古村治彦です。

 2025年の重大な出来事に金や銀、プラチナの価格高騰があった。私の周りでも、金や銀の価格高騰について話題に上ることが多かった。以下のグラフにあるように、2020年1月の時点から比べて金は約4倍、銀も約4倍、プラチナはおよそ2倍となっている。特に2025年10月からの上昇率が高く、これは証明されていないが、高市早苗政権発足が理由の1つになると私は考えている。実物資産の価格が上昇するのは、地政学リスク(特に戦争の可能性)が高まった際に起きるものだ。高市早苗首相の台湾有事に関する発言をはじめとして、高市政権は東アジアの平和と安定を脅かす最大の要因となっている。高市政権が地政学リスクとなっている可能性がある。
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金価格の推移
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銀価格の推移
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プラチナ価格の推移

 2025年の年末にニューヨークで金銀プラチナの価格下落が起きている。このことについては、副島隆彦先生の論稿が最新の分析となっている。是非お読みいただきたい。
※ウェブサイト「副島隆彦の学問道場」内「重たい掲示板」
3205】年末に金、銀、プラチナに大変なことが起きていた。アメリカ金融資本主義の終わりが始まった。副島隆彦 投稿日:2026/01/02 09:04 ↓↓↓

https://snsi.jp/bbs/page-1/#23676

 2026年も金銀プラチナの価格の上昇は続くという予測が出ている。それは、金の世界的な需要が高いためだ。中国やロシアを中心に新興国(西側以外の国々、the Rest[ザ・レスト])での需要が高まっているが、世界各国の中央銀行が資産における金の割合を増やしていることも理由として挙げられる。これは地政学リスクもあるが、他に、ドルの価値の下落ということもある。「脱ドル化(de-dollarization)」については、これまでも著作の中で紹介してきたが、ドルの価値が下落している状況で、金が買われている。金の需要が高いというのは、世界が不安定になっている証拠であり、複雑な感情になるが、世界の根本的な構造転換の時代となっているので、このような動きになっている。ドル覇権(dollar hegemony)の衰退と実物資産への移動は大きな流れであり、2026年も続いていくことになるだろう。

(貼り付けはじめ)

●「ドル覇権はいつまで持ちこたえるか、揺らぐ基軸通貨の前提」

ブルームバーグ日本版 20251230 at 9:58 JST

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2025-12-30/T81C0NKIP3JH00?taid=6953393d469db40001f5f878&utm_campaign=trueanthem&utm_content=japan&utm_medium=social&utm_source=twitter

世界経済におけるドルの覇権は、どこまで持ちこたえるのか。仮にその地位が揺らげば、どの程度の影響が生じるのか。少し前まで、こうした問いは机上の空論として一蹴されてきた。世界経済は長年、ドルを軸に回っており、過去にも「脱ドル化」を予測する見方は繰り返し現れたが、構図が近く変わる兆しは乏しかった。

しかし、トランプ米大統領が国際関係の常識を多方面から揺さぶったことで、状況は変わり始めた。時に、あり得ないと思われていたことが現実になる。

ドル支配を巡る議論の焦点は、得られる利益とその代償、そして先行者としての地位にある。ドルが基軸通貨であることで、米国は世界の金融システムに一定の影響力を持つ。

その影響力は権限として機能し、金融制裁という形で行使されてきた。さらに、ドル建てで資金を調達する借り手は、相対的に低いコストで資金を確保できる。世界的にドル資産への需要が極めて高いためだ。一方で、ドル資産への需要の高さはドル高を招き、そのしわ寄せは米国内の製造業に及ぶ。

多くの経済学者は、こうしたコストと利益のバランスは、依然として基軸通貨としてのドル優位に分があるとみている。だがホワイトハウスの見方は異なる。米国は利益を維持したまま代償を取り除けると考えているのだ。

こうした発想を示しているのが、米大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長で、米連邦準備制度理事会(FRB)の理事も務めるスティーブン・マイラン氏だ。通商障壁によって米国の製造業を後押しし、金融介入でドルの競争力を保つ一方、同盟関係の見直しを示唆するなど経済以外の手段も使って、世界の金融インフラにおけるドルの地位を維持しようとしている。

通商障壁が経済を強化するとの考え方には、控えめに言っても疑問が残る。もっとも、ここではその是非はいったん脇に置こう。仮に関税によって世界貿易が分断され、その結果として米製造業の雇用が回復し、経済が押し上げられるとしよう。こうした意図的な貿易分断の政策は、トランプ政権が唱えるように、基軸通貨としてのドルの地位を維持することと両立するのだろうか。

その答えの鍵は、ドルの優位性がどこから生まれているのかにある。行き着く先は「慣性」だ。

しばらくの間であれば、米国が経済力や軍事力といった別の面で相対的に弱まったとしても、ドルの支配的地位は維持され得る。理由は単純で、支配的な通貨は「便利」だからだ。取引が円滑になることで参加者全体の利便性が高まり、いわゆるネットワーク効果が生まれる。米国が資本市場を適切に機能させ、高インフレや金融不安を回避しながら経済運営を首尾良く続ける限り、その恩恵は結果として広く共有される。

こうした利点は、ドル中心の仕組みを支えるだけでなく、自己強化的にも作用する。国際取引でドル建ての売買が行われれば、取引主体はドル建ての金融資産を保有するようになる。ドル資産への需要が高まれば、米国債などの価格が上昇し、結果的にドル金利は低下する。ドルで低コストに資金調達できれば、取引はさらにドル建てで行われやすくなる。

しかし、相応の衝撃が加われば、この仕組みは逆方向に回りかねない。貿易の分断によってドル建て取引が減れば、ドルで低コストに資金を調達できるという優位性は損なわれる。その結果、ドル建て取引はさらに縮小する。

ドルの支配的地位は、ほかの要因によっても支えられている。とりわけ大きいのが、現実的な代替通貨が見当たらない点だ。ユーロは、欧州連合(EU)の低成長や政治の機能不全に加え、銀行・資本市場同盟を十分に構築できていないことが足かせとなっている。中国の人民元も、改革は進んだものの、政府による統制や制度面の未成熟さが制約となる。

それでも、米国の経済運営に対する不満が強まる中で、通貨覇権を巡る競争が再び活発化する可能性はある。

トランプ政権もこの危険を理解しており、手を打ち始めている。例えば、BRICS諸国が脱ドル化構想を進めれば、報復措置を取ると威嚇している。ただ、こうした対応だけで十分とは言えない。むしろ最終的には逆効果になりかねない。米国に依存するコストを浮き彫りにし、代替が必要だという考えをかえって強めてしまう恐れがあるからだ。

高関税措置の乱発や、ドル決済網に依拠した金融制裁の多用、そして先の読めない行動。トランプ政権のこうした姿勢はいずれも同じ方向に作用し、従来の秩序から得られていた利益を相殺し、かつてのパートナーたちに別の選択肢を意識させている。

ドルの地位を脅かすもう一つの大きな要因は、ドル建て資産がもはや安全ではないのではないかとの見方が広がりつつあることだ。米国は過剰な借り入れに依存する体質に陥っているとの指摘がある。政治の世界では、歴史的な規模に膨らんだ財政赤字をどう抑制するかについて、十分な議論が行われていない。債務が返済困難な水準まで膨らめば、インフレによって実質的に債務負担を軽減する選択が取られかねない。その過程で、政治からの独立性が揺らぐFRBが、その実行役を担わされる恐れもある。

こうした動きはいずれも、ドル覇権への信認を高めるものではない。現実的な対抗通貨が現れなくても、金融の分断は加速し得る。基軸通貨がユーロや人民元に移行するという、なお想像しにくい展開ではなく、世界は徐々に標準なき状態や、複数の標準が併存する方向へ向かう可能性がある。体制を一変させるような危機が起きないとしても、世界は重要な何かを失うことになりかねない。そして、その代償を最も大きく払うのは、ほかならぬ米国だ。

今のところ、投資家は動じていない。「こうした状況もいずれ過ぎ去る」と考えているのかもしれない。トランプ氏は例外的な存在であり、政権2期目の最初の1年は、その基準で見ても異例尽くしだった。さすがに、この状態がずっと続くとは考えにくい。やがて政治は次の局面へ移り、平常が戻ると考える向きも多いだろう。

たしかに、そうかもしれない。だが、もしそうならなかったとしたら、ドル覇権の持続性よりも、もっと深刻な問題が表面化しているはずだ。

(クライブ・クルック氏は、ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。このコラムの内容は、必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

原題:Dollar’s Exorbitant Privilege Is on Borrowed Time: Clive Crook(抜粋)

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近づく金最高値、途切れぬ中銀買い ブラジルの購入ペース「中国超え」

グローバルマーケット

日本経済新聞 20251218 11:00

[会員限定記事]

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB11BC30R11C25A2000000/

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中央銀行の金買いの裾野が拡大している=ロイター

金(ゴールド)価格が再び最高値に接近している。市場で意識されているのは米利下げ観測に加え、中央銀行の強い買い意欲だ。ブラジル中央銀行は4年ぶりに購入を再開し、2025年の買い入れ規模は中国を上回っている。10月は中銀全体で今年最大となった。上場投資信託(ETF)などの活用で一部手口が見えにくくなっており、統計値以上に購入規模が膨らんでいる可能性もある。

金価格の国際指標の一つであるロンドン現物価格は17日の取引で前日比45.13ドル(1%)高い1トロイオンス(約31.1グラム)4348.66ドルを付けた。10月に最高値(4381.21ドル)を付けた後に利益確定売りに押され、4000ドルを下回る場面があった。足元では再び騰勢を強めており、最高値まで残り0.7%の水準に戻ってきた。

国内では外国為替市場における円安・ドル高の影響もあり、指標となる地金商最大手の田中貴金属工業が18日午前に公表した小売価格が前日比240円(1%)高の1グラム23961円と最高値を記録した。

金価格上昇の一因は米利下げ観測だ。11月の米雇用統計が労働市場の減速を示したとの見方から、市場では米連邦準備理事会(FRB)が2026年にもう一段の政策金利引き下げに動くとみられている。加えて大口の買い手の存在も改めて意識されている。新興国の中央銀行だ。

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1日にブラジル・サンパウロで開かれた投資助言会社の会合。ブラジル中銀のガリポロ総裁が金の購入について言及し「安値で買って利益を得ようとしているわけではない」としたうえで「将来の逆風に備えるため、より強固な準備高を維持する」と強調した。市場は今後も購入を継続すると受け止めた。

国際調査機関のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が今月公表したリポートによると、中銀による金買いは10月に前月比36%多い53トンで昨年11月以来の高水準だった。1トロイオンス4000ドル超えという歴史的高値圏でも買い控えることなく、むしろ相場を押し上げるような行動をとっていたことが明らかになった。

WGCによるとブラジル中銀は9月に4年ぶりに15トンの金を買うと、10月も16トンの追加購入に踏み切った。110月期の累計でみると定期的に購入を続ける中国を上回る。外貨準備における金の保有比率を30%にまで高めると目標を示すポーランドの中銀も、5月以降は停止していた買い入れを10月に再開した。買い手である中銀の顔ぶれが広がり、金の先高観につながっている。

新興国の中銀は米ドル建て資産を中心に構成する外貨準備を「非ドル」資産に分散させようとしている。米国は基軸通貨ドルを武器にロシアなど敵対国に厳しい制裁を科した。ブラジルも関税を巡ってトランプ米政権と対立した経緯があり、「ドル離れ」を志向しやすいとみられている。

英商品ブローカーのマレックスで市場分析のグローバル責任者を務めるガイ・ウルフ氏は「他の既存通貨も現状だと米ドルと同様に発行する政府の財政悪化などの懸念を抱えており、金が買われている」とみる。外貨準備を金に振り向ける動きは「1020年続き、中長期的に金価格を下支えする」とみる。

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中銀の金購入方法も多様になっている。中銀の金保有と言えば映画で見るような地金が一般的だが、現物の金を裏付けとするETFや先物・スワップなどデリバティブ(金融派生商品)を活用する事例が増えている。

米資産運用大手インベスコが世界各国の中銀の資金運用担当者などに対して毎年実施する調査では、回答した中銀の16%がすでにETFを購入しており、5年後までに投資するとの回答は21%に達した。調査を担当したロドニー・リングロー氏は中銀がETFやデリバティブを活用する利点について「効率的かつ匿名性高く金の比率を調整できる」と話す。

WGCが公表する金ETFの資金流出入は機関投資家やヘッジファンドの取引動向を映すものとして広く認識されているが「すでに中銀の売買も反映されている可能性がある」(インベスコのリングロー氏)。実際の中銀による購入額はWGCの統計で報告されている分よりも大きいことも想定される。

ファンド勢が機動的に売買する金ETFは、相場環境によって資金が大きく流入したり、流出したりする。長期保有が前提である中銀による活用が広がれば「ETFも動かないマネーになるかもしれない」(日本貴金属マーケット協会の池水雄一代表理事)との見方があった。今後はETFの売買動向にも一段と注目が集まりそうだ。

(神山美輝、サンパウロ=水口二季)

(貼り付け終わり)

(終わり)

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