古村治彦です。
2025年11月21日に『シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体』 (ビジネス社)を刊行します。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体
最新刊の刊行に連動して、最新刊で取り上げた記事を中心にお伝えしている。各記事の一番下に、いくつかの単語が「タグ」として表示されている。「新・軍産複合体」や新刊のタイトルである「シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体」を押すと、関連する記事が出てくる。活用いただければ幸いだ。ブログ継続のために書籍の購入をいただけますよう、よろしくお願いいたします。
エプスタイン文書公開は今年のアメリカ政治の大きなテーマになった。ドナルド・トランプ大統領は大統領選挙において、エプスタイン文書公開を主張していたが、大統領就任後には姿勢を変えて、文書は存在しないと述べ、支持者たちから反発を受けた。連邦議会民主党は、トランプとエプスタインの「親密な」関係が攻撃の武器になると考え、文書公開を求めていた。トランプは最終的に姿勢を変え、文書公開に賛成することになり、民主、共和両党が連邦議会で法案を可決した。その中で、ただ1人、法案に反対票を投じたのが共和党所属のクレイ・ヒギンズ連邦下院議員(ルイジアナ州選出、共和党)だった。私は、この唯一反対票を投じたヒギンズに興味を持った。なぜ1人だけ反対票を投じたのか、気になった。

クレイ・ヒギンズ
ヒギンズはキャリアのほとんどを警察官として過ごした。アメリカ陸軍に入隊し、憲兵として勤務し、上級軍曹まで昇進した。その後は地元ルイジアナ州で保安官事務所に勤務した。ギャング対策のヴィデオでライフルを構えて脅すという内容で批判を受け、保安官事務所を辞めたが、連邦下院議員選挙に出馬し、当選した。現在まで連邦下院議員5期目を務めている。極右的保守派として知られ、トランプ大統領を熱烈に支持している。
ヒギンズがトランプも賛成に回ったエプスタイン分子公開に反対したのは、警察官を経験した立場からであった。犯罪捜査の現場からの意見として反対している。捜査への協力者や被害者の情報が公開されることの危険性に言及している。そのようなことが起きれば、犯罪捜査に協力する人たちが減り、犯罪捜査が難しくなるというのは説得力がある。ヒギンズは批判を受けることも多いが、筋の通った人物のようだ。
(貼り付けはじめ)
エプスタイン文書公開に投じられた唯一の反対票(The only 'no' vote
on releasing Epstein files)
ブランドン・ドレノン筆
BBC
https://www.bbc.com/news/articles/crl2g195n96o
アメリカ連邦下院のほぼ全ての共和党所属議員が、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開を義務付ける法案に賛成票を投じた。
唯一反対票を投じたのは、ルイジアナ州選出の共和党連邦会員議員クレイ・ヒギンズで、党の意向に反し、原則的な「反対(NO)」を表明した。
「3カ月前、この法案が間違っていたし、今も間違っている」とヒギンズはXに投稿した。続けて、「この法案は、アメリカにおける250年にわたる刑事司法手続きを放棄している」
と述べた。
エプスタイン法案が427対1で圧倒的多数で可決されたことは、連邦議会における稀有な超党派の姿勢を示す瞬間となった。数時間後、連邦上院もこの法案を可決し、最終決定、すなわちドナルド・トランプ大統領の署名への道が開かれた。
ヒギンズにとって、エプスタインの多くの被害者の個人情報保護こそが、この法案における最大の課題だった。
ヒギンズはXに次のように書いた。「既に書いたように、この法案は、証人、アリバイを提供した人々、家族など、何千人もの罪のない人々の情報を暴露し、傷つけるものだ。現状のまま成立すれば、このような犯罪捜査ファイルの広範な暴露が、過激なメディアに公開されれば、間違いなく罪のない人々が傷つけられることになるだろう」。
ヒギンズは、連邦上院で修正されればこの法案を支持すると述べたが、連邦上院多数党(共和党)院内総務のジョン・スーンは既に修正の可能性は低いと示唆していた。
スーン議員は火曜日、連邦上院において全会一致で法案が可決される前、「連邦下院で427対1の賛成多数で法案が可決し、大統領が署名すると言った場合、修正が行われるかどうかは分からない」と述べた。
連邦下院が法案を可決する前、民主党議員全員に加えて、採決を強制するための嘆願書に署名したのは、共和党議員でトーマス・マシー、ローレン・ボーバート、ナンシー・メイス、マージョリー・テイラー・グリーンのわずか4人だけだった。
しかし、トランプ大統領が採決への反対を撤回したことで、法案は共和党の圧倒的支持を得た。
ヒギンズ議員は2017年からルイジアナ州第三選挙区からの議員を務めており、自身のウェブサイトによると、連邦議会で最も保守的な議員の1人として広く知られている。
共和党所属の200人以上の議員たちが反対票を投じたにもかかわらず、ヒギンズが反対票を投じたのは、彼が型破りな立場を取った初めての事例ではない。
2024年、連邦下院共和党は、ソーシャルメディア上でハイチを「西半球で最もひどい国」と呼び、ハイチ人を「ペットを食べる」や「ドタバタ劇のギャング」と呼んだヒギンズ議員の不快な発言を非難する決議を可決した。
ヒギンズ議員は「1月20日までに、こういう悪党どもは正気を取り戻し、この国から出て行ってくれ」と投稿した。
フェイスブックは2020年、ヒギンズ議員がルイジアナ州で警察の暴力に抗議するデモに参加する武装した抗議者たちについて「お前ら10人をその場でぶっ殺す(drop any 10 of you where you stand)」と投稿したことを受け2つの投稿を削除した。
フェイスブックは当時、『ビジネス・インサイダー』誌に対し、これらの投稿は「暴力扇動を禁じる当社のポリシーに違反したため削除された」と説明していた。
連邦下院議員になる前、ヒギンズ議員はルイジアナ州セント・ランドリー郡保安官事務所に勤務していた。彼は2016年、ライフルを構えてギャングのメンバーを脅迫する様子が映った物議を醸した犯罪防止ヴィデオへの批判を受けて保安官事務所を辞任した。
BBCはヒギンズの事務所にコメントを求めている。
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エプスタイン文書公開に反対票を投じた唯一の下院議員であるクレイ・ヒギンズとは誰か?(Who is Clay
Higgins, the only House member to vote against Epstein files release?)
アシュリー・フィールズ筆
2025年11月19日
『ザ・ヒル』誌
https://thehill.com/homenews/house/5612391-clay-higgins-sole-house-dissenter-epstein-files-bill/
クレイ・ヒギンズ連邦下院議員(ルイジアナ州選出、共和党)は、有罪判決を受けた性犯罪者ジェフリー・エプスタインに関連する文書の公開を司法省に命じる法案に対し、火曜日に反対票を投じた唯一の下院議員となった。
法執行機関出身の保守派であるヒギンズ議員は、エプスタイン文書透明性法案に対し「当初から原則的に反対」してきたと述べた。
ヒギンズ議員は火曜日にソーシャルプラットフォームXへ投稿した声明の中で、「既に書いたように、この法案の文言通りであれば、証人、アリバイを提供した人々、家族など、何千人もの無実の人々の情報を暴露し、傷つけることになる」と述べた。
「もし現在の形で成立すれば、このような犯罪捜査ファイルの広範な公開が、過激なメディアに公開されれば、間違いなく無実の人々が傷つけられることになるだろう」とルイジアナ州選出の共和党議員ヒギンズは付け加えた。更に「私の反対票でそれを許すことはない」と述べた。
ヒギンズ議員は公式プロフィールで自らを「連邦議会で最も保守的な議員の一人」と自称し、法執行機関での経歴をしばしば強調している。また、連邦下院フリーダム・コーカスのメンバーでもあり、連邦下院監視・政府改革連邦法執行小委員会の委員長を務め、汚職捜査を担当している。
●強硬な保守派(Hard-line conservative)
ヒギンズ議員のウェブサイトによると、政治活動を通じて、彼は「小さな政府、減税、国境の安全確保、そして個人の自由(champion for smaller government, lower taxes, secure borders, and
individual freedoms)を擁護する」主要原則を一貫して支持してきた。
ヒギンズは、反中央集権化と反政府運動(a decentralized and
anti-government movement,)を推進することで知られるスリー・パーセンターズや、極右反政府民兵を自称するオース・キーパーズなど、これらの中核理念を推進する組織と密接な関係を持っている。
KLFYによると、ルイジアナ州選出の議員は、オンライン上での発言が地元のアメリカ自由人権協会(ACLU)からの反発を招いた後、セント・ランドリー郡保安官事務所を辞任した。8年後、トランプ大統領とヴァンス副大統領が、オハイオ州でハイチ移民が犬を盗んで食べているという虚偽の主張をした後、ハイチ移民を批判し、人種差別的な発言をしたことで再び非難を浴びた。
「笑。ハイチ人はワイルドだ。ペットを食べる、ブードゥー、西半球で最も汚い国、カルト、ドタバタ劇のギャング・・・だが、大統領と副大統領を告訴するなど、今となってはすっかり洗練された気分になっているだろう」と、ソーシャルプラットフォーム「X」に投稿し、後に削除された。
当時、「これらの悪党どもは皆、1月20日までに正気を取り戻し、この国から出て行かなければならない」と大統領就任式の日に言及して付け加えた。
ヒギンズ議員はその後、激しい反発を受け、発言を撤回した。
先月、ヒギンズは連邦下院少数党(民主党)院内総務のハキーム・ジェフリーズ(ニューヨーク州選出、民主党)を「爬虫類人間(Reptilian)」と表現した写真を投稿した。
●選挙結果の否定(Election denial)
ヒギンズは依然としてトランプ大統領の熱烈な支持者であり、2020年の大統領選挙はバイデン前大統領に有利になるように「不正操作(rigged)」されたという根拠のない大統領の主張を支持する発言を続けている。
ヒギンズ議員は、2024年10月のタウンホールミーティングで「2020年の選挙日まで、そして選挙日の翌日の早朝に、6つの州で何が起こったのか、その真相を完全に知ることは決してないかもしれない」と述べた。
「しかし、分別のある人間であれば、何が起こったのかを冷静に考察すれば、組織的な選挙不正があったという結論に達するだろう」と彼は付け加えた。
ルイジアナ州選出のヒギンズ議員は、2021年1月6日にワシントンDCで発生した連邦議事堂襲撃事件の際、「ゴーストバス(ghost buses)」がユニオン駅でFBIの覆面情報員を降ろし、群衆に紛れ込んだという陰謀論も唱えている。
当時FBI長官だったクリストファー・レイは、2023年のこの件に関する議会公聴会で、この説を断固として否定した。
(貼り付け終わり)
(終わり)

シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体

『トランプの電撃作戦』

『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』



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