古村治彦です。
木曜日夜の第1回米大統領選挙候補者討論会でのバイデンのパフォーマンスが酷かったことを受けて、民主党側ではお通夜状態になっている。バイデンの交代を求める声が出ている。共和党側からは「あの状態では大統領職を務められないだろう。憲法の規定に従って含む続行不能を宣告して、カマラ・ハリス副大統領が庶務を代行したらどうだ」という声までが上がっている。
世論調査には数日を要するが、簡易的な世論調査の結果がいくつか出ている。それを見ると、バイデンとトランプの差は大きく開いておらず、それどころか、バイデンがリードしているという世論調査の結果も出ており、驚くばかりだ。「どうしてもトランプは嫌だ」という有権者の存在も考えられる。もし、バイデンが選挙から撤退する場合には、カマラ・ハリス副大統領、ミシガン州知事のグレッチェン・ウィットマー、カリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューサム、現職の運輸長官ピート・ブティジェッジ、更には、ロバート・F・ケネディ・ジュニアの名前が挙がっている。多くの人が「ハリスが(で)良い」と考えているようだ。
バイデンがこれから巻き返すためには、メディアに取材される場面で、討論会での失敗を取り戻すために、力強さ、健康、頭の回転の速さなどをアピールしなければならない。先日の討論会の時が最悪の状態でのことであったならば、最悪の状態を脱することができれば、少しはリカヴァリーが可能であろうが、トランプを超えることは難しいだろう。81歳という年齢と討論会での様子を考えると、これから急激に状態が良くなるということは考えにくい。
8月の党大会は本来であれば、バイデンの大統領選挙候補者指名のシャンシャン退会になるはずだった。現在も、バイデンが撤退を表明していないので、このままで行けば、シャンシャン大会になる。バイデンが撤退を表明すれば、候補者を選出するための大会となる。全米各州から集まった代議員たちが立候補する候補者たちに投票して、最後に1人を決めることになる。このような状況になることを望む民主党員、支持者、有権者が多いが、現状では、バイデンが自発的に撤退を表明しない限り、どうしようもない。バイデンはこのまま進んでいくことになるだろうが、そうなれば、民主党にはチャンスはない。そして、問題は、同時に行われる連邦上下両院議員選挙にも影響を与えることだ。
民主党は危機的状況でまとまるであろうが、責任問題は出てくる。民主党全国委員会はバイデンに有利になるような予備選挙日程を組んだし、何より、予備選挙での討論会を行わなかった。もし、昨年末から今年の初めといった時期に、民主党の予備選挙で討論会が実施されてバイデンの状態がより多くの人々に把握されていれば、バイデン交代、新しい候補者探しということがよりスムーズにできた。「民主党エリート、エスタブリッシュメントが民主党を危機に晒した」ということになり、非主流派、非エスタブリッシュメント、特に進歩主義派は批判を強めるだろう。エスタブリッシュメント対非エスタブリッシュメントとの党内での争いがより激化するだろう。
(貼り付けはじめ)
討論会後の世論調査の結果では、有権者の60%がバイデンは候補者としては交代することを望む(60% of voters want Biden replaced as candidate after debate, poll
says)
ロウレン・フロイド筆
2024年6月29日
『アクシオス』誌
https://www.axios.com/2024/06/29/biden-democrat-candidate-replacement-poll
金曜日にアクシオスに発表されたモーニング・コンサルトの世論調査によると、有権者の過半数、60%は、木曜日の討論会でのパフォーマンスを受けて、バイデン大統領が「間違いなく(absolutely)」または「おそらく(probably)」民主党大統領選挙候補者として交代すべきだと答えている。
なぜ重要なのか:2068人の回答者を対象とした世論調査の結果は、バイデンに代わる民主党大統領選挙候補者の可能性についての民主党員の発言に同調した。
民主党有権者のうち、バイデンを「絶対に交代させるべきではない」と答えた人は21%、「おそらく交代させるべきではない」と答えた人は20%だった。
調査では回答者に対して、バイデンとトランプ前大統領のどちらを選ぶかを尋ねたところ、45%がバイデン大統領を、44%がトランプ前大統領を選んだ。
この結果は、13万ドルの口止め料の支払いに関連した業務記録偽造の34件の重罪でトランプ大統領が刑事有罪判決を受けた後の世論調査の結果と同様だった。
モーニング・コンサルトの調査結果によれば、これは「ジョー・バイデン大統領がトランプ大統領に差し迫って不利な立場に立っている訳ではない」ことを示している。
数字で見ると、それでも、ほとんどの回答者(討論会を視聴した人の57%)は、トランプがバイデンを上回ったと答えた。これには民主党員の19%、無党派の60%、共和党員の93%が含まれる。
彼らの言い分:バイデン陣営のスポークスマン、セス・シュスターは、モーニング・コンサルトによる世論調査の結果が依然としてバイデンがトランプを1ポイントリードしているという結果になったことを受けて、世論調査結果の枠組みを批判し、「ジョー・バイデンは脱落していない」と述べた。
細かい部分:モーニング・コンサルによると、オンライン インタビューを通じて実施された世論調査のデータは、登録有権者のターゲット
サンプルに近似するように調整されている。誤差の範囲は2ポイントだ。
====
Jun 28, 2024 -
Politics & Policy
災害級に酷かった討論会の後で民主党はバイデンの代わりにだれを選ぶか(Who
Democrats could choose to replace Biden after his disastrous debate)
イヴァーナ・サリック筆
2024年6月28日
『アクシオス』誌
https://www.axios.com/2024/06/28/who-replace-biden-2024-election-democrats
木曜日の夜のジョー・バイデン大統領の討論会でのパフォーマンスの低迷は、民主党が大統領が若い候補者のために撤退する必要があるかどうか公然と議論するのを懸念させており、一方で大喜びの共和党は、バイデン大統領のつまずきをほくそ笑んでいる。
重要な理由: 民主党には、後任になれる可能性のある著名な候補者が何人もいるが、アメリカの現代史において、大統領選挙候補者を強制的に交代させようとした政党はありません。
文脈を読む:バイデンを置き換える最も簡単な方法はバイデン大統領が選挙戦からの撤退を決定することだろうが、起きる可能性のないシナリオだ。
バイデンの側近たちは金曜日、CNNに対し、大統領は撤退しないだけでなく、11月の第2回討論会にも参加する意向があると語った。
ポリティコ誌は、民主党は8月の民主党全国大会で公開指名プロセス(open
nominating process)を選択する可能性があると報じた。そのためには、バイデンが勝利した州の一部の代議員が地元の予備選の結果に反し、別の大統領候補に投票する必要がある。
バイデンの後任となる可能性のある人物は次の面々だ。
(1)カマラ・ハリス(Kamala Harris)
第二司令官として、カマラ・ハリス副大統領はバイデンに交代する人物として、最も明白な人物の1人である。
しかしながら、NBCニューズの報道によると、もしバイデンが撤退したら、彼がこれまでに獲得してきた代議員がそのまま彼女に移るものではなく、ハリスは民主党全国大会で代議員の過半数を獲得する必要があるということだ。
ハリスは知名度の高さという強みがあるが、副大統領就任以降、彼女はパブリックイメージと低支持率に悩まされてきた。
ハリス氏は、生殖に関する権利を守るバイデン政権の取り組みを先頭に立って強調してきた。
ハリス氏は木曜日の討論会後、バイデン氏を強く擁護した。
(2)グレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer)
ミシガン州知事のグレッチェン・ウィットマーは民主党の新星で、将来の大統領選への出馬の可能性を排除していない。
ウィットマーは知事として、銃の安全対策、中絶へのアクセス、LGBTQ+の公民権保護を進めてきた。
ウィットマーは昨年、世間の自身の知名度を高めるために全国的な政治団体を立ち上げた。
(3)ギャヴィン・ニューサム
ウィットマーと同様、カリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューサムもまた、2028年の大統領選挙候補者に名前が挙がっていたのが、2024年の候補者と頻繁に名前が挙がるようになっている。
ニューサムは近年、支持者や寄付者の全国的なネットワークを構築する一方、昨年のフロリダ州知事ロン・デサンティスに対するゴールデンタイムの討論会などを通じて、全国的な注目を集めている。
ニューサムとバイデンとの関係もますます友好的になっている。
ニューサムは木曜夜、討論会後のスピンルームでバイデンの記録を擁護した。
(3)J・B・プリツカー
億万長者の実業家であるイリノイ州知事のJ・B・プリツカーも、ここ数年で全国的な知名度を高めている。
2023年、プリツカーは全国の中絶権投票対策に資金を提供する全国的な非営利団体を立ち上げた。
プリツカーは木曜夜にXに連続して投稿し、その中で、トランプを「自分のことしか考えていない34件の有罪判決を受けた重犯罪者」「嘘つき」と非難した。
(4)ピート・プティジェッジ
2020年の大統領選挙で国政への意欲を明らかにしたブティジェッジはバイデンと交代する人物の有力候補となり得る。
ブティジェッジはバイデン政権で運輸長官を務めており、イースト・パレスティナの列車脱線事故、昨年のサウスウエスト航空の冬季メルトダウン、ボルチモア橋の崩落事故、ボーイングの危機など、山積する危機との闘いを強いられてきた。
(貼り付け終わり)
(終わり)


ビッグテック5社を解体せよ


コメント