古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 本の紹介

 古村治彦です。

 2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になる。2025年1月20日に発足した第二次ドナルド・トランプ政権、アメリカと世界の動きを網羅的に分析している。断片的な情報に惑わされない、トランプ政権の本質と世界構造の大きな変化について的確に分析ができたと考えているが、読者の皆様のご判断をいただければ幸いだ。
trumpnodengekisakusencover001

『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。

 以下にまえがき、目次、あとがきを掲載している。参考にしていただき、是非手に取ってお読みください。
『トランプの電撃作戦』著者近影trumpdengekisakusenharuhikofurumura001


(貼り付けはじめ)

まえがき 古村治彦(ふるむらはるひこ)

 2025年1月20日、第2次ドナルド・トランプ政権が発足した。トランプ大統領は就任直後から異例のスピードで、次々と施策を発表し、実行している。注目を集めているのは、イーロン・マスクが率いる政府効率化省(せいふこうりつかしょう)だ。政府効率化省のスタッフたちは各政府機関に乗り込んで、人事や予算の情報を集め、調査している。そして、米国国際開発庁(USAID)については、マスクの進言もあり、閉鎖が決定された。日本では聞き慣れない、米国国際開発庁という政府機関の名前が日本でも連日報道されるようになった。その他、トランプ政権の動きは、日本のメディアでも連日報道されている。

 第2次トランプ政権の一気呵成(いっきかせい)、電光石火(でんこうせっか)の動きは、米連邦政府と官僚たちに対する「電撃作戦 Blitzkrieg(ブリッツクリーク)」と呼ぶべき攻撃だ。電撃作戦、電撃戦とは、第2次世界大戦中のドイツ軍が採用した、機動性の高い戦力の集中運用で、短期間で勝負を決する戦法だ。トランプとマスク率いる政府効率化省は、相手に反撃する隙を与えないように、短期間で勝負を決しようとしている。

アメリカではこれまで、新政権発足後から100日間は、「新婚期間、ハネムーン期間 honeymoon 」と呼ばれ、あまり大きな動きはないが、支持率は高い状態が続くという、少しのんびりとした、エンジンをアイドリングする期間ということになっていた。しかし、第2次トランプ政権のスピード感に、アメリカ国民と世界中の人々が驚き、翻弄(ほんろう)されている。人々は、トランプ大統領が次に何をするかを知りたがっている。政権発足直後に、これほどの注目を集めた政権はこれまでなかっただろう。

 1月20日以降、メディアや世論調査の各社が、ドナルド・トランプ大統領の職務遂行支持率 job approval ratings(ジョブ・アプルーヴァル・レイティングス)を調査し、結果発表を行っている。アメリカの政治情報サイト「リアルクリアポリティックス」で各社の数字を見ることができるが、2月に入って、支持が不支持を上回り、支持率が伸びていることが分かる。世論調査会社「ラスムッセン・レポート社」が2月9日から13日にかけて実施した世論調査の結果では、トランプ大統領の仕事ぶりの支持率が54%、不支持率は44%だった。トランプの電撃作戦について、アメリカ国民は驚きをもって迎え、そして、支持するようになっている。

「トランプが大統領になって何が起きるか」ということを昨年11月の大統領選挙直後から質問されることが多くなった。私は「私たちが唯一予測できることはトランプが予測不可能であることだ The only thing we can predict is that Trump is unpredictable. 」という、海外の記事でよく使われるフレーズを使ってはっきり答えないようにしていた。ずるい答えで、申し訳ないと思っていたが、トランプ政権がスタートして見なければ分からないと考えていた。

 私は、第2次トランプ政権の方向性について見当をつけるために、昨年の大統領選挙前後から第2次トランプ政権発足直後の数週間まで、アメリカ政治を観察 observation(オブザヴェイション) してきた。洪水のような情報の流れに身を置きながら、トランプの発言やアメリカでの記事を分析した。そして、大統領就任式での演説(素晴らしい内容だった)を聞き、それ以降の動きを見ながら、確信を得たことを本書にまとめた。内容については、読んでいただく読者の皆さんの判定を受けたいと思う。

 本書の構成は以下の通りだ。第1章では、ドナルド・トランプと、テック産業の風雲児であり、トランプを支持してきたイーロン・マスクとピーター・ティールの関係を中心にして、アメリカにおける「新・軍産複合体」づくりの最新の動きを見ていく。ピーター・ティールの存在がなければ、トランプの出現と台頭はなかったということが分かってもらえると思う。

 第2章では、第2次トランプ政権の主要閣僚について解説する。第2次トランプ政権の柱となる政策分野を中心に、閣僚たちの分析を行っている。閣僚たちのバックグラウンドや考え方を改めて分析し、どのような動きを行うかについて分析する。外交関係の閣僚たちは第4章で取り上げる。

 第3章では、2024年の大統領選挙について改めて振り返り、トランプの勝因とジョー・バイデンとカマラ・ハリス、民主党の敗因について分析する。また、次の2028年の大統領選挙にトランプ大統領は立候補できないので、誰が候補者になるかを現状入手できる情報を基にして予測する。

 第4章では、第2次トランプ政権の発足で、アメリカの外交政策はどうなるかについて分析した。ウクライナ戦争、イスラエル・ハマス紛争を中心とする中東情勢、北朝鮮関係について分析する。また、第2次トランプ政権の外交政策の基本は「モンロー主義」であることを明らかにする。

 第5章では、世界全体の大きな構造変化について分析する。アメリカを中心とする「西側諸国 the West(ジ・ウエスト)」対 中国とロシアを中心とする「西側以外の国々 he Rest(ザ・レスト)」の構図、脱ドル化の動き、新興大国の動き、米中関係のキーマンの動きを取り上げている。アメリカの世界からの撤退がこれから進む中で、日本はどのように行動すべきかについても合わせて考えている。

 本書を読んで、読者の皆さんが第2次トランプ政権について理解ができて、戸惑いや不安を減らすことに貢献できるならば、著者としてこれ以上の喜びはない。

2025年2月

古村治彦(ふるむらはるひこ)

=====

『トランプの電撃作戦』◆目次

まえがき 1

第1章 ピーター・ティールとイーロン・マスクに利用される第2次トランプ政権

●新・軍産複合体づくりを進める2人が支えた132年ぶりの返り咲き大統領 18

●トランプ陣営においてわずか3カ月で最側近の地位を得たイーロン・マスク 24

●第1次トランプ政権誕生に尽力し、影響力を持ったピーター・ティール 28

●第1次トランプ政権で「官僚制の打破」と「規制の撤廃」を求めたピーター・ティール 36

●第2次ドナルド・トランプ政権の人事に影響力を持つ世界一の大富豪イーロン・マスク 40

●トランプを昔から支えてきた側近グループからは嫌われるイーロン・マスク 42

●2010年代から進んでいたティールとマスクの「新・軍産複合体」づくりの動き 46

●選挙後に「トランプ銘柄」と目されたパランティア社、スペースX社、アンドゥリル社の株価が高騰 50

●パルマー・ラッキーという聞き慣れない起業家の名前が出てきたが重要な存在になるようだ 56

●パランティア・テクノロジーズとアンドゥリル社が主導する企業コンソーシアム 59

●21世紀の軍拡競争によってティールとマスクは莫大な利益を得る 64

第2章 第2次ドナルド・トランプ政権は「アメリカ・ファースト」政権となる

●忠誠心の高い人物で固めた閣僚人事 68

●「アメリカ・ファースト」は「アメリカ国内優先」という意味であることを繰り返し強調する 70

●「常識」が基本になるトランプ政権が「社会を作り変える」政策を転換する 72

●40歳で副大統領になったJ・D・ヴァンスはトランプの「後継者」 75

●厳しい家庭環境から這い上がったヴァンス 76

●ピーター・ティールがヴァンスを育て、政界進出へ強力に後押しした 80

●政府効率化省を率いると発表されたイーロン・マスクとヴィヴェック・ラマスワミの共通点もまたピーター・ティール 83

●第2次トランプ政権は国境の守りを固めることを最優先 90

●国防長官のピート・ヘグセスの仕事は国境防衛とアメリカ軍幹部の粛清 96

●「以前の偉大さを取り戻すために関税引き上げと減税を行う」と主張するハワード・ラトニック商務長官 99

●トランプに忠誠を誓うスコット・ベセント財務長官は減税と関税を支持してきた 105

●トランプ大統領は石油増産を最優先するエネルギー政策を推進する 109

●トランプの石油増産というエネルギー政策のキーマンとなるのはダグ・バーガム内務長官 112

●ロバート・F・ケネディ・ジュニアの厚生長官指名でビッグファーマとの対決 116

●「アメリカを再び健康に」で「医原病」に対処する 117

●ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件関連文書の公開はCIAとの取引材料になる 120

●トゥルシー・ギャバードの国家情報長官指名と国家情報長官経験者のジョン・ラトクリフのCIA長官指名 122

●第2次トランプ政権にアメリカ・ファースト政策研究所出身者が多く入った 127

●「裏切り者、失敗者の巣窟」と非難されるアメリカ・ファースト政策研究所 128

●第2次トランプ政権で進めようとしているのは「維新」だ 135

第3章 トランプ大統領返り咲きはどうやって実現できたのか

●共和党「トリプル・レッド」の圧倒的優位状態の誕生 140

●トランプ当選を「的中させた」経緯 142

●アメリカの有権者の不満をキャッチしたトランプ、それができなかったバイデンとハリス 149

●バイデンからハリスへの大統領選挙候補交代は不安材料だらけだった 156

●「自分だったら勝っていただろう」と任期の最後になって言い出したバイデン 161

●カリフォルニア州を含むアメリカ西部出身者で、これまで民主党大統領選挙候補になれた人はいないというジンクスは破られず 164

●アメリカ国内の分裂がより際立つようになっている 168

●2028年の大統領選挙の候補者たちに注目が集まる 173

第4章 トランプの大統領復帰によって世界情勢は小康状態に向かう

●対外政策も「アメリカ・ファースト」 188

●「終わらせた戦争によっても成功を測る」「私たちが決して巻き込まれない戦争」というトランプの言葉 195

●第2次トランプ政権の外交政策を担当する人物たちを見ていく 197

●トランプ大統領の返り咲きによってウクライナ戦争停戦の機運が高まる 202

●ロシアのプーティン大統領に対しては硬軟両方で揺さぶりをかけている 206

●トランプの出現で一気に小康状態に向かった中東情勢 210

●スキャンダルを抱えるネタニヤフはトランプからの圧力に耐えきれずに停戦に合意した 212

●北朝鮮に対しても働きかけを行う 216

●トランプ率いるアメリカは「モンロー主義」へ回帰する―― カナダ、グリーンランド、パナマを「欲しがる」理由 220

●トランプは「タリフマン(関税男)」を自称し、関税を政策の柱に据える 226

●日本に対しても厳しい要求が突きつけられる 229

●日本にとって「外交の多様化」こそが重要だ 236

第5章 トランプ率いるアメリカから離れ、ヨーロッパはロシアに、アジアは中国に接近する

●「ヤルタ2・0」が再始動 240

●参加国の増加もあり影響力を高めるBRICS 244

●「脱ドル化」の流れを何としても止めたいアメリカ 249

●グローバルサウスの大国としてさらに存在感を増すインドネシア 253

●サウジアラビアは脱ドル化を睨み中国にシフトしながらもアメリカとの関係を継続 257

●宇宙開発やAIで続く米中軍拡競争 260

●キッシンジャーは最後の論文で米中AI軍拡競争を憂慮していた 263

●キッシンジャー最後の論文の共著者となったグレアム・アリソンとはどんな人物か 267

●ヘンリー・キッシンジャーの教え子であるグレアム・アリソンが中国最高指導部と会談を持つ意味 269

●トランプが進めるアメリカ一極の世界支配の終焉によってユーラシアに奇妙な団結が生まれるだろう 273

●トランプ大統領返り咲きは日本がアメリカとの関係を真剣に考え直すきっかけになる 275

あとがき 279

=====

あとがき 古村治彦(ふるむらはるひこ)

 昨年(2024年)、アメリカ大統領選挙が進む中で、私の周りで、「トランプさんはおかしい人だから、何をするか分からない」ということを言う人たちが多くいた。「トランプは狂人 madman(マッドマン)だから、核戦争を引き起こす可能性が高い」というような扇動(せんどう)的な記事がインターネットに出ていたこともある。本書を読んで、こうした考えは誤りだということに気づいてもらえたと思う。

 ドナルド・トランプは合理的(利益のために最短のルートを選ぶことができる)で、めちゃくちゃなことをやるのではなく、そこには意味や理由がきちんと存在する。トランプ政権で大きな影響力を持つイーロン・マスクについてもそうだ。合理性を追求するあまりに、常識や慣例に縛られないので、結果として、非常識な行動をしているように多くの人たちに見られてしまうが、中身を見れば極めて常識的だ。本書で取り上げたように、トランプ、マスクの裏にはピーター・ティールが控えている。ピーター・ティールもまた同種の人間だ。彼らは自己利益を追求しながら、アメリカに大変革(だいへんかく)をもたらそうとしている。

  トランプは、激しい言葉遣いや予想もつかない行動、常人には思いつかないアイディアを駆使して、相手に「自分(トランプ)は常人(じょうじん」とは違う狂人(きょうじん)で、予測不可能だ」と思わせ、相手を不安と恐怖に陥れて、交渉などを有利に進める方法を採る。これを「狂人理論 madman theory(マッドマン・セオリー)」と呼ぶ。トランプはこの方法を使って、現在、アメリカ国内と世界中の人々を翻弄している。しかし、トランプのこれまでの行動を見れば、必要以上に恐れることはないということが分かる。「狂人理論」を使う人間は本当の狂人ではない。トランプの交渉術だと分かっていれば、落ち着いて対処でき、落としどころを見つけることができる。トランプは、「有言実行 walk the talk(ウォーク・ザ・トーク)」の人物であるが、自身の言葉に過度に縛られず、取引を行う柔軟性を持つ。この点がトランプの強さだ。

本書で見てきたように、トランプ返り咲きによって、世界は小康状態 lull(ロル)に向かう。大きな戦争は停戦となる。実際にイスラエル・ガザ紛争は停戦となり、ウクライナ戦争も停戦に向かう動きになっている。これだけでもトランプの功績は大きい。トランプは、大統領就任式の演説で述べたように、「終わらせた戦争」「(アメリカが)巻き込まれない戦争」によって評価されることになる。同時に、しかし、アメリカの製造業回帰、高関税は世界経済にマイナスの影響をもたらすことになる。これから、そのマイナスをどのように軽減するかについて、取ディール引が行われることになる。日本にも厳しい要求が突きつけられることになるだろうが、トランプを「正しく」恐れながら、落ち着いて対処することが必要だ。

 そのためには、トランプ政権が行う施策や行動の根本に何があるかということを理解しておく必要がある。そうでなければ、表面上の言葉や行動に驚き、翻弄され、おろおろするだけになってしまう。私は、本書を通じて、第2次トランプ政権の行動の基本、原理原則を明らかにできたといういささかの自負を持っている。

 本書は2024年12月から準備を始め、2025年1月から本格的に執筆を始めた。2025年1月20日のトランプ大統領の就任式以降の、怒濤(どとう)のような激しい動きを取り入れて、可能な限りアップデイトしたが、皆さんのお手許に届く頃には古くなっているところもあるだろう。あらかじめご寛恕をお願いする。

 これからの4年間は、第2次トランプ政権が何を成し遂げ、何に失敗するかを、そして、世界構造が大きく変化する様子を目撃する刺激的な4年間となる。

最後に、師である副そえじまたかひこ島隆彦先生には、現在のアメリカ政治状況分析に関し、情報と助言をいただいたことに感謝申し上げます。秀和システムの小笠原豊樹編集長には本書刊行の過程を通じて大変お世話になりました。記して感謝します。

2025年2月

古村治彦(ふるむらはるひこ)

 

(貼り付け終わり)

(終わり
trumpnodengekisakusencover001

『トランプの電撃作戦』
sekaihakenkokukoutaigekinoshinsouseishiki001
世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になる。2025年1月20日に発足した第二次ドナルド・トランプ政権、アメリカと世界の動きを網羅的に分析している。断片的な情報に惑わされない、トランプ政権の本質と世界構造の大きな変化について的確に分析ができたと考えているが、読者の皆様のご判断をいただければ幸いだ。
trumpnodengekisakusencover001

『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。

 以下にまえがき、目次、あとがきを掲載している。参考にしていただき、是非手に取ってお読みください。
『トランプの電撃作戦』著者近影trumpdengekisakusenharuhikofurumura001


(貼り付けはじめ)

まえがき 古村治彦(ふるむらはるひこ)

 2025年1月20日、第2次ドナルド・トランプ政権が発足した。トランプ大統領は就任直後から異例のスピードで、次々と施策を発表し、実行している。注目を集めているのは、イーロン・マスクが率いる政府効率化省(せいふこうりつかしょう)だ。政府効率化省のスタッフたちは各政府機関に乗り込んで、人事や予算の情報を集め、調査している。そして、米国国際開発庁(USAID)については、マスクの進言もあり、閉鎖が決定された。日本では聞き慣れない、米国国際開発庁という政府機関の名前が日本でも連日報道されるようになった。その他、トランプ政権の動きは、日本のメディアでも連日報道されている。

 第2次トランプ政権の一気呵成(いっきかせい)、電光石火(でんこうせっか)の動きは、米連邦政府と官僚たちに対する「電撃作戦 Blitzkrieg(ブリッツクリーク)」と呼ぶべき攻撃だ。電撃作戦、電撃戦とは、第2次世界大戦中のドイツ軍が採用した、機動性の高い戦力の集中運用で、短期間で勝負を決する戦法だ。トランプとマスク率いる政府効率化省は、相手に反撃する隙を与えないように、短期間で勝負を決しようとしている。

アメリカではこれまで、新政権発足後から100日間は、「新婚期間、ハネムーン期間 honeymoon 」と呼ばれ、あまり大きな動きはないが、支持率は高い状態が続くという、少しのんびりとした、エンジンをアイドリングする期間ということになっていた。しかし、第2次トランプ政権のスピード感に、アメリカ国民と世界中の人々が驚き、翻弄(ほんろう)されている。人々は、トランプ大統領が次に何をするかを知りたがっている。政権発足直後に、これほどの注目を集めた政権はこれまでなかっただろう。

 1月20日以降、メディアや世論調査の各社が、ドナルド・トランプ大統領の職務遂行支持率 job approval ratings(ジョブ・アプルーヴァル・レイティングス)を調査し、結果発表を行っている。アメリカの政治情報サイト「リアルクリアポリティックス」で各社の数字を見ることができるが、2月に入って、支持が不支持を上回り、支持率が伸びていることが分かる。世論調査会社「ラスムッセン・レポート社」が2月9日から13日にかけて実施した世論調査の結果では、トランプ大統領の仕事ぶりの支持率が54%、不支持率は44%だった。トランプの電撃作戦について、アメリカ国民は驚きをもって迎え、そして、支持するようになっている。

「トランプが大統領になって何が起きるか」ということを昨年11月の大統領選挙直後から質問されることが多くなった。私は「私たちが唯一予測できることはトランプが予測不可能であることだ The only thing we can predict is that Trump is unpredictable. 」という、海外の記事でよく使われるフレーズを使ってはっきり答えないようにしていた。ずるい答えで、申し訳ないと思っていたが、トランプ政権がスタートして見なければ分からないと考えていた。

 私は、第2次トランプ政権の方向性について見当をつけるために、昨年の大統領選挙前後から第2次トランプ政権発足直後の数週間まで、アメリカ政治を観察 observation(オブザヴェイション) してきた。洪水のような情報の流れに身を置きながら、トランプの発言やアメリカでの記事を分析した。そして、大統領就任式での演説(素晴らしい内容だった)を聞き、それ以降の動きを見ながら、確信を得たことを本書にまとめた。内容については、読んでいただく読者の皆さんの判定を受けたいと思う。

 本書の構成は以下の通りだ。第1章では、ドナルド・トランプと、テック産業の風雲児であり、トランプを支持してきたイーロン・マスクとピーター・ティールの関係を中心にして、アメリカにおける「新・軍産複合体」づくりの最新の動きを見ていく。ピーター・ティールの存在がなければ、トランプの出現と台頭はなかったということが分かってもらえると思う。

 第2章では、第2次トランプ政権の主要閣僚について解説する。第2次トランプ政権の柱となる政策分野を中心に、閣僚たちの分析を行っている。閣僚たちのバックグラウンドや考え方を改めて分析し、どのような動きを行うかについて分析する。外交関係の閣僚たちは第4章で取り上げる。

 第3章では、2024年の大統領選挙について改めて振り返り、トランプの勝因とジョー・バイデンとカマラ・ハリス、民主党の敗因について分析する。また、次の2028年の大統領選挙にトランプ大統領は立候補できないので、誰が候補者になるかを現状入手できる情報を基にして予測する。

 第4章では、第2次トランプ政権の発足で、アメリカの外交政策はどうなるかについて分析した。ウクライナ戦争、イスラエル・ハマス紛争を中心とする中東情勢、北朝鮮関係について分析する。また、第2次トランプ政権の外交政策の基本は「モンロー主義」であることを明らかにする。

 第5章では、世界全体の大きな構造変化について分析する。アメリカを中心とする「西側諸国 the West(ジ・ウエスト)」対 中国とロシアを中心とする「西側以外の国々 he Rest(ザ・レスト)」の構図、脱ドル化の動き、新興大国の動き、米中関係のキーマンの動きを取り上げている。アメリカの世界からの撤退がこれから進む中で、日本はどのように行動すべきかについても合わせて考えている。

 本書を読んで、読者の皆さんが第2次トランプ政権について理解ができて、戸惑いや不安を減らすことに貢献できるならば、著者としてこれ以上の喜びはない。

2025年2月

古村治彦(ふるむらはるひこ)

=====

『トランプの電撃作戦』◆目次

まえがき 1

第1章 ピーター・ティールとイーロン・マスクに利用される第2次トランプ政権

●新・軍産複合体づくりを進める2人が支えた132年ぶりの返り咲き大統領 18

●トランプ陣営においてわずか3カ月で最側近の地位を得たイーロン・マスク 24

●第1次トランプ政権誕生に尽力し、影響力を持ったピーター・ティール 28

●第1次トランプ政権で「官僚制の打破」と「規制の撤廃」を求めたピーター・ティール 36

●第2次ドナルド・トランプ政権の人事に影響力を持つ世界一の大富豪イーロン・マスク 40

●トランプを昔から支えてきた側近グループからは嫌われるイーロン・マスク 42

●2010年代から進んでいたティールとマスクの「新・軍産複合体」づくりの動き 46

●選挙後に「トランプ銘柄」と目されたパランティア社、スペースX社、アンドゥリル社の株価が高騰 50

●パルマー・ラッキーという聞き慣れない起業家の名前が出てきたが重要な存在になるようだ 56

●パランティア・テクノロジーズとアンドゥリル社が主導する企業コンソーシアム 59

●21世紀の軍拡競争によってティールとマスクは莫大な利益を得る 64

第2章 第2次ドナルド・トランプ政権は「アメリカ・ファースト」政権となる

●忠誠心の高い人物で固めた閣僚人事 68

●「アメリカ・ファースト」は「アメリカ国内優先」という意味であることを繰り返し強調する 70

●「常識」が基本になるトランプ政権が「社会を作り変える」政策を転換する 72

●40歳で副大統領になったJ・D・ヴァンスはトランプの「後継者」 75

●厳しい家庭環境から這い上がったヴァンス 76

●ピーター・ティールがヴァンスを育て、政界進出へ強力に後押しした 80

●政府効率化省を率いると発表されたイーロン・マスクとヴィヴェック・ラマスワミの共通点もまたピーター・ティール 83

●第2次トランプ政権は国境の守りを固めることを最優先 90

●国防長官のピート・ヘグセスの仕事は国境防衛とアメリカ軍幹部の粛清 96

●「以前の偉大さを取り戻すために関税引き上げと減税を行う」と主張するハワード・ラトニック商務長官 99

●トランプに忠誠を誓うスコット・ベセント財務長官は減税と関税を支持してきた 105

●トランプ大統領は石油増産を最優先するエネルギー政策を推進する 109

●トランプの石油増産というエネルギー政策のキーマンとなるのはダグ・バーガム内務長官 112

●ロバート・F・ケネディ・ジュニアの厚生長官指名でビッグファーマとの対決 116

●「アメリカを再び健康に」で「医原病」に対処する 117

●ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件関連文書の公開はCIAとの取引材料になる 120

●トゥルシー・ギャバードの国家情報長官指名と国家情報長官経験者のジョン・ラトクリフのCIA長官指名 122

●第2次トランプ政権にアメリカ・ファースト政策研究所出身者が多く入った 127

●「裏切り者、失敗者の巣窟」と非難されるアメリカ・ファースト政策研究所 128

●第2次トランプ政権で進めようとしているのは「維新」だ 135

第3章 トランプ大統領返り咲きはどうやって実現できたのか

●共和党「トリプル・レッド」の圧倒的優位状態の誕生 140

●トランプ当選を「的中させた」経緯 142

●アメリカの有権者の不満をキャッチしたトランプ、それができなかったバイデンとハリス 149

●バイデンからハリスへの大統領選挙候補交代は不安材料だらけだった 156

●「自分だったら勝っていただろう」と任期の最後になって言い出したバイデン 161

●カリフォルニア州を含むアメリカ西部出身者で、これまで民主党大統領選挙候補になれた人はいないというジンクスは破られず 164

●アメリカ国内の分裂がより際立つようになっている 168

●2028年の大統領選挙の候補者たちに注目が集まる 173

第4章 トランプの大統領復帰によって世界情勢は小康状態に向かう

●対外政策も「アメリカ・ファースト」 188

●「終わらせた戦争によっても成功を測る」「私たちが決して巻き込まれない戦争」というトランプの言葉 195

●第2次トランプ政権の外交政策を担当する人物たちを見ていく 197

●トランプ大統領の返り咲きによってウクライナ戦争停戦の機運が高まる 202

●ロシアのプーティン大統領に対しては硬軟両方で揺さぶりをかけている 206

●トランプの出現で一気に小康状態に向かった中東情勢 210

●スキャンダルを抱えるネタニヤフはトランプからの圧力に耐えきれずに停戦に合意した 212

●北朝鮮に対しても働きかけを行う 216

●トランプ率いるアメリカは「モンロー主義」へ回帰する―― カナダ、グリーンランド、パナマを「欲しがる」理由 220

●トランプは「タリフマン(関税男)」を自称し、関税を政策の柱に据える 226

●日本に対しても厳しい要求が突きつけられる 229

●日本にとって「外交の多様化」こそが重要だ 236

第5章 トランプ率いるアメリカから離れ、ヨーロッパはロシアに、アジアは中国に接近する

●「ヤルタ2・0」が再始動 240

●参加国の増加もあり影響力を高めるBRICS 244

●「脱ドル化」の流れを何としても止めたいアメリカ 249

●グローバルサウスの大国としてさらに存在感を増すインドネシア 253

●サウジアラビアは脱ドル化を睨み中国にシフトしながらもアメリカとの関係を継続 257

●宇宙開発やAIで続く米中軍拡競争 260

●キッシンジャーは最後の論文で米中AI軍拡競争を憂慮していた 263

●キッシンジャー最後の論文の共著者となったグレアム・アリソンとはどんな人物か 267

●ヘンリー・キッシンジャーの教え子であるグレアム・アリソンが中国最高指導部と会談を持つ意味 269

●トランプが進めるアメリカ一極の世界支配の終焉によってユーラシアに奇妙な団結が生まれるだろう 273

●トランプ大統領返り咲きは日本がアメリカとの関係を真剣に考え直すきっかけになる 275

あとがき 279

=====

あとがき 古村治彦(ふるむらはるひこ)

 昨年(2024年)、アメリカ大統領選挙が進む中で、私の周りで、「トランプさんはおかしい人だから、何をするか分からない」ということを言う人たちが多くいた。「トランプは狂人 madman(マッドマン)だから、核戦争を引き起こす可能性が高い」というような扇動(せんどう)的な記事がインターネットに出ていたこともある。本書を読んで、こうした考えは誤りだということに気づいてもらえたと思う。

 ドナルド・トランプは合理的(利益のために最短のルートを選ぶことができる)で、めちゃくちゃなことをやるのではなく、そこには意味や理由がきちんと存在する。トランプ政権で大きな影響力を持つイーロン・マスクについてもそうだ。合理性を追求するあまりに、常識や慣例に縛られないので、結果として、非常識な行動をしているように多くの人たちに見られてしまうが、中身を見れば極めて常識的だ。本書で取り上げたように、トランプ、マスクの裏にはピーター・ティールが控えている。ピーター・ティールもまた同種の人間だ。彼らは自己利益を追求しながら、アメリカに大変革(だいへんかく)をもたらそうとしている。

  トランプは、激しい言葉遣いや予想もつかない行動、常人には思いつかないアイディアを駆使して、相手に「自分(トランプ)は常人(じょうじん」とは違う狂人(きょうじん)で、予測不可能だ」と思わせ、相手を不安と恐怖に陥れて、交渉などを有利に進める方法を採る。これを「狂人理論 madman theory(マッドマン・セオリー)」と呼ぶ。トランプはこの方法を使って、現在、アメリカ国内と世界中の人々を翻弄している。しかし、トランプのこれまでの行動を見れば、必要以上に恐れることはないということが分かる。「狂人理論」を使う人間は本当の狂人ではない。トランプの交渉術だと分かっていれば、落ち着いて対処でき、落としどころを見つけることができる。トランプは、「有言実行 walk the talk(ウォーク・ザ・トーク)」の人物であるが、自身の言葉に過度に縛られず、取引を行う柔軟性を持つ。この点がトランプの強さだ。

本書で見てきたように、トランプ返り咲きによって、世界は小康状態 lull(ロル)に向かう。大きな戦争は停戦となる。実際にイスラエル・ガザ紛争は停戦となり、ウクライナ戦争も停戦に向かう動きになっている。これだけでもトランプの功績は大きい。トランプは、大統領就任式の演説で述べたように、「終わらせた戦争」「(アメリカが)巻き込まれない戦争」によって評価されることになる。同時に、しかし、アメリカの製造業回帰、高関税は世界経済にマイナスの影響をもたらすことになる。これから、そのマイナスをどのように軽減するかについて、取ディール引が行われることになる。日本にも厳しい要求が突きつけられることになるだろうが、トランプを「正しく」恐れながら、落ち着いて対処することが必要だ。

 そのためには、トランプ政権が行う施策や行動の根本に何があるかということを理解しておく必要がある。そうでなければ、表面上の言葉や行動に驚き、翻弄され、おろおろするだけになってしまう。私は、本書を通じて、第2次トランプ政権の行動の基本、原理原則を明らかにできたといういささかの自負を持っている。

 本書は2024年12月から準備を始め、2025年1月から本格的に執筆を始めた。2025年1月20日のトランプ大統領の就任式以降の、怒濤(どとう)のような激しい動きを取り入れて、可能な限りアップデイトしたが、皆さんのお手許に届く頃には古くなっているところもあるだろう。あらかじめご寛恕をお願いする。

 これからの4年間は、第2次トランプ政権が何を成し遂げ、何に失敗するかを、そして、世界構造が大きく変化する様子を目撃する刺激的な4年間となる。

最後に、師である副そえじまたかひこ島隆彦先生には、現在のアメリカ政治状況分析に関し、情報と助言をいただいたことに感謝申し上げます。秀和システムの小笠原豊樹編集長には本書刊行の過程を通じて大変お世話になりました。記して感謝します。

2025年2月

古村治彦(ふるむらはるひこ)

 

(貼り付け終わり)

(終わり
trumpnodengekisakusencover001

『トランプの電撃作戦』
sekaihakenkokukoutaigekinoshinsouseishiki001
世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

 古村治彦です。

 今月は新刊準備のために更新が滞りまして申し訳ございません。2025年1月20日にドナルド・トランプが大統領に返り咲き(132年ぶりの快挙)、第二次トランプ政権が発足し、急激な動きを見せています。

 来月上旬には原稿が終わり、少し時間に余裕ができると思いますので、更新を再開したいと思います。今しばらくお待ちくださいますよう、よろしくお願いいたします。
 以下に、副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の新刊の紹介をいたします。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

副島隆彦(そえじまたかひこ)先生とベンジャミン・フルフォード先生の新著『宇宙通信戦争で勝利したトランプ革命 今、アメリカで起きている本当のことII』(秀和システム、2025年1月18日発売)を紹介する。これが3冊目の対談本となる。

uchuutsuushinsensoudeshourishitatrumpkakumei001
宇宙通信戦争で勝利したトランプ革命←←クリックするとアマゾンのページに行きます

ドナルド・トランプがどのようにして、不正選挙を打ち砕き、勝利を得ることができたかについて、日本には伝えられていない真実を私たちに教えてくれる一冊となっている。

以下に、まえがき、目次、あとがきを掲載する。参考にして、是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

まえがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)

アメリカでトランプが勝利して、革命が再び起きた。この革命はどのようにして達成されたか。この本がその真実を伝える。

この本はベンジャミン・フルフォード氏と私との3冊目の対談本である。フルフォード氏は、今も私たちに精力的に真実の世界情報を伝え続けることで、日本人が真の改革運動、即ち革命(レヴォルーション)を起こすことを願っている。

だが、私たちはまだじっとして動かない。

世界の動乱がもうすぐ押し寄せて来る。そのとき私たちも動き始める。

トランプたちが実は用意周到に大統領選に準備して勝利したのである(11月6日)。アメリカ国民の圧倒的な支持、投票数の9割を取った。フルフォード氏も言っている。即(すなわ)ちトランプが1・3億票、カマラ・ハリスはたったの2000万票である。しかし、この真実は今も世界に伝わらない。

大きな真実は、この書の書名のとおり、宇宙通信戦争 Space IT War(スぺイス・アイティ・ウォー) だったのである。このことをフルフォード氏と私が、本書の冒頭から勢い込んで皆さんに教える。

即ち、敵ディープステイトが仕掛けていた不正選挙 rigged election(リグド・エレクション) 用の軍事用(ミリタリー)の通信衛星(コミュニケイション・サテライト)である「フチーノ・タワー」Fucchino Towerを、イーロン・マスクのスペースX社のスターリンク Starlink の衛星群が、11月3日から攻撃して通信不能にした。これで5000万票の大量の票(ヴォウト)の違法な移し替え(フリップ)が大(だい)失敗した。

これにはトランプに忠誠を誓っている米宇宙軍(スペイス・フォース Space Force)と、空軍(エアフォース)の対テロ特殊通信部隊が加わっている。

フルフォード氏とそれから西森マリー氏の2人だけが、現地アメリカの真の内部情報を持っていた。即ち「米軍の良心派」(フルフォード氏の言葉)とずっと連絡を取り合っていたので、お2人は真実を知っていた。だからトランプが必ず勝つ、と。ただしこの真実も、まだ日本国内の公(おおやけ public [パブリック] 、人々のいる処)に伝わらない。

だから本書の刊行は、世界レベルの最(さい)高級の重要な知識、情報を日本国に最初に到達させるという意義を持つ。

私は、ドナルド・トランプが選挙の最終段階の投票日に、自分のSNSの Truth Social トルース・ソウシアルで、盛んに、「(投票所の)列(れつ)から離れるな。Stay line(ステイ・ライン), Stay line. 我慢して並んで投票しなさい」と必死で発信していたことでピンと来た。とくに職を失っている白人労働者たちに熱心に呼びかけていた。「あいつらはまた選挙不正をやるぞ」と。

これらのことの意味が、私はトランプ当選のあとで分かった。ザブーンとものすごい数の労働者が投票所に押しかけてトランプへの大量信任となった。もうディープステイト側はグウの音(ね)も出ない。一般投票(ポピュラー・ヴォウト)でも自分たちの大敗であることを自覚した。そしてこれから、がトランプ革命の正念場である。アメリカン・デモクラシーの行方を私たちは目を皿さらにして追いかける。

 

この本を書くために、秀和システム編集部の小笠原豊樹氏に並々ならぬ骨折りをいただいた。対談者2人からお礼を言います。

2024年12月18日   副島隆彦(そえじまたかひこ)

=====

『宇宙通信戦争で勝利したトランプ革命 今、アメリカで起きている本当のことⅡ』◆ 目 次

まえがき(副島隆彦) 1

第1章 宇スペイスアイティーウォー宙通信戦争でトランプが勝利した大統領選挙 11

スペースX社のスターリンク衛星がディープステイトの選挙泥棒衛星を破壊 12

指名された重要閣僚たち 24

ビル・ゲイツが北軽井沢に逃げて来ている 59

トランプ暗殺未遂事件 72

児童虐待・性的人身売買のカルトを本当に逮捕できるか 77

トランプは2人いる? 83

ジョン・ロバーツ最高裁長官はピストル自殺するしかないはず 95

第2章 日本はアメリカの属国を辞められるのか 101

フルフォード氏主催の革命会議に副島氏が臨席 102

ラーム・エマニュエルを逮捕せよ 111

日本は核兵器をいつでも作れる能力はあるが・・・ 118

トランプはアメリカの国家破産を回避できるのか 126

トランプは中国に台湾をいくらで〝売る〟か 139

人権思想と平等思想が崩壊寸前の西側 146

アメリカ軍は世界連邦の用心棒になりたがっている 158

ウクライナは停戦、イスラエルは新たな国に生まれ変わる 164

トランプの裏はハリマン一族 169

儀式の主催者はジョージ・ソロスとルパート・マードック 175

 

第3章 帝国―属国理論か、陰陽思想による平和の実現か 185

日本人の興味関心はトリビアリズム 186

暗号通貨はうまく行かない 195

トランプもユダヤ系? 201

岐路に立つ白人主義 206

帝国―属国理論vs陰陽(いんよう)思想 211

最後まで票を数えないいい加減さ 221

日本のエリートにも儀式参加者たちがいる 223

あとがき(ベンジャミン・フルフォード) 229

=====

あとがき      ベンジャミン・フルフォード

本書は、私と副島隆彦氏との対談本の3冊目である。思い返せば、2020年11月の、バイデンが勝ったとされるアメリカ大統領選直後の大混乱の時期に、大手メディアが決して報じない、「今、アメリカで起きている本当のこと」をいち早く日本に伝えて江湖(こうこ)に迎えられたのがこのシリーズの第1弾であった。

あれから4年が経ち、2024年のアメリカ大統領選では、最終結果が判明するまで1か月はかかるのではないか、という事前の予測も裏切られ、なんと投票日(11月5日)の翌日未明にはトランプの勝利が確定するという、4年前とはまた逆の意味で、何が起きているのか分からない事態となった(実は、今回の大統領選挙は選挙の形を装った一種の軍事クーデターになるという情報は米軍筋から寄せられていた)。

この3冊目の対談本のためには、9月と10月にもそれぞれ1回ずつ収録をしてあったのだが、このような一種の緊急事態となったため、本書では、選挙結果が出て9日後の11月15日の対談のみをほぼ使い1冊を構成した。4年前と同じように、私たち2人が、息せき切って、その時点でつかんでいる最新情報をぶつけ合って討議している様子を、読者の皆様には是非味わっていただきたい。

対談本も3冊目となれば、慣れも出てくる。私は今回の対談も非常に楽しみにして臨み、そして無事に終えた今、私たちはお互い何でも言い合えるような独特な呼吸に達しつつあるように感じている。

本書の後半では、私たち2人の「原理(プリンシプル)」――私にとってはジャーナリスト、革命家としての原理、副島氏にとっては言論人としての原理がどのようなものか、これまでの2冊の対談本にも増して、浮き彫りになってきて、読んでいて我ながらたいへん興味深かった。

徹底して西洋の学問を身に着け、その思考法を自分のものにしてきた副島氏の 帝国―属国理論 と、西洋の枠組みから出るきっかけをアジアとの出会いから得た私が、そこに理想を見いだしている陰陽思想との対立は、この本では語り尽くせなかったが、これからの人類のあるべき未来を考えるために、読者の皆様にも是非ともその成否・優劣を考えてみていただきたいと思う次第(しだい)である。

一方で、客観情勢は、私たちの最終対談日からも日々どんどん変化している。最新情報を提供するという意味も込め、私の直近(2024年1216日)のメルマガから転載して、この「あとがき」を締めくくる。

2024年12月18日  ベンジャミン・フルフォード

2月4日に発売になる副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の最新刊『金は下がったら買う。トランプはドルを切り下げる』(祥伝社)を紹介する。新著は「エコノ・グローバリスト」シリーズの27冊目となる。
kinhasagattarakautrumphadollarwokirisageru001
金は下がったら買う。トランプはドルを切り下げる←クリックするとアマゾンのページに行きます

タイトルにある通り、経済の本であるが、同時に、発足したばかりのトランプ政権を分析する内容にもなっている。副島理論には、「政治と経済は互いに貸借(たいしゃく)を取り合ってバランスする」という柱がある。トランプ大統領の返り咲きというアメリカ政治の動きによって、世界経済は大きく動くことになるだろう。

以下に、まえがき、目次、あとがきを掲載する。参考にして、是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

まえがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)

アメリカ大統領選挙で、ドナルド・トランプが当選、大勝利した(昨年11月6日)。この本が出る頃に就任式(エノギユレイシヨン)(1月20日)があり、トランプ政権は即座にいろいろな大改革を実行する。その内容は、きっと私がここで予言的に書き並べる、以上にとても激しいものだ。

世界中で「トランプという男は何をするか分からない。心配だ。これからの世界はどうなるのか。日本に対してどういう影響が出るのか」と、多くの人々が心配している。この漠然とした大きな不安に対して、私がこの本であれこれ対策を示す。しかし、私の思い(予測)どおりに行くか、分からない。

私は他の本でも書いたが、トランプは、この4年間(バイデン政権時代)に自分に対してヒドいことをした者たちを許さない。必ず復讐する。この復讐を「ヴェンデッタ」と言う。このヴェンデッタ vendetta は、イタリアのマフィアの用語だ。マフィア暴力団が伝統的に使ってきた、長年の敵たちに対する激しい報復(ほうふく)のことである。日本人は復讐や反撃の意味で、スポーツ用語として リベンジや、 アベンジ(ジャー)や、リターンマッチを使う。私はこれらのコトバが嫌いだ。私はスポーツ観戦が嫌いだ。あれらに嵌()まるほど知能が低くない。

ヴェンデッタはそれよりも強い言葉だ。日本の英和辞典にも載っている。

トランプの大統領就任後の4月ごろから、激しいヴェンデッタの嵐が吹くだろう。首都ワシントンでは官僚(上級公務員)の8割ぐらい、合計4万人ぐらいがクビ(解職)にさせられる。あるいは、僻(へき)()(たとえばアラスカ州とか)に飛ばされる者たちが出る。高級軍人たちも同じだ。

それに対して、ディープステイト側であり、米民主党支持である下級公務員たちからの「大量クビ切り、反対」のストライキが起きるだろう。トランプ政権は、それらを踏みつぶして前に進む。私は、この場面でのトランプを支持している。

これらのアメリカ政治の激しい動きについては、本書の後ろのほう(第4章から)で少しだけ論じる。

この本は金融・経済の本だ。だから読者に向かって強調すべきは、金(きん)は値下がりしたら買いなさい、である。この一点張(いってんば)りである。すでに私の言うことを聞いて、これまでに金をたくさん買って儲かった人たちが全国にたくさんいる。だから金が少し値下がりしたら、それを好機(チャンス)だと考えて、さらに買い増()ししなさい。長い目で見たら、金(きん)は必ず今の2倍の値段になります。

(きん)は、今は1グラム=1万4000円ぐらい(小売り)で動いている。これが、倍の1グラム=3万円になるのは2年ぐらい先だろう。その頃、トランプの電撃作戦( Blitzkrieg ブリッツクリーグ)による大改革が疲れてきて緩(ゆる)むからだ。

金の値上がりの予想の表(グラフ)は、私が前著の『金(きん)は3倍になる』(2023年11月、祥伝社刊)で書いたとおりである。再度、この本にも載せる。金の今後の値上がり予想(予定)である。

表紙カバーに打ち込んだ Trump Trumps Deep State 「トランプ・トランプス・ディープステイト」という英文書名について説明する。

これは日本語に訳すと、「トランプが大統領選挙で大勝ちして、ディープステイトに大勝した」という意味である。  trump(トランプ) という英語の動詞は、普通の英和辞典を引くと、「切り札を切って(大きく)勝つ」と書いてある。長年、日本人には意味が分からない。誰も説明しない。日本の英語公(こう)教育はヒドくて低劣(ていれつ)なので、英語教師たちも本当の意味が分かっていない。実感で分かっていない。だから私が日本国民のために、金融経済の本なのに敢()えて英文書名にすることで教えておく。大事なことなのだ。

日本人が知っているのは tramp で、「踏みつぶす」という意味の動詞である。「トランプ」は「バンバンと地面を踏む」という意味だ。これで、この英文タイトルを「トランプはディープステイトを踏みつぶした」という意味で日本語に翻訳したら、まあ、秀才だな。だけど、 trump tramp は「u」と「a」で、単語が違うでしょ。

日本語で「トランプ遊びをする」の「トランプ」は、play cards と言う。ところが「カード」という言葉だけでは、日本人には意味が通じなかった。それで仕方なく、その前に「トランプ」を付けて「トランプカード」にした。いつの間にか「カード」が取れて、「トランプ」だけで英語のカードゲームの意味になったのである。

だから本書の英文タイトルは、アメリカ大統領に復活したドナルド・トランプは、カード遊びで(切り札を切って)大勝ちした、という意味である。なかなか複雑である。だが、ここまで説明しないと、日本人は誰も「トランプ」の意味が分からない。100年かかって、ようやくこんなものだ。アメリカ大統領の名前が自然に持っている意味さえ分からない。困ったことだが、誰かが説明しておかないといけないので私がやった。

2025年1月

副島隆彦

=====

目次

まえがき

第1章 金は値下がりしたら買いなさい

● トランプ新政権が採()る手品(インチキ)の経済政策

●「デジタル米ドル」と金地金(きんじがね)の闘い

● 私、副島隆彦は「トランプ、この野郎」を発動する

● ディープステイトとの戦いは続く。だが……

● 先物(さきもの)市場が終わる

● FRBも解体される

● 小売りで1グラム=1万3000円を割ったら買いなさい

● 金価格の高騰は、人類の喜びの象徴である

● 世界に金の「地上在庫」はどれだけあるのか

● 私の予言「1グラム=1万8000円」ですら甘い

● なぜ金貨(ゴールド・コイン)も買うべきなのか

● これからは銀(シルバー)も買おう

● スーパーで金と銀を買う時代

第2章 トランプは、こうしてドルを切り下げる

●「シャハト債」とは何か

● 実体のない会社組織が手形の「引受人」になった

● ヒャルマル・シャハトは裁判にかけられた

● トランプは米ドルを「10分の1」の価値に引き落とす

● トランプは暗号通貨を嫌っていた

● しかし新政権では「暗号通貨の推進派」が起用された

● ドル高(円安)か、ドル安(円高)か

● 副島隆彦戦略は2本立てにすると決めた。

● トランプの「100%関税」にたじろいだプーチン

第3章 もはや株はカジノ(バクチ)だ

● なぜW(ウオーレン)・バフェットは株式を売って現金にしたのか

● バフェットが死ぬとき、大暴落になる

● 東京もNYも、株式市場はバクチ場と化した

●「アメリカ経済のバブル崩壊は必然」

● アメリカは「トランプ恐怖政治」のさ中にある

● 土下座するGAFAMSの経営トップ

●「マグニフィセント・セブン」の限界が見えた

● 年金資金の運用で9兆円という大赤字を出した

● 払った保険料が全額戻ってくるわけではない

● 日本の年金資金がアメリカに使い込まれている

● 農林中金も1兆5000億円の大赤字

● 私は、農中の外債運用失敗を追いかけてきた

● 運用失敗の責任者には、次の人生が待っていた

● 新NISAの正体

● 円安・ドル高が続いても、ドル切り下げのときが来る

● トランプのドル切り下げを迎え撃つ、日本のリ()デノミ

第4章 トランプの復讐に怯(おび)えるビッグテック企業

● 新・世界通貨にデジタル・マネーが加わった

●「トランプの粛清が始まる」

● メタのザッカーバーグが「復讐」vendetta(ヴエンデツタ) に怯えた

● ビッグテックのトップたちは、どうしたか

● 今さらトランプにゴマすりしても、もう遅い

● マスクの投稿した画像が意味すること

● 媚びるビッグテックの経営者、それを冷笑する米国民

● 世界時価総額の謎を解く

● だから円は、対ドルで切り上がる

第5章 アメリカには新米国債と通貨政策しかない

● トランプ勝利の10日後に、私はこう発表した

●〝イーロン・マスク大統領〟が誕生するという噂

● ビル・ゲイツが日本に逃げてきた

● ディープステイトに「正義の裁き」は下されるか

● ビッグファーマも処罰されるだろう

● こうしてドルは10分のに切り下がる

あとがき

=====

あとがき 副島隆彦(そえじまたかひこ)

この本を書き上げるために、私が採用した大方針は。

まず書名どおり、「金(きん)は下がったときに買いなさい」である。金はもうすぐ再び大きく値段が上がり始める。

その次は、トランプ大統領に対して、アメリカ国内では 「トランプ、頑張れ」 である。しかし、対世界では 「トランプ、この野郎」 である。この2つの相(あい)反する愛憎感情が、これからの世界分析の基本となる。

Ⅰでは、まずアメリカ国内の、腐敗したディープステイト(大富豪たちの連合体)の忠実な下僕(しもべ)集団であるワシントンの官僚たちを叩(たた)きのめせ、である。

そしてトランプ、この野郎 は対(たい)世界、すなわち日本を含む世界中の人々がトランプに怯(おび)えている。この男は本当に何をしでかすか分からない、と。トランプは「外国はアメリカにもっとカネを払え」、「アメリカ国内を立て直すことで私は精一杯(せいいつぱい)だ」である。アメリカに軍事(安全保障)で守ってもらいたかったら、金融・経済でアメリカに今以上に貢(みつ)ぎ物を出せ、だ。このことに対しては、日本では、民間人国家戦略家を自称する私が対応する。トランプのやり口を鋭(するど)く見抜き、急いで警戒警報を出し、対策を提言する。

Ⅰ のトランプ、頑張れ では、目下、ワシントンの官僚(上級公務員。高官たち)4万人が一斉にクビを切られて、地方に飛ばされる事態になっている。これまでタップリいい思いをしてきた官僚たちがオロオロしている。逮捕、投獄を覚悟した者たちは、すでに長期休暇願い long(ロング) vacation(ヴアケイシヨン) を出して国外に脱出した。もう帰ってこない。トランプ派からの復讐( vendetta ヴェンデッタ。イタリア・マフィアの流儀)が恐ろしいからだ。上流階級ぶってきたその奥様たちは、「私はアラスカなんか行かないから。ワシントンやニューヨークを離れるのだったら、あなたと離婚する! ひとりで行きなさい」と騒いでいる。こういうことは外国のテレビ、新聞、ネットの記事にはならない。

この事態に、アメリカ大衆の貧乏白人たち(プア・ホワイト poor white )が、「いい気味だ」と囁(ささや)き合っている。これを英語で「(イット・)サーヴズ・ユー・ライト」( It ) Serves you right . と言う。すなわち、「それにふさわしいことを、お前たちはこれまで散々(さんざん)やってきたのだ」という意味だ。これも日本ではニューズにならない。

もうひとつ、GAFA(ガーフア)+MS(エムエス)(ビッグテック)のトップたちが青(あお)()めている。この4年間、ものすごく激しくトランプを嫌って、彼のSNSをアカウント停止して、言論弾圧をやった。これへのトランプからの仕返しが怖くて、アス・キスィング ass-kissing (お尻舐())すなわちコロリと態度を変えて、ヘコヘコとトランプに屈(くつ)(じゆう)している。おカネまで公然と貢ぎ(政治献金)始めた。このことは本書に書いた。

それでも私が一番不愉快なことは。トランプ当選の後(あと)1120日に、ヒラリー・クリントンは落ち武()(しや)として日本に逃げてきた。皇居宮殿の連(れん)(すい)の間()に現われて、天皇皇后に拝謁(はいえつ)した。ヒラリーは敗軍の将であり敗残者だ。同じく日本に来て隠れているビル・ゲイツを頼って来た。2人は一緒に捕まって、アメリカで裁判にかけられるべきなのだ。

ヒラリーは米国務長官(ステイト・セクレタリー)として、2011年からの「アラブの春」という謀略政治を主導して、中東アラブ世界の人を戦乱でたくさん死なせた。2019年10月からのコロナウイルス騒ぎで、それに一番大きなカネを出したビル・ゲイツも、世界民衆にとっての大(だい)犯罪者である。日本国内からも、彼らをコロナウイルスとワクチン謀略の元凶者(げんきょうしや)としてあれほど騒いで糾(きゆう)(だん)したのに、ヒラリーとビル・ゲイツを逮捕し、処罰せよと主張する人がいない。このことに私はひとりで怒っている。

ドナルド・トランプ自身が、ヒラリーたちを捕まえることをしないという内(うち)()での手打ちをした。彼らのことを「雲(くも)の上の人々」 above the law (アバヴ・ザ・ラー) と言う。普通の法律 (ラー)の適用を受けない世界権力者たちだ。彼らは処罰されない。こういうことは金融・経済の本では、普通は書いてはいけないことになっているのだろう。

もうひとつ大きな事実で、日本国民が知るべきことがある。11月5日の米大統領選挙の数日前から、イーロン・マスクが持つ「スターリンク」の通信衛星群(スペイスX社が射[]ち上げる)が、全米で5000万票分の不正選挙の移し替えを、4年前と同じく実行しようとしていたディープステイト側の軍事通信衛星(ローマ・カトリック教会が運営)に、激しい通信攻撃( Dos V attack [ドス・ヴイ・アタツク] )を仕掛けて通信不能にし、破壊した。これでトランプが選挙に勝利したのである。

このことも日本国内ではまったく話されない。アメリカ国内で噂話が広がっている。私だけが書く。スターリンクが不正選挙を食い止めたという事実は、open secret(オープン・シークレツト) (公然の秘密)であり、アメリカ国民はヒソヒソと話している。

Do you know that ? Elon‘s(イーロンズ) Starlink(スターリンク) was used to sabotage(サボタージユ) Dominion(ドミニオン) network . ”

「知ってるか。イーロンのスターリンクが、ドミニオンの犯罪衛星システムを破壊したんだぞ」

だから今、イーロン・マスクがキングコングのように胸の打ち鳴らし( gorilla(ゴリラ) chest(チエスト) beating(ビーテイング) )をして、トランプよりも威張っている。このことはみんなが知っている。そして皆、何故(なぜ)だろうと不思議に思っている。背後に前述の大きな事実があったからだ。この事実も私がこの本に書いて、私が日本国民に教える。

その他、金融・経済のことも、当たり前のことだがたくさん書いた。年がら年中(ねんじゆう)おカネと金儲(もう)けのことしか考えない人間たちに向けて、お前たちはちょっとは……あ、これは書いてはいけないことだ。

それでも金(きん)の値段がものすごく上がった。みんな儲かって良かった。副島隆彦の本を買って読んで、本当に早めに金(きん)に投資した人々は大儲けした。この人々からの私への信用、信頼は、さらに強固なものになっている。私はさらに自信を持って、金融予言者(よげんしや)として近(きん)未来に向かって突き進んでゆく。みんな私に付いて来なさい。

 

この本を書くにあたり、いつもどおり編集者の岡部康彦氏にお世話になった。記して感謝します。

副島隆彦

(貼り付け終わり)

(終わり)

sekaihakenkokukoutaigekinoshinsouseishiki001
世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

古村治彦です。
trumpseiryokunotetteikousendeamericanokokkabunretsugasusumu001

2024年10月31日に副島隆彦先生の最新刊『トランプ勢力の徹底抗戦で アメリカの国家分裂は進む』(祥伝社)が発売される。

以下に、はじめに、目次、おわりにを掲載する。是非手に取ってお読みください。
(貼り付けはじめ)

はじめに 副島隆彦(そえじまたかひこ)

大統領選とアメリカンデモクラシーの終焉

この本が出てすぐに、米大統領選挙が行われる(11月5日)。

私は言論の予言者を自ら名乗って、評論業で40年間生きてきた。この本の書名『トランプ勢力の徹底抗戦で アメリカの国家分裂は進む』をパッと見ただけでは、アメリカ政治に相当関心がある人たち以外には理解不可能だろう。

この書名を決めた一歩手前の案は、『米トランプ勢力は貧乏覚悟で 善人(グッドガイズ)の新国家を作る』だった。これもおそらく意味不明であろう。

 この本が出てすぐに、今度の大統領選挙でまたしても大掛かりな不正が行われることで、騒がれるだろう。それは、本当に大騒ぎになる。このことは私にとって、有(あ)り有(あ)りと目に見えるように分かる事態である。なぜなら、私は「トランプは選挙で負ける」と悲観し、悲痛になってこの半年くらいを生きたからだ。

反(はん)トランプ勢力(ディープステイト)は必ず、必ず不正選挙をやると、私は確信している。たったこの一点に共感してくれる人々は、ただちに本書の意味を分かってくれるだろう。

彼らは選挙の得票数を、2020年11月と全く同じように、コンピュータと郵便投票などで6000万票も移し替える。そして、カマラ・ハリスが勝利するよう選挙結果を捏造(ねつぞう)する。こんな巨大で大掛かりな不正が、今の世界で許されるわけがない。ところが、平気でこういうことが行われる。それが今の世界帝国アメリカだ。そして、我が日本国の選挙だって、実際に選挙の得票数の不正操作が行われて来たのである。

 私がこのように書くと、もはや私は普通の政治評論や、社会言論の枠から外れた人間と

いう扱いになる。覚悟の上である。ただでさえ日本のメディア(テレビ、新聞、雑誌)から

長年干(ほ)されて、相手にされずに生きて来た私にとって、今さら臆(おく)することはない。

 大きな真実を誰が本当に書いているのか。そんな不正選挙なんかあるはずがない、バカげた主張だと、頭のてっぺんから私を否定する人たちには、この本の存在意義はない。

それでも私は、こうやって真実暴(あば)き言論でずっと生きてきた。やせ衰えた日本の出版業界で、私は細々(ほそぼそ)ながら単行本を出し続けて、30歳から、40年間生きてきた。私の主張と謎解きに付き合い、それなりに信頼してくれる人々に向かってこの本を書く。

選挙制度はデモクラシーの土台であり、基本である。これが巨大な選挙不正で歪(ゆが)められたら、デモクラシーそのものの死を意味する。

デモクラシーという言葉は、demos(デモス)とcratia(クラティア)から出来ている。このdemosが「民衆、大衆」を意味し、cratiaが「支配体制」を意味する。だから、デモクラシーは民衆一人ひとりの1票から作られる政治体制である。デモクラシーはイデオロギー(イデアのロゴス)ではない。だから×民主主義は誤訳だ。〇民主政体(せいたい)が正しい。

大国のアメリカ合衆国で、こんなに何回も選挙の不正、捏造が行われるようでは、今の世界は本当に暗闇の中で生きているに等しい。中国とロシアを独裁国家であると言い続けて、馬鹿にして、腐(くさ)していればいい、というものではない。自らを民主的でリベラルで、自由な先進国だと信じ込んでいる者たちの責任は重い。アメリカの手先、子分を平気でやり続けている日本人も同様だ。

 私のこのような〝ぶつくさ書き〟は、普通の政治評論とは見なさない、という判定を下されても構わない。私の言論は、ずっとそのように扱われてきた。それでも私は、この世にある本当の真実を書く。こうやって生きてきた。だから最近は、私の本は日本社会で認められている。私はウソを書かないで生きてきた。

 トランプ勢力は、このあともヒドい目に遭(あ)いながらも、じりじりと後退しながら、それでも不屈に戦い続ける。そしてアメリカ帝国は国家分裂をしていく。アメリカの中西部(ミッドウェスト)と南部(サザン)のテキサスを中心にした諸州は、それぞれの州民が決断して、連邦離脱[れんぽうりだつ](セセションsecession)を徐々に州議会で決議していく。

この連邦離脱というのは、現在のアメリカ合衆国から州(state ステイト、これが国)ごとに分離(セシードsecede)し、独立することである。ワシントンとニューヨーク、シカゴを中心とする連邦(れんぽう)政府(フェデラル・ガヴァーンメント)の言うことはもう聞かない、という決断である。

 アメリカが、これから向かう国家分裂は、もはや不可避である。今のアメリカの政治や金融経済を握りしめている大富豪たちの連合体(これがディープステイト)にしてみれば、自分たちがこの先も世界支配を続けたい。そのために必要なアメリカの現在の仕組みそのものが内部から壊れてしまうのは、彼らにとって一番いやなことだろう。

それでも、アメリカの国家分裂・連邦離脱は続いていく。たとえ無理やりドナルド・ト

ランプを再び引きずり下ろしたとしても。

 この本で2つ目に重要な論点は、「もうこれ以上、移民を外国から受け入れない。そんな余裕はアメリカにはないのだ」という、P5に前掲した思想が前面に出て来ていることだ。このことを大きくはっきりと示す。

この反(はん)移民の思想は、日本ではテレビ、新聞などがグズグズ、コソコソと、ヨーロッパへの難民の死亡事件が起きるたびに小さくニューズにするだけだ。しかし、まともなヨーロッパとアメリカの白人たちは、「もう我慢しない。キレイごとは言わない。もうこれ以上、移民、難民は入ってこないでくれ」という思想を、敢然(かんぜん)と表明し実行し始めた。

それが、トランプ勢力が団結する切実な理由である。もっとはっきり書くと、アメリカは白人国家なのだ。「これまでアメリカに入ってきて、白人の言うことを聞いて生きている黒人やヒスパニック、イスラム教徒たちは、このまま生活していい。しかし、そうでない者たちは出て行ってくれ」という考え方である。これは、ヨーロッパの主要国であるフランスもイギリスもドイツもイタリアも同じだ。

ここで白人優越の思想(ホワイト・シュープレマシー white supremacy)を公然と言うと、それは明らかに③人種差別である。人種差別をしてはいけないは、今の世界の、人類の、大スローガンである。しかし、もうそんなことも言っていられない。そこまで欧米の堅実な白人たちは追い詰められている。このことを私たち日本人は、はっきりと受け止めなければならない。そのためにこの本がある。

日本でも、全国の自治体(1700個ある)それぞれに割り当てで50人、100人のネパール人やベトナム人の移民の受け入れ義務の枠があり、それは静かに実行されている。新聞記事にはならない。実情は、関係者が「困ったことだ」とコソコソと話しているだけだ。

カマラ・ハリス政権(ディープステイト側)からすると、日本はなかなか移民、難民を受け入れない人種差別の国だとされている。このことも、あまり新聞記事にならない。でも、私たちはみんな、もう分かっているのだ。今の世界を覆(おお)っているこの大きな真実のことを。

 それを私は、この本ではっきりと書く。近代ヨーロッパが作った偉大なる啓蒙思想(エンライトンメントenlightenment)と、社会契約説(ソウシアル・コントラクトsocial contracts)が打ち立てたのが、①人権の思想、②平等の思想、③人種差別をしない思想、そして④がデモス・クラティア(民主政体 ×民主主義)の制度思想である。

この4つを強く疑う時代に人類はついに突入したのである。それが今、アメリカの国家分裂の問題の主眼、中心にせり上がっている。トランプを強く支持する白人中産階級と下層の白人大衆は、「もう私たちは正直になる」といって戦いを始めた。

 これらのことを、この1冊の本に細かく書いて、凝縮(ぎょうしゅく)して皆さんに教える。この本を、ただのアメリカ政治評論本などと思ってはいけない。人間(人類)を支えているのは思想(ソート)や理念である。それが現実に深く投影されて、この世の中のさまざまな争いや苦しみ、悲しみを作っている。

2024年10月 副島隆彦(そえじまたかひこ)

=====

はじめに 大統領選とアメリカンデモクラシーの終焉 ──

第1章      トランプ殺害未遂事件の恐るべき真実

トランプ暗殺未遂は「国家犯罪」である ──20

トランプ銃撃事件は安倍晋三殺しと一緒 ──26

性懲りもない2度目のトランプ殺害未遂 ──35

ポピュリストこそがアメリカ政治の伝統である ──37

逃げ腰になったハリウッド ──42

トランプ暗殺計画は、まさにコンスピラシーだ ──44

ボビー・ケネディが見せた真のアメリカ人らしさ ──48

善人と悪人の終わりなき対立 ──52

第2章      アメリカを引き裂く善人と悪人の闘い

トランプ勢力の中心となるヒルビリーたち ──60

ヴァンスはトランプの真の後継者である ──66

仕組まれたカマラ・ハリス新大統領の誕生 ──72

東部諸州との境目で起こる軍事衝突 ──77

悲しみも痛みも感じない悪人たちの本性 ── 82

第3章  トランプ勢力が目指す真のアメリカ革命

レーガン革命と「プロジェクト2025」 ──88

レーガン革命の8割が失敗に終わった本当の理由 ──92

「プロジェクト2025」の4つの重要なポイント ──97

4年前の不正選挙から起きた大きな変化 ──102

トランプを未だ裏で支えるピーター・ティ―ル ──108

トランプ殺害計画の原因は「プロジェクト2025」だった ──112

成り上がりなのにディープステイト側に付かなかった男 ──118

欧米では「権力犯罪」という言葉は使ってはならない ──121

うろたえオロオロするアメリカの司法 ──125

最高裁判所長官の名前も知らない日本人 ──129

第4章 権力とカネを握り続けるディープステイトの恐ろしさ

悪の実行部隊はFBIである ──136

ディープステイトという言葉を作ったのはJBS ──141

反カソリックであるKKKの素晴らしい主張 ──142

ワシントンに結集し官僚国家を解体せよ ──148

アメリカは武力衝突の段階に入った ──152

アメリカで起こっている民族大移動の実態 ──155

教科書では教えない南北戦争の真相 ──158

今後、ズルズルと続くアメリカの国家分裂──164

「プロジェクト2025」とディープステイト ──168

博奕も麻薬もなくならないが金融博奕はなくすべき ──171

第5章  キレイごとがイヤになったアメリカ人の本音

人権、平等、人種差別、デモクラシーをめぐる大分裂 ──176

デモクラシーをぶち壊したディープステイトの大罪 ──180

崩れ落ちる近代ヨーロッパの大思想 ──187

目の前に見えるもの以外信じないベンサムの思想 ──190

人間の不平等の典型例が「親ガチャ・子ガチャ」 ──192

差別はないほうがいいが、現実にはなくならない ──195

悪人でないと繁栄を作れない問題 ──197

ヴォルテールが見抜いたルソーの思想の危険性 ──200

マンガしか読めなくても日本では首相になれる ──204

踊り狂う貴族こそがフランス革命の実態 ──206

アメリカ独立宣言はジョン・ロックの文章のほぼ丸写し ──208

LGBTQとトランプ勢力の闘い ──211

第6章  トランプ側近の重要人物14人の知られざる素顔

トランプを近くで支える真のキープレーヤーたち ──218

トランプの新共和国で廃止される中央省庁 ──232

「プロジェクト2025」の冒頭の恐ろしさ ──236

保守派が考える「アメリカへの約束」 ──239

軍隊と官僚機構を蝕むリベラルイデオロギー ──244

お わ り に ──248

=====

おわりに 副島隆彦(そえじまたかひこ)

この本は、米大統領選挙(11月5日)の直前、5日前には出版される。だから、ここに書かれているのは著者の予言である。大きく外(はず)れたら、私の言論人としての信用が落ちる。それだけのことだ。

私は、これからいよいよ動乱(どうらん)期に入るアメリカのここまでを、克明に描いた。この本で、これからのアメリカと世界の近(きん)未来を予言すると共に、後世に残す資料性を持たせることに主眼を置いた。

 あとあと、あの時何が起きていたのかの歴史の証拠を正確に書き並べた。

トランプ大統領を、前回の2020年11月の巨大な不正選挙 rigged election リグド・エレクションで打ち倒したのは、アメリカの大富豪の連合体――これがまさしく The Deep State ザ・ディープ・ステイトである。私は、あの時の事件を克明に追いかけた『裏切られたトランプ革命』(秀和システム、2021年3月刊)を書いている。本書はその続刊である。

 トランプは、アメリカ国民の圧倒的支持(本当の支持率は73%。本書で詳述してある)がある。にもかかわらず、無理やりカマラ・ハリス(支持率26%)を勝たせるだろう。トランプは負ける。私はこの予測(予言)を半年ぐらい前からしている。不愉快きわまりないことだが、これが今の世界だ。

 (日本を含めて)先進国のたくさんの国で、選挙の大掛(おおが)かりな不正がコンピュータ・ソフトを使った投票数の移し替え(フリップ、あるいはスイッチと言う)によって行われている。しかし、このことを西側先進国では誰も言わない。アメリカのトランプ支持派は、そのことで今も怒っている。それに関する報道もほとんどない。

 この大きな事実を全く認めないで、何喰わぬ顔をしている者たちは全て悪人(あくにん)だ。悪(ワル)の側に身を売っている者たちだ。アメリカ帝国の属国である日本にもたくさんいる。

 そして今後も、トランプは無理やり負けさせられる。合衆国大統領に復帰できない。そして、そのあとアメリカ全土で、「こんなあからさまな、再度の不正を私たちは認めない。許さない」と立ち上がる者たちが、各州(state ステイト)で出てくる。

 本書で詳細に書いたとおり、アメリカ中西部(ミッドウエスト)と南部(サザン)の30くらいの州[ステイト](国家)が今の連邦(フェデレイション。合衆国)からの離脱(secede セシード)宣言を、次々と開始するだろう。そして、それらの州(国 ステイト)が団結して、アメリカ中央国(セントラル)という新しい共和国(ニュー・リパブリック)を建国するだろう。

 それに、あと4年くらいかかる。これはまさしくアメリカ動乱の始まりであり、それはやがて内乱レヴォルト[]、内戦(市民戦争[シヴィル・ウォー])となる。

この時、ドナルド・トランプが新共和国の大統領に推(お)されて就任するか、分からない。トランプはニューヨーカーであるから、テキサスを中心にした南部人(サザン・ピーポー)となじまない。トランプ(78歳)は、「私は何も間違ったことをしていない」と言いながら、堂々と引退(リタイア)するだろう。

 トランプが、今の合衆国(連邦)の大統領に復帰したくない理由がある。

それは、赤字大企業の社長に再び復帰する者は、企業(会社)が抱えている巨額の累積(るいせき)赤字のもの凄さを知っているからだ。国家も同じである。だからトランプは、本心では返り咲きたくない。社長(大統領)に復帰したら自分の肩にずしりと、その借財の処理の苦しみが即座にのしかかってくるからだ。隠してある損金も膨大である。おそらく1000兆ドル(14京[けい]円)くらいの根雪(ねゆき)となった累積赤字を、今の合衆国は抱えている。

「こんなオンボロの帝国は潰(つぶ)れてしまうほうがいいのだ」と、トランプは商売人(ビジネスマン)だから、冷静に考えている。ついでに、腐り切った何百万人もの官僚たちも一緒に滅べばいい、と。

 それらの巨額負債を引き継ぐことなく、全く新しい国を作って、そっちにみんなで引っ越せばいい。決意ある正義の人々で善人(good guys グッドガイ)のアメリカ人たちは、こうやってアメリカの国家分裂を推し進めてゆく。そして本書で詳しく解説した、新国家建設の大方針(と工程表 roadmap ロウドマップ)であるProject2025「プロジェクト2025」に従って、着々と前進するだろう。

残ったディープステイト(超[ちょう]財界人と軍産[ぐんさん]複合体とエリート官僚たち)は、そのあとに襲ってくるNYを震源地とする金融大恐慌によって、自滅するだろう。

 このようにして、あと4年で世界は大きく変わってゆく。追い詰められたディープステイト側は、計画どおりロシアと中国に戦争を仕掛けて第3次世界大戦を起こしたい。自分たちが生き延びるためである。彼らは戦争が大好きだ。それには核戦争(ニュークレア・ウォーフェア)を含む。日本の場合は、台湾有事(ゆうじ)をアメリカが仕組んで、「中国が攻めてくる」を煽動(せんどう)の標語にして、動乱状況に陥(おとしい)れる。

それに対して私たち日本国民は、「平和憲法を守る。戦争反対。核兵器を持たない。アジア人どうし戦わず」の4つの旗を掲(かか)げて抵抗する。絶対に騙(だま)されない。あいつらの策略に乗らない、という深い知恵こそが大事である。私は、このように近[きん]未来を予言(プレディクト)し、かつ対策を提言する。

 最後に。最速で企画からわずか3週間でこの本を仕上げてくれた編集者の大森勇輝氏と

祥伝社に厚くお礼を言います。

2024年10月

副島隆彦(そえじまたかひこ)

(貼り付け終わり)

sekaihakenkokukoutaigekinoshinsouseishiki001
世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む ←クリックすると、アマゾンのページに進みます。

(終わり)

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

古村治彦です。
beikokusainokyogakufumitaoshidekinyutouseigakuru001
米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る

今回は、副島隆彦(そえじまたかひこ)先生の最新刊『米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る』(徳間書店)をご紹介します。発売日は7月31日です。

 下に、まえがき、目次、あとがきを掲載します。参考にして、是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

まえがき

副島隆彦(そえじまたかひこ)

世界中で政治的異変が起きているから金(ゴールド)を買うべきだ

 私が『ドル覇権(はけん)の崩壊』(徳間書店、2007年8月刊)を書いて17年が経()つ。

 遂(つい)に米ドル(即ち米国債[べいこくさい])による世界支配体制(覇権 hegemony[

ヘジェモニー])が、私たちの目の前で崩れつつある。

 特にアメリカ株(NYダウ)が5月20日に、4万77ドルの史上最高値を付けた時が、アメリカ帝国(エムパイア)の力の頂点(ピーク)だった。このあとグズグズしている。日本株は、その前の3月22日に、4万888円の史上最高値を付けて、再び7月10日に4万1831円をつけた。

 そして5月16日に、北京でプーチンと習近平が会談して「これからの世界体制の有り方」について話し合った(後述する)。この時、世界史(人類史)の軸(アクシス)が動いた。

 私が、この本で強調して書くべきはやはり金(きん)のことだ。もう金(きん)の地金(じがね)値段は簡単には下がらない。世界各国で政治的な異変(いへん)が次々に起きている。だから、これからでもまだまだ、金(ゴールド)を買うべきだ。まさしく〝有事(ゆうじ)の金〟だ。金(きん)は私が前著で書いた通り、「3倍になる」。特に、これまで金を買ったことのない人は、決意を固めて今からでも金を買いなさい。私は、あなたたちの背中をドーンと押す。なぜ、このような一見(いっけん)無謀に見えることを、私、副島隆彦が書くのか。この本を読み進めてください。

 この本の書名は、『米国債の(アメリカ政府による)巨額踏み倒しで(日本でも)金融統制が来る』である。何を言っているのか、この文を読んだだけでは簡単には分からないでしょう。少し分()かり易(やす)く書くと、「アメリカは自分の既発行(きはっこう)の米国債を踏み倒して没落する」である。アメリカの国家財政と金融市場は、もうボロボロ状態である。もうすぐ崩れ落ちる。私たち日本人は、アメリカ帝国の崩壊が目前に迫っていて、米ドル(と米国債)の大(だい)下落がもうすぐ起きることを目撃することになる。

 これまでに私、副島隆彦の金融本を真面目に読んできた人たちなら、分かってくれるだろう。ここで、「巨額の米国債の踏み倒し(償還(しょうかん)しないこと)」を、難しく言うと national debt restructuring 「ナショナル・デット・リストラクチュアリング」である。これを日本語に訳すと、「国家の債務の再編(さいへん)」という。この「債務(デット)の再編(リストラクチュアリング)」という経済学の専門用語が私たち日本人に本当に分かりにくい。難かしいコトバだ。この「債務の再編(とか圧縮(あっしゅく))」を、分かり易く真実をぶちまけて書くと、まさしく「借金の踏み倒し」のことである。これなら分かるでしょう。「リストラするぞー」なら何となく分かるだろう。

 アメリカで、これまでに累積(るいせき)している巨額の国家借金の踏み倒しが、もうすぐ起きる。まさか、とてもそんなことは信じられない、と思っている人たちに対して私は、何も説得する気はない。縁(えん)なき衆生(しゅじょう)だ。私がひとりで焦ってこのことを書いているのは、この事態が実際に起きた時に、その時、「ほーら見てごらん。私、副島隆彦が書いたとおりになったでしょう」と言いたいからだ。そのために、この1冊の本を書いているのである。

 これまでの私の、年2冊の定期刊行物(笑)のような金融本たちに付き合ってくれて、読んでくれた皆さんに対しては、感謝の気持ちがある。副島隆彦の金融予言(よげん)の、またしてもの的中を、ともに喜んでもらいたい。他の連中なんかどうでもいい。

=====

米国債の巨額踏み倒しで金融統制が来る──【目次】

まえがき

世界中で政治的異変が起きているから金(ゴールド)を買うべきだ─2

第1章 アメリカは100兆ドルの借金を踏み倒す   

アメリカはもうすぐ巨額借金を踏み倒す─14

米国内のドルの20倍のドルが世界に垂れ流されている─16

金融タカ派とハト派はどこで争っているのか─20

産業資本家は金利が低い方がいい─24

安価な円を使った円キャリートレイドが逆回転を起こす─28

貧乏諸国の借金踏み倒しが始まる─30

アメリカの不動産が暴落している─35

アメリカは内戦になって多数の国民が死ぬ─43

トランプはドルを切り下げる─51

国家が借金を踏み倒す時代が始まる─54

国家も破産する──ギリシアの教訓─68

日本がアメリカに貢いだお金は1800兆円─72

米国債の借金は本当は20倍ある─85

世界の金融経済がこれから大爆発する原因は大量にばら撒かれた米国債─93

アメリカは借りた金を返さない─97

世界規模で起こっている借金取り立て─100

借金返済の苦しみを中心に世の中はできている─103

第2章 ドル覇権の崩壊が始まる   

米国債という借金証書を返せなくなったアメリカ帝国は没落する─112

米国債の隠れ借金で一番苦しんでいるのはドイツだろう─118

もうすぐ1ドル=120円台まで円高になるだろう。それを支える大きな構図─124

日本は手持ちの米国債を売ることができる─126

サウジや中東諸国が大量の米ドルを金に変えるよう要求している─137

ドル基軸からBRICSの新通貨体制に移行する─141

第3章 やっぱり金は3倍になる   

ゴールドマンサックスが金価格2700ドルを予想─150

「金は3倍になる」という私の予想どおりになりそうだ─156

金の値段はまだまだ上がる─160

やっぱり野口コインで金を買うのがお得─161

国際金価格はやがて3000ドルを突破してさらに上がる─164

金の価値は金自身が生み出す─167

税務署とケンカしなさい─171

そろそろプラチナを買うのもいい─174

銀貨も安いから買っておくといい─176

パラジウムも値上がりしたが…─178

日本でタワー・レジデンスの激しい値上がりが起きている。NYは値下がり─181

米ドルの信用が失墜し、米国債の巨額踏み倒しが起きる─183

ついに中露同盟の側にグローバルサウスがついた─185

プーチンと習近平が組んだ中露同盟が世界を主導する─187

第4章 国家は惜しみなく国民の資産を奪う                

日本政府はリデノミネイションで1万円を1000円にする─198

銀行から現金を下ろそうとすると警察官が来る─206

日本政府は現金を消そうとしている─210

デジタル・マネーも現金を消したい意向の現れ─211

マイナンバーは「個体識別番号」と言うべきだ─217

インボイスは本当は請求書なのに、領収書にもした─222

かつてアメリカで金(きん)保有禁止の大統領令が出された223

財産税は金融資産の保有額しだい─229

最終的には預金封鎖も政府は考えている─235

本当の富裕層はもう海外に逃げている─240

これからはインドネシアに注目すべきだ─245

旧日本軍の今村均大将が偉かった─247

第5章 アメリカは内戦(市民戦争(シヴィル・ウォー))で国家分裂するだろう   

国民の80%の支持率でも、なぜかトランプは当選できない─252

アメリカは内戦状態になって国家分裂する─257

あとがき─260

【特別付録】大恐慌でも大丈夫な株15銘柄262

=====

あとがき

 この本を書き上げるのに苦労した。この4、5、6月の3カ月に悪戦苦闘(あくせんくとう)した。文筆家(言論人)が文章を書けない(書かない)苦労など、世の中の知ったことではない。「早()よ。書いて出せ。待っているんだぞ」が人々の言葉だ。

 本書『米国債の巨額踏み倒し(デット・リストラクチュアリング)で金融統制が来る』は、A() rotten(ロットン) system(システム) for(フォー) sovereign(ソヴリン) debt(デット) restructuring(リストラクチュアリング) needs(ニーズ) fixing(フィクシング). という英文に戻して、これを、なんとか日本国民が分かるように説明することだ。この一点だけに集中し絞り込んで、私はこの一冊の本を書いた。「現在のアメリカ合衆国が抱える巨額の国家債務(借金)の仕組みは腐り果てているから、それを組み立て直す(再編する)必要がある」という意味だ。

 ところが、もうすぐ起きることは、アメリカ政府が宣言するであろうが、“(We haveNo financial responsibility.”「私は債務を返済する責任は負わない」「大借金を返す気はない」だ。アメリカは居直り強盗をするだろう。

 これと同時併行で起きているのが、貧乏新興国54カ国で一斉にやるかもしれない、世界銀行、IMFからの借(しゃっ)(かん)(借金)の踏み倒しである。これは“G20 (ジートゥエンティ) Common(コモン) Assurance(アシュアランス)(=Debt[デット]Restructuring(リストラチュアリング) Program(プログラム)”として現在G20で議論されていることだ。

 私はこの本でもっと多くのことを説明したかったが、気が勢()いて、とても私の頭(思考力)が追いつかない。それでも、これだけのことを書いた。本当に苦しい3カ月だった。これでよしとする。

 最後に、この本も徳間書店編集部力石幸一氏の苦労と共に成った。記して感謝します。

2024年7月

副島隆彦(そえじまたかひこ)

(貼り付け終わり)

(終わり)

bidenwoayatsurumonotachigaamericateikokuwohoukaisaseru001

バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
bigtech5shawokaitaiseyo501
ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ