古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になりました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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第2次ドナルド・トランプ政権の最初の100日間の電撃作戦を支えたイーロン・マスクが政権を去った。トランプとマスクの言い合いはややヒートアップしたが、今は沈静化し、関係修復に進んでいるようだ。JD・ヴァンス副大統領とスージー・ワイルズ大統領首席補佐官が仲裁に動いたとされている。
 イーロン・マスクが最近になって、Xに「あいつは蛇みたいなやつだ」と投稿した、トランプ政権高官に注目が集まっている。それがホワイトハウス大統領人事室長セルジオ・ゴオ(Sergio Gor、1986年-、38歳)だ。ゴオはトランプ政権に登用されている人物たち数千名の採用に関する調査や試験を行った人事部門の最高責任者だ。現在、トランプ政権内で実力者となっているのがゴオである。政策面の実力者となっているのはスティーヴン・ミラー大統領次席補佐官だ。ゴオとミラーは共に、学生時代(ゴオはジョージ・ワシントン大学、ミラーはデューク大学)に、「ヤング・アメリカズ・ファウンデイション(Young America’s FoundationYAF)」の活動家として活躍したという共通点を思っている。ゴオという苗字は珍しいが、彼はヨーロッパのマルタで生まれ、少年時代に家族と共にアメリカに移住してきた。そのために、英語とマルタ語を話すことができる。マルタ系と言えば、2020年の米大統領選挙民主党予備選挙に出馬し、ジョー・バイデン政権では運輸長官を務めたピート・ブティジェッジもマルタ系(父親がマルタ出身)だ。
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 拙著『トランプの電撃作戦』(秀和システム)でも触れたが、トランプ政権内には、イーロン・マスクに対する不満や反感があった。特にスタッフとして、2016年の大統領選挙から支えてきたような古参の人々にとっては、突然、莫大な選挙資金を寄付して、最も近い相棒の地位を手に入れたマスクは気に入らない存在となる。

 マスクは、自分にとって都合の良いジャレッド・アイザックマンをNASA長官にしようとしていたが、トランプが最終的に指名を撤回することになった。その過程で、ゴオが指名撤回を画策したという報道が出た。また、ゴオとマスクはその前から衝突していたという話もある。政治において重要なのは人事とお金だ。これら2つを握っている人は強い。トランプの長男と親しいゴオはそうした背景もあり、マスクに対抗したということになるだろう。マスクにしてみれば、NASA長官に自分の息がかかった人物をすえれば、スペースXのビジネスにとっても有益であったが、それを邪魔されたのだから怒り心頭になるだろう。
 イーロン・マスクは政権から外れた。これから閣僚になる、もしくはスタッフになるということは考えにくい。これからマスクの影響力は小さくなっていくだろう。そうした中で、実務を担う、スティーヴン・ミラーとセルジオ・ゴオの影響力は増していくだろう。注目していかねばならない。
(貼り付けはじめ)
マスクはトランプの有力な側近を「彼は蛇だ」と痛烈に批判した(Musk slams influential Trump adviser: ‘He’s a snake’

ブレット・サミュエルズ筆
2025年6月19日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5359448-elon-musk-sergio-gor-snake/

テスラの最高経営責任者イーロン・マスクは水曜日の夜、マスクともう1人の政府高官の間の不和に関する報道を受けて、ある高官を批判した。

マスクは、自身が所有するソーシャルメディアプラットフォーム「X」の投稿に返信し、セルジオ・ゴオが完全な身元調査書類を提出していないという『ニューヨーク・ポスト』紙の記事へのリンクを貼った。ゴオはホワイトハウスで最も影響力のある高官の1人であり、ホワイトハウス大統領人事室長(head of the Presidential Personnel Office)を務めている。

マスクはゴオについて「彼は蛇だ(He’s a snake)」と述べた。

ゴオはコメント要請にすぐには応じなかった。

ゴオはMAGA運動と強いつながりを持つ、非常に影響力のある補佐官である。彼はドナルド・トランプ・ジュニアの側近であり、トランプ大統領への熱烈な忠誠心も持っている。また、トランプ支持のスーパーPAC「ライト・フォ・アメリカ(Right for America)」の代表も務めている。

人事室長として、ゴオは数千人の政府職員の身元調査と任命を監督し、彼らがトランプ大統領の政策方針に沿っていることを確認している。

ゴオは、先月末に政府特別職員(a special government employee)の職を退いたマスクと大統領の激しい対立の中心人物として、メディアで大きく取り上げられてきた。

マスクとゴオはここ数カ月、閣議で人事上の意見の相違をめぐりマスクがゴオを厳しく叱責するなど、衝突を繰り返していたと報じられている。ゴオはまた、マスクの盟友でNASA長官に指名されていたジャレッド・アイザックマンの辞任を推進した重要人物としても名指しされた。トランプ大統領はマスクの退任直後、アイザックマンの民主党への寄付を「過去の関係(prior associations)」として理由に挙げ、指名を撤回した。

ある政府高官は本誌に対し、アイザックマンの指名撤回の決定は最終的にはトランプ大統領が下したと述べた。また、ゴオとマスクの間により広範な確執があるという噂を軽視した。政権関係者たちは、ゴオが政府効率化省(DOGE)職員の採用を監督していたことを指摘し、2人はDOGEの目標について概ね一致していると主張した。

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セルジオ・ゴオはドナルド・トランプ大統領のホワイトハウスの「極めて重要な」一員としての地位を固めた(Sergio Gor cements himself as ‘vital’ part of Trump’s White House

ブレット・サミュエルズ筆

2025年6月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/5342901-elon-trump-maga-controversy/

ホワイトハウス大統領人事室長(head of the White House Office of Presidential Personnel)セルジオ・ゴオは、連邦政府の規模を大胆に再編し、忠実な支持者で固めようとするトランプ大統領の取り組みで、目立たないが中心に置かれている。

ゴオはワシントン政界の関係者以外ではあまり知られていないが、複数の情報源によると、彼はMAGA運動と強いつながりを持つ非常に影響力のある補佐官だということだ。彼はドナルド・トランプ・ジュニアの側近で、大統領に対して熱烈な忠誠心も持っている。

トランプ大統領のある側近が述べるところでは、スティーヴン・ミラー次席補佐官(deputy chief of staff)がトランプ大統領の政策を形作り、ウィル・シャーフ秘書官(staff Secretary)がトランプ大統領の見解を形作り、ゴオが政権の要職を担う人事を形作っている。

ヴァンス副大統領は本誌への声明の中で、「セルジオは、献身的で信念を持ったアメリカ・ファーストの支持者たちを大統領が率いる政府のスタッフに確保する取り組みを主導してきた。彼は素晴らしい仕事をしてきたし、これからもし続けるだろう」と述べた。

ゴオはランド・ポール連邦上院議員(ケンタッキー州選出、共和党)の元補佐官だが、ポール議員がトランプ大統領の政策の主要部分を盛り込んだ大規模な和解的な予算パッケージに現在反対していること、そしてポールが最近ミラーと論争していることを考えると、これは皮肉な展開と言える。

しかし、ゴオのMAGAとしての資質は疑う余地がない。彼はドナルド・トランプ・ジュニアと共同で出版社を設立し、トランプ大統領やチャーリー・カーク、トランプ大統領の上級通商顧問ピーター・ナヴァロといった保守派の著作を出版している。また、ゴオはトランプ支持のスーパーPAC「ライト・フォ・アメリカ(Right for America)」の代表も務めている。

ゴオはこれまで目立たない存在だったが、先月末に特別職員の職を退いたテスラのCEOイーロン・マスクと大統領の激しい対立の中心人物としてメディアの注目を集めてきた。

マスクとゴオについては、ここ数カ月、閣僚会議で人事上の意見の相違をめぐってマスクがゴオを厳しく叱責するなど、衝突が続いていると報じられている。政府効率化省(the Department of Government EfficiencyDOGE)を率いるマスクは、彼の上級副官たちのアクセスと権限の拡大を推進してきた。

ゴオはまた、NASA長官に指名されていたマスクの盟友ジャレッド・アイザックマンの辞任を推進した立役者としても挙げられていた。トランプ大統領はマスクの退任直後、「過去の関係(prior associations)」を理由にアイザックマンの指名を撤回した。これはアイザックマンの民主党への寄付を指している。

ある政権関係者は本誌に対し、アイザックマンの指名撤回の決定は最終的には大統領の判断だったと述べた。また、ゴオとマスクの間に広範にわたる確執があったという噂を軽視した。この関係者はゴオがDOGE職員の採用を監督していたことを指摘し、2人はDOGEの目標について概ね一致していると主張した。

ゴオは、トランプ大統領の2期目における最大の事業の1つである、連邦政府の再編と支持者による人材確保において、中心的な役割を果たしてきた。

DOGEは連邦政府職員数を大幅に削減することを使命とし、様々な政府機関でレイオフの波を引き起こし、数万人の職員に影響を与えた。これらのレイオフの一部は裁判所によって継続が認められた。

一方、ゴオはホワイトハウス大統領人事室を率いており、ホワイトハウス大統領人事室は連邦政府全体の職員の採用、審査、面接、採用プロセスを担当している。

トランプ大統領の最初の任期中、彼の最も物議を醸した政策や衝動的な提案のいくつかは、彼に反対する閣僚や任命者によって弱められたり、拒否されたりした。その中には、『ニューヨーク・タイムズ』紙に匿名の論説記事を寄稿した者もいた。

しかし、今回、こうした時折のガードレールはほぼ撤廃され、ゴオがその先頭に立って任命者がトランプ大統領の考えに沿っているかを確認している。

ゴオは就任式の直後、全ての政治任命者の採用決定はホワイトハウスを経由すると述べた。応募者は、2024年の選挙運動中にトランプ大統領をどのように支持したかなど、忠誠心を試すような質問を受けた。

ホワイトハウス大統領人事室が先月末に配布した採用ガイドラインには、応募者がトランプ大統領の大統領令をどのように推進するかについての質問と、重要だと考える政策イニシアティヴの事例を挙げるよう求める内容が含まれている。

その結果、「人事は政策(personnel is policy)」という古い格言を忠実に守る政権が誕生し、トランプ支持者たちはほぼ一致団結して、大統領の政策を最初の任期よりも積極的かつ同期したスピードで遂行している。

ホワイトハウスのスティーヴン・チャン広報部長は本誌への声明で次のように述べた。「セルジオはティームの重要なメンバーであり、トランプ大統領が至上の政権を築くのを支えてきた。長年のアドヴァイザーとして、アメリカを再び偉大にするという使命に共感し、大統領の政策実行に取り組む人材を政府職員に確保する上で、彼以上に適任な人物はいない」。

●イーロン・マスク氏の非難でヴァンスとパテルは窮地に陥った(Elon allegations put Vance, Patel on the spot

先週、マスクがソーシャルメディアでトランプ大統領を激しく非難した際、マスクは「本当の大爆弾(really big bomb)」と呼ぶものを投下した。テスラのCEOであるマスクは、これが大統領支持層に波紋を広げることを知っていたのかもしれない。

マスク氏は木曜日、悪名高い金融投資家ジェフリー・エプスタインに対する連邦捜査に関する文書にトランプ大統領の名前が記載されていると主張した。これらの文書とエプスタインの死は、トランプ支持者の間で多くの陰謀説や幅広い関心の的となっている。

この関心は、パム・ボンディ司法長官のような政府高官たちの動きを人々が厳しく監視するようにさせている。暴くべき悪質な陰謀はないというトランプ政権の主張を信じないMAGAワールドの一部の人々からは抗議の声が上がった。

マスクが投稿していたちょうどその時、トランプ政権の最高幹部2人が、エプスタイン事件に関心を持つ視聴者層と重なる影響力のあるポッドキャスターたちと共演していた。

ヴァンス副大統領はテオ・ヴォンのポッドキャストに出演し、FBI長官のカシュ・パテルはジョー・ローガンと共演した。ローガンとヴォンは共に「男らしさ(manosphere、マノスフィア)」と呼ばれる、特に若い男性に訴求力のある番組を制作する層に属している。

ヴァンスは、その後削除されたエプスタインに関する投稿を、ポッドキャスト「ディス・パスト・ウィークエンド(This Past Weekend)」の司会者ヴォンが読み上げた際にリアルタイムで知ることになった。

ヴァンスは「この件に対する私の基本的な反応は次のようになる。まず、ドナルド・トランプはジェフリー・エプスタインとは全く何も関係していない。民主党やメディアが彼について何を言おうと、それは全くの嘘っぱちだ」と述べた。

一方、パテルは、マスクの投稿が話題になった時点で、既にローガンとエプスタインに関するファイルについて長々と話していた。

しかし、パテルは、エプスタインが自殺したと主張してMAGA支持者の一部から既に批判を浴びている。彼は陰謀論をさらに深化させるための餌には食いつくつもりはない。

パテルはローガンに対して、「私はイーロンとトランプの会話には一切加わらない。私は自分のやるべきことを分かっている。会話に参加することは私の仕事ではない」と述べた。
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トランプとマスクの間でのNASAをめぐる争いを激化させたホワイトハウスの補佐官(The White House adviser who fueled the Trump-Musk NASA feud

2025年6月6日

『アクシオス』誌
https://www.axios.com/2025/06/06/trump-musk-feud-nasa-white-house-aide

ドナルド・トランプ大統領が先週末、イーロン・マスクによるNASA長官指名を突然撤回した直後、この衝撃的な決定の背後にいる有力者として、ホワイトハウス補佐官のセルジオ・ゴオの名前が一気に浮上した。

なぜ重要なのか:トランプ大統領は木曜日、ジャレッド・アイザックマンのNASA指名撤回が、アイザックマンと親しいマスクを「動揺させた(upset)」と認めた。これは、かつて大統領の「ファースト・バディ(First Boddy)」であり世界一の富豪であるマスクとの木曜日の衝撃的な不和につながった多くの要因の1つだった。

マスクは午後、SNSXでトランプ大統領を激しく非難した。大統領の側近や補佐官たちは衝撃を受け、中にはゴオに憤慨する者もいた。ゴオとマスクの緊張関係が今回の論争の背景にあったからだ。

共和党所属の連邦上院議員たちはまた、ゴオがホワイトハウス大統領人事室長の運営を批判していたマスクへの報復として、NASAの指名を撤回させたと非難した。

ゴオはコメントを拒否した。しかし、ホワイトハウス高官の1人がゴオに代わって『アクシオス』誌に電話をかけ、ゴオの「才能、努力、そして献身(brilliance, hard work and dedication)」を称賛した。

ズームイン:ゴオはホワイトハウスで最も影響力のあるトランプの補佐官の1人であり、ドナルド・トランプ・ジュニアと共にウィニング・ティーム・パブリッシングを設立した。この出版社はトランプとその支持者たちの著書を出版し、1月6日の連邦議事堂襲撃事件後の隔離期間中、トランプに必要な資金を提供していた。

マール・アー・ラーゴに頻繁に出入りするゴオは、トランプの親友であり大口献金者でもある元マーベル社幹部のアイク・パールマッターと親しい関係にある。

ゴオはトランプの2020年再選キャンペーンで資金調達担当の責任者を務め、2024年選挙キャンペーン中には親トランプ派のスーパーPACを設立し、約7200万ドルを投じた。

ズームアウト:政治任命者(political appointees)の審査責任者として、ゴオは新規採用者がトランプの政策を心から支持し、民主党に献金していないことを確認するため、忠誠度テストを実施した。

トランプ大統領が指名した人物の中で、裕福な起業家であるアイザックマンは、前回の選挙期間中に民主党に寄付をしていたことが注目を集めていた。トランプ大統領は土曜日、アイザックマンの指名を撤回した際に、この点を理由に挙げた。

しかし、トランプ大統領は数カ月前にアイザックマンの寄付について知らされていたにもかかわらず、何も言及していなかった。

政権関係者たちによると、今後、宇宙機関の長官が連邦上院で承認されるまで、少なくとも9カ月以上がかかる見込みとなっている。

フラッシュバック:マスクとゴオの間には緊張関係があり、3月に閣議でマスクがマルコ・ルビオ国務長官と口論になった際に表面化したと『ニューヨーク・タイムズ』紙は当時報じていた。

ニューヨーク・タイムズの記事では、ゴオについて触れられていなかったが、ゴオがマスクの人事への関与に憤慨していたと語る政権高官2人の目には、この不在は際立って映った(a conspicuous absence)。

「ゴオはマスクの態度を気に入らないと公言していた。そして閣僚の前で、(マスクに)指摘されるのも嫌がっていた」と、会議に出席したホワイトハウス関係者の1人は語った。

陰謀:水曜日に「オールイン・ポッドキャスト」で行われた討論で、アイザックマンは自身の運命は、ホワイトハウスにおけるマスクの地位低下と「影響力のある顧問がやって来て、(トランプ氏に)『これが事実だ。こいつはやめた方がいい』と言った」ことに関係していると考えていると述べた。
NASA
長官選考に関わった、あるトランプのアドヴァイザーは、「狂っている(It’s crazy)」と語った。この人物は、「アイザックマンは非常に優秀だ。億万長者で、宇宙にも行ったことがある。民主党員で、まさに私たちが求めているタイプの有権者だ。それなのに今、こんな状況になっている」。

ゴオは、自分には責任がなく、NASAを監督する商務科学運輸委員会の委員長を務めるテキサス州選出のテッド・クルズ連邦上院議員を含む共和党所属の上院議員が責任を負っていると述べている。

クルズ議員を含む、指名に関わった複数の共和党所属の上院議員事務所のアドヴァイザーは、アイザックマンに反対した上院議員やスタッフを知らないと述べている。

実際、クルズ議員は、マスクがトランプ大統領を説得してアイザックマンをNASA長官に指名させた12月に異議を唱えている。クルズ議員は当時、2つの問題を提起した。

アイザックマンは昨年、民主党が共和党のティム・シーヒー連邦上院議員(モンタナ州選出)とバーニー・モレノ連邦上院議員(オハイオ州選出)に反対する動きを助長した。

アイザックマンはマスクと同様に、NASAが火星の植民地化に注力することを望んでいるが、クルズ議員は月探査に重点を置いている。テキサス州選出のクルズ議員は、火星における中国の宇宙開発に対抗し、ヒューストンのジョンソン宇宙センターをアルテミス計画(the Artemis program.)の管制センター(mission control)として運用し続けたいと考えている。

舞台裏:マスクはクルズの反対意見を聞いてクルズに電話をかけた。アイザックマンはアルテミス計画を優先すると約束した。シーヒー議員とモレノ議員はアイザックマンに問題はないと述べた。

クルズは4月20日、アイザックマンの指名承認公聴会を開催し、委員会は19対9でアイザックマンの指名を承認した。

連邦上院関係者3人とホワイトハウス関係者2人は、アイザックマンが連邦上院本会議で70票から80票を獲得すると予想していると述べた。これは、僅差で分裂している連邦上院では異例の数字だ。

クルズ氏は本誌の取材に対し、「今週中に承認されると思っていた」と語った。アイザックマンの承認を阻止する動きがあったかと問われると、「それは正確ではない」と答えた。

一方、ゴオは「寄付について繰り返し言及することで、大統領を翻弄した」とトランプの外部アドヴァイザーは述べた。

5月30日、ホワイトハウスからの退任を発表するマスクとの共同記者会見(当時は友好的な雰囲気だったようだ)の前に、ゴオは大統領執務室でアイザックマンの経歴ファイルをトランプ大統領に提出した。その後、マスクが部屋に入り、トランプ大統領はゴオにアイザックマンについて質問した。

面会に詳しい関係者によると、トランプはマスクに対し、「この男は民主党に寄付した」と述べた。

「イーロンがアイザックマンを擁護した訳ではない。『彼は本当に有能だ』と言ったが、確かに民主党に寄付した」と取材源は語った。

ホワイトハウスのスティーヴン・チャン広報部長は書面の声明で、ゴオは「ティームの重要なメンバーであり、トランプ大統領が偉大な政権を築くのを支えてきた」と述べた。

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130日間の上限とは何か? マスクはドナルド・トランプ政権に「留まる」と補佐官は語る(What 130-day cap? Musk is ‘here to stay’ in the Trump admin, adviser says

-マスクがDOGEにどれくらい長く留まるのか、そして実際にどれくらい在籍するのかという疑問が浮上しているが、トランプに近い関係者たちは、終わりは見えないと述べている。
ジェイク・トレイラー、ダシャ・バーンズ筆

2025年2月28日

『ポリティコ』誌

https://www.politico.com/news/2025/02/28/elon-musk-doge-work-limit-023375

ドナルド・トランプ政権のホワイトハウス関係者たちは、イーロン・マスクの破壊的なやり方に辟易し、6週間にわたり、マスクが130日間の任期付き臨時公務員として勤務していることに慰めを見出してきた。

しかし、あるホワイトハウス関係者は、マスクの任期の満了日は未定だと述べている。

ハリソン・フィールズホワイトハウス次席報道官は、「ホワイトハウスの誰もが勝利に飽きていない。大統領はイーロン・マスクに、連邦政府における無駄、不正、そして権力の乱用を根絶するという使命を与えた。この使命は、完了するまで続くだろう」と述べた。

政府効率化省の責任者としてマスクは「特別政府職員(special government employee)」に指定されているため、フルタイムの政府職員と同様の財務情報開示義務は免除される。しかし、勤務日数には上限があり、年間365日のうちの130日に限られる。

この勤務日数制限のため、数千人の公務員を解雇し、他の職員にメールで職務遂行の正当性を示すよう求めるなど、連邦政府の組織を劇的に刷新してきた政府効率化省でマスクがどれだけの期間、そして実際に勤務できるのかという疑問が浮上している。

しかし、ホワイトハウス内では、マスクが130日の期限をはるかに超えて、ドナルド・トランプ大統領が許す限り留任するだろうという見方がますます強まっている。

トランプ大統領に近い外部の政治アドヴァイザーは、内部事情について匿名を条件に、「130日が経過するまで日数を数え、留任に反対する人もいるだろうが、私はそれは負け戦(a losing battle)だと思う」と語った。

この関係者によると、マスクは「今後もここに留まる」ということだ。

ホワイトハウスでのやり取りに深く関わっている人物は、匿名を条件にやり取りについて率直に語った。それによると、マスクの政府効率化省トップとしての役割について「制限(limits)」の話は一切出ていないという。マスクと今後の仕事について議論されたことは全てが長期的な視点で行われているという。

外部の政治アドヴァイザーによると、マスクの退任を待ち望んでいる人物の中には、スージー・ワイルズ大統領首席補佐官、ジェームズ・ブレア大統領次席補佐官、そしてホワイトハウス大統領人事室長セルジオ・ゴオたちがいるという。

ホワイトハウス報道官のキャロライン・リーヴィットはこの表現を否定し、「フェイクニュース」と呼んだ。

マスクが短期的なスケジュールで退任するのではないかとの示唆もいくつかある。今月初めのミュンヘン安全保障会議での演説で、JD・ヴァンス副大統領は、マスクが受けてきた批判について冗談めかして、マスクのタイムラインを認めた。

ヴァンスは「冗談として言うのだが、アメリカの民主政治体制がグレタ・トゥーンベリの10年間の叱責に耐えられるなら、皆さんはイーロン・マスクの数カ月なら耐えられるだろう」と述べた。

しかし、マスクがどれだけ長く政権にとどまるかは、たった1人の人物にかかっているのかもしれない。上級スタッフからの不満はあるものの、トランプ大統領がマスク疲れ(Musk-fatigue)を感じているという明確な兆候はまだ見られない。

ホワイトハウスの幹部スタッフがマスク氏に対して常に抱いている不満の1つは、彼の広範かつ散発的な意思決定(sweeping and sporadic executive decision-making)だ。最近では、ワイルズと部下たちは、政府機関に衝撃波をもたらしたマスクの「5つのこと」メール(“five things” email)について、苛立ちを募らせながらも何も知らされていなかった。ホワイトハウスでのやり取りに深く関わっている人物によると、マスクはホワイトハウスの中核スタッフに事前に通知することなく、政府職員に最後通牒を突きつけた。ホワイトハウスでのやり取りに深く関わっている人物によると、マスクはこれまでにも何度かそうしたことを繰り返している。マスクは今週、事前に大統領の承認を得ていたと述べている。

ワイルズは「ティームプレーヤー(team players)」の信条を掲げており、これはマスクのアプローチとは正反対だとこの関係者は述べている。

マスクが持つ臨時職員の地位は、政府が専門職員を短期的に雇用できるようにするために設けられていた。バラク・オバマ政権下では、フーマ・アベディンが国務省の臨時アドヴァイザーに任命され、130日を超える在職期間だったとして、チャック・グラスリー連邦上院議員(アイオワ州選出、共和党)から追及された。トランプ大統領の最初の任期中は、スコット・アトラスがパンデミック関連の問題で大統領に助言する地位を与えられた。

コロンビア大学法科大学院(ロースクール)教授で政府倫理を研究するリチャード・ブリフォートは次のように語った。「政府特別職員とは、助言を与えるためにやってくる専門コンサルタントのことだが、彼の仕事は助言の域をはるかに超えているように思う。もし彼が部下たちに『5つの要点を箇条書きで送ってくれなければクビだ』と言っているのであれば、それは助言の域を超えていると私は考える」。

今週初めのホワイトハウスでの記者会見で、リーヴィット報道官はホワイトハウスが130日制限を「回避(work around)」しようとするかどうかという質問を避けた。

リーヴィットは「私たちがここに来てから大体35日くらいだと思うので、100日後に質問して欲しい」と述べた。

トランプ政権が130日ルールをどのように回避するかは依然として不明だが、トランプの外部の政治アドヴァイザーは政権が正当化できる理由を求めると予想している。

アメリカ政府倫理局が2024年に出した法的勧告には、1つの可能​​性が詳述されている。文書によると、「予期せぬ事情」により130日制限を超えて勤務する臨時職員は、その状況が「特異で、発生する可能性が低い」場合、翌年も同じ職務を継続することを承認される可能性がある。

130日の期限を超えて勤務するマスクに対する法的措置の可能性がどのような影響を与えるかは未検証であり、依然として不透明だ。しかし、マスクやトランプ大統領が行政府の誰かによって阻止される可能性は低いだろう。

ブリフォートは「現在、政府倫理担当の責任者がいないという事実を考えると、一度滞在期限を超過した場合、次回は滞在期限内に収まるかどうか疑わしいという方針を政府高利化省が強制できるかどうかは明らかではない」と述べた。

トランプ大統領は今月初め、政府倫理室の質長を解任した。現在はシェリー・K・フィンレイソン室長代理が指揮を執っている。

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今日が誕生日:ランド・ポール連邦上院議員(ケンタッキー州選出、共和党)こにゅにケーション部門担当セルジオ・ゴオ(BIRTHDAY OF THE DAY: Sergio Gor, communications director for Sen. Rand Paul (R-Ky.)

ダニエル・リップマン筆

2017年11月30日

『ポリティコ』誌

https://www.politico.com/story/2017/11/30/playbook-birthday-sergio-gor-270499

・どのように、そして、どこで、誰と誕生日を祝う?

「ブッシュ大統領の元ホワイトハウス大統領報道部長ナンシー・テイスが自宅で25人ほどの友人を招いて夕食会を開いてくれる。ナンシーは、私が10年ほど前にジョージ・ワシントン大学の学部課程に入学するためにワシントンに来て以来、私のメンターだ!

・政治の世界に入ったきっかけは?

「大学の保守活動だ! 大学の共和党支部から、ジョージ・ワシントン大学の「ヤング・アメリカズ・ファウンデイション(Young America’s Foundation)」の立ち上げ、「GWハチェット」の当時の編集長ジェイク・シャーマンとのスパーリングまで。世間は狭いと実感している。

・今読んでいる、あるいは読み終えた面白い本や記事は何? またその理由は?

ドナ・ブラジールの『ハックス(Hacks)』。前回の選挙の失敗を包み隠さず語る誠実なリベラル派だ。

アメリカ内外で進行しているトレンドで、十分に注目されていないものは何か?

「保守派はリベラル派の間で発展しているエネルギーを過小評価しているが、民主党の全体的な混乱とヴィジョンの欠如は、2018年には我々に有利に働くだろう。」

トランプ大統領の動向は?

「保守派は、彼が行った行政府と司法府の任命に興奮している。彼のアメリカ・ファーストのヴィジョンは、海外への介入を減らすことに非常に合致しており、長年にわたって世界中のあらゆる国に干渉してきた後の前向きな一歩だ」。

ワシントンの人々があなたについて知らないかもしれない楽しい事実は何?

「昨年ローマ教皇庁を訪問した際、教皇フランシスコが頭に被っていた白いスカルキャップを私にくれたこと」。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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『トランプの電撃作戦』
sekaihakenkokukoutaigekinoshinsouseishiki001
世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める