古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ギャヴィン・ニューサム

 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になりました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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『トランプの電撃作戦』←青い部分をクリックするとアマゾンのページに行きます。

 アメリカでは来年の2026年に連邦上下両院の選挙が実施され(大統領選挙の間に行われるので中間選挙と呼ばれる)、2028年には大統領選挙が実施される。現職のドナルドトランプ大統領は任期制限で立候補できないので、新大統領が誕生する。

最新の世論調査の結果では、共和党側では、JD・ヴァンス副大統領が大きなリードを取ってトップになっている。民主党側では、このブログでも何度もご紹介してきたピート・ブティジェッジ前運輸長官が1位になっている。前回の大統領選挙で敗れたカマラ・ハリス前副大統領は、昨年の同様の世論調査の結果では、ハリスが大きくリードして1位だったことを考えると、ハリスの支持が下がっていると見るべきだ。これらのことは、拙著『トランプの電撃作戦』(秀和システム)で書いている。
※古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ
「2024年12月2日付 2028年米大統領選挙候補者は誰になるのかという話が早くも出ている:共和党はJD・ヴァンス次期副大統領が有力、民主党は多くの名前が出ている状況」
<a href=" https://suinikki.blog.jp/archives/89190113.html "> https://suinikki.blog.jp/archives/89190113.html </a>

 『トランプの電撃作戦』でも書いたが、カマラ・ハリスは2026年のカリフォルニア州知事選挙出馬を模索している。州知事選挙に関する世論調査の結果では、ハリスがトップになっている。2026年の州知事選挙に出馬して当選して州知事になれば、2028年の大統領選挙には出ることができない(1期目の途中での出馬は批判が多く出るだろうし、続けての選挙は物心両面で不可能だろう)。しかし、カリフォルニア州知事の2期目途中の2032年ならば可能性が出てくる。ハリスは2032年でもまだ60代なので、大統領選挙を狙える。
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 2028年の大統領選挙でハリスが出ないとなれば、民主党は有力者不在ということになる。今のところ、トップとなっているピート・ブティジェッジは弁舌爽やかでまだまだ若いが、同性愛者というところがどうしてもネックになる。3位につけたギャヴィン・ニューサムはカリフォルニア州では人気が高いが、ロサンゼルスでの山火事や暴動への対応などで印象が良くない。大統領選挙での激戦地域となる中西部の各州の知事であるジョシュ・シャピロ(ペンシルヴァニア州)とグレッチェン・ウィットマー(ミシガン州知事)はまだ知名度が上がっていない。こうなると、共和党側のJD・ヴァンス副大統領が大統領本選挙で勝利する可能性が今のところ高いということになる。

(貼り付けはじめ)

世論調査:2028年大統領選挙において共和党の明確なトップランナーはヴァンスだ(Vance is clear front-runner for GOP nod in 2028: Poll

ジャレッド・ガンス筆

2025年6月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/5372037-vance-is-clear-front-runner-for-gop-nod-in-2028-poll/

金曜日に発表された世論調査によると、2028年共和党大統領候補指名争いで、JD・ヴァンス副大統領が他の候補者を大きく引き離し、最有力候補となっている。

エマーソン大学世論調査によると、ヴァンス副大統領の支持率は46%で、これに次ぐのはマルコ・ルビオ国務長官の12%、フロリダ州知事ロン・デサンティス(共和党)の9%だった。無所属のロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官が5%で続き、クリスティ・ノーム国土安全保障長官とニッキー・ヘイリー元国連大使はそれぞれ2%だった。

他の6人の支持率は1%以下で、回答者の17%は態度未定、4%はリストにない人物を希望すると回答した。

これは、エマーソン大学が11月に実施した、2028年共和党予備選挙を想定した世論調査と比べて、ヴァンスの支持率が向上したことを示している。この調査では、ヴァンスの支持率は30%と、デサンティスが5%、2024年共和党大統領候補のヴィヴェック・ラマスワミの3%と比べてわずかにリードしていた。

回答者の半数は、当時、誰かを支持するかは未定だと回答していた。

エマーソン大学世論調査のエグゼクティブ・ディレクターであるスペンサー・キンボールは声明の中で、ヴァンスが最有力候補としての地位を「確固たるものにした」と述べ、共和党支持の男性有権者と60歳以上の有権者の52%から支持を得たと指摘した。

トランプ大統領は、2028年の共和党候補者として誰が後継者になるかについてある程度言及しているが、特定の候補者への支持を表明することは避けている。2月にフォックス・ニューズのインタヴューで、ヴァンスを後継者と宣言するのは「時期尚早」だとしながらも、自身と他の候補者は「非常に有能」だと述べた。

先月、NBCの「ミート・ザ・プレス」のインタヴューで、トランプ大統領はヴァンス副大統領とルビオ国務長官を、自身が率いる「アメリカを再び偉大に(Make America Great AgainMAGA)」運動の将来のリーダー候補として挙げた。

トランプは、「(ヴァンス氏は)素晴らしく、聡明な人物だと思う。マルコも素晴らしい。他にも素晴らしい人はたくさんいる」と語った。

今回の世論調査は6月24日から25日にかけて、共和党予備選挙の有権者416人を含む登録済み有権者1000人を対象に実施された。共和党支持者の回答の誤差は4.8ポイントだった。

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世論調査:カマラ・ハリスがカリフォルニア州知事選立候補者および候補予定者たちに2桁のリード(Harris holds double-digit lead over declared, potential California governor candidates: Poll
ジュリア・ミュラー筆

2025年7月2日

『ザ・ヒル』

https://thehill.com/homenews/campaign/5382192-kamala-harris-lead-california-governor-candidates-poll/

カリフォルニア州知事選挙への出馬を検討しているカマラ・ハリス副大統領は、2026年の知事選挙を想定すると、ハリス氏の支持率は2桁のリードを保っていることが、最新の世論調査で明らかになった。

カリフォルニア大学アーバイン校社会生態学部の最新データによると、ハリスは他の立候補を表明している候補者や噂されている候補者たちと比較した場合、24%の支持率を獲得した。

実業家から政治家に転身し、来年の知事選への出馬を検討していると報じられているリック・カルーソは9%の支持率で次点となった。

ハリスがリードしているにもかかわらず、カリフォルニア州民の40%が、任期制限(3期前)を迎えるギャヴィン・ニューサム知事(民主党)の後任としてどの候補者を支持するかまだ決めていないと回答した。

しかし、ハリス前副大統領と一般的な共和党員のどちらを支持するかという質問では、ハリスの支持率はさらに高く、それぞれ41%と29%の支持率を獲得した。

今回の世論調査によると、ハリスはカリフォルニア州民の間で11%の好感度を獲得しており、これは調査対象となった候補者の中で最も高い数値である。

2024年の大統領選挙で敗北したハリスの今後の動向に政界は注目している。

ハリスは、カリフォルニア州知事選挙への出馬を真剣に検討していると報じられている。カリフォルニア州は、ハリスが以前連邦上院議員を務め、州司法長官も務めた州だ。彼女は夏の終わりまでに出馬の是非を判断すると伝えられており、その間、知事選の候補者たちには幾分か冷ややかな反応が出ている。

カリフォルニア州副知事のエレニ・クナラキス氏(民主党)と州教育長のトニー・サーモンド氏(民主党)は、2023年から出馬している。民主党側では、ケイティ・ポーター元下院議員(カリフォルニア州)、元米国保健福祉長官のザビエル・ベセラ氏、元州議会議長のトニ・アトキンス氏、元州会計監査官のベティ・イー氏、元ロサンゼルス市長のアントニオ・ビラライゴサ氏も出馬を表明している。

California Lt. Gov. Eleni Kounalakis (D) and state Superintendent of Public Instruction Tony Thurmond (D) have been running since 2023. Also in the ring on the Democratic side are former Rep. Katie Porter (Calif.), former U.S. Health and Human Services Secretary Xavier Becerra, former State Assembly Speaker Toni Atkins, former state Controller Betty Yee and former Los Angeles Mayor Antonio Villaraigosa.

カリフォルニア州のロブ・ボンタ司法長官(民主党)は2月、知事選挙への出馬を取り止める決断を下し、『ポリティコ』誌に対し、ハリスの立候補は「民主党の整理を行い、新規開拓になるだろう」と述べた。

ハリスは2028年大統領選挙の初期の世論調査でも、民主党の最有力候補として浮上している。しかし、エマーソン大学の最新データによると、ハリスの大統領選挙への再出馬への支持はここ数カ月で低下しており、2028年大統領選挙の有力候補の中では、ピート・ブティジェッジ元運輸長官に次ぐ2位となっている。

エマーソン大学はトゥルードット(Truedot)と提携し、州全体で2つの世論調査を実施した。1つ目はハリスへの好感度に関する質問を含み、5月27日から6月2日にかけてカリフォルニア州の成人2143人を対象に調査した。2つ目は知事選投票に関する質問を含み、5月29日から6月4日にかけてカリフォルニア州の成人2000人を対象に調査した。誤差は、1つ目の調査が2.9ポイント、2つ目の調査が3.6ポイントだった。

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世論調査:カマラ・ハリスは2028年の大統領選挙で支持率低下が予測されている(Kamala Harris sees support drop in potential 2028 horse race: Poll

ジュリア・ミュラー筆

2025年6月27日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/5372074-support-for-harris-declines-new-poll/

2028年大統領選挙の理論上の候補者争いにおいて、カマラ・ハリス前副大統領への支持が低下していることが世論調査で明らかになった。ハリスは次の政治的行動を検討している。

エマーソン大学世論調査の最新調査によると、ハリスは2028年の大統領選挙民主党予備選挙の候補者の中で2位につけており、民主党予備選の有権者の13%から支持を得ている。16%のピート・ブティジェッジ前運輸長官にわずかに及ばなかった。

民主党支持者たちのうち、まだ決めていないと回答した人が最も多く、23%だった。ハリスに僅差で次ぐのは、任期制限にかかるカリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサム(民主党)で12%だった。アレクサンドリア・オカシオ=コルテス連邦下院議員(ニューヨーク州選出、民主党)とペンシルヴァニア州知事ジョシュ・シャピロ(民主党)がそれぞれ7%の支持を得て上位5位に入った。

最新の数字は、回答者に2028年の候補者の支持を記入させたエマーソンの11月の調査とは大きく異なっている。2024年大統領選の数週間後に行われたこの調査では、ハリスの支持率は37%で、次いでニューサムが7%、ブティジェッジが4%、シャピロが3%だった。さらに35%は未定だった。

2024年の大統領選挙での敗北を受け、ハリスの今後の動向をめぐって憶測が飛び交っている。

ハリスは、以前連邦上院議員を務め、州司法長官も務めた。ハリスは、カリフォルニア州知事選への出馬を真剣に検討していると報じられている。この不透明感は知事選挙の行方を左右する要因となっており、ハリスは出馬の是非を判断する期限を夏の終わりに設定していると言われている。

同時に、2028年初頭の世論調査では、ハリスが再び大統領選挙に立候補した場合、民主党の最有力候補となることが繰り返し示されている。カリフォルニア州知事公邸への出馬は2028年大統領選挙への出馬を阻む可能性があるが、ハリスはあらゆる選択肢を検討していると報じられている。

ハリスは今春、カリフォルニア州で開催された黒人女性のためのリーダーシップ・サミットで、「私はどこにも行かない(I’m not going anywhere)」と述べた。

一方、2028年大統領選挙の共和党候補者の中では、世論調査によると、ヴァンス副大統領が明確なリードを保っており、共和党予備選の有権者の46%の支持を得ている。未決定はわずか17%だった。

ヴァンスに続いたのは、マルコ・ルビオ国務長官(12%)、そして2024年予備選挙でトランプと戦ったフロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)(9%)だった。

2028年大統領選挙の一般投票では、有権者は二大政党に分かれ、一般民主党候補と一般共和党候補をそれぞれ42%ずつ支持した。さらに16%は未決定だった。

無党派層では、一般民主党候補が37%、一般共和党候補が29%で、未決定は34%だった。

6月24日、25日に実施された今回の世論調査は、アメリカの登録済み有権者1000人を対象に実施され、誤差は3ポイントだった。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

※2025年3月25日に最新刊『トランプの電撃作戦』(秀和システム)が発売になりました。是非手に取ってお読みください。よろしくお願いいたします。
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 2025年6月7日にロサンゼルスで始まった、米移民・関税執行局(ICE)による不法移民の一斉摘発(6月6日)に対する抗議活動、抗議デモは一部が過激化し、暴力行為や器物損壊、略奪が行われるようになり、ロサンゼルスのカレン・バス市長はダウンタウンの一部地域に夜間外出禁止令を出した。トランプ大統領は州兵と海兵隊を派遣した。トランプ大統領の決定に対して、かりいふぉるニア州のギャヴィン・ニューサム知事とバス市長は反発し、この措置が辞退を悪化させており、挑発的だと批判している。死者が出ていないのは幸いだが、負傷者や逮捕者が出ている。

 「ノーキングス」という組織団体が、抗議活動を全米に拡大することを計画し、参加を呼び掛けている。ニューヨークやシカゴ、シアトル、サンフランシスコなどのアメリカの大都市での抗議活動が計画されている。テキサスでも予定されているが、テキサスのグレッグ・アボット知事は州兵の派遣を明言している。暴力や器物損壊、略奪にまで至らないことを祈るのみだ。

 下記記事にあるが、ロサンゼルスの抗議活動には、「プロ暴徒(professional rioters)」と呼ばれる人間たちが参加して、事態を悪化させたようだ。CNNの記事には次のようにある。「しかし諜報(ちょうほう)分野の情報筋によれば、一部のデモ参加者は法執行機関が俗に「プロ暴徒」と定義する人々に合致する。こうした人々は法執行機関との衝突の機会を常に探しているという」。アメリカで常に暴動が起きて、それに乗じて略奪が行われている訳ではないが、そのような機会を狙う、もしくは醸成して、略奪行為を行うことを仕組む人々がいるようだ。今回の抗議活動もそのようなプロ暴徒によって利用されてしまったということのようだ。
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 今回の抗議活動で目立つのは、このブログでも取り上げたが、メキシコや他の中南米の国々の国旗を振り回す姿だ。このことはアメリカのメディアでも取り上げられている。私が書いたように、そのような行為は、一般のアメリカ国民にとって受け入れがたいことになるし、「盗まれた土地」についての議論になれば、大きな矛盾を抱えていることが明らかになる。共和党内部の反トランプ派の連邦下院議員で、カリフォルニア州選出のデイヴィッド・ヴァラダオ議員の主張が穏健なアメリカ国民の考えに近いだろうが、メキシコ国旗を振り回してアメリカ連邦政府の関連施設を取り囲む姿は、このような穏健な考えを持つ人々を強硬な態度にしてしまう可能性はある。

 ヴァラダオ議員はカリフォルニア州でも農業が盛んな地域の選出である。カリフォルニア州の農業にとって不法移民は、低賃金の厳しい労働を支えてくれる貴重な存在だ。不法移民たちがいるので、食品価格が抑えられているということも言われている(これによって海外との競争力も保たれることになる)。穏やかに、犯罪に関わらないで、労働にいそしんでいる不法移民はお目こぼしで、犯罪傾向の強い、もしくは既に犯罪をしてしまった不法移民から逮捕・強制送還せよ(捕まえやすいところで大量に捕まえて実績アピールをしても仕方がない)ということになるだろう。カリフォルニア州では州独自の休日として、3月31日の「シーザー・チャヴェス・デー」がある。これは、労働運動家であり、ヒスパニック・コミュニティのリーダーとして活躍した、シーザー・チャヴェスを記念する日だ。チャヴェスは10代から農場労働者として家族を支え、1962年に全国農場労働者協会(NFWA)を結成し、1966年に米国農場労働者連合(UFW)に拡大した。農業関連労働者の組織化を進めた人物だ。彼自身は不法移民ではないが、このように、アメリカの農業において、ヒスパニック、そして不法移民は重要な存在となっている。

 不法移民対策について議論があり、抗議活動があることは良いことであるが、それがプロ暴徒なる存在に利用されてしまっては本来の意義が見えなくなってしまう。また、下記記事にあるように、「ノーキングス」は、抗議活動の目的を、ICEに対するというよりも、「腐敗は行き過ぎだ」として、トランプ政権自体に向けるようになっている。これにメキシコ国旗が振られるようなことが起きれば、内戦(civil war)に、メキシコが後押ししているという印象を持たれて、「内政干渉(intervention)」や「侵略(invasion)」ということになってしまう。これは非常に危険な状態ということになる。アメリカの分断は深刻な状態を迎えている。

(貼り付けはじめ)
●「ロサンゼルスで抗議しているのはどんな人々なのか」

CNN日本版 2025.06.10 Tue posted at 18:50 JST

https://www.cnn.co.jp/usa/35234069.html

(CNN) エストレラズル・コーラルさんは週末、ロサンゼルス中心部にある勾留センター外での抗議活動に連日参加し、数十人の移民らへの正義を求めた。これらの移民は、武装した移民税関捜査局(ICE)の職員に勾留されている。装甲車両に乗った職員らは、中南米系の多い市内のオフィスを標的にしていた。

コーラルさんによれば、平和的なデモが数時間続いた後、州兵が反撃を始めた。コーラルさんはソーシャルワーカーで、主に住居や適切な書類を持たない住民のために活動している。

「彼らは催涙ガスをこちらへ投げてきた。私たちは言われたとおりにしていただけだった」「それで人々は本当に動揺し、怒った。そこから事態がエスカレートしたと思う」

8日の日暮れ時、CNNの特派員はデモが暴力に変わる様子を記録した。デモ参加者の一部は自動運転車に放火。幹線道路の高架下に逃げ込んだ警官隊に石を投げる参加者もいた。交通はデモ行進で封鎖されていた。別の参加者らはスプレーで法執行機関に反対するスローガンを連邦政府の建物に書いていた。ロサンゼルス市警によると、8日には少なくとも21人が逮捕された。

米政権は不法移民を強硬に取り締まっているが、1992年以降で初めて米国市民に対し州兵を派遣するとしたトランプ米大統領の決定は即座に反発を招き、やがて暴力へと発展した。

実際のところ、抗議デモは異なる集団に別れていたようだった。一方は適切な書類を持たない人々の保護を目的とする進歩派の住民。それに対しもう一方のデモ参加者は、街を暴力的な混乱に引きずり込もうとしているように見えた。

■「ララサ」を守る

米国内の「ララサ(メキシコ人や先住民)」の権利擁護に取り組む団体、ウニオン・デル・バリオは、ICEをはじめとする各機関に対抗する取り組みを称賛。広報担当者はソーシャルメディアへの声明で、ロサンゼルスのコミュニティーには「拉致や家族の引き離しから人々を守る道徳的権限と普遍的権利がある」と主張した。

「この数日で起きているのは破壊行為や犯罪行為ではなく、政府に対する抵抗運動だ。政府は我々の父や母、妻、夫、子どもたちを拉致している」「人々は家族や同胞に対する深い愛と正義感からこうした行動に出た」と、広報担当者は述べた。

しかし、ある郡当局者は8日の様子を、ロサンゼルスでの「最も危険な夜の一つ」だったと振り返った。

ロサンゼルス市警のジム・マクドネル本部長は、警官らへの暴力的な攻撃を非難すると同時に、平和的な抗議を行った昼間の人々と暴力を扇動した夜の人々とを区別する見解を示した。

警察幹部のある情報筋はCNNの取材に答え、8日夜に集まった群衆については情報分析が行われていることを明らかにした。

分析の結果、抗議デモ参加者の多くは最近の移民摘発を動機としており、連邦政府によるロサンゼルスへの州兵派遣にも不満を抱いていることが分かった。

しかし諜報(ちょうほう)分野の情報筋によれば、一部のデモ参加者は法執行機関が俗に「プロ暴徒」と定義する人々に合致する。こうした人々は法執行機関との衝突の機会を常に探しているという。

■暴力の負担は弱い立場のコミュニティーへ

ICEの職員がパサデナ・ホテルの従業員を取り調べていることを知り、全米日雇い労働者ネットワーク(NDLON)の共同執行取締役を務めるパブロ・アルバラード氏は抗議デモの呼び掛けを開始した。パサデナにある弱い立場の移民のコミュニティーを守るためだった。

「パサデナでは大勢の人が集まり、メッセージを声高に叫んだ。我々は装甲車や覆面姿の男たちがコミュニティーへやって来て人々を連れ去り、家族をばらばらにするのを望まないと、明確に伝えた」(アルバラード氏)

ただ同氏が付け加えたところによると、摘発への反応として暴力が市全体に広がり、本来の目的が汚されたとも感じたという。

「暴力が発生するたび、最も弱い立場にあるコミュニティーが代償を支払う。暴動で焼き打ちに遭うのは、決まって所得の低いコミュニティーの店舗だ」(同氏)

デモ参加者の怒りは理解できるが、暴力の言い訳にはならないとアルバラード氏。「誰かを襲撃しなくても、必要なメッセージを発することはできる」と訴えた。

■混乱に巻き込まれた家族

焼け焦げた自動運転車や落書きされた建物から数区画離れた地点では、週末の移民摘発で拘束された人々の家族が9日午前に記者会見を開いた。家族らは愛する人々をICEの拘留センターから釈放するよう求めた。

親族の写真を貼ったプラカードを握りしめ、一人ずつマイクの前に立ち、拘留された人々の権利の保護と法的手続きの尊重を呼び掛けた。

ジュリアンと名乗る若い女性は、父親が足かせで拘束され、ICE職員に連れ去られた光景を見て家族全員が精神的なショックを受けたと訴えた。とりわけ障害を持つ4歳の弟にとっては衝撃が大きく、父親について繰り返し尋ねる弟には「お父さんは仕事をしている」と答え続けているという。

冒頭のコーラルさんは、再三催涙ガスを浴びせられても抗議には足を運ぶと語る。誰かが自分たちのために立ち上がっていることを拘束されている人々に伝えたいからだという。

それでも連日唐辛子スプレーを吸い込んだ後、武装した州兵の列と対峙(たいじ)した8日には、自分の国で一体何が起きているのかという思いに駆られた。

州兵らは抗議デモの現場にそぐわない武器を携帯していたが、「私たちは一歩も引かなかった。『威嚇されてたまるか』という気持ちだった」とコーラルさんは振り返った。
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全米に広がるICE(移民税関捜査局)の襲撃に対する抗議活動Protests of ICE raids spread across US
アシュリー・フィールズ筆

2025年6月11日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/5343883-protests-of-ice-raids-spread-across-us/

ドナルド・トランプ政権による移民取り締まりへの抗議活動が全米に広がり、複数の団体が土曜日にデモを開始する予定だ。これは、大統領の79歳の誕生日にワシントンDCで行われる軍事パレードと時期を合わせたものだ。

「ノーキングス(No Kings)」と「50501」は、ニューヨーク、ペンシルヴァニア、ウィスコンシン、テネシー、フロリダ、アラバマ、ジョージア、カリフォルニアなど、幅広い州で抗議活動を主催するために提携している。

テキサス州オースティンでも抗議活動が予定されており、グレッグ・アボット知事(共和党)は州兵の出動を表明している。

これらの抗議活動は、ロサンゼルスでの移民・関税執行局(ICE)の捜査に抗議する最初のデモに続くものだ。デモの一部は器物損壊につながり、トランプ大統領はカリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事(民主党)とロサンゼルスのカレン・バス市長(民主党)の反対を押し切って州兵の出動を要請した。

国防総省は今週、700人の海兵隊員をロサンゼルスに派遣した。ニューサム知事はこれを挑発的(provocative)だと批判した。

この戦いは法廷闘争に発展し、現在では全米各地で新たな抗議活動を引き起こしているようだ。

「彼ら(トランプ政権)は私たちの裁判所を無視し、アメリカ人を国外追放し、街頭から人々を追い払い、私たちの公民権を侵害し、公共サーヴィスを削減した。腐敗は行き過ぎだ。王座も、王冠も、王もいない(No thrones. No crowns. No kings)」と、議活動の主催者はウェブサイト上の声明の中でこのように述べた。

主催者たちは、土曜日までの数日間にZoom会議を開催し、トランプ大統領による不法移民取り締まりに対抗するための計画、準備、そして街頭での動員を進めている。

「ノー・キングス」は、トランプ大統領が陸軍創立250周年を祝う大規模な軍事パレードを行う際、ワシントンで抗議活動を行う代わりに、フィラデルフィアでイヴェントを開催すると発表した。

「この記念パレードを重心の中心に据えるのではなく、私たちは他のあらゆる場所で、その日のアメリカの物語となる行動を起こす。全国のコミュニティで人々が結集し、ストロングマン政治(strongman politics)と腐敗(corruption)に反対する」と「ノーキングス」はウェブサイトに掲載している。

「そうした理由から、『ノー・キングス』はワシントンDCではイヴェントを開催しない。その代わりに、フィラデルフィアで大規模な中心となる行進と集会を開催し、市民主導の私たちの運動と、ワシントンで行われる費用がかさみ、無駄が多く、非アメリカ的な(un-American)記念日パレードとの明確な対比を示す」

トランプ大統領は、ノースカロライナ州フォートブラッグでの演説でデモ参加者を「動物(animals)」と呼んだが、その前に、ソーシャルメディアへの投稿で、ワシントンでの軍事パレードを妨害しようとする抗議者には「非常に大きな力(very big force)」が向けられると述べた。

トランプ大統領は兵士たちを前にして、「彼らは動物だが、他国の国旗を誇らしげに掲げている。アメリカ国旗は掲げていない。ただ燃やしているだけだ。たくさんの国旗が燃やされているのを見たか?」と述べた。

「燃やしていたのは、私たちの国の人間でも、私たちの国を愛する人間でもない。アメリカ国旗を燃やす者は1年間刑務所に入るべきだ」とトランプ大統領は続けた。

彼の発言は、ロサンゼルスで数日にわたって行われたデモと大規模な抗議活動の後になされた。
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カリフォルニア州選出の共和党連邦議員がドナルド・トランプ大統領の移民政策に反対(California Republican pushes back against Trump immigration enforcement

エミリー・ブルックス筆

2025年6月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/house/5342298-california-republican-valadao-trump-immigration-enforcement/

共和党穏健派のデイヴィッド・ヴァラダオ連邦下院議員(カリフォルニア州選出)は、ドナルド・トランプ政権によるカリフォルニア州での移民執行措置に反発している。

ヴァラダオ議員はソーシャルプラットフォーム「X」への投稿で「カリフォルニア州全域で継続中の米移民・関税捜査局(ICE)の活動について、私は依然として懸念を抱いており、トランプ政権との対話を継続し、長年にわたりこの渓谷で平和に暮らしてきた勤勉な人々よりも、既知の犯罪者の国外退去を優先するよう強く求めていく」と述べた。

この発言は、ロサンゼルスの一部地域で発生した移民執行措置に対する抗議活動で発生した暴力行為をヴァラダオ議員が非難した後に出されたものだ。

「私はアメリカ合衆国憲法修正第1条に定められた平和的な抗議活動の権利を支持するが、ロサンゼルスで発生している暴力行為(violence)と破壊行為(vandalism)は容認できない。人々を守り、状況を再びコントロールするために尽力している法執行官たちを支持する」とヴァラダオ議員は述べた。

ヴァラダオ議員は、農業が盛んな、競争の激しい選挙区を代表している。彼は、2021年1月6日の連邦議事堂襲撃事件後、トランプ大統領の弾劾に賛成票を投じた残り2人の共和党下院議員のうちの1人だ。トランプ大統領はこれに注目し、昨年夏の2024年大統領選期間中に連邦下院共和党議員たちに演説した際に、ヴァラダオを特に名指しし、「私は彼を一度も愛したことがない」と述べた。

ヴァラダオの発言は、トランプ政権の移民執行措置と、地元民主党指導者の反対を押し切って行われている抗議活動に対応するために州兵を派遣したトランプ大統領の措置を、共和党指導部が概ね擁護している状況とは大きく異なる。

マイク・ジョンソン連邦下院議長(ルイジアナ州選出、共和党)は、抗議活動と移民逮捕を、トランプ大統領の減税と歳出優先事項の中で「大きくて素晴らしい法案」を可決する理由として挙げた。この法案には、移民執行措置と強制送還への予算の大幅増額が含まれている。

ジョンソン下院議長は記者会見で次のように発言した。「移民・関税局(ICE)の収容能力拡大に450億ドル、そして毎年少なくとも10億件の強制送還を実施するために、航空輸送と陸上輸送に144億ドルを予算計上する。これはかなり長期間にわたって実施する必要があるだろう。彼らはあまりにも多くの人々を入国させている。私たちは危険な不法移民から対策を始める。そして、カリフォルニアの暴徒と政治家たちがまさに守ろうとしているのは、まさに彼らなのだ」。

しかし、抗議者や民主党からの反対の多くは、トランプ政権が暴力犯罪で有罪判決を受けておらず、犯罪歴もない人々を逮捕し、国外追放しているという事実に集中している。

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メキシコ国旗がロサンゼルスの抗議活動のシンボルに:知っておくべきこと(Mexican flag becomes L.A. protest symbol: What to know

エリザベス・クリスプ筆

2025年6月9日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/international/5340119-mexican-flag-protests-la-trump/

緑、白、赤の縞模様のメキシコ国旗は、ドナルド・トランプ政権による移民取り締まりへの継続中の抗議活動が週末にロサンゼルスで勃発し、抵抗の象徴(an emerging symbol of resistance in ongoing protests)としてどんどん存在感を増している

メキシコ国旗を掲げる抗議活動参加者たちが、炎が燃え盛る中で、タクティカルギア(装備品)を身に着けた警察官たちが立ちはだかっている。この様子の写真や動画がオンラインや既存メディアで拡散し、トランプ大統領政権の主要メンバーたちの怒りを買っている。

特に目立った映像の1つは、覆面をしたメキシコ国旗の旗を持った人がダートバイクに乗り、炎上する車の周りをぐるぐると回る様子だ。

ヴァンス副大統領は土曜日、ソーシャルメディアプラットフォーム「X」に「外国国旗を掲げた反乱分子たち(insurrectionists)が移民執行官たちを攻撃している一方で、アメリカの政治指導者の半数は国境警備を悪(evil)と決めつけている」と書き込んだ。

トランプ大統領の最側近の補佐官で移民問題強硬派のスティーヴン・ミラーは日曜日、ソーシャルメディアにメキシコ国旗を振る抗議者の複数の画像を投稿し、ロサンゼルスでの混乱を「反乱(insurrection)」と表現した。

ミラーはXへの投稿で、「外国人が外国国旗を振り、反乱を起こし、不法な外国侵略者を追放しようとする連邦法執行機関を妨害する様子を、何と表現するのが正しいのか」と述べている。

ミラーは別の投稿で、「たくさんの外国国旗を見てみよう。ロサンゼルスは占領されている地域だ」と付け加えている。

(1)抗議活動はどのように起きたか(How protests got here

移民人口が多く、民主党の牙城であるロサンゼルスでは、数千人が街頭に繰り出し、トランプ政権による大量不法移民国外追放の一環として、金曜日に約40人の逮捕者を出した連邦移民関税執行局(Immigration and Customs EnforcementICE)の職場への強制捜査に抗議した。

トランプ大統領は、カリフォルニア州で高まる抗議活動を鎮圧するため、週末に2000人の州兵を派遣した。ホワイトハウスによると、州兵は60日間、あるいはピート・ヘグゼス国防長官が撤退を命じるまでロサンゼルスに派遣される予定で、今後数日中に数百人の海兵隊員が援軍として派遣される可能性がある。

トランプ大統領は日曜日のトゥルース・ソーシャル(Truth Social)への投稿で、政権関係者たちに対し「ロサンゼルスを移民の侵略から解放し、移民暴動に終止符を打つために必要なあらゆる措置を講じる(take all such action necessary to liberate Los Angeles from the Migrant Invasion, and put an end to these Migrant riots)」よう指示したと述べた。

トランプ大統領は「秩序は回復され、不法移民は追放され、ロサンゼルスは解放されるだろう(Order will be restored, the Illegals will be expelled, and Los Angeles will be set free)」と付け加えた。

ロサンゼルス市長カレン・バス(民主党)は、日曜に勃発した警察官と抗議者との間の緊張の「無秩序なエスカレーション(chaotic escalation)」はトランプ大統領の軍隊派遣のせいだと非難し、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサム(民主党)は、自身の反対を無視して軍隊を派遣した連邦政府を州が訴えると述べた。

(2)メキシコ国旗が振られる(Mexican flags fly

過去の移民抗議活動では、デモ参加者たちに対し、アメリカの価値観への支持を象徴するため、アメリカ国旗を掲げるよう促してきた。

しかし、メキシコ国旗、他のラテンアメリカ諸国の国旗、そしてアメリカ国旗をあしらったメキシコ国旗の画像がロサンゼルスの抗議活動の中心となり、トランプの支持者たちから頻繁に非難の的となっている。

『アリゾナ・リパブリック』紙のコラムニストであるフィル・ボアスは今年初めの記事で、メキシコ国旗を振る抗議活動は彼らの主張に反する行為になっている可能性があると警告した。

ボアスは2025年1月にトランプがホワイトハウスに戻った直後にICE反対デモが勃発した際に次のように書いている。「若者のエネルギーと熱意は理解できるが、フェニックスとロサンゼルスのラテン系コミュニティの冷静な判断力を持つ人々は、若い抗議活動家たちへの介入を望むかもしれない。MAGAの顔にメキシコ国旗を振るのは気分がいいかもしれないが、MAGAではない多くのアメリカ人にとって、それがどれほど嫌悪感を抱かせるかを理解しきれていない」。

しかし、移民抗議活動で他国の国旗を見ることは、人々を団結させる共通の行為だと反論する人もいる。

『ロサンゼルス・タイムズ』紙のコラムニストであるグスタボ・アレジャノは2025年2月に次のように書いた。「抗議活動で外国の国旗を振るのは良いトラブルだ。勇敢な人々が団結し、混乱しか理解しない最高司令官(大統領)に毅然と立ち向かうための合図だ」。

(3)メキシコが対応し国外追放を認める(Mexico responds, acknowledges deportations

メキシコの指導者たちは月曜日の記者会見で、金曜日のロサンゼルス移民税関捜査局(ICE)による捜査で42人のメキシコ人(男性37人、女性5人)が拘束されたことを認めた。4人は国外追放されたという。

メキシコのフアン・ラモン・デ・ラ・フエンテ外相は、「ロサンゼルスの収容施設に収容されているメキシコ人の状態を監視するため、引き続き訪問を続ける」と述べた。

メキシコのクラウディア・シャインバウム大統領は、抗議活動における暴力行為を非難したが、デモ参加者に退去は求めなかった。

「メキシコ系コミュニティに対し、挑発(provocations)に載せられることなく、平和的に行動するよう求める」とシャインバウム大統領は述べた。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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古村治彦です。

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 ロサンゼルスでの米移民・関税執行局(ICE)による不法移民の一斉摘発に対する抗議活動が先鋭化し、暴動(riots)にまで深刻化している。その様子は日本でも報道されている。抗議者たちは、プラカードを掲げたり、スローガンを発したりしている。また、デモ行進も行っている。平和的な活動であれば推奨されるべきことであるが、抗議活動参加者の一部が暴徒化している。その様子もまた報道されている。また、ロサンゼルス市警察には略奪(plunderinglooting)の報告が入っているということだ。死者の報告が出ていないことはせめてもの救いだ。

 ロサンゼルス市のカレル・バス市長はロサンゼルスの中心部(downtown)の一部に「夜間外出禁止令(curfew)」を出した。事態は1992年に発生したロサンゼルス暴動(Los Angeles Riots)に近くなっている。1992年の暴動は、白人警官によるアフリカ系アメリカ人男性殴打事件と裁判での無罪判決がきっかけとなった「人種関連暴動(race riots)」である。ロサンゼルス市内の南部は、以前はサウスセントラル(South Central)、現在はサウス(South)と呼ばれているが(サウスセントラルが最悪の印象を与えるので改められた)、マイノリティが多く、貧困や差別などが原因での、治安状況は全米でも最悪の部類だった(今でもあまり改善したとは言い難い)。

1992年の暴動はそこから北に上がってくる形で拡大し、高速道路10号線の付近まで上昇してきた。その付近にはコリアタウンがあり、韓国系アメリカ人たちが経営する商店が略奪の対象となり、韓国系アメリカ人たちは自衛のために武器を取って対峙することになった。ロサンゼルス北部にはビヴァリーヒルズやハリウッドがある。ロサンゼルス市警は高速道路10号線より北を守るために、それから下は放棄したために、コリアタウンまで被害が及んだという説もまことしやかに語られていた。部分的には本当であろうと私は考えている。

 今回の抗議活動は、ICEによる不法移民の一斉摘発に端を発する。そして、興味深いのは、メキシコや他の中南米諸国の国旗が掲げられ、「No One's Illegal On Stolen Land(盗まれた土地では誰も不法ではない)」というスローガンが叫ばれていることだ。以下のアドレスには、現地で写真家が撮影した映像がいくつか紹介されている。是非ご覧いただきたい。

Los Angeles Riots: "No One's Illegal On Stolen Land"

https://www.realclearpolitics.com/video/2025/06/10/los_angeles_riots_no_ones_illegal_on_stolen_land.html

 この映像の中にはデモをしている人々がスローガンを叫んでいるシーンがある。先導する女性は次のように言っている。

「盗まれた土地では誰も不法ではない"No one’s illegal on stolen land"

「奪われた土地に不法滞在する者はいない。この街を作ったのは誰なのか、思い出せ。メキシコ人全員、黒人全員だ。私たちが全てを作った。私たちが許さない限り、彼らは来てそれを奪うことはできない("Remember who made this city. All the Mexicans, all the black people. We made all that. They can't come and take it from us unless we let them.")」

人々に力を("Power to the people"

 このスローガンを先導する女性には、ロサンゼルスを作り上げるのに貢献した、白人もユダヤ人もアジア人も全く見えていない。彼女が考えるマイノリティはあまりにもステレオタイプでかつ視野が狭すぎる。ロサンゼルスは、1973年に市政史上初のアフリカ系アメリカ人のトム・ブラッドリー市長を誕生させた。彼は1993年まで市長を務めた。ブラッドリー市長誕生の原動力となったのは、マイノリティ(ユダヤ系、アフリカ系、菱パニック、アジア系など)の力を結集させた虹色連合(Rainbow Coalition)だった。ブラッドリーの名前は、ロサンゼルス国際空港の名前に冠されている。

何とも皮肉なのは彼の在任の最後でロサンゼルス暴動が起きてしまったことだ。それから、アフリカ系アメリカ人コミュニティと韓国系アメリカ人コミュニティの交流が実施されてきたが、人種間の融和というのは非常に難しい。今回の抗議活動でのスローガンでも、その難しさは表出している。これまで何度も書いているが、私はロサンゼルスで人種差別的な扱いをされたことはほぼなかったが(大学にばかりいたというのはあるが)、一度だけ、コリアタウンに住んでいたので、コリアタウンを歩いていて、ヒスパニック系の少年たちが乗った自動車が近づいてきて、パールハーバーがどうこうと叫ばれたことがあった(彼らの乗っていた自動車はホンダ製ではあったが)。差別というと、白人によるマイノリティに対する差別になっているが、マイノリティの間でもまた存在する。

 私は「盗まれた土地では誰も不法ではない」というスローガンを発しながら、メキシコ国旗を掲げるのは何とも矛盾していると考える。そして、これは非常に危険なことだとも考えている。ヒスパニックの人々からすれば、カリフォルニアという土地は、1848年の米墨戦争でアメリカが勝利したのでアメリカが分捕った土地だという思いがある。自分たちはメキシコ人としてここに住んでいたのだという思いがある。しかし、それを言い出したら、南北アメリカ大陸の全国家は盗まれた土地の上にある国家であり、その正統性は消滅する。メキシコもまた血塗られた盗まれた土地に建国された国民国家に過ぎない。私はここに矛盾を感じる。

 また、なぜ抗議者たちは、カリフォルニア州の旗やアナーキストの黒い旗を掲げていないのだろうかというのも不思議だ。「自分たちは先に住んでいた、国家などは関係ない、国家などはなくなってしまえ」ということにならないのだろうかというのが不思議だ。「自分たちはメキシコ人だ、メキシコ人の誇りを捨てない、いつかカリフォルニアをメキシコに復帰させる」という考えならば、メキシコ国旗を掲げるのは分かる。しかし、それをアメリカのほかの地域から見れば、非常に危険である。アメリカ連邦政府の建物に、メキシコ国旗を掲げた一団が突撃する姿は「侵略(invasion)」である。もし、カリフォルニアをメキシコに復帰させたいならば、住民投票を行うことから始めて、アメリカ合衆国に要求する。アメリカ合衆国は憲法で州の分離を規定していない。従って、他州の同意があれば良いが、そうではない場合には、内戦(civil war)という形になる、これに国際社会がカリフォルニアの側に立つというようなことがあれば良いがなければ厳しい戦いになる。メキシコ国旗を振り回しているというのは、突き詰めると非常に危険な行為であると言わざるを得ない。

 アメリカもメキシコもたかだか200年くらい前に国民国家として血塗られた盗まれた土地の上に建国されたに過ぎない。「No One's Illegal On Stolen Land(盗まれた土地では誰も不法ではない)」となれば、現在の国民国家体制は崩壊する。しかし、この言葉を叫びながら、メキシコ国旗を振り回すというのは何とも矛盾しており、非常に危険な行為である。

(貼り付けはじめ)

ロサンゼルス市警:月曜の夜に100人以上が逮捕され、警官2人が負傷(LAPD: Over 100 arrests Monday night, 2 officers injured

タラ・サター筆

2025年6月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/5342977-lapd-over-100-arrests-monday-night-2-officers-injured/

ロサンゼルス市警察(Los Angeles Police DepartmentLAPD)は、米移民・関税執行局(Immigration and Customs EnforcementICE)による逮捕に抗議するロサンゼルス地域の抗議活動が続く中、月曜日の夜に100人以上が逮捕されたと発表した。

LA市警は火曜日のプレスリリースで、「複数の地元法執行機関のパートナーと共に、月曜日にダウンタウン地区で発生した抗議活動と犯罪行為に対応した」と述べた。LA市警によると、同夜、96人が「解散命令違反()Failure to Disperse」で逮捕され、「凶器による暴行(Assault with a Deadly Weapon)」で1人、「逮捕抵抗(Resisting Arrest)」で1人、「器物損壊(Vandalism)」で1人が逮捕された。

ロサンゼルス市警は声明の中で、「警官2人が負傷し、地元の病院に搬送されて治療を受けた後、退院した」と述べ、その後、「略奪(Looting)」で14人が逮捕されたと付け加えた。

カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサム(民主党)は最近、ドナルド・トランプ政権の移民強制捜査に対する抗議活動が続く中、トランプ大統領がロサンゼルスに軍を派遣したことは他州への警告だと主張した。

「ポッド・セイヴ・アメリカ(Pod Save America)」の司会者トミー・ヴィエターは、カリフォルニア州知事に対し、「これはただトランプが狂ったカリフォルニアを追いかけているだけだ。他の土地のリベラルと同じだ。自分たちは大丈夫だ」と信じている他の全米の人々へのメッセージは何かと質問した。

ニューサム知事は月曜日の「Pod Save America」で次のように述べた。「これから起こることを予告したい。これから起こることに注意が必要だ」と「つまり、皆さん、皆さんもそう言っているだろう。彼が1月6日の暴動につながる状況を作り出したのは、まさにこれだ」。

ここ数日、トランプとニューサム知事はロサンゼルスの騒乱をめぐって激しく対立している。月曜日、トランプはカリフォルニア州知事の逮捕を支持すると発言し、ニューサム知事はXでこれに対し反応した。

「アメリカ合衆国大統領が現職知事の逮捕を求めた。こんな日がアメリカで二度と訪れては欲しくないと望む」とニューサム知事はX上で述べた。

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ロサンゼルス市長が数日間の抗議活動を受けてダウンタウンの一部に夜間外出禁止令を発令(LA mayor announces curfew for part of downtown after days of protests

エルヴィア・リモン筆

2025年6月10日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/5343511-la-mayor-announces-curfew-for-part-of-downtown-after-days-of-protests/

ロサンゼルス市長カレン・バスは火曜日の記者会見で、移民強制捜査に対する抗議活動が5日間続いたことを受け、「破壊行為や略奪を阻止するため(to stop the vandalism, to stop the looting)」、ダウンタウンの一部地域に夜間外出禁止令(a curfew)を発令すると発表した。

夜間外出禁止令は1平方マイル(約1.6平方キロメートル)の範囲で、午後8時から午前6時まで実施される予定だ。バス市長は、住民、通勤者、および許可を得た報道関係者を除き、この命令に違反した人間は警察に逮捕されると述べた。夜間外出禁止令は数日間続く見込みだ。

バス市長は「ダウンタウンに居住または勤務していない人はこの地域を避けて欲しい」と述べた。

バス市長によると、月曜日の夜、ダウンタウンには23の店舗があり、そのエリアには大きな落書きが見られたという。最も激しいデモの多くは、ロサンゼルスのダウンタウンにある連邦政府ビル群の近くで発生しており、その中にはエドワード・R・ロイバル連邦ビル(拘置所兼連邦裁判所)も含まれている。

バス市長は、夜間外出禁止令が出されている地域は、市全体の502平方マイル(約148平方キロ)に比べれば小さいと強調した。

バス市長は次のように述べた。「ここで起きた破壊行為や暴力を軽視する意図でこれを指摘するべきではないと思う。確かに重大な出来事だった。しかし、この1平方マイル(約1.6平方キロ)で起こっていることが、市全体に影響を及ぼしている訳ではないことを知ることは極めて重要だ」。

市長はさらに「抗議活動や暴力行為の映像の中には、これが市全体の危機であるかのような印象を与えるものがあるが、実際はそうではありません」と付け加えた。

夜間外出禁止令は、トランプ大統領が4000人の州兵をこの地域に派遣した中で発令された。

トランプ大統領は、ここ数日間で発生した米移民・関税執行局(ICE)の捜査をきっかけに発生した抗議者と法執行機関の衝突による暴力に対処するために、州兵の派遣は必要だと主張している。

国防総省はまた、連邦政府の建物と職員を守るため、ロサンゼルス大都市圏に700人の海兵隊員を派遣した。

カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事とロブ・ボンタ州司法長官(民主党)は月曜日、トランプ大統領によるカリフォルニア州兵派遣の決定を「前例のない権力掌握(unprecedented power grab)」だとして、政権を提訴した。

22ページに及ぶ訴状には「我が国と民主政治体制の礎石の1つは、国民が軍政(military rule)ではなく民政(civil rule)によって統治されていることだ」と記されている。

「建国の父たちは、政府は国民に責任を持ち(a government should be accountable to its people)、法の支配(rule of law)に基づき、軍政(military rule)ではなく民政(civil authority)によって統治されるべきであるという原則をアメリカが州国憲法に定めた」と訴状は続けている。

火曜日の記者会見で、バス市長はニューサム知事の「彼のパートナーシップ(for his partnership)」に感謝の意を表し、州および地方の指導者、役人、そして議員たちにも感謝の意を表した。

(貼り付け終わり)

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 ロサンゼルスで、米移民・関税執行局(ICE)の一斉摘発が実施され、それに抗議するために連邦政府施設前に人々が集まり、反ICE抗議デモが実施された。参加者の一部が先鋭化し、高速道路を封鎖したり、連邦政府施設に対して侵入を試みようとしたりという行動に出た。地元警察が沈静化させようとしてもうまくいかず、トランプ大統領は州兵をロサンゼルス市内に派遣した。州兵は通常であれば州知事の指揮下に入り、治安維持や災害対応に従事するが、戦時では大統領の指揮下に入り、予備部隊としてアメリカ軍を支援する形になる。今回は大統領令で派遣されたが、これに対して、カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事とロサンゼルスのカレル・バス市長が、事態を悪化させるだけだと非難している。

 抗議者たちが物を投げたり、メキシコや他の中南米諸国の国旗を振り回したりという様子、警察の機動隊が催涙弾を発射したり、抗議者を拘束したりしている様子から、「映画の『シビル・ウォー』を見ているようだ」という感想がインターネット上に多く出ている。トランプ大統領は「現状はまだ反乱(insurrection)の状態までには至っていない」と述べている。

 私が現場の映像を見ていて、これは非常に危険だと感じたのは、抗議者たちの中に、メキシコ国旗や他の中南米諸国の国旗を掲げ、振り回している人たちが多くいたことだ。このような行為がなされれば、アメリカ国内では、「不法移民の一斉検挙に抗議する人たち」が「外国から支援を受けているのではないか、非アメリカ的(un-American)ではないか」という印象を持たれると、一般国民の間に支援は広がらない。それどころか、「彼らは外国の侵略を企図し、支援しているのではないか」ということまで考えられるようになれば、地域間や国民間の分断は深刻になる。

 カリフォルニア州は、元々はメキシコ領で、米墨紛争の後、1850年にアメリカ領になった。人口をどんどん増やしているヒスパニックたちの中には少数であるが、「いつかはメキシコ領に」「アメリカのお金でインフラを整備させて、人口で過半数になったらメキシコ領に」などと主張する人たちもいる。私がロサンゼルスに居住していた2000年代、1862年にメキシコがフランスとの戦争で勝利した日を記念する「シンコ・デ・マヨ(Cinco de Mayo、5月5日の意味)」となると、ロサンゼルスの一部地域の高校で、アフリカ系アメリカ人学生とヒスパニック系の学生たちが衝突するという事件も起きていた。アフリカ系アメリカ人からすれば、勢力を伸ばすヒスパニック系が気に入らないところに、他国のお祭りで盛り上がるということでスイッチが入ってしまうということであった。

 マイノリティの間でも、色々と分断がある。非常に繊細な問題である。不法移民がいることで、カリフォルニア経済は回るという側面もある。肉体的に厳しい農作業や建設業などに、不法移民が安い賃金で従事することで、食料価格や住宅価格が抑えられるということはある(インフレでそれも厳しいが)。しかし、トランプ大統領が訴える製造業の国アメリカの復活ということであれば、彼を支持したアメリカ人たちは、昔のように厳しい労働に従事しなければならない。外国からの安い製品に頼らずに、自分たちで物品を製造しなければならない。それが可能かどうかは甚だ疑問であるが、トランプを選んだのだから、このようになる。

 違法移民について、かわいそうというだけでは済まない。アメリカもそして先進諸国各国も、国力が衰え、支援をすることは難しい。国境の守り(国境警備の強化と高関税)はトランプ政権の柱である。そして、この問題はアメリカの地域間の分断をますます深刻化させるだろう。

(貼り付けはじめ)

ニューサム知事がカリフォルニア州は州兵派遣の件でドナルド・トランプを訴えると述べ、ホーマンに対して自分を逮捕しろと挑発(Newsom says California will sue Trump over National Guard, dares Homan to arrest him

サラ・フォーティンスキー筆

2025年6月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/regulation/court-battles/5339718-california-lawsuit-trump-national-guard/

カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事(民主党)は、米連邦政府による移民強制捜査に抗議するロサンゼルスの抗議活動を鎮圧するため、州兵を派遣したトランプ政権を月曜日に提訴すると発表した。

日曜日夜に出演したMSNBCのインタヴューで、ニューサム知事は、この訴訟は、トランプ大統領が州の同意なしにカリフォルニア州兵を連邦軍化して派遣したこと、つまりアメリカ史上ほとんど前例のない措置に異議を唱えるものだと説明した。

ニューサム知事は「ドナルド・トランプは、今夜あなた方がテレビで見ているような状況を作り出し、さらに悪化させた。いわば、火に油を注いだ。州兵を掌握すると発表したときから、彼は火に油を注いでいる。これは違法行為であり、不道徳であり、違憲行為だ」とMSNBCで述べた。

ニューサム知事はさらに「そして、私たちは明日、訴訟を起こしてこの主張を検証するつもりだ」と付け加えた。

この訴訟について詳しく質問されたニューサム知事は、トランプ大統領の大統領令には「特に(国防総省が)行ったこととして、州知事と調整しなければならないと記されている。彼らは州知事と調整したことはない」と述べた。

ニューサムは、これまでも様々な緊急事態に対応するために、州兵を派遣してきたと指摘した。

ニューサムは、「地方の法執行機関と相互援助システムで協力することに何の問題もない。しかし、そこには手順があり、プロセスがある。彼はそれを気に留めなかった。そして最悪なのは、彼が完全に嘘をついたことだ」と述べた。

ニューサム知事は、トランプ大統領が日曜日にトゥルース・ソーシャル(Truth Social)に投稿した、州兵が「素晴らしい仕事をした」という投稿を指摘した。ニューサム知事は、当時州軍は配備すらされていなかったと述べた。

ニューサムは「まるでジョージ・オーウェルが描いた世界のようだ。国民に嘘をついて、違憲で違法な行為をしているだけだ。今回のことはトランプの仕業だ。我々はそれを片付けようとしている」と付け加えた。

インタヴューの後半で、ニューサム知事は、国境問題対策責任者のトム・ホーマンが、もしニューサム知事やロサンゼルス市長のカレン・バス氏が知事の活動を妨害した場合、逮捕の可能性も否定しないと示唆したことについて質問された。

ニューサムは「私を追いかけて、逮捕しろ。さっさと終わらせよう、タフガイ。そんなことはどうでもいい。でも、自分のコミュニティは大事だ。このコミュニティが大事だ」と述べた。

ニューサム知事は次のように述べた。「奴らは一体何をしているのか? 彼らは大人になるべきだ。彼らはもう終わりにすべきだ。そして私たちは反撃する必要がある。はっきり言って申し訳ないが、ああいう大言壮語には飽き飽きだ。だからトム、私を逮捕してみろ。さあ行こう」。

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ホーマンが、カリフォルニア州政府高官たちがICEの捜査を妨害した場合、逮捕される可能性があると警告を発した(Homan warns California officials can be arrested if they disrupt ICE raids

エルヴィア・リモン筆

2025年6月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/5339287-trump-national-guard-california-immigration-protests/

国境問題責任者トム・ホーマンは日曜日、トランプ大統領がロサンゼルスで進行中の移民抗議デモを鎮圧するため州兵を派遣したことを受け、カリフォルニア州政府高官たちが「一線を越える(cross the line)」場合、逮捕や起訴に直面する可能性があると警告した。

トランプ大統領は、デモ参加者との2日間にわたる衝突を受け、州および市の指導者たちが支援を求めていないと述べているにもかかわらず、少なくとも2000人の州兵に対し、移民関税執行局(Immigration and Customs EnforcementICE)職員への支援を命じた。

ホーマンは、トランプ大統領の命令は法執行官を守るためだけでなく、「このコミュニティを守るため(protect this community)」でもあると述べた。

ホーマンは日曜日夜に放送予定のNBCニューズのジェイコブ・ソボロフのインタヴューを受け、その中で、「この街ではICE職員に対する非難が高まっており、誰かが重傷を負うのは時間の問題だ。私たちは支援を要請しており、職務を遂行し、今後もその職務を継続していく」と述べた。

カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事とロサンゼルス市のカレン・バス市長(両者には民主党)は、トランプ大統領の州兵動員決定を批判し、緊張が高まるリスクがあると警告した。両者はまた、トランプ大統領が州兵の「素晴らしい仕事(a great job)」について、ロサンゼルスに部隊が到着する前に投稿していたことを日曜日に指摘した。

ソボロフが、ホーマンが過去にトランプ大統領の執行活動の邪魔をする者を逮捕すると脅迫していたのは、ニューサム知事とバス市長に向けられたものなのかと尋ねると、ホーマン氏は「誰に対してもそう言う(say that about anybody)」と明言した。

ホーマンは、「違法外国人を故意に隠匿し、かくまうことは重罪だ(It’s a felony to knowingly conceal and harbor an illegal alien)。法執行機関の職務を妨害することも重罪だ(It’s a felony to impede law enforcement from doing their job)」と述べた。

ホーマンは、バス市長が「まだ一線を越えた(crossed the line yet)」とは考えていないと述べたが、必要であれば「司法省に訴追を要請する(we will ask DOJ to prosecute)」と付け加え、司法省に言及した。

ホーマンは「私たちが言いたいのは、我々の警官を攻撃する者を容認しないということだ」と付け加えた。

日曜日の朝、ニューサム知事はソーシャルプラットフォーム「X」への投稿で、連邦政府が「カリフォルニア州兵を乗っ取ろうとしている(taking over the California National Guard)」のは「見せ物が欲しいからだ(they want a spectacle)」と主張した。

ニューサム知事は「見せ物を与えてはならない。決して暴力を用いてはならない。平和的に声を上げよう」と付け加えた。

NBCニューズのインタヴューで、ホーマンはニューサム知事の発言を激しく非難し、「週にとっての恥(an embarrassment for the state)」と呼んだ。

ホーマンは次のように述べた。「私はこの知事を全く尊敬していない。彼の政策のせいで、罪を犯した外国人が毎日この州を闊歩している。知事が私のことをどう思っているかなど気にしない。私は人気投票をしているわけではない」。

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ロサンゼルスで警察が「違法な」集会を宣言し緊張が高まる(Tensions rise in Los Angeles as police declare ‘unlawful’ assembly

コリン・メイエン筆

2025年6月8日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/state-watch/5339627-protesters-arrested-in-la-tensions-rise/

日曜日の午後、ロサンゼルスでは警察が高速道路で抗議者たちと衝突し、メトロポリタン拘置所前での別の抗議活動を「違法(unlawful)」と宣言したことで緊張が高まった。

一日だけで数十人のデモ参加者が逮捕された。ドナルド・トランプ大統領が 「暴徒化した暴徒(insurrectionist mobs)」に対抗するために軍を派遣するという異例の決定を下したため、約300人の州兵が市内に配備された。

抗議者たちは、トランプ政権によるロサンゼルス市内への移民強制捜査に反発し、午後3時半頃から101号線高速道路を封鎖した。警察官は群衆に向けて催涙ガス弾などの弾丸を発射し、午後5時までに高速道路の封鎖を排除した。その後も数百人が周辺の道路に残留し続けた。

午後3時過ぎ、ロサンゼルス市警察(LAPD)は、アラメダにある市内刑務所前で活動していた別の抗議者集団を違法とし、逮捕活動を行っていると発表した。

ロサンゼルス市警察は「アラメダ地区2番街とアリソ通りの間の地域で“違法集会(An UNLAWFUL ASSEMBLY)”が宣言された。“解散命令(A DISPERSAL ORDER)”が発令された。逮捕者も出ている」とソーシャルプラットフォームXに投稿した。

CNNは、警察官たちが抗議者を殴ったり押したり、閃光弾や催涙ガスを群衆に向けて発射する様子が見られたと報じた。

ロサンゼルス市長カレン・バス(民主党)は、トランプ大統領による州兵派遣の決定を強く非難し、平和的な対応を取らない抗議者たちに対し警告を発した。

バス市長は「ロサンゼルス市民が平和的に抗議活動を行う憲法上の権利は、常にわしたちの手で守られる。しかしながら、暴力、破壊、そして器物損壊は、私たちの街では容認されない。責任がある人たちは、完全な責任を問われることになる」とXに投稿した。

バス市長は後に、日曜日の混乱は「政権によって引き起こされた(provoked by the administration)」と述べた。

ダン・ボンジーノFBI副長官も、午後になって緊張が高まる中、警告を発した。

ボンジーノ副長官は「もし今夜、暴力を選択するなら、このメッセージはあなたに向けたものとなる。私たちは、既に多くの逮捕者を出しているだけでなく、連邦職員への暴行に関するあらゆる手がかりを捜査・追及していく」とXに投稿した。

23人の民主党所属の州知事全員が日曜日の午後、数十年も適用されていなかった法律を用いてカリフォルニア州の州兵を連邦軍化するというトランプ大統領の決定を非難する声明を発表し、この対応は不必要であり、事態をエスカレートさせるものだと主張した。

カリフォルニア州のギャヴィン・ニューサム知事(民主党)の知事室は日曜日、ピート・ヘグセス国防長官に書簡を送り、市内への軍部隊派遣命令の撤回を求めた。

トランプ大統領は日曜日午後、キャンプ・デイヴィッドに向かうエアフォースワンに搭乗する前に記者団に短時間語った。大統領は大統領別荘で軍幹部と面会する予定だが、会談内容については明らかにしなかった。

国家安全保障上の危機に際して大統領の権限を拡大する反乱法(the Insurrection Act)を発動するかどうか記者団に問われると、トランプ大統領は、今回の抗議活動(the protests)はまだ「反乱(insurrection)」には当たらないと述べた。

しかし、その直後、トランプ大統領はトゥルース・ソーシャル(Truth Social)への投稿で、抗議者たち(the protesters)を「反乱暴者の集団(insurrectionist mob)」と表現した。

「クリスティ・ノーム国土安全保障長官、ピート・ヘグゼス国防長官、パム・ボンディ司法長官に対し、関係省庁および機関と連携し、ロサンゼルスを移民の侵略から解放し、移民暴動に終止符を打つために必要なあらゆる措置を講じるよう指示する」とトランプは投稿した。

トランプは更に「秩序は回復され、不法移民は追放され、ロサンゼルスは解放されるだろう」と書いた。

(貼り付け終わり)

(終わり)
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『トランプの電撃作戦』
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世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む

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バイデンを操る者たちがアメリカ帝国を崩壊させる

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。
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※2024年10月29日に佐藤優先生との対談『世界覇権国 交代劇の真相 インテリジェンス、宗教、政治学で読む』(←この部分をクリックするとアマゾンのページに飛びます)が発売になりました。よろしくお願いいたします。

 2024年の大統領選挙も終了し、第二次ドナルド・トランプ政権の顔触れが固まった。来年1月にいよいよトランプ政権が正式に発足する。そうした中で、早くも2028年大統領選挙についての世論調査が実施されている。「どの候補者がふさわしいか」という内容で世論調査が実施されている。共和党では、JD・ヴァンス次期副大統領が有力であるが、有権者の半分が「分からない」と答えている。民主党では、カマラ・ハリス副大統領が有力と見られているが、その他にも有力候補として様々な名前が出ている。それぞれ以下に貼り付けるグラフの通りだ。
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 民主党では、カマラ・ハリスは気の毒だった論が出ていることはこのブログでもご紹介している。ジョー・バイデンがとても再選を目指せるような状況ではなかったのに、選挙戦での居残りを引っ張ってしまって、ハリスにスイッチするのが遅くなり過ぎたという論が出ている。また、バイデンがハリスへの協力に消極的だったとも言われている。そうした中で、 7400万票を獲得したハリスが次回も出るべきだという意見は大きい。一方で、女性の候補者が連敗したことで、女性候補者は厳しいのではないかという意見も出ている。ハリスは自身の選択肢を幅広く残しておきたいと考えているようだ。カリフォルニア州知事で経験を積んで60代後半で大統領選挙に再チャレンジということも考えているようだ。
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カマラ・ハリスとジョー・バイデン

 民主党内では、ミシガン州知事グレッチェン・ウィットマーとカリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサムが2028年の大統領選挙有力候補と見なされてきた。ニューサムは、リベラルなカルフォルニア州の知事として人気が高いが、全米が保守化している中で、どれだけアピール力があるかが分からない。カマラ・ハリスもカリフォルニア州司法長官、州選出の連邦上院議員の経験しかなかったこともあり、青い壁の各州での伸びはなかった。長い経歴と豊富な経験を持ち、更にペンシルヴァニア州出身だったジョー・バイデンは地上戦で勝つことができたが、カリフォルニア州の経験しかないハリスやニューサムでは厳しいだろう。

ウィットマーは民主党にとって重要な「青い壁(blue wall)」の各州(ペンシルヴァニア州、ミシガン州、ウィスコンシン州)の一角の知事を務めている。これは、ペンシルヴァニア州知事ジョシュ・シャピロにも言えることだが、「青い壁」の奪還が2028年の民主党にとって最重要課題となる。そのことを考えると、2028年の大統領選挙は、ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事、ペンシルヴァニア州のジョシュ・シャピロ知事が手を組む形で戦うのが最上の選択であると考えられる。共和党側はJ・D・ヴァンスが有力だろうが、この4年間でどのように遇され、経験を積んでいくかで、これから先が大きく変わることになるだろう。

(貼り付けはじめ)

カマラ・ハリスの次はどうなるか?(What’s next for Kamala Harris?

ジュリア・ムラー筆

2024年11月24日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/5005513-whats-next-for-kamala-harris/

ドナルド・トランプ次期大統領に対して敗北をしたことで、ホワイトハウスから退出する準備をしているカマラ・ハリス副大統領の次の行動をめぐって疑問が起きている。

初期の世論調査では、民主党員はハリス副大統領が2028年の大統領選に再び立候補することを望んでいるようだ。しかし党内には、ハリス副大統領が別の役職(手始めにカリフォルニア州知事公邸)を目指すか、トランプ2期目に対する抵抗勢力を強化するために選挙政治以外の道を追求する可能性があると推測する人たちもいる。

民主党系ストラテジストのケイト・メーダーは次のように述べている。「彼女にはまだ長いキャリアが待っている。彼女はこの国の政治家としてはまだ若いし、人々は彼女が次に何をするのか本当に楽しみにしていると思う。なぜなら彼女の周りには非常に強力な支持者がいるからだ。それは選挙後も続くと思う」。

選挙当日は民主党にとって痛ましい夜となった。国の大部分が右傾化する中、トランプは激戦州の全てを席巻し、民主党の拠点に進出し、共和党は来年のワシントンでの三極の権力を掌握する道を開くために連邦上下両院を確保した。

しかし、共和党のライヴァルに2024年の選挙戦伝敗北を受け入れるスピーチで、ハリスは、急浮上した選挙戦を「促進した戦い(the fight that fueled)」を決して止めないことを強調した。

退任する副大統領となるハリスの年齢は60歳で、「まだ闘志を燃やしている(still has a fight in her)」とメーダーは語った。彼女は「それが公共政策となるのか、民間部門となるのか、戦いの場はまだ分からない」とも述べた。

セントルイス大学ロースクールの名誉教授で、副大統領職に関する専門家であるジョエル・ゴールドスタインは、ハリスは、近年の歴史上、大統領選に挑戦して落選し、その後それぞれ異なる道を歩んだ数少ない副大統領の一人であると指摘する。リチャード・ニクソンは1968年にホワイトハウスにカムバックする前にカリフォルニア州知事選に出馬して落選し、ヒューバート・ハンフリーは連邦上院議員に復帰した。アル・ゴアは環境保護活動に専念し、ノーベル平和賞を受賞した。

ゴールドスタインは次のように語っている。「だから、彼女には多くの様々な選択肢がある。 彼女が大統領政治で積極的に活動し続けたいのであれば、それは確かに彼女に開かれたことだと思う。もしそれが彼女の望む道であればそこに進めるだろう」

左派シンクタンク「サードウェイ」の共同設立者であるジム・ケスラーは、「もし彼女が2028年の大統領選に出馬すると決めたら、最初は有力候補としてスタートするだろう。絶対的な有力候補とは思わないが、間違いなくトップでスタートし、資金を集めることができ、有権者に知られ、トランプとの短い選挙戦で非常に良い結果を残した人物ということになるだろう」と述べた。

しかし、2028年の候補者リストには、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサム(民主党)、ミシガン州知事グレッチェン・ウィトマー(民主党)、ペンシルヴァニア州知事のジョシュ・シャピロ(民主党)、運輸長官のピート・ブティジェッジなど、民主党の新星が既に名を連ねている。このような候補者層の厚さを前にして、ハリスが今年の勢いを取り戻すのは難しいかもしれない。

民主党系ストラテジストのフレッド・ヒックスは「彼女が2028年の予備選挙で勝つのは難しいだろう。今から予備選挙までの期間は長すぎる。出馬予定、あるいは出馬する可能性が高い人が大勢控えている」と述べている。

その代わり、ハリスの地元カリフォルニア州では、トランプ次期政権に対する民主党優勢(青い州、bule-state)の抵抗の砦としてすでに注目されているハリスに、また新たな道が開けるかもしれない。

ニューサムは州知事の任期制限があるので、2026年の任期満了時に再選を目指す資格はない。

カリフォルニア大学バークレー校政治研究所と『ロサンゼルス・タイムズ』紙が今月行った世論調査によると、カリフォルニア州の有権者の半数近くが、2026年の知事選にハリスが出馬した場合、ハリスを支持する可能性があると回答している。

そうすることで、彼女は「任期後半のトランプ主義に対抗する格好のポジション」に就くことができるとヒックスは語った。ニューサムの事務所は、カリフォルニア州当局が州法に関して、「トランプ対策(Trump-proof)」する用意があると述べており、州司法長官も同様に、物議を醸すトランプ政策に抵抗するために警戒している。しかし、知事も司法長官も22026年に投票が行われる。

ハリスは今年、ホワイトハウスの選挙キャンペーンを行うにあたり、カリフォルニア州での検事としての経験をアピールした。彼女はサンフランシスコ地方検事、そして州司法長官を歴任し、女性初、アフリカ系アメリカ人初、そしてアジア系アメリカ人初の検事と州司法長官として歴史に名を残した。彼女は2017年に連邦上院議員に当選し、バイデン政権に加わるまで進歩主義派の牙城を代表する人物であった。

知事(任期4年)として出馬すれば、ハリスは2028年の大統領選挙の候補から外れる可能性が高いが、必ずしも彼女が再び大統領執務室に挑戦しないことを意味する訳ではないとヒックスは述べている。ヒックスは2032年の選挙に出る可能性を指摘し、その時点でも、20歳以上年上のトランプやバイデン大統領と比較してハリスの年齢がまだ若いことを強調した。

しかし、ハリスがどの道を選ぶにせよ、「彼女は民主党のトランプ抵抗勢力の顔になれるし、なるべきだ」とヒックスは主張した。

弁護士で民主党系のストラテジストでもあるアブー・アマラは、カリフォルニア州知事選、大統領選への再出馬、あるいは市民団体の世界へ足を踏み入れることも、全てハリスのテーブルの上にあるように見えると語った。しかし、「最大の目標は、彼女が前進するにあたり、柔軟性を保つことだ」とアマラは述べている。

アマラは更に「この質問のもう一つの部分は、彼女が自分の政治的キャリアの頂点に何を望んでいるのかということだ」と語った。

そして、2024年に事態が落ち着くにつれ、専門家たちはハリスが民主党の探求活動に介入し、選挙戦で何が起こったのかを自身の物語を語るのではないかと予想している。たとえば、2016年にトランプに敗れた後、クリントンは『何が起きたのか?(What Happened)』という適切なタイトルの回想録で自身の選挙戦を記録した。

アマラは次のように述べている。「今後8カ月から12カ月の間は、何が起こったのかを整理するための期間になると思う。講演であれ、本を書くことであれ、何が起こったのかについてのハリスの理解を明らかにすることを期待している。民主党は、様々な説や理論をめぐって喧々諤々と議論することになるだろう。しかし、彼女から直接話を聞くことは重要だと思う」。

専門家も民主党の関係者たちも、選挙日からわずか数週間、ホワイトハウスが変わる2カ月前では、ハリスの将来を水晶玉のように覗き込むのは時期尚早だと強調した。しかし、2024年以降に党が再建される際、退任する副大統領はこのゲームに残り、党のチェンジメーカー的存在であり続けるだろうというのが一致した予測だ。

メーダーは、「彼女は休息をとり、次のステップについて考える十分な時間を確保するべきだと思う。彼女は、民主党が切望しているリーダーシップや次世代のリーダーシップに関して、彼女が提供できるものがあることを、民主党と国民に証明したと思う。それでも、彼女が次に何をするかは、まだ分からないと思う」と述べた。

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民主党員をランク付けする:民主党が次に大統領候補として指名するかもしれない人々(Ranking the Democrats: Here’s who the party could nominate next as president

エイミー・パーネス筆

2024年11月29日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/5013304-democrats-2028-presidential-contenders/

民主党はカマラ・ハリス副大統領が、ドナルド・トランプ次期大統領に敗れて、傷を癒している最中であるが、既に2028年の大統領選挙で誰が党を率いるかに注目が集まっている。

それは、間口が大きく開いているように見られる戦いだ。

確実なのは、憲法で2期までと制限されているため、トランプ自身が投票に参加しないことだ。共和党の次期大統領候補としては、JD・ヴァンス次期副大統領が有力視されている。

民主党には候補者が多く出てくる可能性があり、党内でも何を重視するかで意見が分かれている。

民主党の一部は、党は次の大統領選挙に向けて新しい血を注入し、再出発する必要があると主張している。

別の人々は、今月初めに7400万票がハリスに投じられたことを指摘し、ハリスはもう一度大統領の座を狙うに値すると主張している。

ある民主党系ストラテジストは、「2016年と同様、私たちは少し道に迷って、舵を失っている状態だ。今後何がしたいのかよく分かっていない」と述べた。

確かなことは、混戦だということだ。

現在、早い段階ではあるが、ハリス、ジョージア州のラファエル・ワーノック連邦上院議員、メリーランド州のウェス・ムーア知事、ケンタッキー州のアンディ・ベシア知事、ニュージャージー州のフィル・マーフィー知事まで名前が挙がっている。

これから有力な候補者たちを見ていく。

(1)カマラ・ハリス(Kamala Harris
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民主党は少なくとも大部分において、敗北の責任をハリス氏に押し付けていない。

最も多くの批判を受けているのは、7月に選挙戦から撤退し、ハリス副大統領を支持したバイデン大統領だ。

多くの民主党員は、ハリスがバイデンから受け継いだレースは、多くの点で、もし彼女が当初候補者としてのレースとは違ったと述べている。

ハリスに近いある人物は、「多くの点で、これはまだジョー・バイデンのレースだった。最終的に彼女が候補者になったとはいえ、必要なときに彼と距離を置くという作戦が取れなかったことを含め、彼女には多くの制約があった」と語った。

同時に、再出馬を切望する人々によると、ハリスは短いレース期間でも印象的なキャンペーンを実行できることを示したという。

副大統領の政治的本能も成長し、今では10億ドルの選挙運動を展開した人物のような理解と経験を備えている。

また、知名度(name recognition)もある。今週発表されたエマーソン・カレッジの世論調査では、ハリスは2028年の他の候補者候補をリードしている。

確かに、ハリスが候補者になることはないだろうし、競争的な予備選を勝ち抜くこともないだろうと考える理由はいくつもある。

ジェンダーの問題もある。民主党が過去2回、女性を大統領候補の旗手に指名したとき、候補者はトランプに敗れた。民主党の中にも、別の方向に進みたいと考える人たちはいるだろう。

ハリスもまた、10億ドルを投じた選挙戦を率いて敗れた。そして、彼女のキャンペーンは完璧とは言い難いものだった。2024年に負けたのと同じ候補者を2028年に選ぶのは愚かだと考える民主党員もいる。

ハリスもまた、選択肢を広げておきたいと盟友たちに語っている。大統領選に再出馬しないのであれば、カリフォルニア州知事選への出馬は容易だとも言われている。

(2)ギャヴィン・ニューサム(Gavin Newsom
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バイデンが選挙戦から撤退するずっと前から、カリフォルニア州知事ギャヴィン・ニューサムは、大統領が再選に立候補しないことを決めた場合に備えて、自らを候補者候補として位置づけていた。

多くの意味で、ニューサムはトランプに対抗する民主党の防波堤となった。

バイデン政権を通じて、ニューサムはトランプ大統領やフロリダ州知事ロン・デサンティス氏(共和党)と対戦したが、これは共和党の顔を殴る指導者を望んでいた民主党にとって喜ばしいことであった。

ある民主党系ストラテジストは「彼は戦いに身を投じており、民主党は一発逆転を狙っている」と述べている。

ニューサムは資金を集めることができるだろう。彼は全国的に知られており、人口の多い民主党優勢州を率いている。

彼は自らをトランプ抵抗運動の一員と位置付けており、すでに「次期トランプ政権に直面してカリフォルニアの価値観と基本的権利を守る」ためにカリフォルニア州議会の特別議会の開催を求めている。

カリフォルニアの民主党員は大統領選挙で総選挙に勝てるのか? アメリカの歴史上、それはまだ実現しておらず、多くの民主党議員が疑念を抱いている。

しかし、ニューサムが2028年の最有力候補であることは間違いない。

(3)グレッチェン・ウィットマー(Gretchen Whitmer
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ミシガン州知事グレッチェン・ウィットマーは、以前から有力な大統領候補と見なされてきた。

民主党の中には、今回の大統領選挙の候補者指名争いについて、もっとオープンなものであれば、ホイットマーがより強力な総選挙候補であったかもしれないと考える人たちもいる。

2024年にはハリスが、2016年にはヒラリー・クリントンがトランプに敗れているため、2028年にはウィトマーはジェンダーに関する疑問に直面することになる。

民主党系ストラテジストであるクリスティ・セッツァーは、「次の候補者は、常に前回の候補者についての審判を受けることになる」と語っている。

セッツアーは「ハリスは誰もが望んでいたよりもはるかに良いレースをしたと思うが、明らかな結論は、私たちは有色人種の女性や女性が出馬すべきではないということだ。残念だが、違う分析をしている人がいるとは思えない」と述べた。

ウィトマーのファンは、ミシガン州知事は民主党が競争力のある「青い壁(blue wall)」の州で勝てるだけでなく、政策課題も成功させられるという証拠だと指摘する。

ウィトマーは2020年のバイデンの伴走者(副大統領候補)の最有力候補だったが、それ以来、彼女の立場は政治的スターとして上昇した。

連邦政府の選挙資金報告書によると、彼女はまた、自身のスーパーPACである「Fight Like Hell PAC」のために数百万ドルを集め続けている。

ここ数カ月でウィットマーと話したことのある、ある民主党関係者は、「彼女は本物(real deal)だ」と語った。

(4)ジョシュ・シャピロ(Josh Shapiro
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ペンシルヴァニア州知事ジョシュ・シャピロは、ハリスがペンシルヴァニア州で敗北したとは言え、民主党のホワイトハウス喪失からより強い立場に浮上した。

シャピロはミネソタ州知事ティム・ウォルツに次いで、ハリスの副大統領候補として第二候補と広く見られており、シャピロが青い壁(blue wall states)で変化をもたらしたかどうかについては今後疑問が残るだろう。

ある民主党の大口献金者は「その結果がどうなるかは分からないが、彼がそのことで多くの注目を集めたことは確かだ。そして、私たちの多くは、彼にはいつかもっと上の選挙に出馬する素質があると考えている。彼には確かな重みがある」と述べた。

シャピロは全国的な知名度を高める一方で、州内では堅実な支持率を維持している。

しかし、世論調査によると、知名度を上げるにはまだ課題があるようだ。今週発表されたエマーソン・カレッジの世論調査では、シャピロを支持すると答えた人は全体のわずか3%だった。

(5)ピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg
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2020年の大統領選に出馬して以来、ピート・ブティジェッジ運輸長官は民主党の将来を担う人物だと言われてきた。

42歳になるブティジェッジは、バイデンの運輸長官としての在任期間は必ずしも順調ではなかったが、民主党員たちは次々、彼は間違いなくバラク・オバマ元大統領以来の党最高のコミュニケーターだと主張している。

大勢の観衆の前でも、またフォックス・ニューズの番組でも余裕のある彼は、トランプに群がる労働者階級の男性を取り込むために党がもっと努力する必要があると言う民主党にとって魅力的な存在だ。今のところ、彼は民主党の大半の候補者を引き離している。

(6)JB・プリツカー(JB Pritzker

バイデンが6月の討論会で惨敗した後、イリノイ州知事JB・プリツカーは、イリノイ州知事の地元であるシカゴで開催された大会での予備選で、候補者指名を狙うかもしれないと多くの人が考えていた民主党員の一人だった。

ハイアット・ホテル・チェーンの後継者であるプリツカーは、選挙資金を簡単に、しかも迅速に蓄えることができる。

彼はまた、民主党にとって魅力的な可能性のある一連の立法上の実績も持っている。

彼は州の最低賃金を15ドルに引き上げる法案に署名した。また、リプロダクティブ・ライツ(reproductive rights、生殖に関する権利)法案にもいくつか署名している。

コロラド州のジャレッド・ポリス知事とともに、「民主政治体制を守る知事(Governors Safeguarding Democracy)」と呼ばれる民主党知事連合の結成に貢献した。

民主党はまた、今月初めにトランプ氏が当選した翌日、プリツカーがトランプを追及したことを称賛している。

プリツカー「イリノイ州民の自由と機会と尊厳を奪いに来るつもりなら、幸せな戦士はやはり戦士であることを思い出して欲しい。皆さん、人々のために、そして、私を通じて、戦いをやり遂げて欲しい」と述べた。

(7)アレクサンドリア・オカシオ=コルテス(Alexandria Ocasio-Cortez
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民主党が党の将来について語るとき、35歳のニューヨーク選出の連邦下院議員の名前は常にトップに出てくる。

民主党は以前から、オカシオ=コルテスの「でたらめ(BSBullshit)を切り裂き、ありのままを語る」能力に感銘を受けてきたと別の民主党系ストラテジストは語っている。

「彼女は雑音を切り抜けることができ、ワシントンのように話すことはない」と述べている。

民主党は、オカシオ=コルテスは若い有権者たちを惹きつけるだろうし、2018年に連邦下院議員に当選して以来続けているように、ソーシャルメディアやポッドキャスト、その他のオンラインツールを使うこともほとんど問題ないだろうと言う。

オカシオ=コルテスは、かつてはバーニー・サンダース連邦上院議員(ヴァーモント州選出、無所属)を含む進歩主義派と連携していたが、その後はより中道的な候補者を支持している。

それでも、民主党の一部有権者たちは、オカシオ=コルテスは依然として党の左派の代表であり、彼女がより高い役職を目指した場合、不利になる可能性があると述べている。

彼女と「スクワッド(squad)」は、あまりに早く、あまりに強くプッシュし始めた。「ワシントンDCはそんな風にはいかない。我が党もそうではない。私たちは基本に戻る必要がある」と最初のストラテジストは語っている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

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