古村治彦です。
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 ドナルド・トランプ次期大統領は既にSNSなどを使って、第二次トランプ政権の顔ぶれを発表しつつある。当然視される名前もあれば、驚きを持って迎えられた名前もある。今回の人事、指名や抜擢の基準となっているのは「忠誠心(loyalty)」だ。

一期目に重要なポジション、国務長官や国家安全保障問題担当大統領補佐官などを務めた人物たちは、2020年1月6日の連邦議事堂侵入事件でトランプ批判に回ったことで、今回は排除されている。更には、トランプは、マイク・ポンぺオ前国務長官やニッキー・ヘイリー元米国連大使を政権に起用しないと明言した。この点については、後程私の分析を書きたいと思う。

 今回は急いでこれまでに判明している第二次トランプ政権の顔ぶれについての記事を紹介したいと思う。

(貼り付けはじめ)

トランプの閣僚指名:トランプの政策課題対応を実行する名簿に前が乗っている人々を見ていく(Trump Cabinet picks: Here’s who’s on the list to carry out his agenda

アレックス・ガンギターノ、ブレット・サミュエルズ筆

2024年11月12日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/4985802-trump-cabinet-nominees-second-term/

トランプ次期大統領は、1月の就任を前に、ホワイトハウスでの2期目に向けた内閣と上級スタッフの編成を進めている。

トランプは、連邦上院の人事承認(Senate confirmation)が必要な15の政府機関やその他の政権トップの仕事のリーダーを指名し、上級スタッフを任命しなければならない。

これから、これまでに指名された人々の顔ぶれを見ていく。

●内閣(Cabinet

・国務長官指名:マルコ・ルビオ(Secretary of State pick: Marco Rubio
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ドナルド・トランプとマルコ・ルビオ
共和党所属のフロリダ州選出連邦上院議員であるマルコ・ルビオは、中国とイランに厳しい外交政策のタカ派と見られている。トランプ政権のトップ外交官への抜擢は、2人が共和党大統領予備選で熾烈なライヴァルだった2016年からの劇的な転換を意味する。ルビオは、トランプがJD・ヴァンス連邦上院議員(オハイオ州選出、共和党)を選ぶ前までは、トランプの伴走者(副大統領候補)候補にも名前が挙がっていた。

・環境保護局長官指名:リー・ゼルディン(Environmental Protection Agency director pick: Lee Zeldin
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ドナルド・トランプとリー・ゼルディン
トランプ大統領が環境保護局長官に選んだのは、共和党の元ニューヨーク州選出の連邦下院議員で州知事候補だったゼルディンで、2020年の第1回弾劾裁判では第45代大統領トランプを率直に擁護した。トランプ次期大統領はゼルディンの法的経歴に言及したが、これは彼が環境保護局を環境規制撤廃に傾ける可能性が高いことを示している。

・米国連大使指名:エリス・ステファニック(United Nations ambassador pick: Elise Stefanik

ニューヨーク州北部の選挙区で5期目の当選を果たしたばかりの連邦下院議員会会長のステファニックは、外交経験は少ないが、国連を露骨に批判し、イスラエルの強力な盟友だ。

・国土安全保障長官指名:クリスティ・ノーム(Homeland Security secretary pick: Kristi Noem

2019年からサウスダコタ州知事を務める共和党のノームは、トランプ次期大統領の忠実な盟友であり、2期目には彼の移民取り締まりを監督する手助けをするだろう。彼女はまた、20年前に狩猟犬を殺したことが著書の抜粋で明らかになる前は、トランプの伴走者(副大統領候補)候補にも挙げられていた。

・駐イスラエル米大使:マイク・ハッカビー(Ambassador to Israel: Mike Huckabee
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マイク・ハッカビーとドナルド・トランプ

1996年から2007年までアーカンソー州知事を務めたハッカビーは、中東の緊張が高まる中、主要な外交的役割に抜擢された。ハッカビーはこれまで外交ポストを務めたことはなかったが、イスラエルとハマスの停戦を支持する理由は見当たらず、戦争を終結させる唯一の方法はテロ集団を根絶することだとニューズネイションに語るなど、ガザ地区での戦争に重きを置くこともあった。

トランプ大統領は、2023年10月の攻撃後、イスラエルにハマスとの戦いで「問題を終わらせる」よう促しているが、イスラエルの軍事作戦の遂行方法については批判的だ。

CIA長官指名:ジョン・ラトクリフ(CIA director pick: John Ratcliffe
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ジョン・ラとクリフとドナルド・トランプ

CIAのトップに抜擢されたラトクリフは、前回のトランプ政権で情報機関のトップである情報長官(Director of Intelligence)を務めた人物だ。彼は以前、テキサス州選出の連邦下院議員を務めており、トランプ大統領は声明の中で、ラトクリフを「アメリカ国民に対する真実と誠実さの戦士(a warrior for Truth and Honesty with the American Public)」と呼んだ。ラトクリフはまた、民主党が次期大統領の就任を阻止しようと最初に取り組んだ際、トランプの弾劾ティームのメンバーも務めた。

・国防長官指名:ピート・ヘグセス(Defense secretary pick: Pete Hegseth
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ピート・ヘグセスとドナルド・トランプ

ヘグセスは陸軍州兵の歩兵大尉を務め、アフガニスタンとイラクに派遣され、2つのブロンズスター勲章を獲得した。ヘグセスは現在、「フォックス&フレンズ・ウィークエンド」の共同司会者を務めている。トランプ大統領は、2021年のアフガニスタン撤退に関与した将軍を解任し、軍の多様性と公平性に焦点を当てた「覚醒した(woke)」取り組みを排除すると約束した。ヘグセスの選出は、ヘグセスの名前が候補者に含まれていなかったため、トランプ支持者の一部にとっても驚きだった。

●ホワイトハウス(White House

・大統領首席補佐官:スージー・ワイルズ(Chief of staff: Susie Wiles
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スージー・ワイルズとドナルド・トランプ
スージー・ワイルズは過去2年間、トランプ大統領の選挙キャンペーンを共同運営し、政治家として高い評価を受けている。彼女はホワイトハウスの大統領首席補佐官を務める初の女性となる。

ワイルズは、トランプが2024年の勝利後に感謝した人物の1人で、選挙期間中は主に舞台裏の人物だった。彼女はリック・スコット連邦上院議員(フロリダ州選出、共和党)やロン・デサンティス知事(フロリダ州選出)の下でも働いた経験があり、ロナルド・レーガン元大統領の1980年の選挙キャンペーンでは副部長を務めた。

・大統領次席補佐官:スティーヴン・ミラー(Deputy chief of staff for policy: Stephen Miller
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スティーヴン・ミラーとドナルド・トランプ

スティーヴン・ミラーはトランプ大統領の1期目の最側近のアドバイザーの1人で、イスラム教徒が多い数カ国からの渡航禁止や家族分離といった政策の立役者だった。彼は2期目でもトランプ大統領の移民取り締まりを実現するための努力を指揮することが期待されている。

・国境問題担当責任者:トム・ホーマン(Border czar: Tom Homan
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ドナルド・トランプとトム・ホーマン

トランプ次期大統領の声明によると、元移民税関捜査局長(Immigration and Customs Enforcement director)のホーマンは、移民を取り締まり、「南部国境、北部国境、全ての海上、航空保安(“the Southern Border, the Northern Border, all Maritime, and Aviation Security)」を監督する任務を担うトランプ大統領の「国境担当官(border czar)」に任命された。

ホーマンは、労働力と性的人身売買に対処する手段として職場の強制捜査を強化し、国境担当官としての国外追放については「公共の安全への脅威と国家安全保障への脅威(public safety threats and national security threats)」を優先すると述べた。ホーマンは、第一次トランプ政権で4000人以上の子どもを親から引き離した「ゼロ・トレランス(zero tolerance)」政策の初期の支持者で、最近では次期計画について話し合う中で「家族は一緒に国外追放できる(families can be deported together)」と述べた。

・国家安全保障問題担当大統領補佐官:マイク・ウォルツ(National security adviser: Mike Waltz
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ドナルド・トランプとマイク・ウォルツ

グリーンベレー出身者として初めて連邦下院議員に選出された陸軍退役軍人のウォルツは、トランプ大統領の国家安全保障の最高責任者を務めることになり、2019年から務めてきたフロリダ州選出の連邦下院の座から去ることになる。

ウォルツは、次期大統領の重要な外交政策目標に沿って、ヨーロッパに対しウクライナ支援に一層の努力をすることと、アメリカに対しウクライナ支援をより厳格にするよう求めた。彼はまた、バイデン政権による2021年のアフガニスタンからの撤退を厳しく批判してきた。

・大統領上級顧問:ビル・マッギンリー(White House counsel: Bill McGinely
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ビル・マッギンリー

マッギンリーはトランプ大統領のホワイトハウスに大統領上級顧問として戻ることになる。マッギンリーは第一次トランプ政権でホワイトハウス法務顧問を務め、全米共和党連邦上院委員会で顧問弁護士を務めた経験もある。

トランプ大統領は声明の中で、マッギンリーを「選挙の完全性のために戦い、法執行機関の武器化に反対しながら、アメリカ・ファーストの政策課題を進めるのを助けてくれる、賢く粘り強い弁護士」と呼び、2024年の選挙で共和党の勝利に大きな役割を果たしたと述べた。

・中東問題担当特使:スティーヴン・ウィットコフ(Middle East envoy: Steven Witkoff
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スティーヴン・ウィットコフとドナルド・トランプ

ニューヨークを拠点とする実業家であるウィトコフは中東問題担当特使を務めることになる。彼はトランプ大統領は声明の中で、「平和の代弁者(voice for peace)」としての役割を担うと述べた。彼はトランプ次期大統領の長年の友人であり、不動産王として知られ、ウィトコフ社の会長兼CEOである。

・政府効率担当省:イーロン・マスク、ヴィヴェック・ラマスワミ(Department of Government Efficiency: Elon Musk, Vivek Ramaswamy
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ヴィヴェック・ラマスワミとイーロン・マスク

トランプ大統領は、億万長者の支援者であるマスクと、今年初めにトランプ大統領を支持した大統領選挙候補者のラマスワミが、政府の支出と規制を削減する取り組みを指揮すると発表した。彼らは2026年7月4日までに、つまり、中間選挙の数カ月前に作業を終える予定だ。トランプ大統領は、この取り組みは行政管理予算局(Office of Management and Budget)と提携するが、「政府の外部(outside of Government)」から指揮することになると述べた。特にマスクは、政府の請負業者と広範な金融関係を築いており、政府の正式な仕事が複雑になる可能性がある。

(貼り付け終わり)
(終わり)

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