古村治彦(ふるむらはるひこ)の政治情報紹介・分析ブログ

SNSI研究員・愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)のブログです。翻訳と評論の分野で活動しています。日常、考えたことを文章にして発表していきたいと思います。古村治彦の経歴などについては、お手数ですが、twitter accountかamazonの著者ページをご覧ください 連絡先は、harryfurumura@gmail.com です。twitter accountは、@Harryfurumura です。よろしくお願いします。

タグ:ツイッター

 古村治彦です。

 電気自動車製造企業テスラ社の最高経営責任者で宇宙関連メーカーのスペースX創業者でもあるイーロン・マスクがツイッターを買収した。買収額は440億ドル(約6兆2000億円)だった。ツイッターが有料化される、これまで使用禁止されたアカウントの復活がされるのではないかと言われている。ドナルド・トランプ前大統領は大統領選挙期間から大統領在任期間中に、ツイッターを多用し、情報発信や世論形成に利用していたが、終身使用禁止(バン)されてしまった。

 イーロン・マスクのツイッター社買収によって、ツイッターのポリシーが変更になり、「左に偏っている」と主張されていた表示に関するバイアスが亡くなるのではないかということで、保守派や右派の人々はこの動きを歓迎している。

 ツイッターをはじめ、フェイスブック(メタ)、グーグル、アマゾンなどの検索エンジンやSNSを運営する企業にとっての肝は「アルゴリズム(algorism)」である。アルゴリズムとは、膨大なデータの計算方法や処理方法のことで、私たちの日常の経験に引き付けて簡単に言うと、「どのような記事や投稿がトップに来るか、もしくはそれらをどのように並べて表示するか」ということになる。SNSやアマゾンを利用する人たちにはお馴染みだが、自分のパソコンやスマホでの表示では、自分の好みに合った内容が表示されるようになっている。これが個人の好みを反映しているだけならばよいが、それが個人の好みを誘導するということになればそれは洗脳ということになる。アルゴリズムはその点で非常に危険な要素ということになる。そして、このアルゴリズムこそはビジネスの肝である。イーロン・マスクはツイッターのアルゴリズムを公開するのではないかという話も出ているが、そんなことをすればツイッターは崩壊してしまう。しかし、アルゴリズムの危険性を考えれば、このような措置もやむを得ないものとなるだろう。ツイッターをはじめとするSNS支配の危険性については拙訳を是非お読みいただきたい。 

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ビッグテック5社を解体せよ

 SNSの現状を変化させるということで、今回のイーロン・マスクのツイッター買収は大きな転換点になるだろう。その変化が利用者をはじめとする一般の人々にとって有益なものとなるかどうかは、これから注視していかねばならないが、「洗脳」道具とならないような歯止めがかけられようになるならばそれは有益な措置ということになるだろう。

(貼り付けはじめ)

マスクのツイッター買収についての5つのポイント(Five takeaways on Musk’s Twitter takeover

アレジャンドラ・オコーネル=ドメニク筆

2022年10月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/blogs/blog-briefing-room/news/campaigns/3709611-five-takeaways-on-musks-twitter-takeover/

テスラ社最高経営責任者イーロン・マスクは火曜日夜遅く、ツイッター社を440億ドルで正式に買収した。

今回の買収は、ツイッターにとって激震となるが、メディアと政治の世界をもまた揺るがす事態となっている。

ほんの数週間前まで、マスクによるツイッターの買収に向けた取り組みに関して達成できるのかどうか疑問符がついていた。マスクは、多くの政治家やセレブ、メディアが熱心に利用するソーシャルプラットフォームの運営方法を変えると宣言している。

マスクは自らを「絶対的な言論の自由信奉者(free speech absolutist)」と自認しており、そのため、以前に使用禁止とされた人々をツイッターに復帰させるのではないかとも予想されている。

買収決定の直後、マスクは自身が買収したソーシャルネットワークのプラットフォームで、「鳥は解放された」、そして「良い時代を始めよう」とつぶやいた。

マスクのツイッター買収に関する5つのポイントをこれから見ていこう。

(1)トランプの永久使用禁止は覆される可能性がある(Trump’s permanent ban could be reversed

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2022年78日にラスヴェガスのイヴェントで演説するトランプ前大統領

ドナルド・トランプ前大統領は昨年、2021年1月6日に支持者を扇動して連邦議会議事堂を襲撃させたということで、ツイッター使用を永久に停止された。

しかし、マスクが責任者となった今、それが変わる可能性がある。

マスクが今年初めにツイッターを手に入れようとしていた最大の理由は言論の自由への関心にあった。マスクはツイッターのコンテンツ管理規則について、マスクが「左の強固な偏見(strong left bias)」を示していると主張し、経営陣を批判してきた。

トランプ前大統領がホワイトハウスへの新たな立候補を表明するかもしれないタイミングで、トランプがツイッターに復帰すれば大きな話題となるだろう。トランプは、候補者時代や大統領在任中にツイッターを使用してニュースサイクルをコントロールしたが、そうした取り組みを新しいプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」で再現することには成功しているとは言えない。

トランプがツイッターに戻ることを望むかどうかは不明だが、それは、彼がツイッターに復帰すると、トゥルース・ソーシャルにダメージを与えることになるからだ。

金曜日、トランプは自身のプラットフォーム上のメッセージで、ツイッターが「正常な判断ができる人」の手に渡ったことを嬉しく思うと述べたが、復帰を約束するものではない。

今年5月、マスクは『フィナンシャル・タイムズ』紙主催のイヴェントで、ツイッターのプラットフォームで決定された前大統領への禁止措置を覆すと発言した。

(2)マスクの最初の日はクリアリングハウス(手形交換所)と共に始まる(Musk’s first day starts with cleaning house

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ツイッターを正式に買収したスペースXSpaceX)創業者兼テスラ社最高経営責任者イーロン・マスク

ツイッターを買収した後、マスクは、最高経営責任者パラグ・アグラワル、最高財務責任者ネッド・シーガル、法務・政策担当責任者のビジャヤ・ガッデなど同ツイッターの最高幹部数人を直ちに解雇した。

最高幹部3人はいずれも、マスクとの売買契約に「ゴールデンパラシュート」条項があり、世界一の富豪であるマスクは3人に2億400万ドルの退職金を払わなければならない。また、彼らには1年分の給与と健康保険も支給される。

更に重要なのは、ツイッターがここ数年設定してきたコンテンツに関する数々の基準の背後に彼ら幹部がいたことだ。

彼らの退社とマスクの参加によって、ツイッターがいじめや人種・性別に基づく攻撃が抑制されない「ワイルドウエスト」的な環境を助長するのではないかという疑問を投げかける。

(3)政治的右派はマスクのツイッター買収を称揚している(The political right is hailing the takeover
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2022年9月14日(水)に複数の採決に参加するために連邦議事堂に到着するマジョーリー・テイラー・グリーン連邦下院議員(ジョージア州選出、共和党)

共和党は以前からツイッターが左傾していることに不満を抱いており、マスクによる買収にはほとんどの所属議員たちが拍手喝采している。

例えば、テッド・クルーズ上院議員(テキサス州選出、共和党)は、マスクのツイッター買収を「ここ数十年で言論の自由にとって最も重要な進展 」と呼び喝采を送った。

ツイッター

Tedcruz 12:48 AM · Oct 29, 2022 twitter

連邦下院議員であるジム・ジョーダン(オハイオ州選出、共和党)、マジョーリー・テイラー・グリーン(ジョージア州選出)、ローレン・ボーバート(コロラド州選出、共和党)は、言論の自由についてのお祝いのメッセージをツイートし、ボーバートは「ソーシャルメディアや議会で抑圧された多くの真実が今後2年間で明るみに出る」と約束した。

ツイッターは保守派に敵対する形で偏っているという主張に反発し、右派のコンテンツがツイッター上で多くの読者や視聴者を見つけるのに苦労していないという証拠もある。

(4)ヘイトスピーチが多発している(Hate speech is popping up

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マスクがツイッターを買収してからヘイトスピーチが複数出現している

金曜日未明、多数の匿名のツイッターアカウントがマスクの買収を称賛し、その後、ツイッター上で人種差別や反ユダヤ主義的なコメントを吐き出しはじめた。

「イーロンは今ツイッターを支配している。人種差別を解き放て。K-S AND N--S」と投稿したアカウントや、「私は自分がどれほどn--sを憎んでいるかを自由に表現できる。ありがとう、イーロン」と投稿したアカウントもあったと『ワシントン・ポスト』紙は報じている。

ツイッターとの契約が合意に達する前に、マスクはツイッターにメモを投稿し、ツイッターが自由奔放な無法地帯になりかねないという広告主の懸念を鎮めようとしたようだ。

マスクのメモには「ツイッターが、重大な結果も伴わずに何でも言えるような、自由奔放な地獄絵図になることを明確に否定する。各国の法律を遵守することに加えて、私たちのプラットフォームは、全ての人に暖かく歓迎しなければならない, あなたはあなたの好みに応じて、ご希望の経験を選択することができる」と書かれていた。

言論の自由と、ヘイトスピーチが容認されるような自由奔放さとのバランスを見つけることは、ツイッターの収益性を高めることを誓ったマスクにとって、挑戦となるだろう。

(5)不確実な未来(An uncertain future

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マスクは火曜日に440億ドルでツイッター買収の合意に達した

マスク掌握下のツイッターの未来は予測することが困難になっている。

ツイッターは2013年から株式を公開してきたが、今後は民間企業として四半期ごとに業績について公開する必要はなくなる。

ツイッターの7500人の従業員は、自分たちの職場の将来を懸念している。今月初め、ワシントン・ポスト紙は、マスクがツイッターを買収した場合、ツイッターの従業員の75%を解雇する計画であると報じた。マスクはツイッターの従業員たちに対してそのような大規模な解雇計画を実施することは否定したが、それでも億万長者のリーダーシップの下では解雇が予想される。

ツイッターの社員たちは、報酬の一部として同社の株を受け取っている。しかし、ツイッターが非公開になることが決まった今、マスクは社員たちが既に保有している株式を買い戻し、将来的には現金でボーナスを支給することに同意した。

『ニューヨーク・タイムズ』紙の「ディールブック(DealBook)」によると、この払い戻しは現時点で1億ドル相当で、社員の一部は、マスクが買い戻しの約束を果たす前に解雇に踏み切るのではないかと懸念しているということだ。

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共和党がマスクのツイッター買収で喝采を叫ぶ(Republicans cheer Musk’s Twitter takeover

ナタリー・プリーブ筆

2022年10月28日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/3709197-republicans-cheer-musks-twitter-takeover/

写真

2022年3月1日(火)のジョー・バイデン大統領の一般教書演説を聞きながら、ローレン・ボバート連邦下院議員(コロラド州選出、共和党)とマジョーリー・テイラー・グリーン連邦下院議員(ジョージア州選出、共和党)は共に同僚の連邦議員たちと立っている

共和党所属の連邦上院議員たちは、木曜日午後にツイッター社の売却が成立し、テスラ社最高経営責任者イーロン・マスクがツイッターを保有することになり、快哉を叫んでいる。

ジム・ジョーダン連邦下院議員(オハイオ州選出、共和党)、マジョーリー・テイラー・グリーン連邦下院議員(ジョージア州選出、共和党)、ローレン・ボバート連邦下院議員(コロラド州選出、共和党)は言論の自由(freedom of speech)についてお祝いのメッセージをツイートした。ローレン・ボバート議員は「ソーシャルメディアと連邦議会の多くの抑圧された事実はこれから2年間で明らかになるだろう」と約束した。

マスクは、利用者の使用禁止やツイートの検閲についてのツイッターのポリシーを批判してきた。マスクはツイッター上のヘイトスピーチを取り締まる政策を作った経営幹部数人を追い出している。

連邦下院司法委員会共和党議員団のツイッターアカウントはマスクがツイッターを手に入れたことでトランプ前大統領がツイッターに戻る可能性を称賛するメッセージを投稿した。このツイートには「もうすぐ・・・」というキャプションがつけられ、2016年の共和党全国大会でステージに上がるトランプの姿が収められたヴィデオ映像も含まれていた。

▽ツイッターの表示House Judiciary GOP 10:22 PM · Oct 28, 2022

トランプ前大統領は2021年16日の連邦議事堂襲撃事件に関する発言の後にツイッターの使用が禁止された。マスクのツイッター買収後にツイッターへの再登録を行うという動きを見せていない。しかし、トランプ自身の「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」のアカウントで、「ツイッターが正常な判断力を持つ人の手に握られるようになったことは大変に嬉しいことだ」と述べた。

マスクはツイッター上での終身使用禁止(lifetime ban)を終了させる計画を持っていると報じられている。

行きつ戻りつの交渉過程を経て、火曜日にマスクはツイッター側と、440億ドルで買収するという合意に達した。億万長者であるマスクは今年4月に交渉をまとめようと試みたが、裁判が提起されたために交渉継続を余儀なくされた。

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イーロン・マスクのツイッター取得で見るべき5つのポイント(Five things to watch as Elon Musk acquires Twitter

クリス・ロドリゲス、レベッカ・クレアー筆

2022年4月26日
『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/policy/technology/3465002-five-things-to-watch-as-elon-musk-acquires-twitter/

イーロン・マスクとツイッターの取締役会は月曜日、風変わりなテスラCEO(であるマスク)が1株当たり54.20ドルでツイッターを買収する取引に合意した。

世界一の富豪と最も影響力のあるソーシャルメディアプラットフォームの1つ(マスクはその活発な利用者でもある)の結婚は、会社がどのように運営されるのか、それがアメリカの政治や一般的な情報発信に何を意味するのかという疑問を残したままである。

ここでは、ツイッターの新体制の詳細が明らかになるにつれ、私たちが注目する5つのポイントを挙げる。

(1)バン(利用禁止)された利用者たちが戻るのか?(Will banned users return?

マスクは、コンテントモデレイション(内容の検閲)について、永久的な禁止よりも一時的な「タイムアウト」に傾く、より緩やかなヴィジョンを打ち出した。

各社会活動団体は、この切り替えが、トランプ前大統領を含む公人や政治家に対するツイッターの永久的な禁止措置を覆す可能性があると懸念している。

左派系の「メディア・マターズ・フォ・アメリカ」の最高責任者アンジェロ・カルソーネは声明を発表しその中で次のように述べている。「今回の販売によって、ドナルド・トランプのアカウントが、虐待や嫌がらせ、ツイッターのルール違反を繰り返した他の多くのアカウントとともに復活することが十分に予想される。底辺への競争が始まる」。

マジョーリー・テイラー・グリーン連邦下院議員(ジョージア州選出)は、公式アカウントを通じて、マスクが「契約を結んだ」後、今年1月にツイッターの新型コロナウイルス関連情報誤報ポリシーに繰り返し違反したとして禁止された彼女の個人アカウントへのアクセスを「回復」してもらうことを示唆した。

トランプは月曜日、自分はツイッターに戻らず、自身のプラットフォームであるトゥルース・ソーシャルに残ると述べた。しかし、トランプのアドヴァイザーの中には、選挙戦と任期中に大きな注目をもたらしたプラットフォーム(ツイッター)に戻るという申し出を断るとは思えないと『ワシントン・ポスト』紙に語った人物もいる。

「メディア・マターズ」は、「ストップ・ザ・シール」の組織者アリ・アレクサンダーや、マスクのツイッター買収を祝うQアノン上の有名人たちがツイッターに戻ることが許されれば脅威となると主張し、禁止されたツイッターの利用者たちのリストを編集した。

「フリー・プレス」の共同CEOで「チェンジ・ザ・タームズ」の共同創設者であるジェシカ・ゴンザレスは「これらの人々は組織化されている」と述べた。

ゴンザレスは更に次のように述べた。「私は、人々を過激化し、資金を集め、暴力を常態化し、現実に起こっている暴力的で脅迫的な活動のために行動するよう呼びかけるために、これらのプラットフォームを使用する洗練された、協調的な努力について話しているのだ」。

(2)指導部が変更される(Leadership changes

マスクとツイッターは月曜日にツイッターの非公開化について合意したが、買収自体は、株主による合意内容の投票や規制上のハードルをクリアする間に、2022年末までかかる可能性がある。

その期間中に、ツイッター社最高経営責任者パラグ・アグラワルと買収を承認した独立取締役会は、引き続きツイッターの指揮を執ることになる。

ツイッターの取締役会議長であるブレット・テイラーは、月曜日の夜に行われた全社集会で、「この取引によって、署名から取引完了までの間に会社を成功させ続ける能力がこのチームに与えられたと私たちは非常に安心していると思う」と述べたと報じられている。

しかしながら、買収が完了した際に、会社のトップが交代する可能性が高いと見られている。

マスクと現首脳陣との関係は表向きには対立していない。しかし、マスクは取締役会への参加を拒否しており、これは彼がツイッターに関する独自のヴィジョンを追求することに関心があることを示している。

アグラワルは、この取引が成立し、マスクが彼を解雇することを選択した場合、3870万ドルの給与を受け取ることになる。

テスラ、スペースX、ボーイング社、ニューラリンで積極的にリーダーシップを発揮し、あるいは関与していることを考えると、マスクが単独で会社のトップに立つのは難しいだろう。

もしマスク氏が現在のリーダーシップを刷新した場合、誰をツイッターのトップに選ぶかは、このプラットフォームに対する彼の計画の最も明確なシグナルになるかもしれない。

アグラワルは、月曜日のタウンホールミーティングで、「取引が完了したら、プラットフォームがどの方向に進むか分からない」と認めたということだ。

(3)製品はどのように変化する可能性があるか?(How could the product change?

大きな変化が起きるのは取引が完了するまで待つことになりそうだ。

マスクは、「言論の自由(free speech)」への関与を超えて、それらがどのようなものになり得るか、いくつかのヒントを与えている。

マスクは買収交渉の発表時に声明を発表し、その中で「私はまた、新しい機能で製品を強化し、アルゴリズムをオープンソースにして信頼を高め、スパムボットを打ち倒し、全ての人間に対して認証を行うことによって、ツイッターをこれまで以上に良くしたい」と述べている。

マスクは、どのアカウントをフォローするか、どの投稿を閲覧するか、どのトピックを読み込むかについて利用者たちに推奨するアルゴリズムは一般公開されるべきであると述べている。

このような動きは、プラットフォーム上の政治的偏見に対する懸念を和らげ、研究者たちにソーシャルメディアのレヴァーへの切望されたアクセスを与える可能性がある。

しかし、ツイッターは既にそのアルゴリズムの効果についてその多くをオープンにしている。ツイッターは昨年秋に、右寄りの政治家の主張をより増幅させる傾向があるという調査結果を発表している。

複雑なアルゴリズムを完全に公開することは、混乱を招くだけでなく、プラットフォームをサイバーセキュリティに関するリスクに晒すことにもなりかねない。

マスクはツイッター上のスパムを削減したいとの意向を強く打ち出しているが、その方法についてはほとんど具体的なことは述べていない。

ツイッター上の全ての人間を認証するというマスクの提案は、市民社会団体からも心配されている。

投稿前のCAPTCHAのような簡単なチェックでは、スパムボットがゲーム感覚で利用できる可能性が高く、ID認証のような厳しいチェックでは、ツイッターが努力して維持してきた匿名性が破壊されてしまう。

仮に利用者が実名を投稿する必要がないとしても、そのデータはツイッターが収集しなければならず、従って、政府からそのデータの提出を強制される可能性がある。

言論の自由や抗議の権利に与える影響は、特に、ソーシャルメディア上での政府批判を禁じる規則を既に設けている権威主義体制国家では壊滅的なものになる可能性がある。

電子フロンティア財団は「利用者の一部や言論の自由に大打撃を与えることなく認証を義務付ける簡単な方法はない」と声明で述べている。

(4)ワシントンの怒り(Washington’s ire

民主、共和両党所属の連邦議員たちは、複数の強力なハイテク企業に対するそれぞれの戦いに、マスクのツイッター買収を利用している。

共和党は、「ビッグテックの大君主たち(Big Tech overlords)」に対する戦いにおいて、マスクを味方として受け入れている。

アンディ・ビッグス連邦下院議員(アリゾナ州選出、共和党)は「イーロン・マスクは、私たちがビッグテックの大君主たちを倒すのを助けてくれている。私たちのデジタル公共空間を私たちの手に取り戻す必要がある」とツイートしている。

テッド・クルーズ連邦上院議員(テキサス州選出、共和党)は、マスク自身の言葉に共鳴し、マスクがツイッターのプラットフォームを「実際に言論の自由を守り、開かれた言論を奨励する」ものに変えることができれば、プラットフォームの「完全な潜在能力」が最大限引き出されるだろうと述べた。

共和党のマスクへの支持は、ツイッターが保守派へ反対するという偏った姿勢に基づいて、コンテンツを検閲しているという主張をめぐる長年の攻撃の上に成り立っている。

しかし、民主党は、マスクがツイッターを所有することで偽情報の拡散について更なる懸念を抱かせることになると主張している。

「政治支配者(oligarch)が街の広場を支配することは常に懸念されることだ。それがどのように管理されているのか、私たちは多くの注意を払う必要があると考える」とジェフ・マークレー連邦上院議員(オレゴン州選出、民主党)は本誌に語った。

進歩主義的な人々の中には、マスクのツイッター買収を利用して富裕税を推進し、権力統合への懸念を高めている人々もいる。

エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)は「この取引は私たちの民主政治体制(democracy、デモクラシー)にとって危険だ。イーロン・マスクのような億万長者は、他の人とは異なるルールで行動し、自分たちの利益のために権力を蓄積している。富裕税とビッグテックに責任を負わせる強力なルールが必要だ」とツイートした。

(5)ツイッターの社員たちはどのように対応するか?(How will Twitter’s workers respond?

ツイッターは、シリコンヴァレーで最もオープンな職場の1つとして知られている。

社員たちは何年にもわたって、自分の考えや感情をプラットフォーム上で共有することを奨励されてきた。社員の多くは、買収合意のニュースが報道された月曜日に意見を交換し、その中で 混乱と失望を表明した。

ある社員は「誰か私に、私が金持ちになるのか、それとも解雇されるのか、教えて欲しい」と訴えた。

別の社員は「今日のニュースはあまりにもクレイジーで、文字通り新型コロナウイルスについて完全に忘れてしまった」と投稿した。

ツイッターの5000名を超える社員の過半数はリベラルな風土のサンフランシスコで働いており、現在まで、コンテントモデレイション(内容の検閲)のために積極的なアプローチを採用してきた会社で働いてきた。

ツイッターはソーシャルメディアの競合他社をリードし、トランプによる選挙の偽情報の流布や新型コロナウイルスに関する誤報の拡散に対応している。

マスクの言論の自由のヴァージョンは、そのアプローチに反しているように見え、潜在的なイデオロギーの衝突を仕掛けている。

ツイッターは月曜日、来週までプラットフォームの変更を一時的に凍結することで予防策を講じたと報じられている。この動きは、数年前にある従業員がトランプのアカウントを一時的にダウンさせたことを受けてのものだ。

マスクまたは自身の会社の社員たちの待遇についてもあまり良い評判を得ていない。

カリフォルニア州公正雇用住宅局は、カリフォルニア州フリーモントの工場で黒人従業員に対する人種差別とハラスメントの疑いでテスラに対して訴訟を起こしている最中だ。

全米労働関係委員会は、テスラが組合運動の疑いについて労働者を違法に尋問し、脅迫した疑いもあると判断した。

ツイッターで働くことの重要な経済的メリットの1つである株式を失うことは問題解決に貢献しない。

ある社員は次のように述べた。「イーロンはともかく、競争力のある報酬体系を作るための自社株がない以上、ツイッターはどうやって従業員を雇い、維持するのか、誰か説明してくれないだろうか? 私たちの給与のかなりの部分は譲渡制限付株式ユニット(Restricted Stock UnitRSU)だ」。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
20211129sankeiad505

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 古村治彦です。

 私が昨年翻訳した『ビッグテック5社を解体せよ』(ジョシュ・ホウリー著)は、アメリカ国内におけるビッグテック(ツイッター、フェイスブック。アマゾン、アップル、グーグル、これらに最近はネットフリックスを入れる場合が多い)の国民への悪影響について詳しく分析し、その影響を小さくすることを訴えている。

 これらのビッグテック各社のプラットフォームが今回のロシアによるウクライナ侵攻ではウクライナのIT軍に利用されている。一方でロシア側に関しては軒並み使用停止、アカウント削除、画像や映像の削除という措置を取られている。ビッグテック各社のプラットフォームは全世界で使用されており、結果として情報戦ではウクライナ側が勝利ということになっている。

 これまでビッグテック各社は「自分たちは情報伝達の手段を提供しているのに過ぎず、情報の中身に関しては責任を負わない、免責を求める」ということを述べてきた。「自分たちはお皿を用意するがそれに乗せる料理に関しては自分たちの責任ではない」と述べてきたようなものだ。しかし、今回は情報の中身に関してロシア側は全面悪、ウクライナ側は全面善ということにすると決定した。ウクライナ側の出してくる情報は全てが正しい、ロシア側は全てが正しくないという判断・決定をビッグテック各社が下した。この意味は重い。こうした判断・決定には結果責任が伴う。これからは「自分たちも提供される情報に責任を負う」と宣言したのと同じだ。

 そして、ビッグテック各社は「戦争協力者」として「武器」を戦争の一方の当事者にだけ渡しているという状況になった。ビッグテック各社は「中立性」ということをこれからは主張できなくなった。これから戦争が起きれば自分たちが「善い者」と判断・決定した側には使用を許可するが、そうではない「悪者」とした側には使用を許さないということになる。ビッグテック各社はそこまで「偉く」「偉大な」存在になってしまった。私たちは自分たちの思考を組み立てる際に情報を基盤とするが、ビッグテック各社は「これが良い情報です」と予め私たちに選別したものを提供するということになる。これは非常に危険なことだ。世界はジョージ・オーウェルの『一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)』で描かれた「ディストピア(dystopia)」への道を進んでいる。

 より露骨に書けば、ビッグテック各社はアメリカ政府が決めた「善い者」を応援し、アメリカ政府が決めた「悪者」を攻撃する。このようになっている。ウクライナ戦争によってこのビッグテックの性質が明らかにされた。サイバー上での戦争はアメリカが絶対的に優位ということになっているが、これから中国がこの分野でも追いつき追い越すということになっていくだろう。いつまでもアメリカとアメリカ発のビッグテックの天下ということは続かないだろう。

(貼り付けはじめ)

プーティンの戦争がビッグテックを永久に変えた4つの理由(4 Reasons Why Putin’s War Has Changed Big Tech Forever

-この紛争は主要なプラットフォームがビジネスを行う方法を永久に根底から覆した。

スティーヴン・フェルドスタイン筆

2022年3月29日

『フォーリン・ポリシー』誌

https://foreignpolicy.com/2022/03/29/ukraine-war-russia-putin-big-tech-social-media-internet-platforms/

戦場からのヴィデオ映像、漏洩されえたドローンの監視カメラの映像など、デジタル・コミュニケーションによって、ロシアのウクライナ侵攻は史上最もインターネットにアクセスしやすい戦争となっている。ツイッター(Twitter)やティックトック(TikTok)などのインターネット・プラットフォーム(internet platform)が戦争に関する主要なニュースソースになっている。しかし、今回のウクライナ戦争がインターネット企業にとっての分岐点となっているのはこうしたことだけが理由ではない。ロシアのウクライナ戦争は、インターネット企業に、これまでほとんど避けてきた地政学的な現実(geopolitical realities)との対峙を迫っている。デジタル・プラットフォームは、コンテンツの削除や政治に対する批判者のブロック、政府の統制が効果を持つローカルオフィスの開設など、世界中の政府からの圧力に長い間直面してきたが、欧米諸国からの圧力とロシアによる弾圧は、テック企業の運営方法のパラダイムシフト(paradigm shift)を加速している。大きな断層(fault line)が生まれ、インターネット・プラットフォームがどのようにビジネスを行うかについて、広範囲に影響を及ぼしている。

その理由は明確だ。デジタル時代において、インターネット・プラットフォームは権力と密接な関係にあるからだ。政府はツイッター、フェイスブック(Facebook)、ユーチューブ(YouTube)、ティックトックを使って、プロパガンダを広め、分裂を生み、批判者を威嚇し、政治的言説を推進する。また、市民運動や活動家も同じプラットフォームを利用して、支持者を動員し、独裁者を罵倒し、政府に対する大規模な行動を組織している。新型コロナウイルス感染拡大により、世界のかなりの部分がオンライン化され、政治と社会におけるデジタル・プラットフォームの中心性が加速された。こうした力学は、ロシアのウクライナ侵攻(新型コロナウイルス感染買う題時代における最初の大規模な国家間紛争)を、インターネット・プラットフォームにとっての兆候になっている。

特に、ウクライナ戦争がプラットフォーム・ビジネスを根底から覆すものであることが、4つの要因によって示されている。

(1)戦争は中立神話(neutrality myth)を打ち砕いた。インターネット・プラットフォームは、そのスタートから今まで、自分たちは情報を配信するだけの中立的なプラットフォームであり、コンテンツには責任を持たないと主張してきた。フェイスブックが世界中に偽情報(disinformation)やヘイトスピーチ(hate speech)を広め、外国によるある国の選挙への干渉を助長しているとして長年圧力を受けてきた後も、マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は2018年のインタヴューで、ホロコースト否定論者や陰謀論者がプラットフォームで情報を発信するのを禁止するのは自社の責任ではないと明言した。2020年になって初めて、フェイスブックは控えめなコンテンツ取り締まりを導入し、軌道修正に乗り出した。しかし同時に、主要なインターネット・プラットフォームは、どんなに低劣なコンテンツであっても、情報配信者として編集者(パブリッシャー、publisher)としての機能を行使することはないと主張し、政府の責任を追及する動きに反発し続けた。驚くべきことに、ツイッターが中国やロシアの国家的プロパガンダや偽情報の発信元は中露両国政府であったと断定したのは2020年になってからのことだ。

ウクライナ戦争は、中立性の議論に残っていたものを破壊した。ウクライナ紛争に味方しないことは、抑圧的な政権の道具として奉仕することと同じだというコンセンサスの高まりを反映し、ビッグテックはクレムリンのプロパガンダを抑制するために大規模な措置を講じた。ユーチューブはロシアの国営メディアを世界規模でブロックすると発表し、1000以上のチャンネルと1万5000以上のヴィデオ映像を削除した。フェイスブックは、ヨーロッパ連合(EU)の領域内において、ロシアの公式報道機関であるエルティ―(RT)とスプートニック(Sputnik)へのアクセスを制限し、ロシアの国営メディアによる広告の掲載やプラットフォームのマネタイズを世界規模で禁止した。ツイッターはウクライナとロシアでの広告を一時停止し、ロシアの国営メディアが投稿したツイートの可視性を低下させた。しかし、行動を起こしたのはアメリカのソーシャルメディアプラットフォームだけでなく、他のハイテク企業もこれに追随している。アップルはロシアでの製品販売を全て停止した。オーディオストリーミングのスポティファイ(Spotify)はロシアのオフィスを閉鎖し、エルティ―(RT)とスプートニク(Sputnik)の全コンテンツを削除した。ネットフリックス(Netflix)もロシアでのサーヴィスを停止した。中立性という建前をようやく捨てる決断に至ったことにより、テック企業は混乱した新時代に突入した。テック企業はもはや中立的な技術の提供者として活動することはないのだ。政府が戦争継続期間中にテック企業のプラットフォームをどのように利用するか、どのような種類の表現がヘイト、暴力、プロパガンダの境界を侵すかについて、明確な価値判断を下すようになった。これらの行動は、以前のコンテンツ・ポリシーと矛盾しており、テック企業が最近の出来事に対応して、しばしばその場しのぎでルールブックを急いで書き換えていることを示している。

(2)政府の強制が急激に強まっている。権威主義的な政府からインターネット・プラットフォームに対し、コンテンツの検閲(censor content)を求める圧力(多くの場合、特定の市場でビジネスを継続するための条件として)は新しいものではなく、また、プラットフォームがこれを黙認してきた歴史もない。たとえば、ヴェトナムでは、政府当局がフェイスブックのサーバーをオフラインにした後、現地の「反国家的(anti-state)」投稿に対する検閲を大幅に強化することに同意した。ナイジェリアでは、ツイッターが同国に事務所を開設し、政府とともに「行動規範(code of conduct)」を制定することに同意するまで、ナイジェリア政府は7ヶ月間ツイッターの活動を停止させた。

戦争が始まるまでの間、ロシアの強制は加速していたようだ。『ワシントン・ポスト』紙によると、2021年9月、ロシアのスパイがモスクワのグーグル幹部の自宅にやってきて、「ロシアのウラジミール・プーティン大統領の怒りを買ったアプリを24時間以内に削除しなければ刑務所に入れる」という最後通告を冷酷に行ったということだ。フェイスブックがロシアのプロパガンダ報道をブロックする一方で、ウクライナの利用者たちが戦争でロシア兵を殺害するよう訴えることを許可したことを受けて、ロシアの裁判所は親会社のメタ(Meta)を「過激派(extremist)」とし、ロシア国内でのフェイスブックとインスタグラム(Instagram)の活動を禁止した。しかし、オンライン・プラットフォームに対する強制的な措置を強化しているのは、ロシアだけではない。インド政府はツイッターが与党議員の投稿に対して「操作されたメディア(manipulated media)」というレッテルを貼ったことに対する報復として、ツイッター社のオフィスに特殊部隊を突入させることを許可した。トルコでは、コンテンツ削除とデータローカライゼーション(data localization)の強硬法が施行され、刑事罰が科せられた。これらは、インターネット企業が直面する強制的な現実を表している。

(3)ファウスト的な交渉や不愉快な妥協に注目が集まっている。もちろん、全てのテック企業が権威主義的な政府に逆らうような方策を選ぶ訳ではなく、政府に迎合し、それによって市場への有利なアクセスを維持することを望む。多くの企業は、人権を侵害し、利用者たちを危険に晒すような妥協(compromises)を模索し続けている。たとえば、中国資本のティックトックは、アメリアのプラットフォームに倣ってロシアのプロパガンダを禁止しているが、クレムリンの検閲要求に過剰に応え、ロシアの利用者向けにコンテンツの95%を削除することを選択している。その結果、戦争に関する重要な情報源が、ロシアの一般市民から奪われてしまった。インドでは、ツイッターが農民の抗議活動に関連する数百のユーザーアカウントを停止し、政府によって物議を醸すとみなされた数百の農民支持ツイートをブロックした。グーグルはインドでも同様の政策をとり、警察とデータを共有することで、デモ参加者のためのリソースを提供する共有グーグルドキュメントを編集していた気候変動活動家たちの逮捕につながった。

抑圧的な政府にとって新たな戦略とは、自分たちの言いなりになりやすい代替アプリやプラットフォームを育成することだ。中国では、2010年頃にグーグルとフェイスブックが禁止されたことで、ウィーチャット(WeChat)が中国の主要なデジタル・プラットフォームとなる道が開かれた。便利なことに、ウィーチャットは中国政府にとって強力な監視と検閲の手段にもなっており、国家安全保障機関が公共および個人の言論を監視し、キーワードをトリガーに何十億ものメッセージをフィルタリングするために使用されている。ロシアでは、現地の検索エンジンであるヤンデェックス(Yandex)が、どのニュースサーヴィスがヘッドラインを投稿できるかを、クレムリンが承認したわずか15のメディアアウトレットに制限しています。また、インドでは、ツイッターのコンテンツ・ポリシーに不満を持つ政府が、ツイッターに代わるコミュニケーション・プラットフォームとしてクー(Koo)を積極的に推進している。残念なことに、市場シェアと利益のために抑圧的な政権と不愉快な取引をする企業は、アメリカのプラットフォームであれ、現地のプラットフォームであれ、なんでもあるというのが現実だ。

(4)戦争によってプラットフォームが負うべき新たな責任が出現している。ウクライナ紛争に関する情報を仲介するオンライン・プラットフォームの顕著な役割はそれに関連する問題を提起する。国際人道法の下でインターネット企業はどのような義務を負っているのか? ロシアの捕虜を描いた画像を頻繁にソーシャルメディアに投稿することは捕虜を公衆の好奇心にさらすことを禁じるジュネーブ条約に違反しているのか? インターネットの遮断やプラットフォームの自己検閲(self-censorship)は、民間人が救命のための人道的措置(humanitarian measures)や差し迫ったミサイル攻撃に関する情報にアクセスできないようにすることで、戦争犯罪を幇助しているのだろうか? このような規範はまだ生まれたばかりだが、ロシアの戦争におけるデジタル・プラットフォームの支配的な役割によってこれらの問題は突然スポットライトを浴びることになった。

長年にわたり、ハイテク企業はどこで活動し、どのように抑圧的な政府に対処するかについて、難しい選択をすることを避けてきた。その代わりに、検閲の要求に抗議をすることなしに応じたり、権威主義的な政府との不透明な取引に合意したりして、世界の表現の自由のために立ち上がっていると欧米諸国の利用者たちに伝えながら、この2つを両立させようとしてきたのだ。このようなアプローチは常に偽善的(hypocritical)で、多くの人々が注意を払わない限りは有効であった。ウクライナ戦争、ロシアの反対意見に対する悪質な弾圧、そして権威主義的な国での活動を抑制するよう企業に求める欧米諸国からの圧力の高まりによって、テック企業の混迷したスタンスは維持できなくなっているのだ。

テック・プラットフォームは、戦争継続期間中の情報の取り扱いについて一貫した方針を打ち出すよう迫られているだけでなく、各国の政府は自国の見解や利益を主張することにより熱心になっている、不安定な国際環境をどのように切り抜けるかを考えねばならない状況になっている。欧米諸国は、テクノロジー・プラットフォームの運用方法を制限し、表現の自由(free expression)と偽情報(disinformation)やプロパガンダ(propaganda)への対抗との適切なバランスにより重きを置いた新しい規則を追求している。また、各テック企業は困難な市場から撤退することで収益源を失うことになってもそれを正当化しようとする投資家からの圧力と戦わなければならない。一方、独裁的な政権は、ハイテク企業に対して影響力を行使し続け、市場から締め出すか、より効果的に管理できる自国内の代替企業を優先させると脅すだろう。このような状況から今後数年間は予測不可能で不安定な状況が続くと思われる。

テック企業はプラットフォームサーヴィスを提供する非政治的な企業であるという考えには常に欠陥があったが、ウクライナ戦争はその推定された中立性(neutrality)に杭を打ち込むものであった。大手ハイテク企業各社はこれからは未知の領域に踏み込んでいく。

スティーヴン・フェルドスタイン:カーネギー国際平和財団(Carnegie Endowment for International Peace)の民主政治体制・紛争・ガバナンスプログラムの上級研究員で、オバマ政権で民主政治体制・人権・労働担当元国務副次官補代理(former deputy secretary of state for democracy, human rights, and labor)を務めた。

(貼り付け終わり)

(終わり)


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ビッグテック5社を解体せよ

akumanocybersensouwobidenseikengahajimeru001

 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める
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 古村治彦です。

 ビッグ・テック(Big Tech)とは、GAFAと総称される。グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル、これにツイッターやネットフリックスを加えた、アメリカで操業され、本社を置く情報産業分野の巨大企業のことである。ビッグ・テックは先進諸国を中心にして、人々の生活に深く入り込んでいる。

ツイッターやフェイスブックは私たちの生活にとって欠かせないサーヴィスとなっている。これらを通じて友人とやり取りをし、情報を得ている。アマゾンでは何でも買い物ができるようになっている。アップルのスマートフォンであるアイフォンを使い、何か分からないことがあればグーグルで検索する。テレビを見ずに、ネットフリックスでドラマやヴァラエティー番組を見る。若い人たちはそのような傾向にあるという。動画配信サイトユーチューブはグーグルの傘下にあり、写真を中心としたソーシャル・ネットワーク・メディアであるインスタグラムはフェイスブックの傘下にある。

 私たちの生活はビッグ・テックに大きく依存している。そうなれば、ビッグ・テックが私たちに与える影響も大きくなる。加えて、ビッグ・テックは大きな力を行使するようになっている。また、時価総額ではこれまでの大企業を追い抜いている。これらを使用している人たちなら分かってもらえると思うが、ツイッターやフェイスブック、ユーチューブ、インスタグラムは無料で使用できる。それなのにどうして巨額の利益を生み出せるのかというと、それは広告収入だ。

 これまで広告の媒体と言えば、新聞や雑誌の紙媒体、テレビやラジオの放送媒体が中心だった。しかし、新聞や雑誌の購読者数の減少、テレビやラジオの視聴者数、聴取者数の減少により、広告は徐々にインターネット上に移っている。そのために、ビッグ・テックは巨額な利益を上げることができるようになっている。

 そうした中で、アメリカ国内では、「ビッグ・テックを反独占・反トラストで解体せよ」という声が上がっている。連邦議会議員では、共和党のジョシュ・ホーリー連邦上院議員(ミズーリ州選出、共和党)とエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)がその急先鋒だ。両議員はほぼ同時期に「ビッグ・テックの巨大さは危険だ、解体せよ」という内容の本を出版した。現在、私はジョシュ・ホーリー議員の『The Tyranny of Big Tech』(そのまま訳すと、ビッグ・テックの暴政、暴力的支配)の翻訳を進め、初めの訳稿を完成し、担当編集者に送付した。これから、表現の統一や誤字脱字の訂正、ブラッシュアップのために赤ペン入れを行う。
joshhawley501

ジョシュ・ホーリー
 ホーリー議員は1979年生まれの41歳。アーカンソー州生まれで生後すぐに父の仕事(銀行勤務)の関係でミズーリ州に転居した。子供の頃から成績優秀、外見もハンサムで、周囲は「将来はアメリカ大統領になるに違いない」と考えていたという。1998年に母親の出身校である西部カリフォルニア州にあるスタンフォード大学に進学した。ここでも成績優秀で卒業し、2003年にアイヴィーリーグの名門イェール大学法科大学院に進学した。超名門のロースクールに進学するためには学部時代の成績が4点満点で3.8から3.9なければならず、日本風に言えば「全優」でなければならない。法科大学院在学中は、学内誌の『イェール・ロー・ジャーナル』誌の編集委員を務めた。学内誌の編集委員も成績が良くなければ務められないポジションだ。バラク・オバマ元大統領はハーヴァード大学法科大学院時代に学内誌の編集長を務めた。2006年に法務博士号を取得し、弁護士(法曹)資格を得た。

 2017年からはミズーリ州司法長官を務めた。この時期に、ビッグ・テックの危険性を認識した。2017年11月、ホーリーは州司法長官として、グーグルがミズーリ州の消費者保護法と独占禁止法に違反した容疑での捜査開始を指示した。グーグルの利用者のデータ収集、データ利用についての捜査が実施された。また、グーグル使っての検索の際に、利用者にバイアスを与えるような検索結果の表示がなされているのではないかということも捜査の対象となった。2018年4月には、フェイスブックとケンブリッジ・アナリティカによるデータ取り扱いに関するスキャンダル(フェイスブックが収集した個人情報をケンブリッジ・アナリティカが利用して2016年の大統領選挙に利用してドナルド・トランプ大統領当選に貢献した)を受け、ホーリーはフェイスブックの捜査を行った。

 2018年の中間選挙でミズーリ州連邦上院議員選挙に出馬し、共和党予備選挙で圧勝し、本選挙で民主党所属の現職議員(2期連続当選中)だったクレア・マカースキルを破って当選した。2019年から2021年までの期間、アメリカ連邦上院で最年少の議員となった(当選時39歳)。
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ワシントン訪問中のザッカーバーグ
  議員当選後、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグと直接対決し(ホーリーの議員事務所をザッカーバーグが訪問した)、「フェイスブックが持っているインスタグラムとワッツアップ(アメリカの
SNSサーヴィス)を売却して欲しい」「フェイスブックを解体して欲しい」と直接述べて、拒絶されている。ホーリーは連邦上院司法委員会内の反トラスト・競争政策・消費者の権利小委員会の共和党側委員を務めている。小委員会の委員長は、エイミー・クロウブッシャー議員だ。
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エイミー・クロウブッシャー
 ホーリーは彼の経験をまとめて本として出版することになったが、最初の出版社である、大手の「サイモン・アンド・シュスター」社が、ホーリーが2021年1月6日の連邦議事堂での事件に関与したということで出版を拒絶した。その後、保守派の出版社「レグナリー・パブリッシング」社が出版を引き受け、出版にまで漕ぎつけた。出版された本はベストセラーとなった。

現在、民主・共和両党で、巨大になり過ぎたビッグ・テックと対峙する動きが出ている。これから、このブログでも紹介していきたい。

(貼り付けはじめ)

ジョシュ・ホーリー議員の「出版取り止めとなった」本が現在ベストセラーに躍進(Josh Hawley’s ‘canceled’ book now a bestseller: reports

-『ビッグ・テックの暴力的支配(The Tyranny of Big Tech)』が出版からわずか数週間で、『パブリッシャーズ・ウィークリー』誌とアマゾンのベストセラーリスト入りを達成。

ドン・カリッキオ筆

『フォクスニュース』

2021年5月16日

https://www.foxnews.com/media/josh-hawleys-canceled-book-now-a-bestseller-reports

ミズーリ州選出のジョシュ・ホーリー連邦上院議員の履歴書に、新たに「ベストセラー作家」という言葉が加わることになる。

メディアの複数の記事や報告によると、共和党所属の連邦上院議員ホーリーは最近『ビッグ・テックの暴力的支配(The Tyranny of Big Tech)』を出版し、成功を収めている。

『パブリッシャーズ・ウィークリー』誌のハードカヴァー・ノンフィクション部門で、ホーリーのシリコンヴァレー批判書が第6位にランク付けされた。2万部以上を売り上げた。

この本はまた、アマゾンの「今週の最も売れたそして最も読まれた本ベスト20」部門で、15位にランクしている。

ホーリーの本がベストセラーのランキングに入ったことは、出版社のサイモン・アンド・シュスター社がホーリーの本の出版を取り止めた1月の状況からの大逆転のようなものだ。出版が取りやめになった際、ホーリーは、出版社の決定について「アメリカ合衆国憲法修正第1条への直接的な攻撃」と表現した。

ホーリーはその当時に次のように書いている。「サイモン・アンド・シュスター社は私との契約を破棄した。その理由は、私が自分の選挙区の有権者たちを代表し、連邦上院の議場で選挙結果の正当性についての議論を主導したためだ。出版社は私の正当な行動を反乱(sedition)と再定義したのだ」。

サイモン・アンド・シュスター社は、ホーリーの本の出版を取り止めたのは、2021年1月6日の連邦議事堂における暴動に関連して、「危険な脅威におけるホーリーの役割」が証明されたからだと発表した。

ホーリーが連邦議事堂前に集まった群衆の中で、議事堂に向かって手を挙げている写真が広く拡散されて、そのために、ワシントンDCにおける破壊とホーリーが結び付けられることになった。

保守派の出版社レグナリー・パブリッシング社は、サイモン・アンド・シュスター社が契約を破棄した後、ホーリーの本の出版権を取得した。

本の中で、ホーリーは、今日の情報産業の巨大企業と過去の泥棒男爵たちとを比較し、「大企業がこれからも経済と政治における力を増大させ続けることを許すと、アメリカの自由は存亡の危機に晒されることになるだろう」と書いている。

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テクノロジーという点についてのクロウブシャーとホーリーはどのように見ているか(How Klobuchar and Hawley See Things When It Comes to Technology

-両議員は政治的な立場は正反対であるが、両者は出した最新刊で共にビッグ・テックは危険だと主張している。奇妙なことに、両者の主張はそっくりだ。

シラ・オヴァイデ筆

『ニューヨーク・タイムズ』紙

2021年5月13日

https://www.nytimes.com/2021/05/13/books/amy-klobuchar-antitrust-josh-hawley-tyranny-big-tech.html

皆さん、米連邦上院議員が書いた反トラスト法に関する本を読んでみたいと思われないだろうか?読みたくないとおっしゃる?2人の議員の反トラスト法に関する本はいかがだろうか?

共和党所属のジョシュ・ホーリー連邦上院議員(ミズーリ州選出)と民主党所属のエイミー・クロウブシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出)は最近それぞれ本を出版した。両議員の本のページ数を合わせると825ページになるが、両者の本はアメリカの大規模で強力な企業に対する懐疑主義の歴史についての本である。

私は2冊とも読んだが、皆さんにお薦めすることはしない。

しかし、これら2冊の本が素晴らしいのは、政治的な立場が正反対である2名の連邦上院議員が一致した結論に達している点だけにある。両議員は、アメリカの巨大過ぎるビジネスのエリートたち、特にグーグル、フェイスブックそしてアマゾンのようなテクノロジー関連巨大企業を従順にさせるために、より厳しい規制、新しい法律、より積極的な姿勢の判事や市民運動が必要だと主張している。2冊の本の略語は、「テディ・ルーズヴェルトは善で、ビッグ・テックは悪だ」というものだ。

私は過剰な偽装工作をしたいと思わない。クロウブシャー議員の著作『反トラスト(Antitrust)』はより深く調査され、包括的なものだ(いささか包括され過ぎている)。ホーリー議員の著作『ビッグ・テックの暴力的支配(The Tyranny of Big Tech)』は支離滅裂な内容である。しかし、2冊の本を読んで私が学んだことを説明させて欲しい。
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両議員は「巨大さ」は悪ということで一致している。現代のアメリカ政治における奇妙な光景、それは、グーグルやフェイスブックのような強力なテクノロジー企業が、党派をまたいだ憎悪を生み出していることだ。こうした主張を行っている人々に共感者はほとんどいないだろう。両議員は特にそうであろう。両議員にとって、テクノロジー企業の力は、巨大企業が好き勝手に行動することを放置した場合の問題点を象徴している。奇妙なことに、両議員の主張は一致している。

ホーリー議員の本は冒頭で、2019年にマーク・ザッカーバーグと会った際に、上院議員がザッカーバーグに対してフェイスブックの解体を迫ったという逸話で始まる(ザッカーバーグはもちろんノーと答えた)。ホーリー議員は「ビッグ・テックの泥棒男爵たちは、経済界や政府の内部に存在する、巨大さと力の集中を信奉するイデオロギーを背景にして、力を伸ばしてきた」と書いている。

クロウブシャー議員は次のように書いている。「ビッグ・テックが実施している膨大な数のM&A(合併と買収)、桁外れの独占力、グロテスクな排除行為は、巨大さの力を例示するものだ」。

皆さんは、両議員の本の内容はよく似ていると思われないだろうか?

ホーリー議員とクロウブシャー議員は、経済学者や法学者の中には、アメリカの多くの産業分野で集中が加速していることは、所得格差をはじめとする多くの問題の根本原因になっているという見解を示す人とたちが出ていると述べている。この考えによると、アメリカの法律が効果的に競争を行わせることができれば、アメリカ人はより良い医療を受け、携帯電話の料金は下がり、自分に関わるデジタルデータの扱いをより自由にできるようになるということだ。

いやはや、両議員はテディ・ルーズヴェルトを愛している。両議員は、ルーズヴェルトが当時の鉄道、石油産業、金融、その他の産業分野における大企業の泥棒男爵に挑戦していた時のことについて、郷愁を感じている(このような歴史観、特にホーリー議員の歴史観は少しずれている)。

英雄崇拝の重要な点は、歴史上、アメリカの法律とアメリカの一般的な人々は、力を持ち過ぎたと感じた大企業に対して戦いを挑んできたというものだ。両議員は、企業の「巨大さ」に反発する、市民と政府の犯行の精神を取り戻したいと考えている。これは、法科大学院教授で独占禁止の主唱者であるゼファー・ティーチアウトが、昨年出版した企業の独占に関する本の中で効果的に指摘している点でもある(そうなのだ、反トラストについての本は数多く出版されている)。

1894年に起きたプルマン・ストライキと南北戦争後に起きた農業の独占に反対する、グランジ運動(農民共済組合運動)についてじっくりと読みたい方は、クロウブシャー議員の本を読むと良い。両議員は、企業の独占が人々の生活に及ぼす影響を、影響を受ける人々に見てもらい、関心を持ってもらおうとしている。両議員が共有しているメッセージは、システムや経済が自分のために機能していないと感じている人たちは、反トラスト法に取り組むべきだということだ。

最良の考えなのは、それを「反トラスト」と呼ぶことを止めるということだ。クロウブシャー議員は、反トラストという言葉はスタンダード石油のような19世紀の巨大企業の産物であり、21世紀を生きるアメリカ人にとっては無意味な言葉だと述べている。彼女の発言内容は正しい。クロウブシャー議員は、競争政策や独占、あるいは単に「大きさ」について語り始めるべきだと述べている。そうなのだ、クロウブシャー議員は、自身の本のタイトルを「反トラスト」にしていることは認めている。

連邦議会についてはどうだろうか?両議員は、政府の監視部局や裁判所は、巨大記企業がより巨大になり、力を濫用することに制限を加えることに失敗したという点で一致している。この問題について、両者ともに自分たち自身や同僚の政治家たちを非難するための十分な時間を取っている訳ではない。

立法府の仕事は、法律を書き、各企業にできることとできないことを示すことだ。そして、司法省のような政府の監視当局に予算をつけ、ルールを強制する権限を与えることで、力を強めることだ。言い換えると、「上院議員のお二人、それはあなた方の仕事でしょうが」ということだ。両議員はそれぞれの本において、ビッグ・テック各社を規制するための法案を準備中だと述べている。しかし、そのような法案を通過させることができなかったことや、そもそもその法案が良い内容だったかどうかについては、あまり語られていない。

クロウブシャー議員は、2017年に、フェイスブックなどのインターネット企業に、従来のメディアの情報開示と同様に、組織が政治広告にどれくらい費用を支出しているかを開示させる法案を主導しました。これは成立しなかった。

両議員は自分たち自身のことを話す時は絶好調だ。クロウブシャー議員は、19世紀末にスロヴェニアから移民してきて、過酷な環境と低賃金で、炭鉱で働いた自身の親戚たちについて話をする。彼女の言葉によると、一般的な市民が悪辣な大企業と戦い、独占を抑制して労働力の真の競争を実現するための法律を請願したからこそ、今の彼女があるのだ、ということになる。

ホーリー議員の話に説得力が増すのは親としての心配を話す時だ。私たちのほとんどと同じく、彼もスマホに多くの時間を使ってしまっており、そのことを子供たちが気付いているということを述べている。ホーリー議員は、幼い息子がスマホやタブレットに夢中になっているのを見て悩み、家族がスクリーンに割く時間や関心に敏感であろうとしている。

ホーリー議員は、私たちが最新の情報機器を常に使うことで頭脳に異常をきたすということよりも、ビッグ・テック各社の力に対して不満を持っているようだが、これが正しいかどうか私には分からない。スマートフォンやパソコンの画面を見ている時間の長さによる影響についてはよく分かっていない。しかし、ホーリー議員の考えには耳を傾けるべき点がいくつもある。スクリーンを通じてのつながりだけではなく、現実の生活共同体を大事にする、政府が介入して、人々に終わりなく、延々とスクロールさせる技術やユーチューブやティックトックで使われている次から次へとヴィデオを自動的に勧めてくる技術を禁止させるようにすべきだ。

推薦図書:なぜ薬に高いお金を払うのかを知りたい人や、子供がインスタグラムに夢中になることを心配している人には、私は2人の議員の本を手渡さないだろう。その代わり、似たような内容でありながら、より短く、より読みやすく、強力な企業が世界に与える影響について深く考える人々の間ですでに影響力を持っている2つの作品を紹介したい。

ティム・ウーの2018年の本『巨大さの呪い(The Curse of Bigness)』は短い、分かり易く。魅力的な本である。その本の中で、ウーは、アメリカの独占の歴史と今日の強力な企業によるリスクを取り上げている(私はこの本を短いと述べただろうか?)。リナ・カーンの2017年の法科大学院の論文「アマゾンの反トラスト・パラドックス[逆説]Amazon’s Antitrust Paradox)」は知的な砲弾である。この論文の中で、カーンは、数十年にわたるアメリカの法律の発展と、アマゾンのような新興の巨大企業の力の影響についてアメリカの法律はいかに対処に失敗してきたかを述べている。

(貼り付け終わり)

(終わり)

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 悪魔のサイバー戦争をバイデン政権が始める

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 古村治彦です。

 

 2019年3月末に、ジョー・バイデン前副大統領に対して、不適切な接触をされて不快感を持った女性が告発をしました。この女性が選挙の候補者として、壇上に立っている時に、バイデン副大統領が後ろから近づき、肩を抱き、後頭部にキスをした、と述べています。それ以降、複数の女性たちが同様の訴えを行っています。

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 バイデンの行為について民主党側からは擁護が相次ぎ、敵対党派から送り込まれたというような内容の発言まであったことですが、ここで微妙に、バイデンの行為はセクシャルハラスメントではないというような流れに持ってきているように感じます。



 

 バイデンは公の場で、人々の目の前で、候補者となった女性を激励する意図で、肩を抱き、頭にキスをした、これはパーソナルスペースについての認識が時代を経るにつれて変化しているということを認識していなかったからだ、ということが言われています。

 

 セクシャルハラスメントは男女問わず受け手が不快に感じたらそうなのだという子だと思っていましたので、こういった主張はおかしいと思われます。また、受け手側がバイデンの副大統領としての立場、応援しに来てもらっているという恩義、その場(選挙集会)を和やかに進めたいということで拒絶できなかったのですから、セクシャルハラスメントではなかったと言い切ることは難しいと思います。

 

本人を含め、側近や周囲のスタッフ(男女問わず)も認識しなかったというのも問題で、若い人たちもいたのですから、そこで何らかの意見具申があるべきではなかったかと思います。

 

 この告発を受けて、少しふざけた対応を見せたのがドナルド・トランプ大統領です。今回の件で、バイデンはツイッター上にヴィデオ映像を投稿し、その中で、自身のパーソナルスペースの認識が古かったこと、誰にでもそのような方法で接していたこと、今後はより注意することを約束することを述べましたが、謝罪はありませんでした。


 

 このヴィデオ映像が面白おかしく加工され、話しているバイデンの映像にバイデンの写真が近づき肩を抱き、後頭部にくっつくという映像を作った人がいました。トランプ大統領はこのヴィデオ映像を自身のツイッター上に投稿し、「お帰りなさい、ジョー」という言葉を書きました。これに対して、バイデンは「いつも通りの反応」だと反撃しました。


 

 今回の経緯をまとめると次のようになります。「ルーシー・フロレスからの告発→バイデンの広報担当からの反応→バイデンがヴィデオ映像で釈明→このヴィデオが揶揄される形で編集されたパロディがツイッター上に投稿される→トランプ大統領がこのヴィデオをツイッター上に投稿→バイデンが反撃」です。

 

 今回の件でバイデンの人気は低下するでしょうが、彼以外にはサンダースくらいしか有力候補がおらず、サンダースになればただでさえ分裂気味の民主党はまとまらないとなると、何とかバイデンを押し立てて進んでいくしかないということになります。

 

(貼り付けはじめ)

 

バイデンはトランプに対して反撃:「大統領らしい、いつも通り」(Biden hits back at Trump: 'Presidential, as always'

 

レイチェル・フラジン筆

2019年4月4日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437477-biden-hits-back-at-trump-presidential-as-always

 

ジョー・バイデンは木曜日、トランプ大統領に反撃した。トランプ大統領は、前副大統領に対する不適切な接触という告発を揶揄する編集されたヴィデオをツイッター上に掲載した。

 

バイデンは「大統領のいつも通りのふるまいを見ている」とツイッター上で書いた。

 

バイデンのツイートは、トランプ大統領が編集したヴィデオを投稿した後に、出されたものだ。トランプ大統領はヴィデオを掲載し、その投稿にバイデンが告発に対して行った声明からの文言を付け加えた。

 

トランプ大統領が投稿した、編集されたヴィデオ映像は15秒間だ。バイデンが話している間に、発言内容が文字として掲載され、同時に、バイデンの写真が話しているバイデンの肩を抱き、彼の後頭部に顔をくっつけるように編集されている。

 

バイデンはヴィデオ映像の中で次のように述べている。「私は握手をし、ハグをし、男性女性問わず肩を抱き、“あなたなら出来ますよ”と言う。女性、男性、若い人、高齢者関係なく、私はそのように行動してきた。私はこのような方法で、皆さんに関心を持ち、話を聞いていることを示そうとしてきた」。

 

ここ数日、複数の女性たちがバイデンに接触され不快に感じたと告発している。バイデンは大統領選挙出馬宣言を行うものと見られている。

 

バイデンは水曜日、ヴィデオをツイッターに投稿し、その中で、パーソナルスペースに「より注意」そ、彼の行動を変えると約束したが、告発者たちに対して直接謝罪をしなかった。

 

バイデンはヴィデオの中で次のように述べている。「社会規範は変化し始めていた。それらは変わっている。パーソナルスペースの範囲は新しくなっている。私は理解した。私は女性たちの発言を聞いた。私は理解した。わたしはこれからより注意する。それは私の責任で、私は責任を果たす」。

 

水曜日、バイデンは謝罪すべきかと記者団に問われ、それはバイデンが決めることだとトランプ大統領は答えた。

 

トランプ大統領は、「彼は自分自身で決断を下すだろう。彼は決断をする力を持っていると思う」と述べた。

 

トランプ大統領は「彼の幸運を祈る。心から幸運を祈る」と述べた。

 

トランプ大統領自身も10名以上の女性から性的に間違った行動で告発され、その内容を否定した。

 

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トランプ大統領がバイデンのヴィデオ映像のパロディ映像を投稿:「お帰りなさい、ジョー」(Trump shares parody Biden video: 'Welcome back Joe'

 

ジョーダン・ファビアン、ブレット・サミュエルズ筆

2019年4月4日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/administration/437416-trump-shares-parody-biden-video-welcome-back-joe

 

木曜日、トランプ大統領は、ジョー・バイデン前副大統領に対する不適切な接触という告発を揶揄するために編集されたヴィデオ映像をツイッター上で共有した。

 

トランプ大統領はこのヴィデオ映像をツイッター上に投稿した。このヴィデオ映像には、その前日にバイデンが告発について出した声明からの文言を抜き出して付けられていた。トランプ大統領は投稿に次のメッセージをつけた。「お帰りなさい、ジョー!("WELCOME BACK JOE!")」 。

 

15秒のヴィデオ映像は、バイデンが話している間に、発言内容が文字として掲載され、同時に、バイデンの写真が話しているバイデンの肩を抱き、彼の後頭部に顔をくっつけるように編集されている。

 

2020年の大統領選挙への出馬が見込まれているバイデンはヴィデオ映像の中で、「私は握手をし、ハグをし、男性女性問わず肩を抱き、“あなたならできる”と言ってきた。女性、男性、若い人、高齢者、関係なく私は常にそのようにしてきた。これは私が皆さんに関心を持ち、話を聞いていますということを示そうとしてのことだった」と語った。

 

このヴィデオはトランプ大統領に対する最新の攻撃材料になった。ジョー・バイデンは、複数の女性たちから不適切に接触されたという告発を受け、論争の中心となっている。

 

カープ・ドンクトンというツイッターアカウントに、編集されたヴィデオ映像が最高に投稿された。そして、トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニアによってリツイートされた。

 

トランプ大統領は、火曜日の全米共和党連邦議員委員会主催の夕食会での演説で2度にわたり、バイデンを告発に絡めて揶揄した。トランプ大統領はバイデン副大統領に対して、「この世界にようこそ」と言いたい気分だと述べた。また、聴衆に対して、イスラム国との戦いで朗報をもたらされたことで、米軍の指導者にキスをさせてくれと頼んだ時に、「ジョー・バイデンのような気分になった」と語った。

 

 

水曜日、トランプ大統領はバイデンが謝罪すべきかどうか質問され、より抑制的な態度を取った。大統領は閣議室で記者団に対して、バイデン前副大統領は「自分自身で決断することになるだろう」と述べた。

 

2016年の選挙期間中に10名以上の女性がトランプ大統領を性的に不適切な行為を告発した。大統領はこれらの告発内容を否定した。

 

2016年の大統領選挙期間中、2005年に「アクセス・ハリウッド」に出演した際に、これまで女性たちに同意なしでハグしキスをしてきたと発言したことに注目が集まり、トランプは広範な批判に晒された。彼は後に自身の発言を「ロッカールームでの軽口」だったと述べた。

 

ここ数日、複数の女性がバイデンによる不適切な接触について公の場で発言をしている。女性たちはバイデンが不適切な接触をし、不快に感じる行動をしたと述べている。

 

バイデンは水曜日にツイッターに投稿したヴィデオで女性たちの告発について言及した。彼は告発者たちに直接謝罪しなかった。しかし、時代は変化しており、彼自身の行動を時代に合わせると述べた。

 

バイデンは次のように述べた。「社会規範は変化し始めていた。これらは変化している。パーソナルスペースの範囲は新たに決まっている。私はそれを理解した。私は女性たちの告発を聞き、理解した。私はこれからもっと注意する。それが私の責任であり、それを果たす」。

 

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バイデンに対する告発に対するブティジェッジの発言:全ての人々が「より高い基準」を持つことは「悪いことではない」(Buttigieg on Biden allegations: 'Not a bad thing' everyone is being held to 'very high standard'

 

クリス・ミルズ・ロドリゴ筆

2019年4月3日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/437296-buttigieg-on-biden-allegations-not-a-bad-thing-were-all-being-held-to-very

 

インディアナ州サウスベンド市長ピート・ブティジェッジ(民主党)は水曜日、ジョー・バイデン前副大統領に対する不適切な接触の告発について質問され、「人々が大変高い基準を持つことは悪いことではない」と答えた。

 

ブティジェッジは告発に対する前副大統領の対応について「私はヴィデオ映像を全て見ていないので、副大統領が述べたいことを述べることに任せたい。私が言えることは、現代に生きる我々はより高い基準を持つべきで、それは悪いことではない」と述べた。

 

ブティジェッジは2020年米大統領選挙民主党予備選挙候補者であり、バイデンが告発に応えるためにヴィデオ映像を発表してすぐにコメントを行った。ヴィデオ映像の中で、バイデンはこれから女性のパーソナルスペースにより注意を払うと約束した。

 

バイデンは次のように述べた。「社会規範は変化し始めていた。それらは変化し、パーソナルスペースの範囲はリセットされており、私はそれを理解した。私は女性たちの発言を聞き、理解した。私はこれからより注意する。これが私の責任であり、それを果たす」。

ヴィデオ映像の中で、バイデンは告発した女性たちに対して直接謝罪をしなかった。そして、彼の行為は悪意を含んだものではなかったと主張し、男性女性問わず、同じように行動していたと述べている。

 

ここ数日、4名の女性が新たにバイデン前副大統領の公の場での接触によって不快を感じたということを発言している。

 

76歳になるバイデンはもうすぐ、2020年米大統領選挙へ出馬宣言すると見られている。

 

米大統領選挙立候補者のうち、エリザベス・ウォーレン連邦上院議員(マサチューセッツ州選出、民主党)、エイミー・クロウブッシャー連邦上院議員(ミネソタ州選出、民主党)、カマラ・ハリス連邦上院議員(カリフォルニア州選出、民主党)は、バイデンへの告発者たちの告発内容を信じると述べた。

 

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民主党の政治家だった人物がバイデンの「不適切な接触」について接触(Former Dem politician accuses Biden of 'inappropriate' contact

 

タル・アクセルロッド筆

2019年3月29日

『ザ・ヒル』誌

https://thehill.com/homenews/campaign/436517-nevada-politician-accuses-biden-of-inappropriate-contact?fbclid=IwAR1-4oRY7QiHRw_iK_IrzBOeXnI0VIe2smXnnXooSXkhik8i461QYEoDcxs

 

ネヴァダ州副知事選挙に立候補した経験を持つルーシー・フロレスは金曜日、2014年の選挙集会でジョー・バイデン前副大統領(当時は現職の副大統領)と同席した際に、不適切な接触を受けたと告発した。

 

フロレスは『ザ・カット』誌に文章を発表した。その内容は、選挙集会の壇上で彼女がバイデンの隣に立っていた時、バイデンは彼女の肩に手を置き、彼女の髪の毛の匂いを嗅ぎ、彼女の頭にキスをした、というものだ。

 

フロレスは次のように続けている。「私は深呼吸をして、聴衆の前で演説を使用とした時、私の肩に2つの手が置かれることを感じた。私は凍り付いた。“どうしてアメリカ副大統領が私に触っているのか?”彼が私の背後から私に近づいていることを感じた。彼は更に近づき、紙の匂いを嗅いだ。私は屈辱を感じた」。

 

フロレスは続けて次のように書いている。「彼は私の後頭部にキスをした。私の脳は何が起きているかを理解することが出来なかった。私は屈辱を感じた。衝撃を受け、混乱した」。

 

フロレスは、「私はそれまでこのように極めて不適切で配慮に欠けたことをされた経験がなかった」と述べた。

 

フロレスは続けて次のように書いている。「バイデンはネヴァダ州まで来て、私の指導力と副知事にふさわしい能力を持つことを話すことになっていた。彼はこれが重要な仕事であることを分かっていた。しかし、彼が私に接触した時、彼は自分の同僚に対するのと同じ対応を私にすることを止めたのだ。彼の行為が暴力的でなく、性的なものではないにしても、品位と敬意を欠いたものだ。私は彼の生徒もしくは友人として登壇したのではない。私は副知事にふさわしい人物として登壇したのだ」。

 

バイデンの広報担当者は金曜日、本誌の取材に対して、フロレスが述べた出来事について、副大統領もスタッフも記憶していないが、バイデンは彼女が自身の考えを人々と共有する権利を持つと考えていると答えた。

 

バイデンの広報担当ビル・ルッソはEメールでの声明について次のように述べた。「バイデン副大統領は2014年のルーシー・フロレスのネヴァダ州副知事選挙運動を喜んで支援し、大群衆の前で彼女に対する応援演説を行った」。

 

ルッソは続けて次のように述べた。「その時だけでなく、それ以降の年月も、バイデンもしくはバイデンに近い人々はフロレス氏が不快に思っていたことを認識していなかったし、彼女の語る出来事の内容を記憶していなかった。しかし、バイデン副大統領は、フロレス氏が回想と考えを人々と共有する権利を持っていると考えている。私たちの社会をより良くするために、彼女がそのように機会を持つべきだと考えている。バイデン副大統領はフロレス氏を政治において強く、独立した発言者として尊敬し、彼女が最善を尽くせるように祈っている」。

 

フロレスは選挙集会の後に出来事について彼女のスタッフの数人に話した。しかし、「自分の人生と仕事」を前に進めるという最終決定を下した。

 

バイデンがその後も「女性や若い女の子たちに不愉快なくらいに近づいている」写真を見るたびに、彼女の「怒り」と「後悔」は大きくなり、告発しようと決心するに至った。

 

「バイデンは法律も破っていないが、社会が道徳的に些細な罪(もしくは道徳的には罪ではない)を犯している。これは受け手にいつも大きなストレスを与えている。権力と注意との間にバランスが保たれていないことがポイントであり、問題だ」。

 

フロレスは2014年の副知事選挙で敗れた。現在は、ラティーノ運動グループ「ラズ・コレクティヴ」の代表を務めている。

 

バイデンはこれから数週間以内に大統領選挙出馬を表明すると見られている。民主党の一部にはバイデンが2020年米大統領選挙の民主党候補者となるのに十分に進歩主義的であるかどうかを精査されている。

 

ジョー・バイデン前副大統領に対しては、1990年代の連邦上院でのアニタ・ヒルの公聴会に対する取り扱いについて批判を受けている。この当時、ヒルは当時の連邦最高裁判事の候補者クラレンス・トーマスをセクシャルハラスメントで告発していた。

 

バイデンは当時連邦上院司法委員会の委員長を務めた。

 

今週、バイデンは連邦上院議員時代にヒルに対してもっと何かすることが出来たのではないかという後悔を示した。

 

バイデンは火曜日の集会で次のように述べた。「勇敢な法律家、素晴らしい情勢であるアニタ・ヒル教授は、クラレンス・トーマスにハラスメントされたという経験について語ることで大いなる勇気を示した。しかし、彼女は大きな代償を支払うことになった。彼女は連邦上院での公聴会で酷い扱いを受けた。彼女は利用された。彼女の名声は攻撃を受けた。私はあの時に何かできたのではないかと後悔している」。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)

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 古村治彦です。

 

 ジョージ・ソロスがダヴォス会議で、トランプ大統領とインターネット業界の大企業フェイスブック、グーグル、ツイッターを攻撃したということです。盗人猛々しいとはまさにこのことです。ソロスのためにある言葉です。

 

 ソロスがトランプ大統領を攻撃するのは分かります。ソロスのようなグローバリストからすればトランプのようなポピュリストは自分にとっての大きな脅威になります。トランプは世界のことなどどうでもいい、と考えています。「アメリカ・ファースト」「アイソレーショニズム」ということを簡単に言ってしまえばそうなります。

 

 興味深いのは、ジョージ・ソロスがツイッターやフェイスブック、グーグルに対して、「情報の流れを独占しているのだから、もうインフラのようなものだ。それならばより厳しい規制をかけるべきだ」と発言したことです。2016年の米大統領選挙で「フェイクニュース」がこうしたSNSで拡散されて、ヒラリーが負けたと言いたいのでしょう。ロシア政府の介入もあったということも言いたいのでしょう。

 

 拙著『アメリカ政治の秘密』でも書きましたが、2011年のアラブの春では、「民主化」のために、フェイスブックやツイッター、グーグルが利用されました。アラブ諸国で起きた民主化運動の主体となった「若者たちの反体制グループ」がアメリカ国務省で研修を受けていたり、資金援助を受けていた李ということはあまり知られていません。下の記事に出てくるソロスの財団オープン・ソサエティ財団もこうした団体に資金援助を行っていました。

 

 民主化と言えば素晴らしい活動、文句も言えない活動です。しかし、実態は、各国を強制的に民主国家にする、資本主義自由経済を導入させて、ソロスたちのような大富豪たちの投資先を作る、莫大な利益を上げるということでしかありません。

 

 そのためにツイッターやフェイスブックを利用してきたくせに、それに文句をつける、規制をしろなどというのはおかしな話です。自分は市場で規制などされずに金儲けをしているくせに、他人は規制しろなどと言うのは狂っているとしか言いようがありません。

 

(貼り付けはじめ)

 

ダヴォスにおけるジョージ・ソロス:トランプは「世界にとって危険」(George Soros at Davos: Trump 'a danger to the world'

 

ブレット・サミュエルズ筆

2018年1月25日

『ザ・ヒル』誌

http://thehill.com/policy/technology/370757-soros-calls-for-stricter-regulations-on-facebook-google

 

大富豪で、民主党に莫大な献金を続けているジョージ・ソロスは木曜日、スイスのダヴォスで開催されている世界経済フォーラムに出席し、トランプ大統領とテクノロジー産業の大企業を攻撃した。

 

『ブルームバーグ』誌によると、ソロスは次のように発言した。「私はトランプ政権が世界にとって危険だと考えている。しかし、トランプ政権などというものは一時的な現象に過ぎず、2020年には、もしくはそれよりも早い段階で消えてなくなっているだろうとも考えている」。

 

ソロスは続けて次のように述べた。「私は、トランプ大統領が彼の熱心な支持者たちをうまく動員したことに関しては評価している。しかし、熱心な支持者を1人生み出しても、それよりも数の多い熱心な反対者を生み出す結果となっている。反対者たちは賛成者たちと同じ程度に動かされる。私は2018年の中間選挙で民主党が地滑り的大勝利をすると予測している理由はこれだ」。

 

『バズフィード』誌によると、ソロスは気候変動は文明に対する脅威だと述べた。また、特にフェイスブックとグーグルの名前を挙げて、これらに対してより厳しい規制を求めた。

 

ソロスは次のように語った。「フェイスブックやグーグルは、自分たちはただ情報を配っているだけに過ぎないと主張している。しかし、事実としては、彼らはほぼ独占的な情報の分配者となっている。彼らは公共のインフラのようになっている。彼らはより厳しい規制の下に置かれるべきだ。それは、競争、技術革新、公平で開かれた誰でも情報にアクセスできる状態を維持するために必要なことだ」。

 

フェイスブック、グーグル、ツイッターは2016年の大統領選挙後に、それぞれのプラットフォームでフェイクニュースが垂れ流された、プロパガンダに利用されたとして批判にさらされてきた。

 

それぞれの代表者は昨年末、米議会に呼びだされ、ロシア政府がアメリカ大統領選挙に介入するためにこれらのプラットフォームをどのように利用したかについて証言した。

 

木曜日、ソロスは、フェイスブックやグーグルは、中国のような権威主義体制諸国と妥協して、情報に関しての全面的なコントロールに協力していると述べた。

 

ソロスはリベラル派の大口献金者として有名だ。ソロスはオープン・ソサエティ財団を通じて世界中の進歩派の非営利団体に資金援助をしている。

 

(貼り付け終わり)

 

(終わり)







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