古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:アリゾナ州

 古村治彦です。
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 民主党の大統領候補となったカマラ・ハリスに副大統領候補の名前が色々と出てきている。候補者コンビのバランス(対照的なアイデンティティの人が良い)や、選挙戦術(激戦州で勝利をもたらしてくれそうな人が良い)を考えると、ペンシルヴァニア州知事ジョシュ・シャピロ、ノースカロライナ州知事のロイ・クーパー、知事以外では、アリゾナ州選出の連邦上院議員マーク・ケリー、バイデン政権の運輸長官を務めているピート・ブティジェッジ(インディアナ州サウスベンド市の市長を務めた)といった名前が挙げられる。彼らは白人、男性、東部や中西部出身、激戦州出身といった条件に当てはまっている。
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ジョシュ・シャピロとカマラ・ハリス
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ロイ・クーパーとカマラ・ハリス

 人気の高い、カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサムは、ハリスと同じカリフォルニア州を地盤としているために法律上、副大統領候補となるのは難しい。ミシガン秦のグレッチェン・ウィットマーは女性コンビとなってしまうことがネックとなってしまう。また、アフリカ系などのマイノリティ出身者もこの場合はバランスが悪いということになる。アメリカ大統領選挙は長く、女性やマイノリティが候補者に選ばれにくい状況が続いてきたが、これから少しずつ変化していくだろう。

 共和党の副大統領候補が激戦の五大湖周辺のオハイオ州を地盤とするJD・ヴァンスを選んできたということは、五大湖周辺州を取りたいという意図が明確である。そのために、貧しい白人家庭(母親は離婚下シングルマザーで麻薬中毒になっていた)で育ったヴァンスを持ってきた。ペンシルヴァニア州知事シャピロはその点では好敵手ということになる。シャピロは夫婦そろってユダヤ系であり、ハリスの配偶者ダグラス・エムホフもユダヤ系となると、民主党系にはWASPが一人もいないという状況になる。この点は注目される。ロイ・クーパーはいかにも南部人ということで好感を持たれるタイプだが、ノースカロライナ州以外の人気や知名度は低い。経歴や知名度アピールできるとすれば、ケリー上院議員(元海軍パイロットで宇宙飛行士)やブティジェッジ長官(同性愛者、若さ、頭脳明晰さ、軍務に志願したこと)ということになる。
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マーク・ケリーとカマラ・ハリス
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ピート・ブティジェッジとカマラ・ハリス
 ハリスとのバランスと激戦州への効果ということを考えると、ペンシルヴァニア州知事シャピロ、ケリー上院議員といったところの可能性が高いのではないかと考えられる。

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民主党はハリスに対して副大統領候補を激戦州から選ぶように促す(Democrats urge Harris to look to battleground states for VP pick

アル・ウィーヴァー筆

2024年7月22日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/4786852-harris-vice-president-pick-midwest-governors/

民主党はカマラ・ハリス副大統領に対し、大統領選への立候補で民主党内の支持を固める中、副大統領候補として激戦州や党の知事たちから選ぶよう求めている。

ジョー・バイデン大統領が日曜日に民主党候補者から撤退し、ハリスを後継者として支持して以来、ハリスは速やかに党を味方につけた。

この急速な動きを受けて、民主党は副大統領候補として誰が彼女の後継者となるべきかに注目しており、多くの人は、彼らが言うところの「荷物が乗ったベンチ(loaded bench、候補者が多いという意味)」をどのように利用して、コンビのバランスを最も良くするかに注目している。

ブライアン・シャッツ連邦上院議員(民主党、ハワイ州)は、「これはハリス副大統領にとって初めての大統領としての決定であり、彼女には多くの良い選択肢が揃っている」と連邦議事堂で記者団に対し、多くの民主党知事の名前を挙げながら語った。その中には、ペンシルヴァニア州のジョシュ・シャピロ、ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー、ノースカロライナ州のロイ・クーパーが含まれていた。更にピート・ブティジェッジ運輸長官とマーク・ケリー連邦上院議員(アリゾナ州選出、民主党)も候補者として挙げられている。

シャッツは、「リストは続く。おそらく大事な人を挙げるのを忘れていて、誰かを怒らせていると思う。でも、私たちは今、たくさんの候補者を持っている」と述べた。

党のストラティジストや議員たちは、ハリスがカリフォルニア州出身で法曹界の経歴を持ち、黒人およびアジア系アメリカ人女性として初めてその職に就く大統領候補と釣り合える候補者を探す必要があるかもしれないことを認めている。

そうした選択肢の大部分を占めているのは、中西部や激戦州出身の男性で、その多くは知事で、ハリスがペンシルヴァニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州の「青い壁(Blue Wall)」を維持するのを支援する任務を負うことになる。

ある民主党関係者は、「海岸地域出身でなく、政府機関を運営したり、州を運営したり、市長を務めたりしている、もしくはしてきた人物はバランスが取れているだろう」と語った。

複数の民主党議員は、ノースカロライナ州知事としての2期目の任期を終えようとしているクーパーを、選挙戦を後押しする可能性がある人物として挙げており、トランプ前大統領が2020年にノースカロライナ州をリードしたのはわずか7万5000票未満だったと指摘している。

ある連邦下院民主党議員は「副大統領をイメージできるとしたら、クーパーによく似ているだろう。彼は基本的に中心的なキャスティングの1人だ」と述べた。

クーパー知事は月曜日のテレビインタヴューで、日曜日にハリスと電話で話したと語った。クーパーは、会話では「このレースに勝つこと」に焦点が当てられていたと述べたが、副大統領候補についての具体的な話は避けた。

67歳のクーパーは、「人々が私のことを話してくれることはありがたい。でも今週は今、彼女に焦点を当てる必要があると思う」と述べた。

バイデンの閣僚の中で、唯一検討対象と言われているピート・ブティジェッジには有利な点があり、それは、ブティジェッジが、共和党の副大統領候補のJD・ヴァンス連邦上院議員(オハイオ州選出、共和党)との討論会で、最も良いパフォーマンスを発揮するだろうと主張している民主党関係者がいる。

ブティジェッジは、インディアナ州出身でもあり、大統領選に立候補した後に名前が挙がった人物の中で最も有名になっている。

しかし、彼の潜在的な弱点は、有権者がアフリカ系とアジア系アメリカ人の女性と、同性愛者の男性からなるコンビを支持するかどうかに集中している。

一部の民主党議員は懸念を無視している。

ある民主党関係者は、「そんなことに腹を立てるような人たちは、どうせ私たちに投票しないだろう」と語った。

ケリー議員は、近年選挙で比類のない勝利を収めている、激戦州出身の退役軍人で元宇宙飛行士という輝かしい履歴書を民主党が注目しており、副大統領候補の明らかな有力候補となっている。

しかし、彼には明らかな弱点がある。ハリスが勝てば議席を離れ、激戦州で、後任を決める特別選挙を実施する必要があり、連邦上院で民主党が過半数を維持するために、困難をもたらす可能性がある。

激戦州のある民主党関係者は、「ケリーを引き抜いておいて、アリゾナ州で連邦上院の議席を維持することはできない」と語った。

そして、シャピロ知事はかなりの話題を呼び、2028年の大統領候補として広く考えられているが、彼が適任であることを警戒する、一部の進歩主義者からの厳しい監視にさらされている。

連邦下院民主党によると、シャピロ知事はヴィープステークス(veepstakes、訳者註:副大統領候補選出の手続き)の唯一の候補者だが、就学援助やイスラエルへの熱烈な支持など、数々の政策上の立場を理由に進歩主義派議員から「強い反発(strong pushback)」を受けているということだ。

「進歩主義派が会いたくないということを内密に話し合っている事実がある。進歩主義派が会いたくないと言っているのはシャピロだけだ」とこの議員は語った。

一方、深刻な争いを繰り広げている唯一の女性であるウィットマーは、ミシガン州で記者団に対し、「ミシガン州を離れない」し、「どこへも行く」つもりはないと語った。

予期せぬヴィープステークスの分野は決着からは程遠い現状であるが、団結を目指す政党の最前線に立つ候補者が現れるまで、今後数週間のうちに他の名前が浮上するのは確実で、指名を迅速に行うことになる。

シャッツ議員は「これによって明らかになったものの一つは、民主党にはステップアップする準備ができている次世代の指導者がいることを証明することだ」と述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる
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ビッグテック5社を解体せよ

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 

 少し古い記事になりますが、以下に、民主党のヒラリー・クリントンが共和党支持者の獲得を目指しているという記事を掲載します。

 

 今週になって、トランプがこれまでのやり方を変えた(pivot)したことで、トランプの支持率が少し持ち直すと思われますが、共和党全国大会以降、失言が続いて支持率が下がり、激戦州でも軒並みヒラリーが優位となった上に、2000年以降、常に共和党が勝ってきたレッド・ステイト(共和党が優位な州)の中でも、アリゾナ州とジョージア州でヒラリーがリードするという展開になっていきました。

 

 ヒラリー陣営は、レッド・ステイトへも積極的に浸透を図っているようです。ここまでされてしまうと、選対内部で内紛があり、選挙運動がめちゃくちゃだったトランプ陣営は押されてしまうのは当然です。しかし、ケリアン・コンウェイを登用して、トランプ選対は体制を立て直しつつあります。

 

 ここまでのところ、選挙資金、人員、選挙運動の熱心さではヒラリーが圧倒しています。しかし、彼女が投入しているリソースから考えて、支持率は低いと言わざるを得ません。コストパフォーマンスが悪いのです。ヒラリーを民主党史上最弱の候補者と言う人たちが民主党支持者の中にもいるので、このコストパフォーマンスの悪さは当然なのかもしれません。

 

 トランプは十分に巻き返す余地がありますが、まずは足場を固め、ヒラリーの共和党支持層への浸透を防ぐことが必要になります。そして、討論会が始まる9月には反転攻勢を始めることが出来るかがポイントになると思います。

 

(貼り付けはじめ)

 

クリントン選対が共和党員に対する勧誘の動きを公に(Clinton Campaign Makes Republican Recruiting Effort Official

 

モリー・オトゥール筆

2016年8月10日

『フォーリン・ポリシー』誌

http://foreignpolicy.com/2016/08/10/clinton-campaign-makes-republican-recruiting-effort-official/?utm_content=buffer06f25&utm_medium=social&utm_source=facebook.com&utm_campaign=buffer

 

ヒラリー・クリントン選対は水曜日(2016年8月10日)、共和党員で共和党大統領選挙候補者ドナルド・トランプに反対し、民主党の候補者ヒラリーを支持する人たちが出続けていることを受けて、彼らへの働きかけを公に強め始めた。

 

「トゥゲザー・フォ・アメリカ」というスローガンを使い始めたことは、ヒラリー・クリントン前国務長官の自信を示すものである。この動きは、共和党と無党派に向けて非公然に支持を訴えてきたことを正式に訴え始めたのだ。

 

ヒラリーは、水曜日の午後、アイオワでの集会で演説し、その中で「これは通常の選挙ではない」と語った。そして、共和党からの離脱者や「我が国を第一に考えたいと思う人なら誰でも」歓迎するとした。

 

ヒラリーは「ドナルド・トランプは共和党の価値観を代表していないだけでなく、私たちアメリカ人の価値観を代表していない」と述べた。

 

ヒラリー選対が発表した文書によると、共和党の大物50名がヒラリー支持を表明している。その中には3名の元閣僚、20名の現職・元職の連邦議会議員、元大使、元米軍幹部、共和党が政権を握っていた当時の政府高官、実業界のリーダーたちが含まれている。

 

共和党や無所属の中の大物には、前ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ、ジョージ・W・ブッシュ大統領の大統領国家安全処方問題担当補佐官を務めたブレント・スコウクロフトがヒラリーを支持していることは既に知られている。水曜日になって、国家情報局長官だったジョン・ネグロポンテ、元商務長官でケロッグ社の会長兼最高経営責任者カルロス・ガティレス、ヒューレット・パッカード社の会長兼最高経営責任者メグ・ウィットマンといった人々もクリントン支持を表明したことが明らかになった。

 

彼らは、メイン州選出の連邦上院議員スーザン・コリンズとイリノイ州選出の連邦下院議員アダム・キンジンガーのような、最近になってトランプに激しく反発している共和党の指導者たちの隊列に参加している。水曜日、民主党の副大統領候補で現在は無所属となっているジョー・リーバーマン前連邦上院議員がヒラリー支持を表明した。

 

共和党予備選挙中や、トランプが予想外に共和党候補者になった後に起きた様々な「ネヴァー・トランプ」活動は収まらなかった。それは、トランプが自分たちの選択肢になるとは考えられなかったからだ。

 

しかし、トランプの過激な言葉遣いや突飛な政策志向についての懸念が高まっている。反対に、ヒラリーに対する信頼やトランプに対する選択肢はヒラリーしかないという考えが広がっている。そうした中で、 トランプではなくヒラリーを公然と支持する共和党員が増え続けている。

 

ヒラリー陣営は、トランプはアメリカを分裂させ、危険なので、アメリカ大統領にふさわしくないと強調している。月曜日、50名の共和党系の国家安全保障・外交政策の専門家たちが、トランプには投票しないとする公開書簡を発表した。この動きをヒラリー陣営は把握していたが、協働してはいない。

 

「トランプはアメリカの国家安全保障と福利を危機に晒すだろう」と書いている。しかし、彼らはヒラリーに投票すると公然とは言っていない。

 

ヒラリー陣営による「トゥゲザー・フォ・アメリカ」のスタートは、タイミングよく出された強烈なパンチとなった。共和党大統領選挙候補者トランプは、先月の共和党全国大会以降、世論調査の数字を落とし続けている。主要な激戦州の共和党支持の有権者たちの支持を落とし、全国規模の世論調査でもヒラリーにリードを許している。

 

共和党内の最重要人物であるコンドリーザ・ライス、コリン・パウエル両元国務長官は、これまで大統領選挙について何も言及していない。

 

どれだけの共和党員が反対党の候補者に投票するかははっきりしない。また、ヒラリー陣営の試みが、反エスタブリッシュメントで熱心なトランプ支持者たちの考えを変えることが出来るかははっきりしていない。しかし、ヒラリー選対の委員長ジョン・ポデスタは、共和党員の中からヒラリー支持が出ている動きは、無党派や穏健派の有権者たちが「自分たちの代弁者はトランプではなく、ヒラリーだ」と考えていることを示す兆候だと述べている。

 

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クリントンはユタ州の新聞の論説ページでモルモン教徒にアピール(Clinton makes appeal to Mormon voters in Utah paper op-ed

 

リサ・へーゲン筆

2016年8月10日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/blogs/ballot-box/presidential-races/290990-clinton-makes-appeal-to-mormon-voters-in-utah-paper-op-ed

 

ヒラリー・クリントンは、教会が所有しているユタ州の新聞の論説ページに自ら文章を投稿し、モルモン教徒の有権者たちにアピールを行っている。

 

『デザート・ニュース』紙の論説ページに掲載した文章の中で、民主党の大統領選挙候補者ヒラリーは、世界における信教の自由のために彼女がこれまでどのような闘いをしてきたかを書いている。

 

ヒラリーは次のように書いている。「私は長年にわたり、信教の自由のために戦い続けてきた。国務長官として、私は世界各地の宗教的少数者たち、エジプトのキリスト教コプト派からチベットの仏教徒まで、彼らを守ることを外交政策の基本とした。」

 

ヒラリーがこのような論稿をユタ州の新聞に掲載したのは、民主党側がユタ州のような伝統的に共和党が強い「レッド・ステイト」での情勢を楽観視していることを示している。各種世論調査の結果によると、ヒラリーとドナルド・トランプが接戦を展開していること、共和党が強い州ではあるが、トランプの人気は低いままであることが明らかになっている。

 

ヒラリーは論説の中で、モルモン教徒でユタ出身の政府関係者たちと仕事をしてきたと強調した。

 

ヒラリーは、論説の中で、「私は、元ユタ州知事で駐中国大使を務めたジョン・ハンツマンと一緒になって、政府からの弾圧を受けている中国のキリスト教徒たちと連帯した」と書いている。

 

ヒラリーはまた、2012年の共和党大統領選挙候補者でモルモン教徒のミット・ロムニーがトランプのイスラム教徒の入国禁止について懸念を持っていることを強調し、ユタ州知事ケーリー・ハーバートが「宗教弾圧とテロリズムから逃れてきたシリア難民たちに対して温かい歓迎」をしたことを称賛した。

 

ヒラリーは、モルモン教会の指導者であり、シスターのローズマリー・M・ウィクソンの言葉「個人として私たちは強い。神と一緒ならば、私たちを止めることなどできない」を引用している。

 

この論説について最初に報道したのは『バズフィード』だった。

 

ヒラリーの論説が発表されたのは、夫ビル・クリントン元大統領が資金集めのためにユタ州のパーク・シティを訪れる1日前であった。ビル・クリントンがユタ州で人々の前に姿を現すかどうかははっきりしない。

 

トランプは、モルモン教徒初の主要政党の大統領選挙候補者となったロムニーを激しく批判してきた。ユタ州の総人口のうち、末日聖徒イエス・キリスト教会の信者が占める割合は60%だ。彼らの圧倒的多数が共和党に投票してきた。ユタ州の共和党予備選挙では、トランプは3位に終わり、得票率は14%に留まった。

 

52年間も民主党が勝ったことがないユタ州でヒラリーが勝利を得るには長い道のりが待っている。しかし、ユタ州の政治関係者たちは、今年の大統領選挙は前例のないものであるので、接戦となるだろうと予測している。

 

新聞の編集兼発行人のポール・エドワーズは、バズフィードの取材に対して、「クリントン、トランプ両陣営に連絡を取って、今年の選挙にあたってユタ州の有権者たちに訴える機会を提供しますと伝えました」と答えた。エドワーズによれば、彼はトランプ陣営に数回連絡を取ったのだが、何も返答がないということだ。

 

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「クリントン・リパブリカン」は2016年の流行語(Clinton Republicans a 2016 trend

 

エイミー・パーネス筆

2016年8月10日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/homenews/campaign/290923-clinton-republicans-are-2016-trend

 

 

「クリントン・リパブリカンズ(ヒラリーを支持する共和党員)」に会ってみよう。

 

30年前にレーガン・デモクラッツ(レーガンを支持する民主党員)が出現し、ロナルド・レーガンのホワイトハウスへの道をきれいに舗装したように、今回の大統領選挙では、支持する政党とは反対の候補者を応援する人々が出現している。

 

彼らは民主党の候補者ヒラリー・クリントンを助けている。

 

共和党からヒラリー支持を表明する人々が次々と出てきている状況は、ヒラリー陣営を勢いづけ、共和党内部の分裂の深刻さに人々の関心を集めている。

 

スーパーPAC「レディ・フォ・ヒラリー」の創設者アダム・パークホメンコは先週末、ツイッターに次のように投稿した。「“レーガン・デモクラット”という言葉を覚えている?最近になって“クリントン・リパブリカン”について多く聞くようになった」。

 

ヒラリーを支持する共和党員たちには、共和党の大口献金者であり、IT企業の最高幹部であったメグ・ホイットマン、元ミシガン州知事ウィリアム・ミリケン、MGM社の最高経営責任者で共和党の大口献金者であったハリー・スローン、引退を表明している連邦下院議員リチャード・ハンナ(ニューヨーク州選出、共和党)が含まれている。

 

あるヒラリーの側近は、共和党員が次々とヒラリー支持を表明することで、ドミノ効果が起き、更なる幹部クラスの共和党員のヒラリー支持表明を行いやすくし、それに拍車をかけることになると述べている。

 

ヒラリーに近いある人物によると、共和党員でヒラリーを支持する人たち(「避難民たち」)は、ヒラリーに対する好意でそうしていると言うよりも、トランプに対する嫌悪感によってヒラリー支持に回っている、ということだ。

 

この人物は、「私たちは何もする必要がない。ドナルド・トランプが私たちのために働いてくれているのだから」と語っている。

 

ヒラリーはこの状況をうまく利用しようとしている。

 

民主党全国大会において、ヒラリーは共和党のテーマや価値観を強調した。

 

ヒラリーは次のように語っている。「私たちは世界で最強の軍隊を持っている。最も革新的な企業家、自由と平等、正義と機会といった最も永続的な価値観も持っている。私たちはこのような言葉を口にできることを誇りに思うべきだ。こうした言葉を聞いているとき、その人はアメリカについて聞いているのだ」。

 

クリントン陣営は、共和党政権時代に閣僚を務めた大物たちと保守派の論客たちによるトランプの批判の言説を集めたコマーシャルを放送している。これは、共和党支持の有権者の支持を得ようとする試みだ。

 

最近のある演説の中で、ヒラリーは、トランプが大統領に「不適格」で、核兵器のボタンを預けられるほどの信頼は出来ないと述べた。

 

共和党ストラティジストであるロン・ボンジェーンはトランプ支持を表明していないが、熱烈な共和党支持者たちがヒラリーの支持をするようなことはないだろうと語った。しかし、ボンジェーンは、トランプの出現で共和党が狂わされてしまったとも語っている。

 

ボンジェーンは「トランプは大統領になってしっかりと仕事をするということを人々に信じさせることが出来ていない」と語った。

 

しかし、ボンジェーンをはじめとする共和党員たちは、トランプがヒラリー支持を表明する共和党員の出現と流出を止めることが出来るとも考えている。

 

ボンジェーンは次のように語っている。「トランプが方針を正しい方向に向け直し、共和党内部の内輪もめやゴールド・スターを授与された戦死した兵士の家族に対する批判ではなく、ヒラリーに対する批判に集中したら、共和党員の中で、トランプを支持しようという人たちも出てくるだろう」。

 

過去にも、共和党員が民主党の大統領選挙候補者に投票したことがあった。

 

コリン・パウエル元国務長官は2008年の大統領選挙で、共和党の候補者であったジョン・マケイン連邦上院議員(アリゾナ州選出、共和党)ではなく、民主党の候補者バラク・オバマを支持した。

 

また、元マサチューセッツ州知事ウィリアム・ウェルドは、今回の大統領選挙では、リバータリアン党の副大統領候補となっている。

 

ヒラリーは今回の民主党予備選挙で、バーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァ―モント州選出、無所属)からの挑戦を受けたので、ヒラリーは左旋回した。しかし、彼女は中道派であるという評価を受け、連邦議会で共和党所属の議員たちと協力してきた歴史を持つ。

 

外交政策と国家安全保障に関する諸問題について、ヒラリーはタカ派と目されている。彼女はイラク戦争を支持した。ヒラリーは、オバマ政権内で、リビアとシリアに対して軍事行動をとるように訴え続けた。

 

ヒラリーのこのような姿勢は共和党支持の有権者にとって魅力的なものとなる可能性がある。トランプはこれまで、ジョージ・W・ブッシュ前大統領を含む共和党の外交政策に関する指導者たちに対して批判を展開してきたが、それを気に入らない有権者たちもいる。

 

しかしながら、歴史家たちは、どれだけの共和と員が船から逃げ出すか、そして、ヒラリーがどれだけの期間彼らの支持を維持できるのかはっきりしないと述べている。

 

ヒラリーを支持する共和党員の多くは、民主党が好きだからではなく、トランプが嫌いだからヒラリー支持になっているという事実がある。

 

プリストン大学教授で、歴史学と公共問題を専門とするジュリアン・ジージラーは「私たちは大きな転換が起きるのを見ることだろう」と語っている。

 

オハイオ大学の歴史学教授キャサリン・ジェリソンは、共和党員によるヒラリーへの支持は長く続かないだろうと予測している。

 

ジェリソンは次のように語っている。「今回の選挙ではそのような動きを見ることが出来るが、それが繰り返されることはないだろう。それは、共和党員のヒラリー支持は、ドナルド・トランプに反対する動きであるからだ」。

 

ボンジェーンはそもそも「クリントン・リパブリカン」という動きなど見ていないと述べている。

 

ボンジェーンは次のように語っている。「共和党員は、ヒラリーが素晴らしい大統領になるなどとは考えていないと思う。トランプから離れる共和党員たちは、自分が知らない悪魔よりも自分が知っている悪魔を選択するというだけのことだ」。

 

共和党政権で政府高官となった人々が次々とヒラリー支持を表明しているが、そうした人々に更に共和党の最高幹部クラスが続くのかどうかは明確ではない。特に元国務長官のコリン・パウエルやコンドリーザ・ライス、その他トランプ支持を表明していないビッグネームがどうするかははっきりしていない。

 

ジージラーは次のように語っている。「共和党の幹部クラスでヒラリーに投票すると表明する人々が続出しているが、党派性が強まっている現状で、どれほどの共和党員が民主党に投票するかははっきりしない。1980年代に比べて、有権者たちは姿勢を変えたがらない。従って、棄権するのではなくヒラリーに投票する共和党員がどれほど出るかははっきりしない」。

 

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(終わり)





 
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