古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

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タグ:イラン革命防衛隊

 古村治彦です。

 イラン戦争は、アメリカの脆弱さと共に、イランの強靭さを明確に示した。長年にわたる経済制裁によって厳しい状況にありながら、アメリカとイスラエルによる大規模攻撃に寄ってもイランは崩れなかった。もちろん、国内の締め付け、弾圧があることは承知している。そのために国民が声を上げられない、行動できないということはあるだろう。しかし、アメリカとイスラエルが事前に期待していた、イラン国内での反政府運動の発生や民衆蜂起は起きなかった。イラン国民は、もちろんイラン政府に対して不満を持っているだろうが、それよりもアメリカとイスラエルへの反撃と政府への支持のためにまとまってしまったようだ。アメリカとイスラエル、特にイスラエルの事前の期待は大きく外れることになった。

 それは、イランが、イスラム体制であると同時に、ペルシア帝国以来の「誇り」を保持して言うことを示している。紀元前550年のアケメネス朝ペルシアが成立した。アケメネス朝ペルシアは世界初の帝国(広大な領土と他民族を支配する中央集権的な政治体制)である。イランでは、イスラム体制になって、それまでの歴史、特にイスラム前の歴史について否定的な評価をして、そのように教育していた時代もあったが、今では、肯定的な評価となっている。イラン国内にはナショナリズムが残っている。その後の歴史では、モンゴルやトルコなどの侵略を受けながらも、独自の言語や文化を守ってきたという誇りがある。
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 「ペルシア以来の歴史」と「イスラム体制」の2つがイランのアイデンティティとなっており、それに対する外部からの攻撃はイラン国民を団結させることになる。そして、どんなに苦しくても、外部勢力に対抗するということになる。それは命がけの行為となる。今回のイラン戦争で亡くなった人々は犠牲者(victims)であるにとどまらず、殉教者(martyr)である。イスラム今日の側面と殉教者であると同時に、ペルシア帝国以来の歴史の殉教者ということになる。こういった分析を『世界は「宗教戦争」に突入した 「神に選ばれた」支配者の使命と論理』で行っている。是非お読みいただきたい。
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 イランは誇り高く、独立を守るということに最上の価値を置いている。そのための犠牲は殉教ということになる。これでは安易に手を出して、攻撃をしてしまうと、大変なことになる。容易に戦争は終わらない。アメリカとイスラエルが敗北を認め、謝罪し、イラン側の条件をのまない限り、戦争は終わらない。そんなことはできないので、ズルズルとなってしまう。アメリカとしては泥沼に引きずり込まれ、ホルムズ海峡とバブ・エル・マンデブ海峡封鎖の責任を取らされるということになる。イラン側もあまり条件を吊り上げると、アメリカとイスラエルが嫌気をさして大規模攻撃を行う可能性があるので、出方を注意しなければならない。そのためには中国とロシアと連携し、ドナルド・トランプ政権の意向をうまくくみ取る必要がある。

(貼り付けはじめ)

世界はイランに間違った質問を投げかけ続けている(The World Keeps Asking Iran the Wrong Question)

-イスラム共和国が成立する以前からこの国は常に同じことを望んできた。

アリ・ハシェム筆

2026年5月19日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/05/19/iran-politics-strategy-war-sanctions-hormuz/?tpcc=recirc_featured_horizontal051524

過去半世紀にわたり、イランに関する本格的な分析の多くを方向づけてきた問いは、「イスラム共和国は何を求めているのか」というものだった。これは合理的な疑問だが、正しい疑問ではない。イスラム共和国の歴史は47年だが、現代のまとまりある政治的実体としてのイランの歴史は5世紀続いている。この2つを混同したことが、半世紀近くにわたるアメリカの政策の失敗、合意の崩壊、そして現在の形で予測した者がほとんどいなかった戦争を招く結果となった。

より有益な問いは、「イランは何を求めているのか」というものだ。ここで言うイランとは、現在の政府や最高指導者のことではなく、革命よりはるか以前にその戦略的本能が形成され、それ以降のあらゆる体制の変化を生き抜いてきた国家そのもののことだ。サファヴィー朝、ガージャール朝、パラヴィー朝、そしてイスラム共和国は、いずれも同じ地理的・歴史的遺産を基盤として活動してきた。政府は変わっても、その論理は変わらなかった。

イラン高原は西をザグロス山脈、北をアルボルズ山脈に囲まれ、世界でも有​​数の過酷な砂漠によって分断されており、中央アジア、南アジア、中東の結節点に位置している。主要な陸上帝国は全て、この土地に関与しなければならなかった。インド洋への野心を抱く海洋勢力も全て、その南端にある海峡を考慮に入れざるを得なかった。

こうした地理的条件は、歴代の王朝に一貫した教訓をもたらした。それは「内陸部を守るだけでは内陸部を確保できない」ということだ。高原内部に戦略を限定した支配者は、やがてその一部を失うことになった。一方、外へと勢力を広げ、高原を単なる標的(a target)からハブ(hub、拠点)へと変えた支配者こそが、最も長く存続した。

現代において、この論理が最も明確に表れているのがホルムズ海峡だ。世界の石油供給の約5分の1がこの海峡を通過している。2026年のイラン戦争の初期段階でイランが通航制限の動きを見せた際、実際にタンカーが停止させられる前に、エネルギー市場は反応を示した。核兵器を持たず、アメリカに対抗しうる通常戦力も持たない国であっても、その地理的位置ゆえに世界の市場を動かすことができる。これこそが地理的遺産(a geographical inheritance)であり、政府の交代によって崩れ去るものではない。

誰が権力を握ろうとも、イランの戦略的行動を貫く3つの確信がある。

第一の確信は、弱さは他国からの介入を招くという認識である。1813年のグリスタン条約と1828年のトルクメンチャーイ条約により、イランはコーカサス地方の領土を奪われた。1907年の英露協約では、イラン側の意向を無視して勢力圏に分割された。それ以降の歴代政権は、これらの出来事を構造的な警告として捉えてきた。すなわち、抑止力(deterrence)を発揮できない国家は、その主権(sovereignty)を外部から管理されることになるという教訓である。核開発計画、地域的なネットワーク、そしてミサイル戦力といった要素は、ある側面において、いずれもこの警告に対する対応策なのである。

第二の確信は、主権は決して譲歩の対象にはなり得ないという点だ。1890年代初頭のタバコ・ボイコット運動や1951年のアングロ・イラニアン石油会社の国有化は、単発的な出来事ではない。それらは時代を超えて繰り返された、同一の反射的反応であった。1976年、リチャード・ヘルムズ駐イラン米大使がヘンリー・キッシンジャー国務長官に行った報告の中で、この点が的確に表現されている。「核をめぐる緊張が存在するのは、イランが、自国の主権を損ないかねない外部からの干渉を一切容認しようとしないからである」。この一文は、2015年、2021年、そして、2026年に行われた核交渉に関するあらゆる報告書においても、そのまま当てはまるものであった。

そして第三の確信であり、最も一貫して過小評価されてきたのが、イランは自らを単なる「地域大国(a regional power)」とは見なしていないという点である。1979年の革命は、一般的に地域的な文脈―シーア派政治勢力の台頭、湾岸地域の安全保障体制の再編、統治勢力としての政治的イスラムの出現―で語られることが多い。

しかし、その革命がもたらした最も直接的かつ重大な影響は、世界規模のものだった。わずか1年の間に、イランはワシントンにとっての極めて重要な戦略的パートナーという立場から、超大国とは異なる「第三の道(a third path)」を追求する国家へと変貌を遂げた。人質事件は、その後一世代にわたってアメリカの国内政治のあり方を変えた。イラン・イラク戦争には、米ソ超大国やヨーロッパ諸国の大部分の諜報機関や兵器産業が巻き込まれた。イラン製の無人機「シャヘド(Shahed)」は、ヨーロッパでの戦争にまで投入されるに至った。2026年の紛争は世界のエネルギー市場を動かし、複数の海上ルートにおける海運保険に混乱を招き、湾岸地域の石油に依存するあらゆる経済―すなわち世界の大多数の経済―に、戦略の再考を迫ることとなった。最高指導者であったルーホッラー・ホメイニ師は、革命を世界の隅々にまで輸出すると語った。彼は本気だった。

半世紀の隔たりがある2つの発言が、その継続性を如実に物語っている。1つ目は1960年代、イラン秘密警察の中東担当局長モジタバ・パシャイ大佐によるものだ。彼は、シャー(shah、国王)がレバノンの諸政党を支援していた理由をこう説明した。「イラン国内での流血を防ぐためには、地中海東岸において(ナセル主義[Nasserism]という)脅威と戦い、これを封じ込めなければならない」。2つ目は2016年1月、最高指導者アリ・ハメネイ師がシリアやイラクで戦死した兵士の遺族に向けて語った言葉である。「もし彼らが現地へ赴き敵と戦っていなかったら、敵は国内に侵入していただろう。私たちはケルマンシャーやハマダーンで敵と戦わなければならなくなっていただろう」。2つの発言の論理は、両政権の性質は異なっていたとしても、同一である。

外部から見れば、シャーの親欧米的な姿勢はこのパターンから逸脱しているように見えたかもしれない。だが、実際はそうではなかった。彼もまた、イスラム共和国と同様の論理に基づいて核能力の獲得を追求していた。シャーはイスラエルとの軍事提携も模索した。ワシントンが外部の監視を伴う核の安全保障措置を求めた際、彼がそれに抵抗したのはイデオロギー上の理由からではない。そのような監視を受け入れることは、過去どの時代のイランの統治者も決して容認できなかった「従属的な地位(a subordinate status)」を認めることになってしまうからだった。

同じパターンは現在も見られる。パキスタンでの協議において、最高指導者モジタバ・ハメネイ師は、他者が設定した条件でイランが交渉に応じることはないと同席した当局者たちに明言した。ワシントンとテルアビブは、核開発計画、ミサイル、地域的なネットワークへの圧力といった形で事態を「封じ込める(contained)」ことを意図して2026年の戦争に臨んだ。しかし、イランはその枠組みを拡大させた。軍事的圧力が一定の閾値に達すると、テヘランはホルムズ海峡を封鎖し、対立を世界的な経済危機へと変貌させたのである。ワシントンが「ゲームのルール(the rules of the game)」を定めようとするたびに、テヘランは「競技の場(the playing field)」そのものを変えてしまうのだ。

包括的な制裁、特定の対象を狙った制裁、暗殺作戦、サイバー戦、代理勢力への支援、直接的な軍事行動―これら全てが試みられてきた。しかし、いずれも当初期待されたような戦略的変革をもたらすことはなかった。それどころか、それらは一貫して(この一貫性自体が重要なデータとして扱われるべきだが)事態を加速させる結果を招いた。すなわち、核開発の加速、地域ネットワークの深化、そして政治体制のさらなる強固化である。

2002年の「悪の枢軸」演説(“axis of evil” speech)は、最も明確なケーススタディとなる。911同時多発テロ後の数ヶ月間、テヘラン(イラン政府)はアフガニスタン問題で協力し、アフガニスタンの政治的将来を議論するボン会議に参加し、ワシントンとの間接的な対話ルートを開設した。モハンマド・ハタミ大統領を中心とする改革派陣営は、こうした行動を取ることで、国内政治における現実的なリスクを負った。イラン当局者は、自らが歩み寄りの姿勢を示した以上、相手からの応酬(互恵性[reciprocity])も期待できると考えていた。ロイヤル・ホロウェイ(ロンドン大学)で行った私自身のこの時期に関する研究でも、ジョージ・W・ブッシュ米大統領の演説について、ジャック・ストロー元英外相の表現と同様の証言が一貫して得られた。それは「彼らが冒したリスクに対する裏切り(a kick in the teeth for the risks they had taken)」というものだ。イランのモハンマド・ジャヴァド・ザリフ元外相は後に、わずか数日のうちに「協力の政策(policy of cooperation)」が「対立の政策(policy of confrontation)」に変貌した経緯を語っている。

その後に続いた事態は、構造的に予測可能なものでした。ワシントンの目的は共存ではなく体制転換(regime change)にあるというハメネイ師の確信は、この出来事によって揺らぐどころか、むしろ裏付けられる結果となった。核開発計画は加速し、地域的なネットワークは深化し、抑止の枠組みは拡大した。これは強硬派がその局面を操作したからではなく、協力の申し出が無視された瞬間に、根底にある論理が再び支配的になったからである。

圧力をかけられているイランの行動は、主にイデオロギーに基づくものではなく、戦略的なものだ。イランに対し抑止の枠組みを解体するよう要求することは、イスラム共和国に穏健化(to moderate)を求めている訳ではない。それは、過去5世紀の歴史が「破局を招く条件(the condition from which catastrophe comes)」であると示してきた状況を、イランに受け入れるように迫ることに等しい。いかなるイラン政府もそれを受け入れることはできない。なぜなら、それを受け入れることは、「弱さは介入を招く(Weakness invites intervention)」という根本的な教訓を認めることになるからだ。譲歩(concession)を引き出すための圧力が、かえって阻止しようとしていた行動を誘発している。

キッシンジャーはヴェトナム問題の処理に長年携わった末に、北ヴェトナムが彼自身の想定とは全く異なるもの―すなわち時間、忍耐、そして米国の政治的意志の漸進的な摩耗―のために戦っているのだと結論付けた。テヘランも同じ論理で動いている。イランはこの局面での勝利を目指しているのではない。アメリカが「出口(exit)」を必要とする時が来た際に、存続可能な状態を維持しようとしている。ヴェトナムにおけるキッシンジャーの過ちは、紛争を拡大させたことではなく、相手も自分と同じ「勝利(victory)」の定義を共有していると思い込んだことにあった。ドナルド・トランプ政権も今、同様のディレンマに直面している。国内で正当化できる条件で戦争を終わらせることもできなければ、テヘランが拒否し続けている枠組みなしに撤退することもできない。対立が長引けば長引くほど、その痛みはイランや石油市場、海運、サプライチェイン、そして湾岸地域の安定に依存する経済圏の枠を超えて広がっていく。ホルムズをめぐる問題で打撃を受けるのは、イランだけではない。

核拡散のリスクは現実のものだ。その地域的ネットワークは、実際に暴力を引き起こしてきた。分析上の見解を修正したからといって、こうした懸念が消え去る訳ではない。修正によって変わるのは、それらの懸念に対処するための条件だ。

真の安全保障を保証し、イランを単なる「管理すべき問題(a problem to be managed)」ではなく「正当な抑止の利益を持つ当事者(a party with legitimate deterrence)」として扱い、さらに、歴史的経緯から構造的に受け入れがたい「従属的な地位(subordinate status)」をイランに強いないような取り決めであれば、それは維持される可能性がある。一方、イランが近代史を通じてあらゆる時代に拒絶してきた条件を強いるような取り決めは、どの政府が担当しようともうまくいかないだろう。自国の戦略的論理が禁じていることを実行できるイランの政府など存在しないからだ。

ワシントンが現在直面している困難は、テヘランに対話の相手がいないことではない。依然として、間違った問いを立てていることにある。

※アリ・ハシェム:中東地域における戦争、外交、政治の変革を取材するジャーナリスト・研究者。アルジャジーラの特派員、ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ・イスラム教・西アジア研究センター研究員。Xアカウント:@alihashem

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 イラン戦争は一時的に停戦になっているが(その期間は60日間)、最終的な戦争終結の見通しは立っていない。アメリカ軍とイラン革命防衛隊は相互に攻撃を繰り返したり、攻撃を停止したりしている。ドナルド・トランプ大統領は激しい言葉遣いでイランを非難し、イランへの大規模攻撃を示唆するかと思えば、攻撃を中止すると述べるなど、一貫性に欠ける振る舞いを続けている。「トランプは最後の最後には弱腰になって逃げる(Trump Always Chickens Out、TACO)」という言葉が出てきた所以である。

 イラン戦争はアメリカとイスラエルによって開始され、圧倒的な戦力を用いて各戦闘でイランに対して大きな被害を与えた。しかし、イランを屈服させることはできなかった。イランの体制転換や政権転覆を実現することはできなかった。イランからの反撃で湾岸諸国やイスラエルで被害が出た。アメリカが提供する防衛システムも完璧ではないということが明らかになった。

 さらに言えば、イランがホルムズ海峡を封鎖し、イエメンの新イラン組織フーシ派が公開の出入り口であるバブ・エル・マンデブ海峡でも武力攻撃が発生することで、世界経済に悪影響を与えている。戦争を開始することでアメリカの影響力や指導力は低下している。「アメリカは戦闘(battle)では勝利しているが、戦争(war)に負けている」ということになる。
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 ヴェトナム戦争はアメリカの外交再作に大きな影響を与えた。国力が低下し、「アメリカの衰退(decline)」という言葉が囁かれるようになる原因となった。イラン戦争はヴェトナム戦争よりもより深刻な影響をアメリカに与える可能性がある。アメリカがイラン戦争の泥沼に足を取られることで、他の地域への関与が制限される。具体的にはアジアへの関与が減少することになる。アメリカが進めようとしている「中国封じ込め(containment of China)」は厳しい状況となる。世界覇権国アメリカの地位は脅かされることになる。

 ドナルド・トランプ大統領はアイソレイショニズム、「アメリカ・ファースト(アメリカ国内問題解決優先主義)」を主張して大統領になった。それにもかかわらず、ヴェネズエラ、キューバ、グリーンランドへの野心をあらわにして批判をした。しかし、これは「西半球(Western Hemisphere)」支配、「ドンロー主義」という観点からすればまだ理解できる。しかし、イラン戦争に関しては全く主義主張と反する。アメリカの国力を削り、アメリカの影響力を減少させる行為である。このような政策の選択を行ったトランプをただ非難することは簡単だ。その裏側にあるものは何かについて、私は佐藤優先生との2冊目の対談『世界は「宗教戦争」に突入した 「神に選ばれた」支配者の使命と論理』で検討した。是非お読みいただきたい。
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イランはヴェトナム以上の敗北である(Iran Is a Bigger Defeat Than Vietnam)

-選択戦争(a war of choice)がワシントンにとって戦略的な大失敗に転換した。

ポウル・マスグレイヴ筆

2026年6月16日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/06/16/iran-vietnam-strategy-defeat/

ドナルド・トランプ米大統領は2期目の就任演説で、「先の大統領選挙が我が国の歴史上、最も偉大で最も重要な選挙として記憶されること」を望むと語った。しかし、彼が起こした「湾岸戦争(Gulf War)」に敗北したことで、トランプはその目標を皮肉な形で達成してしまった。イランに対する軍事行動を起こすという決断は、周囲からの後押しもあったとは言え、あくまで彼自身の意志によるものだった。その結果招かれた事態の逆転は、ヴェトナム戦争におけるアメリカの敗北をはるかに上回る戦略的な大惨事(a strategic calamity)となっている。

イランとの戦争における敗北は、一見したところ、アメリカの過去の軍事的敗北とは全く異なる様相を呈している。戦争の展開の速さと、戦場が遠く離れているという地理的条件が、この一連の出来事全体にどこか現実味の薄い雰囲気を漂わせているからだ。1814年のようにホワイトハウスが焼き払われた訳でもなければ、存在しない徴兵制に対する抗議デモが起きている訳でもない。ドーハに拠点を置く私自身、最初の数週間は頭上を飛び交うミサイルを目にし、その音を耳にしていたにもかかわらず、ここ数週間の状況には戸惑いを覚えている。食料品を買い出し、まだ安価なガソリンを給油し、遠く離れた場所にいる共著者たちとZoomで打ち合わせをする中で、私は何度も自問した。「ここは戦地なのだろうか(Is this a war zone?)」。

この紛争においてアメリカ軍側に大きな人的被害が出ていないこともまた、アメリカの敗北の規模を覆い隠している。確かに、この戦争は多くの命を奪った。戦闘員や民間人を含め、数千人ものイラン人が犠牲になった。しかし、アメリカ側の死者ははるかに少ない。現時点でアメリカ軍将兵の死者は20人未満であり、その多くは一度の攻撃によるものだった。

それに比べれば、ヴェトナムの人々が「アメリカ戦争(the American War)」と呼ぶあの紛争の規模は、圧倒的かつ衝撃的なものだった。東南アジアの空やジャングルの広範囲を舞台に10年以上続いた戦闘で、数百万人が命を落としたが、そのうちアメリカ人は6万人弱に過ぎなかった。

その経験があまりに痛ましいものだったため、ある世代の人々にとって、「ヴェトナム」という言葉は、その名を冠した現実の国や社会を指すものではなくなっていた。長年にわたる紛争を経てもなお、彼らはその国や社会についてほとんど無知なままだったからだ。アメリカにおける用法として、「ヴェトナム」は主に、アメリカが経験したある種の出来事を表す比喩や象徴として理解されていたのだ。

多くの一般のアメリカ人にとって、それは個人的な悲しみを意味するものだった。一部のエリート層にとって、ヴェトナム戦争は権力の傲慢さ(the hubris of power)に対する教訓となる出来事であり、また別の人々にとっては、現代における適切な戦略的判断を妨げる過ちでもあった。しかし、ヴェトナム戦争が国家の歴史に刻まれた「汚点(a stain)」であるという点では、国民的な合意が存在していた。シカゴ・グローバル・アフェアーズ評議会が2014年に行った世論調査では、アメリカ人の58%がヴェトナム戦争を「暗い時代(dark moment)」と捉えていたのに対し、誇るべきものと答えたのはわずか12%にとどまった。

今日の視点からあの紛争を理解する上で最も難しいのは、ワシントンにとって最終的にはさほど重要ではなかったにもかかわらず、なぜアメリカがあれほど激しく戦ったのかという点かもしれない。当時戦争を遂行したアメリカの政策立案者たちは、現代では到底考えられないほどの犠牲を容認していたが、その戦争におけるアメリカの敗北は、結局のところ、アメリカのより広範な戦略目標にとって大した問題ではなかった。実際、ヴェトナム戦争と結びつけて語られることになる「ドミノ理論(domino theory)」(ある国が共産化すれば近隣諸国もそれに続くという考え方)については、早くも1964年の時点で、アメリカ政府内部の議論において疑問が呈されていた。

この戦争がアメリカ人にとって最終的に無関係なものであったからといって、それが重要ではなかった訳ではない。東南アジアの不安定化は重大な問題であった。カンボジアの集団墓地は、ヴェトナムの国境を越え、和平協定が正式に調印された後もなお波及し続けた紛争の犠牲を、無言のうちに物語っている。戦争の結果はヴェトナムにとって重大な意味を持ったし、その後の数年間に逃亡した難民たちの絶望もまた同様であった。

しかし、そうした事実を踏まえても、アメリカ自身にとっては、多大な犠牲を伴う敗北の結果は、長期的には比較的軽微であり、国内的な問題にとどまるものであったという事実は変わらない。アメリカは、より広範な冷戦において勝利を収めた。今日のヴェトナムは、アメリカに対して驚くほど好意的な国となっている。

この状況を、トランプの戦争の余波と比較してみよう。アメリカは、自ら選択して始めたこの戦争の開戦時と比べて、間違いなく弱い立場に置かれており、アメリカの核心的な戦略目標も損なわれている。

この紛争における軍事的な戦いぶりを、イラクのサダム・フセイン大統領によるクウェート占領を覆すためにアメリカ主導の連合軍が行った戦争と比較してみると、その対照は際立っている。1990年から1991年にかけての紛争では、イラク軍があっけなく壊滅させられたように見えたその様子が、世界に衝撃を与えた。

対照的に、イランとの紛争においてアメリカの兵器が示した技術的に優れた性能は、アメリカの兵器備蓄の不足という問題によって影が薄くなり、イラン・イスラム共和国よりも強力な敵との紛争に対するアメリカの備えに疑問を投げかける結果となった。この紛争におけるハイテク戦闘の記憶として長く残るのは、データベースの誤作動と思われる事態の結果として命を落とした、血にまみれたイランの女子生徒たちの遺体が入った袋の姿だろう。また、アメリカの防衛システムはイランのミサイルや片道攻撃型ドローンに対して良好な性能を発揮したものの、イランはそれらのシステムを突破して大きな打撃を与えることに成功した。このことは、より集中した攻撃を行う敵や、長期にわたる紛争において、それらのシステムがどれほど通用するのかという疑問を抱かせるものとなった。

戦略的な観点から見れば、その結果はさらに深刻である。アメリカはある種の「政権交代(regime change)」を実現したとはいえ、テヘランを従順的属国(a pliable client)に変えるどころか、戦争によってイランをより強硬な姿勢へと追い込み、事実上、イスラム革命防衛隊に国の主導権を握らせる結果となった。イスラエルとアメリカの兵器は、開戦当初こそ残酷なまでに高い効果を発揮したが、最終的には武力行使による解決の限界を露呈させ、結果としてイランに大きな利益をもたらした。イランの核開発計画は、これまでにイスラエルとアメリカによる2度の共同空爆に耐え抜いてきた。3度目の空爆が行われたとしても、それ以上の成果が得られる可能性は低いと思われる。

国際システムにおけるアメリカの指導力への影響は、さらに甚大なものであった。この軍事行動に反対していたとされる地域の同盟諸国が、戦闘に伴う負担の大部分を負うことになったからだ。何よりも重要なのは、イランがホルムズ海峡を封鎖する能力を行使することで、世界規模での経済的影響力を行使できると学んだことである。

航行の自由(freedom of navigation)は、2世紀以上にわたりアメリカの戦略的な中核的目標(a core U.S. strategic objective)をなしてきた。19世紀初頭には、トマス・ジェファーソン大統領が地中海沿岸諸国への貢納金の支払いを停止させるために海軍を派遣したほどである。ホルムズ海峡の自由な通航が失われる可能性は、貿易ルートが「兵器化(weaponization)」される兆候となり、世界貿易に永続的かつ甚大な被害をもたらす恐れがある。

戦争の終わり方は、その始まり方と同じくらい多くのことを物語るものだ。ヴェトナム戦争後、アメリカはヴェトナムやその近隣諸国から事実上背を向け、より戦略的に重要な地域に注力することができた。世界的なグリーンエネルギーへの移行とアメリカの炭化水素(石油・ガス)生産の拡大という組み合わせにより、ワシントンの一部の人々にとっては、湾岸地域からの同様の撤退が魅力的に映るかもしれない。しかし、ヴェトナム戦争後のような撤退を再現することは困難だろう。

何と言っても、今日の世界経済は1970年代よりもはるかに相互に深く結びついており、経済ネットワークにおいて湾岸地域が果たす役割は、かつてのインドシナが担っていた役割よりもはるかに大きなものとなっている。世界のサプライチェインは、湾岸地域の炭化水素だけでなく、ヘリウム、肥料、アルミニウムにも依存する構造になっている。その結びつきは経済的なものだけにとどまらない。アメリカとイスラエルとの継続的な関係は、中東地域からの完全な撤退を非現実的なものにすると同時に、さらなる、そしておそらくはより激しい紛争の可能性を高めている。イランのミサイル開発や、潜在的な核開発計画の進展は、中東地域のみならず、ヨーロッパや南アジアにとっても、2030年代の展望をはるかに深刻なものにしている。

どのような政権下であれ、アメリカは国内外で自らの力が弱まる中で、こうした事態に直面することになるだろう。同盟諸国はアメリカの能力に対する信頼を失い、国民は有益な関与であってもそのコストを負担しようとはしなくなり、競合国はワシントンの意志に挑戦する可能性を高めることになるだろう。そうした結果は、ヴェトナム戦争におけるアメリカの失敗よりもはるかに長期的かつ深刻なものとなるだろう。

しかし、1つだけ似ている点がある。数十年後、このアメリカの紛争を振り返る学生たちは、私がかつてヴェトナム戦争について抱いたのと同じ疑問を抱くことになるはずだ。「なぜこの戦争が起きたのか?」。学者たちは綿密な調査に基づいた多くの答えを提示するだろう。しかし、最終的に誰もが納得できるような答えは1つとして示されないだろう。

※ポウル・マスグレイヴ:カタール・ジョージタウン大学政治学准教授。

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(終わり)



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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 アメリカとイスラエルのイラン攻撃の最大の誤算は短期間で決着がつくという見通し通りに事態が進まなかったことだ。イランに対して大規模な先制攻撃を行って、最高指導者アリ・ハメネイ師をはじめとする政府の指導部を殺害すれば、イラン政府が機能不全に陥り、イラン国民はこの機会を利用して、政府を打倒するだろうという極めて甘い見通しを持っていたようだ。

私が不思議に思っているのは、世界最高峰の水準を誇るイスラエルの情報諜報機関であるモサドがそのような甘い見通しの基盤となる報告をイスラエル政府最高指導部層に出していたとはとても考えられないのに、どうしてこのような攻撃を行い、目的を達成できていないのかということだ。アメリカ軍はイラン攻撃のリスクは非常に高いという報告をトランプに上げていたが、トランプはそれを無視したというのは分かるが、イスラエル政府内の動きがどうだったのかということはこれから明らかにされるだろう。

 ウクライナ戦争においては、アメリカがウクライナにとっての最大の支援国である。ウクライナ戦争勃発から既に4年以上が経過しているが、膠着状態に陥っている。アメリカが武器支援を行っているが、アメリカでも生産体制が整わず、増産が思うように進まない。結果として、アメリカ軍は既定の武器や装備品の貯蔵量を下回る事態となっている。アメリカ軍制服組トップの統合参謀本部議長のダン・ケイン大将がイラン攻撃はリスクが高いという報告書を出して、イラン攻撃に反対したが、これは、武器や装備品の調達面での不安もあったことが考えられる。アメリカでは理工系に進むアメリカ人学生が少なく、理工系の優秀な学生は多くが中国や韓国、日本のアジアからの留学生が大きな割合を占めていることは知られている。

イランは医学や理工系学生の数が多く、また、女性の高等教育進学率も高い。日本では理工系に進む女性の数は少なく、「リケジョ」という言葉と共にアピールが続けられているが、イランでは「リケジョ」がごく当たり前の存在となっているようだ。また、より良い教育と研究環境を求めて、ヨーロッパやアメリカの一流大学に進む優秀な学生も多い。その結果として、国内の研究水準も高く、エンジニアや研究者の数も水準も高い。そうなると、軍事関連の研究も進んでいると考えるのが当然だし、生産力も高いと見なすべきである。
 アメリカもイスラエルも短期間で片を付けることが出来るという、甘い見通しでイラン攻撃を開始し、最高指導者アリ・ハメネイ師を殺害するということをしでかしてしまって、イランを本気にさせてしまった。戦争は長期化する可能性が極めて高い。アメリカとイスラエルが圧倒的な軍事力を持ちながら、押されてしまい、閉塞状況に追い込まれている。

(貼り付けはじめ)
開戦から36時間でアメリカ・イスラエルの軍需品は3000個以上消費された(The First 36 Hours of War Consumed Over 3,000 U.S.-Israeli Munitions)

-備蓄の補充(replenishing stockpiles)は脆弱な重要鉱物資源の供給チェイン(vulnerable critical mineral chains)に依存している。

マクドナルド・アモア、モーガン・D・バジリアン、ジャハラ・マティセク筆

2026年3月5日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/03/05/iran-war-munitions-critical-minerals/?tpcc=recirc_trending062921

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2026年2月28日、海上で「壮大な怒り」作戦遂行中、アメリカ海軍海兵たちが空母USSエイブラハム・リンカーンの甲板上で弾着準備を行っている(アメリカ海軍提供)。

アメリカとイスラエルによるイランに対する軍事作戦の最初の36時間で、3000発以上の精密誘導兵器と迎撃ミサイルが消費され、サプライチェインの重大な脆弱性が露呈した。戦争の行方とその広範な影響については未知数が多いが、一つ確かなことは、弾薬備蓄の補充が必要であるということだ。

鉱物や資材を需要シナリオから分離する、ペイン研究所独自のオープンソース台帳およびデータスクレイピング装備を活用し、コロラド鉱山学校の専門知識を活用した私たちのティームは、紛争の最初の36時間における中東全域におけるイランのミサイル発射とドローン攻撃の回数を控えめに特定した。

グラフ1

イランが中東地域全域に1000発以上の弾頭を発射したことを受け、アメリカ、イスラエル、そして同盟諸国は数多くの迎撃を試みた。スーファン・センターが指摘するように、「イランはアメリカ、イスラエル、そして同盟諸国の防衛資源を枯渇させることに重点を置いた非対称消耗戦(an asymmetric war of attrition)を展開しているようだ」。イランの防空システムがほとんど活用されていないのは、アメリカとイスラエルがイランの防空・指揮統制インフラの大部分を電子的に抑制し、物理的に破壊する上で優位に立っているためと考えられる。

迎撃(interceptions)は概ね成功を収めているものの、そのコストは高額となる。消費された弾頭と、その製造に必要な鉱物資源は、西側諸国、特にアメリカにとって防衛産業上の課題となっている。アメリカ、イスラエル、そして同盟諸国の支出を計算した結果、アメリカはお馴染みの組み合わせに依存していたことが判明した。初期段階の攻撃にはスタンドオフ攻撃ミサイル、レーダーに対する制圧兵器、時間的制約のある目標には地上発射ロケット、そして大量の精密誘導爆弾を投入したのだ。イスラエルの兵器は実用性を重視している(Israel’s arsenal shows a preference for the practical)。つまり、大量生産可能な誘導キットと空中発射弾を大量に保有し、容赦ない出撃率を実現できる航空機と組み合わせるということだ。

これに地域パートナーによる防衛射撃を加えると、洗練された戦闘であると同時に、量も重視するハイエンド戦闘の印象的な様相が浮かび上がる。精密さ(precision)は戦争から質量(mass)を奪ったわけではない。質量は、目に見えない兵器の部分にのみ存在する。

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この分析の目的は、紛争の勃発局面を、軍需品の供給確保の必要性を緊急に示唆するシグナルへと転換することだ。ただし、この初期評価を今後の紛争に直ちに適用することはできないことを認識する必要がある。これは、戦略家や防衛計画立案者がしばしば見落としがちな、ある単純な疑問を提起する。西側諸国はどれほど迅速に軍備を補充できるのだろうか?

緊急の追加資金は必要だが、数十年かけて統合された生産ラインや衰退した鉱物処理能力を即座に回復させることはできない。時間、化学、そして産業物理学によって制約される。ミサイルの投入は単なる資金ではない。鉱物、処理、そして命令によって増強されることのない二次処理能力から始まるサプライチェインなのだ。

統合参謀本部議長ダン・ケイン米陸軍大将が、攻撃前にアメリカ軍の軍需品不足を懸念したことが、ペイン研究所の研究ティームをまさにこの問題に焦点を絞るきっかけとなった。こうした懸念は新しいものではない。紅海におけるアメリカ海軍の作戦は、ミサイルの消耗が交換可能なペースを上回っていることを既に浮き彫りにしており、既に逼迫している防衛産業基盤に更なる負担をかけている。

発射される全ての兵器は交換が必要であり、その交換には原材料(raw material)から精製と加工(refining and processing)、特殊部品の製造(specialized components)、そして最終的に認定生産ライン(finally into certified production lines)へと至る一連のプロセスが必要となる。ボトルネックは必ずしも政治家が考えるような場所にあるとは限らない。最も困難な点は、しばしば人目につかない隅にある。例えば、炉を一つしか持たない下請けサプライヤー、限られた材料に依存するコンデンサ供給、何年もかけて工場を建設しなければ拡大できないロケットモーターの協調製造システムなどだ。

一見単純な兵器でさえ、複雑な製造チェインに依存している。例えば、現代の兵器誘導キットは、中国が支配するレアアース元素からしか製造できない高性能部品に依存している。西側諸国の産業基盤は、原材料の発注、契約締結、資金承認など、いくつかの要素を迅速に増強することができる。しかし、熟練した労働力、適切な工具、そして認定された生産能力を一夜にして生み出すことはできない。

しかしながら、防衛計画は依然として在庫を丸め誤差(a rounding error 訳者註:切り上げ、切り捨てなどで生じる本来の数字とのズレ)であるかのように機能している。抑止力(deterrence)は態勢とプラットフォームの観点から議論されるが、敵対国は異なる指標に注目している。彼らは、ミサイル弾薬庫と弾薬備蓄がどれほど速く空(から)になるのか、そしてそれらを適時に兵站的に補充できるかどうかを知りたいのだ。

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同時進行する圧力に晒される世界において、ペルシア湾岸地域での長期にわたる軍事作戦は、単にそこでの情勢を左右するだけでなく、他の地域における軍事的選択肢をも蝕む。迎撃ミサイルの備蓄が底を尽きた部隊は、別の戦域でより大きなリスクを負うか、防衛を節約せざるを得ない。

これは、アメリカ軍がイランとの次なる交戦が小規模であることを願うべきだ、そして中国が台湾防衛用のアメリカ軍精密誘導弾薬の残存量を計算しないことを願うべきだという、婉曲な表現である。これは極めて深刻な問題だ。戦略国際問題研究所(CSIS)の2023年報告書は、一連の戦争ゲームシミュレーションに基づき、アメリカ軍が中国の台湾侵攻から防衛を試みた場合、主要な弾薬が1週間以内に枯渇すると結論付けている。

だからこそ、対イラン作戦の最初の36時間は重要なのだ。それは西側諸国の産業耐久力(Western industrial endurance)を試すストレステスト(a stress test)なのだ。防衛側が補充ペースを上回るペースで迎撃ミサイルを消費することを強いる作戦は、戦術的に過酷なだけでなく、戦略的にも侵食的である。

ペイン研究所独自のツールを用いて、表2の軍需支出を鉱物代替負担(戦略的に最も脆弱な投入物のキログラム数で表す)に変換した。表3は、消費された兵器の補充に必要な重要物資を示している。私たちの最近の研究では、これらが防衛上最も重要性の高い鉱物であり、平時においても調達が困難であり、危機時にはほぼ不可能であることが示された。

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消費されたものを補充するには、抽象的な規模の生産量の増加だけでなく、中国が供給の大部分を支配している特定の鉱物や材料を大量に必要とする。数量の問題以外にも、加工の集中、生産能力拡大の長期化、二次サプライヤーの脆弱性など、数多くの問題が存在する。

軍需品の膨大な量に加え、高価値資産の喪失は、更なる複雑さをもたらす。カタールのAN/FPS-132とバーレーンのAN/TPS-59という2基のアメリカ製最新鋭レーダーの破壊は、「鉱物資源費」の総額よりも、サプライチェインの極めて脆弱な状況と交換に要する長期にわたる期間が大きな問題となっていることを浮き彫りにしている。

私たちの分析では、AN/FPS-132の場合、レイセオン社は11億ドルの費用をかけて新型レーダーを5~8年で製造する。一方、ロッキード・マーティン社は、インフレ調整後のバーレーン向け有償軍事援助契約に基づき、AN/TPS-59の交換に少なくとも12~24カ月、推定5000万ドル~7500万ドルを要すると試算している。防衛産業基盤にとって最大の課題は、両システムに必要な77.3キログラムのガリウムの調達となる。このガリウムは中国が世界供給量の98%を支配している。これに加えて、テクノロジー分野からの需要が急増している商品である銅も30610キログラム必要となる。

より広い視点から見ると、西側諸国の軍備態勢に関する理論は不完全である。ウクライナ戦争の長期化が既に示しているように、戦争の費用は誤った単位で算出されている。重要な指標は、開戦時に発射台が何基あるかではなく、2日目、20日目、そして、200日目にどれだけの精密兵器と迎撃ミサイルを発射できるか、そして産業がそれらをどれだけ迅速に交換できるかである。これは、戦場の問題を産業の問題に、そして産業の問題を​​鉱物資源と加工の問題に変える。表4は、これらの重要な兵器システムの補充にかかる膨大なスケジュールを示している。

個々のボトルネックがこの補充を遅らせている。例えば、BGM-109トマホークは、ウィリアムズ・インターナショナル社が独占的に製造しているF107ターボファンエンジンに依存している。パトリオットPAC-3の生産は、アメリカ、ペルシア湾岸諸国、そしてポーランドで分担されており、ポーランドは2024年にWZL-1施設でPAC-3 MSE発射管の生産を開始した。ポパイ・ターボ(射程距離延長型はクリスタル・メイズIIとしても知られる)などの一部のシステムは、限られた在庫から削減されている旧来の資産だ。その他のシステムは深刻な逼迫状態にあり、GBU-57MOPは現在までに約25機しか生産されておらず、ボーイングが唯一の組立業者だ。この兵器は現在、B-2スピリット(わずか20機の機体)による配備のみが認定されています。B-21レーダーは追加の配備プラットフォームとなるが、実戦配備は2027年まで行われない。THAADシステムには特注の迎撃ミサイルが必要だが、これに匹敵する民生用ミサイルはない。これらの複雑な生産プロセスは全て、増産できない重要な鉱物資源に依存している。
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鉱物資源費用は抑止力の代償であり、これは初期費用に過ぎない。記者会見やソーシャルメディアの投稿、あるいは連邦議会公聴会でさえ、これを軽視することはできない。西側諸国の最も高度な兵器は、同時に長く複雑なサプライチェインに最も依存しており、将来の紛争における制約要因は再装填能力となるだろう。対イラン作戦の期間がどうなるかは、今や重要な問題にかかっている。西側諸国(the West)は、その戦略が意味を持つほど迅速に兵器を補充できるだろうか?

マクドナルド・アモア:ペイン公共政策研究所コミュニケイション担当研究員。ペイン研究所で重要鉱物から通常の工業関連の諸問題までの幅広いテーマについて研究している。

モーガン・D・バジリアン:ペイン公共政策研究所部長、コロラド鉱山学校教授。世界銀行エネルギー担当首席スペシャリスト。エネルギー安全保障、天然資源、国家安全保障、エネルギー貧困、そして、国際問題の各分野で20年以上の経験を持つ。

※ジャハラ・マティセク:アメリカ海軍大学研究員、ペイン公共政策研究所上級研究員。見解は海軍大学とペイン研究所のものではなく、マティセク自身のものだ。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 2026年2月28日、イスラエルとアメリカはイラン空爆を実施した。イラン南部では小学校が攻撃を受け、多くの小学生が犠牲になった。また、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師が攻撃を受け死亡した。イラン政府やイラン軍の高官の死亡者も出ているという情報がある。アメリカ軍は今回の作戦を「壮大な怒り作戦(Operation Epic Fury)」と命名した。ドナルド・トランプ大統領は声明の中で、イランが核兵器開発を放棄せず、イランの核兵器がアメリカにとっての「差し迫った脅威」になっていると述べ、攻撃を正当化した。イランは、イスラエルと湾岸諸国に存在するアメリカ軍基地に報復攻撃を実施した。

 イスラエルは情報機関であるモサドがイラン政府の中枢にスパイネットワークを形成し、正確な情報を把握している。ハメネイ師をはじめとする最高幹部たちの行動や位置に関する情報も正確につかんでいる。今回の攻撃はその情報を基にして、ピンポイントでの攻撃が可能となったと考えられる。また、衛星情報、ビッグデータ分析やドローン技術などは、拙著『』で取り上げた、イーロン・マスクが率いるスペースX社、ピーター・ティールが率いるパランティア社、パルマー・ラッキーが率いるアンドゥリル社の技術が活用されたことも考えられる。

 ドナルド・トランプ大統領は変容した。第一次政権と第二次政権では全く異なる。トランプのスローガンは「アメリカ・ファースト(America First)」だ。これは、「アメリカ国内の諸問題を解決すること、アメリカ国内を最優先すること」の意味だ。外国の諸問題については、介入しないという姿勢でもある。これは「アイソレイショニズム(Isolationism)」とも呼ばれる、アメリカの伝統的な外交に関する基本姿勢である。しかし、第二次政権発足後の2025年から、トランプ大統領は外国に積極的に介入する姿勢を示してきた。そして、2026年1月には、ヴェネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を拘束し、そして、2月末にイラン攻撃を実施した。ネオコン派が牛耳ったジョージ・W・ブッシュ政権と同様のことを行っている。これは、トランプを支持した有権者に対する裏切りである。

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そもそもが、昨年(2025年)にアメリカはイランの核開発関連施設に攻撃を実施しており、それ以来、イランは核開発が進んでおらず、核兵器も所有しておらず、アメリカにとっての「差し迫った脅威」となっていない。イランが核兵器を所有して、アメリカを攻撃するというのは虚構である。今回の攻撃はイスラエルが、イランの弱体化と中東情勢の不安定化を狙って、トランプ大統領と側近たちを教唆して実施したものと私は考えている。

 イラン革命防衛隊は、ホルムズ海峡封鎖を通告している。日本、インド、中国と言った国々は、イランをはじめとする中東の石油に依存している。今回の攻撃で原油価格の高騰は避けられない。石油が届かない、他の産油国からの調達をするということになれば、日本国内の物価上昇やエネルギー不足が発生することは容易に予想される。また、世界経済全体にも大きな影響が出る。

 トランプ大統領は、イランの体制転換を口にしたが、それは空爆だけでは実現不可能だ。イスラエルもアメリカも現在のところ、地上軍の派遣を表明していない。それであるならば、アメリカとイスラエルのイランの体制転換への本気度は高くないという判断ができる。緊張が高まったままのこの状態が長期化すれば、世界全体に悪影響をもたらすことになる。

 ドナルド・トランプ大統領はアメリカの有権者を裏切り、世界を不安定化させた。トランプ革命は裏切られたと結論づけるしかない。

(貼り付けはじめ)

トランプはイランとの戦争によって支持基盤を裏切っている(Trump Is Betraying His Base By Waging War on Iran)
-有権者たちはブッシュ政権時代の介入(Bush-era interventions.)ではなく、アメリカ・ファースト(America First)を約束されていた。

エンマ・アシュフォード筆

2026年2月28日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2026/02/28/trump-is-betraying-his-base-by-waging-war-on-iran/

土曜日、平和評議会(Board of Peace)議長、FIFA平和賞受賞者、そしてアメリカの中東における無意味な戦争の熱烈な反対者であるドナルド・トランプ米大統領は、イランにおける体制転換(regime change)のための大規模な軍事作戦を開始した。結局のところ、彼は共和党内のイラン強硬派(Iran hawks)の優位性を打ち破ることができず、さらに重要なことに、不明確な目的のために軍事力を行使するという誘惑に抵抗できなかった。

トランプのこれまで見せてきた衝動制御の弱さ(poor impulse control)を考えれば、これは驚くべきことではないかもしれない。しかし、自ら選んだ新たな戦争を開始するという決断は、大統領支持基盤だけでなく、より広範なアメリカ国民への裏切り(a betrayal not just of the president’s base, but also of the American people more broadly)でもある。トランプ自身の上級顧問たちは、大統領選挙の選挙運動中、彼を平和派候補(the peace candidate)として描写していた。スティーヴン・ミラーはかつて、カマラ・ハリス陣営を「子供たちを自分たちが決して戦わない戦争に送り込むのが好きな好戦的なネオコン(warmongering neocons [who] love sending your kids to die for wars they would never fight themselves)」と評した。

トランプはかつて非難していた通りの行動に出てしまった。長年の支持者であるタッカー・カールソンは、今回の攻撃を「極めておぞましく、邪悪(absolutely disgusting and evil)」と描写した。トランプは短期的で成功する戦争(a short, successful war)を求めて賭けに出たが、今度は、避けると約束したまさにその事態、すなわち中東地域における新たな悲惨な泥沼(disastrous Middle East quagmire)にアメリカを陥れてしまうのかどうか、見守るしかない。イランで何が起こるかを断言するのは時期尚早だ。しかし、今回の攻撃は、彼の支持基盤やアメリカ国民が望んでいたことではないことは明らかだ。

なぜこのような事態に至ったのか? トランプの外交政策は、実は2024年大統領選における彼の政策の中でも比較的良好な争点の1つだった。ウクライナからガザ、中国に至るまで、ほぼ全ての主要な外交政策において、トランプはハリスに対し、一貫して僅差ながらも大きなリードを保っていた。実際、外交政策関係者の多くが懐疑的だったにもかかわらず、トランプの「アメリカ・ファースト(America First)」というスローガンは有権者の共感を呼んだように見える。ウクライナ問題、移民問題、そして世界のあらゆる問題の解決にアメリカが責任を持つべきかどうかといったメッセージは、共和党支持者だけでなく無党派層にも支持された。

しかし、「アメリカ・ファースト」が世界との関わりにおけるアメリカの利益の再主張というより、大統領の気まぐれ(the president’s whims)、威圧的な言動(penchant for bullying)、そして軍事冒険主義への傾倒(taste for military adventurism)といった側面が強調されるようになり、トランプの外交政策に対する支持率はここ数ヶ月で41%から37%へと低下した。彼の外交政策は共和党支持者の間で依然として人気が高いものの、支持者の間でも特定の問題に対する不支持は大きい。共和党支持者の約70%がグリーンランドの占領に反対し、イランの政権交代を支持すると答えたのはわずか17%だった。

トランプ政権の外交政策は、有権者がアメリカ・ファーストに真に求めているものではないと結論づけざるを得ない。

「アメリカ・ファースト」という言葉自体が、常に多少の問題を抱えてきた。トランプが最初の選挙運動でこの言葉を使ったことは、1930年代の第二次世界大戦へのアメリカの介入(intervention)をめぐる議論との関連性を指摘し、世論を刺激した。しかし、この言葉が有権者に訴えかけたのも全く同じ理由からだった。それは、アメリカの利益とニーズを他国のそれよりも二の次にする、冷戦後の過度に単純化されたリベラルなコンセンサスへの拒絶を象徴しているように見えたのだ。

有権者たちがアメリカの世界への関与をどう見ているかに関する長期世論調査は、このことを裏付けている。最近のAP通信とNORCによる世論調査では、世界の問題解決においてアメリカがより積極的な役割を果たすことを望むアメリカ人はわずか17%で、45%がアメリカの積極的関与の縮小を望んでいることが明らかになった。また、50年以上にわたり外交政策に関するアメリカ人の世論調査を行っているシカゴ国際問題評議会によると、世界におけるアメリカの積極的な役割に対する支持は、過去5年間で10ポイント近く低下している。

実のところ、ほとんどのアメリカ人は日常的に外交政策についてあまり心配しておらず、最優先事項として挙げられることも稀だ。しかし、こうした力学が顕著に表れた大統領は、トランプが初めてではない。ジョー・バイデン前大統領が初期の外交政策のスローガンの1つとして掲げた「中流階級のための外交政策(a foreign policy for the middle class)」は、外交と国内政治を結び付け、外交政策をより目に見える形で、アメリカ国民のニーズにより応えるものにすることを目指していたことを思い出す価値がある。

しかし、バイデン政権と同様、トランプ政権下での政策は、有権者に人気があると思われる、より穏健なアメリカ外交政策からますます遠ざかっている。当初は順調に進んでいた。トランプはガザ地区での停戦合意を交渉し、ウクライナ情勢に関する協議を開始し、ラテンアメリカ諸国に移民収容者の航空機受け入れを促し、NATO加盟諸国による自国の防衛費増額に欧州各国首脳の同意を得ることさえできた。

しかしながら、2025年半ばになると、事態は悪化し始めた。トランプはイランの核開発計画に対するイスラエルの空爆に協力し、ウラン備蓄を地下に埋設することに決定させたが、核拡散問題に対する長期的な解決策は提示しなかった。貿易と関税に関する彼の威嚇的な政策は、同盟国と敵対国双方との緊張を生み出し、ほとんど良い結果をもたらさなかった。トランプ政権発足以来、2000億ドルを超える関税コストの96%をアメリカの消費者と輸入業者が負担してきた。

そして、彼の西半球政策(Western Hemisphere policy)がある。これは当初、国境警備、移民、麻薬問題といった国内問題に重点を置いていたが、これらは依然として有権者の間で広く支持されている。しかし、この政策はマルコ・ルビオ国務長官をはじめとするタカ派の大統領の側近たちの影響を受けて、ヴェネズエラへの介入やキューバの政権交代に関する軽率な発言へと変貌を遂げた。

また、トランプの政策は、ノーベル賞委員会が彼に栄誉を与えなかったことに対する彼の度重なる激しい非難のように、政策的根拠と同じくらい個人的な憤り(personal resentment)によって動かされているように思われる場合が多い。トランプの外交政策の良い点は依然として健在ですが(例えば、ウクライナ問題における和平交渉の継続)、それらはますます、大多数のアメリカ人の生活や暮らしとはほとんど関係のない、しばしば的外れな政策によって覆い隠されつつある。

実際のところ、アメリカ・ファーストの根本的な問題は、それが明確な定義を持たなかったことだ。アメリカの利益とは何か? 誰が決めるのだろうか? トランプは、伝統的なアメリカ外交政策を破壊しつくす力を持つため、ここ数十年にわたり否定されてきた聖域(the sacred cows)の多くを、アメリカ国民の利益となる形で乗り越えてきた。しかし、まさにこの大いなる予測不可能性(unpredictability)、周囲の人々を威圧し見下す傾向(the inclination to bully and belittle those around him)、そして自らの利益とエゴをアメリカ国民の利益よりも優先させる傾向(to put his own interests and ego above those of the American people)こそが、長期的に見てより持続可能な外交政策の構築を主導する人物としては、彼を不適格な人物にしている。

今日実施されたイランへの攻撃は、この問題を象徴している。先週の世論調査では、イランに対する軍事行動を支持すると答えた米国民はわずか4分の1に過ぎなかった。しかし、トランプ大統領は国民に対し、この戦争の必要性を訴える時間さえ持たなかった。彼を縛っているのは、「彼自身の道徳(own morality)」だけだ。

しかしながら、歴史が示すように、この戦争はアメリカの海外軍事介入に対する国民の嫌悪感を強める(to strengthen popular distaste for American military engagement overseas)だけだろう。アメリカ国民は有能な同盟国、安全で豊かな生活、そして世界においてより控えめな役割を担いながらも、他国と生産的なパートナーとして関わり合うことを望んでいる。彼らは中東における終わりのない戦争や、ジョージ・W・ブッシュ政権の政策がゾンビのように蘇ることを望んでいない。地球上の他の全ての国を疎外する「いじめっ子」アメリカ(America the Bully)になることも望んでいない。

アメリカ国民が必要としているのは、アメリカ国民を第一に考える外交政策だ。現トランプ政権からはそれが得られていない。

※エンマ・アシュフォード:『フォーリン・ポリシー』コラムニスト。スティムソン・センターアメリカ大戦略再構想プログラム上級研究員、ジョージタウン大学講師。著書に『石油、国家、そして戦争(Oil, the State, and War)』がある。Xアカウント:@EmmaMAshford

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ドナルド・トランプ大統領がイランに戦争を仕掛けている中で注目すべき5つのポイント(Five takeaways as Trump wages war on Iran)

コリン・メイン、フィリップ・ティモティジャ筆

2026年2月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/defense/5760747-trump-iran-regime-change/

ワシントンとテヘランの間の数週間にわたる緊張の後、アメリカとイスラエルは土曜日の朝、イランに対する一連の攻撃を開始した。

イランは速やかに報復し、イスラエルに向けて無人機と弾道ミサイルを発射したほか、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦、バーレーンを含む湾岸諸国の標的を攻撃した。

「壮大な怒り(エピック・フューリー)作戦(Operation Epic Fury)」と名付けられたこの共同作戦は、土曜日の深夜過ぎに開始され、イランの政権の治安機関を破壊し、「差し迫った脅威(imminent threat)」をもたらす地域を重点的に攻撃することを目的としたとアメリカ中央軍(the U.S. Central Command、Centcom)は発表した。

トランプ大統領は数週間にわたり、イランへの攻撃の承認を検討しており、金曜日にはイラン当局との核協議の展開に不満を表明した。

イラン外相は土曜朝、イランの政権は「二人の司令官のうち一人を失った可能性がある」と述べたものの、最高指導者アリ・ハメネイ師を含む他の高官は「私の知る限り(as far as I know)」生き残ったと述べた。しかし、複数の報道機関が報じたところによると、アメリカとイスラエルの当局者たちはその後、ハメネイ師はイスラエルの攻撃で殺害されたと考えていると述べた。

(1)アメリカとイスラエルは主要政府施設と軍事資産を標的にする(US, Israel target key government buildings and military assets)

アメリカとイスラエルはアメリカ東部時間午前1時15分、イスラム革命防衛隊(the Islamic Revolutionary Guard Corps、IRGC)の指揮統制施設、弾道ミサイルおよびドローン発射場、軍用飛行場、イランの防空システムを標的とした大規模作戦を開始した。

イスラエル空軍は土曜日、イスラエル国防軍(Israeli Defense Forces、IDF)史上最大規模の軍事作戦を実施し、200機以上の戦闘機がイラン西部および中部のミサイル基地とイラン革命防衛隊の防空システムを攻撃したと発表した。

イラン赤新月社がイラン国営テレビに対し、この共同作戦でイラン国内で200人以上が死亡、約750人が負傷したと伝えた。また、攻撃は31州のうち24州を攻撃したと付け加えた。

イスラエル空軍が標的とした施設の1つは、タブリーズの地対地ミサイル発射場だった。イスラエル国防軍は、イランのミサイル発射装置や防空システムを含む500以上の標的を攻撃したと発表した。

ヴァンターが提供した衛星画像によると、イランのカナラク海軍基地で炎上する艦船から濃い黒煙が上がっているのが確認できた。ドローンは散開され、コナラクのドローン滑走路は封鎖された。

アメリカ軍は、この地域において空、陸、海の軍事資産から弾薬を発射したとアメリカ中央軍は発表した。また、タスクフォース「スコーピオン・ストライク」(Task Force Scorpion Strike)が低コストの片方向攻撃ドローンを初めて実戦で使用したことも付け加えた。

アメリカ中央軍は、イラン南部の女子校への攻撃に関する報告を調査中であると述べた。イラン政府当局によると、この攻撃で80人以上の生徒が死亡したということだ。

アメリカ中央軍報道官のティム・ホーキンス大尉は声明で、「民間人の保護は最優先事項であり、意図しない被害のリスクを最小限に抑えるために、引き続きあらゆる予防措置を講じていく」と述べた。

アメリカ中央軍によると、アメリカ軍は数百件に及ぶイランのドローン攻撃とミサイル攻撃を無事に防御し、アメリカ兵の死傷者や関連する負傷の報告はない。

アメリカ中央軍は、アメリカ軍施設への被害は「最小限であり、作戦に影響は出ていない」と付け加えた。

「壮大な怒り作戦は、この世代で最大規模のアメリカ軍の火力の地域的集中を伴う」とアメリカ中央軍は声明で述べた。

(2)イランが中東各地のアメリカ軍基地に反撃し報復の脅威を煽る(Iran strikes back at US bases across Middle East, spurring threats of retaliation)

イランは土曜日、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェートのアメリカ軍基地への無人機とミサイルによる攻撃に加え、イスラエルへの集中攻撃を実施し、湾岸諸国を即座に傍観者の立場から引き離した。

サウジアラビアは、イランによる攻撃を撃退する各国を支援すると発表した。

「サウジアラビア外務省は、関係各国との完全な連帯と確固たる支持を表明し、彼らが行うあらゆる措置を支援するためにあらゆる能力を動員すると述べた」とサウジアラビア外務省は声明の中で述べた。

アラブ首長国連邦(UAE)は声明で、自国の安全保障は湾岸諸国と「不可分(indivisible)」であり、「いかなる国家の主権侵害も、地域全体の安全保障と安定に対する直接的な脅威となる」と強調した。

バーレーンとカタールも報復する権利を留保した。カタールはまた、「地域の安全保障を維持し、国民の利益を守り、より広範な対立への転落を防ぐ方法で危機を封じ込める努力」を求めた。

イラン外務省は、イスラム諸国と非同盟諸国(Muslim and non-aligned states)に対し、国連安全保障理事会の緊急会合の開催を要求するよう呼びかけた。

Xへの投稿で、イラン外務省は「この地域における敵対勢力の全ての基地、施設、資産は正当な軍事目標とみなされる。イランは、侵略が完全にかつ明確に停止されるまで、この固有の権利を断固として行使する」と述べた。

(3)トランプ大統領は政権交代を視野に入れている;パーレヴィは「最終行動」を予告する(Trump eyes regime change; Pahlavi previews ‘final action’)

トランプ大統領は、土曜日夜に公開した動画で、イラン軍に対し武器を放棄するよう促し、1979年のイスラム革命以来、国家を支配してきた強硬政権を打倒するようイラン国民に呼びかけた。

「あらゆる場所に爆弾が落とされるだろう。私たちが全てを終わらせたら、あなたたちの政府を掌握して欲しい。それはあなたたちの手に渡る。おそらく、これは数世代にわたってあなたたちにとって唯一のチャンスとなるだろう。長年、あなたたちはアメリカの支援を求めてきたが、一度も得られなかった」とトランプ大統領は述べた。

トランプは続けて次のように述べた。「今、あなたたちに望むものを与えてくれる大統領が存在する。あなたたちがどう反応するか見てみたい。アメリカは圧倒的な力と圧倒的な力であなたたちを支援している。今こそ行動を起こす時だ。この機会を逃してはならない」。

イラン最後の国王の息子で、亡命中のレザー・パーレヴィは、先月イラン国内で行われた大規模抗議行動の主導した人物だが、イラン国民に対し、今は静かに過ごし、オンラインやラジオで自身のメッセージに従うよう呼びかけた。

「警戒を怠らず、準備を整えておいてほしい。そうすれば、私が皆さんに正確に告知する適切な時期に、最後の行動のために街頭に復帰できる」とパーレヴィはXへの投稿で述べた。

パーレヴィは、「私たちは最終的な勝利に非常に近づいている。イランを奪還し、再建するために、できるだけ早く皆さんのそばにいられるようにしたい」と付け加えた。

ホワイトハウス報道官カロリーヌ・リーヴィットは、トランプ大統領がマール・ア・ラーゴで国家安全保障ティームと共に状況を監視し、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談したと述べた。事情に詳しい関係者が本誌に語ったところによると、大統領の隣には統合参謀本部議長のダン・ケイン将軍も同席していたということだ。

リーヴィット報道官によると、攻撃が行われる前に、マルコ・ルビオ国務長官はいわゆる「ギャング・オブ・エイト(Gang of Eight)」の8人全員に電話をかけ、作戦について通知したということだ。

攻撃に先立ち、ルビオ国務長官は「ギャング・オブ・エイト(the Gang of Eight)」の8人全員に電話をかけ、連邦議会への通知を行った。そして、8人のうち7人に連絡を取り、状況を説明することができた。

(4)連邦議会で戦争権限をめぐる議論が白熱(War powers debate heats up in Congress)

イランで最初の爆撃が行われてから数時間後、トランプ大統領の戦争権限(Trump’s war powers)を検証しようとする連邦議員たちは、イランでの作戦をできるだけ早く終結させるための採決を求めていた。

ロウ・カンナ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は「ドナルド・トランプ大統領はイランとの戦争を開始した。連邦議会は月曜日に招集され、トーマス・マシー連邦下院議員(ケンタッキー州選出、共和党)と私が提出した、この戦争を阻止するための戦争権限決議案に投票しなければならない」とXに投稿した動画で述べ、アメリカ国民は海外の紛争に巻き込まれることを望んでいないと主張した。

先週、ウォーレン・デイヴィッドソン連邦下院議員(オハイオ州選出、共和党)は、トランプ大統領のイランに対する軍事行動能力を制限することを目的としたカンナ下院議員提出の決議案を支持した2人目の共和党議員となった。

デイヴィッドソン議員は土曜日に、「憲法の範囲内に収まるほど小さな政府が必要だ」と土曜日にXに投稿した。デイヴィッドソン議員は「問題を解決し、国民に奉仕できるほど効果的な政府が必要だ。そうでなければ、新しい憲法が必要だ」と述べた。

アンディ・キム連邦上院議員(ニュージャージー州選出、民主党)は、ティム・ケイン連邦上院議員(ヴァージニア州選出、民主党)の戦争権限決議案への投票を連邦上院議員たちに呼びかけた。「トランプ大統領は再び暴力の連鎖を引き起こし、それはすでにエスカレートし、制御不能に陥る恐れがある。これは容認できない」とキム議員はXへの投稿で述べた。

しかしながら、共和党議員の大半は、長年のアメリカの敵対国に対するトランプ大統領の全面攻撃をすぐに支持したため、戦争権限決議案の採決は困難なものとなった。特に連邦下院民主党議員の一部が法案に反対していることを考えるとなおさらだ。

対イランの強硬タカ派であるリンジー・グラハム連邦上院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)は「私はこの作戦が成功し、長年苦しんでいるイランの人々の解放は目前だと確信している」とXに投稿した。

(5)ホルムズ海峡の船舶航行が停止。原油価格は変動の恐れ(Shipping halts through Strait of Hormuz; oil prices set for swings)

イランは世界のエネルギー供給にとって重要な航路であるホルムズ海峡を閉鎖する措置を取っていないものの、大手海運会社はホルムズ海峡海域を避けていると報じられている。

ロイター通信は、複数のタンカー船主、石油メジャー、商社がホルムズ海峡を通る原油、燃料、液化天然ガス(LNG)の輸送を停止したと報じた。

ある企業の幹部は「当社の船舶は数日間、この海域にとどまる予定だ」とメディアに語った。

『ウォールストリート・ジャーナル』紙は、シェルがチャーターした超大型タンカーが、アラビア湾を通過できず、現在ペルシャ湾で停泊していると報じた。ウォールストリート・ジャーナル紙によると、数十隻のタンカーが現在のところ、ペルシャ湾を避けて航行しているということだ。

これらの混乱が、月曜日まで休場となっている世界の石油市場にどのような影響を与えるかはまだ分からない。

AP通信は、トレーダーたちが中東における戦争の長期化と拡大のリスクを見極める中、週初めに価格が変動すると予測した。

イランは1日あたり約160万バレルの原油を輸出しており、その大部分は中国向けである。もしこの供給が途絶えれば、中国国内の顧客は世界市場で原油の調達先を探すことになり、価格が上昇する可能性がある。

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アメリカ・イスラエルによるイラン攻撃でハメネイ師が死亡:知っておくべき5つのこと(US-Israeli strikes on Iran result in Khamenei’s death: Five things to know)

ライアン・マンシーニ筆

2026年2月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/5760920-trump-iran-regime-change/

イランは、36年間最高指導者(supreme leader )を務めたアリ・ハメネイ師を失った。土曜日にアメリカとイスラエルが共同で攻撃し、ハメネイ師が殺害された。また、イラン全土の軍事司令部やミサイル基地も攻撃された。

トランプ大統領は、アメリカ東部標準時午前2時30分にトゥルー・ソーシャルに投稿した動画で、この攻撃を発表した。イラン赤新月社が国営メディアに伝えたところによると、「壮大な怒り作戦」と名付けられたこの作戦により、少なくとも200人のイラン人が死亡し、約750人が負傷したということだ。

ハメネイ師の死去は、当初イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が報じた。ネタニヤフ首相は、イスラエルの攻撃により最高指導者がテヘランの自宅敷地内で死亡したと主張した。その後、トランプ大統領はトゥルー・ソーシャルへの投稿でハメネイ師の死を認めた。

これからハメネイ師の死去を受けて知っておくべき5つのことを挙げる。

(1)トランプ大統領がイラン国民に体制転換を訴える(Trump pushes Iranians to embrace regime change)

トランプ大統領は、アメリカによるイラン攻撃の発表の中で、イラン国民に対し、政府は「あなたたちに委ねられる(will be yours to take.)」と述べた。さらに、「今後何世代にもわたって、あなたたちの唯一のチャンスになるかもしれない」と付け加えた。ハメネイ師が継承した政権は、イラン革命後の1979年以来、権力の座にあった。

トランプ大統領は、先月イランが反政府デモを弾圧した際にも、体制転換を訴えていた。『ポリティコ』誌とのインタヴューで、トランプはハメネイ師を「病人(sick man)」と呼んだ。

土曜日の攻撃の前後に声を上げた批評家たちは、「体制転換(regime change)」という概念を激しく非難し、2000年代初頭のアフガニスタン戦争とイラク戦争で使用された用語と比較した。アメリカが支援する新たな政府は権力の空白を埋めることができず、過激派グループが政権を掌握し、これらの国々やその他の国々の国民にとってより厳しい状況を作り出す余地を残している。

(2)ハメネイ師の死後、イランの将来をめぐる疑問は残る(Questions linger about Iran’s future after Khamenei’s death)

ハメネイ師の死去が確認されてから数時間経った現在も、後継候補者は名乗りを上げておらず、イランの第三の最高指導者が誰になるのかは依然として不透明だ。ハメネイ師はイランの二代目の最高指導者であり、1989年に死去したルーホッラー・ホメイニ師の後を継いだ。ホメイニ師はその10年前、イラン・イスラム共和国が政権を握った際に権力を握った。

ハメネイ師の死去前には後継者は決まっていなかったが、ロイター通信は2015年に後継者が選ばれたものの、氏名は非公開と報じている。

イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は土曜日の攻撃を生き延びたと報じられている。イスラエルは、イスラエルによる攻撃でイランの国防関係の政府高官7人が死亡したと報告している。

(3)アメリカが弱体化したイランを攻撃した(US hit a weakened Iran)

アメリカは昨年6月、イスラエルとの共同作戦でイランの核施設3カ所を攻撃し、イランを弱体化させた。トランプ大統領は、これらの施設は「壊滅した(obliterated)」と主張し、情報機関による評価で1カ所はほぼ破壊されたが、他の2カ所は未だ破壊されていないと報告されたことを受けて自己弁明した。

土曜日の攻撃に先立ち、イラン軍とその代理ネットワークへの壊滅的な攻撃が行われていた。トランプ大統領は最初の任期中の2020年、イランの著名なカセム・ソレイマニ将軍を殺害した無人機攻撃の功績を主張した。

中東におけるイランの代理勢力は、様々な壊滅的な打撃に直面している。ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララは、2024年9月にイスラエルの空爆によりベイルートで殺害された。イスラエルは2024年10月にハマスの兄弟であり指導者でもあるヤヒヤ・シンワルを、2025年5月にはモハメド・シンワルを殺害した。数カ月後には、フーシ派主導の政権を率いていたイエメンのアハメド・アル・ラハウィ首相もイスラエルの空爆で殺害された。

(4)トランプ大統領が軍事攻撃は継続すると表明している(Trump says military strikes will continue)

トランプ大統領はハメネイ師の死亡を発表し、アメリカのイラン攻撃が継続することを示唆したが、攻撃の期間については明確な方針を示した。

トランプは「しかしながら、重度でかつ集中的な爆撃は、今週中、あるいは中東全域、ひいては世界全体の平和という我々の目標を達成するために必要な限り、中断することなく継続される!」と書いている。

大統領の発言は、1月のヴェネズエラへのアメリカ軍攻撃の結果とは異なる。アメリカ軍がニコラス・マドゥロ大統領を拘束した後、両国がヴェネズエラの石油生産と両国間の新たな関係構築の可能性について協議を開始したため、アメリカ軍の攻撃は停止された。

(5)民主党はこれに反発し、戦争権限に関する採決を求めている。(Democrats are pushing back, demanding vote on war powers)

民主党は、イランへの攻撃を実行したトランプ政権を広く非難しており、連邦議会の承認なしに行われ、憲法に違反していると主張する議員も多く存在する。

トーマス・マシー連邦下院議員(ケンタッキー州選出、共和党)とロウ・カンナ連邦下院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、連邦議会の承認なしにイランに対する軍事力を禁じる決議案を連邦下院で採決させると述べた。民主党議員の大半と、共和党のウォーレン・デイヴィッドソン連邦下院議員(オハイオ州選出)は、この決議案を支持する意向を示している。

一方、マイク・ローラー連邦下院議員(ニューヨーク州選出、共和党)とジョシュ・ゴットハイマー連邦下院議員(ニュージャージー州選出、民主党)は、戦争権限決議案には賛成しないと述べた。両議員は先週、この決議案は「現実の、そして進化する脅威に対応するために必要な柔軟性を制限し、危険な局面で弱さを示唆する恐れがある」と述べた。

ローラー連邦下院議員は土曜日、この決議案の成立を強く非難し、民主党は戦争権限法(War Powers Act、WPA)を理解していないと非難した。また、バラク・オバマ元大統領とジョー・バイデン前大統領が連邦議会の承認なしに各国への攻撃を行ったことを例に挙げ、戦争開始を連邦議会が承認したのは1941年の第二次世界大戦の時が最後だと述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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シリコンヴァレーから世界支配を狙う新・軍産複合体の正体 
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『トランプの電撃作戦』
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『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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