古村治彦です。

 ジョージア州選出のジョン・オソフ連邦上院議員(民主党)が11月の本選挙に向けた選挙集会で、トランプ大統領の個人秘書ナタリー・ハープの名前を出して、トランプ大統領を揶揄したことで注目が集まっている。トランプ政権側は、オソフ議員を口汚く罵っている。その内容は以下の記事にある。ナタリー・ハープは現在30代半ば(1991年生まれ)の女性だ。ハープは骨肉腫を患い、未承認治療薬を利用して改善した、これは未承認治療を合法化する法律に署名したトランプ大統領のおかげだという内容を2019年にフォックス・ニューズに出演して述べたことで、トランプ大統領の目に留まり、2020年の共和党全国大会でも演説を行うまでになった。
natalieharp001
ナタリー・ハープ



その後はテレビ局で働いていたが、2024年の大統領選挙でトランプ陣営に参加した。そして、トランプ大統領の個人秘書となった。ハープは、トランプのSNSの発信を手伝い、トランプが後述する内容を代わりに打ち込むということを行っている。また、トランプにとっての最側近の地位にあり、情報を選別して伝える役割を果たしているということだ。下世話になってしまうが、若い女性が世界の最高権力者の近くにいるということは、どうしても色々と勘繰りたくなるものである。以下のイギリス紙『インディペンデント』紙のウェブサイト掲載記事にあるヴィデオ映像を見ると、その「親密さ」がどうしても際立ってしまう。

https://www.independent.co.uk/news/world/americas/us-politics/trump-natalie-harp-new-nickname-b3034437.html←クリックするとページに移動します

 オソフ議員は、「無用な戦争をして、人々の省察を苦しめているのに、トランプはきちんとした仕事をしていない」ということを述べており、これだけならばここまで注目を浴びることはなかった。そこに、若い女性が秘書として親密な関係を持ち、その秘書と遊びまわっているというようなことを述べたために注目を浴びることになった。ホワイトハウス側の口汚い罵倒は、かえって、トランプが実際のそのようになっていることを示しているとも言える。ナタリー・ハープの存在が政治的にどうこうということにはならないだろうが、トランプにとっての「情報の門番」の役割を果たしているというのは気になるところである。このような役割は通常であれば、大統領首席補佐官(White House Chief of Staff)が担うのであるが、スージー・ワイルズ首席補佐官の存在感や影響力が落ちていることがあるのではないかと推測される。もちろん、そこまでのことではなく、ただの埋め草記事程度ということもありうるが。

(貼り付けはじめ)

ナタリー・ハープとは何者か? オソフ上院議員がトランプ大統領の側近を巡り個人的な対立を激化させる(Who is Natalie Harp? Ossoff ignites personal feud over Trump’s aide

ベツィ・クライン、アレハンドラ・ジャラミロ筆Betsy Klein

2026年8月17日

CNN

https://edition.cnn.com/2026/08/17/politics/ossoff-natalie-harp-trump

jonosoff2026001
連邦議事堂でのジョン・オソフ連邦上院議員(2026年1月)

2028年大統領選挙の有力候補と見なされている民主党の有力議員がドナルド・トランプ大統領の最側近を攻撃したことで個人的な対立が起きた。この対立は、中間選挙の重要な激戦区にも波及する可能性がある。

11月に再選を控えるジョージア州選出のジョン・オソフ連邦上院議員は、アトランタで開かれた選挙集会での演説中、トランプが最高司令官としての務めを本当に果たしたいと考えているのかを激しく問い質す中で、トランプの側近でありながら一般にはあまり知られていない人物の名を挙げた。

オソフは集会で次のように述べた。「空母『リンカーン』の乗組員たちが彼の戦争を戦い、彼が私たちの弾薬や石油の備蓄を無駄に費やしている間、大統領は会議中に居眠りをし、ゴルフをプレーし、株式の売買を行っている」。

オソフ議員は続けて述べた。「彼はこの職務を遂行する気などないのだ。彼が望んでいるのは、自身の舞踏室を建設することや、カタールの首長から贈られた、防備も手薄と思われる『空飛ぶ宮殿』でナタリーと共に旅をすることだ」。ここで言及されたナタリーとは、大統領の個人秘書であるナタリー・ハープのことだ。

オソフのこの批判に対し、聴衆からは歓声が上がり、X上のコメントでも、特にハープの名前を挙げた点に注目が集まった。

月曜日、この民主党上院議員の発言について尋ねられたトランプ大統領は、オソフ議員をコメディアンのキャラクター「ピーウィー・ハーマン(Pee-wee Herman、訳者註:pee-weeとは「とても小さい」「子供向けの」を意味する俗語)」になぞらえ、大統領執務室でCNNのクリステン・ホームズ記者に対し、「(政治などより)他のことをする方がずっといい」と語った。その後、話題をホワイトハウスの建設工事へと転じ、「素晴らしい施設を建設している」と述べるとともに、自身の進めるイースト・ウィング(東棟)のプロジェクトについて、「単なる舞踏室などというものではない」と誇らしげに語った。

ホワイトハウスは以前からオソフ議員の発言を注視しており、月曜日朝には報道担当部門を通じてオソフ議員を激しく非難した。

ホワイトハウスのコミュニケーション・ディレクターを務めるスティーヴン・チャンはソーシャルメディアへの投稿で、「ジョン・ジャックオフ(Jon Jackoff、訳者註:jackoffは男性の示威行為を示す卑俗n表現)は、政界きっての『カック(cuck、訳者註:妻を他の男性に寝取られた男性の意味。頼りない男性、意志薄弱な男性を指す言葉)』な負け犬に違いない。国のために尽くす勤勉な人々を貶めるのではなく、ジョンは自らの魂の奥底を見つめ直し、なぜ自分がこの国を憎む惨めな人間なのかを自問すべきだ」と書いた。

ホワイトハウス報道官デイヴィス・イングルは、オソフ議員を「バラク・オバマのコスプレをした、見ていて痛々しい、女々しい演劇少年(cringeworthy, feminine theatre kid cosplaying as Barack Obama)」であり、「軽量級の敗者(lightweight loser)」だと評した。

これらの罵倒は、ホワイトハウスがオソフ議員をいかに注視しているかを浮き彫りにしている。オソフ議員は中間選挙を「汚職、生活費の高騰、そして失敗に終わった世界的なリーダーシップ」に対する信任投票と位置づけており、2028年の大統領選挙への出馬の可能性も取り沙汰されているからだ。

オソフ議員は再選を目指し、激戦州(パープル・ステート)であるジョージア州において、トランプの支持を受け、また親密な関係にあるマイク・コリンズ連邦下院議員と対決する。6月のFOXニューズの世論調査では、ジョージア州の登録有権者の間でオソフ議員がコリンズ議員を13ポイントリードしていたが、両党の選挙ストラティジストたちは、今後数カ月の間に接戦になると見ている。

オソフ議員によるトランプ大統領への挑発行為が、ソーシャルメディア上での反論以外の反応―例えばコリンズ議員への資金援助の強化など―を引き出すかどうかは、現時点では不明だ。計画に詳しい2人の人物によると、トランプは自身の政治資金管理団体(PAC)である「MAGA Inc.」を通じて、今後の選挙戦で使用する4億ドルの資金を確保しており、数週間以内に数百万ドル規模の資金を投入することをすでに承認しているということだ。

natalieharpdonaldtrumpdougburgum20260628001

ワシントンDCのイースト・ポトマック・パークにあるゴルフ場を視察するドナルド・トランプ大統領とダグ・バーガム内務長官に同行するホワイトハウス補佐官ナタリー・ハープ(中央)(2026年6月28日)

この出来事を契機にしてハープへの注目も再び高まった。ハープは、週末のマール・ア・ラーゴやニュージャージー州ベッドミンスターのゴルフクラブへの移動に頻繁に同行するなど、大統領から最も信頼される個人補佐官の1人であり、そして情報源として頭角を現している。イランからの脅威を受けてトランプがエアフォース・ワンからこっそり抜け出し、より小型の航空機に乗り換えた際も、同行したごく少数の側近の中に彼女の姿があった。

ハープは、トランプにとって情報の「門番(gatekeeper)」のような役割を担うようになっている。彼女が大統領の目に留まったのは2019年のことだ。Foxニューズのインタヴューで、骨肉腫を患いながらも生命の危機に瀕する事態を乗り越えた自身の経験を語り、その生還はトランプの「試す権利(訳者註:未承認の治療薬を試験的に使用する権利)」政策のおかげだと述べたことがきっかけだった。

「私はもう、がんで死ぬことはない。トランプ大統領のおかげで、がんと共に生きている」と彼女は番組「フォックス・アンド・フレンズ」に出演して語った。この出演を機に、「信仰と自由(Faith and Freedom)」会議や2020年の共和党全国大会で登壇する機会を得て、さらにワン・アメリカ・ニューズ・ネットワーク(OANN)での役割も担うようになり、トランプを支持・擁護する人物としての地位を確固たるものにした。そして2022年には、大統領の個人秘書として働き始めた。

『ニューヨーク・タイムズ』紙の報道によると、ハープは2023年にトランプへ称賛や個人的な内容を含む手紙を多数送り、周囲の人々を「動揺(unnerved)」させたということだ(ニューヨーク・タイムズの報道によれば、ある手紙には「私にとって重要なのはあなただけ」、別の手紙には「あなたに喜びをもたらしたい」と記されていた)。

現在、ハープはプリンターを携えてトランプに随行しており、大統領はソーシャルメディアへの投稿やテキストメッセージの多くを口述し、ハープが打ち込んでいる。こうした「親密さ(proximity)」が、彼女に影響力を持つ地位(a position of influence)をもたらしているのだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

sekaiwashuukyousensounitotsunyuushita002
世界は「宗教戦争」に突入した 「神に選ばれた」支配者の使命と論理

sillionvalleykarasekaishihaiwoneraugunsanfukugoutainoshoutai001
シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
trumpnodengekisakusencover001
『トランプの電撃作戦』
sekaihakenkokukoutaigekinoshinsouseishiki001
世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める