古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

カテゴリ: 本の紹介

 古村治彦です。

 2023年12月27日に最新刊『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を刊行しました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

 東京や関東近郊では本日発売の『週刊現代』2024年4月20日号の佐藤優先生の書評コーナー「名著、再び」(64-65ページ)にて、『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』をご高評いただきました。2ページにわたり、拙著から多くの引用をしながら、評価をしていただきました。佐藤先生には、『週刊ダイヤモンド』2024年3月2日号でも、拙著をご紹介いただきました。佐藤優先生、まことにありがとうございます。皆様には、是非手に取ってお読みくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
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(終わり)
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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 2023年12月27日に最新刊『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を刊行しました。週刊ダイヤモンド2024年3月2日号にて、佐藤優先生にご紹介いただきました。是非手に取ってお読みください。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

 最近、名越健郎(なごしけんろう)著『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書、2019年)を読んだ。この本では、外国勢力、具体的には、アメリカ、中国、ソヴィエト連邦から、日本の各政党、自民党、民社党、社会党、共産党への資金提供があったことが書かれている。アメリカや旧ソ連などの公開資料を調べ、その中に出てくる日本の各政党への資金提供の文書を詳しく分析し、資金の流れを解明している。日本の政党が外国勢力から資金提供を受けることは法律で禁止されており、違法行為である。従って、外国勢力からの資金提供は非公式、秘密に行われた。

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秘密資金の戦後政党史

 自由民主党結党時(1955年)に、民主党系から出て、初代の幹事長となった(1956年末まで)のが岸信介だった。岸信介は、戦前に商工省に入省し、次官となった。国家総動員立案の中心的人物であった。満州国の産業政策を立案し、戦争開始時の東條内閣では商工大臣・無任所大臣兼軍需時間を務めた。敗戦後は、A級戦犯として逮捕されたが、後に釈放し、政界復帰を果たした。

岸信介は、1956年の石橋湛山との自民党初の党総裁選挙で敗れたが、1957年3月には石橋の病気退陣を受けて、自民党総裁、首相に就任した。1960年の日米安保条約改定で大規模な反対運動に遭い、安保改訂成立後に退陣したが、その後も日本政界で隠然たる力を保持した。80歳を超えた1979年まで代議士を務めた。戦前から戦後まで日本政界で影響力を保持し、「昭和の妖怪」と呼ばれた。

 戦後の岸信介につきまとったのは、CIAとの密接な関係、そして韓国発祥の統一教会、創始者である文鮮明との蜜月関係であった。外国勢力との関係が取り沙汰されてきた。『秘密資金の戦後政党史』によれば、岸信介と弟の佐藤栄作元首相といった人物たちが、自民党の資金不足を言い訳にして、アメリカ大使館の外交官やCIAの要員たちに資金提供を求めている。反共のためのアメリカの手先として利用されたのが岸信介だった。岸信介・娘婿の安倍晋太郎・孫の安倍晋三と続く、アメリカのCIAと統一教会との深いつながりは、下に掲載した東京新聞の記事の通りである。

 民社党はもともと社会党右派であったが、1959年末に参議院選挙敗北の責任をめぐって、社会党を脱党し、1960年に民社党が結成された。安保については条件付き賛成という立場を取った。民社党は、民間労組(同盟)を支持基盤として、中道路線を標榜したが、自民党よりも右寄りの姿勢を持つ野党であった。民社党にもCIAからの資金が入っていた。民社党首脳部は社会党在籍時からアメリカ大使館、CIAと特別な関係を結び、民社党結成後は、資金提供を受けた。現在の国民民主党は、20世紀の民社党のような存在だと考えるのが妥当である。民社党・同盟系の研修機関として設立された富士政治大学校にはCIAの資金が出ていたという説もある。富士政治大学校では、反共教育がなされていた。ここで教育を受けた民間労組の組合員たちが民社党の活動家にもなっていった。現在の連合の会長である芳野友子は、この富士政治大学校の強い影響を受けている。

また、ここで重要なのは、富士政治大学校を設置した、富士教育センター(民社党系)の理事長に、松下正寿という学者が就任していた事実である。松下正寿は政治学者であり、立教大学教授・立教大学総長を務め、民社党所属の参議院議員を務めた。松下は、統一教会の教祖である文鮮明に傾倒し、文鮮明を褒め上げる著書も書いている。富士政治大学校がどのような教育をしていたか、推して知るべし、である。民社党・同盟にはこのような統一教会との深い関係があった。それが現在も続いていると考えることが自然である。

 さて、ここからは私の考えたことである。日本が経済成長する前に、アメリカ(CIA)は日本に資金を提供し、「反共の防波堤」として成長させた。その後、経済成長を遂げた日本は、CIAに搾取される存在になった。CIAは、冷戦下、共産主義の拡大を阻止するために、反響を掲げる宗教団体である統一教会を利用した。統一教会の勢力を南米に拡大させ、共産主義勢力と競わせた。その際に、利用したのが、統一教会の日本人信者と資金である。以前放送された、TBSの「報道特集」で、統一教会の南米での拡大が取り上げられていた。日本人信者が大金を持って大挙して南米に向かったということが報告されている。これは、統一教会がCIAの意向を受けて動いていたことを示している。

 自民党と民社党という、日本の保守勢力にCIAと統一教会は深く浸透し、利用してきた。それは今も続いていると考えることが自然だ。その中心が、岸信介・安倍晋太郎・安倍晋三の流れであり、安倍派(清和政策研究会)だった。日本の保守を標榜しながら、日本人と日本の資金を外国勢力に搾取されることを許してきたのがこの勢力だ。日本がアメリカの属国を止め、芯の独立を果たすためには、まずここを切開手術して明らかにして、切除しなければならない。

(貼り付けはじめ)

●「旧統一教会系と歩んだ安倍氏「3代」スパイ防止法を巡る歴史から闇を読み解く」

2022817 0600分 東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/196366

https://www.tokyo-np.co.jp/article/196366/2

 続々と明るみに出る国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係。ただ、そもそもの話をお忘れではないか。安倍晋三元首相のケースだ。読み解くカギになるのが、いわゆる「スパイ防止法」。法制定を巡る経過をたどると、祖父の岸信介元首相、父の安倍晋太郎元外相、そして当人までの3代にわたり、教団系の政治団体「国際勝共連合」と共同歩調を取った過去が浮かんできた。政権中枢が絡んだ闇の深さこそ、目を向けるべきだ。(特別報道部・木原育子、中沢佳子)

◆岸信介氏「あるときは内密に…」

 「岸元首相は、本連合設立当初から勝共運動に理解を示し、陰に陽に支援、助言を行ってきた」

 勝共連合の機関紙「思想新聞」の1987816日付1面には、同月7日に亡くなった信介氏の評伝が掲載され、先の一文がつづられた。広辞苑によると、「陰に陽に」とは「あるときは内密に、あるときは公然と」の意。親密ぶりがうかがえる。評伝はこう続く。「スパイ防止法制定運動の先頭に立ってきた

 この法律は、防衛と外交の機密情報を外国勢力に漏らせば厳罰を下す内容だ。信介氏は並々ならぬ思いを持っていたようだ。

 57年に首相として訪米した際、米側から秘密保護に関する新法制定の要請を受けて「いずれ立法措置を」と応じていた。晩年の84年に「スパイ防止のための法律制定促進議員・有識者懇談会」が発足すると、会長に就いた。

◆岸氏、勝共連合、そしてCIA

 勝共連合の「本気度」もすさまじかった。思想新聞によれば、78年には「3000万人署名」を行い、久保木修己会長は元検事総長や元最高裁判事、元韓国大使らとともに79年発足の「スパイ防止法制定促進国民会議」に参加。以後、勝共連合は全都道府県に下部組織をつくり、地方議会への請願運動を展開した。

 思想新聞も連日、「国会への圧力を強めていこう」などと喧伝けんでん。87年の元日紙面では漫画で同法を解説しており、左派と想定した人物を博士風の男性が論破する流れになっていた。

 日本のトップだった信介氏、韓国発祥の教団の流れをくむ勝共連合。スパイ防止法を求めたのはなぜか。

 「根本的にはCIA(米中央情報局)」と話し始めたのは、御年89歳の政治評論家、森田実さんだ。「アメリカの政策は今も昔も変わらない。反共で韓国と日本の手を結ばせ、アジアを分断しながら戦いを挑ませる手法だ」

 信介氏は「米共和党に最も近い人物」といい、旧ソ連と向き合う上で「日本の関連法制では整備が不十分という米側の意向をくもうとした」。勝共連合の方は「権力や金のために日本に食い込むには米側に取り入るのが一番早かった」。

◆晋太郎氏「自信たっぷりの笑顔で…」

 スパイ防止法を巡り、勝共連合と共同歩調を取ったのは晋太郎氏もだった。

 856月に自民党議員が法案を提出した時には外相で、このころの参院外務委員会では「審議について関心を持っている。そういう方向を打ち出すことも理解できる」と踏み込んだ。

 思想新聞を読むと、勝共連合関連の会合に党代表や来賓として再三参加しており、「自信たっぷりの笑顔で『スパイ防止法成立に積極的に取り組みたい』と述べました」と報じられた。

 その晋太郎氏は韓国と深い縁を持っていたようだ。

 「安倍三代」の著者でジャーナリストの青木理氏によると、晋太郎氏の地元、山口県下関市は古くから朝鮮半島との交流の要衝だった。釜山行きのフェリーが行き交い、今も韓国との玄関口。在日コリアンが多く暮らし、地元の有力な韓国系の実業家も晋太郎氏を支援してきた。

◆全ては朝鮮半島との関係の中に

 青木氏は「勝共連合の結び付きと土地柄は切り離して考えるべきだ」と念押ししつつ、「時代背景もあり、反共というイデオロギーを核に岸さんと旧統一教会が結び付き、晋太郎氏もそのまま引き継いだ事実は間違いない。戦前から戦中、戦後に続く朝鮮半島との関係の中に全てはある」と指摘する。

 晋太郎氏は1991年に亡くなった。信介氏の時と同じように、思想新聞は1面で評伝を掲載した。やはり、この言葉で悼んだ。

 「安倍氏はまた、故岸信介元首相や福田元首相と同様、陰に陽に本連合に対し支援、助言を行ってきた」

 85年提案のスパイ防止法案は野党の強い反発などもあり、このころに成立することはなかった。

 「世界情勢は成立へと推し進める流れになかった」。政治評論家の小林吉弥氏はそう話す。冷戦の終結や旧ソ連の崩壊があり「急いで成立させる必要性は薄れた」。信介氏が87年、晋太郎氏も91年と相次いで亡くなり、旗振り役が消えたのも一因という。

 晋太郎氏に関しては、力を振るいにくい状況もあった。「外相こそ務めたが、当時首相だった中曽根康弘氏とは党総裁選で競った間。田中派に担がれた中曽根政権で、福田派の晋太郎氏はさほど重きを置かれず、政権中枢と距離があった」(小林氏)

◆晋三氏の登場と「特定秘密保護法」

 晋太郎氏の死から15年たった2006年、晋三氏は首相に就いた。思想新聞はここぞとばかりに「スパイ防止法制定急げ」「法の再上程を」と必要性を訴える見出しを付けた。

 安倍晋三政権は07年、海上自衛隊の情報流出疑惑を機に、「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」を米国と結んだ。米国と協定を交わした国が秘密軍事情報を共有する際、米国と同レベルの秘密保護が求められる。

 短命の第1次政権後、晋三氏は12年末に返り咲いた。翌137月の参院選で衆参ねじれ国会が解消したのを受け、力に任せた政権運営を展開。衆参両院で採決を強行して成立させたのが「特定秘密保護法」だ。

 防衛や外交の機密情報の漏洩ろうえいを厳罰化する同法は当時、スパイ防止法との類似点が指摘された。知る権利を侵す危うさをはらむが、思想新聞は「安保体制が大きく前進した」と持ち上げた。その一方、諜報ちょうほう活動をより強く取り締まる内容を盛り込んだスパイ防止法を制定するよう促した。

◆「教団系は自民党のいたるところに」

 「晋三氏が秘密保護法を成立させたがったのは祖父、信介氏への思いの強さ、教団との関係性からかもしれない」

 旧統一教会に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏はそう推し量る。

 ただ、教団と必ずしも考えが完全一致していないとも。「秘密保護法は政府が探られたくないことを追及されないようにした。一方、教団がスパイ防止法で求めるのはより踏み込んだ内容。両者の関係はまだ分からないことが多い。さらなる解明が必要だ」と語る。

 名古屋学院大の飯島滋明教授(憲法学)は、晋三氏が対米関係を考え、秘密保護法制定に動いたとみる。「スパイ防止法も秘密保護法も、政府による情報隠しを可能にし、戦争できる国づくりのための法。一気に進めると反発が大きいので、規制できる言動の範囲が限られる秘密保護法を足掛かりとしたのだろう」

 共同歩調が浮き彫りになった安倍家と教団系の過去。右派色の強い教団と一国の首相との関わりに、飯島氏は警鐘を鳴らす。

 「スパイ防止法が制定されれば、情報の入手はさらに制約される。基地監視はスパイ活動とされ、反基地運動が抑え込まれかねない。教団は自民党のいたるところに食い込んでいる。たださなければ、過去と似た動きが繰り返される」

◆デスクメモ

 陰に陽に勝共連合を支援したという晋太郎氏。死去から2年後、同じ山口県の選挙区から立候補したのが晋三氏だ。東京育ちで、選挙区との関わりは希薄。初当選を支えたのは父と縁深い面々だろう。では、勝共連合はどうか。恩返しのごとく、陰に陽に動いたのか。どうにも気になる。(榊)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 昨年12月27日に刊行した、私の最新刊『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)を、佐藤優先生が『週刊ダイヤモンド』の「佐藤優 知を磨く読書」コーナーでご紹介くださいました。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

雑誌の86ページに掲載されています。コンビニでは場所によって置いていないところもありますが、駅のキオスク、書店にはありますので、是非お読みください。『バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』の第3章で取り上げた、ウクライナ戦争に関する分析について「秀逸だ」「説得力がある」と評価していただきました。佐藤先生、まことにありがとうございます。

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 発売から2カ月が過ぎていますが、大型書店ではまだ購入できます。以下の写真は、2月中旬に私が、東京・池袋にあるジュンク堂書店と東京・新宿にある紀伊國屋書店本店を訪れた際に撮影しました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。

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ジュンク堂書店「陰謀論」コーナーにて

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紀伊國屋書店「話題の本 アメリカ」コーナーにて

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 今回は、私の最新刊『バイデンを操(あやつ)る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』(徳間書店)をご紹介いたします。発売日は2023年12月27日です。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

 『バイデンを操(あやつ)る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』は私にとって4冊目の単著で、ジョー・バイデン成立後のアメリカ政界の動きと世界政治の動きを網羅した内容になっています。何とか年内に出すことができました。2023年を振り返る、冬休みの一冊として、是非手に取ってお読みください。

 以下に、副島隆彦先生の推薦の言葉、はじめに、目次、おわりにを掲載します。

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推薦の言葉 副島隆彦(そえじまたかひこ)

 本書『バイデンを操(あやつ)る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』は、私の弟子である古村治彦(ふるむらはるひこ)君にとって4冊目の単著となる。

 古村君の前著『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』(秀和システム、2021年6月刊)は、アメリカ政治研究の専門家たちから高い評価をいただいた。それで、本書がその続編として書かれた。前著を読んだ編集者から執筆の話をいただいたと聞いた。大変ありがたいことだ。

 前著『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』では、古村君は、アメリカのバイデン政権を作っている、ディープステイト(超[ちょう]財界人と米軍需産業)側の政府高官たちが、中国・ロシアとの対決、戦争をどのように仕組んで、どのような計画で実行しているかを、正確にはっきりと説明した。なんと、この本が出てから8カ月後に、実際にウクライナ戦争が始まった(2022年2月24日)。これは真に驚くべきことだ。

 アメリカの国防政策と外交政策を実際に操(あやつ)っている、ウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社とその創設者のミッシェル・フロノイ元(もと)米国防次官(アンダーセクレタリー)のことを、詳しく紹介していた。これは日本初(はつ)のことで、国際関係論(インターナショナル・リレイションズ)の研究者である古村君の学問業績である。本書に続いてお読みください。

 本書では、古村君は、引き続き、アメリカ国際政治の悪の司令塔であるウエストエグゼク社と、米国防総省(ペンタゴン)の密接な結びつきを丹念に追っている。ウエストエグゼク社が、米国防総省と、民間のハイテク企業群のグーグル、フェイスブック(現在はメタ)などのビッグテック(Big Tech 巨大IT企業)を結び付けて、アメリカの軍事部門の先端技術(ハイテク)と武器開発の優位を保っている様子を、精(せい)(かく)に描いている。古村君はこのことを「新(しん)・軍産(ぐんさん)複合体」と表現している。今も前著の帯に書かれた「アメリカをWestExec(ウエストエグゼク)社が動かす!」の通りだ。

 古村君は、バイデン政権の進めている「産業政策(Industrial Policy(インダストリアル・ポリシー))」に注目している。産業政策は日本語で書くと珍腐なコトバだが、アメリカ政治学における重要な概念だ。この産業政策という概念を生み出したのは、日本研究学(ジャパノロジー)の大(だい)学者だったチャルマーズ・ジョンソン博士だ。私は、当時アメリカ留学中だった古村君を伴(ともな)って、カリフォルニア州サンディエゴにあるチャルマーズの自宅を訪問し、長時間にわたって話し込んだ。2004年4月のことだ。このことを懐かしく思い出す。

 古村君は、本書の後半部で世界政治における「西側諸国(the West[ザ・ウエスト[)対(たい) 西側以外の国々(the Rest[ザ・レスト] 残りの部分の意味)の分裂と対立」を描き出している。ウクライナ戦争は、アメリカのディープステイトが、何が何でも、プーチン政権を罠(わな)に嵌めてウクライナにおびき出して、ロシアを弱体化することが目的だった。この外交・軍事戦略を決定して実行した者たちが、まさしく今のバイデン政権の高官たちだ。一方、中国、インド、サウジアラビアなど、非()西洋、即ち西側以外の国々は、継続してロシアから石油を輸入することでロシアを支えた。ウクライナ戦争は膠着(こうちゃく)状態だが、英と米のディープステイト側の敗北、そしてロシアとロシアの苦境を支える西側以外の国々の勝利が見えてきた。

 本書『バイデンを操(あやつ)る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる』で、古村君は、「世界覇権がアメリカから中国に移動する、中国は焦らず、じっくりと熟柿(じゅくし)作戦で覇権(ヘジェモニー)が泰然自若(たいぜんじじゃく)で手に入るのを待つ。大国の風格だ」と書いている。まさしくその通りで、もうすぐ世界覇権の移動が起きる。

 この一冊で、最新のアメリカ政治と世界政治の動きを理解することができる。ぜひ、読者諸賢にお読みいただきたい。

2023年12月

副島隆彦(そえじまたかひこ) 

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はじめに 古村治彦(ふるむらはるひこ)

 私は2021年6月に、著書『悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める』(秀和システム)を発表した。その中で、ジョー・バイデン Joe Biden(1942年~、81歳。大統領在任:2021年~)政権の高官たちの多くが、アメリカの首都ワシントンDCにあるコンサルティング会社の、ウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社 WestExec Advisors の出身者であることに着目し、この会社を中心とする人脈からバイデン政権を分析した。

 このウエストエグゼク社が米国防総省 United States Department of Defense(ユナイテッド・ステイツ・デパートメント・オブ・ディフェンス) や軍事産業と関係が深い点に注目し、「バイデンとバイデン政権の高官たちは中露に対して強硬な姿勢を取る、もしかしたら戦争になるかもしれない」と書いた。

 翌年の2022年2月24日にウクライナ戦争が始まった。バイデン政権の下でロシアが絡(から)む戦争が起きたということで、私の本に注目してくださる方が増えた。アメリカと中露が直接戦う戦争ではなかったが、アメリカはウクライナに対して大量の武器を支援しており、ウクライナがアメリカの代理 proxy(プロキシー) となり、ロシアと戦っている。

 しかし、バイデン政権の活動の根幹を担っている、ウエストエグゼク社と同社の出身者たちの人脈に対して、日本では大きく注目されるところまではいかなかった。私はそのことを残念に思っていた。

 しかし、2023年9月2日、講談社が運営するウェブサイト「現代ビジネス」の「ニュースの深層」というコーナーを長年にわたり担当している、ヴェテランのジャーナリスト歳川隆雄(としかわたかお)氏が、「米バイデン政権『国務副長官』の後任は……政府要職を占めるコンサル出身者のからくり」(https://gendai.media/articles/-/115663)という題名の記事の中で、ウエストエグゼク社について取り上げた。歳川氏は、バイデン政権に数多くのウエストエグゼク社出身者がいることを指摘し、バイデン政権にとって重要だと書いた。

 歳川氏の記事が出てから、「あの記事で取り上げられていたウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社は、あなたが本の中で取り上げていた会社ですね」「あなたの方が先に注目していたことになる」という嬉しい声を多くいただいた。これでウエストエグゼク社と出身者たちについて、日本でも注目されるようになるだろうと考えている。

 本書では引き続き、ウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社の動きから、バイデン政権の意図を分析する。さらに、アメリカ国内政治、国際政治の最新の動きを網羅的に捉(とら)え、日本の主流メディアでは紹介されない、見方や考え方を提供する。

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる──目

推薦の言葉 1

はじめに 5

第1章 中国に対する優位性の確保に苦労するバイデン政権──米中で実施される産業政策でも中国が有利

バイデン政権の産業政策に深く関わるウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社 20

ウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社とはどのような会社か 22

ウエストエグゼク社出身者が重要高官を占めるバイデン政権はヒラリー政権でもある 27

国防総省がウエストエグゼク・アドヴァイザーズ社と関係を深めている 30

ウエストエグゼク社創設者ミシェル・フロノイは国防総省の予算を使いやすくするように提言報告書を執筆 35

産業政策の本家本元は日本 40

バイデン政権が進める産業政策 46

バイデン政権で産業政策を推進する人材としてのジャレッド・バーンスタイン 51

ジェイク・サリヴァン大統領補佐官が産業政策の熱心な支持者 54

産業政策の成功例である中国 66

ファーウェイがiPhoneと同水準のスマートフォンを開発──21世紀のスプートニク・ショック(Sputnik Crisis(クライシス)) 70

軍事面で優位に立つためには技術面での優位が必要──長期計画ができる中国が有利ということが明らかに 75

第2章 2024年米大統領選挙は大混迷

米大統領選は100年に一度の大混乱 80

アメリカ大統領選挙はマラソンレース──まずは党の候補者を決める予備選挙から 82

アメリカ大統領選挙本選挙は各州の選挙人の取り合い 85

現職大統領なのに支持率が上がらないバイデン──有権者は高齢問題を憂慮 88

民主党全国委員会はバイデン当選に向けて露骨な依怙贔屓 91

民主党予備選挙に出馬宣言したロバート・F・ケネディ・ジュニア──大いなる期待 99

ケネディ・ジュニアが無所属で大統領選挙本選挙に出馬表明という怪しい動き 104

共和党ではトランプが圧倒的に有利な情勢 110

トランプを尊敬する新人候補ヴィヴェック・ラマスワミが大健闘 111

アメリカ史上初めての連邦下院議長解任まで起きた連邦下院共和党の分裂 115

連邦下院では10月から始まる2024年度の予算が可決成立していない 123

共和党内の分裂で注目を集めるフリーダム・コーカスは「トランプ派」議員連盟ではない 127

「大統領の犯罪」を隠(いん)(ぺい)するためにはどうしても勝たねばならないバイデン 136

第3章 ウクライナ戦争から見えてきた世界の分断

長期膠着状態に陥っているウクライナ戦争の戦況 142

アメリカ軍やNATOの評価が低い、そして自分勝手なウクライナ軍では勝てない 149

「ゼレンスキー疲れ」「ウクライナ疲れ」に陥ったヨーロッパとアメリカ 153

国際関係論の大物学者ミアシャイマーが「ウクライナ戦争の責任は、アメリカとNATOにある」と喝破 157

ヘンリー・キッシンジャーの提示する「落としどころ」が停戦の基本線 164

「世界の武器庫」であるべき西側諸国、特にアメリカの武器増産が進まずに武器不足に陥る 171

「大統領の犯罪」ノルドストリーム爆破事件──アメリカは平気で自分の同盟諸国を苦境に陥れる 177

戦争直後の国連でのロシア非難決議の採決で世界の分断が明らかになった 187

ウクライナ戦争の結末はどうなるか 191

第4章 「西側諸国 the West」対「西側以外の国々 the Rest」の分断が世界の構造を変える

「西側以外の国々」の中核となるBRICS(ブリックス)(ブリックス) 199

多元的な国際機構や枠組みで重層的な関係を築いている西側以外の国々 202

サウジアラビアがバイデン大統領の依頼を断り、中国寄りの姿勢を鮮明にした 208

中国の習近平国家主席がサウジアラビア訪問で石油取引の人民元決済に言及 210

アメリカを追い詰めすぎると怪我するということで、「ブリックス通貨」導入は見送り 218

国際社会で仲介者になるほどに中国の大国としての存在感は高まっている 225

アメリカはインド・太平洋で中国を封じ込めたい──QUAD、AUKUS、NATOのアジア進出 229

「アジアの皇帝」カート・キャンベル国務副長官指名は、バイデン政権の対中強硬姿勢を鮮明に 234

ハマスによるイスラエルに対する大規模攻撃とイスラエルの反撃 240

アメリカの意向を無視するイスラエルがアメリカを追い詰める 246

ウクライナ戦争とパレスティナ紛争から見えてくるアメリカの威信の低下 253

第5章 覇権国でなくなるアメリカとこれから覇権国になる中国

国際関係論の覇権国交代理論である覇権戦争論と長期サイクル論 261

世界は西洋支配の前の状態に戻る 269

米中間で戦争が起きるか 273

米中は戦争の可能性を視野に入れて体制強化を図る 277

ウクライナ戦争とパレスティナ紛争が長引けば、国際情勢はアメリカと西側諸国にとって不利になる 279

ウクライナ戦争とパレスティナ紛争で抑制的な動きをしている中国だが国際情勢は中国有利になる 284

アメリカはこれから同盟諸国にバック・パッシング(責任転嫁)を行う 287

短期的に見て怖いのは、直接戦争ができないアメリカが日本に代理戦争をさせること 290

おわりに 295

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おわりに 古村治彦(ふるむらはるひこ)

 本書の一貫したテーマは、アメリカを筆頭とする西側諸国(the West[ザ・ウエスト])の衰退と中国を筆頭とする西側以外の国々(the Rest[ザ・レスト])の台頭が世界に大きな変化をもたらしている、ということだ。そのことを、アメリカ国内政治と世界政治の分析を通じて描き出そうと努めた。

 本書の執筆中、10月になって、アメリカ国内では、史上初の連邦下院議長解任が起き(10月3日)、国際的に見れば、ハマスによるイスラエルへの攻撃が起き、イスラエルがガザ地区に報復攻撃を開始した(10月7日)。そのため、本書の構成を一部変更せざるを得なくなったが、これらの出来事は、本書で掲げたテーマを裏付けるものだ。

 アメリカ国内政治は混迷の中にある。アメリカ国内の分裂と衰退はもう隠すことができないところまで来ている。アメリカ国内では、2024年の大統領選挙で、高齢問題もあり、有権者から全く支持されていないバイデンが再選を果たすことになると私は見ている。合法、非合法、あらゆる手段で、アメリカ国民の意思を捻()じ曲げて、バイデン勝利とするだろう。そうしなければならない理由を、私は本書で書いた。バイデン勝利が「作り出されたcreation(クリエイション)」後に、アメリカでは、バイデンが大統領選挙で勝利した州を中心にして、アメリカ国民による大規模な抗議活動が起き、アメリカ国内の分裂はさらに深まる。

 さらには、バイデン再選とそれに対する抗議運動がきっかけになって、アメリカが新たな「南北分裂」状態に陥ることも考えられる。私は、本文の中で、バイデン勝利は「アメリカ民主政治体制の死」を意味すると書いたが、さらに進んで「アメリカ合衆国の死(解体)」にまで進む可能性も高い。

 バイデン政権は、分裂を避けるために、国内政策に注力しなければならなくなる。対中封じ込め政策を強化しようとしているが、国内対策に足を取られて、思い通りに物事を進められない状態になる。国内経済の先行きも不透明になる中で、アメリカは分裂と衰退に向かう。アメリカの分裂と衰退は、西側諸国全体にも悪影響を及ぼすことになる。

 世界政治の構造も大きく変化している。アメリカの分裂と衰退で利益を得るのは、中国を中心とする西側以外の国々だ。ウクライナ戦争では、西側以外の国々はロシアを間接的に支え切り、ロシアは戦争初期の厳しい段階を乗り越えて、守備を重視した、負けない体制を構築し、戦争継続が可能となっている。西側諸国は、武器生産能力が限界を迎え、資金面でも、限界に来ており、全体に厭戦気分が広がっている。

 西側以外の国々は、重層的な国際組織を結成し、宗教、政治体制、経済体制の面で、多様な国々が連携できるネットワークづくりを進めている。その中心がBRICS(ブリックス)であり、中国が核となっている。石油の人民元(じんみんげん)決済やドル以外の共通通貨(脱[だつ]ドル化)の話が出ているのは、アメリカの戦後支配体制の揺らぎを象徴している。中国は、アメリカとの対立激化を避けながら、アメリカの自滅を待つという姿勢だ。できるだけ労力をかけないようにしながら、慌てず急がずで、世界覇権を手にする。

 西洋近代は、もちろん素晴らしい成果を収めた部分もある。西洋近代がもたらした科学(サイエンス)(学問)の発展や価値観、制度によって、人類はより快適で豊かな生活を享受することができた。その点は認めなければならない。しかし、一方で、西洋中心主義 Ethnocentrism(エスノセントリズム) によって、西洋的な価値観と制度を世界中に押し付け、結果として、西洋化することで世界を一色にまとめ上げようとしてきた。

 非西洋諸国の文明化 civilization(シヴィライゼイション) は、社会工学 socialengineering(ソーシャル・エンジニアリング) を通して行われた。非西洋の土台の上に無理やり、西洋社会の価値観や制度が移植された。社会工学は「文明化外科手術(ぶんめいかげかしゅじゅつ)」とも呼ばれるべきもので、不自然な移植のために、制度がうまく機能しないことも起きた。それに対して、西洋諸国は、「近代化の出来ない落ちこぼれ」というレッテルを貼った。

 しかし、これから、世界の「優等生」たちが力を失い、これまでの「落ちこぼれ」たちが力をつけていく。そうした時代に入っていく。西洋近代、戦後世界の終わりの始まりである。

 本書の構成を友人に話したところ、「世界の今が分かるということですね」と言われて、私は少し驚いた。私としては、そのような大それた目的をもって執筆を始めた訳ではなかった。しかし、本書を通じて、読者の皆さんに、現在の世界情勢を理解するための情報や視点を提供できるとすれば、それは筆者として、何よりの喜びだ。

 師である副島隆彦(そえじまたかひこ)先生には、力強い推薦文をいただきました。徳間書店学芸編集部の力石幸一氏には、本書の企画から出版までお世話になりました。記して御礼申し上げます。

2023年12月

古村治彦

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 2023年12月15日に、副島隆彦先生の最新刊『中国は嫌々(いやいや)ながら世界覇権を握る』が発売になります。

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中国は嫌々ながら世界覇権を握る

 以下にまえがき、目次、あとがきを掲載します。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)

まえがき 中国人がいま本気で考えていること  副島隆彦(そえじまたかひこ)

この本の書名は「中国は嫌々(イヤイヤ)ながら世界覇権を握る」である。なぜ中国が「嫌々ながら世界覇権を握る」のか。そのことを説明することから始める。
大きく言うと、ウクライナ戦争はロシアが勝つ。今のような戦争状態はもう続かない。何らかの形の停戦がある。停戦が破られてもどうせ膠着(こうちゃく)状態になる。
世界が第3次世界大戦に入り、核戦争の可能性もある。この問題については、後ろのほうで書く。

ヘンリー・キッシンジャー博士がちょうど100歳で死んだ(11月29日)。この人が世界皇帝であったデイヴィッド・ロックフェラーの代理だった。
キッシンジャーは、2023年7月19日に北京へ向かい、このあと更迭された李尚福(りしょうふく)国防部長と会っている。

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(新聞記事貼り付けはじめ)

「100歳キッシンジャー氏、軍同士の対話復活探る 中国国防相と会談」

 米国のキッシンジャー元国務長官が中国を訪問し、7月19日に北京で李尚福国務委員兼国防相と会談した。李氏が米国の制裁対象となっていることが、米中が国防分野での対話を再開できない大きな要因となっているが、中国側は米国の対応次第で再開の意図があることを改めて示した。

 キッシンジャー氏はニクソン米政権の大統領補佐官として極秘訪中し、米中の国交正常化に道筋を付けた立役者。100歳となったキッシンジャー氏は現在の米中関係の緊張に危機感を持っており、2019年に習近平国家主席とも会談するなどいまでも中国側からの信頼は厚い。(朝日新聞 2023年7月18日)

 (新聞記事貼り付け終わり)

キッシンジャー博士が死んでも、当分の間(あいだ)は核戦争は起きない。なぜなら、核戦争を食いとめるためにヘンリー・キッシンジャーという大御所が存在したからだ。この構造はすぐには変わらない。だから大丈夫である。

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『中国は嫌々(いやいや)ながら世界覇権を握る』 目次

まえがき 中国人がいま本気で考えていること ──3

第1章  中国が嫌々ながら世界覇権を握る理由

目の前に迫るアメリカの没落 ──16
アメリカはもはや核ミサイルを打てない ──21
世界覇権が「棚からぼたもち」で中国のものになる ──26
「賃労働(ちんろうどう)と資本の非和解的(ひわかいてき)対立」という中国の大問題 ──30
人権は平等だが、個人の能力は平等ではない ──36
李克強の死 ──44
アメリカに通じた大物たちの〝落馬〟 ──48
中国の不動産価格は落ち着いていく ──49
民衆にものすごく遠慮している中国共産党 ──53
統一教会に対して空とぼけている連中 ──57

第2章  中国はマルクス主義と資本主義を乗り越える

中国は自分たち自身の過去の大失敗を恥じている ──68
鄧小平と Y=C+I ──78
ジャック・マーを潰すな ──85
中国が気づいた有能な資本家の大切さ ──90
中国版のオリガルヒを絶対に潰さない ──97
中国は他国に攻め入るどころではない ──100
イデアとロゴス ──102
賃労働と資本 ──107
「賃労働と資本の非和解的対立」について ──111

第3章  中国と中東、グローバルサウスの動き

ハマスを作ったのはCIAである ──120
パレスチナの若者はハマスに騙されて死んだ ──126
中国が成し遂げたイランとサウジの歴史的仲直り ──128
もうこれ以上アメリカに騙されない中東諸国 ──134
追い詰められているのはディープステイト ──136
一帯一路、発足10年で強まるヨーロッパとの関係 ──138
グローバルサウスの結集 ──154
進むアメリカの国家分裂 ──159

第4章  台湾は静かに中国の一部となっていく

ムーニーの勢力にヘイコラする日本 ──164
何よりも台湾人は中国人である ──170
台湾軍幹部の9割は退役後、中国に渡る ──175
基地の島、金門島の知られざる現実 ──182
ラーム・エマニュエルという戦争の火付け役 ──184

第5章  中国経済が崩壊するという大ウソ

ファーウェイ Mate60pro の衝撃 ──190
中国の勝利に終わった半導体戦争 ──195
半導体製造にまで進出するSBI ──202
アメリカが80年代に叩き潰した日本の半導体産業の真実 ──205
日本人が作った革新的な技術 ──208
量子コンピュータは東アジア人しか作れない ──212
アメリカが敗れ去った量子暗号通信技術戦争 ──213
EVという幻想 ── 218
TSMCの奪い合いこそが「台湾有事」の本態 ──221
世界を牛耳る通信屋たちの最大の弱点 ──225

あとがき ──228

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あとがき

 私が、この本で描きたかったことは。中国がもうすぐ次の世界支配国になる。アメリカ帝国は早晩(そうばん)崩(くず)れ落ちる。そのとき中国人は、どういう新(しん)思想で世界経営(けいえい)をするか、という課題だ。

 今の中国人は、総体としてもの凄(すご)く頭がいい。文化大革命の大破壊のあとの44年間を、ずっと苦労して這(は)い上がって来た。このことが私は分かる。中国(人)は、もうイギリス(大英帝国。ナポレオンを打ち倒した1815年からの100年間)と、アメリカ帝国(1914年からの100年間)の2つの世界覇権国(ヘジェモニック・ステイト)がやった、ヨーロッパ白人文明(ぶんめい)(実は帝国が文明も作るのである)の救済(サルベーション)と博愛思想[フラターニティ](代表キリスト教) の偽善(ぎぜん)と騙(だま)しによる世界管理はやらない。棚(たな)からぼた餅(もち)が落ちてくる。嫌々(いやいや)ながらの世界覇権国だ。

 中国は、カール・マルクスが発見した「賃労働(者)[ウエイジレイバラー]と資本(家)[カピタリスト]の非和解的対立」を何とか、180年ぶりに部分的に乗り越える新(しん)思想(イデー)で、世界を良導(りょうどう)しようと思っている。それを見つけることができるか。全てはここに掛(かか)っている。私自身の1973年(大学入学、20歳)以来の丁度50年間のマルクス思想との浮沈(ふちん)、泥濘(でいねい)でもある。

 中国は、もう核戦争と第3次世界大戦の脅威さえも乗り越えた。そんなものは怖くない、という段階まで一気に到達した。私は誰よりも早くこのことに気づいた。

 何という大ボラ吹きの大言壮語(たいげんそうご)を、と思われることはすでに計算のうちだ。先へ先へ、未来へ未来へと、予言(プレディクション)で突き進まなければ、知識・思想・言論を職業(生業[なりわい]) としてやっていることの意味がない。すでに私には、村はずれの気違い(village idiot、ヴィレッジ・イデオット)の評価がある。私だけは他のどんな知識人たちよりも、大きな言論の自由(フリーダム・オブ・エクスプレッション) を、この国で保障されている。しかも、出版ビジネス(商業出版物) としての信用の枠にもきちんと収まっている。

 この本を急速に書き上げるために、ビジネス社編集部の大森勇輝氏の優れた時代感覚に

大いに助けられた。記して感謝します。

2023年11月

副島隆彦

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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