにあたり、日本政府が行った努力に謝意を示した。
両国の防衛分野の指導者2人の間で電話会談が行われた。会談の内容は要約され、国防総省の報道官であるジョン・カービー米海軍少将が声明として発表した。この声明の中で、カービー少将は、新しい施設(辺野古)について、「沖縄駐留アメリカ軍の再編において重要な、必要不可欠な要素である」と呼んだ。
カービー少将は、ヘーゲル長官が日米両国で日米地位協定に環境関連問題を追加することで交渉を進めていくことで合意に達したことの重要性を指摘した、と述べた。
加えて、カービー少将は、ヘーゲル長官と小野寺大臣は、2013年10月に発表されたイニシアティヴの実行について議論したと述べた。そのイニシアティヴには、TPY-2ミサイル防衛レーダーの日本に対する第二機配備と日米防衛ガイドラインの将来に向けての見直しが含まれていた。日米防衛ガイドラインの見直しにおいて、二国間が透明性を確保しながら交渉を行う重要性を確認した。
ヘーゲル長官は、「近隣諸国との関係を改善し、地域の平和と安定という日米共通の目的を達成するために手段を取ることが重要だと力説した。ヘーゲル長官は、21世紀における安全保障問題に対処するために日米同盟を強化するために二国間で議論を続けていくことを楽しみにしていると語った」と述べた。
(終わり)

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